第144回直木賞を受賞した道尾秀介のベストセラー小説を実写映画化した『カラスの親指』が26日、第25回東京国際映画祭の特別招待作品として、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、メガホンを執った伊藤匡史監督が舞台あいさつを行った。その他の写真俳優の阿部寛&お笑い芸人の村上ショージという異色の組み合わせが、正義の詐欺師コンビ“タケ&テツ”を演じる本作。2人のもとに転がり込んだ3人の若者(石原さとみ、能年玲奈、小柳友)とともにワケありの人生に決着をつけるべく、一世一代の大勝負に出る姿が描かれる。洋画メジャーの20世紀フォックスが製作配給を手掛けており「僕も『スター・ウォーズ』や『ダイハード』で育った世代。ハリウッドっぽい作品にしようかとも思いましたが(笑)、実際には手作業を積み重ねる、日本流のエンターテインメントを目指した」と作品への思いを語った。主演を務める阿部については、「本当にストイックで、僕が知る俳優さんの中ではナンバーワンだと思う」と敬意を表し、「常に客観的に役柄を見つめ、何をすべきかとことん考え抜く稀有な存在ですね。その阿部さんが『作品にとても満足している』とおっしゃってくれたのでうれしい」と笑顔を見せた。村上に対するオファーは「純粋に『ショージさんしかいない』と思って、お話させていただいた」といい、「初めてお会いした時には、すでに台本を読んで、大役だと分かっていらっしゃった。開口一番『ほんま、知りまへんで』って。でも気持ちは変わりませんでした」と振り返った。芸歴35年を誇るお笑い界のベテランだが、本格的な演技は初めて。「年下の僕があーだこーだと指示するのは、嫌だろうと思っていたが、撮影が始まると『もっと言ってほしい。僕はとことん、やりたいんだ』と言ってくださった」と感謝しきり。阿部と村上を「戦友ですね」と評し、改めて最敬礼していた。『カラスの親指』11月23日(金)公開
2012年10月29日先日、結婚25周年にして妻のマリア・シュライヴァーとの別居を発表したアーノルド・シュワルツェネッガーだが、隠し子の存在を打ち明けたのが破局の理由だったことが明らかになった。「ロサンゼルス・タイムズ」紙によると、シュワルツェネッガーは20年もの間、同家の家政婦を務め、今年1月に職を退いた女性との間に10年以上前に一児をもうけたことを認め、「知事職を離れ、妻に10年以上前に起きた出来事を話した。家族や友人の私に対する怒りや失望を理解し、甘んじて受ける。みんなを傷つけてしまったすべての責任を取る。マリアと子供たち、私の家族に謝罪した。本当にすまないと思っている」とコメントした。シュワルツェネッガー夫妻には14歳から21歳までの子供が4人いる。家族についてシュワルツェネッガーは「つらい時期を過ごしている妻と子供のプライバシーを守ってほしい。私自身はこの件で注目され、批判されて当然だが、家族は違う」と語り、メディアに対して配慮を求めている。夫の突然の告白を受けてマリアも「とてもつらく胸がかきむしられます」と沈黙を破った。「母親として、子供たちのことが心配です。子供たちと私が立ち直るまで、プライバシーを尊重していただけるようお願いします。その日が来るまで、コメントは出しません」と声明を発表している。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:エクスペンダブルズ 2010年10月16日より全国にて公開© 2010 ALTA VISTA PRODUCTIONS, INC■関連記事:アーノルド・シュワルツェネッガー、25年間連れ添った夫人と別居へ第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!ブルース・ウィリス主演作の晴れ舞台に盟友スタローン&J・フォスターも登場スタローン&ドルフがおしゃれイズム出演!「一番怖いものは…」アクション界のスターたちが競演『エクスペンダブルズ』試写会に10組20名様ご招待
2011年05月18日マーロン・ブランドと共演した『ラストタンゴ・イン・パリ』で知られるフランスの女優、マリア・シュナイダーが3日朝、がんのためパリの病院で亡くなった。享年58。俳優のダニエル・ジェランの娘でもあるシュナイダーは10代で映画に初出演、デビュー4作目でベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストタンゴ・イン・パリ』に出演、ブランドとの過激なラブシーンが話題を呼び、一躍有名になった。その後ドラッグに溺れ、自殺未遂を繰り返したが、80年代に入ると更正。女優として活動を続けたが、ヌードになる役は避け続けた。出演作にミケランジェロ・アントニオーニ監督、ジャック・ニコルソン共演の『さすらいの二人』、シリル・コラール監督・主演の『野性の夜』、日本映画『ヨーロッパ特急』などがある。遺作は2008年、ジョジアーヌ・バラスコ監督の『Cliente』(原題)。所属事務所によるとシュナイダーの闘病生活は長年にわたっていたという。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO
2011年02月04日いよいよ師走も半ばになりました。残り少ない2009年を、そしてこれから迎える2010年の年明けを、どう過ごすか決まりましたか?日頃、まとまったお休みがとりにくい人なら、この機会に国内外の旅行に出かけるのかもしれませんね。里帰りで親孝行という方もいることでしょう。でも、なかには私のように、ひたすら都内で過ごす…という人もいるはず。そんな人にぜひご紹介したい展覧会があります。世界屈指のジュエラーとして知られるヴァン クリーフ&アーペルの歴史的全貌を体験できる「ザ スピリット オブ ビューティー展〜時空を超える美の真髄」(六本木ヒルズ森アーツセンターギャラリーで開催中)です。ヴァン クリーフ&アーペルとエステール・アーペルが、パリのヴァンドーム広場に最初のブティックをオープンしたのが1906年のこと。以来、100年以上にもわたり、世界中のセレブリティを魅了してきたことはご存知の通り。1992年に、パリで大規模な回顧展を開催してから約20年。ヴァン クリーフ&アーペルの全容とその輝かしい歴史、そして極めて高い芸術性を一度に体感できるとても興味深い展覧会が、世界に先駆けて、日本からスタートするこの展覧会なのです。この展覧会では、100年以上の歴史によって培われたおよそ300点のジュエリーや時計が一堂に会しています。展示品の総額は数百億円超え…。会場に一歩足を踏み入れれば、たちまちその世界観に魅了され、ため息が途絶えることがありません。展覧会場となっている3つのスペースは、4つのテーマで構成されています。「自然のスピリット」「エレガンスのスピリット」「冒険のスピリット」そして「インカネーション(美の化身)」。この展示を辿ることは、最高級ジュエラーの知られざる歴史や真髄に触れるようなもの。たとえ、ジュエリーを身につけることに興味はなくても、手が届かないからと諦めていても、美しいものが好きな人なら必ずや魅了されることでしょう。そんな展示会の守護神ともいえるのが、スピリット オブ ビューティー(トンボの妖精)のクリップ(1944年)です。身体はすべてラウンドのダイヤモンド。顔はルビーとローズカット ダイヤモンド。これは、億万長者のバーバラ・ハットンが購入した作品です。躍動感、官能、遊び心にあふれたこの作品は、夢とファンタジーのシンボルとして、時を超えて詩と夢と完成度を追求してきたヴァン クリーフ&アーペルの世界を象徴する存在なのです。いずれの展示もとても心躍るのですが、個人的に印象に残ったのが「自然のスピリット」と「インカネーション(美の化身)」でした。蝶や花、小鳥など、美しい自然の息づかい、生命の驚異を讃えている「自然のスピリット」では、自然から生まれた、いえ自然そのものである宝石たちに敬意を表しているのがよく分かります。また、生き方やファッションで、ひとつのスタイルを確立してきたセレブリティたちに捧げられているのが「インカネーション(美の化身)」。チャン・ツィイー、ユマ・サーマン、ジェシカ・アルバ、レネー・ゼルウィガー、ソフィア・コッポラ、キャメロン・ディアス、そしてマリア・カラスなど、ヴァン クリーフ&アーペルとゆかりのあるセレブに関する展示も。モナコのグレース王妃、マレーネ・ディートリッヒ、ジャクリーン・オナシスらの所有したジュエリーを展示したブースでは、カトリーヌ・ドヌーブが案内役をなって、人物紹介、ジュエリーとの関係を教えてくれ、注目のひとつとなっています。年末年始に、ちょっと一息つけたなら、煌くジュエリーの世界へ、旅に出てみてはいかがですか?(text:June Makiguchi)ヴァン クリーフ&アーペル「ザ スピリット オブ ビューティー展〜時空を超える美の真髄」会期:2010年1月17日(日)まで※会期中無休時間:10:00〜20:00※入館は閉館の30分前まで入場料:一般 1,200円高・大生 1,000円4歳〜中学生 500円主催:朝日新聞社、TBS特別協力:ヴァン クリーフ&アーペル問い合わせ:森アーツセンターギャラリーTEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)URL:展覧会公式サイト:
2009年12月14日