欅坂46の5年間にわたる活動を追ったドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』のBlu-ray&DVDが2021年2月3日(水)に発売されることが決定した。2016年に『サイレントマジョリティー』でデビューを果たし、圧倒的なパフォーマンスで日本のアイドル界を揺るがした欅坂46。『不協和音』や『アンビバレント』など、常識に違和感を唱えたメッセージ性のある楽曲で幅広い層の人気を獲得したが、今年10月に開催された「欅坂46 THE LAST LIVE」を持って5年間の活動に終止符を打ち、グループ名を「櫻坂46」と改名して新たなスタートを切った。そして“欅坂46”の初にして最後となるドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』が9月4日に公開され、彼女たちの活動の裏側や葛藤に迫る内容が話題に。ファンだけでなく男女問わず幅広い層からの支持を集め、Filmarks初日満足度ランキングでは1位を獲得した。そんな本作のBlu-ray&DVDは、4枚組のコンプリートBOX(完全生産限定盤)と2枚組のスペシャル・エディション(初回仕様限定盤)となる。スペシャル・エディションの特典映像には、高橋栄樹監督自らが編集を手がけた、映画にも登場するライブ楽曲の3曲分をフル尺で収録。映画のパッケージならではの味わいでパフォーマンスを堪能することができ、更にはグループ改名発表後の率直な心境や、映画への思いを語った映画公開前日の前夜祭イベントの模様も収められている。コンプリートBOXには、さらにディスク2枚分の特典映像を収録。『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』OUTTAKEは、本編未使用のライブパフォーマンスをはじめメンバーの卒業の舞台裏などが、90分を超える厳選秘蔵映像で綴られている。また、メンバーインタビューロングバージョンでは、メンバーたちが本編に収まりきらなかった秘めた想いを語っている。【商品概要】『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46 Blu-ray&DVD』発売日:2021年2月3日(水)発売発売元:ソニー・ミュージックレーベルズ販売元:東宝◆Blu-rayコンプリートBOX(4枚組)(完全生産限定盤)価格:13,000円+税◆DVDコンプリートBOX(4枚組)(完全生産限定盤)価格:12,000円+税<本編DISC(本編137分+映像特典)>●本編●プロモーション映像集(予告編/TVCM/公開後PV)<特典DISC1(40分)>●公開記念! 前夜祭イベント●ライブ映像フル―バージョン ムービーエディション『月曜日の朝、スカートを切られた』(全国ツアー2017 真っ白なものは汚したくなる)『不協和音』(2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE)『二人セゾン』(夏の全国アリーナツアー2018)<特典DISC2(163分)>●メンバーインタビューロングバージョン石森虹花/尾関梨香/小池美波/小林由依/齋藤冬優花/菅井友香/土生瑞穂/原田葵/守屋茜/渡邉理佐武元唯衣/田村保乃/松田里奈<特典DISC3(96分)>●「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」OUTTAKE<封入物・仕様>●ポストカード6枚組(※全46種中ランダム封入)●ブックレット●三方背ケース◆DVDスペシャル・エディション(2枚組)(初回仕様限定盤)価格:4,800円+税<本編DISC(本編137分+映像特典)>●本編●プロモーション映像集(予告編/TVCM/公開後PV)<特典DISC(40分)>●公開記念! 前夜祭イベント●ライブ映像フル―バージョン ムービーエディション『月曜日の朝、スカートを切られた』(全国ツアー2017 真っ白なものは汚したくなる)『不協和音』(2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE)『二人セゾン』(夏の全国アリーナツアー2018)<封入物>●ポストカード1枚(※全46種中ランダム封入)※初回仕様限定盤がなくなり次第、封入物(ポストカード1枚)無しの商品に切り替わります。
2020年11月30日戦後の日本文学界を代表する三島由紀夫没後50年となる今年。9月、日生劇場において4日間限りで『MISHIMA2020』が上演された。彼の人生、作品、思想に刺激を受ける4名の演出家、加藤拓也、熊林弘高、長久允、野上絹代が、それぞれの目線で演出する三島作品をオムニバス形式で上演。2020年に旭日小綬章を受章した麻実れい、世界的ダンサーでありながら本作で圧倒的な芝居を見せつけた菅原小春をはじめとする、日本の第一線で活躍する才能あふれる俳優とクリエイティブスタッフが集結。原作の魅力を受け継ぎながらも、現代の視点で『真夏の死』『班女』『憂国』『橋づくし』の新たな4作品を生み出した。【動画配信】三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」 追加アンコール配信 チケット情報さらに本公演ではライブ配信を実施。クリエイティブディレクターを鈴木健太(劇団ノーミーツ)が務め、劇場の臨場感ともまた違った映像ならではの熱気、スピード感で、三島の世界へと引き込んだ。ライブ配信の好評を得て、公演終了の3日後にはアンコール配信がスピード決定。徐々に『MISHIMA2020』の熱は広がり、そしてこのたび、三島由紀夫の命日となる11月25日より“追加アンコール配信”が2週間限定でスタートした。また、今回の追加アンコール配信は、作品をより深く堪能できるようにと、1作品ごとに視聴可能。 本編終了後、演出家のスペシャルインタビューやWEB上で上演脚本が視聴できる特典付きだ。お得な2本セット、4本セットの販売に加え、 公演プログラム付きのチケットも販売。さらに公演サイトでは、未公開舞台写真も公開。様々な角度から、新たな“三島”を楽しんでほしい。
2020年11月26日ウーマンエキサイトの読者の皆さま、こんにちは。ちょっ子です。早いものでもう11月! 冬の一大イベント、クリスマスはもう目前ですね。息子のきゃん太がクリスマスプレゼントに欲しがっているものが何なのか、今のうちからそれとなく探りを入れておこうと思っていたある日のこと……。きゃん太がこんなことを言い出しました。きゃん太ももう小学三年生。そろそろ「サンタクロースとか現実的にあり得る?」と疑問を抱いてもおかしくはありません。私たち親がサンタであることはいつかバレる、そう頭ではわかってはいたのにとっさにどう返答していいかわからず不自然にごまかしてしまいました。欲しいプレゼントの話をすると、それ以上サンタの正体については追求されませんでしたが、彼の中には小さな疑念が生まれたことでしょう……。そしてまた別の日。サンタ協会って何だよ!自分でも思いましたがホラが口をついてペラペラ飛び出してきました。きゃん太は納得していましたが、学校での噂を聞いて本当のところは少し疑い始めつつ、私のホラに付き合ってくれた可能性もあります。サンタの正体についてはいつのタイミングでどんな風に明かすべきなのか、ここ数年悩んでいたことではありました。疑い始めたあたりで真実を話すのか、それとも信じさせたまま「サンタさんがくるのは○才までだよ」という「設定」に持ち込むか、はたまた本人の成長に任せてホワ〜〜〜〜っといつの間にかサンタなしクリスマスにシフトするのか…?その子の性格にもよるとは思いますが、もう大きいお子さんを持つ親御さんたちはこの節目をどう経てきたのでしょうか。とっても知りたいです!特集: みんなのサンタクロース事情 去年の話
2020年11月11日筑摩書房が、三島由紀夫没後50年特別企画として、1991年に刊行した『三島由紀夫レター教室』(ちくま文庫)を、小沢健二デザインによる特別帯をつけて販売することを発表した。小沢書下ろしエッセイを両面に掲載した特別帯は、11月11日(水)頃の書店着荷分から本に巻かれて全国順次発売となる。またそれに先がけ、メモリアル・イヤーにちなんだ2020部の限定版帯付き本を、10月31日(土)より全国86店舗の協力書店にて先行発売する。小沢は雑誌『オリーブ』92年9月号で、「私が文を学んだ本」として『三島由紀夫レター教室』を紹介している。当時これをきっかけにして「突然話題沸騰どうやら小沢健二さんのお気に入り本らしい」という帯が巻かれ、大きな話題を呼んだ。小沢健二書下ろしエッセイでは、『三島由紀夫レター教室』が「なんて贅沢な行為。なんと「反社会的」な行為。なんて地下活動的な、秘密裡な行為。編集されて、冷静に、平静に進んでいく世の中の下に、トンネルを掘るような。」と表現された。2020部限定版帯は、壁を破るかのような切り抜き、袖や裏面にまでびっしりと書きこまれたエッセイ、斜めにカットされた変形帯……。文庫版の帯としてはこれまでに見たこともない、異例の仕様となっている。『仮面の告白』『潮騒』『金閣寺』など硬派な純文学作品で知られる三島だが、本作は氏のもう一つの顔、極上エンタメ作家としての代表作のひとつ。1966年に週刊誌『女性自身』に連載されたこの異色小説は、メールやラインが主流となった現代において、さらに光を増すような魅力がつまっている。新たな帯は、この時代の空気の中で新たな価値を発掘し発信するものとなっている。■2020部限定版取り扱い書店(全国86店舗)北海道 紀伊國屋書店札幌本店北海道 MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店宮城 丸善仙台アエル店群馬 ブックマンズアカデミー前橋店埼玉 BookDepot書楽千葉 丸善津田沼店東京 紀伊國屋書店新宿本店東京 ジュンク堂書店池袋本店東京 丸善丸の内本店東京 三省堂書店池袋本店東京 三省堂書店神保町本店東京 東京堂書店神田神保町店東京 丸善お茶の水店東京 丸善日本橋店東京 ブックファースト新宿店東京 八重洲ブックセンター本店東京 紀伊國屋書店国分寺店東京 ジュンク堂書店吉祥寺店東京 MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店東京 紀伊國屋書店玉川高島屋店東京 ジュンク堂書店立川高島屋店東京 ブックファーストルミネ町田店東京 有隣堂アトレ目黒店東京 八重洲ブックセンタールミネ荻窪店東京 啓文堂書店吉祥寺店東京 紀伊國屋書店西武渋谷店東京 文教堂書店二子玉川店東京 くまざわ書店調布店東京 TSUTAYA三軒茶屋店東京 大盛堂書店駅前店東京 HMV&BOOKSSHIBUYA東京 タワーレコード新宿店東京 文喫六本木東京 ヴィレッジヴァンガード下北沢東京 HMV&BOOKSSPOT新宿東京 タワーレコード渋谷店東京 スーパーブックスあおい書店春日店神奈川 有隣堂横浜駅西口店神奈川 紀伊國屋書店横浜店神奈川 丸善ラゾーナ川崎店神奈川 八重洲ブックセンター京急上大岡店神奈川 紀伊國屋書店ららぽーと横浜店神奈川 有隣堂ルミネ横浜店神奈川 ACADEMIAくまざわ書店橋本店新潟 知遊堂亀貝店富山 明文堂書店富山新庄経堂店富山 喜久屋書店高岡店富山 BOOKSなかだファボーレ店石川 金沢ビーンズ明文堂石川 うつのみや金沢香林坊店愛知 三省堂書店名古屋本店愛知 ジュンク堂書店名古屋栄店愛知 MARUZEN名古屋本店愛知 TSUTAYAウイングタウン岡崎店愛知 TSUTAYA春日井店京都 MARUZEN京都本店京都 大垣書店イオンモールKYOTO店京都 ふたば書房御池ゼスト店京都 大垣書店烏丸三条店京都 大垣書店イオンモール京都桂川店京都 ふたば書房山科駅前店大阪 紀伊國屋書店梅田本店大阪 ジュンク堂書店大阪本店大阪 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店大阪 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店大阪 ジュンク堂書店難波店大阪 ブックファースト梅田2階店大阪 梅田蔦屋書店大阪 大垣書店高槻店大阪 田村書店千里中央店大阪 HMV&BOOKS心斎橋大阪 HMV&BOOKSSPOT伊丹空港兵庫 ジュンク堂書店三宮店兵庫 ジュンク堂書店姫路店岡山 喜久屋書店倉敷店岡山 啓文社岡山本店広島 ジュンク堂書店広島駅前店広島 啓文社西条店福岡 ジュンク堂書店福岡店福岡 丸善博多店福岡 喜久屋書店小倉店福岡 HMV&BOOKSHAKATA熊本 蔦屋書店熊本三年坂鹿児島 ブックスミスミオプシア店沖縄 ジュンク堂書店那覇店沖縄 HMV&BOOKSOKINAWA(※在庫状況、販売方法などは各書店にお問い合わせください)■小沢健二デザイン帯付き『三島由紀夫レター教室』(普及版)2020部限定版の見た目そのままに、表紙カバーの一部も印刷して再現した大型の帯(ダブルカバー仕様)となっている。2020年11月11日より全国順次発売(※地域により差があります)■書誌情報タイトル:『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫著者:三島由紀夫体裁:文庫判/240ページ本体価格:620 円(税別)
2020年10月23日『VS嵐2020秋の3時間スペシャル』(フジテレビ系・10月22日19時〜)は、嵐+今田耕司チーム対V6チームのガチンコ対決!V6は約5年前の『VS嵐』に出演し、結果はV6の逆転勝ち。それ以来、嵐はリベンジに燃えていたという。そんな収録現場に密着してみると、ジャニーズあるある満載の楽しいやりとりが繰り広げられ、終始大爆笑だったーー!V6とは’15年の対決から約5年ぶり。オープニングトークで「今日は燃えてます!」と珍しく熱くなっている大野智(39)に対し、「あのときは俺たちの圧勝、今回も5年前と同じようにガンガンいくよ!」と意気揚々と宣言した井ノ原快彦(44)。最初の対決「バウンドホッケー」では、「俺たちは25年やってきたから」と森田剛(41)も自信満々。岡田准一(39)も「俺たちの25年を見せてやろうぜ」とやる気を見せつけていた。そんななか、三宅健(41)が嵐チームの今田耕司(54)にふざけてカンチョー!今田もまんざらではない様子で「『マジカル頭脳パワー!!』(’90年代の人気バラエティ)以来やな」と、懐かしんでいた。その後、「大野と岡田はどっちが先輩」問題が勃発。同い年だが、入所は大野が1年先、デビューはV6が4年先。「俺のほうが先輩だ!」と冗談交じりに言い争ってきた2人が、この日の「ピンボールランナー」対決で、勝ったほうが先輩となることを約束。「絶対に勝ってやる」とにらみ合う2人。「こんなにやる気のあるリーダー見たことない」とビックリする二宮和也(37)。果たして。結果はいかに……。「ダンス時計対決」では、V6が『Darling』、嵐が『truth』の振付を無音状態で時間どおりに踊れるかを競い、意外な展開をみせたメンバーたち。収録の合間には、岡田が“バック転をやった後に指を骨折した長野博(48)”のモノマネを披露。その面白すぎる特技に観客からも大歓声が。終始笑いが絶えない収録だった!「女性自身」2020年11月3日号 掲載
2020年10月22日ドリュー・バリモアが、自身のトークショーにジェシカ・アルバを招き、『25年目のキス』のバーチャル同窓会を行った。『25年目のキス』は1999年に公開されたドリュー主演のラブコメディで、ドリューの制作会社「フラワー・フィルムズ・カンパニー」が手掛けた記念すべき初の作品。ドリューは10代の実態をリポートするために、17歳の高校生としてある高校に潜入する25歳の記者役を演じ、ジェシカは美人だけどちょっと意地悪な女子高生役を演じた。ジェシカは「17歳の誕生日をセットで迎えた」とふり返り、「ドリューが多くの俳優を出演させたから、まるでキャンプみたいだった。みんなの面倒を見て、導いてくれた。ほとんどが俳優人生を歩み出したばかりの人たちで、あなたが飛び立つためのセットを用意して、成功のチャンスを与えてくれた。本当にありがとう」とドリューに感謝を伝えた。実際に、『25年目のキス』ではジェームズ・フランコが長編映画デビューを飾り、オクタヴィア・スペンサーやジョン・C・ライリーなど、後に名優として認められる俳優も輩出している。ドリューも「あの映画を作っている時間は、本当に最高だった」と懐かしんだ。『25年目のキス』を観たことがあるファンたちは、「女子高生役を演じていた2人が、ママになってトークしている」ということに感慨を覚えた様子をコメント欄につづった。(Hiromi Kaku)
2020年10月13日忘れ物が異常に多く、些細なことでキレ、列に並んでいることもできなかった息子が、東大大学院に。母は「私の子育ての何がよかったの?」というが、実は数々の工夫と、何より息子への変わらぬ愛と信頼があった――!「いろんな人からよく聞かれるんですけど……、正直、なんであの子が東大に入れたのか、母親の私にもわからないんですよね」秋田県潟上市在住の美容師・菊地ユキさん(51)は苦笑しながら、何度もこう繰り返した。菊池さんは、地域で初めて発達障害(ADHD)の診断を受けた長男・大夢(ひろむ)くん(23)を、女手一つで育て上げたシングルマザーだ。母の苦労の甲斐もあって昨年春、大夢くんは見事、北海道大学を首席で卒業。そして、東大大学院に入学を果たした。先日、子育ての思い出をつづった手記『発達障害で生まれてくれてありがとうシングルマザーがわが子を東大に入れるまで』(光文社)を出版した菊地さん。冒頭のコメントは「どうして息子さんは東大大学院に入れたのか?」という記者の問いに答えたもの。「いったい私の子育ての、何がよかったんですかね~」と、何度も首をひねる菊地さんだが、著書を手に大夢くんの幼少期を振り返ってもらうと、いくつかの特徴的な子育て法が見えてきた。■「わが子は発達障害」と公に「保育園時代から、とにかく忘れ物が異常に多くて。それに、些細なことでキレては友達に手をあげる。団体行動も苦手で、列に並んでいることもできなくて。発表会では大騒ぎした揚げ句、1人だけ退場させられたこともありました」小学校に進んでも、状況は一向に改善しなかった。「授業中、じっと席についていることができなくて、私はしょっちゅう、学校に呼び出されていました。ほかのお母さんからも苦情や嫌みを言われっぱなしでした」菊地さんは1年生になった息子を連れ病院を受診。そこで大夢くんは「ADHDの疑いあり」との診断を受けるのだ。「ショックというか、私自身、ADHDや発達障害について何も知らなくて。すぐに専門書を何冊も取り寄せて勉強したんです」さっそく、学校にも出向いた。「担任の先生に本を何冊か持参しました。大夢に近い特性が紹介された箇所や、どんなとき困ったことになるかが解説された部分にペンで線を引いて、『ここだけでも読んでください』とお願いしました」担任から「クラスの子にも公表していいですか?」と聞かれ、菊地さんはこう即答した。「いいですよ、恥ずかしいことじゃないですから」包み隠さず公にしたことで、大夢くんを取り巻く状況は、少しずつ好転していった。菊地さんの著書には、当時の担任教諭が次のようなコメントを寄せている。《お母さんが大夢くんに診断を受けさせて、それを学校や保護者に報告、公表されたことで、私たち教師や学校は、大夢くんが学校生活を有意義に過ごせるよう配慮することが可能になりました》子どもたちも彼の特性を変わった個性と認め、「大夢はああいうやつだから」とクラスの一員として受け入れるようになったのだという。■「1人で生きていく術を教えるだけでいい」と主治医は言った小学校2年生のとき、県立の療育センターを受診した大夢くんは、脳波測定などを経てADHDの診断が確定。「といっても、大夢の状態が急によくなるわけもなくて。相変わらず授業はまともに受けられないし、落ち着きをなくすと、ところ構わずゴロゴロ寝そべるし……」長男の将来を悲観ばかりしていた菊地さんは、’97年に神戸で発生した連続児童殺傷事件の犯人・少年Aの両親の手記を読み、彼もADHDだったと知り、絶望のどん底に突き落とされた気分になった。「大夢を残して先に逝けない、ならば、2人で死んじゃったほうが……、そう、思い実行に移しそうになったこともありました」なんとか、思いとどまった菊地さんは、療育センターの主治医につらい思いをぶつけた。「ちょっとしたことでキレて手をあげる大夢には、友達ができません。勉強だって授業をまともに受けられないから、きっとダメです。そんな子にこの先、生きていく価値なんてあるんでしょうか?」すると、主治医は諭すようにこう教えてくれたという。「たいがいの悪いことは、友達から学ぶもの。だから友達なんていなくたっていい。お母さんは勉強も教えなくていい。友達と遊ぶことも教えなくていい。ただ1つ、将来彼が1人で生きていけるように、その方法だけを考えて、教えてあげればいいんです」菊地さんは当時をこう述懐する。「先生の言葉に、どれだけ救われたか……。だから私は、あの子に勉強を教えたことは、ただの一度もありません。そのかわり、お米の研ぎ方など家事全般を、小さいころからきっちり覚えさせました」菊地さんは、「私はなんにもしていないのに、気づけば東大大学院生になった」と笑う。だが、母の愛、それに数々の工夫が、彼の才能を花開かせたことだけは、間違いない。「女性自身」2020年9月22日号 掲載
2020年10月04日「いろんな人からよく聞かれるんですけど……、正直、なんであの子が東大に入れたのか、母親の私にもわからないんですよね」秋田県潟上市在住の美容師・菊地ユキさん(51)は苦笑しながら、何度もこう繰り返した。菊池さんは、地域で初めて発達障害(ADHD)の診断を受けた長男・大夢(ひろむ)くん(23)を、女手一つで育て上げたシングルマザーだ。母の苦労の甲斐もあって昨年春、大夢くんは見事、北海道大学を首席で卒業。そして、東大大学院に入学を果たした。先日、子育ての思い出をつづった手記『発達障害で生まれてくれてありがとうシングルマザーがわが子を東大に入れるまで』(光文社)を出版した菊地さん。冒頭のコメントは「どうして息子さんは東大大学院に入れたのか?」という記者の問いに答えたもの。「いったい私の子育ての、何がよかったんですかね~」と、何度も首をひねる菊地さんだが、著書を手に大夢くんの幼少期を振り返ってもらうと、いくつかの特徴的な子育て法が見えてきた――。「保育園時代から、とにかく忘れ物が異常に多くて。それに、些細なことでキレては友達に手をあげる。団体行動も苦手で、列に並んでいることもできなくて。発表会では大騒ぎした揚げ句、1人だけ退場させられたこともありました」小学校に進んでも、状況は一向に改善しなかった。「授業中、じっと席についていることができなくて、私はしょっちゅう、学校に呼び出されていました。ほかのお母さんからも苦情や嫌みを言われっぱなしでした」菊地さんは1年生になった息子を連れ病院を受診。そこで大夢くんは「ADHDの疑いあり」との診断を受ける。「ショックというか、私自身、ADHDや発達障害について何も知らなくて。すぐに専門書を何冊も取り寄せて勉強したんです」小学校2年生のとき、県立の療育センターを受診した大夢くんは、脳波測定などを経てADHDの診断が確定。「といっても、大夢の状態が急によくなるわけもなくて。相変わらず授業はまともに受けられないし、落ち着きをなくすと、ところ構わずゴロゴロ寝そべるし……」■けむたがられても何度でも学校に。親の意見をしっかり伝える小学校3年生になった大夢くん。その担任となったのは、昔かたぎのベテラン教諭だった。「その先生は『甘えはダメ』『怠けているだけ』と、大夢の特性を理解しようとしてくれませんでした」さらに不安定になった大夢くんは教室で失禁してしまったり、体育の授業中に失踪してしまったり。「以前の私なら、また悲観することしかできなかったかも。でも、このときはその頭の固い先生の態度に、どうにも反発心が芽生えてきて。『負けてたまるか』って(笑)」全校集会など大勢の人が集まる場所が大夢くんは苦手。じっと座っているのが苦痛なのだという。「だから、学校に行って先生に『全校生が集うイベントの日は休ませます』って宣言したんです」教諭は「親が諦めてどうするんですか?」とあきれ顔だ。しかし、母はひるまず、こう続けたという。「あの子にとって大勢の人のなかで椅子に座っているのは、先生のような普通の人が椅子の上で逆立ちするのと同じぐらい大変なんです。先生、校長先生のあいさつが終わるまで、椅子の上で逆立ちを続けること、できますか?」菊地さんは「モンスターペアレントと思われてたかも」と笑う。それでも、この決してあとには引かない母の姿勢が、頑なな教諭の気持ちをも動かしていった。「先生も、本当に少しずつですが大夢の特性に理解を示し、配慮してくれるようになったんです」■何事も予行演習が大事「大夢をよくよく観察して気がついたのが、あの子が失敗するきっかけの1つが『初めて』ということ。初めて行く場所、初めて会う人、初めてすること……初めては極端に落ち着きをなくすんです、とにかく大夢にとって何事も初めては、鬼門だとわかったんです」そこで菊地さん、忙しい美容室の仕事の合間を見つけては、息子の「初めて」に付き合うことに。「何でも予行演習をしたんです。学校の音楽鑑賞会の前には、たまたま入手したチケットでコンサートに連れて行きました。『今日2時間、我慢できたら鑑賞会も大丈夫』と。遠足も事前にコースを教えてもらって、2人で歩きました。『ここを見学して、あそこでみんなでお昼を食べるから』と教えながら」運動会も予行演習は欠かせない。「見知らぬ大勢の保護者が応援に来ますからね。それだけであの子が落ち着きをなくすのは目にみえてる。だから、前日までにグラウンドに2人で行って。みんなでここに並んで、先生の『ヨーイ、ドン!』であそこまで走るんだよ、と」幼いころから記憶力だけはよかったという大夢くん。小1、小2……と予行演習と本番を経験していくうちに、運動会そのものに慣れていった。小学校高学年になると、予行演習は不要に。「徒競走で、よその保護者は『目指せ、1等賞!』と声援を送りますが、私は大夢に前の晩『頑張って、ちゃんとビリになれるかな?』って。実際、大夢は足も遅く毎回最下位でしたけど。それでも、予行演習なしで参加できるようになった大夢のことが誇らしかった。私たち親子は、みんなとは違う競技に参加してた、そんな気がしてます」こうして大夢くんは、多難な小学校時代を乗り越え、徐々に勉強に打ち込めるようになり「私はなんにもしていないのに、気づけば東大大学院生になった」と、菊地さんは笑う。だが、母の愛、それに数々の工夫が、彼の才能を花開かせたことだけは、間違いない。「女性自身」2020年9月22日号 掲載
2020年10月04日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、異なる三島由紀夫作品で競演するこのシリーズは、今週末9月26日(土)・27日(日)に会期後半戦を迎え、残る2名の演出家が登場する。その2名のうちのひとり、古典戯曲の鋭角的な演出で知られる熊林弘高が取り上げるのは、三島の演劇の仕事を代表する名作短編戯曲集「近代能楽集」から、「班女」。愛した男を待ち続け、精神を病んでしまった女、花子。美しい彼女を引き取り、彼女を独占しようと企む画家の実子。狂女の噂を聞きつけ、ようやく彼女のもとを訪れる不実な恋人・吉雄。三人三様の愛憎が、論理と逆説のセリフの応酬に結晶する。これまでにも何回か、三島作品演出のオファーはあったと熊林弘高。ただし、実際に手がけるのは今回が初。「十代のころ、上京したばかりのときに観た、デヴィッド・ルヴォー演出の「葵上/班女」と、その後に観たイングマール・ベルイマン演出の「サド侯爵夫人」(映像)の衝撃があって、三島由紀夫の戯曲を演出するのは半ば封印していた。でも、今回の企画には、なぜかすんなり、「じゃあ「班女」をやります」と返事をしてしまいました」。コロナ禍に翻弄される演劇主催者たちへのエールもあっただろう。禁断の愛を描いたワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」のピアノ版をポイントで用いる。日生劇場の広い舞台へ、たった3人の登場人物を目いっぱいの間隔で配置。人物と人物の間のディスタンスは大きいのに、戯曲が内蔵する愛と憎しみのマグマは、フルの熱量で伝わってくる。三島のセリフは、言葉のオペラ。「「班女」は一見、とらえどころのない戯曲。でも、俳優たちと稽古しているうちに、この作品が湛える、登場人物たちの思いの濃密さを改めて発見しました」。普段なら、俳優たちを官能的に接触させるのが熊林演出のはずだが、コロナ下の今、それは禁じ手だ。「その分、三島の文体に対峙して、セリフの響かせ方をしっかり磨き込むことに専念しています」。実子の麻実れい、吉雄の中村蒼は熊林演出の常連俳優。そこへ、熊林とは初顔合せとなる花子の橋本愛が絡むトライアングルをお楽しみに。なお、「班女」は、加藤拓也が作・演出する「真夏の死」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、それぞれの切り口で三島由紀夫作品を舞台上にアップデートするこのシリーズが、今週末9月26日(土)・27日(日)、いよいよ会期後半戦に突入し、残る2名の演出家が、作品を競う。その2名のうちのひとり、加藤拓也は、三島の短編小説「真夏の死」を舞台版にアダプトする。舞台の作・演出だけでなく、映像作品の監督や脚本提供など、幅広く活躍する気鋭のクリエイターは、なぜ、この作品を選んだのか。答えは明快だった。「三島由紀夫が27歳のときに書いた作品。今の自分と同じ年齢だったからです」。太平洋戦争終戦から7年後の1952年、27歳の三島由紀夫が、その年の終戦記念日に脱稿した心理小説を、平成生まれの26歳が読み解く。海水浴中の事故で、愛児ふたりと子守役の女性の命を奪われた若い夫婦の心理を、ルーペでのぞき、鋭いメスを入れるかのような小説である。不幸のどん底から、次第に平穏な日常を取り戻していく夫婦の虚ろさを冷厳にえぐる、それが、原作「真夏の死」。加藤拓也は、この作品の脚色にあたり、三島由紀夫の重厚華麗な三人称小説の文体を、現代の口語体に変換した。彼が舞台作品を手がけるときには、いつも使っている現代口語のセリフ文体へ。中村ゆりと平原テツが演じる令和の若い夫婦は、自分たちを襲った不幸について、心の内を露わにしながら延々と語り続ける。客席に対峙するふたりの告白を、息を詰めて見届ける舞台と言おうか。「コロナを経験しても、やれることをやろうという、自分の創作のスタンスは変わっていないつもり。ただ、感染拡大とともに、人間の命の価値や死の痛みが、感染者や重傷者や死亡者の数字に置き換わってしまったことへの違和感は、この作品にも共通しています。不幸な海難事故をめぐって、主人公夫婦の悲しみの体験と、彼らを取り巻く周囲の人たちとの関わりの間には、隔たりがある。その無意識な周囲の在り方は、コロナの今にもあるものです」。なお、「真夏の死」は、熊林弘高演出の「班女」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日三島由紀夫、没後50年。1970年に割腹自殺を遂げた三島の生き方、主張、その存在に対し、4人の演出家がそれぞれの視点で三島作品を日生劇場の舞台に乗せた『MISHIMA2020』開幕した。【チケット情報はこちら】上演は前後半にわかれ、9月21日(月)~22日(火)に上演されたのは、野上絹代作・演出『橋づくし』と長久充作・演出『憂国』(『(死なない)憂国』)。それぞれ作家性が強く出た2作を堪能できる二本立てだ。『橋づくし』は、深夜に願掛けをする4人の女性の物語。7つの橋を渡り終えるまで誰とも話さず誰にも話しかけられなければ願いが叶うという。喋ってはいけないので、うち3名(伊原立花、井桁弘恵、野口かおる)それぞれの心の声は録音映像を用い、それに合わせて舞台上を動き回る。ひとつずつ橋を渡っていくうち「願い事がどんどん大切に思えてきた」「いや、そんなに大事じゃないかも」など心情は揺れ動く。しかし東北から東京へ出てきたばかりの女中のみな(高橋努)だけはなにを考えているのかわからず、不気味さが膨らんでいく。一言も交わさないのに変化する心情と関係性がドラマティックに展開。それぞれの佇まいが個性的な4人を、コミカルな振付と台詞で快快(ファイファイ)の野上が演出。願掛けへの切実さを抱えながらも、軽やかに逞しく表現した。『憂国』(『(死なない)憂国』)はライブハウスで知り合った新婚夫婦、信二(東出昌大)と麗子(菅原小春)の話。2020年、コロナウイルスの影響で危機に瀕したライブハウスに仲間達が立てこもるなか、警察官の信二は誘われず、むしろ逮捕する側として現場に召集される。「三島由紀夫の『憂国』と同じ状況だ」。『憂国』では、主人公は仲間や思想の対立に悩んだ末に、妻と心中する。では2020年を生きる自分はどうする……?泣き言をわめき散らす東出からは、自己憐憫、自己愛など弱さが際立つ。しなやかで生命力ある動きと声の菅原は、もがき生きようとする鬱屈さを感じさせた。映像作家として活躍する長久が、映像と舞台を融合させる。劇場がライブハウスのように感じられることもあれば、閉ざされた2人の心象世界のようでもある。しかし、世の中への直接的な訴えや、切り取られた空間や、2人が持つハンドマイクが、コロナ禍で自身を持て余す滑稽さと、閉塞感を増していた。9月26日(土)~27日(日)にかけては『真夏の死』(『summer remimd』)と『班女』を上演。オンライン配信は、『橋づくし』・『憂国』(『(死なない)憂国』)と『真夏の死』(『summer remimd』)・『班女』を発売中。文・取材/河野桃子
2020年09月23日三島由紀夫が残した4作品を、4人の演出家が舞台化する企画公演『MISHIMA2020』が9月21日(月・祝)に開幕する。戦後の日本文学界に鮮烈な爪痕を残した作家、三島由紀夫。壮絶な最期に多くの人が言葉を失った日から、ちょうど50年の月日が流れる。半世紀を経てもなお、多くの読者を魅了してやまない彼の作品を、大いにフィーチャーした企画公演が行われる。タイトルは『MISHIMA2020』。ここに集結したのは、三島作品に影響や刺激を受けながら創作を重ねる新進気鋭の演出家4名だ。全員が、三島の死後に生まれた世代。現代の感受性で三島作品を読み解き、舞台の上でそれを視覚化させる。日程を前後半に分けて、2作品ずつ上演する今回の試み。前半日程では野上絹代が手掛ける『橋づくし』と、長久允が手掛ける『憂国』を上演。後半日程は加藤拓也が手掛ける『真夏の死』と、熊林弘高が手掛ける『班女』を上演する。野上絹代作・演出『橋づくし』出演左から伊原六花井桁弘恵野口かおる高橋努長久允作・演出『憂国』(『(死なない)憂国』) 出演左から東出昌大菅原小春出演陣も実に個性豊かだ。『橋づくし』では、『ウエスト・サイド・ストーリー』でヒロイン・マリア役に抜擢された伊原六花が悲願の舞台に上がる。『憂国』では東出昌大と、NHK大河ドラマ『いだてん』で圧巻の演技を見せたダンサー・菅原小春が共演。『真夏の死』では数多の映画やドラマできらめく存在感を見せる中村ゆりと、劇団「ハイバイ」での怪演が光る平原テツが相まみえ、そして『班女』では、ありとあらゆる劇世界を軽やかに渡ってきた麻実れいと、ジャンルを超えて確かな実力を発揮する橋本愛、NHK朝の連続テレビ小説『エール』でも誠実な演技を見せた中村蒼が顔を揃える。なお、9月21日(月・祝)と27日(日)、PIA LIVE STREAMでのオンライン配信も決定。クリエイティブディレクターの鈴木健太と、アートディレクター・グラフィックデザイナーの田中せりによる、こだわりの映像に期待が集まる。公演は9月27日(日)まで日生劇場にて。加藤拓也作・演出『真夏の死』(『summer remind 』)出演左から中村ゆり平原テツ熊林弘高作・『班女』近代能楽集より 出演左から麻実れい橋本愛中村蒼三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』・『橋づくし』/『憂国』9月21日(月・祝)17:00・22日(火・祝)12:00、16:00・『真夏の死』/『班女』 近代能楽集より9月26 日(土)18:30・27日(日)12:00、16:00会場:日生劇場ライブ配信日程『橋づくし』/『憂国』:9月21日(月)20:00『真夏の死』/『班女』:9月27日(日)16:00PIA LIVE STREAMにて各公演2日後の23:59までアーカイブ配信あり(視聴券は各公演2日後の20:00まで販売)文:小川志津子
2020年09月20日三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』が9月21日(月・祝)から上演される。4人のクリエイターによるオムニバス形式で上演される本企画で、長久允が作・演出する『憂国』(『(死なない)憂国』)に出演する東出昌大に話を聞いた。【チケット情報はこちら】4つの作品がつくられ、2作品ずつ上演される本企画の中で、東出が出演する『(死なない)憂国』は、三島由紀夫の『憂国』を元に、コロナ禍でライブハウス消滅の危機に瀕する夫婦を描く作品。「原作の『憂国』は二・二六事件にまつわる話で、中尉である信二が、仲間を討伐するくらいならと切腹し、妻・麗子も自決する物語、つまり“死”を終着点にしています。今回の僕らの『(死なない)憂国』は、信二と麗子にとって唯一の生き甲斐であるライブハウスを、信二が警察官として取り締まらなければいけなくなり、(原作のように切腹はせず)ライブハウスに向かいます。だけどやっぱりそれでいいのか悩み、生きるとはなんぞや、死ぬとはなんぞや、というところに進んでいくストーリーです」(東出)と、大胆なアレンジが加えられるようだ。東出といえば大の三島ファンだが、台本はどのように受け止めたのか。「すごい台本だと思いました。ぶっ飛んでるのにまとまっていて。『早く稽古場に入りたい!』って心の底から、震えるほどに思いました」。作・演出は、映画監督、映像作家の長久允。「長久さんは舞台初演出なのですが、“感情”や“生きている”ということを大事に演出される方だという印象です。今は、“気持ちのままにお芝居をする”ということが最上なのではないかという話を菅原(小春)さんと3人でしながら稽古しています」。ふたり芝居で、麗子を演じるのは世界的ダンサーの菅原小春だ。「菅原さんは、舞台で台詞のあるお芝居をするのは初めてらしいのですが、こんなに“自分の言葉”として台詞を喋れる女優さんがいるのかと、目を見張るような思いでいます」と絶賛。「毎日稽古が楽しくて」と笑顔を見せる。東出が「稽古初日から3人で、作品について深く掘り下げる議論を重ねてきました。そこで出てきたものを反映したお芝居もあります。だからリアルで生々しい芝居になると思います。」と語る『(死なない)憂国』と、野上絹代 作・演出の『橋づくし』は9月21・22日に、加藤拓也 作・演出の『真夏の死』(『summer remind』)と、熊林弘高 演出「『班女』近代能楽集より」は9月26・27日に、東京・日生劇場にて上演。9月21・27日に配信もある(アーカイブ配信あり)。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年09月17日9月に日生劇場(東京都千代田区)で連続上演される、三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』の合同取材会が、2020年9月9日に行われた。【チケット情報はこちら】本企画は、4人のクリエイターがそれぞれの目線で演出する三島作品をオムニバス形式で上演する。野上絹代が作・演出する『橋づくし』には伊原六花、井桁弘恵、野口かおる、高橋努が出演し、長久允が作・演出する『憂国』(『(死なない)憂国』)には東出昌大と菅原小春が出演。加藤拓也が作・演出する『真夏の死』(『summer remind』)には中村ゆりと平原テツ、熊林弘高が演出をする「『班女』近代能楽集より」には麻実れい、橋本愛、中村蒼がそれぞれ出演する。この日の取材会では、伊原、菅原、中村、橋本、麻実が出席した。伊原は『橋づくし』の見どころについて「数学的面白さというか、見れば見るほど発見がある」と話す。コロナ禍での上演となるが「今、舞台に出演させていただけること、そして作品をお客様にお届けできるという環境を幸せに思っております。今の時期だからこそ伝えられることを伝えられたらと思っております」ともコメントしていた。「三島さんという方に、魂でぶつかっていけたらいいなと思います」と語ったのは、菅原。出演する『憂国』(『(死なない)憂国』)については「憂国というものを愛した二人が、全力で、どろどろになりながら、三島さんが本当に守りたかったこの国って何なんだということを、全力で、細胞一つ一つが踊っちゃうような感じで、やっていく作品」と表現していた。中村は、演出家の加藤について触れ、「70年前に書かれた作品を、26歳の加藤さんが現代の話に書き換えた。三島さんの本を読んだ時よりも、より豊かなものに仕上げたところが新しい才能だなと感じました」。そして「(コロナ禍で)演劇もいろいろ厳しいなかで、やはり演劇を無くしたくないなという気持ちで、こうして舞台に立てることがありがたい」とも話していた。舞台が2作目だという橋本は、自らを「新参者」とした上で、「(演出家の)熊林さんと麻実さんのそばで、ゼロから。演劇って本当に深くて奥ゆかしくて最高という毎日を過ごさせてもらっていて、幸せです」。一方の麻実は「何回も三島文学に挑んでいますが、手強いことはすごく手強くて。今回の役も、ものすごく難しい。でも、とても素敵なメンバー(座組み)なので、このご縁を大切に、私たちだけの『班女』を作り上げて、日生の舞台からお届けしたいと思います」と貫禄あるコメントをした。『橋づくし』と『憂国』は9月21日(月・祝)〜22日(火・祝)、『真夏の死』と『班女』は9月26日(土)〜27日(日)。ぴあの「PIA LIVE STREAM」でのオンライン配信も決定している(9月21日20:00〜、27日16:00〜。アーカイブ配信あり)。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年09月11日東京大学医学部附属病院(東大病院)の放射線科医である前田恵理子さんが2020年4月12日、Facebookに新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)について投稿。前田医師の「収束まで何年?親の覚悟」という文章はネットで拡散され、その内容に多くの人が考えさせられました。前田恵理子医師、コロナウイルス収束には10年かかると予想発生から4か月経った今、世界中で猛威をふるっているコロナウイルス。感染者は日々増加しています。前田医師は、コロナウイルスが収束し、街や職場や学校にまた人が集まることができる生活になるにはあと5~10年かかると踏んでいるそうです。感染症の終息に必要な戦略は、ウイルスの感染力や病原性の高さによって異なります。コロナウイルスの場合、潜伏期間が長い上に無症状者や軽症者の伝播力(でんぱんりょく)が強く、重傷者は医療を必須とするため、社会コストがもっとも高いのだとか。制御に必要な条件について、前田医師は「人口の7~8割が感染し集団免疫を獲得するか、ワクチンができ集団接種が進むかの2つしかない」といいます。前田医師は、集団免疫の獲得についてこのように持論を展開しました。100年前なら、こんなウイルスが流行っても、医療は当てにできず多くの患者さんが亡くなって数年で収束しました。しかし、人類、とくに先進国は高度医療という魔法の力を知ってしまったたために、「医療を崩壊させずにゆっくりじんわり集団免疫を獲得する」道を選ぶしか選択肢がなくなりました。これはある意味、医療を諦めて感染爆発を許容するより困難な道のりです。医療崩壊させずに、日本人9000万人が感染するには、50年くらい時間がかかるのではないでしょうか。よって、収束に必要な条件は、ワクチンができて集団接種が進む、の1択になります。前田恵理子ーより引用(原文ママ)現在、世界各国でコロナウイルスのワクチン開発が行われています。前田医師は、2~3年ほどでワクチンが実用化される可能性はあるといいます。しかし、ワクチンの安全性の保障や量産化には長い時間がかかるのだとか。世界中の人がワクチン接種をできるようになるには5~10年かかると予想しています。未知のウイルスと闘うには世界中の研究者の努力や、膨大なお金と時間が必要なのです。今後の日本社会についての予想続いて、前田医師は今後の日本社会についてこのようにつづっています。このような状況ですので、5月6日で緊急事態宣言が解かれて仕事や学校がいつも通りになるか、というとそれはありません。少しでも、接触を許容すると、このウイルスはあっという間にぶり返しますから、年より及ぶ抑制生活を強いられることになります。多少集団免疫の獲得が進んでも、局所的な流行で自粛を繰り返す、不安定な生活が続くことになると予想します。むしろ、10年の間に社会がすっかり変わると思います。職場はリモートワークが当たり前になり、オフィスに通う生活をする人は激減、一方第一次、第二次産業とケアワークは、海外依存できなくなるために仕事が増えるはずです。産業構造は40年前の日本にちかづうのではないでしょうか。学校はホームスクーリングが基本になり、集団授業は過去のになるでしょう。日本型の一斉入試は不可能になり、オンラインを通じたエッセイテストのような、欧米型AO入試をアレンジしたものが主流になると予想されます。この変化に対応できた学校や教育システムだけが生き残ることになるでしょう。息子も高校生になるころまではまともに学校がない生活を覚悟してますので、ノートPCを与えてクリエイティブに使えるように指導します。コロナ後の世界では、日本型の受験勉強より重要なことだと思います。前田恵理子ーより引用(原文ママ)【収束まで何年?親の覚悟】シェア、ご自由にどうぞ!先ほども投稿した通り、コロナの終息は10年仕事だと思っています。そ〇ウイルスの病原性と収束に必要な期間感染症の終息に必要な戦略は、ウイルスの感染力や病原性の高さによって異なります...前田恵理子さんの投稿 2020年4月11日土曜日※投稿全文は上記Facebookの投稿へもちろんこれは前田医師の見解であり、実際にどうなるかは誰も分かりません。しかし、1人の医師の予想を1つの可能性として頭に入れることは大切でしょう。前田医師の投稿は多くの人にシェアされ、いろいろな意見が上がっています。・10年かかる可能性もあるなんて…。まだ幼い子供たちへの影響が心配です。・「最低1年」くらいに考えていたけど、長引く可能性も頭に入れておかないとね…。・まだ先のことは分からないけど、長い目で見た時に何をするべきか考えるのが大事なのかな。・最初は数か月で収束するって甘く考えてた。世界が変わることを受け入れなければ。これまでも人間は新型のウイルスによって多くの人の命が奪われ、その時代を生きた人たちは長い間、必死に闘ってきました。コロナウイルスが1日でも早く終息し、世界中の人が元の生活に戻れるよう祈るばかりです。※記事では『終息』を完全に終わることとし、『収束』をある程度事態が落ち着くこととしています。[文・構成/grape編集部]
2020年04月16日山田洋次監督の国民的人気シリーズ映画『男はつらいよ』の記念すべき第50作目『男はつらいよお帰り 寅さん』が、Blu-ray&DVDになってこの夏、リリースが決定。『男はつらいよ』第1作の公開から50周年となる昨年の12月に公開された本作は、倍賞千恵子、吉岡秀隆、前田吟、夏木マリらシリーズお馴染みのキャストに加え、池脇千鶴、桜田ひよりら新キャストも加わったシリーズ最新作。新撮された登場人物たちの“いま”を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇る寅さんのシリーズ映像が見事に紡ぎ合い、新たなる物語が描かれる。いまだからこそ家族揃って観たい、笑いと涙の感動作が、今回、初回限定生産の豪華版、通常版、それぞれBlu-rayとDVDでリリース。豪華版には、貴重なメイキング映像を織り交ぜたキャストのインタビュー集や、シリーズ第1作目の劇場公開日である8月27日に行われた寅さんファン感謝祭、公開記念舞台挨拶などのイベント映像集を含む特典映像を収録した特典ディスクがセットになっている。『男はつらいよお帰り 寅さん』Blu-ray&DVDは7月8日(水)リリース、同時レンタル・デジタル配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:男はつらいよお帰り 寅さん 2019年12月27日より全国にて公開©2019松竹株式会社
2020年04月14日「いらっしゃ〜い!」の呼び声で、新婚さんをスタジオに招き入れて50年。番組収録を“しんどい”と思ったこともあったけれど、「素敵な人たちです」と、この仕事に胸を張るーー。「3月4日、僕は300作目の創作落語を発表する公演を予定していたのですが、新型コロナウイルスの感染防止のため、公演は中止に。代わりに、無観客で落語を収録した映像をYouTubeで公開しました。300年続く落語の歴史の中で、無観客の演芸場で落語をやったのは僕が初めてやないかなと思いますねぇ。無観客でやってみると、いままでは“いて当り前だった”お客さんのありがたみも、身に染みますよ」そう笑顔で語るのは、桂文枝さん(76)。喜寿を迎える今年、「ますます落語家としての活動に身が入る」と話す。そんな文枝さんが50年間、司会として続けてきた番組が、新婚さんいらっしゃい!」(テレビ朝日系・日曜日12時55分〜)。同番組は、’71年1月から放送がスタート。「いらっしゃ〜い!」と文枝さんのギャグによって登場する新婚夫婦が、司会陣と爆笑トークを繰り広げる様子は、いまでもお茶の間に笑顔を届けている。文枝さんは、同番組が始まったきっかけについて振り返る。「最初にお話をいただいたときは、3カ月で終わる予定だったのです。“う〜ん、短いな〜”と思ったけれど、僕のギャグである“いらっしゃ〜い!”をタイトルに使うと聞いたので、このギャグが世の中に広まるきっかけになると思って引き受けました。“いらっしゃ〜い!”っていうのは、僕が『いらっしゃいませ』という言葉をもとにして作ったギャグです」舞台に出たら、まずお客さんの心をつかまないといけないのがこの世界。「それなら来てもらったお客さんへの第一声、「いらっしゃいませ」をギャグにしようと思って。最初、あの“ポーズ”は、つけていなかったのですが、明石家さんまさんが僕のものまねをするときにいつも使っていたポーズを、逆に僕がもらったのです。『お前ら、ちょっとこい!』(いらっしゃ〜い!のポーズをやりながら)ってさんまさんがやるの、見たことあるでしょ?(笑)」’15年には、「同一司会者によるトーク番組の最長放送」でギネス世界記録に認定され、その記録はいまも更新され続けている。“気づいたら50年続いとったな!”とおどけるが、文枝さんは番組開始から約20年、40歳を過ぎたころ、自律神経失調症と診断された。当時は収録に苦しんでいた、と明かす。「あの時代、僕は10本以上のレギュラー番組を抱えていて、東京と大阪を往復する日々でした。疲労がピークを迎えたのか、番組によっては撮影中に気分が悪くなって、途中で収録を止めることもあって」めまいを感じるようになってからは、「コケたらどうしよう」と、硬いコンクリートの上を歩くのが怖くなった。「物を考えたり、外出したりという頻度がどんどん下がっていって、“この世から自分が消える”ことへの恐怖にひたすら悩まされていた。“このまま死んでしまったらどうしよう”と、寝ることすらおっくうになったのです」文枝さんは「その時期は、とにかく『新婚さん』の撮影もしんどかったですね」と語る。「この収録は、新婚さんの2人に迫って、“人生”を語ってもらわないといけないから、納得のいかないことはやりたくなかった。だから、番組をどういう内容にするかという打ち合わせの段階から僕も参加するようにしていたし、途轍もないパワーを使っていたのでしょうね……」落語家としての仕事にも追われていた文枝さんは当時、「いっそ落語家をやめ、テレビタレントになったほうが楽なのでは」と気持ちが揺らいだという。「いつものようにめまいが怖くて、じーっと自宅の椅子に座っている僕に、『コケて頭を打ったぐらいでは死なへんで』と奥さんが言ってくれたのです。『よく考えたら、そやな』と、ハッとさせられました(笑)。そこから、倒れたら倒れたときやと開き直れるようになって。10年くらいかけて、奥さんが僕を自律神経失調症から回復させてくれたのかな」(取材:インタビューマン山下)「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月03日「ぴあ」調査による2020年3月20日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、日本を代表する作家のひとり、三島由紀夫と東大全共闘の討論会の模様を記録したドキュメンタリー映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』が第1位になった。ランキングは以下の通り。1位『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』89.1点2位『恐竜が教えてくれたこと』89.0点3位『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』88.8点4位『一度死んでみた』88.6点5位『もみの家』87.5点6位『弥生、三月-君を愛した30年-』85.1点7位『21世紀の資本』81.7点8位『人間の時間』70.7点1969年5月、作家の三島由紀夫は東京大学駒場キャンパスの教室で、1000人を超える学生たちと向かい合っていた。旧体制の打倒のためには手段を選ばないと声をあげる東大全共闘のメンバーの招きでキャンパスを訪れた三島は、警察が警備を申し出るも断り、単身、彼らと向かい合う。そこで三島は何を語ったのか? 映画はテレビ局が保管していた“世界にただ一つ”の映像で構成されている。劇場は40代以上の年配の観客の姿が多かったが、親子連れや、10~20代の観客の姿も目立った。上映後の出口調査では「三島さんも学生たちも“覚悟”を見てとることができました。現代の人にはないものだと思います」「いまの時代に公開したことに意義があると思う。議論する大切さ、自分と違う考えの人と面と向かった話し合うことの大切さについて考えたい」「三島さんも学生も“言葉の熱量”が違う!」などの感想が寄せられた。三島と学生たちの討論は50年以上に渡って語り継がれてきた“伝説”だが今回、映像がスクリーンで上映されたことで「三島が学生たちとフランクに話していることが意外だった。神格化しすぎていたのかも」との声も。本作の公開をきっかけに“伝説”の歴史的評価に変化があるのか? この討論からまた新たな議題や対話が生まれるのか? 劇場では観たばかりの映画についてロビーで感想を交わしたり、対話する観客もおり、盛り上がりを見せていた。(本ランキングは、3/20に公開された新作映画8本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)直近1か月の満足度ランキング結果■3月13日、14日公開作品のランキング1位『ビッグ・リトル・ファーム理想の暮らしのつくり方』92.5点2位『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』88.0点3位『シェイクスピアの庭』86.1点4位『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』83.6点5位『ムルゲ 王朝の怪物』82.0点6位『コロンバス』81.0点■3月6日公開作品のランキング1位『ジュディ 虹の彼方に』89.4点2位『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』88.8点3位『仮面病棟』87.8点4位『星屑の町』85.7点5位『酔うと化け物になる父がつらい』82.2点■2月28日、29日公開作品のランキング1位『劇場版 SHIROBAKO』93.6点2位『架空OL日記』93.0点3位『仮面ライダージオウNEXT TIMEゲイツ、マジェスティ』92.8点4位『娘は戦場で生まれた』92.5点5位『ママをやめてもいいですか!?』90.5点6位『子どもたちをよろしく』89.3点7位『黒い司法 0%からの奇跡』88.8点8位『PMC:ザ・バンカー』87.5点9位『初恋』87.1点10位『レ・ミゼラブル』86.5点
2020年03月23日俳優の東出昌大(32)が3月17日、都内で開かれた映画『三島由紀夫vs東大全共闘50年目の真実』の公開直前トークイベントに登場した。1月に女優の唐田えりか(22)との不倫交際が発覚し、妻で女優の杏(33)とも別居中だった東出。騒動以来、初めて公の場で現状について語った。各メディアによると、東出は一番の被害者である杏に「大変申し訳ないことをしたと、裏切ってしまい申し訳なかった」と謝罪したという。いっぽうで「杏と関係を修復したいか?」という問いに対しては、「お答えできません」と回答を差し控えた。東出と杏の間には、3歳の双子の女児と2歳の長男がいる。現在は杏が“ワンオペ状態”で、育児をこなしているという。そんな東出に、取材に出席した記者は「子供とは会えているか?」と質問。東出は別居してから子供たちと会えていないものの、杏に「毎晩のようにビデオ電話で子供と会話をさせてもらっている」と明かしたのだ。「杏さんは母親として責任感が強く、子育ては『夫婦協同で』という考えを持っています。ですが、東出さんが出ていく形で別居しました。すると、お子さんが『パパは?』と杏さんに訊ねるようになったようです。そんな我が子を見て『不自由な思いをさせたくない』と決心し、東出さんと連絡を取り始めたようです」(杏の知人)2月18日には、東出よりも先に公の場に出て騒動を陳謝した杏。その場でも「小さな子ども達がおります。どうかそっとしておいてください」と、母としての健気さを見せていた。ひたむきに子供たちを思いやる杏を讃える声が広がっている。《夫婦のいざこざと、子どもとパパとの関係は分けて考えられる、聡明な人なんだな。でもどんな気持ちでそうしているんだろう、と思うと涙出た…》《なにが驚いたかって、杏ちゃんが毎晩ビデオ通話させてることだよ。いくら子供の為とは言え、心の広さに泣けてくる》《杏さんは器が大きいな…子供とビデオ通話させてあげてたんだね…強くて優しいな…泣ける》東出は会見で、ビデオ通話してくれる杏の気持ちを「代弁することはできません」と語ったという。今後、3児の父としてどのように振る舞っていくのだろうかーー。
2020年03月18日俳優の東出昌大(32)が3月17日、都内で開かれた映画『三島由紀夫vs東大全共闘50年目の真実』の公開直前トークイベントに登場した。東出は1月に女優の唐田えりか(22)との不倫騒動が報じられて以来、初めての公の場。イベントに出席した記者の質問と、東出の回答が波紋を呼んでいる。各メディアによると、東出はイベント終了後に報道陣の囲み取材に対応。妻で女優の杏(33)に対して「もっとも謝罪しなければならないのは妻に対してだと思っています。妻には直接謝罪の気持ちを伝えてまいりたいと思います」と反省の様子を見せた。また「夫婦として関係を続けていきたいか?」という問いには、「お答えできません」とコメントを控えたという。そんななか、取材に参加した記者から「杏さんと唐田さんのどちらが好きですか?」という質問が飛び出した。東出はしばらく沈黙し、「お相手のこともあるので、私の心の内を今ここでしゃべるのは妻を傷つけることになると思いますので、申し訳ありませんがお答えできません」と答えたという。また唐田とは、別れたことも明かしたという。このように回答をした東出に、厳しい声が上がっている。《嫁が好きか不倫相手が好きかの答えに即答できない時点でアウトです》《はっきり「妻です!」って言ってくれないんだ、、、。この答えの方がよっぽど傷つく》《回答ほぼ半分くらいに「妻の気持ちを考えて言えません」「妻のことを…」「妻の気持ちは代弁できません」とか杏ちゃんを盾に回答逃げてる感じ》いっぽうで、この質問をした記者に対しても厳しい声が上がっている。《困難を修復しようと努めている途上にある夫婦への思いやりが微塵もない》《その質問だとどっちを答えても誰も幸せになれない質問だな》《会見の記者ももう少しうまく訊けなかったのかな?》
2020年03月17日俳優の東出昌大が17日、都内で行われた映画『三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実』(3月20日公開)公開直前トークイベントに登場。今年1月に女優の唐田えりかとの不倫が原因で、妻で女優の杏と別居中であることが報じられて以降、初の公の場となった東出は、イベント終了後に報道陣の取材に応じ、不倫騒動を謝罪した。東出は「このたびはお仕事の関係者のみなさまに多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした」と頭を下げて謝罪。「毎日妻に対して、子供に対して、申し訳ないという気持ちがありました。その中でドラマの撮影も続けさせていただいたんですけど、共演者の方々、スタッフさんに対しても日々申し訳ないと思いながら…」と打ち明けた。そして、「最も謝罪しなければならないのは妻に対してだと思っています」と言い、「裏切りから一生消えない傷を負わせてしまった。また、妻からも子供たちからも、私の過ちからさまざまな幸せを奪ってしまった」と後悔。杏とはここ数日で話し合いの場を設け、「大変申し訳ないことをした。裏切ってしまい申し訳なかった」と謝罪したことを明かした。今後については、「話し合いは続けていく。まだ具体的なことは何も決まっていません」とのこと。夫婦生活を続けたいのか、離婚という道を選ぶのかという思いについては、「カメラの前で私の希望や意思をお伝えし、妻がテレビで見て、必ずや傷つけてしまうことになると思いますので、今は申し訳ありませんが、お答えできません」と語らなかった。子供とは「別居してからは会えていません。しかし、毎晩のようにビデオ通話をしてくれて。子供はまだ小さく携帯の操作もできないので、妻が代わって…」と、毎晩ビデオ通話をしているとのこと。「詳しくは申し上げられませんが、子供たちの姿はかわいいなという思いと、申し訳ないなという思いと、両方を抱きます」と涙目で語った。また、「まだ子供は小さく、事態をすべて把握しているとは思いません。ただ、私がこういう仕事をし、妻がこういう仕事をし、子供たちが大きくなったときに父親の犯した過ちをいずれ知ることになると思います」と話し、「自身の犯した過ちを後悔しない日はありません。ですが、子供たちが大きくなったときに、これ以上情けない思いをさせないように、今後の日々は最善を尽くしながら生きていこうと思っています」と決意を述べた。さらに、自身にかける言葉を聞かれると、「『人を裏切らず、最善を尽くして生きろ』と」と答え、今後の人生について「人を裏切らず、そして、今回の件でたくさんの人とを傷つけました。家族、お仕事の方、友人、たくさんの方を裏切りました。その傷をすっかり癒やせることもなければ、犯した過ちをすっかりなくすということもできないと思います。しかし今後は、人を裏切らず、最善を尽くして、ご迷惑をかけた方にも、御恩がある方にもお返ししていきたと思います」と誓った。
2020年03月17日俳優の東出昌大が17日、都内で行われた映画『三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実』(3月20日公開)公開直前トークイベントに登場。今年1月に女優の唐田えりかとの不倫が原因で、妻で女優の杏と別居中であることが報じられて以降、初の公の場となった東出は、イベント終了後に報道陣の取材に応じ、不倫騒動を謝罪した。東出は「このたびはお仕事の関係者のみなさまに多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした」と頭を下げて謝罪。「毎日妻に対して、子供に対して、申し訳ないという気持ちがありました。その中でドラマの撮影も続けさせていただいたんですけど、共演者の方々、スタッフさんに対しても日々申し訳ないと思いながら…」と打ち明けた。そして、「最も謝罪しなければならないのは妻に対してだと思っています」と言い、「裏切りから一生消えない傷を負わせてしまった。また、妻からも子供たちからも、私の過ちからさまざまな幸せを奪ってしまった」と後悔。杏とはここ数日で話し合いを始め、「大変申し訳ないことをした。裏切ってしまい申し訳なかった」と謝罪したことを明かし、「話し合いは今後も続けていくことになる。まだ具体的なことは何も決まっていません」と伝えた。「杏さんが好きなのか、唐田さんが好きなのか、どちらですか?」という質問が飛ぶと、長い沈黙の後、「申し訳ありませんが、お相手のこともあるので。また私の心の内を今ここでしゃべることは妻を傷つけることになると思いますので、申し訳ありませんが…」と返した。不倫してしまった理由を聞かれると「仕事においても、私生活においても、おごり、慢心、そのようなものがありました」と分析し、唐田ともう会わないと杏と約束してからも関係を続けた思いを聞かれると、「自分のことしか考えてなかったと思います」と返答。唐田とは不倫報道後、「お会いしていません」と言い、「お別れになったんですね?」と聞かれると、「はい」と破局を告白した。
2020年03月17日俳優の東出昌大が17日、都内で行われた映画『三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実』(3月20日公開)公開直前トークイベントに登場。今年1月に女優の唐田えりかとの不倫が原因で、妻で女優の杏と別居中であることが報じられて以降、初の公の場となった東出は、イベント終了後に報道陣の取材に応じ、不倫騒動を謝罪した。東出は「このたびはお仕事の関係者のみなさまに多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした」と謝罪。「このたびの件におきまして最も謝罪しなければならないのは妻に対してだと思っています。妻には直接謝罪の気持ちを伝えて参りたいと思います」と語った。そして、「いろいろなお仕事の関係からこのような機会を設けることが遅くなりました」とし、「今日カメラの前で私が何かを発言することによって、これ以上妻を傷つけたくはありません。ですので、お答えできることに限りがあると思いますが、よろしくお願いいたします」と伝えた。杏とはすでに話し合いを始め、謝罪したという。「ドラマの撮影が終わって、この数日のうちに。共通の友人がいたりもしたんですけど、基本的には2人で。ただ、話し合いは今後も続けていくことになると思いますので、まだ具体的なことは何も決まっておりません」と明かした。その話し合いでは、「大変申し訳ないことをした。裏切ってしまい申し訳なかった」と謝罪したとのこと。それに対する杏の言葉は明かさなかったが、「裏切りから一生消えない傷を負わせてしまった。妻からも子供たちからも、私の過ちからさまざまな幸せを奪ってしまった」と神妙な面持ちで語った。先月18日には、妻の杏が報道後初めてイベントに登場。「いろんなことでお騒がせしておりまして、いろいろな方にご迷惑をおかけして大変申し訳ありません」とお詫びし、「今後のことにつきましては、またゆっくり考えさせていただきたいので。小さな子供たちがおります。どうかそっとしておいてください」と語っていた。
2020年03月17日俳優の東出昌大が17日、都内で行われた映画『三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実』(3月20日公開)公開直前トークイベントに登場。今年1月に女優の唐田えりかとの不倫が原因で、妻で女優の杏と別居中であることが報じられて以降、初の公の場となった。東出は冒頭、「本作でナレーションを務めました東出昌大です。本日はよろしくお願いします」と挨拶。監督の豊島圭介氏とともに、三島由紀夫の印象などについてトークを繰り広げた。先月18日には、妻の杏が報道後初めてイベントに登場。「いろんなことでお騒がせしておりまして、いろいろな方にご迷惑をおかけして大変申し訳ありません」とお詫びし、「今後のことにつきましては、またゆっくり考えさせていただきたいので。小さな子供たちがおります。どうかそっとしておいてください」と語っていた。本作は、1969年5月13日に東京大学駒場キャンパス900番教室で行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会の様子を軸に、三島由紀夫の生き様を映したドキュメンタリー映画。東出は、三島由紀夫が書き上げた日に生涯を閉じた、“最後の”長編小説『豊饒の海』の舞台化作品にも出演し、多くの三島作品を読破していることから、製作陣がナレーターとしてオファーした。
2020年03月17日おとな向け映画ガイド「悪カワヒロインアクション」と「三島由紀夫vs東大全共闘秘蔵映像」が今週のオススメ。ぴあ編集部 坂口英明20/3/16(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開される映画は13本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国約100スクリーン以上で拡大上映されるのは『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』『一度死んでみた』『弥生、三月ー君を愛した30年ー』の3本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が10本です。この中から、おすすめしたいおとな向きの2作品をご紹介します。『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』いやあ、あなどっておりました。恐るべしハーレイ・クイン、面白いです。スーパーマン、バットマンまではわかるけど、最近のマーベル・コミックとか、DCコミックスとか(あ、これはDCです)、キャラクターものありすぎでよくわからんなという人にも、かなり親切な作りになっています。おとなにもやさしい、「悪カワ」ヒロインの痛快アクションです。観終わって気分がスカッとします。ハーレイ・クインは、あのジョーカーの元彼女。実は精神科医で、ジョーカーは患者だったのですが、恋人になってしまい、といったこれまでのいきさつは、最初にハーレイがアニメを使って紹介してくれます。ジョーカーの庇護下で好き勝手やってたのに、別れた途端、町の悪党どもがみんな手のひら返しで……。なかでも最強の敵は、サイコで残忍なブラック・マスク。路上暮らしの少女、カサンドラが盗んだダイヤをめぐって、ふたりはブラック・マスクに追われることになります。キュートなのにクール、服やメイクもぶっとんでいて、腕っぷし(というか蹴りか)も強い。ちょっと狂気もはらんで、暴力的。武器はショットガンにドでかいハンマー。ハーレイのキャラクターがなんとも楽しいです。住まいは、ダウンタウンにある謎の中国料理店の上。ごたごたとしたポップなインテリアに、ペットはハイエナの「ブルース」です。ハーレイを演じているのは、前作の『スーサイド・スクワッド』と同じマーゴット・ロビー。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロン・テート役、そして『スキャンダル』ではアカデミー賞助演女優賞ノミネートと、のりにのっている女優です。実は、一匹狼のハーレイが、行きがかり上、タフな女性3人と手を組み、最後はチームになります。それぞれのキャラクターがまた凄いんです。クラブの元歌手で、その声が凶器というブラック・キャナリーとか。この女性陣がサブタイトルの「BIRDS OF PREY (猛禽類)」なわけです。監督は中国系のキャシー・ヤン。スーパーヒーロー(ヒロイン)映画を演出した初のアジア人女性となりました。バトルの前にバストのガードを考えたり、ファイトの途中で髪留めの貸し借りがあったり、男性監督じゃ気づかない細部のこだわりというか、ちょとした気の使いかた、テンポのよさ、この監督うまいです。『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』今から50年前に三島由紀夫と東大全共闘が激論を交わした討論会のフィルム、こんなものが残っていたのかと驚くTBS秘蔵の映像に、新たな取材を加えて作られた貴重なドキュメンタリーです。三島由紀夫は、当時、若者向け雑誌『平凡パンチ』の「オール日本ミスター・ダンディ」という人気投票で、ダントツの1位(2位三船敏郎、3位伊丹十三)だったと、紹介されます。ノーベル賞の候補である大作家というだけでなく、映画に出演したり、マスコミにもよく登場する人気者でした。討論会が行われたのは1969年5月13日。東大安田講堂事件の数カ月後です。前年には新宿南口が炎上した新宿騒乱事件があり、学生運動はますます過激化。繰り返されるデモでは、ヘルメットにゲバ棒の新左翼が投石と火炎瓶で機動隊と激突していました。そういう空気のなか、行動右翼として、つまり敵とみられていた三島由紀夫が東大全共闘から招かれ、駒場キャンパスへ論争に乗り込んだのです。驚くのは、会場に集まった1000人の学生や壇上の全共闘メンバーを相手に、知識をひけらかして論破してやろうとか、馬鹿にするような態度は一切なく、真摯に意見に耳を傾けているところです。逆に全共闘の方が、超うえから目線で、えらそうです。それにしても、三島が、前年に楯の会という私兵のような集団を組織し、この討論会の翌年には、市ヶ谷の自衛隊で軍服を身にまとい、切腹自決するという最期を知っているだけに、いまにしてみればと、意味深長な発言もあります。論争そのものはやや難解ですが、内田樹さん、小説家・平野啓一郎さん、社会学者・小熊英二さん、瀬戸内寂聴さんのコメントがあり、理解が深まります。実際に討論に参加した元全共闘の闘士たち、三島を師と仰ぐ楯の会メンバー、現場に立ち会ったジャーナリストへのインタビューなど、秘話満載です。内田樹さんは「スクリーン越しにこの映画からいやおうなく吹きつけてくるのは1969年の『時代の空気』である。『政治の季節』の空気である。」と記しています。熱い! あの頃の熱気、熱情がびしびし伝わってくる映画です。
2020年03月16日不倫騒動渦中にある俳優の東出昌大(32)が3月17日、ドキュメンタリー映画「三島由紀夫vs東大全共闘50年目の真実」(豊島圭介監督、20日公開)の公開直前トークイベントに登場することになった。13日に映画配給元から報道各社へ取材案内が送られ、東出は豊島監督と2人でトークを行うという。騒動勃発後、初めて公の場に姿を見せる東出。そこでの発言に注目が集まっている。「もともと一般客を入れて試写会、その後にトークイベントを行う予定でした。しかし新型コロナウイルス感染拡大予防のため、当日は報道陣を呼び込んでの取材のみ。つまり客席にいるのは報道陣ばかりで、さながら『東出昌大vsマスコミ』といった構図。イベント中は騒動について触れなかったとしても、退場時に報道陣が殺到する一触即発の事態になるでしょう。そこで初めて、自分の言葉で騒動について触れる可能性があります」(ワイドショー関係者)東出は1月23日発売の「週刊文春」(文芸春秋)で唐田えりか(22)との不倫によって妻の杏(33)と別居状態にあると報じられた。東出の事務所は謝罪コメントを発表したが、本人の口から公の場で語られたことはいまだにない。そんななか、イベント出演が決まった東出。何よりも胸をなで下ろすのが、別作品の関係者たちだという。「東出さんは、5月1日に映画『コンフィデンスマンJPプリンセス編』の公開を控えています。これからプロモーションをこなすことになりますが、もし同作のイベントが初登場だったら映画宣伝どころではなくなっていたはず。そのため関係者たちは『うちが初登場の場じゃなくてよかった』とひと安心しています」(映画業界関係者)17日のイベントで、東出からいったいどんな“第一声”が出るのだろうか。
2020年03月13日ときにあどけなく、ときに色っぽく…様々な表情を披露してきてくれた吉沢亮さん。2020年3月に50周年を迎えたananにおいても、巧みな演技力でどんな撮影もお手のものかと思いきや、撮影中の意外(?)な心境を語ってくれました。過去の掲載号の中から、吉沢亮さんが「これ、覚えてます」と嬉しそうに手に取ったのは’13年の1886号。「やっぱりananさんは有名なので、そんな雑誌に大きく出させてもらう日がくるとは、と思った記憶があります」まだあどけなさが残る表情が印象的だった1886号から一変、’18年の2093号「官能の瞬間」をテーマにした撮影では、大人の色気を見せつけてくれた。「これは今までananに出させていただいた中でも、一番好きな写真。カメラマンの樽木(優美子)さんが、すごくやりやすかった印象があります。僕は『笑って』と言われるのが苦手なんですが(笑)、このときはただひたすら自由に動いて、二人で探り合いながら撮っていったのを覚えています」そして’20年の2190号をはじめ、ananの人気特集、モテコスメ大賞には2度にわたって表紙に登場。実はこの企画で2度表紙を飾るのは吉沢さんが初!「そうなんですか!?嬉しいなぁ。こうやって表紙に出させていただけるなんて、本当にありがたいです。初対面の女性との撮影はかなり照れくさいんですけど、このときはドラマや映画で共演している(広瀬)すずちゃんが相手だったから、かなりやりやすかったです」その他の登場回も、「ananの撮影は全部覚えています」と、ありがたいお言葉。「ananは誰がこんな表紙をやったとか、ネットニュースでも取り上げられるじゃないですか。話題になる企画も多いですし。だから印象に残っているんだろうなと思います」今後ananでやってみたい企画を尋ねると、深く考え込んでしまった吉沢さん。そこで恒例のカラダ作り企画を提案してみると…。「今、大河ドラマ『青天を衝け』の撮影に備えて、絶賛カラダ鍛え中なんです。演じる渋沢栄一さんが若い頃、だいぶマッチョだったみたいなので、一応鍛えておこうかなと。ただ、役作り以外でカラダを鍛えることはあまり得意じゃないんです。なのでそれよりも、『モテコスメ』特集の表紙登場回数の記録更新を目指していこうと思います(笑)」No.1886(2013年12月25日号)完璧な顔面力に目が釘付け!異例のドアップカット。当初は引きの写真を予定していたものの、協議の結果、吉沢さんの顔面力が発揮されているこちらのカットに決定。「テーマは女性に作ってもらいたい料理でしたよね。僕はクリームシチューと答えた気が…あ、やっぱり」No.2093(2018年3月14日号)アンニュイな大人の色気に陥落するファンが続出!恒例企画になりつつある女性写真家×若手俳優のグラビア。樽木優美子さんが撮り下ろしたこちらの写真は、ananの中でも一番好きと吉沢さん。「空間込みで好きな写真。特に気に入っているのは右上のカットです」No.2190(2020年3月4日号)人気のモテコスメ特集で2度表紙を飾るのは史上初!毎回、男女の甘く切ないフォトストーリーが話題になるモテコスメ特集。このときのお相手は、共演歴のある広瀬すずさん。「照れますけど、割り切ってやってます(笑)。相手がすずちゃんだったので、自然体でできました」よしざわ・りょう1994年2月1日生まれ、東京都出身。俳優。出演映画『一度死んでみた』が3月20日、『さくら』が今秋公開予定。2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』では主演を務める。ストライプシャツ¥32,000(ヨーク/スタジオ ファブワーク TEL:03・6438・9575)ジャンプスーツ¥66,000(ジョン メイソン スミス)スニーカー¥35,000(ヨーク) 共にHEMT PR TEL:03・6721・0882その他はスタイリスト私物※『anan』2020年3月11日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・荒木大輔ヘア&メイク・小林正憲(SHIMA)取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2020年03月09日anan50年の歴史で半分以上を見守ってきた江原啓之さん。2002年から連載陣に加わり、13シリーズを担当されています。時の空気を感じ、読者を勇気づけ励まし続けてくださっている江原さんが、歩みを振り返りつつ、今を生きる私たちに大切なことをお話しくださいました。江原啓之さんからのスペシャルメッセージ。ananと読者が歩んできた心の旅路。スピリチュアル特集や開運特集、連載と、いつもanan読者に、厳しくも温かい激励を送ってくださっている江原啓之さん。“巷で噂の霊能者”として注目されていた江原さんが林真理子さんと初顔合わせをしたのが1994年。懐かしい思い出話とともに、これからを生きる女性たちへ熱いメッセージを届けてくださいました。***創刊50周年、おめでとうございます。ananとのお付き合いは長いですが、林真理子さんとの対談は思い出深いですね。かれこれ26年も前のこと。実は、今日の着物と袴は、その日と同じものにしました。ananには“おしゃれな女性誌”のイメージがあったので、少しハードルが高く感じたのをよく覚えています。現場には当時の編集長や編集者さんたちが顔を揃え、その迫力も圧巻でしたね(笑)。ananに出させていただいた後は、(当時行っていた)個人カウンセリングの予約の電話が鳴りやまず…、影響力の大きさをひしひしと感じました。でも、今改めて対談のタイトルを見ると、不思議な感覚に。「女性たちはなぜ、霊能者のもとへ通うのか。」――ちょっと堅い印象です。このとき、私の肩書はスピリチュアル・カウンセラーでしたから、そう名乗ったのですが、編集サイドから「“霊能者”にしましょう」と(笑)。今でこそ“スピリチュアル”という言葉も浸透していますが、当時はまだ「霊能者」のほうがしっくりきたのでしょう。口幅ったいことを言うようですが、私のほうが“時代の先”を読んでいたのかもしれません。スピリチュアルな世界への関心が高まったと私が感じたのは、2000年。ひとつの境目で、その頃、占い師の中森じゅあんさんとも対談させていただきました。当時の記事を読むと、「暗い世の中」といったフレーズが出てきます。バブル崩壊後、出口の見えない不況が長く続き、まさに希望が見えない時代でした。でも、だからこそ、この頃からようやく、“生き方の価値観”が変化していったように思います。好景気に沸いていた頃は、物への執着、私がよく言うところの「物質的価値観」が強かった。「寄らば大樹の陰」という風潮もありました。しかし、そうした神話も見事に崩れ、「物」ではもはや幸せになれないと誰もが気づき始めたのです。そんな流れのなかで、人々の関心が心やたましい、つまり「霊的価値観」へと向かっていったのだと思います。後になって林さんが私のことを“時代の寵児”と評してくださいましたが、ちょうどそういう変化の狭間にあって、“時代”に求められたのかもしれません。ananとのご縁がこれほど長く続いているのは、お二人の存在あってこそ。そして、これほど私が世に出ることになったのは、ananのおかげだと思っています。私がananに出させていただくようになってまだ日も浅い頃、女優さんたちと誌上で話す機会がありました。そのときのことも強く印象に残っています。その場では一番控えめだったひとりの女優さんに私は、「あなただけが長く続けられますよ」と励ましたのです。実際、その言葉通りになり、今も彼女は、いろんなドラマなどに出て活躍されています。こういうふうにひとつの仕事を“地道に続けること”は、決して簡単なことではありません。ananの50年の道のりもまたしかりでしょう。ananは、ずっと“女性の生き方”に光を当ててきた雑誌だと思います。女だから…という束縛に向き合い、一生懸命頑張る姿を見守り続けてきたのではないでしょうか。そんなananだからこそ、これからは「女性の自立」を応援してほしいですね。医学部入試の合格格差問題ひとつとってみても、女性がまだどこか軽んじられているのが現状です。景気が上向いて豊かになったと言う人もいますが、それだって“嘘”。共働きの家庭が増えたから、一見豊かに思えるだけ。言い換えれば、二人で働いてどうにか食べていける状態なのです。少子高齢化だから、「もっと子どもを産んで」なんて平気で言うわりに、保育園はどこも満員。こういった“社会の矛盾”にもきちんと目を向けていますか?無関心ではいけません。今こそ女性たちが立ち上がらないといけないときに来ているんです。ミレニアムがそうであったように、今もひとつの過渡期。女性が「本当の意味で自立する時代」を迎える前の“狭間”なのだと思います。だからこそ私はさまざまな機会を通して、騙されないで!目を覚まして!現実を見て!と伝え続けてきました。ananは“本当の自立”を目指す女性たちの心に響く雑誌だと思います。たとえばセックス特集なども、男性視点ではなく、女性側から主張することの大切さを伝えていて、一歩も二歩も“先”を見据えています。ただ、残念ながら、まだ時代がそこに追いついていない。だからこそ、ananの役目はまだまだこれから!です。おしゃれが好き、楽しいことも好き。仕事だって頑張りたい。そう願う女性にとって、林さんはまさに象徴的存在。“the anan”として、みんなの目標なのだと思います。でも、その憧れに近づこうと頑張っていても、時には疲れてしまうことだってあるはず。そんなときに、“スピリチュアルな視点”が生きるヒントとなり、立ち上がれていたら嬉しく思います。人生に失敗はありません。どんなに傷ついたと感じることがあっても、その傷は、たましいが磨かれた証。原石を研磨して宝石になるように、人も喜怒哀楽を経験しながら磨かれて、輝くのです。これまでも言ってきたように、自己憐憫・責任転嫁・依存心は不幸のモト。「私ってかわいそう」と悲劇のヒロインになったり、誰かに責任転嫁したり、依存心を捨てきれないままでいると、幸せは遠ざかる一方です。厳しい言い方かもしれませんが、その段階にとどまっていてはダメなのです。自立しましょう!もういい加減オトコに泣かされないで!振り回されてはいけません。また、今、「お金」をテーマに連載中ですが、“経済の破綻”も心配な時代。これからを生き抜くためにも、お金にも泣かされず、振り回されない女性を目指していきましょう。私がananで伝えてきたのは、自立するためのスピリチュアル。魔法のように依存するためのものではありません。この先50年、もっと幸せになるために、自分のなかに軸を持って歩んでください。えはら・ひろゆきスピリチュアリスト、オペラ歌手。新時代の必需品『極・お祓い箱』(マガジンハウス)が好評発売中。近著に『江原啓之が行く!ペットとスピリチュアルに暮らす』(中央公論新社)など。※『anan』2020年3月11日号より。写真・小川朋央ヘア&メイク、着付け・渡辺和代(HairMake W’s)取材、文・湯川久未(by anan編集部)
2020年03月09日2020年3月に50周年を迎えるananを30年以上間近で見てきた作詞家の秋元康さん。なぜananは50年続いてこられたのか、分析していただきました!劇的に効く“抗生物質”とゆるやかに効いていく“漢方薬”。ふたつのバランスをとりながら、新しいヒットを作ることが宿題。売れる雑誌を作り続けるというのは、想像以上に至難の業。「毎号毎号売ろうと思うと売れないものです。売れ続けるためには、“漢方薬”で長期的に体質改善を試みつつ、ここぞという時に“抗生物質”を投与することが肝心です」と、なんとも大胆な分析。「占いの特集や35年間も巻末を守り続ける、林真理子さんの書くエッセイは、読者の心にゆるやかに効いていく“漢方薬”なのかなって思います。一方で、ここぞという時は、King & Princeのようなスターで度肝を抜くという、“抗生物質”を投薬するのが編集の手腕」“抗生物質”を連続投与するのでは読者が疲れるし、何より効かない。そのさじ加減も長続きの秘訣のようで……。「これから先はじゃあどうする?と聞かれたら、そのふたつのバランスをとりながら、新しいスタンダードを作ることが宿題です。雑誌を手に取らせるためにはきっかけが必要。日頃はananを読まない人が手に取るような新鮮な特集や、例えばデビュー前の新人発掘などが課題なのかな」予定調和を崩すのも得意。「あり」と「なし」の間の「なしではない」を取り上げていく勇気が思わぬヒットを生む。50年続くanan。それはある意味、読者に飽きられなかったという証拠?「予定調和を崩してきたってことも、飽きられなかった理由の一つでは?この話をすると大抵の人は“奇を衒(てら)う”ことと勘違いする。でも予定調和を崩すと奇を衒うは似ているようで、同じじゃない」「あり」と「なし」の間の「なしではないのでは?」を取り上げる勇気が、予定調和を崩し、思わぬヒットを生むという。アナウンサーという職業でありながら、服の下に隠されていた豊満な美ボディをさらけ出した田中みな実さんの起用がその一例。「女性にとってそれまでは違う立ち位置にいた彼女が、美しい体を見せつつ、美しくなるためにこんな努力をしていますと堂々と語ったことで、女性たちから支持を集め、憧れの存在になったんです」誌面で女性モデルとの濃厚なラブシーンを演じた高橋一生さんも然り。ananが仕掛ける予定調和の崩しが、時に読者を強烈に引き寄せる吸引力なのだ。アイドルが好き、セックスに興味ある――。堂々としたミーハー視点。なにをやってもゲスにならないので、読者が安心して読むことができる。「ananは堂々とジャニーズのタレントが好き、恋愛やセックスにも興味があると表紙でアピールしてきた。これがファッション誌になると、今さらそんなことを言うのは格好悪いとか、恥ずかしいみたいなスタンスをとる。それじゃあ、視野が狭くなるんです」ananの良さはミーハーを堂々とやること、と秋元さん。そこに少しでも気取りが見えては、大衆ウケはしないと手厳しい。「例えば、ル・コルビュジエの建築の中でカツ丼を食べるから、皆の興味が集まる。そこで高級懐石料理を出すのでは、大衆は集まらず、一部のマニアな人にしかウケないことになる」ミーハー心を最大に生かし、旬のタレントを絶妙なタイミングで起用するのも強みだと。「外国人モデルばかりを使い、ファッションの最先端を強気に投げかける時代もありましたが、今は編集部全体で『ジャニーズがかっこいい!』と言っている。その潔さがむしろウケている」さらに何をやっても「ananだから」と、誌面が下品に転ばない強みもあると。「過去、ananで本木雅弘くんがヘアヌードになった時もそうでしたが、若いタレントが下着姿になっても、俳優が裸でラブシーンを誌面で演じても、ゲスにならない優位性がある。だからこそ読者も安心して手に取るんです」その優位性を保つために、今後は何を仕掛けていけばいいのだろうか?「ぜひ女の子の表紙でヒットを飛ばしてほしい。世間では無名でもananが目をつけた女優なりタレントが、表紙に起用される。なんでこの子が?と世の中がざわざわし、でもいいよね!と認められ、雑誌がヒットする。その揚げ句に、ハイブランドがその子と契約するなんて図式が作られた時に、ananはまた次の次元に行けると思う。ananという媒体力を世間に見せつけてほしい」50年続いた信頼やブランド力を強みに、今後も次の50年を目指したいanan。秋元さん、これからもananを見守り、支えてください!あきもと・やすし1958年、東京都生まれ。作詞家。高校時代から放送作家として活躍し、’83年以降、作詞家として、美空ひばりの「川の流れのように」など数々の大ヒット曲を生む。昨年、企画・原案の日曜ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)は高い注目を集め、最終回には同枠最高視聴率を記録。※『anan』2020年3月11日号より。写真・小笠原真紀取材、文・今井 恵(by anan編集部)
2020年03月07日2020年3月、50周年を迎えたanan。そんなananにおける恋愛賢者であり、数々の企画にコメンテーターとしてご登場いただいた作詞家の秋元康さん。1986年に初登場以来、30年以上もの間、誌面を間近で見てきた立場から、なぜananは50年続いてこられたのか、分析していただきました。女性たちの興味関心を、定点観測で見つめている。いつの時代にもそこにある、北極星(ポーラスター)のような存在。ウェブをはじめとするSNSの台頭で雑誌不況がいわれる中、なぜananは50年続いてこられたのか?anan誌面のさまざまな企画に鋭いコメントを寄せ、連載していただいたこともある、作詞家の秋元康さんは、「ananが“ずっと変わらない”というのが大きな理由ではないでしょうか。今はネットの時代といわれながら、世間の人々が何に信憑性を感じるかといわれれば、それは圧倒的に新聞です。ネットにいくらスピードがあっても、人はニュースソースはどこ?と気にし、その記事の最後に『新聞』とあれば、本当だと信じる」と、語る。そこにはブレない軸があり、長い間人々から信頼される経験値があるからとも。「同じようにananには、女性たちの興味や関心を定点観測で見てきたという実績があるんです。ほかの女性誌も『ananがやっているから』と、取り上げる特集があったり、タレントを起用したりしていたのでは?」ファッションスナップ企画だったり、人気グループと共にトレンドを探ったり、形は変われどつねに女の子たちの興味関心にフォーカスする一方で、固定の読者層を狙わない誌面作りも、ブランドとしての地位を確立した大きな要因と分析した。「雑誌には読者層という年齢ターゲットがあり、そこを見据えた特集を組みがちですが、ananを見る限り、それがない。若い頃も一読者であり、年を重ねてからもananがそばにあるという女性が多いのでは?つまりananはいつの時代もそこにある、北極星(ポーラスター)のような存在なんです」そのブランド力が、タレントに与える影響も大きいと。「乃木坂46のメンバーたちも、他の雑誌だったら躊躇するような撮影も、ananだと本人たちがやりたいと前向きになる。そんな不思議な力も、ananの免罪符、ブランド力だと思う」長年の特集主義でありながら、その根底にある女の子の興味関心へのリスペクト。それこそがananのブランド力を作り上げた、礎なのかもしれない。「ananらしい」ってコピーが成立しない。変幻自在な存在でありながら、やっぱりどこかananだから。ananという名前の聖火リレーは、時代を経て受け継がれていく。「ananのおもしろさは、歴代編集長たちの聖火リレーの成果ともいえる」ananという聖火を消さないよう、歴代編集長が大切に引き継いできたものを、秋元さんは横目で眺めながら、時に手を差し伸べてくれていた。「その中の何人かは、伝説と呼ばれる偉大な編集長。でもどの編集長も決して前任者を必要以上に気にせず、己は己、の道を貫いていた。先代の道を頑固に守る人もいなかった。それをやってしまっては、衰退しかないからです」時代ごとに、その時の編集部がおもしろいと思うことを取り上げていた故に、「ananらしい」というコピーは成立せず、何色にも染まれるananであったのが、50年間続いた理由のひとつでは?と推測。実際、’90年代のananは恋愛や好きな男の企画が組まれていたが、2000年代では『おそ松さん』『天気の子』などのアニメーションやK‐POPスターが表紙になることも。時代時代において“おもしろい”ことが移り変わったことが、まさに見て取れる。「雑誌作りとは、雑誌の名前の呪縛にとらわれてはおしまい。むしろその時の編集者が、おもしろいと思うことをやればいいんだと思う。でもそれをまとめる編集長がブレずに歴史を引き継ぎ、どんな特集を組もうとananという半径何cmの中から外れることはなかったんです。それこそが目に見えないananらしさでは」僕たちが恋愛マスターだった時代。「モテる、モテない」という立場でなく、それぞれの分野からのアプローチ、切り口で恋を考えることがおもしろかった。恋愛、ダイエット、セックス、ひとり暮らしなど、’90年代のananは女の子の夢を具現化する、橋渡し的な企画を多発していた。さまざまな企画の際に、読者の兄的な立場から、頼りになるコメントをくださっていたひとりが秋元さんである。実際秋元さんは、’93年3月から1年間、恋愛をベースにした「君は、どこでこのページを読んでいるのだろう。」という恋愛小説を連載していた。また特集ページでは、「僕と漫画家の柴門ふみさん、作家の林真理子さんで、数々のお題を与えられては座談会をしていました。とくに多かったのが恋愛にまつわる話。なぜ僕ら3人が恋愛を語ったかというと“恋愛という生き物”を、引いた位置からおもしろく見ている立場だったから」3人がもっとモテる人種だったら、語ってもおもしろみがなかったよねと秋元さんは笑う。「期せずして作詞家、漫画家、小説家という、それぞれのレンズで恋を研究する3人が集まっていた。林さんのように“ルンルンを買っておうちに帰ろう”的な、恋に純粋にまっすぐ立ち向かう人。柴門さんのように恋を冷静に分析し、ちょっと斜め上からの視点を持った人。それぞれの恋愛観を聞くのは、本当に楽しかった」時にシビアに、時に優しく、恋する女性たちの悩みに向き合い、語ってくれた恋愛マスターたち。この時の内容が、その後に続くananの恋愛特集のお手本となったといえそう。あきもと・やすし1958年、東京都生まれ。作詞家。高校時代から放送作家として活躍し、’83年以降、作詞家として、美空ひばりの「川の流れのように」など数々の大ヒット曲を生む。昨年、企画・原案の日曜ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)は高い注目を集め、最終回には同枠最高視聴率を記録。※『anan』2020年3月11日号より。写真・小笠原真紀取材、文・今井 恵(by anan編集部)
2020年03月06日