今回、ご紹介する作品は、ユーモアあふれるミステリードラマ『死亡フラグが立ちました!』。本作でバディを組んだ、小関裕太さんと塚地武雅さんにお話をうかがいました。写真・角戸菜摘 文・田嶋真理 スタイリスト・SATOSHI YOSHIMOTO(小関裕太さん) 森下彩香(ニューメグロ衣装/塚地武雅さん) ヘアメイク・SHUTARO(vitamins/小関裕太さん) 田中裕子(塚地武雅さん)【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 50意外にも初共演! 相性ピッタリなバディを好演動画配信サービスU-NEXTとカンテレがタッグを組み、宝島社『このミステリーがすごい!』大賞の関連作品をドラマ化する、『このミス』大賞ドラマシリーズ。第1弾のタイムトラベルミステリー『時空探偵おゆう 大江戸科学捜査』、第2弾のダークエンタテインメント『名もなき復讐者 ZEGEN』に続く第3弾は『死亡フラグが立ちました!』(※)。前2作とは、まったくテイストの違うユーモアあふれるミステリーです。※死亡フラグとは、登場人物の死を予感させる伏線のこと。登場人物が死を予感させる言動を行うことを“死亡フラグが立つ”という。本作は、都市伝説ライター・陣内が破天荒な天才・本宮とバディを組み、完璧な殺し屋・死神の正体に迫っていく物語。陣内役の小関裕太さん、本宮役のドランクドラゴンの塚地武雅さんが初共演とは思えないほどの相性ピッタリなバディを好演。さらに、死神に敵討ちを誓う、ぶっ飛びとんがり頭のヤクザ松重役として寺脇康文さんが脇を固めています。ーーふたりで演じるシーンが多かったと聞きました。共演する前と後で、お互いの印象に変化はありましたか?塚地さん もちろん、小関くんのことは知っていて。なんとなく、クールで寡黙というイメージを抱いていました。仲良くなれるのかな? という気持ちを抱きつつ、現場に入ったのですが、顔合わせの初日から小関くんが気さくに話しかけてくれ、自然体で演じることができました。さらに、鼻歌を歌うという共通点があって、僕の鼻歌を小関くんに横取りされたこともありました(笑)。小関さん 僕は良い意味で変わりませんでした。もともと塚地武雅さんが出演されていた『はねるのトびら』が好きで観ていましたから、楽しくて優しそうな方だなと思っていました。お芝居の面では、『ハンサムスーツ』(※塚地武雅さんの主演作)が大好きで、映画館へ観に行ったことがありまして。幼いころから影響を受け続けている、大きな存在でした。この作品で共演が決まった後、石原さとみさんに「塚地武雅さんってどんな方?」と聞いたら、「すごく素敵で優しい方。お芝居も素敵で、しっかりしたお芝居をされる方なの」と答えてくださって。「しっかりしたお芝居」という言葉を聞いたとき、僕はお芝居に厳しい方なのかなと勝手に解釈していて、ものすごく緊張してしまったんです。ところが、実際に本読みでお会いしたら、僕が小学生のころから抱いていた優しいイメージそのままで。お芝居もナチュラルで面白くて何でも受けてくださる。石原さんがおっしゃっていたことはこういう意味だったんだとわかりました。ーー小関さんの大絶賛コメントを隣でお聞きになって、いかがですか?塚地さん (大照れしながら)いや~、本当に……石原さとみさんのコメントもぜひ書いてください(笑)。一同大爆笑ーー塚地さん演じる本宮は、女性にモテて、頭が良くて、けんかが強いというハイスペックなキャラクターです。しかも初の濡れ場を経験されたとか。塚地さん まぁ、普段通りに演じれば……。一同大爆笑塚地さん というのは冗談で(笑)。すべてにおいて、一生まわってくることがないと思っていた役が来て、本当に驚きました。キレイな女優さんたちが次々に僕のところへやってくるんですよ。ドラマの中とはいえ、モテているわけですから、幸せでしょうがなかったです。小関さん 塚地さんが女優さんに「お前」と言う姿は、本当にかっこいいんです。塚地さん 壁ドン、顎クイ、膝ドン、股ドン、耳つぶ……ひととおりぜんぶやりました(笑)。ーー塚地さんは、特撮ヒーローやアクションスターがお好きだそうですね。その知識はアクションシーンを演じるうえでプラスになりましたか?塚地さん 僕は特撮ヒーローとジャッキー・チェンで育ちました。子どものころは田んぼでバック転をするほど身軽だったんですが、この業界に入ってから太り出して。数年前に、キックボクシングをはじめたんです。本作では、僕がキックボクシングをやっていることを知ったアクション監督の方が、ムエタイをベースにした殺陣をつけてくださって。アクションの前後は笑えるようになっていますが、アクションはカッコよくできたと思っています。ーー今回、小関さんに濡れ場は?小関さん ありません。塚地さんの濡れ場を見守る役どころでした。とてもリアルに演じる女優さんたちでしたので、目を合わせることができずに赤面してしまいました。ーー恋愛ものにたくさん出演されている小関さんでも、濡れ場で赤面することがあるんですね。小関さん 朝起きると、僕が上半身裸で、高橋メアリージュンさんが隣にいるということはありましたが……。塚地さん それはプライベートの話だよね?一同爆笑小関さん 違います!(笑)(※Amazonオリジナルドラマ『東京アリス』劇中シーンでのお話です)。僕がこれまでに演じた濡れ場と言えるものは、それくらいなんです。ーー小関裕太さんがモテないオタク、塚地さんが万能なイケメンという設定は、おふたりのファンにとって新鮮な驚きがありそうですね。最後に、本作のイチオシの見どころをお願い致します。小関さん 塚地さんと演じたシーンは、アドリブが多いんです。どこからがアドリブなんだろうというところにも注目しつつ楽しんでいただけたら、嬉しいです。そして、このシリーズには必ず佐藤二朗さんが特別出演されているんですが、今回の出演シーンでは本来のセリフを喋る前に2分間ほどアドリブ合戦がありました(笑)。そのほかにも濃いキャラクターがたくさん登場していますから、ぜひ見逃さないで欲しいですね。塚地さん とにかく、登場するキャラクター全員がボケとツッコミをやるんです。シーンごとに盛り上がりがある、コメディの手数が多い作品でありながら、ミステリーの軸もしっかりとある。ほかにない作品に仕上がっていると思いますので、笑いながら推理していただきたいです。インタビューのこぼれ話小関裕太さんと塚地武雅さんはとっても良い雰囲気で、おふたりのバディ愛をひしひしと感じる取材現場でした。小関裕太さんを介した、石原さとみさんと塚地武雅さんの恋の行方にも注目!?Information『死亡フラグが立ちました!』カンテレ 10月24日(木)より放送開始(毎週木曜 24:25~)U-NEXT 10月25日(金)より配信開始(毎週金曜 10:00~)出演:小関裕太、塚地武雅、寺脇康文ほか小関裕太さん 衣裳協力:ニット¥39,000(ジョン メイソン スミス/ヘムPR TEL:03・6721・0882) パンツ¥16,000(アバハウス/アバハウス原宿 TEL:03・5466・5700) そのほかのアイテムは、スタイリスト私物
2019年10月24日NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』に出演している中村勘九郎が来阪。弟・中村七之助とふたりが中心となり、中村屋一門で行う毎年恒例の全国巡業公演「錦秋特別公演2019」の会見に臨んだ。今回、関西では堺、京都、神戸で上演、全国14か所を巡演する。歌舞伎を観る機会の少ない地方に「自分たちが全国各地に足を運び、たくさんの方に歌舞伎を観てもらおう」とスタート、15周年を迎えた今年で47都道府県制覇となった。「中村勘九郎 中村七之助 錦秋特別公演 2019」チケット情報今回のプログラムは『芸談』から始まり3演目を上演。幕開きは、勘九郎と七之助がスーツ姿で登場し、素顔で語る人気のトークショー『芸談』だ。観客の質問コーナーもあり、芸談からプライベートな話まで楽しく盛り上がる。「初めて歌舞伎をご覧になる方の緊張を少しでも和らげ、リラックスした状態で後の演目をご覧いただきたい」。そして、まずは中村屋の門弟一同でにぎやかに踊る『艶紅曙接拙 紅翫(いろもみじつぎきのふつつか べにかん)』を上演。「江戸の風物詩を織り込み、物売りもたくさん出て来て、さまざまな役が登場する、ビジュアルで楽しんでいただける演目です」。次に『三ツ面子守(みつめんこもり)』。背負った子供をあやすため、子守の娘がおかめ・えびす・ひょっとこの3つのお面を素早くかけ替えて軽妙に踊る。「歌舞伎を代表する舞踊のひとつで、子守の役として踊り分けをするというテクニック的にも難しい踊りです」。この公演でおなじみの中村鶴松が修行を重ね、「うまくなってきました。大抜擢で踊ってもらいます」。最後は、羽衣伝説をもとにした『松廼羽衣(まつのはごろも)』。松の枝にかけられた天女(七之助)の羽衣を取った漁師の伯竜(勘九郎)が、羽衣を返す代わりに舞を所望し、天女は優美に舞いながら天へと帰って行く。「ファンタジーにあふれたお話を、常磐津でしっとり踊ります。常磐津舞踊の中でも本興行でかかることが少ない演目。この公演ではそういうものも大事にしていきたいと、チョイスしました。七之助とふたりでしっかり踊るのは約1年半ぶりなので、楽しみです」。錦秋特別公演をきっかけに、歌舞伎に興味を持ち、南座や大阪松竹座へ足を運ぶようになった人も増えている。「続けてきてよかった」と言いつつも「どの劇場でも、初めて生で歌舞伎を観る方が7割ぐらいいらっしゃるので、まだまだだな、と。今年、15周年を迎えましたけれど、やはり初心を忘れずにやってくことが一番ですね。マラソンランナーの役をやっていたので持久力がつき、体力的には結構上がったんじゃないかな。番組をきっかけに来てくださるお客様も多いと思いますので、いい意味で期待を裏切りたいと思っています」。公演は10月18日(金)大阪・フェニーチェ堺 大ホール、10月19日(土)京都・ロームシアター京都 メインホール、10月20日(日)兵庫・神戸国際会館 こくさいホールにて上演。その他、全国を巡演。取材・文:高橋晴代
2019年09月12日俳優の向井理が10日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで行われた主演舞台『美しく青く』の初日前会見に、作・演出の赤堀雅秋、共演の田中麗奈とともに出席した。劇作家・演出家・俳優の赤堀雅秋が作・演出を手掛ける本作は、震災から数年が経った集落が舞台。それぞれの日常を取り戻そうとするも、繰り返される獣害に悩まされる自警団の男たちやそのまわりの人々の姿を通して、人間の不毛な営みと日常の愛おしさを独自の視点から描く。向井は「稽古期間は長かったわけではないですけど、濃密な稽古期間を経験できました」と手応え。「明日本番ということで変に気合いが入りすぎないように、自分がコントロールできないくらいにならないように、心を整えて明日を迎えられたらと思います」と意気込みを語った。向井が演じるのは、猿害対策に奔走する自警団のリーダー・青木保で、その妻・直子を田中が演じる。向井は自身の役どころについて「一生懸命生きている人」「逃げたりするのも人間の側面。そういう誰にでもある衝動を抱えながらちゃんと生きている普通の人」と説明し、見どころを聞かれると「猿が出てきます」と一番のポイントに挙げて笑った。また、赤堀との初タッグについて「すごく細かいですけど、思っていたより優しいです。ガンガン演出はされるんですけど、丁寧で、そんなビビることもなく、キャッチボールしやすい人」と印象を語り、「その通りだなと思うことが多くて、もっともっと違う視点でお芝居を構築していかないといけないなと思いました」と刺激を受けているようだ。舞台『美しく青く』は、7月11~28日に東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーン、8月1~3日に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。
2019年07月10日中村雅俊デビュー45周年を記念した『中村雅俊45thアニバーサリー公演』が7月に東京・明治座で上演される。芝居とライブの二部構成となる公演について中村に話を聞いた。【チケット情報はこちら】1974年4月にドラマ『われら青春!』で俳優デビューし、同年7月にはドラマ挿入歌『ふれあい』で歌手デビュー、その日から45周年を迎える感想を中村は「改めて長い間やってきたんだっていう実感……がないんです(笑)」と明かし、「今をどう生きているかが一番!」と、第一線を走り続ける理由を感じるひと言。今回の公演は、中村の両輪である“芝居”と“歌”をそれぞれ披露する二部構成。第一部は鴻上尚史が脚本・演出、鹿目由紀が脚本を手掛け、中村が勝海舟の父・勝小吉を演じる時代劇『勝小吉伝 ~ああわが人生最良の今日~』を上演する。鴻上とは昨年上演された『ローリング・ソング』に続いてのタッグ、共演者は賀来千香子、東啓介、愛加あゆ、山崎銀之丞、田山涼成、寺脇康文と共演経験のあるキャストが多く揃い、中村にとっては安心する座組だという。「若手の東くんと愛加さんは初めてですが、歌がうまいと聞いて、ひょっとすると芝居にも歌が入るのかな?と思っています。俺が第二部で歌だけやるにも関わらずね(笑)。鴻上さんだったらやりそうだなあ。そしたら田山くんなんかは“ちょっと歌わせてくれよ”って飛び入りしてくるかも(笑)」と楽しそうに語った。第二部は中村のLIVE『yes!on the way』。「皆さんの知っている曲を多くやろうかなと思っています」とセットリストも決まっているそうだが、「言えるのは、俺が楽器をたくさんやるってこと。サックス、ピアノ、ギター、ハーモニカと弾きますよ」と中身は開幕までのお楽しみ。さらに7月15日(月・祝)に開催される一夜限りのスペシャルライブには小椋佳、松山千春がスペシャルゲストで参加するなど、アニバーサリーならではの企画も用意されている。「楽しんでもらえると思います。ライブの中で、ファンの皆さんと一緒に“ここまできたね”と思えたらいい。でもここで終わりじゃないのでね。on the way、途中なので!」最後に45年前の自分に声をかけるとしたら?と聞いてみた。「“よかったね、中村くん”かな。いきなりドラマの主役でデビューして、デビュー曲もオリコンで10週間1位だったんですよ。そのときは、これから先でこれ以上の結果は出せないと思った。それで不安だったんだろうね。当時の取材では“八百屋になろうかな”とか言ってるんですよ(笑)。だから45年後もまだやれてるってことで、“よかったね、中村くん”と言いたいです」中村の魅力が詰まった公演は7月6日(土)から7月31日(水)まで東京・明治座にて。チケット発売中。また、7月1日(月)には歌手生活45周年を記念したシングルベスト盤『yes! on the way』を発売する。取材・文:中川實穗
2019年06月05日三池崇史の最新作、映画『初恋』 が主演・窪田正孝で2020年2月28日(金)に公開。主人公は天才プロボクサー、三池崇史初のラブストーリー『初恋』は、カンヌ国際映画祭2019「監督週間」に選出された、三池崇史による原作のないオリジナル作品。三池初のラブストーリーだ。ある試合での敗戦がきっかけで、人生の歯車が一気に狂いだしてしまった天才プロボクサー葛城レオが体験した、アンダーグラウンドの世界で巻き起こる濃密な一晩を描く。“アングラ世界”の登場人物に、豪華キャスト集結!ディープなアンダーグラウンドの世界に登場するキャラクターたちを演じるのは、日本を代表する豪華キャスト勢。主演は、『東京喰種 トーキョーグール【S】』の出演を控える窪田正孝。また『ビジランテ』の大森南朋、『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』『パラレルワールド・ラブストーリー』の染谷将太といった人気俳優らが主演の脇を固める。葛城レオ(窪田正孝)希有の才能を持つプロボクサー。負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫したことから、人生の歯車が一気に狂い、アンダーグラウンドの世界に足を踏み入れてしまう。大伴(大森南朋)アンダーグラウンドに足を踏み入れた刑事。自らの正義を振りかざし、悪をも牛耳ろうと画策している。加瀬(染谷将太)ヤクザの策士。組織の中でうまく上りつめるが、綻んだ計画から組織内で目をつけられてしまう。権藤(内野聖陽)ヤクザきっての武闘派。喧嘩っ早さから敵も多く、チャイニーズマフィアから恨みをかっている。ジュリ(ベッキー)ヤクザの一員であるヤス(三浦貴大)の彼女。見た目に反して純粋で、一度キレたら止まらない。その他、村上淳や塩見三省といった人気キャストらが、凄みのきいたキャラクターたちを熱演する。カンヌ映画祭で公式上映カンヌ映画祭で『初恋』が、公式上映された。カンヌ映画祭は2年ぶりで7回目の参加となる三池崇史監督は「みんなでつくり上げた作品が、自分たちを昨日と違う景色へ連れて行ってくれる。映画とは夢のあるもの。映画を観客と共に観るというのは格別な時間でありとても楽しみ。」とコメント。初のカンヌ参戦となる窪田は、「カンヌという聖地に連れてきてもらい感無量です。作品はパワフルでスピード感がすごくて、観る者の目を惹きつける力があり、自分自身も熱くなるものがありました。世界の人に観てもらいたい」と満面の笑みをみせた。全米では先行公開へ日本公開より早い2019年9月27日(金)に全米公開へ。実写邦画としては大規模な100館程度での上映を予定している。なお、それより一足先に開催される北米最大の映画祭「第44回トロント国際映画祭」のミッドナイト・マッドネス部門に出品されることも決定した。【詳細】『初恋』公開:2020年2月28日(金)監督:三池崇史出演:窪田正孝、大森南朋、染谷将太、小西桜子、ベッキー、三浦貴大、藤岡麻美、顏正國(YEN CHENG-KUO)、段鈞豪(TUAN CHUN-HAO)、矢島舞美、出合正幸、村上淳、滝藤賢一、ベンガル 、塩見三省、内野聖陽企画・プロデュース:紀伊宗之プロデューサー:坂美佐子 前田茂司 伊藤秀裕 小杉宝共同プロデューサー:飯田雅裕監督:三池崇史脚本:中村雅音楽:遠藤浩二<あらすじ>舞台は、さまざまな事情を抱えた人間たちが流れ込む欲望の街・新宿歌舞伎町。天涯孤独ながら希有な才能を持つプロボクサーの葛 城レオが、負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫し、試合後の診察で余命いくばくも無い病に侵されていることを知る。自暴自棄になったレオが、気もそぞろに繁華街を歩いていると、男に追われる少女に出くわす。ただ事ではない様子を察 したレオは条件反射的に男をKO。気を失った男のポケットにあった、警察手帳をとっさに懐へとしまうと、少女の後を追った。少女はモニカと名乗り、親の虐待から逃れるように街へ流れついて、ヤクザに囚われていたことを明かす。KOされた男 は悪徳刑事・大伴でヤクザの策士・加瀬と裏で手を組み、ヤクザの資金源となる“ブツ”を横取りしようと画策、モニカを見張っていたのだ。ヤクザと大伴から追われる身となったレオだが、モニカと自らの境遇が重なる部分もあり、どう せ短い命ならと半ばやけくそで彼女を救おうと決意する。一方で、モニカと共に資金源となる“ブツ”が消えさらにヤクザの一員・ヤ スが殺されたことを彼女のジュリから知らされる組員一同は、組長代行の基で今にも一触即 発の様相を呈している。一連の事件をチャイニーズマフィアの仕業だと踏んだ組随一の武闘派・権藤が組の核弾頭・市川と共に復讐を決意し、ジュリも後を追った。 ヤクザとチャイニーズマフィアに悪徳刑事。ならず者たちの争いに巻き込まれた孤独なレオとモニカが行きつく先に待ち受けるもの とは……。欲望渦巻く繁華街で出会った孤独な二人が過ごした、人生で最も濃密な一夜の結末や如何に。
2019年04月29日中村獅童念願の企画、オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』が、ついに5月11日(土)、その幕を開ける。歌舞伎では初となる倉庫と新宿歌舞伎町での公演。演出の赤堀雅秋とともに、創作真っ只中の稽古場で話を聞いた。【チケット情報はこちら】『女殺油地獄』といえば、これまで数々の名優によって演じられてきた近松門左衛門の傑作。借金で首が回らなくなった放蕩息子の与兵衛が、金欲しさがゆえに親身にしていたお吉を殺めてしまう。獅童は「今起きてもおかしくない事件」と表し、「赤堀さんは日常を切り抜くのが非常に上手な演出家さん。これも殺しは殺しですが、どこかその人たちの日常というか、気づいたら殺人鬼になってしまったような……。そういった日常を淡々と見せていければと思っているんです」と続ける。赤堀も「表現する場所が演劇だろうが、映画だろうが、今回であれば歌舞伎だろうが、僕がやっているのはただ単に人間を見せていく、目の当たりにしていただくということだけ」と、歌舞伎の現場でも普段と変わらぬ姿勢を貫く。さらに「だからものすごく地味だと思いますよ」と笑い、確かに稽古風景を見ても、派手な仕掛けやアクションは皆無。ただ通行人役の俳優に対しても、「エキストラみたいな芝居をしないで」と声をかけるなど、すべての登場人物を生きた人間へと変化させていく。注目の共演者には、大人計画の荒川良々が歌舞伎に初参加。荒川と歌舞伎の相性について、「めちゃくちゃいいと思いますよ」と赤堀も太鼓判を押す。「ただ古典と言われるものも、もとは歌舞伎俳優さんがゼロからつくり出したものですよね。その点、荒川くんもまず“荒川くん”という素材がそこにあって、彼がお客さんに対して何をやったら1番面白いかをゼロから考えていく。そのつくり方は歌舞伎であろうが、普段とまったく変わらないと思います」獅童にとって荒川は長年の友であり、待望の歌舞伎初共演。荒川の稽古場での様子について、「全然違和感がないんですよ。白稲荷法印というインチキ祈祷師の役で、もちろんひとつの型はあるんですが、それをあの人が自分なりの捉え方で演じた時のインパクトがものすごくて!」と驚きを隠せない。さらに赤堀も「だからこれを機に、普段歌舞伎を観ない人にむしろ来て欲しいですね。こんなに面白いものだとか、こんなにゾクゾクするほどカッコいいものだとか。僕らが歌舞伎の入り口になれたら、それはすごく嬉しいことだと思います」と期待を寄せた。公演は5月11日(土)から17日(金)まで、東京・天王洲アイル 寺田倉庫、5月22日(水)から29日まで(水)東京・歌舞伎町 新宿FACEで上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2019年04月26日中村獅童が倉庫、さらには新宿・歌舞伎町での歌舞伎公演に挑む話題作、オフシアター歌舞伎『女殺油地獄』。映画監督、俳優としても活躍する赤堀雅秋が、初めて歌舞伎の脚本、演出を担う。コクーン歌舞伎『四谷怪談』(2016年)で演出助手を務めて以降、獅童と親交を深めてきたという赤堀。この異色の組み合わせから生まれる歌舞伎とはいかなるものなのか。ふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】“伝統と革新”の精神で、これまでチャレンジングな企画を次々と打ち立ててきた獅童。このオフシアター歌舞伎も、獅童が長年あたためてきた企画のひとつだ。「20代でニューヨークの舞台に立った時、いろいろな演劇のスタイルがあることを知りましたし、また幼少期に観た唐十郎さんのテント芝居など、アングラに対する憧れも自分の中にはあったと思います。そういった影響、そして今自分がやるべきことを考えた時、倉庫で歌舞伎をやってみたいなと。古典を守りつつ革新を追求する。そんな自分なりの生き方を追求していく上で、“獅童らしい”スタイルをつくっていく。そのためにもこの企画を成功させて、続けていきたいと思っているんです」『四谷怪談』の現場に参加したことで、歌舞伎に対する考えが大きく変わったと言う赤堀。「青臭い言い方ですけど…」と前置きした上で、「歌舞伎も自分たちの演劇も“魂”は変わらない」と語る。そしてその思いは、自ら演出を手がける本作でも同じようで、「なにか奇をてらったものをやろうとも思いませんし、極めてアナログに、それでもお客さんの心にちゃんと届くような作品を、歌舞伎と寄り添いながらつくっていけたらと思います」と続ける。倉庫での歌舞伎公演を考えた時、獅童の頭にパッと浮かんだ演目がこの『女殺油地獄』。油まみれの凄惨な殺しの場面が大きな見せ場となるだけに、赤堀は「僕が人殺しの作品ばっかりやっているから声をかけられたのかな」と笑う。一方獅童は、「歌舞伎のダークな部分を見せたい」とひと言。さらに「現代で起こってもおかしくない、事件性をもった演目ですからね。こういった危険な演目をアングラな倉庫、そして歌舞伎町でやることに大きな意味を感じています」と明かす。また四方を客席に囲まれた舞台を採用したことについて、「手を伸ばせば届くような、ライブ感のある、生々しい感覚のお芝居になればいい」とは赤堀。獅童も「観客がこの事件を“目撃”してしまったようなものになれば」と期待を寄せる。公演は5月11日(土)から17日(金)まで、東京・天王洲アイル 寺田倉庫、5月22日(水)から29日まで(水)東京・歌舞伎町 新宿FACEで上演。一般発売は4月6日(土)。前日の4月5日(金)10時よりチケットぴあにて先着先行プリセールを受付する。取材・文:野上瑠美子
2019年04月04日2019年3月に全国12か所で開催される「中村七之助 特別舞踊公演2019」。この公演について中村七之助が意気込みを語った。【チケット情報はこちら】本公演は、中村屋一門が行うおなじみの全国巡業公演。古くは十八世勘三郎が率いた親子会に始まり、2005年からは勘九郎と兄弟で務めてきた。2018年は歌舞伎座・平成中村座で行われた十八世勘三郎七回忌追善興行のほか、「平成中村座スペイン公演」、パリ公演「ジャポニスム2018」などで大役を果たし、2019年末上演の「風の谷のナウシカ」歌舞伎版への出演も発表された七之助が全国各地に足を運ぶ。群馬・ながめ余興場や岐阜・かしも明治座、東座といった昔ながらの芝居小屋での公演では、客席から演者までの間が2メートルあるかないかの至近距離で立ち回りや舞踊が繰り広げられる。演目は、中村鶴松が美しい海女の姿に扮する「汐汲」。ハイライトは、鶴屋南北の「於染久松色読販」から見どころを抜粋した「隅田川千種濡事」だ。「於染久松色読販」は2018年2月の博多座でも七之助が七役を演じており、自身も「平成中村座などでも、これまで自分が演じてきた自負がある」と語る。今回、七之助は許嫁・お光、油屋娘・お染、丁稚・久松、土手のお六の四役早替りを務める。演目を迷っていた七之助に「歌舞伎を初めて観る人に醍醐味を伝えるとしたら、早替りを見せるのはどうでしょう」と声をかけたのは、「隅田川千種濡事」で共演する中村いてうだと言う。「隅田川千種濡事」に決めた七之助は、演目の見どころを「男も女も見せることができて、エンターテインメント性があるところ」と語る。さらに「この演目は舞台裏が非常に大変で、共演者、スタッフがひとり欠けたら成立しない。しかも毎日違う会場で、広さも使える部分もそれぞれ違う。昨日捌けられた部分が、今日は捌けられないこともある。お客さまとの距離もとても近い。私にとっては本当に毎日がチャレンジで、とても楽しみです」と続けた。「汐汲」の前には、七之助、鶴松による「芸談」が行われる。ここでは「隅田川千種濡事」を観るにあたって、七之助が演目の予備知識を解説。さらに「中村屋ヒストリー」と題し、十八世勘三郎など中村屋の秘蔵映像を振り返りながら、七之助と鶴松が懐かしい話に華を咲かせる。「中村七之助 特別舞踊公演2019」は、3月2日(土)より群馬・ながめ余興場を皮切りに開催。チケットの一般発売に先駆けて、群馬、埼玉、長野、石川、広島、千葉、岐阜公演の抽選先行、大阪公演は先着先行を実施中。取材・文:横山由希路
2018年12月26日名古屋パルコにて「中村佑介展」が期間限定で開催されます。“ASIAN KUNG-FU GENERATION”のCDジャケットや“謎解きはディナーのあとで”の書籍カバーなど、話題の作品に多数携わる人気イラストレーター・中村佑介さんの展覧会情報をお届けします。「中村佑介展」名古屋パルコで開催2018年11月16日~12月2日まで名古屋パルコにて「中村佑介展 ALL AROUND YUSUKE NAKAMURA」が期間限定で開催されます。東京・池袋パルコで開催された同展覧会には、2万5千人以上が来場。人気のイベントに注目が集まります。中村佑介さんとは1978年生まれの兵庫県出身のイラストレーター。人気バンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットや、“謎解きはディナーのあとで”、“夜は短し歩けよ乙女”などの書籍カバーを手掛ける注目のイラストレーターです。ファン必見の原画やオリジナルグッズが多数展開ASIAN KUNG-FU GENERATION『ソルファ』330点以上の作品を展示予定本展覧会では原画や完成イラスト以外に、アイディアスケッチや着色前の線画など貴重な作品が330点以上展示される予定。中村佑介さんのほぼ全てのアートワークが集結するとあって、ファン必見の展覧会です。オリジナルグッズを販売会場では、ここでしか手に入らないオリジナルグッズが展開予定。イラスト付きサイン会の実施会場内のショップで対象商品を含む2,000円(税込)以上グッズを購入すると、イラスト付きのサイン会に参加できるそう。2018年11月24日と25日の二日間、各日60名のみの貴重なサイン会です。参加希望社への整理券配布は初日より実施するそうなので、参加希望の方はお早めの来場がおすすめです。「中村佑介展」イベント詳細期間2018年11月16日~12月2日営業時間10:00~21:00※最終日は18:00閉場 / 入場は閉場の30分前まで。会場名古屋パルコ西館6F・パルコギャラリー、南館8F・特設会場の2会場入場料一般800円学生500円小学生以下無料イラスト付きサイン会情報日時:2018年11月24日、25日 各日13:00~会場:パルコギャラリー内定員:各日60名参加条件:展覧会初日より、会場内ショップにて対象商品を含む2,000円(税込)以上購入すると、参加希望者には整理券を配布。<対象商品>作品集『Blue』、『NOW』、展覧会図録『BEST』、中村佑介2019カレンダー、 ぬりえブック『COLOR ME』※定員に達し次第、参加券配布を終了。※サインは対象商品にする。※サイン会開催時は一部作品を観覧できない可能性あり。※イベントは予告なく変更となる場合あり。問い合わせ先「中村佑介展」に参加しよう森見登美彦著『夜は短し歩けよ乙女』人気作品のCDジャケットや書籍カバーなど、多岐に渡って活躍する中村佑介さんの大展覧会。ぜひこの機会に「中村佑介展 ALL AROUND YUSUKE NAKAMURA」に足を運んで、貴重な作品を見てみませんか。イベント情報イベント名:中村佑介展 ALL AROUND YUSUKE NAKAMURA催行期間:2018年11月16日 〜 2018年12月02日住所:名古屋市中区栄3-29-1名古屋パルコ西館6F・パルコギャラリー、南館8F・特設会場の2会場
2018年11月19日平成中村座 十一月大歌舞伎〈十八世中村勘三郎七回忌追善〉が11月1日(木)に初日を迎える。今回平成中村座が設営されるのは、おなじみの浅草寺境内。役者の名前を染め抜いた何本もの幟がはためき、中村屋の紋〈角切銀杏〉の櫓を掲げた入り口をくぐると、大提灯と中村座オリジナルの三色の定式幕が目に入る。平土間の席には座布団が並び、江戸時代の芝居小屋にタイムスリップしたかのようで、一気に芝居心が刺激される。歌舞伎座や国立劇場とはまた違った客席と舞台の一体感がいい。「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させたい」。故・十八世中村勘三郎のそんな長年の夢が、2000年に平成中村座として実現。以来、大坂、名古屋、そしてNYやベルリンと、各地で大勢の人々を魅了してきた。「父が19歳の時に唐十郎さんのテント芝居を観て、”こういう小屋を作りたい”と夢を抱き、かなったのがこの平成中村座です。日本国内だけではなく海外へも行かせていただきました。そして”もっといろいろなことができそうだ”ということが確信に変わったときに、父が逝ってしまった。その父の夢を僕らが引き継ぎました。先輩後輩皆さんのお力を借りて、これからも続けていきたいと思います」と中村勘九郎は製作発表で語っていた。今回の演目は昼の部が、血で血を洗う源平争乱にあって颯爽と生き抜いた武将を描く『源平布引滝 実盛物語』、長い晒を使った力強くあでやかな舞踊『近江のお兼』、だましだまされ化かし合いの物語『江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし』。夜の部は、出演者一同によるにぎやかな『弥栄芝居賑』、十七世/十八世中村屋のために書き下ろされた舞踊劇『舞鶴五條橋』、大星由良之助の本心とお軽平右衛門兄妹の情が響き合う『仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場』。亡き父に代わり奮闘する中村勘九郎と中村七之助、そして盟友中村扇雀に、中村芝翫。中村屋ゆかりの演目と顔ぶれで、秋の浅草を満喫したい。11月26日(月)まで。文: 五十川晶子
2018年11月01日「中村屋」は、大阪・天満の天神橋筋商店街にあるコロッケ屋さんです。 この道40年のお店が生み出す、親しみやすい味が大人気。 「コロッケ」以外にも「ハムカツ」や「ミンチカツ」など、「中村屋」でぜひとも味わいたい絶品メニューをご紹介します。約40年の歴史を持つ「中村屋」食べ歩きで楽しめる揚げ物メニューが人気天神橋筋商店街のアーケードを入ってすぐのところにある「中村屋」は、約40年もの間、地元住民から親しまれてきたお店です。 人気の「コロッケ」以外にもバラエティ豊かなメニューをお手頃価格で取りそろえています。「中村屋」の揚げ物メニューは片手で食べられるので、食べ歩きで楽しむのが主流です。 昔なつかしい、ほっこりした味わいは、多くの人に愛されています。テレビや雑誌などでも紹介される人気ぶりこれまでに「中村屋」はテレビや雑誌などのメディアで多く紹介されてきました。関西地方で放送されている人気番組「ごぶごぶ」では、司会のダウンタウン・浜田雅功さんのお気に入り店としてたびたび登場しています。さらに、2018年4月には大阪を訪れていた安倍晋三首相ご本人が直接来店し、コロッケを購入したサプライズもあったそう。地元住民はもちろん、著名人にも評判のお店であることがわかります。1日で5,000個売れる「コロッケ」特にリーズナブルな「コロッケ」(70円)は「中村屋」の看板商品です。 年代や性別を問わず人気が高く、多いときには100人以上の行列ができたり、1日で5,000個売れることもあるそうです。ほどよく混ぜ込んだ牛肉は主張しすぎず、ジャガイモのホクホク感が堪能できる一品です。 ラードを使い、サクッとした食感に揚げています。 少し甘さを感じられる味わいなので、ごはんのおかずとしてだけでなく、おやつにもぴったり。食べ歩きしたいことを伝えれば、揚げたてのコロッケを小袋に入れてくれます。 冷めてもおいしくいただける点も大きな魅力で、テイクアウト用のパックに入れてもらっている人も多く見られます。若い世代に人気の「ハムカツ」若い世代から支持されている「ハムカツ」(70円)も人気です。 凝縮された旨みのあるハムを揚げた、一度口にすればやみつきになること間違いなしの一品です。ビールや焼酎などで晩酌を楽しむ大人の方にもおすすめです。 家族や友人とのホームパーティーでおみやげに持っていっても喜ばれるでしょう。お肉の旨みたっぷりの「ミンチカツ」ボリューム感のある揚げ物を食べたいときには「ミンチカツ」(120円)がおすすめです。 食べ盛りの子どもや学生も大満足の食べ応えです。 ひき肉の旨みがたっぷりと詰まったジューシーなおいしさが魅力で、脂っこくなくて食べやすく、サクサクと食べられます。そのままでもおいしくいただけますが、パンに挟んでアレンジしてみるのもおすすめです。 トマトやレタスなどのフレッシュな野菜と合わせれば、贅沢なサンドイッチが出来上がりますよ。大人気「中村屋」の穴場な時間帯「中村屋」は、長い行列ができることでも有名です。お昼や夕方は、OLやサラリーマン、主婦といったお客さんが大勢集まり、瞬く間に行列ができてしまいます。混雑を避けたいなら、夏場は14:00~15:00頃が狙い目です。 スケジュールに余裕がある場合は、ピークの時間帯から少しずらして足を運ぶのがおすすめですよ。昔なつかしい「中村屋」のコロッケを片手に散歩しよう「中村屋」の昔なつかしい味わいのコロッケを片手に、天神橋筋商店街をぶらぶらとお散歩してみてはいかがでしょうか。 街中で楽しむ食べ歩きでは、店内での食事とはまた違ったおいしさが感じられるはずですよ。スポット情報スポット名:中村屋住所:大阪市北区天神橋2丁目3-21電話番号:06-6351-2949
2018年09月04日「人気モデル雅姫さん来店イベント」開催概要2018年4月27日(金)、期間限定・FLAG SHOPルミネ新宿店のオープンを記念した「人気モデル雅姫さん来店イベント」が開催される。オシャレな暮らしが注目される雅姫さんが、ブランドとコラボレーションしたアイテムのファッション提案などを行う。『SENS DE MASAKI Vol.8』持参者は、直筆サインをもらうことも可能だ。1日3回実施予定で、1回目が15:00から15:30まで、2回目が15:40から16:10まで、3回目が16:20から16:50まで。各回30分間となっている。イベントへの応募期間は4月6日(金)から4月12日(木)まで。1人いずれかの回に1回限り応募することができる。応募方法等の詳細は、LEEマルシェを確認。LEEのスターモデル 雅姫さん雅姫(マサキ)さんは、ESPRIT所属の人気モデル。センスの高さが話題となり、レディースの服「ハグ オー ワー」、暮らしを彩る生活雑貨の店「クロス&クロス」のデザイナーとしても活躍する。Instagramのフォロワー数は9万人以上。夫と娘、愛犬3匹とのオシャレな暮らしに、多くの女性が注目している。(画像はLEEマルシェより)【参考】※LEEマルシェ※雅姫 Instagram※雅姫 オフィシャルサイト
2018年04月13日中村屋一門による恒例の巡業公演が、今年は春に開催。『中村勘九郎中村七之助春暁特別公演2018』として、全国12か所を回る。そこで勘九郎、七之助の父・十八代目中村勘三郎に、「3人目の倅」として目をかけられてきた中村鶴松に話を聞く。中村勘九郎中村七之助春暁特別公演2018 チケット情報「日ごろ歌舞伎を観る機会の少ない地方のお客さまにも歌舞伎に親しんでもらいたい」との趣旨のもと、2005年から毎年行われている巡業公演。鶴松は、地方ならではの触れ合いや食事を楽しみにしつつ、実は最も重責を感じる公演でもあるという。「普段あまり歌舞伎を観ない分、地方のお客さまにとってはその1回が本当に大事だと思います。そこで歌舞伎って難しいな、面白くないなと思われてしまったら、二度と足を運んでいただけないかもしれませんから。それだけに1回1回、本当に気が抜けないですね」今回予定されている演目は、『鶴亀』、『浦島』、『枕獅子』の3作品。「『鶴亀』はおめでたい踊りです。本興行ではなかなか出来ない、お弟子さんだけの演目ということで、今みんな必死に稽古に取り組んでいます。『浦島』は青年から老人への早変わりが見どころ。勘九郎さんがどう演じ分けるかにも注目していただきたいです。勘九郎さんと七之助さんの踊りの違いは、もちろん立役と女形の違いはありますが、勘九郎さんが非常にダイナミックで体のすべてに神経を行き渡らせるような感じだとすれば、七之助さんはしなやかで流れるような感じ。『枕獅子』では、傾城(=遊女)演じる七之助さんの美しい踊りを堪能していただけると思います。また僕は久しぶりの禿(=少女)役なので、どうすればかわいく見えるか(笑)、日々研究しているところです」鶴松にとって憧れの存在である勘九郎と七之助。『芸談』では、そんなふたりの素顔、仲のよさを垣間見ることが出来る。「歌舞伎役者の赤裸々なトークを聞くことってあまりないと思いますし、またお兄さんたちが話上手ですからね。これは貴重な機会になるのではないかなと。公演によってはお弟子さんに一発芸をやらせることもありますし(笑)。えっ、僕ですか!?いやいや、絶対出ないですよ!」中村屋ならではの、アットホームな雰囲気も魅力の本公演。どの演目も観やすく、歌舞伎初心者にもおすすめの内容だ。「とりあえず観てもらわないと始まらないですからね。歌舞伎ってどんなものか。まず一歩足を踏み入れて、あの迫力、感動を体験して欲しいなと思います」公演は3/17(土)の埼玉公演を皮切りに、東京、北海道、青森、山形、福島、鳥取、島根、岡山、広島、大分、神奈川と各地を巡る。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2018年03月13日あの作品でお馴染み。イラストレーター「中村佑介」東京・表参道にて『謎解きはディナーのあとで』などの有名書籍のカバーでお馴染みのイラストレーター・中村佑介の作品を展示したカフェ「中村祐介ギャラリーカフェ」が2018年3月2日(金)~3月18日(日)まで「Cafe&Dining hanami」にて期間限定でオープンします。くつろぎながら数々の人気作品の世界を楽しんで店内には、中村佑介が過去に手掛けた作品の原画の数々が展示されます。小説『謎解きはディナーのあとで』や『夜は短し歩けよ乙女』などの有名書籍のカバーだけでなく、有名アーティストのCDジャケットやアニメのキャラクターデザインなど、多岐に渡る中村佑介の作品は、一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。「中村佑介ギャラリーカフェ」では、そんな中村佑介の世界を、カフェでくつろぎながらゆっくりと楽しむことができます。ぜひ手に入れたい!中村佑介のイラストグッズ「中村佑介ギャラリー」では、販売が初となる「中村佑介オリジナルマスキングテープ」が販売されます。これはファンは逃さずに手に入れたいですね。他にも数多くの中村祐介グッズが取り揃えられています。ギャラリーカフェには特典がいっぱい!期間中、来店者全員に中村祐介のイラストが描かれた特製コースターがプレゼントされます。ドリンク1杯の注文につき、さらにもう1枚。特製コースターは全部で10種類です。そして、中村祐介プロデュースのVR作品「Birth YUSUKE NAKAMURA VR」を体験した人には、特製缶バッチがプレゼントされます。こちらは全9種類。その場で感想をツイッターに「#Birthを観た」を付けて投稿すると、さらにもう1個貰うことができますよ。「中村佑介ギャラリーカフェ」は、東京メトロ各線「表参道駅」のA1出口から徒歩3分のところにある「Cafe&Dining hanami」にて開催されます。イベント情報イベント名:中村佑介ギャラリーカフェ催行期間:2018年03月02日 〜 2018年03月18日住所:東京都渋谷区神宮前5-3-8 AF Lohas St.Bldg 1-2F(Cafe&Dining hanami)
2018年02月28日オリジナル朱印帳 1,800円パスザバトン(PASS THE BATON)は、尚雅堂×キギ(KIGI)×パスザバトンによる「オリジナル朱印帳」を、パスザバトン京都祇園店限定で2月9日より販売する。1964年に色紙短冊の問屋としてスタートして以来、書道や画材の専門店向けの和紙製品のほか、和紙を中心としたオリジナル和文具を送り出してきた尚雅堂。同店が製作した朱印帳を、パスザバトンのオリジナルイラストレーションを用いてキギ(植原亮輔・渡邉良重)がデザインし、登場したのが同アイテム。使用には支障がないものの、表紙の傷や模様のかすれにより販売に至らなかった朱印帳を利用し、表紙には京友禅紙を用いて、色鮮やかでバリエーション豊富な朱印帳を展開する。
2018年02月13日中村勘九郎、中村七之助兄弟らによる全国巡業公演が今年も開催される。「春暁特別公演2018」と銘打ち、3月中旬の埼玉を皮切りに全国12か所を巡るふたりに、話を聞いた。春暁特別公演2018 チケット情報普段、歌舞伎の舞台を生で観ることができない全国の人たちに、歌舞伎の楽しさを届けたい、と2005年より毎年開催、兄弟ふたりが中心になってのこの巡業は、「最初の頃は不安でした。が、継続は力なり。この公演を見て歌舞伎を好きになったという方が多く、やってきて良かったなと思います」と話す勘九郎。上演演目も、初めて歌舞伎を観る人も存分に楽しめるものをと工夫を重ねてきた。今回、勘九郎が演じる「浦島」は、かの昔話の主人公の後日談。「海から戻ってきた浦島が、竜宮城での思い出を踊りで見せます。その後玉手箱を開けたらどうなるか──、皆知っていることですが(笑)、これが意外と古風な早変わりで、楽しく観ていただけると思います」(勘九郎)。いっぽう、七之助が踊るのは華やかさに満ち満ちた「枕獅子」。「『鏡獅子』の元となったとても古風な踊りです。僕が演じるのは傾城で、その切ない女心を格式高い曲調で踊ります。『鏡獅子』よりもさらに華やかなところもあり、春にぴったりですね」(七之助)。中村屋門弟らによる「鶴亀」も、春にふさわしい、おめでたい雰囲気に溢れた舞踊だ。この巡業公演ならではのお楽しみ、「芸談」の時間も。「芝居のことも、プライベートのこともざっくばらんに話すトークショーです」と勘九郎。この時間はいつもスーツ姿での登場だが──「いまだに『おおーっ!』と声があがる。あれは絶対、『着物じゃない?スーツだ!』『普通の人だ!』ということでしょう(笑)。生で観る歌舞伎は初めてという人は?と聞くと、半分以上の方が手を上げられる。まだまだ、ですね」と七之助も言葉に力を込める。質疑応答のコーナーでは、「どんなニックネームで呼べばいいか」という斬新な質問も。「屋号以外で?じゃあ何か考えてください、と返すと、『カン』と『シチ』って(笑)──」と七之助。「そんな掛け合いもできるんです」と勘九郎も楽しげだ。都市によってシャイだったり積極的だったりとか客席の雰囲気は様々だが、客席との直接の交流が生まれるかけがえのない時間といえるだろう。2019年の大河ドラマ主演を控える勘九郎だが、これを逃すと勘九郎の生の舞台はしばらくお預けとなるだけに、兄弟揃っての公演は見逃せない。公演は3月17日(土)さいたま市文化センター 大ホールから4月5日(木)鎌倉芸術館 大ホールまで全12か所で開催、チケットは発売中。取材・文加藤智子
2018年01月30日歌舞伎界の次世代を担う中村勘九郎、中村七之助兄弟が、普段から交友のあるゲストの面々とトークを展開する番組「座・中村屋(仮)」が、2018年1月4日(木)にフジテレビ系にて放送されることが決定した。勘九郎さんと七之助さんが贈る、珠玉の新春トーク番組「座・中村屋(仮)」。ゲストと様々なことをざっくばらんに語り合う2人の表情は普段、なかなか見ることのできないもので、話す言葉のひとつひとつに、彼らの素顔が垣間見られる貴重な機会に。そして気になるゲストは、俳優・藤原竜也、女優・大竹しのぶ、そして、脚本家・俳優・監督など様々な顔を持つ宮藤官九郎の3人。勘九郎さんが藤原さんと、七之助さんは宮藤さんと対談。さらに、父親で故・中村勘三郎のかけがえのない友でもあり、まるで身内のような存在だという大竹さんと3人のトークを展開していく。■中村勘九郎×藤原竜也、出会いから演劇人としての熱い想いを語る勘九郎さんが藤原さんとの対談の場所に選んだお店は、中村屋にとっても大切な場所のひとつ。勘九郎さんと藤原さんは、2004年の大河ドラマで共演して以来、互いに信頼を寄せる仲。そんな2人対談では、出会いの頃のエピソードから、演劇人としての熱い想い、ともに師匠を失ったときの心情などを素直な言葉で語り合う。大河ドラマ出演時、20代前半だった2人。それから10年以上の時が経ち、いま、若き役者時代の“やんちゃ”な思い出を笑顔で競うように話す彼ら。時折、勘九郎さんが「新春特番ですから」とその場を仕切り直し、演技への向き合い方や、最近の歌舞伎界、演劇界を見て思うことなども語られる。■中村勘九郎×中村七之助×大竹しのぶ、「まるで中村家のリビング」プライベート感満載の対談にまた大竹さんとのトークでは、ホスト役の2人はやや緊張の面持ち。大竹さんは「ふたりが進行役なんて大丈夫?ちゃんとやってね」と軽くジャブを繰り出す。そして、勘九郎さんと七之助さんを本名から“雅ちゃん”“隆ちゃん”と呼び、2人の母親や、勘九郎さんの妻子を交えた中村家の日常のエピソードを披露。さらに、中村家がとても大切な存在にしている、ある生き物にまつわるエピソードも語られた。ここでは故・勘三郎さんを偲ぶ秘話が語られ、尽きない話の中で大竹さんは「まるで中村家のリビングで話しているみたい」と、プライベート感満載の濃密な対談になっている。■中村七之助×宮藤官九郎、亡き勘三郎さんについて語らう七之助さんと宮藤さんの対談では、中村家ひいきのお店に宮藤さんを招待して行われ、亡き勘三郎さんの話で大いに盛り上がった。息子から見て、いかに勘三郎さんが厳しい人だったのか、七之助さんが語る驚きのエピソードの数々に、宮藤さんも「そんな父親が待っている家に帰りたくない」と笑顔で思わず一言。また、七之助さんはこの場に“飛び道具”を用意。この“飛び道具”に宮藤さんは驚くやら、恥ずかしがるやら。笑いあふれるトークが展開される。■ホスト役勘九郎さん&七之助さんからコメント到着!中村勘九郎そもそも、僕らがホストの対談番組が放送できるなんて、と驚いています。大竹さんや竜也くん、さらに宮藤さんをお迎えして、普通のトーク番組ならカットされがちな話がオンエアされることでしょう(笑)皆さん、普段から親しくしているからこそ聞き出せる、魅力ある話ばかりです。反面、竜也くんとはただただお酒を飲むばかりでした。かなりマニアックな話もしたので、もしかしたら視聴者の皆様には不親切な番組かもしれませんがお許しください(笑)中村七之助僕たちもあまりトーク番組に慣れていないので、ゲストの皆さんと自分たちの間で通じていることをあまり説明せず話を進めてしまいました。視聴者の皆さまには、僕らの楽しい雰囲気をぜひ“感じて”いただきたいと思います(笑)テレビの前で兄弟そろって話をするのはそうないことですし、大竹さんからは父の恋愛観など初めて聞く話もあり、非常に良い機会となりました。兄と藤原さんの対談はかなりめちゃくちゃだったとか(笑)そのため、宮藤さんとは真面目なトークをお届けしたいと思います。「座・中村屋(仮)」は2018年1月4日(木)13時45分~東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて放送。(cinemacafe.net)
2017年11月28日6月2日福岡・博多座で「六月博多座大歌舞伎」が開幕。中村橋之助が八代目中村芝翫を襲名。同時に、長男の国生が四代目中村橋之助、二男の宗生が三代目中村福之助、三男の宜生が四代目中村歌之助を襲名という、歌舞伎界初となる親子4人同時襲名披露として大きな話題を呼んでいる。その初日、中村芝翫が博多座ロビーで鏡開きを行ない、公演に対する思いを語った。六月博多座大歌舞伎「昨年の東京・歌舞伎座、そして今年お正月の大阪松竹座に続き、大好きな博多座で親子4人揃って、襲名披露ができます事、本当に嬉しく思います。先輩方、後輩、素晴らしい役者さんたち。スタッフの皆様、劇場に足を運んでくださるお客様。そして今日も朝から裏で頑張ってくれている家内。そんな皆様の支えあってこそですね。本当に有り難いです」と笑顔で挨拶する芝翫。詰めかけたファンも「成駒屋!」「八代目!」と掛け声で答える。今回は昼夜それぞれ親子4人の共演演目(昼:「車引」、夜:「祝勢揃壽連獅子」)が上演となるが、特に「車引」は並々ならぬ思いがあるとか。「橋之助の梅王丸は吉右衛門の兄さま、福之助の桜丸は菊之助さん、そして歌之助の杉王丸は染五郎さんがそれぞれ教えてくださって。倅たちもそれぞれ、役者への思いというものが少しずつピントが合ってきたように思います。本当に歌舞伎界全てで支えてくださって有り難いですね。身に余る光栄でもあり、なんとか恩返ししなくてはと思っております」残念ながら、休演となった中村獅童も今回の博多座公演は非常に楽しみに思っていたようで「博多の皆様によろしく」と電話をもらったとか。「この芝翫という名前は個人の名前ではない。中村芝翫という会社の社長に就任したようなものですよね。そして、私は八代目芝翫を大きくして業績もあげなきゃいけないということ。そしてそれを倅の誰かにこっそりと渡してやりたいと思いますね(笑)」と語り、博多手一本で締めくくった。6月26日(月)まで上演。チケット発売中。
2017年06月02日京の雅をジュエリーに込めて株式会社今与は、2017年4月4日(火)に、ジュエリーの展示会「おもしろのはなざかり - 花繚展 -」を開催する。当日は、「かがよい」をはじめ、様々なジュエリーが一堂に会する。京都らしいジュエリーの数々を堪能できる絶好の機会だ。「おもしろのはなざかり - 花繚展 -」は、京都の伝統や文化を感じながらジュエリーに触れる、優雅なひとときをコンセプトにした展示会。そのため、会場も四季折々異なっており、夏は「祇園祭」で知られる八坂神社、秋は紅葉で名高い「清水寺」など、各名所で開催されている。このたび会場となる青蓮院門跡、将軍塚青龍殿も、庭園は桜の名所としても知られている。京都の春を感じながらジュエリーに見入るのもよいだろう。京の伝統とジュエリーさらに、この展示会に出品されている「かがよい」は、1861年より続く伝統を守り、長年にわたって培われた感性やこだわりによって生み出されたジュエリー。職人技によって作り出される雅で華やかなジュエリーが、大人の女性を輝かせる。和のジュエリーの陰にある伝統や脈々と受け継がれてきた京都ならではのセンスを、実際に手を触れ、じっくりと鑑賞したい内容となっている。ジュエリーの展示会に関心のない人、これまで触れるきっかけのなかった人も、この機会に足を運んでみてはいかがだろうか。展示会は予約制のため、興味のある人は、早めに予約をしておくとよいだろう。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社今与のプレスリリース※「かがよい」ブランドサイト
2017年03月14日赤堀雅秋作・演出の舞台『世界』が1月11日(水)、東京・シアターコクーンで幕を開ける。同劇場では第3弾となる今作で、赤堀が目指すのは、市井の人々の暮らしから、この“世界”のあり様を見せることだ。自身の劇団や映画で追求してきた繊細で生々しい空気感が、シアターコクーンという空間にどう立ち上がるのか。稽古も仕上げに入っている赤堀に聞いた。舞台『世界』チケット情報物語は、とある地方都市で町工場を営む家族の父親がその妻から突然離婚届を突きつけられたところから始まる。大きな事件が起こるわけではないが、夫婦の離婚問題を軸に家族とその町の人々の事情がじわじわと見えてくる。「シアターコクーンにおいて、これほどどうでもいい台詞が羅列していることは、史上初めてじゃないかと思うんですけど(笑)。それぐらい今回の作品は、市井の人々の卑近な描写の連続になっていて。そこから何か、今の世界の空気とか、漂う雰囲気みたいなものが透けて見える作品になればいいなと目論んでいるんです。もちろん、劇作家や演出家は、現在の空気をどう掴み取ってどう表出するかということが仕事だと思うので、何も特別なことではないんですが。ただ、些細なドラマを丁寧に紡いでいくことが自分の作家性だと思うので、今回はそこに地に足を着けて取り組んでいきたいと思っているんです」。登場するのもまさに卑近な人物たちだ。風間杜夫が演じる父親は「終始最低な男」。大倉孝二が演じる息子は、「ずるくてだらしないしおれた中年」。早乙女太一が演じる従業員は「ゲスな若者」で、これが初舞台の広瀬アリスが演じるのは「無自覚な悪意を持つ風俗嬢」である。「舞台でも映像でも、僕が役者さんに求めるのは、本当にその人物として佇んでもらいたいということだけ」という赤堀の演出のもと、いずれの役者も、赤堀の世界でしか出せない感情を見せることになるだろう。タイトルの『世界』は、「大仰でバカバカしい感じが面白いと思ってつけた」のだと赤堀は言う。「自分の根っこが高尚ではないので高尚なものは描けない。コアな演劇ファンというよりは、地元の友人とか、演劇的素養のない人に向けて、どういう想像力が喚起できるかっていうことが、自分のやるべきことじゃないかと思っているんです。むしろ、そういう人に届かなかったら作ってる意味がないんじゃないかなと」。高みからは見えない世界を描く。赤堀のそんな強みが全開する舞台になるはずだ。公演は1月11日(水)から28日(土)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演後、2月4日(土)・5日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールでも上演する。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2017年01月06日マーベル・スタジオが贈る最新作『ドクター・ストレンジ』。この度、今年レコード大賞新人賞を受賞した「BOYS AND MEN」の吉原雅斗が、本作で声優に初挑戦していることが分かった。上から目線の天才外科医ドクター・ストレンジ。突然の交通事故で神の手を失った彼を甦らせたのは──魔術。厳しい修行により、人智を超えた力を手に入れ魔術師となった彼は“闇の魔術”の存在を知り、世界を滅亡から救う戦いに巻き込まれていく。だが、たとえ敵であっても、医者である彼に命を奪うことができるのか?大いなる葛藤を抱えたまま、いまドクター・ストレンジの本当の戦いが始まる…!すでに11月4日に全米で公開された本作は、全米初登場1位を獲得。公開3日間では興行収入約8,500万ドル(約88億4千万円)の大ヒットスタートとなり、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品としては14作連続の第1位を記録。さらに公開2週目の週末も、約4,300万ドル(約46億円)で2週連続No.1を獲得す大ヒットとなっている。吉原さんが演じるのは、不慮の事故で腕の機能を損なわれたベネディクト・カンバーバッチ演じるストレンジが、様々な治療方法を探しもとめている中で出会うバングボーンと一緒にバスケをしている友達。自身の年齢よりも年齢が高い役どころとあって、今回の収録のために“ナイスミドル”な声を練習してきたそう。映画の中では顔出しはない役であり、バスケをしながらの躍動感のあるセリフに当初は悪戦苦闘している様子も見られた。「BOYS AND MEN」メンバーの中でも、自他ともに認める程の大のマーベルファンでもある吉原さん。今回のオファーには「すごく嬉しかったです!でも声優初挑戦なのですごく緊張もしました!」と語る。また難しかった点については、「いろんな表現をしてくれというリクエストに必死に応えようとするものの、オーダー通りの声にならなかったりとすごく難しかったです」と話すも、「『ドクター・ストレンジ』に関われているというところですごく楽しかったです!僕が初めて声優に初挑戦した作品、ドキドキ・ワクワクする作品です。ぜひ劇場でご覧ください!」とメッセージを寄せた。『ドクター・ストレンジ』は2017年1月27日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年12月26日ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで12月8日、中村橋之助改め八代目中村芝翫、中村国生改め四代目中村橋之助、中村宗生改め三代目中村福之助、中村宜生改め四代目中村歌之助が、歌舞伎界“史上初”となる“親子4名同時襲名”を行い、パークで公演中の15周年記念パレード「ユニバーサル・RE-BOOOOOOOORN(リ・ボーン)・パレード」を「襲名披露リ・ボーン・パレード」と代え、一家で“やり過ぎ”お練りを披露した。中村芝翫さん、橋之助さん、福之助さん、歌之助さんの4名が「襲名披露リ・ボーン・パレード」を先導する、ユニバーサル・グローブを掲げたフロートの上で手をふると、パークのゲストから次々と歓声が。メイン・ストリートでは中村芝翫さんの妻で三兄弟の母である三田寛子さんがパレードを見守り、「今日はいちギャラリーとして参加したけど、ゲストと一緒に心が一つとなってお祝いできたことが本当にありがたいです」とコメントした。一方、中村芝翫さんは、「パレードに乗車して涙がこぼれそう。USJのように我々の歌舞伎も日本から世界に届けたい。日本の伝統芸能である“歌舞伎”、世界最高のエンターテイメントを提供し続けてきたユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ともにこれからも素晴らしいエンターテイメントを日本から世界へ発信していきましょう」と、抱負を口にした。また、「襲名披露リ・ボーン・パレード」を終えた中村芝翫さん一家は、「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」エリアにて、今年新たに登場した「ワンド・マジック」を体験。家族全員で「ロコモーター!」と呪文を唱えて杖をふると、「魔法のクリスマス・ツリー」のオーナメントが次々と踊り出して、魔法界のクリスマスを満喫した。■ユニバーサル・スタジオ・ジャパン×大阪松竹座中村橋之助改め八代目中村芝翫国生改め四代目中村橋之助、宗生改め三代目中村福之助、宜生改め四代目中村歌之助「襲名披露リ・ボーン・パレード」2016年12月8日(木)1日限りで開催写真提供:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(C)&(R) Universal Studios. All rights reserved.(text:cinemacafe.net)
2016年12月13日中村勘九郎、中村七之助の兄弟を中心とする中村屋一門が、時期に応じて「新緑」「錦秋」と銘打ち、2005年以来、毎年行っている巡業公演が今秋も開催。今回の上演は、「歌舞伎塾」、七之助『汐汲』、勘九郎『女伊達』の3演目。「歌舞伎塾」は新たな試みで、立役と女方ができるまでの化粧の様子や実演を、勘九郎と七之助の解説と共に見せていくもの。全国14か所を巡る今年の「錦秋特別公演」を前に、七之助が抱負を語った。【チケット情報はこちら】「歌舞伎塾では、『草摺引』の曽我五郎役の中村いてう、舞鶴役の中村鶴松が化粧をする過程をスクリーンも使ってリアルタイムでお見せし、その後『草摺引』の一部を実際に上演します。これは、鎧を持って出かけようとする曽我五郎を舞鶴が引き止めようとして草摺(鎧の一部)を引っぱる、という単純な舞踊劇。派手だし、むきみ(隈どりの一種)だし、台詞もあるし、歌舞伎らしさを楽しんでもらえると思います」七之助が踊る『汐汲』は、須磨に暮らす海女の姉妹、松風と村雨が、在原行平から寵愛を受けたという伝説に基づく能『松風』の趣向を取り入れた、長唄の舞踊だ。「『汐汲』は、日本舞踊で初めのころに教わる、基礎中の基礎。お能の格式を表現したかと思えば、行平が残した烏帽子と狩衣を着て、恋しい人への切ない思いを表すなど、様々な要素が詰まった踊りです。僕自身もかなり前に習いましたが、舞台で踊ったのは(坂東)玉三郎のおじさまと共演した『村松風二人汐汲』(2014年)が初めて。おじさまには“型と型の間こそが踊りになる”ということを丁寧に教えていただきました。型と型の間というのは、呼吸や間合い、目線、動きなど、ちょっとしたことで変わります。今回はひとりなので、玉三郎のおじさまの踊りを思いながら、最初は格式高く、やがて情愛たっぷりに踊りたいですね」最後は勘九郎の『女伊達』。桜が満開の新吉原を舞台に、尺八を差した美しい女伊達(女侠客)が、男伊達たちを相手に踊る作品だ。「男伊達ふたりとの立ち廻りもある華やかな踊りです。兄の女方は久しぶりですが、もともとは女方だったんですよ。きびきびとしてすっきりとした、江戸っ子の女方になるのではないでしょうか」多忙の中、10年以上欠かさず続けて来た巡業公演への思いは強い。「とにかく、色々な人に観てほしいです。歌舞伎というと難しいイメージがあるけれど、本当はそんなことないですから。僕たちが地方を回ることで、普段は歌舞伎をご覧にならない方にも気軽に来ていただき、“意外と面白いな”と思ってもらえたら嬉しいし、つまらなくても、それは人それぞれ。まずはふらっと歌舞伎を観に来てもらえるようにしたい。錦秋公演は、歌舞伎が好きな方はもちろん、初心者の方にもわくわくしてもらえるよう、敷居を一生懸命削ってお届けする公演です」11月7日(月)の東京・オリンパスホール八王子での公演を皮切りに各地を巡る。チケットは発売中。取材・文:高橋彩子
2016年08月17日俳優・新井浩文が18日、都内で行われた映画『葛城事件』(6月18日公開)の初日舞台あいさつに、三浦友和、若葉竜也、田中麗奈、赤堀雅秋監督とともに登場した。同作は、劇団THE SHAMPOO HATの赤堀が監督・脚本を務め、2013年に上演された舞台を映画化した作品。抑圧的な父親(三浦)によって長男(新井)はリストラ&孤立、妻(南果歩)は精神を病み、次男(若葉)は無差別殺傷事件を起こして死刑囚になるという、壮絶な家族の物語を描く。舞台版にも出演した新井は、役者としても活躍する赤堀監督に「俳優としては正直、うちの方が上なんです」と断言。しかし、「監督としてはすごく好きですよ。脚本も好きだし、演出も好きだし、カット割りも好きだし」とラブコールを送った。また、キャスト陣で飲みに行った際に、酔っ払った赤堀監督が「やべえ、今三浦友和と飲んでる」と何回もつぶやいていたことを暴露。新井が「何言ってんだこのおっさん!」と愛情を込めて突っ込むと、赤堀監督も「もうやめよう……」とたじたじになっていたが、新井は「そういう可愛らしい部分がたくさんある、人間的な人です」とフォローのコメントで締めくくった。三浦は映画『64‐ロクヨン‐後編』(6月11日公開)にも出演しているが「『64』は全国323館、『葛城事件』は全国13館」での上映と発言すると、会場は驚きに包まれた。三浦は、館数の違いに触れつつ「それでも映画としてみなさんに見ていただけて、同じ土俵に上がっています。『64』も好きですし、この映画にも愛情を持っているんです。だから、ミニシアター系と呼ばれる映画を、みなさんのお力で発展させていただきたい」と、観客にメッセージをおくった。
2016年06月18日歌舞伎役者の市川染五郎、中村勘九郎、中村七之助が17日、都内で行われたシネマ歌舞伎『阿弖流為<アテルイ>』(6月25日公開)の完成披露上映会に登場した。劇団☆新感線・いのうえひでのりが演出、中島かずきが脚本を担当し、2015年に新橋演舞場で行われた、歌舞伎NEXT『阿弖流爲<アテルイ>』を映像として編集、全国公開する。舞台挨拶では、18日に33歳の誕生日を迎える七之助に、サプライズでバースデーケーキが贈られた。観客に祝われた七之助は「どんどん衰えていくものなので、次の歌舞伎NEXTの時は動けるように、日々精進していきたいと思います」と33歳の抱負を語った。染五郎が七之助の口にケーキの装飾の熊を「あ~ん」と食べさせると、七之助は「甘いです」と苦笑。また、勘九郎は「いい1年にしてください」とメッセージを送った。『阿弖流爲<アテルイ>』について、染五郎は「すごいもの、びっくりするものを作ろうじゃないかと、思いだけで作り上げた感じ」と説明し、「同じ方向を向いて一気に作り上げた」と感慨深げに振り返った。七之助は「劇団☆新感線は見るもんで、出るもんじゃないと言われていたけど、まあ、地獄でした(笑)」と舞台の激しさを語り、「養老院みたいな人たちが走らされて、けが人続出で大変でしたね」としみじみ。また七之助は、舞台上の動きがほとんどいのうえの演出指示通りであることを明かし「型が決まっている中で、自分の感情を表現するのは歌舞伎と同じ」と表現した。劇団員である俳優・古田新太や橋本じゅんについて、「自由にやってるなと思ってたんですけど、毎回そういう演出を受けてたんですよ。ああ恐ろしい人達だと思いました」とすごさに触れた。
2016年05月18日性格や運気がわかる手相鑑定、自分でできればより楽しめるはず。今回は手相観・日笠雅水さんが、運命線の観方をレクチャーします。中指に向かって伸びる運命線。「1本しかないのは少数派で、大抵の人には複数の運命線があります。また、運命線が示すのは、社会との関わり方や意志の強さなど、本質と直結する要素。本数のほか、長さや濃さ、どこから出発して中指に向かっているか等から観ていきます」以下では、運命線が伸びる方向や本数など、それぞれの観方をご紹介。■運命線が垂直中指に向かってまっすぐ刻まれる。自分の力で人生を切り拓いていく人。■運命線が斜め小指側から何本もの運命線が。仕事や趣味など、居場所を多く作る人。■運命線が1本手首から中指に向けて、まっすぐ1本伸びている。自分のやりたいことを追求していくタイプと観る。斜めに1本だけ伸びる人も多い。■運命線が複数指の付け根に近づくほど数が増えている。人生の後半に活動の場所をいくつか作ると読み取れる。運命線は複数のほうが一般的。■運命線が濃い主要3線と同じくらいくっきり。目標が定まっていると、濃く現れる。■運命線が薄い主要3線に比べてはっきりしない線。今の方向性に迷いがある状態を暗示。※『anan』2016年5月18日号より。写真・土佐麻理子石原敦志文・堀 由美子保手濱奈美熊坂麻美
2016年05月14日俳優・中村雅俊の娘でモデル・タレントとして活動する中村里砂が主演を務める、世界的カルト漫画の実写映画化『少女椿』。このほど、中村さん演じるヒロインのみどりをはじめ、カナブンや紅悦など、原作の世界観を表現する強烈なキャラクター写真の数々が解禁となった。ある時代の東京。14歳のみどり(中村里砂)は、病気の母親を置いて家を出て行った父親の代わりに家計を助けるため、花売りをしていたが、ある日、家に帰ると母親(鳥居みゆき)は病死していた。一人ぼっちになったみどりは、赤猫サーカス団の団長である嵐鯉治郎(中谷彰宏)に拾われる。地方巡業に回るサーカス団には、怪力自慢の赤座(深水元基)、美少年のカナブン(武瑠)、蛇使いの紅悦(森野美咲)、足芸の鞭棄(佐伯大地)ら、個性的で怪しげな連中が顔を揃えていた。その中で下働きするみどりは、いじめにあいながらも健気に毎日を送り、走る列車を見ながら東京の我が家のことを思うのだった。そんなある日、サーカス団にワンダー正光(風間俊介)という超能力を持った男が加入する。いじめにあうみどりを見たワンダー正光は、彼女のことを気にかけ、彼自身が持つ超能力で不思議な光景を見せる。彼の優しさにみどりは次第に心を寄せていく。ワンダー正光の評判は瞬く間に広まり、サーカス団は連日大入りとなった。だが、団員たちは彼の人気に嫉妬し、さらにみどりをいじめる。それを見たワンダー正光は怒り、超能力で団員たちを従わせる。彼はみどりのことを愛していたのだった。それに嫉妬した鞭棄も、みどりを力づくで振り向かせようとするが、それを見たワンダー正光は激怒、超能力で鞭棄を殺害してしまう――。1984年の発刊以来、アニメ化や舞台化がされてきた、丸尾末広によるカルト漫画を原作とする本作。これまで実写映画化は何度も試みられながら、その世界観を描くことが難しく、幾度も企画が立ち消えになってきたが、このほど短編映画『ミガカガミ』でモントリオール国際映画祭ほか、国内外の映画祭で数々の賞を受賞した監督TORICOによってついに実現。本作の公開決定がニュースとして流れるや、Twitter上などSNSでは大きな盛り上がりを見せ、翌日のTwitterでは話題度1位となったほど。先に発表となった、主人公でヒロインのみどりを演じる中村さんのほか、ワンダー正光には『猫なんかよんでもこない』の風間俊介、カナブンにはビジュアル系ロッカーの武瑠(SuG)、紅悦にはグラビアでも話題となった女優『花鳥籠』の森野美咲、鞭棄には若手俳優の注目株『アキラNo.2』の佐伯大地、赤座には『新宿スワン』の個性派俳優・深水元基、そしてサーカス団団長の嵐鯉治郎には作家としても活躍する中谷彰宏といった、超個性的な面々が登場。見事なまでに、美しくも奇妙でエログロな世界観を再現した本作を、これらの写真から覗いてみて。『少女椿』はシネマート新宿ほか5月21日(土)より全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月05日2月5日、東京・シアタートラムで赤堀雅秋作・演出の新作『同じ夢』が開幕した。舞台『同じ夢』チケット情報喫煙者の肩身が狭くなり続けている昨今。会社や店でも、喫煙可能な場所はどんどん減っている。この作品の中では、タバコを吸わない家主の取り決めで喫煙していいのは台所の換気扇の下だけだ。登場人物たちは代わる代わるここでタバコを吸う。その姿はまるで己の人生に休符を与えているかのようだ。ステージには古びた一軒家の台所と居間のセットが。物語は、印象的な赤い照明のなか、光石研演じる昭雄が黙々と掃除機をかけているシーンから始まる。ここは千葉のパッとしない商店街にある精肉店の自宅部分。二代目の昭雄は真面目に働くが、先代の頃からいる従業員(赤堀)や昭雄の飲み仲間で文房具屋の秀樹(田中哲司)は台所でダラダラとだべっている。今日は昭雄の妻の命日。10年前、交通事故で亡くなったのだ。その時妻と接触したトラックに乗っていた田所(大森南朋)は今年も線香をあげに来る。昭雄や、昭雄の娘の靖子(木下あかり)にはもう、田所を恨んでいる様子は見られない。そこへ寝たきりの昭雄の父を介護しに、ヘルパーの高橋(麻生久美子)がやってくる……。近所に新しいマンションが建ってもさほど活気が戻るわけでもない商店街。そんななか、痴呆の始まった親を抱え、もてあます男たち。何かを諦めたように介護の仕事をこなすシングルマザー……。なんとも言えない閉塞感の漂うなかで、彼らは延々、なんでもない会話を続ける。赤堀の作品に登場する人物たちは、目標に向かって進んでいるわけでも、停滞する日常から脱しようとあがくわけでもない。ただ置かれた現状の中で毎日息をしている。それぞれの鬱屈を抱えながらも、決してそれを明確に見せることもない。『同じ夢』では、観客はそんな人々のある日の日常を覗くだけ、とも言える。だがたった2時間で、この見栄も向上心もない人々が、愛おしくてたまらなくなる。どうしようもない人の粗野とも見えるふるまいが、気持ちを少し救いさえする。赤堀は今作で表現したものが「僕の原点であり、20年前から変わらず目指すべきところ」と語っている。確かにその通りだが、光石や田中をはじめとした手練れの役者たちによってこの作品はさらに研ぎ澄まされ、赤堀の集大成とも言える作品になっているように見える。ちょっとした会話、ほんのわずかな間に静かに心を揺さぶられる、ぜいたくな舞台だ。東京公演は2月21日(日)まで。その後、長野、茨城、愛知、兵庫、広島、福岡を巡演。取材・文:釣木文恵
2016年02月08日「女方として、できる範囲のことはすべてチャレンジしたい」と語るのは、中村七之助。彼の今年最初の舞台は、歌舞伎ではなく現代劇だ。十八代目中村勘三郎とデヴィッド・ルヴォーの企画で誕生したという『ETERNAL CHIKAMATSU-近松門左衛門「心中天網島」より-』。『心中天網島』は、遊女小春・紙屋治兵衛・その妻おさんの三角関係を描いた近松の代表作。この作品を、注目の若手作家・谷賢一が、ルヴォーのオリジナルアイデアに基づき新作戯曲として描き下ろす。七之助は、初めてルヴォーの演出を受け、これまであまりやったことのない現代劇で女方を演じ、そして初共演の深津絵里とW主演する。まさにチャレンジだ。稽古前に来阪し、「父の、死してなお夢を実現する力」を感じながら、遺志を受け継いで出演する意気込みを話した。『ETERNAL CHIKAMATSU -近松門左衛門「心中天網島」より-』チケット情報「父は、歌舞伎の演目を海外の方に演出してほしいという夢があり、私たち息子にも話していました。具体的にルヴォーさんで近松を、と。それをルヴォーさんが覚えていてくださり、今回の上演になりました。ルヴォーさんという暮らしも文化も違う方が、近松作品をどういう解釈で演出され、そこからどんな変化が生まれるのか。今回、それが一番楽しみです」。物語は、現代に生きるハル(深津)が、江戸時代に生きる遊女・小春(七之助)と出会い、近松門左衛門の古い古い恋の物語に引き込まれていく。ハルと小春を通して描く、究極の愛。1月下旬から稽古に入るが、初めてやる時に一番大事にしていることは「お稽古までに台本を全部覚えて行くこと」と言う。「これは父が口を酸っぱくして言ってましたから。それと、柔らかい気持ちで行くことかな。杉村春子先生は台本を100回読まれたと。だから、台本は最初から最後までよく読んで、自分のキャラクターを考えます。でも、固めて行かない。固めると、そこから抜け出ることが大変になるから」。今回、深津とはガップリ四つの初共演だ。「僕はテレビでも映画でも歌舞伎でも、相手役はほとんど男としかやったことがなかったんです。だから、深津さんとほぼ初対面でポスター撮りした時、『もっと顔を近づけて、近づけて』と言われて、恥ずかしくてね(笑)。すごい脇汗でした(笑)。深津さんはキレイな人で、すごくいい方でした」。ほかに伊藤歩、中嶋しゅう、中島歩、音尾琢磨らが出演。「今回は、歌舞伎で培ってきたものをいろいろ試せる、チャレンジできる舞台でうれしいです。現代劇の中で女方として出るなんて、これは僕個人としてもおもしろいし、ボクがお客様だったら、ちょっと観てみたいな(笑)」。公演は、2月29日(月)から3月6日(日)まで大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、3月10日(木)から27日(日)まで東京・Bunkamura シアターコクーンにて上演。チケットは発売中。取材・文:高橋晴代
2016年02月05日ユニットコムは3日、「iiyama PC」ブランドの「雅 Miyabi Project」から、第6世代Intel Coreプロセッサ(開発コードネーム:Skylake)を搭載するミニタワーPC「MN7300-i5-HFV」と「MN7300-i7-HFV」を発売した。BTOに対応し、標準構成価格(税込)は「MN7300-i5-HFV」が97,179円、「MN7300-i7-HFV」が113,379円。○MN7300-i5-HFV「MN7300-i5-HFV」は、日本の伝統的なデザイン建築「鎧張り」をモチーフにしたミニタワーケースを使用するデスクトップPC。CPUにSkylake世代のIntel Core i5-6400(2.70GHz)を搭載し、ストレージにはOSのインストール用に240GB SSDを、データ保存用に1TB HDDを内蔵。OSやアプリの高速起動が可能な上、大量のデータも保存しておける。そのほか標準構成時の主な仕様は、チップセットがIntel H110 Express、メモリがDDR3L-1600 8GB(4GB×2)、光学ドライブがDVDスーパーマルチ、グラフィックスがIntel HD Graphics 530(CPU内蔵)。OSはWindows 10 Home 64bitを採用。ネットワークはGigabit Ethernet対応有線LAN×1。インタフェース類はUSB 3.0×4、USB 2.0×2、DVI-D×1、D-sub×1、DisplayPort×1、SDメモリーカードリーダーなど。本体サイズは約W175×D407×H363mm。○MN7300-i7-HFV「MN7300-i7-HFV」は、標準構成時のCPUにIntel Core i7-6700(3.40GHz)を搭載するモデル。そのほかの仕様は「MN7300-i5-HFV」とほぼ共通。
2015年12月03日