諸橋近代美術館では週に一度、諸橋近代美術館をより近くに感じてもらいたいという思いから『モロビ全開』を配信テーマに、学芸員、ミュージアムカフェ・ショップの担当者など、さまざまな美術館の"人"が登場し、展覧会・作品解説・グッズなど、幅広い情報を紹介するライブ配信を開催しています。その模様をアーカイブとして諸橋近代美術館の公式YouTubeチャンネルで公開しています。直近では、2021年9月4日(土)に第6回目のライブ配信を開催し、アーカイブは編集した後、約1週間ほどで公開を予定しております。『モロビ全開』をコンセプトにスタッフが美術館を紹介。【過去の配信内容】(1)8月1日 (日)17:30~『展覧会はどうやって生まれた?』(2)8月7日 (土)17:30~『学芸員の作品解説』(3)8月15日(日)17:30~『ミュージアムグッズ紹介』(4)8月22日(日)17:30~『注文が多い美術館(美術館マナー解説)』etc..(5)8月29日(日)17:30~『自然と西洋近代絵画』(6)9月4日 (土)17:30~『その道具なに?展示室ってなんで暗いの?』今後、美術館がある福島県北塩原村の自然にもフォーカスし、美術館を飛び出してのライブ配信も予定しています。未だ気軽に外出できない状況が続いています。これをきっかけに、おうちにいながら美術館という非日常的な空間を、より日常的に身近に楽しんでいただければ幸いです。【ライブ詳細】・諸橋近代美術館公式Facebookからライブ配信・週1回(曜日未定、日程が決まり次第Facebook等でお知らせします)・1回20分程度・ライブ配信後、編集した動画を後日公式YouTubeでも公開【諸橋近代美術館公式Facebook】 諸橋近代美術館-ダリコレクション-235657389795063【諸橋近代美術館公式YouTube】 ▼『モロビ全開』プレイリスト 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月07日建築を通して京都を知る大規模展覧会株式会社長楽館が、京都市京セラ美術館で開催中の「モダン建築の京都」展との連携企画として2021年9月25日より「長楽館モダンタイルタルト」(税込み1800円・ドリンク付き)を「デザートカフェ長楽館」で販売します(2021年12月26日までの期間限定)。京都市京セラ美術館開館1周年を記念して2021年9月25日より開催される「モダン建築の京都」展は、近代建築の宝庫でもある京都のモダン建築を多彩な資料(原図面や模型、写真、映像など)とともに紹介する大規模建築展です。京都のモダン建築の1つである長楽館(旧村井吉兵衛京都別邸)からも「螺鈿細工の椅子」「花台」をはじめとした、1909年竣工当時からの調度品が複数出展されます。展覧会チケット提示でおトクに!今回発売される「長楽館モダンタイルタルト」は、1909年の建築当初より残る長楽館旧温室(現・長楽館BOUTIQUE)のタイルの柄をイメージした商品です。長楽館のパティシエによる自家製クリームと国産小麦を使ったサクサクのクッキー生地でシンプルな美味しさが際立つスイーツとなっています。セットドリンクは「長楽館オリジナルブレンドコーヒー」と「長楽館オリジナルブレンドティー」の2種類から選択可能。会計時に「モダン建築の京都」展の入場券を提示すると、200円引きのサービスが受けられます。※別途サービス料10パーセントが発生します。(画像は株式会社長楽館のプレスリリースより)(画像は株式会社長楽館より)(画像は京都市京セラ美術館より)【参考】※株式会社長楽館のプレスリリース/@Press※株式会社長楽館※京都市京セラ美術館
2021年09月05日明治の洋館でカフェ・レストラン・ホテル等を経営する株式会社長楽館(京都市東山区円山町、総支配人:吉田 重人)は、京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展の開催の連携企画として、デザートカフェ長楽館にて2021年9月25日(土)よりコラボ商品「長楽館モダンタイルタルト」を販売いたします。長楽館モダンタイルタルト■京都市指定有形文化財「長楽館」京都・円山公園の南に位置する長楽館は1909年に、煙草王と呼ばれた実業家 村井吉兵衛の別邸として建てられた明治時代の洋館です。設計はジェームズ・マクドナルド・ガーディナー、建築は清水満之助(現:清水建設)。「長楽館」という名は、初代内閣総理大臣 伊藤博文によって命名されました。当時は私設迎賓館として、伊藤博文や大隈重信、山縣有朋などの明治時代の重鎮、そして英国皇太子ウェールズ殿下やコンノート殿下をはじめとした、国内外の賓客をお迎えしました。1986年には家具調度品30点を含めて京都市有形文化財の指定を受けた、京都のモダン建築の一つです。現在は、往時の洋館の造りをそのままに、カフェ・レストラン、バー、スイーツブティックとして営業しており、隣接する新館にはホテルも設けています。京都市指定有形文化財 長楽館 外観伊藤博文直筆の扁額■コラボ商品「長楽館モダンタイルタルト」京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展との連動企画として、2021年9月25日(土)~12月26日(日)の会期中、長楽館内の「デザートカフェ長楽館」にてコラボ商品「長楽館モダンタイルタルト」を販売いたします。「長楽館モダンタイルタルト」は「長楽館を味わう」をコンセプトとして、1909年の建築当初より残る、長楽館 旧温室(現:長楽館BOUTIQUE)のタイルの柄を映して作られました。タルトの中には、長楽館パティシエが長年愛用している、特有の甘味を持つ薫り高いパルマギルジェンティ種アーモンドをたっぷり使用した自家製クリームが詰まっており、国産小麦を使ったサクサクのクッキー生地との相性も抜群です。香ばしく、中はしっとり。シンプルな美味しさの際立つタルトです。セットのドリンクは、長楽館オリジナルのコーヒーもしくは紅茶をお選びいただけます。「長楽館オリジナルブレンドコーヒー」は、特別焙煎の自家挽き豆をネルドリップで抽出。雑味がなく深煎りの香ばしい香りとまろやかな口当たりが好評です。「長楽館オリジナルブレンドティー」は、スリランカ産ブラックティーをベースに、南アフリカ原産のハーブであるハニーブッシュを加えており、クセのない自然の甘みや香りが味わえます。また、京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展の入場券の提示により「長楽館モダンタイルタルト」の値引き優待も行います。長楽館 旧温室(現:長楽館BOUTIQUE)■長楽館モダンタイルタルト 販売概要販売価格:1,800円 ※セットドリンク(コーヒーもしくは紅茶)付き ※イートインのみ(会計時、京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展の入場券提示で200円引き優待有り)販売期間:2021年9月25日(土)~12月26日(日)定休日 :10月6日(水)・11月10日(水)・12月15日(水)販売店舗:デザートカフェ長楽館営業時間:11:00-18:30(18:00L.O.)*料金は税込金額です。別途サービス料10%を申し受けます。*食材の入荷状況により、提供時期が予告無く変更となる場合がございます。*情勢により、営業時間の変更の可能性がございます。最新の営業時間・休業日はホームページをご確認ください。長楽館モダンタイルタルト(長楽館オリジナルブレンドティーセット)■京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展 概要「モダン建築の京都」展は、京都市京セラ美術館開館1周年を記念して開催される、近代建築の宝庫でもある京都の「モダン建築」を多様な資料とともに紹介する大規模建築展です。貴重な原図面や模型から時代背景を伝える写真や映像、家具まで多様な資料が展示されます。京都のモダン建築の一つである長楽館(旧村井吉兵衛京都別邸)からも、京都市指定有形文化財「螺鈿細工の椅子」・「花台」をはじめとした、1909年竣工当時からの調度品が複数「モダン建築の京都」展に出展いたします。会期 :2021年9月25日(土)~12月26日(日)※月曜日は休館(ただし祝日は開館)時間 :10:00~18:00(入場は17:30まで)会場 :京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ観覧料:一般1,900円、大学専門学生1,400円、高校生900円、小・中学生400円、未就学児無料*公式オンラインチケットe-tixからの購入で各当日料金から100円引き*全て税込*京都市内に在住(通学)の小・中学生は無料*障害者手帳等のご提示により本人及び介護者1名無料京都市京セラ美術館「モダン建築の京都」展の詳細は、下記公式ウェブサイトをご確認ください。 京都市指定有形文化財「螺鈿細工の椅子」■会社概要商号 : 株式会社長楽館所在地 : 〒605-0071 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604設立 : 1954年9月事業内容: レストラン、カフェ、ホテル、宴会場の運営及び結婚式・宴会の企画長楽館の新型コロナウイルス感染症対策について: 長楽館公式ホームページ: 公式Facebook : 公式Instagram : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月03日展覧会「コミュニケーションの部屋」が、2021年8月15日(日)から10月10日(日)まで、和歌山県立近代美術館にて開催される。「いま・ここ」を共有するコミュニケーション「コミュニケーションの部屋」は、“コミュニケーション”をテーマにした展覧会。メールやSNS、オンラインミーティングといったデジタルベースのコミュニケーションが活発な現代の中で、“情報を伝え共有する”というコミュニケーションの本来の意義に立ち返り、その最もシンプルな方法である、ひとところに集まって対話し「いま・ここ」を共有することにフォーカスする。展覧会という「場」における様々なコミュニケーションとは「コミュニケーションの部屋」では、展覧会を、同じ場に集って「いま・ここ」を共有するというコミュニケーションの生まれる「場」として定義。鑑賞者と作品をはじめ、作品を介した鑑賞者同士、鑑賞者と作者、もしくは鑑賞者と美術館とのコミュニケーションなど、展覧会という空間そのものや作品を通して、様々なコミュニケーションのかたちを模索する。展示作品は、和歌山県立美術館のコレクションを中心に構成。野田哲也による版画作品 《日記 1971年5月15日》や、トーマス・ルフの写真作品《肖像(P. フリース)》など、見る者に対話を促すような作品が揃う。また、所蔵作品に加え、前川紘士と那須大輔による協働制作の作品も特別出品。奈良県障害者芸術祭「HAPPY SPOT NARA 2011‒2012」を契機に作られた映像作品などのアーカイブ展示を行う。【詳細】コミュニケーションの部屋会期:2021年8月15日(日)~10月10日(日)会場:和歌山県立近代美術館 2階展示室住所:和歌山県和歌山市吹上1-4-14開館時間:9:30~17:00 ※入場は16:30まで休館日:月曜日 ※9月20日は開館し、翌21日休館観覧料:一般 520円(410円)、大学生 300円(260円) ※( )内は20名以上の団体料金※高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料※8月28日、9月25日(毎月第4土曜日)は「紀陽文化財団の日」として、大学生無料※9月5日、10月3日(毎月第1日曜日)は入館無料
2021年08月15日熊本市現代美術館は、展覧会「こわいな!恐怖の美術館」を2021年9月25日(土)から12月5日(日)まで開催する。“恐怖や不安”をアートを通して受け止める「こわいな!恐怖の美術館 展」は、無意識を揺さぶる恐怖や不安を理知的に受け止め、「それ(恐怖や不安)」をテーマにした作品を紹介する展覧会。本展では、天災や疫病など、日常生活の様々なところに偏在する多様な“恐怖と不安”を、人間の持つ自然な感情の1つとして捉え、作品として昇華したアーティスト達の独自のセンスとユーモアを体感できる。作品を通して、恐怖や不安に対する発想の転換や、“こわい”ことに向き合って新たなアイデアを促すポジティブな内容となっている。“恐怖”から“安心”までのお化け屋敷体験迷路のような「お化け屋敷」に象徴されるように、出口がどこかわからない“恐怖”を体感できるのが、会場入口に登場する「南無サンダーの演劇お化け屋敷@大學湯」。恐怖と不安を抱えながら出口を目指し、最後に「あー怖かったね」と安心するまでの“お化け屋敷体験”をセットで楽しめる。尚、「お化け屋敷」が苦手な人には回避ルートも用意する。また、屋敷という場所そのものが悪しき場所であり「化け物」だととらえる西洋型お化け屋敷を見て取れる、オディロン・ルドンが描いた幽霊屋敷の絵画作品、出口の見えなさを“行き止まり”で表現した浜田知明の《行き止まり》なども登場する。恐怖の対象を可視化する「お化け」人々は、得体のしれない“恐怖の対象”に不安を感じ、「お化け」という可視化された存在を求める心情を持っている。実際に、江戸時代から伝わる怪談「百物語」や、都市伝説上の口裂け女、人面犬、人面魚、疫病除けのアマビエなど、数々の「お化け」を定義することで、不可解な存在を受け止めて理解しようしてきた。そんな人々の心情に共鳴するかのような、“得体のしれないもの”に形を与えた田名網敬一や浜田知明の立体作品などが登場する。恐怖と結びつく暗闇、夜の時間さらに、恐怖をあおる暗闇や、ホラー映画で恐怖の出来事が起こる“夜の時間”に着目した作品も展示。薄暗いタッチで描かれた暗闇の作品を紹介する一方で、恐怖とは対照的な“夜の楽しさ”を思わせる田名網敬一のカラフルアートや夜をモチーフにしたコーダ・ヨーコの「ヨルのキオク」シリーズなども登場。様々な真夜中のイメージを目の当たりにすることができる。【詳細】こわいな!恐怖の美術館開催期間:2021年9月25日(土)~12月5日(日)会場:熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ・Ⅱ住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3 びぷれす熊日会館 3階休館日:火曜日、11月24日(水) ※ただし11月23日は開館開館時間:10:00~20:00(展覧会入場は19:30まで)観覧料:一般 1,100(900)円、シニア(65歳以上) 900(700)円、学生(高校生以上) 600(500)円、中学生以下 無料※( )内は前売/20名以上の団体/各種障害者手帳を提示した人と付き添い1名(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等)、電車・バス1日乗車券、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証/美術館友の会証を呈示した人。前売の販売は9月24日(金)まで。※10月10日(日)は熊本市現代美術館開館記念日を祝して入場無料。チケット取扱い:熊本市現代美術館、イープラス(e+)、ローソンチケット“ローチケ”[Lコード:81992]、セブンチケット[セブンコード:090-328]※開催内容の変更、入場制限の実施などの可能性あり。最新情報は、公式ホームページを確認。【問い合わせ先】熊本市現代美術館TEL:096-278-7500
2021年08月13日絵画をはじめとする日本の視覚文化に表された美少年、美青年のイメージを追い、人々が理想の男性像に何を求めてきたかを探る展覧会『美男におわす』が、9月23日(木・祝)より埼玉県立近代美術館にて開催される。与謝野晶子が鎌倉の大仏の姿に自分なりの「美男」を見いだしたように、人々は男性像に理想を投影し、心をときめかせてきた。同展は、「伝説の美少年」「愛しい男」「魅せる男」「戦う男」「わたしの『美男』あなたの『美男』」の5章で構成され、江戸時代から現代まで、日本の視覚文化のなかの美少年・美青年のイメージを、浮世絵、日本画、彫刻、挿絵、マンガ、写真といった幅広いジャンルの作品で紹介。歌川国芳、喜多川歌麿、鈴木春信ら江戸の浮世絵師から、四谷シモン、山口晃、森栄喜、よしながふみ、入江明日香ら現代のアーティストまで、バラエティに富んだアーティストによる約190点が展示される。これまで美術史の分野において、美しいものとして表現すること、見ること、そして語ることが十分ではなかった男性像。人々の理想が投影された多様な男性像を、「美人画」ならぬ「美男画」として提示することで、男性を美しいものとして表現すること、見ることに光を当てる。山村耕花 《梨園の華 初世中村鴈治郎の茜半七》 1920、島根県立美術館 [後期展示]木村了子 《男子楽園図屏風 − EAST & WEST》(左隻) 2011、作家蔵 撮影:宮島径森栄喜 《"Untitled" from the Family Regained series》 2017、作家蔵 Courtesy of KEN NAKAHASHI【開催概要】会場:埼玉県立近代美術館会期:2021年9月23日(木・祝)~ 11月3日(水・祝)時間:10:00 ~ 17:30(展示室への入場は17:00まで)休館日:月曜日料金:一般1200円、大高生960円※会期中、一部作品の展示替えがあり(前期は10月10日(日)まで、後期は10月12日(火)から)公式サイト:
2021年08月10日写真展「MJ」~ステージ・オブ・マイケル・ジャクソン~が、ジェイアール京都伊勢丹隣接の美術館「えき」KYOTOにて、2021年7月10日(土)から9月5日(日)まで開催される。マイケル・ジャクソンのステージ写真など100点超が集結写真展「MJ」~ステージ・オブ・マイケル・ジャクソン~では、“史上最も成功したエンターテイナー”として語り継がれているスーパースター、マイケル・ジャクソンの写真100点超を展示。日本屈指のマイケル・ジャクソン研究家である西寺郷太が選曲した30曲の音楽とともに、マイケル・ジャクソンがステージに立つ姿やパフォーマンス写真を楽しめる。マイケル・ジャクソンは、1969年にわずか11歳で5人組の兄弟グループ「ジャクソン5」の最少年リード・シンガーとしてデビューするやいなや、4曲連続シングル・ヒットチャート首位を獲得し、即座にスターへの階段を駆け上がる。その後も、プロモ―ション・ビデオを新たに「ショート・フィルム」と定義して芸術作品へと昇華させたり、圧倒的なダンス・パフォーマンスやショー演出によってビジュアル・イメージを打ち出したりと、その類まれなる才能によって現在の音楽シーンの礎を築いた。会場には、そんなマイケル・ジャクソンの軌跡をたどるアーカイブのスチール写真や、世界中のファンを熱狂の渦へと巻きこんだ3つのワールド・ツアーにおけるライブの写真などが集結する。尚、マイケル・ジャクソンの誕生日である8月29日(日)には、会場に「1日限りのMJバースデー・フォト・スポット」が設置される。【詳細】写真展「MJ」~ステージ・オブ・マイケル・ジャクソン~会期:2021年7月10日(土)~9月5日(日) 会期中無休会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接開館時間:10:00~19:30(入館締切:閉館30分前)※開館時間などは、状況により変更となる場合あり。入館料:一般 900円、高・大学生 700円、小・中学生 500円※当日券は、当館チケット窓口、チケットぴあ(Pコード685-538)、ローソンチケット(Lコード53224)で発売。※展示作品やイベント内容が変更、または中止になる場合あり。【問い合わせ先】ジェイアール京都伊勢丹TEL:075-352-1111(大代表)
2021年07月18日展覧会「WHO ARE WE 観察と発見の生物学国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」が、大分県立美術館にて、2021年7月22日(木・祝)から9月12日(日)まで開催される。動物の剥製をめぐる“観察と発見”国立科学博物館の収蔵庫には、約480万点もの標本が保管されているものの、その多くは普段は公開されていない。本展では、そのうち世界屈指の動物標本コレクションとして知られる「ヨシモトコレクション」を中心に、選りすぐりの哺乳類の標本を紹介する。生物の形は長い進化の歴史の成果である。その歴史の「ある一時」を切り取った動物の剥製を観察することで、環境の適応による動物の生き様や多様性の複雑さ、そして自然が創り出した美しさを知ることができる。本展では、「観察の眼、発見の芽」をテーマに、動物の剥製1点1点を“美術作品のように観察する”という方法で展示。標本についての解説でなく、観察の「視点」を提示することで、ほかの動物との共通点や、現代の人びとの日常とのつながりの発見を促す構成となっている。展覧会概要展覧会「WHO ARE WE 観察と発見の生物学国立科学博物館収蔵庫コレクション|Vol.01 哺乳類」会期:2021年7月22日(木・祝)〜9月12日(日)会場:大分県立美術館 3階 コレクション展示室住所:大分県大分市寿町2-1開館時間:10:00〜19:00(金・土曜日は20:00まで)※入場は閉館30分前まで観覧料:一般 300円、小・中・高校生 200円※大分県芸術文化友の会 びびKOTOBUKI無料、TAKASAGO無料※障がい者手帳などの提示者と付添者(1名)は無料※学生は入場時に学生証を提示【問い合わせ先】大分県立美術館TEL:097-533-4500
2021年07月16日特別企画展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」が、滋賀の佐川美術館にて、2021年9月14日(火)から11月7日(日)まで開催される。なお、鹿児島市立美術館では9月5日(日)まで開催される予定であったが、8月19日(木)をもって終了。フランス近代絵画の充実したコレクションスイス・ジュネーブに1968年に開館したプチ・パレ美術館は、19世紀後半から20世紀前半にかけて芸術の都・パリを中心に制作された、フランス近代絵画を主としたコレクションを所蔵する美術館。1998年以降は休館しているものの、充実した所蔵コレクションから、国外の大規模美術展に継続的に出品協力を行っている。日本では30年ぶり、鹿児島では初となるコレクション展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」は、プチ・パレ美術館の主要コレクションが来日する、日本では30年ぶり、鹿児島では初となる本格的なコレクション展だ。印象派のルノワールからナビ派のモーリス・ドニ、フォーヴィスムのヴラマンク、キュビスムのアンドレ・ロート、エコール・ド・パリのユトリロ、スタンラン、藤田嗣治まで、38作家による油彩画65点が一堂に集結する。19世紀後半に“光の描写”に挑んだ印象派が現れて以来、フランスでは画家たちによって次々と革新的な絵画が生み出されてきた。「プチ・パレ美術館」では、時代を象徴する巨匠の作品のみならず、その他多数の優れた周辺作家の作品も所蔵。実験的な精神に満ちた画家たちによる多彩な作品を通して、時代の活況を見て取ることができる。印象派からナビ派/ポン=タヴァン派、新印象派、フォーヴィスム、キュビスム、そしてポスト印象派やエコール・ド・パリに至るまで、フランス近代絵画の全体像とダイナミックな時代の潮流を体感できそうだ。【詳細】特別企画展「スイス プチ・パレ美術館展―珠玉のフランス近代絵画―」会期:2021年9月14日(火)~11月7日(日)場所:佐川美術館住所:滋賀県守山市水保町北川2891開館時間:9:30~17:00 ※最終入館は16:30まで。休館日:月曜日(9月20日は開館)、9月21日入館料:一般 1,200円、高大生 800円(要学生証提示)、中学生無料 ※ただし保護者の同伴が必要。※専門学校・専修学校は大学に準じる。※障害者手帳の持参者(手帳の提示が必要)、付添者(1名のみ)は無料。■終了した会場・鹿児島市立美術館会期:2021年7月23日(金・祝)~8月19日(木)※当初は9月5日(日)までの会期を予定していたものの変更(チケットの払い戻しについては、後日美術館ホームページにて案内)住所:鹿児島県鹿児島市城山町4-36問い合わせ先TEL:099-224-3400
2021年07月09日東京国立近代美術館で『隈研吾展』がはじまりました。米タイム誌の「2019年世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」に選出されたスコットランドの博物館《V&Aダンディー》をはじめ、多くの建築物を手がけてきた隈研吾氏。日本を代表する建築家のひとりである彼の作品が一堂に集まる注目の展覧会をご紹介!世界の隈作品が集結!【女子的アートナビ】vol. 212『隈研吾展新しい公共性をつくるためのネコの5原則』では、世界中にある隈作品から公共性の高い建築68件を建築模型や写真などで紹介。さらに、第一線で活躍するアーティストによる映像作品や、前庭に展示されたトレーラーハウスなども含め、全74件を楽しむことができます。隈研吾氏は1954年生まれ。東京大学建築学科大学院を修了し、1990年に隈研吾建築都市設計事務所を設立。2009年から2020年3月まで東京大学教授をつとめ、現在は東京大学特別教授・名誉教授です。これまで20か国以上の国で建築を設計し、国際的な建築の賞も数多く受賞しています。この展覧会で、まず気になるのがタイトルにある「ネコの5原則」。本来絵文字が正式表記なのですが、いったいなぜネコなのでしょう?隈氏の解説によると、コロナ禍でハコ(建築物)から外に出て町を歩くようになったとき、多くのネコたちと出会い、彼らの生態を観察するうちに人間もネコから学ぶべきことがあると思い至った、とのこと。本展後半では、ネコの視点から都市での生活を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020ネコちゃん建築の5656原則》も発表されています。世界で訪れるべき最も素晴らしい場所!会場内では、隈氏本人が選んだ公共性の高い建築68件を、「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」という5原則に分類して展示されています。いくつかピックアップしてご紹介します。まずは「孔」。文字をそのまま解釈すると穴の開いたデザイン?と思いそうですが、そんな単純なものではありません。隈氏は、孔を介して人と物をどうつなぐかを考えているようで、例えば中庭やアトリウムのような空間も孔となるそうです。「孔」での一番の見どころは、《V&Aダンディー》の模型。スコットランド初のデザインミュージアムとして2018年にオープンしたこの建物は、米タイム誌で「2019年世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」にも選出された話題作です。川に面した土地に建てられ、しかも建築の一部が川の中にはりだしているので、角度によっては川に浮かぶ島のようにも見えます。建物の中央には、水平に貫通する大きな孔が設けられています。模型だけ見ても美しい作品ですが、ぜひ背景に映し出されているタイムラプス映像とあわせてご覧ください。この映像はアイルランドのアーティスト、マクローリン兄弟によるもの。建築と映像のコラボ、超クールです!かわいい…!やわらかい茶室「やわらかい」項目に分類されている作品のうち、もっとも目を引くのが茶室の《浮庵》。こちらは展示室内ではなく、エントランスホールに展示されています。ころんとした形がかわいく、半透明で中が透けて見える感じがおしゃれです。世界最軽量の布といわれる新素材とヘリウムガスのバルーンを組み合わせてつくられた本作は、布の下端に石を置いて床に固定されています。ワシントンの日本大使館で行われる茶会のためにデザインされたもので、日本から運ぶ際には折りたたんでトランクに詰めて持っていったそうです。日本国内に建てられている隈作品も数多く紹介されています。例えば東京なら、高輪ゲートウェイ駅や国立競技場、根津美術館など、実際に現物を見たことがある建物の模型や写真を探してみるのも楽しいですよ。会場の展示デザインは隈研吾建築都市設計事務所が手がけ、作品解説なども隈氏本人が執筆。すべての解説をじっくり読めば、隈氏の建築物についての考え方や今後の建築のあり方なども知ることができます。ぜひゆっくり時間をとって、スター建築家の作品を楽しんでみてください。取材・文:田代わこInformation会期:~9月26日(日)会場: 東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー開館時間: 10:00-17:00(金・土曜は10:00-21:00)*入館は閉館30分前まで休館日: 月曜日[ただし7月26日、8月2日、9日、30日、9月20日は開館]、8月10日(火)、9月21日(火)観覧料: 一般¥1,300、大学生¥800※高校生以下および18歳未満、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料
2021年07月02日フランス・シャンパーニュ地方にあるランス美術館は、ルーヴル美術館に次いでカミーユ・コローの作品を多く所蔵するなど、19世紀の風景画が充実していることで有名。本展『ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ』では、このランス美術館のコレクションから厳選した約80点の名作を通して、印象派の中核ともいうべきフランス近代風景画の歴史をたどる。18世紀以前の西洋美術において、風景画は崇高な神話や歴史画の背景にすぎなかった。けれど18世紀末から19世紀初頭にかけて、その風景画に注目が集まり始める。この動きは革命後の社会の変化、新興ブルジョワジーの台頭、産業革命と都市化による田園風景への憧れなど、当時新しく生まれた価値観を受けて引き起こされたもので、画家らはアトリエを出て屋外で風景をスケッチし始めた。そんな風景画家の中でも特に注目を集めたのは「バルビゾン派」と呼ばれる画家たち。彼らはパリ郊外にあるフォンテーヌブローの森に隣接するバルビゾン村に滞在し、大作を生み出してゆく。その写実的な作風がモネやルノワール、シスレーなど19世紀後半に活躍する印象派の画家たちに受け継がれていったのだ。こうしたフランス印象派の成り立ちを余すところなく紹介したのが本展。近代画家の先駆者であるミシャロンやベルタンに始まり、コローやクールベ、ブーダン、さらに印象派のモネやルノワール、ピサロまで、19世紀フランス絵画の巨匠の作品が一堂に会する。会場では時系列に章が展開し、関連する資料も数多く登場。例えばチューブ式絵の具や、エッチング(腐食銅版画)の発明が風景画の発展を加速させたことなど、文明が美術に大きく影響を及ぼしている様子がよくわかる。いま話題となっているデジタルアートも、過去の名作も、技術の発展が新しい芸術を生んでいるという事実は変わらない。心が洗われるような異国の美しい風景画とともに、そんな普遍性にも気づかせてくれる、発見のある内容だ。コンスタン・トロワイヨン《ノルマンディー、牛と羊の群れの帰り道》1856年Inv. 907.19.234ランス美術館©MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwerジャン=バティスト・カミーユ・コロー《湖畔の木々の下のふたりの姉妹》1865‐70年Inv.887.3.82ランス美術館©MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwerクロード・モネ《べリールの岩礁》1886年Inv. 907.19.191ランス美術館©MBA Reims 2019/Photo : C.Devleeschauwerピエール=オーギュスト・ルノワール《風景》1890年頃Inv. 949.1.61ランス美術館©MBA Reims 2019/Photo : C.DevleeschauWer『ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ』SOMPO美術館東京都新宿区西新宿1‐26‐16月25日(金)~9月12日(日)10時~18時(入館は17時半まで)月曜休(8/9は開館)一般1500円ほかTEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)※『anan』2021年6月30日号より。取材、文・山田貴美子(by anan編集部)
2021年06月29日京都市京セラ美術館では、開館1周年記念展「コレクションとの対話:6つの部屋」を、2021年10月9日(土)から12月5日(日)まで開催する。コレクションとの“対話”2021年にリニューアル開館1周年を迎える京都市京セラ美術館は、 1933年に「大礼記念京都美術館」として開館した。その所蔵品は現在約3,800点に及び、とりわけ国内有数の近代日本画コレクションを誇るほか、洋画・工芸・版画についても名品を有している。「コレクションとの対話:6つの部屋」展では、現代美術家や建築家など、ジャンルや時代を超えたスペシャリストが、京都市京セラ美術館のコレクションと“対話”。6つの部屋で、同館の歴史や所蔵品に着想を得た新作の制作や展示空間の構成などを展開し、コレクションに新たな光を投げかける。青木淳:日本画下絵と建築が織りなす空間建築家で京都市京セラ美術館館長の青木淳は、これまで作家として作品を発表するのみならず、建築家として空間構成も手がけてきた。今回着目するのは、日本画の下絵。日本画の素描や下絵には、完成作に至るまでの過程が凝縮されている。そこに建築図面との類似性を見てとる青木は、本展では所蔵品の日本画下絵を用いた展示空間を構成する。宮永愛子:過去・現在・未来の出会い一方、ナフタリンや塩などを用いて時の可視化を試みるアーティスト、宮永愛子は、歴史ある京都の陶芸家の家系という自身の出自をたどり、過去の時間の新たな捉え方を提示。宮永自身の出自に深く関わる1900〜30年代の京都の工芸、幼少期より親しんできた京都市美術館の建築空間や建築部材にも着目し、過去・現在・未来が合流する場をつくりだす。同時代美術としての西洋絵画と日本の洋画などにも着目そのほか本展では、同館の洋画コレクションで重要な位置を占める黒田重太郎が師事した画家、アンドレ・ロートを取り上げ、同時代の美術としての西洋絵画と日本の洋画について考察。さらに、詩人や文筆家として活躍しつつ、同館の活動を支えた学芸職員、竹内勝太郎と加藤一雄の文章に着目して、所蔵作品に新たなアプローチを試みる。展覧会概要京都市京セラ美術館開館1周年記念展「コレクションとの対話:6つの部屋」会期: 2021年10月9日(土)〜12月5日(日)会場:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1F住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124開館時間:10:00〜18:00(最終入場は17:30)休館日:月曜日(祝日の場合は開館)料金:一般 1,000円(800円)、大学・高校生 500円(400円)、中学生以下 無料※( )内は前売・20名以上の団体料金※京都市内に在住・通学の高校生・高等専門学校生は無料、障害者手帳などの提示者は本人および介護者1名無料(確認できるものを持参のこと)※前売券は、8月中旬から美術館ウェブサイトにて販売予定■対話者竹内勝太郎(学芸職員・詩人)、加藤一雄(学芸職員・文筆家)、アンドレ・ロート(画家)、青木淳(建築家・京都市京セラ美術館館長)、宮永愛子(現代美術家)、ひろいのぶこ(繊維造形作家)、髙橋耕平(現代美術家)【問い合わせ先】京都市京セラ美術館TEL:075-771-4334
2021年06月28日日本を代表する建築家のひとり、隈研吾。彼のこれまでの活動を「公共性」を軸に振り返る展覧会、『隈研吾展新しい公共性をつくるためのネコの5原則』が、東京国立近代美術館で9月26日(日)まで開催されている。これまでにない大規模な個展だ。隈研吾は1954年生まれ。1964年開催の東京オリンピックの際に見た丹下健三の国立屋内総合競技場(現・国立代々木競技場)に衝撃を受け、幼少期より建築家を志した。コロンビア大学客員教授を経て、90年に隈研吾建築都市設計事務所を設立した後は、20か国を超す国々でその土地の環境や文化に溶け込む建築を手掛けている。国立競技場の設計への参画はもちろんのこと、根津美術館やサントリー美術館、角川武蔵野ミュージアムに富山市ガラス美術館など数多くの美術館建築を手掛けていることから、美術ファンにも知られた存在だ。本展は、彼の手掛けた建築の「公共性」という部分に着目。隈自身がピックアップした建築と映像作品、前庭に展示されるトレーラーハウスを合わせ、合計74件を5つのキーワードで読み解いていく。第一会場エントランス本展は、有料の第1会場と入場無料の第2会場からなる2部構成。第1会場では、序論として、隈も参画した国立競技場のディテール模型が並ぶ。国立競技場ディテール模型国立競技場ディテール模型以降は彼が手掛けた68件の建築が怒涛のように並んだ展示が続く。本展は、時系列ではなく、自身が考える建築の5つの原則「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」で分類され、構成されている。「孔」のセクションで紹介されている「V&Aダンディー」は、日本の鳥居に着想を得て、街と川をつなぐ孔を作っている。スコットランド《V&Aダンディー》2018年の模型栃木県に建設された《那珂町馬頭広重美術館》は、建物内にトンネル状の孔を明けて、街と建物の背後にある里山をつなげようとしている。《那珂町馬頭広重美術館》2000年の模型《那珂町馬頭広重美術館》2000年の模型「粒子」の項目では、細かいパーツを組み合わせて全体を形作る建築物を紹介している。国立競技場はこの粒子の概念を象徴した建物だ。青山《サニーヒルズジャパン》部分 2013年代々木《国立競技場》2019年の模型このほか、「斜め」や「やわらかい」、「時間」のカテゴリーで隈研吾の建築が語られている。キャプションに添えられた作品解説も隈本人によるものだ。なお、展覧会のタイトルにちなみ、会場内にはネコが時々出現しているのでお見のがしなく。浅草《浅草文化観光センター》2012年の模型よく見ると…浅草《浅草文化観光センター》2012年の模型(部分)かわいいネコがいる注意書きにもネコ第2会場では、人間ではなく、「ネコ」の視点から都市のあり方を見直すリサーチプロジェクト《東京計画2020(ニャンニャン)ネコちゃん建築の5656(ゴロゴロ)原則》(Takramとの協働)とVR展示が行われている。ネコにGPSをつけた記録や、ネコの習性、生態を取り入れた新しい都市の考え方だ。国内外に数多くの建築物を残してきた隈研吾。彼の建物の魅力と本質に迫ることができる重厚な内容の展覧会だ。『隈研吾展新しい公共性をつくるためのネコの5原則』6月18日(金)~9月26日(日)、東京国立近代美術館にて開催取材・文:浦島茂世
2021年06月22日2006年、写真集『IN MY ROOM』(2005年刊行)によって第31回木村伊兵衛写真賞を受賞した鷹野隆大(1963-)の美術館では初となる大規模展覧会が、6月29日(火)より国立国際美術館にて開催される。ジェンダーやセクシャリティをテーマとする写真家として認知されている鷹野だが、1998年から毎日欠かさず写真を撮るプロジェクト「毎日写真」を実践し続け、写真という媒体の特性とその限界について、考察を重ねてきた。同展では、鷹野の芸術活動の根幹を成すその「毎日写真」を主軸としながら、ジェンダー・セクシャリティ系の出世作や、「毎日写真」から派生した日本特有の無秩序な街並みの写真「カスババ」、定点観測的な「東京タワー」など、約130点を時系列に紹介。鷹野隆大の思索の変遷をたどる。また、東日本大震災後の混乱した日々のなかで、自分の足元にまとわりついてくる黒いもの=影が気になりだし、シリーズとして発表している「影」の作品を実体験できるコーナ―も登場。作品と同じセッティングを使って、自分の影をスマホで撮影することができる。《2018.11.14.#05》2018 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《赤い革のコートを着ている》2002 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《2011.03.11_T》2011 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates《2018.03.03.D.#02》2018 年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates【開催概要】『鷹野隆大毎日写真1999-2021』会場:国立国際美術館会期:2021年6月29日(火)~9月23日(木・祝)時間:10:00~17:00(金土は21:00まで、入場は閉館30分前まで)休館日:月曜(8月9日、9月20日は開館、8月10日休)料金:一般1200円、大学生700円※金土は夜間割引あり公式サイト:
2021年06月18日第二次世界大戦後から現在までのファッションの歴史をたどる展覧会、『ファッション イン ジャパン 1945-2020-流行と社会』が、6月9日(水)より国立新美術館で開催されている。世界でも注目されている日本のファッションについて包括的に紹介する大規模なものだ。本展は日本の洋装文化を紐解く大展覧会。洋服を基本とした歴史について、衣服はもちろんのこと写真や雑誌、映像などを通して検証していく。従来のファッション展はデザイナーやメーカーの視点に立つことが多かったが、本展は実際に衣服を着用し、ときには流行を自ら作り出していった消費者の視点でもファッションを俯瞰することも試みている。展示風景第8章 未来へ「未来へ向けられたファッション」より第二次世界大戦が終わり、国民はもんぺや国民服以外の服も自由に身に纏えることとなった。そのため、戦後日本は洋裁学校で仕立てた自前の服を着ることが大流行。『装苑』や『私のきもの』、『ソレイユ』、『スタイルブック』に『ドレスメーキング』など、型紙が掲載された洋裁雑誌は大人気となる。また、文化服装学院やドレスメーカー女学院をはじめ、全国に多くの洋裁学校が設立されていく。展示風景第1章 1945〜1950年代「花開く洋裁文化と若者の台頭」より展示風景第1章 1945〜1950年代「花開く洋裁文化と若者の台頭」より高度経済成長に入り、既製服が大量生産されるようになっていくと、洋服は仕立てるものから、購入するものへと人々の意識は変わっていく。また、ロンドンやアメリカの若者文化の流行が日本にも伝播し、戦後から僅かな時間で日本人の服装はまたたく間に多様化されていった。展示風景 第2章 1960年代「消費拡大!モーレツ社員たちによる高度経済成長はとまらない」より展示風景 第2章 1960年代「消費拡大!モーレツ社員たちによる高度経済成長はとまらない」よりそして、1970年代に入ると、KENZOやISSEY MIYAKE、山本寛斎など日本人デザイナーたちが海外で活躍し始め、日本のファッション全体が注目されるようになっていく。その一方、大川ひとみの「MILK」や、菊池武夫、稲葉賀恵による「BIGI」、荒牧太郎の「マドモアゼルノンノン」など若者を引きつけるファッションブランドが原宿に誕生、流行の発信地となっていく。展示風景 第3章 1970年代「カジュアルウエアのひろがりと価値観の多様化、個性豊かな日本人デザイナーの躍進」より展示風景 第3章 1970年代「カジュアルウエアのひろがりと価値観の多様化、個性豊かな日本人デザイナーの躍進」より1980年代に入ると、川久保玲や山本耀司が海外で活躍。「黒の衝撃」とも呼ばれるデザインはそれまでのファッションの価値観を揺るがす大胆なものであった。いっぽう、デザイナーの個性をより強調した「DCブランド」も流行した。第4章 1980年代「DCブランドの流星とバブルの時代」より左 トップ、ドレス 川久保玲 コム デギャルソン 1983年春夏 京都服飾文化研究財団(株式会社コム デギャルソン寄贈)右 コート、トップ、パンツ川久保玲 コム デギャルソン 1983年春夏 京都服飾文化研究財団(株式会社コム デギャルソン寄贈)展示風景第4章 1980年代「DCブランドの流星とバブルの時代」よりしかし、1991年のバブル崩壊後、ファッションの表舞台は裏原宿や渋谷などの「街」に移っていく。ギャルや渋谷系、裏原系など流行は細分化し、等身大の着こなしをする読者モデルたちがファッションリーダーとして憧れの対象となっていく。展示風景第5章 1990年代「都市から発信されるスタイル、ストリートファッションの時代へ」より展示風景第5章 1990年代「都市から発信されるスタイル、ストリートファッションの時代へ」よりそして、ファッションの歴史は2000年代から現在、未来へと続いている。「kawaii」という日本語が万国共通語として広く認知され、ゴシック系やロリータなどが人気に。また、2011年の東日本大震災以後は、サステナブル(持続可能)な社会のあり方が、ファッションにも影響を及ぼすようになっていった。シンプルで無理なく生活をできるスタイルを目指す服、暮らし方に共感が集まるようになっていく。展示風景第6章 2000年代「ンターネットで繋がる社会と『kawaii』ファッションの台頭」より展示風景第6章 2000年代「インターネットで繋がる社会と『kawaii』ファッションの台頭」より展示風景第8章 未来へ「未来へ向けられたファッション」より1945年から70年強にわたり、変化し続ける日本のファッション。作る側、着る側の双方向の視点で長い歴史を見つめることで、過去と現在、未来に思いを馳せることができる刺激にあふれる展覧会だ。構成・文:浦島茂世【開催情報】『ファッション イン ジャパン 1945-2020-流行と社会』6月9日(水)~9月6日(月)、国立新美術館にて開催
2021年06月09日東京都世田谷区にある、『世田谷美術館』。砧(きぬた)公園内にある同美術館は、豊かな自然とアートを楽しむことができ、近隣住民の憩いの場となっています。そんな憩いの場に訪れるのは、どうやら人間だけではないようです。美術館に現れた『小さな訪問客』が話題に!ある日の夕方、美術館の職員用通用口の前では、警備員と客の攻防が行われていました。何かの侵入を必死に防ぐ警備員。中に入ろうとしていたのは…!通用口の前にいたのはなんと、赤ちゃんタヌキ…!出典:世田谷美術館母親とはぐれてしまったのでしょうか。ちょうどスタッフが通用口を行き来する時間帯だったため、ドアが開く度に侵入を試みようとしていたそうです。まだ体の小さな赤ちゃんタヌキは、階段を下りるのが怖い様子。その後、スタッフに見守られながらゆっくりと階段を降り、最後は茂みへ帰っていきました。美術館に現れた珍客に、ネット上ではこのような声が寄せられています。・かわいい…!無事お母さんの元へ帰れるといいな。・きぬた公園に、『たぬき』が現れたのか!・なんてかわいいお客様…。ずっと見ていられる。美術館に現れる珍しい客といえば、広島県尾道市の『尾道市立美術館』へやって来る猫も有名ですよね。美術館にやってきた『珍客』警備員とのやり取りに、心がポカポカどうやら美術館には、人間だけではなく動物も引き寄せる不思議な力があるようです…![文・構成/grape編集部]
2021年06月04日上質な日本美術のコレクションで知られるアメリカのミネアポリス美術館の名品がならぶ展覧会『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』が、サントリー美術館で6月27日(日)まで開催されている。ミネアポリス美術館(通称 Mia)は、アメリカ中西部にあるミネソタ州最大の都市・ミネアポリスに1883年に設立された美術館。約9万点のコレクションのうち1割を超える約9500点が日本美術のコレクションだ。本展は室町時代から近世までの日本絵画の流れを、Miaの充実したコレクションでたどっていくもの。また、展示作品の3分の1以上が日本に初めて里帰りするものだそう。展示風景より展覧会は、日本絵画の主要ジャンルを8章構成で紹介していく。第一章「水墨画」では、躍動感あふれる描写で鳥を描いた雪村のほか、迫力とかわいらしさが同居する山田道安の屏風などを展示する。雪村周継《花鳥図屛風》室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》室町時代、16世紀とくに、山田道安《龍虎図屏風》は、虎の表情や吹きすさぶ風の描写など、細部まで楽しめる作品だ。山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀山田道安《龍虎図屏風》部分室町時代、16世紀続く第2章「狩野派の時代」では、当時の主流派であった狩野派の作品を展示。仙人と童子を描いた狩野山雪の《群仙図襖》は、9名の仙人と童子が描かれた襖。それぞれの仙人の表情やポーズを描き分けている。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》江戸時代、正保3年(1646)画面右端にいる仙人は「劉海蟾(蝦蟇仙人)」。糸を通した小銭を使ってガマガエルと遊んでおり、その姿が愛らしい。狩野山雪《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》部分江戸時代、正保3年(1646)第3章の「やまと絵―景物画と物語絵―」では、日本独自の絵画様式となったやまと絵を紹介。もともとは中国的な主題の「唐絵」に対して、日本の風俗や事物を主題にした絵を指していた「やまと絵」は、時代を経ていくうちに日本独自の絵画様式として発展していった。武蔵野の平野を描いた《武蔵野図屛風》はその一例だ。第4章の「琳派」も日本で生まれた独自の様式である琳派を紹介している。作者不詳《武蔵野図屛風》 江戸時代、17世紀第5章の「浮世絵」は、江戸時代に花開いた大衆芸術、浮世絵を紹介。葛飾北斎や東洲斎写楽などの誰もが知る浮世絵版画のほか、肉筆浮世絵も展示。江戸の文化がいかに豊かであったかを垣間見ることができる。三畠上龍《舞妓覗き見図》江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》部分江戸時代、19世紀三畠上龍《舞妓覗き見図》は、謎が多い対幅の作品。左幅には美しい舞妓、右幅にはまぶたをこじ開けている丁稚姿の少年の図が描かれている。作品の主題はなんなのか、現時点ではわからないが、インパクトが強い作品だ。そして、第6章の「日本の文人画〈南画〉」、第7章「画壇の革新者たち」、最終章「幕末から近代へ」と続く。とくに第7章の「画壇の革新者たち」は、伊藤若冲や曾我蕭白など近年人気が高い奇想の絵師たちの作品が並んでいる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》は若冲が好んで描いた鶏が並ぶ屏風。筆の濃淡を巧みに使った躍動感あふれる鶏が描かれている。曾我蕭白の《群鶴図屛風》は、若冲とはまた異なるスタイルで鶏を巧みに描いており、両者を見比べると、絵師の特徴をわかりやすく捉えることができる。伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》江戸時代、18世紀曾我蕭白《群鶴図屛風》江戸時代、18世紀本展は室町時代から近代に至るまでの日本絵画の魅力がわかりやすくまとめられている展覧会。豊富なジャンルの日本絵画のなかから、お気に入りの絵師や作品を見つけ出しにいってみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『ミネアポリス美術館日本絵画の名品』4月14日(水)~6月27日(日)、サントリー美術館にて開催
2021年06月02日「いわさきちひろ展」が、茨城県近代美術館で2021年7月24日(土)から8月29日(日)まで開催される。子どもを描き続けた画家・いわさきちひろいわさきちひろは、生涯にわたって子どもを描き続けた画家。新聞や絵雑誌などの挿絵を描き、1956年に小学館児童出版文化賞を受賞。1957年には、絵と文が一体となった創作絵本『あめのひのおるすばん』を発表するなど、絵本画家として活躍した。初期作品から絵本の原画などの代表作まで本展では、いわさきちひろの生涯と作品を豊富な資料を交えて紹介。油彩画や素描など稀少な初期作品から、絵雑誌やカレンダー、絵本の原画などの代表作まで網羅的に展示する。たとえば、いわさきちひろが描く愛らしい“あかちゃん”の絵は、何気なく描かれたようにも捉えられる作品だか、実は巧みな“描写力”と水彩絵の具やパステルなどの“画材を自在に操る技”によって描かれたもの。そんな高度な技法については、VI章の「ちひろの技―感じたとおりに描くこと」で紹介する。観客参加型のメディア・アート作品もさらに、観客参加型の作品制作を行うアートユニット・plaplaxが、いわさきちひろ作品とのコラボレーションにより制作したメディア・アート作品も用意。描く楽しさが体感できる作品《絵の具の足あと》や、絵の中に入りこんだような感覚を味わえる《絵のなかの子どもたち》を展示する。展覧会概要「いわさきちひろ展」会期:2021年7月24日(土)~8月29日(日)休館日:月曜日※ただし、8月9日(月・振休)は開館、8月10日(火)は休館。開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)会場:茨城県近代美術館住所:茨城県水戸市千波町東久保 666-1入館料:一般1,100 (1,000)円/満 70 歳以上 550 (500)円/ 高大生 870 (730)円/小中生 490 (370)円※( )内は、20 名以上の団体料金。※障害者手帳 ・指定難病特定医療費受給者証等の所有者は無料。※ウェブ予約を推奨。「日時指定ウェブ整理券」(無料)取得者が優先入場となる。来館日の1ヶ月前よりオンラインにて予約可能。詳細は公式HPを確認。【問い合わせ先】茨城県近代美術館TEL:029-243-5111
2021年05月28日『京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」』が、2021年7月17日(土)から9月12日(日)まで開催される。上村松園の最初期から絶筆に到るまで、100点あまりの作品を見ることができる貴重な回顧展だ。上村松園(1875~1949)は、京都市生まれで、近代の京都画壇を代表する女性日本画家。絵画の伝統を踏まえて、女性ならではの視線で描いた女性像を数多く残した。展覧会では、松園の代表作のみならず、文展、帝展、新文展に出品された作品が、日本各地50カ所以上の国公私立美術館および個人所蔵家から集められる。日本初公開や、長らく出品されていなかった作品も数多く並ぶ。とりわけ、大正期の松園の名作のひとつ、《清少納言》(1917~18年頃、個人蔵)は本邦初公開。その存在は知られていたものの、作品発表時以来、初めての展示となる。また、《人形つかい》(双幅)(1910年、個人蔵)は1999年以来、《姉妹三人》(1903年、個人蔵)は2005年以来の出品となる。さらに、木村伊兵衛が撮影した写真作品《上村松園》も出品。松園の描いた絵とは異なる、松園の一面を見ることができるだろう。展覧会は前期展示(7月17日(土)~8月15日(日))と後期展示(8月17日(火)~9月12日(日))がある。それぞれ見ることができる作品も異なるため、この機会にあますことなく松園ワールドに浸りたいものだ。【開催情報】京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」2021年7月17日(土)~9月12日(日)、京都市京セラ美術館にて開催【関連リンク】京都市京セラ美術館《初夏の夕》1949年 京都市美術館蔵◎通期展示《人生の花》1899年 京都市美術館蔵◎通期展示《清少納言》1917-18年頃個人蔵◎通期展示《草紙洗小町》1937年東京藝術大学蔵 ◎前期展示《長夜》1907年福田美術館蔵◎後期展示
2021年05月20日東京・六本木の森美術館が、2021年4月22日(木)にリニューアルオープンします。森美術館がリニューアルオープン森美術館が、約3か月の改修工事期間を経てリニューアルオープン。オンラインでのチケット販売やQRコード認証などを活用するとともに、土日休日料金やオンライン事前購入料金を設定し、より快適な鑑賞環境を整えます。ミュージアムショップ旗艦店「森美術館 ショップ」リニューアルにあわせて、ミュージアムショップの旗艦店となる「森美術館 ショップ」を六本木ヒルズウェストウォーク3階にオープン予定。森美術館オリジナルのロゴグッズや展覧会カタログ、森美術館ゆかりのアーティストの限定グッズ、限定作品を展開するほか、花器や酒器といった若手陶芸家が手がける陶磁器、デザイン雑貨なども取り揃えられています。また、「森美術館 ショップ」のオープンを記念して、同店ではモレスキン(Moleskine)のノート「カイエジャーナル」に奈良美智のドローイングをプリントした限定版を展開します。展覧会「アナザーエナジー展」を開催なお、森美術館のリニューアルオープンにあわせて、展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」がスタート。本展では、世界各地で創作活動を続ける70代以上の女性アーティスト16名を取り上げ、それぞれの初期作から代表作、そして本展のための最新作などからそのキャリアを多角的に紹介。【詳細】森美術館 リニューアルオープン開館日:2021年4月22日(木)住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階■森美術館 ショップオープン日:決まり次第告知※2021年4月28日(水)のオープンを予定していたが、4月25日(日)からの臨時休館に伴い延期場所:六本木ヒルズウェストウォーク3階営業時間:11:00〜21:00TEL:03-6406-6280限定グッズ例:奈良美智 モレスキン カイエジャーナル(3冊セット) 3,300円(税込)■展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力──世界の女性アーティスト16人」会期:2021年4月22日(木)〜9月26日(日)会場:森美術館【問い合わせ先】TEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年05月19日2021年4月25日より発令される緊急事態宣言に伴い、休館が発表された東京、大阪、兵庫、京都の主な美術館、博物館のリストです。他にも休館となる施設もありますので、各館の公式サイトなどでご確認下さい。また、各館とも再開日程は変更になる可能性があります。(5月31日16時00分更新)東京東京国立博物館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()国立科学博物館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京都美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()上野の森美術館【休館期間】4月27日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京藝術大学大学美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()弥生美術館・竹久夢二美術館【休館期間】4月25日~6月1日※6月2日より開館公式サイト()出光美術館【休館期間】4月27日~公式サイト()相田みつを美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京ステーションギャラリー【休館期間】4月27日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()三菱一号館美術館【休館期間】4月25日~公式サイト()アーティゾン美術館【休館期間】4月29日~5月9日※5月10日~14日まで展示替えのため臨時休館、5月15日より開館公式サイト()東京都現代美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京国立近代美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()森美術館【休館期間】4月25日~公式サイト()森アーツセンターギャラリー【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()サントリー美術館【休館期間】4月25日~6月1日※6月2日より開館公式サイト()21_21 DESIGN SIGHT【休館期間】4月25日~6月1日公式サイト()国立新美術館【休館期間】4月25日~6月1日※6月2日より開館公式サイト()菊池寛実記念 智美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()山種美術館【休館期間】4月27日~5月14日※5月15日より開館公式サイト()太田記念美術館【休館期間】4月25日~5月14日※5月15日より開館公式サイト()根津美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()Bunkamuraザ・ミュージアム【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()戸栗美術館【休館期間】4月25日~公式サイト()東京都写真美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京都庭園美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()永青文庫【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()パナソニック汐留美術館【休館期間】4月28日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()SOMPO美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()東京オペラシティ アートギャラリー【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()WHAT(旧:建築倉庫)【休館期間】4月25日~公式サイト()日本科学未来館【休館期間】4月25日~6月1日※6月2日より開館公式サイト()目黒区美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()世田谷文学館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()世田谷美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()練馬区立美術館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()ちひろ美術館・東京【休館期間】4月25日~~5月24日※5月25日より開館公式サイト()板橋区立美術館【休館期間】4月26日~5月31日※6月5日より開館公式サイト()東京都江戸東京博物館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()すみだ北斎美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()刀剣博物館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()静嘉堂文庫美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()五島美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()三鷹市美術ギャラリー【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()東京富士美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()府中市美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()町田市立国際版画美術館【休館期間】4月25日~5月31日※6月1日より開館公式サイト()大阪国立国際美術館【休館期間】4月25日~公式サイト()大阪市立東洋陶磁美術館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()あべのハルカス美術館【休館期間】4月25日~公式サイト()大阪市立美術館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()国立民族学博物館【休館期間】4月25日~公式サイト()大阪日本民芸館【休館期間】4月25日~公式サイト()堺アルフォンス・ミュシャ館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()兵庫兵庫県立美術館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()横尾忠則現代美術館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()神戸市立博物館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()神戸ファッション美術館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()姫路市立美術館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()京都京都国立博物館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()美術館「えき」KYOTO【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()京都国立近代美術館【休館期間】4月25日~5月11日※5月12日より開館公式サイト()京都市京セラ美術館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()京都文化博物館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()京都国際マンガミュージアム【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()アサヒビール大山崎山荘美術館【休館期間】4月25日~5月31日公式サイト()
2021年04月24日映画祭「EUフィルムデーズ2021」が、京都・京都文化博物館で2021年6月17日(木)から7月4日(日)まで開催される。東京・国立映画アーカイブでも開催予定だ。“映画で旅するヨーロッパ”テーマの映画祭「EUフィルムデーズ2021」「EUフィルムデーズ2021」は、“映画で旅するヨーロッパ”をテーマに、欧州連合(EU)加盟国の映画を一挙に紹介する映画祭。19回目の開催となる2021年は過去最多の26カ国が参加し、日本初公開の14作品を含む全27プログラムを上映する。ドキュメンタリー映画やアニメーション作品など日本初公開作品には、オーストリアからオーストラリアまでの18,000kmを自転車で旅する『オーストリアからオーストラリアへふたりの自転車大冒険』や、ルクセンブルクの女性運動の歴史を記録した『彼女たちの物語』などドキュメンタリー映画がラインナップ。また、トロント国際映画祭で注目されたスロヴェニア映画『ことの成り行き』や、「アンダルシアの犬」のルイス・ブニュエル監督が収入を失い路頭に迷ったときに、友人の宝くじの賞金で「糧なき土地」を撮影したという実話を描いたアニメーション映画『ブニュエルと亀甲のラビリンス』も見逃せない日本初公開作品だ。その他、ブルガリアのスリラー映画『完全監視』や、人間の女性とテーマパークの巨大なアトラクションとの恋を描いたユニークなロマンス映画『恋する遊園地』などあらゆるジャンルの欧州映画が上映される。詳細映画祭「EUフィルムデーズ2021」<東京会場>開催期間:未定※当初、2021年5月28日(金)~6月20日(日)の開催を予定をしていたが、変更となった。新たな会期は決まり次第、公式サイトで発表する。開催場所:国立映画アーカイブ住所:東京都中央区京橋3-7-6料金:一般:520円/高校・大学生・65歳以上:310円/小・中学生:100円/障害者(付添者は原則1名まで)・キャンパスメンバーズ:無料(別途手数料がかかる)チケット発売日:未定※当初、5月21日(金)10:00~の販売を予定していたが変更となった。新たな発売日は決まり次第、公式サイトで発表する。<京都会場>開催期間:2021年6月17日(木)~7月4日(日)開催場所:京都文化博物館住所:京都市中京区三条高倉料金:一般:500円/大学生:400円/高校生以下:無料(総合展示入場料で鑑賞可)※当日販売のみとなる。<オンライン>開催期間:5月28日(金)~6月25日(金)料金:無料※各作品視聴は先着400人まで※EUフィルムデーズ2021公式HPの視聴ページにて視聴が可能。■上映作品『マロナの幻想的な物語り』<東京/京都>、『ブニュエルと亀甲のラビリンス』<東京/京都>※日本初公開、『ウルフウォーカー』<東京/京都>、『境界線』<東京/京都>※日本初公開、『完全監視』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『ウィンター・ブラザーズ』<東京/京都>、『ゴリアテ』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『この世界に残されて』<東京/オンライン>、『ザ・ライフルマン』<東京/京都>、『Cold Warあの歌、二つの心』<東京/京都>、『ポルトガルの女』<東京/京都/オンライン>、『彼女たちの物語』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『思春期彼女たちの選択』<東京/京都>、『フローズン・アンブロシア』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『オーストリアからオーストラリアへふたりの自転車大冒険』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『もう一つのドリームチーム』<東京/京都>、『ファイト・ガール』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『ことの成り行き』<東京/京都>※日本初公開、『システム・クラッシャー 家に帰りたい』<東京/京都>、『フェア・プレー』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『ユニコーンを追え』<東京/京都/オンライン>※日本初公開、『コミックサンズComic Sans』<東京/京都>※日本初公開、『恋する遊園地』<東京>、『パトリック』<東京/京都>※日本初公開、『スマグリング・ヘンドリクス』<東京/京都>、『ラスト・ディール美術商と名前を失くした肖像』<東京/京都>、『ナポリの隣人』<東京/京都>
2021年04月19日退廃的、エロティック、グロテスク……そんな言葉がぴたりと合ってしまうアートが集まる展覧会が東京・竹橋の東京国立近代美術館で開かれています。会場には、幽霊や地獄図などグロテスクなものから、背景を知ってじわじわと感じるものなど、人間の欲望や闇を描き出した“あやしい”作品がテンコ盛り。この春注目のスポットをレポートします!「生人形」がお出迎え…【女子的アートナビ】vol. 202『あやしい絵展』では、幕末から昭和初期にかけての日本美術を中心に、広告や挿絵、西洋美術なども含めた160点の作品を紹介。美しいだけでなく、退廃的で神秘的、妖艶、エロ、グロなど、人間の欲望やディープな闇の部分を映し出した「あやしい」雰囲気をまとうアートが集まっています。展示は、まず1章のプロローグからスタート。最初の部屋に入ると、薄暗い空間のなかで赤い着物を身につけた一体の人形が待ち受けています。これは生(いき)人形と呼ばれるもの。何か怖~い人形なのかと思ってしまいそうですが、そうではありません。生人形は、幕末から明治にかけて縁日や社寺などの見世物で使われていました。本物の人間のようにリアルに作られていて、今見ると少々怖い感じもしますが、当時はとても人気があったそうです。生人形と同じ空間にいるのが、こちらの猫作品。暗い展示室で見るとけっこうギョッとします。声優の平川大輔さんがナビゲーターをつとめる音声ガイドを聞くと、この猫がときどき登場して、あやしい作品の背景なども教えてくれます。エロティックで退廃的続く2章では、明治から大正にかけての作品が展示されています。ここで注目したいのが、ラファエル前派の画家ダンテ・ガブリエル・ロセッティが描いた官能的な作品《マドンナ・ピエトラ》。マドンナ・ピエトラとは、イタリアの詩人ダンテ・アリギエーリの詩のなかに登場する人物で、自分に恋する者を石に閉じ込めてしまう冷酷な女性です。このような美しくあやしげな女性は、西洋でファム・ファタル(宿命の女・魔性の女性)と呼ばれ、多くの芸術作品に登場。ラファエル前派などが描いたこれらの作品は、当時の日本の芸術家たちにも影響を与え、アートや文学作品に登場するようになります。表面的な美に抵抗2章では、表面的な「美」に抵抗した作品も展示されています。例えば、北野恒富の《淀君》は、豊臣秀吉の側室であった淀君が、落城寸前の大坂城で息子の秀頼を守ろうとしている姿を描いた作品。着衣が乱れ、表情はかたく、美しい女性像として描かれていません。本作品では、表面的な美しさではなく、内面にある意志の強さなどが表現されています。最後の3章エピローグでは、大正末から昭和にかけて出版された雑誌の口絵や小説の挿絵などが展示されています。関東大震災後に大きく変化した東京では、都市文化が発展。モダンなファッションが流行し、前衛的な芸術家たちも活躍します。出版界では、エロ、グロものが人気を集め、探偵小説や怪奇小説が登場。この展示室では、当時人気だった小村雪岱や高畠華宵などが描いた“あやしい”雰囲気の挿絵や表紙絵を見ることができます。ぜひ会場で!明治期に西洋の文化や技術が急激にもたらされた日本では、芸術の分野でも、日本の古典と西洋文化が入り混じった“あやしい”雰囲気の作品が数多く生み出されました。単純に美しいだけではない、心に刺さる作品の数々を、ぜひ会場でご覧になってみてください。Information会期:~5月16日(日)会場: 東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー開館時間: 9:30-17:00(金・土曜は9:30-20:00)*入館は閉館30分前まで※本展会期中に限り9:30開館(ただし「MOMATコレクション」、コレクションによる小企画「幻視するレンズ 」は10:00開場)※臨時夜間開館日:金・土曜日以外の以下の日程も20時まで開館4月25日(日)、4月29日(木・祝)、5月2日(日)、5月3日(月・祝)、5月4日(火・祝)、5月5日(水・祝)、5月9日(日)、5月16日(日)*入館は閉館30分前まで休館日: 月曜[ただし5月3日は開館]、5月6日(木)観覧料: 一般¥1,800、大学生¥1,200、高校生¥700、中学生以下無料
2021年04月18日妖艶であったり、グロテスクであったり、ときにはエロティックであったりと、心に不穏なさざ波を立たせる絵を集めた展覧会『あやしい絵展』が、東京国立近代美術館で開催されている。人々の心を引きつける「あやしさ」の魅力とはどのようなものだろうか?この世には、単なる「美しさ」という言葉だけでは語れない美術作品が数多くある。同展はそのような作品のなかから「あやしい」という概念に着目。幕末から昭和初期に制作された絵画、版画、雑誌や書籍の挿図などからあやしい作品を取り上げ、紹介していくものだ。展示会場冒頭で展示されているのは生人形(いきにんぎょう)。幕末から明治期にかけて、主に見世物小屋のコンテンツの一つとして制作されていたリアリティあふれる人形だ。展示されている安本亀八の《白滝姫》も、憂いのある表情が人々をひきつけている。このほか、1章の「プロローグ 激動の時代を生き抜くためのパワーをもとめて」では、幕末〜明治時代に描かれた「無残絵」なども展示されている。安本亀八《白滝姫》1895年頃続く第2章「花開く個性とうずまく欲望のあらわれ」では明治から大正の「あやしい」絵が立て続けに紹介される。合わせて、当時の芸術家たちに多大な影響を与えたアール・ヌーヴォー、そしてラファエル前派の作品など、西洋の絵画も展示されている。(左)アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》1895年、(右)ダンテ・ガブリエル・ロセッティ《マドンナ・ピエトラ》1874年(手前)与謝野晶子『みだれ髪』藤島武二 装幀 1901年明治に入り、加速する近代化・西洋化は芸術面にも大きな影響を与えた。宗教画や神話画など伝統的な手法と技法で表現すること、人々のごくごく個人的な体験や感情を表現することなど、西洋では数百年かけて発展してきた表現の技法や考え方は、まとまって一気にもたらされ、芸術家たちはそれぞれの表現を模索するようになっていく。そして時代は進み、明治30年以降になると、印刷技術の発展により絵葉書やポスターが普及。「美人」のイメージが大衆に共有されるようになる。この流れのなか、芸術家たちは本質的な美とはなにかを追求。それぞれの手法で、魅力を持つ女性たちを描きはじめるようになっていった。展示風景例えば、甲斐庄楠音は、女性の表情の奥底にある感情まで見えるような絵を描き、島成園は顔に痣のある女性が持つ、強い意思を描こうとしている。甲斐庄楠音《畜生塚》(1915年)左から甲斐庄楠音《幻覚(踊る女)》1920年頃、《舞ふ》1921年、《横櫛》1916年頃島成園《無題》1918年岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》は、展覧会に間に合わせるため中央部分のみトリミングした作品だ。そのため、中央部分の女性の顔立ちまわりだけ緻密に描かれており、周囲とのコントラストが印象的な作品となっている。岡本神草の《拳を打てる三人の舞妓の習作》1920年北野恒富《道行》1913年「あやしい」は、妖しい、妖しい、奇しいなど様々な漢字を充てることができ、さまざまな形で解釈が可能な言葉だ。会場にはこのほかにも、上村松園《炎》(東京会場のみ4月4日まで展示)や、鏑木清方《妖魚》など、さまざまなあやしい作品が揃っている。会場を訪れて、自分の好きな「あやしい」絵を見つけだしてほしい。取材・文:浦島茂世【開催情報】『あやしい絵展』3月23日(火)~5月16日(日)、東京国立近代美術館にて開催
2021年04月01日はじめまして、こんにちは。京都に住み始めてもう30年以上になる私おーまえが、日々京都で暮らす中で見たり聴いたり、感じたりするあれこれを書かせていただくことになりました。題して、「京都のちょっといいこと」です。第1回目は、京都の桜便りをお届けします。京都は、本当に桜の多い街です。都だった時代に寺社仏閣を作った際に桜を植えたことが始まりで、その後何百年も権力者の元には日本中の珍しい桜が集まり、京都はたくさんの桜が咲く街になったんだそう。そんな昔の偉い人たちのおかげで、春に街中がピンクに染まる幸せがもたらされていたとは!ありがたいですねえ。▲緑とピンクのコントラストは、今だけ楽しめる配色です。豊臣秀吉が木を全て桜にしたと言われる醍醐寺、境内に60種類400本の桜がある平野神社、また観光名所でもある哲学の道や平安神宮などなど、桜の名所と言われる場所は京都市内にたくさんありますが、誰もが自由に行くことができて、各々でのんびり桜を楽しめる名所は、鴨川に勝るところは無し!京都市内を南北に流れる鴨川は、どんなところからでも少し足を伸ばせば立ち寄れて、桜が楽しめるという手軽さも◎!それに川沿いにずらりと並んでいる中のお気にりの1本を探したりするのも楽しいです。▲北山橋から北に向かって桜がずらり。本当に今の季節は、鴨川が市民みんなの憩いの庭状態。自転車で通ういつもの通勤ルートを少し遠回りにして鴨川を下って行くと、朝からサイクリングお花見をしたりできるのも京都に住んでいて得したなあと思うことのひとつ!時間があれば、途中桜の樹の下のベンチに座って、お気に入りのパン屋さんで買ったサンドイッチを食べるモーニングお花見は、この季節だけの贅沢!▲荒神口のLANDさんのサンドイッチは、並ぶ価値ありの美味しさですよ忙しくてお花見のタイミングを逃したーというときでも、お花見が楽しめる場所があります!それが、京都市立植物園西側の半木の道に並ぶ枝垂れ桜。ソメイヨシノから1週間ほど遅れて見頃がくるこの桜は、少し濃いめのピンク色でこれまた風情があって綺麗なんです!▲写真右側が枝垂れ桜の並び。30日の時点ではまだ5分咲きくらい?そんなこんなで、見る場所や桜の品種によって、例年通りだと4月半ばごろまで京都市内は桜が楽しめます。歩いてても、自転車をこぎながらでも、バスに乗っていても、桜を目指してなくても桜が目に入ってくる鴨川沿い。思わずホワッと幸せな気分になれます。京都のちょっといいこと〜桜便り〜は、ここまで!また来月にお会いしましょう。 ■暮らしのはなし 連載:京都のちょっといいこと おーまえ京都在住。ほぼ毎日自転車行動。時間があると気になる場所やお店をウロウロ探し回りがち。お笑いと犬がずっと好き。最近はリボベジに小さな幸せを感じてます。
2021年04月01日いま世界でもっとも活躍する女性アーティストのひとり、ピピロッティ・リストの展覧会『ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island ーあなたの眼はわたしの島ー』が、2021年4月6日(火)から6月13日(日)まで、京都国立近代美術館で開催される。ピピロッティ・リストは、スイスを拠点に活躍する現代アーティスト。ヴィデオ・インスタレーションの先駆者として、これまで日本でも幾度となく作品を発表してきたアーティストだ。この展覧会では、約30年間にわたる彼女の活動の全体像を本格的に紹介する。1980年代から映像制作をしていたピピロッティ・リストは、1998 年のヴェネツィア・ビエンナーレで、若手作家優秀賞(プレミオ2000)を受賞。2000 年代以降は、美術館やギャラリーでの展覧会だけでなく、屋外でも映像投影や作品設置をし、映像展示の可能性を広げてきた。展覧会タイトル「Your Eye Is My Island-あなたの眼はわたしの島-」は、リスト自身が付けたものだ。英語で読むと、反復する「アイ」が韻を踏んでいる。これには彼女の創作活動において重要なテーマである「眼」と、日本を意味する「島」が含まれている。美術館の展示室には、自宅のリビングルームのように靴を脱いで、身体を解放しながら作品を体験できる大規模なインスタレーション空間も出現。五感を刺激する心地よい音楽と、鮮やかに彩られた世界をユーモアたっぷりに切り取った映像にひたることができるだろう。【開催情報】「ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island ーあなたの眼はわたしの島ー」2021年4月6日(火)~6月13日(日)、京都国立近代美術館にて開催【関連リンク】京都国立近代美術館《わたしの草地に分け入って》 2000年シングルチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション(9分52秒)(C) Pipilotti Rist, All images courtesy the artist, Hauser & Wirth and Luhring Augustine《永遠は終わった、永遠はあらゆる場所に》 1997年2チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション(4分9秒、8分25秒)(C) Pipilotti Rist, All images courtesy the artist, Hauser & Wirth and Luhring Augustine《ヒップライト(またはおしりの悟り)》 2011年古着、鋼線、LEDランプ/インスタレーションハウザー&ワース、サマセットでの展示風景Photo: Ken Adlard(C) Pipilotti Rist, All images courtesy the artist, Hauser & Wirth and Luhring Augustineキャプションの内容を記載《マーシー・ガーデン・ルトゥー・ルトゥー/慈しみの庭へ帰る》2014年マルチチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション(15分14秒)(C) Pipilotti Rist, All images courtesy the artist, Hauser & Wirth and Luhring Augustine
2021年03月16日新国立劇場の2021/2022シーズン(2021年10月~2022年7月)のオペラ公演ライナップが発表され、芸術監督の大野和士が会見に臨んだ(3月2日・新国立劇場オペラパレス・ホワイエ)。演目は10演目全45公演。うち新制作が4演目で、ロッシーニ《チェネレントラ》(2021年10月)、ワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》(同11~12月)、グルック《オルフェオとエウリディーチェ》(2022年5月)、ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》(同7月)というラインナップ。大野は、この4本をある流れで括れることに「ピンと来た」という。会見で語ったのは以下のような内容。グルックといえば「オペラ改革」。装飾的な声の名技性に偏りがちだった18世紀のバロック・オペラは、グルック以降、ドラマを重視し、音楽と言葉が結びついたオペラへと変貌していく。19世紀に入って、その精神を継承した一人がワーグナーで、ドイツのためのドイツ語のオペラは頂点を迎える。一方でそれ以前にロッシーニが書いていたオペラは、より人間的な、19世紀の庶民の「個人」を確立しているという意味で現代の私たちとつながっている。ワーグナーに心酔していたドビュッシーは、やがてそのドイツ・オペラのあり方から離反し、グルックの改革をも否定する。大野は、たとえばワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》で、延々1時間もかけて描かれた愛の表出が、フランス・オペラの金字塔である《ペレアスとメリザンド》では、たったひとこと「Je t’aime」で描かれていることを象徴的な例として挙げた。オペラにおける「真実」の変遷といえばいいだろうか。新制作4本に、大野芸術監督はそんな連環を見出しているようだ。《チェネレントラ》はイタリアの巨匠マウリツィオ・ベニーニの指揮、粟國淳の演出。主役アンジェリーナを脇園彩が演じる。大野自身が指揮する《ニュルンベルクのマイスタージンガー》は、イエンス=ダニエル・ヘルツォークの演出。昨年夏に予定されていた「オペラの夏の祭典」のプロダクションで、ザルツブルク・イースター音楽祭、ザクセン州立歌劇場、そして東京文化会館との国際共同制作だ。昨年予定されていたキャストとまったく同じキャストでの上演を、大野は「奇跡的」と語った。《オルフェオとエウリディーチェ》は鈴木優人指揮、勅使川原三郎演出の初顔合わせ。(ダンスのない)ウィーン版と、改訂された(バレエ曲のある)パリ版をミックスした上演で、勅使川原だけにダンスの要素が大いに期待される。シーズン掉尾を飾る《ペレアスとメリザンド》も大野の指揮。どちらかというと脇役であるペレアスの母親ジュヌヴィエーヴを、大野監督自身が直電で依頼したという浜田理恵が初役で歌う。他のレパートリー演目にもそれぞれに適役を得た。コロナとの兼ね合いが気がかりだが、予定どおりの上演を心から願う。(宮本明)
2021年03月03日皇居や千鳥ヶ淵、北の丸公園といった桜の名所エリアに立地している東京国立近代美術館にて、毎年恒例の春にちなんだ催し「美術館の春まつり」が3月23日(火)より開催される。所蔵作品展『MOMATコレクション』では、年に一度この時期だけ公開される、桜を描いた重要文化財の川合玉堂《行く春》、しだれ桜ほか40種類を超える希少な桜を描いた跡見玉枝《桜花図巻》や、川瀬巴水などの「新版画」における桜、染織では釜我敏子《型絵染着物春の野》など、花を描いた名画約20点が会場の一室に並ぶほか、13,000 点を超える所蔵作品の中から選りすぐりの約200点を紹介。岸田劉生や安井曽太郎、セザンヌなどおなじみの作品も3フロアにわたって展示される。船田玉樹《花の夕》1938年川瀬巴水《井の頭の春の夜》1931年釜我敏子《型絵染着物春の野》 1992年撮影者:アローアートワークス © 1994同時期開催として、退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった「単なる美しいもの」とは異なる表現を紹介する企画展『あやしい絵展』、写真のもう一つの側面を探るコレクションによる小企画『幻視するレンズ』 のほか、桜を見ながらひと休みできるよう、前庭に床几台によるお休み処が設置されるなど春らしい企画も。前庭の様子(2018年撮影)千鳥ヶ淵をはじめ、美術館周辺に咲きほこる桜との競演を楽しみながら、自分だけの花を見つける散策に出かけよう。【『美術館の春まつり』展 開催概要】会期:3月23日(火)~4月11日(日)会場:東京国立近代美術館開館時間: 10:00~17:00(金・土曜は20:00、入館は閉館30分前まで)※企画展『あやしい絵展』は9:30開場休館日:月曜日(3月29日は開館)※コロナ感染症の感染拡大防止のため、開館時間・開催内容を変更する可能性あり東京国立近代美術館公式サイト( )
2021年03月02日スウォッチグループジャパン株式会社スウォッチ事業本部は、ミュージアム・ジャーニーシリーズの一環として、ニューヨーク近代美術館 (MoMA) とのスペシャルエディションのデザインを2021年3 月4日より、全国のスウォッチストア、オンラインストアにて販売を開始いたします。このコレクションには、MoMA のコレクションにインスパイアされた 6 つのユニークな作品が含まれています。 The Starry Night (1889 Vincent van Gogh/フィンセント・ファン・ゴッホ)、 Hope, II (1907-1908 Gustav Klimt/グスタフ・クリムト)、The Dream (1910 Henri Rousseau/アンリ・ルソー)、Composition in Oval with Color Planes 1 (1914 Piet Mondrian/ピエト・モンドリアン)、The City and Design、The Wonders of Life on Earth、Isamu Kurita (1966 Tadanori Yokoo/横尾 忠則 )、New York (1968 Tadanori Yokoo/横尾 忠則)。これらの時計は、個別に購入することも、コレクターズエディションとして購入することもできます。コレクターズエディションは、MoMAの象徴的な建築である Blade Stair にインスパイアされたスペシャルボックスに収めらます。「MoMA とスウォッチ との関係を、MoMA のアート作品からインスパイアされた新しい時計のコレクションを通じて継続できることを誇りに思います。MoMA の日常的なグッドデザインへの取り組みが、スウォッチの時計によって証明されています」と、MoMA のビジネス開発担当アソシエイトディレクター、Robin Sayetta は述べています。「スウォッチは、MoMA とのすばらしい歴史の中で新たな一歩を踏み出せたことをたいへん嬉しく思っています。MoMa の常設コレクションにはスウォッチも含まれています。Vincent van Gogh、Gustav Klimt、 Piet Mondrian の名画を再解釈できることは本当に名誉なことであり、20 世紀の芸術と芸術家に対する私たちの真摯な姿勢を表しています」と、 Swatch Art Peace Hotel (スウォッチ アートピースホテル) のCEOある Carlo Giordanetti (カルロ・ジョルダネッティ) は述べています。「また私たちは、高い評価を得ている現代アーティスト、Tadanori Yokoo (横尾 忠則) と Beatriz Milhazes (ベアトリス・ミリャーゼス) の作品がデザインされた時計をお届けできることを嬉しく思います。 Beatriz Mihazesの作品は、 Swatch X You (スウォッチ バイ ユー) のアートとして登場します」またスウォッチは、Swatch X You にてアーティストの Beatriz Milhazes とコラボレーションいたしました。彼女の MoMA のコレクションから Suculentas Beringelas (Succulent Eggplants)(1996)、O Espelho (The Mirror) (2000)、Meu Bem (2008) の 3 作品が登場します。Swatch X You では、自分だけのカスタマイズされたウォッチを作成できます。スウォッチの 3 つの時計、GB100 (1983)、GK100 Jelly Fish (1985)、SFK100 Jelly Skin (1998) は、MoMA の常設コレクションとなっています。そしてスウォッチは、MoMA の 4 つの展覧会で紹介されました。Humble Mas-terpieces (2004)、Architecture and Design: Inaugu-ral Installation (2004-2005)、Standard Deviations: Types and Families in Contemporary Design (2011-2012)、Items: Is Fashion Modern? (2017-2018)。THE CITY AND DESIGN, THE WONDERS OF LIFE (SUOZ334) 1万3,200円HOPE, II BY GUSTAV KLIMT (GZ349) 9,900円COMPOSITION IN OVAL WITH COLOR PLANES 1 (GZ350) 9,900円NEW YORK BY TADANORI YOKOO (GZ351) 9,900円THE DREAM BY HENRI ROUSSEA (SUOZ333) 1万3,200円THE STARRY NIGHT BY VINCENT VAN GOGH (SUOZ335) 1万3,200円問合せ先:スウォッチ コール 0570-004-007スウォッチ 公式オンラインストア: スウォッチ Instagram: 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2021年02月22日約30年間続いた“平成”という時代を振り返る展覧会『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』が京都市京セラ美術館で4月11日(日)まで開催されている。バブル経済や二つの大震災、一連のオウム事件など大きな出来事の間で、現代美術はどのような変遷を遂げたのだろうか?本展は、1989年1月から始まり2019年4月で終了した平成年間の現代美術を振り返るというもの。日本の現代美術を多角的な視点で捉えてきた美術評論家の椹木野衣が企画・監修を行い、14組のアーティストグループの作品群を展示する。國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト《國府理「水中エンジン」redux》(2021)國府克冶蔵椹木はバブル経済の崩壊と東日本大震災(福島原発事故)を念頭に、展覧会のキーワードを「うたかた(バブル)」と「瓦礫(デブリ)」と定めた。そして、平成全体を通じてグループや集団、ゆるやかなつながりをもって表現活動を行う芸術家たちの存在が多かったことから、本展では個人ではなくアーティストグループを取り上げるとしている。年表「平成の壁」デザイン 松本弦人展覧会場に入るとまず驚かされるのは入り口にある幅約15メートルにもおよぶ巨大な黒板「平成の壁」。平成年間に起きた社会的事件や、美術界に起きた出来事が細かく描き込まれており、上部に描かれた文字は読み取れないほどだ。この膨大な壁と描き込まれた文字により、約30年という時間の流れと重みを実感することとなる。30年の歴史が1枚の巨大な平面にまとめられている展示会場はゆったりと回遊できる構成になっており、作品はおおよそ3つの時代で区分されている。まず、平成が始まりバブル経済の崩壊した1989年から9.11と呼ばれるアメリカ同時多発テロ事件までの約11年間。ついで2001年から東日本大震災が起きる2011年までの10年間。そして、2011年から平成の終焉を迎える2019年まで。それぞれの区分で、人々の価値観を揺るがす大事件や災害が起きており、作家や作品へ強く影響を与えていると考えられる。Complesso Plastico《C+P 2020》(2020)平野治朗と松蔭浩之によるユニット、「Complesso Plastico」による《C+P 2020》(2020)は、当時のインスタレーションの写真なども用いて、この展覧会のために再構築したものだ。「突然、目の前がひらけて」で設置された階段の再現2015年11月に開催された作品展「突然、目の前がひらけて」で設置された橋やアーカイブの展示は強い存在感をはなっていた。「突然〜」は、東京都小平市で、塀一枚で隣接していたものの、ほとんど交流のなかった武蔵野美術大学と朝鮮大学校の修了生と学生たちが企画したもの。会場中央にある橋は、当時あった薄い壁もあわせて再現されている。稲村米治《昆虫千手観音像》(1975)群馬県板倉町蔵「クシノテラス」は広島県福山市にあるアートスペース。伝統的な美術教育を受けず、独学で自らの表現を模索し続ける表現者たちが制作した作品を専門的に紹介している。稲村米治は、自らが採集した昆虫で作品を作る。《昆虫千手観音像》は、2万匹以上の昆虫で作られた千手観音だ。ガタロは、清掃員として30年以上勤務する傍ら、《雑巾の譜》のように、日々使用する掃除道具を描いている。ガタロ《雑巾の譜》(2018-20)櫛野展正蔵このほかにも、東日本大震災前からはじめられ、日本画家の三瀬夏之介と生徒たちにより開始された「東北画は可能か?」や、美術家の梅津庸一を中心とする、生活と制作が一体となった共同体「パープルーム」、森美術館の展覧会を控えた「Chim↑Pom」など、平成を俯瞰する上で欠かすことのできない集団の作品が展示されている。東北画は可能か?《しきおり絵詞》(2013〜)パープルーム《花粉の王国》(2020)すでに令和も3年となった現在、平成という時代がどのようなものであったのかを、美術作品を通して振り返るにはちょうどよい機会。しっかりと見ておきたい展覧会だ。取材・文:浦島茂世【開催情報】『平成美術:うたかたと瓦礫(デブリ) 1989–2019』会期:2021年1月23日~4月11日会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124電話番号:075-771-4334開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで休館日:月(ただし祝日の場合は開館)料金:一般 2000円 / 大学・専門学校生 1500円 / 高校生1000円 / 小・中学生 500円 / 未就学児
2021年02月10日