アカデミー主演男優賞に2度輝く名優トム・ハンクスが、クリント・イーストウッド監督と初タッグを組んだ話題作『ハドソン川の奇跡』を引っさげ、3年ぶりに来日を果たした。「クリントとの仕事は素晴らしいの一言」とふり返るトムの“仕事を選ぶ基準”とは?「ハリウッドにはいまも昔もたくさんの脚本が存在するんだ。ありがたいことに僕のもとにも、数多くの脚本が届くけど、大切にしているのはやはり作品のテーマ性。そこに映画化すべき価値があるかどうかが重要だね。俳優として新たな発見があれば、なおうれしいよ。最近はベストセラーの映画化も多いけど、小説として優れていても、映画に向いていないものもある。具体的な判断基準というよりは、俳優としての“直感”を大切にしているよ」。そう語るトムの主演最新作『ハドソン川の奇跡』は2009年、ニューヨークで実際に起こった旅客機の不時着水を題材にしたサスペンスフルな人間ドラマ。トム演じるベテラン機長が、文字通り“直感”で乗員乗客155人全員の命を救い、全米はもとより世界中から英雄視される一方で、国家運輸安全委員会は「理論上、近くの空港に緊急着陸できたはず」という数値データを突きつける。機長の判断は、乗客を危険にさらす無謀な賭けだったのか?「機長として完ぺきな判断をしたはずが、犯罪者扱いされてしまう。わずか208秒間の出来事で、数十年のキャリアを失いかねない事態に巻き込まれた主人公の苦悩たるや、想像を絶するよ。それだけに演じがいもあるし、いわばテクノロジーと人間の“戦い”というべき現代的なテーマも興味深かった。例えば、あの日トラブルに見舞われた旅客機が自動運転だったら?99%自動化できたとしても、経験に裏打ちされた1%の決断が必要だと思うね」テーマ性もさることながら、アメリカ映画界の宝であるイーストウッド監督との仕事を断る理由はない。実際、予定していた長期休暇を返上し、本作に取り組んだというから、その思い入れの強さは格別だ。「現場では本番前のテストや、くどくどした説明は一切なし。まさに直感的に『さあ、始めよう』って感じで、カメラが回る。だから時間が浪費されることもないし、俳優はエネルギーと集中力のすべてを演技に注げるんだ。驚くべき現場だよ」(text:Ryo Uchida)
2016年09月24日段々と涼しくなり、夏ドラマも最終回の時期を迎えました。恋愛、仕事、家族、刑事もの…幅広いジャンルが顔を揃えた2016年7月クール。今日はその締めくくりとして、毎期全ての放送枠をチェックしているドラマニアな筆者が選んだ「勝手にベスト3」をご紹介していきましょう。■第1位:仕事人間だって恋がしたい!独特な命令口調が病みつきになる「家売るオンナ」今クール、1時間経つのが圧倒的に早く感じたこの作品。北川景子さん演じる主人公・サンチーこと三軒家万智は、「私に売れない家はない」という口癖の通り、どんな物件でもとにかく売って売って売りまくる敏腕不動産屋。部下の白洲美加(イモトアヤコ)に「GO!」と命令する姿は、如何にも“仕事のできるオンナ”というオーラ満載でとにかく格好良かったですね。原色を基調とした営業スタイル=ファッションコーディネートにも「お洒落」「真似したい」という呟きが数多く寄せられていました。本作では何より、「家を売る」という普段あまり馴染みのない仕事にスポットを当てている点が非常に面白かった!生きるうえで必要不可欠な、衣食住。中でも「住む家があること」はついつい当たり前になりがちですが…決してそんなことはなく、実は収入の半分以上を費やすその物件にこそ、もっときちんとこだわりを持つ必要があるのかもしれないと改めて痛感させられます。一軒一軒、屋根の下には血と汗と涙の滲んだ努力が存在するのだということを改めて知ることのできる深~い作品と言えるでしょう。加えて脚本が大石静さんの作品ということで、さり気なく随所に散りばめられた恋愛模様も光っていましたね。ハートの強い主人公が世に切り込んでいく定番の構図とはちょっと違う。サンチーが心の奥底で密かに「どうして私には人の心がわからないのか」「なぜ結婚できないのだろうか」と首を傾げているシーンが所々登場するため、見ていて不思議と胸がチクリ痛むのが大石作品のマジック。そんな彼女の葛藤に気づき、自然と好意を寄せる後輩・庭野(工藤阿須加)。さらには、女性不審なはずの上司・屋代(仲村トオル)とも一気に心の距離が縮まり…!? リアルな社内恋愛描写に、無性に惹きこまれました。物語の終わりは、まだ続きそうな余韻を残していましたので、続編に期待したいと思います。■第2位:恋に泥沼は付きもの!?ロス泣き続出の「せいせいするほど、愛してる」続く第2位には、古典的と言えば古典的!なぜか続きが見たくなってしまう、王道の不倫ドラマをセレクト。「いくらなんでも、不運が続き過ぎ」「現実にはここまでの泥沼、有り得ないでしょう」というツッコミも、原作が人気漫画なので俄然許せてしまうこの作品。木南晴夏さん演じる妻が空港で連呼した「この泥棒猫!」という台詞、めちゃくちゃ怖かったですね~(笑)絡み合う複雑な愛情――主人公・栗原美亜を演じる武井咲さん×副社長・三好海里を演じる滝沢秀明さんの禁断の恋ももちろんハラハラだったのですが…今クール最も世の女性たちのハートを鷲掴みにしたのは、本作に登場し後半からものすごい勢いで話題を集めたジミー チュウ広報の宮様こと宮沢綾(中村蒼)ではないでしょうか。美亜に恋心を寄せ、海里とは一味違うストレートな戦法で「俺にしておけ」「幸せにする」と猛アプローチ。見た目も心もイケメンの関西弁ボーイ・宮様の愛の告白に、テレビの前で悶絶した女性も多いはず!ほんの少しタイミングがズレてしまっただけで、恋愛って絶妙にすれ違ってしまいますよね。まさにその切なさの極みに立っていたのが、今作では彼なのかもしれません。また「せい愛」の魅力は、昨今流行を見せる不倫ドラマには無い“クスッと笑ってしまう”そのカジュアルさにも潜んでいます。本作を見ていた方なら恐らく誰もがベストオブシーンとして挙げるであろう、エアギターシーン。会社ではポーカーフェイスを貫いている海里がストレス発散のため、自宅で行っているこの激しいダンスがなんと最愛の彼女に見つかってしまった!あんぐりと大きく口を開き、かける言葉を失ってしまった美亜の表情は必見です。実際の恋愛って、そういう「えっ!?彼のそんな所はちょっと嫌かも」なんて部分も含めての“好き”じゃないですか。そんなリアルのさじ加減がちょうど良いバランスで非現実の中に溶け込んでいるので、自分なりの共感ポイントを探してみるとより楽しく視聴できますよ~。結末にも含みがあったので、是非、秘められた意味をとことん追究してみては?■第3位:怒涛の最終回…思わず二度見したくなる「そして、誰もいなくなった」最後がこちら。藤原竜也さんの絶叫、相変わらず迫力がすごかったですね~!ミステリー小説の巨匠、アガサ・クリスティの同名小説を彷彿とさせる「そして、誰もいなくなった」です。初回放送前の告知CMの時点から番組では「この中に犯人がいます」と登場人物の顔を羅列していたため、視聴者の中で犯人探しが大流行。放送が終わる度、SNS上で「なぜ彼女はこう言ったのか」「彼のこの行動が怪しい」と様々な憶測が飛び交っていました。まさに、推理ドラマの醍醐味と言えるでしょう。物語としては、これまでの作品であまり見たことがない「出てくる人、全員が怪しい」という展開がとにかく斬新で。ミステリー作品って大抵、「最初怪しくない人ほど、後から怪しくなってくる」みたいなロジックがあるじゃないですか。でも本作ではとにかく全員、行動が不審なんですよね(笑)。段々自分が疑い深い人間なんじゃないかと錯覚し始めるほど…。にも関わらず、そんな登場人物たちが遠慮なくどんどん失踪したり命を落としたりして“いなくなっていく”ので、無駄なことに気を取られている暇もなく、まるでジェットコースターに乗っているかの如く目まぐるしいストーリー展開に追いつくのがやっとでした。話ごとの区切りも、謎の電話が鳴ったり殴られて意識を失ったりと絶妙なシーンで終わるため、まんまと最後まで継続視聴してしまった人も少なくないのでは?結末からふり返ってみると、犯人に結びつくヒントが1話から細かく散りばめられていたことに気がつくので、時間を置いてもう一度見返してみることをオススメします。ボイスチェンジャーの声もよ~く聴くとヒントになりますので、要チェック!以上、いかがでしたか?秋の気配がすぐそこまで来ています。10月クールは一体どんな作品が放送されるのでしょうか。気になるラインナップは次回記事でご紹介致しますよ~!お楽しみに。(text:Yuki Watanabe)
2016年09月24日「おしまいです」「大丈夫です」1度決めたら絶対やらない息子出典 : 発達障害の子どもたちは、日頃から苦手なことでパニックになったり、自信を失ったりする機会が多いと思います。ではどうすれば、失敗や苦手なことから逃げずに、工夫することができるのでしょうか?発達障害の息子は、自分が苦手だと感じていることは私が「やろう」と誘っても「おしまいです」「(やらなくて)大丈夫です」と言って、自分の中で完結してしまい、取り組まないことがよくありました。保育園の授業参観で見た光景です。工作の時間に、絵に色を塗ったりのりで紙を貼ったり、というシーンでも、何もしないまま「おしまいです」と宣言して固まっていました。「少しだけでも、一緒にやってみよう」と私が声をかけても、かたくなに拒否。後日、介助の先生と2人だけで取り組んだそうで、その際の様子を先生に伺いました。のりのベタベタが苦手だったのか、「もうおしまいです」と息子は立ち上がろうとしてしまいます。先生が席に戻るように促した後、先生の指先にのりをつけ、その指を息子が持って動かす、という共同作業で、やっと取り組めたそうです。また、三輪車も苦手意識があるせいか、「大丈夫です」といって断り、なかなか乗ろうとしませんでした。このように、息子は1度自分の中で苦手意識が芽生えると、それ以降チャレンジすることができなかったのです。できないことに息子自身も困っていた。苦手で終わらせないための工夫とは?出典 : どうにかして、息子の苦手意識を払拭したい!と躍起になって、あれこれ試していた私ですが、どうも上手くいきませんでした。その時ふと思い出したのが、保育園の先生の介助方法とそのあとの息子の反応でした。・息子は先生の手を借りて、のりを塗って作品を完成させていた・先生と一緒に作品の完成を喜んだ!これで気付いたことは、息子は決して「やりたくない」訳ではないのです。「できなくて困っていた」のでした。いきなり自分の手でのりを塗るというのは、息子にとってはハードルが高かったのかもしれません。そこで、息子の苦手と向き合うため、私が考えたことは●はじめから100%を求めない●Step by stepでできたところを褒める●苦手があっても大丈夫!と安心させるという3つでした。出典 : その後、息子が自宅で工作するときは「○君はのりのベタベタがちょっと嫌いだけど、少しづつ触ってみようね」と、嫌がらない範囲でのりに触れる機会を設け、少ししかできなくても、チャレンジしたことを褒めるようにしてみました。三輪車に乗れたときも、この3つを心がけていました。息子の「楽しむ」ということを優先し、そのそのときにできていることを、褒めるようにしました。すると、三輪車にまたがれるようになってから、徐々にペダルも漕げるように。いきなり乗るように促していたら「乗り物は嫌い!」となっていたかもしれません。乗れるまでは遠回りでしたが、結果は良かったと思っています。現在では自転車も乗れるようになり、公園での乗り物ライフを楽しんでいます。小学校にあがり、持ち物を準備するのが苦手だった息子。2人で考えた解決策は…Upload By たっくんママ小学1年生の時には、学校の持ち物を前日用意するのに、何を用意したほうがよいか分からずに困っていたことがありました。息子も「自分は持ち物を覚えたり、考えたりするのが苦手だ」と自覚があり、私は息子と一緒にどうしたらよいか考えました。2人で考えた結果、●チェックリストを作って、リストを見ながら用意するとうことで話がまとまり、その後はリストを作って用意しています。今でも、祖父宅への帰省や何か準備の時には「そうだお母さん、一緒に(チェックリスト)書いて!」と声かけをしてくれます。自分の苦手に向き合う息子の姿に、成長を感じました。とはいえ、チェックリストを作っても、気が散って他の事をしてしまい、なかなか準備が進まないことも。苦手に対する課題はまだまだあります。言葉遊びでの何気ない会話、母の私も思わず吹き出した一言出典 : 先日息子と話していた時のことです。最近、なぞなぞがブームの息子。なぞなぞの話題から派生して、言葉遊びを始めました。○○を別の言葉でいうと…?というお題です。私がふざけて、「お母さんを別の言葉でいうと?」と聞くと、予想外の言葉が。息子「がんばれ」私「がんばれ!?どんなところが頑張れなの?」息子「僕と一緒で片付けとか、頑張らないといけないから」そうなのです、息子も私も片付けは苦手。どうやら息子にとって私は、威厳のある母ではないようです(笑)でも息子は知らぬ間に、自分の苦手な部分を前向きに、受け止め始めているようでした。苦手はあっても大丈夫。親子で励まし合えば失敗も怖くない!出典 : 息子には、「お母さんにも苦手なことはあるけど、頑張ってるんだよ~」と伝えていて、息子はそんな私を「お母さん、頑張ってるよね~」と応援してくれています。「苦手なことはあっても大丈夫、ただそれとどう向き合っていくか」という姿勢は、折に触れて伝えています。壁にぶつかることもしょっちゅうで、まだまだ試行錯誤ではありますが、息子にはどうすれば暮らしやすくなるのか?生きていく知恵を少しづつ獲得して欲しいと思っています。ちなみに後日、息子にもう1度「お母さんを別の言葉で言うと?」と聞くと、「がんばりとがんばれかな」という答えが返ってきました。なかなかユニークな息子の感性。これからも息子と苦手に向き合いつつ、工夫していきたいです。
2016年09月21日体だけでなく心の妊活?「妊活」と聞いて皆さんが思い浮かぶことはどんなことでしょう?妊活で食生活や生活スタイルを変えることによって、妊娠しやすい体をつくり、赤ちゃんを育てていく良い環境を整え、更に女性としての魅力をあげることもできます。では、妊娠するには体の準備だけでよいのでしょうか?妊活にかかせない幸せホルモンって?妊娠しやすい体をつくるにはホルモンが密接に関係しています。赤ちゃんを授かり育む役割を担う「子宮」もホルモンの働きによって、大きな変化を伴います。最も妊娠に密接に関係しているホルモンに「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「セロトニン」いうものがあり、これは別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。エストロゲンとは、女性の体を女性らしい=妊娠しやすい状態に整える作用があります。セロトニンが幸せホルモンと呼ばれるのは、ドキドキしたり嬉しいことがあると脳内にドーパミンが分泌され、それを合図にエストロゲンも分泌を開始します。エストロゲンが多く分泌されることによって、脳内は幸せホルモン(セロトニン)で満たされ、エストロゲンとセロトニンの分泌は比例するので、幸せな気持ちになればなるほど、女性は美しく妊娠しやすい体になっていくのです。また、セロトニンが不足していると情緒不安定になったり、不眠や体の不調など様々な症状が現れます。幸せホルモンを活発にさせるには率直にいうと、幸せホルモンを多く分泌させるには、たくさん幸せな気持ちになればいいのです。しかし、実際どうすればいいの?と思う方が多いと思いますが、実は普段のちょっとした生活の中にも幸せホルモンを活発にさせる出来事はたくさんあるのです。大切なのは自分が「幸せだ」と感じること。実はこんなちょっとした出来事でも幸せホルモンは分泌されるんです。1.趣味や好きなことをして気分転換自分の好きなことをしているとき、「幸せだなぁ」なんて感じる事はありませんか?実はそれが幸せホルモンを活発にさせている証拠なんです。好きなスイーツを食べたり、好きな音楽を聴きながら読書をしたり、体を動かして汗を流して気分転換をすることで、妊娠の最大の敵であるストレスを発散し穏やかな気持ちになることで、脳内は満足感で満たされセロトニンが分泌されます。またストレスを溜めないことで、精神的な安定を保つと共に倦怠感などの体への負担も軽減されます。特別なことをしなくても、自分が「楽しい、落ち着く」と思うことであれば、それだけで十分な効果があります。2.よく笑い、よく話す家族や恋人、友人などと会話を楽しみ、たくさん笑うことでセロトニンをたくさん分泌させることができます。また、スキンシップをとりながら会話をすることで楽しさや安心感を得られ、よりセロトニンの分泌量が増え、ストレスや不安を和らげてくれる効果が期待できます。大切なのは会話を「楽しむ」こと。愚痴などを聞いてもらいストレス発散するのも一つの方法ですが、楽しい明るい会話をするほうがいでしょう。2.ときめきを増やす普段の生活の中でときめきを感じる事はありますか?恋をすると様々なことでドキドキすることが増えますよね。恋愛することはセロトニンを増やす効果があるといわれているんです。普段、ときめくことはあまりない。という方は無理に恋愛をするのではなく、恋愛ものの映画やドラマ、漫画の主人公を自分に置き換えてみるのもいいかもしれませんね。大切なのは赤ちゃんを想う気持ち妊活は体の準備だけでなく、心の準備も。心と体は密接に関係しています。体だけ準備をしていても、気持ちがついていかないと後々不安に繋がることもありますよね。赤ちゃんはお腹の中でも、お母さんの「楽しい」「悲しい」などの気持ちを読み取ることができるといわれています。「赤ちゃんを授かれますように…」と不安やストレスで気持ちを追い詰めると、ストレスの原因になり悪循環です。「いつでもきていいように準備しておくからね!」と少し心に余裕をもって、体だけでなく「心の妊活」もしっかりと行い、幸せホルモンをたくさん分泌することで、心も体も赤ちゃんを快く迎えられるよう、前向きに自分のペースで準備をしていきましょう。
2016年09月20日ついに『ワンダーウーマン』の日本公開が、2017年夏に決まった。初登場した『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』では世紀の2大ヒーローを向こうに回し(?)、華麗に、クールかつセクシーに闘う姿で絶大な支持を獲得したガル・ガドット演じるワンダーウーマン。もちろん、この秋にも、同じくDCコミックスの実写映画化『スーサイド・スクワッド』で、マーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインや、日本人女優の福原かれん演じるカタナなどが話題をさらっている。そんな、いま最も“バズっている”(=拡散されている)女性キャラたちに迫った。■アメコミは“スーパーヒロイン”の時代へ!?最強の女性たちに注目まずは、DCコミックスのスーパーヴィラン(超悪役)たちが世界を救う“はめになる”『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインだ。予告編映像などが解禁されるたび、そのクレイジーでポップなルックスや、ぶっ飛んだ小悪魔的言動、バットを振り回しハイヒールで見せる超絶アクションで、“悪カワ”ヒロインとして話題を独占。同作が全米で“バズった”理由の1つは、彼女の存在によるところが大きい。ハーレイ・クインは、最凶ヴィラン・ジョーカーのことがとにかく大好き、バトル中でも彼からのメールはチェックしちゃう恋愛依存症ガール。しかも、もともとは彼を診ていた犯罪者専門の精神科医なのだから、どんな経緯が2人にあったのかは大いに気になるところ…。道化と狂気が共存する、(おそらく)壮絶な過去を抱えた“悪カワ”ヒロインを、見事に演じ切ったマーゴット自身の魅力も相まって、ファンはなおも増殖中!また、同作では、妖刀を操る女サムライ・カタナ(福原さん)のクールな闘いぶりや、非情なまでに悪役たちをこき使うアマンダ・ウォラー(ヴィオラ・デイヴィス)、カギを握る邪悪な魔女エンチャントレス(カーラ・デルヴィーニュ)と、“アクの強い”女性キャラクターたちが続々登場するのも見逃せない。一方、マーベル作品でのヒロインも忘れてはならない。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でアイアンマン側についたブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)、キャプテン・アメリカ側のスカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)がよく知られているが、今回はTVシリーズ「マーベル エージェント・カーター」のペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)に注目。ペギー・カーターといえば、キャプテン・アメリカと恋に落ちたエージェントで、S.H.I.E.L.D.(国際平和維持組織)の創設メンバーとして『アントマン』などの映画にもちらりと出演してきた。第二次世界大戦直後、S.H.I.E.L.D.前身の秘密諜報機関SSRに所属していたが、当時は完全な男性社会。同僚は彼女をキャプテン・アメリカの元・世話役で、お茶くみ&雑用要員としか思っていない。しかし、そんな彼女にある極秘任務を依頼するのが、アイアンマン/トニー・スタークの父、ハワードだ。アイアンマンの人工知能のモデルになったスターク家の執事ジャーヴィスも協力するが、このペギーのめちゃくちゃ強いこと!時にはキャプテンを想って人知れず涙する一面もありつつ、カッコいいヒロインの先駆者的な存在となっている。残念ながら、ドラマはシーズン2で打ち切りとなってしまったが、継続を望むファンからは署名運動が起こったほど。また、同じくTVシリーズの「エージェント・オブ・シールド」でも、“メイ姐さん”こと謎多き最強エージェント・メイや、元ハッカーのスカイ、ブロンド美女バーバラ・モースなど、強い女性たちが大活躍を見せている。■世界を救う、アツいハートとク-ルな頭脳の“オタク系女子”!実はこの夏、邦画洋画合わせて3DでNo.1の人気となったのが、『ゴーストバスターズ』だ。スクリーンから映像が飛び出るだけでなく、“ハミ出る” 3Dが好評で、同作を3Dで観た人は4割以上に及ぶ。主人公となったのは、超常現象を研究していた過去がばれ、大学を首になったエリン(クリステン・ウィグ)、エリンの旧友で研究ひと筋のアビー(メリッサ・マッカーシー)と、その研究パートナーの発明家ホルツマン(ケイト・マッキノン)の3人の学者に、地下鉄で働いていたNY歴史オタクのパティ(レスリー・ジョーンズ)という女性たち。彼女たちが最新鋭の武器を駆使し、ニューヨークで暴れ回るゴーストたちを一掃する!のだが、主要キャストを全員女性でリブートさせたことやキャストのレスリーに対する非道な差別も話題となってしまった。だが、彼女たちのアツい友情と信念は、そんなものをやすやすと吹き飛ばしていく。高校時代、ゴーストを信じていたことからいじめにあっていたエリンは、本来の自分を“隠してきた”が、アビーと再会し、リアルなゴーストにも遭遇して改めて開眼する。さらに注目なのは、普段はやることなすことが奇抜な、武器開発担当のホルツマン。エリンに何かとちょっかいを出すところもおもしろく、クライマックスで、二丁拳銃型プロトン・ガンをひと舐めし、次々とゴーストを倒していく姿には惚れる人が続出中。彼女が作りだした武器を、みんなで試すときのワチャワチャ感もたまらない。もちろん、日本の理系女子だって負けてない。観客動員420万人突破、興収60億超えの『シン・ゴジラ』では、市川実日子が演じる環境省・自然環境局野生生物課長補佐、尾頭ヒロミが大人気だ。矢口(長谷川博己)や志村(高良健吾)、安田(高橋一生)ら、注目男子ぞろいの「巨大不明生物特設災害対策本部」、通称「巨災対」において、このバリバリ理系女子は自身の見解を冷静沈着に、超早口でまくしたてる。そもそも、海に出現したゴジラが「上陸する可能性は捨てきれない」、巨大なゴジラのエネルギー源を最初に言い当てたのは彼女。さすがのひと言しかないが、終始、ノーメイクで仏頂面(に見える)尾頭が、すべて終息したときに初めて見せる微笑みには、余計にキュンとなってしまう。また、石原さとみ演じる米国大統領特使カヨコ・アン・パタースンも、圧倒的なシーン・スティーラー(シーン泥棒)だ。自身の野望のため?保身のため?と思わせておきながら、祖母が生まれた国への愛を示してくれる姿には、グッと来た人も多いことだろう。ほかにも、年末には『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)、『バイオハザード:ファイナル』のアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)なども控える今年。いずれも基本的に、オタク気質で偏屈だったり、恋愛依存症だったり、アウトローだったり、ストイック過ぎたりと、ひと筋縄ではいかないヒロインたちばかり。しかし、やると決めたら有言実行で、世界を軽やかに救っていく姿に、ときめかずにはいられない。(text:cinemacafe.net)
2016年09月19日本日、「Sho-Comi」(小学館)にて連載中の少女コミック「兄に愛されすぎて困ってます」の実写映画化が発表された。主演に土屋太鳳、共演には映画初出演となる「GENERATIONS from EXILE TRIBE」・ボーカルの片寄涼太、そして先日最終話を迎えた連続ドラマ「家売るオンナ」でも活躍していたばかりの千葉雄大。千葉さんといえば、甘~いルックスと映画やドラマで演じてきた“王子様”キャラが人気を博し、女子の心に温もりを与えてくれる男子・通称“ヌクメン”とも呼ばれるように。今回は、そんな活躍のめまぐるしい千葉さんのこれまでの出演作や役柄をふり返りながら、千葉さんの魅力をまとめてみた。◆かわいさもカッコ良さも!ギャップが魅力のキャラクターたちモデルとしての活動後、2010年「天装戦隊ゴセイジャー」で主役に抜擢。その後はアニメ化もされたヒット漫画を原作としたドラマ「桜蘭高校ホスト部」に出演し、うさぎのぬいぐるみといつも一緒のかわいらしい男の子、通称“ハニー”の埴之塚光邦を演じる。原作の設定では身長148cm(!)、可愛いものや甘いものが大好きで、ホスト部の生徒に抱きつくなどいわゆる“あざとい”キャラクターなのだが、過去に空手部の主将だったという武道の腕前の持ち主でもある。喧嘩ともなればそのパワーを見せつけるという、なんともギャップのある愛されキャラだった。2014年には少女コミックが原作の映画『アオハライド』で、本田翼演じるヒロインに思いを寄せる菊池冬馬を演じる。この冬馬の原作のビジュアルがまさに千葉さんにそっくりで、配役が決定した際には原作ファンも「納得!」と太鼓判を押していたほど。やさしく少しシャイな面もありながら、ここぞ!という時には強引に唇を奪うという男らしさが魅力的な人物だった。さらに、映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』では、ドSな“黒悪魔”な中島健人に対し“白王子”の千葉さんがヒロイン・小松菜奈をめぐる三角関係に。ヒロインを取り合って熱い男の闘い(?)も見せる、甘く優しいだけではない姿に全国の女子を胸キュンさせていたことだろう。◆本人は拒む“ヌクメン”の称号だが…これらの甘くスイートな王子キャラが人気を博し、数ある○○系男子に“ヌクメン”という新たなジャンルを作った千葉さん。バラエティ番組などでは「僕はそんなつもりはないです…」と拒みながらも、頼まれると可愛いポーズを連発してくれるサービス精神も含めて、視聴者の心を“ぬくぬく”させてきたが、2016年7月期連続ドラマ「家売るオンナ」で演じたのは、ただの優しい王子様ではない、新たな千葉さんの魅力を感じさせたキャラクターだった。◆天使から小悪魔へ!?「家売るオンナ」で話題となった足立くん北川景子演じる主人公の三軒家万智を筆頭に、濃い人物たちがあつまった不動産屋。その中でも千葉さん演じる足立聡というキャラクターはいままで千葉さんが演じてきた王子キャラを、より現実的にそしてコミカルに仕上げた人物だったように感じる。男女問わず“王子スマイル”で人の懐に入りこんでは売り上げをつくる敏腕営業マン。しかしその笑顔の裏には“悪魔”のような腹黒さがあるのがこの足立のあじ!言い寄ってくる女性社員には甘い言葉を掛けつつも顔を歪ませて断固拒否。恋愛に踏み込めないでいる後輩には「そんなこともできないの?」とオラオラ発言…と、可愛い顔の裏にある黒い本性が「性格最悪なのに可愛い!」「許せちゃう」と、すっかり虜になってしまう声が続出した。仕事のために自分の可愛さを武器にする小悪魔的なキャラクターが「いるいる!」と思わせてしまうような現実みも持たせ、過去の少女マンガ的王子様キャラから脱した新たな千葉さんのハマリ役だったと言える。◆可愛さ封印?スイート“ドS”キャラに注目!そんな千葉さんが、『黒崎くんの言いなりになんてならない』製作スタッフが手がける映画『兄に愛されすぎて困ってます』の出演が決定。土屋太鳳演じる全くモテない女子高生・橘せとかの初恋の相手で憧れの存在であり、超毒舌なセレブ研修医・芹川高嶺役を演じる。お分かりの通り、「家売るオンナ」足立にも通じる甘いマスクの“ののしり王子”キャラ!これには“足立ロス”の女子には朗報なのではないだろうか!昨今、“胸キュン”青春映画をにぎわす「ドS」キャラだが、千葉さんの「ドS」キャラは新鮮!まさに甘さに混ざる塩辛さがクセになってしまうかのようなそんな千葉さんの魅力は、視聴者の心に温もりを与えるどころか熱くさせてくれるだろう。(text:cinemacafe.net)
2016年09月19日先日放送を終えたドラマ「はじめまして、愛しています。」は、尾野真千子と江口洋介が夫婦役で初共演し、“特別養子縁組”制度をテーマに家族を描いた。オリジナル脚本を担当したのは、社会現象にもなった「家政婦のミタ」の遊川和彦氏。ドラマは児童虐待など現代の問題も含みながら、血縁だけではない家族の姿を映し出し、ラストの壮絶な展開は視聴者を釘付けにした。そして、いま映画界にも、さまざまなカタチのユニークな家族が続々と登場している。まずは、『ワンダーウーマン』さながら(?)の力強い女性・母性を体現している『湯を沸かすほどの熱い愛』(10月29日公開)の宮沢りえ。彼女が演じた銭湯「幸野湯」の“お母ちゃん”双葉は、ある日突然、自分の余命が残りわずかという宣告を受ける。しかし、この“お母ちゃん”の熱量はむしろ一段と高まり、学校でいじめられている娘・安澄(杉咲花)のために、観る者が若干引いてしまうほどの荒療治を見せたり、初めて出会ったヒッチハイカーの青年・拓海(松坂桃李)の心をあっという間に開かせたりもする。一貫しているのは、“その後”も家族が幸せに暮らせるよう、それぞれに大きな愛を遺していること。その一方で、1年前、ふいに姿を消した「幸野湯」の主人・一浩(オダギリジョー)は、そんな双葉に探し出され、家に連れ戻されても、何とも頼りない。しかも、「妹」と見知らぬ女の子・鮎子(伊東蒼)を連れてきたり…。それでも、最後には“お父ちゃん”が一念発起する姿を目にすることができる!?はず。また、橋本愛と宮崎あおいが娘・母役を演じる『バースデーカード』(10月22日公開)では、橋本さん演じる紀子と、父・宗一郎(ユースケ・サンタマリア)、弟・正男(須賀健太)が遺された家族に。宮崎さん演じる母・芳恵は、紀子が10歳のときに亡くなって以来、毎年バースデーカードを通して娘の成長を導いてきた。だが、紀子はあるとき、そんな母の想いを窮屈に感じるようになってしまう。やがて、バースデーカードから、“いまを生きる”ための太陽のような母の愛の集大成を受け取るときがやってくる。キーポイントとなるのは、芳恵を看病しながら支え続けた夫であり、不器用ながらも子どもたちを育ててきた父親の存在や、再会した紀子の初恋の人・立石(中村蒼)の存在。そして、クイズ番組「アタック25」への挑戦なのだ。とはいえ、妻に先立たれた男でありながら、本木雅弘演じる『永い言い訳』(10月14日公開)の主人公、人気作家・津村啓こと衣笠幸夫の“言い訳”はずいぶんと厄介。不倫相手(黒木華)との密会中に知らされた妻・夏子(深津絵里)の突然の死。親友と出かけた旅先でのことだった。親友の遺された家族、夫の大宮陽一(竹原ピストル)は悲しみに暮れ、小学生の長男が幼い妹の面倒を見ている。幸夫は、この兄妹の世話を買って出る。テレビにも出て、ちやほやされていたタレント作家は、団地住まいの大宮家へ通い、いつしか主夫のようになって一家に溶け込む。この不思議な“疑似家族”が、お互いの悲しみをいやしてくれるように見えたが、そうは簡単にいかないのがミソ。幸夫が乗り越えていく試練、大宮家が乗り越えていく試練がまた胸を打つ。しかし、恋人と同棲する家に突然、父親が押しかけてきてしまったら、それは困りもの。『お父さんと伊藤さん』(10月8日公開)では、34歳の彩(上野樹里)と20歳年上の彼氏の伊藤さん(リリー・フランキー)の同棲先に、74歳の父(藤竜也)が転がり込み、奇妙な同居生活が始まる。頑固なお父さんは何かと小言が多く、とんかつのソースの味1つで言い争いに。そんな3人が狭いアパートで共同生活をする様子はおかしくもありながら、少しずつ涙腺を刺激。また、彩も嫉妬するほどの友情をお父さんと築き、彩の心を救っていく、“ザ・マイペース”の伊藤さんが何だか頼もしく見えてくるから不思議だ。同居人といえば、『ぼくのおじさん』(11月3日公開)の主人公(松田龍平)は、小学生の甥っ子・雪男から「ぼくの家で一番役立たずの居候」といわれる始末。大学の臨時講師で週1で哲学を教えているだけの“自称・哲学者”のおじさんは、万年床でゴロゴロしては漫画を読み、義理の姉(雪男の母)に叱られてばかり。そんな不可思議な存在のおじさんを、雪男は「自分のまわりにいる大人について」の作文のテーマに選ぶが、なんとそのおじさんが恋に落ち、一路ハワイへ!まるで子どもみたいな困ったおじさんと、しっかり者の少年のハワイでの珍道中はどうなることか、要注目!さらに、『ボクの妻と結婚してください。』(11月5日公開)では、末期がんの放送作家・三村修治(織田裕二)が、妻(吉田羊)や息子の“その後”の幸せのために、なんと自ら妻の結婚相手を探すという奇想天外な“企画”を立ち上げ、動き出す。『彼らが本気で編むときは、』(2017年2月公開)では、トランスジェンダーの女性リンコ(生田斗真)とその恋人マキオ(桐谷健太)、マキオの姪っ子で孤独を抱えた少女トモとの3人の共同生活を描いていく。彼らが織りなす家族の姿は、平穏な毎日では忘れがちな大切な気持ちを、厳しくも優しく思い出させてくれる。家族に重大な“何か”が起こる前に、日ごろからその思いを素直に伝えてみては?(text:cinemacafe.net)
2016年09月18日この夏の映画業界は興行成績の面ではもちろん、話題性においても『シン・ゴジラ』と『君の名は。』が圧倒的な強さを見せた。当初は『ファインディング・ドリー』と『ONE PIECE FILM GOLD』の金メダル争いを予想していたが、いまとなってはまったくの的外れだった。予想は的外れに終わったが、東宝が優れた企画力と宣伝力を発揮し、この夏巻き起こした2大旋風は、続編ものに頼りがちだった映画業界にゴジラ級、そして1000年ぶりの彗星並みの強烈なインパクトを残した。もちろん『シン・ゴジラ』は「ゴジラ」シリーズの最新作ではあるが、作品の成り立ちが非常に個性的であり、「ゴジラを見たことない」ファン層の取り込みに成功した点で、オリジナル性の勝利。『君の名は。』旋風は、もはや説明不要だ。SNSを通じた口コミも、大ヒットの要因になっており、今年で言えば『ズートピア』にも同じ現象が起こった。もちろん、映画業界もその重要性は承知しており、プロモーションの段階で「SNS発信力の強い10代~20代前半の女性にアピールすべし」と各社が躍起になっている。合言葉は「とにかく、バズりたい!」。確かに公開前は、仕掛けが功を奏し“バズる”こともあるが、いざ駄作だとわかれば、その反動たるや恐ろしいものがある。そして、こじつけだとしても『ズートピア』『シン・ゴジラ』『君の名は。』には、「音読するとタイトルが5文字」という共通点があり、人から人に伝わる文字通りの“口コミ”を検証する上で、見逃せない。職場や学校、電車のなかや街中で…。5文字のタイトルは、現代人の耳にスーッと入る語感の良さがあるのだろうか?同時にネットニュースの見出しの文字数を考えると、「最大でも題名は5文字」という意識が働きつつあるかもしれない。今後公開される映画のなかでは、『デスノート』(正式タイトル『デスノート Light up the NEW world』)、『ローグ・ワン』(正式タイトル『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』)に注目。もしどちらも大ヒットを記録すれば、「タイトル5文字=ヒットする」説が認めてもらえるかも?『ファンタビ』(正式『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』)も文字数をカウントすると5文字なので、こちらのヒットにも期待したい!(text:Ryo Uchida)
2016年09月17日ハーイ、みなさん!今年の夏ももう終わりですね。お気に入りのサマームービーはありましたか?私のお気に入りは、アニメ映画の『ペット』です!みなさんはご覧になりました?日本では7月に公開されたんですよね。実は『ペット』は、すでに世界興行成績7億6700万ドルを超えているんです。ディズニーアニメ以外のアニメ作品では、至上最高の数字なんですよ!すごいでしょ!!アニメーションもボイスキャストも、すごーくよかったと思います。ストーリーは、ほんのちょっとアニメの名作『トイストーリー』に似てるんだけど、それでも大好きな作品です。映画に登場するネコの“クロエ”が、うちのネコと似てるの!ボイスキャストはAリストのトップスターばかりです。デューク役のエリック・ストーンストリートは、大ヒットテレビドラマの「モダン・ファミリー」で人気。マックス役のルイ・C・Kはアメリカで超人気のコメディアンだし、スノーボール役のケヴィン・ハートも今アメリカでも最もアツいコメディアンなのよ。だからもしまだ『ペット』を見ていないという人がいたら、私は自信を持ってオススメするわ!大人も子どもも楽しめる作品です。ところで、“Aリストのスター”と“大ヒットテレビドラマ”といえば?そう!エミー賞です!テレビ界最大の祭典がすぐ目の前まで迫っています。今年のエミー賞授賞式は、9月18日。私のイチオシ作品も、今年はノミネートされているんですよ。もちろん世界中にファンがたくさんいる「ゲーム・オブ・スローンズ」が、複数のトロフィーを手にするのは間違いないですけどね。シーズン6もめちゃくちゃ面白かったですよね!最多ノミネート(23部門!)も納得でした。2番目にたくさんノミネートされた作品は、HBO製作の「アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件」(22部門!)。こちらの作品はリミテッドシリーズ部門なのですが、ミニシリーズとしては史上最高に完成度の高い作品だと思います。それからイギリスの人気ドラマ「ダウントン・アビー」や、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、「HOMELAND」、「モダン・ファミリー」、「Veep」のような常連候補も。でもね、私がとてもうれしかったのは、今年初めてノミネートされた「ジ・アメリカンズ」!いま私はこの「ジ・アメリカンズ」と「UnReal」にハマってるの!「UnReal」もとてもエッジーな作品で、毎回驚かされます。また、初ノミネートといえば、「MR. ROBOT ミスター・ロボット」も。いまドラマ界はとてもアツくて、どれも面白いんです。でも個人的には「ジ・アメリカンズ」が受賞できるように願っています!今年のホストとは、人気トーク番組のホスト、ジミー・キンメル。彼なら間違いなく楽しい授賞式になるはずだわ。テレビ界最大のイベントまであと数日。みなさんは準備はいいですか?そして最後に、私のもう1つのお気に入りサマームービーのお話をしますね。新海誠監督の素晴らしいアニメ作品です。新海監督は7月に開催された、アメリカ最大のアニメコンベンション“Anime Expo 2016”で、『君の名は。(英語タイトルYour Name)』のワールドプレミアを開催しました。私はとても幸運なことに、MCと通訳をさせていただきました!約3500名収容できる会場が満員で、新海監督を舞台上にお呼びすると、スタンディングオベーションが起こりました。監督は少しお話されたんですが、映画はこのワールドプレミアの数日前に完成したばかりだということと、世界のファンに見てもらえてうれしいとおっしゃっていましたよ。それで私の感想はというと…。素晴らしかったです!本当に素敵な作品でした。ストーリーもワンダフルだし、アニメーションは魔法みたい。音楽も物語を際立たせていて、とにかくすべてが完璧でした。映画が終わる頃には、会場に“ドライアイ”の人は一人もいなかったわ(私も含めてね!)。ストーリーも、映画全編にちりばめられたユーモアも、とっても気に入りました。『君の名は。』はいま日本で公開中だと聞いています。日本の人、全員に見てほしいわ。絶対に見る価値があります!私はアカデミー賞アニメ部門にノミネートされると信じています。そうなの。そう思えるほど、素晴らしい作品だったんです!(text:cinemacafe.net)
2016年09月12日バディ。それは相棒、仲間、2人組――。2016年、パッと思いつくバディといえば、日本でも大ヒットした『ズートピア』のジュディ&ニックだろう。“小さくて可愛らしい”(?)ウサギ初の警察官と、“ずる賢い”(?)キツネの詐欺師がふとしたことからコンビを組み、ズートピアで続出する失踪事件に立ち向かった。本来なら“天敵”にあたる、草食動物と肉食動物、被捕食者と捕食者による正反対のコンビは、誤解はあったものの、お互いを思いやりながらそれぞれの持ち味を発揮して大活躍。その名コンビぶりに魅了される人が続出し、「ニクジュディ」や「ジュディニク」といった愛称でも親しまれている。そんな2人に続け!とばかりに、この秋からも、正反対の凸凹コンビが活躍するバディムービーやバディドラマが続々登場。それぞれの魅力に迫った。まず、水谷豊扮する杉下右京と、反町隆史扮する元官僚の4代目“相棒”・冠城亘のコンビで、ドラマ「相棒season15」がスタートする今秋。やはりバディといったら、刑事モノだ。朝ドラ「とと姉ちゃん」ではヒロイン・高畑充希と組んでいる唐沢寿明と、「臨床犯罪学者 火村英生の推理」では斎藤工とのコンビが人気だった窪田正孝が、“肉食系&草食系”刑事を演じる「THE LAST COP/ラストコップ」が同じく10月から連続ドラマとしてスタート。昨年、地上波にてスペシャルドラマを放送し、動画配信サービス「Hulu」にて全7話を配信する、という新しいスタイルでも話題を呼んだ。30年ぶりに昏睡状態から冷めた“80年代”で時が止まった熱血刑事・京極浩介と、デジタル世代の現代っ子刑事・望月亮太の凸凹コンビは、さらにパワーアップ。過去にスーツアクターの経験もある唐沢さんと、『HiGH&LOW』でも魅せた窪田さんによる生身の本格アクションは、今回も度肝を抜きそうだ。また、京極の元妻・加奈子(和久井映見)は、かつての京極の後輩で現在は上司の鈴木(宮川一朗太)と再婚しており、父親らしいことを何一つできなかった娘・結衣(佐々木希)は亮太と交際中という、家族ドラマの部分も見逃せない。連ドラの前に3週連続で放送される「THE LAST COP/ラストコップ-episode0(ゼロ)-」では、新キャストも明らかにされるというから楽しみ。さらに、ドラマに引き続いてスクリーンに登場する『ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS-』では、松田翔太と浜野謙太の凸凹コンビぶりが早くも話題に。兄・龍平とはまた違った魅力で、映画・ドラマなどに幅広く活躍する松田さん。auの人気CMの“桃ちゃん”こと桃太郎役でもお馴染みだ。一方、ミュージシャンとしても知られる“ハマケン”こと浜野さんも、NHK Eテレや「仮面ライダードライブ」のレギュラーに続いて、「とと姉ちゃん」、月9「好きな人がいること」に出演し、すっかりお茶の間の顔に。実写化不可能と称された伝説の漫画の映像化で、長年主演を熱望していた松田さんだけに、ひょうひょうとしながらも色気を放ち、複数の言語を操る“裏トーキョー”の警察署長・久保塚は実にハマリ役。浜野さん演じる、元エリートの“整形後”の姿・鈴木との息もぴったりで、舞台挨拶などからも伺えるイチャイチャぶり(?)には要注目。また、より身近な凸凹バディといえば、漫才コンビだ。映画『エミアビのはじまりとはじまり』では、人気絶頂のさなか、若手漫才コンビ「エミアビ」のツッコミ担当・“三枚目キャラ”の海野(前野朋哉)が突然の自動車事故で亡くなり、相方のボケ担当・“自称モテキャラ”の実道(森岡龍)は途方にくれる。しかも海野の車に同乗していたのは、恩人でもある先輩芸人・黒沢(新井浩文)の妹。マネージャーの夏海(黒木華)もふくめ、遺された者たちはそれぞれの再生を模索する。森岡さんといえば、渡辺謙作監督が脚本を務め日本アカデミー賞に輝いた『舟を編む』や、ドラマ「天皇の料理番」『彼岸島デラックス』などに出演、美大の卒業制作として長編作品を監督したこともある注目俳優だ。また、au CMの一寸法師としてもお馴染みの前野さんも、『桐島、部活やめるってよ』『秘密 THE TOP SECRET』など出演作多数、彼もまた学生時代から自ら監督を務めている。何かと共通点も、共演作も多い2人は、本作で本格的な漫才に挑戦!「エミアビ」として実際にM-1グランプリ2016にも参戦し、1回戦を突破した。“相方”とは、まさに魂の片割れ。「俺、海野がいないとダメなんです」とまで話す実道は、再び世間を笑わせることができるのだろうか…?このほか、来たる2017年も、横山裕(関ジャニ∞)が口だけは達者な建設コンサルタント、佐々木蔵之介がイケイケやくざという凸凹コンビを演じる、黒川博行の直木賞受賞作の映画化『破門ふたりのヤクビョーガミ』が1月に公開。関西出身の佐々木さん&横山さんによる丁々発止の掛け合いを、大阪出身の小林聖太郎監督がどう魅せてくれるのか、乞うご期待。そして、「相棒」は2クールにおよぶ連続ドラマに続いて、『相棒-劇場版IV-』が公開される。先日は、北九州市で約3,000人のエキストラが参加し、300m近くの通りを12時間も封鎖するという、シリーズ史上最大規模のロケが話題となっており、こちらも期待が高まる。海外作品でも、『ジャングル・ブック』の少年モーグリの対照的な“父親代わり”黒ヒョウのバギーラ&クマのバルー、『ゴーストバスターズ』で絆を深めた“ゴースト女子”のエリン&アビーをはじめ、好奇心旺盛な少女&やさしい巨人の名コンビ『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』、国も身分も超えた2人の天才を描く『奇蹟がくれた数式』、敏腕編集者と無名作家による『ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ』など、個性豊かなバディたちによる心揺さぶるヒューマン・ドラマが続々。これからも、アツい感動を届けてくれそうだ。(text:cinemacafe.net)
2016年09月12日秋から冬にかけて、家で過ごすことも多くなりますね。そんなときは、親子で楽しめる簡単工作はいかがですか?イラストレーター&工作プランナーのかないとよあきさんに、分光シートを使うことで虹色に光る「ホログラム万華鏡」の作り方を教えてもらいました。用意する材料は、これだけ!子どもも楽しめる工作はたくさんありますが、あれこれ用意するものがあると、面倒なのが正直なところ。かないさんのホログラム万華鏡で必要なのは、分光シート以外、家にありそうなものばかりです。・ラップの芯・画用紙15×13㎝・ラップの芯に沿って円形に切った黒画用紙2枚・分光シート(写真には写っていません)・両面テープ・マスキングテープ材料を準備しておきます1.円形に切った黒画用紙の1枚は、中心にのぞき穴をあける。(写真は7mmの目抜きであけています)2.ラップの芯は、長さ15cmのところにぐるっと印をつける。(画用紙<15㎝×13㎝>を巻いて線をひくと、きれいにできます)3.印をつけた線に沿ってカッターで切る。(カッターを挿し抜きしながら切っていくと切りやすくなります)4.画用紙<15㎝×13㎝>の両端に両面テープを貼る。(この画用紙は、側面部分になります)5.分光シートを1.5cmの正方形に切る。準備ができたら、組み立て開始!1.準備であけた円形画用紙ののぞき穴の部分に分光シートをかぶせ、その四隅をセロハンテープでとめる。(分光シートは裏表は関係ありません。のぞく部分にセロハンテープが見えないように。表面に指紋をつけすぎないように注意)2.画用紙の両面テープをはがし、芯に巻いていく。はみ出た部分ははさみで切る。(多少のズレや足りない部分は、最後にマスキングテープをはって隠れて見えなくなるので大丈夫)3.のぞき穴のある方の円形黒画用紙を、芯の端どちらか一方にかぶせる。4.マスキングテープで貼る。(側面にテープの幅半分をつけ、もう半分はつけずに、1周巻く)5.上にはみ出たマスキングテープに、はさみでたてに切り込みを入れる。(切れ込みの間隔は自由。1cm弱くらいがちょうどよい)6.切れ込みを1つ1つ倒していく。7.芯のもう一方の端に、円形黒画用紙をかぶせる。8.マスキングテープで貼る。(黒画用紙の面はピンで穴をあけるので、その面積が少なくならないように、側面側に貼るテープの面積を多くする。2/3くらいがちょうどいい)9.手順5・6と同様に、はさみで切り込みを入れ、1つずつ倒して貼っていく。10.虫ピンで穴をあける。(自由に穴をあける。ランダムにあけてもよいし、ハートや星など記号をあけてもよい。穴と穴の間隔が近すぎると画用紙が破けてしまうので注意)完成です!光に向けると、キラキラ光る!完成したホログラム万華鏡ののぞき穴(分光シートを貼った側)から、光のある方に向かってのぞくと、虹がいっぱい!自然光、蛍光灯、LEDなど、光によってそれぞれ見え方が違うのもポイントです。(ただし、太陽は直接見ないようにしましょう)。かないさんの工作教室でも、穴をのぞいた子どもたちから歓声が上がるそうですよ。(↑LEDの光。ランダムに穴をあけた場合)(↑蛍光灯の光。ランダムに穴をあけた場合)(↑蛍光灯の光。星型に穴をあけた場合)私も、ビーズやスパンコールを使った万華鏡は作ったことがありますが、ホログラム万華鏡は、キラキラ感にうっとり。光によって変化が見られるので、子どもが飽きにくいのもいいですね。レストランでの待ち時間などに取り出して、「あっちの光は?こっちの光は?」なんて遊ぶのも楽しいですよ。ぜひ作ってみてくださいね。取材協力:イラストレーター&工作プランナーかないとよあきさんブログ<文:フリーランス記者鯰美紀>
2016年09月12日「クリミナル・マインド」のDr.スペンサー・リード役でおなじみ、マシュー・グレイ・ギュブラーのインタビューを前回に続いてお届け。後編では、演出にも携わる“監督マシュー”の視点で語っていただきます。シーズン5を皮切りに、1シーズン1~2話の割合でエピソード監督を務めているマシュー。「子どもの頃から一番なりたかったのが監督」というマシューだけに、リードを演じるのと同じくらい、演出を楽しんでいるようです。「『クリミナル・マインド』の監督って、すごくやりやすいんだ。僕が監督志望なのを知っているから、キャストたちも協力的。僕はキャストたちのことをよく知っているし、彼らも僕をよく知っているから演技について話し合うのも上手くいくんだ。それに、僕が監督をするときは最高の彼らをカメラに収めたいと思って臨んでいるから、なかなかの出来だと思うよ(笑)」。マシューがこれまで演出してきたエピソードの中で、最も気に入っているのはシーズン8第10話「人形遣い」だそう。拉致された人たちが人間マリオネットにされてしまう「人形遣い」は、奇怪でホラー色の強いエピソードでした。「脚本家たちは僕の好みを熟知しているから、奇妙でクレイジーな物語を振ってくるんだ。面白いけど失敗するかもしれないエピソードができたとき、“よし、マシューに監督させよう!”となるんだろうね(笑)。そもそも、僕たちキャストはいろいろな決定の場にかかわらせてもらっているし、脚本家たちともすごく仲がいい。こうして監督するようになる前から、プロデューサーや脚本家たちの一部だったとも言えるんじゃないかな」。「僕は物語を語りたい。俳優としても語れるけど、監督の場合はよりパーソナルな視点で語ることができるし、カメラを向ける側にいると居心地がいいんだ」とも話すマシュー。敬愛する監督は、大林宣彦をはじめ、アルフレッド・ヒッチコック、コーエン兄弟、ジョン・ウォーターズ、トッド・ソロンズ、デヴィッド・リンチ、ウェス・アンダーソン、ヴィンセント・ギャロなどなど、「全員の名前を挙げるのは無理!」というほどたくさんいるそう。ちなみに、やはりマシューが監督したシーズン8第20話「錬金術」は、大林監督が70年代に手掛けた『HOUSE ハウス』に影響を受けているとのことです。では、マシュー監督の目に、今いる日本はどう映っている?最後に聞いてみました。「日本と僕の住むアメリカでは、光(日の光)が違うと思う。だから、すべての色がちょっと違って見えるんだ。それがすごく印象的。今日みたいな雨空も美しいね(※インタビュー当日はあいにくの雨でした)。僕は雨も大好きなんだ」。「クリミナル・マインド11 FBI行動分析課」は9月6日(火)よりWOWOWプライムにて放送中(第1話無料放送)。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪 [海外TVドラマ](C) ABC Studios and CBS Studios, Inc.クリミナル・マインド/FBI特命捜査班レッドセル [海外TVドラマ]
2016年09月11日FBIの頭脳派チーム、BAU(行動分析課)が凶悪犯罪に挑む「クリミナル・マインド」。日本でも大人気の本作から、Dr.スペンサー・リード役のマシュー・グレイ・ギュブラーが実に3度目の来日を果たしました。シリーズ開始の2005年から出演し続けているマシューだけに、いまや「何でも聞いて!」状態。そこで、前編では長年リードを演じてきた俳優マシューの視点で、後編では演出にも携わる監督マシューの視点で語っていただきます。IQ187の天才にして、複数の博士号を持つリード。その並外れた知識と記憶力が、捜査を大きく前進させることも。近年のリードは特に、自信を身につけているように見えます。「リードはどんどん成長し、進化している。シーズン4の頃だったかな…。そんな役を演じられるのは光栄であると同時に、大きな責任を伴うものだと気づいたんだ。なぜなら、『クリミナル・マインド』には若い視聴者もいて、彼らはリードたちを尊敬している。エンターテインメントを超え、ある種のヒーローになっていたりもするからね」。変わり者のオタクっぽさも、初期に比べて随分と軽減。そこには、「リードを通し、頭のいい人はクールだってことを示していきたい」というマシューの思いがあるようです。「僕が子どもの頃は勉強ができる人よりパンチやキックが得意な人がカッコいいとされていたけど、いまはインターネットやテクノロジーの発達の影響もあり、頭のいいことがセクシーだと思われるようになった。マーク・ザッカーバーグがミック・ジャガーみたいにモテたりもするし。それって、リードにとっても追い風だよね(笑)」。そんなリードが、間もなく日本放送されるシーズン11で、「ある女性とデートをする」そう。過去には恋人を亡くしたこともあるリードだけに、展開が気になるところですが…。「とても面白いエピソードだよ。実を言うと、彼女とリードはすごくお似合いだと僕は思っている。かなり賢くて、リードの脳と心に刺激を与える存在なんだ」。また、シーズン11では新しい捜査官がBAUに仲間入り。「クリミナル・マインド」歴の長いマシューから新キャストへのアドバイスは?「1、僕を見るな!2、僕に話しかけるな!3、僕のことを考えるな!…なんてね。本当のことを言うと、アドバイスなんてないんだ。映画の場合は1~2か月の撮影だから悪夢のような人がいても何とか耐えられる。でも、ドラマの場合はひょっとしたら何年も一緒に働くことになるかもしれないわけで、演技の上手さと同じくらい人柄が大事。だから、新しいキャストは大抵性格がよくて評判のいい人なんだ。じゃないと無理だよね」。後編では、いまや「クリミナル・マインド」の演出も手掛ける“監督マシュー”が語ります!(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:クリミナル・マインド/FBI特命捜査班レッドセル [海外TVドラマ]
2016年09月03日新海誠監督の新作『君の名は。』が8月26日(金)に封切られ、週末2日間で動員68万8,000人、興収9億3,000万円を記録。配給の東宝によると興収60億円を見込める出足だといい、もしこの数字を達成すれば、昨年公開の『バケモノの子』(細田守監督)を上回ることになる。この夏、『シン・ゴジラ』に続く社会現象を巻き起こした『君の名は。』に、なぜ私たちは熱狂するのか?もちろん、日本アニメ界の次代を担う存在として、国内外で熱い視線を浴びる新海監督の新作であるという注目度がある。『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』と、作品を重ねるごとにクオリティとスケール感を更新し続ける“新海ワールド”の最新型は、アニメファンならば見逃すわけにはいかない。それでも年に数回、映画館に足を運ぶようなライトな観客層にとって、新海誠というクリエーターは“知る人ぞ知る”存在でもある。しかも、本作は新海監督にとって、過去最大規模となる300超スクリーンでの封切り。宣伝やタイアップの大量投下が効果を発揮したのは間違いないが、それ以上に、『君の名は。』という作品そのものに、観終わった後「誰かと話したい」「誰かに伝えたい」と胸を熱くさせる“何か”があることは確かだ。その“何か”とは、物語の意外性、作品の時代性、テーマの普遍性である。夢の中で入れ替わった少年少女の恋模様と冒険…のはずが、物語は予想もつかない方向に展開し、観客をクギづけにする。マスコミ向けの試写で1回、そして封切り後に新宿バルト9でもう1回鑑賞したが、やはり映画が“あの瞬間”を迎えると、客席は水を打ったように静まり返った。そこから始まるハリウッド映画顔負けのスペクタクルは圧巻の一言!そして、男女の入れ替わりという設定ながら、古めかしいジェンダーの問題から解き放たれた風通しの良さ、度重なる自然災害と対峙する日本人の心象風景(この点も『シン・ゴジラ』との共通点を見出せる)といった2016年だからこそ成立する時代性が、作品に説得力を与えている。何より友情、恋、青春、冒険、成長といった夏休み映画の必須事項を決して手放さない普遍性が、あらゆる世代の心に響いているのではないか。(text:Ryo Uchida)
2016年09月03日【ママからのご相談】夏休みが終盤に差し掛かり、小3の息子の宿題を確認して愕然!国語や算数のドリルは半分、工作は中途半端、自由研究はやりっぱなしでまとめていない、読書感想文は本を借りていないという状態……。昨年までは学校が作成したプリント数枚と作文くらいだったので、油断していました。おかげで夏休み後半の予定をいくつか断念して息子の宿題を手伝う羽目に。皆さん、親が放っておいてもお子さんは宿題をちゃんと終わらせているのでしょうか?●A. 一切手伝わない保護者は約3割!ご相談ありがとうございます!ママライターのパピルスです。そろそろ夏休みが終わり、始業式を迎えているご家庭、また宿題の追い込みにてんやわんやのご家庭もあるでしょうか?ご相談者様のご家庭では、このままでは宿題が終わらないかもしれない!ということで、お母さんが宿題を手伝うことになったようですが、多くのご家庭の実態はどうなのでしょうか?パピマミが行ったアンケート『小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか?』を参考に見てみたいと思います。●夏休みの宿題、手伝う? 手伝わない?『小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか?』・1位:子どもの進み具合によっては、手伝うかもしれない……41%(43人)・2位:一切手伝うつもりはない……32%(34人)・3位:自由研究を手伝う予定……17%(18人)・4位:工作や手芸、家庭科の課題を手伝う予定……6%(6人)・同率5位:手伝う時間がない……2%(2人)・同率5位:計算ドリルや漢字ドリルを手伝う予定……2%(2人)・7位:読書感想文を手伝う予定……1%(1人)※有効回答者数:106人/集計期間:2016年8月1日〜2016年8月3日(パピマミ調べ)----------こちらのアンケート結果によると、第1位は「子どもの進み具合によっては、手伝うかもしれない……41%(43人)」でした。できれば子ども自身でやり遂げてほしいと思っていらっしゃるのだと思いますが、間に合わないのであれば手伝うこともアリというお考えの方が4割ほどいらっしゃるようですね。ついで2位は、「一切手伝うつもりはない……32%(34人)」でした。こちらの約3割の方は、自分の宿題なのだから自分で全て仕上げるのが当然!というお考えでしょうか。3位以下は、手伝おうと思っている宿題があらかじめ念頭にある方々となりました。中でも多いのは、「自由研究を手伝う予定」という方です。自由研究は準備から実施、まとめまでさまざまな工程があるだけに、夏休みの宿題の中でも難関といえますね。夏休みといっても忙しい保護者の方が多いと思いますが、「手伝う時間がない」という回答が2%しかいらっしゃらなかったのは意外でした。●夏休みの宿題をスムーズに仕上げるには?夏休みの宿題がスムーズに終わるように工夫されていることはあるのでしょうか?周囲のママたちにお話を伺ってみました。『夏休み初日、親子で夏休みの宿題をすべて書き出します 。うっかり忘れて慌てることがないように終わったらチェックを入れていきます』(小4女子のママ)『息子と一緒に夏休みのカレンダーを作ります 。帰省や旅行、習い事のイベントなど宿題ができない日もあるので、それらの日には印をつけて、宿題の量と照らし合わせてみます。その上で、「自由研究はこの辺でやろう」「ドリルは1日○ページずつ進めよう」と計画を立てています』(小5男子のママ)『小1のころから娘に全て任せています。たまに進み具合を聞くくらい。低学年のころはペースが分からず、最後の1週間に慌ててやったこともありましたが、それもいい経験。次の年には、去年は大変だったという記憶があるので、少し改善されました。小学生のうちに自分で宿題の管理ができるようになってほしいので、なるべく関わらない ようにしています』(小3女子のママ)『兄弟で対照的です。兄はドリル系を早く終わらせてしまいたいタイプ。弟は自由研究や読書感想文を早く終わらせてしまいたいタイプ。自由研究の材料が集まらなかったり、思うような結果が出ずにやり直したり、読書感想文の課題図書が品切れになってしまったりするので、毎年苦戦しているのは兄の方です。それが分かってからは、二人とも自由研究や読書感想文から終わらせる ようになりました』(小6と小4男子のママ)『夏休みの前半にドリルを終えてしまうと、始業式が始まってから勉強のペースを思い出すのに苦労すると担任の先生に言われました。そこで、なるべく前半、後半に偏らずにドリルをする ように計画をさせています』(小5女子のママ)『帰省、習い事の合宿、塾の夏期講習などとにかく忙しい!このスケジュールの中で放っておいて子どもだけで宿題を終わらせるのは正直難しいです。宿題自体を手伝うことはありませんが、スケジュール管理の面で手伝う という感じです』(小6女子のママ)いろいろお話を伺ってみると、高学年になればなるほど「夏休みのスケジュールがびっしり!」という声を耳にしました。忙しいスケジュールの合間を縫って宿題をするには、家庭の予定を親子で共有することが欠かせませんね。計画の段階で親子で協力して取り組んでおられるご家族が多いように感じました。ご相談者様も夏休み途中で息子さんの宿題の進み具合に危機感を覚えたようですが、まずは夏休みの始めに親子で計画を立てられるとよいですね。特に宿題ができないような予定が入っている日は早めに明らかにしておくと、子どもも覚悟して宿題に取り掛かりますし、「こんなはずじゃなかった」ということを防げます。----------中学生までには、一人でも宿題を期日までに終わらせる力をつけてほしいものです。何から何まで親が管理するのではなく、徐々に計画の段階から子ども一人でもできるようにしていくのが理想的ですね。今年の反省を活かして、来年の夏休みにつなげていきましょう!【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜7位)】小学生の夏休みの宿題、親が手伝いますか? | パピマミ()●ライター/パピルス(フリーライター)
2016年08月30日こんばんは、古山エリーです。同い年の悪友(じゃなかった、数少ない大切な独身の女友だち)と久々にお茶を飲みながら話したこと――以前は仕事の悩みと恋愛の悩みがメインだったのが、この日の2人の話といったら、ほぼほぼアンチエイジングにまつわる情報交換です。なかでも盛り上がったのは、ファスティングダイエットについて。ファスティングって言うと響きは何だかお洒落ですが、要は断食。全く食べないのは身体に悪いので、酵素ドリンクやスムージー、スープなどで栄養を補給しながら数日断食をして身体の中をキレイにするわけですが…。こういう話で盛り上がるというのは、もう外側をどうこうじゃないってことです…。内側から補強していかないとどんどん衰えていくんです…。ですが、数日間とはいえ自分で管理するのは大変だよねーということで(他力本願だなぁ…)、リフレッシュ休暇を兼ねて2泊3日のプチ断食の旅をすることに!調べてみると、意外にも都内ではなく静岡、栃木、埼玉、茨木などのリゾートホテルや施設に週末断食プラン、ありましたー!が、スパやエステ付きがいい、景色のいい所がいい、あんまり遠すぎるのも嫌だと、次から次へとワガママな条件が出てくる、出てくる。年齢とともにますます貪欲になっていく、ワガママ三昧な四十路です。30代はギリギリ恋だの愛だの男に求めるものはああだこうだと語っていたのが、40代になると男よりも自分のボディ(内側)の関心度の方が高くなる(自分優先になる)なんて…こんな日が来るなんて…。で、体をリフレッシュする前に“心”もリフレッシュ(=栄養補給)してあげなくてはー!と、断食を頑張っちゃえるくらいテンションの上がる映画、観てきました。『ハートビート』というダンスと音楽と青春と恋愛がステキにがっちゃんこ(言い方が古い…)した映画。有名な俳優が出てるわけでも大作でもないのでノーチェックの人も多いと思うんですが、コレ、本当に面白いっ!バレエもストリートダンスも本物であるからこその迫力があって、ヴァイオリンを奏でる新星の英国俳優ニコラス・ガリツィンが、まぁ~色っぽいこと!しかも(上半身)裸でヴァイオリンってぇー!たまりませんっ(結局、そこですか…)。そんなこんなでプチ断食の旅の後は、彼らのように出会いを求めて&彼らの100分の1くらい踊れるように、今度はダンスに挑戦ってこと?四十路よ、いったい何処へ行く?今宵はここまで、また次回。(text:Elie Furuyama)
2016年08月28日2016年7月クール、実は密かに“胸アツ”(胸が熱くなる)な作品が多いと言われていることをご存知でしょうか。中でも注目なのが、お仕事ドラマです。会社勤めをしたことのある人なら誰しも“あるある”と共感、涙してしまうこと間違いなし!そこで今日は、取り分け“営業職”にスポットを当てた2作品をピックアップ。「営業部長吉良奈津子」VS「HOPE~期待ゼロの新入社員~」それぞれの見どころを分析していきましょう。■主人公なのに…斬新過ぎる“空回り”!?アラフォー世代共感の「営業部長吉良奈津子」松嶋菜々子さんが3年ぶりの連ドラ主演を務めることでも話題の本作。主人公・吉良奈津子は、大手広告代理店の元売れっ子クリエイティブディレクターという役どころです。このドラマ最大の特徴は、産休から復帰した後、クリエイティブ局でなく営業開発部に配属されてしまった奈津子が、まるで主人公らしからぬ“空回りぶり”を気持ち良く見せてくれるところ。「営業なんて、クリエイティブに比べたら簡単簡単!」と最初は鼻で笑っていた奈津子でしたが…些細なミスが莫大な損失に繋がり、気がつけばクビの危機に。たとえ配属先が不本意なフィールドであろうとも「投げやりな気持ちで働いては、何事もうまくいかない」そんな世の常を改めて痛感させられる、ビジネス指南ドラマと言えるでしょう。脚本を手掛けるのが「GOOD LUCK!!」や「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」などで知られる井上由美子さんということで、松田龍平さん演じる後輩ディレクター・高木啓介が抱く、奈津子への淡い恋心。加えて、仕事と家庭の両立に奮闘する妻を献身的に支えようとする奈津子の夫・浩太郎(原田泰造)にも、ベビーシッター・坂部(伊藤歩)に対し不思議な情が芽生え始め…。井上さんにとって、入り乱れる恋愛感情、四角関係はまさにお手の物だと思いますので、今後の展開に期待が高まりますね!時に見ていて思わず目を逸らしたくなるような現実も登場しますので、心してご覧くださいませ。■“営業あるある”がリアル過ぎる!20代必見の「HOPE~期待ゼロの新入社員~」2014年韓国のケーブルテレビ局で放送され、一躍社会現象を巻き起こしたドラマ「ミセン‐未生‐」。その舞台を日本に移し、ひたむきに企業で働く若者たちの姿を描いた「HOPE~期待ゼロの新入社員~」が今期、胸アツドラマとして話題になっています(同枠視聴率対決ではなかなか苦戦していますが…)。主演を務めるのは、「Hey! Say! JUMP」の中島裕翔さん。彼が演じる一ノ瀬歩は、幼い頃から抱いていた囲碁のプロ棋士になるという夢に挫折し、生活のため、知人の紹介で総合商社の営業として働く道を選びます。しかしながら学歴も社会人経験もなく、周囲からの期待はゼロ。「自分自身の居場所はココではないんだ」という言い訳…その後ろ向きな姿勢から、度々失敗をやらかしてしまう歩。そこに救いの手を差し伸べてくれたのが、配属先の上司・織田課長(遠藤憲一)でした。強面だけど、部下思いの上司。さらには、山内圭哉さん演じる優しい先輩社員・安芸の役に立ちたいという小さなきっかけから歩はみるみるうちにその才を発揮していきます。…と言っても、本作の魅力は、その“みるみる”具合が非常にリアルだという点。これまでの企業ドラマで扱われてきた買収や倒産など大きな事象ではなく、部署同士の対立や資料の紛失、出世への嫉妬心など本当に細かな“営業あるある”が散りばめられているから面白いんですよね~。あなたのすぐそばにいる「あの人に似ている」というキャラクターがきっと登場するはず!大人の皆さまは、「若い頃はこんな風に体当たりだったなぁ」と昔を懐かしみながら視聴してみてはいかがでしょうか。■実はちょっと似ているかも…?後半戦の要となる注目キャラクターはこの人ドラマの後半戦を視聴するに辺り、何となく“怪しい”“臭う”キャラクターっていますよね!今回ご紹介した2作品においても、前半戦は主人公の仲間として登場していたのにも関わらず、徐々に不穏な空気を醸し出している注目すべき登場人物たちがいます。「営業部長吉良奈津子」では、DAIGOさん演じる一条が一際プンプン。奈津子の部下として寡黙に働いていますが、他部員と必要以上にはつるまないクールな性格の上、合理主義で無駄嫌い。奈津子をクビにしたがっている斎藤常務(石丸幹二)と何やら密会を重ねている様子がちらほら描かれているので、今後彼の動きが最終回に向けて影響してくるのは明白です。一方「HOPE」でも、歩の同期であり、インターン時代彼を助けてくれたことのある桐明(瀬戸康史)に変化が。学歴もプライドも高く、上昇志向の強い性格が前述の一条とちょっぴり似ている気もするのですが、本配属の後、実力ではなく情熱で仕事を進める歩にイライラし始め…。山本美月さん演じる香月への恋心と絡めて、ジェラシーは日に日に高まっているように見受けられます。果たして、彼らの裏切りが物語にどう影響してくるのでしょう?主人公たちのアツイ思いは届くのか、是非注目してみてくださいね。早いもので、今クールも残りわずか1か月となりました。いずれも非常にリアルな切り口が魅力的な作品ですので、疲れた週末…お酒のお供に!家族や友達に愚痴を言う感覚でご覧になってみては?(text:Yuki Watanabe)
2016年08月28日名作『男と女』から50年。名匠クロード・ルルーシュが、もうひとつの恋愛映画の傑作を誕生させました。運命的な出会いを経験した在インド・フランス大使夫人アンナと、映画音楽家アントワーヌが奏でる大人の男女の恋愛模様を描く新作『アンナとアントワーヌ愛の前奏曲』です。共にパートナーがいながらも、出会ってしまったふたり。アンナが、とある理由でニューデリー~ムンバイ~ケーララへの2日間の列車旅行に出ることを知ったアントワーヌが、ともにインドを旅するところから物語は大きく動き出します。アンナが旅する理由とは、夫の間に子どもができず悩んでいたため、聖者に会いたいとインド南部への巡礼を望んでいたから。アントワーヌも原因不明の頭痛に悩んでいたことから、彼女に同行することになったのです。物語の鍵を握っているのが、抱擁によって世界の人々を癒し続けているインドの聖者シュリー・マーター・アムリターナンダマイー・デーヴィ。実は、本作に特別出演している“抱きしめる聖者”が7月18日から20日まで、来日していました。そこで、“アンマ(お母さん)”と世界中の人々に慕われている彼女に会いに行ってきました。1953年、南インドの貧しい漁村に産まれたアンマは、幼い頃、周囲にいる貧しい人々の苦しみを目の当たりにし、思わず隣人たちを抱きしめたそう。そこから、自然に人々を抱擁する“ダルシャン”という行為が始まりました。彼女の抱擁を求めインドを訪れる人は多数。45年間にわたって世界中を訪れ、延べ3,600万人以上の人を抱きしめてきました。国内外で国際的災害支援・自立支援活動を展開する慈善活動家としても知られています。劇中、アンナとアントワーヌがダルシャンを受けるシーンは、本作のハイライト。そこで、私も体験してきました。実は9年ぶり2回目のダルシャン。来日は27年目26回目というアンマが2007年に来日した際、取材に伺ったのです。その時と全く変わらない、あたたかい笑顔で迎えられ、ぎゅっと抱きしめられ、まるで母親が幼子の不安を取り去るかのようにあやされます。ただそれだけですが、大地に抱かれるような安心感と、耳元で囁かれる「愛しい娘」という快い響きは、心にじんわりしみわたるよう。あっという間の出来事だった前回に比べ、落ち着いていられた今回でしたが、肉体的接触が少ない文化の中で暮らす私には、今回もとても親密で特別な経験でした。世界を抱きしめ続けるというシンプルな行為。だからこそ、アンマの中にある慈悲深さを実感できるのかもしれません。肉体的接触は身体の痛みを軽減するという研究もあるだけに、抱きしめられることで軽くなる心の痛みもあるはず。見ず知らずの人を抱きしめ続けるのは時に苦しくもあるでしょう。それでもダルシャンを続けるアンマに、直接話を伺う貴重な機会をいただいたので、全文をご紹介します。そこには、価値観の違う者たちがいがみ合うことなく、共存するための大いなるヒントが。ご興味がある方はぜひ。――抱擁を通して、来た人、また来たいけれど来られない人に伝えたいことは?アンマ「愛は、全宇宙を結びつけている根本的な要素です。愛は、わたしたちの力の源でもあり、純粋さの源でもあり、調和の源でもあり、一体性の源でもあります。わたしたちは本来、愛の中に生まれ、愛の中で生き、愛の中で肉体を去るはずの存在です。でも実際には、ほとんどの人がそうできていません。人々は、純粋な愛を経験することなく生き、死んで行ってしまいます。わたしたちがこの世界でしているあらゆることは、霊性修行であれ、俗世での活動であれ、日々の義務であれ、すべて愛が原動力になっています。わたしたちはそれを、責任とか、情熱とか、決心とか、様々な名前で呼んでいますが、どのような名前で呼ぼうとも、それは愛なのです。その背後にある力は、愛なのです。その愛こそ、わたしたちが目覚めさせなくてはいけないものです。人々の内に、ほんの少しでも愛を灯すことができれば、多くの問題を簡単に解決できます。愛には障壁がありません。愛は、この世界のあらゆる人間や生き物が理解できる、唯一の普遍的な言語です。愛を通せば、何でも伝えることができます。愛は、最古の旅人であり、最高のコミュニケ―ション言語です。アドレスを書くと電子メールが届きますが、愛は、人と繋がるための、最も理想的で力のあるアドレスです。愛は、ラジオの電波にも似ています。ラジオ局の近くに住んでいても、自分のラジオの周波数を合わせないと、番組を受信できません。愛はわたしたちの本質です。本質ですから、全く変えることができません。でもわたしたちは、そのことを知らず、その愛が見えなくなっています。それは、ホコリで覆い隠された鏡に似ています。鏡はずっと鏡のままですから、ホコリを取り除けば、光を反射するという鏡の本質を取り戻すことができます。それと同じように、愛は常に、わたしたちの内にあるのです。太陽から遠く離れていても、地上の蓮は、花開きます。愛に距離は関係ありません。電話を使うと、遠く離れた人と繋がることができます。そのとき電話番号が役に立つように、愛によって、アンマの愛やエネルギーが、人々のハートに届くのです。手紙を出すことを相手が知らなくても、相手の住所を書けば届きます。手紙を送るその決意と同じように、アンマは、会場に来た人に対しても、来られなかった人に対しても、同じようにサンカルパ(決意)を持っています。ですから、会場に来られなかった人にも、愛は平等に届きます」。――国籍、宗教、人種を問わず、日々多くの方が救いを求めてアンマの元に訪れますが、彼らとの出会いから、人間の幸せとは何だと考えていますか?アンマ「真の幸せとは、完全に満ち足りることです。お腹がすいたときに、たくさん食べてお腹がいっぱいになる、といった満足感は、一時的で、肉体的なものです。しかし、本当の意味で内的に満ち足りると、環境や状況が良くても悪くても、内面がそれに影響されなくなります。例えば、お腹が空いても、内面はそれに影響されず、体が疲れても、活動の意志が影響されなくなります。どんな状況でも、心が完全に制御されていて、静かなままでいるようになります。心が完全に静かなその状態が、本当に満ち足りた状態です。それは完全に、永遠に確立された、至福に満ちた意識状態で、そこから後戻りすることはありません。その完全に満ち足りた状態に至るまでには、様々な段階があります。それは、愛に様々なレベルがあるのと同じです。人によって、その梯子の一番下にいたり、二段目、三段目、四段目にいたり、一番上の段にいたりします。完全に満ち足りた至福の意識状態に達すると、あらゆる状況を楽しむことができます。外界の状況ではなく、楽しむこと自体が、中心になるのです。例えば、今日は豪華な宮殿に住んでいて、召使が大勢いて、一日に三度、豪華な食事を持ってきてくれて、あらゆる設備がそろっていて、贅沢な暮らしをしているとします。そして次の日には、自分が召使になって、粗末な小屋に住んでいるとします。宮殿に住んでいる時には、美しいシャンデリアやイタリア産の大理石や、エアコンや美しく柔らかいベッドなど、その宮殿のすべてを楽しみます。そして次の日に粗末な小屋に住むことになって、一日中何も食べられなくても、その小屋での暮らしを本当に楽しみます。そのように、外界ではなく、至福の中ですべてを楽しむことが、人生の中心になるのです。それは、熟睡中の状態に似ているところがあります。ただし、熟睡中は意識がありませんが、真に満ち足りている至福の意識は、完全に目覚めている、という違いがあります」。時代や文化が違っても、人間が心から望むもの、本当に満たされるために必要なものとは、何も変わりはない。どんなに物質的に満たされていても、人は愛なしに生きるとき、虚しさを感じる。映画『アンナとアントワーヌ愛の前奏曲』が伝えるメッセージと、アンマが抱擁で伝え続ける願いは、見事にシンクロしていると感じられる体験でした。アンマによる回答/特定非営利活動法人 国際チャリティ協会アムリタハート(text:June Makiguchi)
2016年08月27日今更ではあるが、人気漫画の実写化企画が相次ぐ日本映画界。最近だけでも『銀魂』(空知英秋原作、小栗旬主演、2017年公開)、『BLEACH』(久保帯人原作、福士蒼汰主演、2018年公開)の製作が発表され、ファンの間で大きな話題になったばかりだ。なぜ、漫画の実写化が多いのか?…という疑問については、「映画離れしている若い世代の関心を引くため」「製作委員会方式が定着しているから」「映像技術の進歩」など、すでに語り尽くされた感があり、そのどれもが正論に聞こえるし、仕組みとしては以前であれば「まずはアニメ化で盛り上げる」、近年は「雑誌連載との連動」を経て、満を持しての劇場公開という流れが存在している。批判もあるだろうが、ビジネスモデルとして優良だ。一方で、『るろうに剣心 京都大火編』『伝説の最期編』が2部作合わせて興収95億円を記録したのを最後に、『寄生獣』『進撃の巨人』(ともに2部作)といった肝いりの実写化作品が爆発的な大ヒットにつながっていない現状がある。最近の例外は、興収40億円を優に超えた『信長協奏曲』で、こちらは原作やアニメ人気に加えて、実写ドラマの好評ぶりが動員に結びついた(そう考えると『ルパン三世』も成功させた小栗旬ってやっぱりすごい)。今年もGW、夏休みと主演級のスターが勢ぞろいした大型プロジェクトが相次いで、低迷している。その一因は「原作と映画は別物」という発想から、大胆なアレンジを加えた結果、ファンから総スカンを食らったから。安易な改悪は論外だが、たとえ映画の作り手が新たなビジョンを提示したつもりでも、それが“逃げ”に見えてしまえば、負け戦だ。成否の分かれ道は、いかに原作に宿るテーマや精神性を、慎重に見極めるかにかかっている。さらにこの夏は東宝が単独製作した『シン・ゴジラ』が社会現象を巻き起こし、漫画実写化の地位を大きく揺さぶっている。胸キュン案件はさておき、この先、漫画実写化の未来を占う上で注目すべきは『デスノート Light up the NEW world』(10月29日公開)、『3月のライオン』2部作(2017年春公開)、『鋼の錬金術師』(2017年冬公開)の3本。どれも原作の知名度、豪華なキャスト、実力派監督と「コケるわけにはいかない」勝負作だ。(text:Ryo Uchida)
2016年08月27日そろそろ、ハサミデビューかな?でも、まだ危なっかしいしなー…とお悩みのママ!はじめてのハサミはどんなのがいいの?ハサミを上手に使えるようになる為のステップアップ方をご紹介します。夏の工作、親子で一緒に楽しみましょう♡ハサミを使うとこんなメリットが…ハサミを使うことで、子どもの創造力を刺激し、集中力や手先が器用になるだけでなく、脳を健やかに発達させる効果があると言われています。さらに、今後文字を書く時にも必要となる力なんだそうですよ!ハサミっていつからはじめたらいい?先輩ママたちに聞いた所、特に何歳からというのはなく、家庭の環境によって始めるタイミングがバラバラみたい。兄妹がいると、1歳ぐらいから使っている子もいるみたいですよ!我が家は、下の妹が最近1歳になったのですが…とてもじゃないけど私の方が、ハラハラして見てられなそうなので、まだ使わせていません。ちなみに、上のお兄ちゃんは2歳ごろから始めました。私がハサミで切ってる姿を見て、興味をもったのがきっかけ。私の言ってることを理解しはじめてたので「そろそろいいかもっ!」とAmazonで子ども用のハサミを注文しました。初めてのハサミはどんなのがいい?我が家は先端が丸くなっていて、 スプリング(握る力はあるけれど、ハサミを開く力が弱い子どものための補助機能)がついてるハサミをはじめて購入しました。ステンレス製にプラスチックがついてタイプで、プラスチックのガードがあるので、紙は切れるけど指は切れないようになっています。でも、ちゃんとママが横について見てないとやっぱり危ないですけどね!子ども用ハサミは他にも、完全プラスチック製の紙専用バサミがあります。刃もプラスチック製なので、切るのに少しコツが必要みたいです。このハサミ安全性は高いけれど、切れなさすぎて子どもがイライラしちゃう事も…。はじめる年齢や、安全製をしっかり踏まえたうえで、選んであげてくださいね!ハサミのお約束とステップアップ方法はじめに、ハサミを使う時のお約束をしっかり伝えましょう。例↓①ハサミでは紙だけを切ること②ハサミを使う時は座ること③ハサミを持って歩かない…などなどあとは、その都度お子さんの様子をみながら、お約束項目をママが増やしてあげてくださいね。では、さっそくはじめましょう!!♤ステップ1♤まずは、1センチぐらいの細い紙からはじめます。まだ「チョキチョキ」と1人の力で連続してハサミを動かせないので、なるべく1回で切れる太さが良いです。子どもが切りやすいように、目安として線が書いてあると、頑張ってそこを切ろうとしますよ。はじめは上手く切れなかったりしますが、だんだん出来るようになるので、褒めてやる気を伸ばしてあげてくださいね♪♤ステップ2♤次のステップは、今まで切っていた紙の太さを倍にします。ここでは「チョキチョキ」と、連続で手を動かす練習をします。「チョキチョキ」と自分が動かしたハサミで、紙が切れると更に楽しくなって、 達成感が増しますよ。※ステップ2でも、目印の線はあった方がいいです。♤ステップ3♤連続してハサミを動かせるようになったら、曲線を練習します。最初は「半円」からはじめて、慣れてきたら「丸」へ。スムーズにハサミを動かせるようになってきたら「くねくね」や「ギザギザ」など、いろんな切る経験をさせてあげてみてください。↓こんなハサミワークも楽しいです♡子どもと一緒に簡単工作〜うちわ編〜ハサミで切った紙をつかって、簡単オリジナルうちわの作り方。〔必要な物〕・ハサミ・折り紙(チラシとかでもOK)・ノリ・クレヨンなど〔作り方〕⚠️始める前に、ママがあらかじめうちわに白い紙を貼り付けておきます。①折り紙をハサミで「チョキチョキ」好きなように切ります。いろんな大きさや形があると良いです。②切った折り紙を好きなように、うちわに貼りつけます。③クレヨンなどでお絵描きしたり、シールのか貼ったら完成です。とっても簡単だけど、ハサミやノリを使って楽しくオリジナルのうちわが作れますよ。息子も自分で作ったうちわがお気に入りで、良くそのうちわで扇いでくれたりしてます。ハサミデビューしたら、一緒作ってみてはいかがですか♪
2016年08月26日ここ数年は水着を着ることもなく、もちろん今年も水着どころかビーチに近づくこともなく、地味な、地味すぎる夏を過ごしていました。何処にもバカンスに行っていないのに「旅行?何焼け?」と聞かれてがっくりしたことを思い出し、今年は飲む日焼け止めでシミ対策。出掛ける少し前にカプセルを1つ飲んでおくだけで、移動中に浴びる程度の紫外線はブロック。サングラスと日傘をプラスすれば、首、腕、足…全身に日焼け止めを塗る手間が省けるんです。はい、年々ズボラになって、恋までズボラになっていく四十路、古山エリーです。今宵もたわごとお付き合いくださいませ。夏らしいことを何ひとつしないまま8月が終わってしまいそうななか、唯一の楽しみは、街が静かになりかけた頃に1杯だけお酒を飲みに行くこと(文字にするとなかなか切ない…)。そのバーを訪れるのは3度目だったと思うんですが、その日、お隣にいたのは20代の男性2人。私の隣にいた男性が一生懸命にもひとつお隣の男性を口説いていて、目が合ったので「頑張って」と小さな声でささやくと、軽くウィンク&ガッツポーズ。そして、なんと!2人一緒に帰って行きました。微笑ましいなぁ、羨ましいなぁと思いつつ、気づけばカウンターにひとり残され、哀愁100%です。「お前も頑張れよぉ」「何やってんだよぉ」と、自分に小さく喝を入れました。いいなぁと思った相手を口説くときって、会った瞬間に何か強烈に感じるものがあるから口説く、この出会いを無駄にしたくないから口説くわけですが、最近はそんな“何か”を感じることもめっきり減り、どんどん鈍感になっていっているような…(“ような”じゃなくてなってるんだって、危険だって!)。そう言えば、恋愛映画を観て泣く頻度も少なくなっている気が…。と、鈍感女から脱出するためにもってこいなラブストーリー、観ました。ニコラス・スパークス原作の『きみがくれた物語』です。『きみに読む物語』をはじめ、『メッセージ・イン・ア・ボトル』『親愛なるきみへ』『かけがえのない人』など、彼の恋愛小説は10作ほど映画化されていますが、私、そのすべてを観ております。そんなにいい恋愛映画を観ているのに、なぜに自分の恋愛はうまくいかないのか、踏んだり蹴ったりなのか…と思いますよ、思います。でも、今さらジタバタしても仕方ないので、せめて遠ざかっていく恋愛感情を取り戻すべく、ロマンチックな世界で潤いをチャージしようと思ったわけです(別名、現実逃避)。物語は――第一印象はサイアクだったトラヴィス(ベンジャミン・ウォーカー)とギャビー(テリーサ・パーマー)が恋に落ち、結婚をして、そして“ある事件”によってトラヴィスは“ある選択”を迫られます。愛する人のことをどれだけ理解しているのか、愛しているからこそどういう選択をすればいいのか、愛の選択のお話です。ニコラス・スパークスが綴る愛の物語には、もしかしたらこんな運命的な出会いがあるかもしれない、永遠の愛もあるかもしれないと信じさせてくれる力がある。枯れかけていた我が身、しっかり潤いました。この潤いがあるうちに、あるうちに…頑張れよ、自分!と、もう一度、喝!あ、水着を着る予定はないですが、夏→水着→むだ毛→「SATC」でお馴染みのブラジリアンワックスを思い出すという流れで、只今いいサロンがないか探し中です(いったい何の告白?)。今宵はここまで、また次回。(text:Elie Furuyama)
2016年08月21日現在ハリウッド映画界ではコミックの女性ヒロインたちがアツい。人気キャラクターのバロメータにもなるコスプレが有名な7月開催のサンディエゴ・コミコンでは『スターウォーズ/フォースの覚醒』ですっかり人気者となったレイや、『スーサイド・スクワッド』で人気沸騰中のアナーキー女子ハーレイ・クイン、そして2017年6月2日全米公開予定の『ワンダーウーマン』などのヒロイン・コスプレが目立ち、「スーパー・ヒロイン分析」などの女性ヒーロー系パネルディスカッションも目に付いた。ハーレイ・クインが人気の映画『スーサイド・スクワッド』は、日本の9月公開予定に先駆け全米で一足早くオープンしたのだが、批評家たちの間で前評判がイケておらず、デビュー週の興行成績が懸念されていた。結局は全米ナンバーワンの座に輝き、映画の関係者たちは胸をなでおろしたのだが、この結果はスクワッドメンバーで紅一点のハーレイ・クインに負うところが大きかったのでは、というのが界隈の噂だ。筆者の知り合いにも、本作を観に行くきっかけとなった理由を尋ねると、「ハーレイ・クインに興味があったから」と答えた人が多かった。ジャレッド・レト演じるジョーカーも話題の的だったが、ハーレイ・クインの重要さはキャラ商品などでの扱われ方を見ても明らかで、彼女の存在は本作を窮地から救い出したと言っても過言ではないと思う。その昔、TVでリンダ・カーター主演の「ワンダーウーマン」が人気を博していた。人間が窮地に陥ると普通の人間の姿からワンダーウーマンに変身して悪者をやっつける。頭にはティアラ、アメリカ国旗をモチーフにしたセクシーなコスチュームを身につけ、ビシバシ悪い奴らをなぎ倒していくワンダーウーマンの姿は超カッコ良く、子どもながらに憧れたものだ。だがワンダーウーマンは、やがて女性の首相が誕生するような時代になっても大スクリーンに登場しなかった。最先端であるはずのハリウッドは、女性のスーパーヒーローを主人公に据えた映画を製作することはビジネス上のリスクだと感じていたのである。しかし、今年に入り生誕75周年を迎えるワンダーウーマンの映画撮影がついに開始された。気が遠くなるような待ち時間を経ての映画化がついに始動したのである。先日どこかで読んだのだが、現在マーベルとDCコミックの男性と女性コミックヒーローの割合を比較するとヒーロー3対ヒロイン1なのだという。これはコミックが生まれた当時から、男性をターゲットにして描かれた作品が殆どで、コミックに出てくる女性といえば、胸がやたらとデカくセックスアピールむんむんで、一歩間違えば夜の街角で仕事をする女性のような格好をしたキャラが多く、これでは女性リーダーが引いてしまうのは当たり前といった描写が多かった。女性の指示なしに強力なスーパーヒロインは成り立たないのだ。そんな状況が大きく好転し始めたのが去年から今年にかけてのことだ。例えばマーベル・コミックの女性ヒーロー「ミス・マーベル」には、これまで胸がこぼれんばかりのコスチュームを着せていた。しかし、そのコスチュームを2014年から新装して、身体に密着しない長袖のミニ・ドレスという、スーパーヒロインにしてはいたって保守的で、女性も好感を抱けるようなルックスに描き変えた。そして女子パワー全開に向けての最大の改革は、もっと数多くの女性コミックアーティストを起用したことだ。女性の立ち位置から描いたスーパーヒロインは、男性の描くそれとはかなり違うものになり、女性も共感しやすくなることは容易に想像がつく。ちなみに映画『ワンダーウーマン』は、TV時代のティアラ(=お姫さま“冠”)ではなくゴールドのヘッドバンドを着けている。現代の女性たちにとってティアラに象徴されるお姫さま願望はバカげているのだ。セクシーだが品が良く、美しいがカッコいい。これが新ワンダーウーマンである。ハリウッドでいま女性スーパーヒーローがホットだというのは、一時的な流行などではない。これからますます本格化していくハリウッド映画界「女子革命」は、まだ始まったばかりなのである。(text:Akemi Tosto)
2016年08月20日日本各地でお祭りが開催されている8月、都心の六本木でもお祭り気分が味わえる「六本木ヒルズ盆踊り 2016」が8月26日(金)~28日(日)に開催される。26日は前夜祭で「楽劇 六本木楽」や縁日屋台が賑わいを見せ、27日・28日は六本木ヒルズアリーナ中央に立てられたやぐらを中心に「六本木ヒルズ盆踊り」が開催される。今月は、昼は映画を観て、夜はお祭り気分で盛り上がる六本木デートに出かけてみて。今月ピックアップする映画は、清水玲子によるミステリーコミックを映画化した作品『秘密 THE TOP SECRET』。キャストには、生田斗真を主演に、岡田将生、松坂桃李ら人気の俳優陣が集結した注目作。ストーリーは、被害者の“脳に残った記憶”を映像化し、迷宮入りした事件を捜査する警察庁の特別機関「第九」を舞台に、室長を天才・薪剛(生田斗真)のもとに、新人捜査官の青木一行(岡田将生)が配属されてきたところから始まる。「犯人の脳の記憶を見て、行方不明の少女を探す単純捜査」をきっかけに、「第九」が脳内捜査を進めると、事件を根底から覆す“驚愕の真犯人”が現れる。さらに、事件は次々と連鎖し、決して触れてはならないとされる「第九」の闇、貝沼事件へとつながっていく――というミステリアスな物語。完成度の高い作品世界にぐいぐいと引き込まれていきそうだ。二人で夏のサスペンスを楽しんで。TOHOシネマズ六本木で映画を楽しんだら、早速「六本木ヒルズ盆踊り 2016」の会場となる六本木ヒルズアリーナへ向かってみて。「六本木ヒルズ盆踊り」は今年で14回目を迎える六本木ヒルズの夏の風物詩。六本木ヒルズから誕生した歌手・六本木じろうが歌う六本木ヒルズオリジナル盆踊り曲「六本人音頭」に合わせて踊る、一般参加型のイベントだ。ぜひ二人で浴衣で訪れて会場を埋め尽くす浴衣に身を包んだ人々と一緒に盛り上がりたい。26日に行われる「楽劇 六本木楽」は、六本木ヒルズオリジナルの芸能演目で、日本各地にある大田楽のプロ集団“わざおぎ”と六本木ヒルズの住民や六本木ヒルズで働く方々、近隣エリアに住む一般参加者、総勢約150名が披露する圧巻のパフォーマンスだ。翌日の27 日(土)は岩手県盛岡市の「山岸さんさ踊り」、28 日(日)は青森県黒石市の「津軽民謡手踊り」が同じく披露される。会場には、六本木ヒルズ内のレストラン&ショップが、この時限りのオリジナルメニューを提供するオリジナル屋台16店舗とオリジナルキッチンカー6店舗が登場する。屋台では「バルバッコア (シュラスコ)」、「ベトナムごはん ロータスパレス イートアンドデリ (ベトナム料理)」、「トラヤカフェ (スウィーツ&カフェ)」など多彩なジャンルの名店が揃い、さまざまな串メニューが提供される。キッチンカーには、「ミシュランガイド東京 2016」にて昨年に続き1つ星を獲得した「ジャン・ジョルジュ 東京」をはじめ、けやき坂の名店や「グランド ハイアット 東京」も出店しており、リーズナブルな価格で各店自慢のメニューを味わうことができるので、お見逃しなく!そのほか、昔懐かしい夏祭りを体験できる輪投げや射的、お面などの遊戯屋台が並び、ワークショップ、ドラえもんとドラミのバルーンパレードなどがイベントを盛り上げる。また、浴衣で訪れれば六本木ヒルズ森タワー屋上「スカイデッキ」の入場料(通常大人500 円、子供300 円)が無料になるので、ぜひトライしてみてはいかが?夏の終わりを締めくくる一晩を過ごしてみて。『秘密 THE TOP SECRET』は全国にて公開中。(text:Miwa Ogata)
2016年08月20日菅田将暉と早見あかりが浴衣姿で花火見物をしながら、それぞれの想いを歌に乗せる「グランブルーファンタジー」のCMが注目を集めている。2人はこれまでの同CMシリーズで少しずつその“距離感”を縮めてきたものの、あともう一歩が縮まらない。そんな、ちょっぴりほろ苦い切なさとドキドキが詰まった“夏のカップル”を描くCMに迫った。■最旬男子&女子のその先が気になる!「グラぶってる?」を合い言葉に、菅田さん、早見さんほか、松重豊、富田靖子らが登場し、さまざまなシチュエーションのCMが製作されてきた「グランブルーファンタジー」。『デスノート Light up the NEW world』 『溺れるナイフ』など、話題作が途切れない菅田さんと、朝ドラ「マッサン」や人気ドラマ「ウレロ☆シリーズ」、映画『忘れないと誓ったぼくがいた』などに出演する早見さんは、同じ高校のクラスメイトという設定だ。最初の「屋上」篇で、「おまえ、あいつとグラぶってるの?」と菅田さんがジェラシー(?)を見せるところから始まった2人。菅田さんは続く「図書室」篇でも探りを入れつつ、6月の「教室でのひととき」篇ではさらに距離を縮め、ついに「グラぶらない?」と告白。実はこのCMには2パターンあり、1本は早見さんが「やだ」と冷静に突き放すも、もう1本では照れ気味に「いいよ」と答え、逆に菅田さんがちょっぴり戸惑う姿が映し出されている。そんな経緯をへて、夏の夜の浴衣デートが実現した最新CM「聞けない男子+言えない女子」篇。菅田さんはスマホにメッセージが届いても隠す彼女に、「誰から?」と聞くこともできない男子を、早見さんはそのメッセージが友人からの“告白確認”であることも、そして肝心の告白も言えずにいる女子を、甘酸っぱさいっぱいに自らの歌で表現。あの“鬼ちゃん”とはまた違うイメージの菅田さん、クールで“Sッ気”ある早見さん扮する2人のこれからが、気になるCMとなっている。また、『ちはやふる』「その『おこだわり』、私にも くれよ!!」、大河ドラマ「真田丸」などでさらに飛躍を遂げ、CM出演が急増中の松岡茉優は、ロッテアイス「爽」のCMで「時をかける少女」『青空エール』などの“ブレイク男子”竹内涼真、『ライチ☆光クラブ』などのイケメン個性派・柾木玲弥と共演。これまでの「丘」篇、「プール」篇での3人は、何かと世知辛い世の中をアイスを食べて乗り切ろう(?)という友だち同士の爽やかな距離感だったが、「バス停」篇ではドキッとするような出来事が!バスが定刻から遅れていることが気になる竹内さん。その185cmある長身の肩につかまり、背伸びをしながら引き寄せた松岡さんは、そっと耳打ちするが、その言葉にふいに顔を向けた竹内さんと“キス寸前”の近さに!よく見ると、背後では柾木さんがあくびをしており、2人のこの“事件”には気づいていない…?その後に竹内さんが見せる、ホッとした笑顔にも注目だ。カップルといえば、「ゼクシィ」の9代目CMガール・吉岡里帆と、その相手役・戸塚純貴の初々しい2人も見逃せない。吉岡さんは波瑠主演の朝ドラ「あさが来た」で一躍脚光を浴び、「ゆとりですがなにか」にも出演するなど今後も要注目の若手女優。また、「ゼクシィ」CM初、“相方”として登場する戸塚さんも『ライチ☆光クラブ』などに出演、「痛快TVスカッとジャパン」では“ウザい先輩or彼氏キャラ”を好演していることでも知られている。今回は、結婚するふたりだけがわかり合える「ふたりの法則」がテーマとなっており、「踊りだしたら」篇、「なあなあネコ」篇のキュートさはぜひ一度チェックしてみてほしい。■女性芸人×イケメン俳優のその先が気になる!結婚といえば、NTTドコモのCMでまさかの結婚式を挙げ、衝撃と驚きを届けてくれたのが、綾野剛と「ハリセンボン」の近藤春菜。しかも出会いは、綾野さん扮する新聞記者が、春菜さんと“父”・角野卓造に取材したことがきっかけ。メイキング映像を見ると、まるで実際の結婚式のように本格的で大がかりな撮影だった様子で、新婦姿の春菜さんもニヤニヤが止まらない!?ところが、最新の「ひかりって、誰?」篇では、綾野さんの寝言をとがめる春菜さんのひと言で、新婚の食卓が不穏な空気に包まれる。「仕事だ」と必死で弁明する綾野さんに、聞く耳を持たず、涙を見せる春菜さん。角野さんにもすっかり誤解されてしまった、夫婦の今後が気になる。さらに、アフラックの新CMで夫婦役となるのは、ぽっちゃり系芸人として大人気の渡辺直美と、CM界でも良き夫・良きパパを演じることの多い西島秀俊。突然入院することになった夫の病室を目指し、息子の手を引いて駆けつける渡辺さん。「あなた」「直美」と無事を確認して呼び合う姿は実に微笑ましく、メイキングでは、イケメン夫を前にセリフを噛んでしまったり、カットがかかってもしばらく手を握ったままだったり、ドギマギする渡辺さんの姿もチェックできる。なお、WEB限定で、渡辺さんが夫・西島さんではなく「トレンディエンジェル」の斎藤さんがいる病室に間違えて入ってしまうバージョンも登場。現在、引っ張りだこの斎藤さんはNTTドコモのCMにも出演しており、もしや、2組の夫婦のキーマンとなるのかもしれない!?(text:cinemacafe.net)
2016年08月15日今年1月に復活した人気ロックバンド「ザ・イエロー・モンキー」のドキュメンタリー映画が2017年に公開される。横浜アリーナで開催された全国ツアーの追加公演「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -YOKOHAMA SPECIAL-」の2日目にあたる8月3日(水)、同会場で発表され、情報解禁となった。現在、バンドは5月に始まった全国アリーナツアーを敢行中。8月には横アリでの追加公演や夏フェスへの参戦、さらに復興支援を目的とした福島での特別公演を行い、9月10日(土)、11日(日)の北海道公演でファイナルを迎える。本ツアー中、ボーカルの吉井和哉が何度となく活動の継続を宣言。その言葉通り、11月からは全国ホールツアーが決定し、長い眠りから覚めたバンドは、さらなる興奮と熱狂、希望と祝福を各地にもたらすはずだ。さる8月2日(火)、「YOKOHAMA SPECIAL」1日目の公演をセンター3列目で堪能する幸運を得た。彼らのライブを観るのは、解散前の実質的なラスト公演となった2001年1月の東京ドーム以来。「15年ぶりにライブを観る」なんて、日本のアーティストでは初の経験で、公演当日から早1週間経ったいまも、余韻から抜け出せず、味わった感動をうまく言葉で表現できないほどだ。ただ、少し不思議に思っていた疑問の答えは知ることができた。なぜ“再結成”ではなく、“再集結”なのか?バンド復活の第一報から、雑誌のインタビューやTV出演でのコメントなど、メンバーは“再集結”という言葉にこだわっているように見えた。そして、バンドを間近で目撃し感じたのは「ザ・イエロー・モンキーを再結成するために、4人が顔を揃えた」のではなく、「4人が再集結した結果、ザ・イエロー・モンキーが再生した」という確かな事実。この違いはファンにとっても、大きな意味がある。かつての栄光をコピペする再結成ツアーも悪くはないが、吉井をはじめ、菊地英昭、廣瀬洋一、菊地英二(ツアーにはサポートメンバーとして鶴谷崇が参加)という解散後も心のどこかで「ザ・イエロー・モンキーであり続けた」彼らが再集結することで、バンドは未知なる領域へ踏み出す決意を示した。だからこそ、ツアータイトルに“SUPER”の文字が刻まれ、サイヤ人のごとく彼らは「THE YELLOW MONKEY SUPER」への羽根を広げる。そのドラマティックな過程に迫る媒体として、ドキュメンタリー映画ほどふさわしいものはない。メガホンをとる松永大司監督は、気鋭の現代アーティストであるピュ~ぴるのドキュメンタリー映画『ピュ~ぴる』や、「RADWIMPS」の野田洋次郎を主演に迎えた長編劇映画『トイレのピエタ』などで高い評価を得ており、本作にうってつけのクリエーターだ。バンドにどう切り込み、いかに刺激的な化学反応を生み出してくれるか期待したい。(text:Ryo Uchida)
2016年08月13日人と人は、こんなにも思い合えるのだろうか。連れ添って、寄り添って76年。98歳のおじいちゃんと89歳のおばあちゃんは、今でも顔を近づけあってはたわいもない会話をし、付き合いはじめの恋人のように初々しく笑い、おどけ、そしてはしゃぐ。「生まれ変わっても世界で一番あなたが好きよ」とおばあちゃんは言い、「足が痛い」という彼女の膝におじいちゃんはフーフーと息をふきかける。愛し、愛されるということが、なんだかとても「奇跡的で特別なこと」のように感じてしまう現代の中で、いとも自然に「愛する」行為を繰り返すふたり――。――と、なんだか真面目くさったテキストを書き綴りながら、ただただ現在公開中の『あなた、その川を渡らないで』のふたりが羨ましい!!「理想の夫婦」、「憧れの夫婦」と誰もが思うであろうこのふたりを、一番近くで見続け、撮り続けてきたチン・モヨン監督はどのように感じたのか。当時のふたりのこと、作品についてお聞きしました。――監督が本作を撮ろうと思った最初のきっかけは、おじいちゃんとおばあちゃんが紹介されているTV番組を見たことだったそうですね。監督:このふたりをテレビで初めて見た時、「あまりにも凄い夫婦だ」と思ったのです。「色鮮やかなお揃いの民族衣装を着て町に出る老夫婦」ということで注目され、テレビで紹介されていたのですが、実際おふたりは本当に仲睦まじく、私はそんなふたりにストーリー性を見出したのです。テレビで一瞬だけ紹介されて終ってしまうにはあまりにも残念だと思い、世界中の人たちに見てもらう方法として映画で撮ってみたいと思うようになりました。――「あまりにも凄い夫婦」とはどのような点からそう思われたのですか?監督:最近の人たちを例に取って言いますと、若い方々はイベントを行ったりして愛情を表現し、確かめあったりしますよね。そういう一過性のものは誰でもできると思うんです。この夫婦は、日常のとても些細なことに愛情を込めて、それを何十年もの間ずっと続けてきた、お互いに対する愛情を常に持ち続けてきているんです。これって簡単なことではないと思います。どうしたら長い年月変わることなく、愛情を持って接することが可能なのか、というふうに考えた時に、ふたりがどのような暮らしをしてきたか、ふたりの生活ぶりの中に何かヒントがあるのではないか、そう思いふたりに密着させてもらうことにしたのです。――ふたりの生活の中に特別変わったことは本当に描かれていないですよね。ふたりで食事をし、掃除をし、買い物に出かけたり。そんな誰もが日常的に行っている行為が、なぜだかまったく別世界のように光輝いて見えます。監督:学識のある立派な方たちが言葉で表現するよりも「百聞は一見にしかず」で、とにかくおふたりの暮らしぶりを見てもらえれば、私が「凄い夫婦だ」と思ったことも伝わると思います(笑)。愛情を長く持続するための鍵が何なのかが、見るだけで伝わると思います。――おふたりに密着して撮影するにあたり、印象的なことはありましたか?監督:韓国では特別問題がない限りだいたいの方は撮影をOKしてくださるのですが、おふたりは「一日だけ時間を下さい」とおっしゃいました。撮影をすることで、子どもたちがどう思うかを知りたかったそうです。お子さんたちは、ご夫婦が高齢だということが心配だったそうですが、最終的には、「おふたりの良い記念の映像になる」ということで撮影を許可してくれました。――監督からおふたりや家族の方に何かお願いしたことなどはあったのでしょうか?監督:私からはひとつだけご家族にお願いをしました。おふたりともご高齢なので、「もしかしたら撮影中に病気になるかもしれないし、最悪の場合亡くなるかもしれない。それでも最後まで記録を撮らせて欲しい、最後まで撮影をさせて欲しい」といったことです。お子さんたちもご本人たちも同意をしてくださって、本来、おじいさんが亡くなるということは予測していなかったのですが、最終的に亡くなるところまでを撮ることになりました。――約15か月もの間、ほぼ3人で過ごしていらっしゃったのですものね。それだけ長い間密着していれば、本当の家族のような関係になったのではないですか?監督:家族という表現はあまりふさわしくないかもしれません。私としては「映画を創る人間」という立場で存在していたつもりです。ただですね、ご夫婦だけで住まわれていたので、私がおじいさんの最期の瞬間まで、最も至近距離で、最も長くおふたりを見ていたということで、互いにかなり情が湧いて、仲良くなったのは事実です。お子さんたちにも話したことがないような話をひとつずつ話してくれることもあり、映画を観たお子さんたちが「こんな話は初めて聞いた」と非常に驚かれていました。――作品の中のおばあちゃんはなんだかとてもお茶目で、おじいさんはそんなおばあちゃんを優しく見守っているという構図がとても素敵です。監督:これは笑い話なんですど、撮影が終了して最後に「私を末の息子にして下さい」とおばあさんに言ったところ、「息子はダメ。息子はあまり親孝行をしないから」と言われました(笑)。その代わり、私の妻をすごく気に入ってくれて、「彼女を私の娘にするから、あなたは娘婿になりなさい」と言ってくれました。おばあさんもおじいさんも撮影期間中、本当の息子のように優しく接してくれました。今も久しぶりにおばあさんと再会すると、抱きしめてくれます。そして泣かれるほど喜んでくれます。――それだけ密な関係を作ってこられたからこそ、おじいさんとおばあさんは監督の前で本当に日常の姿を見せられているのでしょうね。監督:私自身は監督なのでカメラを持っている限り、一個人としてふたりを見ることは出来ませんでした。ただ、私がカメラを持っていない時に見た夫婦の姿と、カメラを通して見る夫婦の姿はまったく同じでした。常にふたりはいつもと同じ様子で、カメラがあろうがなかろうが同じだったということです。――おじいさんの看病をしながら眠ってしまったおばあちゃんの頭を、おじいさんがそっとなでる、というシーンで完全に涙腺が崩壊してしまったのですが、監督自身は、おふたりから何を得られましたか?監督:私自身も、彼らの人生を通じて「愛というものに関するヒントを得たい」という気持ちがあったので、撮影しながらもふたりの様子をつぶさに観察していました。ご夫婦はそれをひとつひとつ余さず私に見せてくれました。そしてわかったのは、「愛はすごい」、とかそういったものではなく、この老夫婦にとっては日常のとても些細なこと。その些細なことひとつひとつに真心が込められていたということでした。それがある意味ではこのふたりの凄かったところだと思います。――「美的アジア」の読者は結婚を考える年代でもあります。観客にどのようにこの作品を見て欲しいと思われますか?監督:私は愛の専門家ではないですが…(笑)、最近は100歳時代とよく言われていますけど、人間は生まれてから死ぬまでひとりで人生を過ごす時間よりも、誰かと一緒に過ごす時間の方が非常に長いというふうに思います。この老夫婦の場合は76年間をひとりではなくふたりで暮らしてきたのですが、どうせ一緒に長く暮らすなら、長ければ長いほど幸せでなくては暮らせないというふうに思います。おふたりの間でも色々なことがかつてはあったんでしょうけれども、やはり愛の中で、愛するという行為の中でふたりが生きていたということを感じていただければと思います。もし愛がない中でふたりが生きていたとしたら、ふたりで暮らしていたとしたら、それは非常に不幸なことになってしまうと思います。――「愛」ってなにげない光の中に、実は大きく存在するものなのかもしれないですね。監督:よく「私はこの人にこれだけ愛されて幸せ」というような言い方をされる方がいますが、本当の幸せというのは「愛されたから幸せというのではなく、自分が愛したことによって幸せになるもの」じゃないかとおふたりを見て改めて感じました。人を愛するということは、自分自身を尊重するということにもなってくると思います。お互いが愛し合っていい関係を作るためには、愛することによって自分自身を尊重し、お互いの思いやりを維持する、これが本当の「愛するという行為」なのだと思います。なんだか哲学的になってきましたよね(笑)。私が好きな詩の中で、「我々は偉大なことを成し遂げるのではなくて、小さなことを最後まで続けていく、それが人生というものなのだ」というような趣旨の詩があるんですけども、このふたりがまさにそうで、熱烈な愛を貫き通したのではなく、日々の小さな愛の積み重ねが結局は長い愛に繋がったというふうに思います。――この作品を観ることで結婚していない人もすごくいいヒントをもらえそうですね。監督:ぜひ、どんどん結婚してお子さんが生まれるようになるといいですね(笑)。――ちなみに、この作品では、自分の祖父母のことを重ねて観てしまったりもしたのですが、監督はおじいさんやおばあさんとの思い出はありますか。監督:実はですね、母方の祖父が唯一私が10歳の時まで生きていたんですけど、他の方は私が生まれる前に亡くなっているんです。私にとっての祖父との思い出はよく私の家に遊びに来て手土産に必ず同じキャンディを持ってきていたことです。キャンディの中にピーナッツが入っているもの。それが鮮明に記憶に残っています。しかもこの作品のおじいさんのように昔の韓国の伝統衣装を着ていたんです。この映画も、夫婦の愛を描いているわけですけど、結局いまおっしゃられたように、家族に対する想いというものを改めて思い起こさせるような作品だとも思っています。おじいさん、おばあさん、もしくは年老いた両親を思い出す人もいるでしょうし、結婚した子供を持つ親御さんが観れば「あなた達もこの夫婦のように末永く幸せになって欲しい」と思う方もいらっしゃるでしょう。実際に結婚したお子さんたちにこの映画を勧めてくださった観客の方もいらっしゃったそうです。あらめて家族について考えさせる、そういった作品にもなったのではと思います。(text:Tomomi Kimura)
2016年08月07日2004年、米国の大統領選の最中に、勃発したブッシュ政権を揺るがすスクープと、それに翻弄された人々の姿を描いた映画『ニュースの真相』。当時、再選を狙っていた現職大統領ジョージ・W・ブッシュの軍歴詐称疑惑を追ったCBSニュースの看板番組「60ミニッツII」のスタッフたちが、大スクープを手にした後、捏造疑惑をかけられた騒動の裏側が描かれている。原作は、「60ミニッツII」の元プロデューサーで本作の主人公でもあるメアリー・メイプスによる自伝「Truth and Duty: The Press, the President, and the Privilege of Power」。真実のために、人生、キャリア、名声のすべてを懸けるジャーナリストたちの真の姿に迫ったストーリーは、騒動の顛末を知る彼女の“肉声”とも呼べるものであり、観る者の心を強く揺さぶる。監督は、『アメイジング・スパイダーマン』『ホワイトハウス・ダウン』『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』など、数多くのヒット作に脚本家として参加してきたジェームス・ヴァンダービルト。本作で監督デビューを果たした彼に、作品に込めた想いを聞いた。――この事件に興味を持った理由は何だったのでしょう。「私はライターになりたいと思って育ったんですが、長年、ジャーナリズムなのか映画なのか、どちらがいいのかと考えながら育ちました。というわけで、ジャーナリズムには非常に魅了されていて、ニュースの作り方とかその舞台裏についての映画が大好きだったんです。なので、自分もそういうものが作れたらいいなと思っていたことがひとつ。もうひとつは、メアリー・メイプスさんの本にとても感動したからなんです。テキサスに行き、彼女の家族に会って、かなりの長い時間を過ごし、いろいろな話をしました。彼女は非常に強い女性で、世界のいわば頂点に居て、そこから引きずり降ろされた。その間、彼女がいかにして耐えたかということは、とてもエモーショナルな話だと思いました。そんな物語性と、自分の興味のあるニュースの舞台裏と、その両方が描けると思い、この題材を選んだんです」。――映画はジャーナリズムではないですが、本作からは、犠牲を払ってでも伝えるべきことがあるという信念に基づいた “ジャーナリズムの本質”、つまりは最近なかなか感じることのできない“報道の良心”のようなものを感じることができました。伝える者の気持ちをダイレクトに語るということは、報道番組ではできないこと。映画ならではの表現ですね。監督が目指したものもそれだったのでしょうか。「まさにそうです!まず、最初に私が目指したゴールは、メアリーとダンのストーリーをなるべく正直に、誠実に正確に伝えるということ。彼らの旅路というものをしっかり伝えるということでした。私自身、ジャーナリズムというのは非常に気高い仕事だと思っているんです。非常にハードワークで、あまりお給料も良くない。特に最近はあらゆるものが大企業化していったり、政府が圧力を加えたりすることによって、ジャーナリストが何かを伝えるということがどんどん危険になっていると思うんです。だから、尚のこと彼らに尊敬の念を抱いているんです。真実を伝えるということこそ本当の偉大なジャーナリズム。ジャーナリストは、真実を伝えるために危険をいとわない、非常に高貴な仕事をしている人たちだと思っています」。――今も、リスクを承知で真実を追おうとする健全なジャーナリズムは、アメリカに存在すると思いますか?「そう信じています。ただ、ストーリーを、ニュースを伝えるのは難しくなっているし、真実を伝えようとするレポーターたちが、ネットワークや周囲のサポートを得にくくなっているとは思います。まさに『60ミニッツ』が健全なジャーナリズムだったと思うけれど、そういう調査報道番組はどんどん減ってきていて、もっとエンターテインメント性のあるニュース番組もどきが増えてきて、いわゆるハードなジャーナリズムは減ってきていると思います。それは、だんだんネットワークが企業化してきているというのが理由だと思いますね」。――今回映画で描かれた騒動が会った後、メアリーはTV業界を、ダンは「60ミニッツII」を去りました。その後、TVジャーナリズムに変化はあったと感じますか?「あったと思います。だからこそこの話を描きたいと思ったんです。多分ダン・ラザーが番組を降板するきっかけになったこの騒動が、インターネットが有名な人を引きずり下ろした最初の出来事だと思うんです。彼は30年以上番組を続けていて、人々に信頼されてきた人ですが、2週間足らずのあいだにいろんなことが起こって、ネットワークの支持が受けられなくなり、降板に至った。この事件によってインターネットで誰かが騒げば、有名な人でも引きずり降ろされてしまうということ、それによってもともとのニュースの趣旨が曖昧になるということが起きるようになった。現在の主流はツイッターですよね。10何年前のメアリーやダンがやっていた時代とは全く変わったと思います」。アメリカのジャーナリズムを変えたスクープ騒動を、意欲的に描いたジェームス・ヴァンダービルト監督。デビュー作とは思えない、完成度の高い心理描写はもちろん、大物俳優たちの競演を見事に演出したその才能に、ぜひ注目して欲しい。(text:June Makiguchi)
2016年08月07日6月27日から7月10日まで、今年も2週間にわたって開催されたテニスのウィンブルドン選手権。試合観戦を目的にセレブたちも来場するのは、もはや例年通り。その中には海外ドラマ界のスターも多く、「シャーロック/SHERLOCK」の新シーズンが待たれるベネディクト・カンバーバッチをはじめ、「ゲーム・オブ・スローンズ」からはソフィー・ターナー、メイジー・ウィリアムズ、アルフィー・アレン、チャールズ・ダンス、「ダウントン・アビー」からはマギー・スミス、リリー・ジェームズ、アレン・リーチ、「風の勇士 ポルダーク」のエイダン・ターナーなどの姿がありました。そんな中、注目したいのは、スーツにショルダーバッグでの来場姿が妙に初々しかったドミニク・クーパー。現在、彼は「ウォーキング・デッド」や「ブレイキング・バッド」の米ケーブル局AMCが新たに放った「プリーチャー」の主演俳優として人気を集めています。今年5月から全米放送が始まり、日本でもAmazonプライム・ビデオで配信中の「プリーチャー」は、ガース・エニス&スティーヴ・ディロンの同名コミックをドラマ化したもの。企画・製作総指揮にはセス・ローゲンと相棒のエヴァン・ゴールドバーグ、そして「ブレイキング・バッド」の脚本家サム・キャトリンが名を連ねています。主人公は、ドミニク・クーパー演じるテキサス州の牧師ジェシー・カスター。教会に来る人々の心を説教で動かすこともできない落ちこぼれ牧師のジェシーは、ある日謎の存在に憑依され、言葉で人を操る力を身につけます。そんな彼の前に、ファンキーな吸血鬼キャシディ(ジョセフ・ギルガン)やジェシーの悪党時代を知る元恋人のチューリップ(ルース・ネッガ)が登場。ジェシーは謎の力に翻弄されつつ、彼らや街の人々と運命を交錯させていきますが…。ジェシーに宿った力は何なのか?ジェシーと彼を取り巻く人々はどうなってしまうのか?そんな謎を追いながら、ダークでユーモラスに物語が展開。設定はファンタスティックですが、バイオレンス描写あり、スパイシー過ぎるジョークありの大人向けドラマになっています。なかでもやはり注目すべきはドミニク・クーパーの存在感で、力を身につけたことでダメ神父から良くも悪くも変化していくジェシーがとにかくカッコいいです。また、「『ビッグ・リボウスキ』は過大評価された映画だ!」と主張し、ジャスティン・ビーバーを密かに愛する吸血鬼キャシディとほんのりバディ状態にあるのが可笑しく、会話の1つ1つや登場人物たちの一挙一動にクスッとさせられるのもシリーズの魅力です。今オススメの新ドラマは?と聞かれたら、間違いなく真っ先に挙げたい「プリーチャー」。ハマリ役を得たドミニク・クーパーに痺れるもよし、セス・ローゲンの敏腕クリエイターぶりにひれ伏すもよし。ぜひ楽しんでいただきたいシリーズです。(text:Hikaru Watanabe)
2016年08月06日大好きなロバート・レッドフォードが出ているから――という理由で観た『ロング・トレイル!』ですが、とんでもなく“旅”ごころをくすぐる映画でした。セミリタイアに近い生活を送っていたノンフィクション紀行作家のビル・ブライソン(ロバート・レッドフォード)と旧友スティーヴン・カッツ(ニック・ノルティ)が、人生の刺激を求めてロングトレイルの旅に出るお話です。歩く旅ものといえば、リース・ウィザースプーン主演の『わたしに会うまでの1600キロ』や、エミール・ハーシュ主演の『イントゥ・ザ・ワイルド』もそうですが、この『ロング・トレイル!』の旅人は老境のど真ん中の2人。人生の挫折から立ち直りたくて…とか、人生の意味を見出したくて…とか、若者の旅の目的と異なる。それも面白さのひとつです。ビルの場合は、もう一度“冒険”してみたいというワクワク感に近い。退屈な日々だなぁと思っていたある日、家の近くを散歩していたらアパラチアン・トレイルを見つけて、旅に出たくなってしまったのです。妻が心配するので1人旅はあきらめて旅の友を探すものの、なにせ“いいお年”なので3500キロを歩く体力と気力のある友人は簡単には見つからず…。連絡を取ってきたのは40年前にケンカ別れをしたままのトラブルメーカー、カッツひとり。性格も生き方も正反対の2人が一緒に旅をする、というのだから面白くないわけがない!もう、珍道中です。若くない2人だからこそ醸し出せるユーモア、人生を知っているからこそ心に染みるセリフ。そして教えてもらったのは、ベストを尽くせばそれでいい――ということ。ロングといかなくてもショートトレイルの旅に出たくなる、元気をもらえる映画です。(text:Rie Shintani)
2016年08月05日夏と言えば、恋の季節!テレビドラマのなかでも、この時期は恋愛ものへの注目度が格段にアップする印象があります。そこで今日は、毎クール全作品をチェックしているドラマニアな筆者がおすすめのラブストーリーをまとめてご紹介。2016年夏、胸キュン必須の3作品はコレだっ!■この夏、あなたも恋がしたくなる三者三様の胸キュンが詰まった「好きな人がいること」女子高生を中心としたティーン世代から大きな注目を集めているドラマ「好きな人がいること」。「主人公のもどかしい気持ちに共感する」「夏向のツンデレがたまらん!」と、毎週Twitterのタイムラインが激しく更新される月9枠。正直なところ、最初はあのキラキラ感にどこまでついていけるか…とても心配だったのですが、物語全体がポップな会話を中心に展開していくため、とても見やすい仕上がりとなっていて一安心。同じく“夏”“イケメン”をテーマとした「ビーチボーイズ」ともまた一味違う、現実と理想の割合が程よく五分五分な(笑)2016年らしいお話となっていますよ~。食わず嫌いならぬ、見ず嫌いはちょっぴりもったいないと言えるかも!?なかでも特におすすめなのが、まるで恋愛シミュレーションゲームをプレイしているかのようなイケメン三兄弟と主人公の会話。山崎賢人さん演じる夏向のドSぶりにハマってしまったという方も、少なくないのでは…?心のどこかに「好きな人色に染まりたい」M心を秘めている世の女性達にとって、彼の言動はどうにも心惹かれるものがあるはず。笑顔で話しかけても、イヤホンで完全遮断。しまいには海に突き落とされるという主人公らしからぬ仕打ち展開があるからこそ、その後の“デレ”対応にノックアウトされてしまうので要注意が必要です。加えてもし「私はそういうツンデレちょっと苦手…」という方には、兄・千秋を演じる三浦翔平さんの甘々紳士対応、そして弟・冬真を演じる野村周平さんのイケイケ慣れ男対応がおすすめ。三者三様のイケメン達に翻弄されまくる主人公・桐谷美玲さん演じる美咲の冷や汗顔にも注目してご覧くださいませ。■見どころは、タッキーの乱れた姿!?危険な恋から目が離せない「せいせいするほど、愛してる」昨年よりして人気の高い不倫ドラマが、夏クールでも乱れまくっています!武井咲さん演じる未亜が、知らず知らずのうちに危険な恋に身を染めてしまうラブストーリー「せいせいするほど、愛してる」。実際に人気の高いジュエリーブランド、ティファニージャパンが全面協力している作品とあって、ザ・大人女子を演じる武井さんのファッションやアクセサリーがとにかく可愛いのが特徴的。ストレス発散に1人カラオケで熱唱している辺りも、絶妙なリアリティを感じますよね~。またインターネット上では、イケメン副社長を演じる滝沢秀明さんのストレス発散法に世間が沸いているのをご存知でしょうか。家中の電気をつけて、ボリュームガンガンでエアギターを弾き荒れるその姿に、ダイノジ・大地さん(世界大会優勝経験あり)も大絶賛!いまのところ2話に1度くらいは登場している定番シーンなので、是非探してみてくださいね。さてドラマは早くも後半戦に向け、折り返し地点に突入しています。タッキー演じる副社長と愛人契約を結んだ未亜は、彼の背後に潜む衝撃の真実を受け止め切ることができるのか!?原作が、「東京ジュリエット」「罪に濡れたふたり」などの名作でお馴染みの人気漫画家・北川みゆきさんということもあり、最終回まで何度も繰り返されるであろう“裏切り”と“安堵”の連鎖を存分にお楽しみいただきたいと思います。ほっと一息つく暇のない、真夏にぴったりのジェットコースタードラマと言えるでしょう。■気になる三角関係の行方は…?原作と違う展開にハラハラドキドキ「時をかける少女」そして最後がこちら。放送開始前から大きな話題を呼んでいた、リバイバル作品「時をかける少女」です。原作ファンの皆さんはきっと心のどこかで、「あのアニメを超える実写化は難しいだろう」と思っていたことでしょう。私も少なからずそう考えていたのですが…、実際放送を見てみると、ドラマオリジナルの展開が非常に魅力的に描かれていましたよ。初のドラマ化に際し、趣向を凝らした展開に惹きこまれる出来となっていますので1度試してみる価値がありそうです。なかでも、主人公・未羽(黒島結菜)×親友・吾朗(竹内涼真)×未来人・翔平(菊池風磨)の三角関係が切なくて切なくて…胸が痛い!アニメ版にはなかった“未来人視点”というネタバレからのスタートがとても斬新で、「未来には恋心が存在しないって本当!?」「自分が幸せを感じているその裏で、傷ついている誰かがいるのかも?」と、ついつい一緒に手に汗握らされてしまいます。本作には翔平の他にも、遠い未来から2016年へ一緒に飛んできてしまった後輩・ゾーイ(吉本実憂)、翔平とはまた違う未来からやってきて未羽の世界に永住することを決めた謎の男(高橋克実)という二人の未来人が登場。彼らが一体どのような道を選び生きていくのか、その動向が主人公達の恋路にも大きく影響してくるので、着目して見てみてはいかがでしょうか。本ドラマは全5回という珍しい枠組みなので、今週放送の最終回をお見逃しなきようご注意くださいませ。以上、いかがでしたか?いまからでもまだ間に合います。この夏はテレビドラマで、様々な愛の形をご堪能あれ~!(text:Yuki Watanabe)
2016年08月04日