向田邦子の名作ドラマを原作にした舞台『阿修羅のごとく』の製作発表が11月5日、都内で行われ、主人公の四姉妹を演じる浅野温子、荻野目慶子、高岡早紀、奥菜恵をはじめ、 母親役の加賀まりこ、父親役の林隆三らが揃って会見に出席した。「阿修羅のごとく」公演情報年老いた父親に愛人と子どもがいることを知った四人の娘たち。それを機に一見平穏に見えた彼女たちの日常は揺らぎ始める。様々な秘密が露呈していく中、家族間に密かに渦巻く嫉妬や猜疑心を繊細に描いていく。原作は、和田勉演出により1979年からNHKで放映されたドラマで、2003年には森田芳光監督により映画化もされている向田作品の中でも人気の一作だ。夫に先立たれ華道の師匠として生活、出入りの料亭主人と不倫中の長女・綱子役に浅野温子。浅野は「名作に出させていただけるだけでもう十分。あとは、舞台があたるよう体当たりでやらせていいただくしかないと思っております」と決意表明。銀行員の夫の浮気を疑いノイローゼ気味の次女・巻子役には荻野目慶子。荻野目は、中学生の時にドラマ版パート2に巻子の娘役で出演していたことを明かし、「その時、憧れの女優たちを見て、興奮したのを覚えている。八千草薫さんの役をやらせていただくのだと思うと感慨無量です。修羅場をくぐって女優を続けてきてよかった」と笑顔で喜びを語った。恋愛下手で潔癖症、独り身の三女・滝子を演じる高岡早紀は、「これまで先輩の女優さんとやらせていただく機会が少なかった。今回はすばらしい女優さんからお勉強させていただく」と意気込みを語り、喫茶店でバイトしながらボクサーの卵と同棲中の四女・咲子を演じる奥菜恵は「このような豪華な顔ぶれの中、家族の一員として参加できて光栄です」と期待に胸を高鳴らせた。公演は、来年1月11日(金)より東京・ル テアトル銀座 by PARCOで幕開け。その後、1月31日(木)から大阪・森ノ宮ピロティホール、2月9日(土)より愛知・名鉄ホールでも上演。チケットの一般発売はいずれも11月17日(土)より。なお、チケットぴあでは東京公演のインターネット先行先着「プリセール」も実施中。11月9日(金)18時まで受付。
2012年11月06日総合リゾート運営会社である星野リゾートは、創業380年の石川県加賀市山代温泉の老舗旅館「白銀屋」を「界」ブランドに迎えて、2012年10月1日より、「界加賀」としてスタートさせた。星野リゾートが2011年10月に立ち上げた「界」ブランドは、予約から滞在まで快適な旅を過ごせる従来にはないサービス、上質感のある滞在、旅の醍醐味(だいごみ)でもある地域文化の再発見を提供する。1施設50室以下の高級温泉旅館を主として、35歳以上の旅慣れた宿泊者を想定しており、宿泊料金は1泊2食付きで3万円以上という料金設定だ。今後、数年をかけて日本有数の温泉地に30カ所展開することをめざしており、すでに展開している松本、伊東、出雲、津軽、阿蘇、熱海に続く7軒目となるのが「界加賀」だ。「界加賀」として新たにオープンした「白銀屋」は、寛永元年(1624年)創業。かつて、陶芸家であり美食家でもある北大路魯山人の定宿として知られ、山代温泉において唯一昔日の面影を残す佇(たたず)まいが特徴の老舗温泉旅館だ。客室には加賀友禅、九谷焼、加賀金箔や加賀水引などの伝統工芸をインテリアデザインに取入れている。「器は料理の着物」という魯山人の料理哲学に習い、食事は「料理と加賀の器のマリアージュ」を提供。器は若手の作陶家の手によるもの。この器に盛られるのは、その魯山人の料理哲学を生かした料理。春はのど黒、夏はアワビ、秋は海老、そして冬は蟹。加賀地方の良質な食材を最大限に生かした料理が提供される。このほかにも、加賀名産の金箔を使ったスパや、湯上り所、美顔器やヘッドマッサージをセットした温活セットなど温泉旅館の本質にこだわったサービスも体験できる。なお、オープン記念して、特別プランを2013年3月31日まで実施する。詳細は星野リゾート公式サイトで。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月15日「これから映画やお芝居をご覧になる方の可能性を狭めずに作品の魅力を伝えるにはどうしたらいいんだろうって、いつも悩むんですよね。私が発した言葉が正解になってしまったらとても残念なんです。だから、観た人それぞれに自由に感じてほしいから、どういうメッセージが込められていると思ったのかは秘密です(笑)…でも思わず泣いちゃいましたね」と、丁寧に慎重に言葉を選びながら日本語吹き替えを担当した映画『リアル・スティール』への愛を語る女優・天海祐希。言葉ひとつにも責任を持つその姿勢、観客への思いやり、それが彼女がトップであり続ける理由のようにも感じられる。天海さんは今回、スティーブン・スピルバーグが11年間温め続け、世に送り出したかった『リアル・スティール』で、ヒュー・ジャックマン演じる主人公・チャーリーを支える女性・ベイリーの声を演じている。かつては自分の夢のために家族を捨て、いまは生き延びるためにプライドを忘れ、自暴自棄な生活を送るチャーリーの再起を見守るベイリー。彼女の優しさと強さは、そのまま天海さんのイメージにぴたりと重なる。「完成した作品を観たとき、違う方の顔で自分の声というのはちょっと不思議な感覚でしたね(笑)。はじめは自分の声ばかりが気になっていたんですが、後半はそんなことはすっかり忘れて、作品の持つ力強さにどっぷり浸かっていました」と魅力を伝える。驚異のロボット格闘技の世界を舞台に、父と子の絆が描かれる本作は、一見ロボットや格闘技という印象が強く、女性がくいつきにくいジャンルと思われがち。天海さん自身も「この作品の吹き替えのお仕事をいただいたときに、私がこういう作品に?」と感じたそうだが、蓋をあけてみると「ロボット映画とか格闘技映画だと思って観に行くと、大やけどします!思わず泣いてしまうだろうし、女性は特にグッと心をつかまれるシーンがたくさんあるんです。何よりもヒュー・ジャックマンさんが格好良くて(笑)」。声のテンションの高さが映画の面白さを物語っている。ヒュー・ジャックマンの格好良さはもちろん、自分を取り戻すために立ち上がる主人公の姿は、老若男女問わず心に響くはずだと、いまの日本人に必要な映画ではないかと、熱い想いを語る。「3月11日以降、とても心が傷ついた方がたくさんいて、(震災を乗り越えて)頑張らなくてはと思っている。でも、受けた傷はあまりに大きくて…。がんばれと言うのは簡単だけれど、がんばっている人にこれ以上がんばれとも言えない。だから、がんばれという言葉ではなく、こういう映画で励ますことができたらいいなと思ったんです。主人公のチャーリーは、ある出来事をきっかけに、自分の周りにいてくれた人たちが、どれだけ大事だったのか気づき、今いる自分と、今ある環境と、その中でどれだけがんばっていけるか──自分自身をふり返るんです。倒れても倒れても立ち上がる(旧式ロボットの)ATOMにも励まされましたね。しかも、ATOMは無表情なのに、観ている人にいろいろなことを伝えて、委ねているんです。究極のお芝居だなって思いました。ATOM自身は相手が言っていることも分からない、感じる気持ちもないのかもしれないけれど、周囲の気持ちをすべて知りながら戦っているような感じがして…。廃材になっていた何世代も前の、打たれるために作られた小さなロボットが、とてつもないお金をかけた最新の装備のロボットに立ち向かっていく、それだけも応援しちゃいますよね」。チャーリーやATOMを応援することで、自分自身もがんばりたくなる。そんな不思議な力が『リアル・スティール』には備わっている。チャーリー、彼の息子のマックス(ダコタ・ゴヨ)、ロボットのATOM…それぞれのキャラクターに共感すること必至だが、特に女性はベイリーに自分自身を重ね合わせてしまうのではないだろうか。天海さんもベイリー役のエヴァンジェリン・リリーの芝居に心打たれたという。「ベイリーはずっとチャーリーのことを見てきている女性。ボクシングジムのオーナーだった彼女の父親と一緒に頑張っているときのチャーリー、運命に流されていた彼がもう一度自分を取り戻そうとしている、運命を自分の手で引き戻そうとしている、その瞬間を見ているベイリーはとても無邪気なんです。きっと、お父さんと練習しているチャーリーに向かってもそうだったのかなぁって。無防備で目の前のことをただ応援している、そんなベイリーを見ているだけで胸が熱くなりました」。また、ベイリーがチャーリーを支えたくなるのは、いまは自堕落でも「元々ボクシングで頑張っている、すべてをかけて頑張っている男性だから」とチャーリーの魅力あってこそだと言葉を添える。「頑張りの経験がない人はあそこまで支えませんよね。いい加減にしなさいよって思っちゃう(笑)。けれどチャーリーは本来はそうじゃない。ベイリーの父親が大切に育てた選手で、父の教えを全身に浴びてお父さんと一緒に頑張った、彼女にとってみたら父の忘れ形見のような存在。父を彷彿させる人物でもあるんですよね」。美しく、強い意志があり、愛する人を支えられるベイリーは、女性が憧れる理想の女性と言えるだろう。そして「天海さんにとっての理想の女性は?」という問いに用意されていたのは「母親」の二文字。「好きなところも嫌いなところも含めて、自分の母親が理想の女性ですね」。そう言える天海さんも多くの女性の憧れの的であり、彼女の言葉のなかにもたくさんの気づきが詰まっていた。「母親は一番身近な女性で、付き合ってきた時間も長いですからね。私の母はとても厳しかったので、子供の頃はよく怒られましたし、怒られて反発することもありました。自分が年を重ねてみて思うのは、当時は家族のこと、仕事のこと、子育てのこと、おばあちゃんもいましたから…いろいろ大変だったんだなぁ、そりゃイライラもするよなぁって(笑)。でもね、そんな苦労を経てきた今の母はとてもいい顔をしているんですよ。人生を楽しんでいる。だから自分もそんな顔になりたいなって思うんです。女優として憧れるのは、池内淳子さんや加賀まりこさん。彼女たちの粋な感じ、小股の切れ上がった感じが素敵で大好き。お芝居もとても上手なので。そういう素敵な女性たちから得た教えを自分の中で消化して、私自身も何か伝えられたらいい、そう思うんです」。「映画を観る人の感動の幅を狭めたくない」という細やかな優しさのある女性だからこそ、彼女の言葉なら、彼女が薦めるなら…と信じたくなる。そんな天海さんが「とにかく女性に観ていただきたいです。ヒュー・ジャックマンさんの魅力80%、ダコタくんのかわいさ20%(笑)。この2人に引き寄せられた人はベイリーの素敵さにも気づいて、そしてATOMのファンになる!」と太鼓判を押す『リアル・スティール』。誰かに薦めたくなる映画に感動がないわけがない。(text:Rie Shintani/Stylist:Mariko Enami)・ドレス(エルマンノシェルヴィーノ)株式会社サン・フレールTEL:03-3265-0251・パンプス(アキラオーサキエレガンス)株式会社 ブティックオーサキ インターナショナル〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5−39−3TEL:03-3486-8681■関連作品:リアル・スティール 2011年12月9日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© DreamWorks II Distribution Co. LLC■関連記事:父子の絆に感涙必至!『リアル・スティール』レビュアー限定試写会に50組100名様ご招待全米堂々の1位で初登場『リアル・スティール』予告編映像が到着!天海祐希、セクシーな黒ドレスでH・ジャックマン最新主演作のプレミアに登場スピルバーグ×H・ジャックマン『リアル・スティール』試写会に5組10名様ご招待
2011年11月18日加賀まりこ、大地真央ら8女優が競演する舞台『8人の女たち』の製作発表が、10月13日、都内で行われ、加賀、大地のほか、浅野温子、荻野目慶子、戸田恵子、マイコ、牧瀬里穂、南沢奈央、上演台本・演出を担当するG2が登壇した。本作は1961年にフランスのロベール・トマにより書かれた戯曲で、近年では2002年のフランソワ・オゾン監督による映画版でも知られる。今回、演出するG2は1961年のトマの戯曲をもとに現代にも合うよう上演台本も手がける。物語は郊外の屋敷が舞台。屋敷の主人・マルセルが背中にナイフを刺され、殺されると、屋敷の中にいる8人の女性は、誰が犯人かお互い探り出して……。G2は「ビッグな女優さんを起用したい」とオーダーしたというが、その願い通りの顔ぶれとなった。主人マルセルの妹・ピエレット役の浅野は出演動機を「加賀さんが出演されると聞いて、何も考えずにやらせてください!と言った」と語り、快活な笑い声で場を和ませた。その浅野と相対する大地はマルセルの妻・ギャビー役。映画版ではカトリーヌ・ドヌーブが演じた役だが先日パリでドヌーブに遭遇し、彼女に同じ役を演じる思いを伝えると「彼女に『グッドラック!』と言われた。よーし!と、気合い入っています」と意気込んだ。ギャビーの妹・オーギュスティーヌ役の戸田は「意気込みは意気込まないこと」と語り、笑いを誘ったのち「(大地)真央さんの妹で、加賀さんがお母さん。こんな役2度とない」とコメント。ふたりの母親・マミー役の加賀は「まさか、こんな大きな娘がふたりいる母親をやるとはねえ。この芝居は8人全員が主役。1/8になるつもりで、皆と面白い芝居を作っていきたい」と貫禄充分だった。一方、若手3女優と荻野目は緊張と驚きを口にした。新入りメイド・ルイーズ役の牧瀬は顔合わせで臆し、「(舞台を)やらない後悔より、やって体当たりでぶつかって粉々に散る方がいいや!」と妙に実感のこもった感想で会場を笑わせた。またギャビーの次女・カトリーヌ役の南沢も緊張感が極度に達し「今朝、鼻血が出た」とコメント。ギャビーの長女・シュゾン役のマイコは初舞台。「あまりにすごいキャリアの先輩方で、私、出ちゃいけない人だな、と思っていました」と恐縮していた。そして荻野目は古参のメイド、マダム・シャネル役。映画版ではふくよかな黒人女性が演じている役で、プロデューサーに起用理由を訊くと「(存在が)怪しいから」と返されたと語り、当惑しながらも役を楽しんでいるようだった。加賀と戸田が「ここは(まるで)少年とオジサンの集まり」と語るざっくばらんな男前女優たちの舞台『8人の女たち』は、12月9日(金)から25日(日)までル テアトル銀座by PARCO、1月7日(土)から9日(月・祝)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、1月13日(金)・14日(土)まで愛知県産業労働センター大ホールにて上演。愛知公演のチケットは10月29日(土)一般発売。その他の公演は一部を除き発売中。
2011年10月14日映画『神様のカルテ』が8月27日(土)に公開を迎え、主演の櫻井翔、宮崎あおい、原田泰造、岡田義徳、加賀まりこ、深川栄洋監督が初回上映後の舞台挨拶に出席し、公開を迎えての心境を明かした。「本屋大賞 2010」で2位に入った夏川草介の小説を映画化した本作。櫻井さんは主人公の医師・一止(いちと)を演じて「決して楽しい日々ではなかったけど、作品と役に向き合うことができて、素晴らしい仲間と出会えた。いまは幸せです」と思いを語った。これまでに100媒体以上のマスコミの取材を受けてきたが、MCの「100媒体以上」という言葉を「100倍のテンション」と聞き間違え、「しっとりとやってきたつもりでしたが…」と首をひねり、会場を笑いで包んだ。一止の妻・榛名を演じた宮崎さんは映画が公開を迎え「すごく嬉しいけど、頑張って作った映画が離れていってしまうのが寂しくもあります。みなさんの心に残ってくれたらいいな、と思います」としみじみと語った。原田さんと岡田さんは、一止が住むアパートの住人を演じたが、このアパートでの撮影が忘れられない様子。「いろんなことを話したし、ここに悩んだし、特別な場所になりました」と原田さんが語れば、岡田さんは、自身が演じた学士の旅立ちのシーンに触れ「いい経験、思い出です」と感慨深げだった。「胸がいっぱいです」と初日を迎えての思いを語るのは加賀さん。「監督、櫻井さんに優しく寄り添っていただきました。普段は自分が出ている映画を冷静に観ることができないんですが、今回は気が付いたら入り込んでいました」とふり返った。監督は、映画を観終わったばかりの900人超の観客の顔を見て「映画を作った僕たちと同じことを考えて、シンクロしてるように思います。貴重な体験です。普段は櫻井くんが入ってくると『キャー』という声が上がるんですが、今日はそれがしっとりしていたように思います」と嬉しそう。最後に櫻井さんが「人は人によって救われるということを描いた作品です。大切な人と足を運んでいただければ」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。『神様のカルテ』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:レトロ調からポップカラーまで!日本女優陣を彩るサマーワンピースに注目宮崎あおい、櫻井翔と築いた夫婦関係に「素敵な夫婦だと思います」と笑顔!櫻井翔、劇中ではボサボサ頭も「今日はキメてきました!」リムジンで会見に登場新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年08月29日映画『神様のカルテ』の完成披露試写会が7月25日(月)、夕方の記者会見の続いて都内劇場で開催され、主演の櫻井翔に宮崎あおい、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、岡田義徳、加賀まりこ、柄本明、深川栄洋監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。大歓声に迎えられた櫻井さんは「撮影中が28歳で、公開時が29歳ということで、20代最後に素敵な映画に参加できて嬉しいです。監督をはじめ、みなさんのお力を借りて、ゴールを迎えることができました」と感慨深げ。櫻井さん演じる医師の一止(いちと)の妻を演じた宮崎さん。彼女が演じたハルは劇中、一止に寄り添い支え続けるが、宮崎さんは「誰かに必要としてもらえるってすごいパワーになるんです。必要とされることで、ハルは頑張れて『ここにいてもいいんだ』と思える。素敵な夫婦だと思いました」と櫻井さんと共に築き上げた夫婦の絆を改めて笑顔で述懐した。加賀さんは櫻井さんの演技について、こんなエピソードを披露。「最近、『徹子の部屋』に出演したんですが、廊下で黒柳さんに会ったときに『あの青年医師を演じてるの、嵐の櫻井くんだって?』と言われたんです。“嵐の櫻井翔”を消して、一止さんになりきっているということで、これ以上ない黒柳さんからの褒め言葉だと思います」と明かした。映画にちなんで、自分の役柄のカルテを記入するなら、どんな言葉を書き込むか?という問いに櫻井さんは「『悩んで悩んで、悩み抜け』と。その先に出した答えなら後悔することも少ないだろうし、納得がいくと思います」と語った。一方、宮崎さんは「ハルさんは本当によくできた方なので…言うことないです。そのままでいってほしい」と語り、櫻井さんも「あれ以上はないですね」とうなづいていた。メガホンを握った深川監督は、映画の完成した数か月後に発生した東日本大震災に触れ「いろんな悲しいことが起きましたが、この映画を観て少しでも悲しみを忘れたり、大切なことを忘れないようにする、そんなきっかけになればと思います」と思いを込めた。『神様のカルテ』は8月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:櫻井翔、劇中ではボサボサ頭も「今日はキメてきました!」リムジンで会見に登場新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月25日映画『神様のカルテ』の完成披露会見が7月25日(月)、東京・六本木ヒルズ内アリーナで、観客を招待して開催され、主演の櫻井翔をはじめ、宮崎あおい、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、岡田義徳、原田泰造、加賀まりこ、柄本明、深川栄洋監督が出席した。2010年の本屋大賞で第2位にランクインした夏川草介のベストセラーを原作に、長野県で日々、患者に向き合う医師が、同僚や患者、そして愛する妻との触れ合いを通じて自らの進むべき道を切り拓いていくさまを描く。この日、キャスト陣と監督はリムジンで会場に到着。櫻井さんらが姿を現すと、アリーナを埋め尽くした観客からは割れんばかりの歓声がわき起こった。医師役初挑戦となった櫻井さんは「たくさんの挑戦の詰まった(撮影の)1か月半でした。悩みに悩みましたが、いま、ふり返って自分の財産になっていると思います」と晴れ晴れした表情。劇中では、決してクールなタイプではない不器用な役柄で、髪形もダサいボサボサの頭となっており「その反動で、今日はキメてきました!」と言うと、会場からは拍手と歓声が。「幸せで穏やかな日々を過ごすことができました」と撮影を述懐するのは、櫻井さん演じる一止(いちと)の妻・ハルを演じた宮崎さん。映画が伝えるメッセージについて「この映画に出てくるのは、世の中をうまく渡っていけない不器用な人たちです。でも不器用であることは悪いことじゃない、人一倍深く考えて行動に移しているんだと思います。不器用を個性として大事にして欲しい」と言葉に力を込めた。要さんは、一止と正反対の考えの先輩医師を演じた。「30歳になって初めての映画がこの映画で幸せです。一止にとっては“敵”のような役柄ですが、櫻井くんに挑むような気持ちで演じました」と役に込めた思いを語った。吉瀬さんは看護師役だが、白衣姿がたいそう似合っていたそうで、スタッフの間でも評判だったとか。「堂々としすぎていて、監督からは『姿勢が良すぎる』と指摘されました(笑)」と明かした。同じく看護師役で一止と同期の東西を演じた池脇さんは「とにかく、一止がぶつかって、前に進んでいく姿がまぶしかったです。私も含めて周囲の人間のバックボーンは描かれていないんですが、みんなもいろんなことを乗り越えてきたんだと感じさせる作品になっています」とアピール。新人看護師の水無役の朝倉さんは、名だたる大先輩たちと共演、現場の様子について「最初は緊張していましたが、みなさんが作り出す空気感に影響されて、雰囲気によって研ぎ澄まされていくような感じでした」と語る。一止とハルが住むアパート“御嶽荘”の住人のひとり、“学士”役の岡田さんは、池脇さんと同様に「一止の葛藤する姿が素敵です。自分と葛藤して答えを出していくことが必要だと教えてくれる作品」と映画の発するメッセージに強い共感を示す。同じく住人の“男爵”を演じた原田さんは自らの役について「これが良い役なんですよ!」と語り、自身の演技についても「映画を観て自分で『こんなことができるんだ?』と思いました」と自賛。演技を引き出してくれた監督への感謝を口にした。一止の病院の末期の患者で、一止に重大な示唆をもたらす安曇を演じた加賀さんは着物で登場。「撮影中は櫻井さんばかりを見つめていて幸せな時間でした」と笑顔を見せた。柄本さんは、一止の上司を演じたが、若き深川監督の手腕を絶賛!「監督の作品を観て、撮影所で長く助監督をやっている方かと思って会ったらこんな若いお兄ちゃんでした。監督はひと言で言って変態です!」と柄本流の称賛を送った。その深川監督は、一堂に会したキャスト陣を眺めて「こんなすごい人たちとやっていたのかと今日、改めて感じました」。最後に櫻井さんは「人間はひとりで生きていかなくてもいい。寄り添って生きていけばいいと教えてくれる映画」と作品をアピールし、大声援に包まれての会見は幕を閉じた。『神様のカルテ』は8月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:宮崎あおい、櫻井翔と築いた夫婦関係に「素敵な夫婦だと思います」と笑顔!新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月25日東野圭吾の作品群の中でも高い人気を誇る「加賀恭一郎」シリーズの最新刊「麒麟の翼」(講談社刊)が、阿部寛主演でTVドラマ化された「新参者」、「赤い指」(共にTBS)に続いて、映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』(仮題)として公開されることが決定。阿部さんに加え、溝端淳平、黒木メイサらドラマ版でおなじみのキャストが続投し、5月12日(木)より東京・日本橋、人形町でのロケを中心に撮影に入ったことが明らかになった。「卒業」に始まり、「どちらかが彼女を殺した」、「悪意」(3作とも講談社刊)など刊行の度に話題を呼び、東野作品の中でもひと際高い人気を誇る「加賀恭一郎」シリーズ。鋭い洞察力、人間観察力を持つ加賀刑事(※現在は日本橋署配属)が、事件の真相と共にその裏にある人々の感情のもつれや愛情…いわば人の心の謎までをも解き明かしていく、というものでこれまでの9作品累計で820万部を超える販売部数を記録している。8作目にあたる「新参者」は昨年、連続ドラマ化されて初回視聴率で同クール1位の21%を記録し、“泣けるヒューマンドラマ”として話題に。続いてスペシャルドラマとして「赤い指」も映像化され、こちらも高視聴率を記録。阿部さんにとっては『チーム・バチスタ』シリーズの破天荒な厚生官僚・白鳥圭介役と並んで、この加賀役はハマり役となった。今回の映画版の原作となる「麒麟の翼」は、今年3月に発売されたばかりだが、東野さん自身がシリーズにおける“最高傑作”と認めており、2か月で早くも30万部を突破している。始まりは日本橋で起きた殺人事件。被害者の男性は胸を刺された状態で8分間も歩き続け、翼のある麒麟像の下で果てる。一方、容疑者の男は逃亡中に車にひかれ、意識不明の重体となる。だが、彼は事件の直前にある不可解な行動をとっていた。それを聞いた男の恋人は、彼の無実を訴えるのだが…。加賀が捜査にあたるが、そこから徐々にそれぞれの家族や恋人の知られざる面が明らかになっていく。被害者は愛する人に何を遺そうとしたのか?その願いは届くのか――?阿部さんは「あの『新参者』が映画化。タイトルは『麒麟の翼』。本作は、加賀シリーズの「赤い指」の続編として書かれました。映画は2時間というサイズ。スピード感ある加賀の洞察捜査を楽しみにしてほしいと思います」と意気込みを語る。『涙そうそう』、『ハナミズキ』などの感動作を世に送り出してきた土井裕泰がメガホンを握るが、監督は「ミステリーとしても超一級の作品の映像化。刑事・加賀恭一郎が、事件によって心に傷を負った人々をどのように救い、希望に導いてゆくのか。希薄になりつつある“家族の絆”とは何なのかを改めて問い直すような、家族そして親子の『再生』の物語として描いていきたいと思っています」と“泣けるヒューマンミステリー”への挑戦を語る。そして、原作者の東野さんは「『新参者』、『赤い指』に続いて映像化の申し出をいただいたことを光栄に思います。特に今回は映画ということで、阿部寛さんの加賀恭一郎を大きなスクリーンで観られると思うと、作者としても非常に楽しみです。震災の影響等で、まだまだ娯楽どころではないという方々がたくさんいらっしゃると思いますが、いつの日かそんな人々がこの映画を観たとき、心から楽しんでいただけるような作品になることを心から祈っております」と期待を寄せる。阿部さんに加えて、加賀の大学の後輩で雑誌記者・青山亜美役の黒木メイサ、加賀のいとこで警視庁捜査一課の刑事・松宮脩平役の溝端淳平、さらに看護師・金森役の田中麗奈、病死した加賀の父・隆正役の山崎務らはドラマ版に続いて続投!本作からの参加となる新キャストは今後、発表される。犯人、被害者、その恋人を誰が演じるのか、楽しみなところ。原作の帯には「加賀さん、あなた、何もわかってない」というセリフがプリントされているが、その言葉が意味するところは――?加賀恭一郎のスクリーンでの活躍に期待したい。『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』(仮題)は2012年1月、全国東宝系にて公開。■関連作品:麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 (仮題) 2012年1月、全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会
2011年05月26日仲間由紀恵が11月8日(月)、堺雅人、松坂慶子らと共に出席した映画『武士の家計簿』(森田芳光監督)の完成披露試写会で艶やかな加賀友禅の着物姿を披露した。幕末の加賀藩を舞台に代々、会計処理の専門家・御算用者を務める猪山家の八代目・直之(堺さん)が、天才的数学感覚をもって家計を立て直し、家族を守って生きる姿を描く物語で、舞台でロケ地となった金沢にちなみ、女性キャストが加賀友禅を着て登場。振袖姿の仲間さんは「なかなか着る機会がないですから、ありがたく光栄な気持ち」と色っぽくうつむき加減。冒頭には男性ファンから「由紀恵ちゃん、誕生日おめでとう!」と先月30日の誕生日を祝福され、「バースデーの言葉をいただいてしまいました。嬉しいです。31になりました」と照れ気味。仲間さん、松坂さんの間に立った堺さんは「まさに両手に花」とウットリ見とれていた。仲間さんは劇中では対照的に、切り詰めた生活をする直之の妻・お駒を熱演しており「あるものだけで工夫しながら楽しんでいく。そんな心の豊かさを撮影していて感じました。それはとても温かいものだと思います」と優しい笑顔。堺さんも「他愛のないおしゃべりをしてご飯を食べている食事のシーンが印象に残っています。言葉の合間に出る互いを思いやる気持ちは、いまも昔も変わらないんじゃないかと。言葉じゃない部分はやっていて楽しかった」と“清貧の撮影”をふり返っていた。ほかに西村雅彦、中村雅俊、子役の大八木凱斗、森田監督が出席した。映画『武士の家計簿』は12月4日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:武士の家計簿 2010年12月4日より全国にて公開© 2010「武士の家計簿」製作委員会■関連記事:堺雅人主演!『武士の家計簿』劇場鑑賞券を5組10名様プレゼント堺雅人と仲間由紀恵が夫婦で節約に奮闘!『武士の家計簿』試写会に35組70名様ご招待ちょんまげが似合う俳優ランキングは大混戦!大沢たかおが錦戸亮を抑え1位岡ちゃん“サムライシネマ”応援団長就任「まさかこんな風になっちゃうとは」堺雅人が語る太宰、そして『人間失格』――。「近代文学と“再会”できました」
2010年11月08日