作家・角田光代の小説「八日目の蟬」(中央公論新社刊)が映画化され、井上真央が不倫相手の子供を身籠る主人公を演じることが発表され、永作博美が共演することも明らかになった。小泉今日子主演で映画化された「空中庭園」(文春文庫刊)や芥川賞を受賞した「対岸の彼女」(文春文庫刊)をはじめ、人間の内面を繊細に描写し、高い支持を集める角田さん。本作の原作小説は角田さんにとって初めての新聞連載小説であり、2007年に単行本化され、第2回中央公論文芸賞を受賞した。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、逮捕されるまで4年間、赤ん坊と共に逃げ続けた希和子と、その誘拐犯に育てられ、家庭に戻されたのちも自分の居場所を見つけられないまま成長し、やがて不倫相手の子供を身籠る恵理菜。この2人の女性の生き方を通して命や愛、そして母性とは何かを問いかけ大きな反響を呼び、19万部を売り上げるヒット作となった。今回の映画では、恵理菜の物語に主軸が置かれ、数奇な運命を背負った主人公が、かつて自分を誘拐した女との思い出の地を巡る旅を通して自身の人生を肯定し、成長していく姿が描き出される。この恵理菜を演じるのが井上さん。『花より男子』シリーズをはじめ、悩みつつも元気いっぱいの役どころを演じることが多かった彼女だが、今回の複雑な内面と過去を抱え、おまけに不倫相手の子供をお腹に宿した妊婦という難しい役どころで新境地を開く!井上さんは「育児放棄や虐待など、いたたまれないニュースが増えている中、悲しくも深い、親子の愛情を描いたこの作品に参加できることになり、とても深い意義を感じています。これまでに演じたことのない役柄は新たな挑戦なので、役と真摯に向き合い、いい作品が作れるよう頑張ってまいります」と意気込みを語る。そして自分の子供を持てなかったという鬱屈した思いから不倫相手の赤ん坊を奪い、その思いを反映させるかのように赤ん坊に愛情を注ぐ希和子を演じるのは永作さん。「どうしたらこの役になれるのか、まだ分かりません。いまはただ、なすがまま、役に翻弄されたいと思います。とても難しい内容ですが、だからこそ自分がどう変化するのか楽しみでもあります」とのコメントを寄せてくれた。監督を務めるのは、『ラブファイト』、『孤高のメス』の成島出。「初めて原作を読んだ時、心が震えたのを昨日のことのように覚えています。愛人の赤ん坊を誘拐し、逃亡した女。その女を母と慕い、4歳まで育ってしまった少女が21歳になって感じるこの世界は、安直なハッピーエンドではない美しい光に満ちていました。彼女たちと一緒に逃避行をし、旅に出よう。本を閉じた瞬間に私は、映画化権を出版社に問い合わせていました。この秋、その願いが最高のキャストと共に叶うことになりました。すばらしい女優陣の新たな宝物を、スクリーンでお見せできると信じています」と作品にかける熱意、意気込みを語ってくれた。ちなみに本作は今年の春、NHKで連続ドラマとして映画より一足先に映像化されているが、このTVドラマ版では希和子の逃亡劇を主軸に描かれており、希和子を檀れいが、恵理菜を北乃きいが演じた。映画版には井上さんと永作さんのほかに、小池栄子、森口瑤子、劇団ひとり、田中哲司、風吹ジュンらが出演する。果たしてどのような世界が描かれるのか?すでに9月23日(木)より撮影は開始されており、都内および小豆島での撮影を経て10月末にクランクアップの予定。蟬は通常、地上に出て7日間しか生きられないと言われるが、8日目を迎えた蟬が見る世界とは――?『八日目の蟬』は2011年公開予定。■関連作品:八日目の蟬 2011年、公開
2010年10月01日同世代の女性を中心に高い支持を集める香里奈。彼女が最新作『ラブコメ』で演じるのは、チャキチャキの下町っ子で花屋の三代目の真紀恵。おまけに劇中で展開するのは、タイトルどおり“ラブコメ”の典型とも言える、どうにもこうにももどかしいような恋模様!作品について、劇中の恋愛について、公開を前に話を聞いた。先にも述べたように、真紀恵という役柄はチャキチャキの男勝りな下町っ子。だが、香里奈さんが演じる上で大切にしたのは、彼女が持つ“ギャップ”。「オヤジっぽいところを持った女の子ですが(笑)、実は女の子らしいところもしっかりと持ってるんです。そのギャップを引き出すことを意識しました」とのこと。香里奈さんの目に真紀恵はどのように映るのか?自身と似ている部分、異なる部分を尋ねた。「自分と似ている部分で言うと、キャピキャピしていないところでしょうか。勝気な部分に関しては…私は真紀恵ほどではないですね(笑)。彼女のそういう芯の強いところはかっこいいな、と感じます。私にはないところで、そういう風になれたらとも思いますね」。香里奈さんが憧れる女性像が真紀恵の中に?改めて、香里奈さんが目指す女性像とはどういうものなのか聞いてみた。「自分の気持ちを素直に表現できて、好きなことを一生懸命努力してやっている人。そういう女性ってやっぱり内面も外面も輝いてると思うし、かっこいいですね」。では話をもう一歩進めて香里奈さんの恋愛観に。劇中、真紀恵は幼なじみの美晴(田中圭)と、どこからどう見ても“いい仲”でありつつも、元カレの江島(塚本高史)との関係を終わらせることもできず、という状態に陥る。美晴はちょっぴり気の弱いところがあるが中身は誠実。17年ぶりに真紀恵と再会するまで、ずっと彼女への想いを心の中に抱いていたという一途(?)なところもある男子だが、香里奈さんの評価は?「怖いです(笑)…というか、17年もため込む前に言ってよ!と。でも、すごく素敵なことだと思います。ずっと会ってなくても心のどこかで気にしていてくれたって嬉しいですね。まあ、私が映画と同じ立場に立ったら、真紀恵と同じように『はっきり言ってよ!』という態度を取ってしまいそうですが…(苦笑)。でも、優しくて思いやりがあって、私としてはOKですね」。逆に元カレの江島に関しては「嫌ですね」とキッパリ。まあ当然といえば当然だが…。「なぜか、塚本くんが現場に来ると必ず雨になるんですよ!風まで吹いてきて。だから江島が嫌だ…というわけではないんですが(笑)、江島ってお金持ちだし、すごいことをしていそうなんですが、個人的には一緒にいて楽しいとか、一緒に出掛けるとかそういうことの方がずっと大切。だから江島とのデートのときも、一緒の2人ではなく別々の1人と1人という感じで、演じてて寂しくなってきちゃいましたね」。とはいえ劇中では、真紀恵は悩む悩む!傍から見てれば「こっち!」と指示を出したくなってしまうが当事者には見えないもの…。香里奈さん自身、悩みにぶち当たったときの特効薬は?「とりあえずおいしいものを食べてよく寝て、カラオケに行って…(笑)。考えないようにするときもあれば、考えて考えて全部嫌になって『もういいや!』となって、ベッドでグダーっとなって、動かないときもあります(笑)。でも結局、やるのは自分なんですよね。良くするのも悪くするのも自分――。だから全力でやるしかないって考えに至るようになりましたね」。ポジティブであり、そして何より仕事に対して真摯かつ謙虚。以下のコメントは主演のプレッシャーについての質問に対する答えである。「私が引っ張らなくちゃいけない立場なんですが、結局、主演というのは周囲のみなさんに助けてもらうことで成り立ってるんだなと感じます。主演をやればやるほど、一人では何もできないということを実感するし、ある意味、そのありがたみを知る機会なんだな、と思います」。多くの女性が彼女に憧れ、そして彼女に多くの役柄が舞い込んでくる――その理由が分かるような気がした。(Hairmake:SHIO/Stylist:Keiko Watanabe)■関連作品:ラブコメ 2010年9月25日より新宿バルト9ほか全国にて公開© KDDI■関連記事:渡部篤郎北乃きいのひと言に傷ついた?「一生懸命って…」香里奈主演、もどかしい恋模様に胸キュン!『ラブコメ』試写会に10組20名様ご招待香里奈が豪快な下町っ子の役で映画主演“草食系”田中圭ともどかしい恋に落ちる
2010年09月24日携帯電話配信ドラマとの連動映画『ラブコメ』(平川雄一朗監督)の製作報告会見が9月14日(火)、東京・渋谷区のKDDIデザイニングスタジオで行われ、主演の香里奈、共演の北乃きい、田中圭、渡部篤郎が出席した。美人で男勝りのヒロイン・真紀恵(香里奈さん)と17年ぶりに再会した初恋相手の真紀恵に惚れた草食系男子・美晴(田中さん)、2人を応援する花屋の店員兼キャバクラ嬢・涼子(北乃さん)とバツイチの声優タレント・西島(渡部さん)のカップル2組の恋の行方を描くラブストーリー。男勝りの設定に香里奈さんは「自分と同じ?どうなんだろうと思いました」と首を傾げつつ、デート場面をふり返ると「花火大会とか普段行けない場所、大人になってから行ったことのないところに行けたので新鮮な気持ちでした」とニッコリ。“お相手”の田中さんは「楽しかった!撮影ですけど僕的には『今日はデートだ!』という気持ちで行っていました」と疑似恋愛を満喫した様子。一方、それぞれ個性的な設定をこなした渡部さんと北乃さんは「大変でした」と口を揃えた。苦労した役作りについて、北乃さんは「いままで演じた役の中で、ずば抜けて底抜けに明るい役で空気が読めない。朝からテンションを高くしないといけなくて、好きな音楽を聴いたり、アイスが好きな役だったのでアイスを食べたりしました」と自分なりの工夫を告白。渡部さんは「何もしないです。少し(役者を)長くやっているので」と個性派としての経験値をうかがわせたが、「北乃さんに『一生懸命ですね』って言われました」と“後輩”の言葉がちょっぴりトラウマになっている様子だった。ドラマ版はストーリーテラーの涼子の視点で綴られるプロローグストーリー。全9話が、携帯電話auのエンタテインメントサービス「LISMOChannel」で配信中。『ラブコメ』は9月25日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:ラブコメ 2010年9月25日より新宿バルト9ほか全国にて公開© KDDI■関連記事:香里奈主演、もどかしい恋模様に胸キュン!『ラブコメ』試写会に10組20名様ご招待香里奈が豪快な下町っ子の役で映画主演“草食系”田中圭ともどかしい恋に落ちる
2010年09月14日女優の香里奈が最新主演映画『ラブコメ』で、彼氏いない歴1年11か月の男勝りな花屋の店長で、田中圭が演じる“草食系”の男子と恋に落ちる女性を演じることが発表された。香里奈さんが演じるのは、下町の花屋の三代目・真紀恵。男顔負けの豪快でカラリとした女性だが、そんな一面が災いしてなのか?美人なのにもう2年近くも彼氏がいない状態が続いている。そんな彼女と17年ぶりに再会し、彼女に恋してしまうのが田中さん扮する“草食系”のアニメ脚本家・美晴。男勝りな真紀恵と純粋で不器用な美晴、2人のもどかしい恋模様が展開する。共演陣も豪華な顔ぶれが揃う。真紀恵の友人で、花屋のアルバイトとキャバ嬢という2つの顔を持つ涼子を演じるのは、話題作への出演が続く北乃きい。そんな涼子に好意を持つ、バツイチの売れっ子声優・西島を渡部篤郎が存在感たっぷりに演じる。メガホンを握るのは、数々のヒットドラマを手がけ、2009年の日本国内での興行収入1位を記録した『ROOKIES−卒業−』の監督を務めた平川雄一朗。タイトルそのままの“ラブコメ”映画となるが、プロデューサーの春名慶氏は「社会全体がネガティブないま、恋愛も“草食男子”や“婚活しなきゃ”的なネガティブムードが支配してる中、前向きな“恋するハッピー”を映画で伝えたい」と意気込む。ドラマ「だいすき!!」(TBS系)、「リアル・クローズ」(KTV・CX)などで主演を務め、来年公開の話題作『あしたのジョー』ではヒロインを演じる香里奈さんだが、チャキチャキの下町っ子役で新たな魅力を見せてくれそうだ。『ラブコメ』は9月25日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:ラブコメ 2010年9月25日より新宿バルト9ほか全国にて公開
2010年07月16日2005年に公開されてスマッシュヒットを飛ばした『いぬのえいが』の続編『犬とあなたの物語 いぬのえいが』で大森南朋と松嶋菜々子が初共演で夫婦役を演じることが発表された。前作は複数のクリエイターによるオムニバス作品で、犬と人間の関わりを笑いと涙で描き、犬好きの人はもちろん、多くの人々の感動を呼んだ。今回の第2弾でも、愛する犬との思い出や悲しい別れ、飼い犬を愛し過ぎて暴走してしまう飼い主の姿などなど、犬と人との間の愛情あふれるエピソードが6編にわたって展開される。キャスト陣も前作に引けを取らない豪華俳優たちが続々と参戦!放送中のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の武市半平太役をはじめ、もはや日本の映画、ドラマに欠かせない存在となった演技派・大森南朋と、アジア版『ゴースト ニューヨークの幻』として製作が発表された『ゴースト』に主演する松嶋菜々子が、初共演にして夫婦を演じることに。2人からは自身と犬にまつわるエピソードを明かすコメントも到着!大森さんは「子供のとき、近所に秋田犬がいたんですが、その犬に追いかけられて…。3〜4歳の頃だったので、すごく大きい犬に食べられちゃうんじゃないかと思った。しばらく犬が怖かったです。でも大人になったら大丈夫でしたね。おばあちゃんの家に黒い犬がいて、彼と遊んだりしていたのでなじんでいったと思うんですよ。真っ黒の犬で“クロ”って名前でした。死んだときにおばあちゃんが寂しそうだったのを覚えています」と幼い頃の恐怖体験と犬との思い出を披露。自身もいま、大型犬を飼っており、(映画に出演している)マムちゃんとは自然にリラックスしてお芝居ができた」と語る松嶋さんは、犬にまつわる思い出を尋ねられ「いま、飼っている犬は、以前、飼っていた犬の子供なので二代目なんです。その子が産まれるとき、私が取り上げたんですが、幼い頃から、日々大きくなっていく成長過程をずっと見てきたので本当にかわいいです。犬のお産に立ち会えたことは貴重な体験ですね」と明かしてくれた。2人のほかには中尾彬、内野聖陽、高畑淳子、北乃きいと多彩な顔ぶれが出演。監督を務めるのは『西の魔女が死んだ』の長崎俊一のほか、印象的なコマーシャルを手がけてきたCM界のトップクリエイターたち。すでに4月にクランクインしており、8月中旬には全ての作品がクランクアップする予定だという。未曾有の不況が叫ばれる中でも、実はペットを飼う人々の数は、年々増えているのだとか。こんな時代だからこそ、人間の言葉をしゃべることはできなくとも、しっかりと愛情や温かさを伝え、人間を支えてくれる犬たちと人間のエピソードに目を向けてみては?『犬とあなたの物語 いぬのえいが』は2011年、全国にて公開。「いぬのえいがプレミアム・エディション」[DVD]発売・販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント価格:3.990円(税込)発売中■関連作品:犬とあなたの物語 いぬのえいが 2011年、全国にて公開
2010年06月22日成海璃子と北乃きいが4月24日(土)、東京・テアトル新宿で行われた、W主演映画『武士道シックスティーン』(古厩智之監督)の初日舞台に出席した。剣道に青春をかける女子高生2人、剣道エリートの磯山(成海さん)とお気楽少女の西荻(北乃さん)が挫折、苦悩を味わいながら成長する姿を描く物語。成海さんは「撮影中は西荻にしか見えなかった。西荻と磯山の関係に似ていたと思う。剣道のシーンは毎日あって、結構参っていたんですけど、きいちゃんはお茶を持ってきてくれたり、すごく優しくしてくれました。ありがとうございました」とニッコリ。北乃さんは「言葉がなくても通じ合っている感じでした。磯山が成海さんだったから、西荻ができたと思っています。心を心で受け止めてくれる方だから」と好相性だった様子。また共演したい?と聞かれ、「はい!、ぜひ」と声を揃え見つめ合った。ほかに石黒英雄、荒井萌、高木古都らが出席。石黒さんは「古厩さんの現場はすごく温かい。撮っているというより、そこで生活しているみたい。僕は今回出番が少しだけだったけど、原作はセブンティーンなど続いているので、続編ができたらいいな」と願っていた。『武士道シックスティーン』はテアトル新宿ほか全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:武士道シックスティーン 2010年4月24日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会■関連記事:成海璃子×北乃きいインタビュー悩みながら疾走する10代後半の2人の“いま”成海璃子重要シーン撮影前日の号泣裏話を語る「できねぇー、でもやるしかねぇー」柔と剛、現代の巌流島の戦い!『武士道シックスティーン』試写会に5組10名様ご招待小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目
2010年04月24日10代後半の同世代の女優の中でも群を抜く活躍を見せ、映画にCMに引っ張りだこの2人、成海璃子と北乃きいの共演作『武士道シックスティーン』。剣道を通じて繋がり、時に火花を散らす全くタイプの違う2人の女子高生。成海さん、北乃さんはそれぞれどのような思いで演じたのか?互いの印象などを含め2人のインタビューをお届け!3歳から剣の道を歩み、鍛錬を積んできた磯山香織(成海さん)とお気楽女子高生を地で行く西荻早苗(北乃さん)。それぞれの役柄をどのように捉えたか?という質問に成海さんからは「演じているときは、私自身が磯山なので…演じている自分を客観的に見たことはないですね」との答えが。ちなみに、これは撮影を通しての北乃さんとの関係にも言えることのよう。「正直、女優として、とか久しぶりに共演して新しい発見が、といった感じではなく、“西荻”にしか見えなかったですね」。自らを律するような口調で言いつつも、北乃さんをチラリ…そしてこんな言葉を…。「でも、優しいんですよ。試合のシーンの撮影のときに、お茶を持ってきてくれたり。思わず『ありがとう』って(笑)」。北乃さんも「(撮影中は)璃子とかきいとかいう感じで見てはいなかった」と言いつつ、中学生の時代から知る成海さんについて、改めてこう語る。「お茶のことは実は覚えていなくて(苦笑)、でも、璃子ちゃんの方が昔から気を遣える人だな、という印象が強いです。私が璃子ちゃんの靴下、かわいいね、って言ったら翌日、同じものを買ってきてプレゼントしてくれたり。すごくハードで忙しい中でも、そういうことができるんです。そうやって、周りが喜ぶ顔を見て、笑顔を浮かべる璃子ちゃんが一番好きなんです」。撮影当時、成海さんは役柄と同じ16歳。自身と同じ年代、特に10代後半というこの移ろいやすく、そしてかけがえのない年齢を演じることに特に意識は?そう尋ねると、成海さんは「うまく言葉に出来ないんですが…」と前置きしてこんな言葉を…。「まず、原作を読んで『磯山をやりたい!』って気持ちになって…“いま”だから、という気持ちにはなりましたね。うまく言えないけど、いまなら自分の中にある、と感覚的に」。その言葉を引き取り、北乃さんもこう語る。「私はいつも、等身大の役に対してこれは“いま”しか出来ないって気持ちでやってます。その歳の感情ってそのときしか出てこないものだと思うから。特に、10代って変化しやすくて、そういう部分を大事にしたい。だからいまもう一度やれって言われても出来ないと思うし、そう考えると、本当に“あのときだから”という役だったんですね」。傍から見れば、二十歳を前に着実に、成功への階段をしっかりと歩んでいるように見える2人だが、磯山や西荻のように悩んだり、壁にぶち当たることは?と尋ねると、成海さんはまたしても少し困り顔。「毎日、悩んでます…。日々考えて、迷って生きていくしかないのかな…」とポツリ。すると、北乃さんはキリリとした表情でこう語ってくれた。「私は悩んでる自分は好きじゃないんだけど…でも、苦戦して、悩んでいる人は何にも悩まないで生きている人よりも魅力的だと思います。このあいだ、友達と会ったら『生きるって辛いよね』って言ってて『そりゃ、死ぬ方がラクだよ』って(笑)。そういうこと考える歳なんですかね?私自身、これまでにターニングポイントと言えるときがあったし、でもそれを過ぎてもやっぱり悩みは尽きないし。だから…悩むのも悪くないな、と思えてきました」。どこか対照的で…でもしっかり繋がっていて、と並んでそれぞれに発する言葉を聞くと“刺激的”という言葉がぴったりの2人。最後にこれからの“女優人生”について尋ねると…。「“女優人生”じゃないです。ただの“人”なんで。最近は、人として誠実に生きたいと思ってます」(成海さん)「女優人生って言っちゃうとひとつだけしかない。ひとつじゃ、足りなくて生きているうちにいろんなことやりたいです。やりたいことを死ぬまでやり遂げたいって気持ちを大事にしたいです」(北乃さん)瞳の強さは2人とも全く同じだった。■関連作品:武士道シックスティーン 2010年4月24日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会■関連記事:成海璃子重要シーン撮影前日の号泣裏話を語る「できねぇー、でもやるしかねぇー」柔と剛、現代の巌流島の戦い!『武士道シックスティーン』試写会に5組10名様ご招待小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目
2010年04月23日成海璃子が4月21日(水)、東京・花園神社で主演映画『武士道シックスティーン』のヒット祈願イベントを同作のメガホンを取った古厩智之監督と行い、撮影中の“号泣エピソード”について語った。剣道のエリート少女(成海さん)と剣道は楽しむものと考えるお気楽少女(北乃きい)がぶつかり合いながらも成長していく姿を描く青春ドラマ。撮影をふり返った古厩監督が「クライマックスシーンの前日、璃子ちゃんは最後の稽古に道場へ行き、僕が後から行ったら外でうずくまり『できない』と言い、泣いていた。翌日は、試合で勝つシーンの撮影で、2か月しか練習していなかったし、どだい無理な話。でもやらなきゃ映画にならない。その重圧をしょっちゃった。でも最後、立ち上がって稽古場に戻ってきたんです」と奮闘記を披露。成海さんは「『できねぇー』ってなってたんですけど…『やるしかねぇー』って思った。気合いでしたね、最後は」と照れくさそうな笑顔を浮かべた。2人は今回が初仕事。古厩監督は「すごく面白かった。演技派だし可愛いし、繊細な女優さん、と思っていたけど会ったら骨太で不器用で昔の女優さんみたい。裸で芯にある自分をゴロっと転がしてくるところがある。とても勇気のいること。そこがよかった」と大絶賛。成海さんは「ありがとうございます。私もすごく楽しかった。結構きつかったけど、役がすごく大好きだったので、きつくても楽しかった」と達成感にあふれた笑顔。役のどこが好き?と司会者から聞かれ「まったく天才じゃないところがいいなと。だからこの役をやりたいと思った」とひたむきな姿勢をにじませていた。『武士道シックスティーン』は4月24日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:武士道シックスティーン 2010年4月24日よりテアトル新宿ほか全国にて公開© 2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会■関連記事:柔と剛、現代の巌流島の戦い!『武士道シックスティーン』試写会に5組10名様ご招待小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目
2010年04月21日地元市民と映画を愛するファンに支えられ、国内有数の歴史を誇る映画祭となった「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」。市の財政破綻からの復活劇を経て早3年、本映画祭が今年で20回目の開催を迎える。記念すべきこの年に、“夕張市と映画”の原点に立ち返るべく、今回掲げられた映画祭テーマは「行こうや。ゆうばり」。この映画祭の目玉となる招待作品のラインナップがこのたび発表された。毎年、国内外のゲストが舞台挨拶やイベントに登壇することでも大きな盛り上がりを見せる招待作品部門には今回12作品がラインナップ。映画祭開催20周年のオープニングを飾るのは、人気俳優の小栗旬が初メガホンをとった話題の青春群像劇『シュアリー・サムデイ』!先日、ヒロインの小西真奈美ら女性キャスト陣も発表され、ますます注目を浴びる本作。今回上映に合わせて、小栗監督を筆頭に、小出恵介、勝地涼ら主演キャストも現地に赴き、映画祭をより一層盛り上げる。同部門ではほかにも、クロージング作品に選ばれたガイ・リッチー監督注目の最新作『シャーロック・ホームズ』ほか、『ボーン』シリーズのマット・デイモン×ポール・グリーングラス監督がタッグを組んだアクション大作『GREEN ZONE』(原題)や、『ハート・ロッカー』に『17歳の肖像』『第9地区』といったオスカー有力候補がズラリ。さらに、邦画においても、ベストセラー小説を映画化した医療ドラマ『孤高のメス』や、成海璃子×北乃きい主演『武士道シックスティーン』、中谷美紀×大森南朋主演『スイートリトルライズ』など、バラエティ豊富な作品が並んだ。さらに、山田洋次監督による名作の完全リメイク『イエロー・ハンカチーフ』も同映画祭で国内初お披露目となるが、これに合わせてオリジナル作『幸福の黄色いハンカチ』もデジタルリマスター版となって色鮮やかにスクリーン上映されるなど、オリジナルの舞台、北海道ならではの企画が実現しているのも見どころ。もちろん、毎年恒例となっている、来場ゲストによる雪上フォトセッションや、観客・ゲストが一体となる“ストーブパーティー”など映画祭名物のイベントも実施!さらに、開催20回を記念して、映画祭に縁ある映画監督や関係者を迎えてのトークも行われる予定。今年もまた大きな盛り上がりを見せそうな、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭は、2月25日(木)から3月1日(月)の期間にて開催。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2010」期間:2月25日(木)〜3月1日(月)会場:アディーレ会館ゆうばり、ゆうばりホテルシューパロほか夕張市内会場上映作品:69本(短編含む)公式サイト:■関連作品:シュアリー・サムデイ 2010年7月17日より全国にて公開© 2010「シュアリー・サムデイ」製作委員会シャーロック・ホームズ 2010年3月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2009 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITEDGREEN ZONE (原題) 2010年5月、TOHOシネマズスカラ座ほかにて公開© 2009 UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.17歳の肖像 2010年4月G.W.、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開第9地区 2010年4月、全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.孤高のメス 2010年6月5日より全国にて公開© 2010「孤高のメス」製作委員会武士道シックスティーン 2010年4月、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2010映画「武士道シックスティーン」製作委員会スイートリトルライズ 2010年3月、シネマライズにて公開© 2009 江國香織/「スイートリトルライズ」製作委員会イエロー・ハンカチーフ 2010年6月26日より全国にて公開© 2009 DODI FILM PRODUCTIONS. ALL RIGHTS RESERVED.ばかもの 2010年公開© 2010「ばかもの」製作委員会プリンセスと魔法のキス 2010年3月6日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター 2010年4月10日より全国にて公開© 1977、2010 松竹株式会社ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2010 [映画祭]■関連記事:ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠メリルとサンドラ、主演女優賞受賞の2人がキス!第15回放送映画批評家協会賞今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦小栗旬初監督映画ヒロインは小西真奈美!小出恵介の初恋の人を演じる誰と一緒にこたつでみかん食べたい?「MTV」オリジナルステッカー&「ウサビッチ」グッズを10名様プレゼント
2010年01月18日わずかな時間で、誤解や理解や気持ちのすれ違いを重ね、くっついて離れて、またくっついて…と目まぐるしい恋愛を繰り広げる映画の中の恋人たち。こちらもついつい感情移入して恋のゆくえを追いかけてしまうもの。中には、映画を飛び出して劇中さながら実生活でも恋を実らせるカップルもいれば、映画の中ではそんな素振りさえ見せていなかったはずの2人がプライベートでくっついたりと摩訶不思議!映画のカップルたちはいろいろと楽しませて(?)くれます。「MTV」による映画情報番組「MTV SCREEN」とシネマカフェのコラボレーションで贈る「cinema FAN-KING」では、話題の映画を勝手にピックアップし、テーマに沿って投票してもらうというランキング企画を毎月実施中。12月の投票テーマはそのままズバリ、年末年始の話題作の中で「お似合いの映画カップルは?」。栄えある1位に輝いたのは玉木宏&上野樹里の『のだめカンタービレ』カップル。天才的な音楽の才能を持った“変態女”とイケメンのオレ様キャラの指揮者が憧れの恋人たち!?「惹きつけ合い、補い合っている」(20代女性)、「ボケとツッコミが絶妙」(30代女性)など、2人が互いを必要としているとする声に加え、「究極のツンデレカップル。実は千秋(玉木さん)がベタ惚れなところも良い」(30代女性)など、劇中の“のだめ&千秋先輩”の関係性をうらやむ声が続出。一方で、「玉木さんと樹里ちゃんの息の合った感じが素敵」(30代女性)、「2人の並びが自然」(20代女性)と役柄から離れて玉木さんと上野さんをお似合いのカップルと評する声も。続く第2位は『僕の初恋をキミに捧ぐ』で若き恋人たちを演じ、観る者の心を掴んだ岡田将生&井上真央。この2人への声として、とにかく多かったのが岡田さんと井上さんの“身長差”に対する称賛と羨望。「絶妙」、「理想的」という声が相次いだ。少し甘えるように上を見上げるのがイマドキの女子の理想なのか――?ちなみに、玉木さんと岡田さんは前回の「聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?」というテーマでの投票でも同率で1位を分け合った2人。タイプは違えど旬な2人が堂々のワン・ツー・フィニッシュ!3位、4位に食い込んだのは洋画勢。『パブリック・エネミーズ』で伝説の銀行強盗とその恋人を演じたジョニー・デップとマリオン・コティヤールに対しては「大人のカップル!という感じ」(40代女性)、「美しさを感じさせる2人」(20代男性)など、2人から醸し出されるオーラに一票を投じる人々が数多く見られた。『(500)日のサマー』のズーイー・デシャネル&ジョセフ・ゴードン=レヴィットの2人には、“完璧な”カップルではなく、甘酸っぱさやほろ苦さを含んだ、どこか身近な恋愛の見本として共感を覚え「お似合い」と感じた人が多かったようだ。アジアを代表する美男美女、ソ・ジソブ&チャン・ツィイー(『ソフィーの復讐』)のカップルは5位。映画の中では勝気なツィイーと少し優柔不断なジソブという関係性だが、先日、プロモーションで来日した際も、プロデューサーという立場もあってかツィイーが逞しくリードしていたようだった?赤西仁&北乃きいの『BANDAGEバンデイジ』カップルは、『ソフィーの復讐』と同様に映画の公開がこれからというハンデもあって、順位は6位だったが、夢に賭ける若者とそれを一番近くで支える恋人、というこの2人の関係に憧れる人はかなり多いはず!2010年はどんな映画カップルが生まれるのか?さらにそこから実生活でも恋人同士になる2人も――?さて、現在、投票受付中の「cinemaFAN-KING」1月の投票テーマは、「こたつでみかんを一緒に食べたい俳優は?」。投票された方にはプレゼントが当たるチャンスも!1月の投票の結果は1月30日(土)17:30からの「MTV SCREEN」初回放送にて発表される。お似合いの映画カップルは?1位玉木宏&上野樹里(『のだめカンタービレ 最終楽章前編』)2位井上真央&岡田将生(『僕の初恋をキミに捧ぐ』)3位ジョニー・デップ&マリオン・コティヤール(『パブリック・エネミーズ』)4位ズーイー・デシャネル&ジョセフ・ゴードン=レヴィット(『(500)日のサマー』)5位チャン・ツィイー&ソ・ジソブ(『ソフィーの復讐』)6位赤西仁&北乃きい(『BANDAGEバンデイジ』)「cinemaFAN-KING」とはシネマカフェとMTVのコラボレーションによる読者投票企画。シネマカフェのページ上で、月ごとにテーマを提示し、あらかじめ挙げられている候補者から一人を選ぶか、もしくはフリーアンサー枠に記入する形式で投票を実施している。■関連作品:のだめカンタービレ 最終楽章 前編 2009年12月19日より全国東宝系にて公開© 2009 フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FNS27社僕の初恋をキミに捧ぐ 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009「僕の初恋をキミに捧ぐ」製作委員会パブリック・エネミーズ 2009年12月12日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED. (500)日のサマー 2010年1月9日よりTOHOシネマズシャンテ、シネクイントほか全国にて公開© 2009 TWENTIETH CENTURY FOXソフィーの復讐 2010年1月9日より新宿ピカデリーほかにて公開© 2009 SOPHIE PRODUCTION LTD, PERFECT WORLD CULTURE COMMUNICATION CO., LTD. and CJ ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVEDBANDAGEバンデイジ 2010年1月16日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© 2010「BANDAGE」製作委員会■関連記事:ビョンホン&ウォンビン…2009年写真でふり返る来日スター【韓流スター編】ブラピ再降臨 vs J・デップ!写真でふり返る来日ハリウッドスター2009【後編】ファッション小噺vol.122ブルーがとってもキュート『(500)日のサマー』【どちらを観る?】2009年もあとわずか…年末年始オススメ映画レビュー第2弾上野樹里、“千秋様”玉木宏を盾に竹中のキス拒否!『のだめカンタービレ』初日
2010年01月04日