俳優の草なぎ剛が主演を務める映画『碁盤斬り』(ごばんぎり)が、2024年5月に全国公開されることが25日、発表された。さらに、追加キャストも発表され、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼の出演が明らかになった。『ミッドナイトスワン』で第44回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した草なぎを主演に、第42回日本アカデミー賞優秀監督賞受賞の『孤狼の血』など映画界で高い評価を受け、本作が自身初の時代劇となる白石和彌監督がタッグを組んだ、古典落語をベースにした本作は、ある冤罪事件によって娘と引き裂かれる男による、父として武士としての誇りを賭けた復讐を描くヒューマンドラマ。冤罪事件を起こした浪人・柳田格之進(草なぎ)は藩を追われ、娘とともに貧乏長屋で今日の米にも困る暮らしをしている。落ちぶれても武士の誇りを捨てておらず、とりわけ嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、正々堂々と嘘偽りない勝負を心掛けている。あるきっかけで明かされた真実に、格之進は激高し仇討ちを決意する。だがそれは、父娘が引き裂かれることを意味していた。このたび追加キャストが発表。格之進(草なぎ剛)の一人娘・お絹役に清原果耶、萬屋の手代・弥吉役に中川大志、彦根藩の藩士の梶木左門役に奥野瑛太、萬屋の番頭・徳次郎役に音尾琢真、町の親分の長兵衛役に市村正親、格之進と因縁のある武士・柴田兵庫役に斎藤工、半蔵松葉の大女将・お庚役に小泉今日子、萬屋の亭主・萬屋源兵衛役に國村隼が決定した。追加キャストのコメントは以下の通り。○■清原果耶いつか草なぎさんとご一緒したいと抱いていた想いが今作で叶ったことを撮影が終わった今でも嬉しく思っています。現場で私が緊張していると「お絹ちゃんは僕の娘だから」と草なぎさんが声をかけてくださいました。草なぎさん演じる格之進の娘であるお絹は、父を敬い、自分のやるべき事へ邁進出来る素直な女の子です。格之進とお絹の確かな絆に触れながら育んだ時間は、何にも変え難い温かなものでした。錚々たるキャストの皆さまの背中を追いかけながら、白石監督をはじめとするスタッフの皆さまと紡いだ日々が、沢山の方々に届きますよう願っています。○■中川大志白石監督とはいつかご一緒したいと、常々いろいろなところで口にしていました。そんな白石組の初めての時代劇作品に参加できることに興奮しました。些細なことなのに、大人になったからなのか、組織の中にいるからなのか、素直に言い出せない。そんなキッカケが気付けば飛躍して自分だけでは収まりのつかないことになってしまっている。落語の噺がベースの今作は、現代人の我々にも共感出来るポイントが沢山ある、身近なところで起こり得るストーリーです。監督が、先人へのリスペクトを持って作り上げた今作は、世界のお客様にも見ていただきたい、日本の時代劇になると思います。○■奥野瑛太梶木左門役をやらせて頂きました奥野瑛太です。これだけの豪華なメンバーに囲まれて時代劇に参加できた事大変嬉しく思います。 殊に草なぎさんは、物心ついた頃からブラウン管を通して拝見しておりましたので、今回現場で自らが梶木左門として執拗に柳田様(草なぎさん)の背中を追いかけている事に若干の違和感とかなりの興奮を覚えました。比喩的な意味でも物理的にも、劇中ではかなり背中を追いかけていると思います。 その都度、気配や色を変えていく背中を。 それはそれは心地の良い広い背中でした。歴史上これほど武士の背中を見た人はいないのではないかと思うくらい堪能させて頂きました。ありがとうございました。○■音尾琢真私としましては、いつもお世話になっている白石和彌監督の、時代劇という新たなチャレンジにまたご一緒させていただけるということだけでも幸せであるのに、草なぎ剛さんとシーンを共にできるという光栄極まりない日々でございました。撮影中はカメラや照明などのセッティング中にずっと立ったまま待っておられる姿を拝見し、私なんぞは、ただだらしなく座って着物が着崩れていく様が情けなく思えた記憶がございます。初めて現場を共にする共演者の方がどのように演技を仕上げていくのかを見ているのが趣味と言える私なのですが、草なぎさんは瞬発力が凄まじく、用意したものに拘らずに撮影現場であらゆる物事を感じ取って空間に溶け込んでいくというスタイルと見受けられました。研ぎ澄まされた感性と経験のなせる技であると感服した次第です。映画「碁盤斬り」どうぞよろしくお願いいたします。○■市村正親白石監督の映画を色々観ていて、白石監督がどういう監督さんか知るためにも映画に参加させていただきました。とてもいい人で、非常に気が合うので本当に楽しかったです。今後、市村が演じる役が必要だなと思ったらどんどんお声をかけてくださいね笑草なぎくんはドラマで一緒になったこともあるけれど、映画では 2 度目の共演です。「ホテルビーナス」のときは全編韓国語でしたが、今回は日本語だったので楽だったね笑草なぎくんの芝居を間近に見ながら、芝居をし、作品に参加できたのは楽しかったし、光栄で嬉しかったです。完成を心より楽しみにしております。○■斎藤工混沌とした現代と、厳しくも儚い本作の世界を生きる人々とが、何処か力強く入り混じる瞬間が幾度もありました。そして、現場でお会いした剛さんは、草なぎ剛では無く、柳田格之進そのもので、静かに鳥肌が立ちました。『碁盤斬り』は、白石和彌監督ならではの、エグみと深みを含んだ美しい時代劇になっていると思います。同時に、草なぎ剛さんの新たな表題作に参加出来た事を、心から光栄に思います。○■小泉今日子美しくて、優しい、そして迫力のある世界。既視感のない時代劇になっていると思います。私も完成が楽しみでなりません。芸歴は長いのに京都の撮影所が初体験の私でした。ようやく映画俳優に仲間入り出来たような気分です。○■國村隼私はこの映画に関わる以前は全く知らなかった囲碁の世界でした。撮影が進むうち、最も興味を唆られていったのが【碁敵(ごがたき)】という言葉。ひとつの盤面上に展開する実人生をもかけた勝負の世界。その囲碁の世界で得るものは、友情ともまたライバルとも違う、人生に於いて特別な人と出会ってしまう事。この映画「碁盤斬り」は正にその事を描いています。そして私は草なぎ剛さんと出会った、ということですね。
2023年09月25日2023年の岸谷香のライブ活動は実に多彩で濃密だ。2月には荻野目洋子と藤巻亮太をゲストに招いて『岸谷香感謝祭』を開催し、6月にはスガシカオ、馬場俊英、miwaとの弾き語り形式のツーマンツアー『2人ぼっちの大パーティー』を開催。それぞれ、ここでしか観られない素晴らしいコラボレーションが実現した。この他にも『The Unforgettable Day 3.11-2023-』『LuckyFes’23』『TOKYO GUITAR JAMBOREE 2023』など、さまざまなフェスやイベントにも参加している。さらに9月9日からは弾き語りツアー『KAORI PARADISE 2023』がスタート。そしてそのツアー終了後の11月24日からはUnlock the girlsでのバンドツアー『Kaori Kishitani Live Tour 2023 “56th SHOUT!”』も控えている。デビューから40年近くたった今もなお、新たな挑戦を続けている彼女の音楽への情熱はどこから来るのだろうか?主催イベントやライブについての思い、バンドツアーに向けての抱負、今後の展望などについて、話を聞いた。――2023年はライブ三昧の年になっています。しかも『岸谷香感謝際』や『2人ぼっちの大パーティー』など、岸谷さん主催のコンサートも数多く行っています。ライブの主催には、かなりの労力、エネルギーが必要だったのではないですか?『2人ぼっちの大パーティー』は準備があまりにも大変すぎたので、最終日本番前には「当分はいいかな」と考えていました。でもすべてのステージが終わった瞬間に、“なんて楽しかったんだろう!”と思いました。なので、毎年というわけにはいきませんが、3年に2回くらいのペースでやれたらいいなって考えています。ツーマンって、ワンマンとは違うおもしろさがありますね。――というと?対バン相手のステージを観に来たお客さんもいるわけじゃないですか。そういう方々にも、いいステージをお見せしたいという気持ちが強くなるせいか、ツーマンでは不思議なパワーが出るんですよ。スガさん、馬場さん、miwaちゃんのステージも素晴らしかったですし、貴重な経験になりました。スガさんとのツーマンでは、あだ名まで付けられました。――どんなあだ名ですか?“ブルドーザー”ってあだ名を付けられて、スタッフにも大ウケでした(笑)。――岸谷さんが情熱を持ってツーマンに臨んでいたから、そんなあだ名が付いたのではないですか?どうなんでしょう。いろいろな意味があるような気がしますが、命名者に聞いてみないとわかりませんね(笑)。――あだ名を付けられるって、同級生同士の共演ならではですよね。そういうところも楽しかったですね。馬場さんとは「人生という名の列車」を一緒に歌うこともできましたし、miwaちゃんとは世代が違うからこその楽しさを感じました。――さまざまな形態でのライブを精力的に行ってきています。これは意図しての展開なのですか?今年に関しては、“私のできることを全部並べました”という感じでやっています。まだ発表されてないスケジュールも含めて、本当にいろいろな形でライブをやっている実感があります。――ライブへのモチベーションが高いのは、どうしてなのでしょうか?コロナでライブを出来ない時期があったことが大きかったんだと思います。ライブを行うために必要なものを貯金する期間になりました。ピアノを練習する時間もありましたし、ライブアレンジ、曲の構成、演出など、ライブに必要なことについて、突き詰める時間になりました。ライブができない状況があったので、ピアノの弾き語りをYouTubeで定期的に配信した時期もあって。「あの曲をやって」「この曲をやって」って、私の想像が付かないような曲を視聴者がどんどんリクエストしてきたんですよ。――かなりたくさんの曲を生演奏されたんですよね。そこで再発見したこともたくさんありました。「えっ、この曲、やったことないよ」と言いながら、弾き語りでやってみたら、意外とおもしろい曲もあったんですね。そこからさらにアレンジを突き詰めて、弾き語りツアーのセットリストに入れた曲もいくつかあります。YouTubeでリクエストされなかったら、おそらく弾き語りでやることはなかったので、“無駄なことってないんだな”って思いました。あとは、ライブの構成や流れについて考えるようになって、よりライブが楽しくなったところもありました。実際のライブで活用できるくらい、ライブをやるために必要な能力の貯金が貯まったタイミングだったんじゃないかと思います。ついにその貯金を使うぞー!って(笑)。――ライブに必要な能力って、ステージで歌って演奏するだけでなく、ライブをトータルで表現していく能力ということでしょうか?そうですね。ここに来て、その楽しさを知ったという感じですね。大きかったのは弾き語りツアーなんじゃないかな。弾き語りって、ひとりで演奏して歌うことだけではなくて、アレンジを新たにゼロから作りあげる作業もあるし、流れを考える作業もあります。これがなかなか難しいという。――どういうところが難しいのですか?自分では、“こんな風に聴こえてほしい”と思って演奏したとしても、他人にそう聴こえるかどうかは別問題であるところですね。自分のイメージを主観的に追求することと観客の視点で客観的に判断することを両立させなきゃいけないので、その判断力を養う必要があります。――デビューから40年近くたった今も、さらなる成長を目指しているところが素晴らしいです。この1年で“自分がどんなミュージシャンなのか”を思い知ったことも、大きかったと思います。例えば、miwaちゃんとのツーマンで、何が一番のプライオリティーかということでは、miwaちゃんは「歌」と言ってましたが、私は歌ではないんですよ。馬場さんは「歌詞をしっかり表現したい」って言っていたけれど、私は歌詞へのこだわりはそこまでではないし。スガさんはスガさんで、私がどうやっても思いつかないようなコード進行を作る才能を持っていらっしゃるし。他のミュージシャンと共演することで、自分に足りない部分を思い知らされました。――岸谷さんは作曲・アレンジ・プロデュースへのこだわりを強く持っている印象を受けます。曲作りもアレンジも好きですし、プロデュースも好きですね。一時期、“私はプロデュースにあんまり向いてないな。自分のことしか考えられないタイプだな”って思っていたんですよ。でも最近になってイベントを主催する機会も増えてきて、やっぱりプロデュースするのが好きだなって再認識しました。――Unlock the girlsを組んでからは、バンドのプロデューサーという役割も担っていますよね。自分とは全然違う音楽を聴いてきた子たちと一緒に音楽を作るのは、とても楽しいです。みんなと一緒に曲を作る時に思っているのは、それぞれが持っているものをそのまま出してほしいということ。それぞれのメンバーから出てくるものをまとめる作業は大変かなと想像していたんですが、やってみたら、意外とできるものだなと思いました。今年からコンサート制作の経験豊富なプロデューサーが新たにチームに参加してくれたこともプラスになっていると感じています。――ブラスになっているのは、どんなことですか?そのプロデューサー、私の曲を全然知らないんですよ(笑)。せいぜい代表曲を何曲か知ってるくらい。でもそこもいいというか。私の曲を知らない人がどう感じるかは重要なことですし、客観的かつ的確に指摘してくれるので、とても参考になっています。弾き語りツアーなどで地方に行くと、「Diamonds<ダイアモンド>」と「世界でいちばん熱い夏」と「M」くらいしか知らないお客さんがたくさんいるんですが、そのプロデューサーが「いい」と言ってくれたら、そういう人たちにもちゃんと届くんだろうなって思えるようになりました。――来た人全員に届けるためには、構成や流れも重要な要素になるんですね。ある意味、「M」や「Diamonds<ダイアモンド>」の扱いって、とても難しいんですよ。これらの曲を何十年もやってきている側からしてみると、「『M』が良かったです」って言われることも、もちろんうれしいんですが、それだけじゃ困るというか。「今の岸谷香の音楽もいいね」「初めて聴いたあの曲、いいね。CD探してみようかな」って、他の曲にも興味を持ってもらいたいじゃないですか。――ミュージシャンとしては当然の思いですよね。私は“懐メロおばさん”みたいになるのはイヤだから、いかに昔の曲がコンサートの目玉にならないようにするか、いつも考えているんですね。そこでプロデューサーの指摘がとても参考になっています。なので、プロデューサーをリハーサルスタジオにお呼びして、通して聴いてもらって、「私はこういう意識でやっているけれど、そう聴こえますか?」と確認するようにしています。「だったら、この曲は入れ替えたほうがいいね」「ここはこういう照明の演出をすれば大丈夫」といった感じで、プロデューサーの意見を参考にしながらコンサートを組み立てています。――実際のコンサートで、そうしたやり方の成果を感じていますか?明らかな違いがありますね。その日のライブの舵を自分が取っているという実感があるんですよ。弾き語りは要素が少ないので、出発地点はいつもほぼ一緒なんですが、これまでは“その日の潮の流れによって行き先も変わるし、どこに到着するかわからない”という意識でやっていました。でも客観的な視点を意識するようになってからは、潮や風の流れによって迂回することもあるけれど、到着地点は常に一緒というライブができるようになってきました。その日のステージの出来が良くて、たまたま感動してくれたのではなくて、“感動してもらえるように組み立てているのだから、感動は必然”という風に意識も変わってきました。――客席の反応をコントロールすることも重要なんですね。以前はいかに大きな声援と拍手をもらうかということばかりを考えていましたが、客席に求める反応って、それだけじゃないなと気がつきました。例えば、ここはじっくり聴き入ってもらいたいから、拍手はいらないという場面でパラパラと拍手が来たら、舵を取れていないんですよ。そういう場面では拍手をさせないやり方が必要になります。これまでは行き当たりばったりでやっていたことでも、今は自分がイメージしたとおりのステージをできるようになってきました。――近年の岸谷さんの弾き語りのステージを観ていて感じるのは、1曲1曲の歌が深く染みてくるということです。流れ以外のことで、ステージにのぞむ意識で変わってきたことはありますか?弾き語りって、ひとりでやっているわけだから、個人的なメッセージを伝える意味あいもあると思うんですね。そうした時に、これまでの人生で感じたことを包み隠さず音楽で表現できたらいいなって思うようになってきました。例えば、大切な友達が亡くなってしまって感じたこと、命の尊さやその人が生きていた証しのかけがえのなさなど、素直に歌に込めて届けたいなって。もちろんライブってエンターテインメントだから、暗くなりすぎるのは違いますが、弾き語りだったら、そうしたテーマでも自然にさらっと歌うこともできるし、しっとりと届けることもできるし、ニュアンス豊かに表現できるところが魅力だと感じています。――弾き語りって、奥が深いですね。弾き語りのライブを観に来る人って、ハッピーになりたい人ばかりじゃないと思うんですよ。泣きに来る人もいるかもしれないですし、いろいろな瞬間があっていいのかなと考えています。幸いなことに私の曲って、基本的に明るいものが多いので、弾き語りで賑やかな気分になったり、しんみりしたり、いろいろな場面を作れるんじゃないかなと思っています。“新譜が出たから、新譜を中心にやります”ということではなくて、最近はコンサートの核になるものはなんなのかを意識するようになりました。――コンサートの核になるものって、どのようなものですか?その時々に歌いたいこと、届けたいことのファーストイメージ、テーマみたいなものを探し出して、そのイメージに沿って構成するようになってきました。今年、バート・バカラックが亡くなったじゃないですか。“今の私があるのは、バート・バカラックを始めとするさまざまな音楽家から影響を受けたからだ”という発想からストーリーを作って選曲したりもしています。バート・バカラックのことを思って書いた曲は、セットリストからはずれたんですけど、自分のスタート地点を意識するところはありますね。今年のライブの選曲で、スタッフから言われるまで気がつかなくて、びっくりしたことがありました。――それはどんなことですか?「今年はPRINCESS PRINCESSのオンパレードみたいだね」って言われたんですが、確かに多いんですよ。それもみんなが大好きなPRINCESS PRINCESSの曲ではなくて、ソロになって初めてやるPRINCESS PRINCESSの曲もいくつかあって。おそらく私が今年作りたかったシーンとPRINCESS PRINCESSの曲がたまたま合ったんだと思います。それらの曲をやるのがとても新鮮で楽しかったです。――例えば、どんな曲ですか?PRINCESS PRINCESSの再結成の時に初めて5人でやった「I LOVE YOU」とか、解散前に1回もステージでやっていない曲とか。選曲する時点でPRINCESS PRINCESSの曲かどうかを意識する必要はないな、その時々にやりたい曲をやるのがいいなって思うようになりました。――11月24日からバンド編成でのツアー『Kaori Kishitani Live Tour 2023 “56th SHOUT!”』が始まります。数字と“SHOUT!”という言葉が付いたツアーが最初にスタートしたのが2014年で、“47th SHOUT!”からでした。そもそもこういうタイトルにしたのはどうしてなんですか?新譜のないツアーだったので、“ツアータイトルを考えるのもめんどうだな。きっとこの先もずっと歌っていくだろうから、年齢でいいんじゃないかな?”っていうノリで、“47th SHOUT!”と付けて始めたら、いつのまにか50も越えて、56になっていました(笑)。――コロナ禍での中断はありましたが、ほぼ毎年の恒例のツアーとなっています。弾き語りとバンド編成というふたつの異なるツアーがあることで、観客もさまざまな楽しみ方ができますよね。基本的には弾き語りツアーは“KAORI PARADISE”、バンド編成でのツアーは“SHOUT!”で統一しています。ゆっくり座ってじっくり聴きたい、泣きたいという時には“KAORI PARADISE”、スカッとしたい時には“SHOUT!”に来てもらったら、観る目的が達成されるのではないでしょうか(笑)。ツアーが2種類あるおかげで、すべてを網羅する必要がなくなったので、構成を考えやすくなりました。“KAORI PARADISE”ではPRINCESS PRINCESS時代の曲が多めになることもあると思いますが、“SHOUT!”は、今の私の音楽、56歳のシャウトを楽しんでもらいたいですね。――ツアータイトルに年齢の数字が入っているのは、その時々のリアルタイムの音楽をやっていることの証しでもあるわけですね。そう考えています。56歳のシャウトが47歳のシャウトと同じになっちゃったら違うだろうし、今年は今年のシャウトになると思います。CDでリリースしていない新曲もやる予定です。――ツアータイトルの中に年齢という数字が入ることで、リスナーの人と一緒に年を重ねて併走しているというニュアンスも出てきそうですね。一生のファンみたいな人もいるでしょうしね。年齢をカウントすることで、この年はこうだった、あの年はこうだったって、自分の歴史と重ねやすいところはあると思います。――バンド編成のライブの魅力って、どんなところにあると考えていますか?エレキギターの楽しさに尽きますね。リハーサルで、エフェクターを踏んで、エレキギターのあの音色が響くだけで、テンションが上がりますから(笑)。自由度の高さもバンドの楽しさの1つですね。例えば、途中まで私がピアノを弾いて、間奏を入れて途中でギターに持ち替えて、私とYukoのツインギターで演奏するのもありですし。その場で出てきたアイディアを実行するのが楽しいです。――Unlock the girlsを結成して約6年とのことですが、変わってきたことは?どんどんバンドになってきていますよね。スタート時点では、Yuko・HALNA・Yuumiの3人と私とでは、年齢もキャリアも聴いてきた音楽もまったく違ったので、対等の関係になれるかどうか、それぞれ不安もあったと思うんですよ。でも今はみんな、機嫌が悪かったら、遠慮せずにそのまま機嫌の悪さを出すようになってきました。そうそう、バンドってこういうことだよねって(笑)。音楽的にもこの4人で演奏したら、こうなるなってイメージできるようになってきました。――バンドのオリジナリティーが確立されてきたということなのでしょうね。バンドになったとしか言いようがないですね。誰かが誰かに合わせるのではなくて、それぞれが自分のやりたいように演奏した結果、バンドの音になっているのが理想なんですよ。その境地に近づいている実感がありますね。一緒に曲を作ったり、ライブをやったり、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのライブを観に行ったり、みんなで集まってYouTubeのライブ映像を観たり。楽しいことも共有できているのが大きいですね。3人ともいろいろなところに出て行って演奏する機会があるんですが、“ホームは楽だな”って感じてくれたらと思っています。――バンドになったなと実感したのはどんな瞬間ですか?あるライブのリハの時にHALNAが「アンコールの曲の後奏、レッチリのあれにしちゃおうよ」と提案してきて、「いいね」「やろうやろう」とすぐに決まり、HALNAが本番でフリーの振りまで真似して、大ウケした瞬間ですね。観ている人たちはポカンとしたかもしれませんが、バンドって、たまには内輪ウケがあってもいいんじゃないかなと思います。――バンドの楽しさって、そういうところにもありますよね。ツアーでは新曲を披露する予定とのことですが、新曲の曲作りはどんな感じで進んだのですか?みんなで飲んでいる時に、「シャッフルの曲がないから、あるといいよね」「マイナーの曲もないから、やろうよ」って話していたんですよ。最初は「私はマイナーの曲は書かないんだよね」って言っていたのですが、他のメンバーがこれまでマイナーの曲を多くやってきたこともあり、「じゃあ作るか」ということになりました。その後、私が大本の音源を作り、その音源をもとにして、メンバーがちょっと変えてデモテープを作り、そこからさらにみんなで話しながら作っていったら、どんどん曲が良くなりました。――そうした作り方はバンドならではなんでしょうね。バンドっておもしろいなと思いました。今はすっかりライブモードになっているので、レコーディングもリリースの時期も決まっていませんが、ライブが一段落したら、作品作りをしたいですね。――バンドツアーは“56th SHOUT!”となるわけですが、今の時期について、どう感じていますか?いい時期だなと感じています。今が収穫期ですね。今まで一生懸命種をまいて育ててきて、音楽の果実を収穫している感覚があります。私はPRINCESS PRINCESSを解散して奥居香になって、その後、岸谷香になり、しばらく子育てでお休みして、名前がコロコロ変わったので、若い音楽ファンからすると、「あんた誰?」の極地だと思うんですね。Unlock the girlsでのバンド活動も始めて、ここ数年でやっと岸谷香としての音楽活動が落ち着いてきたかな、この時期を楽しみたいなという心境になっています。――収穫期とのことですが、収穫すると同時にまた種をまいているのではないですか?植物も花が咲いて、実がなって、その実が地面に落ちて、また種になったりするじゃないですか。音楽もそういう、いいサイクルでやっていけたらと思っています。――2024年にはデビュー40周年を迎えます。実感はありますか?40周年と言っても、私はほとんど10年は休んでいるようなものだから、中身は30年くらいの感覚ですね。だから今の私のミュージシャン年齢は46歳(笑)。周年にはまったく興味がないんですが、スタッフは周年が好きなので、今後、いろいろな展開があるかもしれません。私としては今年、自分ができることを全部並べたという意識があって、その流れが2024年頭まで続くイメージですね。2022年の年末に『KAORI PARADISE 2022 年末スペシャル』ということで、ビッグバンドと共演するステージを3本やったんですね。そのステージがとても楽しかったので、2024年の初めに再びビッグバンドと一緒にやる予定です。これまでにフルオーケストラとの共演はあるんですが、ビッグバンドとは、PRINCESS PRINCESS時代に、六本木PIT INNというライブハウスで遊びで1回やっただけだったんですよ。――これまで共演してことなかったのはどうしてなのですか?私は弦楽器には馴染みがあるんですが、管楽器ってほとんど馴染みがなかったんですよ。管楽器って、ジャズやブルースやR&Bを通っていないと、わからないところがあると思っていたから。私はブラックミュージックをほとんど通らないまま、ここまで来ちゃったので、“管楽器は得意じゃないな”という意識がありました。でも私の曲って基本は明るいし、ロックンロールもあるし、実は結構管楽器が入っているんですよ。友達のミュージシャンから「ビッグバンドとやってみない」と声をかけられて、やってみたらとても楽しかったんですね。なのでもう1回やりたいと思い、おそるおそる「また一緒にやってもらえますか?」と聞いたら、みなさん、快くOKしてくださって、再び共演できることになりました。最近の若いミュージシャンのやっているビッグバンドって、女の子たちもたくさんいて、次にやる時にも女の子が二人入る予定なので、今から楽しみです。ここに来て、また新たな音楽の楽しさと出会えました。――年々、音楽表現の幅が広がっているということですね。2024年も感謝祭をやる予定ですし、バンドでのツアーもやりたいし、弾き語りの一人旅もやりたいと思っています。何人か分のミュージシャン人生を一人で体験しているようで、とても欲張りに生きている気がします。“全力で仕事して全力で遊ぶ”というのが、2023年の私のモットーなのですが、実際に今年はおおいに働き、おおいに遊んでいます。――これだけ多種多様なライブ活動をやりながら、遊びも充実させるところが素晴らしいですね。大きな仕事が終わった翌日には「さらば!」って、さっさと日本を出国したこともありますね(笑)。子どもたちも大きくなったし、そういう過ごし方が私にとっては、いちばんハッピーなんですよ。ライブで放電した後には、いろいろな刺激を受けて充電することも必要だと思っています。海外にライブを観に行くことは私にとって最高の充電の1つですね。――岸谷さんの音楽活動、さらに自由自在になっているという印象を受けます。若い頃って、“自分はこういうミュージシャンだから、こういうことをしたらおかしいだろう”と、自分で自分を枠にはめてしまうところもありました。でも今は“何をやってもいいかな”と思うようになりました。死ぬまでに世界各国のいろいろな料理を食べておきたい、みたいなノリに近いのかな。やったことのないことをやっておきたいんですよ。やってないことって、まだまだたくさんあるので、楽しみは尽きないだろうなと思っています。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>Kaori Kishitani Live Tour 2023 ”56th SHOUT!”11月24日(金) 名古屋BOTTM LINE開場18:15 / 開演19:0011月25日(土) 大阪BIGCAT開場16:15 / 開演17:0012月3日(日) 東京日本橋三井ホール開場16:15 / 開演17:0012月9日(土) 福岡トヨタホールスカラエスパシオ開場16:15 / 開演17:00チケット料金:全席指定8,500円(入場時ドリンク代が必要)()岸谷香 公式サイト:
2023年09月19日日本香堂のお香ブランド「セントスケープ(Scentscape)」から、2023年の新作として「りんご&金木犀」や「抹茶ラテ」などが登場。日本香堂の「セントスケープ」から秋冬の新作お香「セントスケープ」は、「移りゆく季節とともにカラフルに広がる“香り(scent)と景色(scape)”」をテーマにしたお香ブランド。2種類の香りを独自に掛け合わせた「今、聞きたい」(=その香りをゆっくりと味わうこと)香りを展開している。新作では、秋冬に旬を迎える果実に相性の良い⾹りを掛け合わせた「りんご&金木犀」「ペア―&ホワイトムスク」「柚子&ベルガモット」の3種類、落ち着きのあるウッディ調をベースにした「ゼラニウム&ヒノキ」「ウード&バニラ」、温かい飲み物に⽢いミルクを掛け合わせた「カフェモカ」「ミルクティー」「抹茶ラテ」の8種類を展開。各香りの心象風景をイメージしたグラデーションカラーに彩られたパッケージは、お香入れとしても使える設計だ。インテリアに取り入れやすいのが嬉しい。<香りのラインナップ>りんご&金木犀:甘酸っぱいりんごとすっきりとした金木犀のフルーティーフローラルの香りペア―&ホワイトムスク:ホワイトムスクとみずみずしく甘いペアーが織りなすフルーティームスクの香り柚子&ベルガモット:柚子とベルガモットが爽やかに煌めくグリーンシトラスの香りゼラニウム&ヒノキ:華やかなゼラニウムと清涼感のあるヒノキのフローラルウッディの香りウード&バニラ:香り深いウードに温もりあるバニラが心地よく包むウッディアンバーの香りカフェモカ:ミルクたっぷりのエスプレッソにカカオを添えたカフェモカの⾹りミルクティー:濃いめの紅茶にスチームミルクをふんわりのせたミルクティーの⾹り抹茶ラテ:上品な抹茶に⽢いミルクが溶けこむ濃厚な深みのある抹茶ラテの⾹り【詳細】セントスケープ 秋冬新商品発売日:2023年8月1日(火)希望⼩売価格:1,650円(全種共通)お香サイズ:約140mm、1本あたりの燃焼時間:約25分、内容量:約32g■取扱い店舗香十 盛岡店、香ぎゃらりぃ(大丸東京店、小田原店、名古屋三越栄店、松坂屋静岡店、芦屋モンテメール店、ラシック福岡天神店、博多阪急店)、フレグラボ 星ヶ丘三越店、全国の雑貨店、お香ショップ、銀座蔦屋書店
2023年09月02日清原果耶の初舞台「ジャンヌ・ダルク」から新たにポスタービジュアル、全キャストの扮装写真とコメントが公開された。2010年、2014年に続き、3度目の上演となる本作は、ジャンヌ・ダルクという1人の少女が、時代や、政治に翻弄されながらも、自らの信じるものを掴みとっていくまでの“生”に焦点をあてた人間ドラマであり、歴史スペクタクル。3度目の上演は初舞台・初主演となる清原さんに、小関裕太をはじめ、出演者はオール新キャスト。りょう、岡田浩暉、福士誠治、深水元基、山崎紘菜、坪倉由幸、粟野史浩、野坂弘、ワタナベケイスケら、映像のみならず舞台をもよく知る実力派が集うほか、今後の飛躍が期待される若手で初舞台となる荒木飛羽が重要な役どころを演じ、さらに榎木孝明、神保悟志と、経験豊富なベテランも加わり、壮大な劇世界の骨組みを担う。キャストよりコメント到着清原果耶今回の舞台のお話をいただいて、嬉しい気持ちで胸がいっぱいになりました。舞台に挑戦してみたいという気持ちは、このお仕事を始めてからずっとありましたし、まさか「ジャンヌ・ダルク」に参加出来るだなんて思いも寄りませんでした。ジャンヌのように沢山の人々を導いていく力を自分が持てるだろうか、そして最後まで懸命に生きてその勇姿を届けられるのかなと、稽古がまだ始まっていない今から緊張や不安を感じてはいるのですが、演出の白井晃さんをはじめとするスタッフキャストの皆さんの言葉や生き様を目に焼き付けながら、皆さんと一緒に作るこの舞台を楽しめれば良いなと思っています。ジャンヌが信じる道を全うしようと生きていく中で、様々な恐怖や葛藤、そして孤独も抱えていたはずです。1人の少女ジャンヌにどこまで寄り添い一緒に戦うことが出来るのか、沢山の方々のお力をお借りして、新たな「ジャンヌ・ダルク」をお届け出来るよう励みます。小関裕太/シャルル7世役小関裕太/シャルル7世役7年ぶりに白井晃さんとご一緒できることがまず嬉しいです。白井さんは観客の目線を操る魔術師。映画でいうところのカメラワークが天才的で、ちょっとひねくれた視点で見ようとしても、つい「あそこを見たい」と思わされてしまいます。再演の際の映像を観て、出演者の多さ、その動きの面白さ、すごい迫力に、「こんな壮大なプロジェクトに声をかけていただいたんだ」と、あらためて光栄に感じました。清原果耶さんとは今回が「はじめまして」ですが、いくつかドラマを拝見して、まとう雰囲気も声も、その人にしかないもので、素敵だなと感じていました。映像の中で輝いていた清原さんが舞台でどう変化し、どんな表情を見せてくださるのかも、とても楽しみです。目の前にそのキャラクター、その人がいるという事実の重さ、緊張感や躍動感こそが舞台の魅力。僕も、映像の画面を通じて伝えるのとは違う、舞台ならではの味わいを持ったシャルル王を演じたいなと意気込んでいます。福士誠治/タルボット役福士誠治/タルボット役タルボット役を演じます福士誠治です。ジャンヌ・ダルクという名作に出演出来ること、本当に光栄に思うと共に、戦乱の中生き抜くジャンヌにどう壁として立ちはだかるのかワクワクします。中島かずきさんの脚本はその時を生きるセリフを書いてくださるのでタルボットの葛藤をしっかりと表現していきたいです。そして白井晃さんの演出を受けるのは今回が初めてなので、何よりも楽しみです。みなさん、歴史の瞬間をお見逃しなく!荒木飛羽/傭兵ケヴィン役荒木飛羽/傭兵ケヴィン役初舞台で「ジャンヌ・ダルク」に参加できることに嬉しさと緊張と色んな感情が溢れています。全てが初挑戦なので一つひとつを噛み締めながら、傭兵ケヴィンを演じていきたいと思います。スタッフ、キャストの皆さんと一緒に舞台を作る時間を大切にし、「ジャンヌ・ダルク」の世界を、多くの人に届けられるよう頑張りたいです。深水元基/アランソン公役深水元基/アランソン公役ジャンヌと同じフランス軍のアランソン公を演じさせて頂けるなんて嬉しい限りです。ジャンヌを認め、共にイギリス軍と戦い、奇跡を見る。ジャンヌをしっかりと支えたいと思います!ストーリーがハードなだけに、熱量持って挑まなければならない。体力的にも大変そうだ。気合い入れますよ!お客様も覚悟して観に来て下さいね(笑)山崎紘菜/マリー・ダンジュー役山崎紘菜/マリー・ダンジュー役私自身、舞台の経験が浅いので、この壮大なドラマの中で、マリーとして、そしてフランス王妃として、立派に舞台に立つことができるのか不安もありますが、日々学ばせていただきながら、シャルルを支える良き妻に成長していけたらと思います。マリーは登場人物の中で一番、現代の私達に近い感覚を持っている女性だと思うので、多くの方に共感していただけるのではないかと思います。陰謀や思惑がうごめく宮廷の中で、彼女らしく15世紀のフランスを懸命に生きたいです。坪倉由幸/傭兵レイモン役坪倉由幸/傭兵レイモン役こんなに壮大なスケールの舞台で、こんなに豪華なキャスト・スタッフの皆さんとご一緒できるなんてとても光栄です。今まで何度か舞台をやらせていただき、僕が演じてきた役柄はどこか情けなかったり、頼りなかったり、いい加減だったり、笑いを誘う要素が多かったんですが、今回演じさせていただく傭兵レイモンは全く逆です。カッコイイです!不安です。頑張ります!野坂弘/サントライユ役野坂弘/サントライユ役「なぜ今なのか?」について考えています。例えばホモソーシャル規範の下、若い女性が偶像化された果てに切り捨てられる構図。また美談として消費する際には個人を"尊重"し、一方では声を上げる個人は抑圧し続ける構図。それらは遠くの事からすぐ足元の事まで、未だ多くの社会構造に重なると感じます。そんないま今作を上演する意味や、社会の構造を変える方法を必死に考えながら、自分に出来ることを実践したいと思っています。ワタナベケイスケ/クルパン役ワタナベケイスケ/クルパン役『楽しみと少しばかりの恐れ』というのが、出演させていただく際の偽らざる感想です。演劇体験はいつだって特別で且つ身近にあって欲しいものですが、その中にあって本作品は特別な体験ができる気がしております。なにせ、90名を超えるキャストでお送りするわけですから、きっと今までにない空間が待っているんだと思います。それはとても楽しみですし、少し恐ろしくもあります。是非、一緒に特別な時間を共有できますように。粟野史浩/ラ・イール役粟野史浩/ラ・イール役ジャンヌ・ダルクに出演することになり、昔ある演出家から言われたことをふと思い出しました。『その場にいてください。その場で生きてください。その場で皆が支えあってください。』と。今回は、この言葉の中の『支えあって』が大切なことになると思います。なので、自分の役を演じるうえで、ジャンヌ・ダルクの強さを、切なさを、儚さを、悲しさを、全力で支えることをここに誓います!(笑)りょう/ヨランド・ダラゴン役りょう/ヨランド・ダラゴン役壮大な歴史劇で、多くの人を魅了している『ジャンヌ・ダルク』に参加させていただけることを光栄に思います。大勢の兵士や民衆と共に、一つの作品を創り上げていくことが楽しみです。久しぶりに、熱気あふれる強い作品になると思います。ぜひ、熱狂しに劇場へお越しください。お待ちしております。神保悟志/ラ・トレムイユ卿役神保悟志/ラ・トレムイユ卿役前回の公演を拝見させて頂いた時に、その迫力に圧倒させられた事をよく覚えております。まさかその再演に出させて頂けるとは夢にも思っておりませんでした。是非、今回の公演でわたしが前回感じた迫力と感動をひとりでも多くの方々に感じて頂ければ幸いです。岡田浩暉/ベッドフォード公役岡田浩暉/ベッドフォード公役曇天の雲間から一筋に差し込む神々しい光の様なジャンヌ。その周りでうごめく人間社会。神秘的で躍動感溢れる物語。といったイメージがあります。初めての中世のヨーロッパもので、衣装に触れること、世界に入れることがとても楽しみですし、演出の白井晃さんをはじめ、キャストの方々とご一緒できるこの機会に感謝しています。榎木孝明/コーション司教役榎木孝明/コーション司教役物語は中世ヨーロッパのキリスト教国での実話です。ジャンヌ・ダルクの名前は誰もが知っていても、その歴史の実態は日本人にはあまり馴染みがありません。今回はジャンヌと敵対するコーション司教役とあって、時代背景をしっかり把握して役を作り込んでいかねばと思っています。さてどんなコーションが出来上がりますやら。そして清原果耶さんをはじめ初共演の方も多く、今からとても楽しみです。舞台「ジャンヌ・ダルク」は11月28日(火)~12月17日(日)東京建物Brillia HALL、12月23日(土)~12月26日(火)オリックス劇場にて上演。(シネマカフェ編集部)
2023年08月07日清原果耶の初挑戦・初主演となる舞台が、2010年と2014年に続いて今年、3度目の上演となる「ジャンヌ・ダルク」に決定。共演の小関裕太ほか豪華キャストも一挙解禁となった。17歳で歴史上に鮮烈に登場し、2年後には火刑に処せられ、わずか19年の人生で散ったフランスの救世主ジャンヌ・ダルク。信念を貫く強さを持つ若き少女の人生を、演出・白井晃、脚本・中島かずき(劇団・新感線)、音楽・三宅純、原案・監修を佐藤賢一(直木賞作家)というトップランナーが手を組み、さらに総勢100人の出演者が躍動する戦闘シーンをスペクタクルに描く。今回、ジャンヌ役として白羽の矢が立ったのは、清原果耶。その繊細な感受性、芯の強さを感じさせる存在感は、毅然として純粋無垢なラ・ピュセル(乙女)とも呼ばれるジャンヌ・ダルクにも通じるところがある。初舞台となる本作ではフレッシュな感性を持って、自らの道を選びとるヒロインと向き合う。あらたなジャンヌ像、あらたな俳優・清原果耶の顔に期待できそうだ。新時代の「ジャンヌ・ダルク」は清原さん、小関さんに加え、今回は2人を支えるキャスト陣も全員初参加。りょう、岡田浩暉、福士誠治、深水元基、山崎紘菜、坪倉由幸、粟野史浩、野坂弘、ワタナベケイスケら、 映像のみならず舞台でも活躍する実力派が集い、今後の飛躍が期待される若手、荒木飛羽が重要な役どころを演じ、さらに榎木孝明、神保悟志と経験豊富なベテランも加わって、壮大な劇世界の骨組みを担う。まっすぐな意志と純粋さを持ち、戦乱の世を駆け抜けたジャンヌ。平成から令和へ、コロナ禍も経て再創造される新生「ジャンヌ・ダルク」には未来への祈り、希望が込められている。舞台「ジャンヌ・ダルク」【東京公演】は11月28日(火)~12月17日(日)東京建物 Brillia HALL、【大阪公演】12月23日(土)~12月26日(火)オリックス劇場にて上演。(シネマカフェ編集部)
2023年07月22日俳優の清原果耶が、舞台『ジャンヌ・ダルク』の主演を務めることが21日、明らかになった。同作は演出:白井晃、脚本:中島かずき(劇団☆新感線)、音楽:三宅純、原案・監修:佐藤賢一により2010年に初演を迎え、2014年に再演、今回が9年ぶり3度目の上演となる。ジャンヌ・ダルクという1人の少女が、時代に、政治に翻弄されながらも、自らの信じるものを掴みとっていくまでの「生」に焦点をあてた人間ドラマであり、歴史スペクタクルを描く。今回、ジャンヌ役として白羽の矢が立った清原は、初舞台に挑戦。繊細な感受性、芯の強さを感じさせる存在感は、純粋無垢なラ・ピュセル(乙女) ジャンヌ・ダルクに通じるところがあり、フレッシュな感性を持って、自らの道を選びとるヒロインと向き合う。迷い、成長するフランス王 シャルル7世役には小関裕太が決定し、ジャンヌの後押しを受けて王となり、後には彼女の命運を握ることになる。2人を支えるキャスト陣も全員初参加で、タルボット役に福士誠治、傭兵ケヴィン役に荒木飛羽、アランソン公役に深水元基、マリー・ダンジュー役に山崎紘菜、傭兵レイモン役に坪倉由幸(我が家)、サントライユ役に野坂弘、クルパン役にワタナベケイスケ、ラ・イール役に粟野史浩、ヨランド・ダラゴン役にりょう、ラ・トレムイユ卿役に神保悟志、ベッドフォード公役に岡田浩暉、コーション司教役に榎木孝明と様々なキャストが集った。作中では100人を超す出演者が劇場狭しと躍動する戦闘シーンも見どころとなっている。東京公演は東京建物BrilliaHALLにて11月28日〜12月17日、大阪公演はオリックス劇場にて12月23日〜26日。○清原果耶 コメント今回の舞台のお話をいただいて、嬉しい気持ちで胸がいっぱいになりました。舞台に挑戦してみたいという気持ちは、このお仕事を始めてからずっとありましたし、まさか『ジャンヌ・ダルク』に参加出来るだなんて思いも寄りませんでした。ジャンヌのように沢山の人々を導いていく力を自分が持てるだろうか、そして最後まで懸命に生きてその勇姿を届けられるのかなと、稽古がまだ始まっていない今から緊張や不安を感じてはいるのですが、演出の白井晃さんをはじめとするスタッフキャストの皆さんの言葉や生き様を目に焼き付けながら、皆さんと一緒に作るこの舞台を楽しめれば良いなと思っています。ジャンヌが信じる道を全うしようと生きていく中で、様々な恐怖や葛藤、そして孤独も抱えていたはずです。1人の少女ジャンヌにどこまで寄り添い一緒に戦うことが出来るのか、沢山の方々のお力をお借りして、新たな『ジャンヌ・ダルク』をお届け出来るよう励みます。○小関裕太 コメント7年ぶりに白井晃さんとご一緒できることがまず嬉しいです。白井さんは観客の目線を操る魔術師。映画でいうところのカメラワークが天才的で、ちょっとひねくれた視点で見ようとしても、つい「あそこを見たい」と思わされてしまいます。再演の際の映像を観て、出演者の多さ、その動きの面白さ、すごい迫力に、「こんな壮大なプロジェクトに声をかけていただいたんだ」と、あらためて光栄に感じました。清原果耶さんとは今回が「はじめまして」ですが、いくつかドラマを拝見して、まとう雰囲気も声も、その人にしかないもので、素敵だなと感じていました。映像の中で輝いていた清原さんが舞台でどう変化し、どんな表情を見せてくださるのかも、とても楽しみです。目の前にそのキャラクター、その人がいるという事実の重さ、緊張感や躍動感こそが舞台の魅力。僕も、映像の画面を通じて伝えるのとは違う、舞台ならではの味わいを持ったシャルル王を演じたいなと意気込んでいます。○演出:白井晃 コメントたった一人の少女が、民衆の心を動かし、王宮を動かし、軍隊の先頭に立って失地回復をする。その原動は何だったのか。そして、その少女を火刑にかける人々の心の変化とは。そんな思いで、13年前にこの作品に臨みました。そのためには、民衆、兵士、学僧などを演じる多くの出演者が必要となり、総勢100名を超えるスペクタクルになりました。今、もう一度、この舞台に臨むことになりました。今回の再構築にあたり、清原果耶さんという最高のジャンヌ・ダルクと素晴らしい新キャストを得て、新たな物語が生れます。この10年間の間に世の中は大きく変わりました。人の心のありようも大きく変化しました。一人の少女の物語は、私たちに新たな生きる意味と希望を与えてくれる気がしています。大きな「生」のエネルギーを、キャスト、スタッフ、そして、観客の皆さんと作りたいと思います。○脚本:中島かずき コメント『ジャンヌ・ダルク』を次に上演する時は、清原果耶さんにお願いしたい。それだけのパワーを感じる。近年の彼女の活躍を拝見して、勝手にそう思っていた。しかし、この芝居は大勢のエキストラを集めて上演する作品だ。今の状況ではなかなか再演は難しいだろう。自分の夢物語として胸のうちに収めておいた。ところが、プロデューサーから「『ジャンヌ・ダルク』を再演します。主演は清原果耶さんです」という連絡をいただき驚いた。誰にも言ってないのに。以心伝心とはこのことか。夢がかなった。彼女を支える共演陣も芸達者な人達が集ってくれた。感謝しかない。もちろん演出白井晃・音楽三宅純のお二人も、ますますダイナミックで精緻な舞台を作り上げてくれるだろう。世界中が不安定な今だからこそ、己の信仰心をよすがに、たった一人で世界と対峙する少女の物語を舞台に上げる意味がある。改めてそう思っている。○音楽:三宅純 コメント初演から13年、その間に世界が体験した事象を思うと感慨深いです。今まで私が関わらせていただいた熊谷プロデューサーの作品は、強固な意志を持ち、数奇な運命に対峙し、時代に翻弄されつつ、過剰な人生を駆け抜け、自らを燃焼し尽くした類稀な人物の物語でした。神の声を聴き、民衆の心を掌握し、数万の兵を率いて国の危機を救い、ついには文字通りの燃焼=火刑台で処刑されるに至った、神秘なる少女ジャンヌの起こした奇跡はその最たるものです。加えて、この作品は初演以来、「今の時代を象徴するきらめきを持つヒロイン」をキャストに迎えて来ました。今回の抜擢がこの舞台にどのような進化をもたらすのか、期待に胸が高まっています。
2023年07月21日学生時代、学校に弁当を持参していた人は多いでしょう。育ち盛りの学生は、すぐお腹が減ってしまうので、午前の授業中にひっそりと弁当を食べる、いわゆる『早弁』をしてしまった人も、ひょっとしたらいるかもしれません。そんな『早弁』をテーマにした漫画を、きむらむ(kimu_ramu)さんがInstagramに投稿しました。『授業中に弁当を食べない奴』きむらむさんは、2つの作品を投稿しています。1つ目の作品は、机の上に本を立てている生徒のエピソード。『早弁』をする時は、先生に見つかってはいけないので、本を目隠しにするのが『定番』ですが…。本の後ろでは、男子生徒が筆記用具を持って、ノートにひたすら書き込んでいます。『早弁』をしているように見せかけて、実はキチンとノートを取っていたのでした…!うってかわって、2つ目の作品は、先生が本を立てている男子生徒に注意する場面から始まります。「はい、そこ!早弁してるんじゃないだろうな?」と先生が指摘すると、男子生徒はすぐさま否定。フライパンとガスコンロ、そして卵を用意しており、「今から弁当を作るんだよ!」と、まさかの展開を見せたのでした…!【ネットの声】・笑った!その発想は、初めて見た…。・なんでそうなるの!今から作るんかい!・『早弁』どころか「先生の分もよろしく」って、作るのもアカンやろ!人のことを見かけだけで判断してはいけませんが、先入観の一歩先を行く展開には、驚きのあまりクスッとしてしまいますね…![文・構成/grape編集部]
2023年06月04日「練馬区立 四季の香(かおり)ローズガーデン」の紫陽花やハーブガーデンが、2023年5月末頃より見ごろを迎える。「練馬区立 四季の香ローズガーデン」1,300株以上の紫陽花が開花それぞれテーマの異なる2つのローズガーデンとハーブガーデンを中心に、季節の移ろいに合わせて咲く花々を展示している「練馬区立 四季の香(かおり)ローズガーデン」。初夏の園内には、山紫陽花を中心に1,300株以上の紫陽花が開花。様々な色彩や花形の紫陽花が、この季節ならではの風情ある一景を見せてくれる。また、その甘く華やかな香りで人気のユリも各所に開花。白やピンクなど様々な色で咲くユリは、品種により開花時期が異なるため、様々な色彩や香りを長い期間に渡って楽しめるという。ハーブガーデンも見頃に紫陽花の開花と合わせて、180品種以上のハーブが楽しめるハーブガーデンも最盛期となる。様々な料理を引き立てるハーブが咲く「キッチンガーデン」、ハーブティーに最適なハーブに焦点を当てた「ティーガーデン」、ポプリなリース、ハーブ染めなどに用いられるハーブを集めた「ポプリガーデン」の3つのガーデンに、個性豊かなハーブが咲く。開催概要「練馬区立 四季の香(かおり)ローズガーデン」紫陽花・ハーブシーズン見頃:2023年5月末頃場所:練馬区立 四季の香(かおり)ローズガーデン(東京都練馬区光が丘 5-2-6)開園時間:9:00〜17:00休園日:毎週火曜日(火曜日が祝休日にあたる場合、その直後の祝休日でない日)および年末年始(12月29日~1月3日)入園料:無料
2023年05月26日花耶(かや)22歳の透き通るピュアな歌声がホーリーボイスと称され話題となっている山梨県・南アルプス生まれのシンガー『花耶』(かや)が、本日、新曲「あじさい」をデジタル配信リリースし、ミュージックビデオも公開しました。花耶『あじさい』「あじさい」は大切な人との別れが胸に染みる誰もが思わず涙してしまうストーリーの楽曲で、花耶の清らかな歌声がそっと、優しく伝えています。編曲は数多くのアーティストのアレンジやプロデュース・楽曲提供・ライブサポートに携わる河野伸氏が担当しました。そしてミュージックビデオは地元山梨の本栖湖を舞台に幻想的な作品に仕上がっているので是非ご覧ください。リリース情報花耶デジタルシングル「あじさい」2023年5月10日DIGITAL RELEASE 花耶 / PASSiONWORKS : 花耶 | 太田プロダクション : 花耶 のファンクラブ | かやroom : Twitter投稿 : instagram投稿 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月10日アロマには免疫活性やセルフメンテナンスの役割も!英国IFA認定アロマセラピスト 濱美奈子氏による『アロマ調香講座』が池袋コミュニティ・カレッジで開催されます。同講座は全3回で、開催日は5月26日(金)、6月30日(金)、7月28日(金)です。第1回は、調香の基本や精油を使った調香方法について学んだ後、アロマミストを製作します。第2回はロールオンアロマ製作、第3回はアロマフレグランス製作を予定しています。1回毎の申し込みも可能です。1回当たりの受講料は会員が5,610円、一般が6,160円、3回分の受講料は会員が16,830円、一般が18,480円となっています。1回毎の申し込みは電話(03-5494-5488)で、3回分の申し込みは池袋コミュニティ・カレッジのホームページで受け付けています。占星術アロマテラピー(R)などを考案濱美奈子氏は、航空会社在職中からアロマテラピーに関する勉強をはじめ、1996年から講師、セラピストとしての活動を開始しました。その後、1人1人の内面に寄り添う占星術アロマテラピー(R)と占星術アロマテラピー(R)精油を考案。2007年から、占星術アロマテラピー養成コースを行っています。2018年には、女優の羽田美智子氏とともにアロマテラピーブランド「M’s aroma」を立ち上げました。現在は、アロマセラピストや講師、コンテンツの制作、執筆など、多方面で活躍しています。(画像は濱美奈子オフィシャルサイトより)【参考】※池袋コミュニティ・カレッジ※濱美奈子オフィシャルサイト
2023年05月09日アップルコアジャパン株式会社のシルクを用いた美容・化粧品ブランドUNIK(ユニック)は、トータルビューティーアドバイザー亜耶バネッサさんとコラボレーションした“UNIK ナノシルクフォーミングウォッシュ”(泡洗顔)の販売を2023年4月28日より開始いたします。亜耶バネッサさんが重要視したのは“保湿と低刺激”。UNIKが持つシルクナノファイバーをはじめ、5種類の花幹細胞エキス、3種類のセラミド、4種類のヒアルロン酸を含む全20種類の保湿成分を配合、アミノ酸系、ベタイン系の洗浄成分で弱酸性を実現した保湿たっぷりで低刺激なフォーミングウォッシュが完成しました。保湿たっぷりで低刺激なフォーミングウォッシュ【商品説明】○“シルクナノファイバー”配合。シルクの滑らかな質感と輝きを肌に与えます。洗い上がりはべたつかない、なめらかなシルク肌に。○保湿成分がたっぷり配合され、洗い流した後に保湿ヴェールを肌に感じます。さらに5種類の花幹細胞エキスをはじめ、3種類のセラミド、4種類のヒアルロン酸等による皮膚バリア、肌ダメージ補修成分も。みずみずしく、生き生きとした理想の肌へ導きます。○肌にやさしい洗浄成分のみ使用。敏感肌にも安心な弱酸性で、うるおいをキープし、やさしく汚れを取り除く。滑らかな泡で、忙しい朝にもやさしく手軽に。【商品概要】亜耶バネッサ×UNIK ナノシルクフォーミングウォッシュ価格:4,620円(inc.tax)容量:150ml(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年05月02日アップルコアジャパン株式会社(神戸市)のシルクを用いた美容・化粧品ブランドUNIK(ユニック)は、トータルビューティーアドバイザー 亜耶バネッサさんとコラボレーションした“UNIK ナノシルクフォーミングウォッシュ”(泡洗顔)の販売を2023年4月28日より開始いたします。亜耶バネッサさんが重要視したのは“保湿と低刺激”。UNIKが持つシルクナノファイバーをはじめ、5種類の花幹細胞エキス、3種類のセラミド、4種類のヒアルロン酸を含む全20種類の保湿成分を配合、アミノ酸系、ベタイン系の洗浄成分で弱酸性を実現した保湿たっぷりで低刺激なフォーミングウォッシュが完成しました。詳細は下記特設ページにてご覧いただけます。URL: 亜耶バネッサ×UNIK ナノシルクフォーミングウォッシュ【商品説明】○“シルクナノファイバー”配合。シルクの滑らかな質感と輝きを肌に与えます。洗い上がりはべたつかない、なめらかなシルク肌に。○保湿成分がたっぷり配合され、洗い流した後に保湿ヴェールを肌に感じます。さらに5種類の花幹細胞エキスをはじめ、3種類のセラミド、4種類のヒアルロン酸等による皮膚バリア、肌ダメージ補修成分も。みずみずしく、生き生きとした理想の肌へ導きます。○肌にやさしい洗浄成分のみ使用。敏感肌にも安心な弱酸性で、うるおいをキープし、やさしく汚れを取り除く。滑らかな泡で、忙しい朝にもやさしく手軽に。【商品概要】亜耶バネッサ×UNIK ナノシルクフォーミングウォッシュ価格:4,620円(inc.tax)容量:150mlナノシルクフォーミングウォッシュ 全体【トータルビューティーアドバイザー 亜耶バネッサ プロフィール】「全国の女性を強く美しくする」を目標とし、メイクだけではなく、ヘアスタイル、姿勢、似合うコーディネートやメイクカラーなどトータルで指導するトータルビューティーアドバイザーとして活動中。5歳から始めた空手では全国大会、世界大会の優勝経験を持ち、ラグビー女子日本代表候補にも選ばれるアスリートの一面も持つ。スポーツで培ったメンタルとチャレンジ精神は今の考え方の基礎となる。アスリートでありながら芸能活動も長年したことで、撮影現場でのメイク経験を積む。その後は口コミにより、ブライダルメイク、プロフィール撮影などメイクアップアーティストとしての仕事の幅を広げる。その他、企業のスキルアップ研修や1200名規模のセミナー、大学、専門学校での講師も勤める。メイクレッスンや養成講座も実施。コロナ禍になり「女性の美しさを応援したい。」と始めたInstagramでのメイクやコーディネート動画が共感と憧れを生み、フォロワーが13万人以上になる。使用した化粧品が完売になったり、ブランド監修や企業コンサルも手掛ける。○資格・慶応義塾大学総合政策学部 卒業・Be-STAFF Makeup Universalにてヘアメイク技術を取得・SSS(スリーエス)にて適正姿勢指導師の資格を取得○実績一例・全国系列ホテル様での社員研修・アパレルブランド様の1,200名規模の講演会・オンラインでの1,000名規模の講演会・化粧品メーカーの研修・下着、アパレル、アクセサリーのブランド監修・法政大学、獨協大学での講師など【URL】UNIK OFFICIAL 亜耶バネッサ Instagram UNIK Instagram 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月28日三味線・民謡業界大注目のニューヒロイン!駒田早代 初の教則本!かっこよく弾きたい!津軽三味線のすすめ 駒田早代 著株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス(本社:東京都豊島区代表取締役:堤 聡)は、新刊『かっこよく弾きたい!津軽三味線のすすめ 駒田早代 著 (動画対応)』を、2023年5月30日に発売いたします。駒田早代は「津軽三味線日本一決定戦」優勝、「津軽三味線世界大会」優勝など輝かしい成績を持ち、YouTubeやInstagramで三味線の魅力を発信し、国内外から注目を集めている新進気鋭のZ世代三味線奏者です。現在、日本全国で演奏活動を行いながら三重・京都・東京の三拠点に三味線教室を構え、伝統芸能からポップス曲まで、生徒の要望に合わせて臨機応変に指導を行っています。今回、彼女自身が幼少の頃に抱いていた「もっと楽しめる教本や楽譜がほしかった」「好きな曲を三味線で弾きたくても楽譜がなくて弾けなかった」という想いと「駒田早代のアレンジ楽譜が欲しい」というファンの声に応える形で出版が実現しました。本書は、津軽三味線の基本をしっかりとおさえつつ、練習曲・レパートリーに三味線演奏にぴったりのポップス曲を多く取り入れ、好きな曲で三味線を学びたいという世代も楽しく始められるところが魅力です。また、三味線用楽譜「三線譜(文化譜)」だけでなく、リズムが複雑なポップス曲ではギターやウクレレでお馴染みの「タブ譜」を使用。直観的にわかりやすいので、楽譜に対する苦手意識は不要です。さらに、動画対応になっており、入門者には難しい「調弦」や「糸張り」も、動画でよりわかりやすく解説しています。掲載曲は、模範演奏を参考に観ることができる上に、解説動画では譜読みから通し練習まで充実のサポートで、くじけずに楽しく続けることができるようになっています。津軽三味線をかっこよく、華麗に弾けるようになりたい人は必見の教則本です!<CONTENS>その1 津軽三味線を知る!その2 津軽三味線を準備する!その3 調弦をする!その4 津軽三味線を弾く!その5 楽譜を読む!その6 演奏技法を知る!―スクイ、ハジキその7 演奏技法を知る!―押し撥その8 演奏技法を知る!―スリ、ウチ、ユリその9 技の組み合わせその10 楽曲に取り組む!■著者について駒田早代(こまだ・さよ)1999年生まれ。三重県出身。7歳より津軽三味線、10歳より民謡、16歳より長唄三味線と長唄を始める。津軽三味線・民謡を松田隆行師、長唄三味線を杵屋五司郎師、長唄を杵屋勝眞規師に師事。2022年、東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業。2023年、杵屋五司駒の名を許される。現在は全国各地で演奏活動をしながら古典からオリジナル曲、現代曲までさまざまなジャンルに挑戦し、幅広い層から支持を集める。中学生の頃、足で太鼓を操る《足太鼓》をオリジナル楽器として発案。弾き語りに加え、足太鼓を使って一人三役のスタイルでも舞台を盛り上げる。三重、京都、東京の3カ所に稽古場を持つ。【収載曲】[1] さくら さくら[2] こきりこ節[3] ルパン三世のテーマ’78[4] 少年時代[5] 島人ぬ宝[6] うっせぇわ[7] ソーラン節[8] 新時代[9] ultra soul[10] 千本桜[11] 形勢逆転[12] 怪物[13] ワノ国 幕開け、幕引きのテーマ[14] メギツネ[15] 六兆年と一夜物語[16] 津軽じょんがら節かっこよく弾きたい!津軽三味線のすすめ 駒田早代 著(動画対応)定価:2,750円(10%税込)仕様:菊倍判縦/84ページ発売日:2023年5月30日ISBN:978-4-636-10744-9商品コード:GTL01101053 ★ご予約受付中! お求めは、全国ヤマハ特約楽器店・書店またはオンラインショップまで。【本商品に関するお問い合わせ】(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス ミュージックメディア部問い合わせフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月26日株式会社 松栄堂(代表取締役社長:畑 正高)は、日本のお香文化を紐解く書籍『香が語る日本文化史 香千秋』を2023年2月25日に出版しました。『香が語る日本文化史 香千秋』は、2001年に刊行した『香千載』(光村推古書院)を大幅に増補改訂したもので、多くの資料を通じて、日本のお香文化へ多角的にアプローチします。URL: 『香が語る日本文化史 香千秋』表紙お香の歴史はいつから?平安貴族が作った香りとは?戦国大名とお香の関わりって?源氏香ってどんなもの?江戸時代から十二代続く京都の香老舗に生まれた著者が、100年ごとに時代を追って、香を軸に日本文化を見つめます。典雅な香道具や歴史的資料など、豊富なカラー図版も見どころ。巻末に「源氏香図・系図香図・三種香図」一覧つき。日英文併記。■3つの特長・「香」を軸に日本の文化史を通覧する、ユニークな構成。・これまでの関連書籍にはなかった「日英文併記」により、日本の香りに関心の高い国内外の読者へ訴求します。・豊富なカラー図版により、視覚的にも理解を促進します。■著者紹介畑 正高昭和29年京都生まれ。同志社大学卒業。1年渡英の後、香老舗 松栄堂に入社。平成10年、同社代表取締役社長に就任。香文化普及発展のため国内外での講演・文化活動にも意欲的に取り組む。著書に「香清話」(淡交社)、「香三才」(東京書籍)などがある。■翻訳者紹介マイケル ジャメンツ昭和23年アメリカ生まれ、ハーバード大学博士課程修了後、平成7年から京都に住み、京都大学などで非常勤講師をつとめながら、中世文学研究と英語翻訳に携わる。■ふたつの連動企画で、もっとお香に詳しくなる!〈新書籍発刊記念展「香千秋」〉会期:3月28日(火)~4月18日(火)場所:松栄堂 薫習館(京都市中京区烏丸通二条上ル東側)概要:松栄堂本店に隣接する小さな香りの博物館「薫習館(くんじゅうかん)」で開催します(入場無料)。本書に登場する香道具の展示をはじめ、手に取って本書をご覧いただけます。薫習館では他にも、貴重な天然香料の香りを体験できるスポットや、お線香作りのジオラマ展示など、日本のお香にまつわるさまざまな企画を展開中です。〈匂い香づくりワークショップ〉会期 : 4月17日(月)・18日(火)場所 : 大垣書店(京都市) 京都本店イベントスペース「催」参加費 : 1,980円(税込)概要 : タブレット状の原料を自由に組み合わせて、オリジナルの香りを作ることができます。仕上がった香りはカラフルな巾着袋に入れて、匂い袋としてお持ち帰りいただけます。詳細・お申し込み: 松栄堂ウェブサイトでご確認ください。 ■商品情報書名 :香が語る日本文化史 香千秋発売日 :2023年2月25日著者 :畑 正高訳者 :マイケル ジャメンツ定価 :1,980円(税込)版型 :B5判 並製ページ数 :116ページISBNコード:978-4-9912784-0-2 C0076 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月30日女優の広瀬すず、杉咲花、清原果耶が、映画『片思い世界』(2024年)にトリプル主演することが15日、明らかになった。同作は脚本家・坂元裕二が新たに書き下ろしたオリジナル脚本の新作映画。現代の東京を舞台に、悩み迷いながらも優しさを失わずに生きる若い女性たちの姿を描く。監督を担うのは、坂元脚本の名作ドラマ『カルテット』(17年)でも演出を手掛けた土井裕泰で、2021年に異例のロングランを記録した大ヒット映画『花束みたいな恋をした』で映画初のタッグから2年、本作で再びタッグを組む。主演をつとめるのは、広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人。広瀬すずは『なつぞら』(19年)、杉咲花は『おちょやん』(20年)、清原果耶は『おかえりモネ』(21年)と、それぞれ別のNHK連続テレビ小説で主演をつとめている他、ドラマや映画でも多数の主演作を持ち、真に実力のある国民的女優としてトップを牽引する3人が、奇跡のトリプル主演として、坂元の新作脚本に集った。2023年に撮影、2024年の全国公開を予定している。○広瀬すず コメント・坂元裕二脚本、土井裕泰監督の作品に出演することについて坂元さんが紡いでいく世界が大好きで、また今回参加させていただけること、ずっと前から本当に、本当に楽しみでした。土井さんとは初めてご一緒させて頂きますが、初めてお会いした時に、既に安心感があるほど、すごく柔らかい印象でした。一緒に作品を作っていけること、心強いです。・同年代の杉咲花、清原果耶との共演について花ちゃんと清原ちゃんとご一緒出来るなんて、嬉しい限りです。贅沢だあと思います。尊敬しているお2人に頑張ってついていきたいと思います。大きく包み込んでくれるようなお2人です。・撮影に向けての意気込み何度も言ってしまいますが、楽しみの塊です。皆様と作っていく世界で一生懸命役として生きる、私に出来る事は精一杯頑張れたらなと思っています!是非、みなさまも楽しみにして頂けたらと思います。○杉咲花コメント・坂元裕二脚本、土井裕泰監督の作品に出演することについて小さな頃から夢中になって拝見してきたお二人の作りだす物語の中に存在できるだなんて。何もかもが夢のような座組に参加させていただけること、光栄に思います。・同年代の広瀬すず、清原果耶との共演について羨望や悔しさ、尊敬を抱いてきた特別なお二人との本作における出会いは、私にとってかけがえのないものになるのではないかという静かな興奮に包まれております。・撮影に向けての意気込みこれはもう、楽しむしかないぞ!!という気持ちです。私の片想いを両手いっぱいに抱えて、精一杯頑張りたいです。○清原果耶 コメント『花束みたいな恋をした』のクランクアップ時に「また一緒にやりたいね」と声を掛けてくださった土井さんのもとでその日から温めてきた胸が躍る想いと共に、今回ご一緒出来ることを幸せに思います。そして、坂元さんが紡ぐ言葉の力をお借りして皆さんと素敵な時間を過ごせたら良いなと思っています。(同年代の広瀬すずさん、杉咲花さんとの共演について)すずちゃんや花ちゃんと3人で現場に立てる日が来るなんて夢にも思わなかったです。お二人の側で自分に出来ることを懸命に探しながら、その贅沢な空間を楽しもうと思います。(撮影に向けての意気込み)スタッフ・キャストの皆さんのパワーを身体いっぱいに感じながら、一歩ずつ丁寧に進んでいければと思っています。撮影が本当に楽しみです。頑張ります!○脚本:坂元裕二 コメント広瀬すずさん。杉咲花さん。清原果耶さん。お三方のお名前を書くだけで、緊張して手が震えます。世界一高い山に三回登れと言われている気分です。『花束みたいな恋をした』の時に、もうこれ以上のものは作れないと思いましたが、同じチームと再びはじめるからにはあれ以上を作るしかありません。正直、逃げ出したいです。でも、がんばります。このキャストとこのチームと共にどうしても作りたい映画があるんです。これだけは残しておきたいお話があるんです。心を込めて、人が人を思う時の美しさを描きたいと思います。まぶしすぎて目を逸らしたくなるけど、やさしい風に包まれたような、そんな映画にしたいと思います。『片思い世界』、是非ご覧ください。○監督:土井裕泰 コメント坂元さんの脚本が描く世界への新しい旅に、いま眩しいほどに輝やいている3人の女優たちが同行してくれるという奇跡に、静かに興奮し、緊張しています。「片思い世界」というストレートでシンプルなタイトルこそが、もしかしたら最大のミステリーなのかもしれません。
2023年03月15日毎年2月に開催される岸谷香のスペシャル企画ライブを、今年も『岸谷香 感謝祭2023』として開催。相変わらずパワフルな歌とギター、ゲストとの趣向を凝らしたセッションで観客の興奮をあおり続けるライブは、選曲も歌も演奏もEX THEATER ROPPONGIという会場にふさわしく、高級感がありながら遊び心満載な“大人の祭り”となった。4回目となるこの感謝祭は、新作を引っさげたツアーや外部のイベント出演とは違い、岸谷の楽曲アレンジと構成で作られる内容となるため、場内には最初からどこかそわそわウキウキした空気が漂っている。自身のバンド・Unlock the girlsのメンバーとともに登場し、一曲目の「49thバイブル」から岸谷本人もいきなりトップギアに入ったのがわかった。というか、肩だしシャツ+穴あきジーンズ+チェーンベルトというファッションで、いきなりハイトーンボイスを披露されたら、観客だってトップに入れざるを得ない。「久しぶりだね、この感じ。今日は健康と、ライブができる音楽に感謝、来てくれたゲストに感謝、そしてみんなにも感謝!いろんな感謝を込めて。最後まで楽しんでください」歯切れのいい挨拶のあと、肩からエレキギターを下げて「MELODY MELODY」へ。年齢を重ねるにつれ声が甘くなり、むしろ少女のような可愛さが出てきているのはなぜなのだろうか。プリンセスプリンセス時代のハスキーなのに高音域に艶のある歌声も良かったが、現在の張りがありながらも滑らかな歌声も、岸谷香ならではの抑揚豊かなメロディをとても鮮やかになぞっていく。岸谷は今でもなおエレキをガンガン弾きまくるのだが、その歌声は激しい伴奏や緻密なソロといったロックサウンドと好相性だった。スペシャル企画ライブということで、この日はふたりのゲストを招き、それぞれとのコラボコーナーで盛り上がる。まず一人目は、10年ほど前のイベント出演を機に知り合い、これまで何度かステージで共演してきたという後輩世代の藤巻亮太。柔らかく、少し鼻にかかった藤巻の歌声は濃厚な甘さと渋さを持っていて、そのデュエットはなんだか豪華なスイーツのよう。岸谷香いわく「初めて聞いたとき、私マネしてないよ!って思わず言っちゃったくらい、私の世界観と似てる曲だなと思ったの」という藤巻の楽曲「南風」はもちろん、岸谷がKeyとコーラスを担当する「3月9日」も、どちらの楽曲であってもおかしくないくらいマッチしていて、ふたりが音楽人として惹かれあう理由を物語っていた。特に、岸谷のKeyによるイントロから始まった「粉雪」は鳥肌モノ。藤巻の歌声をサビから一斉に女性コーラスが包み込むアレンジは、これまでの同曲とまったく違う景色を見せた。藤巻が舞台袖に引いたあとすぐ、歌いだしが〈雪が降ってた〉から始まる「また恋ができる」に続いたのも、「粉雪」の風景を引き継ぎたい岸谷の計らいだったのだろう。「久しぶりに声出しOKだし、みんな“ああ”とか言っちゃったりして」と可愛らしくコールを促して、「Diamond<ダイアモンド>」をサービス。それこそ何十年も前に聞きまくった曲だから尚更思うのだが、昔の曲をなぜこうも懐メロ感なく聞かせることができるのか。もちろん楽曲そのものに対する懐かしさは、誰しもの中に回顧的なものとしてある。でもそれ以上に、今の自分の表現のひとつとしてこの曲と向かい合っている岸谷の姿勢が、きちんと楽曲に新鮮さを与えていたのだと思う。原曲へのリスペクトと音楽への探求心がバランスよく保たれた同曲は、これまでさんざん聴きまくってきた人の耳にも快適だった。そして後半には、二人目のゲストである荻野目洋子を招き入れ、ビート強めな曲を続けて盛り上がる。この土地で聞くことに感動すら覚える「六本木純情派」と、スパンコール攻めのスカート&ピンヒールブーティという荻野目ちゃんを目の前に、テンション上がらないわけがない。1992年に岸谷が楽曲提供したというキュートなポップス「ラストダンスは私に」、荻野目のウクレレ演奏にあわせ、岸谷とバンドメンバー全員がコーラスに徹した「虫のつぶやき」など、一曲ごと様々なアプローチで楽しんでいく。聞けばふたりの出会いは岸谷が赤坂小町の頃で、歌番組での共演やラジオ出演、楽曲提供やスーパーでの遭遇など、ゆっくりながら大切に距離を縮めてきた間柄なんだそう。アーティストとして尊敬しあいながら、お互い女性として憧れを抱いている関係性が、見ていて微笑ましかった。何より岸谷と荻野目、キャラは違えど情熱の持ち方が似ているのだ。おそらくプリプリ時代以上にギターやピアノに対する熱意やこだわりが増している岸谷と、ここ数年になってギターをはじめ、全曲自作のアルバムをアナログ盤でリリースするに至ったという荻野目。いくつであろうが自分の興味関心にまっすぐ突っ込んでいくふたりのパフォーマンスからは、とてつもないエネルギーが伝わってきた。「それでは、全力でダンシングしてください!」という掛け声を合図に、本家はもちろん岸谷もダンスを披露する「ダンシングヒーロー」、荻野目がエレキギターをかき鳴らす「OH YEAH!」と続け、客席はこの日一番の歓声とジャンプを見せた。コラボ後は、再び岸谷とバンドメンバーだけで「Unlocked」「バタフライ」などロックチューンを続けてラストを目指す。疾走感ある曲でギターテクを見せつけたと思ったら、「Dump it!」ではハンドマイクで客に詰め寄り、豪快なシャウトを決める。これ、もはやあっけに取られるレベル。これだけの長い年月、ロックアーティストであり続け、演奏テクを磨き続け、声を張り上げられる自分をキープできている人はそうそういないのだ。ラストの「Signs」で見せた速弾きソロは鳥肌立つほどカッコよく、そのハードロック魂に心の底からしびれた。アンコールでは、再び藤巻と荻野目を呼び込み、今もなおあちこちで歌い継がれる名曲バラード「M」を全員で披露。やはり前述した「Diamond<ダイアモンド>」同様、この曲もじつに新鮮な響きを持っていいて、曲の素晴らしさにあらためて気づかされる。この『岸谷香 感謝祭』は、本人もMCで言っていたように、岸谷本人にとっての音楽やファンへの感謝を示すことを目的に開催された。しかし、岸谷香がこれまで築いてきた自分と音楽の絆の強さと、新たに描こうとしている世界観を感じられるライブから得られたものは、見る側にとってあまりにも大きい。情熱を注ぎ続けることの尊さを実感させてくれたことへ、こちらこそ感謝したくなるライブだった。Text:川上きくえ<公演情報>岸谷香 感謝祭20232月23日(木・祝) 東京・EX THEATER ROPPONGIセットリスト1. 49th バイブル2. MELODY MELODY3. STAY BLUE<w/藤巻亮太>4. 雨上がり5. 南風~ミラーボール6. 3月9日7. この道どんな道8. 粉雪9. また恋ができる10. Diamonds<ダイアモンド><w/荻野目洋子>11. 六本木純情派12. ラストダンスは私に13. 虫のつぶやき14. ダンシングヒーロー15. OH YEAH!16. Unlocked17. バタフライ18. Dump it!19. Signs<アンコール>1. M2. ハッピーマン<ライブ情報>岸谷香 プレミアムアコースティック 2マンライヴ6月9日(金) 愛知・名古屋ダイアモンドホール6月11日(日) 大阪・BIGCAT6月18日(日) 東京・日本橋三井ホール※各地対バン相手は後日発表一般発売日:4月15日(土) 予定藤巻亮太 Live Tour 2023『Sunshine』※終了分は割愛3月3日(金) 宮城・仙台Rensa3月5日(日) 福岡・DRUM LOGOS3月10日(金) 愛知・新栄シャングリラ3月11日(土) 広島・CLUB QUATTRO3月19日(日) 大阪・umeda TRAD3月21日(火・祝) 山梨・甲府CONVICTION3月22日(水) 山梨・甲府CONVICTION藤巻亮太『THANK YOU LIVE 2023』3月9日(木) 東京・I’M A SHOW関連リンク岸谷香 HP:荻野目洋子 HP:藤巻亮太 HP:
2023年03月02日2月23日(木・祝) に東京・EX THEATER ROPPONGIで開催された『岸谷香 感謝祭2023』のオフィシャルレポートが到着した。岸谷香が「元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、お客様に喜んで頂ける様に、毎回ゲストを迎え特別なセッションをする」、毎年2月に開催している年1回恒例のコラボイベント『岸谷香 感謝祭』。2月23日(木・祝) ソールドアウトの東京・EX THEATER ROPPONGIにて、自身のガールズバンド“Unlock the girls”とともに、荻野目洋子と藤巻亮太を迎え、全21曲を披露し、満員の観客を魅了した。プリンセス プリンセス時代の曲から現在のソロ曲など新旧織り交ぜ、今の岸谷香を真っ直ぐ表現するセットリスト。挨拶代わりに3曲披露し、「雨上がり」のギターの前奏に乗せて藤巻亮太を呼び込む。岸谷は、「ふたりの初めての出会い」や、「藤巻君の曲は大好きな曲が多い」というエピソードも披露。お互いの曲を組み合わせた「南風~ミラーボール」のメドレー、岸谷のピアノと藤巻のエレキギターというふたりだけで、しっとりと聞かせた名曲「3月9日」、新曲の「この道どんな道」、そして最後は今の季節にぴったりの「粉雪」と、誰もが納得の圧巻なステージを披露した。岸谷香×藤巻亮太藤巻を送り出した後、「また恋ができる」をしっとり聴かせ、「Diamonds<ダイアモンド>」で客席は一気に盛り上がる。続いて迎えたゲストは荻野目洋子。ご存知「六本木純情派」のイントロで呼び込まれた荻野目は、圧倒的なステージを披露し、観客も釘付け。岸谷が荻野目に提供した「ラストダンスは私に」、荻野目のウクレレ伴奏とヴォーカルをメンバー全員でコーラスで支えアコースティックに聞かせた「虫のつぶやき」、そしてお待ちかねの「ダンシングヒーロー」では、荻野目の切れのあるダンスに合わせて、ギターを降ろし自身も全力で踊る岸谷香。笑顔のふたりに満員の観客が大いに沸いた。ラストは「OH YEAH!」。荻野目はヴォーカルとともにエレキギターで、全員でセッション。息の合った、特別なコラボレーションとなった。岸谷香×荻野目洋子そこからは「Unlocked」「バタフライ」「Dump it!」と、自身のバンド「Unlock the girls」とともに、今の岸谷香の楽曲たちを披露。ラストの「Signs」では、圧巻のギターソロを魅せ、本編を終えた。Unlock the girlsアンコールはゲストも併せて、全員でステージに。岸谷のピアノの前奏が始まると、どよめきと大きな拍手が起こった「M」。荻野目、藤巻、岸谷の3人で歌い分け、ギターソロは藤巻と岸谷のツインを披露。ゲストを送り出し、岸谷のソロ曲「ハッピーマン」で終演。贅沢な一夜限りのステージとなった。予期せぬダブルアンコールを受け、ひとりでステージに出てきた岸谷から、「今年6月に自身の企画でアコースティックのツーマンライヴを東京、名古屋、大阪で開催します!対バン相手は全部違います!」と発表。満員の観客からどよめきと惜しみない拍手が送られ、イベントは幕を閉じた。<公演情報>岸谷香 感謝祭20232月23日(木・祝) 東京・EX THEATER ROPPONGIセットリスト1. 49th バイブル2. MELODY MELODY3. STAY BLUE<w/藤巻亮太>4. 雨上がり5. 南風~ミラーボール6. 3月9日7. この道どんな道8. 粉雪9. また恋ができる10. Diamonds<ダイアモンド><w/荻野目洋子>11. 六本木純情派12. ラストダンスは私に13. 虫のつぶやき14. ダンシングヒーロー15. OH YEAH!16. Unlocked17. バタフライ18. Dump it!19. Signs<アンコール>1. M2. ハッピーマン<ライヴ情報>岸谷香 プレミアムアコースティック 2マンライヴ6月9日(金) 愛知・名古屋ダイアモンドホール6月11日(日) 大阪・BIGCAT6月18日(日) 東京・日本橋三井ホール※各地対バン相手は後日発表一般発売日:4月15日(土) 予定関連リンク岸谷香 HP:荻野目洋子 HP:藤巻亮太 HP:
2023年02月24日お香をたく時間を豊かに演出し、そのまま置いておくだけでインテリアの一部になる、個性派のインセンスホルダーをセレクト。美しいデザインを揺らめく煙とともに眺め、視覚でもお香を楽しんで。真鍮の輝きと、優美なラインが魅力的。ロンドンのデザインスタジオによる手作りのインセンスホルダーは、小ぶりながらも存在感のある真鍮製。経年変化して、使うほどにアンティークのような趣に。写真のようにいくつか並べて飾るのもおすすめ。各¥7,700(Subtle Bodies/JAU)シンプルで力強い形が、空間のアクセントに。ミニマルな形が目を引くインセンスバーナー。マットに仕上げたアルミニウム素材も、モダンなムードを演出するポイント。オーストラリア・メルボルンを拠点とするデザインスタジオから。¥5,500(Lightly/JAU)情緒深い月夜の景色をミニマルに表現。京都で安土桃山時代から続くお香の老舗による、香皿と香立てのセット。月が水面に映る様子から着想を得た、静寂を感じさせるデザインが美しい。香立ての位置は自由に配置できるので、自分好みに楽しみたい。¥4,620(薫玉堂 TEL:075・371・0162)独創的な世界観で魅了するドイツ発の陶芸ブランドから。デザイナー、ベルンハルト・クーンが生み出す作品は、ポエティックでどこかファニー。水鳥の形をしたインセンスホルダーは、愛らしい表情に注目を。他にゾウやライオンも。¥5,390(クーン ケラミック/エイチ・ピー・デコ TEL:03・3460・0313)ぴたりと合わせれば、キューブ形のお香立てに。淡路島在住の現代美術作家・南野佳英が作るインセンスホルダーは、台風で倒れた椨(たぶ)の木で作られたもの。お香の主原料としても使われる椨は、深みのある色合いが特徴。CUBE5955点セット¥13,750(√595)※『anan』2023年2月8日号より。写真・多田 寛スタイリスト・池田沙織文・間宮寧子(by anan編集部)
2023年02月02日毎年恒例になっている岸谷香主催イベントの4回目となる『岸谷香感謝祭2023』のゲストは荻野目洋子と藤巻亮太のふたり。合計4回にわたってお届けしている記事、今回は岸谷×荻野目対談の後編だ。 前編() では、ふたりがいかに母親であることとミュージシャンであることを両立しているか、踏み込んだ話となった。今回は楽器、曲作り、バンド、さらにイベントに向けての思いなど、音楽に関するさまざまな話題について、話が広がった。――活動休止期間を経たことで、練習に対する意識が変わってきたとのことですが、ライブに対する意識で変わってきたところはありますか?岸谷ありますね。“ライブの出来”はもちろん重視しますが、自分が満足するだけじゃなくて、みんなに楽しんでもらいたいという思いが、より強くなってきました。大事にしているものも、少し変わってきた気がします。荻野目どう変わってきたんですか?岸谷子供がいなかった頃は、“音楽が私のすべて”という意識でやっていたのね。ところが練習はそんなにしませんでした。「練習通りに本番ができるわけないじゃない?」みたいな。当時の自分を叩きたくなりますけど(笑)。今はできるかぎり練習しないと、気が済まなくなりました。子供が熱を出して、「リハに行けないけど、本番は行きます」みたいな状況になったとしても、“これまでしっかり練習してきたから大丈夫”って、練習した事実が自分を支えてくれると、ステージに立てるんですよ。以前は怠け者でしたが、勤勉になりました(笑)。岸谷香荻野目そうなんですね。私は昔から練習は好きだったんですよ。ただ、若い頃はドラマの仕事など掛け持ちがあるので、思うようにいかないことが多々ありました。20歳のころに1度だけ武道館をやらせてもらったんですが、振り付けとか、覚えることがいっぱいあるのに、練習時間が限られていて。時間が全然足りなくて、“もっともっと練習をしなきゃ”ってところで本番を迎えたんです。不安とプレッシャーとの戦いがすごすぎて、自分が辛すぎる、みたいな。今の自分からすると、「そんなに力を入れなくていいよ」って声をかけてあげたいくらいでした。岸谷以前の自分を叩きたい私とは大違いですね。荻野目今も練習は好きなので、やりたいと思ったらとことん、ご飯も作らずにやりたくなります。さすがにそれは無理だから、今日は何時までって決めて、練習部屋で練習して、時間が来たら、家に帰り、母としてやるべきことをやっています。そういう意味では、切り替えがうまくなったのかもしれません。今日はここまでしか出来なかったけど、納得はしているということですね。荻野目洋子岸谷私が練習をよくするようになったのは、時間が限られていることも大きいと思いますね。今は子供たちが大きくなって、解放されましたが、ある時期は、限られた時間だからこそ、余計に大事というか、“練習をやりたい”という気持ちが強くなってました。荻野目確かに時間が限られていると、尊いものに感じますよね。練習している時間すらもキラキラしているなって(笑)。岸谷そうそう。以前は「練習、えーっ!」って言ってたのに、今は「みんな、練習しようよ」って率先してやっているという(笑)。――しばらく音楽から離れていたから、余計にそう感じるのではないですか?岸谷あとは、やっぱり家に帰ったら、やらなきゃいけない家事があるからじゃない?シンデレラの屋根裏部屋が待ってるからこそ、それまではキラキラしていたいということですね(笑)。――音楽の練習はどのようにやっているのですか?荻野目私はその時によって、今日は歌だけ、今日はウクレレだけって決めて、練習しています。サザンオールスターズの関口和之さんに声を掛けていただいて、一緒にウクレレバンドをやらせてもらっているので、ウクレレバンドの活動の前は、ウクレレの練習をしています。岸谷ウクレレ、難しくないですか?荻野目ギターよりも簡単だと思います。ギターよりもすぐに音が出るので。岸谷そっか。私、実はハワイで調子に乗って、割といいウクレレを買ったんですよ。でもギターを先に始めちゃってると、「なんでこれでDが出るんだろう?」って、違和感満載で馴染めませんでした。結局、ウクレレを始めたばかりのスタッフに、「貸してあげるね」って言って、結果あげたみたいな(笑)。荻野目えー、あげたんですか。ギターを弾くのが上手すぎるから、そうなるんでしょうね。岸谷弦の数も違うし、並びも違うでしょ。ミラレソシミ以外には弦が並んじゃいけないと思っているから。荻野目私はそういう覚え方をしてなくて、手でなんとなく弾いてます。岸谷そのほうがいいのかも。音で考えちゃうと、馴染めない。荻野目ウクレレバンドのライブが近づいてきたら、そっちに集中して、新鮮な気持ちで、高木ブーさんやよっちゃん(野村義男)たちと一緒に演奏させてもらっています。バンド活動って、楽しいですね。岸谷楽しいよねえ。――久々に音楽活動を再開して、時代の空気の違いを感じた部分はありましたか?岸谷今って、なんでもありだな、こうじゃなきゃいけないという枠がなくなってきたんだなと感じています。80年代の頃は“バンドはこう”、“アイドルはこう”というように型にはめる風潮があったじゃない?荻野目そうですね。岸谷今はみんなが自由に発信していますよね。ただし、この世代は知ってるけど、この世代は知らないみたいに、音楽を聴く層が細分化している難しさもあると思いますけど、自由なところはいいですよね。デビューした頃、「楽器なんか持ってないで、踊りなさい」と言われましたから。荻野目つい最近まで、アイドルと呼ばれる人たちは、「こうしたほうが売れるよ」って、型にはめられる傾向がありましたよね。でも最近は、わかりやすいところでは、BTSさんもある時から自分たちで楽曲を作り始めていますし、それぞれが自分たちのやりたいことをやれるようになってきたんだなと感じています。娘がその世代なので、全部教えてもらっています。「苦しいときは苦しさを歌詞に込めているんだよ」って娘が熱く語ってくれて(笑)。楽曲にその時の心情が反映されているから、お客さんも応援したくなるんだろうな、私も自分から発信しないといけないなあと思いました。香さんのように自分で曲を作ってやってこられている方とは違って、私は“作られる側”というところが最初にあって、その中でもがいてきたので、これからはもっと自分から発信しないといけないなって痛感しています。上手い下手じゃなく、発信したいことを形にしていくことが大事だなって。――荻野目さんの作ったNHKみんなの歌の「虫のつぶやき」、いい曲ですよね。岸谷虫の歌、作ったんですか?荻野目作ったんですよ。子供のころから虫が好きで。珍しいと言われるんですけど、虫の気持ちになると、言いたいことが出てくるんです。たとえば、蛾の気持ちになったら、“なんで蝶に似ているのに、蝶と違って嫌われるんだろう”みたいなことが出てくるので、そういうことを歌にしました。岸谷確かに蝶だと、急にかわいいイメージになるもんね。荻野目そういうことを人間界に置き換えてみると、共通項があるなって。あの曲を自分で作ったときに、言いたいことを言えた気がして、充実感がありました。多分、香さんはそういう充実感をいっぱい経験されていると思いますけど。岸谷歌詞はすごく時間がかかるし、言葉は果てしなくあるので、私にとっては、作詞を書くほうが大変ですね。作曲はドレミファソラシドの中で作るから、ひらめきとアイデアでの勝負みたいなところはあるんだけど、歌詞はどうにでも変えられるし、何でもいいから、逆にとても難しいです。だから、歌詞ができた時の充実感はよくわかります。“やっと生まれた~!”みたいな。あの感覚があるからこそ、次に向かえるんですよ。私の場合は、だいたい曲が先なんだけど、白紙の歌詞カードを見ると、先が遠すぎて、やる気が起きません(笑)。なんとか書かずにすませられないかって毎回考えるんですが、書かなければ終わらないので、頑張って書いています。荻野目同時に作ることはないんですか?岸谷ほとんどないかな。私はメロディや和声のジャンルのミュージシャンなので、本当は歌詞を書きたくないのね。PRINCESS PRINCESSの時は、作詞にこだわりのあるメンバーがいたので、「そっちは任す。私はこっち」という感じで分担作業をしてました。「たまには香が書きなよ」と言われて、「えーっ」って言いながら書くこともありましたけど。きちんとした内容の歌詞は、他のメンバーが書いてくれるから、私は「彼氏がほしい」とか、どうでもいい歌詞を書いたほうが、それぞれの違いが出て、おもしろいかなって、気楽に書いていました。でもひとりになったら、きちんとした歌詞も書かなきゃいけなくなったんですね。「ラララでいい」と言われたら、「ラララ」で出したいくらい。だから苦痛ですけれど、できた時の喜びが大きいので、頑張れるという。白紙の歌詞カードを見ると、気が遠くなるけれど、早くあの喜びにたどり着きたいと思って頑張っています(笑)。荻野目同時はないんですね。私は「虫のつぶやき」を書いた時は詞と曲が同時だったんですよ。できあがった時は、本当に言いたいことを言えたので、うれしかった。岸谷それは先に言いたいことを書いて、そこにメロディを付けるということではなくて?荻野目じゃなくて、ウクレレを弾きながら同時に作りました。――岸谷さんが荻野目さんを『感謝祭』に誘った経緯を教えていただけますか?岸谷『感謝祭』、コラボが楽しいからで始めたところがあります。バンドも楽しいんだけど、バンドだけだと、一緒にやる人が限られてしまうので、いろいろな人とコラボをしたくなるんですね。他の人のイベントに呼ばれるうちに、私もやってみたいと思うようになりました。自分が知らない世界を見たいという思いもあるので、自分の友達、好きな人、憧れた人などて、頭の中で思い浮かべて、この人と一緒にやったら、何か楽しいことができるんじゃないかなって感じた人をお誘いしています。2022年は根本要さんと和田唱くんという男性ミュージシャンをゲストとしてお招きしたから、2023年は女子がいいなあ、パフォーマンスとしても華やかなものにしたいなあと考えていたので、洋子ちゃんがぴったりだな、適任者だなって(笑)。荻野目ありがとうございます!岸谷洋子ちゃんとは前から接点はありましたけれど、最近になって赤い糸がより太くなってつながってきたので、いい機会だなと思い、お誘いしました。洋子ちゃんの曲は、ダンスビートのものもあるので、ダンスビートをやるのも楽しいですしね。それでスタッフを通じてお願いしたら、洋子ちゃんからすぐに、「声をかけていただいてありがとうございます」というメールをいただいて、「いえ、こちらこそ。楽しいことをやりましょう」って。荻野目以前からちょこちょこつながりそうで、でも仕事ではそこまでしっかりとつながれていなかったので、とてもうれしかったです。香さんとどういう曲をやったらいいかなって、ずっと考えていたんですよ。岸谷今朝もメールをいただいて、「今日は何を着ますか?」という流れから、「リンダ・ロンシュタットのカバーをしたら楽しいかなあと考えています」といったことも書かれていて。私からも、「ダンシング・ヒーロー」という曲から、バナナラマの「ヴィーナス」に通じるものを感じていたので、「『ダンシング・ヒーロー』と『ヴィーナス』をアレンジしてくっつけたら楽しいんじゃないかなって思うんですけど、どうですか?」って電話をしたんですね。そうしたら、「『ヴィーナス』、昔アルバムでカバーしてました」って。会話をしている段階からすでに楽しいですね。――第1回目の『感謝祭』では、岸谷さんが森高千里さんと一緒に「十七才」を歌って踊ったのは素晴らしいサプライズでした。会場内もとても盛り上がりました。荻野目それは楽しそうですね。岸谷いろいろな楽しみ方があると思うんですけど、観に来ている人たちも80年代を知っている人たちが多かったんです。ある程度、年を重ねてきている人たちが、少年少女の顔になって、うれしそうな表情を浮かべているのを見ると、やっぱり音楽って素晴らしいなあって思うんですよ(笑)。洋子ちゃんもヒット曲を持ってますし、やりたいこともたくさんありますね。『感謝祭』に来る方々が知ってる曲がいいだろうな、みんなが楽しめるのがいいだろうなということは考えています。うちのバンドは30代の女の子3人なので、女の園という感じになると思いますよ。――荻野目さんは女性バンドの中で歌った経験は?荻野目SHOW-YAさんと共演させていただいたことがあります。岸谷SHOW-YAは友達だから言うけど、今やっているUnlock the girlsは、SHOW-YAと真逆という感じですね。SHOW-YAはみんな、私よりもお姉さんだし、タイプがちょっと違いますよね。ああいう大人の感じはなくて、かわいい感じなんだけど、女の子のグルーヴがすごいんですよ。荻野目バンドはどういう風に結成したんですか?岸谷50歳になったときに、「よし!」って気合いを入れて新たにスタートを切れる最後のタイミングかもしれないなと思ったんですね。これはネガティブな意味ではないんですけど、長い年月をかけて熟成させていくものに挑戦するのは、気力的にも体力的にも50歳が最後かもしれないと考えたときに、やりたいなと思ったのが女の子バンドだったんですよ。荻野目そうなんですね!岸谷PRINCESS PRINCESSを解散した時には、“一生、女の子バンドはやらない”って思ったんですが、またやりたくなりました。まわりから反対されるかと思ったら、「いいじゃないですか」ってことになり、信用できる音響や楽器のスタッフから「香さんに紹介したいと思っていた子たちがいるんです」と言われて会ってみたら、この子たちとだったら楽しいことがやれそうだなと感じて、今に至っています。荻野目私は今、バンド編成でステージに立つ時は、ドラムはGRACE(ex.麝香猫)にお願いしています。ベースが御供(信弘)さんなんですよ。香さんの話をしたら、「えー!」って驚いてました。岸谷御供さんとは『Mt.FUJIMAKI』でもご一緒しましたね。GRACEは元気ですか?荻野目元気ですよ。実は20代でツアーを回った時に組んだバンドのドラムがGRACEだったんです。岸谷あっ、そうなんだ。やっぱり縁のある人って、どこかでつながりがあるんですね。大先輩のSHOW-YAもそうですが、GRACEがいた麝香猫、ノーマ・ジーン、Reg-Winkなど、女の子バンドのメンバーと、当時、家で飲んだりしていました。いろいろつながりがあって、おもしろいですね。荻野目私もバンドが大好きなので、『感謝祭』、とても楽しみにしています。岸谷ギターも弾くとのことですから、せっかくだからギターも持ってきてください。女の子全員でやるのも楽しそうなので。荻野目ギターは技術的には全然なのですが、簡単なものだったら弾かせていただきます。岸谷せっかくだから、「ここじゃなきゃ、こんなことはしないよ」みたいなことがあると、おもしろいですよね。ここじゃなきゃできないことをやれたらと思っています。荻野目踊りますか?岸谷死ぬほど恥ずかしかったけれど、「17才」も全力で踊ったんですよ。今回も何か、洋子ちゃんと一緒にやれたらいいな。荻野目じゃあ、ぜひ(笑)。岸谷「ダンシング・ヒーロー」のYouTubeを見たんですが、これは難しいなあ、「17才」のフリとはちょっと違うなあって、ひるんでますけど(笑)。でも、女の子たちだから、ステップだけでも一緒に踏んだら、楽しいと思うし、女の子らしい衣装を着たいですね。そういうことが好きなんでしょうね。荻野目香さんは、きっと私よりもそういうことが好きなんじゃないですか。岸谷そうだと思う。だからバンドの子たちにも、「足をこうやって、ステップを踏むんだよ」って言ったら、「弾きながら、やるのは無理です」「ダメダメ、練習してやるの」って(笑)。だんだん馴染んできてます。彼女たちも自分たちがやったことのないことを楽しんでくれているし、ダンスビートをやるとなったら、最高に盛り上がると思います。荻野目藤巻さんも参加されるんですよね。藤巻さんはどんな感じで?岸谷藤巻くんは対極の感じになると思います。こっちは“華やか”で、藤巻くんと一緒にやるのは“ストイック”な感じ。私がピアノを弾いて、藤巻くんがアコギを弾いて、ふたりだけでやるのも楽しいかなって考えてます。女の子だけでやるところでは、女の子の持っている魅力を最大限に発揮して、華やかにパフォーマンスをやるのが好きなんですよ。千里ちゃんのときも「絶対にミニスカートをはこう!」って言ってたのね。だって男の子にはできないんだよ(笑)。荻野目確かに。岸谷「千里ちゃんの衣装、借りていいですか?」ってお願いして借りて、ふたりでおそろいの衣装を着て、踊ったんですよ(笑)。一生のなかで恥ずかしい瞬間のランキングの上位何個かの中に確実に入るんですが、恥ずかしがっているよりも、楽しもうと思ったし、実際にとても楽しかったんですよ。女性としてパフォーマンスをやるのは、なんて楽しいんだろうと思いました。荻野目私も華やかな衣装も好きなんですけど、同じミニスカートでもティナ・ターナーみたいな感じ、ちょっとロックな感じが好きなんですよ。岸谷わかるわかる。洋子ちゃん、タイトなミニで、スパンコールのスカートとか、はいていましたよね。荻野目今、話をしていて、『感謝祭』で何を着ようかなって、いろいろイメージが広がりました(笑)。色でカラフルさを出そうかなとか(笑)。岸谷ゲストの方がステージに上がるだけで、色がパッと変わるんです。これは、自分がゲストをお招きする立場になって、初めて気づいたことなんですが、そこも楽しいところですね。みんな、存分にやって、という感じです。アレンジに関しては、Unlock the girls風に変えさせてもらいたいなと考えています。もし、いやだと思うところがあったら、はっきり言ってね。荻野目まったく大丈夫です。私もバンドでアレンジしてやるのは好きだし、そういうことも含めて、楽しみにしています。せっかくだから香さんと一緒に、普段はやれないコラボレーションをするのが楽しみです。――観にくる人に向けて、メッセージをいただけますか?岸谷こうやって話をすると、私と洋子ちゃんって、共通することもあるし、つながっているところもたくさんあることがわかるんですよ。でもふたりの名前をパッと言われた時には、“どこにつながりがあるの?”って思われる方もたくさんいらっしゃると思います。だからこそ、何をするんだろうというワクワク感が高いだろうし、おもしろいコラボをできる気がします。荻野目香さんが毎年やられているイベントに出させていただけることは光栄ですし、藤巻さんも同じ日に出られるということで、そちらも観たくなりますし、とても楽しみにしています。せっかくだから、意外性があったほうが楽しいだろうし、来て下さったお客さまに「おもしろかった」って思ってもらえるような選曲をしたいですね。ファンの方からのコメントで、「香さんが書いた『ラストダンスは私に』はやるんですか?」と書いてくれている人もいるんです。やるかやらないかはわかりませんが、香さんと一緒にやるからこそ、みたいなところも出せたらとも思います。岸谷5人のバンドだったら、どうやるか、みたいなことでアレンジを変えてやるのもおもしろいかもしれないですね。で、洋子ちゃんにもギターを弾いてもらって。荻野目いいですね!その時はコードと譜面をよろしくお願いします。早めにいただけたら、練習します!岸谷洋子ちゃんのファンの方々にも、「おもしろかった。かわいかった。楽しかった」って感じていただけるように全力でやります。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:関連リンク岸谷香 公式サイト:荻野目洋子 Twitter:
2023年01月26日毎年恒例になっている岸谷香主催イベントの4回目となる『岸谷香感謝祭2023』のゲストは荻野目洋子と藤巻亮太のふたり。イベント開催に先駆けて、岸谷×藤巻、岸谷×荻野目という2組の対談を前編後編に分けて、合計4回にわたってお届けしている。今回は岸谷×荻野目対談の前編。岸谷香と荻野目洋子には、80年代にデビューしたこと、2000年代に結婚、育児によって活動を中断した時期があることなど、さまざまな共通点がある。共演することで、華やかなキラキラしたステージのイメージも浮かんでくる。今回はふたりの出会いから、いかにしてブランクを経て音楽活動を再開したのか、母親であることとミュージシャンであることをどう両立しているかなどにも話題が及んだ。――荻野目さんのデビューは1984年で、岸谷さんのPRINCESS PRINCESSでのデビューは1986年です。しかし、岸谷さんは赤坂小町としては1984年デビューとなるため、同期という言い方もできます。岸谷同期と言っても、私たちはアイドルの端くれというか、イベントに出演する場合でも、人数合わせみたいな感じがあったので、洋子ちゃんとは全然状況が違いました。洋子ちゃんはすごかったもの。岸谷香荻野目いえいえ、全然、そんなことはないですよ。――そもそも初めての出会いは?岸谷同じテレビ番組に出演していたことはあったので、挨拶くらいはしたかもしれませんが、あれは出会いとは言わないと思うんですよ。となると、当時の洋子ちゃんのプロデューサーから、「荻野目さんの曲を書いて下さい」と依頼があって、楽曲提供させていただいたのが最初の接点ということになりますね。――その曲が「ラストダンスは私に」です。1992年11月21日リリースの荻野目さんの15枚目のアルバム『NUDIST』収録曲で、躍動感あふれるポップなナンバーです。荻野目あの時は直接、お会いしてないのですが、素敵な曲を提供してもらい、ありがとうございました。その時点で話したことはなかったけど、先にLINDBERGの渡瀬マキちゃんとは同い年ということもあって、仲良くさせてもらってて……。岸谷マキちゃんと一緒ということは、学年で私の2個下ですね。荻野目はい、マキちゃんから香さんの話はよく聞いていたので、お会いする前から、知ってます、みたいな感じでした(笑)。岸谷だからなのかもしれないですね。初めて会ったときも初めてという気がしませんでした。荻野目同じです!香さんとは最初から自然に話せる感じがしていました。荻野目洋子――おふたりが最初に話をされたのはいつ頃ですか?荻野目多分初めて話をしたのは、PRINCESS PRINCESSが震災の復興支援で再結成されて、音楽番組に出演された時なので、2012年くらいだったと思います。岸谷そのちょっと前、私が準備体操のライブをやっている時にも赤坂BLITZに観に来てくれたんですよね。その時は会えませんでしたけど。荻野目そうですね。その後、テレビの歌番組でお会いしたときも本当に自然な感じで、「あ、こんにちは」みたいな。岸谷確かに「ああ、どうも」という感じでした。荻野目プライベートではテニスの接点もありましたしね。岸谷そうなんですよ。洋子ちゃんから、「お子さん、○○テニススクールに行ってないですか?」って。「なんで知っているの?」と聞いたら、洋子ちゃんのご主人が関係しているスクールだったんですよ。そのご縁で、テニスの試合を観させていただいたり、スーパーでばったり会ったり(笑)。荻野目気がついたら、結構会ってますね(笑)。――おふたりは、もともとご縁があるんですね。荻野目香さんのアメブロも読んでました!私もアメブロをやっていた時期があって。子育てをするようになってからは、活動を休止していたので、せめて応援してくださっている方々とブログでつながれたらいいかなって。岸谷私もまわりのスタッフから、「せめてアメブロをやって、世間とつながっていたほうがいいよ。唯一、応援してくれる人とのダイレクトにつながるものなんだから」と勧められたことがきっかけで、アメブロを始めました。荻野目先輩の主婦の方のブログを読み始めて、とても参考になるなーと思っていて。香さんのブログを読んだら、読者数がすごくて、香さんの人柄が文章に表れていて、おもしろいし、楽しいし、お弁当のことやお子さんの話など、参考になりました。お子さんもほぼ同世代だけど、香さんのお子さんのほうがちょっとだけ年上で。だから先に受験の話をされてて、とても勉強になるなあと思って、ずっと読ませていただいてました。岸谷そうですか。あのブログはめんどうくさくなって、書かなくなったわけじゃないんですよ。上の子が男の子なんだけど、思春期になって、「ブログに書くな」って言い出したの(笑)。荻野目あーなるほど(笑)。岸谷ママ友たちが見るでしょ、そして自分の子供に言うでしょ。そうすると、子供同士で「お前のこと、書いてあったぞ」って言われるみたいで、だんだん嫌になってきたんだと思います。以前、母の日に息子からカードをもらったんですが、最後に「これをブログに載せるな」って書いてあったんですよ。この文章を載せたいんだけどなって(笑)。でもプライバシーの問題もあるので、中学にあがるころから、子供たちのことは書かなくなって。そうしたら、とたんにネタがなくなっちゃって。子育てブログとしては終わってしまったんです。荻野目男の子はそうなのかもしれないですね。うちは娘が3人なので、子供からのクレームはあまりなかったんですけど、ツールが増えてきて、Twitterとインスタもあるし、レコード会社から「インスタをやってもらったほうがありがたいです」という話もあって、私が不器用で同時にできないということもあり、文字数の多いブログをやめてしまいました(現在も閲覧は可能)。岸谷なるほど。同じような状況ですね。今やっているUnlock the girlsというバンドのメンバーは30代前半なんですが、その子たちに「香さん、今の時代はインスタですよ」って言われました。バンドでアカウントを作ってくれたので、だんだんインスタが多くなってきました(笑)。――それぞれインスタ配信やYouTube配信もやられていますね。荻野目私はコロナ禍になってから、インスタ配信を毎月1回やっています。岸谷私はコロナ禍の影響がとくに大きかった時期は、週1でYouTubeで配信していました。今はほぼやっていませんが、その時は1年くらい毎週やっていました。荻野目毎週って!すごい!1カ月に1回でも、「あ、もう来ちゃった」って思うのに……。岸谷やり疲れたところはありました。いい音でいい演奏でお届けしたいと思えば思うほど、やるべきことも増えてきて。自分のスタジオがあって、リハーサルができるようになっているんですが、PA卓を通して、ピアノにもマイクを立てて取ると、音がきれいすぎるというか。ライブとほとんど一緒だから、上手くいかなかったところが気になってしまうんですよ。「もう1回、やっていい?」みたいな感覚になってしまって、これは違うんじゃないかなって。最終的には、私もiPhoneで撮るようなったんですが、「音が割れている」とか、いろいろと言われることもあり、1年くらいで力つきました(笑)。荻野目私は香さんのように、今はまだライブで全国を回れていなくて、今後はライブハウスをもっと多く回れるようになりたいと思っているんですね。そのためにも、ウクレレを弾きながらカバーや童謡など思いつくままに配信で歌っています。ウクレレって、気楽にできるのが良さなので、ユルイ感じでやっています。毎月新たにウクレレで弾ける曲も限られているので、しっかりやるには練習する必要があるんですが、それでヘロヘロになったら、本末転倒じゃないですか。岸谷そうですね。荻野目なので、最近はポッドキャスト気分で、みなさんからテーマや質問を集めて、お答えしながらゆるいスタンスでやっています岸谷私たちって、“力尽きやすい世代”だから、ペース配分を考えることが大切ですよね。――おふたりとも音楽と真摯に向き合っているからこそ、頑張りすぎて、力尽きそうになるんだろうなと感じます。それぞれ、子育て中は音楽活動を中断されていましたが、その間、音楽との距離はどのような感じだったのですか?荻野目香さんはどれくらい休んでたんですか?岸谷私は10年くらいかな。荻野目えっ、そんなに!?岸谷子供が生まれたのが2001年で、2011年の震災のあとのPRINCESS PRINCESSの再結成まで、ほとんど公の活動はしていませんでした。夫が毎年12月1日に行われる『Act Against AIDS』というチャリティイベントに関わっていたので、5年すぎたあたりから、そのイベントだけはやることにしていました。直前まで子供の世話をし、ステージに上がって、「Diamonds<ダイアモンド>」1曲だけ歌って、すぐに子供の世話に戻るみたいな。ステージに立った直後は「音楽って、やっぱりいいよね。またやろうかな」って言ってるんだけど、次の日になると、育児の日々で、それどころではなくなるという。毎年12月1日以外は、屋根裏部屋に戻ったシンデレラみたいでした(笑)。子供たちが小学校にあがった頃に、それまでは自分の体の中にあった“ドレミファソラシドみたいなもの”がなくなってきたと感じたことがあったんですよ。常にあるもの、絶対に薄れないものだと思っていたのに、薄れてきたかなって。荻野目それはショックですよね。岸谷さびしくなっちゃって、「リハビリに付き合ってくれない?」って友達のミュージシャンにお願いしました。みんなにスタジオに集まってもらって、音を出すようになって、その流れの中で「リハビリのライブをやりませんか」という話が出てきたんですよ。それで、「もし直前に、子供が熱を出したりインフルになったりしたら、私、ライブに行けないからね。みんなに土下座して謝ってくれる覚悟があるなら、スケジュール切っていいよ」ってマネージャーに言ったら、「わかりました。そうなったら私が謝りますから」って。荻野目そう言えるのも、すごい!岸谷それで最初の年に1日だけやりました。翌年は東京と大阪もやろうということになり、その次の年は5本くらいやろうということになり、その後、震災が起こって、PRINCESS PRINCESSの再結成という流れになったんですよ。で、再結成して活動したら、“音楽をもっとやりたい!”と思うようになり、今に至っています。荻野目『Act Against AIDS』のとき、1年に1回だけ歌うことになって、「Diamonds<ダイアモンド>」をすぐに歌えたんですか?私だったら、「ダンシング・ヒーロー」は歌えないですよ。岸谷えっ、どういう理由で?荻野目テンションが上がらないから(笑)。岸谷そういうことね。私はそういう意味では、得な性格なのかもしれません。イントロを聴いた瞬間に、スイッチが入っちゃって、なんだったら「ギター貸してよ」って、昨日までやっていたような顔になるタイプなの(笑)。荻野目それはすごい!向いていますね。岸谷でも次の日になると、「また来年」という感じで、日常に戻ってしまうんですけどね。でもステージに立ったら歌えていました。洋子ちゃんはどういうふうに復活したの?荻野目私は4年間くらい完全になにもやってなかったんですね。子育て中は自分の歌も一切聴かないですし。岸谷私もそうだった。荻野目音楽に関しては、ポップスも流さず、子守唄系・教育テレビ系の音楽だけの生活でした。さびしいという感覚もとくになくて、子育て生活にどっぷり漬かっていたんですね。デビュー25周年になる時に、ありがたいことに、ビクターさんから「レコーディングしませんか」というお話をいただいて、「えっ、やっていいんですか?」という感じで始めました。でも、いきなりアップテンポの曲は歌えない気分で。ボサノバタッチの歌だったら、家でも聴いていたので、その流れで作らせてもらいました。岸谷そうなんだ。荻野目でもそうはいっても荻野目洋子とボサノバって、イメージ的には結びつかなかったと思うし、セールス的にも伸びなかったんですが(笑)、自分の中ではいきなりアッパーな曲に行けませんでした。で、その後くらいから、たまにテレビのオファーをいただくようになっていったんです。アイドルと呼ばれていた方たちが、子育てをしながら仕事を両立させていく時代へと、世の中が変わってきていたから、そういうスタンスでの活動が受け入れられるようになったのかもしれません。それで、単発の歌番組で80年代の歌を歌わせていただいたりしていました。30周年を迎える少し前、28周年くらいの頃に、“当時の曲を歌うからにはもっとトレーニングをしないと、無理だな”と思って、デビュー前に通っていた腹式呼吸の先生のところに本格的に通うことにしました。岸谷ボイストレーニングってことですか?荻野目いえ、歌は一切やらないんですよ。体育会系の先生で、もうおじいちゃん先生なんですが、ひたすら走らされて、呼吸だけ教えてくれるんです。岸谷えっ?走るの?荻野目そう。体育館が教室で。晴れの日は体育館の周りを走って、雨の日は体育館の中を走って、とにかくひたすら走って、ハアハア息が上がっている時に、跳び箱の一番上の部分みたいなものをお腹に乗せて、先生が押すんですよ。「息をお腹から出すんだよ」って言われて、頭で考えても、できないじゃないですか。でもそこでお腹をグッと押されるから、ワーッって声が出ちゃう(笑)。呼吸の仕方を体で覚えさせる教え方。岸谷へえ~。荻野目その先生のところに行くと、かなりキツいトレーニングだけど本当に声が出るようになるんですよ。久しぶりに先生のところに行ったときは、「完全に主婦の体になっている」って言われましたけど。岸谷だって、主婦なんだから、しょうがないよね(笑)。荻野目そうですよね(笑)。でもそこから、2年くらいかけて毎週通って、ひたすら走って、鍛えられて、ようやく歌える身体に戻って、デビュー30周年を迎えた2014年には、2時間のワンマンライブができるようになりました。2017年頃に、「ダンシング・ヒーロー」で再ブレイクした時には歌える状態になっていたので、すんなり対応できたのだと思います。岸谷それは良かったですね。私も同じで、リハビリライブをやって、年1回でも歌うことを続けていたので、震災後の再結成の時も、自然に入っていけたんだと思います。“おかあさんモード”のままだと、“歌うモード”に急に切り替えるのは難しいですよね。洋子ちゃんの「『Diamonds<ダイアモンド>』を歌えたんですか?」という質問も、1曲だから歌えたんであって、ワンマンのステージ2時間はできなかったと思います。1曲と2時間のライブは全然違うから。荻野目全然違いますね。岸谷あと、私は“おかあさんモード”になっている時は曲が書けませんでした。集中力がないというか、“曲を書こうかな”と一瞬思っても、子供たちギャーッって言ってると、今はそれどころじゃないなって。なかなかそういうモードにはなりませんでした。人間って、モードで生きている生き物なんだなって痛感した。荻野目わかります。部屋を変えたり、家から出たりしないと、なかなか切り替えられないですよね。岸谷“家を出たら奥居香になる”みたいなことをすると、つらくなると思ったので、名前も普段通りにしているし、日常の中で歯を磨くように自然体で音楽をしたいと思っていて、特別なことをしないようにしていたのね。でもさすがに子育てが大変だった時期に、ライブが連続してあったときは、都内でもホテルに泊まっていました。ライブが終わって、家に帰って、「お帰り~!」って言われると、モードが変わってしまうから。荻野目うん、うん、わかります、その気持ち(笑)。岸谷本当に不思議なもので、子供の顔を見ただけで、一瞬でガラガラッって、“おかあさんモード”に切り替わっちゃう(笑)。荻野目私はむしろ独身時代は意識的に切り替えていたんですよ。普段の自分はおっとりしていて、でも楽曲はダンスビートを求められることが多くて、テンションを上げる必要があったので、朝起きたら、走りに行ってテンションを上げて、なんとかスイッチを入れていました。それなりに準備が必要だったんです。でも結婚してからは、またちょっと変わって。子供が生まれてからは、自分がたくましくならなきゃいけないという意識が強くなっていたんですね。でもある時、主人に、「そんなに構えなくてもいいじゃない?自然体でやった方がいいよ」って言われたんです。自分ではピリピリしているつもりはなかったんだけど、ライブ前はやっぱり構えたところがあったんだなって。岸谷ピリピリするのは、わかりますよ。荻野目「ピリピリするんだったら、やめたほうがいいよ」と言われたことがあって、それは自分にとってはショッキングでした。でも香さんがおっしゃったように、ミュージシャンとして自然体でやることが理想だなって。主人がそう仕向けてくれて。岸谷うちでも、再結成の時には、家族にお伺いを立てました。「おかあさんは昔、PRINCESS PRINCESSというバンドをやっていたことがあってね」って、子供にゼロから話したんですよ。「あなたたちが自分のことを自分でやってくれないと、いろいろ大変なんだよね。やってもいいかな?」って。その時に夫に、「自分が困らなきゃいいけど、子供のこともある、仕事もある、ライブもある。テンパらずにできるの?」って言われました。母親とミュージシャンを両立するのは簡単ではないですよね。荻野目ほんっとに、そうです。――お互いにそういう状況があっても、音楽活動のペースを確立されてきたんですよね。荻野目私はようやくこの何年間かで、自然体で音楽ができるようになってきたので、続けられるようになったんだと思います。岸谷私も同じですね。以前はライブもレコーディングも120%の力を出さないと、やり切った感がなくて、とくにライブは“すごく良くないとダメ”という気持ちでやっていたんですね。でも今は肩の力が抜けてきたところがあって、完璧なんてもともとあり得ないのだから、その日できることのベストをできたら御の字だなって思えるようになってきました。荻野目まったく一緒です。その日できるベストを尽くすしかないですよね。岸谷一番いけないのとは、焦っちゃって、できることまでできなくなってしまうこと。そういう意味では、やっと音楽を楽しめるようになってきたのかなと思います。前も楽しかったのですが、さらに楽しくなっています。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子(後編に続く)<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:関連リンク岸谷香 公式サイト:荻野目洋子 Twitter:
2023年01月25日2023年に4回目を迎える岸谷香が主催するイベント『岸谷香感謝祭』は、2023年は藤巻亮太と荻野目洋子をゲストに迎えることになった。イベントに先駆けて行われた岸谷と藤巻との対談。 前編() ではふたりの出会いから、藤巻が主催するイベント『Mt.FUJIMAKI』での共演についてが話題となった。後編もその『Mt.FUJIMAKI』の話からスタート。ふたりには、イベント主催者という共通点もある。『岸谷香感謝祭』に向けての思いも語ってもらった。――岸谷さんと藤巻さんは、バンドマン、シンガーソングライターという以外にも、イベント主催者という共通点があります。そのことについては、どう思っていますか?岸谷藤巻くんの『Mt.FUJIMAKI』についての話でいいなあと思ったのは、“原点に帰りたくなったときに、山梨があった”ということでした。ミュージシャンって、リセットしたくなることがあると思うんですが、帰るところがあるのは、いいですよね。LINDBERGの渡瀬マキちゃんも、三重県の鳥羽というところが田舎で、連れていってもらったこともあるんです。その場所から出てきたことで、自分の中での決意がより強くなるだろうし、うらやましいなあって思いました。藤巻くんもきっとそうなんですよね。岸谷香藤巻山梨から出てきたという感覚はありますね。岸谷さんは東京で生まれ育っていらっしゃいますよね。東京が帰る場所という感覚はないんですか?岸谷東京ってあまりにも日常になっているから、“帰ってきた”みたいな気持ちにならないんですよ。藤巻ああ、なるほど。岸谷私には戻るところがないから、リフレッシュしたくなったら、海外に行きたがる傾向があります。戻るかわりに、海外に行くということですね。でも私が『岸谷香感謝祭』を東京でやっているのは、そういうことなのかもしれません。故郷という意識はあまりないんですが、やるんだったら、東京は自然な選択というか。――もともと『岸谷香感謝祭』は、岸谷さんの誕生日の近くに開催されるイベントですから、日時的にもルーツに基づいたイベントと言えそうですよね。岸谷たまたま、第1回目の『岸谷香感謝祭』が私の50歳のお誕生日の日だったんですね。良い区切りだし、音楽を還元すること、つなげることも私の使命なのかなという気がして、イベントを始めました。20代のころは、自分のためだけに音楽を必死でやっていました。でもある程度の年齢になってくると、自分のためだけじゃないなって思うようになるんです。ミュージシャンを趣味ではなくて、天職としてやってきた人は、そういうこともするべきだし、したくなるんだと思います。藤巻くんもそうなんじゃないですか?藤巻わかります。僕の場合は、山梨のためにできることはなんだろうってことから始まりましたから。藤巻亮太岸谷私には、藤巻くんにとっての山梨みたいなものがないので、うらやましく感じました。山梨への愛が大きなモチベーションになっているんだなって。藤巻ソロは、モチベーションの持ち方が難しいところがありますよね。バンドの一員であるときには、自分のためでもあるんですが、バンドがうまくいくために頑張れる部分があるじゃないですか。でもソロになって自分ひとりになると、自分のためだけに頑張るのは難しいところがあるなあと感じました。バンドというひとつのコミュニティがあって、そのなかで役割があると、わずらわしさもあるんですが、モチベーションをエネルギーとしてもらってアウトプットできます。ところがひとりになったら、そういうものがないので、困ってしまうという。岸谷よーく、わかります(笑)。多分、わずらわしさこそがバンドなんだと思います。多分、ゼロから一緒に始めたバンドじゃないと、そのわずらわしさはないんですよね。友達のミュージシャンが「バンドは一生に1個しかない」って言ってて、そんなことはないと最初は思っていたんですが、やっぱりそうなんだなと思うようになりました。人間ってぜいたくな生き物だから、あるとわずらわしいと思うくせに、なくなると、そのわずらわしさがほしくなるところがあると思うんですよ。藤巻岸谷さんはそう思われて、どうされたんですか?岸谷もがいた時期もあったけれど、もう手に入らないとわかったので、じゃあ、その代わりに自分を満たしてくれるものを探そうと思いました。やっぱり私はバンドが好きだなと思ったので、YuumiとHALNAとYukoに、「すみません。年も違うけど、一緒にバンドをやって」ってお願いしました。少しずつバンドになってきて、ほんのちょっとですが、時々わずらわしいことが出てくるようになってきたんですよ。「えー、このコードでいいじゃん。なんで?」って思いつつ、“あっ、うれしい、このわずらわしい感じ”って(笑)。――バンドとソロって、他にもいろいろな違いがありそうですね。岸谷心の強さが違うと思います。私たちだって、心が弱いわけじゃないけれど、バンドって、“数で戦おう”みたいなところがあるじゃない?ソロの人って、最初からひとりだから、自分ひとりで戦うしかないので、自信の持ち方が違うところがありますね。藤巻確かに、そういうところは感じます。岸谷バンド出身者って、自信なんてないんだけど、イチかバチかだ、みたいなところがあるんじゃないかな。藤巻わかります。バンドの場合は、困難な瞬間をメンバー同士が共有して、一緒にジャンプしてきた経験が大きい気がします。裏を返すと、バンドをやっていた人間って、最後の最後には飛べる自分がいることを疑っていないというか。『Mt.FUJIMAKI』をやると決めたときも、「えいっ!」とジャンプする感覚がありました。岸谷昔、自分がバンドをやっていたときのイメージは覚えているから、ひとりでも最終的にはできるって信じているということですよね。でも自分でジャンプしないと、なかなかそこまで行けないところはあります。藤巻くんが『Mt.FUJIMAKI』をやっているのも、私が『感謝祭』をやっているのも、自分で頑張れる状況を作っていることなのかなという気もします。――ミュージシャンがイベントを主催するには、音楽への愛や郷土への愛などのモチベーションとジャンプ力が必要なのですね。岸谷バンドマンの特徴でいうと、トラブルが大好きっていうところもありますね。『Mt.FUJIMAKI 2021』の時、配信での開催で本番を倉庫のようなスタジオでやったんですね。「Diamond」の演奏の時、藤巻くんも参加していて、一緒にハモることになっていました。でも、本番中に藤巻くんのギターのストラップが切れて、ギターが落ちてしまったんですよ。そんなことがあるのかっていうトラブル発生。藤巻いや、僕も初めての経験でした。あんなところからストラップが切れるのかって驚きました。岸谷一瞬、私のギターを貸してあげようかなとも思ったんですが、そうしたら、私はギターが弾けないなって、いろいろ考えていたんですね。スタッフが駆け寄ってきたので、ギターを持ち換えるのかなと思ったら、藤巻くんがハンドマイクに持ち替えていました。結局、ふたりで見つめ合いながら、ハンドマイクでハモって、絵に描いたようなストーリーになったんですよ。藤巻くんがハンドマイクを持って、女性シンガーと見つめ合ってデュエットをするって、なかなかない構図でした。あれも「えいっ!」でしょ?藤巻「えいっ!」で乗り切るしかなかったですね。ハンドマイクでの歌唱も普段あまりやっていないので、慣れていませんでしたが、開き直りました(笑)。岸谷でも、藤巻くんが潔くギターをスタッフに渡して、ハンドマイクで歌うところが、かっこいいなあと思いました。その不器用な感じに、きっとファンのみんなは倒れそうだったんじゃないでしょうか。バンドのみんなも喜んでいましたし(笑)。藤巻そこがバンドのいいところですよね。ハプニングがあったことで、みんなが燃えて支えてくれました。岸谷あの時、藤巻くんはMCがあったので、ひとりだけステージに残っていたんですよね。演奏が終わって、私もバンドのメンバーと一緒にバンドの控室に行って、「びっくりしたよねえ~。藤巻くんのあんな姿、なかなか見ないよね」って、普通に盛り上がってしまいました。ふと我に返って、「私、ゲストなのに、こっちに来てしまって失礼しました!」って、あわてて自分の控室に戻りました(笑)。藤巻僕がMCをしてから控室に戻ったら、バンドの控室でメンバーと和気あいあいと話をしていて、空気がひとつになっていました。その時も、「来年は現地でできたらいいですね」ってお話をしてくださったことがうれしくて。“2022年こそ山梨にお招きしたい”という気持ちが強くなったオンラインライブでした。岸谷だから、2022年のリハのときは「あっ、久しぶり!」って、最初からバンドのメンバーとも打ち解けていましたね(笑)。藤巻いろいろと経て、ありがたいことに『Mt.FUJIMAKI 2022』では晴天に恵まれて、富士山をバックにした岸谷さんのステージが本当にパワフルでした。ちょうど夕陽になったタイミングで。山中湖は寒暖の差が激しくて、なめちゃいけないなと思って、僕は衣装を変えて上着を着たんですよ。岸谷さんは革ジャンで登場されたんですが、途中で革ジャンを脱がれて。タンクトップ姿でガンガン動かれているのを見て、“これだからオレはだめなんだ”と反省しました。お客さんの前で、着込んだ藤巻と、革ジャンを脱いだ岸谷さん。自分の中で“それはお客さんは熱狂するよね”“そうじゃなきゃダメだよね”と納得しました(笑)。岸谷自分のステージが終わったら、バンドのメンバーが「香さん、今日イチ……」って言うから、「良かったよ」って言ってくれるのかと思ったら、「今日イチ、薄着でしたね」って(笑)。藤巻それは間違いないです。すごい盛り上がりでした(笑)。念願が叶って、『Mt.FUJIMAKI』に参加していただけて、今後も縁が続いたらいいなと思っていたら、『感謝祭』に声をかけていただいて、うれしかったです。岸谷2022年の『Mt.FUJIMAKI』に参加させていただいた時点で、藤巻くんを『感謝祭』に誘おうと決めていました。音楽って、根底に人間があるものだから、“人として好きだな”って思えるミュージシャンじゃないと、本当の意味でのコラボレーションはできないと思っています。藤巻くんには、ずっと参加してほしいと思っていたので、こちらとしても念願が叶いました。――岸谷さんは藤巻さんをどんな言葉で誘ったのですか?岸谷普通にストレートに、「私のイベントにも出ていただけますか?」って聞いたら、「もちろんです」って。藤巻すぐに返事をさせていただきました。岸谷さんは、ツアー中の忙しい時期に、『Mt.FUJIMAKI』に来てくださったんです。しかも連休中で道が渋滞するタイミングだったので、岸谷さんのステージが終わって、すぐに次のツアー先に移動されたんですが、その時もお手紙を楽屋に残してくださっていて。あの手紙もとてもうれしかったです。岸谷『Mt.FUJIMAKI』で生藤巻くんのステージを観たかったんですが、翌日、上尾でコンサートがあったので、後ろ髪を引かれながら帰りました。時間的にご挨拶もできなかったで、楽屋に置き手紙を残したんですよ。藤巻僕としては『Mt.FUJIMAKI』に出てくださって、歌ってくださっただけで、うれしかったんですが、そのうえ、さらにお気遣いいただいて、手紙まで書いてくださって。自分もこういうことを大事にしなきゃなって思いました。――『岸谷香感謝祭』について、藤巻さんはどんな印象を持っていますか?藤巻東京出身の岸谷さんが東京で、これまで3回開催されて、今度、4回目の開催を迎えられるということで。継続して開催していらっしゃるのは、素晴らしいことだと感じています。岸谷東京以外でやる理由がなかったので、東京で始めたんですが、藤巻くんみたいな郷土愛がない分、将来的に広げることもできるかもしれないですね。先のことはわかりませんが、コラボレーションは積極的にやっていけたらと考えています。ソロはひとりだから、積極的に自分を刺激しないと、刺激がないですから。藤巻本当にそう思います。岸谷このミュージシャンが好きだ、この音楽が好きだって感じられる人たちと一緒にやることこそが最高の刺激だし、コラボレーションはたまらないものがありますね。――現時点で、“藤巻さんとこんなことがやりたい”というイメージはありましたか?岸谷「粉雪」はUnlock the girlsのメンバーもやる気満々なので、バンドでやりたいと思っています。藤巻くんとは弾き語りのイベントで出会ったこともあるので、ふたりだけの弾き語りでも何かやりたいなと考えています。藤巻ありがとうございます。一緒に歌わせていただいて感じたのは、岸谷さんの歌声は前に抜けていくというか。めちゃくちゃパワーのある歌声をお持ちだと思っています。岸谷私は藤巻くんの音楽から、スルメ的な魅力を感じています。“知っちゃったら、もう離れられない”みたいな(笑)。対極にあるのかもしれないですね。藤巻そうかもしれないですね。同じようにバンド出身ではありますが、3ピースと5人のバンドでは、意識がちょっと違うのかなと感じました。僕はギター・ボーカル担当なので、フロントマンと言えばフロントマンなんですが、その感覚があまりなくて。3人だと三角形になるので、どのパートもフロントになりうるという感覚があります。岸谷3ピースって、ドラムが真ん中に位置していて、後ろが尖っていますもんね。藤巻岸谷さんは、バンドの中でフロントマンとして旗を振っていた人なんだろうなと感じています。岸谷5人だったこともあって、私は五角形の真ん中の尖ったところにいたので、フロントという意識はあったかもしれないですね。――イベントで共演することによって、それぞれの違いや個性が見えてくるところもおもしろいですね。藤巻『Mt.FUJIMAKI』でもそこは感じますね。参加してくださるミュージシャンのみなさんは個性をそれぞれお持ちで、その中で「じゃあ自分の歌は?」というところに返ってくるんですよ。そういうことも含めて、開催する意義を感じます。『Mt.FUJIMAKI』の時の藤巻よりも成長している姿を見せられたらと思っています。岸谷歌ってほしい曲もあるし、藤巻くんに体験してほしいこともあります。去年、(根本)要さんと(和田)唱くんがゲストに来てくれたんですが、全員女子のバンドの中に男子が入ってくるのがなかなかおもしろかったんですよ。こっちもちょっとイタズラして、本番まで内緒にして、要さんを驚かせたことがあったんですね。バンドで要さんを囲んで振り付けして、「ご一緒に」ってお願いしました。テレてる要さんがめっちゃかわいくて、ああいう光景はなかなかないので、藤巻くんも楽しんでください(笑)。藤巻大丈夫かな(笑)。もうひとりのゲストは荻野目洋子さんですよね。岸谷男性と女性とで作ろうとする世界観がそれぞれまったく違うので、ゲストが男性と女性というのも、いいかなと思っています。それぞれが作る音楽を楽しみたいですね。藤巻自分にとっても新しい経験になりそうですし、とても楽しみです。「粉雪」は季節的にも合いますし、岸谷さんにほめていただいたので、やりたいなと思っています。岸谷ぜひお願いします。今悩んでいることがあって。「粉雪」は大好きな曲だから、私も歌いたい!ってことなんです。「同じイベントの中で、同じ曲を2度やるのって、変かなぁ?」ってみんなに聞いたのね。「それは変じゃないですか」って言われて、どうしようかって悩んでいます。藤巻どんな形でもやらせていただきますよ。岸谷さんのイベントでしか聴けないステージ、演出になったらいいなと思っています。岸谷Unlock the girlsのような女性バンドになると、グルーヴがまた違うんですよ。こんな感じなのかということを楽しんでもらえたらうれしいです。藤巻緊張はすると思うんです。でも逆に、男藤巻な感じでいこうかなと思っています。その姿勢でみなさんの中に入っていって、逆に染まっていくみたいな(笑)。岸谷私もPRINCESS PRINCESSからスタートしたから、男性のバンドの中に、女性ひとりで入るのはあまり経験したことがなかったんですが、紅一点になると、やっぱり自然に女性シンガーになるんですよ。黒一点になると、どう振るまっても、男藤巻になると思いますよ。藤巻本当に楽しみです。こんなに“緊張”という言葉をこんなにたくさん使ったのはひさしぶりですね。でもいくつになっても、緊張できるのは、幸せだなと思います。自分の中にないものと出会っているからこそ、緊張するわけだし、そこで「えいっ!」と思い切る必要があるわけですから。――おふたりのお話をうかがっていると、楽しみが広がります。2月23日の『岸谷香感謝祭』に向けて、それぞれ抱負を教えていただけますか?藤巻荻野目さんとはまだお会いしたことがないのですが、岸谷さんの『感謝祭』でご一緒させていただくのはとても光栄です。荻野目さんの音楽の世界観と、僕の音楽の世界観とはまた違うと思うので、ステージのグラデーションを楽しんでもらいたいです。どんな曲をやるのかは、まだわかりませんが、こんな曲、あんな曲って、岸谷さんとラリーをさせていただいて、イメージを固めて、ここでしかできないステージにできたらと思っています。岸谷私も何も固まっていませんが、楽しいに決まっているんですよ。今はメニューがたくさんあるレストランに来て、何を注文しようかと迷っている状態で、ただただ楽しくてたまらない時期です。リハに入ったら、気を引き締めてしっかり練習して、本番では、藤巻ファンのみなさんにも、「あの女性バンドも意外と良かったね」と言われるように頑張ります。藤巻僕もしっかり準備して、ステージに立ったら、ジャンプする気持ちで「えいっ!」と飛び込んでいきます(笑)。Text:長谷川誠Photo:吉田圭子<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) OPEN 16:45 / START 17:30会場:EX THEATER ROPPONGI出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太チケット料金:全席指定9,000円(ドリンク代別、税込)発売中:<藤巻亮太リリース情報>アルバム『Sunshine』1月25日(水) リリース藤巻亮太『Sunshine』ジャケット●初回限定盤(2CD):4,400円(税込)●通常盤(CDのみ):3,000円(税込)【CD収録内容】■DISC1(通常盤・初回限定盤共通)01. この道どんな道02. Sunshine03. 裸のOh Summer04. 僕らの街05. まほろば06. ゆけ07. オウエン歌08. 千変万化09. Heroes (Album ver)10. サヨナラ花束11. 花びらのメロディー12. 大地の歌■DISC2 ~ソロ10周年記念ベスト~(初回限定盤のみ)01. オオカミ青年02. ハロー流星群03. 月食04. 光をあつめて05. 名もなき道06. 指先07. 花になれたら08. 8分前の僕ら09. 日日是好日10. Blue Jet11. マスターキー12. 北極星13. 3月9日(配信Sg/セルフカバー)14. 粉雪(「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」/セルフカバー)15. ウイスキーが、お好きでしょ16. Summer Swing藤巻亮太『Sunshine』全曲トレーラー映像<藤巻亮太ツアー情報>藤巻亮太 Live Tour 2023『Sunshine』2月25日(土) 東京・I’M A SHOW2月26日(日) 東京・I’M A SHOW3月3日(金) 宮城・仙台Rensa3月5日(日) 福岡・DRUM LOGOS3月10日(金) 愛知・新栄シャングリラ3月11日(土) 広島・広島CLUB QUATTRO3月19日(日) 大阪・umeda TRAD3月21日(火・祝) 山梨・甲府CONVICTION3月22日(水) 山梨・甲府CONVICTION詳細はこちら:関連リンク岸谷香 公式サイト:藤巻亮太 公式サイト:
2023年01月19日東京バレエ団のトップダンサー上野水香の、芸術選奨受賞記念公演であり、バレエ団規定により団員の立場を離れるシーズン最後の舞台ともなる「上野水香オン・ステージ」。ひとつの節目となる公演で、上野はベジャール振付の『ボレロ』、古典バレエの代名詞『白鳥の湖』、自身初挑戦となるヌレエフ版『シンデレラ』(Aプロのみ)、そしてプティ振付の『シャブリエ・ダンス』『チーク・トゥ・チーク』(Bプロのみ)を踊る。この5演目を選んだ理由を尋ねるうちに飛び出した、天性のバレリーナの謙虚すぎる発言の数々。「踊るために生まれてきたと思うことがある」一方で「自信なんてどこにもない」と語る彼女が、この公演で届けたいもの、そして思い描く今後の展望とは――?「私が力を出せるのは、本当にお客様のおかげなんです」『ボレロ』(2021年)よりPhoto:Shoko Matsuhashi――今回踊られる5演目は、ご自身のセレクトですか?はい。プティ作品は前のバレエ団にいた頃に初めて踊った私の“原点”で、『ボレロ』は東京バレエ団での私のキャリアのなかで最も大事な演目。『白鳥』は両方のバレエ団とほかの場所とで、一番多く踊ってきた古典作品です。そうした外せない演目とともに、こういう公演をやるからには新しい演目も絶対入れたいと思ったなかで、頭に浮かんだのがビデオを何度も観たヌレエフ版『シンデレラ』。私はシルヴィ・ギエムさんの大ファンなのですが、なかでも『シンデレラ』を踊るギエムさんは容姿や技術から感性、エレガンスに至るまですべてが完璧で、22歳にしてバレリーナとして極まっているんです。彼女のシンデレラを超える人はいないと思いますし、もちろん私も超えられないのですが、やりたいものはやりたいんだ!という感じです(笑)。――ではまず、“原点”とおっしゃるプティ作品について。その特徴や魅力を、バレエに馴染みのない方に伝えるとしたら?振付から漂うお洒落さが、私はなんとも言えず好きですね。素晴らしい作品はたくさんありますが、フランスらしいお洒落なニュアンスはやはり、プティ作品にしかないものだと思います。プティ作品に出てくる女性の多くは“大人”なので、若い頃はなかなか出せなかったそういう魅力も、年齢と経験を重ねた今なら少しは出せるのかなと。顔が丸いせいか(笑)、45歳になった今も少女っぽさが残っているのが私の個性なので、大人っぽいダンサーとは言えないんですけどね。――近年の水香さんは、少女らしさと色気を兼ね備えている印象があります。昨年『ボレロ』を拝見したときも、失礼な言い方ですが「いつの間にこんな色気を?」と。色気ありますか?そんなふうに言われたら図に乗っちゃいます(笑)。『ボレロ』は東京バレエ団に入ってから一番多く踊っている作品だと思いますが、自信が持てるようになったのはここ数年のこと。今回の公演が決まって、(芸術監督の斎藤)友佳理さんから何が踊りたいか聞かれたとき、最初に出したのが『ボレロ』だったのですが、数年前の私だったら出していなかったと思うんです。友佳理さんからも、「あら水香ちゃん、あんまりやりたくないんじゃなかったの?」って(笑)。踊る度に違うものになって、踊れば踊るほどその人だけのものが出てくるのが『ボレロ』。本当に、どれだけすごい作品なの!?と思わされますね。そしてもちろん、私がここまで来られたのは友佳理さんが私に色々な役を与えてくださり、導いてくださったからだと思っています。――実は『白鳥の湖』も、昨年全幕で観たときに「いつの間にこんな演技派に?」と思った作品だったりします。重ね重ね失礼な言い方ですみません……。『白鳥の湖』第2幕(2021年公演)よりPhoto:Hidemi Seto『白鳥の湖』第2幕(2022年公演)よりPhoto:Kiyonori Hasegawaいえいえ、嬉しいです(笑)。確かに全幕物のグランドバレエを踊る際、最近は以前より、皆さんと一緒にストーリーを紡ぐことが楽しくなっていますね。よく言われるように、そうやって表現が深まるにつれて技術が下がっていくのがダンサーの常ですが、今のところ身体もついてきている。もしかしたら、今が一番いい時期なのかもしれません。普通だったら下がってきていてもおかしくない年齢ですが、私の場合、技術が身につくのが遅かったから落ちるのも遅いのかなって(笑)。22歳にしてバレリーナとして極まっていたギエムさんとは、本当に雲泥の差!――身につくのが遅くもなければ、落ちないのもそれだけ資質に恵まれて努力もなさっているからだと思うのですが、いつもそうして謙遜・自虐をされますね(笑)。謙遜でも自虐でもなく、私には事実、大した力がないんです(笑)。踊っているときが一番自然な自分でいられますし、嫌なことがあってもバレエをしていると忘れられるので、そういう意味で、私は踊るために生まれてきたんじゃないかと思うことはあります。でも自信なんてどこにもなくて、メンタル面でもフィジカル面でももっとグッ!とした強さが欲しいといつも思ってる。私が自分の持っている以上の力を出せるとしたら、それはお客様のおかげなんです。客席にいらっしゃる皆さんの熱量が、どれだけ私のパワーになっていることか!いつも本当に感謝しています。「“水香の部屋”みたいな番組をやってみたいです(笑)」――ヌレエフ版『シンデレラ』の、作品としての魅力についてはどう感じていますか?ヌレエフの振付って古典とはまた違う動きなんですが、それをきちっとしたクラシックの技術で踊るととても美しいんです。私が何度も観たギエムさんのビデオはパリ・オペラ座の公演で、彼らが踊ると「こんなに複雑なパ(ステップ)がなんでこんなに美しいの?」と思わされる。そこに美学と醍醐味を感じますし、自分も体現できたらいいなと思います。それと私、この作品は森英恵さんデザインの衣裳も大好きで。森先生とは私、実は深いご縁があるんです。元々ずっと私を応援してくださっていたのですが、『シンデレラ』の来日公演を観に行ったら、たまたまお隣が先生だったんですね。私はその時、本気でバレエを辞めようとしていたのですが、それをお話ししたら「絶対ダメ!お願いだからやめないで」と、本気で止めてくださったのが森先生でした。――バレエを辞めようとされたことがあったのですね。私は常に前に進んでいたいというか、自分が良い方向に向かっていると思えないと安心できない性格。当時は、これ以上続けていても自分の納得いく飛躍や発展はないんじゃないか、別の人生を考えるなら30代前半の今じゃないかって、思ってしまったんですよね。辞めずに済んだのは、励ましてくださった森先生のおかげ。その森先生も亡くなり、プティさんもベジャールさんも、私に『ボレロ』をくださった佐々木(忠次/東京バレエ団創設者)さんも今はもういらっしゃいません。今回の舞台が、亡くなられた皆さんの魂が集まるようなものになったらいいですね。定年後もバレエ団の舞台には立ち続けるつもりですが、これがひとつの節目にはなりますので、お世話になったすべての皆さんとお客様への感謝の気持ちを込めて踊りたいと思っています。――この公演のあと、バレエ以外のことにももっと挑戦したい、という思いはお持ちですか?バレエ団を大切にしつつ、外にも目を向けて、自分を発展させられるような活動ができたらとは思っています。でも今は、とにかくこの公演に向けて全力で取り組んでいるところなので、具体的なことは何も考えていないですね。私、何したらいいですか?(笑)――飾らないトークが面白いので、個人的にはバレエ番組のナビゲーターとかやっていただきたいです(笑)。バレエ番組いいですね!実は私、色々な世界の方のお話を聞くのも好きなので、“水香の部屋”みたいなのもやってみたいです(笑)。私がバレエのひとつの“アイコン”としてメディアに出ていって、皆さんの目に触れることでバレエのお客様が増えるなら、それはすごく素敵だなと思います。――あとはもちろん、バレエ以外の舞台や映画などでも観てみたいです。あ、演技は私もやりたいですね。『ドン・ジュアン』(2021)でミュージカルには挑戦したんですが、踊る専門の役だったから、台詞はしゃべってみたいなって。『ドン・ジュアン』のときにも感じたんですが、バレエ以外の世界の方々の価値観に触れることって、自分を広げることにつながるんですよね。私の根底にいつもあるのは、バレエにとって役立つ存在でありたいという気持ち。でもバレエ界って世界を見渡しても狭くて、そこしか知らないで「役に立ちたーい」なんて言っていても限界があるんです(笑)。外に出て、外からバレエを見ることで浮かんでくることがきっとあるはず。そういう意味でも、どんどん色んなことに挑戦していきたいですね。取材・文:町田麻子Photo:NBS(舞台写真以外)<公演情報>東京バレエ団特別公演「上野水香 オン・ステージ」【Aプロ】2023年2月10日(金)・12日(日)【Bプロ】2023年2月11日(土・祝)会場:東京文化会館※2月24日(金) 福岡公演あり
2023年01月10日グラビアアイドルの名取くるみさん(26)は、スリーサイズバランスが黄金比を持つことで注目を集め、Fカップの美乳が刺激的だと人気に。先日、裸にサロペット姿を公開したところ反響を呼んでいるようです。早速チェックしてみましょう!裸にエプロンならぬ裸にサロペット姿にファン悶絶 この投稿をInstagramで見る 名取くるみ(@_miru960616)がシェアした投稿 「衣装は写真のではないけどサロペット着る予定です!」とサロペット繋がりで裸にサロペットというセクシーな写真を公開しファンサービスするくるみさん。ちょっと服にゆとりがあるぶかぶかな感じがあざと可愛いですよね。コメント欄には「オーバーオール着用なのに、なんか卑わいですぅ〜」「隠し上手」「セクシーサンキュー」「かわいい♡攻め方も素晴らしいですね」と裸にサロペット姿に絶賛のコメントが相次いで寄せられておりました。可愛い美貌と、黄金比ボディの魅せ方がファンの心を鷲掴みにするくるみさん。次はどんな姿を見せてくれるか待ち遠しいですね!あわせて読みたい🌈合法ロリドル長澤茉里奈さん、自然の中で猿ポーズ「一瞬履いてないのかと」「攻めてますね」とファン動揺
2022年12月15日清原果耶主演ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」のアメーバオフィシャルブログが昨日11月15日に更新され、清原さん、小芝風花、瀬戸康史らキャストが勢揃いした初めての集合ショットが公開された。相沢沙呼による小説「medium 霊媒探偵城塚翡翠」を実写化した本作は、霊が視えるヒロインが、死者からのヒントを頼りに、霊媒探偵として事件と向き合っていく探偵ドラマ。先日放送された最終話では、これまでの事件をどう推理してきたが次々に明かされ、驚きの展開を迎えた。「貴重なオフショットを大公開!!」と題された今回のブログでは、清原さんと瀬戸さんを真ん中に、小芝さん、及川光博、須賀健太、田中道子が集合。笑顔でダブルピースをする清原さんや、真顔で両手を挙げたお茶目なポーズをする小芝さん、ギャルピースをする及川さん、まるでスパイダーマンのような須賀さんなど、それぞれ個性豊かなポーズをとるショットもあり、ファンからは「仲の良さが伝わるいい写真」「果耶ちゃんのダブルピースは可愛いし、ミッチーの裏ピースも最高!!」「チーム翡翠最高~」といった声が寄せられた。最終回を迎えた本作だが、11月20日(土)からは新番組がスタート。「久しぶりにテンション爆上げのミステリアスなドラマ」「やられたーってなりましたww」「見事なトリックどんでん返しを堪能させて貰いました」「まだまだこのチームを見ていたかった」「次回も必ず観る」など、ドラマの感想も届いている。「invert 城塚翡翠 倒叙集」は11月20日より毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2022年11月16日来年2月23日に開催される『岸谷香 感謝祭2023』のゲストとして、荻野目洋子と藤巻亮太が出演することが発表された。『岸谷香感謝祭』は、岸谷が「元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、お客様に喜んで頂ける様に、毎回ゲストを迎え特別なセッションをする」コラボイベントで、2019年から毎年2月に開催されている。本日11月12日にティアラこうとう(江東公会堂)にて行われたソロ公演『KAORI PARADISE2022』のステージ上でゲストのアナウンスした岸谷。今回の公演は、楽曲提供をした過去もありお互いオリジナルの存在として輝き続ける荻野目洋子と、以前からフェスなどでも共演経験もあり精力的な活動を続ける藤巻亮太、さらに岸谷自身のガールズバンドUnlock the girlsも加わり、何が飛び出すか分からない特別なステージとなる。荻野目洋子藤巻亮太チケットは、11月20日(日) まで「ぴあ」アプリ最速独占先行を受付中。<公演情報>『岸谷香 感謝祭2023』2023年2月23日(木・祝) EX THEATER ROPPONGIOPEN 16:45 / START 17:30出演:岸谷香 / Unlock the girlsゲスト:荻野目洋子 / 藤巻亮太【チケット料金】全席指定:9,000円(ドリンク代別、税込)■最速独占先行2022年11月20日(日) 23:59まで最速独占先行はこちら:■一般発売2022年12月17日(土)問合せ:DISK GARAGE050-5533-0888(平日12:00~15:00)岸谷香 公式サイト:
2022年11月12日驚異的な速度で成長していくさまを示した「筍(たけのこ)の親まさり」ということわざがあるが、清原果耶はまさにそれを地で行く存在だ。『3月のライオン』「透明なゆりかご」『宇宙でいちばんあかるい屋根』「おかえりモネ」と、ここ数年で急成長。『ジョゼと虎と魚たち』ではボイスキャストとしても実力を見せつけ、『護られなかった者たちへ』では数々の賞を受賞。演技派俳優として、確かな地位を築いた。その清原さんが『ちはやふる 結び』の小泉徳宏監督、『愛唄 約束のナクヒト』の横浜流星と再びコラボレーション。水墨画の世界を描いた『線は、僕を描く』(10月21日公開)だ。彼女が扮した篠田千瑛は、水墨画の巨匠・篠田湖山(三浦友和)の孫であり将来を嘱望された存在でありながら、自身の描く線にためらいが生じる複雑なキャラクター。もがきながらオリジナリティを探す表現者を演じ切った清原さんに、ものづくりの信念を語ってもらった。――劇中で千瑛は「いままで通りに描けない」という壁にぶつかります。長く続ける表現者の多くが経験する苦悩ともいえますが、清原さんご自身はこれまでの道のりでそんな状態に陥ったことはありますか?スランプという言葉にすると大層なものになってしまうのですが、どの作品の現場に入っても毎回悩むことはありますし、毎回「その壁をどう乗り越えるか」の闘いではあります。そういうときは監督に聞きに行ったり、監督がどう思っているかの意識をなんとか汲めないか試行錯誤します。――「自分から聞きに行く」という行動理念は、清原さんの芝居に対するアプローチの根幹かと思いますが、スタイルに組み込むきっかけはあったのでしょうか。きっと単純に「わからないことをわからないままにしておくのが怖い」という想いからですね。「聞いたら何かしら答えに近づけるかもしれない、作品がもっと良くなるかもしれない」と思ったら、聞きに行かない理由はない。特別な理由はなく、「聞いてみて、考える」という選択肢でしかない気がします。――「聞く」怖さを、向上心が勝るというか。私自身は、聞きに行くことに躊躇してしまって、行動に起こせない方が悲しいと思うタイプです。そういった話し合いをできる人たちと一緒に作品を作っていきたいです。――流石です。今回は小泉監督・横浜さんと再タッグの方々が並んでいますね。『ちはやふる』のときは現場の雰囲気に合わせる感じだったので、今回も青春映画ではありますがちゃんと心の浮き沈みを表現したいなと思い、監督ともっとちゃんと話そうと心がけて現場に入りました。撮影中もかなり話しながら作っていきました。たとえば、千瑛と霜介(横浜流星)の関係性について。流星くんとも「千瑛と霜介は距離が近くなるけど、絶対恋仲にはならない」と話して、その信頼関係をどう見せていくかは都度「これくらいの距離感でいいですか」「ここは友達みたいな感じでいいですか」「いまのような雰囲気で大丈夫ですか」と確認していました。また、「千瑛がとっつきにくすぎると怖いかも」という話になり、強気すぎずちょっとガードを張っているくらいに調整していきました。あとは流星くんと並んだときに私が幼く見えないようにしたいなと思っていて、幼さはあまり入れ込まないようにしていました。声も少し低くして、でも低すぎると怖く見えるから微調整して…という感じでした。いまだからこそ明かす撮影エピソード――撮影に入る前、キャラクターのすり合わせで重要な対話の機会となるのが衣装合わせかと思います。印象的なエピソードはありましたか?終盤で着る着物の候補が2つあって、「どっちもとんでもないお値段なんだよ」と聞かされながら着て、とにかくひやひやしていました(笑)。こっちが「傷つけないように着なきゃ」と思っているそばで、みんな「墨を飛ばしちゃったらどうなるんだろうね」みたいなことを言ってて…(笑)。――清原さんでもひやひやされるのですね!それはもう(笑)。千瑛は水墨画を記号的に描きすぎてしまう役だったので、ちゃんと描けないといけない。ひやひやしながら練習していましたし、現場でも毎回ひやひやしていました。――教室で霜介や大学生たちに水墨画を教えるシーンなど、堂々とされていましたが…。あのシーンも余裕そうに見えたらいいなと思っていましたが、内心めちゃくちゃ緊張していて(笑)。みんなの前で説明しながら描かないといけないのが大変で、セリフが走ったり速くなってしまって小泉監督に「もうちょっとゆっくり、ゆとりのある感じで」と言われちゃいました。しっかりプロに見えないといけないので、緊張でプルプルしていたら全然説得力がない(笑)。頑張りましたが、余裕があるように見えていたならよかったです。根本にあるのは「演じることが楽しい」ということ――演技におけるオリジナリティについても伺いたいのですが、たとえば清原さんが幼少期から経験されてきたクラシックバレエは師匠やコーチから教わっていくなかで個性が発芽するものかなと。水墨画もそうかなと思いつつ、演技はまた違うベクトルのように感じます。お芝居も人によっては師匠がいる方もいらっしゃるかと思いますが、私に関してはおそらく今まで出会った監督やキャストの皆さんを見てきてこうなったという感じがあります。改めて、芝居におけるオリジナルってなんだろう?と考えるとわからなくなりますね(笑)。私の場合は様々な人の意見やスタイルが混ざったうえでの今なので、それは果たして真の意味でのオリジナルなのか?とは思います。――先ほどお話しいただいたように、演出やリクエストも入ってきますもんね。ただ、「清原さんが演じるから役が立ち上がる」と考えると、それはオリジナリティかなと。演じる際の、一個人としての感情――楽しさについてはいかがですか?やっぱり、「演じることが楽しい」というのは根本にあります。自分が演じる役に対して理解を深めきれるのは演じる人だけだと思いますし、役のことを考え続けたらその人が言いそうな言葉が自然に出てきたり、行動を起こしたりする。私自身の感覚が役にリンクして「お芝居って面白いな」と思うタイミングもありますし、そこまで完璧にリンクしなくても「この人のことを考えるだけですごく楽しい」という役もあります。私にとって役に向き合うことが、お芝居を面白い・楽しいと思う理由だと感じています。――最後に、インプットについてお聞かせください。清原さんは詩集をよく読まれている印象がありますが、そういったところからも感性を吸い上げているのでしょうか。そうですね。言葉をすごく信頼していた時期があって、詩集ってそれ以上でもそれ以下でもないんです。紙の上に言葉が載っているだけなのに、読む側はそこからイメージが広がって想いを馳せる。そういう瞬間がすごく好きなんです。音楽もよく聴きますが、メロディはもちろん歌詞も重視しているので、そういう意味では言葉への興味はずっとあるのかもしれません。最近だと宇多田ヒカルさんのアルバム「BADモード」をよく聴いています。(text:SYO/photo:You Ishii)■関連作品:線は、僕を描く 2022年10月21日より全国にて公開©砥上裕將/講談社©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会
2022年10月19日女優の清原果耶、お笑いコンビ・エレキコミックのやついいちろうが出演する、日本生命の新CM「あなたがくれた人生」編が12日より公開される。「あなたがくれた人生」編は、父親の視点で娘の成長を見守る様子が描かれたTVCM「見守るということ。」編の4年ぶりの続編。会社に出勤する娘の様子とともに、「お父さん、あなたは反面教師です」という突然の一言から始まる今作では、娘(清原)の視点で振り返る思い出のなかに、前作では描かれなかった父親(やつい)の姿が映し出される。4年ぶりとなる続編の撮影について、清原は「純粋にすごく嬉しかったです。前回のTVCMでも、周囲から『感動した』と言葉をかけていただけたので、よりたくさんの人に届くTVCMを作れたらいいなと思いました」とコメント。「温かい話だなと、日常に寄り添って、見せたい家族像をしっかり演じることで、人を思い 続けることの大切さが表現できたらと思いました」と、今回のストーリーを演じる上で意識したことを語った。また、自身の家族との連絡については「私はこのお仕事を12歳から始めていて、親元を離れるのが早かったので、毎日連絡を取るようにしています」と明かしながら、「家族が元気でいてくれたらいいなと思っています」と願った。なお「あなたがくれた人生」編のフルバージョンである60秒TVCMは16日より放送される。
2022年10月12日映画『線は、僕を描く』(10月21日公開)の完成報告会が27日に都内で行われ、横浜流星、清原果耶、細田佳央太、江口洋介、三浦友和、小泉徳宏監督が登場した。同作は砥上裕將による青春芸術小説の実写化作。大学生の青山霜介(横浜)はアルバイト先の絵画展設営現場で、水墨画と運命の出会いを果たす。水墨画の巨匠・篠田湖山に声をかけられ学び始めた霜介は、戸惑いながらもその世界に魅了されていく。ヒロインを務めた清原は、デコルテの美しさが際立つエレガントな黒ドレスで登場。作中では水墨画にもチャレンジしたが「先生から『清原さん、思ったより大胆な線を描くね。見た目は少女なのにこんな性格なんだ』と言われました。なんか恥ずかしくなりました」と苦笑する。「負けず嫌いな性格ではあるので、それがもしかしたら線に滲み出ちゃったのかもしれない。先生すごいって思いました」と明かした。小泉監督とは2018年に公開された映画『ちはやふる -結び-』以来となったが、監督は「あの時は15〜6歳で。今回の役は横浜流星くんが演じる霜介の姉弟子役だったので、実は最初は横浜くんよりも年上のキャストだったりするのかなあと考えてはいた」と振り返る。実際は清原に決定し、監督は「久しぶりにお会いしたらとても大人びて、素晴らしい女性になっていて。それでもまだ19だったんですけど、逆に年下でありながら姉弟子というところが良いハレーション起こすんじゃないかなと思ったら、見事に再現してくれた」と絶賛した。
2022年09月27日清原果耶が主演する新日曜ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」の主題歌を、福山雅治が担当することが決定。楽曲タイトル・発売日などは未定となっている。本作は、ベストセラー小説「medium 霊媒探偵城塚翡翠」のドラマ化。清原さん演じる“霊が視える”城塚翡翠が、死者からのヒントを頼りに、霊媒探偵として難解な事件と向き合っていくミステリー作品。主題歌を担当する福山さんは「台本を読み込ませていただき、自分なりの解釈を練り上げながら楽曲の書き下ろしに励んでおります」と話し、「スリリングかつ、物語の斬新な構造と、魅力的なキャラクター『城塚翡翠』を演じる新世代の女優 清原果耶さん。今回ドラマ主題歌という形でチームに参加させていただくことをとても楽しみにしております」とコメントしている。また清原さんは「まさかこの作品の主題歌を福山雅治さんが歌ってくださるとは、夢にも思いませんでした。幼い頃から家族と聞いていたアーティストさんなので、今作でご一緒させて頂けることがとても嬉しいです」と喜んだ。新日曜ドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」は10月16日より毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2022年09月26日赤味除去、アッシュグレー!透明感バツグンのカラーです!BeforeAfter髪質改善トリートメントをアディクシーカラーに混ぜ同時施術することで、大幅にダメージを抑えます!エイジング毛・ブリーチ・ハイダメージ毛の方はぜひ!
2022年08月17日