現在、ロングラン上演中の劇団四季ミュージカル「ライオンキング」が、本日12月20日(木)、日本上演20周年を迎えた。客席からは大きな拍手と歓声があがり、カーテンコールは9回にも及んだ。1998年、四季劇場[春]のこけら落とし公演として開幕以来、日本演劇史上初の無期限ロングランを継続中の「ライオンキング」(竹芝エリア再開発に伴い、2017年7月からは四季劇場[夏]に会場を移動)。東京・大阪をはじめ5都市でのべ8公演を実施、各地でロングラン記録を樹立し、周年当日時点での総公演回数は11,732回、観客動員数は約1,197万人。いずれも日本演劇史上最多の記録を誇っている。今回の舞台終了後に行われた特別カーテンコールでは、20年をふり返る特別映像が上映。さらに、作品のオープニングを飾るナンバー「サークル・オブ・ライフ」が特別演出で披露された。また出演者を代表して、スカー役の道口瑞之は「1998年、ブロードウェイに続く海外初のプロダクションとして開幕以来20年。ここ東京をはじめ、日本各地で上演を重ねて参りました。これもひとえに、お客様お一人お一人が作品を愛し育んでくださったからこそと出演者、スタッフ一同、心より御礼申し上げます」と感謝の言葉を述べ、「今後もさらなるロングランを目指し、挑戦を続けて参ります。どうぞ一層のご声援を賜りますようお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました」と挨拶していた。ミュージカル「ライオンキング」東京公演は積水ハウスミュージカルシアター 四季劇場[夏]にてロングラン上演中。※2019年6月30日(日)公演分まで発売中(cinemacafe.net)
2018年12月20日劇団四季の人気ミュージカル『キャッツ』が11月11日、日本上演35周年を迎えた。チケット情報はこちら『キャッツ』は“都会のゴミ捨て場”を舞台に、24匹の猫たちの生き様を描いていくミュージカル。名曲『メモリー』をはじめとする、アンドリュー・ロイド・ウェバーが手掛けた珠玉の音楽と、個性的な猫たちの超絶的なダンス、ノスタルジックなストーリーが愛され、世界的にヒットしている。日本では1983年に東京・西新宿のテント式仮設劇場で産声をあげたが、これは日本初のロングラン公演となり、日本の演劇シーンの記念碑的作品となった。以降、9都市・のべ24公演地で上演を重ね、通算公演回数は9890回、総入場者数は980万人を数える。現在は今年8月に開幕した、東京・大井町の専用劇場<キャッツ・シアター>で上演中。記念日となったこの日は、本編終了後に客席から「35th ANNIVERSARY」と書かれた旗が登場するなど、特別カーテンコールが開催された。出演者を代表してマンカストラップ役の北村優が観客に、日本上演35周年を迎えたことを報告し、「1983年、ここ東京の地で産声を上げた『キャッツ』。以降、35年間にわたり、日本各地で上演を重ねて参りました。これもひとえに、お客様お一人お一人が作品を愛し、育んでくださったからこそと、出演者、スタッフ一同心より御礼申し上げます」と感謝を伝えた。さらに「なお、来年3月12日には、日本上演通算1万回を迎える予定です。今後とも変わらぬご声援を賜りますようお願い申し上げます」と語ると、客席からは大きな拍手が送られた。チケットは2019年6月公演まで販売中。
2018年11月12日大竹しのぶ、稲垣吾郎、ともさかりえ、段田安則が出演する舞台『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』が、2019年4月に再演されることが4日、明らかになった。同作は、アメリカ現代演劇の巨匠エドワード ・オルビーの傑作を、2006年にケラリーノ・サンドロヴィッチ演出で上演。結婚23年目を迎え、刺激を求めていた大学教授夫妻ジョージ(段田)とマーサ(大竹)が、パーティで知り合ったばかりの新任の助教授夫妻ニック(稲垣)とハネー(ともさか)を自宅に招き入れたために、2組の夫婦の秘密や衝突が明らかになる一夜が始まる。先日紫綬褒章受賞が発表されたケラリーノ・サンドロヴィッチの演出と、大竹・稲垣・ともさか・段田の激突、ヴィヴィッドな台詞術が際立った翻訳、そして芸術的なデザインワークでオルビー戯曲の強烈な世界観を表現し、2007年には第14回読売演劇大賞で「最優秀作品賞」に輝いた同作。ジョージ役を演じた段田は同賞で大賞・最優秀男優賞を受賞し、第6回朝日舞台芸術賞にも輝いた。さらに主催のシス・カンパニーや、スタッフ陣も数々の賞を受賞した伝説の舞台が、この度再演されることとなる。13年ぶりの再演となるが、主催のシス・カンパニーは「過去の実績を懐かしむための上演ではありません! 13年の歳月で、それぞれが過ごした充実の時間、積み重ねられてきた経験など、カンパニー全員がそのすべての力を、再びこの作品に結集させ、私たちはまた、新たな発見の旅へとスタートを切ろうとしています」とコメント。同社でもなかなかない再演に、再びのカンパニーで挑む。公演は Bunkamuraシアターコクーンで2019年4月、東京公演のみを予定している。
2018年11月04日女優の大竹しのぶが3日、梅沢昌代、彩輝なおとともに、日比谷シアタークリエで行われる舞台『ピアフ』の公開ゲネプロの前に、取材に応じた。同作は仏歌手エディット・ピアフの人生を、パム・ジェムスが戯曲化し、2011年に栗山民也演出の元、大竹により日本で初演を迎えた。2016年にはNHK紅白歌合戦で大竹が「愛の讃歌」を歌ったことも話題となり、今回の30公演18,000席も即日完売。発売中のアルバム『SHINOBU avec PIAF』も好調で、2019年1月には、大竹初のピアフコンサートも行われる。大竹は「4回目で、プレッシャー的にはどんどん大きくなってきてるかなって。初めて観る方もいるけど、4回目を楽しみにしてる方もいる、ということは前よりも絶対いいものを出さなくてはいけない」と心境を吐露。「前はあの時のベストであって、今は今がベストなんだと思えるようにしたいなとは思います」と意気込んだ。ピアフコンサートは追加公演も決定したが、大竹は「頑張ります。でも今から始まるゲネプロのことで頭がいっぱいで、1日1日だね」と苦笑。「命をかけるまではできないけど、命を削るくらいのことは、毎日やってる感じ」と語る。梅沢、彩輝とは初演からの共演で、大竹は「女3人で、男どもを『しっかりしろや〜』みたいな感じでやってます」と笑顔に。梅沢は大竹について「毎日ライブ感のある方なので、楽しいです」と語り、「命がけですよ、いつも。悩むし、疲れるし、でも、『まあいいか』じゃなくて『頑張る』と言ってます」と魅力を表す。彩輝も「おこがましいかもしれないですけど、とてもチャーミングで、魅力に引き込まれる。魂から演じられてることと、普段からのかわいらしさがある」と大竹の魅力を語った。3人でご飯を食べに行くことも多いというが、大竹は「結構、男どもも一緒に連れてってあげました。最初は女3人が怖いみたいで、近寄れない感じが。怖くないから、いらっしゃいと言って、今はもう大丈夫になりました」と明かした。公演は日比谷シアタークリエにて、11月4日〜12月1日。
2018年11月04日名曲の数々とともに、恋人の死や自身のモルヒネ中毒といったドラマティックな生涯でも知られる“シャンソンの女王”、エディット・ピアフ。その壮絶な生き様を大竹しのぶが体当たりで演じ、「ピアフが、大竹しのぶに舞い降りた」と大称賛されてきた音楽劇『ピアフ』が本日11月4日(日)、シアタークリエで開幕する。2011年の初演以来、2~3年おきに再演が重ねられ、今回で早くも4演目となる名作舞台だ。最大の見どころは、やはり大竹しのぶその人。どこを切り取ってもドラマティックなピアフの生涯を、本作の作者パム・ジェムスはあえてどこかに焦点を絞ることなく、短い場面の連続によって万遍なく描いている。そのためピアフ役には、舞台全体を通してキャラクターを表現するというより、場面場面でピアフの感情を追体験するような演じ方が求められるわけだが、その点において大竹に勝る女優はいないだろう。目の前で本当に愛し、本当に苦しみ、そしてピアフそのものとして歌う大竹の姿は必見だ。とはいえもちろん、名作舞台は主演女優ひとりの力では成立しない。重厚で丁寧な栗山民也演出のもと、初演以来同じ役を務め続け、本作に不可欠な存在となっている梅沢昌代、彩輝なお、辻萬長。一方で、ピアフの恋人などに扮する6つの“若手男優枠”では再演ごとに入れ替わりが行われ、初参加のメンバーがもたらす化学反応は毎度、大竹ピアフと並ぶ大きな見どころとなっている。演劇界に有望な若手男優がいる限り、大竹版『ピアフ』の魅力は、何度観ても色褪せることはないだろう。シアタークリエで11月11日(日)まで上演された後、広島、香川、大阪で公演を行う。文: 町田麻子
2018年11月04日10月13日より大阪四季劇場にて、関西では初上演となるディズニーミュージカル『リトルマーメイド』が開幕した。劇団四季「リトルマーメイド」チケット情報2008年にブロードウェイで初演され、2013年に東京で日本初演を果たした本作。名古屋、福岡で上演を重ね、大阪は国内4都市目の上演となる。地上の世界に憧れる人魚姫アリエルが、人間の王子エリックに恋をする物語で、『アンダー・ザ・シー』、『パート・オブ・ユア・ワールド』など、耳に残る多彩なメロディの数々が、物語や登場人物の心理をさらに深めている。フルオートメーションの最新フライング技術を使った人魚のしなやかな動きや、海底を泳ぐ魚たちの造型は、まるで本当に海の中を泳いでいるような錯覚を覚えるほど、繊細に表現されている。また、照明を駆使して水面の揺らぎや深海に届く太陽の光などを表すなど、大人も子どももワクワクするような演出が細部にわたって施されている。未知の世界へ勇気を持って進んでいくアリエルの姿が、観客の心を刺激する本作。舞台が進行するにつれて客席は熱気を帯び、初日のカーテンコールでは満席の客席から万雷の拍手。8回にもおよぶカーテンコールが繰り返された。公演は2019年8月31日(土)までのロングランが決定している。3月末までのチケットはほぼ完売、4月から8月末公演分のチケットは発売中。
2018年10月17日大竹しのぶが4度目の主演を務める舞台「ピアフ」。その11月の開幕に先がけ、エディット・ピアフの命日である10月10日(水)に東京・シアタークリエでトークショー「音故知新 ピアフ~恋に生き、歌に生き」が開催される。舞台とトークショー、そして歌について、大竹に話を聞いた。【チケット情報はこちら】歌と恋に生きたシャンソン歌手エディット・ピアフの激動の人生を、数多くの名曲とともに綴る舞台「ピアフ」は、2011年の初演から今回が4度目の再演。今年はピアフの没後55周年を記念するプロジェクト<SHINOBU avec PIAF 2018-2019>として、舞台に加え、大竹がピアフの楽曲を歌うアルバム『SHINOBU avec PIAF』(10月10日(水)発売)のリリースや、コンサートツアーも実施される。「またピアフの生き方に会えるんだなと思うと、嬉しいような怖いような感じです」と明かす大竹。これまで3度ピアフを演じてきたが「何回も演じられるのは、役者としてはすごく大きな喜びです。でもそれは、この作品自体にちゃんとしたメッセージがあるから。(だからこそ)何回も何回も演じ続けないといけない世界だと思うし、それが私たちの仕事だと思います」と向き合う。ただ、これからもピアフを演じ続けるのかという問いには、「全くわからない。それを今望んでいるかと言うと望んでもいないです。今のことしか考えられません。この11月の公演を最後までやりとげること」と語った。舞台上で歌ってきたピアフの楽曲に感じるのは「強さ」。「ピアフが“しあわせですか?”と聞かれたときの“1日に10分位はしあわせ。それで十分じゃない?”という言葉や“もう一度人生をやり直すとしたら?”に“同じよ”と答えるその潔さ、それが彼女の歌の強さになるんだろうなと思います。めちゃくちゃな人生でも、彼女自身が歌に支えられていて、だから全部捧げるっていう。1回ごと(の歌唱)に全部」。自身がそんなピアフの楽曲を歌うことは、「私が何回もピアフの人生を(舞台上で)生きて、そこで教えてもらったもの。それを歌を通して伝えたいという思いがあります。彼女の想いを伝えたい。そしたら彼女の歌を聴けばいいじゃんということでもありますが、でも私の身体を通して、私の解釈のピアフのことを伝えたい」その大竹がピアフの魅力を語りつくすピアフの命日・10月10日(水)のトークショーでは、音楽評論家・安倍寧を進行役に迎えたトークのほか、ファンのリクエストに応えピアフの曲の生歌唱も披露されるそう!「もちろんお芝居や歌で伝えることもできるけど、私自身の言葉で、私自身の考えを伝えられたらうれしい。なにを話すかはまだ何も考えてないですけど(笑)」。11月4日(日)の舞台「ピアフ」開幕を前に、ぜひその想いを生で聞いて。取材・文:中川美穂
2018年09月27日東京都内の閑静な住宅街にある一軒家。延べ床面積約500平方メートルの豪邸だ。女優・大竹しのぶ(61)の母・江すてるさんが、娘や孫の二千翔さん(33)やIMALU(28)と最後の日々を過ごした場所となった。《母・江すてるが、9月1日に永眠致しました。’96年の幸せな生涯でした。(中略)8月になると飲み込むことも難しく、私たちにとっても辛く厳しい日々が続きました。苦しい、苦しいと身体の訴えが多くなる中でも、最後まで感謝の言葉を言う母でした》9月7日には、大竹の追悼コメントが個人事務所のHPに掲載された。「大竹が小学校2年生のときに、父が結核に倒れ、一家は生活保護も受けなくてはならなくなりました。江すてるさんは教会で下働きなどをして家計を支えたそうです」(大竹を知る舞台関係者)大竹にとって母・江すてるさんは、ずっと尊敬する女性であり、感謝の対象でもあった。彼女は本誌のインタビューで次のように語っている。《父は、私が二十歳のときに亡くなりましたけど、母はずっと私のそばにいてくれて。結婚してからは家事や子育ての面で協力してくれました。私が母から学んだことは「強さ」ですね。病身の夫と5人の子供を抱えて母はたいへんだったと思います。でも、どんなつらいときにでも動じることはなかった。精神的にとても強い人で》(本誌’10年9月7日号)冒頭の豪邸に移り住んだのは、江すてるさんが87歳、大竹が52歳のとき。来るべき“老老介護”に備えてのことだったが、実際に介護が始まったのは4年前だった。「大竹は3年前に出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)で、お母さんが転倒して肩を骨折したことをきっかけに、介護生活がスタートしたことを明かしています。人一倍働き者だったお母さんは、入浴時に手を借りたりすることで気持ちが萎えてしまい、『迷惑かけちゃってごめんなさい』という言葉を繰り返すようになり、一時期は医師から『老年期うつ』と、診断されたそうです」(テレビ局関係者)多忙にも関わらず、自宅介護を続けてきた大竹を支えていたのは、自分を守り続けてくれた母への感謝の念だっただろう。今夏の猛暑の影響もあったのか、7月ごろから江すてるさんの体調は急速に悪化していたという。大竹が朝日新聞に定期的に連載しているエッセイ『まあいいか』でも、介護に関する記述が増えていた。介護ジャーナリストでオールアバウトガイドの小山朝子さんは言う。「高齢者の在宅介護というと、肉体的精神的負担などのマイナス面がクローズアップされがちです。しかし実際にやりきった方たちは、後悔していない方も少なくありません。自分が大切に思っていた人に、最後まで尽くすことができたと実感することができるからだと思います」江すてるさんが天国に旅立ったのは9月1日。この日も大竹は、昼と夜、2度の舞台に出演している。大竹しのぶが事務所HPに掲載したコメントには、次のような1文もあった。《母の丈夫な肉体と、強靭な精神力を受け継いでいるのだから頑張ろうねと、母の部屋で子供たち2人と誓い合いました》最後まで感謝の言葉を忘れなかったという江すてるさん。ついに自宅で看取るまでの介護生活の4年間は、大竹にとっても母に感謝を捧げる日々にほかならなかった。
2018年09月13日大竹しのぶ(61)の母・江すてるさんが9月1日に亡くなっていたと各紙が報じた。96歳だった。江すてるさんの死をうけ、大竹は所属事務所・エスターのホームページでコメントを発表。江すてるさんについて「誰かの為に生きること、それが母の喜びでした。楽になることを望まず、最後まで役に立ちたいと願い、生きようと闘っていました」と明かし、「苦しかったとは思いますが悲しくはなかったと思います。96年のあっぱれな人生でした」と讃えた。江すてるさんは91歳の頃に転倒し、左肩を骨折。それを機に自宅での介護生活が始まった。「大竹さんが介護を始めたころ、ちょうど舞台で共演していた宮沢りえさん(45)のお母さんが亡くなられたばかりでした。傷心のりえさんを気遣い大竹さんは明るく場を取り持っていました。そんな大竹さんに、りえさんも感謝しきりだったそうです」(舞台関係者)当初は気丈に振る舞っていた大竹。しかし次第に弱っていく江すてるさんの姿に胸を痛めていたという。「もともと働き者だった江すてるさんですから、体が不自由な生活はよほど辛かったようです。身体は動かない、好きなものは食べれない……。日に日に気持ちも塞がっていき、弱音も増えていきました。そんな様子を見て大竹さんも元気づけるいっぽう、その最期を覚悟するようになっていったといいます」(大竹の知人)そしてこの夏の猛暑が重なった――。「食べれるものが限られている上、連日の暑さで江すてるさんの食欲はさらに低下。それでも大竹さんは『ここが頑張りどきなんだ』と献身的に支え続けていました。仕事以外は外出を控えていたほどですからね……。最後まで娘としての役目を果たしたかったのでしょう」(前出・舞台関係者)娘の献身ぶりに、天国の母は感謝していることだろう――。
2018年09月07日大竹しのぶ・多部未華子・段田安則が出演する、シス・カンパニー公演『出口なし』東京公演が25日から開幕した。同作はジャン=ポール・サルトルによる戯曲を、小川絵梨子が上演台本・演出を務め上演。とある一室に、案内された初対面のガルサン、イネス、エステルの男女3人が、互いの素性や過去を語り出す。出口のない密室でお互いを苦しめ合うことでしか、自分の存在を確認する術もない中で、何らかの救いを見出せるのか。約1カ月の稽古を重ねてきた3人。演出の小川と大竹は今回が初顔合わせとなり、同じく初の小川演出となる多部が"演劇モンスター"大竹&段田に挑む姿も注目となっている。東京公演は新国立劇場 小劇場にて25日〜9月24日、大阪公演はサンケイホールブリーゼにて9月27日〜9月30日。○大竹しのぶ コメントいつもは台本で読んでいるときよりも、立ち稽古に入ってからのほうがわかってくるものなのですが、今回の作品は立ってから、稽古が進めば進むほど考えることが多かったですね。「お〜い、サルトル!」とか言いながら、稽古場で皆で笑っていました。演じる側にとっては、とても課題が大きい作品なのですが、皆で集中してしっかりと稽古を重ねてきました。お客様には、『何が起こるの?』というワクワクした気持ちでご覧いただけたら嬉しいですね。○多部未華子コメントやってみたかった少人数の濃密なお芝居で、しかも、大竹さん、段田さんとご一緒! そして、初めての小川絵梨子さん演出という、私にとっては初めて経験することが一杯詰まった作品です。実は、稽古でここまで追い詰められた気分になったのも初めてです。それでも、その余裕のなさや苦しさを前向きに味わって楽しんでいる自分がいます。小川さんの鋭利な視点、大先輩のお二人の芝居への真摯な姿勢など、刺激的で得難い感覚を毎日味わっているところです。○段田安則コメント実は、サルトルが戯曲を書いていたことも知らず、小川さんの演出で、大竹さん、多部さんと芝居ができることが楽しみで出演を決めました。お芝居好きの皆さんにとっても、「観たい!面白そう!」と思っていただける組み合わせだと思うんです。僕も含まれていると嬉しいですが(笑)。初めてのサルトル戯曲は、とても手ごわいものだったのですが、劇中で起こることを自分でも楽しみ、それをお客様と分かち合えれば、、、、と思っているところです。是非、ご覧ください。撮影:宮川舞子
2018年08月27日大竹しのぶが8月15日、東京都内で行われたフランス人シャンソン歌手、エディット・ピアフの没後55年プロジェクトの会見に登壇した。舞台『ピアフ』チケット情報数々の賞を受賞してきた、大竹しのぶの舞台『ピアフ』の4度目の再演が2018年11月に行われる。それに先駆け10月10日(水)には、エディット・ピアフの楽曲11曲を大竹しのぶが歌うCD『SHINOBU acev PIAF』が発売される。また2019年1月にはソロコンサートが開催される。記者会見では、楽曲2曲が披露され、舞台共演者らが感想を述べた。世界中で今なお愛されるシャンソン歌手、エディット・ピアフ。大竹が歌うピアフの舞台は絶賛され、2016年のNHK『紅白歌合戦』ではそのうちの一曲『愛の讃歌』が披露され話題となった。この日歌ったのはピアフの代表曲である『愛の讃歌』と『群集』。会見が始まるなり、すっと壇上に上がった大竹。音楽が流れると、一瞬で緊張が集中に切り替わる。低くゆったりと、空間をすくい上げるように歌った。続く『群集』は一転して軽快な楽曲。南米・アルゼンチンの作曲家による情熱と哀愁漂う一曲だ。歌い終えると会見会場に拍手が響いた。大竹はCD化について「舞台を観た人から「CDいつ?」と声をいただくことも多かったので、実現して嬉しいです」とコメント。「舞台は芝居の流れの中で“ピアフ”が歌っていますが、CDはピアフの歌を“私”が歌っています」と違いについて述べた。CDの収録はすでに終えており「勢いに乗り、その時生まれた気持ちで歌えたので良かったです」。ソロコンサートも同じく、大竹しのぶがピアフの歌をまっすぐに歌うこととなりそうだ。初演から出演している辻萬長は、大竹の歌の魅力を「(舞台では)歌手じゃなくて俳優として歌う」と語る。ピアフの最後の恋人役を演じる最年少の上遠野太洸は「なるほど、と思いました。上手だな、綺麗だな、だけではなく言葉が飛んできて、そこに感情が乗っているようです」と頷いた。ピアフのマネージャー役の川久保拓司は「聞くというより、全身で感じる。風景が見える」と本番が楽しみなようだ。ピアフの最愛の恋人を演じる駿河太郎も「この小さな体のどこからこんなエネルギーが出るんだろう」と驚いた。舞台に向けて大竹は「4回も(再演)できる幸せ。でも4回目ということは意識せず、初演と同じ気持ちです。1回1回今日を頑張るので、何ステージあるかもわかっていないんです」。ただピアフを生きる。「がむしゃらに突き進んだエネルギーが届くように、がむしゃらさを失わずにやりたい」と心境を述べた。舞台は11月4日(日)から12月1日(土)まで東京・日比谷のシアタークリエにて。撮影・取材・文:河野桃子
2018年08月20日劇団四季のミュージカル『キャッツ』東京公演が、8月11日(土)、大井町に建てられた専用劇場、キャッツシアターで開幕した。東京公演は、4年6か月のロングラン記録を作った五反田・大崎公演以来9年ぶり5回目。首都圏でも、横浜公演以来6年ぶりとなる。ロングラン中には、11月11日(日)に日本上演35周年の節目を迎え、来年3月12日(火)には、日本公演通算1万回を達成する予定だ。キャッツシアターに入って、まずやることと言えば“ゴミ探し”だろう。都会のゴミ捨て場を舞台に、24匹の個性的な猫たちが歌い踊る『キャッツ』の劇場は、客席の壁面が、猫から見たサイズに拡大されたゴミのオブジェで埋め尽くされる。そこで毎回話題になるのが、その公演地にゆかりのある“ご当地ゴミ”だ。この東京公演では、東京土産の定番〈東京ばな奈〉、東京タワーの公式キャラクター〈ノッポン兄弟〉、劇場のある品川区の観光大使〈シナモロール〉のぬいぐるみ、読売巨人軍のキャップなどが作られていて、この日も、開演前や休憩時間には、約3000点のゴミの中から、これら“ご当地ゴミ”を探す観客の姿が多く見られた。撮影:下坂敦俊また、今公演から、『マンゴジェリーとランペルティーザ~泥棒猫~』のナンバーが、歌詞はそのままで、明るい曲調に変わっている。一瞬、「おや?」という顔をした人も多かったが、初日は熱心な四季ファンが多かったためか、既にその情報を知っていたり、先行して使われていた『ソング&ダンス The Spirt』や『ソング&ダンス65』で聴いていた人もたくさんいたようで、皆、ノリのいい曲調にすぐ馴染んで楽しんでいた。さらに、初演や再演を観たファンには懐かしい『ランパスキャット~けんか猫~』のナンバーが、装いも新たに再登場。31年ぶりの復活ということで、大多数の観客にとっては初めて耳にするメロディだろう。また以前聴いた人も、ビジュアルや振付が新しくなって、新鮮に感じられるはずだ。今回の東京『キャッツ』は、これまでとはちょっと違う。新しいキャッツワールドを体験したい人は、早めにチェックしよう。文:原田順子
2018年08月12日大きなワインセラーを完備した、スタイリッシュな空間東京・紀尾井町で、四季おりおりのモダンフレンチがいただける「Le FAVORI (ル・ファヴォリ)」は、「東京ガーデンテラス」の3Fにあります。店内に入るとまず、天井に伸びる大きなワインセラーが出迎えます。ソムリエの資格を持ったシェフが厳選したワインをはじめ、常時600~700種類ものワインが用意されており、たくさんのワインが並ぶ様子は圧巻。客席に進むと、昼間は大きな窓から柔らかな日差しが入り込み、夜には間接照明でほのかな灯りがともる、スタイリッシュな空間が広がっています。おしゃれなオブジェが天井から下がっており、なんともフォトジェニック。「お気に入りのお店」を目指す「ル・ファヴォリ」店名の「FAVORI(ファヴォリ)」とは、フランス語で「お気に入り」という意味。「お客様のお気に入りのお店になりたい」との思いが込められ、この名前が付けられました。こちらのお店でいただけるフレンチは、日本の旬の食材を生かして丁寧に作られているのが特徴です。例えば、色とりどりの華やかな前菜には、旬の鎌倉野菜やハモといった季節感を感じられる食材が、ふんだんに使用されています。特別感も味わえる! 「スープ・ド・ポアソン」は絶品お店のイチオシメニューは、「スープ・ド・ポワソン」。客席でサーブされるため、特別感が味わえる一杯。オレンジ色のスープが白いお皿に注がれる瞬間、魚介の香りがふわっと広がり、食欲がそそられます。魚介と野菜の美味しさがしっかりと溶け込み、旨味が凝縮されたなめらかなスープは、何杯でもおかわりしたくなる美味しさです。「漁村直送 太陽のブイヤベース」はお店こだわりの一品「漁村直送 太陽のブイヤベース」も、人気の高いメニューです。じっくり手間をかけて作られたブイヤベースの上には、ふっくらと美味しい国産の里芋や白身魚、ムール貝が乗っており、見た目も華やか。白身魚は皮がパリッと、身はふっくらしっとりとしており、絶妙な仕上がり。本場フランスのブイヤベースを、お店のオリジナルスタイルに昇華させた、自慢の一品です。特別な空間、きめ細やかな接客、格別なお料理を満喫シェフは数々のお店で料理長を務め、日本料理の名店「なだ万」で初めて、「西洋料理部門のシェフ」として抜擢されたすご腕の持ち主。そんなシェフが作る料理を、重厚感あふれる落ち着いた空間で、細やかなサービスを受けながら特別な気分を味わうことができます。お誕生日やプロポーズといったサプライズへの対応も可能です。「ル・ファヴォリ」が入っている「東京ガーデンテラス」は、東京メトロ各線「永田町駅」に直結しており、その立地の良さも人気の理由のひとつです。お店は「ホテルニューオータニ」の向かい側にあります。高級感あふれる特別な空間で、絶品フレンチを味わってみませんか。スポット情報スポット名:Le FAVORI住所:東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町3F電話番号:03-6272-3734
2018年08月02日劇団四季創立65周年記念の『ソング&ダンス65』が、6月17日、大阪四季劇場にて開幕した。劇団四季「ソング&ダンス65」チケット情報ミュージカルの名曲の数々を四季独自のアレンジで再構築する『ソング&ダンス』シリーズ。同劇団の数あるレパートリーの中でも、とりわけ人気が高いショー形式のステージで、これまでも劇団の節目ごとに上演されてきた。創立65周年を記念して誕生したシリーズ最新作は「劇団四季の誕生から未来」、「祈り」や「願い」をコンセプトに構成。第一幕は『ウェストサイド物語』の「サムホエア」で幕を開け、『ライオンキング』『ウィキッド』『アンデルセン』『クレイジー・フォー・ユー』など、数々の名作から珠玉のナンバーが披露されていく。10月に大阪四季劇場で開幕する『リトルマーメイド』からも「深海の秘密」「海の上の世界」などが組み込まれている。フラッグパフォーマンスや、熱を帯びた迫力のフラメンコ、マリンバやシロフォンなどの打楽器を使ったパフォーマンスなどでも魅せ、一幕ラストの『クレイジー・フォー・ユー』メドレーでは、セクシーに魅せたりコミカルに表現したり、タップダンスで軽快にリズムを刻んだりと観客を高揚させる。第二幕は『アラジン』『美女と野獣』『キャッツ』『オペラ座の怪人』など、ディズニーミュージカルやアンドリュー・ロイド=ウェバーの作品を中心に展開。幕開きを観客参加型の演出で一体感を生み出したり、バトントワリングのパフォーマンスや大きな布を使った演出でも楽しませてくれる。数々の名曲と華やかなダンスをたっぷりと堪能できる『ソング&ダンス65』。いつもは作品の“役”として表現しているが、本公演では役に入っていないからこそ、ひとりひとりの歌唱力、ダンス力はもちろん、パフォーマンス力の高さが際立っている。本公演を上演するにあたり、構成・演出・振付を手がける加藤敬二は「劇団四季創立65周年を記念するこの作品で最も大事にしていることは、“この65周年は我々だけではなく、全国のお客様によって築かれた”という感謝の気持ちです。この想いを、様々な名曲とダンスにのせて、お客様にしっかり届けてまいります」とコメント。大阪四季劇場での上演は、8月19日(日)まで。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2018年06月26日フリーアナウンサーの古舘伊知郎がパーソナリティを務める『古舘伊知郎のオールナイトニッポンGOLD』(金曜・月1回 22:00~)。15日放送回に、女優の寺島しのぶがゲストとして登場することが決定した。寺島しのぶ2人は以前、テレビ番組で共演した際に映画の話など、様々な部分で意気投合した仲であり、古館も1度ラジオで寺島と話してみたかったという。番組ではリスナーからの質問も交えながら、古舘だからこそ引き出せる寺島の魅力を引き出していく。古館は「寺島さんで特に強く思うのは、舞台を見ていてやっぱり、役柄の女性の性格や魂とか何かが憑依しているように感じる」と分析する。"喋り手"である古館は、そんな寺島にかなり興味があるとのことで、「なんであんなになりきれるのだろう…演じているとき舞台上で実は別人になっている気分なのか、それともすごく脳が冷めているのか…」と様々な疑問があるようだ。また、「このあたりのことを根掘り葉掘り訊いてみたいな」と意気込んでいた。
2018年06月04日’17年のカンヌ国際映画祭を皮切りに海外映画祭を席巻。寺島しのぶ(45)主演の話題作『オー・ルーシー!』(4月28日よりロードショー)が、ついに日本のスクリーンに登場する。 「恋愛や冒険とは無縁だと思われていた人が、1人の男性との出会いをきっかけに思わぬ言動に走る。偶然が必然になるというか、人生、何が起きるかわからないというメッセージが込められています」(寺島・以下同) 寺島が演じるのは、東京に暮らす43歳の独身OL・川島節子。ひょんなことから通い始めた英会話教室でアメリカ人講師・ジョン(ジョシュ・ハートネット)に出会い、それまでの退屈な暮らしが一変する。 人生に行き詰まり、思い余って冒険してしまう40代の女性の心情を描いた物語。「人生に困惑することも大事」だと教えてくれる。 「節子は、人から敬遠されがちなタイプですし、自分の陰の部分を人にぶつけるので、演じながら『そこまでやらなくても』と何度となく思いました。でも、逆の視点から考えると愛おしいんですよ。人に見せたくないところで必死になるって、人間くさくていいなあ、と。人生の中で時には混乱することがあってもいいんじゃないかと思いました」 プライベートでは、5歳の一人息子の成長を楽しむ日々。 「子どもはいろいろなことを教えてくれるので本当に楽しい。どんどんできることが増えて、成長の早さに毎日驚きます。ただし、子育ては息抜きにはならないですね。気づけば眉間にシワが寄っているんだもの(笑)。そこで私が心がけていることは、毎朝必ず眉間に花を咲かせること。笑顔で一日を始められたらいいなあと思っています」 寺島はオフの日の過ごし方をこう語る。 「家族3人で千葉の九十九里に出かけ、日帰り温泉に。温泉の後には必ず、ハマグリ焼き屋さんに立ち寄るのがお決まりのコースです。また日常的には、軽いマッサージを受けて体の疲れを取るようにしています」
2018年05月07日オスカー女優も絶賛の寺島しのぶさん!【映画、ときどき私】 vol. 158これまでも国内外から高い評価をされている寺島さんですが、本作ではアメリカのインディペンデント・スピリット賞で主演女優賞にノミネート。並みいるハリウッド女優たちのなかで唯一の日本人としてノミネートされましたが、その際には今年のアカデミー賞主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドから賞賛されたほど。そこで、役づくりのことから現場の裏話、そして悩める女子へのアドバイスなどを語ってもらいました。今回、寺島さんが演じたのは、アラフォーで地味な独身OLの節子。淡々と毎日を過ごしていた彼女が、イケメンの英会話講師に恋をしたことで人生が急展開してしまう様子が描かれています。節子はこじらせ気味な女性なので共感しやすい役ではなかったと思いますが、どのような印象を受けましたか?寺島さん節子は、いそうでいなさそうなタイプ。なので、同世代の人たちは「痛すぎてわかる!」と共感してくれた人と、「ここまではちょっと……」という人に分かれていたみたいですね。でも、監督が「偶然は必然である」とよく言っていたんですけど、ふとした出会いからドラマが始まっていくというところに関しては普遍的なものだと思っています。監督は日本人ですけど、長年アメリカに住んでいるので、日本の感覚とは違うところから日本の会社に切り込んでいて、そういうバランスもおもしろいなと感じました。変に説明過多ではないから、もしかしたら万人受けする映画ではないかもしれないですけど、いろいろなことを考えたりもできるので、こういう映画もあっていいんじゃないかなと思っています。演じるうえで難しかったことはありましたか?寺島さん監督が人間のなかにある心のひだの部分をとても大事にしていたので、私の演技もわかりやすくしないでいいよと言ってくれていて、それはすごく助かりました。監督とも意思疎通がきちんとできていたので、撮影現場で困ったことはなかったですね。好きな男性を追いかけてアメリカまで行ってしまう節子ですが、そこで心境の変化はありましたか?寺島さん日本のシーンでは、グレーの地味なスーツを着て会社にいましたが、そうすると私自身も湿った気持ちになっていたんです。でも、いざロスに行くと空気は乾いているし、広いので、そこで気分が変わったんですよ。それに、日本だと人との距離があまりにも近いんですけど、アメリカではその距離感が一気に遠くなるので、それによって生まれた解放感は節子を演じていくうえで活かされた思いますし、それだけで表情も全然違うものになったんですよね。ギュッと縮こまっていた人がポンッとはじけるとこうなるんだろうなというのも感じましたし、ロスの太陽と広大な土地は人をあんなふうにオープンにさせてしまうんだとわかりました。今回、節子が恋に落ちるアメリカ人男性を演じたのは、ハリウッド俳優のジョシュ・ハートネット。以前はトップスターとして数々の主演作をこなしていましたが、私生活を優先するためにハリウッドからは一時期離れており、ここ数年で本格的にメジャー復帰を果たしたばかり。実際にジョシュと共演してみて、どういう印象でしたか?寺島さん気取ったところもまったくないし、とにかく普通にいい人なんですよ(笑)。「自分を見失ったから、一回ハリウッドを出ちゃおう」と思うような素朴で健康的な考えがある人なんだなとも感じました。それに、彼はこれまですごいキャリアを積んできたにも関わらず、新人監督である平栁監督の言うことでも真摯に受け取っていて、一生懸命がんばっていました。だから、一緒に仕事がしやすい人でしたね。あと、彼の演技を見て思ったのは、アメリカの役者はすごく訓練されているんだなということ。ちょっとした映り方もわかっていて、ハリウッドで活躍するためにはこういう技術も身につけないといけないんだなと思いました。現場では即興の演技もあったそうですが、役者同士で話し合ったことは?寺島さん今回は、監督とジョシュ、監督と私というようにそれぞれ別に話すようにしていました。というのも、私はどうやってジョシュの心を揺らがそうかという作戦を立てていたので、あえて話し合わないようにしていたんです。監督も私には抽象的なダメ出しで、ジョシュには具体的なダメ出しという感じで、人によって違う導き方をしていました。ジョシュは日本語も話さないといけなかったし、すごく苦労したと思いますよ。でも、そうやって迷っている顔もすごく魅力的でしたね(笑)。撮影の合間で印象に残っていることはありますか?寺島さん南果歩さんはジョシュにいろいろと話しかけてあげたりしてすごく優しかったけど、私はそんなに優しくなかったかも(笑)。というのも、私はいわゆるストーカーみたいなになってしまう役だったので、彼とは距離を置いて、遠くからじっとりと観察しているような感じでした。だから、ジョシュも私のことをちょっと気持ち悪いと思っていたかもしれないです(笑)。本作の節子はひとつのできごとで人生が大きく変わってしまいますが、ご自身もそういう経験はありますか?寺島さん私もけっこうありますよね。『赤目四十八瀧心中未遂』という映画では、本屋さんで偶然原作を手に取って、すごく感動して、作者に手紙を書いたことが出演したきっかけでした。そのほかにも『ヴァイブレータ』では、たまたまバーで飲んでいたときに、そこでオーディションをしていて、作者が「ああいう背中をしている女の人がいいんだよ」と私に言ったことで主演することになったんです。だから、私も監督と同じですべての偶然は必然だと思っています。そんなふうに、運命とかひらめきとか出会いとかタイミングとか、そういうものに逆らわずにここまできたので、細かいことの積み重ねだったりしますね。ひとめぼれで結婚する人もいるし、どこかのパーティで知り合った人がプロジェクトにつながることもありますよね?だから、そういうきっかけを私も逃したくないと思ってアンテナを張るようにはしています。人生は一度きりですからね。仕事や恋愛で悩んでいるananweb読者に向けてアドバイスはありますか?寺島さん私は日々環境が目まぐるしく変わっているので、「いろいろなことを考えないで、目の前に来た敵だけ倒す!」という感じなんですけど、ちゃんと研ぎ澄ましていたほうがいいかなとは思っています。もちろん疲れますけど、そのほうが得るものはあるのかなと。面倒くさいと言っちゃえばそれまでなんですけど、面倒くさいことをあえてやるときもたまにはあっていいんじゃないかなって思っています。私はそこでけっこういろいろなものを得てきたので、面倒くさくならないで欲しいなというのはありますね。あと、いまは室内でパソコンと一緒に生活をしている人が多いので、それだけで満足している人がいるかもしれないですけど、アナログな部分というのも捨てたもんじゃないなと私は思っています。つまり、実際に自分の足で赴いて確かめるとか、自分で食べてみて感じるとかですが、そういうことでほかのものが得られたりすることは意外とたくさんあると思いますよ。最後に、この作品を観る方にメッセージをお願いします!寺島さん若い人から見ると、「こんな40代になりたくない」と思うかもしれないですけど、人生において宝だなと思える瞬間というのは意外と転がっていると感じられる映画になっています。見方はみなさんそれぞれなので、そのなかで何かひっかかるものがあればいいかなとは思いますね。インタビューを終えてみて……。どんなに忙しくてもつねに明るく前を向いているイメージの寺島さんは、仕事も家庭も両立させており、働く女子にとっては目指したいところ。それだけに、面倒くさがってはいけないというアドバイスは身に沁みます。そんな寺島さんは、今回体当たりで節子を演じていますが、女子ならその姿からも多くのことを感じることができるはずです。混乱の先にこそ答えがある!ふとした出会いがきっかけとなって思いがけない方向へと進んでしまうときもあるけれど、それこそが人生のおもしろいところ。満たされない思いを日々抱えながらも、自分を変える勇気がないのなら、本作がその一歩を踏み出すきっかけとなるかも!?ストーリー会社員として東京で働く43歳の節子は、単調な毎日を過ごしていた。そんなある日、姪から突然連絡があり、前払いした英会話教室を代わりに受講して欲しいと頼まれる。仕方なく受講料を払って向かった先で出会ったのはアメリカ人講師のジョン。そこで、「ルーシー」という名前と金髪のカツラを与えられた節子は、自分のなかに眠っていた感情が解き放たれるのを感じるのだった。しかし、恋する幸せを味わったのもつかの間、ジョンは日本を去ってしまうことに。アメリカまで追いかけた節子が旅先で見つけたものとは?ハグしたくなる予告編はこちら!作品情報『オー・ルーシー!』4月28(土) ユーロスペース、テアトル新宿他にてロードショー配給:ファントム・フィルム© Oh Lucy,LLCヘアメイク:片桐直樹(EFFECTOR)スタイリスト:中井綾子(crepe)Tシャツ¥19,000、パンツ¥35,000(ミュラーオブヨシオクボ tel03-3794-4037)/ピアス¥41,500(1個ずつ売り)、リング¥150,000(カラットアー/アイワ tel03-5738-8351)声には出せなくても、誰のなかにもあるものといえば、愛し愛されたいという欲求。しかし、それを求めるあまり、周りから痛いと思われるような行動を取ってしまったという人もいるはず。そこで、そんな女子には反面教師としてもオススメしたい映画話題作『オー・ルーシー!』をご紹介します。今回は、痛いけど憎めない主人公を熱演したこちらの方に本作の魅力についてお話を聞いてきました。それは……。写真・水野昭子(寺島しのぶ)
2018年04月25日寺島しのぶがアカデミー賞前哨戦の1つであるインディペンデント・スピリット賞において主演女優賞にノミネートされた日米合作の話題作『オー・ルーシー!』。本作で、寺島しのぶ演じる節子の姪・美花を熱演する忽那汐里が、キュートなメイド姿を見せる場面写真がシネマカフェに到着した。今回解禁となった場面写真は、主人公の節子(寺島さん)がメイド喫茶でアルバイトをする美花(忽那さん)が「話があるの!」と突然呼び出される場面。独身の節子は、この姪っ子にめっぽう弱いのだ。■忽那汐里、メイド姿で「美味しくなぁれ、にゃんにゃんちゅっ」このたび到着した場面写真では、眩しいくらいにメイド服を着こなした忽那さんの貴重な姿や、少し照れながらも「それでは、お席までご案内します!」とノリノリで、節子の注文した紅茶に「美味しくなぁれ、美味しくなぁれ、にゃんにゃんちゅっ」とおまじないをかける、そんな可愛すぎる姿は必見!紅茶を飲んだ節子の顔もニヤニヤ緩み、慣れない場所に戸惑いながらも「美味しい…」と完全に美花のペースに持っていかれっぱなし。「で、話ってなに?」と切り出すと、「叔母ちゃんにお願いがあるの…実は私の代わりに英会話教室を取って欲しいの!」「どうしてもいま、お金が必要なの!」と、あの手この手ですり寄る美花に言われるがまま、節子は美花から貰った無料お試し券を持って英会話教室へと向かい…。これから待ち受ける人生を変える出来事が、この英会話教室から始まることも知らずに新たな扉を開いていく、寺島さん演じる節子。そんな叔母を翻弄する自由奔放で、天真爛漫な女性を演じる忽那さんは、いままでの優等生なイメージとはまた違った魅力を見せている。『デッドプール2』にも出演する、世界で活躍する若手女優の新たな一面をご覧あれ。『オー・ルーシー!』は4月28日(土)よりユーロスペース、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オー・ルーシー! 2018年4月28日よりTOHOシネマズ 日本橋ほか全国にて順次公開© Luca Bigazzi
2018年04月15日女優の寺島しのぶの主演舞台『ヘッダ・ガブラー』が、7日に初日を迎えた。会場は東京・Bunkamuraシアターコクーンで、他、小日向文世、水野美紀、池田成志、段田安則らが出演している。『近代演劇の父』と称され、『人形の家』等の代表作でも知られるヘンリック・イプセンの戯曲『ヘッダ・ガブラー』。主人公のヘッダは、発表当時から「悪魔的、破滅的」と形容されてきたという。「将軍の娘」として恵まれた環境に育ち、自由で享楽的なようで、実は臆病で社会の規範から外れることを恐れている。常に何かを渇望しながら、それが何かが自分ではわからず、いつもフラストレーションを抱え、他人が何か「生きがい」や「目的」に目を輝かせるのは面白くなく徹底的に邪魔をする、という主役に寺島が挑む。ヘッダの夫・イェルゲンを小日向、ヘッダの元恋人で、最後には彼女の歪んだ美学に捕われる男・レェーヴボルクを池田、自立を期す女性・エルヴステード夫人を水野、衝撃の結末のカギを握る男・ブラック判事を段田が演じる。演出は栗山民也が務めた。公演は4月7日〜30日。
2018年04月08日女優の大竹しのぶが7日、東京・日生劇場で行われたミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』の公開ゲネプロ前に登場し、共演の風間杜夫、蓮佛美沙子、ウエンツ瑛士、安蘭けい、栗原英雄とともに取材に応じた。同作はイングマール・ベイマン監督の『夏の夜は三度微笑む』に着想を得たミュージカル・ラブ・コメディで、19世紀末のスウェーデンを舞台に、求めあいながら滑稽にすれ違う様々な男女の愛の行方を描く。初演以来トニー賞7部門、グラミー賞2部門の栄冠に輝いた名作。3日に行われた映画『のみとり侍』のイベントで、足を捻挫したことが明らかになった大竹だが、もうすっかり回復したという。大竹は「大学生並みの回復力。異常に早い治り」と明かした。怪我の原因については、「犬の散歩で転んだだけ」と苦笑し、風間も「無様な転び方だったらしいんですよ。両膝ついてべちゃーって」と笑いながら解説する。ウエンツも「巷では仮病じゃないかって言われてました。本番ではビシッと決めるのはわかってるので、注目を集めたがってるんじゃないかというくらい」と冗談を飛ばすほど、稽古場でも元気な姿を見せていたという。風間が改めて「全治3週間と言われてたんです。それを5日くらいで治しちゃって」と語ると、大竹は「女優だから」と言い放ち、周囲も感心していた。また、ミュージカル初挑戦となる蓮佛は、ウエンツについて「最近、教えてくれる。今日も相談して、同じシーンで『ゲネまでにこういうふうにできたらいいね』とか、最近真面目です」と様子を明かす。「切羽詰まってきた」というウエンツだが、ミュージカル界の先輩として、初挑戦の風間と蓮佛にアドバイスすることに。ウエンツが「まあ今日はゲネだけど、お客さんも入っているわけじゃないし、そんな緊張しないでいい、まずは。自分のやることを1個ずつ確認して、明日に向けて備えよう。頑張れよ」とありがたいお言葉を告げると、風間は「頑張ります!」と頭をさげる。ウエンツは「(同じくミュージカル初挑戦の)木野にも言っときます!」と先輩風を吹かせる芸で、周囲を笑わせていた。東京公演は日生劇場にて、8日〜30日。
2018年04月07日実は奥深い! 和菓子のルーツ日本人にとってなじみ深く、季節ごとにさまざまな種類で楽しませてくれる和菓子には、それぞれに驚きのルーツを持っているのです。知っているようで、実は知らない和菓子の豆知識をご紹介します。和菓子には南蛮菓子が大きく影響している!室町時代にポルトガルから砂糖や南蛮菓子が伝わると、日本のお菓子作りに影響を与えました。今も人々に愛される和菓子の中には、スペインのカスティリャ地方で作られる「ビスコチョ」やポルトガルの「パン・デ・ロー」がもとになっているものがあります。実は日本生まれ! 南蛮菓子が起源になったカステラ長崎名物としても有名なカステラは、カスティリャ地方のビスコチョが起源となっており、その名がつきました。パサパサした食感が特徴のビスコチョが日本人の口に合わなかったことから蜂蜜や水飴が加えられ、しっとりとした食感が魅力のカステラに生まれ変わったのです。桜餅は関東と関西で材料が違った!関東の桜餅は小麦粉を水で薄く溶いた生地で餡を包んでいるのに対し、関西の桜餅はもち米が原料の道明寺粉を蒸した生地で、餡を包んでいます。関東はクレープや饅頭のような食感で、関西は牡丹餅のような形と食感。食感が全く違うので、別の食べ物と認識する人もいるようです。同じ和菓子でも季節によって呼び方が違う!春と秋のお彼岸に食べるあんころ餅は、呼び名が違うものの本来は同じ和菓子。牡丹が咲く春のお彼岸に食べるものを「ぼた餅」と呼び、萩の花が咲く秋のお彼岸に食べるものを「おはぎ」と呼んでいます。おはぎの表面に浮かぶ小豆の皮が、萩の花が咲く様に似ていることに由来しているそうです。四季の美しい情景を表現する和菓子の魅力花見だんごや水ようかんなど、和菓子にはその季節らしさを感じられるのが魅力。人々は、目にする和菓子の変化により季節のうつろいを感じてきました。和菓子の季節感は、その季節でしか作られない和菓子と、季節を表現する和菓子という二つの意味があるそう。お菓子で季節を感じられるのは、四季のある日本ならではです。和菓子は材料や呼び方、季節などそれぞれのルーツや歴史を持っています。今では一年中食べられるものもありますが、本来は季節を感じさせてくれる風物詩。和菓子の豆知識を知って食べることで、より奥深くその美味しさを味わいたいものです。
2018年03月27日顔に立体感を出して、メリハリをつけるには、顔にツヤを自然にしのばせるのが鍵。そこで今回はおすすめのアイテムをご紹介します。顔に自然な立体感を出すことによって、小顔効果が期待できます。立体感を出すためには、部分的にツヤを出すのに最適なコスメを使用しましょう。①“立体感”を出すために、おすすめなツヤ感コスメはどれ?クレ・ド・ポー ボーテ ル・フォンドゥタン30,000円(税抜き)Clé de Peau Beauté USさん(@cledepeaubeauteus)がシェアした投稿 – 9月 29, 2017 at 5:09午前 PDTこれまでにないような肌に導いてくれる、ラグジュアリーファンデーション。こっくりとした贅沢な感触のクリームが、とろけるように肌へ馴染み、つけたての輝く美しい仕上がりを一日中キープします。進化した光学技術を搭載しているうるおいのヴェールによって、ファンデーションを纏っている間も肌にうるおいを与えてくれ、はりに満ちあふれた輝く美肌が叶うでしょう。②“立体感”を出すために、おすすめなツヤ感コスメはどれ?M・A・C ハイパー リアル グロー パレット 6,700円(税抜き)M·A·C Cosmeticsさん(@maccosmetics)がシェアした投稿 – 2月 18, 2018 at 7:02午前 PST人をぐっと引きつけてくれるような、煌めくハイライティングパウダー。なめらかで色ムラのない、満ち溢れた輝きを実現してくれることでしょう。③“立体感”を出すために、おすすめなツヤ感コスメはどれ?エトヴォス ミネラルブロンズグロウ3,500円(税抜き)ETVOSさん(@etvos.jp)がシェアした投稿 – 8月 19, 2016 at 4:46午後 PDTこれ1つで、チーク、アイシャドウ、リップという風にさまざまな部位へ使えるクリームタイプのフェイスカラーです。天然ミネラルと植物由来オイル配合でなめらかなテクスチャーです。美しいツヤ感によって、ヘルシーな肌を叶えてくれることでしょう。ほのかな赤みと、絶妙なパールとツヤで、黄味がかった日本人女性の肌にもぴったりです。可愛すぎず、大人の女性らしい洗練された印象に仕上げてくれます。ベーシックにも、ヘルシーにも、クールにも、どんな印象にも合わせられるマルチなカラー。持ち運びにも便利な薄型コンパクトなので、朝のメイクの仕上げや日中のメイク直しにいつでも簡単に使うことができるでしょう。④“立体感”を出すために、おすすめなツヤ感コスメはどれ?ポール & ジョー ボーテ ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー4,000円(税抜き)PAUL & JOE BEAUTEさん(@paulandjoe_beaute)がシェアした投稿 – 2月 28, 2018 at 12:46午前 PST日本人の肌にぴったり合うラベンダーカラーにこだわった、光コントロール化粧下地です。素肌に輝きをプラスしてくれるような、上質なツヤと透明感に満ちた、ハイクラスな仕上がりが期待できるでしょう。光の反射率の異なる2種類のラベンダーパールを絶妙なバランスで配合することで、瞬時にくすみをとばして透明感を与えてくれます。さらに、シルバーパール・レッドパールも配合されており、肌との調和を高めてくれています。配合パールの奥行きのある光の反射が、顔立ちを立体感のある引き締まったものへ見せてくれます。⑤“立体感”を出すために、おすすめなツヤ感コスメはどれ?ヘレナ ルビンスタイン プロディジー P.C. ファンデーション 10,000円(税抜き)ヘレナ ルビンスタインさん(@helena_rubinstein_jp)がシェアした投稿 – 3月 2, 2018 at 3:06午前 PSTセラム成分を配合しているので、なめらかな肌質感が期待できるファンデーションです。肌なじみがいい、アミノ酸によってコーティングした色素を採用しており、しっとりとしたテクスチャーで、肌に密着するような仕上がりになりますので、美しさを長時間キープしてくれます。顔に立体感を出すことによって、メリハリのある顔立ちに仕上がるでしょう。今回は顔にツヤを出してくれる、おすすめのアイテムをご紹介しました。ぜひ今回ご紹介したような、おすすめのアイテムを使用してみましょう。そうすることで、自然にツヤを出すことができます。
2018年03月12日大人の女性が語る“官能の本質”。さまざまな経験と卓越した感性を持つ女優の一人、寺島しのぶさんに“官能”について聞いてみました。想像することのいやらしさに、官能がある。官能とは、女性ホルモンを刺激するものだと思うんです。私にとっては、それをもたらしてくれるのが男性。つねに男性には興味を持っているし、私が「素敵だよねー」って話すのを、旦那さんはいつも何も言わずに黙って聞いてくれています。男性は、個人的な好みで言うとマッチョな人がタイプですし、筋骨隆々な背中に顔を埋めてみたいという願望もある(笑)。でも、それを実行に移すかといったら、それは少し違う。それじゃ単なる性欲を発散する行為になってしまって、情緒がないんですよね。私が男性に官能を感じるのは、女性とは決定的に異なっているからだと思うんです。私は男社会で育ってきて、メンタル面ではかなり中性的。女優という仕事も、男性目線で女性の見え方を考えて演じていたりしますし。ただ、どうあがいても自分の性は女で、男性には自分にはないものがある。でも持っていないものを持つ相手だからこそ興味が惹かれるし、わからない部分があるから想像を掻き立てるんです。だから私は女子会反対派。互いに慰め合うことはできても得るものはないと思っています。官能と似た意味の言葉に、エロティシズムがあると思うんですが、官能は淫靡なイメージ。エロティシズムは、肉体と直結して性欲を刺激する具体的なもので、もっとシンプルで単純な気がします。エロと官能の何が違うかといったら、官能はこの人と喋るのが楽しいとか、声を聴いているだけで嬉しいとか、仕草が美しいとか、性的なものとは直接的には結びつかないものが大事だということ。それが脳を通して心のひだに一枚一枚触れていって体が反応していく…ぞわぞわするような感覚。いやらしいことを頭で想像したり、妄想を掻き立てられたり。そっちの方が官能的だといえるんじゃないでしょうか。女優として作品のなかでエロティックなシーンを演じることがありますが、ヌードになることや、行為のシーンを演じることが官能を表現していると考えてはいないんです。これは完全に無意識でやっていたことですが、セクシーに見せる時に意識するのは、言葉を交わさない間の、相手に目線を送るタイミングだったり、ふっと触れるわずかな瞬間だったり。なかには、佇んでいるというだけの場面が、ものすごく色っぽく見えることもある。その時に大事にしているのは“間”。色気って間に宿るんです。逆に、セリフを喋っている時には、なかなか表現しづらかったりして。無言の間には、言葉以上にさまざまな感情が交錯していて、対峙する相手に、「一体何を考えているんだろう」って想像させる力がある。例えば、作品のなかで恋人同士を演じることがあります。その相手と実際に恋愛に至る方もいますが、私は、カットがかかったら現実に戻って、「じゃあ明日」と言ってそれぞれの家に帰る、その寸止め感が好き。その方が、演じている時の濃密度は増す気がします(笑)。それに、現実にしてしまうより、フィクションのなかに閉じ込めておく方が、想像を膨らませることができてよりエロティックな感じもしますし。自分のなかの官能を育てるには、想像力を広げること。それには、本を読むのがいいんじゃないでしょうか。いまって、調べればインターネットですぐに情報が得られる時代ですけれど、すぐに得られるものには想像の余地がないですよね。本はビジュアルがないぶん、いくらでも自由に想像を広げられます。そして本からいろんな人生や価値観を知ることで、想像力をさらに豊かにしていけるはずです。てらじま・しのぶ女優。4月7日より上演の舞台『ヘッダ・ガブラー』に主演。19世紀末、恵まれた環境に育ちながらも日々フラストレーションを抱える主人公・ヘッダを演じる。※『anan』2018年3月14日号より。文・望月リサ(C)Vladimir Vladimirov(by anan編集部)
2018年03月08日3月3日(土)昼公演にて、劇団四季 ミュージカル『リトルマーメイド』(福岡・キャナルシティ劇場、 愛知・名古屋四季劇場で同時上演中)は、日本公演通算 2000 回を達成した。 この作品は、ディズニーと劇団四季の提携第 4 弾作品として、2013 年 4 月に東京で開幕。フルオートメーションの最新フライング技術やパペット等の様々な創意工夫で、神秘的な海の世界を華やかに描いた新感覚のミュージカルだ。総観客動員数は約 220 万にのぼり、初演以来変わらない人気を保っている。劇団四季 ミュージカル『リトルマーメイド』チケット情報3日(土)当日は、本編終了後に特別カーテンコールが開催された。舞台上に「2000th PERFORMANCE」と書かれた看板が登場し、出演者も登壇。福岡公演では、王子・エリックを演じる竹内一樹が「永きにわたり作品を育んでくださった全ての皆様に、出演者、スタッフ一同、心より御礼申し上げます。これからも、作品の感動をお届けできますよう、一回一回の舞台を精一杯つとめてまいります。どうぞ引き続き、温かいご声援を賜りますようお願い申し上げます」と挨拶を述べ ると、客席からは大きな拍手が送られた。ミュージカル『リトルマーメイド』名古屋公演(愛知・名古屋四季劇場)は、8月26日(日)(千秋楽)公演分まで発売中。福岡公演(福岡・キャナルシティ劇場)は6月30日(土)公演分まで発売中。最終期7月1日(日)~11月4日(日)(千秋楽)公演分チケットを4 月 22 日(日)10 時より発売。
2018年03月06日寺島しのぶが主演し、すでにアメリカやフランスでの劇場公開も決定するなど、全世界から公開が熱望される平柳敦子長編初監督作品『オー・ルーシー!』が、4月28日(土)より日本で公開されることが決定。あわせてメインビジュアルが到着した。何事にも満たされない日々を過ごす43歳独り身の会社員・節子が、ふと立ち寄った英会話教室のアメリカ人講師に恋をし、東京とLAで大騒動を巻き起こす様を時に赤裸々に、時にユーモアたっぷりに描く本作。日本人監督作品として10年ぶりにカンヌ国際映画祭批評家週間に選出される快挙を成し遂げ、オスカーの前哨戦として注目されるインディペンデント・スピリット賞において、新人作品賞と主演女優賞にノミネートされた話題作だ。解禁されたビジュアルは、金髪のウィッグを付けた寺島さん演じる主人公・節子が口にピンポン玉を挟み、こちらを見つめるインパクトの強い一枚。実はこれ、劇中で節子が初めて英会話教室を訪れ、講師のジョン(ジョシュ・ハートネット)から“ルーシー”というアメリカンネームを与えられた直後のシーン。ジョンへの淡い恋心を抱くようになり、ビジュアルの節子の表情は、新しい自分に出会った驚きや喜び、戸惑いなど様々な感情を想起させるものとなっている。また、共演の南果歩、忽那汐里らの姿を写したカットも挿入されてる。寺島さん自身もこのビジュアルがお気に入りだそうで、「人生ふとしたきっかけと出会いで大きく変わることがあるのです。たとえ彼女が望んでいなかったとしても…。このピンポン球が彼女を大きく狂わせる。初めての日米合作映画は私にとってまた新たな領域への第一歩となりました。沢山の方に観て頂ければ幸いです」とコメントを寄せている。『オー・ルーシー!』は4月28日(土)よりユーロスペース、テアトル新宿ほかにて公開。(cinemacafe.net)
2018年02月19日劇団四季ミュージカル「ライオンキング」東京公演が、本日12月20日(水)に19周年を迎え、特別カーテンコールが行われた。アフリカ・サバンナを舞台に展開するライオンの子・シンバの成長物語を描く「ライオンキング」。劇団四季では1998年の開幕来、四季劇場[春](浜松町)にて約18年5か月にわたるロングランを続け、今年7月に竹芝エリア再開発に伴い会場を四季劇場[夏]へと移し、無期限ロングラン公演を継続中。周年当日時点での公演回数は6,475回、観客動員数は約705万人に。また日本初演以来、全国5都市で延べ8公演を実施し、国内通算総公演回数は11,304回、観客動員数は1,153万人を超え、日本演劇史上最多の記録を誇っている。そんな中、19周年を迎えた本日の本編終了後、特別カーテンコールが行われ、舞台上には19周年を記念した幕が登場。出演者を代表してスカー役の道口瑞之は、「作品を愛し育んでくださったお客様おひとりおひとりに出演者、スタッフ一同、心より御礼申し上げます」と感謝を述べ、「いよいよ、東京公演はロングラン20年目に入ります。さらに多くのお客様に愛される舞台をめざし、精進してまいります。今後もより一層のご声援を賜りますようお願い申し上げます」と挨拶。客席からは大きな拍手が送られていた。ミュージカル「ライオンキング」東京公演は積水ハウスミュージカルシアター 四季劇場[夏]にてロングラン上映中。※2018年6月30日(土)公演分まで発売中(cinemacafe.net)
2017年12月20日国民的お笑いスター・明石家さんまとNHKが本格タッグを組む、「明石家紅白!」第3弾の放送が決定。今回は“禁断のゲスト”(?)として元妻の大竹しのぶが出演。なんと、さんまさんとのデュエットが実現した。フォーク・歌謡曲からアイドルまで、実は超音楽通のさんまさんが、「いま会いたいアーティスト」を呼び、自分なりの「紅白」を届ける「明石家紅白!」。アーティストの本音が次々と飛び出し、即興コラボも随所に実現する、ほかにはない音楽番組として大好評。第3弾となる今回は、“禁断のゲスト”が登場。なんと女優の大竹さんと、元夫婦の、別れても息ぴったりの爆笑トークが炸裂する。「離婚会見の日に、さんまの服をしのぶがアイロンがけした!?」「2人の思い出の曲は?」…など、知られざる夫婦生活が次々と明らかになるが、ほかの出演者は「どういう顔で聞いていたらいいの?」と困惑。そしてなんと、さんまさん&しのぶさんがデュエットで歌を披露!前代未聞の貴重なシーンが実現する。また、さんまさんが“いま会いたいアーティスト”として、「乃木坂46」、T.M.Revolutionこと西川貴教、高橋優が登場。紅組には、今年ミリオンヒットを記録した「乃木坂46」が登場し、メンバー写真集の中から自信のカットをさんまさんにおすすめする。さらに、メンバーそれぞれ、ものまねや悩み相談をさんまさんにぶつけるが、ミリオンシングルで初センターを経験した18歳の大園桃子は、さんまさんの激しいトークに押されてしまい、思わず涙。これにはさんまさんも、「テレビ的に損してるやないか」と激しく狼狽する。一方、白組には、“明石家さんま一家”と親しい付き合いのT.M.Revolution西川さんが登場。大竹さんの還暦パーティーで、突然「歌ってくれ」と無茶ぶりされたエピソードを話す。また、さんまさんとの思い出の曲「HIGH PRESSURE」をパフォーマンス。さんまさんも飛び入りし、スペシャルコラボが実現する。そして、IMALUや大竹さんも大ファンだという、シンガーソングライター・高橋さんも参戦。さんまさんが大好きな中島みゆきの「糸」を、弾き語りで贈る。しかし、高橋さんのライブを映像で見たというさんまさん、そのときのトーク内容を「笑いがわかっていない」とダメ出しすることに。“お笑い怪獣”が大暴れする歌合戦に、期待していて。「第3回明石家紅白!」は12月18日(月)19時30分~NHK総合テレビにて放送、12月22日(金)0時10分~再放送。(text:cinemacafe.net)
2017年12月11日大竹しのぶ(60)が11月22日にリリースしたアルバム「ち・ち・ち」。その中の1曲が話題を呼んでいる。 「キライナヒト」と題されたその曲に“ツッコミ”で参加しているのは、大竹の夫だった明石家さんま(62)。離婚から25年経った元夫婦2人による、異例のデュエットが実現しているのだ。 全編で、大竹とさんまの掛け合いが展開されるこの楽曲。大竹が「あなたは自分のギャグ見て笑う」と歌い、さんまは「おい、殺虫剤オレにかけたことあったよな?」「信楽焼のたぬき100枚買うてきたよな、あれどこやった?」とボヤき続けるという、夫婦時代のエピソードの満載の1曲となっている。 この楽曲ができたきっかけは、7月に開催された大竹の還暦記念パーティー「大竹しのぶと60人の男たち」。作詞作曲したのはこのパーティーに招待されたシンガーソングライターの高橋優(33)で、大竹とさんまが繰り広げた漫才さながらのトークを聞いて書き上げた。 仮歌を聞いた大竹は、さんまに共演を打診。レコーディングは打ち合わせもなしの1回きりで、掛け合いは全てアドリブだったという。 アルバムの発売前後からラジオでのオンエアが続き、twitter上では《最高、聞いてて笑っちゃう》《こうゆう関係性ってなんかいいなって思える曲》と大反響。さらには《もうボロボロ泣ける》《今年の泣ける曲オブザイヤー》という声も。コミカルでありながら胸にせまる掛け合いに、感動の声が上がっている。
2017年12月08日劇団四季大阪四季劇場の製作発表会が11月27日に行われ、5月に千秋楽を迎える『キャッツ』に続くロングラン作品として、ディズニーミュージカル『リトルマーメイド』の上演が発表された。劇団四季「リトルマーメイド」チケット情報ミュージカル『リトルマーメイド』は、ディズニーが1989年製作の劇場版長編アニメーションを舞台化したもので、2008年にブロードウェイで初演されて話題となり、2012年にはヨーロッパ版が発表された。日本初演は2013年、『美女と野獣』『ライオンキング』『アイーダ』に続くディズニーとの提携4作目として劇団四季が上演し、現在も名古屋と福岡でロングラン上演が行われている。本作は、地上の世界に憧れる人魚姫アリエルが、人間の王子エリックに恋をする物語。未知の世界へと勇気と強い意志を持って進むアリエルの姿が観るものの共感を呼び、心を惹きつける。作品の魅力について、会見に出席したアリエル役候補の三平果歩は、「私が感じる一番の魅力は、音楽が素晴らしいことです。映画版にはなく、舞台版で追加された曲もあるのですが、全曲本当に素敵な曲ばかりです。中でも二幕の冒頭の『マエムキニ』というシーンは、アリエルが足をいただいて、立ってみたり、走ってみたりすることが詰め込まれているナンバー。演じながら、自分も頑張ろうって勇気付けられます」とコメント。アリエルのお目付け役となるセバスチャン役候補の飯野おさみは、「親子の愛を感じられるとてもいい作品なので、親子でご覧になるとより絆が深まるんじゃないかなと思います。いいシーンがたくさんある中で、いろんな魚たちが登場する『アンダー・ザ・シー』の場面はとても華やかで、見どころのひとつだと思います」と語った。また劇団四季公演は、ディズニーと劇団四季クリエイティブチームの共同により、ヨーロッパ版をより進化させた内容で展開。日本オリジナルの表現をさまざまに取り入れながら、イマジネーションあふれる空間を生み出している。現在、福岡・キャナルシティ劇場、愛知・名古屋四季劇場にて上演中。大阪公演は2018年10月13日(土)開幕。チケットは2018年6月30日(土)に一般発売開始。
2017年11月29日2018年4月に上演されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』の製作発表会見が、東京・スウェーデン大使館で行われ、主演の大竹しのぶ、風間杜夫、蓮佛美沙子、ウエンツ瑛士が登壇した。ミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』チケット情報愛を求める男女が滑稽にすれ違い、愛し合う一夜が描かれるミュージカル・ラブ・コメディ。作詞・作曲はスティーブン・ソンドハイム、脚本はヒュー・ホイラーが手がけ、初演以来トニー賞7部門、グラミー賞2部門を受賞した。日本では19年ぶりの上演となり、演出はマリア・フリードマンが初来日して手掛ける。作品の魅力を伝えるため(!?)に、大竹&風間・蓮佛&ウエンツの2組でベッドに入り開かれた会見。とはいえ関係性は、風間演じるフレデリックと蓮佛演じるアンが年の差新婚夫婦、ウエンツ演じるヘンリックはフレデリックの息子ながら義母のアンに恋する青年、そして大竹演じる主人公・デジレはフレデリックのかつての恋人という複雑なもの。大竹は「なんだか奇妙なシチュエーション」と笑いつつ、「歌はもともと好きだったのですが、本格的なミュージカルはこの作品と同じソンドハイム(作詞・作曲)の『スウィーニー・トッド』で。一つひとつの音が重なりあって、台詞があって、歌があって、ミュージカルってなんて素晴らしいんだと思った作品です。それに今回、マリア・フリードマンさんという素晴らしい演出家の方が日本で初めて演出をしてくださる。歌と芝居が分かれるのではない、『これぞミュージカルだ』と思うものができたらいいなと思っています」と語った。初めてミュージカルに挑戦する風間は「恩師のつかこうへいに『日本で一番踊ってはいけない役者』だと言われ続けてきたので。今回、ミュージカルだけど踊るシーンはないということでお引き受けしました」と笑いを誘いつつ、「しのぶちゃんとは古い間柄なんですけど、舞台で共演するのは初めてで嬉しい」と笑顔を見せた。これが舞台初挑戦となる蓮佛は、今回の挑戦を「大竹しのぶさんといつかご一緒できたらと思っていました。お芝居をつくっていく過程を含めそばで見させていただける…それだけで『やりたい』と言いました」と明かした。ウエンツは自身の役柄について「おない年といえど義理の母親に恋をする役柄で。恋敵が自分の父親というところで苦悩する部分だったりとか、いろんなものを失うかもしれなくても手に入れたい愛が、どれだけ素晴らしいものかを表現できたら」と語った。大竹が「一生のうちで“忘れられない一夜”というのがあると思うんですけど、それを舞台の上で毎日できるのがすごく嬉しい」という公演は、2018年4月8日(日)から30日(月・祝)まで東京・日生劇場にて。チケット一般発売は12月9日(土)午前10時より。取材・文:中川實穗
2017年11月22日