アイドルグループ・V6の長野博(44)と結婚した女優の白石美帆(38)が9日、自身のブログを更新し、祝福コメントに感謝した。結婚発表後初めてブログを更新した白石は、「みなさま、温かなメッセージをいただきまして心よりありがとうございました!」と感謝。「これからもどうぞ宜しくお願いいたします!」とつづった。2人は、11月29日に結婚を報告。長野は、同日放送された日本テレビ系音楽特番『ベストアーティスト2016』(19:00~)に生出演し、ジャニーズ事務所のメンバーに胴上げで祝福されていた。白石はまた、12月14日に放送される『水曜ミステリー9 駐在刑事4~奥多摩渓谷に響く悲しき子守唄~』に出演することを告知。「懸命に生きる人々の選択や命の重みを感じるドラマですどうぞお時間あいましたらご視聴くださいませ~」と呼びかけた。
2016年12月09日アイドルグループ・TOKIOの国分太一(42)が30日、TBS系情報番組『白熱ライブ ビビット』(毎週月~金8:00~9:55)に生出演。女優の白石美帆(38)と結婚したことを発表したV6の長野博(44)を祝福した。長野が結婚を生発表した29日放送の『ベストアーティスト2016』(日本テレビ系)に出演していた国分は、「本当にうれしいニュース」と喜び、「楽屋にあいさつに行き、『おめでとう』というような話をしたら、控えめに『ありがとう太一』って言ってくれた」と明かした。そして、「僕と長野くん、同じグループにいた時があったんです。僕と坂本(昌行)くんとイノッチ(井ノ原快彦)と、うちのリーダー(城島茂)と山口(達也)くんと、"平家派"というグループなんですけど」と説明し、「鳴かず飛ばずでみんな苦労して…こういうハッピーな話があるとすごくうれしくて」と感激。「思わず写真撮っちゃったんですけど」と長野との2ショットも公開し、左手を見せている自身について「僕が白石さんの役を」と話した。国分は、ドイツワールドカップのときに白石と共演したときの秘話も告白。「フランス経由でドイツに入るはずだったんですけど、トランジットに失敗してしまい、後便で来た白石さんが英語で助けてくれたんです」と明かし、「そこで僕も恋に落ちていた可能性がある」と笑いを誘った。最後に「長野君おめでと!」と笑顔で呼びかけた。
2016年11月30日ベテラン俳優の大和田伸也が12月14日(月)、都内で行われたスパイ映画『キングスマン』のBlu-ray&DVD発売イベントに出席。かつて“おやじ狩り”にあった苦い経験をふり返り、「こちらが高飛車ではいけない。同じ目線で注意しないと」と語った。映画はどの国にも属さない最強スパイ機関「キングスマン」のベテラン諜報員・ハリーが、殉職した仲間の息子で、いまは行き場を失った青年エグジーをリクルートし、一流のスパイに育て上げようとするというスパイアクション超大作。「マナーが人間を育てる」というハリーの口ぐせにちなみ、大和田さんは「いまは、若者に注意するときは“お話合い”から始める。いい声で『こんにちは、大和田伸也です』って」と経験に基づく持論を披露し、「若者と同じくらい、大人もマナーを守らないと」とダンディに語った。本作の公開直後からハリーを演じるオスカー俳優のコリン・ファースに“そっくり”と話題を集めた大和田さん。息子で俳優の大和田健介をはじめ、周りのスタッフからも「似ている」と指摘されたそうで、「自分でも認めざるをえないなって(笑)。渋い性格俳優だし、魅力的ですよね。ただ、こんなキレキレのアクションは僕には無理」と話していた。また、映画が描く“紳士道”については「相手の心を思いやれば、自然と行動も紳士的になる」と力説。イベントには、女優の秋元才加が駆けつけ「大和田さんみたいに、正義感が強い男性はすてき」と瞳を輝かせた。また、俳優の山本耕史から譲り受けたパグをお披露目し、「映画ではエグジーがパグを飼っていて、思わず胸が締め付けられるシーンがある」と見どころを語った。『キングスマン』はデジタル先行配信中。Blu-ray&DVDが、12月23日(水)に発売される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キングスマン 2015年9月11日より全国にて公開(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation
2015年12月14日スパイアクション映画『キングスマン』のブルーレイ&DVD発売を記念し12月14日に、都内でPRイベントが行われ、俳優の大和田伸也と女優で元AKB48の秋元才加が、映画のキャラクターを思わせるスタイリッシュなスーツ姿で出席した。その他の画像『キック・アス』『X-メン』などを手がけてきたマーク・ミラーの傑作コミックスを、マシュー・ボーン監督が映画化。表向きは高級スーツ店、実体はどこの国にも属さない世界最強のスパイ機関“キングスマン”を舞台に、エリート諜報員のハリーが、新人エグジーをスカウトし、街のチンピラから“真の紳士”へと成長させ、世界の危機に立ち向かう。本作の公開直後から、ハリーを演じるコリン・ファースにそっくりだと評判だった大和田は、「うちの息子やメイクさんにも言われて、この映画を見たら『もう認めざるを得ないな』って(笑)。渋い性格俳優で、とても魅力的だけど、僕にはキレキレのアクションは無理。まさに神業だし、相当努力したのでは」と圧倒されていた。また、映画が描く紳士道については「大切なのは、相手の心を思いやること。そこから始めれば、普段の行動も自然と紳士的になるはず」と持論を展開。「渋いスパイものだと思ったら、映像がスタイリッシュで、展開もとてもスピーディ。冒頭からビックリしました」と太鼓判を押した。一方、秋元は「キレキレだけど、着こなしや行動は紳士的。女子から見るとそのギャップにあこがれてしまう」とファースにほれぼれ。自身もアクション女優として活躍中で「さらに高みを目指して、肉体改造したい」と本作に刺激されていた。また、共演した俳優・山本耕史から譲り受けたパグを披露し、「映画のなかに、エグジーが昇進をかけて、飼い犬のパグを殺せるか試されるシーンがあるんですよ。同じ愛犬家として、胸が締めつけられました」と話した。『キングスマン』12月23日(水) ブルーレイ&DVD リリース※デジタル配信中取材・文・写真:内田 涼
2015年12月14日179日で亡くなった長女のはるちゃんと家族のエッセイ本「My Happiness Rule(マイハピネスルール)」を出版された田中美帆さん。第二子を出産し、今現在、仕事と育児を両立している田中さんに、出版に至るまでのお話とワーキングマザーとしてどんな日々を過ごしているのかを伺いました。───まずは、今どんなお仕事をされているのか教えて下さい。田中 関西美活サークルの運営、代表、ブロガー、メガネのセレクトショップAnother(アナザー)のディレクター兼オーナーなど、好きなことを仕事にしています。───関西美活サークルではどんなことをしていますか? また、始めたきっかけを教えてください。田中 友達やブログの読者さんから「スキンケアは何を使ってるの?」とか「こうゆうお店知らない?」とかオススメのものを聞かれることが多かったので、私が本当に良いと思っている物や人、場所をみんなに知ってもらえる場を作りたいなと思ったことがきっかけです。私のブログやフェイスブックを見た方がイベントに参加し、SNSで紹介してくださってから、どんどん広がっていきました。現在のメンバー数は約1500人です。関西美活サークルには、働く女性や主婦などさまざまな方がいらっしゃいますが、この活動が一人の女性として輝くきっかけの場になれば、と考えています。それから、個人で仕事をしている人、これから何かしたい人が集うランチ会や、クリスマスパーティー等を企画したり、東京の著名な美容家の方をゲストでお呼びして直接メイクを学べるセミナーなどを不定期で開催しています。現在は、メンバーの方に商品開発に入っていただき、率直な意見を出してもらうこともあります。───仕事と子育てを両立する上で大切にすることはなんですか?田中 私は、子どもが生まれた後も仕事を続けたいと昔から思っていたので、個人で仕事をしてきました。やはり雇われていると融通もなかなか利きませんし、私の性格上向いていないと思ったので。今になって、これは正解だったなと思います。子どもを見ながら家で仕事が出来るのでとても働きやすい環境だと感じます。一番大切にしたいものは家族なので、余裕が無くなるほどの仕事を詰め込まないようにしています。子どもの前ではいつでも元気なママでいたいですしね。もちろん、がむしゃらになることも時には大事ですが、常に楽しみながら仕事をしないといい結果が出ないタイプなんです。今回出版させて頂いた本の原稿を書く時も、好きなカフェにパソコンを持ち込んでリラックスしながら書いていました。文章を書くのは大好きなのでいくらでも書けました。娘を想いながらのとても幸せな時間でした。───仕事と育児を両方しているある1日の予定を教えて下さい。田中 だいたい下記のようなスケジュールで過ごしています。 7:00 寝室のカーテンを開けてベッドの上で子どもと戯れる 8:00 その後、主人のおにぎりを作り、仕事に送り出す 9:00 授乳後、出かける準備13:00 子どもを連れて、出版記念トークイベントに出演(子どもは、マネージャーに控室で見てもらう)16:00 子どもがすやすや寝てくれていたので近くのカフェでお茶を飲み、最後に授乳室で授乳18:00 帰宅18:30 子どもとお風呂に一緒に入り、授乳、寝かしつけ22:00 ブログを書く23:00 就寝───子育てをしながら仕事をする上で大切にしていることはなんですか?田中 メリハリです。どうしても子どもがいながら仕事をしていると、やらないといけない事が山ほどあります。家事もあるし。でも、焦ってしまうと目の前の事を片付けても、次のやらないといけない事を考えてしまったりで、結局悪循環。子どもって心ここにあらずの時って気づいている気がするんです。今は、子どももまだ2か月なので主人にも理解してもらい、家事は手抜きをしています(笑)。100%じゃなくてもいいかなって。───今子育ての悩みはなんですか?田中 授乳ケープがうまく使えなくていつも汗だくになります。授乳室があるところは良いのですが、人前でしないと行けない場面では、もう必死です。授乳室があるスポットがもっと増えたらいいなぁ。───今仕事の悩みはなんですか?田中 ありがたい事に、関西美活サークルへの企業からの仕事依頼が増えているのですが、実質2名で運営しているので人手が足りません。2016年は、同じ志を持って仕事が出来る仲間を増やしたいですね。───最近気になっていること、ものがあれば教えてください。田中 家事代行サービス。手が届かない場所の掃除をお願いしたいと考えています。すべてを自分でしようと思ってもなかなか出来ないので、その部分はプロの手を借りるのもひとつの手だなと検討中です。───子育てで悩んだ時はどんな方法で解消していますか?田中 溜め込まずにすぐに主人に相談します。平日は主人が帰ってきた後に今日あった事をお互い話しています。それは結婚当初から変わりません。この時間で、だいたいの事は解決します。今は私が眠たくてなかなか夜更かし出来ませんが、子どもが出来る前は、話しが弾み過ぎて寝不足になるなんてことも多々ありました(笑)。子どもが生まれる前は、カップルの延長のような感じでしたが、今は絶対的なチーム(家族)になれた気がします。───本を出版されたことを、はるちゃんにどんなメッセージとして届けたいですか?田中 はるちゃんから教えてもらったたくさんのメッセージを本にしたよ。私がはるちゃんにもらった生きる力を、今後は私がたくさんの人にしっかりと伝えていくからね! お空からこれからも見ていてね!今回出版された、長女・はるちゃんと家族の日常をえがいたエッセイ本には、愛娘の生と死を経験したからこそ感じる幸せを「マイハピネスルール」として綴っています。すべてを受け入れ、再び人生を歩き出す家族の姿が、すでに手にしている幸せとは何かを優しく問いかけてくれる一冊です。田中美帆(たなか・みほ)1983年生まれ。フジテレビ「あいのり」のテレビ出演をきっかけに、タレントとして活動。その後サロン主宰やアロマのイベント事業を経て、2013年、関西を中心に女性の活躍をサポートするコミュニティ「関西美活サークル」を立ち上げる。また、講演や主催イベントなど様々な活動情報に加え、美容やファッションなど日常を綴ったブログ「SWEET MIE」を開設。1日最高65万PVを誇るパワーブロガーとしても活躍し、アメブロ公式トップブロガーに認定されている。娘・悠(はるか)の妊娠から出産、そして6か月の命の軌跡を綴った記事が話題を呼び、特に女性読者から多くの反響がよせられている。 「My Happiness Rule(マイハピネスルール)」
2015年12月01日7月14日(火)放送の「踊る!さんま御殿!!ママだらけ SP」(日本テレビ)に、15年ぶりの出演となった岡江久美子や出産間近の藤本美貴らママタレントたちとともに、「Miss TGC 2014 特別審査員賞」を受賞した人気モデルでシングルマザーの結子が初登場。司会の明石家さんまにイジラれ倒されていることが分かった。幸せいっぱいのママも、バツありママも、溜まりに溜まった夫への不満や育児への本音をぶっちゃける今回。唯一のパパである、さんまさんが1人で応戦するも、さすが母は強し!果たして、ママたちの本音トークは収拾がつくのか、否か…。15年ぶりに「さんま御殿」に登場したベテラン女優・岡江さんは、娘・大和田美帆の結婚式でウソ泣き!?プレゼントに対してボロクソの感想を述べたことをぶっちゃけ、さんまさんも唖然。次々と明らかになる岡江さんの知られざる裏の顔に、「この女はアカンわ…」とお手上げに!?また、バツイチ女優の菊池麻衣子は、かつて「さんま御殿」で共演した俳優Sに突然のマジ告白。その意外すぎるお相手にスタジオは騒然となるも、「優しいパパになるぞ!」と、さんまさんからは後押しも。菊池さんがラブコールを送る相手とは、いったい誰!?そして、第2子を出産間近の藤本美貴もふっくらしたお腹を抱えて登場。バッグだけで合計1千万超え、朝からメイクは完璧という驚くべき世田谷ママ事情を、田中律子とともに明かしていく。さらに、地上波ゴールデンのバラエティに初出演となった結子さんは、周りに“パーリーピーポー”が多いせいで、娘によからぬ影響が出ていると悩みを打ち明ける。21歳で帰国子女、人気モデルにしてバツイチギャルママという、いろいろ規格外の彼女をさんまさんがイジリ倒すことに!?このほか、青木さやか、黒田知永子、スザンヌ、田丸麻紀、根本美緒、MALIA、村上知子が登場。ママたちの本音だらけトークに、ぜひ注目してみて。「踊る!さんま御殿!! ママだらけSP」は7月14日(火)19:56より日本テレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年07月14日女優の相武紗季が、CS局「女性チャンネル♪LaLa TV」で11月4日から放送スタートするオムニバス連続ドラマ『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(毎週火曜 24:00~)に出演することが30日、明らかになった。同ドラマは、ジェーン・スーの結婚指南書が原作で、オムニバス形式でさまざまな出演者や監督、脚本家が集結して101通りの恋愛ドラマが展開。結婚できない女性が知らず知らずにやってしまっているエピソードが描かれる。主人公である"未婚のプロ"役で、女優の市川実和子、小島聖、酒井若菜、谷村美月、平山あや、渡辺真起子らが出演することは決まっていたが、新たに今回、相武の出演が決まった。相武は、"彼の好みを、一つも受け容れない"、"彼とテレビを見ていて、目に入った女優やモデルは、ひととおり罵倒しないと気が済まない"、"結婚はしたいけれど、はっきり言って、男が苦手"という女性を演じる。「タイトルから甘い恋愛物かと思いきや、ダークファンタジーのような世界がひろがっていて新しいタイプの恋愛ドラマだなと思いました」という相武は「脚本を読んでいても、どんな完成になるのか予想がつきません。それがとても気持ちよく、想像できないものを作るワクワク感でいっぱいです。見る方にサスペンスのようなドキドキと共感を持って見ていただけるように頑張ります」と意気込んでいる。ほか、"彼の家に行くとき、頼まれてもいないものも勝手に買っていって補充する"女性を井上和香、"電話一本で、すぐに駆けつける"、"女子力が高まりすぎている"女性を大和田美帆、"彼が連れて行ってくれるレストランで、必ず空調や店員の態度にケチをつける"、"自分の愚痴は言うが、相手の愚痴は聞き流している"女性を木南晴夏、"彼の名字の下につける、画数のよい男女の名前をすでに調べ上げている"女性を佐藤めぐみが、それぞれ演じることも決定した。
2014年10月30日“SNS不倫”を描くドラマ「エンドレスアフェア~終わりなき情事~」で注目集めた、CS放送女性向けエンターテインメントチャンネル「女性チャンネル♪LaLa TV」から、“LaLa ドラ”の第3弾として、女性たちから大きな支持を得た“逆”結婚指南書「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」。この度、NHK連続ドラマ「マッサン」に出演する相武紗季を始め、井上和香らが主演キャストとして出演することが明らかとなった。原作は、作詞家・ラジオパーソナリティ・コラムニストとしてマルチに活躍するジェーン・スー氏により2013年に出版され現在、発行部数35,000部を突破する結婚“できない”&“しない”女性たちに向けたベストセラー。今回のドラマ化では、前代未聞となる101本のドラマをおよそ1年間にわたり2シーズンに分けて製作・放送する。先日発表された市川実和子、「たんぽぽ」川村エミコ、小島聖、酒井若菜、鈴木砂羽、谷村美月、平山あや、渡辺真起子に加え、今回新たに発表されたのは、相武さん、井上さんほか、ドラマや舞台で活躍する大和田美帆、映画『想いのこし』「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」の木南晴夏、『クロユリ団地』『抱きしめたい』に出演した佐藤めぐみ。1stシーズンは全13人の女優によって、映画系ver.、コメディタッチver.、感動ver.、ホラー系ver.…と様々なスタイルでストーリーを展開していく。今回出演が決定した女優陣からは、「脚本を読んでいても、どんな完成になるのか想像がつきません。それがとても気持ちよく、想像できないものを作るワクワク感でいっぱいです」(相武さん)、「私がいままで彼に対して、やってしまったことが多かったので、とても共感できる作品でした」(井上さん)、「初めて台本を読んだとき、爆笑しながら『分かる分かる!』と呟いた私が、実際プロポーズされたことがあるというのは誠に奇跡なのだと思います」(大和田さん)、「結婚できない理由になるほどと感心しつつ、三役それぞれの女性をそのままに演じたいと思います」(木南さん)、「結婚って自分の人生にとって何なのか。今年三十路なので、等身大の気持ちを表現したいです」(佐藤さん)。また、新たなスタッフに映画『俺はまだ本気出してないだけ』やドラマ「アオイホノウ」(テレビ東京系)、舞台やバラエティなどでこれまでに数多くの話題作を世に生み出してきた売れっ子クリエイター福田雄一を始め、映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』やCMなど独特の世界観で注目を集める御法川修、劇作家・小説家・俳優としてデス電所代表も務める竹内佑、映画『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』やドラマ「タイムスパイラル」を手がけた藤井清美らが参加する。「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」1stシーズンは11月4日(火)よりスタート/毎週火曜24:00~ほかCS放送・女性チャンネル♪LaLa TVにて放送スタート。(text:cinemacafe.net)
2014年10月30日渡辺えり率いる「オフィス3○○(さんじゅうまる)」が、2012年に初演した『天使猫-宮澤賢治の生き方-』。東北出身の渡辺が東日本大震災後初めて書き下ろしたこの作品を、大沢健、大和田美帆という新キャストを迎えて再演する。描かれるのは、同じ東北に生きた宮沢賢治の生涯と彼の作品の世界。賢治が残した命への思いは、時空を自在に行き来する渡辺独自の演劇空間にどう放たれるのだろうか。渡辺が『天使猫』の再演を決めたのには理由がある。「震災から3年以上が過ぎても状況は変わらないのに、東北の苦しみを感じなくなっている。風化させてはいけないと思いました。被災地に行くたび『芝居が観たい』とも言われるんです。物資は被災者が多すぎて分けられないけど、芝居なら分けずに観て感じればいいからと」(渡辺)。そこで東北を含む全国公演を決行。そこに参加する大沢と大和田も、「震災があった年に東北で芝居をして、『3月11日以来初めて笑った』という声を聞きました。また自分にできることをやれたらなと思っています」(大沢)、「その場所に行って、自分の生身の体で表現する。それも、東北出身のえりさんが書いた東北で育った賢治の話を、というのは、これ以上ない機会だと思っています」(大和田)と意欲的だ。宮沢賢治の生涯を描くといっても、賢治が書いた童話の登場人物が現れるなど、そこには渡辺ならではのめくるめく世界が待っている。たとえば、渡辺作品には2度目の出演となる大沢は、現実と賢治の作品世界とを行き来する“天使猫”をはじめ、様々な役に扮するのだが、「何役も演じるのは点と点を飛ぶようなものなんですけど、そこを結ぶものが見つかったときにパーッと拓ける感動がある」(大沢)という。また念願の渡辺作品で、おもに賢治の妹のとしを演じる大和田。「こういう人物だという思い込みがあっては演じられない戯曲。多面的に捉えていかないと。大変なことに挑みたいと思っている今、えりさんの作品に出会えてよかったです」(大和田)と燃えている。想像広がる芝居の根底には、「宮沢賢治は、飢饉や自然災害に苦しみながら耐えている東北人を見て、農民のために死のうと決めた人。その生き方を通じて、東北のことを考えてほしい」(渡辺)という思いが流れている。しかし、「主義主張を言葉でストレートに伝えるのは演劇人じゃない」(渡辺)という矜持がこの作品を誕生させた。演劇だからこそ感じられるものを、思う存分受け止めたい。『天使猫-宮澤賢治の生き方-』は10月23日(木)東京・シアタートラムより開幕。その後、兵庫、石川、愛知、福島、宮城を周る。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2014年10月10日稲垣吾郎にとって初のミュージカルとなる、『恋と音楽』が、12月1日、東京・PARCO劇場にて開幕した。ヒロイン役を務める元・宝塚歌劇団花組トップスターの真飛聖にとっても、退団後初めての舞台出演作となる。初日の昼には公開舞台稽古が行われ、稲垣と真飛、演出の河原雅彦の3人が囲み取材に応じた。脚本は鈴木聡。稲垣が演じる田代幸雄は、数々の傑作ラブストーリーを手がけてきたものの、自称・恋愛経験がないミュージカル作家。新作を書き上げ、プロデューサー(浅野和之)とともにキャスティングを考えるが、主演女優をなかなか決められずにいた。ふたりの若手俳優(大和田美帆と菅原永二)が売り込みに訪ねてきてもうわの空。主演女優に完璧な女性像を求めすぎるがゆえに、イメージにあう女優が見つからないのだ。何も決まらないまま打合せが終わると、ひとり部屋に残された田代の前に謎の女(真飛)が現れる。不審に思う田代だったが、話をするうちに彼女以外の主演女優はありえないと確信し、そして恋に落ちる。翌日、プロデューサーに紹介しようと彼女を待つが……。「ミュージカルを敬遠されていた方でも、違和感なく楽しめて、ほっとできるように腐心した」と河原が話すように、初心者にも馴染みやすい自然なコメディ作品に仕上がった。コメディはお手のものだが、ミュージカルは初挑戦となる稲垣は「いろんなことに挑戦してきましたが、こんなに楽しいものがあったんだなという気持ち」とコメント。ジャズの生バンドをバックに歌うことについても「すごく快感。やみつきになりそう」と話すなど、初ミュージカルを楽しんでいる様子だ。経験豊かな役者陣の演技とセッションするように、アドリブで変化するジャズバンドの演奏も魅力的だ。宝塚退団後、初めての舞台となる真飛は「男役でしか舞台に立ったことがなく、女子の役は初めて。女子としての不安がありますね(笑)」と笑ったが、稲垣も河原も声をそろえて「家に帰っても、ずっと真飛さんのことを考えてますよ」と真飛のヒロイン役にメロメロ。コメディでありつつも、ストーリーは大人の恋愛。稲垣は会見の最後に「この寒い冬に、心も身体も温まる、ちょっとほろ酔い気分になれるようなミュージカルができました。ぜひ期待していてください」とメッセージを送った。公演は12月1日(土)から28日(金)までPARCO劇場、1月11日(金)から14日(月)まで森ノ宮ピロティホール、1月26日(土)から27日(日)までイズミティ21 大ホールにて。取材・文:大林計隆
2012年12月03日葛河思潮社の第二回公演『浮標』が9月20日、世田谷パブリックシアターにて開幕した。葛河思潮社とは長塚圭史が昨年1月に立ち上げた演劇プロジェクトで、その第一回公演として長塚が演出に挑んだのが、三好十郎作によるこの『浮標』だった。前回の公演中にすでに今年の再演を決めていたそうだが、震災を経た1年半後の今、三好十郎が“生の本質”について苛烈に書き綴った本作の、その気迫のこもった言葉たちはいっそう強度を増して我々の身に迫ってくる。「浮標」 チケット情報時は日中戦争の影が忍び寄る頃。画家の久我五郎(田中哲司)は死を目前にした病身の妻・美緒(松雪泰子)の看病に献身している。美緒の生をなんとかつなぎ止めようと抗う五郎の前に現れるのは、彼を利用しようとする金貸しや財産の譲渡を迫る妻の家族、戦地に赴く親友、現実を突きつける医師など。経済的にも困窮し、次第に追いつめられていく五郎はそれでもなお、あらん限りの力で生きることの意味を美緒に叫び続ける。しかし最期の時は迫りつつある。黒い木枠で囲んだ中に白砂を敷き詰めた抽象舞台で物語は展開する。出演者が立ち並ぶ中、長塚の素朴な挨拶で開演が告げられ、その白砂に五郎役の田中哲司が足を踏み入れた瞬間から、時は過去の時代へと巻き戻されていく。木枠の左右両端には椅子が並び、役者たちがその登場人物のままに着席し、出番のないシーンを静かに見届ける。前回に続いて五郎を演じる田中は、美緒に対する愛情と苛立ち、金貸しの尾崎(赤堀雅秋)や医師・比企(長塚)の前でみせる攻撃と卑屈といった感情の破綻を、より深い哀切を込めて表現。美緒役の松雪は、今にも消え入りそうな病人の透明感を醸しながらも、時おり生への闘争心を鋭く光らせる表情がいい。見舞いにきた若い娘・京子(高部あい)の健康美に嫉妬を覚え、ひとり静かに化粧し、鏡をみつめるかすかな笑顔が悲しく、美しい。五郎を正論で責め立てる尾崎や比企、死にゆく娘に財産話を急かす母・お貞(池谷のぶえ)や美緒の妹・恵子(大和田美帆)などは狡猾とも非情とも見てとれる。しかしここに登場する誰もが戦争という状況からの圧迫を受け、五郎や美緒と同じように必死に生にすがりつこうとしている人たちだ。椅子に座って物語を眺める登場人物たちの視線から、過ぎた日々への懺悔や悔恨を感じ取り、その人物の隠れた厚みに気づく瞬間もあった。戯曲に描かれた人間たちの真の姿を長塚が綿密に探究し、舞台上に息づかせている。死に際の美緒に向かって万葉集を語り聞かせる五郎。その白眉のクライマックスに三好十郎は “生と死”についての深淵な問いを我々に叩きつける。茫漠とした海にただよう浮標の孤独のように、永遠に答えの出ない問いかけを今一度、胸に刻む。上演時間4時間(休憩2回含む)の間、集中をとぎらせず吸引する三好十郎の魂の言葉は、さまざまな気づきをもたらしてくれる。公演は同所にて9月30日(日)まで。その後大阪、兵庫、宮城を巡演し10月20日(土)に新潟で千秋楽を迎える。千秋楽の模様は全国13か所の映画館で生中継される。取材・文:上野紀子
2012年09月21日三谷幸喜らしさがこれほど際立つ舞台は珍しい。国も違う100年も後輩の演劇人によって、自らの戯曲にチューンナップが施され、作品本来の喜劇性を取り戻したと知ったら、チェーホフはどう思うか。それが、三谷版『桜の園』の稽古場取材で得た感想だった。三谷版『桜の園』公演情報初めて他人の戯曲を演出することになった三谷にとって、まず最初に頼りにしたのが、キャスティングだろう。破産寸前なのに優雅な暮らしをあきらめきれない“桜の園”の女地主・ラネーフスカヤに、浅丘ルリ子。自前の豪華なドレスで稽古に取り組む姿勢からはスターの風格が漂い、世俗に染まらないピュアな印象が役によく合う。何より、嘆きのセリフが暗くなりすぎないのがいい。透明感のある声はどこか凛々しく、特権階級としての矜持をにじませる。一方、彼女の対極に位置するのが、成り上がりの実業家・ロパーヒン役の市川しんぺーだ。猫のホテルのメンバーとして小劇場で足腰を鍛えたタフな存在感が、浅丘と絶妙なコントラストをなす。作者チェーホフが“喜劇”と称していながら、笑いの部分をきちんと汲み取った上演は、これまで多くなかった。だからこそ笑える舞台にしようと立ち上がった三谷だけに、やはりそこへのこだわりは並大抵ではない。笑いの達人である藤井隆、青木さやかのほかにも、大和田美帆、瀬戸カトリーヌ、阿南健治、藤木孝ら、陽性なキャストが揃っている。普通、出番でない俳優は自分の世界に没頭していてもおかしくないが、この現場では、笑い声をあげながら、他人の稽古を楽しそうに見ている俳優が多いのが印象的だった。また、お互いの役名を早く覚えようと、役名入りゼッケンを胸につけて稽古するというもの、悲劇の稽古場なら考えられない。ましてや、演出家までもが自らの胸に“アントン”(チェーホフのファーストネーム)と書いてみせるなんて。チェーホフ戯曲のどこに面白さを感じるか。そして、自分が感じたその印象に観客をどう巻き込むか。他の演出家なら素通りしてしまいそうな何気ない場面が、テンポや間のとり方、セリフのトーンを変えただけで、爆笑シーンとして生まれ変わる不思議。すべては演出家のセンス次第だ。つまり今回の三谷の挑戦は、自らのクリエイターとしての資質にあらためて向き合う作業に他ならない。チェーホフでありながら、三谷流。三谷ワールド全開なのに、あくまでもチェーホフ。最良の着地点を目指して、稽古は開幕まで続く。6月9日(土)から7月8日(日)まで東京・PARCO劇場、7月12日(木)から22日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、7月25日(水)から29日(日)までKAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて上演。チケット発売中。
2012年05月28日坂本昌行が主演するブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。この公開稽古と会見が3月10日(土)の開幕に先駆け、9日、東京・青山劇場にて行われた。会見には坂本のほか、共演の大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英も登壇した。本作は『ラプソディ・イン・ブルー』や『パリのアメリカ人』などで知られる作曲家、ジョージ・ガーシュインと、彼と数々の作品でコンビを組んだ作詞家の実兄アイラ・ガーシュインが兄弟名義で手がけた最後の作品。1983年のトニー賞3部門を受賞したこの作品は、1920~30年代の古き良きミュージカルの雰囲気を醸しながら、親しみやすいメロディラインに加え、タップダンスなどで登場人物の気持ちを表現するなど、見どころに満ちている。日本版は今回が本邦初演。1927年、航空機による世界初の大西洋無着陸横断飛行を目指すパイロットのビリー(坂本)と、ロシアの水中レビューショーのスター、イーディス(大和田)の恋模様を綴る。会見では初日を明日に控えながらも、キャスト陣は実にリラックスムード。主演の坂本は、イーディスに恋焦がれる純粋な青年を甘い歌声とダンスを駆使して演じる役どころ。座組の雰囲気も非常に良いことから「初日が迫っても変な緊張感がない」と語るが、ガーシュインの楽曲についてはどうも手ごわいらしい。「ガーシュインの曲はメロディラインがなだらかで綺麗なのですが、ちょっと間違えるとすごく変な曲になってしまう。メロディが素直な分、間違えると曲として成立しなくなってしまうんです」と気を引き締める。一方、坂本の恋人役を演じた大和田は、舞台上で意思も強いが愛嬌もある女性を伸びやかに演じていたが、舞台裏では川平とともに、座組のムードーメーカーだ。「すごく仲良しの楽しいカンパニーなので、みんなでいれば何とかなる!という感じ」と、前日の緊張もどこへやら。また、川平は、見せ場となる坂本との長いタップシーンで、ふたりで気持ちを込めて難しい技を次々決めていくのが印象的。「前からマサ(=坂本)とは舞台をやりたかった。マサは、この人の前ではいい演者でありたいなと思わせてくれる人」と、共演者へのリスペクトも忘れない。笑いの絶えない会見でキャストの仲の良さが垣間見られた、ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。東京公演は3月24日(土)まで同劇場にて。その後、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。チケットはいずれも発売中。
2012年03月09日1983年にブロードウェイで初演され、大ヒットを飛ばしたミュージカル『MY ONE AND ONLY』。その日本版がこの3月、坂本昌行の主演で青山劇場に登場する。作曲家ジョージ・ガーシュインと実兄アイラ・ガーシュインの兄弟が手がけた最後の作品である本作は、音楽の魅力もさることながら軽妙な会話の応酬、水を蹴ってステップを踏むタップダンスなど見どころが満載。飛行機乗りの主人公ビリー(坂本)と水中レビュー団のスター、イーディス(大和田美帆)の恋模様を綴った王道のラブコメディだ。2月某日、本作の稽古場を見学した。ブロードウェイミュージカル「MYONEANDONLY」 チケット情報稽古場では、坂本をはじめとして大和田、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英、そしてアンサンブルのキャスト陣が、集中して個々の課題の自主稽古に取り組んでいた。過去に日本で『プロデューサーズ』や『カーテンズ』を手がけた経験を持つ演出・振付のビル・バーンズが、俳優たちの間を精力的に動き回り、ほがらかに指示を与えていく。ビルの演出・振付は次から次へとアップテンポで行われ、彼の高い要求を素早く吸収して体現しようとする、キャスト陣の前傾の勢いがひしひしと感じられた。全体でのシーン稽古が始まると、動きや歌、タップダンスまで全員が早くも息の合った演技を見せて、止まることのないスムーズな進行に驚かされた。このままシーンの最後までいってしまうのか……と思ったところで坂本がお茶目なNGを出し、「あっ、ごめんなさい」と照れ笑い。全員の緊張がドッとほぐれて笑い声があがる。続く坂本と川平のふたりのシーンは、稽古場全員の期待の視線が集中した。とくに大和田は嬉しそうにみつめている。坂本ビリーに恋の駆け引きをアドバイスするミステリアスな男マジックスとして登場する川平は、リアクションのひとつひとつに絶妙な可笑しさを差し込んでくる。そしてふたりによるタップダンスのデュエットは圧巻の一言。坂本と川平が作り出す粋でコミカルな空気が、軽やかなタップ音に乗ってどんどん増幅。ビルも納得の様子で頷きながらふたりを見ている。稽古場中に笑顔が充満し、最後には大きな拍手が沸き起こっていた。ボーイッシュな魅力を放つ大和とギャグセンスが光るムードメーカー鈴木によるキュートな大人のやりとり、坂本と大和田のロマンチックなラブシーンなど、思わず見入って微笑んでしまう。滑らかに進んだ立ち稽古はフィナーレのシーンへ突入。総勢での迫力十分のタップダンス、ガーシュインの美しいメロディに包まれてのハッピーエンドは、稽古場にしてすでに大満足の完成された華やかさ。演出のビルを筆頭に、その場にいた誰もが幸せそうな笑顔を浮かべ、このシーンに拍手を送っていた。今後、気になる“水の上でのタップダンス”シーンも加わり、本番ではさらに磨きのかかった豪華なステージで魅了してくれるに違いない。ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』は3月10日(土)から24日(土)まで東京・青山劇場にて、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演。取材・文上野紀子
2012年02月22日作曲家ジョージ・ガーシュインと実兄アイラ・ガーシュインの兄弟コンビが最後に共作したブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』。その初となる日本版上演の製作発表が都内にて行われ、主演の坂本昌行をはじめ大和田美帆、大和悠河、鈴木綜馬、川平慈英といった実力派俳優が揃って登場した。ブロードウェイミュージカル『MY ONE AND ONLY』チケット情報1983年のトニー賞で3部門を受賞した本作は、軽快なタップダンスを中心に繰り広げられるロマンチック・ラブコメディ。世界初の大西洋無着陸横断飛行を夢見るパイロット、ビリー(坂本)が水中レビューショーのスター、イーディス(大和田)に一目惚れするところから物語は動き出す。ビリー役について「最初はちょっとイケてない男なんですが、(川平)慈英さん扮するマジックスに恋愛の手ほどきを受けながら素敵な男に変わっていきます」と語った坂本は、川平の出演舞台『雨に唄えば』を観て以来、共演することを夢見ていたと告白。「慈英さんとシーンを作りながら、ビリー同様に僕自身も成長していきたい」という坂本の熱いコールを、川平はひざまずくパフォーマンスで受けとめて会場を沸かしていた。「坂本くんは作品に対してとても真摯な人。僕も共演できて嬉しいです。大変なことの多い今のご時世、この舞台で多くの人にハッピーエナジーを届けたい」と川平。ビリーとの熱烈なラブシーンもあるというイーディス役の大和田は「いつもオッチョコチョイな三枚目の役が多くて、スターの役は初めて。ラブストーリーも久しぶりなので頑張りたい」と期待の表情。また、ビリーに恋心を抱く女性整備士ミッキーに扮する大和は「ビリーの夢を支えながらも実は……、という影の部分を持つ役柄。今回は“やんちゃ”にやりたいですね。(元宝塚トップの)本来の持ち味を生かせるんじゃないかと」と自信の笑みを見せる。ビリーとイーディスの恋を妨害するニコライ皇子役の鈴木は、「坂本くんをいじめる役で台本を読んでニヤニヤしました。どう彼をいたぶるか僕のテクニックを楽しみにしてください」と語り、会場の笑いを誘った。坂本が「稽古場は絶対に楽しくなる」と断言するほどに出演陣のムードは上々。ミュージカルスターとしてトップを走り続ける彼が、ガーシュインの名曲に乗せて魅せる華麗なステップに期待したい。「水を蹴りながらのタップシーンは大きな見せ場。肩の力を抜いてラブコメディを楽しんでいただければと思います」(坂本)。公演は3月10日(土)から24日(土)まで東京・青山劇場、3月29日(木)から4月1日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演。チケットは1月21日(土)10:00より発売開始。取材・文:上野紀子
2012年01月20日故・井上ひさしが共同脚本に名を連ねた山田洋次監督の映画でその名を知られる『キネマの天地』(1986年公開)。映画公開と舞台初演から25年を経てこまつ座で初上演される本作の公開舞台稽古が、9月4日、東京・紀伊國屋サザンシアターで行われた。チケット情報舞台版『キネマの天地』は映画の続編として企画され、映画公開と同年の1986年に井上ひさしの作・演出により日生劇場で上演。ゆえに、新進女優・田中小春ら数人は映画版と同じキャラクターが登場するが、ストーリーは映画版とまるで異なるサスペンス・コメディだ。映画全盛期の昭和10年。“K.T”のイニシャルを持つ4人のスター女優が、ある映画監督に呼び出されて築地東京劇場に集められる。そこで舞台『豚草物語』への出演をオファーされ、早速稽古を始めることになった4人。実はこの監督の妻は彼女たちとも面識があり、「K.Tに殺される」と日記に書き残して謎の死を遂げた女優だった。監督はある万年下積役者を刑事に仕立て、妻殺しの真犯人を暴こうと画策しており……。麻実れい、三田和代、秋山菜津子、大和田美帆の各世代を代表する実力派女優たちがスター女優に扮し、豪華競演。彼女たちを迎え撃つ男性陣も、監督役に浅野和之、助監督役に古河耕史、そして下積俳優役に木場勝己と、いずれ劣らぬ実力者揃いだ。演出は、本作初演で演出助手として演出家・井上ひさしをサポートした経験を持つ栗山民也が務める。「時代や社会批判が重いテーマとして作品に潜んでいるのが井上作品の特長ですが、これは演劇論・俳優論に徹した珍しい作品」と三田和代が語るように、井上作品の系譜においては性質を異にする印象。ドンデン返し連発の娯楽作として肩肘張らずに楽しめ、約2時間半(休憩含)の上演中も笑いが絶えなかった。一幕は、スター女優たちの美しくもオソロしい自己顕示のバトル。いがみ合いながらも、愛すべき4人が絶妙なコンビネーションを見せる。彼女たちの化けの皮が次々とはがされてゆく二幕では、笑いの中に、“演じること”にとりつかれた者の悲哀が色濃く加わる。このコントラストが見事だ。役者の凄まじいまでの執念が結実したラストは、名優・木場勝己渾身の名演もあいまって、切なく、深く心に刻まれた。また同時に、作者・井上ひさしが役者に対して抱いていたであろう親愛とリスペクトが胸に迫る。そんな思いを役を通じて体現できることは、役者にとって無上の喜びであるだろう。客席を関係者が占める舞台稽古には珍しくもある熱のこもった拍手が、“演じることにとりつかれた”舞台上の役者たちを暖かく包み込んでいた。10月1日(土)まで紀伊國屋サザンシアターにて上演。その後、10月4日(火)・5日(水)に大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、10月8日(土)に岩手・盛岡劇場、10月10日(月)に山形・川西町フレンドリープラザでも上演する。東京、大阪のチケットはぴあにて発売中。取材・文:武田吏都
2011年09月05日