これまで2,000頭を超える動物を保護し、新しい家族とのマッチングをしてきた動物保護団体ランコントレ・ミグノン主宰の友森玲子さん。前編記事では、ご自身が幼少時にどう動物と過ごしてきたかを中心に伺いました。後編は、家庭のなかで子どもと動物がうまく共存していくための心構えや注意すべき点について。“動物が先”か“動物が後”か、動物を迎え入れる時期によって、親として考えておくべきことに違いがありそうです。友森玲子(とももり・りょうこ)さん1977年、東京生まれ。東京都動物愛護推進員、トリマー、動物看護士、ペット栄養管理士、サプリメント管理士、リンパケアマスター。動物病院に勤務後、2002年にペットサロンを開業。07年、動物愛護団体『ランコントレ・ミグノン』を立ち上げ動物の受け入れと譲渡を開始、600人に及ぶボランティアとのネットワークを築く。14年、ペットサロン、クリニック、保護施設が一体となった『ミグノンプラン』をオープン。年間何頭の動物を保護できたかを報告する異例の株主総会が話題に。動物の保護活動に楽しく真摯に取り組んでいる。HP: Facebook: rencontrermignon2 Instagram: @petmignon ■動物のいる家庭に赤ちゃんが加わる“動物が先” の場合ママが出産直後は、突然あらわれた赤ちゃんの存在で動物にストレスがかかるといわれているものの、その期間さえ上手に乗り越えれば、基本的にさほど心配はいらないようです。「環境にすでに動物がいると、それが当たり前すぎて、子どもは動物に対して過剰な興味をもたないんです。心配する親御さんもけっこういらっしゃいますが、私がこれまでいろいろな動物を保護してきて感じるのは、精神が安定していればどんな動物も幼い個体に対して優しいということ。守るべき対象だと本能で理解しているようです。だから、子どもとの関係は意外にうまくいくケースが多いですね」ただし、動物と赤ちゃんをいきなり引き合わせるのはNG。まずは赤ちゃんの鳴き声を隣の部屋で聞かせて、動物が興味をもって自分で見にくるまで放っておくのがいいようです。無理やり引き合わせたり、並べて一緒に写真を撮ろうとしたりするのは論外! 犬でも猫でも、一発で子どもが苦手になってしまう可能性大です。その動物なりに新しい家族を受け入れるタイミングがあるので、辛抱強く委ねましょう。■子どものいる家庭に動物を迎える“動物が後” の場合一方、こちらは注意が必要。子どもが動物に干渉しすぎてストレスをかけてしまうことが多々あります。動物を迎え入れる際には、子どもが自制できるかの見極めが重要です。たとえば、譲渡会に訪れて多数の犬猫を前にしたとき、触りたい気持ちを抑えられるかどうか。人間と同じで、犬や猫だって知らない人に突然触られるのは怖いもの。また動物は、一時預かりボランティア宅など普段はそれぞれ別の場所で暮らしているので、触ることで感染症をばらまいてしまう事態にもなりかねません。「そういう理由で、譲渡会ではやたらに動物に触らないようにとお願いしているんですが、それを聞いて納得して我慢できる子もいれば、自分の気持ちが勝って、親の目を盗んで触ってしまう子もいます。でも見ているかぎり、親子関係がうまくいっている人は、子どもに対する説明も往往にして上手ですね。すると子どもはちゃんと納得して、むやみやたらに触ったりはしないんです」まずは動物を前にしての親子でのやりとりが、実際に動物を迎え入れられるかどうかの判断基準になりそうです。そして、動物の寿命が尽きるまで続く彼らとの生活についても事前にイメージしておかなければなりません。いざ動物を迎えたら、子ども天下ではなくなります。ときには動物優先になる場面だって出てくるはず。そんなとき、子どもがきちんと我慢できるかどうか。それによって不満を溜め込むのではなく、動物のためになって良かったなと思えるかどうか。これは言い換えれば、動物と暮らすと、自制心やストレス耐性を養うことにもなる、ということでしょう。■家族みんなが幸せになるために。必要なのは「親自身の理解」愛情も、社会性も、死生観も。動物とともに暮らすことで学べることは限りなくあります。「相手の立場になって、理解する。共感や想像の力がつくので、子どもが動物と暮らすのはとてもいいと思います」と友森さんも言います。ただ、親に理解がないと、子どもが動物にストレスを与える行動をしてしまい、それに動物が反撃して咬んだり引っ掻いたりして、子どものほうも動物を嫌いになって……という悪循環に陥ってしまい兼ねません。だからこそ、なんでも無邪気に欲しがる子どもに対して、親が教えることにしっかり責任をもち、時間をかけられるかどうか。子どもに対してというよりも、親としての自身への忍耐と覚悟が必要なのかもしれません。加えて「子どもは、親のやっていることをしっかり観察しているんですよね。親が動物の世話をていねいにしていても、なおざりにしていても、子どもは見て、真似をします。自分たちが子どもにいいお手本を示す時間的、体力的余裕があるかが大事です」。■最期まで向き合うまた、子どもが小学校に上がったタイミングで、犬や猫を飼おうと考える人も多いのでは? そんなときには、子どもの成長と動物の寿命を照らし合わせて人生設計をしたほうがいい、と友森さん。たとえば犬の寿命が15年ほどだとすると、子どもがちょうど大学受験の頃に、犬が病気になったり介護が必要になったりする齢になります。家庭内で大変なことが同時期に重なってしまう。中年の犬猫を飼うことがおすすめなのは、そうした理由もあるのです。「そうすると、子どもが中高生の思春期に犬猫は寿命を迎える。その頃ならば子どもはまだ実家にいて、最期のときに立ち会うことになりますよね。どうやって動物の病気や介護と向き合うか、どう看取るか。そこまで体験することで初めて、動物を飼ったことによるすべてを学べると思うんです」中年の動物を迎える良さは他にもあります。子犬を飼った経験のある人には自明ですが、いたずらはするわ、粗相はするわ、そのエネルギーの高さといったら想像以上! 投げ出したくなるほど世話が大変なのですから。「ただでさえ子育てで手一杯なのに、子どもも動物も大騒ぎではものすごーく大変(笑)! せめて動物のほうだけでも落ち着いていてもらえれば、ずいぶん楽だと思いますよ」■選択肢があるということ動物を飼いたいと思ったとき、保護動物を迎えるという方法があることを知っていますか? ランコントレ・ミグノンをはじめ動物保護団体は全国にあり、ホームページで保護動物の情報を発信したり、譲渡会を開催したりしています。保護動物には、飼育放棄や迷子だけでなく、被災した子たちもたくさん。あなたが新しい飼い主になることで、行き場を失ったそんな彼らに道が開かれます。 「小学校に出張授業の“いのちの教室”をしにいくことがあるのですが、そこで子どもたちと話すと、病気や老齢の動物に対して理解があって、抵抗なく受け入れてくれるものだなと実感します。子どもが初めて飼う動物だから子犬・子猫がいいに違いないって親は勝手なストーリーを描きがちなんですけど、実際、子どものほうはこだわっていないと思いますよ」我が家の雰囲気と波長が合う子や、ライフスタイルと合う子。個性豊かな動物たちのなかから、あなたのおうちにぴったりな1頭との出会いがきっとあります。そうすれば、あなたも動物も、家族丸ごと、もっとハッピーになるに違いありません。いぬねこなかまフェス2018~動物愛護週間に集まろう~友森さんが代表を務めるミグノンプラン主催による、動物愛護について広く知ってもらうためのイベント。各界の動物好きが集まり、講演やライヴなどが披露されます。チケットの売上利益はランコントレ・ミグノンで保護している動物たちの医療費やシェルターの家賃、ドックトレーナーの人件費、フード代に使用されます。日時:2018年9月9日(日)場所:昭和女子大学人見記念講堂出演者:akiko、石田ゆり子、糸井重里、スティーヴ エトウ、坂本美雨、清水ミチコ、鈴木杏、椿鬼奴、富樫春生、畠山美由紀、町田康、水越美奈、矢崎潤、渡辺眞子、友森玲子問い合わせ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)※2018年度イベントは終了しました→ ※2021年度の「いぬねこなかまフェス」チケット情報 >> 『ミグノンプラン』について動物病院、保護シェルター、ペットサロンを備えたミグノンプランは、東京メトロ北参道駅からすぐ。犬、猫、うさぎの譲渡会は第2日曜日、第4土曜日に開催しています。現在、トリマーとボランティアを募集中!住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-5譲渡会などの詳細は HP をご確認ください。
2018年08月31日まもなく9月、小学生ママたちにとっては長い夏休みが終わりますが、一方で子どもたちは、楽しかった毎日が終わってしまうと嘆いている子もいるかもしれません。そしてなかには、夏休み明けの学校生活に対して憂鬱(ゆううつ)な気持ちを抱えている子もいるのではないでしょうか。夏休み明けは、子どもたちが学校に行くハードルが上がり、不登校になりやすい時期だと言えます。今回は、小学生の不登校の実情について不登校新聞の石井志昂(いしい しこう)編集長に話を聞きました。不登校新聞とは1998年に創刊された不登校に関する専門誌。当事者の視点を大切に、不登校についての情報を発信し続けている。不登校とは文部科学省は、「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による事案を除いたもの」と定義している。■小学生での不登校になる、不登校の実情とは――小学生で不登校となる子はどれくらいいるのですか。2017年に文部科学省が発表した調査結果によると、小学生の不登校者は31,151人いて、割合としては0.4%、208人に1人だということがわかっています。学校に1ケタという数字で、けっして多いとは言えません。ですが、これまで20年ほど取材を続けてきて感じるのは、小学生の不登校というのは人数が少ないからこそ、親が孤立しやすく、なかなか対策が講じられないという問題があると感じています。――不登校の小学生数は、年々どのように変化しているのでしょうか。しばらく0.3%台を維持してきたのですが、この数年で0.4%台に増えてきています。20年前は0.24%だったことから比べると、かなり増えてきている印象ですね。■小学生が不登校になる原因――なぜ、小学生で不登校になってしまうのでしょうか。私は、その主な原因には5つあると考えています。それは、「いじめ」、「発達障害」「集団生活が合わない」、「人一倍敏感な気質」、「学校の管理の厳しさ」です。▼いじめ――小学校でのいじめとは、どういった内容なのでしょうか。驚かれるかもしれませんが、小学校1年生でもいじめは起こります。小学校低学年でも、腕力が支配しているような旧時代のいじめは起きていて、子どもたちの見た目から想像するような平和な世界ではないのです。ただ、子どもに「いじめを受けたか」と聞くと、クラスの半分くらいが受けたと言ったという話もあって、まだ意地悪といじめの区別はついていないように思います。――学年によって、いじめの質も変わるのですか。そうですね、小学校3~4年生くらいからは、現代的ないじめに切り替わってきます。クラスカーストがあって、女の子を中心にコミュニケーション操作が行われ、特定の子が孤立させられていくようないじめです。大人からはけっして見えない高度ないじめが行われている場合もあり、いじめられた子どもにとってはつらい経験になります。そうして、小学校から学校に行けなくなった、行かなくなったという話はよく耳にします。▼発達障害――発達障害があると、支援学級などでケアがあるのではないでしょうか。たとえば、発達障害があってもグレーゾーンと言われる状態で、支援学級に行くほどではない子も多くいます。その場合、ケアは十分に受けられるとはいえず、集団生活になじめないということがあるのです。――たとえばどのようなことが起きてしまうのでしょうか。私が聞いた事例では、ある発達障害のグレーゾーンだった子が、消しゴムの使い方がわからなかったんですね。その子は空気を読んで周りの子の使い方をまねすることが苦手でした。書いたところを消せないので、二重線で消していたら、先生に怒られてしまった。しかし、消しゴムの使い方はわからないままなので、何度も繰り返して…。先生の怒りがどんどん膨らんでしまったのです。そしてパニックを起こしてしまい、学校に行けなくなってしまった。こうした事例もよく見られます。学校がそうした子への関わり方を工夫できたらいいのですが、その受け皿ができていないのです。▼集団生活が合わない――集団生活が合わないとは、発達障害などの「合わせらない」こととは違うのですか。小学生でも大人びている子がいて、その中でも集団生活がばからしく感じてしまうという子がいます。お遊戯をさせられたりするのが屈辱でたまらないと感じ、学校から離れて行ってしまうことがあります。▼人一倍敏感な気質――敏感な気質で学校に行けないということもあるのですね。人一倍敏感な気質の子どもを、「ハイリー・センシティブ・チャイルド」という言葉で表します。略して「HSC」と言われることもあるのですが、ここ近年、こうした子どもたちの存在がわかってきて、私たちも何度か取材して記事にしてきました。すると、「やっと言葉にしてくれた。自分はHSCだったんだ」という反響があったのです。――「HSC」とは、たとえばどのようなことに敏感になるのでしょうか。典型的によく見られるのは、音に敏感になる子です。先生がだれかに大きな声で怒っていると、まるで自分が怒られているような感覚になって体が動かなくなってしまう、教室のザワザワした音が苦痛に感じるといいます。研究者の中では、5人に1人がこうした気質を持っているとされていて、病気や障害ではないのですが、本人たちにとってはかなり大きなダメージを受けると聞いています。そのほかにも臭いや気圧など、それぞれに敏感になる対象が違い、それが原因で学校生活が送れないという子がいるのです。そういう子は、虚弱体質だとか、臆病だとか言われがちなのですが、そうではなくて、変えることのできない気質なのだと、ぜひ周りが理解してあげたいところですね。▼学校の管理の厳しさ――学校の管理というのは、校則や決まりといったことでしょうか。取材を通じて、小学生に守らせる決まり、日々の細かい指導が近頃どんどん厳しくなっているんではないかと思っています。子どもたちの管理体制が厳しくなっているように感じ、それに対して子どもたちは合わせることが難しく、双方の亀裂が大きくなっているように思います。学校側が子どもたち1人ひとりに合わせて指導する余裕がなくなっていて、ある種の慢性的なパニック状態になっていると言えるかもしれません。 ■夏休み明けは一番注意が必要!――1年をとおして、不登校になりやすい時期というのはありますか。厚生労働省が発表している「自殺対策白書」によると、9月1日に18歳以下の日別自殺者数は突出して高くなっています。「自殺」というと大げさだと感じるかもしれませんが、これまで数多くの不登校の人たちと出会ってきて、この時期というのは不登校が始まる時期に限りなくイコールだと思っています。――この統計では、夏休みやゴールデンウィーク、冬休みなどが明ける時期に、自殺者が多くなっていますよね。不登校が始まるのも、休み明けの時期が多いということですか。そうですね、とくに夏休み明けは注意してあげてもらいたいです。■不登校になる理由はひとつじゃない――なぜ子どもたちは「学校に行きたくない」というのか、その理由は特定できるものなのでしょうか。それは難しいと思います。なぜなら、子どもたちが不登校になる理由はひとつだけではなく、3つくらいの理由が重なり合っているからです。子どもたち自身が、学校に行きたくない理由を説明するのが難しいと同時に、いじめられている場合は親に言いたくないと感じるものです。ですから、子どもの不登校の理由を見つけるのはなかなか容易なことではありません。――子ども自身も理由がわからないということがあるのですね。私が取材したなかで、小学生から不登校だった子がいるのですが、その人は話を聞くたびに不登校だった理由が変わったんです。約5年おきに取材をしていたのですが、初めは「雷が怖かったから」、次は「いじめられていたから」と話していて、いじめられていたと言いにくかったのだなと思っていました。しかし、その後「やっぱり雷が怖かった」と言っていて、よく話を聞くと彼はいわゆる「HSC」で、雷の音に敏感に反応していてパニックを起こし、それが理由でいじめにも遭っていたことがわかったのです。このように、子どもたちが学校に行けない理由は複数ある可能性があります。まずはそのことを知ってあげることが大切ですね。次回は、子どもの不登校に対して親ができることについて、引き続き石井編集長にお話をお伺いします。具体的な子どもとの向き合い方についても、ご紹介します。■石井志昂(いしい・しこう)さんプロフィール1982年東京都生まれ。中学校受験を機に学校生活が徐々にあわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からは創刊号から関わってきた『不登校新聞』のスタッフ。2006年から『不登校新聞』編集長。これまで、不登校の子どもや若者、親など300名以上に取材を行ってきた。【参考サイト】・文部科学省: 平成28年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 ・厚生労働省: 平成26年度自殺対策白書 [PDF:234KB] 【同じテーマの連載はこちら】 樹木希林からの命のバトン この連載の全話を見る >>
2018年08月26日「コーチング」という言葉を聞いたことはありますか? コーチングとは、人の能力を開発することを言います。今回は、子どもとのコミュニケーションを円滑にし、自立を促す方法を教えてくれる、ママ向けのコーチングに関する本を紹介します。『子どもの心のコーチング一人で考え、一人でできる子の育て方』(菅原裕子 著)題名の通り、子どもの自立を目標に据え、親子のコミュニケーションの方法をわかりやすく教えてくれる本です。著者の考える自立とは、「人をあてにしなくても自分の力で生きられる」「自分ではできないときに素直に人に援助を求められる」スキルを持っていること。自立に「助けを求める」スキルが入っているのは意外でしたが、確かに、生きていく上でとても大切なスキルだと思いました。親は子どもをできない人と考え、かわりにやってあげよう(ヘルプ)としますが、できる存在だと考え、そばで見守り、必要なときには手を貸すこと(サポート)が大切だと筆者は言います。この本では、子どもへのサポートの仕方を丁寧に教えてくれ、また、子どもの話を聞くスキルも具体的に教えてくれるので、自立した子に育てたいママはもちろん、子どもとの関わり方を見直したいママにもおすすめです。『おかあさまのためのコーチング』(あべまさい 著)この本も具体例が豊富で読みやすい一冊です。筆者曰く、コーチングを一言で言うと、「相手の自発的な行動を促すコミュニケーションのスキル」であり、その特徴は「指示・命令型から質問・提案型へ」ということだそう。例えば、子どもの話を聞くことは、「最初から最後まで聞く、そして相手の言わんとしていることをその通りに理解しようとする、そして、それだけで完了する」こと。つまり、自分の考えや価値、判断はいったん脇に置いて、耳を開くことが「聞く」ことだと言います。この本には、子どもの気持ちを受け止めるためのスキルや、子どもに働きかけるためのスキルなどが、さまざまなエピソードとともにわかりやすく紹介されていて、気軽に読み進めることができます。この本の中で特に印象に残ったのは、「こちらが出し惜しみをしたり、比較したり、ほめる理由にこだわったりしなければ、今この瞬間に金メダルはざくざくあって、じゃらじゃらあって、いつでもそれを首にかけてやれる」という言葉。子どもの首にたくさんメダルをかけてあげられる親でありたいなと思いました。コーチングと聞くと難しそうですが、親が「子どもをサポートし、才能を開花させるコーチ」になるためのスキルと考えると理解しやすいかもしれません。最近、小言ばっかり言っている、子どものしつけに悩んでいるというママは、ぜひ手に取ってみてくださいね。
2018年08月22日言葉をいろいろ覚えてくると、頻繁に登場してくるのが下品な言葉。親としてはそんな言葉は使って欲しくないのに、気がつけば他人の前でも、外にいるときでも大声で連呼してしまうことも…。なぜ子どもは下品な言葉を叫ぶのか、そしてどう対処したら良いのかまとめます。下ネタは注目されるためのアイテム子どもが下品な言葉を発しはじめたときに、周りがどんな反応をしていたか思い出してください。おそらく、家族や親族は驚いた顔をしたり、大笑いしたりと、子どもから見たら楽しそうに見えるリアクションをしていたのでは?子どもは身近な人たちの態度や様子を敏感に感じ取っているため、下品な言葉で周囲が楽しそうなリアクションをしていたことをしっかり覚えています。そのため、大きな声で下品な言葉を言えば、また周囲は笑顔になってくれると成功体験として記憶してしまっているんだとか。また、まだ「うんち」に対して汚いイメージが持てない頃には、うんちは出すとすっきりするし、ママも褒めてくれる良いことと認識し、自分のうんちを誇る意味で「うんち、うんち」と叫ぶようになるケースもあるそうです。対処法は無関心?子どもが下品な言葉を連呼する場合、まずとるべき対応としては、大きなリアクションをしないこと。内心驚いたり、怒ったりしていても、表面上は「ふーん」「あ、そう」と薄いリアクションで返せば、子どもも「もうママにはこの言葉では喜んでもらえない」と学習し、次第に下品な言葉も減っていくそうです。また、外で下品な言葉を誰に向けてでもなく叫ぶことに対しては、言ってはいけない場所をしっかり理解させることが大事。笑顔は作らず、まじめな顔で「お外では、他の人は嫌な気持ちになるから言っちゃダメだよ」と伝えたり、「ママはお外でそういった言葉を叫ぶと悲しい」と、子どもにも理解できるよう、伝えるのが大事です。「他の子が外で同じことを言っていたらどう思う?」と子ども自身に考えさせるのも有効で、その際ピンと来ないようなら「ママは格好悪いと思うな」と思考を誘導してあげるのも効果的だといいます。子どもが排泄物や性器を連呼すること自体は、自分の体に興味を持ちはじめたという成長の証拠。やたらにそのこと自体を叱るよりは、外で同じことをしないよう、しっかり理解させてあげるのが大事なようです。(文・姉崎マリオ)
2018年06月22日良かれと思って言った言葉が、相手にとっては負担になってしまった…、ということは誰しもあるもの。ぐっちぃさんも、言葉選びに気を遣ってしまったことがあるそうです。本日は変に気を遣ってしまった話です。最近…でもないけど、いろんな記事で「こう言われるとイラッとする」とか「モヤっとする」と言われる言葉。私は言葉の引き出しがそんなに多くないので「がんばれ~」なんて言葉はよく使っちゃうんだけど、でもすでにがんばってる人に言うのは「あなたのがんばりは足りない」って言われてるように聞こえるとか、そんなニュアンスにとられることもあったんだっけ?そこまで気にしてないよ~って人もいると思うんだけど、こういう言葉選びは1回考え出すと止まらなくなっちゃう。こんなこと気にしてるの私だけかしら…?
2018年06月16日こんにちは、トイアンナです。これまでの恋愛コラムで何度「男の言葉を信じるな」と書いてきたでしょうか。会社を辞めて起業すると言いながらつつがなく中間管理職を務めあげる35歳男子、「結婚したら養うよ」と言いながらキャリアプランがまるでない無職、そして妻の愚痴を呼吸のように紡ぎながら第2子が産まれる予定の不倫相手。でもさ、好きな男の言葉を信じたくなるのが女ってもんじゃない!?■信じられない男と、そもそも付き合えってか?男の言葉を信じるな。はい、おっしゃる通りです。でも、そもそも言葉すら信じたくないような男と付き合うか?愛しの彼が「起業したら楽をさせてあげる」と言ったら、信じたくなるのが女、いえ人間ってもんじゃないの?同じように甘言へ釣られ、何千万もスってる投資家だって腐るほどいるじゃないですか。人間、言葉を信じたいようにできているんです。だから信じちゃうのは仕方ない。心の底で「この人、本当に大丈夫かな」と一抹の不安を抱きながらも、抱きしめてくれる腕に頭預けたいのよ。でもそれで、私は何度も穴に落ちてきました。学者になりたいと言ったかつての彼。いまだに学生です。キャリアより子供を最優先にしたいと言ったあの男、今は彼女すら捨てて出世まっしぐら。ねえ、私が悪かったの?ここまで穴に連続して落ちれば認めざるを得ません。私も悪かったのだと。■信じてもいい、矛盾を指摘できるなら最初に語られたビッグな夢、信じてあげるのもいいと思うのです。だってそれが恋じゃないですか。でもどこかで「ん?」と疑問に感じる点が出てくるはず。「今の時点でまったくアイディアもないのに、会社辞めて起業するって正気か?」「奥さんと別れる予定なのに、なんでGWとクリスマスに会えないわけ?」「彼は本気だよって言ってるのに、なんで寝た場で次のデート日程が決まらない?」そこです。目を覚ますところは。■最初は信じてもいい、損切りを速めるのです最初は信じてもいい。矛盾を感じたら「それ、おかしくない?」とぶっさすのです。彼が本気なら、行動を変えるでしょう。けれどそこで行動を変えられないなら、しょせんはそこまでの男よ・・・・・・と、彼を見限って我々は次に行けるはずなのです。悪いのは彼の言葉を信じた自分ではない。矛盾に気づきながら、ズルズルと関係をつづけた怠惰な自分でした。だからこれを読む淑女のみなさま、男の言葉を信じたければ信じなさい。ただそこで言ったことを継続できる男と、途中で「ん?」と矛盾が出てくる男がいるのです。後者を見逃すな。そのまま別れも辞さない態度で「それ、おかしくない?」と突っ込むのです。■信じるのは女の性、損切りできないのは女の罪離婚をすると言って半年、進展がひとつもない男は本気じゃありません。離婚する気がないならないでハッキリせよと申し上げましょう。こっちは「彼の離婚待ち」期間中、婚活する時間を奪われているのです。家族を養うつもりだと言って半年、年収プランが出てこない男にはツッコミましょう。いったいいくら稼ぐつもりなのか。そうじゃなければ共働き希望なのか。きっといつか年収を上げてくれるはずなんて夢は投げ捨て、話し合いましょう。家のことは俺がやるからと言った男と暮らしたとしましょう。シンクに食器が溜まっているのに、代わりに洗うのはおよしなさい。感情的に怒れとは言いません。何か家事ができない事情があるのか、それなら代わりにどうするつもりなのか聞いてみましょう。男を信じるのは愛情です。けれど怪しさを感知しながらスルーするのは自分の罪。違和感を見逃さず、今日訊いてみてください。「ねえ、それっておかしくない?」と。(トイアンナ/ライター)(ハウコレ編集部)
2018年05月18日「ママっぽくなったね」と言われた経験はありませんか?また、その言葉の真意について深く考えたことはありますか?この何気ない言葉はポジティブにもネガティブにも捉えることができるのです。果たして自分はどちらの意味で言われたのかを分析してみましょう。ママっぽさって何?出典:byBirth出産後自分がママになって、久しぶりに会う友達に「ママっぽくなったね」と言われた経験ってありませんか?この“ママっぽい”という言葉。その言葉はポジティブな意味で発せられた言葉?もしくはネガティブな意味?何気ない言葉の真意を、果たしてどんな風に見られてそのように言われたのかを、さまざまな観点から分析してみます。「ママっぽくなったね」=ポジティブな意味で解釈顔つきが優しくなった出典:byBirthまずはポジティブな意味で解釈してみましょう。ママになると自然と母性が生まれます。これは大切な我が子を愛おしく思う気持ちと、守らなければいけない使命感によるもの。その母性がママになったことでオーラとして滲み出ていると、出産前よりも顔つきが優しくなり、他人からはそのように映るのかもしれません。一般的にイメージする優しいママの雰囲気と照らし合わせて同じように見えていたから、そのようなポジティブな意味で発せられた言葉ということになるのではないでしょうか。また、子供と一緒に遊んだりあやしたりしていると、常にニコニコ幸せそうな笑顔になることも優しそうに見える理由なのかもしれませんね。細かなことに気付く出典:byBirthママになると子供のことを最優先に考え、あらゆる事態を予測して動くようになりますよね。そのことから、今まで以上に細かなことに気付けるようになります。子供の安全を気にするあまり、ちょっぴり神経質になってしまうこともありますが、周りへの気配りや小さなことにまで気付くようになると、久しぶりに会った友人から見ると“しっかりしてる”という印象になるはずです。常識的になる出典:byBirth今までが非常識だったというわけでなくても、ママになるとより一層常識を気にするようになります。これは子供のお手本にならなくてはいけないという気持ちから起こるもの。例えば、食べ物を残さない、時間に遅れない、礼儀はきちんとするなどの、当たり前なことですが、ママになると今まで以上に気にするようになりますよね。子供を産んでからそんな風に常識的な人間に変化していたら、ママっぽくなったと周りの人は感じるのではないでしょうか。子供のことを考えたファッション出典:byBirth子供といると自分のしたいファッションはしにくくなるのが現実。動きやすくて機能面の良いカジュアルな服装に偏りがちです。靴はヒールなんて子供を抱っこしていたら危なくて履けないので、スニーカーやローヒールのものを選びますよね。そんな服装を見たら、子供のことを第一に考えたママっぽいファッションになった、という印象を与えるはずです。でもファッションにおいては、もう一つこの言葉が加わるともっとポジティブな意味になります。それは「ママっぽいのに、おしゃれだね」という言葉。制限のある中で自分らしさのあるコーディネートで、ママだからこそできるおしゃれを楽しんでいたら、きっとキラキラ輝かしく見えますよね。子供のことを考えたファッションでも、いかにおしゃれに見えるかという技を身につけておきたいものです。ナチュラルメイクが得意に出典:byBirthメイク方法は、ママになるとガラッと変わったという方も多いのではないでしょうか。やはりママに一番似合うのはナチュラルメイク。自然体な雰囲気でいられるので、ベストなメイク方法です。また時短でできることもあり、忙しいママにはぴったりですよね。そんなナチュラルメイクは盛るのではなく、引き算をしなければいけないメイクです。そのためがっつりメイクに慣れていた方は、最初はうまくできなかったりしませんでしたか?でもすっぴんでいるなんて、キレイなママとは言えません。そこでいかにナチュラルなメイクを早くするかを日々研究して、自分らしいナチュラルメイクをマスターした人は、ポジティブな意味で褒められていると思って良いでしょう。そんなにメイクをしていないのに、どうしてそんなにキレイなの?と思ってもらえたら、とてもうれしいですよね!ママっぽさを良い意味でアピールしましょう。「ママっぽくなったね」=ネガティブな意味疲れて見える出典:byBirth逆にネガティブな意味ではどんなことがあるのでしょうか。「ママっぽくなったね」とさらりと言われたその言葉の意味で、ダントツに多いのがこの疲れて見えること。ママになった状態を初めて見た人が思わず言ってしまうくらい、子育てに疲れていることが全面に出ていたのかもしれません。そうすると、“子育てってやっぱり疲れるんだ”とマイナスイメージを持たれてしまっていることになりますよね。確かに子育てはとてつもなく疲れますが、それをアピールしていては魅力的なママとは遠ざかってしまいます。ネガティブな意味で言われないよう、明るいママでいたいですよね。髪はボサボサ、服はボロボロ出典:byBirthこれは、子供がいると忙しさと疲れからおしゃれができなくなりそう、というママになることへ対してのマイナスイメージからそのように思われてしまった原因です。そんな先入観の通り、実際に髪も服も乱れていたらそのことを実証してしまうことになります。でもそんな「ママっぽくなったね」なんて言葉は受け入れたくない!最低限の身だしなみは整えて、ママでも美しくいられることを見せてあげられるようにしておきましょう。ポジティブな意味で言われるようになろう出典:byBirth「ママっぽくなったね」という一言は、ポジティブにもネガティブにも捉えられるワード。でもせっかくならポジティブな意味で言われたいですよね。忙しくてもできる美容やおしゃれをして、みんなから憧れられるママでいましょう。
2018年05月04日子どもが成長するにつれて話す言葉も増え、コミュニケーションがとりやすくなる一方で、子どもの「言葉遣い」は気になるところ。幼稚園・保育園にあがる頃には、「うんち」や「おしっこ」、「おちんちん」などのなるべく人前で言ってほしくない言葉を使いたがったり、どこで覚えたのか「バカ」や「アホ」などの人を傷つける言葉を使い始めたり…。ママやパパがどんなに気を付けていても、子どもの言葉遣いが悪くなってしまうことはありますよね。気づいた時には注意をしてやめさせようとしますが、子どもは天邪鬼だから、余計にエスカレートしてしまうこともしばしば。では、こうした状況になった時、先輩ママたちはどうやって対処してきたのでしょう?自分の言葉遣いを振り返る言葉だけに限りませんが、子どもは身近にいる大人を手本にして成長していきます。実際、自分の口癖が子どもにうつっていた…なんてドキッとした経験があるママも少なくないのでは?「ムカつく」「クソ!」といった乱暴な言葉は、ママやパパが言っているのを聞いて覚えた可能性も否定できません。もし、自分自身がそういった言葉を使ってしまっているなら、いくら子どもに「やめて」と言い聞かせてもあまり効果はなさそう。今一度、ママ自身やパパの言葉遣いに注意を払ってみるのも、子どもの言葉遣いを正すためには、重要なことですね。園や学校と自宅での様子を比較してみる家では甘えん坊だったり、暴れん坊だったり、手がかかるような子どもでも、園や学校では問題なく過ごしているという話は意外とよく聞きます。言葉遣いに関しても、同じように捉えるママは多いようです。むしろ、「汚い言葉を使うことでママが注意してくれる」=「“ママに構ってほしい”サインだ」と考えるとの意見もありました。「自宅では言葉遣いが悪くても、家族以外の大人やお友だちに対しては正しく話せているならOK」と、あまり深く考えすぎずにいることも対処法のひとつと言えそうです。どうして“いけない”のかを説明する子どもの言葉遣いについて注意する際、ただ「やめなさい!」と言うだけで終わっていませんか?大人の言動をどんどん吸収していくとはいえ、やっぱりまだまだ子ども。その言葉を「どうして」使ってはいけないのか、「いつ」使ってはいけないのかをきちんと説明しながら注意することでわかってくれることもある。そう実感するママの意見も散見されました。「やめなさい!」と言っても全然聞いてくれない子どもは多いものですが、「やめなさい!」の前後にプラスα付け加えるよう心掛けるだけで、子どもの態度も変わるかも!?場合によっては、「いじめ」に発展してしまうこともある「言葉遣い」。自分は特に気にしていなくても、相手にとっては傷つく言葉かもしれない…。「言葉遣い」って、大人になった今でも難しい問題ですよね。だからこそ余計にナーバスになるママの気持ちも痛いほどわかりますが、焦らずゆっくり解決していきましょう!(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年04月08日子どもに「愛している」と口に出して伝えたこと、ありますか?私たち日本人は恥ずかしがり屋だから、なかなか難しいわよね。もちろん、親が子を思う強い気持ちは、わざわざ言葉にしなくても子どもに伝わっていると思うのよ。「親の背中を見て子は育つ」という言葉通り、親が一生懸命子どもに愛を与え続ける姿は、言葉以上の力があります。何よりも大切なのは親の姿勢、生き方ですからね。でも言葉って不思議なもので、とても強い力を生み出すものでもあるのよ。昔から日本では「言霊(ことだま)」といって、言葉には魂が宿ると考えられてきました。前向きな相手を思いやる良い言葉には人を幸せにする力があるんですね。反対に、相手を傷つける悪い言葉は人の心を引き裂いて、どん底に突き落とす恐ろしい力があります。人間は言葉によって幸福にも不幸にもなれるものなんです。もちろん、それは子どもも同じよ。お母さんの愛情あふれる言葉は、子どもを幸せな気持ちにします。「生まれてきてくれてありがとう」「あなたがいてくれて、お母さん本当に楽しくて幸せよ」などの言葉をぜひ送ってあげてください。先ほど言ったように私たち日本人は照れ屋なため、愛情を言葉にするのがヘタです。特に家族間で「愛している」なんて、なかなか言えないわよね。これはこれで、日本人の美徳なんだからムリに変える必要はないと思うのよ。 でもね、たまには照れずに愛情を言葉で表現することも大切なんじゃないかしらね。心で思っているだけなんて、もったいないわよ。その気持ちをきちんと子どもに伝えましょう。子どもは驚いたり恥ずかしがったりして、「やめてよー」なんて言うかもしれません。でも、心の中は満足感でいっぱいのはずよ。自分自身に当てはめてみれば、わかるんじゃないかしら?夫がねぎらいの言葉をかけてくれたときや、子どもが「ママ大好き」なんて甘えてきたときのことを思い出してみて。心の中は何ともいえない温かな幸福感で満たされたんはず。愛情あふれる言葉は人間の生きるエネルギーになるんです。思いを込めた言葉は子どもの心に響くはずですよ。 まだまだやり直せます! 恋も仕事も【後悔不要】◆しあわせ開運占い
2018年03月02日筆者の息子が発達障害の疑いをかけられた時、ネットにかじりついて情報収集する中で、たどり着いたのがABAという療法でした。ABAとは、アメリカの心理学者スキナーが創始した学問体系のことで、日本語では「応用行動分析学」と呼ばれます。人の行動の原因を内部(心)ではなく、人を取り巻く環境に求める考え方で、自閉症など発達障害の子どもに非常に有効なアプローチ法とされています。最近では、このABAを取り入れた療育療法が非常に多くなっています。でも、専門書を読んである程度の考え方は理解したものの、「具体的にどう子どもに接したらいいのか?」はわからずに困っていました。そんな中、とても役立ったのが、shizuさんの著書「発達障害の子どもを伸ばす 魔法の言葉かけ」(講談社)でした。発達に遅れがある子どもへの具体的なアプローチ方法が書かれており、日々の生活の中で、子どもとの関わり方にたくさんのヒントを得ることができました。しかも、その考え方は、発達障害だけでなく上の子(定型発達)の子育てにも同じように役立ったのです。著者のshizuさんの息子さんも、3歳の時に自閉症スペクトラムと診断されており、ちりばめられたご自身の体験エピソードには、とても重なるところがありました。「私だけじゃない」「やればできるかもしれない」ととても励まされたのです。そんなshizuさんに、「ABAを利用して発達障害の子どもを伸ばすにはどうしたらいいのか?」をテーマにお話をうかがいました。■3年間できなかった滑り台、ABAでたった30分で滑れるようになっちゃった!?――ABAは素人が専門書を読んで理解するにはなかなか難しい学問ですが、わかりやすく言うと、shizuさんはABAをどういうものだとお考えですか?「私は、ABAは親子の関係を笑顔に導く1つの学習方法だと思っています。子どもが生きやすく生きるために、「できないこと」を「できた」に導きやすくする有効な働きかけだと思います」――具体的には、どんな手法なのでしょうか?「ABAの醍醐味のひとつに、スモールステップというものがあります。これは、ひとつの課題をできるだけ細かいステップに分け、1回の目標達成レベルを低くして、そのステップを一つ一つ達成しながら成功体験を重ねていくというもの。それが子どもの自信となって大きな課題達成につながるというわけです。この手法で取り組んでいくと、まるで魔法みたいに、全然できなかったことがコロッとできるようになっちゃったりするんですよ」――著書の題名も「魔法の言葉かけ」ですものね。実際に、魔法のような出来事はありましたか?「私が関わった子で、滑り台がまったくできない子がいました。3歳の時に滑り台でひどい尻もちをついてしまって、以来3年間、滑り台を断固拒否していたんです。でも、身体的な原因ではないし、私はその子の様子を見ていてできる可能性は十分あると思い、スモールステップで取り組んでみました。そしたら、たった30分足らずで滑れるようになったんですよ!」――3年間できなかったことが30分で!? 具体的にはどうやったのですか?「目標値を滑り台の下の方から、70センチくらいに設定し、ちょっとずつ登って滑ることを繰り返しました。その都度「すごい! ここまでこられたね!」とほめて、だんだんと目標値を高くしました。下の方から登れば、手を離すだけでスーッと滑りますよね? だから少しずつ滑り台の感覚を楽しめると思ったのです。私も後ろからついて子どもの恐怖心を和らげました」――なるほど。逆から少しずつ滑らせて、恐怖心を取り除くというワケですね。「滑り台の上まで登れたお子さんを見て、ご両親は本当にうれしそうで、何度もほめていらっしゃいました。そしたら、その子はすごくうれしくなって、1つできたことから自信がどんどん広がったんです。大きく揺れることを拒否していたブランコも大きく揺らして乗れるようになり、ジャングルジムも2段目までが精いっぱいだったのに、一番上まで登れるようになったんです。これ、全部その日のうちにできるようになったんですよ。その後、市内の滑り台めぐりをして、児童デイサービスでの散歩の時間にも『滑り台のある公園はありますか』とリクエストしたそうです。それまで、その子はあまり自分のやりたいことを積極的に言うタイプじゃなかったそうで、ご両親は積極性が出てきたこともとても喜んでいました」――自分ができたことはもちろん、お父さんとお母さんにほめられたことが、ものすごくうれしかったんでしょうね。「子どもにとって、親のほめ言葉は何よりのご褒美です。どんなささいなことでも、できたことに対していっぱいほめてあげてほしいです」――スモールステップを成功させるコツはあるのですか?「まず、親が『できる』と信じること。子どもは親が思っていることを敏感に察知するので、信じて『できるオーラ』を送ることが大事です。だからと言って、親のエゴで『この歳で滑り台ができないなんて恥ずかしい』とか『みんなができるんだから』というのは違いますよね。それは、親が子どもを思い通りにコントロールしたいと思っているだけ。そうではなくて、滑り台って本来、子どもにとってとても楽しいモノ。その楽しさを味わえたらいいよね、というイメージをふくらませてほしいです」――親のエゴを押し付けるのは違う、ということですね。「言葉かけも大事です。親目線で『やってごらんなさい』と言うのではなく、子どもと同じ目線になって『ちょっとやってみようよ! 〇〇ちゃんならきっとできると思うな』という感じで。NHKの歌のお兄さんやお姉さんみたいに、思わず子どもの気分が乗っちゃうようなノリやテンションで盛り上げるのもコツですね」――子どもがチャレンジに不安を感じたら?「子どもが不安を感じていたら、まずは、不安に寄り添ってあげることが大切。いったんはスルーして、気分が戻ってきたら『ちょっとだけやってみる?』とうながしてみてはどうでしょうか? 時間を空けるとスルッとできちゃうこともあるので、1回であきらめずに何回かはトライしてほしいですね」――でも、もしそれでもダメだとしたら…?「たとえ滑り台の一番上まで登れなかったとしても、『ここまでできたんだね! すごいね!』と、必ず成功体験で終わりにしてあげることが大事です。『あとちょっとだったのに!』という捨てセリフは厳禁。どんなにわずかでも、自分で踏み出せてそこまでできたということを、まずは認めてあげてください。また、ちょっと難しそうだったら、子どもの苦手な動作を背後から補助するような形で、親が少しだけ手助けしてあげることも有効です」――他にうまくいかない課題に取り組むときに心がけた方がいいことはありますか?「子どもの興味あることに寄り添って、課題の設定を工夫することも大切だと思います。例えば、こんなお子さんがいました。その子は平仮名を覚えるのが苦手で、カードで『あ』『い』『う』…と教えても、上の空で全然頭に入らない。そこで、その子が大好きな戦隊モノを利用することにしました。戦隊キャラの写真と名前(平仮名)をゲーム感覚で一致させて、その子の興味を引き出す仕掛けを作り、平仮名を読む行為自体が楽しくなる方法で取り組んだのです。そうしたら、その子はどんどん平仮名を覚えて、後にお母さんから『文章も読めるようになりました!』と報告がありました」――「教える」というより、その子の「興味を引き出す」仕掛けを作る。そして、それが楽しいと思えれば、後は、自らどんどん吸収してくれるというわけですね。親もそんな子どもの成長がうれしい。子どもも笑顔&親も笑顔、親子の関係を笑顔にする、まさにウィン・ウィンの方法ですね。 ■ABAを行ううえで、親が気を付けるべきこと――スモールステップがとても有効なやり方だということはよくわかりました。では、課題を少しずつクリアしていけば、何でもできるようになるのでしょうか?「いいえ。一点注意しなければいけないのは、何でもかんでもスモールステップで繰り返しやれば身に付くわけではないということです。滑り台の例のように、ちょっとした勇気やきっかけ作りでクリアできそうな課題はスモールステップが有効です。でも、平仮名の読み書き、算数など、さまざまな工夫をしてもどうしてもうまくいかない場合、もしかしたら学習障害が絡んでいる場合もあるかもしれません。その場合は、『これは生まれ持った特性なのでは?』と考えを切り替えることも大切です。そのことも頭にとめておいてほしいです(文字の読み書きにはビジョントレーニングが有効な場合もあります)」――ほかに、ABAを行ううえで気をつけておくべきことはありますか?「よく、家で机に座って子どもにガッツリABAの課題をやらせる、という話も聞くのですが、体を動かすことや外に出て五感を生かすことも大切にしてほしいと思います。五感を働かせることは、視機能、脳機能を伸ばすのにも大切だと思いますよ。あと、ABAはちょっと間違えると、『指示して動かす』ということに終始しがちな危険性があるので、子どもに選択させることを常に意識してほしいと思います。例えば、どんなに障害が重いお子さんであっても、食べ物の好き嫌いはあるはずです。『はい、お菓子よ』とあげるだけではなくて、『どっちが食べたい?』と選ばせる。選ぶというのは楽しみでもあるので、どんなにささいなことでも自分の意思で選ぶという体験を重ねてほしいと思います」■客観的視点が大事! ABAは親子の笑顔を引き出すアプローチ――最近では、ABAの認知度が高くなって、家で実践している方も多くなってきたようです。でも逆に、それがうまくいかないと、自分と子どもの努力不足だと追い詰められてしまう方もいるようですが…。「確かに、向き不向きがあるかもしれません。そんな時は、そもそもABAは子どもの笑顔を引き出すアプローチということを思い出してください。そこを外れて『なんでできないの?』『どうしてあなたはいつもこうなの?』というふうになってしまったら本末転倒ですよね…」――私もそんな時期がありました(苦笑)。つい「あなたのためなのよ!」と力が入ってしまって…(苦笑)。「私もそうだったのでよくわかりますよ。でも、お母さんが『これができないと困る』と思って一生懸命やっていても、子どもは全然困っていなかったりするんですよね(笑)。困っているのは、子どもじゃなくて、実はお母さんの方。お母さんが、他人からどう見られるかを気にしてやっていることの方が多い気がします。そんな時は、ちょっと立ち止まって『今の私って人の目を気にしてる?』と自分のことを客観的にみることが大事です」――確かに(苦笑)。当時は、「普通に近づけたい」という私のエゴが、常に頭のどこかにあったように思います。「私も息子が自閉症と診断された当初は、とにかく『普通に近づけたい』と夢中になっていた時期がありました。でも、その結果、課題をなかなかクリアしない息子を追いつめ、見事に失敗しましたけどね(苦笑)。普通にこだわったり、周囲からどう思われるかにとらわれると、子どもの悪いところ・できないところばかりが目についてしまい、悪循環に陥っちゃうんですよ」――そういう時って、もはや自分のことが見えなくなっているはず(汗)。自分のヤバさに気づくサインはありますか?「常に子どもが教えてくれるはずです。子どもに笑顔があるかどうかです。子どもに笑顔がなかったら、きっとその時、お母さんにも笑顔がないと思いますよ。お互いに笑顔がないのなら、家庭でのABA(療育)はいったんお休みしましょう」――いろいろお話をうかがっていると、もちろんABAは子どもの力を伸ばす可能性に満ちているけれど、それ以前に、お母さんの心の健康の方が大事という気がしてきました。「そう。子どもうんぬんよりも、まずはお母さんが自分自身を大切にすることが何より大事。だって、同じことが起こっても、自分に余裕がある時は『あらま~』って笑えるけど、余裕がない時だと『何やってんのよ!』って怒っちゃったりするでしょう? 物事をどう受け取るかはすべて自分次第なんですよ。借りられる手は全部借りて、まずは、お母さん自身の心を満たすことを考えましょう。子どもが見たいのは親の笑顔ですから。あと、何もかも完璧を求めすぎず、『まぁ、いいか』というゆるい心を持つことも大事です」――確かに、発達障害の子育てで「ゆるさ」は大切ですね。発達障害児のお母さん(私?)って、常に、子どもの将来の心配をするのが癖のようになっちゃっているのですが、ここらへんはどうしたら?「みなさんが不安に感じているのは、まだ、実際には起きてない予期不安ですよね? だとしたら、起きてない不安を延々と考えて苦しむのはムダじゃないですか?まずは、不安を感じているという自分の気持ちを『~って思っちゃうんだね。わかるよ』と認めて受けとめ、『また出てきたあ! 私って本当に悲劇のヒロイン好きだわ~』って笑い飛ばしちゃうのもひとつの方法です。思考癖に気づくことが大切です」――先のことは誰にもわからないはずですものね。「もう、『なんか知らないけど、この子はきっと大丈夫!』と決めてしまいましょう(笑)。先のわからないことはプラスに考えた方が楽しいし、それに、人はみな、決めてから行動を起こすでしょう? だったら、『大きくなった子どもの笑顔を思い浮かべ、今、サポートできることは?』と応援団として行動を起こすのです。それでも不安に押しつぶされそうになった時は、どうか、この言葉を思い出してみてください。それは、『今の子どもの姿がすべてではない』ということ。これは、私がお守り代わりに心にとめている言葉です。親が信じて、コツコツ働きかけていれば、きっとうれしい成長があります。今の姿だけを見て将来を悲観せず、子どもの可能性を信じて、楽しく働きかけていきましょう!」「今の子どもの姿がすべてではない」――著書を読んで以来、私がずっと心にとめている言葉です。shizuさんのこの言葉は、いろいろな局面で私の心を楽にしてくれました。子どもの可能性を信じてコツコツ働き続けることの大切さ、そしてそれ以上に、子どもと自分が笑顔でいることの大切さを、改めて感じた取材でした。参考図書: 発達障害の子どもを伸ばす 魔法の言葉かけ 著者 shizu/監修 平岩 幹男11万部13刷のロングセラー。手を洗うときの言葉かけ、食事をしながらの言葉かけ、いっしょに料理をするときの言葉かけ、散歩のときの言葉かけ、遊びながらの言葉かけ―ABA(応用行動分析)を利用した「言葉かけ」をすれば、楽しみながら家庭で子どもの力を伸ばせることを紹介した一冊。shizu プロフィール自閉症療育アドバイザー。講演会などで、日常生活の中で子どもの力を伸ばす楽しい関わりや言葉かけを紹介。家族に笑顔を増やすため、親が心掛けたい子どもへの気持ちの持ち方も伝えている。無料メール講座『発達障害の子と楽しく生活する7つのコツ』配信中。講演会の詳細はブログ参照。ブログ: 「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉」 取材・文 まちとこ出版社N
2018年01月07日子どもが大きくなるにつれて、言葉の乱れや汚い言葉遣いなどが気になることがあることも。友だちの影響を受けたり、または自分の子どもが周りの子に悪影響を与えてしまうこともある言葉遣い。親たちの悩みを聞いてみましょう。Q.お子さまの言葉遣い、気になるときがありますか?1.ある 94.0%2.ない 6.0%ほとんどの親たちが子どもの言葉遣いが気になるときがあるという結果になりました。小学生くらいから徐々に気になる親が多いようです。■怖い言葉を平気で使っている子どもに不安を感じる最も多かったのが、暴言などの汚い言葉や人を攻撃する怖い言葉に対する意見。発した本人にそのつもりがなくても、相手に深い傷を負わせてしまうこともあり、親たちは心配をしているようです。「『ヤバイ』の使い方。OKなのかNGなのか、私の年代になってくると何事も一言で済ますなとつい憤りを感じます」(神奈川県 50代女性)「怖い言葉を平気で使っている子どもが多い気がします。殺すとか消えろとか…」(神奈川県 40代男性)「小学生になり、うるせぇ! ぶっ殺す! 黙れ! などなど汚い言葉を言っている友だちがいるらしく、うちの子もいつか話すようになるのかと心配しています」(岩手県 30代女性)■親こそ言葉遣いに気をつけなければいけないやはり手本になるためには親が正しい言葉遣い、きれいな言葉遣いをしなければいけないということ。夫や周りの人に言われてやっと気づく人も。「下の娘が私の口調にそっくり。『もっと優しい言い方があるでしょ!』と注意すると、旦那さんに『自分のことは棚上げだね』と言われて、最近反省しました」(三重県 30代女性)「先日、私の友だちに子どものしゃべり方がそっくりって言われました。悪い言葉も良い言葉も、親が使っていたら子どもも真似してしまうので、子どもの前だけは言葉遣いに気をつけています」(神奈川県 40代女性)「私の話し方のクセが似ちゃってます。言葉遣いを気をつけないと…」(千葉県 40代女性)■大人になれば使い分けができる?なかには、大人になれば自然と使い分けができるようになるから、子どものうちは心配しなくてもいいのではという人もいました。そのときに正しく話せるようにするためにも、親としては正しい言葉遣いをして接するに越したことはないですね。「まあ、気にすることないと思いますよ。私たちも若いころは、言葉遣いで注意されたものです。でもある程度の歳になれば使い分けられます。大きくなっても使い分けできなければ、ただのバカですね」(神奈川県 40代女性)「ちゃんと場所や相手で使い分けできたらいいんじゃないかな。仲間内なら悪い言葉遣いで結束を強めたりすることもありかと思います」(滋賀県 30代女性)Q.お子さまの言葉遣い、気になるときがありますか?アンケート回答数:5123件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年12月20日ウーマンエキサイトをご覧の皆様、こんにちは、ぺぷりです。おませな5歳娘と、イヤイヤ期真っ最中の2歳息子、単身赴任中の夫との、なんてことない日常漫画を描かせていただいています。今回は、子どもたちから言われた、ちょっとショックな言葉についてです。まずは娘編。そんな本気でショックな顔をされたら、さらにショックをうけちゃうじゃないですか。もっとも、わが子たちからはよく言われるので、最近慣れっこになりつつもありますが…。それにしても、おしりザラザラなの、本当になんでなの?!(え?! 私だけ??)お次は息子編。 息子はもう赤ちゃんじゃなかったんでは…??(第2話参照)都合のいい時だけ赤ちゃんになる息子なのでした(苦笑)。でも、赤ちゃんかどうかは置いといて、くやしいかな、本当に最近身体中のしわしわ具合がレベルアップしました。大人のようにオブラートに包んだ言い方が、まだ難しいらしい子どもたち。曇りなき眼で、純粋な疑問や質問を投げかけてこられるとタジタジしてしまいます。それがコンプレックスを刺激するようなことだと余計に…(涙)。母はまだいいけど、外で人に言っちゃダメだよと言うものの、子どもにとっては他意も悪意もなくただの疑問。言っていいことと悪いことの判断が難しい。なので、自分が相手の立場になって、「もし自分が言われたらどう思うか」を基準に判断してねと伝えました。人とコミュニケーションを取るって本当に難しいし、それを子どもたちに噛み砕いた言葉で教えていくのもまた難しい。母自身も勉強したり試行錯誤したりしながら、これからも頑張って母やっていこうと思います。
2017年10月20日大人になればなるほど人生は辛いです。でも、大人になればなるほど、自分を助けてくれる周りの人は減っていきます。辛いときに自分を一番救ってくれるのは、恋人だったりしますよね。みなさんも、いつかくる彼氏にとって辛い瞬間に、あなただからこそできる、底抜けに優しい言葉をかけてあげてくださいね。そこで今回は、10〜20代男子に「彼女に言われて「救われたー」な言葉」を聞いてみました。■1.「仕事やめていいんだよ」「マジで仕事が辛い時期に、彼女に相談したら、ものすごくすんなりと『仕事なんてやめてもまた見つけられるし、気楽にやりなよ』って言われてすごく気が楽になった」(営業/24才)本当にやめはせずとも、「やめてもいいんだ」って思えるだけで、随分と気持ちが楽になりますよね。「頑張らなきゃ」って生真面目さは、逆境時には自分を苦しめます。窮地にあるほど、「ま、どうでもいいことなんだけどねー」と肩の力を抜くのは大事。男子は、「仕事がまともにできないなんて、彼女に恥ずかしい」みたいなプライドベースな思考があるので、彼女のあなたがこういったセリフをかけてあげることには、すごく意味があります。■2.「全部君の周りのせいだよ」「彼女に悩んでるとき、『自分が悪いかもなんて一ミリも思わなくていいよ。全部周りが悪いんだって思うと、すごく楽だよ』って言われて、斬新すぎる考え方だけど、少し救われた」(大学生/21才)「自分は少しも悪くないんだって思いなさい」なんて道徳じゃ絶対に出てこない教えだけど、けど、反省したってどうしようもなくて、むしろ、反省なんてするだけ無駄で、周りのせいにしとく方が楽でいられる不条理ってたくさんありますよね。彼氏にとって最大の味方であるあなただからこそ、かけてあげられる一言です。■3.「私はB専だから」「自分は全くイケメンではないですが、彼女に『私イケメン嫌いだし、B専だから大丈夫だよ!』って言われて、嬉し涙か悲し涙かわかんないような涙が出てきた」(公務員/25才)それは嬉し涙でしょうね。絶対に。こんな感じで、コンプレックスを認めつつ、かつそれを受け入れてあげるような発言は、恋人ならではのものですよね。少なくとも、私はコンプレックスそのものを否定しちゃうような生ぬるい擁護よりも、よっぽど救われると思いますよ。■4.「ずっと一緒にいるからね」「一番は、『私がいるから大丈夫だよ』ってのだよね。どんだけ大変なときでも、彼女がいてくれればかなり乗り切れるんで、そのことを再認識させてくれるこの言葉は偉大です」(専門学生/19才)結局、これが最強ですね。もちろんこの先別れるつもりなんてないにしても、改めて、「ずっといるよ」と伝えてあげることはとても力になるはず。■おわりに彼氏が困ってるときや辛いときこそ、彼女であるあなたの出番。ここぞとばかりにやる気を出して、「彼女いないと、俺は辛いときどうやって乗り越えたらいいかわかんないよ!」と思わせてあげましょう。(遣水あかり/ライター)(ハウコレ編集部)
2017年10月18日悩み相談広場に「お姑さんや周りの人たちから『子どもはまだ?』としょっちゅう言われてつらい」という投稿がありました。街頭鑑定でも、「子どもができない」という相談があります。不妊治療中だったり、人工授精を考えていたりという人がいる一方で、最初から「私、子どもはいらないんです」とハッキリ言う人もいて、いまは本当にいろいろね。結婚して5年経つ30歳前の女性は、交際中も体の関係がなく、結婚後も夫婦は別室で寝ている。赤ちゃんがほしいので、これからどうしたらいいでしょうか? という相談で来ました。結婚10年で、はじめは夫婦関係があったけれど、それも数年。出産を考えると年齢的に迫られている。離婚したほうがいいのかという人も続けてきました。共通しているのは、夫婦関係・子どもを持つこと以外の不満がないことです。夫はちゃんと仕事して、マジメに家に帰ってくる。他に女性がいるけはいもない、お互い愛情がないわけじゃない。でも、自分は子どもがほしい、けれど夫は相手にしてくれない、こんな状態だとだれにも言えないし、どうしたらいいかわからない…そんな女性が増えているように思います。 乱暴な言い方だけど、特にコンピュータ関係の根をつめる仕事の夫たち、深夜帰宅が続く夫たちの姿が見えてきます。そして、自分も仕事をしていて夫が疲れていることが実感でき、無邪気に迫ったりできない妻たちの姿も…。さらに、そんな妻の中でも性格的に「相手が言い出さないなら、自分から無理を言っちゃいけない」とひとりで飲み込んでしまうようなタイプが多いようです。私は、夫婦の相性や運勢をみて、好きで結婚したことを確認して、「このままではダメだと思ったら、夫と話し合いなさい」と励まします。けれどね、女として母としての幸せを追求するのか、この夫と生きていくのかは、私が考えることじゃないの。「あなたが考えることでしょう?」と言います。「そうですね。本当にそうですね」とうなずいてくれる女性の帰るところを見送って、「幸せになって」と思わずにはいられません。 実力桁違いの母が直近1年を詳細鑑定※あなたの人生に今後起こること
2017年10月13日かわいいって言われたい♡いくつになっても、かわいいは魔法の言葉です。かわいいは女の子をさらにかわいくする魔法の言葉♡でも、どうしたら、かわいいって言ってもらえるようになるのでしょう?かわいいって言われやすくなるために、お金をかけるべきパーツ、ベストスリー!!どうしたら「かわいい」って言ってもらえる?かわいいって言われたい♡いくつになっても、かわいいは魔法の言葉です。美人ですねって言われるより、なぜか「かわいい」って言われるほうが嬉しかったりするもの。かわいいは女の子をさらにかわいくする魔法の言葉♡でも、どうしたら、「かわいい」って言ってもらえるようになるのでしょう?どこを頑張ったら、「かわいい」って言ってもらえるの?「かわいい」って言われやすくなるために・・・、かわいいって言わせるために、お金をかけるべきパーツ、BEST3!!「かわいい」には、”お金”がかかる何にもしなくてもかわいいのは、子供のうちだけ。女の子は成長するにつれ、かわいいって言わせるためには、どうしても努力が必要になるのです。似合う髪形を探したり、肌に潤いを与える化粧水や美容液を使ったり、服にだって気を使います。そう、かわいいにはお金がかかるのです。もちろん、お金をいくらでもかけられれば、美容院で髪をつやつやにし、高級美容液を次々試し、ファッションだって流行りのものや、質の高いものを好きなだけ手に入れられます。ですが、現実的にはお金をかけるにも限りがありますよね。何でもかんでもお金をかけてはいられない、そんなときは、的を絞ったケアをして、かわいいをゲットしましょう。お金をかけるべき”パーツ”「BEST3」!お金をかけるべきパーツはやっぱり、面積が大きくて、女の子らしさを存分にあらわしてくれるパーツです。まずは髪!!サラサラ、くるくるとアレンジし放題で、個性も女の子らしさも存分に表現してくれる髪は、やっぱり大事な存在です。次に肌。肌がきれいだとやっぱりかわいく若々しく見えてくるもの。肌がきれいな子は同性から見てもかわいらしく見えるものです。最後に胸。胸のふくらみは女の子にしかない魅力的なパーツ。胸のラインがきれいだと、服もきれいに着こなせますし、全体に柔らかく、女の子らしい雰囲気が出るようになります。恥ずかしさもあって、ケアが手抜きになりがちなパーツですが、しっかりケアしてあげましょう。1.やっぱり「髪」は鉄板の”イメチェン”パーツ!髪は目につきやすい部分であり、面積的にも大きなパーツです。髪がつやつやとしていると、顔も若々しく見えますし、似合う髪型でいることは、「かわいい」には非常に重要なポイントです。髪にはお金をかけてしっかりとケアしてあげましょう。少しいいシャンプーを使うだけで、髪のツヤはまったく変わってきます。髪型の中でも特に重要なのが前髪です。後ろや横の髪の毛を1センチ切っても、周囲で気づく人はなかなかいないでしょう。ですが、前髪を1センチ切ると、顔の雰囲気がガラッと変わってきます。前髪を横に流したり、のばして左右に振り分けたりと、前髪のほんの少しの変化でイメチェンが可能です。「髪は女の命」なんて言われた時代もあるくらい。しっかり力を入れてケアしたいパーツです。2.「肌」がつるつるだとやっぱり”かわいい”♡すべすべお肌はどうつくる?肌がきれいな女の子は、同性から見てもかわいらしいもの。少しでも肌をきれいにするために、投資すべきは、美容液です。美容液には、その名のとおり美容に良い成分がたっぷり含まれています。他のスキンケア用品に比べ、有効性が高く、お金をかけるべきは、まず美容液でしょう。逆に化粧水は安いものでも構わないので、たっぷりと、惜しまず使うようにしましょう。必ず、2度3度づけをして、肌に水分をしっかりと届けましょう。そして、お肌のケアは内側からも、ぬかりなく行いましょう。野菜や果物、質のいいたんぱく質をしっかりとって、生まれ変わるお肌によい栄養を届けましょう。特に、調味料はオーガニックのものなどよいものを使うようにしてください。安い調味料には、添加物が入っていることが多いので、場合によっては肌にダメージを与えてしまいます。3.「胸」は女の子にしかない”かわいい”パーツ!徹底的にケアすべし!!胸はケアを怠りがちな人も多いパーツですが、女の子を魅力的に見せるためには重要な部分!手抜きは許されません。ボディケアをしても、手足の保湿どまりで、胸にはクリームをつけていない、なんてことにならないよう、入念に保湿をしましょう。そして、何よりも、ブラをきちんとすることで、形が崩れず、ふっくらとしたハリを保つことができるようになります。ブラは胸をしっかりとホールドしてくれるものを選び、サイズもしっかりと測ってから購入しましょう。ブラトップのような簡単なブラは、つけていて楽ちんではありますが、胸が垂れる原因にもなりますので、出来ることなら避けたいアイテムです。パーツをケアして「かわいい」って言われよう!「かわいい」は魔法の言葉です。かわいいって言われると気持ちが上がって、もっとかわいくなるために頑張りたくなるものですよね。異性にも同性にも、毎日いっぱい「かわいい」って言ってもらえるように、パーツケアを頑張りましょう。頑張ったご褒美は、「かわいい」っていう魔法の言葉です♡
2017年08月12日最近めきめきと言葉の増えてきた息子。どうやら喋れるようになったら言いたかったセリフがあったようで…。「我慢して」なんて、私はあんまり言ってないはずなのに、どこで覚えたんでしょう?「仕事中だからちょっと待っててね」は毎日のように言ってるから、これは納得いきました…。
2017年04月09日こんにちは。イラストレーターの栗生です。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介しています。「子どもの言い間違い」は今回で最後です。それでは珠玉の作品をご紹介してまいりましょう!子どもの言い間違い1(義祖父の頭のハゲを見て)ジィジィ、あたまとけてるよ…(6歳男の子のドキっとする言葉) いこーよ:2016年1月の「今日のひと言」より 言い間違いではないですが、豊かな表現力に感銘を受けました。わかるわかるよ、髪の毛が溶けちゃったみたいだよね。ハゲの新しい概念を教わった気がします。子どもの言い間違い2富士サファリパーク→富士オサワリパーク(パパ爆笑)(9歳女の子のドキっとする言い間違い) いこーよ:2015年10月の「今日のひと言」より 「サファリ」と「オサワリ」って、似てるんだ…!という素晴らしい気づきを得ました。子どもの言葉からは学ぶことが多いです。それにしても「オサワリパーク」、非合法な匂いがプンプンします。子どもの言い間違い3やまたろうのおうち(やまたのおろち)、読んでほしいな(9歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年4月の「今日のひと言」より 日本の昔話の中でもかなりのアクション大作であろう「やまたのおろち」ですが、言い間違った結果、一気にハートフルな童話っぽくなりました。予想外の角度から繰り出される子どものひと言、楽しませていただきました。「本日のひと言」には、言い間違いの他にも「大人びた一言」「名言」「キュンとした一言」などがあり、こちらも名作ぞろいです。ご紹介できなかった言い間違いも本当にかわいいです。子どもの言葉の世界、ぜひのぞいてみてくださいね。
2017年04月03日こんにちは、イラストレーターの栗生です。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介しています。それでは参りましょう、今回は「思わずドキッとした言い間違い」をお送りいたします!子どもの言い間違い1ママ、その服におう(似合う)ね!(5歳女の子の言い間違い) いこーよ:2017年7月の「今日のひと言」より (お帰りなさい!と言おうとして)お帰りください!(5歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年8月の「今日のひと言」より 言われた方は動揺してしまいそうな言い間違い。一文字変わるだけで全く意味が変わってしまいますね…! 言われた方はついつい突っ込みたくなってしまう言い間違いです。子どもの言い間違い2じぃじが上手く言えず、「じじい!」(3歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年9月の「今日のひと言」より 私がおじいちゃんだったら「思春期も来てない孫にじじいって言われた…」と寝込んでしまうこの言い間違い。しかし、じいじとばあばは言い間違えそうな要素が満載です。子どもの言い間違い3(消防車を見て)ぼーぼーしゃあったよ!(2歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年9月の「今日のひと言」より 水どころか火炎噴射器から火を噴出しそうな雰囲気の車です。もしくは車自体が燃えていそう…。男の子が大好きな働く車が勢いをまして走っているのが目に浮かびます。次回「栗生ゑゐこの子どもの言い間違い」は最終回! お楽しみに!
2017年03月13日こんにちは、イラストレーターの栗生です。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介しています。前回のとうもろこしの回では欲張ってたくさん紹介しすぎてしまったので、今回は厳選素材をじっくり味わいたいと思います。個人的にアツい、「複雑系」の言い間違いです。子どもの言い間違い1トイロットッペペーパーもうないよ~(4歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年9月の「今日のひと言」より 便座から転がり落ちていきそうな勢いのある言い間違いです。わが家の2歳児も「イノシシシ」とか「パンダダダ」と通常より文字数が多めになってしまうのですが、若さゆえなのでしょうか。子どもの言い間違い2今日ね、保育園でしゃしゃんぽぽん(しゃぼん玉)したのー、いいでしょー!(4歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年5月の「今日のひと言」より なんかすごくかわいいしリズムもいいので、みんなもうシャボン玉じゃなくてしゃしゃんぽぽんでいいんじゃないかな?(提案)子どもの言い間違い3ママー!ペッロッポッポル(ペットボトル)落ちてるよ~!(2歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年5月の「今日のひと言」より 2歳ってまだスラスラとは言葉が出てこない時期だと思うのですが、一生懸命言おうとしているのが伝わってきてキュンとします。「た」行がどこかに行っちゃったのがかわいいです。次回は、口から発せられた瞬間思わず息を飲んでしまいそうな「危ない言い間違い」をご紹介いたします。どうぞお楽しみに!
2017年03月03日こんにちは。コソダテフルな毎日のちゅいママです。男の子3人(小2・5歳・2歳)のママです。夫に言い出せなかった食事のことウーマンエキサイト=エキサイトなウーマンしか見ていない可能性大なのですが、ワタクシ、ここであえて世のご主人達にお願いしたいことがあるんです。とか言いつつ、 週末になると、土日のどこかしらで外食することが多い我が家。夜ご飯を食べにいくよりかは、お昼ご飯が多いかな。夫自身も、こう申し出てくれるし、ときどき奢ってくれたりもします。夫の気遣いはありがたいけど、実は外食もママは休む暇なしお気遣い、非常に…! ひじょ~~~にありがたいのだけれど、実は外食したからといって楽できるかというとそうでもないんです。いや、語弊があるな。楽なのは楽。洗い物しなくて済むし。ただ、あと一個付け足すだけで、1アップ確実!あのですね。たまには、妻一人で座らせてほしい。我が家では暗黙のルールで最年少の子どもはもれなく私の隣に座るという仕組みになっておりまして。長男が赤ちゃんの頃は長男が私の隣。次男が赤ちゃんの頃は次男が隣。そして今は三男が私の隣。つまり、この8年ずっと私の隣には手助け必要な幼児が。ママの横に手がかかる子どもになりがち最悪な時には、こんな席割りになることもあって。 も……もう、バランスおかしいやん。私、右も左も何食べたんだかよくわかんない。こないだも、ちょうどこの席割りの時がありまして。しかも、よりによってラーメン屋。激務。子ども自身が私の横じゃないと嫌だっ! って言って聞かなかったので仕方がなかったのですが、私がラーメンにありつける頃には、麺びよーーーーーん。(のびのび)外食だけじゃなく、普段の食事も…そもそも外食に限らず、普段の家での食事も、私はまず三男に食べさせてから自分の食事に取りかかる毎日。夫は人生において食にかける情熱が大きく、ごはん中に邪魔されたり、子どもに横取りされたりするのがあんまり好きじゃないタイプ。私は自分のプレートから子どもに分けたり、とりあえず子どもを先に食べさせて残ったものを食べるっていうのが身に付いてしまったので、そういうものだと思って過ごしてきたんだけれど…子どもの面倒を見ているうちに、ママのごはんが冷え…夫気付かずこないだフードコートで、我が家のような家族を客観的に見た時に思ったんですよね。赤ちゃんに離乳食を食べさせてるうちに、旦那さん食べ終わっちゃった!そして、奥さんのごはんはすっかり冷めている。たぶん、旦那さんからしたら気づいてもいないし、奥さんも当たり前のこととしてやってるんだと思うんです。私もこういうもんだと思って今までしてきた事なんだけれど、客観的に見た時に、あぁ~~、たまには、温かいものを温かいうちに食べさせてあげてほしいな。って思ったんだよね。(要するに自分に向けて言いたかったんだと思う。)夫の少しの気遣いに、妻は喜ぶはず!24時間子どもと一緒にいる主婦にとって、3度の食事は常に子どものペース優先。子どもの残り物食べずに自分は自分で食べればいいじゃんって言われそうですが、そうもいかないんです。というわけで世のご主人達。休日の楽しい外食、たまには、「子どもは僕が食べさせるから君一人で先に食べなよ」って言ってくれたら、こんなに嬉しいことはないです。泣いて喜びます。うちのように8年間も同じ状況が続く事にならないよう…今ならまだ間に合う!?是非、言ってみてください。
2017年03月02日「DINKs」という言葉も一般的になり、結婚しても子どもを持たないことを選択する夫婦も増えています。また、あえて子どもを作らない・持たないことを選択したわけではなく、さまざまな理由によって子どもを持つことができなかった夫婦も少なくないでしょう。しかし、子なし夫婦への世間の風当たりはまだまだ強く、時に心無い言葉をかけられることもあります。中には、何の悪気もなしに相手を傷つける発言をしてしまっている人もいます。必要以上に気を使ってギクシャクする必要はけしてありませんが、子どもがいない夫婦の心情を理解すること も大切だと思うのです。そこで今回は、結婚しているけれど子どもがいない女性たちにインタビューした、「子どものいない夫婦に言ってほしくない言葉」をご紹介したいと思います。●(1)「子ども作らないの?」『職場の後輩に「結婚して何年ですか?」と聞かれたから、「6年になる」と答えたら、「え、何で子ども作らないんですか? 」と聞かれて答えにくかった。不妊治療をしてるけど、あまり人に言いたくないし、「欲しいけどできない」と答えたら雰囲気を悪くしそうだし、回答に困る』(37歳女性/会社員)『若いうちに子どもを産んだ友達やデキ婚した友達に会うと、必ず「まだ子ども作らないの? 」と聞かれる。「もう少し二人の時間を楽しみたくて」って2年前くらいには嘘ついたけど……。本当に仲の良い友達には子どもができないことを話してるけど、そうじゃない人には言いたくない。なんとなく、変な意地があって(苦笑)』(36歳女性/公務員)これは必ず1度は誰かしらに聞かれることです。「欲しくないから」「子どもがあまり好きじゃないからいらない」「欲しいけどなかなかできなくて」……本当のことを答えても、なんだかどれも波紋を広げそうで答えにくいんですよね。自分から子どもを作らない理由を話さない限りは、非常にデリケートなことなので聞かないでいただきたいです。●(2)「親にならないとわからない」「人の子の親になればわかるよ」『友達が子育ての愚痴をひたすら語ってきたから、「うん、大変だね」って話を聞いていたのに、「親にならないとわからないよ 」って言われたときはなんだかショックでした』(35歳女性/会社員)『子持ちの友人たちと久々に集まって食事していたとき、子どもの成長に感動した話でみんなが盛り上がっていたので、「すごいねぇ」とか笑顔で相槌を打っていたら、「○○ちゃん(私)も人の子の親になればわかるよ 」と言われた。見下されてるみたいで嫌だった』(39歳女性/パート)親になりたくてもなれないというコンプレックスのある人がそんなことを言われたら、とても傷つきます。あえて子どもを持たないという選択をしている人だって、そんなことを言われたら「子どもがいなきゃ半人前」と言われているようでショックです。●(3)「子どもがいないとラクでいいなぁ」『「子どもがいないとラクでいいなぁ。自分の時間を自由に使えていいなぁ 」と言われると、悪気はないんだろうけど腹が立つ。別に子どもがいなくても仕事してるからラクでも自由でもないし。かといって、専業主婦になったら「子どもがいないのに専業主婦なんて……」って言われるんだろうしなぁ』(36歳女性/公務員)これはついつい言ってしまいそうな一言ですね。でも、子どもがほしいと思っている人にはカチンとくるでしょうし、子どもがいない人=ラク、自由と決めつけられるのは嫌なものなんです。●(4)「旦那と二人だけの生活なんて考えられない」『「ずーっと旦那と二人でしょ?よく飽きないね」とか、「子どもができると旦那のことなんて男として見れないわー」「私は旦那と二人だけの生活なんて考えられない 」とか、実は地味に傷つくんだよね。子どもがいないんだから、二人でいるしかないじゃんって感じ。悔しいから、「全然飽きないよ。週末はいつも二人で外食したりデートしたりしてるし、手もつないで歩くよ」って自慢してる(笑)』(35歳女性/会社員)これは、純粋に「夫と仲が良くて羨ましい」と言われている場合もありますが、子どもがいないことを遠回しに批判されていると受け取ってしまう可能性もあります。----------いかがでしたか?中には何気なく言ってしまいがちなこともあるかと思います。でも、何気なく言った言葉で傷ついている人がいるのも事実です。「そんなことで傷つくの?」と思われる方もいるかもしれませんが、先に述べたように、子どもがいない理由は夫婦によってさまざまです。人によっては、公にしていなくても実は深い事情を抱えている可能性もあります ので、心に留めておいていただけたら嬉しいなと思います。●文/パピマミ編集部●モデル/福永桃子
2017年02月21日こんにちは、イラストレーターの栗生です。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介しています。今回のテーマは前回に引き続き「新たな食べ物の誕生」です。まずは定番、お子さま言い間違い界における頻出ワードを見ていきましょう。子どもの言い間違い1ねぇママ、コチョレート買って~!(8歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年12月の「今日のひと言」より 今日、おかさな食べたーい!(5歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年6月の「今日のひと言」より 僕ね、とうもろころし、大好きなんだぁ~!(3歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年8月の「今日のひと言」より チョコ→コチョ、おさかな→おかさな、などはわが家の4歳児もよく口にしていました。正解がなんだかわからなくなる野菜第一位と言えば、とうもろこし。ろ・こ・しの並びがひっくり返り、息の根を止められそうな殺伐としたネーミングになってしまうのも仕方ありません。子どもの言い間違い2 続いてはあの人気アニメの言い間違いです。しょくぱんまんが言えなくて「ぶっぱんまん」(2歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年7月の「今日のひと言」より 「しょくぱんまん」が言えなくて…パン!!(1歳女の子の名言) いこーよ:2016年9月の「今日のひと言」より (しょくぱんまんを見て )パパ「これは誰かな~?」娘 「とうふ!!!」(2歳女の子の名言) いこーよ:2016年10月の「今日のひと言」より (寝起きのパパを見て)髪型がショクパンマンみたーい♪(5歳女の子の名言) いこーよ:2016年10月の「今日のひと言」より 幼児に大人気のあの食べ物キャラクターたち。しかし、もしかして知名度がイマイチなのでしょうか…。そして、寝起きのお父さんの髪型、上の方が膨らんでいたのでしょうか…。謎が深まるばかりです…!子どもの言い間違い3 最後は思わず突っ込まないではおれない、ドキドキの言い間違いです。スクランブルエッグ(スクランブル交差点)、青になったよ!!(8歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年6月の「今日のひと言」より けつもん(おつけもの)食べてもいーい?(5歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年6月の「今日のひと言」より ママ、ちんぴらごぼう作って(4歳女の子の言い間違い) いこーよ:2015年10月の「今日のひと言」より スクランブルエッグはずっと黄色だよ!とつい突っ込みたくなってしまいました。「けつもん」…闇世界の隠語のような響きを感じるのは私だけでしょうか。無駄にドキドキしてしまいました。最後の言い間違いはお外で言わないようにしようね!と肩を掴んでアドバイスしたくなります。子どもの斬新な言い間違い、次回もお楽しみに!情報提供 子どもとお出かけ情報 「いこーよ」
2017年02月13日こんにちは、イラストレーターの栗生です。寒さが身にしみる時期、子どもたちの言い間違いでほっこりさせていただきましょう。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いを、イラスト付きでご紹介しています。今日のお題は「新たな食べ物の誕生」(前編)。このジャンルは豊作ですので前編と後編に分けてご紹介したいと思います。子どもの言い間違い1(苺を見て)トマトあったよ!(3歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年7月の「今日のひと言」より にんじんを見て「なすび!」(1歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年10月の「今日のひと言」より 私もトマトを見て「卵」と言ったり、夫を子どもの名前で呼んだりすることがよくあるので、他人事とは思えません…。しかし、子どもの純粋無垢な言い間違いには心を打たれるものがあります。子どもの言い間違い2 ナンデトコトコ(ナタデココ)って美味しいよね(3歳女の子の言い間違い) いこーよ:2015年12月の「今日のひと言」より 大人でもちょっと言いにくいナタデココが「ナンデトコトコ」という新ワードに変身。てっきり大人の言うことすべてに対して、「なんで? なんで?」って疑問を投げかけながらトコトコ歩く幼児のことかと思ったら違いました。子どもの言い間違い3 スケバッティング(スパゲッティ)大好き!(5歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年11月の「今日のひと言」より みなさんはどんな絵を想像しましたか? 私は「遅刻遅刻~!」と言って走ってきたスケ番同士が、道端でバッティングしてスパゲッティになった様を想像しました。大人では予想もつかない子どもの言い間違い。次回後編もどうぞお楽しみに!情報提供 子どもとお出かけ情報 「いこーよ」
2017年01月24日こんにちは、イラストレーターの栗生です。今年も「栗生ゑゐこの子どもの言い間違い」をどうぞよろしくお願いします。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介しています。さて、今回の言い間違いテーマは「融合」。似ていたり対になっている言葉がごちゃまぜになり、その結果いい感じの言い間違いになったものをご紹介いたします。子どもの言い間違い1ママ「右と左どっちにする?」息子「みだり!!」(8歳男の子の言い間違い) いこーよ:2016年5月の「今日のひと言」より このやりとりのスムーズさ、そして一呼吸おいてやってくる「みだり」の破壊力。発した本人はおそらく知らない、まったく関係のない言葉が登場してしまったところに言い間違いの趣が感じられます。子どもの言い間違い2 (お帰りとただいまが一緒になって)おかいまー!(2歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年9月の「今日のひと言」より 帰宅する側と迎える側の気持ちが溢れて一体となってしまったかのような言い間違いに、思わず微笑みがもれてしまいそうです。子どもの言い間違い3 (パパとママが混乱して) マパ~!!(1歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年9月の「今日のひと言」より パパとママがこんがらがって「…パマ!」(3歳女の子の言い間違い) いこーよ:2016年6月の「今日のひと言」より 「お父さん」と「お母さん」を一発で呼べるスーパーワードが誕生しました。子どもの発声の勢いと、途中で「あれ、ママとパパどっちを呼ぶんだっけ?」という戸惑いを同時に味わえる言い間違いです。大人の想像を超えてくる子どもの言い間違い。次回もお楽しみに!情報提供 子どもとお出かけ情報 「いこーよ」
2017年01月11日恥ずかしいくらいに孫煩悩な私の母。ドライな私にはムリ…出典 : 長男がまだ発達障害と診断される前のことです。こだわりが強い、癇癪をおこす、夜泣きがひどい…そんな息子のお世話に疲れたときは、隣県に住む母を我が家に呼びつけていました。少し息子の相手をしていてくれるだけでも本当にホッとする時間で、私は母と息子が遊ぶのを遠巻きに見ていました。そんなとき、いつも母は息子に言うのです。「Aくん、だぁ~~~いすき!!!」息子を抱きしめ、しつこいほど「大好き」「大好き」と言うのです。それはもう見ていて恥ずかしくなるほどで、「孫はカワイイって言うけどさあ…」と私は少々呆れていました。感情を込めて絵本を読むことすら恥ずかしいドライな私ですから、「こういうベタベタな子育てはできないんだろうな~。」と冷静にその様子を見つめるばかりでした。母が繰り返す、「大好き」という言葉の意味出典 : 息子が1歳半くらいの頃、いよいよこの子は自閉症ではなかろうかと私が悶々としていたある日も、「Aくん、だいだいだぁ~~~~いすき!!」と母の様子はちっとも変わりませんでした。息子に障害があっても私は彼を愛し続けられるのだろうかという局面で、「大好き大好き」の出血大セールは横目で見ていて羨ましいほどでした。そんなとき、少し引き気味でその様子を見ていた私に、母が言ったのです。出典 : 「おかんはね、Aくんが頑張ったからでも、いい子だからでもなくて、AくんがAくんだから大好きなんだよ、って伝えてるねん。あんたたちもそうやって育てたのよ~、覚えてへんの?」もちろん、残念ながら覚えてはいません(笑)そして当時の私はその言葉さえも正直むず痒く、「いや~~、ぜんぜん覚えてへんわ!残念やったな!」と返してその会話は終わりました。息子が手に入れた素敵な言葉。それは、これまでのどの発語よりも明確で温かな言葉だった出典 : その後2歳近くになり、発語もあるのかないのかわからない息子。私は言っていることが「でんしゃ」のように聞こえたら「よし!電車ゲット!!」と、発語したであろう単語を必死で書き留め、その語数に躍起になっていました。そんなある日、母に息子の面倒を見てもらっていたところ、驚くことが起きました。「だいっきーーー」息子が「大好き」と言ったのです。出典 : 「きゃ~~、大好きやって!聞いた!?ばあちゃんもAくんが大好きい~~~~!」いつもなら大好きという「単語を発した」ことに大喜びするはずの私ですが、そのときの喜びは少し違ったものでした。「電車」「りんご」「犬」「パパ」「ママ」…言って欲しい言葉はたくさんあったはずですが、それより何より素敵な言葉を手に入れた息子。その瞬間、私は「ああ、もうこの1語だけでもいいや」とすら思いました。「大好き」が溢れる生活が変えたもの出典 : その頃からすっかり受け継いでしまった息子の「大好きだよ」出血大セール。実は5年経った今でも続いています。そして、それまで続いていた「息子の発語を書きとめること」も「意味のある言葉を増やすための促し」も、その後はぱったりとやらなくなりました。息子は私の隣で、5分に1回は「ママ、大好きだよ」と言ってくれます。…言ってくれます、と言っても明後日の方向を向いて、ときには他のことをしながら、口癖のような挨拶のようなものではありますが。それでも「大好き」と言われることや、その言葉が溢れる生活は、私をとても穏やかな気持ちにしてくれます。保育園や療育のお友達や先生にもたくさん「大好き」と伝え、「大好き」をもらっている息子もとても幸せそうです。そして私もずいぶん変わりました。いつの間にか絵本をオーバーリアクションで読むことも、手遊びで張り切ることも、そして我が子に「大好き」と言うことも全く恥ずかしくなくなりました。年齢のせいもありそうですが、とにかく息子から「大好き」「大好き」と言われているうちに、「おはよう」「行ってきます」の感覚で「大好き」が言えるようになったようです。褒めることよりも伝えたい気持ち出典 : 何かができたから「えらいね」、そこまでの過程を「がんばったね」…こうした言葉がけは子育ての上でとっても大切なものだと思います。しかし、なんの条件や見返りもなく「あなたがあなたであるからこそ大好きだ」と伝えることも、人と人とのシンプルな関係の上でとても大切なのだと感じます。「大好き」と私や兄弟を育ててくれ、息子に素晴らしい言葉を教えてくれた母に心から感謝していますし、私もまたどの言葉よりも「大好き」という気持ちを子どもたちに伝えていける母でありたいと思うのです。
2016年12月20日こんにちは。イラストレーターの栗生です。幼子の言い間違い、それは誰もが通った道。そして思わぬ創造物や新たな概念との遭遇でもあります。この連載では、子どもとお出かけ情報 「いこーよ」 に寄せられた子どもの言い間違いをピックアップして、イラスト付きでご紹介したいと思います。本日のテーマは「新しい言葉の発明」。それでは早速見ていきましょう。子どもの言い間違い1 ねえお母さん、ヒフ(ムヒ)塗って~!(4歳女の子の言い間違い) いこーよ:2015年8月の「今日のひと言」より 惜しいな、ヒフは塗られる方だ! でも、確かに雰囲気は似ているかも? こんな面白い言い間違いを言われたら、何度でも思い出し笑いできそうです。子どもの言い間違い2 (キノコを見て)あ、きんきんこだ(2歳女の子の言い間違い) いこーよ:2015年11月の「今日のひと言」より 斬新かつかわいいこの言い間違い。その上キノコが菌類であることまで表現するというレベルの高さです。2歳児の言語感覚にしびれます。子どもの言い間違い3 ママ「おもちゃ屋さんに行こっか」息子「トイレザラス!」(3歳男の子の言い間違い) いこーよ:2015年11月の「今日のひと言」より さりげなく「レ」を入れちゃった! ママの脳裏に浮かんだものはきっとこういうやつだと思います。大人では想像もつかない子どもの「言い間違い」。次回はどんなおもしろいコメントが出てくるでしょうか。次回もお楽しみに!情報提供 子どもとお出かけ情報 「いこーよ」
2016年12月20日言葉の遅れ(言語発達遅滞)とは出典 : 言葉の遅れとは、発語や言葉を理解することが、生活年齢から予測される平均的な状態よりも大幅に遅れることをいいます。専門的な用語では、言語発達遅滞(げんごはったつちたい)といいます。子どもが言葉を覚え、話し始める時期は個人差がありますが、おおむねの基準としては、子どもが以下のような状態である場合には、言葉が遅れていると判断することができると言われています。・1歳半で、言葉が、意味の伴った言葉が2つ以下である場合や、簡単な指示の理解ができない場合・3歳で、「ジュース のむ」など2つの単語による言葉である2語文が出ていない場合「言葉の遅れ」といったときに、そのパターンは大きく分けると2通りあります。ひとつ目は、乳児期の時点では言葉が遅れていても、育ちの過程において、遅れが目立たなくなるような場合です。この場合は、「ただ言葉の習得が遅いだけ」、「育ちのスピードの個人差の範囲」と言えます。もうひとつは、発達や聴覚に障害のある可能性があり、その兆しとして言葉の遅れが生じる場合です。言葉の遅れは、発達の早期である乳幼児期において生じやすいです。乳幼児期の子どもの育ちは個人差が大きく、また性格や環境など様々な要因が関わっているため、言葉の遅れの原因を明確に特定することは簡単ではありません。乳幼児健康診査マニュアル|鳥取県母子保健対策協議会・鳥取県健康対策協議会母子保健対策専門委員会日本精神神経学会/『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)2014年 医学書院/刊中川信子/監『ことばの遅れのすべてがわかる本』2006年 講談社/刊言葉が出るために必要な3つのこと出典 : 子どもは、言葉を話すまでに、日常生活でさまざまな経験をする中で、言葉を発するための準備を行っています。その準備とは、大きく分けて「意味の理解」と「コミュニケーション」、そして「発音」です。この3つの要素が整って、はじめて言葉が出るに至ります。子どもは、他者の言葉とふれあう経験から言葉の意味がわかるようになります。子どもの頭の中に言葉が蓄積され、記憶された言葉が積み重なることによって、言葉の意味を理解できるようになります。言葉が出るまでには、子どもと養育者のコミュニケーションの積み重ねがあります。コミュニケーションは、最初は、養育者とのふれあいを通じて、体温や匂いなどを感じることから始まります。そして養育者と微笑みを交わしあったり、そして声のトーンやしぐさを真似するという模倣の行為といったものへと進展していきます。こうした人と人の交流の発達の延長線上に、言葉の出現があるのです。自分の思い通りの音を発するためには、舌や喉を動かしたり、肺から息を出したりすることを含めた体の使い方、体の育ちに支えられています。発話のために正しい音を選び出し、作り出すためには脳の働きが深く関連しています。これら意味の理解、コミュニケーション、思い通りに音を出すことのできる体や脳の機能が整ってはじめて、子どもの言葉は花開くのです。言葉の遅れの原因とその確かめ方出典 : 言葉の遅れが見られるときには、聞こえに問題がないかどうか確かめておくことが必要です。難聴や聴覚障害の場合には、聞こえを改善する訓練や治療、視覚的な手段を使ったコミュニケーションの方法を取り入れるために早めの対応が必要になるからです。1歳半、3歳の乳幼児健診のときにも、耳のきこえのチェックが行われますが、耳の聞こえは家庭生活の中で見つかることも多いです。心配なときには、以下のチェックリストを参照して、聴覚に問題がないか確認してみるとよいでしょう。赤ちゃんの耳のきこえ チェックリスト|栗原市ホームページ脳の聴覚野での処理に問題があるなどで、子どもが言葉の意味が理解できていないと、子どもの中に言葉が蓄積されていかないために、言葉の遅れが生じやすくなります。言葉の発達においては、言葉を理解することが先で、言葉を話すようになるのはその次です。言葉の意味がわかっているかどうか確認するために、名前を呼んだら振り向くかどうかや、「こっち、おいで」と呼びかけるとこちらへ来るかどうか、などを確認してみるとよいでしょう。以下の項目のすべてに当てはまるような子どもは、性格や環境などの何らかの理由で言葉が出るのが遅れているだけであると考えられます。・養育者が子どもとのコミュニケーションに難しさを感じない・たいていの言語的な指示が分かっている・特別なこだわりがない・生活習慣にも気がかりな点がないこうした場合は、たいていは年齢が上がってくるとともに自然と話すようになります。2~3歳になっても言葉が出なかったり、遅れている場合には、知的障害や、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害などの発達障害の可能性もあります。発達障害は先天性の脳の機能障害であるといわれています。障害があるかどうかは、言葉の表出のみによっては判断することはできず、他者との関係性やコミュニケーションの領域の発達にも目を向けることが必要です。発達障害のある場合、言語、非言語に関わらず、人との関わりにおいて発達の遅れまたは困難さが生じることがあります。以下を参照してください。①他者との情緒関係の問題視線や表情や身振りをもちいることが難しく、他者との間に愛着関係を築きにくいといわれています。また、感情の共有や興味の共有がむずかしく、人間関係を拡大しにくいといわれています。②コミュニケーションの問題言葉に限らず、指さしや身振りなど、非言語なやりとりを獲得することが難しいです。相手に対してものの受け渡しをしたり、ほしいものがあるときにも要求の声を出すことが少ないです。③活動の対象や興味の幅が著しく限られる活動や物事への興味関心の範囲が著しく狭く、特定の事物へのこだわりがあります。変化することへの抵抗が強く、道順や日課、空間への位置関係など「おなじもの」にこだわるような行動があります。また、手をかざしたり、ひらひらさせたり、行き戻りを繰り返したりなどの、反復行動がみられることもあります。白石正久/著『発達の扉<下>』1996年/かもがわ出版/刊p181-182.以上の例に当てはまる場合でも、一概に発達障害だと断定することはできません。「言葉が遅い」といわれる子どもの中には、「障害の兆しとして、言葉が遅い」場合と「ゆくゆくは発達が追いついていくけれど、今は遅れている」という場合の境目にいることが多いからです。自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害を含む発達障害に関しては、診断規定こそあるものの、乳幼児期は児童期以降に比べると発達のスピードには個人差が大きく、発達障害であるかないかの境界は曖昧です。言葉の育ちのステップを知ろう出典 : 言葉が出ない、あるいは遅れているときには、子どもが発達のどの段階にいるのかどうか把握をして、子どもの生活全体に対して働きかけていくことが大切になります。「言葉」の領域のことについて考えるとき、子どもの運動能力の育ちや、情緒面の育ちについて同時に考えることが必要です。ここでは言葉の育ちのステップについてお伝えするとともに、そのステップごとにみられるコミュニケーションや身体の動きの特徴についてお伝えします。Upload By 発達障害のキホン生まれてきてすぐの頃には、赤ちゃんは空腹や排泄などの不快な状態を表すために泣きますが、これは体の内部の不快な状態を表しただけで、特に養育者に向かって訴えたものではありません。生後間もなくは、泣くことでしか自身の身体の状態を示すことのできなかった赤ちゃんはやがて、「くー」や「あー」などの、柔らかい声を出すようになります。これは、赤ちゃんが「心地よい」「気持ちよい」と感じるときに多く発する声でクーイングと呼ばれています。だいたい生後2ヶ月頃に見られます。音を作る器官を発声が少しずつ育ってきている証拠です。そして、骨格が整い、口の奥にある音を作る器官が成長することにより、「あむ」や「ばぶ」などの、2つ以上の音のある声である喃語を発するようになります。次第に、周りの人や自分が発した音声が、意味のあるものとしてとりいれられてきます。また、音の調節と発声、肺から出る空気のコントロールができるようになり、発する喃語の発音もはっきりしてきます。この頃には、身体の動きも活発になり、興味のあるものを目で追ったり、手をのばしたりし、表情も豊かになってきます。リズミカルに身体を動かすバンギングと呼ばれる行動とともに、けらけらと快活に笑うようになります。喃語が出るようになってから数ヶ月くらいが経つと徐々に喃語は少なくなり、その代わりに指差し、身ぶり手ぶりが増えていきます。この時期になると、言葉を話すまでの一歩手前だといえます。指差しが出るのは、認知機能が発達し、言語が芽生えるきっかけとなる行動です。知っているものと知らないものをはっきり分け、知らないものは不安になるという心の状態も発達します。指差しをして認識する対象はモノだけではなく人にも向けられ、愛着関係のある人とそうでない人との区別がつくようにもなり、人見知りが出だす頃です。他者の視線の方向に自分の視線の方向を合わせようとする行動も現れはじめます。これは「共同注視」と呼ばれる認知行動で、自分と他者、間にあるモノの三項関係が徐々に成立するようになります。「子どもと他者が物を介して経験を共にすること」がコミュニケーションを獲得するステップには欠かせないので、温かく見守りながら関わりを持っていくことが大切です。ある特定の音声(マンマならマとンとマという音の組み合わせ)が、どの人にとってもほぼ共通するモノと結びついていくことがわかってくると、一語文という意味をもった言葉になります。一語分が喃語と異なるのは、意味をともなう言葉であるという点です。例えば、犬という意味をともなった「わんわん」、ご飯という意味をともなった「まんま」などです。これは、子どもが伝えたい事柄に対して、大人がそのものの名前を「まんま、ほしいのね」や「わんわんだね」などと伝えていくことにより、言葉が獲得されていきます。一語文が出るようになってから、数カ月すると、「わんわん、いる」「まんま、ちょーだい」などの、名詞と動詞の2つの言葉を使い、助詞のない簡単な文を話すようになります。最初の段階では散発的にしか出ないものですが、二語発話が本格的に使えるようになるのは、二語文がはじめて出てからだいたい2~3ヶ月後です。田辺正友/著・発達における機能連関に関する研究書 一言語発達と手指の機能の発達 (1981)/『奈良教育大学リポジトリ』言葉を育む2つのポイント出典 : 日常生活の中でできる、言葉を育むための工夫をお伝えします。言葉の遅れの場合には、専門家の特別な指導に頼るのもひとつですが、毎日の生活のかかわりの中で、本来の力を伸ばしていけることも多いです。言葉の獲得は、大人とのコミュニケーションを通して、準備され促されるものです。子どもと養育者という二者間における気持ちのつながりや、気持ちを共有することへの心地よさ、また肯定的な応答を十分に感じて、「通じ合っている」という喜びを味わっていることが大切です。具体的な働きかけとは、子どもの表情や行動や気持ちを察して、「まんま、おいしいねえ」「イヤだったのね」などと言葉にしてあげることや、子どもの声や言葉をもう一度繰り返すなど、さまざまなものが挙げられます。■子どもの興味関心に寄り添い、主体的な言葉を引きだす子どもが自分から注意を向けた対象について話しかけてあげましょう。視覚的な注意が向いているときに、耳から情報が伝わってきてくることで、情報を頭に取り入れることができます。例えば・走っている電車を見つめる子どもに対して、「電車だね」「早いね」などと、実物や経験に対して名称や状態を言葉をかけてあげることなどです。大人からの働きかけになかなか応じてくれない子どもに対して、大人が子どもの興味関心に合わせて話しかけることで、子どもの記憶に言葉を蓄積させることができます。■わかりやすい、はっきりとした言葉でゆっくりと話す大人に比べると、乳幼児期の子どもの聞きとる力は未熟で、人の声を聞き取ることに慣れていません。いつも言葉が聞き取れずにいると、話しかけられることや言葉を聞くこと自体に興味を失ってしまう可能性があります。小さい子や、言葉の遅い子に話しかけるときには、ゆっくり、はっきり、繰り返して、単語と単語の間に適当な間をおいて話してあげることが大切です。■2つの中から選ばせる2つのものを対比させながら提示して、その中からひとつのものを選びとる際には、注意が集中しやすく、子どもの能動的な気持ちが働きます。例えば、りんごとみかんを見せて「りんごと、みかん、どっちがいい?」「大きいクッキーと小さいクッキー、どっちがいい?」など2つのものを示して子どもが主体的に選択できる機会を設けるといいでしょう。2つのものを提示して選ばせるという過程は、大きい小さい、高い低い、長い短いという対比の概念を理解することにもつながります。子どもが、言葉で他者に何か伝えたいと思う気持ちが、自然と引きだされるような環境を整えることも大切です。■豊かな体験や経験を味わう言葉が出始める、あるいはまだ出ていない段階においては、子どもが外界の世界に興味関心をもって、自らかかわっていこうとする力を育てることが大切です。そのためには、具体的にものにふれたり、身体を使った遊びや活動を行ったり、見たり、聞いたり、味わったりと、五感の器官を十分に使って世界にふれあうことのできる環境を作り、子どものやりとりや遊びを豊かで楽しいものにすることを意識します。豊かな生活体験の中で引き起こされる、他者に自身の感じていることを伝えたいという思いが生まれ、それが言葉を引き出していくきっかけになります。■テレビをつける時間を減らすテレビからは、言葉や音楽が絶えず流れだしています。言葉を学ぶ段階である子どもにとっては、とても刺激の強い存在です。テレビを見せることが、必ずしも言葉の遅れにつながるわけではありませんが、一方的に言葉や音楽が流れてくるテレビからは、会話に必要なコミュニケーションを身につけることはできません。テレビ番組は、大人と子どもが一緒に楽しく過ごすための道具のひとつなので、つけっぱなしにせず、適度に利用する程度に留めておきましょう。■視覚的な手がかりを使う子どもは、ひとつの対象に対して注意を向けにくく、また取り込んだ情報を頭に留めておくという力が未熟です。また、言葉の意味がまだよくわからない子どもの場合には、言葉だけでは説明や、意味が理解できないことがあります。ですので、このような場合には、聴覚的な情報に加えて、視覚的な手がかりを使うことが有効です。例えば、ジェスチャーや、指さし、絵を見せるなど、目で見てわかる情報を使い、子どもの頭に情報が入りやすい工夫をしてあげましょう。言葉の遅れに気づいたときには、専門機関に相談したほうがいいの?出典 : 子どもの発育や発達には個人差があり、今までなかなか出なかった言葉がある日に急に出るようになるという事例もたくさんあります。ですので、ゆったりとした気持ちで子どもとのやりとりを楽しみ、ゆっくりでも構わないので、子どもの着実な育ちを支えることが大切です。これまでに何度か述べてきたように、乳児期の赤ちゃんの発達には大きな幅があるため、身体の成長などとともに、急に話し始めることは決して稀なことではありません。しかし、専門家に相談してみることで、療育の機会の提供や、思ってもみなかった子育てに関する情報を得られることもあります。気になることがある場合には、以下のような専門機関を訪れてみるとよいでしょう。小児科は子どもの病気の診療だけではなく、子どもの発達に関する悩みごとの相談にも乗ってくれます。より子どもの発達に詳しい専門機関などの情報も持っているので、地元の専門機関を紹介してくれる場合もあります。行政や自治体が実施主体となって行っている事業です。子育て中の親子が気軽に集い、交流や子育ての不安・悩みを相談できる場を提供することを目的として各地域に設置されています。無料で相談をすることができます。0~17歳の児童を対象として、育児の相談、健康の相談、発達の相談など、さまざまな相談を受け付けています。必要に応じて、発達検査を行う場合もあり、無料で医師や保健師、心理士、言語聴覚士などから支援やアドバイスをもらうことができます。基本的に予約制なので、あらかじめお住まいの市町村のウェブサイトなどを見て確認するようにしましょう。乳幼児健診は、各市町村の保健センターなどで行われているもので、赤ちゃんの病気の早期発見や予防と早期発見、そして順調に発達しているかどうかを確認するための検査です。保護者が普段の子育てで疑問に思っていることや、なかなか話す機会がない不安などを専門家に相談できる場でもあります。また、乳幼児健康診査は、同じ月齢期の赤ちゃんを育てる保護者も来ており、子育てを同じくする人と情報交換できる場所でもあるので、上手に活用しましょう。社会福祉法人やNPOが行っており、一人ひとりの子どもの発達について、言葉の面だけではなく、運動面やコミュニケーションの面についても総合的に判断して、個別、集団で発達を促す支援を行っています。また、子育てにおいての悩み事を相談することもできます。費用は、医師の診断書があれば、保険が適用され一部の負担で療育を受けることが可能です。言葉の遅れの気になる子どもに対して、言語聴覚療法というトレーニングを行っている施設もあります。詳しくは、施設にお問い合わせください。以下のリンクから、全国の子どもの発達支援を専門に行っている施設や機関を検索することができます。発達障害のお子さんが利用出来る全国の施設一覧 | LITALICO(りたりこ)発達ナビ子どもの言葉の遅れの相談については、言葉に関するものだけではなく、好きな遊びやコミュニケーションの様子を学校や幼稚園の先生から聞いてメモしておくとよいでしょう。普段の子どもの様子を伝えることは、専門家が子どもの発達段階を把握するために役立ち、生活の中で取り入れられる工夫や気をつけるべきことについて専門家から教えてもらいやすくなります。まとめ出典 : 子どもの育ちは停滞したり、急に進んだりと個々によってペースは様々です。発達の順路を把握することによって、適切なかかわり方を知り、子どもの中に育ちつつある力を確かなものにすることができます。言葉を話す前の子どもは体やこころのなかに言葉をためている段階です。言葉が遅れていたり出なかった場合には、つい言葉を教え込む方法に目がゆきがちですが、日常生活全体に働きかけるなかで、子どもとのやりとりを楽しんだり、子どもの経験を豊かにする環境を整えることで子どもの育ちを支えていきましょう。
2016年10月16日子育てはママにとって一大事業。必死に立ち向かっていると、周りからさまざまな言葉をかけられます。言葉とは不思議なもので、たった一言で深く傷つくこともあれば、何気ない声かけに心から救われたという経験をすることもありますね。あなたはこれまで、どんな言葉に出会ってきましたか?今回は、毎日奮闘している子育て中のママさんたちに「育児において、言われてうれしかったこと」を聞いてみました。●(1)「おばあちゃんにしてくれて、ありがとう」……実の親からもらった言葉『娘を連れて実家に遊びに行ったときのこと。普段から寡黙な父とはロクに会話しないまま、帰る時間になってしまいました。でも別れ際に玄関でポツリと、「お前もお母さんの顔になったんだな 」とつぶやくのを聞いて、うれしいような恥ずかしいような気持ちになりました』(30代女性/4歳女児のママ)『出産後、実母が「私をおばあちゃんにしてくれて、ありがとう 」と頭を下げてくれた。ジーンとしてしまった』(20代女性/2歳男児のママ)両親がかけてくる、ちょっとした言葉。これまではあまり気にしなかったけれど、子どもを産むと何だか心にしみるようになった……と感じるママたちは多いようですね。●(2)「おかあさんだいすきだいすき」……子どもからもらった言葉子どもの純粋な言葉に、思わず涙してしまったママたちもいます。『やっと文字がかけるようになった息子。ある日、一枚の紙を握りしめて保育園から帰ってきた。クチャクチャになったその紙をひらくと、ヘタクソな文字で「おかあさんだいすきだいすき 」って書いてあった。隠れて泣きました』(30代女性/4歳男児のママ)『「前世と来世ってなに?」と聞いてきたので説明してあげると、「ふ〜ん。私、来世でもママの子どもになりたいなぁ 」ってサラッと言われた。もうだいぶ生意気になってきていて、かわいげのないことばかり言うようになっていたので、不意打ちを食らった感じがしてグッときてしまった』(40代女性/小学生女児のママ)そう、子どもたちはママが大好き。頑張っていること、ちゃんと見ているんですよね。●(3)「ありがとう、心から尊敬してる」……夫からもらった言葉忘れてはいけないのがパパたちの存在です。子どもが生まれると少し関係が変わってしまうこともあるけれど、一番近くでよりそっていてほしい相手ですよね。『娘の前で「パパにとって一番大事なのは、お前じゃなくてママだ! 」と言ったことがありました。もちろん本当の本心ではないだろうけど、私のことをひとりの女性として愛しつづけてくれてるんだって思えてすごくうれしかったです』(30代女性/5歳女児のママ)『「命がけで産んでくれてありがとう。心から尊敬してる 」。普段そんなこと言わないキャラだから余計に嬉しかった』(40代女性/小学生男児のママ)●(4)「“ほどよい母親”であればいい」……街で出会った言葉ほかにも、さまざまなシーンで嬉しい言葉をもらったという声がたくさん寄せられました。『イヤイヤ期の息子に手を焼き、疲れ果てていたときのこと。担任の保育士さんが「ここまで自己主張できるのは素晴らしいこと。素直にすくすく育っている証ですよ 。お母さん、安心してね!」と言ってくれた。プロの人にそう言ってもらえて、何だかとても安心した』(20代女性/5歳男児のママ)『抱っこひもで子どもをかかえて電車に乗ったら、いかにもイマドキっぽい男子高校生がさり気なく席を立ってゆずってくれた。それだけでも嬉しかったのに、電車を降りるときに子どもにむかって「バイバーイ 」って手をふってくれて感動。うちの子もああいうステキ男子になってくれたらいいなぁ』(30代女性/2歳男児のママ)『子どもが何をしても笑って受容して、決して声を荒らげず、いつもニコニコ微笑んでいる……そんな素敵ママでなきゃいけないと思っていました。でも思うようにできなくて、いつも自己嫌悪。そんな私を見かねてか、小児科の先生が一冊の本をくれたんです。そこに書いてあった“ほどよい母親”という一言に救われました。特別に“よい母”であろうとする必要はない。笑って、泣いて、ほどほどに怒って、時にはスネる。そういう自然な母親であればいいんだ と、その本から学びました。肩の荷がスッとおりて、気が楽になったのをよく覚えています。今でもこの本は私のバイブルです』(40代女性/小学生男児のママ)----------いかがでしたか?うれしい言葉をかけてもらった人は、ぜひとも他のママにその言葉を言ってあげましょう。“子育てしやすい社会”とは、そんなふうにできていくのかもしれませんよ。●文/パピマミ編集部
2016年10月04日頑張っても上手くいかない子育て。それなら「伝え方」を変えてみては?出典 : 親が口を酸っぱく言っても聞いてない、根気よく諭してみてもわかってくれない、キツく叱って反省したかと思いきや、次の瞬間にはすぐに同じ間違いを繰り返す…なんてことばかりだと、お母さんもクタクタになってしまいますよね。その上、子どもがちょっとでも気になる行動をすれば、周りから「しつけがなってない」「叱り過ぎ」「甘やかし過ぎ」だとか、「ほったらかしてる」…こうした厳しい目線をチクチク感じてしまうと、「これ以上、一体どうすりゃいいの!?」と途方に暮れてしまいます。これは、毎日本当に疲労困憊しながら頑張っているお母さんにとっては、とても辛いことだと思います。だって、人1倍、いや、10倍は頑張っているのに、謝ることはあっても、誰も褒めてくれないんですから。私も以前は「頑張っているのに、なんで私だけこんなにうまくいかないんだろう…」と、いつも思っていました。でもね、もしかしたら「その子に合った伝え方」を見付けることで、子どもたちはルールを守ったり、ガマンや妥協ができたりするかもしれません。毎日しんどい思いをしているお母さんが、ほんの少しの工夫ですぐにできる、子育てのコツを3つ、うちの子専門家の楽々かあさんがお伝えします。Upload By 楽々かあさんつい言いがちな「ちょっと」や「ちゃんと」などの曖昧な表現や、「人の迷惑になる」などの抽象的な言い方は、まだまだ人生経験の少ない子どもにはイメージしにくいようです。その場合には「してほしいことを具体的に伝えて」みましょう。例えば、●ちょっと待って→あと◯分待ってね●ちゃんとしなさい!→シャツをしまって、背筋をピンとしてごらん●電車で騒ぐと迷惑だよ→声が大きいと、他の人が次の駅の名前を聞き逃しちゃうから、「これくらい」で話そうね(実際に小さな声の手本を見せる)●走るな!→歩こうね…という感じで変換し、「ちょっと」とは一体どのくらいなのか、「ちゃんと」とは一体どういう動きのことなのか、「迷惑」とは一体誰がどんな思いや不便をすることなのかを、「具体的に」伝えてあげると「ちゃんと」動きやすくなります。また、「〜してはダメ」「〜しない!」という否定形ではなく、「◯◯だったらOK」「◯◯するなら大丈夫」というように、「やっていいこと」を肯定形にして伝えます。あとね、夢中になると周りに気付けないお子さんには、遠くから大声で呼んでも耳に入らないので、ムダなエネルギーを消耗するだけです。その子の近くまで行って、名前を呼んでつんつんして気付かせたり、「かあちゃんを見て?」と言って、子どもが注目してから話し始めたりすると、効率が良いと思います。(これ以外の子どもに伝わりやすい声かけ例は、楽々かあさん公式HPから無料配布している「声かけ変換表」をご参照下さい)楽々かあさん公式HP参考:Facebook記事「声かけ変換表(指示・命令・禁止)」(初出:2014.7.4)Upload By 楽々かあさんまるで自動消音装置でもついているかのように、親の小言が見事に右から左へ抜けていく子は、耳からの情報よりも目からの情報のほうが受け取り易い可能性が高いです。「言っても言っても分からない子」は、「見えるようにすれば分かる子」なんです。だから、「よく言う小言は紙に書く!」というのは、うちの育児の鉄則です。いっつも同じことばかり、繰り返し言っている気がしたら、目につく場所に貼り紙をすれば良いのです。その時に分かりやすいマークやアイコン等を描いたり、目立つ色にしたりすれば、気付き易くなります。それから、●イラストやマンガ、写真●箇条書きのリストや手順●図や表、フローチャートなどで表示してあげると、複雑なルールや抽象的で難しいことも、延々とお説教するよりも、ずっとわかりやすく、そして頭に残りやすくなります。100回言っても伝わらないことも、1回絵を描くだけで伝わることもあります。絵を描くのが苦手なお母さんは、棒人間でも充分ですし、写真をスマホアプリで加工したり、ネットのフリー画像や園・学校のお便り、パンフレット、フリーペーパーなど、使えるところをコピーしたり切り抜いて貼れば大丈夫です。それから、「せっかく貼り紙をしてもそれを見るのを忘れる」というツワモノのお子さんには、もう一手間かかりますが、「何を見ればいいんだっけ?」と、紙を見るように気づかせる声かけを併用するといいと思います。参考:Facebook記事「おうち標識」(初出:2013.12.20)Upload By 楽々かあさん普段は子どもに7割くらい、穏やかに優しくできていても、ついに堪忍袋の緒が切れ「いい加減にしなさいッ!」と、大声でカミナリを落とすこともあるでしょう。そんな時だけ、パパやご近所さんは気が付くものですが、さっきまでできていた7割のほうもちゃんと見て欲しい、と思うこともあるのではないでしょうか。これと同じように、子どもが良くない行動をした時だけ注意していると、子どもも「いつも怒られてばっかり。おれだって頑張ってるのに全然わかってくれない!」と不満になるかもしれません。子どもが褒められるようなことをしていなくても、普通に過ごせている時には、そこを褒めてみましょう。例えばうちでは、3兄妹が特別美しい兄弟愛の姿を見せていなくても、ほどほどに楽しくケンカをせずに遊べている時には「かあちゃん、今日は平和で助かるわあ」と声かけしています。そして兄が弟を叩くなど、良くない行動があったときも、「やめて!」と強く短く言い、叩くのをやめてくれたら「やめられたね」と褒めます。しぶしぶでも、夢中になっているゲームの手を止め、宿題に取りかかれた時も同じです。一見ワガママに思えることや、他の子にとっては「できて当然」と思えることでも、ちょっとでもガマンできたり、気持ちを落ち着けたり、しぶしぶでも妥協できたときは、褒めるチャンスです。●「ガマンできたね」●「頑張ったね」●「譲ってくれてありがとう」と、努力や過程を褒めたり、感謝を伝えたり、その子の努力に応じて声をかけ、ポイントやごほうびを与えたりします。当たり前のようなことの頑張りであっても、気付いて伝えると、少々やんちゃなお子さんも、良くない行動をいつもより早めにやめてくれたり、ガマンや妥協したりできるようになると思います。大人でも、ちょっとしたことで「頑張っているね」「ありがとう」と言われたら、まんざらでもないですよね。参考:Facebook記事「ポイント手帳2015」(初出:2015.3.13)まとめ出典 : どうでしたか?「言っても言ってもわからない子」に伝わる、ほんのちょっとの子育てのコツはいくらでもあるんです。そして、子どもがなかなかわかってくれなくても、それは決してお母さんが頑張っていない、という意味ではありません。毎日、子どもに身支度をさせる、3食食べさせる、園や学校に行かせる、スーパーや公園に連れて行く、一日を無事に終える…そんな当たり前のような日常の、お母さんの大変さや頑張りには、なかなか周りの人もパパも気付いてくれません。でも、今日までお子さんが元気に無事成長できているのは、そんなお母さんの地道な日々の努力のおかげです。自分のことも、たくさんほめてあげて下さいね。参考書籍:著書「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」大場美鈴・著/汐見稔幸・監修(ポプラ社)
2016年09月26日【ママからのご相談】子育て評論家の方々が「子どもはほめて伸ばしましょう」と言っていますが、うちの子どもは、ほめると調子に乗ってしまうところがあります。親族に小さい子どもがいないため、周りから甘やかされており、みんなからほめられて育ったせいなのか、ほめられないと拗ねてやる気をなくしてしまうことも……。子どもをやる気にさせて自信をつけるためにほめているわけですが、なんだか逆効果に思います。ほめる以外に、いい方法はありませんか?目次1 ほめるよりも勇気付けが大事2 人をほめるのも叱るのもいけない理由2つ3 ほめるのではなく、感謝する●A. ほめるよりも勇気付けが大事ご質問ありがとうございます。学習アドバイザーの佐々木です。ほめることは確かに効果がある方法ですが、それだけではいけないと感じたのですね。ベストセラー本『嫌われる勇気』でその名を知らしめたアドラー心理学では、人をほめるのも叱るのもいけない と言われています。その理由は大きく2つあります。●人をほめるのも叱るのもいけない理由2つ●(1)上下関係ができてしまうたとえば、こんな場面を想像してみてください。部下が、あなたにこう言います。「よく頑張りましたね」と。ほめ言葉を部下から言われたら、どうでしょう?正直、ちょっとイヤではないですか?あるいは、尊敬できない上司からほめられて、何ともいや~な気持ちになったことがありませんか?ほめるという行為の裏には、上下関係があります。ほめた時点で相手との上下関係を無意識のうちに作り上げてしまうことになるのです。すべての人間は対等であるという考えのもと、上下関係をつくる“ほめ”ではなく、対等であることを前提とした“勇気づけ ”をすべきだとアドラーは主張しています。●(2)承認欲求を刺激してしまう人間には、人から認められたい欲求『承認欲求』があります。たとえば、子どもが勉強しているときにほめてしまうと、子どもの承認欲求が満たされます。これを続けていくと、子どもは“ほめられるために勉強する”ようになってしまうのです。承認を与えることによって、相手は承認なしでは動けなくなってしまう危険性がある とアドラーは警鐘を鳴らしているのです。質問者さんのお子さんは、この状態かもしれませんね。●ほめるのではなく、感謝する相手をほめる目的は何でしょうか?きっと、相手にやる気になってもらうためですよね。それでは、相手をやる気にするために、何を言うべきなのでしょうか。上下関係を作らず、承認欲求を過度に刺激しない言い方。私を主語にする、『Iメッセージ(アイ・メッセージ) 』が有効です。たとえば、「えらい!」というほめ言葉。「えらい」の主語は「あなた」です。「あなたはえらいね」と伝えると、評価する言い方になります。主語を「わたし」に変える言い方だと、「私は、うれしい」ですね。「宿題やったんだ、えらい!」ではなく、「宿題やったんだ、うれしい! 」と言ってみましょう。こうすることで、お子さんの貢献感を育てることができます。ほめられるために動くのではなく、相手を喜ばせるために何かをすることを教えるのです。お子さんも、感謝されることを喜ぶでしょう。ほめて評価したり承認したりするのではなく、感謝して貢献感を育てる 。これがお子さんに自信を与える言葉がけです。ぜひやってみてくださいね。【参考文献】・『嫌われる勇気自己啓発の源流「アドラー」の教え』岸見一郎・古賀史健(著)・『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』小倉広(著)●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)
2016年09月17日