■前回のあらすじとある育児本に出会って子育てが変わったと話す編集者のインデンさん。そのヒントは子どもを「認めること」にあった!■大事なわが子をつい叱ってしまうワケ■自分の限界に気づけることが大切!■ワンオペ育児のプレッシャー■夫婦で向き合う子育てのヒント 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年07月02日■前回までのあらすじ結婚式前の整形を勧める母に自分の気持ちはまったく通じない。かすかな希望も打ち砕かれ、母にとって私の気持ちは「どうでもいいもの」だとあらためて思い知らされるのだった…。■「いらない個性」は親が潰すもの…? 母から離れた私がこのとき考えていた子育てとは、『子どもの人格を尊重しながら育てること』。しかし母にとっての子育てとは、『親の理想どおりの子を育てること』。母にとっては、私がもっとも苦しんできた『自分らしい心を喪失させること』が、正しい教育方法だったということです。私にとっての正しさと、母にとっての正しさは、まったく異なっている。こんな母と私では、きっと最初から分かり合えるはずがなかった…そうハッキリと気づいたのでした。→次回に続く※この物語は私の経験を基に、一部編集しています。
2021年07月01日■前回のあらすじ注意のつもりで子どもの手首を叩いてしまったと語る編集者のインデンさん。なんと3歳児検診で虐待を疑われることになり…。■ある育児本を実践したインデンさん■認めることで子どもの反応が変わった!■プロの教えに目から鱗が…!■子育てに大切なのはまず知識! 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年07月01日■前回のあらすじ叱られて育った妻と叱られずに育った夫。生育環境の違いやその後の人生経験から、夫婦の価値観はすれ違うことに。■ママ仲間が語る子育ての“ヤバイ話”■ついに子どもを叩いてしまい…■私って虐待してるの? 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年06月30日■前回のあらすじ子どもの準備に追われ怒涛のように過ぎ去る日々。気づけば怒ってばかりの1日を過ごしてしまうのでした。■子ども時代を振りかえってみると…■叱られずに育てられた夫は…■叱られなかったからこその価値観 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年06月29日■前回のあらすじ小4の長男、4歳の次男、1歳の長女の3児のママである、イラストレーターのアベナオミさん。彼女の目下の悩みはこどもの叱り方のようで…。■怒涛のモーニングタイム■朝から晩までエンドレス…! ■気づけば一日中怒ってばかり… 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年06月28日小4の長男、4歳の次男、1歳の長女の3児のママである、イラストレーターのアベナオミさん。子どもを叱りつけてばかりの毎日に疲労困憊ぎみです。■怒鳴り声が響くアベ家の日常■穏やかに子育てしたいのに…■私に子育ては向いてない?■怒りまくる生活がずっと続くの? 『子どもを叱りつける親は失格ですか?』 アベナオミ著 小川大介(監修)(KADOKAWA)1,200円(税抜) \ この後どうなる!? /書籍「子どもを叱りつける親は失格ですか?」はこちら 子どもを大切に思っているのに自分の気持ちをコントロールできず、さらに叱った自分を責めて落ち込む日々を過ごすママ・パパのためのコミックエッセイ。読んですぐに実践し、親子で変われるヒントが満載です!
2021年06月27日子供にとって、遠足はテンションが上がる一大行事。自分が子供の頃、「遠足の前日は、楽しみでなかなか眠れなかった」という人もいるのではないでしょうか。なかッち(@nkc_papa)さんは、子供の頃に体験した、遠足にまつわるエピソードをTwitterに投稿。内容に、親目線で共感する人が相次いでいます。遠足の前日、子供のひと言に親が絶句した理由話は、投稿者さんが小学校1年生だった頃にさかのぼります。遠足に行けることが嬉しいあまり、親にサプライズで伝えようと思った投稿者さん。前日の夜、突如として、親に遠足がある旨をハイテンションで伝えました。「実は……明日は遠足でーす!」小学校1年生の時、遠足が嬉しくてワクワクして親にサプライズで教えてあげたらきっと喜ぶだろうと思って前日の夜に「じつは〜……明日は遠足でーす!」って発表したらしばき回された事がある。— なかッち破天荒先生 (@nkc_papa) June 13, 2021 「親も喜ぶだろう」と思っていた投稿者さんですが、どうやら怒られたようです。子供が遠足に行くとなれば、当日のお弁当やお菓子、雨具など多岐にわたる準備が必要になります。投稿者さんの親は、「もっと早くいってほしかった…」と思ったのでしょう。投稿に対し、子供がいる人からは「親の気持ちが分かる」と共感が相次いでいます。・心臓に悪いひと言ですね…。でも無邪気!・怒る前に、思わず絶句しそうです。嬉しい気持ちは分かるけど、やめてほしくなりますね。・「母ちゃん、ごめん」と今ならいえます…。でも笑いすぎて、腹筋が崩壊しました。子供がやけに楽しそうな様子を見せていたら、遠足の予定がないかを確認しておくといいかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2021年06月24日【子どものお手伝い】皆様はどうされていますか?小6~4歳まで色んな年齢の子がいる我が家ですが【洗濯たたみ】は全員がやってくれます。しかし…今までのパターンがこれでした。私自身も疲れて家事を放棄することもあるので「うん、まあ確かにしんどい時もあるもんな…」と強制はしてきませんでした。私自身も【あくまで親がやって当たり前。できるときに手伝ってくれたらいい】と思っていたんだと思います。しかし、上の子達ももう小学生。自分の事は自分でできる年齢です。「“何事もやってもらって当たり前”と思わせてしまうのも違うんじゃないか…?」と思うようになりました。最低限、せめて自分の自分の服は自分で畳み、食事前に部屋を片付けることはできるはず。今まで強制はしてきませんでしたが、最近は「最低限の事を終わらせなければこちらも動かない」というスタンスにしました。最初こそ反発はしていましたが、こちらも強い姿勢を崩さすにいると今では習慣化。すすんでやるようになりました。(一番下の子も、兄姉たちがやっているのをみると必ず一緒にやってくれるようになりました)最近はごはんも自分たちで炊いてもらうようにしました。いうてもまだ小学生だし…とつい先延ばしにしてきましたが、将来自分たちが困らないように【自活】できるようになるのは大切な事。少しづつ覚えていってくれたらいいなと思います。
2021年06月16日みなさんは自分の子どもがサッカーのことで親に言われてうれしい言葉って、どんな言葉だと思いますか?逆に言われてイラっとする言葉は?先日開催された「こどもが主役」で子どもたちが設営から選手交代、試合の審判まで主体的に行うフォレストカップにて何人かの保護者、小学生にインタビューを行いました。その中から、子どもたちに聞いた「親に言われて嬉しい言葉」「イラっとする言葉」をご紹介します。普段お子さんがどう思っているのか、気になる保護者の方も多いですよね。これからもお子さんのサッカーを応援する上での参考にしてみていただければ幸いです。フォレストカップでは、子どもたちが会場設営、当日の運営、審判まで務めます。(この日は大会OBの中学生たちが審判を務めました)<<「失敗してよかったね」というコーチの言葉が子どもを成長させる。保護者も共感のその理由とは■子どもたちが言われて嬉しい言葉保護者の皆さんも大体想像がついているかもしれませんが、サッカーを頑張っている子どもたちが親に言われて嬉しい言葉を聞いてみると、ほとんどの子がプレーを誉められたときと回答。「いいプレーだったね」「あのプレー良かったよね」「頑張ってたよね」と言ってくれるのが嬉しい、と笑顔で答えてくれました。試合の時などに観戦に来てくれて、自分の頑張ったところや良かったプレーを誉めてもらえるのは子どもにとって嬉しいもの。何より「見ててくれた」ということで喜びを感じるのです。「言われて嬉しい言葉」はお子さんのやる気を引き出すことにもつながります。時に親御さんも試合の結果に熱くなってしまうこともあるかもしれませんが、どの試合でもわが子の良い所を見つけてあげるようにしましょう。■親に言われてイラっとする言葉では逆に親に言われてイラっとした言葉や行動を聞いてみると、以下のような答えが返ってきました。「あの時こうしたらよかったんじゃない?」「どうしてパス出せなかったの?」という、プレーについて言われるのが嫌だという声がたくさん聞かれました。やっぱり子どもたちにとって一番嫌なのは親からのダメだしのようです。自分でいいプレーができなかった、判断が良くなかったことは十分わかっているのに、親からも「あれが良くなかった」「どうしてできなかったの」など否定されたらイライラが募るもの。保護者の方も「わかってはいるんだけど、つい言っちゃうんだよね~」という方も少なくないですよね。何気なく言ってしまうこともあるかもしれませんが、その一言がお子さんを不機嫌にさせてしまうこともあるので注意です。ほかには「いいプレーをしたのに見てなかった」という回答も。試合でいいプレーがあったのに、試合後に話したときに親がその瞬間を見てないとガッカリする、と正直な気持ちを語ってくれた選手もいました。上述したように、子どもたちはいいプレーをちゃんと認めてもらいたいもの。ほかの保護者との会話や、わが子の雄姿をカメラに収めようとシャッターを切ることに夢中になって、いいプレーを見逃してしまうこともありませんか。頑張っている子どもを写真に残すのも大事ですが、子どもにとって何より嬉しいのは親が自分のプレーをしっかり見ていてくれることですので、できる限りピッチ内に目を向けてあげましょう。■親にダメだしされた時の反応続いて親にダメ出しをされたときに何と返すかを聞いてみると、今回話を聞かせてもらった子どもたちからはこんな回答がありました。「そうだね、と返す」(ダメ出しの内容が合っているから)「うるせ~、うるせ~、うるせ~♪とふざけて交わす」「うるさい!プレーしてるのは自分だから!!と言う」「うるさい!と思うけど口では言わない。心の中で言う」そうだね、と返す子たちの意見としては「親の指摘した内容が正しくて、自分もそう思うから」というものでした。自分で良くなかったと反省しているポイントを指摘され、それを素直に受け止めているということのようです。「うるさい」と思っていると答えた子が圧倒的に多かったのですが、実際に口に出す子と口に出さない子がいるようです。これまでサカイクでもたくさんお伝えしてきたように、プレーしているのは本人なので本来はダメ出しではなく頑張ったポイントを誉めてあげてほしいのですが、親御さんも「わかっているけど言っちゃいます(苦笑)」という方も多いもの。今回、会場でお話を伺った親御さんの中にも「プレーの指摘しちゃいます。うちの子は『うるさい!プレーしてるのは自分だから!!お父さんお母さんはサッカーしてないでしょ』と返してきます。その通りなんですよね」とおっしゃる方もいました。うるさい!プレーしてるのは自分だから!!と自分の感情を親にぶつけられるのは、いいことです。親御さんもそれ以上プレーの指摘を重ねず、「そうだね」とわが子の主張を受け止めてあげましょう。■「うるさい」と心の中で言う理由一方で「うるさい」と思っているものの「口では言わない」派もちらほら。その理由を聞いてみると、意外にも子どもたちの方が大人を分かっている答えが返ってきました。いわく、「心の中で言う理由は、返事を返すと親が逆切れしてさらにギャンギャンわめきたてるから」とのこと。ダメ出しをされた際にイラっとして口答えをすると、親がカッとなってさらに畳みかけてくるので「うるさいな~」と思いつつ口には出さず、心の中で文句を言うのだと教えてくれました。今回お話を聞かせてくれた子どもたちの話しでは、親に委縮して「言えない」のではなく、親がヒートアップするのが面倒で「言わない」ようにしているのだとか。子どもは案外大人のことをよく見て理解しているのだと感じさせられた回答でした。いかがでしたでしょうか。年頃になると恥ずかしさもあって、親に言われて嬉しい言葉、イラっとする言葉など本音を話すことも少なくなってくるものですよね。ぜひ今回のインタビュー結果を参考に、これからもお子さんの「サッカーが好き」を応援してあげてください。
2021年04月28日子どもだけでなく、大人も一緒に習うことができる“習い事”がじわじわと注目を浴びているみたい。一緒に習うことメリットや、親子関係への影響などなど…いろいろと気になることがいっぱい。ということで今回、親子で習い事に通っているという先輩ママ5名にその実態を徹底調査!<目次>#01アート教室❶#02英会話教室#03ラテアート教室#04音脳リトミック教室#05アート教室❷#01 アート教室❶通っている親子:りょうこさん&うたちゃん・12歳Job:雑貨屋オーナー・デザイナーりょうこさん&うたちゃん親子は、うたちゃんが6歳の頃から6年間、お絵描きや工作のレッスンが受けられる『アトリエ・ログハウス』へ通っているのだそう。通い始めた理由は、共通の趣味である“ものづくり”の時間を共有したかったから。『アトリエ・ログハウス』は、大阪・箕面と東京・恵比寿にあり、りょうこさん&うたちゃんが通う大阪・箕面教室は、現在オンラインで開催しているのだそう。ニューオープンしたばかりの東京・恵比寿の教室は、ジュエリーギャラリー「ギャラリードゥポワソン」のカフェスペースを利用している。洗練された空間から、感性を伸ばすことが狙いなんだとか。親子で並んでものづくりをすることで、大人は子どもの結果を計算しないピュアな感性に影響を受ける。子どもも、大人の技術を真似ながら作品づくりに取り組むことができる。お互いに憧れ、響きあう時間が、親子でアート教室に通う魅力の一つ。\ 先輩ママに聞いてみた /Q1 “親も一緒に習ってよかった!”と思うところはありますか?「娘の制作過程を側で見れること。私にとっての楽しみになりました! また、アトリエログハウスの課題は豊富で斬新なので、雑貨屋のデザイナーである私自身、作品づくりの刺激をもらえます。これからも娘が続けたい限りは通いたいです」Q2 親子それぞれ、どのような成長を感じますか?「娘はいろいろな課題(水彩画、木工、陶芸、日本画絵の具)に取り組む機会を持つことができて、ものづくりの幅が広がりました。私は、娘の発想や色彩感覚に刺激を受けています」Q3 『アトリエ・ログハウス TOKYO』を選んだ理由は? また通ってみてどうでしたか?「先生は、私の雑貨店で取り扱わせてもらっているアクセサリーの作家さんでもあります。素敵なセンスとお人柄に惹かれて、通わせてもらうことになりました。課題の取り組み方や画材の使い方など、子どもにもわかりやすく、イメージが広がる言葉で伝えてくれます。また、いつも子どもたちを認めて優しく見守って下さるので、安心感があります」アトリエ・ログハウス住所:東京都渋谷区恵比寿2-3-6対象:2歳〜URL:アトリエ・ログハウス公式HP#02 英会話教室通っている親子:麻希さん&きょうくん・3歳『セイハ英語学院』の、乳幼児とママが一緒にレッスンを受けられる「ハロークラブコース」に週1回通っているという麻希さん&きょうくん。英会話をはじめた理由は、日本人以外と接することでいろいろな国の人がいることを知ってほしかったから。また、英語を身近に感じてもらい苦手意識を小さいうちからなくしたかったのだそう。「ハロークラブコース」は、音楽やリズム、ゲームを通して楽しく体を動かして覚えるプログラムで構成。成長に合わせたきめ細かなレッスンカリキュラムが生徒さんから好評を博している。\ 先輩ママに聞いてみた /Q1 “親も一緒に習ってよかった!”と思うところはありますか?「一緒に習うと家での復習がしやすいです。また、親子の会話の話題も広がりました! 」Q2 親子それぞれ、どのような成長を感じますか?「“今日の天気は? ”など日常会話を英語で質問してみると、答えてくれるようになりました。私自身も質問をすることで勉強になります。また、以前までは英語のアニメを見せるとすぐ“日本語にしてー! ”と言われていました。通い始めてからは、何をしゃべってるかわかるようになり、自信もつき、英語自体を敬遠することなく楽しんでくれるように。さらには、数字を数える時に英語で数えたり、ふとした時に英語を使いたがるようにも! 早いうちから定期的に通わせて良かったなと思います」Q3 お子さんの感想を教えてください!「英会話は楽しいし、ずっと通いたい! と言ってます」Q4 『セイハ英語学院』を選んだ理由は? また通ってみてどうでしたか?「日曜日もやっているので、ワーママでも通えるのがいいなと思いました。セイハでは、ゲーム式で楽しく授業もしてくれるので、笑いが絶えず、子どもも“楽しかった”と言ってくれるので、親としてはそれが一番嬉しいです」セイハ英語学院住所:全国各所電話番号:0120-815-718対象:0歳~URL:セイハ英語学院公式HP#03 ラテアート教室通っている親子:がちゃmamaさん&ゆうくん・6歳今まで習い事にまったく意欲がなかったゆうくんが、ラテアートの写真を見て「僕もやってみたい! 」と言い出したのがきっかけ。それから2ヵ月に1回、馬場 健太さんのラテアート教室へ親子で通うことに。ここでは、ミルクを注ぐ際に道具を使わず絵柄を描く技術“フリーポアラテアート”のレッスンを受けられる。初心者はハートから、慣れてきたらチューリップ、レイヤーハート…と徐々にステップアップしていく。講師は、日本一のタイトルを3つ持っており、その技術は折り紙つき。ラテアートはもちろん、コーヒーについて深く知ることができるのも嬉しいところ。\ 先輩ママに聞いてみた /Q1 “親も一緒に習ってよかった!”と思うところはありますか?「親子で共通の趣味があることはとてもいいことだと思いました。私自身も、特にこれといった趣味も特技もなく、習い事もしていなかったので、息抜きになります。息子と楽しい時間を過ごせるので、ラテアート教室は本当におすすめです♪ 」Q2 親子それぞれ、どのような成長を感じますか?「親子揃ってラテアートはまったくの未経験でした。しかし今では、私は一人でハートを描けるようになり、息子も先生に付き添ってもらいながらハートが描けるようになりました! 次はチューリップができるように練習をしています。息子と一緒に動画を見ながら予習も」Q3 お子さんの感想を教えてください!「 “すごい楽しかった〜♪ 次はいつ〜?” と何度も聞いてきます」Q4 馬場 健太さんの『ラテアート教室』を選んだ理由は? また通ってみてどうでしたか?「年齢、性別、経歴問わず、自分のペースで通えるのがいいなと思いました。実際に通ってみて最初は緊張していた息子ですが、先生やスタッフさんが気さくで優しかったので、今ではリラックスして講習を受けています。手ぶらで参加できるのも嬉しい! ちなみに、先生、先生の弟さん、スタッフさんがイケメン! イケメンの先生だとやる気もアップしますよね(笑)」ラテアート教室住所:東京都世田谷区 若林3-15-3 若林ハイホームA-104対象:年齢は問いませんURL:ラテアート教室公式HP#04 音脳リトミック教室通っている親子:きょうこさん&かずまくん・3歳かずまくんが7ヵ月の時からリトミック教室『SUN RHYTHMIC』へ通っているのだそう。きょうこさんが妊婦の頃に、友人から誘われたのがきっかけなんだとか。ここでは、音感や表現力、リズム感、集中力、コミュニケーション力、想像力などを、親子で一緒に鍛えることができる。また、先生の感性の押し付けではなく“親子の持つ感性”を大事にしているところが『SUN RHYTHMIC』の特徴。\ 先輩ママに聞いてみた /Q1 “親も一緒に習ってよかった!”と思うところはありますか?「初めての育児で、悩むことも多くありました。どうやって一緒に遊んだらいいか? 音楽に触れさせたいけど私が歌うだけでいいか? などなど…。リトミックに通ったことで、いろいろな側面から一緒に音を楽しむことができ、習った歌を家で一緒に歌うことも。また、子どもの小さな変化に先生方がよく気づいて褒めてくださるので、子どもにも私にとってもよかったなと思います。内容はもちろんですが、週1回通うことが私にとっての楽しみです」Q2 親子それぞれ、どのような成長を感じますか?「音楽に触れているからか、歌が好きでよく歌いますし、リズム感もあります。また、初めはできなかったお片付けができるようになったり、お友達との関わり方の変化を見ることができました。私自身は、想像力が豊かになったように思います。レッスンは、先生が弾いたピアノのフレーズを“これは何の音? どんな音? ”と質問されたり、音を言葉や体で表現。初めは全く浮かびませんでしたが、だんだんできるようになっていきました」Q3 お子さんの感想を教えてください!「“リトミック行くよー”と言ったら、いつも嬉しそうにしています。慎重で警戒するタイプの息子ですが、先生たちには心を開いているようですし、お友達との関わりもあまり積極的ではなかったのですが、だんだん一緒に遊ぶようになりました! 」Q4 『SUN RHYTHMIC』を選んだ理由は? また通ってみてどうでしたか?「友人の誘いがきっかけです。私にとってこの教室は、子育てについての情報共有の場にもなっていて、とてもありがたいです。また、親族でない第三者の方がいつも見守ってくださることは大変心強くもあります」日本音楽脳育協会認定校「音の育児」SUN RHYTHMIC住所:長崎県大村市久原2-1090-2電話番号:0957-53-0434対象:マタニティからシルバーまでURL:SUN RHYTHMIC公式HP#05 アート教室❷通っている親子:yuuuさん&naaaちゃん・7歳yuuuさん&naaaちゃん親子は、naaaちゃんが6歳の頃から、親子・家族を対象にしたアート教室『でこぼこの実アート教室』へ通っている。きっかけは、親子共々ものづくりが好きなのと、naaaちゃんの長所を伸ばしてあげたいというママの想いから。『でこぼこの実アート教室』は、技術を教わるのではなく、制作を楽しむことで、自己肯定感を高め、自分を開放する喜びを感じることを目指しているのだそう。アートの制作はもちろん、グループ全員で、みんなの作品観賞を行う時間も設けている。\ 先輩ママに聞いてみた /Q1 通われてから日常生活で変化はありましたか?「娘は、自由につくったり描いたものを褒めてもらえるので、自信が持てるようになったと思います。また、自宅でもモール、ストローなどを使って作品をつくるようになりました」Q2 お子さんの感想を教えてください!「毎月とても楽しみにしています。いろいろなものを使って絵を描いたりできるのが楽しそう」Q3 『でこぼこの実アート教室』を選んだ理由は? また通ってみてどうでしたか?「友人から、“のびのび自由な教室だ”と聞いたので通い始めました。このアート教室では、自分たちでは思いつかない材料を使ったり、普段触ることのない資材を使えるところがいいなと思いました。年齢的に手のかかる、下の子を預けて娘と2人で集中して取り組んでいます」でこぼこの実アート教室埼玉県所沢市中新井435 社会福祉常人向日葵会ひまわり保育園対象:2歳~大人までURL:でこぼこの実アート教室5名の先輩ママの意見を聞き、親子で習い事に通うことで、習ったことを一緒に復習できたり、親子関係が深まったりと、いろいろな側面でのメリットを発見! また、成長する喜びや、初めて挑戦することへのワクワクを子どもと一緒に共有できる素晴らしい時間だということも。習い事で悩んでいる方がいたら、“親子で一緒に習う”ということも選択肢に入れてみてはいかが?
2021年04月26日新型コロナウイルスの流行が長引き、終わりの見えない不安のせいか、大人だけでなく子どもたちも精神的に不安定になっていると聞きます。実際、国立成育医療研究センター発表の 「コロナ×こどもアンケート第4回調査 報告書」 によると、アンケートに回答した小学4~6年生の15%が中等度以上のうつ状態にあり、中学生で24%、高校生は30%にも上っています。親として、不安を抱える子どもにどう接していけばいいのでしょうか。ウィズ・コロナの新しい生活様式で、親が気をつけるべきポイントをご紹介しましょう。■コロナ禍で子どもが不安になる2つの理由長引くコロナ禍で、子どもの様子が少しずつ変わってきて心配だというお話をよく耳にします。「園や学校に行くのを泣いて嫌がるようになった」「イライラがたまっているのか、子どもが家で物に当たったり、暴言がひどくなった」慣れない生活様式の中で、不安定になってしまった子どもにどう対応していいかわからないというお父さん・お母さんは少なくありません。では、どうして子どもは精神的に不安定におちいり、問題行動をとってしまうのでしょうか? その原因は、大きく分けて2つあると思われます。一つは、一番身近であるお父さん・お母さん自身がコロナウイルスに対し、強い不安やストレスを感じている状態であること。コロナウイルスもたらす健康への影響、さまざまな社会環境への変化などをまだ理解できない低年齢の子どもは、本来、大人のように目には見えないコロナウイルスに不安や恐怖を感じることはありません。しかし、お父さんやお母さん、周囲の大人が精神的に不安定になっていたり、これまでとは違う生活にストレスを感じていたりすると、その気持ちは子どもに多かれ少なかれ伝染してしまうものです。いつも守ってくれる頼りになるはずのお父さんやお母さん自身の不安を子どもは敏感に感じ取ってしまうものです。それが子ども自身の不安となっているのでしょう。二つ目の原因は、コロナ対策で変わってしまった園や学校での生活です。飛沫感染を防ぐため、話すときは必ずマスク着用、給食は一方向を向いて無言、音楽の時間も合唱禁止、楽しい園・学校行事も次々と中止。あれもダメ、これもダメと言われる生活に、大人以上に子どもは疲れてしまっています。また、習いごとや塾で多くなっているリモートのレッスン、授業は、子どもによって向き不向きがあります。自分で積極的に取り組める子どもには向いていますが、そうではない場合は対面より習熟が難しいシステムです。対面よりも不便なことが多いリモート授業は進度が遅くなると思われがちですが、実は逆、早くなってしまうようです。対面授業やレッスンでは、先生が子どもの様子を見ながら進められますが、リモートではそこまで目が届かないからです。先生は子どもの理解度を確認しながら進められず、子どもも質問しづらい環境なので、授業が自然と早く進んでしまうのです。習いごとや塾の進度についていけない、好きな先生にも会えないし質問もできないため、子どもにフラストレーションがたまるのでしょう。■コロナうつから子どもを守る親の言動・行動子どもが不安がってモヤモヤしている、ちょっとしたことでイライラするようになったと感じたら、主に次の2点に気をつけて、お父さん・お母さんの日頃の行動や言動を見直しましょう。・意識的にポジティブな発言や行動を心がける。・子どものことを園や学校に丸投げしない。例えば、新型コロナウイルスの新規感染者数を発表するニュースに触れたとき「え、まだそんなに?」と反応するのではなく、「重症者数は減ってるから心配ないよ」と子どもに声をかける。おでかけ先から帰ってきたら、子どもに「手を洗わないとコロナにかかって大変なことになるよ」と言うのではなく、「手を洗うとコロナが逃げていっちゃうね」と言い換える。たった一言でも、大人がどう受け止めているかを子どもはよく観察しています。思わず出てしまったネガティブな言葉に、子どもは大きく影響を受けて不安に感じます。コロナ関連の発言はネガティブになりがちなので、意識的にポジティブな表現に変換しましょう。大人が発する不安が子どもに伝わらないように、親の判断で、不安をあおるテレビ番組やニュースは、あえて見せないというのも一つの方法です。大人なら信用できる情報だけ、必要な情報だけをピックアップできますが、子どもはそのまま真に受けてしまうからです。また、子どものことを園や学校に丸投げしないことも大切です。今は未曾有の状況のため、園や学校は感染予防に注力し先生たちもギリギリの対応に追われています。そのため、これまで通りの役割が担えないこともあるでしょう。最終的に子どもを守れるのは親、子どものSOSに気づけるのも親ではないかと思うので、「これは園(学校)の役割でしょう?」と丸投げは厳禁です。例えば、園のお迎え時や学校から帰宅した子どもに、まずは「今日、園(学校)はどうだった?」「勉強難しかった?」と何でもいいので声をかけましょう。そんなたわいのないやり取りでも、「お父さん・お母さんはちゃんとあなたのことを見ているよ、大丈夫だよ」というサインになります。園や学校の目が行き届いていないとしても、お父さん・お母さんはあなたをいつも気にかけているよと、何となくでも子どもに伝わればいいのです。登校・登園がこわくなってしまった子どもは、学校や園で「あれもダメ、これもダメ」と否定的な言葉をたくさん言われ、「楽しい場所だったはずなのに安心できなくなった」と不安が増したのかもしれません。やさしかった先生に厳しい、強い語調で手洗い・うがい・マスク着用を指示されたなどがあると怖い、不安という気持ちが植えつけられることもあるでしょう。だからこそ、子どもを守るうえで必要なことは園や学校への丸投げするべきではないのです。子どもが不安に思っている状況を先生とも共有すると同時に、どんなときでも家は安全だと親は子どもに伝える続けることが大切です。まだまだ収まる気配のないコロナ禍で、何が正解なのかわからず、頼るものがない世の中。そこでは、自分の経験や直感で判断するしかありませんが、一番に子どもに与えるべきものは安心感です。園や学校に無理やりは行かせないという選択肢も含め、親の行動や姿勢が試されているときです。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年03月08日「毒親」という言葉が世間一般に知られるようになってきましたが、私の父も祖父母も毒親でした。子どものときは本当につらい思いをし、その毒親ぶりは今でも夢に出てきて夜中に飛び起きてしまうほどです。しかし、捉え方を変えれば彼らは立派な反面教師。今回は毒親育児を反面教師にしている私の経験をお伝えします。 祖父母からの言葉がけを反面教師に私は物心ついたときには祖父母に育てられており、実の両親の顔を知りませんでした。今でも、なぜ両親がいなかったのかはわかりませんし、知りたくもありません。それでもやさしい祖父母に育てられて、めでたしめでたしといきたいところでしたが、決してそういうわけにはいかなかったのです。 祖父母はとても恩着せがましく、口癖のように「お前は本当は施設行きだったのに」と言ってきたのです。これは今思い出してもつらい言葉です。そのため、私はわが子には毎日のように「生まれてきてくれてありがとう」と伝えるように心がけています。 お風呂は週1、おかずはスーパーの総菜のみ祖父母は戦争時代を生きた人だったためか、今の人と感覚がズレているところがありました。その最たる例がお風呂に毎日入らないことです。どんなに汗をかいても週1回しかお風呂に入れてくれませんでした。 また、祖父母は2人ともごはんを作ることができないからと毎日スーパーの総菜を与えられました。そのため、私にとってのおふくろの味はスーパーの総菜なのです。 これらの経験から、私はどんなに疲れていてもわが子を毎日丁寧に入浴させ、手作りの料理をおなかいっぱい食べさせるように努めています。 父が帰ってきてからは恐怖政治が始まるそれでも、小学生のときにフラッと父が帰ってきてお風呂などの衛生面は改善されました。ところが、この父親もとんでもない人でした。思い通りにならなければ乱暴な言葉で怒鳴って言うことを聞かせようとするのです。その怒り方は本当に常軌を逸していて、とても恐ろしいものでした。 父はたまに家に立ち寄る程度の存在だったのに、怒鳴り散らすためだけに現れることもあって、父がいると気が休まりませんでした。私はこの父の恐怖政治を反面教師に、むやみに大声を出さず、諭すように叱ることを心がけています。 私自身は毒親にはなるまいと努めてきたためか、わが子はのびのびと育っています。昔のつらい思い出を振り切れる日はなかなかこないと思いますが、子育ての反面教師として毒親との思い出を利用すれば、親としての道を踏みはずすことはないだろうとプラスに考えるようにしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/imasaku著者:鏡 環2歳の息子の母。現在第二子妊娠中。元高校教員。うつ病と闘いながら夫と二人三脚で育児に励む。
2021年03月06日子どもの幸せ感度に影響を与える要素のひとつが、「親の過干渉」ということをご存じですか。『世界標準の子育て』著者・船津徹氏は、「親の過干渉が子どもの幸福度を下げる」と警鐘を鳴らしています。2020年9月にユニセフが発表した『レポートカード16-子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か』。この先進・新興国38ヶ国に住む子どもたちへの調査では、日本の子どもの「精神的幸福度」はワースト2位でした。恵まれた環境にありながら、幸せを感じられないというのは深刻な問題です。もちろん、幸福度を下げる要因は過干渉だけではないでしょう。しかし、子どもに「自分らしい人生を切り開く力」を授けるためにも、過干渉はやめたほうがよさそうです。過干渉育児にならないように「親が本当はやらなくていいこと」を、いま一度見直してみましょう。親が “本当はやらなくていい” 7つのこと1. 子どもに早くから読み書きを教えなくていい多数の著書がある教育学者・齋藤孝氏(明治大学文学部教授)によると、「7歳までは神のうちなので、それまでに生きる力をしっかりと育むことが重要」なのだそう。「親子で共有する時間」を何よりも大切にするべきで、心が十分に育たないうちに詰め込む早期教育はよくないとのこと。読み書きを教えるよりも、絵本の読み聞かせによる情操教育のほうがより大切だと話しています。また、「塾ソムリエ」として35年以上子どもを指導している中学受験情報局主任相談員・西村則康氏も、「子どもの準備ができていない時期の早期英才教育は、ほとんど役にたたない」と述べています。その理由は、早期教育が人間の脳の成長過程に沿っていないから。早く〇〇できたほうがいいだろうと親は考えがちですが、その考えこそが過干渉になっています。2. 親は子どもに何でも教えなくてもいい子どもは「これは何?」「どうして?」など、知らないことは何でも聞いてくるものです。そのとき大人は、その質問に正しく答えなければいけないと思いがち。でも、大人だって知らないことはありますよね。そんなときは、「お父さん(お母さん)もそれは知らないなあ。一緒に調べてみよう」と、子どもの好奇心に寄り添い、一緒に学ぶ時間を共有しましょう。親が調べたことを教えるよりも、何倍も子どもの成長の糧となるのですから。アメリカの生物学者で、子どもの感性について綴られた名著『センス・オブ・ワンダー』の著者・レイチェル・カーソン氏も、「『知る』ことは『感じる』ことの半分も重要ではない」と語っています。大人も心を開いて、子どもとともに感じ、学ぶ姿勢をとることこそ正しい行動と言えるでしょう。3. しつけ期が過ぎたら、親はしつけを手放していい心理学者でスクールカウンセラーでもある諸富祥彦氏(明治大学文学部教授)は、小学3年生くらいまでの「しつけ期」が過ぎたら、できるだけ子どもの行動に口出しをしないようにするべきだと話しています。なぜなら、それ以降は子どもの個性を育てる時期に入るから。「こうしなさい」「これはやめなさい」と言われたら、子どもはどうしても親の指示に引っ張られてしまいます。人間の土台がある程度固まったあとの成長期には、親の干渉は邪魔にさえなるのです。よほどのことがない限りは、口出しはしないようにしましょう。必要なときのみサポート役に徹するという、子育ての方向転換をする時期は10歳頃なのです。4. 「家庭内ルール」は親が決めなくていい家庭での過ごし方について、親があれやこれや指示したり、小言を言ったりして、親主導で進めてしまいがちではありませんか?「全米最優秀女子高生」の母として有名になり、現在はライフコーチとして活躍中のボーク重子氏は、子どもの自己肯定感や自主性の大切さを力説しています。そして、それらを育むためのひとつの方法として、家庭内ルールは親の指示ではなく、「子ども自身で決めさせる」ことをすすめているのです。ルールの目的は「家族の幸せ」。年齢に応じて、お手伝いや勉強のことなど、子どもが自分ができると思うことは責任をもってやってもらいましょう。しかし、実際にやってみたら、何か違うと思うことや、問題が生じることもあるはず。そんなときは、子ども自身がルールを変更してもOK。物事の改善を重ねて、思考のしなやかさを鍛える絶好のチャンスですよ。5. 親は「子どもファースト」でなくていい子どもの学校、習い事など、親の生活は子ども中心になりがち。予定が詰まっているときなどは、子どもの一挙手一投足に口を出したり、次の行動を指示したりしている親御さんは多いのではないでしょうか。ときには、子どもから離れることも必要です。もし、子どもが学校や習い事に遅刻して恥ずかしい思いをしても、それは子どもの責任です。教育評論家の尾木直樹氏は、「過干渉をやめる手段」として、子どもから意識をほかに向けることをすすめています。「なかなか宿題をしない子どもを目の端に入れながらも、自分の仕事をする」「ときどきは自分の趣味で出かける」など、親が子どもと少し距離をとることで、子どもの自主性は育まれ、親のストレスは減るという、双方によい効果が生まれるとのこと。子どもから目を離す勇気が、子どもを成長させるのです。6. 夫婦の意見はそろえなくていい子育て中は、子どもの教育方針や学校の選択など、夫婦で意見がぶつかることもあるでしょう。そんなときでも、「無理して教育方針を一致させなくてもよい」と言うのは、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏です。その理由は、夫婦の意見に幅があったほうが、その幅のぶんだけ子どもの個性が育つから。たとえば、「今回はお母さんの意見に賛成。英検受けるよ」「英検よりもサッカーを頑張りたいから、今回はお父さんの意見に賛成だな」といった具合に、子どもは自由に未来を選択することができます。広い視野で子どもの将来を考えてあげることが、過干渉を防ぐひとつの手段ともなりそうです。7. 「過保護」はやめなくてもいい児童精神科医として40年以上も多くの親御さんの子育てを見てきた故・佐々木正美氏は、「過保護」と「過干渉」は違うと言いきります。一番大きな違いは、行動に子どもの意思や希望が反映されているかどうか。「過干渉」は、子どもの気持ちにかかわらず、親がなんでも「やりなさい」とお膳立てしてしまい、子どもの自主性を置き去りにしてしまうこと。一方の「過保護」は、子どもがやりたいことがあれば、背中を押したり、サポートしたりすることです。これは、子どもの意思を尊重し、意欲を応援することですので、悪い影響はないと言います。「子どものために」と思う気持ちは同じでも、そこに子どもの心や意欲が介在しているかどうかを、常に意識することがとても大切です。子どもとの接し方に迷ったら読みたいおすすめの本「過干渉かもしれない……でもどうすればいいの?」と、子どもへの接し方で迷ったとき、心をシンプルにしたり、大切なことを再確認させてくれたり、視野を広げてくれたりする、おすすめの本3冊をご紹介します。それぞれ、違った視点から「果たすべき親の役割」について書かれています。過干渉で子どもを縛りつけてしまわないように、ぜひ読んでみてください。■『センス・オブ・ワンダー』作者である、海洋生物学者のレイチェル・カーソン氏が、甥のロジャーとの自然を探求した体験を通して、感受性の大切さを語った本です。タイトルの「センス・オブ・ワンダー」とは、「美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性」。幼児期には、親子一緒に自然を体験し、体感することが何よりも尊く、大切だと、静かに、しかし毅然と語りかけます。自然といっても、田舎でなければいけないというわけではありません。都会にも “生命” は溢れています。子ども時代に感受性を磨くことは、将来の好奇心や意欲につながり、学びを深め、将来を切り開く力となるでしょう。50年以上も前の本ですが、「子育てにおいて本当に大切なものはなんなのか」、ときどき手にとって再確認したくなるバイブル的名著です。■『この子はこの子のままでいいと思える本』親と子ども、双方の心に寄り添う多くの温かい名言を残した児童精神科医の故佐々木正美氏。その佐々木氏に寄せられた子育て相談をまとめた1冊です。「また叱りすぎてしまった……」など、親ならば誰でも抱く悩みそれぞれに、丁寧に対応しています。語りかけるようにつづられた具体的なアドバイスは、親のがんじがらめになっている気持ちを優しく解いてくれます。佐々木先生は、「 “期待” という親の愛情は、子どもにとっては自分を否定されたに等しい」と指摘。 “期待” は過干渉を生む元凶ともなります。子育ては迷いと悩みの連続ですよね。自分の子育てに自信がもてないとき、佐々木氏の言葉が染み入ります。子どもを幸せにするのなんてとても簡単なことですよ。親が笑顔なら子どもはそれだけで幸せなのです。自分が親を幸せにしたと思って自信たっぷりに育っていくのです。(引用元:佐々木正美(2020), 『この子はこの子のままでいいと思える本』, 主婦の友社.)■『世界基準の子育て』世界の教育を紹介し、日本の教育を見つめ直す1冊。日米両国で長年教育に携わってきた著者ならではの視点で、日本の子育ての問題点を指摘します。著者・船津氏が挙げる「世界標準の子育ての条件」は以下の3つ。困難に負けない「自信」人生を自分で決めていくための「考える力」人に愛される「コミュニケーション力」日本の親がやりがちな過干渉は、このなかでも特に重要な「自信」を子どもから奪うとのこと。勉強ができるだけではなく、自分らしい人生を逞しく生き抜く力をわが子が得るために、親は何をしてあげたらよいのか……。子どもの年齢ごとに、わかりやすく、具体的に語られています。 “子育ての軸” がぶれているなと感じるときこそ、本書を手に取ってみてください。***親が必要以上に指図しなくても、子どもは自ら育つ生命力をもっています。その「生きる力」を信じてあげることからスタートして、目指すべきは、目先の小さな目標ではなく、「幸せな人生」という大きな場所であることを忘れずにいたいものですね。(参考)Newsweek|親の過干渉が子供の幸福感を下げるMind 子どもの心を育てるために|過保護と過干渉 佐々木正美NHK|過保護やめたいけれど…unicef|ユニセフ報告書「レポートカード16」先進国の子どもの幸福度をランキング 日本の子どもに関する結果FQ JAPAN男の育児バイブル|子供の才能を伸ばせる親、潰してしまう親日経DUAL|子育て・教育|頭のいい子の育て方|早期英才教育のほとんどは間違っているSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|いちばんのしつけとは、子どもに〇〇をみせること。親はそんなに頑張らなくていい!STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「ルールを守れる子ども」はこうして育つ。親が子に与えるべき大事な“時間”STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「過干渉」育児が招く悲しい結果。“見守るだけでは物足りない”親が危険なワケ船津徹(2017),『世界標準の子育て』, ダイヤモンド社.佐々木正美(2020),『この子はこの子のままでいいと思える本』, 主婦の友社.レイチェル・カーソン 著, 上遠恵子 訳(1996),『センス・オブ・ワンダー』, 新潮社.齋藤孝(2020),『1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる』, マガジンハウス.
2021年02月26日上の子イチコは小学1年生。毎日学校から宿題が出ます。計算カードと音読はほぼ毎日。この計算カードが…。こうして心の中では苦手意識を持ちながらも計算カードの宿題をみていました。そんなある日のこと。計算カードが楽しい!? 信じられない!チチオ曰く「成長が見られて楽しい」とのこと…う、嘘やん…ちなみにイチコが声に出した計算の答えについても「計算がこんがらがったりすることはない」とのこと。さすが理系。そんなチチオですが…。イチコの宿題。もう一つ、教科書の音読。これに対する私とチチオの反応は…。音読を聞くだけということにも得意不得意があるとは! 驚き!夫婦それぞれの得意な宿題への関わり方がわかってからは、私もチチオも余裕があるときは、それぞれ自分の得意な方を見るようにしています。とは言っても…大体どちらも余裕がないので、手の空いてる方が苦手な方もヒィヒィ言いながら見てるんですけどね。ヒィヒィ。でも理系の宿題は、なるべくチチオにがんばってもらおうと思いまーす!
2021年02月22日『親も、女であり男である』ということは、まぎれもない事実です。何らかの事情によって離婚することもあれば、再婚することもあるでしょう。とはいえ、実の子どもという立場からすると、そんな親たちの事情に振り回されてしまうわけで…。Youtubeチャンネル『漫画エンジェルネコオカ』では、まさにそんな親たちに振り回されてしまう異母姉弟の動画が配信中です。そろそろ話してくれてもいいんじゃないの大学1年生のアキラは、友人であるサトシの家に居候しています。理由は、父親の2度目の離婚。新しい母親と義理の姉シズカと一緒に住み始めて1年足らずで、また離ればなれになってしまったのです。アキラは、大学3年生のシズカのことが好きで、これからさらに仲を深めようとしていた時に離ればなれになり、実の父親を恨んで家出。そのことを、ようやくサトシに打ち明けました。次の恋を探せばいいそんなアキラに、サトシは「次の恋を見つければいい」とアドバイスし、シズカに想いを伝えられていないことを思い悩むアキラを合コンに誘います。あまり気乗りがしないまま合コンに参加したアキラですが、お相手の女子大のお姉様たちのなかには義理の姉シズカの姿が…。合コンではアキラを完全に無視していたシズカですが、ゆるふわ系美人のミランと盛り上がっていたアキラを見て、けんか腰に話しかけてきました。それをきっかけに、アキラとシズカは一緒に暮らしていた頃の日常生活を暴露し合い、周りの人たちから気遣われますが…。気になる続きは、動画でご覧ください。この後、2人は両思いで、お互いの親が離婚したせいで想いを告げられなかったことが分かり、交際することになります。さらに、アキラの父とシズカの母が、再婚するという思いがけない展開も…。『親である前に男と女』ということは分かりますが、実の子どもの立場からいえば、人騒がせな親かもしれませんね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年02月20日■前回のあらすじ離乳食を食べない娘に対してついにイライラが爆発。どんどん余裕がなくなり、ついに幻聴が聞こえるまでになるのでした。■幻聴で外に出るのも辛い…当時は家から出る予定のない日は一日中寝巻きで過ごし、髪をブラッシングする余裕すらありませんでした。とにかく娘を死なせないことと、夫のちゃぼが帰宅する前に部屋を綺麗な状態にすることだけでいっぱいいっぱい。ますます1人で抱え込み、ついに体は悲鳴を上げるのです。■ついに倒れてしまった…!当時はちゃぼと一緒なら、なんとか外出できていたものの、人混みはどうしても苦手で…。過労も相まってパニック発作を起こしてしまいました。この時はまだ自分がパニック障害だと知らず、何が起きたのかわからずとても不安になりました。次回に続く!『パニック障害とは』理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、手足の震えといった発作が起こり、そして発作が繰り返されることで、発作に襲われることに対する不安を感じるようになり、毎日の生活に支障をきたすようになってしまう症状です。本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >> 親子を救う!?ピンクのパンダのオールOK! この連載の全話を見る >>
2021年02月06日夫に子どもを預けて、たまには一人でゆっくりおでかけしたいですよね。でも、家に帰ると子どもがあざを作っていたり、ひざをすりむいていたり…。理由を聞くと「大したことないよ。目を離した隙にちょっと…」と苦笑いする夫。でも、笑ってすませられることではないこともあります。東京消防庁発表の 「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」 によると、5歳以下の子どもが事故に合う場所は約7割が家の中。つまり、ほとんどの場合は親と一緒の時に起こっており、そのうち約10人に1人の割合で入院が必要な中等症以上となっています。どうして、親がそばにいながら、子どもの事故は起こってしまうのでしょうか? その理由を紐解いていきましょう。■子どもの事故、実は「親の脳タイプ」が原因になっていることも?一般的には、切り替えがうまく、複数の異なる作業を同時進行できるのがマルチタスク悩。一方、「今、目の前のこと」を最重要と捉えて打ち込む傾向がある方は、シングルタスク悩といわれ、他の作業を同時進行で進めることは苦手なようです。どちらの悩タイプなのか、見分け方としては「1日1回以上はやり忘れがある」かどうかで判断します。例えば、ゴミ当番なのに出し忘れた、頼まれた買い物をし忘れた、郵送物を出し忘れたなど些細なことで構いません。やり忘れて落ち込むことが1日1回以上あり、それが続く人は、シングルタスク悩の傾向が強いといえるでしょう。家事育児は、さまざまなことを同時進行で進めないといけないことが多いため、マルチタスクだといえます。小さいお子さんのいるご家庭なら、夕方はまるで戦争のような忙しさ。たとえば、子どもをあやしながら夕食の下ごしらえをして、早めに子どもと一緒にお風呂に入った後は、子どもの支度をしつつ自分も身支度を整え、夫の帰宅に合わせて夕食の仕上げをし、食器を洗いつつ洗濯機を回し、子どもを寝かしつけながら翌朝の朝ごはんのメニューを考え…。こういった家事育児をこなしつつ、子どもに危険が及ばないよう常に目配りをする必要があります。そのほかにも、入浴後、必ずお風呂のふたが閉まっているか確認している、料理の後、使った包丁はすぐしまっている、包装ビニールはふた付きのゴミ箱にすぐ捨てているという方がどれくらいいるでしょうか。これらはすべて、子どもが重篤なケガをする原因となるものばかりです。目の前のことをこなすだけが家事育児ではありません。それをする(もしくは、しない)ことで、その後どういったことが起こるかを想像しながら同時進行で進めるマルチタスク処理能力が求められます。子育てでは、「まさか◯◯するとは思わなかった」「ちょっと目を離しただけなんだ」という言い訳は通用しません。自分がどちらの悩タイプの傾向があるのかをまずは把握することが大切です。■コロナ禍で子どもの事故が起こりやすくなっている?まだまだ収まる兆しの見えない新型コロナウイルスの流行が、子どもの事故を誘発する可能性があります。毎日出社していたのがリモートワークに変わり、慣れないオンライン会議を重ね、家族がすぐそばにいる環境で仕事をするなど、まったく新しい形態で働くことが求められている方は多いでしょう。しかし、シングルタスク脳タイプは、仕事とプライベートを切り離すのが難しく、頭の切り替えができない人が多いようです。また、いつもとは違うルーティンで仕事をするのも向いていません。たとえば、別室で仕事をしていても、家族の気配に気が散ったり、子どもの声が気になってオンライン会議に集中できないなどで、いつもより仕事の効率が落ちて焦ってしまうケースは少なくないようです。一方、家で仕事をするようになってお互いに気をつかう反面、大人が常にいる安心感もあるでしょう。そのため夫婦間で、「すぐ戻ってくるから買い物の間、子どもを見てて」「今日の保育園のお迎えをお願いできる?」とついつい頼みごとも多くなります。互いに「わかった」と安請け合いしがちですが、マルチタスク脳と違い、シングルタスク脳は集中しがちです。目の前の仕事で頭がいっぱいになり、子どものことをきれいさっぱり忘れてしまうことがあります。実際、仕事に集中するあまり娘さんの保育園のお迎えを忘れてしまい、夜8時頃、保育園からかかってきた電話で初めて思い出した、というケースもあります。このように、シングルタスク脳の方は、仕事をこなしながら子どもに目を配ることが苦手で、仕事に集中すると子どもの存在を頭から消してしまうため、「ちょっと目を離した隙に…」「そんなことをするとは思わなかった」という事故が起きてしまうのです。コロナ禍によるリモートワークの増加で、これまでは「シングルタスク脳のうっかり」ですんでいたことが、子どもの事故につながりやすくなっているといえます。■安心して子育てをするための事故防止と対策では、シングルタスク脳は子育てができないかと、いうとそうではありません。マルチタスクをこなすのは苦手であることを自覚し、対策を立てれば事故を予防することができます。シングルタスク脳の傾向がある方は、うっかりを防ぐために以下の2つを意識することが重要です。・時間を短いスパンで意識すること・育児のルーティンを習慣化することシングルタスク脳は、仕事に集中しすぎる傾向にあるため、短いスパンで時間管理をしたり、子どもに関わる用事を思い出す必要があります。そこで、スマホや時計のタイマー機能を上手に活用して、音や振動で子ども関連の用事を思い出すようにするといいでしょう。また、子どもに関することを、いつものルーティンと結びつけて習慣化することも大切です。例えば、子どもを保育園へ連れて行く時に忘れ物が多いようなら、出かける時にいつも持ち歩くスマホや家の鍵と子どもの荷物を一緒に置いておくといいでしょう。また、パソコンや掛け時計など、必ず定期的に見るところに、子ども関連で忘れてはいけないことをメモして貼っておくのもおすすめです。例えば、脱衣所の時計の横に「お風呂のふたは閉めた?」と張り紙をしておけば、必ずふたを閉めるようになり、目を離した隙に子どもがお風呂でおぼれる心配もなくなります。自分は、シングルタスク脳タイプとマルチタスク脳、どちらのタイプなのかを見極め、シングルタスク脳の傾向が強い方はぜひ上記の対策を試してみてください。続けていくことでコロナ禍の新しい生活様式や、子育てが習慣化し、「うっかり事故」を予防できるでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2021年01月30日子どもが話したことがウソだったとわかった時は大きなショックを受けると同時に、どうしてこんなウソをつくんだろう…と親として悩むものです。あれこれ考えてもわからない、ウソをつく原因。それ、あなたのせいかも…!?そう、親の言動のためにウソをつくことがクセになってしまう子どももいるのです。今回は心理カウンセラーの立場から、子どもにウソをつかせてしまう親の言動、また子どもがウソをつく理由についてご紹介します。その1.子どもを強めに叱ることが多いまずは叱り方。子どもがいけないことをした時や、失敗をした時に、声を大きくしたり、言葉遣いを荒くしたりして、強めに叱っていませんか?親も人間なので、イライラするとつい強めに叱ってしまうこともあるでしょう。ただ、この叱り方が子どもがウソをつく原因として、もっとも多いと言えると思います。何か問題を起こしたとき、子どもとしては「バレたら怒られる!」と考えます。それが怖いので、自分の身を守るためにウソをつく道を選んでしまうことがよくあるのです。その2.心配性あるいは過保護である自分のことで心配させたくない親が心配性だったり、過保護だったりするときにも子どもがウソをつくことがあります。子どもは親のことが大好き。だから、子どもなりに「自分のことで心配させたくない」と考えているのです。例えばお友達とケンカになったり、トラブルがあったような時など、(このことがママにバレたら、心配するだろうな…)などと思うと、「何かあった?」と親が聞いたときに「ううん、何もないよ!」と答えるケースが見られます。余計な口出しをしてきそうだな同様に、(これをママに言ったら、ママが余計な口出しをしてきそうだな)と子どもに思われているケースも。自分がトラブルに遭遇しても、親に口出しをされたくないという理由でそれを隠すためにウソをつく子もいます。その3.そもそも親が子どもにウソをついている「言うことを聞かないと、おもちゃ捨てちゃうからね!」例えば子どもがなかなか言うことを聞かない時など、つい「そんなことをするなら、もうお菓子買ってあげないから!」とか、「言うことを聞かないと、おもちゃ捨てちゃうからね!」なんて叱り方をしたことはありませんか?けれど実際、もうお菓子を買わないなんてことはないし、気に入っている子どものおもちゃは捨てられない…。親からすると子どもに言うことをきかせるための手段でも、子どもから見ると、立派なウソです。こうした育て方は、ダブルバインドという心理的矛盾を生じさせる手法に該当し、子どもの精神状態を混乱させます。親を信頼しなくなり、ウソをつくハードルが下がるこの言動は子どもを一種の脅迫下に置くことになり、子どもは怯えて、自分に何か問題が起こった時は、少しでも混乱を避けようと怒られないようにするためのウソをつきます。もちろん、言っていることを実行しない親に対して「あの人の言うことは、いつもウソだ」という認識をもち、親を信頼しなくなります。さらに「言ったことと行動とは、一致しなくてもよい」ということを無意識に学んでしまうため、ウソをつくハードルが下がってしまうのです。その4.親が子どもを注視していない例えば下の子が生まれた、あるいは親が仕事でいつも忙しくしているなどの理由で、親の注目が子どもから逸れているケースもあります。ウソをつくことが悪いことだと知っていても、それによって親から注目されたい…という無意識の欲求で、ウソをついてしまうのです。ウソをつくことで怒られるとわかっていたとしても、無視をされるよりはマシ。子どもが直接、そのような言葉で考えているわけではありませんが、無意識下では(こっちを向いてほしい…)という心理が募り、問題行動を起こしたり、ウソをついて問題を大きくしてしまったりということが起こりがちになります。なぜそのウソをついたのか想像をめぐらせ、叱りすぎないこと幼児期の子どもは、夢と現実の境目が曖昧で、自分の想像や理想をさも本当であるかのように口に出すことがあります。この頃は責任逃れをするためのウソや、人を傷つけるウソでないのならば、親の側に話半分で聞く姿勢、聞き流す心の余裕も必要でしょう。一方で、年長さんや小学生になると親が厳しく指導するほどに、怒られまいとして、あるいは責任を逃れようとして、ウソをつく子どもは増えていきます。幼児期のウソを厳しく責めていた場合も同様です。子どもがウソをついたからといって厳しく接したり、冷たくしたりすることは、さらにウソをつかせる悪循環を招くことも。子どもがウソをついた時ほど、親は「急がば回れ」子どものウソに対応するためには、叱りすぎないことがカギになります。ウソをつく裏側には何らかの理由があり、いかなる理由であっても厳しく叱りつけることに意味はありません。なぜそのウソをついたのか親として想像をめぐらせ、子どもにもその理由を、ゆっくりと落ち着いてヒアリングしましょう。そして、ウソをついた時のほうが悪い結果を招くことを、落ち着いて何度も言って聞かせてください。子どもがウソをついた時ほど、親は「急がば回れ」という言葉を思い出さねばならないのだと思います。
2021年01月27日大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が行われた2021年1月16日、1人の受験生が鼻を出した状態でマスクを着用し、失格となった件が物議をかもしています。受験生は、科目ごとに試験監督から注意を受けたものの応じず、7回目で不正行為と認定され、試験途中で退室を求められました。なお、共通テストのウェブサイトでは、マスク着用に関して「常にマスクを正しく着用」と記載があり、着用が困難な場合は、医師の診断書を提出し受験上の配慮申請を行った上で、別室で受験するといった対応がとられていました。今回の1件は注目を集め、注意に応じなかった受験生の事情を推測し同情の声が上がる一方、批判の声も上がっており、議論は日を追うごとに増しています。北斗晶、失格となった受験生に「みんな周りにも気を使っているのに…」バラエティ番組『5時に夢中!』(TOKYO MX)では、共通テストでの1件を特集。リモートで出演した北斗晶さんは、自身の息子もまた共通テストを受けた受験生であることに触れ、こう持論を展開しました。共通テストもそうだし、これから始まる受験もそうだし、みんなコロナ対策を家族を含めてやっているのね。うちも、濃厚接触者になってしまっただけでも息子に迷惑をかけるとか、そういう思いがうちだけじゃなくみんなあるわけよ。その中で、こういう足を引っ張ることをするやつ。みんな自分だけじゃなく、周りの人にも気を使ってる。5時に夢中!ーより引用受験は人生を左右する大きな分かれ道です。受験生はもちろん家族も、念入りに準備して受験に臨むことでしょう。北斗さんの意見は反響を呼び、さまざまなコメントが寄せられています。・失格になった受験生は、なぜ試験前に対策を講じなかったのだろう。・何回も注意を受けても従わなかったっていうのは、その受験生にも事情があったんじゃないかな…。・すべての受験生にとって完璧な受験環境を…というのは難しいよね。・この1件での一番の被害者は、同じ場に居合わせたほかの受験生。新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)がまん延する中、前例のない環境での受験は多くの受験生にとって負担になったことでしょう。だからこそ、今回の1件に関して誰が悪いのか、一概にはいえません。しかし、コロナウイルスの終息が見えず、受験生の置かれている状況を改めて考えなおすきっかけになったはずです。[文・構成/grape編集部]
2021年01月20日《正しくマスクをしないといけないのはわかる。でも、鼻を出していた受験生が失格になる一方、マスクすらしていない麻生太郎大臣は注意すらされないのはモヤる》1月16日、大学入学共通テストの1日目の試験で、試験監督の再三の注意にもかかわらず“鼻出しマスク”をやめなかったとして、受験生1人が失格となったことが波紋を呼んでいる。この受験生はマスクから鼻を出したまま試験を受けていることを試験監督から計6回にわたって注意されたが、従わなかったことが不正行為と認定され、すべての成績が無効になった。1月18日のNHKの報道によると「受験生は40代で、監督者の指示に従わなかった際の対応に加えて、最終的には不正を告げられると会場内のトイレに閉じこもり出て来なかったことから、かけつけた警察官によって退去させられた」という。大学入学共通テストの「受験上の注意」には、<マスク(予備のマスクを含む。)を持参し、試験場内では常にマスクを正しく着用してください>とあるほか、<試験場において監督者等の指示に従わない>場合は不正行為となる可能性があることが記載されている。Twitter上では、《ルールに明記されてるんだから失格は当然》《鼻マスクよりも試験官の注意に従わなかったのがいちばんの問題》と、テストを運営する大学入試センターの対応に賛同する声が多い。一方で、こんな意見も多くみられた。《試験会場でマスクを正しく着用しろというのは分かるけど、例えば国会で麻生氏が平気で鼻出しマスクしている映像を何度も見せられる側とすれば、どうして誰も麻生氏にも「正しく着用しろ」と言わないのかと思うよね。受験生は強制されても、国会議員は好きにしていいの?》麻生太郎財務大臣(80)といえば、マスクから鼻を出した状態や、耳にマスクをかけた状態で、国会での答弁や記者会見に臨む姿がたびたび話題になっていた。また、最近はトランシーバーのようなマウスシールド姿でもおなじみだ。ちなみに、マウスシールドやフェイスシールドは、マスクと比べて飛沫を防ぐ効果は著しく低く、特に飛沫の“吸い込み”に関してはほとんど防ぐ効果がないことが、スーパーコンピュータのシミュレーションなどからわかっている。大学入学共通テストの「受験上の注意」にも「フェイスシールド又はマウスシールドの着用のみでは、受験することはできません」と“太字”で明記されている。都内の大学病院に勤務する医師で、受験生の子供を持つ男性に話を聞いた。「正しくマスクを着けるのは医学的に必要なことです。今回、鼻を隠すのを拒んだ受験生にどんな事情があったかは知りませんが、過敏症などでマスクの着用が困難な人は事前申請すれば別室で受験できるという措置もとられていたわけですから、試験監督の判断は正しいことだと思います」そのうえで、こう続けた。「ただ、ひっかかるのは、一般人は医学的に正しいルールを守るように厳しく求められている一方で、模範となるべき政治家はそれを無視してきたことです。マウスシールドに効果がないと指摘されて久しいのにいまだにつけ続ける人がいたり、会食の自粛を国民に求めつつも自分たちの会食は必要なものだと主張したり……。自分たちは一般人のルールは適用されない。そんな政治家の特権意識を感じてきたから、今回の件で違和感をもった人がいるのでは?」黙々と試験を解く受験生たちはマスクの正しい着用を強く求められる一方で、重症化リスクの高い高齢者が多く、口角泡を飛ばして議論をする場である国会でまともにマスクをつけていない大臣が注意もされないというのは、なんとも不合理な状況ではなかろうか。新型コロナウイルスは受験生と政治家を区別したりはしない。本来であれば、試験会場でも国会でも、医学的に正しい感染防止策が取られるべきだ。ちなみに、今回の件が関係あるのかは不明だが、1月18日に召集された国会では、麻生大臣は大きいマスクを正しく着用するようになっていた。
2021年01月18日メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラーのカトウ ヒロコさんが、「自分は毒親かも」と思った方に向けてお話ししています。どんなことをしてしまうと毒親なのかを詳しく解説! 子どもをしっかりした子に育てたい、勉強のできる子に育てたい。大切なわが子の将来を思うからこそ、子どもにさまざまなことを期待し、教えたくなりますよね。教えなければという思いから、ついつい子どもに対して口うるさくなってしまう親は多いものです。でも、それが“毒親”としての一歩だったとしたら……。毒親にならないために、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。 そもそも“毒親”とは?最近、ニュースなどで見かけるようになった「毒親」という言葉。毒親とは、暴言や暴力、しつけという名の過干渉をする親について使われる一方、自分の都合を優先し、子どもを放置したり、かまわない親についても使われる言葉とされています。また、親の過干渉から生じることとして、子どものキャパシティ以上に勉強をさせることを“教育虐待”とも言われるようになりました。 もしかしたらその対応は“毒親”の一歩かも暴言や暴力はもちろんしていない、ネグレクトもしていない、だから私は毒親ではない、と思っている人はもしかしたら危険かもしれません。誰でも毒親への一歩に足を踏み入れている可能性があります。お行儀よく食べさせよう、お片付けができるようにさせよう、電車の中でじっとしているように教えよう、これらはどれも当たり前に子どもに教えたいことだと思います。もちろん、お子さんがきちんと社会で過ごせるように教えたほうがいいことでもあります。けれど、子どもの成長に合わせず急ぎすぎて教えてしまうことは、毒親への第一歩を進めてしまうことにつながるかもしれません。 期待をかけすぎないようにブレーキを親としては、ついつい先回りしてお子さんにいろいろと教えこませたくなります。でも、まだまだ小さいときにお行儀などを教え過ぎることが、その後の“教育虐待”にもつながっていく恐れがあります。 根底にあるのは、こうなってほしい、こうあるべき、という子どもへの期待。しかし、小さなお子さんのキャパシティは、まだまだ小さいものです。それが本当に“今”教えたほうがいいことなのか? 子どものキャパシティを超えた親の「期待」がかかっていないか?を考えてみましょう。もし、ちょっと子どもにうるさく言い過ぎているかも……と思ったら、友人やご自身の親御さんに自分の対応が過干渉になっていないか聞いてみてください。自分の子どもに責任を持っていない、ある意味「無責任」な意見が、自身の毒親への一歩を止めてくれるブレーキになることがあります。 大切で愛するわが子のためだからこそやっていることであり、お子さんによってできる範囲も受け止め方もさまざまなため、どこからが毒親への一歩となるのかは、本当に難しいところです。うるさく言い過ぎているときに、「子どものため」という理由からであればちょっと立ち止まってみて、お子さんの気持ちが後回しになっていないか考えてみるといいかもしれません。 イラスト/マメ美 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2021年01月16日2020年に発表された「レポートカード16-子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か」(ユニセフ・イノチェンティ研究所調査)で、日本の「子どもの幸福度」は先進国38ヵ国中、20位でした。2013年に行なわれた前回調査の6位からかなり順位を落としています。特に「精神的幸福度」については、生活満足度の低さや自殺率の高さが影響し、ワースト2位という結果に。健康や学力、経済面はトップクラスなのに、子どもが幸せを感じられないという事実。どうしたら、子どもたちは「自分は幸せ」と思えるようになるのでしょうか。今回は、「子どもの幸せ」と「子どもを幸せ体質にする親の特徴」について考えてみます。「幸福の4因子」があれば人は幸せになれる!人はどうすれば「幸せ」を感じられるのでしょうか?心理学・統計学をベースとし、「人はいかにすれば幸せになれるのか?」を追求する学問「幸福学」の第一人者である前野隆司氏(慶應義塾大学大学院教授)は、幸せを感じるための要素として、「幸福の4因子」を挙げています。やってみよう因子幸せを感じるためには、やりがいを見つけること。小さなことでもいいので、何かトライすることがとても有効です。新しい学びを得て、成長することに、人は幸せを感じるのです。 ありがとう因子「感謝の気持ち」をもっている人は、周囲といい人間関係を築けるため、幸せを感じやすいそう。また、人を喜ばせたいという気持ちがある人も、相手から感謝されることが多く、幸せを感じることができます。 なんとかなる因子リスクテイクできることは大きな強みになります。「なんとかなる!」と失敗を恐れずチャレンジできる人は、自分の世界が広がり、幸せへの道筋を見いだすことができるでしょう。 ありのまま因子人との比較で勝って得た幸せは、長続きしないことがわかっています。「人は人、自分は自分」と、ありのままの自分を受け入れることが、幸せにつながります。つまり、「幸せな人」というのは、「自己肯定感が高く、利他的で、人への感謝を常にもち、楽観的である人」と言えるでしょう。前野氏によると、不幸せな人は視野が狭くなりがちなのだそう。抱えている問題に対し、その一点しか見ていないため、袋小路に入り込んで出られなくなってしまうのです。反対に、幸せな人は、物事を俯瞰して見ることができるため、視野が広くなり、さまざまな解決策を出すことができます。解決策が出せれば、「なんとかなる」と考えられるため、楽観的にもなれるというわけです。そして驚くべきことに、「幸せな人」は「不幸せな人」よりも、寿命が7~10年長く、仕事の創造性は3倍、生産性は1.3倍になるという研究結果も出ています。幸福学についてもっと詳しく知りたいという方は、前野氏の著書『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』を読んでみてはいかがでしょう。「幸せは自分でコントロールできる!」と断言している前野氏が、幸せの仕組みをロジカルに解き明かしています。子どもの幸せの鍵を握っているのは、親ところで、いま、あなた自身は幸せですか?なぜこんな質問をしたのかというと、親の幸せが子どもの幸せに大きく関わっているからです。『世界に通用する子どもの育て方』の著者で、臨床心理学医学博士の松村亜里氏は、「子どもの幸せの鍵を握っているのは、親である」と言っています。どんな親でも子どもの幸せを願って、いろいろしてあげたいもの。しかし、まじめな人ほど、子どもを差し置いて自分の幸せを追求することに後ろめたさを感じてしまうようです。実際に、この後ろめたさを感じたことのある方は多いのではないでしょうか。ですが、「自分の欲求を我慢して子どもにばかり尽くしてはいけない」と前野氏は言います。尽くした先に生まれる、「ずっとそばにいてほしい」という束縛する気持ちは、子どもの自由を奪います。それに、子どものためにどんなに頑張っても、イライラして子どもにあたってしまっては本末転倒です。また松村氏は、もっと個人の強みにフォーカスするべきだと言います。日本人はつい弱みに注目してしまいがちですが、研究によると「自分の強みを知っている人は幸せになる」と証明されているのだそう。「人前で話すのは苦手でも、自分の考えをまとめることは得意」「飽きっぽいけど、新しいことにチャレンジするのは好き」というように、誰にでも「その人なりの強み」があるはず。これからAI化が進む未来に生きる子どもたちには、強みを生かし、価値を自分でつくり出していく力が絶対に必要なのです。まずは親自身がそのお手本になるべく、自分の強みを見つけ、幸せを積み重ねていく姿を子どもに見せましょう。親が毎日楽しそうに生きていれば、子どもは「自分もそうなりたい!」と思うもの。まさに「子は親を写す鏡」。ですから、「親自身が幸せになることはわがままでも勝手なことでもなく、むしろ子どものため」なのです。子どもを幸せ体質にする親の特徴6つ前述した「子どもの幸福度」の調査で、1位に輝いた国はオランダでした。オランダの子どもたちには、いわゆる「反抗期」もないのだとか。日本とオランダ、何が違うのでしょうか。どちらも、安全で物質的にも恵まれて、十分な教育を受けられることは、共通しています。違いは「その幸せを感じることができるかどうか」にある模様。そこには親の影響も少なからずあることは先に述べました。子どもを幸せ体質にしているオランダの親たちの特徴に、改善の糸口を探してみましょう。特徴1:子どもを「できる子」に育てようと思っていないオランダの親は、「頭がいい子」に育てる教育法などにあまり関心がありません。ですから、知育DVDを子どもに見せたり、幼児向けの習い事をさせたりする親はほとんどいないようです。親たちは、自分の子どもが「頭がいい子」に育つよりも「明朗でのびのびとした子」に育つことを願っています。特徴2:子どもの外遊びに付き添わない親の付き添いなしで外で遊ぶ子どもの姿は、オランダでは珍しくありません。よちよち歩きの子どもふたりが公園の滑り台で遊んでいても、親たちはベンチに座っておしゃべり。危ないからと横で見守ったり、「そこは触ったらダメよ」なんて言ったりはしません。オランダの子どもたちは外遊びで自由を満喫できるのです。特徴3:「ダメ」「~しなさい」と言わないオランダの親は、子どもに意見を押しつけることを嫌がります。しつけとして “指示する” ことも良しとしません。その代わりに、「~してほしい」という親の意思を、その理由とともにきちんと伝えるのです。そして、それをやるかどうかは子ども次第。考えさせて、行動は子どもに委ねます。特徴4:とにかく忍耐強い子どもと同等に向き合うことを常としていて、子どもの意向を確認しながら物事を進めるので、何事にも時間がかかります。そのため忍耐力は不可欠。子どもは大人のように、効率的に動くことができません。それでも、オランダの親たちは子どもの判断を待ちます。子どもを信じているからこそ、意志を尊重できるのです。特徴5:完璧主義ではない以前、ニューヨークタイムズで「オランダ人女性はなぜうつにならないのか?」と取り上げられたことがあります。その理由のひとつは、オランダの人は「完璧主義」でない人が多いから。「理想の自分」をつくりあげたり、人と自分を比較して落ち込んだりということが少ないのだそうですよ。特徴6:自分時間を大切にしているオランダは「パートタイムワーキング大国」。ワークシェアも進んでおり、自分に合ったライフスタイルを選ぶことができます。また、オランダの親たちは自分の時間を必ずもつようにしています。そのちょうどいいライフワークバランスこそが幸福感につながることを、オランダの親たちは知っているのです。オランダで、幸せのベースになると考えられているのは「平等主義」です。みなが平等であることで、比較、嫉妬、葛藤などの精神的ストレスがかなり減ります。それは親子関係でも同じ。親は子どもと対等でありながらも、人生の先輩として、「よいお手本」となることが推奨されています。親がよい行動と幸せな様子を見せることで、子どもの「幸せ感度」も自然と高まっていくのでしょう。***「幸福度研究」の第一人者であるオランダ・ロッテルダム エラスムス大学のルート・フェーンホーフェン教授は、「幸せは、生活満足度」だと述べています。経済的な豊かさではなく、「どれだけ生活を楽しんでいるか」ということが幸せにつながるのです。オランダの親たちはその点に価値を見出して、実践しています。もちろん、それぞれの国の文化、慣習、社会システムがあり、それぞれの家庭事情もあるので、すべて同じというわけにはいかないでしょう。それでも、オランダの事例に学ぶことは多いですね。(参考)Rese Mom|「親が幸せになることが大切」幸せな子どもを育むポジティブ心理学 松村亜里さんunicef|ユニセフ報告書「レポートカード16」発表 先進国の子どもの幸福度をランキングSTUDY HACKER|幸福学が証明「幸せな人はいろいろお得」――今日から始められる“幸せ習慣”教えますSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「子どもは宝物だ」という思考が危うい訳。子を思うなら親は“自らの幸せ”を追求すべきYouTube|Well Being~幸福の4因子〜リナ・マエ・アコスタ 著, ミッシェル・ハッチソン 著, 吉見・ホフストラ・真紀子 訳(2018),『世界一幸せな子どもに親がしていること』, 日経BPマーケティング.親力|あなたは待てる親?待てない親?待てる親だけが子どもを伸ばせる
2021年01月08日「何をやるにも自信が持てない、私なんて価値がない…」人がうらやむような容姿や経歴を持つ、いわゆる「勝ち組」と言われるような人なのに、なぜか自分に自信が持てず、私のところへ相談に訪れる人がいます。そんな自己評価が低くなってしまうのはどうしてなのでしょうか? 謎を解くカギは、子どもの頃に受けた「親からの大きすぎる愛情」にありました。■親の過保護・過干渉が子どもの自信を奪う最近のご相談で増えているのが、容姿や経歴、経済力、社会的信用も問題ないのに、自分に自信が持てないという方からのお悩みです。例えば、裕福な家庭で育ち、学歴も高く仕事もできて順風満帆な人生と思われていたのに、ちょっとしたミスからすべてのことに自信を無くしてしまったという方がいました。そういった方は、チャレンジしたいことがあってもできず、自分自身にモヤモヤ・イライラしてしまうことに悩んでいるのですが、深く話を聞いてみると「親に愛されすぎた人」が多いことに気づきました。親に愛されて育ち、どうして自信がなくなってしまうの? と、不思議に思う方も多いでしょう。実は、子どもを愛しすぎるあまり過保護・過干渉になってしまう親が、子どもの自信を奪っているのです。親としたら単純にわが子がかわいくて心配なだけなのですが、ついつい子どもがつまずきそうなものは先回りして取り除いてしまいがちですよね。それが、小さい頃なら命の危険に直結する場合もあるので、親としては当然のことです。しかし、小学校高学年、中学、高校と子どもが成長し、自分で判断し行動できるようになっても親が変わらず干渉をし続けると、子どもは「私ってそんなに頼りないのかな」「僕が何もできないから親はいろいろ言ってくるんだ」と、親から自分は信用されていないと感じるようになります。親としては、子どもを信頼していないわけでもないし、認めていないわけでもありません。でも、子どもは成長と共にそうとらえるようになり、自信を失っていくのです。また、小さい頃から親に愛情を注がれ、必要以上にほめて育てられてきたタイプは、「誰かにほめられて認めてもらっている自分」に価値を見出すようになりがちです。裏を返せば、ほめられたり認められたりしない自分には、価値がないと感じてしまいます。この2つの理由により、ある程度大きくなってから、はたから見ればすべてを手にしているような人でも、自分に自信が持てずに苦しんでいるケースがあるようです。■「私のこと信用している?」口に出せなかった言葉を伝えてみる自分に自信が持てない、誰かにほめてもらえないと不安になるというご相談の場合は、親の過保護が原因であったこと、でもそれは信用されていなかったわけではなく、あなたをかわいいと思う気持ちが強すぎたからだとお伝えしています。あなたに何かが足りなかったわけではなく、心配という形で愛情を表現していたのかもしれないとカウンセリングでは相談者にお話しし、原因となる記憶の感情を書き換えるお手伝いをしています。もし、あなたが親に嫌悪感を持っている、理解してもらえない、信頼されてないと感じているのなら、記憶をひも解いて、そう思ったきっかけを思い出してみましょう。そして直接、親に確認してみるのです。例えば、「私の部屋をいつも掃除していたけど、そんなに汚かった?」「進路を決めるとき、どうして私に選ばせてくれなかったの?」など、親に信用されていない、頼りにならないと思われていると感じたときのことを聞いてみるのです。そうすると「きれいにしていたけど、部活で忙しそうだったから掃除くらいしてあげようかなと思って」「あなたはおとなしいタイプだから、共学校より女子校の方が向いていると思ったの」といった答えが返ってきて、あれは親なりの愛情だったと気づくきっかけになるでしょう。子どもにそんなお節介をしていたこと自体、忘れている親も多いものです。「お母さん、そんなことした?」といった返事に拍子抜けしてしまうかもしれません。親は子どもが小さい頃と同じように接していただけで、あなたを信頼していなかったわけではないのです。おそらく、自分自身に子どもが生まれたら、同じようにいろいろと心配して手を出したり声をかけたりと先回りするようになると思います。そうすると、親が自分にしてきた行動や声がけが愛情に起因していたと気づくはずです。親にとっては、何歳になっても子どもは子ども。心配は愛情の裏返しなのだと納得できれば、自分に対する不安感はなくなっていくでしょう。■子育てに自信が持てないお母さんへ親の過保護・過干渉で自信を失ったお母さんは、自分自身の子育てに不安を感じることもあるでしょう。「私の子育ては大丈夫? 間違っていない?」「親みたいに過保護・過干渉になりたくはないけれど、何が正しいのかわからない」子どもに対して過保護・過干渉になりたくはないけれど、そうやって育ててきてもらっているから、ついつい親と同じように子どもに接してしまう。逆に、親を反面教師にするあまり超放任主義になってしまうなど、育児に悩むお母さんは少なくありません。親もいろいろなタイプがあるように、子どもにもいろいろなタイプがいます。同じように過保護・過干渉でお節介な子育てをしたとしても、それをそのまま愛情だと受け取る子もいれば、うまく立ち回って聞き流せる子、親の言う通りにできない自分を責めてしまう子とさまざまです。親子の数だけ子育てのパターンがあるわけですから、誰にでも当てはまる「子育ての正解」といったものはありません。あなたに限らず、すべてのお母さんが「こんな子育てで大丈夫?」と思いながらわが子を育てているのです。でも、そこで無理に「理想のお母さん、正しい子育て」を探さなくてもいいと思います。子育てに悩んでいるのは、あなたの努力が足りないわけでも、何かが欠けているわけでもありません。親として悩むのは、自分の思い描く理想通りの育児ができなかったときでしょう。でも、それは誰のためですか? 多分、子どもが「こんなお母さんになって」とお願いしたわけではないと思います。子どもにとって一番心地良いのは、お母さんが笑顔でいること。お母さんが笑顔になれない子育ては、決して子どものためにはなりません。親の愛情が間違って子どもに伝わらないように、不完全な自分、不完全な子育てでもいいということをまずは認めることから始めてみましょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月29日子どもを勇気づける「親の失敗体験」出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』他、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。子どもが落ち込んでいるときや失敗したとき、親はなんて声をかけていいのか、戸惑ってしまうこともありますよね。かける言葉が見当たらないこともあるし、励ますつもりだったのに、なぜか怒らせてしまう結果になったり…。こんなときには、まずは子ども自身の話を否定せずに「うん、うん」「そっか、そっか」と、最後まで聴いてあげるのがいいと思いますが、それでも気持ちを引きずってしまう場合などに、親ができる"とっておきの秘策"があるんです。それは、親自身の「失敗体験」を話してあげること!特に繊細な子や、失敗体験が多くなりがちな子などの場合、話のタイミングやその子の受け止め方によっては、親の立派な武勇伝や学歴自慢、成功体験などは、かえってプレッシャーになることもありますが、親の失敗体験やしくじりエピソード、黒歴史、短所や欠点についての話なら、ほぼ「ハズレ無し」で、どんな子も勇気づけ、元気にすることができると思います(うちの経験上!)。それでは、恥ずかしながら”うちの実例”エピソードを、いくつか紹介しますね。出典 : まずは、不器用すぎて失敗が多くなりがちな長男を始め、うちの3人の子ども達になぜか大人気で、もはや定番ネタと化した「クッキーがおもちになった話」から。大学時代、学園祭で私が所属していたサークルは毎年喫茶店を出店していたのですが、そこで手作りクッキーを手分けしてつくり、飲み物と一緒に添えて出すことになりました。私は、お菓子づくりだけはどうしても苦手で、それまで一度も成功した試しがありません。不安しかありませんでしたが、材料も受け取ってしまったし、仲間達に負担をかけるわけにも行かず、仕方なくつくる羽目に…。とはいえ、クッキーはごく一般的な、生地を伸ばして型抜きしてシートに並べて焼くだけの、誰にでもできる"ハズ"の簡単なモノ。もちろん私は、我流のアレンジなどは一切加えずに、レシピに書いてある通りに素直につくったつもりでした。ところが、オーブンレンジを開けて出てきたのは、見事に一枚につながった謎の物体…。どうしてこうなるのか。時間もなく、仕方なしに「ソレ」を四角く切り分けて持っていくと、「な、なんだコレは!」と、ざわつく仲間達。そのうちの勇気ある1人が試食して一言…「うん、おもちだね」。結局、心優しい仲間達が、「クッキーだと思わなければ、意外と美味しいかも?」「モチモチ新食感だね」等と笑いながら食べてくれ、その後も何度か飲み会でネタにされたりもしましたが、今では学生時代のいい思い出です。こんな母の失敗体験を、何かある度に「ねえねえ、あの、おもちの話、して〜!」と子ども達にワクワク顔で迫られ、読み聞かせのように何度も繰り返し話しました。わが子がこんなに喜んでくれるなら、「あの時、失敗して良かった」とすら思えてきます。出典 : 子どものゲーム依存などを心配されるご家庭も多いかと思います。うちは基本的には「やるべきことさえやっていれば、ゲーム時間に制限はつけない(ただし、夜9時就寝!)」というルールです。それでも、特に好きなことに熱中しやすい長男は、オンラインゲームにのめり込み過ぎて心配になることも…。でも、ここで正論のお説教をするよりも、私のしくじりエピソードを話すほうが、ずっと説得力が出るんです。実は私、ちょうど今のうちの子達の年頃に、「パズルゲーム中毒」のようになってしまい、ちょっとヤバかった時期があるんです。私は元々パズルが大好きで、小学生の頃はジグソーパズルやルービックキューブなどに、健全な範囲で夢中になっていたのですが、思春期のころは、ちょうどファミコンブーム全盛期。そして、「上から落ちてくるT字やL字のブロックをキッチリ積んでいって、I字ブロックで一気に全消しする」という、例の元祖パズルゲームに私はどハマリして、もう本当に一日中、ぼーっとブロックを積んでは消し、積んでは消し…と、ひたすら繰り返していました。当時の私は、悶々と悩み続ける事も多く、自分で思考を止められずにしんどかったのですが、パズルゲームに無心で没頭している時間だけは、パズルに必要な部分以外の脳をオフにして、ほっとできたんですね。でも、その結果、ゲームをやめたくてもやめられない状態に…。それで結局、学校の成績が下がったり、ついゲームに手が伸びてしまって受験勉強に集中できなかったりもして、いろんなところに影響が出てしまいました。…こんな私の実体験を子ども達に切々と語ると、結構真剣に耳を傾けてくれるんです。やっぱり、経験者のリアルな話は重みが違いますからね。当然、こんな自分のダメっぷりをわが子の前で晒せば、親としての威厳なんて簡単に地に堕ちてしまいます。でも、だからこそ、子どもと同じ目線で語る言葉のほうが、難しい年頃の子達の心にも、ちゃんと届くんじゃないかな、なんて思います。まあ、長男は「でもさ、もし、かあちゃんがゲームに浪費した時間を勉強とかに全フリしてたら、人生の分岐ルートも違って、オレ達も生まれてなかったかもよ。だから、今、オレ達がいるのはテ◯リスのおかげ」なんて、言ってくれたりも…。出典 : そして、次男が小学校時代、体調を崩して学校に行けない日が続いていた時に、本当に役に立ったのが私自身の不登校の経験でした。私は、小学3年生のころ、1ヶ月ほどですが、同じように体調不良がきっかけで急に学校に行けなくなったことがあります。だからこそ、本人は「本当は学校行きたい」と言うけれども、どうしても身体が思うように動かないときの気持ちがよーく分かるので、かつて私の母がそうしてくれたように、無理に行かせたり、説得を試みたりはしませんでした。そして、家でテレビをぼーっと見ながら過ごす次男との母子2人の時間に、当時のいろんな思い出話をしました。例えば…「あの頃、かあちゃんはさ、学校って人が多くて疲れちゃったんだよね。いつもザワザワしてるしさ〜、休み時間はちっとも休めないしさ〜」…なんて切り出すと、我慢強い次男も、「そうそう、そうなんだよ」なんて、少しずつ本音や溜め込んだ不満を話してくれたりも。それから、「こういうとき、かあちゃんのかあちゃんがね、忙しい仕事の合間に『何か食べたいものある?』って聞きに来てくれたのが嬉しかったんだよね。で、〇次郎は今、何か食べたいものある?」…と、懐かしい思い出と共に希望を聞くと、嬉しそうにリクエストしたり…と、普段は兄や妹になんとなく遠慮している次男も、時折こっそり私に甘えてくれるようにもなりました。そうしている間に、本当にゆっくり、ゆっくりと、次男の体調は回復していきました。Upload By 楽々かあさんまた、春のコロナ休校が終わり、学校が再開された直後に、朝「行きたくない」と長女の登校しぶりが続いたときも、私の過去の「ズル休みの経験」が活きました。長女は悪知恵を働かせて、朝の検温を愛犬の脇の下で計って、「37.5度」という、なかなか”いい数字”を出して、得意そうに体温計を見せてきましたが、実は、体温の偽装に関しては私もプロなのです(良い子はマネしないでね)。「かあちゃんも小学生のとき、ズル休みしたくてさ〜…」と、当時、水銀体温計で、「心配されて病院に連れて行かれるほどの高熱ではなく、かつ、親が一応念の為、休ませておこうと思えるラインの、ちょうどいい数字」を出すにはどうしたらいいか、あんな方法やこんな方法で試行錯誤したことを話すと、ちょっと尊敬(?)の眼差しを送ってくれました。それから、運動が苦手だった私が「マラソン大会がイヤ過ぎて、毎年前日にお腹を出して寝た」だとか、「運動会が消えてなくなるように、台風の進路に全身全霊で念を送った」だとか、ちょっとカッコ悪い思い出話を気前よく披露すると、苦手な行事を前に沈んでいた子ども達を笑顔にすることもできました。どんなにネガティブな気持ちだって、身近な人に分かってもらえたり、「自分だけじゃない」と思えたりすることで、気がラクになることも結構あるのではないでしょうか。親の失敗体験は財産!出典 : こうして見ると、私は自分の失敗体験やしくじりエピソード、黒歴史…あるいは短所や欠点なども「あってよかった」と、財産のように思えてきます。ちょっとくらい失敗したって、間違ったって、寄り道したって、結構なんとかなるものだし、少々できないことや苦手なことがあっても、ちゃんと大人になれますから。「失敗のお手本」が目の前にあれば、子どもだって思い切って失敗できるハズ。そして、不思議なことに、子どもに自分の失敗体験を話してみると、なんだか親のほうも元気になるんです。それは、「親だって、完璧じゃなくてもいい」「子どもの前で、立派な親であり続ける必要はない」…と思えると、少しだけ”いい親”のプレッシャーから解放されて、肩の荷を降ろすことができるから…なのかもしれませんね。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2020年12月18日親にとって、お友達トラブルはできれば回避したいものですが、子どもの発達にとっては大切なもの。友達関係はどのように変化して、どんなトラブルが起こりやすいのか。園ではどのようにサポートして、親はどう関わると良いのか。発達心理学の専門家である岡本依子先生に聞きました。お話を聞いたのは:岡本依子さん立正大学 社会福祉学部 子ども教育福祉学科教授。専門は発達心理学。特に親子のコミュニケーションの発達について研究。共著「エピソードで学ぶ保育のための心理学〜子ども理解のまなざし」他、保育者を目指す学生向けのテキストなども執筆している。友達関係の発達段階を知ろう友達関係は、発達につれて変化していきます。年齢ごとの特徴や、起こりやすいトラブルを知っておきましょう。イラスト/杉浦さやか◆3歳頃「一時的な関係」性別関係なく、同じ場所にいる子と遊ぶ集団生活に慣れていない時期には、一緒に遊ばなくても、近くにいる子どもに興味を持ったり、隣の子の遊びにつられたりする様子が見られます。その後、友達と遊び始めますが、3歳では「その場にいる子と遊ぶ」という一時的な関係。男女が入り混じり、気が向いたら同じ場にいる子と遊び、飽きたら違うところに行ったり、一人遊びに戻ったりと、こだわりなく遊ぶ段階です。この時期のトラブルは、まだ友達同士のルールが分かっていないために起こる、アクシデントのようなものです。おもちゃを取ってしまうのも「それは今、使っている子のもの」という「所有」の概念が未発達なためで、悪意はありません。取られた子が怒ることもありますが、多くは「ああ、持っていったな。じゃあ今度は何を使おう」という感覚です。感情のコントロールはまだ上手ではないので、感情的になっているときは寄り添って落ち着くのを待って。園の先生は、こうした場面を「ルールを学ぶチャンス」と捉え、「貸してって言おうね」などと適切な言い方を伝えていきます。◆4歳頃「一緒に遊ぶから友達」好きな遊びが同じ子と一緒にいるように4歳を過ぎると、率先して自分の好きな遊びを選ぶようになります。すると、自然と好きな遊びが同じ子と一緒にいるようになり「一緒に遊ぶから友達」という関係に。ただ、あくまでも主軸は自分の遊びなので、「外で遊ぶ友達」「ままごとをする友達」などと分かれることが多いでしょう。3歳までは「ありのままの自分」で生きていますが、4歳頃からは「すてきなおねえさん、かっこいいおにいさんでいたい」など、「自分はこうなりたい」というイメージを持つように。「ルールを守っている自分は偉い」という正義感も芽生え、ルールを守らない子を見ると告げ口をすることも出てきます。自分と友達の正義が違うと、屁理屈をこねたり、言葉がきつくなったりすることもあるでしょう。4歳後半くらいから仲間外れも見られるようになりますが、これは「友達は大切だから、仲間外れにすることが(相手にとって)罰になる」という友情関係が分かってきた証拠。その発達を理解しつつ、園の先生は相手がイヤな気持ちになること、仲間外れは良くないことを伝えていきます。◆5歳頃「友達だから遊びたい」一緒に遊びたいから自分の意見は後回しこれまでは「一緒に遊ぶから友達」だった関係が、「友達だから遊びたい」に変化する時期。「◯◯ちゃん、一緒に遊ぼう。何して遊ぶ?」と、遊ぶことを前提に、何をするかという交渉が始まります。自分の遊びが主軸だった時期はやりたいことが違う相手とは遊びませんが、この頃になると、その友達と遊びたいがために、自分のやりたい遊びを後回しにして、友達の意見を優先できるようになるのです。これは、学童期の友情関係である「心の友達」につながる出発点。とても重要な変化です。また、友達がどう思っているかを気にするようになるのもこの時期。4歳では一方的だった正義感も「他者の立場に立つ=他者視点」が発達して柔軟になってきます。例えば、滑り台を滑る側から上ろうとする2歳児を見たとき、4歳では「ダメだよ」と決め付けますが、5歳では「まだ小さいから分からないのか」と考えられるようになります。園の先生は自己主張と他者視点がバランス良く発達するように、トラブル解決をサポートしていきます。親はどうする? 友達関係の心配事読者アンケートで「わが子の友達関係に関する心配」について聞き、多かった声について岡本先生にアドバイスをもらいました。親の役目はトラブル前の園との信頼関係作り以前に比べ、今は「園での友達トラブルは、園の責任で解決する」という方針が広く定着しました。また、何か問題があれば教えてもらえますから、子どもが元気で楽しそうに通園しているなら、基本的に心配はいらないでしょう。とはいえ、子どもに「◯◯ちゃんとケンカした」と言われ、その相手を知らないと、親は不安になるもの。普段から、誰と仲が良いか、何をして遊んでいるかといった情報を、先生と親で共有しておくことが大切です。また、子どもはボキャブラリーが少なく、ささいなことを大げさに話したり、誰と遊んだか記憶があいまいで「一人で遊んだ」と言ったりすることも。元気をなくして登園をしぶる日もあるでしょう。心配事があれば、「こんな様子なんですけど、心配し過ぎですか?」「親からは見えない子どもの姿があると思うので、先生からどう見えるか教えてください」など、親の気持ちも含めて先生に相談しましょう。友達トラブルは、子どもが社会性や協調性を身に付けていく上で、大切な成長の糧でもあります。親の役目はトラブル回避よりも「トラブルが起こっても大丈夫」と思えるように、園との信頼関係を作っておくこと、と考えるといいですね。自分の意見を言えない、それも子どもの個性 友達を優先しているのかも新しい集団に入ったばかりなら、子どもの個性なので問題ありません。まわりの様子をしっかり見て、少しずつ自分を表現するタイプなのでしょう。もし集団に慣れた時期になっても意見が言えないなら、意見を言わない環境に慣れてしまっている可能性も。家庭で子どもが自由に意見を主張できているか、振り返ってみましょう。4〜5歳になって、友達の希望を優先することで「友達を喜ばせることができた」と満足感や誇りを感じているようなら、成長の証。褒めてあげるといいですね。友達ができない 遊びに没頭しているなら大丈夫 子どものペースを見守ってひとりで遊んでいても、遊びに没頭できているならまずは見守ってみましょう。遊びに没頭するのは、むしろ発達的には大事な時間です。もし、一人遊びの最中も友達の様子が気になっているようであれば、じっくり集団の様子を観察してから加わりたいタイプなのかもしれません。子どもは「友達になって」と言わなくても、集団の後ろから付いて歩いているうちに仲間に入ったり、離れて遊んでいる子をまねしているうちにお互いが気になって、一緒に遊ぶようになるもの。子どものペースで関係が出来ていくので、親はヤキモキせず、おおらかに構えていましょう。怒りっぽい 今は感情コントロールの練習中 言葉で表現する方法を伝えて怒るのは、悔しさやイヤなことがあったから。怒りはある種の原動力になり、うまくコントロールできるようになると、「これをバネにして頑張ろう」というやる気につながります。幼児期はそうした感情コントロールの練習期間と捉えましょう。また、怒っていることを表現できない方が困ることもあります。「イヤなことされたら、僕だって怒るんだよ」ということを相手にうまく伝えた上で、「もうやめてね」と言えるのが理想的。そのためには、「イヤだったから、怒ったのね」など、感情を言葉で表現する方法を伝えていきましょう。同じ子としか遊ばない 友達だから遊びたい段階 閉鎖的になったらフォローをこれは気にしなくて大丈夫。幼児なりに「気が合っている」ということで、「友達だから遊びたい」の段階に進んでいると考えられます。さらに発達して他者視点が身に付いてくると、友情関係を試すかのように「他の子としゃべっちゃダメ」などと言うこともあるかもしれません。この場合、本気の意地悪ではありませんが、関係が閉鎖的になっているようなら、「お友達がイヤな気持ちになるからね」など、良い方向に導くように声を掛けましょう。友達をしつこく遊びに誘う どのくらいしつこくすると相手が怒るか試すことも大事な経験そもそも子どもはしつこいもの。あまりにしつこくすると相手の子が怒るかもしれませんが、「どのくらいやると相手が怒るのか」を試すのも大事な経験です。相手の子が遊びたくないのなら「◯◯ちゃんはイヤって言っているから、他の子を誘ったら?」、誘っている遊びがイヤなら「違う遊びで遊ぼうって言ってみたら?」など、アドバイスしてみるといいでしょう。友達に対して言葉がきつい 相手が気分を害していると分かれば徐々にマイルドな言い方に言葉がきつくなるのは4歳頃に多く見られ、基本的には一時的なもの。まだボキャブラリーが少ないためで、相手を不快にさせようとしているわけではありません。友達が自分の言葉で気分を害しているのが分かると、言い方を考えるようになり、徐々にマイルドな表現ができるようになっていきます。親は、子どもの言葉がきついと感じたときに「◯◯って言おうね」と、言い換え方を提案してみましょう。また、言葉に関しては「親を映す鏡」という側面もあります。家族の間でも、きつい言葉は避けるといいですね。これも気になる もしも園の友達が新型コロナにかかったら子どもにどう説明する?友達が感染した場合は、下手に隠したり、ごまかしたりせず、子どもが知りたい「単純な事実」をきちんと話すことが大切です。「病気だから治るまでは一緒に遊べないけど、治ればまた遊べるよ」と事実を伝えれば安心できるでしょう。それ以上の説明は、子どもの理解力に合わせて。くどくど説明して、ちゃんと理解できないまま「コロナはすごく恐ろしい」という恐怖心だけを植え付けるのは避けましょう。また、「◯◯ちゃんは、手洗いしてなかったからコロナになったのかも」「悪い子がコロナにかかるから、あなたはいい子にしなさい」という言い方もNG。友達に対して「手を洗っていなかった子」「コロナになった悪い子」など、誤ったイメージを持たせないように気を付けましょう。
2020年11月14日私は「子どもを持つこと自体」に漠然とした不安がありました。なぜならば、私の両親が「毒親」だったからです。自分も同じように「毒を持って子どもに接してしまうかもしれない」「私のようなつらい幼少期を過ごすのであれば、子どもは作らないほうがいいのでは?」といった考えが頭から離れませんでした。そんな私が紆余曲折ありながらも1人目を出産し、さらに2人の子どもを持つまでの過程や葛藤などをお伝えします。 転換期は20代後半の同棲経験憂うつ感に苛まれながらも、私はなんとか幼少期~思春期を過ごしてきました。そんな私の大きな転換期は20代後半のころ。今の夫となる人と結婚前提で同棲し始めたころです。 今まで生きてきた人生のなかで初めて長期に渡って親と離れて暮らせることができ、だんだんと心に落ち着きを取り戻し、「過去に親から受けてきた仕打ち」に対してやっと疑問を感じるようになってきました。いわば過去の自分は、親からマインドコントロールを受けていたと言っても過言ではないと思います。 友人たちの妊娠で心境の変化数年に渡る同棲期間を経て30歳になるころに、私は今の夫と結婚しました。しかし、結婚した1年ほどは前述した理由や背景があり、子作りする気になれませんでした。そんな私の気持ちを変化させたのが「友人たちの妊娠」です。 その友人たちとは数十年付き合っており、いろいろな過去も知っていた仲なので、「人生いろいろありながらも、皆どこか決断をして新たな道へ進んでいくのだな」ということが、友人たちの妊娠・出産を通して改めて実感しました。 過去と折り合いをつけるという決断また、友人たちのなかには不妊治療に励んでもなかなか授かれない子もいました。そんな友人を見て「授かれること自体が奇跡なんだ」「私ももう31歳になるし、女性の妊活は時間が区切られている。どこかで親のことは見切りをつけなければ」と、私の心境が友人を通して少しずつ変わっていきました。 そして、31歳のときに1人目を出産。里帰りはせず、基本的にワンオペ育児でしたが、なんとか1人目を2歳まで私の手で育てることができました。その後は1人目が2歳になったころ、2人目の妊活を始めました。 自分が毒親になることなく、気持ちに余裕を持って妊活や育児ができたのは「いざとなれば福祉の手を借りて助けを求められる」という安心感です。産後ヘルパーの活用や、産前産後要件で保育園に通うことができることなど、子育て支援情報は調べ抜きました。情報収集は育児の不安を解消し、自分を救う手立てになっています。 監修/助産師REIKOイラストレーター/みいの著者:山本加奈子2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年11月02日■前回のあらすじ息子の発育状態が気になり検索しては落ち込む負のループ。夫や発達支援センターに相談するも解決に至らず、自分でできることを探すことにしました。※過激な描写が含まれます。苦手な方は閲覧をお控えください。■私は「普通のお母さん」にもなれない…?息子に何があろうとも育てていく覚悟はあるはずなのに、不安な気持ちが止まらない…息子が「普通の子」であって欲しいと願ってしまうのは、親として最低なのでは…私は「普通のお母さん」にすらなれていない…そう感じました。※筆者が当時の体験を元に表現しています。■自己嫌悪に陥り、自分を傷つけてしまう今まで自分が否定してきた無責任な親と自分は同じだ…、そう感じて自傷行為にまで及んでしまいました…。次回に続きます。※発育に関しての見解は筆者個人の体験によるものです。 【同じテーマの連載はこちら】 湯本もゆのオドオド手探り育児 この連載の全話を見る >>
2020年09月19日■前回のあらすじ抱っこしても泣き止まない赤ちゃんを前に無力感に襲われるママ。それを察知したのは…■買い物疲れのママの前に現れたは…赤ちゃんと一緒の買い物から帰ってきたママ。家にいたのは…?目の前に突然現れた小さいパンダ。これは一体…?せっかく買い物に行ったのに、お米を買い忘れてしまったママ。これがないと離乳食が作れないのに…。そんな焦るママにパンダが手渡したのは、笹…!?ママ全力のツッコミを入れましたが…さて、おかゆ、どうするのでしょうか…。→次回に続く!
2020年09月16日子どもが「幼稚園キライ」「幼稚園に行きたくない」と言い出したら、どんな声かけをしていますか?「先生や友達も待っているよ」「〇〇が楽しみだね」と親が一生懸命に励ましても子どもには響かず、ますます嫌がるばかり…。幼稚園教諭をしていた私は、このような場面を何度も見てきました。今回は、登園を嫌がる子に言ってはいけないこと、嫌がった時の対処法をお伝えします。脅しの言葉はかけないで!必要なのはスキンシップの時間子どもが「幼稚園に行きたくない」と言うのはどんな時でしょうか。それはなんとなく「不安」な気持ちを抱えている時です。不安な気持ちがあるとその気持ちを埋めるためにママから離れたくなくなります。そして、満たされていると「楽しい事をしたい」という意欲が出て、幼稚園に行くことに対して前向きになります。そのため、子どもが登園を嫌がる時に、「先生や友達が待っているよ」「〇〇があるんだって!」と園での楽しいことを伝えても、不安な気持ちは消えていないため、子どもには響かないのです。ましてや「行かないと恥ずかしいよ」「みんな行ってるのに」などの脅しの言葉は、不安をあおってしまうので絶対にNGです。まずは、「なんとなく不安」な気持ちを「安心感」に変えるためのスキンシップの時間をもつことが、一番の近道です。帰ってきたらホッとできるようにわがままOKどうしても登園を嫌がる場合は、無理に行かずに家でゆっくり過ごす日があってもいいと思います。ただ、子どもが「行きたくない」と言うたびに、幼稚園をお休みをするワケにはいきませんよね。なので、嫌がりながらも登園できた日は、帰ってきたらたくさん甘えさせてあげてください。抱っこやおんぶといったスキンシップ以外にも、楽しくできる触れ合い遊びもおすすめです。くすぐり合いや、向かい合ってにらめっこ、じゃんけんをして負けたら肩もみなど、触れ合いながら親子で大笑いできるといいですね。少しの時間スマホを手放し、テレビを消して、子どもの話に耳を傾け、好きな遊びにつきあう時間をとりましょう。それを続けていると、子どもは心に余裕ができ、幼稚園を嫌がることが少なくなっていくと思います。赤ちゃん返り状態になっても叱らないでしかし、ママがゆったり楽しく関わろうとしても、子どもがワガママを言って、赤ちゃん返りのような状態になり困らせることもあります。それは園生活を頑張っている証拠。ワガママな性格になってしまったわけではなく、家では素直な気持ちを出して発散しているだけなので、叱らず受け止めるのが◎。ママに甘える時間が幼稚園に行く力に!わが家の年中の娘も、疲れがたまったり、園でいろいろなことを我慢して頑張りすぎたりした時は、家で爆発することがあります。自分でできることを「ママやって」と言ったり、思い通りにならないと理由も話さずグズグズしたり…。娘がワガママになった時、幼稚園児と思って関わるとついイライラしてしまうので、赤ちゃんに戻ったつもりで関わっています。「まだ赤ちゃんだから、なんでもしてあげるよ~」という感じで。しかし、プライドは高い娘。それを口にだすと怒ってさらに大変なことになるので、心の中で密かに思って対応しています(笑)。ほんの少しだけの時間で満足する日もあれば、帰ってから寝るまでワガママを続ける日も。かと思えば友達の誘いを断って「ママと遊ぶ」と言ったり、「抱っこして~」と、素直に甘える日もあります。それでも翌日は「いってきまーす!」と、はりきって園に行く姿を見ると、家で過ごしながら自分を取り戻す時間の大切さを感じます。パワーを充電できればがんばれる子どもにとってママやパパとの時間はとても大切なもの。「幼稚園に行きたくない」と言う時は、ママやパパに甘えられる時間をいつもより多くとって、パワーを充電させてあげてくださいね。そのパワーがあるからこそ、子どもたちは幼稚園でさまざまなことに挑戦できるのです。<文・写真:ライターnicoai>
2020年09月08日