人生投稿サイト STORYS.JP で、人気のストーリーの漫画化第2弾。母親が嫌いだった私が「親になって知ったこと」のお話です。作画: 渋谷さえら 原作: 村上 奈美 前回 からのあらすじ私と母のこじれた親子関係が変わったキッカケは…私は結婚して子どもができて…そして離婚して…シングルマザーとなったいろいろあって、もうどうしても一人では生きていけなくなった時に、母が手を差し伸べてくれた「あんたで失敗した事を、やりなおすわ」あらためて教育系の本を図書館から大量に借りてきて、毎日のように読み漁り、私で失敗したことを繰り返さないようにしているらしい。 堂々と目の間で「失敗作」と言われるのは、あまり気持ちのいいものではないけれど、それはそれで母なりの反省と愛情なのかな、と思う。昔6歳までそうしてくれたように、3人の子どもたちに愛情を注いでくれている。ちなみに今は10歳までしっかり育てるらしい。だけど、私は母親として、あの言われて嫌だった言葉の数々を、子どもたちに言ってしまわないか不安になっている。仕事ばかりで、子どもたちの話を聞ける時間が限られてしまっているから今 母親のあなたへこれから母親になるあなたへお願いしたいこと小学生の男子なんて「なにそれ…?!」というような話しかしてくれないけど…でも「母親が興味をもってくれた」という事実だけで喜べるから。ウチの息子も、朝の一番忙しい時間に真面目な顔して「一つだけ言いたいことがあるんだけど…」っていうから、何?って正座したら「カッパって川にいて人を引きずり込んで尻子玉抜くんだって…!!」ですよ。本当に小学生男子って…。でも、こんな自由勝手で気ままな子どもたちを、できれば褒めて欲しい。認めてあげて欲しい。いてくれてよかったと言って欲しい。そして、抱きしめてあげて欲しい。できれば、大好きだよと伝えてあげて欲しい。▼こちらの新連載もぜひご覧ください…!!「あなたのためなら何でも!」そんな母が勧めたのは整形だった…【親に整形させられた私が、母になる Vol.1】
2019年12月22日共働き世帯の増加に伴って利用者が増えている「延長保育」。延長保育に子どもを預けることに対して、子どもを心配すると同時に、「申し訳ない」という気持ちを持っている親も少なくないようです。ただ、東京・久我山幼稚園の運営に携わる一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事の野上美希先生は、「心配する必要も『申し訳ない』という気持ちを持つ必要もない」といいます。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)延長保育にもいろいろなケースがあるひとことで延長保育といっても、じつはいろいろなケースが考えられます。幼稚園で通常保育が終わるのは13時半頃ですが、保育所の場合は18時半頃。終了時刻が5時間ほどちがいますから、延長保育の時間も大きく異なります。また、延長保育を常時利用する共働き世帯もあれば、外せない用事があるときにときどき利用するというケースもあるでしょう。それぞれに対応はちがいますが、子どもに与える影響が大きいということで、ここでは幼稚園で延長保育を常時利用するケースを想定してお話しましょう。幼稚園の延長保育は通常保育が終わる13時半頃からはじまります。延長保育の時間はそこから4、5時間にもなりますから、同じ年齢の子どもでも、延長保育に預けられる子どもとそうではない子どもでは、まったくちがう毎日を送ることになります。もちろん、とくに年少など幼い子どもの場合は、延長保育を嫌がるケースもあります。13時半になると友だちはお迎えに来たママと一緒に帰るのに、自分はそこから5時間もママを待たなくてはいけない。幼い子どもなら、自分も家に帰ってママと一緒におやつを食べてほっとしたいと思って当然でしょう。そういうふうにナイーブになる子がいるのも事実です。子どもは親が考えている以上に延長保育を楽しんでいるとはいえ、子どもの順応性は親が思う以上に高いですから、それも最初だけというケースがほとんどで、たいていは慣れていきます。もちろん、園としても、子どもが楽しめるように、そしてより有意義な時間を送れるように工夫をしています。通常保育の時間には自由時間もあるとはいえ、基本的には園が決めたカリキュラムをこなしていくことが多くなるものです。子どもとしてはある程度緊張している時間といえるかもしれません。一方の延長保育はというと、時間はたっぷりあるのですから、子どもたちが自分で選んだ遊びを徹底的にやり込んだり、積み木を使ってみんなで大きな城をつくるようなダイナミックな遊びをしたりすることができるのです。ほかには、わたしが運営に携わっている久我山幼稚園の場合なら、季節のイベントも積極的に行なっています。たとえば、年長さんなら冬に向けてマフラーを編むということもします。これは、時間がたっぷりある延長保育だからできることでしょう。このような、通常保育の時間とはまったくちがう活動を経験するなかで、子どもたちは延長保育をどんどん楽しめるようになっていきます。延長保育が持ついくつものメリットまた、延長保育には延長保育だけが持つメリットがあるとわたしは考えています。たとえば、延長保育の特徴である縦割りのコミュニティーに身を置くということもそう。同い年の子どもと過ごすことの良さと、年齢のちがう子どもがいる縦割り社会で過ごすことの良さの両方を味わうことが、子どもの幅を大きく広げることになるはずですからね。また、先のマフラーをつくる例なら、自宅でマフラーを編もうとした場合には、幼い子どもならすぐに飽きてしまうかもしれません。でも、友だちが頑張っているから頑張れるということもあるのではないでしょうか。そして、友だちがつくっているマフラーがすてきに見えたら、真似したり自分で工夫をしたりすることもあるでしょう。そうして、ひとりだったら手を出さないような遊びや活動も、友だちがやっているからとやってみる。やってみて楽しかったら「もっとやってみたい」と新しいことに対する意欲を持つということにもつながるはずです。毎日早くに家に帰っていると、テレビを観たりおやつを食べたりと、ついだらだらとなにもしない時間を過ごしがちです。それはそれで子どもにとって大事な時間だとは思いますが、延長保育のなかで友だちと遊びながらさまざまな経験を得られることは、子どもにとって非常に大きな意味があるのではないでしょうか。また、通常保育と延長保育では担当する先生が変わることもメリットのひとつでしょう。子どもというのは、環境によってまったくちがった一面を見せるものです。通常保育の時間に決められたことをするのはすごく苦手なのに、延長保育の時間に自由に遊びを見つけて発展させることはすごく得意だという子どももいます。通常保育と延長保育、両方の先生に子どもの様子をヒアリングして子どものさまざまな面を知れることは、親からすれば子どもの見方が変わり、安心できるということにもつながると思います。親子一緒に過ごせる時間が短いから強い絆を築けるここまで、延長保育のメリットばかりを挙げてきましたが、もちろんデメリットもあります。ひとついえるのは、子どもが幼いほど身体的なストレスになるということ。年少など幼い子どもの場合、どうしても体力がありませんから、長い時間、家ではない場所で過ごすことは大きなストレスになります。疲れが残って、午前中に眠くなってしまったり集中力がなくなったりということがあるのです。ですが、そういうことも体が成長するにつれてなくなっていきますから、あまり心配しすぎる必要はありません。延長保育を利用している保護者の多くが、子どもを心配すると同時に、子どもに対して「申し訳ない」という気持ちを持っています。でも、子どもは親が思う以上に延長保育の時間を楽しんでいます。そしてなにより、親が「申し訳ない」なんて気持ちを持っていれば、せっかく子どもと過ごせる大切な時間もいいものにはなりづらいのではないかと思うのです。変に心配したり「申し訳ない」気持ちを持ったりするのではなく、延長保育のなかでしか味わえない経験や気持ちを、子どもからどんどん聞き出してみてください。そうすれば、一緒に過ごせる時間がたとえ短くても、あるいは短いからこそ大切な時間としてとらえられ、親子の絆をより濃密なものにできるのではないでしょうか。■一般社団法人キッズコンサルタント協会■ 一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事・野上美希先生インタビュー一覧第1回:子どもの順応性は親が思う以上に高い。「申し訳ない」という気持ちは不要です第2回:「小1の壁」を乗り越えるために――子どもの言葉の裏にある本心とは?第3回:放課後や長期休みに「非認知能力」を高めよう。学童でさまざまな経験を第4回:自己肯定感も勉強への姿勢も“熱中体験”の先で生まれる【プロフィール】野上美希(のがみ・みき)1977年3月21日、千葉県出身。一般社団法人キッズコンサルタント協会代表理事。東北大学工学部卒業後、日本総合研究所にてコンサルティング、事業企画、採用、営業と多岐にわたる経験をした後、株式会社マイナビで人材紹介事業部の立ち上げに従事。営業部長として複数の部下をマネジメント。その後、自身の妊娠を機に久我山幼稚園の運営に携わり、産後母の孤独を解消すべく、子育てひろば開設を皮切りに、働く母の支援のため、幼児教育をベースとした民間学童や6つの認可保育園を開設。また、民間学童指導員資格であるキッズコンサルタント資格を認定する一般社団法人キッズコンサルタント協会を立ち上げ、代表理事を務めている。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年12月19日親であれば、誰もが子どもには幸せになってほしいと願っています。では、その幸せとはどんなことであり、どうすれば子どもは幸せになれるのでしょうか。イタリア生まれの教育手法「レッジョ・エミリア・アプローチ」をベースとするインターナショナルプレスクール「東京チルドレンズガーデン」の伊原尚郎理事長は、「幸せは他者とのかかわりのなかでこそ生まれる」といいます。その真意を聞く前に、東京チルドレンズガーデンの1日のスケジュールについての話からはじめてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)決まった1日のスケジュールは存在しない「レッジョ・エミリア・アプローチ」では、誰かが指示をしたり目標を与えたりするのではなく、基本的に子どものなかから湧き出る興味に従って活動します。ということは、決まった1日のスケジュールもないということ。当校のホームページには、登園から降園までのスケジュールを掲載していますが、それも便宜上のものであり、だいたいの目安でしかありません。決まっているのは、8:30の登園時間くらいのものでしょうか。もちろん、なにをやるかは子どもたち次第。たとえば、明日(取材日の翌日)は、わたしにはあるひとりの子どもとの約束があります。それは、電車に乗ってふたりで上野の博物館に行くこと。いま、その子がいちばん興味を持っているのが博物館だからです。帰りの予定も、「だいたいお昼頃には帰ってこようかな」くらいのものです。理想は、子どもたちみんなが自分なりの課題を持った独立系研究者のようになることです。朝、登園してきて「おはようございます」といったら、「それでは、研究をはじめます」という感じで、なにかをやらされるのではなく、自分の興味を持っていることに没頭してほしい。そして、わたしたちの役割は子どもの研究のサポートです。自分の子どもがアインシュタインだったとしたら、研究中の彼に向かって「はい、時間がきたから研究はやめて散歩に行きましょう」なんてことをいう人はいないでしょう?やることは、「なにか必要なものはある?」と聞いて、研究のサポートをすることしかありません。子どもを信じることが、子どもの本来の力を引き出すこの自由度の高さは、GoogleやYahoo! などに見られるフリーアドレスのオフィスに通じるものがあると思います。フリーアドレスは、チームのメンバーの誰もが自発的に仕事をすることが前提となっているシステムです。「ちょっとカフェで仕事をしてきます」というメンバーに対して、マネジャーが「あいつはちゃんと仕事をしているのか」と考えていたら成立しません。同じように、「子どもにはすごい能力がある」という観点に立って子どもたちを信じることこそ、子どもが本来持っている能力を引き出し、伸ばすことになるのです。でも、残念ながら多くの親は子どもに対して「この子はなにも知らないから、わたしが教えてあげなければならない」と思い込んでいます。少し話はそれますが、このことの要因のひとつは、「教育」という言葉そのものだとわたしは考えています。教育を意味する英語の「education」の語源は「educe」。本来、その意味は「引き出す」です。ところが、福沢諭吉は、「education」を「教え育てる」として「教育」と訳してしまった。このことに対して、福沢諭吉自身ものちに「誤訳だった」と振り返っています。でも、日本では「教育」という言葉が浸透してしまいました。漢字は表意文字ですから、わたしたち日本人は漢字を見るだけで意味を受け取ります。そうして、「education」は、本来の「力を引き出す」ではなく「教え育てる」という意味として日本人には感じられるようになりました。このことの影響は非常に大きいとわたしは見ています。親であるみなさんには、「子どもは教えてあげなければならない存在だ」という思い込みをもう一度見直してほしいのです。もともと有能な子どもが集まれば、素晴らしいものができる!話を戻しましょう。わたしの理想は子どもたちが独立系研究者のようになることだと述べました。でもそれは、自分勝手な人間になるということではありません。優れた研究者――つまり子どもたちが集まれば、それぞれが持っている力を結集して思いもよらない大きな成果を生むということもあります。たとえば、絵を描く場面もそうです。子どもたちが絵を描くとき、一般的な幼稚園では、子どもたちそれぞれに1枚の紙を用意します。一方、わたしたちの学校では、大きな紙にみんなで絵を描くのです。すると、友だちの描き方を見て「あれ、いいな」と思った子が、その描き方を真似するということもあります。一方、真似された子も別の子の絵を見て、「あの色ってどうやってつくっているんだろう」なんて思って真似しようとする。こうして、互いに影響を与えたり与えられたりしながら、それぞれが学び、壮大なコラボレーションともいえる絵ができ上がります。そして、それこそが人間の社会にとって大切なことです。他人を出し抜いた誰かひとりがお金持ちになればいいということではないでしょう?わたしは、子どもたちみんながそれぞれに自分なりの幸せを手にしてほしいと願っています。その幸せとは、愛する人と出会っていい家庭を築くことかもしれないし、気の合う同僚とやりがいのある仕事をすることかもしれません。いずれにせよ、幸せというものの多くは、他者とのかかわりのなかで生まれるものであるはずです。そして、少なくともわたしたちの学校を巣立った子どもたちなら、そういう幸せな人間になってくれるのではないかという期待を抱いているのです。■東京チルドレンズガーデン■ 東京チルドレンズガーデン・伊原尚郎理事長インタビュー一覧第1回:いまの時代にマッチする「レッジョ・エミリア・アプローチ」の教育第2回:もしも子どもがアインシュタインだったら?子どもに対して親が取るべき姿勢第3回:グローバルな人間に――生まれ育った地域や国を知る「レッジョ・エミリア・アプローチ」第4回:信じることで本来の力を引き出す。すごい能力を持つ子どもたち【プロフィール】伊原尚郎(いはら・ひさお)東京チルドレンズガーデン理事長、共同創設者。米国ニューヨーク州立大学メディアアート科修士課程修了。ビデオアーティストとしてニューヨークで多方面に活躍。約20年の在米ののち帰国し、幼稚園の園長に就任。国際幼児教育の理解を深め、クリエイティブ思考を育てるための研究に従事。2017年に共同創設者の西ヶ谷アンとともにレッジョ・エミリア・アプローチをベースとするインターナショナルプレスクール「東京チルドレンズガーデン」をオープンし、理事長に就任。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年12月18日子どもが成長するにつれ、徐々にそれぞれの性格がはっきりしてきます。でも、なかには、親からすれば「困った」と思うような性格もあるでしょう。そんな子どもの性格の「困った」に答えてくれるのは、著書の『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』(ダイヤモンド社)で注目を集める脳科学者・西剛志先生です。「集中力がない」「聞き分けがない」「内気」という3つのケースについて、親がどうするべきかというアドバイスをしてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/和知明(インタビューカットのみ)脳が未発達の子どもは集中力がなくてあたりまえ多くの親御さんから寄せられる悩みとして、「子どもの集中力がない」というものがあります。集中力を司る脳の前頭前野という部分は28歳くらいまでの長い時間をかけて発達していくものですから、子どもの前頭前野はそもそも未発達です。つまり、子どもは集中力がなくてあたりまえなのです。でも、そうはいっても、すごい集中力を発揮する子どももいますよね?電車が好きな子どもなら、飽きずにずっと電車を眺め続けます。そういう子どもがなにに集中しているかというと、間違いなく自分が好きなことなのです。つまり、たとえ前頭前野は未発達の子どもでも、自分の好きなことならしっかり集中できる。そうして集中することが、集中力を育む最適なトレーニングとなります。であるならば、親としては子どもの好きなこと、やりたいことをきちんと見つけて、没頭させてあげることが大切になります。逆にいうと、子どもがやりたくもない習い事を親のエゴで無理やりやらせるようなことはNGだということです。それから、親のNG行為としては、子どもにむやみに介入することも挙げられます。せっかく子どもが自分の好きな遊びに集中しているのに、つい「面白そうだね」なんて一緒に遊ぼうとしてはいませんか?その都度、子どもの脳の集中は途切れますから、これは、わざわざ親が子どもの集中力を育む邪魔をしているということなのです。子どもがなにかに黙々と取り組んでいるときは、親はそっと見守るように心がけてください。また、集中力がなく飽きっぽい子どものなかには、単純に頭がいいという可能性もあります。おもちゃを与えてみてもすぐに飽きてしまう。それは、頭がいいためにそのおもちゃでの遊び方をすぐに学習してしまうからということも考えられるわけです。聞き分けがない子どもほど社会的に成功しやすいまた、「うちの子は聞き分けがない」というのもよく寄せられる悩みです。親の立場からすれば、聞き分けがない子どもはわがままに映って困ってしまうものですよね。ですが、ちょっと意外な研究データがあります。ドイツのヘッツァーという心理学者の研究なのですが、「聞き分けがない子どもほど社会的に成功しやすい」というのです。親の目にはただのわがままに映っているような子どもも、子ども本人からすればそうではない場合もあります。それは、子どもが自分の考えをきちんと持っていて、親の話に納得していないという場合です。自分でしっかり考えることができるのですから、将来的に成功を収める可能性が高いというのも納得できる話ですよね。そういう子どもに対しては、親の考えをしっかり伝えることが大切です。なにかを禁止するにしても、「○○しちゃ駄目」というだけではなく、なぜ駄目なのか、その理由をきちんと伝える。そうすれば、自分の考えを持っているような頭のいい子なのですから、しっかり理解してくれるはずです。とにかく、「聞き分けがないことは悪いことだ」と決めつけてはいけません。ただ、そうはいっても、聞き分けがないことで家族以外の他人に迷惑をかけるようなことは問題ですから、その点だけはきちんとしつける必要があるでしょう。もうひとつの注意点は、先の話を受けて、「うちの子は聞き分けがないから成功する」と早合点してはいけないということ。聞き分けがない子どもになることの要因として、カロリー不足、睡眠不足、愛情不足の3つの不足が挙げられます。もしかしたら、自分の考えをしっかり持っているのではなく、それら3つが不足しているだけかもしれません。しっかりご飯を食べさせて、睡眠時間を確保し、親子のスキンシップを取ってください。内気な子どもほど内的なエネルギーに満ちている最後に、「内気な子ども」のケースを取り上げておきましょう。いつからか「明るいことがいい」「ポジティブであることがいい」という時代になったことで、子どもが内気なことを心配している親は意外なほど多いものです。ただ、これも聞き分けがないことと同じように、心配しすぎる必要はありません。内気な子どもは、「内面的才能」が高い可能性が考えられるからです。内面的才能とは、「自分の心を深く掘り下げる能力」のこと。そんな子どもは、幼少期のときには口数も少なくてひとりで遊ぶようなことが多いという傾向があります。そして、そのなかで高い創造力を身につけ、将来はクリエイティブな仕事で力を発揮するということもある。あるいは、自分の心を深く掘り下げられると同時に他人の気持ちもわかるので、カウンセラーなどの仕事に向いているということもあります。また、内気な子どもほど内的なエネルギーが強いという研究もあります。ひとりで遊んでも十分に楽しめるというのは、エネルギーに満ちていると見ることもできます。一方、明るく外交的な人はどうかというと、他人と会って他人からエネルギーをもらってはじめて楽しいと思える。自分自身で楽しみを生み出すような強いエネルギーを持っていないのです。たとえ内気であっても、そんなエネルギーに満ちた子どもなら、内面的才能によって自分の心を掘り下げ、「これだ!」と思う目標を見つけたときには、それに向かって力強く進んでいけるでしょう。いずれにせよ、「内気なことは良くないこと」という先入観を親はいますぐに捨てるべきです。内気な子どもには内気な子どもだからこそ持つ力があるのです。『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』西剛志 著/ダイヤモンド社(2019)■ 脳科学者・西剛志先生インタビュー一覧第1回:家のなかに生活感を!子どもの「創造力」を伸ばすために親ができること第2回:お手伝いで子どもの「自制心」が育つ“脳科学的メカニズム”第3回:集中力がない、聞き分けがない、内気。子どもの性格の「困った」はどうする?第4回:子どもを自立できる人間に育てる――脳科学者が考える「理想の子育て」【プロフィール】西剛志(にし・たけゆき)1975年4月8日、鹿児島県出身。脳科学者(工学博士)、分子生物学者。T&Rセルフイメージデザイン代表。LCA教育研究所顧問。東京工業大学大学院生命情報専攻修了。2002年に博士号を取得後、(一財)知的財産研究所に入所。2003年に特許庁入庁。大学非常勤講師を兼任しながら、書籍出版、雑誌掲載、ノーベル賞受賞者との対談、世界旅行、結婚、当時日本に1100人しかいない難病の克服など、多くの夢を実現。その自身の夢をかなえてきたプロセスが心理学と脳科学の原理に基づくことに気づき、いい人生を歩むための脳科学的ノウハウを企業や個人向けに提供するT&Rセルフイメージデザインを2008年に設立。現在は、脳科学を生かした子育ての研究も行う。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年12月11日こんにちは!おにぎり2525です。今日は息子が1歳になる前くらいのお話です。懐かしさを感じながら、書かせてもらいます!!■子連れ外食で目にした光景息子の子育てが少しだけ落ち着いたころ、1年以上ぶりに親友とランチに行きました。息子も楽しめるようにと、キッズスペースもある座敷の喫茶店を選びました。ずっと息子と家で2人きりの生活が多かったので、とても楽しみにして行ったのですが喫茶店に入ってすぐに…バラバラに散らばった、揃えられていない靴たち。おそるおそる座敷のドアを開けると、先客が一組いました。わたしの嫌な予感は当たり…キッズスペース関係なく、喫茶スペースで走り回る子どもたち。他のお客さんが来ても、子どもに注意することなくお喋りを続けるママたち。気にせずに息子と久々の外食を楽しもうと思ったのですが…■キッズスペースにも難点が…息子もその子どもたちが気になって、全然ご飯に集中できません。さらには大きいおもちゃを持って喫茶スペースで遊んだり、息子のハイローチェアを勝手に動かしたり。ちょっと、ちょっとお母さーん!!そんな注意の仕方で、子どもが言うこときくかーーーー!!!!と心の中で叫ぶ私…。子どもたちはたぶん今の息子の歳くらい(5歳)ちゃんと説明して、注意したら理解できる年齢だと思っています。(もちろん個人差はありますけどね)楽しくランチするはずだったのにー!せっかくの楽しい場所なので、みんなが楽しく過ごせる場所にしたいですね。息子があの子らと同じくらいの年齢になったので、ふと思い出して書いてみました。わたしもキッズスペースをみんなで気持ちよく楽しく使えるように、気を付けたいと思っています!
2019年12月06日「わが子に好きな子ができたかも?」と気づいて、あたふたしてしまうパパやママも少なくないのではないでしょうか。みずからの初恋を思い出して、ほほえましい気分になったり、心配してみたりと、親の気持ちもつい忙しく変化してしまいますよね。今回は、子どもの初恋において親ができることについて、考えてみたいと思います。■お子さんの初恋に気づいた?アンケートでは、子どもの初恋に気づいたかどうか聞きました。その結果、「気づいた」、「なんとなく気づいた」と答えた人は合わせて35%となりました。さらに「子ども自身に教えてもらった」と答えたのは23.2%で、「気づいた」と答えた人と合わせると、6割弱の人たちは子どもの初恋を認識したことがわかりました。Q.お子さんの初恋に気づいた?気づいた 16.1%なんとなく気づいた 18.9%子ども自身に教えてもらった 23.2%気づかなかった 12.2%まだ初恋を迎えていない 26.8%その他 2.8%■子どもの初恋物語1、「俺の好きな子!」それでは、パパやママたちはどんなタイミングで子どもの初恋を知るのでしょうか。まずは、23.2%が回答した「子ども自身に教えてもらった」人たちの声を聞いてみたいと思います。「小5と小3ですが、自分からクイズ形式で好きな人を教えてくれます」(神奈川県 30代女性)「3歳頃、『好きな子いるの?』ってなんとなーく聞いてみたらニヤニヤしながら名前を教えてくれました。恥ずかしいようで『パパには教えちゃダメ』と。教えてくれたときの照れたしぐさがとてもかわいかったです」(静岡県 30代女性)「『他の人から聞くのはいやだろうから』と、中学生だった息子から彼女の存在を聞かされました。素直に話してくれたことが何よりうれしかったです」(宮崎県 40代女性)「息子『 おかん、聞いて~。俺の好きな◯◯ちゃんて子がいるんだけどね…」 、私『◯◯ちゃんて子が好きなんだ』、 息子『…なんでわかった!? エスパー?』。 自分が冒頭に言ったことすら気がつかないすっとぼけた息子」(神奈川県 30代女性)寄せられたコメントからは、何でも包み隠さずに話せる親子関係が築かれている様子がよく伝わってきます。自分から話すかどうかは、子どもの性格や年齢にもよりそうですが、正直に話す気持ちの裏側には、「聞いてもらいたい」「アドバイスをもらいたい」という子どもの本心が見え隠れしますよね。■子どもの初恋物語2、「いっぱいキスしようね」次に、手紙やプレゼントのやり取りから、初恋に気づいたという声をご紹介します。「息子が幼稚園のとき、『これからもいっぱいキスしようね』と書かれたラブレターをもらってきて、夫婦でぶっ倒れたのを思い出しました」(愛媛県 40代女性)「幼稚園のときに長女が『お友だちに手紙を書いてもいい?』と聞いてきたので、許可したら、落書き帳一面に『すき』と書いてあり驚きました」(徳島県 40代女性)「幼稚園の頃、『バレンタインに他の男の子と違うチョコをあげたい』と用意したのでわかりました」(千葉県 40代女性)「娘の初恋はお遊戯の相手役でした。うれしすぎて終始笑顔でした」(福島県 40代女性)どのエピソードも初恋に胸をときめかせる子どもの様子が伝わってきますね。未就学の幼い子どもの場合、手紙やプレゼントのやり取りは親の助けが必要な場合が多いため、そうしたやり取りを通じて好きな子がいるとわかる場合があるようです。送る側も、受け取る側も、親子でいっしょにドキドキしてしまいますよね。わが家の小学1年生の長男も、年長のころ「すきです」と書かれた手紙を突然持ち帰ってきたことがありました。その手紙を、照れながら無言で差し出してきたときは、「ついにこの日が来たか!」と、子どもの成長を実感したことを思い出します。■子どもの初恋物語3、「恋する女の子の表情」さらに、子どもから頻繁に同じ子の名前があげられたり、表情が変化したりと、言動のちょっとした変化で子どもの初恋に気づいたという声も多数寄せられていました。「小学校に通うようになって、毎日娘との会話に同じ男の子の名前が出てくることが続いた。その男の子の事を話してるときの娘の表情が、恋する女の子っぽかった」(神奈川県 40代女性)「年長さんくらいのときに、いつも話に出てくる女の子がいました。お迎えのときに気になって、『どの子?』と偵察したのを覚えています」(福島県 30代女性)「子どもたちとショッピングモールを歩いていると、反対側から歩いてくる同年代の男の子が。下の子たちが『あ、◯◯君だ!』って言った瞬間、中学生の娘とお相手の子の表情が変わった。自分自身にもそんな時代はあったので、何も聞きもせずにそっとしておきました」(埼玉県 40代男性)「本人のタンスの引き出しの中に相合い傘が書かれていたときは笑いました!」(鳥取県 30代女性)そのほかにも、「6年生の娘が身だしなみに時間がかかるようになって気づいた」とか、「小3の娘に、『将来どんな人と結婚したい?』って言ったら顔を赤らめたのでピンと来た」と言ったコメントも寄せられていました。毎日子どもの成長を見てきた親だからこそわかる、子どもの変化があるようです。思い返してみると、自分の初恋のときに、いつのまにか親に見抜かれていたという経験のある人も多いかもしれませんね。■子どもの初恋物語4、「先生から聞かされる!?」また、自分では気づけなくても、子どもの友だちやママ友、保育士さんや先生などから教えてもらって知ったという人もいるようです。「幼稚園のとき、相手のママに教えてもらいました!」(神奈川県 40代女性)「息子が小学二年生の時、好きな子がいること、その子とラブラブなことは息子が仲良くしているクラスメイトから聞きました」(東京都 40代女性)「保育園の年長さんのときに、保育士さんから『〇〇ちゃんと一緒に散歩するときは、手をつなぎたいと言っています』と聞き、ほっこりしました」(神奈川県 40代女性)「娘も息子も担任の先生から個人面談のときに聞かされました。若い先生だったので、子どもたちの恋愛相談にものっていたんでしょうね」(千葉県 50代女性)家以外での子どもの様子をよく知る人たちからは、さまざまな情報が入っているようですね。個人面談で担任の先生から、子どもの恋愛について話をされるとは、驚きです。■恋はまだ…「異性より動物大好き!」一方、初恋に「気づかなかった」とか、「まだ初恋を迎えていない」という人も全体の約4割近くいました。「6年生の息子ですが、初恋はまだだと思います。虫と動物と魚が大好きな少年です」(愛知県 30代女性)「息子小1ですが、今のところまだ、『好きな人はママ!』と言ってくれています」(神奈川県 30代女性)「高校生の娘ですが、まったくと言っていいほど男子には興味なし! この先、そういう人が現れればいいなと思う母であります」(東京都 50代女性)初恋を迎えていないであろう子どもたちに対しては、「早く恋してほしい」と感じている親も一定数いることがわかります。恋をしたらしたで心配だし、しなければしないで心配だし、親の気持ちはどうしても忙しくなってしまいがちですね。また、まだ幼い子どもの場合は、初恋がこれからという場合もあるようです。■子どもの初恋に親は何ができる?さまざまな経路から子どもの初恋を知ったパパやママたち。その先で、子どものためにできることとはいったいどんなことなのでしょうか。▼子どもの初恋対処法その1、子どもと対話する「子どもにとって1番の理解者でありたいので、アドバイスや、自分の経験など、毎日1~2時間はしゃべります。恋愛話、学校の話、将来的な話もします」(奈良県 30代女性)「男の子なので好きな子の話をすると照れて『いないよ』って言っていたんですが、『好きな子がいるのはいいことだよ、恥ずかしくなんかないよ』って言ってからは、話してくれるようになりました」(神奈川県 30代女性)▼子どもの初恋対処法その2、そっとしておく「誰にも伝えず心の中にそっととどめておき、静かにその人への思いが満たされてゆくのが恋なのかな。だから、あえて言わなくていいし、こちらからも聞きません。ひとを『好き』と思う気持ちを大切にしてほしい」(東京都 40代女性)「幼稚園や小学校の初恋なんてかわいいもの。これから大人になり、本当の恋ができるようになるためには、絶対に必要な成長過程だと思っているので、親がなんやかんやと口出したりして横やりを入れたりせずに、静観すべきだと思って見ています」(神奈川県 40代女性)▼子どもの初恋対処法その3、適度な距離間で見守る「気づいたあとの接し方は十人十色。子どもたちはそれぞれ違う性格なので、子どもから親へも、親から子どもへも、接し方や対応はそれぞれ違います。適度な距離感で接することを重視しながら、親も常に学んでいる日々です」(神奈川県 40代女性)「小1の息子がラブレターをいただき、まだ恋とか付き合うとかはよくわからなかったようなのですが、『好きとかよくわからないけど、ありがとう。わかるようになったら、ちゃんと返事するね』と言ったようです。それを聞いて、いい子に育ってくれたとほっとしました」(宮城県 20代女性)何よりも大切なのは、子どもが恋をしていることや、好きな相手のことを否定しないことかもしれませんね。子どもが話してきてくれたらまずはゆっくりと話を聞き、「そうなんだ」と受け止めてあげられると子どもも安心するかもしれません。ただ親も初めて聞くときはドキドキしちゃいそうですが…。子どもが直接言わずに初恋に気づいた場合には、しつこく追求せず、見守る姿勢も必要かも…。とくに難しい年齢に差し掛かる子どもには注意が必要ですし、「自分がされて嫌なことはしない」ということを鉄則にしておきたいところです。ただし、やはり男女間のことである以上は、スキンシップには心配がつきものです。場合によっては子どもに対しては、性に関することを伝えるいい機会と捉えて、きちんと話をすることも重要かもしれません。恋愛において、初めは未熟なやり取りによって、子どもが相手を傷つけてしまったり、傷つけられたりすることもあるかもしれません。そんな関係に子どもが困っている様子が見られたら、そのときは親から手を差し伸べられるとよさそうですね。最後に、初恋に関してこのようなコメントも寄せられていました。「今は中1の娘。小3の頃からその男の子の話がよく出るようになったので、きっと好きなんだろうなぁと確信。あと数年もしたらもう少しアオハルな恋をするんだろうなぁと思うと待ち遠しくもあり、心配でもあります。そして子どもの恋の心配をするなんて、本当に母親になったんだなあって思います」(奈良県 40代女性)「にこにこしながらうれしそうにその子の話をいろいろしてくれるので、好きなんだろうなぁ~と。そんな時期を大切にしながらも、恋を楽しんでほしいです」(滋賀県 30代女性)恋愛は、人間関係が健全に深まり、広がりを見せているからこそできるもので、子どもが順調に成長している証ともいえますよね。恋愛を通じて学ぶことは多く、それが例え報われなかったとしても、かけがえのない経験をすることができるでしょう。パパママ自身も、そうしたみずからの経験がよみがえることもあるかもしれません。人を好きになること、人に好きになってもらうこと、そのどちらもすばらしいことで、子どもが、人を、そして自分自身を認め受け入れるきっかけともなりえるでしょう。そんな成長した子どもの様子には、親としてさまざまな感情が押し寄せるでしょう。親としてできることはほんのわずかかもしれませんし、子どもが求めてこない場合もあり、その時はかげながら様子を見守るのが親の仕事になりそうです。子どもがいい恋愛をして、一回り成長できるように、パパやママが一番の応援者でいたいものですね。Q.お子さんの初恋に気づいた?アンケート回答数:4644件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年12月01日ウーマンエキサイトのみなさんこんにちは、ぐっちぃです。体調不良といえば、私、今年の夏に寝込むほどの風邪をひきましてね……。ちょうどそのとき夏休みで娘2人は家にいたんだけど、私が動かずとも、ある程度のことは「自分のことは自分でできる」ようになっていたことに感動しました。そのとき「あー今まで練習させといてよかった」と思ったことを紹介しますね。(1)買い物ができる 私が寝込んでご飯を作れないので、自分たちでお弁当などを買ってきてもらえるのはかなり助かりました。母用にゼリーや薬も頼めたので、「おつかいができるって大事だな」と思いました。(2)レンジでチンができる買ってきた弁当を温めるのはもちろんですが、家にストックしてある冷凍食品やレトルト食品をチンして食べられるようになってくれると、たとえば雨が降って外出が億劫なときにも、温かい食べ物が作れるのでいいなと思いました。(3)お湯が沸かせる 最初はヤケドが心配だけど、できるようになると、カップ麺はもちろんカップスープ、インスタントみそ汁が作れるようになり、料理の幅が広がる! 我が家は電気ケトルを使っています。(4)コンロ(IH)が使える我が家の娘たち、今ココです。身長が伸びてやっと換気扇のスイッチに手が届くようになったので(今まで私がつけていた)、私がいなくても、ひとりで袋タイプのラーメンやホットケーキなどチャレンジできるようになりました。この4つができるようになって、何がラクかというと……。 ちょっとの間でも立っているのがツライときに、「おかーさんこれどうすればいいの?」「これはどこにあるの?」「なにすればいいの?」って聞かれ、その都度起き上がって「だからこれはこうして……」って説明するのはしんどい。カップラーメンができる3分間でさえも、長く感じるものです。それを娘たち自身でできるようになってくれたことの有難さったら! 食べ終わって皿を水につけておくところまでやってくれるので、万々歳です(あとはお父さんがやってくれるだろうと期待)。おつかいも料理も、覚え始めの頃はひじょーにハラハラドキドキするんですが、マスターしてくれると本当に助かるので、少しずつ慣らすのがオススメです!
2019年11月18日子どもが小学校高学年になってくると、多くの親が直面する子どものスマートフォン(以下、スマホ)問題。友達がスマホを持ち始め、おねだりされるものの、親としては心配な面もありますよね。子ども2人をもつhanaさんも、そのなかの一人。子どもがいつスマホデビューをしたか、ルールづくりやリスク回避の方法、家計への影響はどうかなど、hanaさんの場合を紹介してもらいましょう。■ スマホデビューはいつ?「〇〇ちゃんはスマホを買ってもらったって」「うちはいつ買ってくれるの?」という子どもの声を幾度となく聞いていました。そして筆者宅の子どもは、小学校卒業を控えた2月の終わりにスマホデビューをしました。学校やメディアから漏れ聞こえてくるのは、スマホ絡みのトラブルです。塾の保護者会では先生が「現在の敵はスマホです」と仰っていて、スマホを子どもに持たせるのは憂鬱でしかありませんでした。しかし今の時代に生きている以上、遅かれ早かれ持たせることになります。腹をくくり、ルールを決めて持たせることにしたのです。■ 所有者をはっきり示したうえでルールづくりmits / PIXTA(ピクスタ)ルールづくりの大前提となったのは「あなたが使うスマホは親からの貸与である」ということ。所有者は親であることをハッキリ示し、目に余る行動が見られたときは、すぐに契約を解除することを伝えました。その上で・自室には持ち込まない・22時以降に使う場合は許可を取る・親に見られて恥ずかしいと思うようなやり取りはしないという大枠のルーづくりをしました。ロック解除のパスワードもあえて筆者と同じパスワードを使うことにし、いつでも親が見ること、親の所有物を借りている意識を持つように仕向けました。スマホでのやり取りはとても便利ではあるけれど、一歩間違うとお友達を傷つけたり、お友達を失ってしまう恐れがあることを何度も言い聞かせているため、幸い今のところ大きなトラブルには遭っていません。■ Googleファミリーリンクで使いすぎを防止Googleファミリーリンクは、子どもの端末がアンドロイドであれば利用可能なアプリです。例えば子どもがゲームなど新たなアプリをダウンロードしたいときには、親の端末に連絡が入り、許可しないとダウンロードができないようになっています。ライン等の使用時間を親の端末で確認できたり、今何処にいるのかが分かる機能もついていたりと非常に便利なアプリです。ここで使用時間を確認して、使いすぎのときには声を掛けるようにしています。■ 家計への影響はどのくらい?親のスマホでは格安SIMを使用し、子どもは大手キャリアのキッズ携帯電話を利用していたのでキッズ携帯を解約し、格安SIMを新たに契約しました。新規契約の特典で端末料金が割り引かれたため端末代はかからず、通信費のみが請求されています。そのため大幅にアップすることなく、キッズ携帯とほぼ変わらない料金で子どものスマホを用意することができました。子どもはまだスマホを使い始めたばかり。これからさまざまな問題に直面するかもしれませんが、その都度対処できたらと考えています。
2019年11月05日親になって強くなったこと…いくつかありますが、1番の変化はコレ!■独身時代は考えられなかった変化…え、当たり前ですか?いやでもこれ私にとっては大きい変化なのです!というのも、子どもが産まれるまでは…こんな調子で、とにかく睡眠を最優先に生きてきました。とにかく眠いし寝たい! ロングローーーングスリーパー!そんな私が出産!となると…■出産後、寝不足でつらかった私…そして今はそう、寝たいときに寝られなくなり、慢性的に寝不足。イチコが昼夜の区別がつくまでは本っっっ当につらかったです。子どもが産まれてから1番つらい時期だったと言っても過言ではない…!さて、そんな私ですが、子どもが産まれて5年たった今となっては…深夜でも早朝でも、サッと起きれるようになりました。起きれるだけじゃない、起きた瞬間からエンジンフル回転!本当に強くなったなぁ私…!まあそれと引き換えに、身体が弱った気がしなくもないですけどね…!ほんと睡眠、大事です…。
2019年11月04日私が子どもの頃、親のしつけはそれなりに厳しかったような気がします。小学校のうちは、子どもだけで買い食いはダメ、休日は友だちと遊ぶのではなく家族と過ごす、夜10時には寝る、無駄なものは買わない、サンタさんは5000円以下(笑)…。わりと「ダメなものはダメ!」と言う親でした。さて、そんな親ですが、孫が産まれると…。■厳しかった親だったのに…「あまぁぁぁぁーーーい!」小沢さんかよ。他にも100均でなんか買ったり、セールで「かわいい」という理由で服買ったり…。なんか私のときとだいぶ違う。そしてそんな母に対して、上の子が小さいときは、「甘やかさないで!」と思っていました。ただ、上の子が5歳になった今…。■ママの建前を立て、子どもの気持ちを満たしてくれる親子どもが5歳になり、適当…もとい程良く力が抜けたので、こういう対応がありがたくなりました!そして元々あまり小さい子が得意ではない父は…めちゃめちゃかわいがってくれてます!ありがたや…!孫が産まれて、甘くなったばぁばとじぃじ。そして、子どもが産まれて、親への感謝の気持ちがどんどん大きくなる私。これからも楽しい時間を一緒に過ごせたらいいなぁと思います!
2019年10月28日創造力は、大人になってもとても大切なもの。でも、大人になって自由に創造力を羽ばたかせるためには、子どもの頃から創造力を育んでおくことが重要です。子どもは誰でも、無限の創造力を持って生まれます。しかし、親の接し方によって、せっかくの創造力がつぶされてしまうことも…。今回は、心理カウンセラーの筆者が、子どもの創造力をつぶしてしまう親の特徴や行動について紹介します。特徴1「子どもの自由裁量を許さない」あなたは日常の中で、子どもにどれくらいの頻度で「ダメ!」と言っていますか?大人が「ダメ!」と言うことの中には、よく考えると特段ダメでもないことがたくさん含まれています。例えば、子どもがお絵かきをしている時、太陽を描くのに青いクレヨンを用いたとします。あなたなら、どうコメントしますか?ママが「太陽を青で書いたりしちゃダメでしょ。赤か黄色じゃない?」とコメントすれば、子どもは「太陽って、赤とか黄色なのだ」と覚えるかもしれませんが、反面、青い太陽を楽しむ創造力は失われてしまうでしょう。こんな時はできれば「わあ、太陽が青いの?サファイアみたいですてきだね!」と、子どもの創造力に乗っかりたいものです。ほめられた子どもは、喜んでさらに創造力を働かせるようになるでしょう。特徴2「遊び方を限定する」おもちゃに限らずモノは基本的に、使い方が決まっていることが多いですね。例えばブロックは組み立てて遊ぶものですし、新聞は読むものです。ただし、子どもの創造力を伸ばしたい場合は、「モノの使い道」という枠を取り外すことが重要です。子どもの世界では、例えばブロックはただ組み立てるものに留まらないことが多いようです。時にそれはおままごとの食べ物になったり、サッカーボールのように蹴って遊んだりするかもしれません。こんな時、「ブロックは組み立てるものでしょ?おままごとをするなら、おままごとセットを使ってね」なんて言ってしまうのは、子どもの創造力を奪うことにつながります。特徴3「部屋をいつもきれいにしておく」「きれいな部屋で、すっきりと暮らしたい!」そんなふうに思っていませんか?実は、部屋をいつもきれいにしておくことで、子どもの創造力を奪ってしまうことがあります。子どもは、そこにあるもので創造力を働かせ、工作したり、あれをこうしたらどうなるだろう…と試したりして、創造力をどんどん伸ばしていきます。つまり、そこにモノがあるから伸びる、とも言えるわけですね。おもちゃでも何でも、いつもすぐに大人が片づけてしまうきれいな部屋には、モノが少なく、その分、創造の余地が少ないという見方をすることができます。もちろんいつも散らかっているのは理想ではありませんが、寝る前に片づける、食事の前に片づける、この部屋は昼間なら片づけなくてもよい…などのルールづくりを行い、子どもにある程度、モノを自由に使わせる工夫をするとよいでしょう。創造するとは、常識を疑うこと創造するということは、常識を疑うことでもあります。大人になってもこれは同じで、突出した何かを行っている人は、決して型枠の中にはまって安穏としていることがありません。大人になってこれができるようになるかどうかは、子どもの頃に、自由に創造力を羽ばたかせることを認められたかどうかにかかっているのです。当たり前を教えることは簡単です。でも、子どもの創造力を伸ばしたいなら、当たり前ではないという理由だけで否定をしないこと。当たり前ではないことを否定する親こそが、子どもの創造力をつぶしてしまうのです。<文・写真:ライターあん茉莉安>
2019年10月15日最近、寝起きに子どもたちがよく言うセリフがあります。■子どもが毎朝言うセリフは本当!?そう、よく言うセリフは「のどいたい!」のどあめほしさに言うんです…。ほんとかよ。ただあげちゃうのにも理由があって…。■子どもが言っているのはウソ? ホント?そう、本当に喉が痛いかもしれないので、ついあげちゃうんです…!だって本当に痛いんやとしたら、軽症のうちに何かしら対処しておきたい!完全に子どもたちは味をしめてますが、まああめ1個やし、これで朝がご機嫌に過ごせるならいっか…。ちなみにのどあめと言いつつ、普通のあめをあげちゃっています。のどにひっかからない小さいサイズのもの。健康体の子どもが毎日食べても支障がなさそうなものにして、飲み込まないように注意深く見守っています。これが本当に喉風邪の予防になっていますように!そう願いながら、子どもたちにのどあめを与える毎日です…。※この体験記は、あくまでも筆者の体験談であり、治療を保証したりするものではありません。※飴など喉に詰まりやすい食品については、窒息のおそれがありますので十分注意してください。
2019年10月14日3歳になり、お手伝いをしたがるようになってきたハル。ただ子どものお手伝いは、親の仕事が増える&よけいに時間がかかることが多く、せがまれる度に「親の度量が試されている!」と感じてしまいます。今回は、思い切って彼を信じてみることにしたのですが…。■うれしいけど、親は大変な面もお手伝いって、「してもらうほうがむしろ大変!」ということがとても多いです。子どもの成長のためにも、お手伝いをさせてあげられる心の余裕を持ちたいいものです…。■大泣きされ…息子の料理デビューお手伝いの申し出を一度は断ったものの、かなり泣かれてしまい、彼に小麦粉をつけてもらうことにしました。■苦手なお肉も自分で作るとおいしいねお手伝いボーイとほめちぎりガール! 少し心配はあるものの、良いコンビになってくれそうで、うれしくなった母でした。
2019年10月02日蜷川実花が究極のダメ男でモテ男、才気と色気にあふれた最高にセクシーな太宰治を描いた映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』。主演の小栗旬さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼントします。応募はぴあ(アプリ)にて9月20日(金)まで受付中。ぜひご応募下さい!お申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=3e4b9a81-ae53-42b7-aaca-8f749998b3cd)
2019年09月13日天才作家と言われた太宰治。その彼の半生を小栗旬が体現した『人間失格 太宰治と3人の女たち』が本日より公開される。物語の核となるのは、タイトルにあるとおり、太宰と3人の女性たちの関係だ。身重の妻とふたりの子供がいながらも、恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す。そんな破天荒な生き方で文壇からは疎まれていたものの、ベストセラーを連発し、時代のスターとなった太宰。彼は、作家を志望する静子の文才に惚れ込んで激しく愛し合い、同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。本作のメガホンを取ったのは、鬼才・蜷川実花。今年彼女は、殺し屋たちの狂宴を描いた藤原竜也の主演作『Diner ダイナー』といった作品が公開され、若者を中心に話題を呼んだ。この『Diner ダイナー』にも小栗は出演しており、セリフは少ないながらもさすがの存在感を示していた。本作でかつてない太宰像を作り上げた小栗のほか、太宰の正妻・美知子役に宮沢りえ、作家志望の愛人・静子役に沢尻エリカ、最後の女・富栄役には二階堂ふみがそれぞれ扮し、艶やかな恋愛模様を映像に焼き付けている。太宰に振り回されているように見えながらも、まったくタイプの異なる彼女たち3人が、自身の強固な意志に従って逞しく生きる姿が本作の大きな見どころだ。そして、成田凌、千葉雄大、瀬戸康史、高良健吾、藤原ら豪華な俳優陣も集結。彼らが太宰と女性たちのスキャンダラスな関係を、よりいっそう盛り上げる。そして藤原といえば、小栗とは旧知の間柄として広く知られているだろう。彼もまた、文豪のひとりである坂口安吾を演じており、盟友にして若き名優のふたりによる演技対決も、本作が放つ大きな魅力となっている。蜷川監督といえば、極彩色で創られる独特の世界観が持ち味だが、果たして本作ではどのような“蜷川ワールド”を見せてくれるのだろうか。この世界はぜひとも劇場でこそ堪能したい。『人間失格 太宰治と3人の女たち』本日より公開
2019年09月13日次男が幼稚園のころ、近くの公園でよく出会っていた兄弟(イラストはイメージです)のお話です。…家もお母さんも知っているのですが…お兄ちゃんは友達との遊びに夢中で下の子から目を離していて危ない…!と思うことが何度かありました。大人が子どもの危険を知らせにきたらママさんも出てくるようになるかな~と思ったのですが、そのママさんのびのびした環境で育ったらしく、上の子が下の子を見るのは当たり前というお考えで…私たちの住んでる地域は都心部近くなので子どもだけで遊ぶには注意が必要です。小学生は公園でゲームをしている子も多いです。理想は歳の違う子もよその子もみんなで体動かして遊べたらいいのですが、現実はそんな環境ではありません。子育ては自分の経験を当てはめて考えがちですが、現状をきちんと把握して臨機応変に対応しないと本当に危ないのにな~と…私も「いつもいるわけではないので」と言ってはみたものの、その後もそのママさんが出てくることはほとんどなく状況は変わりませんでした。ですが、幸いお子さんたちは大きな事故もなく成長してくれましたが、万が一を考えるとぞっとします。また、今年の夏も…ヒヤリとしたことがありました事件か事故かと思いました(汗)年齢は幼稚園か小学校低学年か判断つきにくいくらいの小さい子。ザリガニ採りに1人できていて届かないのでこんなポーズになっていたようです。しかしこの用水路は柵も無いし、落ちたらこの子くらいでは一人で這い上がることは無理な深さでした。人通りも少なく助けを呼べたとしても運が良くなければ…。それに子どもは20cmも水深があれば溺れる可能性があるようで水の事故は一瞬で大きな事故になります。子どもは頭が重いし本当に怖いです。おうちの人はどうしてたのかわかりませんが、なにかあってからでは遅いです。私のような考え方は、そういうママさんからしたら過保護な親ということになってしまうのかもしれませんが…過干渉にならないように注意しながらも、子どもの命を守ることに関してはしっかりと考えたほうがいいと思っています。危険を感じてるのに放っておけるはずもなく、早く終わらせる方向でお手伝いしてしまいました。毎日のことだからずっと見ているわけにいかないのもわかっています。有名な「子育て四訓」をたまに思い出しつつ(1)乳児はしっかり肌を離すな(2)幼児は肌を離せ手を離すな(3)少年は手を離せ目を離すな(4)青年は目を離せ心を離すな子どもが何をしてるのか、したいのかを知ったり、よく話合ったりすることで危険回避し、事故など「あの時気をつけていたら…」が減るといいなと心から願っています!
2019年09月10日『ヘリコプターペアレント』という言葉、ご存じでしょうか?「モンスターペアレント」や「毒親」ほど広く知れわたってはいないものの、小さな子どもを育てる親にとって、決して人ごとではない問題をはらんでいるのです。今回は、真剣に子どもと向き合う親であれば、だれもがその予備軍となりうる『ヘリコプターペアレント』についてお伝えします。子どもの成功を無意識に阻む “ヘリコプターペアレント” の恐ろしさヘリコプターペアレントとは?まるでヘリコプターがホバリングをしているように、親が子どもの頭上で旋回し、目を光らせている様子から名づけられた “過保護かつ過干渉な親” の総称。わが子が失敗しないように上空で見張り続け、困難に遭遇しようものなら、すぐさま飛んでいって助ける親のことを指す。アメリカなどでは社会問題にもなっている。 親であれば、わが子を心配する気持ちは充分理解できます。程度の差こそあれ、誰もが子どもの幸せや成功を願って手助けをしてあげたいと思うもの。では、『ヘリコプターペアレント』は、いったい何が問題なのでしょうか?心理学に基づいた育児メソッドを提唱している佐藤めぐみさんによると、「過保護は “わが子への愛情ゆえ” と好意的にとらえていた時期もありますが、最近のアメリカの研究では、その傾向が否定されつつあるといいます」とのこと。研究の結果わかったことは、次の通りです。1. 親としての温かみがないうえに過保護だと、子どもはのちのち、自己否定感に悩み、問題行動のリスクも高まる。2. 親としての温かみを保った過保護の場合、1のケースと比べれば確率は減るが、自己否定感や問題行動のリスクはなおも残る。つまり「いくら愛情あふれる温かい接し方をしていても、決して過保護による悪影響がなくなるわけではない」らしいのです。結論として、子どもへの “愛情ゆえに” 過保護が容認されていた時代は、確実に変わりつつあるのだといえます。ヘリコプターペアレントに育てられた子どもたちの将来ワシントンポスト紙によれば、「ヘリコプターペアレントに育てられた大学生は、うつの割合が高い」と報告されています(2013年)。そこには「過剰な親の干渉は、子どもの自主性と能力の発達を阻害する。そのため、ヘリコプターペアレントは依存を促し、保護的な管理なしに仕事を完遂する能力を阻害する」とも書かれています。その理由として、「過保護に育った子どもは、喪失や失敗、さらに失望といった、誰の人生でも避けられない状況に対処する方法を、まったく学ぶことがない」ということが挙げられています。失敗から学ぶ教訓や、ひとりで問題を解決する力、試行錯誤しながら周囲とコミュニケーションを図る努力など、どれも生きていくうえで必要不可欠です。これらの力が身についていない若者にとって、社会の厳しさは相当なものなのではないでしょうか。子どもをすべての困難や失敗から遠ざけて、傷つかないように守るヘリコプターペアレントの過剰な愛情は、じつは子どもが成長するきっかけや将来の成功の機会を奪っているのです。また、ヘリコプターペアレントはわが子の人生や経験の多くを決めてしまうので、その子どもは圧倒的に『決断する機会』が減ります。決断力が欠如した状態で育つと、自分のことなのに何も決められないまま生きていかなければなりません。さらに、幼少期に失敗を重ねなかったことから、“完璧な自分” しか認められない、自分を好きになれない、などのネガティブな価値観形成や精神的な不安定さを引き起こす可能性も出てくるといわれています。誰もがヘリコプターペアレント予備軍!?「うちは子どもを甘やかしてしないし、厳しくしているから大丈夫」と自信があっても、安心はできません。「どんな親でもヘリコプターペアレントになる可能性がある」と述べるのは、『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)の著者・立石美津子さん。ヘリコプターペアレントになりやすい人には、次のような特徴が見られるそうです。1. 完璧主義子どもに対して “理想の子ども像” を求めるだけでなく、自分自身にも “理想の母親・父親像” を追い求めてしまうのが特徴です。それがやがて、「子どもの評価=自分自身に対する評価」となり、子どもの失敗を自分の失敗としてとらえてしまうのです。その結果、失敗する前に手や口を出すようになります。2. 気が利きすぎるよく気が利いて察しがいい人も要注意です。子どもが何も言わないのに「のど乾いたんじゃない?」と、しょっちゅう声をかけていませんか?子どもの自主的な行動よりも前に「あれやったの?」「忘れ物は?」など、四六時中注意喚起するのは明らかに過干渉です。3. せっかちなんでも早く、合理的に終わらせてしまいたいタイプもヘリコプターペアレント予備軍だといえるでしょう。確かに、あれこれと指示を出してその通りに行動させれば、無駄を省き最短でゴールにたどり着くことができます。しかし、結果として子どもは自分でSOSを出せなくなり、指示待ち人間になってしまうのです。共通しているのは、子どもの失敗の機会を奪っているということ。自分で考えて、自発的に行動した結果、成功の喜びも失敗の悔しさも身体で覚えることができます。そのような体験の機会を奪うことは、子どもが大きく飛躍するきっかけを失うことにもつながるのです。適切な距離感は子どもが知っているヘリコプターペアレントの危険性は理解できたとしても、「それでもつい過保護になってしまう……」「放任になるわけにもいかないし、どの程度子どもを手助けすればいいかわからない」と、悩んでしまいますよね。前出の佐藤さんは、親が過保護になる背景に「子どもにイヤな思いをさせたくない」という親心があるのなら、「子どもが持つ “負の感情” を恐れないことが大事」だといいます。「イヤだな」という気持ちは子どもの成長に不可欠です。それを自ら乗り越える力をつけさせることのほうが、その場限りの「イヤなことからの回避」よりも、何倍も子どものためになると思いませんか?では、親子として適切な距離感はどれくらいなのでしょうか。佐藤さんは、「基本的には、子どもが “適切な距離” を知っています」といいます。たとえば、公園で親と離れた場所で友だちと遊ぶような子でも、転んだり嫌なことあったりすると、すぐに親のところに飛んできますよね。つまり状況に応じて子どもが示した距離が、その子の心の状態に合った距離感というわけです。親はあれこれ考えずに、子どもが求めている距離に応じて見守ってあげるといいでしょう。もし普段の親子の会話の中で、子どもの発言に「ママ、これどう思う?」「パパが決めて」などが多いようであれば注意が必要。できるだけ子どもが自分の行動に主体性を持つようにはたらきかけましょう。何気ない日々の会話にも、「あなたはどう思う?」という質問を盛り込むように心がけるといいですね。子どもの自立をサポートするのが親の役目幼児教室を経営していた立石さんは、次のような光景が印象に残っているそう。ある子がハンカチを忘れたので、「忘れ物をしないようにね」と保育士が注意すると、「だってママが入れてくれなかったんだもん!」と親のせいにしたそうです。帰宅後、子どもは「ママ、どうしてハンカチ入れてくれなかったの?」と親を責め、母親は「ごめんね、ママが入れ忘れちゃって……」と子どもに謝ったそう。そして次回、また忘れたときには母親が保育園に慌てて飛んできて届けたといいます。「子どものために」と親が起こしたこの行動は、子どもにどんな影響を及ぼすのでしょうか?結果的に、“自分のものを自分で準備する習慣がいつまでもつかない” “忘れ物をしても人のせいにして、自分のことを反省しない” 人間に成長してしまいますよね。そして、なにかにつけて「親がなんとかしてくれる」と考える子どもは、忘れ物をしても親が届けてくれると思っているので、忘れ物に注意しなくなります。そして先生や友だちに、「鉛筆を忘れたので今日1日貸してください」といった簡単なSOSすら出せなくなってしまうのです。困っているときに、自分から他者への助けを求めるのは自立への一歩です。子育ての最終目標が「子どもの自立」だとしたら、ヘリコプターペアレントはそれを阻むことにより、永遠に子育てをし続けなければならないでしょう。幼児期に失敗したり、困ったりする経験を積ませて、自分で考えて決断して行動する力をつけることは、成長後の自立をスムーズに促します。子どもを心配する気持ち、大切に思う気持ちは誰もが持っているものですが、行きすぎた干渉は百害あって一利なしだと覚えておきましょう。***自分では気づきにくい「過保護・過干渉」。お子さんの様子をよく観察して、「自分で何にも決められないようだ」「すぐに人のせいにしているように見える」と感じたら、親子関係の距離感を見直すチャンスです。(参考)Yahoo!ニュース|子どもの自立を奪う“ヘリコプターペアレンツ”その驚きのエピソードとはAll About|ヘリコプターペアレントとは?親の過保護が仇になるHUFFPOST|「ヘリコプターペアレント」とは?行きづらい子どもに育つ親の存在excite ニュース|「ヘリコプターペアレント」になりやすい親の特徴サイゾーウーマン|厄介な「ヘリコプターペアレント」の実態と対策ーー何も決められない子どもが育つ!?excite ニュース|過保護・過干渉の「ヘリコプターペアレント育児」子どもへの影響は…?
2019年09月06日子どもには大きく世界に羽ばたくような人間になってほしい――。子どもを持つ親なら、どこかでそんな期待をするかもしれません。そんなスケールが大きな人間になるには、いま、どんなスキルを身につけるべきなのでしょうか。過去にはアメリカの大手銀行で全米営業成績1位となり、現在はグローバルスタンダードを獲得するリーダー人材育成のための教育機関・PYD JAPANの代表である酒井レオさんにお話を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)脳全体をバランス良く鍛えるSTEAM教育わたしが代表を務めるPYD JAPANでは、「STEAM教育」を推し進めることにも注力しています。STEAM教育という言葉をはじめて耳にするという人に少しかいつまんで解説しましょう。そもそも、STEAM教育以前に「STEM教育」というものがあります。STEMは「Science, Technology, Engineering and Mathematics」の頭文字。つまり、STEM教育とは「科学、技術、工学、数学の教育」であり、ITやAIがどんどん身近になっているいま、とても重視されている教育です。でも、一見してわかると思いますが、どうにも分野が偏っていますよね?すべてが理系のロジカルな分野です。そこで、STEM教育に、まったく異なる分野の「Art(アート)」を取り入れたものが「STEAM教育」と呼ばれ、注目を集めているわけです。STEM教育にアートを取り入れると、どんなメリットがあるのでしょうか。それは、使う脳の偏りをなくすということです。ロジカルな分野のSTEMに使う脳は左脳、一方でアートに使う脳は右脳です。つまり、STEAM教育は脳全体をバランス良く鍛えることができる教育といえるのです。子どもになにかを学ばせるには親が一緒に体験するわたしたちが行っているSTEAM教育をテーマにしたセミナーやイベントで重視していることは「まず親にわかってもらう」ということ。STEAM教育とはどんなものなのか、その良さはどこにあるのか、親が理解してはじめて子どもに伝わるのです。小学生の算数の勉強なら、親も教えることができますよね?でも、子どもが中学生になって、算数から数学になると……。当時の記憶があいまいで、親は「もう子どもに教えることができない」と、急に塾に頼ったり、子どもに家庭教師をつけたりするケースが大半だと思われます。これをいまのSTEAM教育に置き換えてみましょう。たとえば、子どもにプログラミングを習わせるとします。おそらく、そのスキルを身につけているという親はごく少数のはずです。そのため、子どもをプログラミング教室に通わせるにも、どんな教室がいいのか、どんな先生がいいのかという判断基準を親は持っていません。であるのならば、親もそのプログラミング教育を実際に受けてみればいい。そうして、「これだったらわかりやすい」「簡単にプログラムを書けそう」と思えたなら、親も子どもを教室へ送り出しやすくなるはずです。プログラミングに限った話ではありませんが、子どもになにかを学ばせたいと思うのなら、親自身がまずは体験するべきなのです。実際にこのような考えから、PYD Japanでは今年の4月から、FLAP&PLAYという親世代や社会人向けのプログラム講座を開講しました。わたしが耳にしてびっくりしたのは、日本では大学生の就職活動に親がついていくケースもあるという話……。そうではなくて、自分ひとりでは外に向かって出ていけない、ものごとを決められない子どものときにこそ、親がついて行って一緒に体験してあげるべきです。「いますぐはじめる」から将来に余裕が生まれる先にSTEAM教育の一例としてプログラミングを挙げましたが、これからの時代に間違いなくもっとも重要な教育のひとつになるのがそのプログラミングです。というのも、これからいわゆるエリート層のトップに立つのは、エンジニアなどプログラミング技術を身につけた人間だからです。『Google』や『Apple』が世界のトップ企業になっていることを思えば、それはすでに現実になっていますよね。わたしのまわりでも、その潮流は見て取れます。わたしが生まれ育ったのはニューヨークのタイムズスクエア地区で、そこは基本的に裕福な人たちが住んでいるエリアです。じつは、少し前にわたしが35年間住んだ家を売りに出したのですが、購入を検討するために家を見に来る人たちはエンジニアばかりでした。わたしが子どもの頃というと、そのエリアに住んでいたのは、弁護士、医師に会計士といった職業の人たちでした。それだけ、いまはエンジニアの地位が上がっているということです。でも、プログラミングを学ぶ必要があるのは、エンジニアを目指す子どもだけではありません。これからは、あらゆる分野の仕事にAIやIT技術が取り込まれます。弁護士も医師も会計士も銀行員も、どんな職業に就く人間でも、一流になろうと思うのなら、プログラミングのスキルを身につける必要があるでしょう。それはもはや時代の潮流であり、避けられない道といえます。いい見本となる人がいます。それは、わたしの母です。母はファッションデザイナーなのですが、いまから15年前の50歳のときに突然プログラミングの勉強をはじめました。2年間ほど毎晩ひたすら勉強をして、いまはそれがしっかり仕事につながっています。時代の先になにが必要とされるのか――。自分を進化させていこうと必死に考えている人には、そういうものがしっかり見えているものなのです。「いますぐには必要ないものだから」「いまはなんとかなっているから」なんていっている場合ではありません。いまからはじめるからこそ、10年後、15年後の自分にある程度の余裕が生まれる――。そういうふうな発想を持って、子どもの教育について考えてほしいですね。『全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』酒井レオ 著/アスコム(2019)■ 全米No.1バンカー・酒井レオさん インタビュー一覧第1回:「極端な話、英語力は必要ない!」我が子を“世界レベル”に育てるために本当に必要なもの第2回:子どもの教育に「いまはまだ必要ない」は禁句。「いますぐはじめる」のが成功への道!第3回:「数字にうるさい子ども」は将来明るい!全米No.1バンカーが教える“コスト意識”の育み方(※近日公開)【プロフィール】酒井レオ(さかい・れお)アメリカ・ニューヨーク出身。NPO法人Pursue Your Dream Foundation創業者。Advanced Millennium Consulting Inc.代表取締役。Little Monster Inc.共同経営者。ワシントン大学を卒業後、JPモルガンを経てコマース銀行にてマネージメント・デベロップメント・アソシエーツプログラム(MDA)を取得。管理職に就く。その後、バンク・オブ・アメリカに転職し、2007年に歴代最年少で全米営業成績1位となる。同年、アメリカンドリームをつかむために渡米するすべての人を応援するNPO法人Pursue Your Dream Foundation(PYD)を設立。2010年には日本にグローバルスタンダードを獲得するリーダー人材育成のための教育機関PYD JAPANを設立。2018年、ニューヨークを本拠地とする、最新テクノロジーを切り口に、教育支援、メディア運営、投資事業を通して若者を応援するLittle Monster Inc.の共同経営者として始動。著書に『全米No.1バンカーが教える 最強の気くばり』(サンマーク出版)、『NY式「超一流の営業」の基本』(朝日新聞出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年09月03日子どもが成長するに従い、子どもたちだけの社会が形成されていきます。そういったなかで、残念ながら時としていじめが起きてしまうことも。わが子には被害者にも加害者にもなってほしくないいじめ問題。今回はパパやママたちの体験談をもとに、親にできることを考えてみます。■3割以上が「いじめの被害者になったことがある」アンケートで、子どもがいじめに巻き込まれたことがあるかどうか聞いたところ、「被害者になったことがある」と答えた人が3割を超えて、もっとも多い結果となりました。また、「両方ある」、「傍観者または加害者になったことがある」とあわせると47.5%となり、約半数の親が子どもの何らかのいじめを経験したことがあるようです。Q.子どもがいじめに巻き込まれたことある?いじめの被害者になったことがある 32.8%ない 29.8%わからない 20.6%両方ある 7.2%傍観者になったことがある 4.1%いじめの加害者になったことがある 3.4%その他 2.2%■幼稚園や学校で…いじめの実態全体の3割以上が「いじめの被害を受けたことがある」と回答したアンケートには、具体的ないじめのエピソードがたくさん集まっていました。まずは、どのようないじめが起きているのか見ていきます。「小さい頃から仲良く遊んでいたお友だちが、幼稚園に入った途端にグループでうちの子をたたいているのを見たときは凍りつきました。その後幼稚園に行きたくないと言うようになり、夫が相手の家に話をしに行ったら、『いじめられる方が悪い』とピシャリ」(滋賀県 40代女性)「2年生のときに6年生にいじめられていました。学校に相談に行き、なるべく先生や支援員さんがいてくれる環境で対処してくれました。今年になって、息子は1年生をいじめています。やめるように言ってもなかなかやめません。今はどうしたら止められるのか試行錯誤しているところです」(静岡県 30代女性)「4月に小学校に入学したばかりですが、さっそくいじめのターゲットにされてしまいました。最初は様子見していましたが、階段で押されたり足を後ろから踏まれたり危険を伴ってきたので、担任に話していまは解決済みです。低学年でもいじめがあるという現実に驚がくしました」(三重県 40代女性)「娘が高校1年の時、部活でいじめにあいました。先輩や同級生から暴言、目配せして笑われる、仲間外れにされる。先生に相談しても『弱いおまえが悪いんや』って怒鳴られた。ようやく退部できて落ち着いたが、我が子がいじめにあうなど考えてもいなかったし、私が進めてしまった高校だったので責任を感じた」(埼玉県 40代女性)そのほかにも、「小学2年でいじめを受けた息子は精神的にダメージを受け、中学生になったいまでも通院治療中。心の傷は長期の戦い」とか、「子どもが『悪口ノート』を作られた」など、つらいいじめの告白が集まっていました。幼稚園や小学校低学年でもいじめがあるとは聞いていましたが、現実的にそこまでいじめの低年齢化が進んでいるのかと驚きです。また、いじめの連鎖やいじめの後も続く心のケアについて訴える声もあり、いじめの深刻さがより身近に伝わってきます。■いじめと遊びの境目とはいじめ問題の難しいところは、何をもって「いじめ」とするかというところ。コメントでも、その難しさについての悩みの声が寄せられていました。「いじめといじりは紙一重。長男はすごく体が小さかったので、担いで女子トイレや更衣室に投げ込まれたりして、先生からは『いじられキャラです』と説明されました。しかし家では、『つらい』と泣いてました」(大阪府 40代女性)「小3の息子が、よく消しゴムを粉々にされたり、鉛筆を折られたり、ノートや筆箱に落書きされたりして帰ってきます。相手はふざけてやっているのか、いじめや嫌がらせの分類なのか、難しいところ」(福島県 30代女性)「いじめまで発展してはいませんが、小3の息子がちょくちょく同じ子からちょっかいをかけられているみたいです」(岩手県 30代女性)「いじられキャラ」や「嫌がらせ」、「ちょっかい」などというキーワードからは、「いじめ」との明確な違いを見つけることの難しさを実感させられます。また、している方とされている方との間に、意識の違いが生じている場合もありそうで、「いじめ」の判定が簡単ではないことがよくわかります。■勇気ある行動に出る子どもたち親たちから寄せられたエピソードのなかには、いじめをみずから解決したり、仲裁したりという子どもたちの勇気ある行動がいくつも集まっていました。「中2の息子は平和主義で、いわゆる『いじめ』を嫌います。性格的にも、男女を問わず嫌がらせを受けている友人を無視することができず、『やめとけ!』と言えるような子です。親としては、『ターゲットが息子に向けられるのでは?』と心配もしましたが、『放っておけばいいから! オレは大丈夫!』と、強く逞しい内心を聞き安堵(あんど)しました」(広島県 40代女性)「いじめられている子、いじめている子、分け隔てなく仲良くしていたら 『あいつと仲良くするんだったら仲間はずれにする』と言われた。無視されたりしながら、それでも『どんな子でも差別したくない』と、どちらとも変わらず接することをやめなかった」(北海道 30代女性)「小学生のときに、『1つ解決しても、また違う子からいじめにあう』と言ってきたことがありました。その場で相手に、『なんでそんなことするのか聞いてみなさい』と言ったら、娘はそのとおりに加害者の子に直接聞いてこれまで解決してきました。いまでは、誰かがいじめていたら『そんなことはしちゃいけない!』と言える子になりました」(茨城県 30代女性)大人でもなかなかできないような勇気ある行動の数々に、子どもたちの持つ力の大きさを感じます。ただいじめの仲裁に入ることでみずからが標的になってしまうこともあるため、親としてはどのように伝えればいいのか、本当に実行して大丈夫なのか悩みどころではあります。でも子どもたちが勇気を持ってみずから起こした勇気ある行動には称賛を送ってあげたいですよね。■加害者がわずか「3.4%」に疑問の声もアンケートによると、「いじめの加害者になったことがある」のはわずか3.4%。いじめは1対多数となることが多いことが考えられ、本来は被害者の数よりも多くなるはず。この結果からはどのようなことが読み解けるのでしょうか。「被害者率が高いが、加害者側はただ知らないだけなんじゃないかって思うほど、子どもの世界を親は知らないものです」(滋賀県 30代女性)「加害者が少ないことにビックリ。わが子が学校でどうなのか、親子での話し合いをしてる家庭が少ないのかなって感じました」(茨城県 40代女性)「加害者にも被害者にもなってもらいたくないし、いままでもいじめはないとは思う。でも本当に『ない』とは言いきれない。他人がさ細なことだと感じるようなことでも当事者が『いじめ』だと受け止めれば、それは『いじめ』。『ない』と自信を持って答えている方々、大丈夫ですか?」(神奈川県 40代女性)たしかに、被害者だけではなく、子どもが「いじめの加害者になっている」ことにも、親としては気づきにくい現状があるかもしれません。アンケートでも「わからない」と答えた人が2割以上いることから、子どもたちのなかで、どのようなやり取りがあったのか、どんな関係性なのか、すべてを把握するのは至難の業です。筆者の小学1年生の長男も、最近友だちと帰宅中にもう一人の友だちを走って置き去りにしてきたことがありました。本人が帰宅後、「逃げてきた!」とうれしそうに言ってきたことで発覚。親同士も仲が良かったのですぐに謝罪して事なきを得ましたが、悪気のなかった長男の態度に驚き、反省させられました。その後、あらためて「なぜしてはいけないのか」「されたらどんな気持ちになるか」について、親子で話し合い、長男自身も涙目になって反省しましたが、「いじめの加害者」と相手には映った可能性もあった出来事でした。こうしたことは日常で頻繁に起こっているのかもしれません。そうだとすると、だれもがいじめの被害者にも加害者にもなりえるといえそうです。ではそんなとき、親としてはどのようなことができるのでしょうか。■子どもが加害者にならないためにいじめの加害者にどうしてなってしまうのでしょうか?「家では良い子の親こそ、学校ではおとなしい下級生に対して弱い者いじめをしているのに、『わが子は優等生だ』と思っている気がする。圧力を親からかけられてる子どもは外で弱い者に圧力をかけるのでは? ある意味子どもも犠牲者」(三重県 40代女性)「いじめをしてしまう子は、家庭で精神的な問題があるのだと思う。発見した場合は、いじめる側の子の心の問題も見つけてあげないと、ずっと変わらないのではないかと思います」(三重県 30代女性)たとえば家庭や習い事、そして学校などで、別の問題を抱え、そのストレスによっていじめを始めてしまう…、コメントにもあるように、こういったストレスなどがいじめる側が抱えている可能性はあるかもしれません。でもだからと言って、いじめはけっして許される行為ではありません。ただ家庭の対応が無力だとも思いたくない。もし家庭でそのストレスを少しでも受け止められれば、いじめの加害者が一人でも減らせるのではないか? そう信じたいものです。それでは、そのとき親は子どもにどのようなメッセージを伝えればいいのでしょうか。「『やられたらやり返せ』という教育はダメだと思う。人にやられて嫌だったことは誰かに対してもやっちゃいけないと教えるべき。我慢できないストレスを受けたら、やり返す以外の対処法を教えるべき」(千葉県 30代女性)「相手が嫌だと思ったらその相手にはそれをしないことを心がけることだと思います。言葉や行動で誰しも相手を陥れることがあることを、大人も子どももしっかり認識すべきだと思います」(神奈川県 30代女性)「どんな場合でも、大勢対一人は卑怯(ひきょう)。大勢で一人をいじめるのは絶対あってはならないことだと、親は厳しく教えていかなきゃいけないと思います」(佐賀県 40代女性)たしかに、「相手が嫌がること」を想像できたなら、「相手が嫌がることをしない」と子どもたちが立ち止まって考えられるかもしれません。さらに、あたり前のことではありますが、「大勢対一人」という構図は絶対にダメだということを伝え続けることも重要なポイントになりそうです。■子どもをいじめの被害者にさせない最後に、子どもがいじめの被害者にならないためにすべきこと、また、いじめの被害者になってしまったら親としてどう対処すればいいか、考えてみたいと思います。●子どもの出すSOSを見逃さない「いじめの被害者になったとき、子どもの目に覇気を感じなかったので問いかけました。自分から言えない子どもが多いので、『わが子は大丈夫』じゃなく、基本的に信じるべきですが、疑うべきでもあります」(徳島県 40代男性)「何でも話しやすいように小言はぐっと我慢して、子どもの学校の話を聞いてます。子どもも自分からいじめの話をしたくないんですよね。ふさぎ込んでたり、変なテンションだったりしないか、いつも気にかけます」(東京都 40代女性)●子どもに寄り添い守ってあげる「いじめまでとは言わないけれど、仲良くしていた子とギクシャクしていた。大切にしていたお友だちだったので、メンタルが心配でしたが、できるだけ寄り添って話を聞いてあげました」(岩手県 40代女性)「息子が幼稚園の頃、毎日のように意地悪されていた。幼稚園も学校も、先生がいるとは言え、大人の目が届きにくい子どもたちだけの社会。自分の子どもの声を拾い、子どもを守るのは自分しかいないのだと親は認識すべきでしょうね」(東京都 50代女性)●子どもを見守る「息子が一度いじめられてると話してきました。びっくりしましたが、本人は『自分で解決する!』と勇気ある一言。息子には『どうしてもうまくいかないときは相談してね』と伝えました。今では人の気持ちをくみとれる優しい息子になっています」(石川県 40代女性)●相手や学校に相談して連携する「深刻なからかいではなくふざけ合いの延長みたいな感じでしたが、どうしても許せないことは、話を聞いた上で相手の子に話をしました。学校の先生には恵まれたので、よく相談もして、学校、家庭、本人の連携で問題は乗り切っていたと思います」(山梨県 50代女性)●学校をやめることも視野に入れる「いじめられている友だちを助けて娘が標的に。下駄箱の上履きに画びょう、クラスに机がない、物がなくなるなど散々でした…。その後、学校を転校しました」(千葉県 50代女性)ここまで、子どものいじめについて、加害者、被害者どちらにもならないための方法について考えてきました。最後にこのようなコメントも紹介したいと思います。「いじめに関わらない人間なんていないと思うんです。見て見ぬふりもいじめだと思います。いじめられてつらい思いをしても、今度はいじめる側。大人になってもいじめはなくなりません。もっと相手を思いやる気持ちを持たないといけないですよね」(福島県 40代女性)「いじめがニュースになる度に、子どもに『あなたはどう?』といじめについての話し合いをして『傍観者になるな』って言っています」(茨城県 40代女性)もしかしたら、「傍観者になる」人たちが一番多いのかもしれませんね。いじめられるのが怖くて、見て見ぬふりをしてしまうということは、親の私たちにも身に覚えがある人は多いでしょう。いじめていた子が、次の日にはいじめられる側になるかもしれない。どんなときにも、「相手を思いやる気持ち」が必要だと感じます。「あなたは大切な存在」と親が子どもに伝え、子ども自身もそう思えたら、自分のことも相手のことも大切にしていこうという気持ちが芽生えるのかもしれません。そのことだけは、できる限り親から子どもに、言葉だけではなく行動でも示していきたいなと思います。「大人になってもいじめはある」というコメントも多く目にしました。実際に、いじめ問題は子どものものだけでなく、大人間でも問題となることがたびたびあります。親である自分たちが、お手本となれるように、相手に思いやりを持ち、普段から「いじめは絶対にしてはいけないことだ」と行動で示していきたいものですね。Q.子どもがいじめに巻き込まれたことある?アンケート回答数:5222件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年09月01日わが子と一緒にいると、「やっぱり親である自分と価値観が似ているな」と感じる瞬間はありませんか?物の見方、感じ方、考え方など、子どもと自分に通じる部分を感じ取ると、どこか嬉しく、誇らしいような気持ちになる人も多いはず。しかし一方で、無意識のうちに親の価値観をそのまま子どもに押し付けてしまう危険性も知られています。親と子どもは別の人格であり、違う価値観を持っていて当たり前なのに、自分とわが子を同一視してしまうのです。今回は、価値観の押し付けによって子どもに何が起こるのか、詳しく解説していきます。子どもの価値観を決める親の価値観まだ自己が確立されていない小さい子どもでも、それぞれに個性があり、意見をぶつけ合って喧嘩をしたり、同調して共感し合ったりする様子を目にします。ふとその子の親を見ると、子どもの価値観形成に大きな影響を与えていることが見て取れるのではないでしょうか。アドラー心理学で知られる精神科医アルフレッド・アドラー氏によると、両親が持っている価値観を『家族価値』と呼ぶそう。家族価値とは、家族の理想であり目標です。たとえば「学歴が第一」「将来成功することが大事」「男は男らしく、女は女らしく」など、夫婦間でよく話題にのぼるようなことを指します。子どもは、この『家族価値』を無視することができません。面と向かって言い聞かせなくても、家族の会話の中で感じ取り、無意識のうちにその価値観に影響を受けてしまうのです。そして多くの場合、子どもは全面服従して家族価値をそのまま自分の価値として取り込みます。もしくは、その逆に全面反抗するケースも多いそう。まじめで厳しい親に反発して非行に走ったり、落ちこぼれたりするのは、その典型であると言えるでしょう。親の価値観を押し付けると子どもはどうなる?筑波大学附属小学校副校長の田中博史先生は、自分の価値観を子どもに押し付ける親は、「どんなに小さくても、子どもはすでに『自分で考える生き物』だと認識できていない」傾向があるといいます。特に母親は、「自分から産まれた子なのだから」という理由から、自分と子どもを一心同体のように感じてしまいがち。しかし、親と子は別人格であり、子どもは子どもなりに少しずつ自己を形成していくのです。また、教育評論家の石田勝紀氏は、「子どもにこうなってもらいたい」と強く願う親が、その価値観や思考の枠からはみ出た子どもに対して “強制的に戻させようとする” ことに苦言を呈しています。広い意味での社会道徳や倫理観というものは確かにありますが、それが親の水準になると狭い意味での社会道徳、倫理観となり、極めて柔軟性の欠ける親主導型の「親の価値観押し付けモデル」となることが少なくありません。親と子では得意とする部分も異なり、才能も異なり、価値観も異なるのです。(引用元:東洋経済ONLINE|子どもを追いつめる、親たちの「願望と正論」「押し付け」を変えるための「6つの提案」)それなのに、何をするにも「こうしたほうがいいんじゃない?」「お母さん(お父さん)の言う通りにしたら失敗しないから」と、親の思い通りに誘導したり、決断の機会を奪ったりする生活を送っていると、どのような人間になってしまうのでしょうか。石田氏は、ほかの人に決めてもらうほうが楽な時間をたくさん過ごしていた子どもは、自分で決めないですぐにほかの誰かを頼るようになる、といいます。親はよかれと思ってあれこれと手出し口出しをしても、それは結果的に子どもの判断力や決断力を奪い、大人になってからも誰かに頼って生きていくようになってしまうのです。また、価値観を子どもに押し付けてしまう背景には、現代の余裕のない子育て環境も影響していると言われています。子育てに関する著書を多数執筆、カウンセラーとしても活躍中の高橋愛子先生は、「核家族化が進んだ現代は、親にゆとりがなく『子どもをきちんとしつけなくては』とプレッシャーを感じる人も多い」と述べています。お子さんが引きこもりやニートになってしまったご家庭では、子供の気持ちに耳を傾けず、「親の言うことは正しいのだから、その通りにしていればいいんだ」と命令しているケースがほとんどです。自分の気持ちを理解されずに生きてきた子供は鬱積した寂しさや悲しさを処理しきれなくなり、社会や家族ともコミュニケーションを断つのです。(引用元:プレジデントムック(2017),『プレジデントFamily 小学生からの知育大百科 2018完全保存版』, プレジデント社.)このように、親の価値観を押し付けることは、成長後の人間関係にも大きな影響を及ぼすということを忘れないようにしてください。親と子は違う人間だと認識する親と子の価値観の違いは理解できたものの、やっぱりどこか受け入れがたいと感じる親御さんも多いのではないでしょうか。前出の石田氏によると、その場合「親が考える『こうあるべき』や『ルール』をすべて撤廃し、子どもの良い点は何か、子どもが大切にしている価値観は何か、にフォーカスすることが唯一の方法」だそうです。“親目線” ではなく、“子ども目線” で。わが子をよく観察して、何をしているときにもっとも「ワクワク感」や「充実感」に満ちた顔をしているか、それを見つけてみましょう。そして、そこを入り口としてアプローチすることが秘訣です。また、子どもに話しかけるとき、「〜〜しなさい」といった指示・命令用語を頻繁に使っていませんか?こういった言葉は、子どもの「できていない部分」に意識が向いてしまうがゆえに口を突いてしまうものです。その結果、子どものネガティブな部分にばかり目がいくようになり、結局は悪循環を引き起こしてしまいます。不完全である子どもの足りない部分にばかり注目することは、ありのままのわが子を受け入れていないことと同じです。そもそも、親である自分自身も完璧とは言いがたいのではないでしょうか?親も子も、どちらも良い部分と未熟な部分を持ち合わせているという前提に立ってみると、子どもが「別の人格を持ったひとりの人間」であることに納得できるはずです。子どもの価値観形成を手助けするのはOK子どもの価値観を理解するためには、親から子どもに歩み寄り、いつもの言葉がけに少し変化を加えるといいでしょう。NPO法人 親子コミュニケーションラボ代表理事の天野ひかりさんは、「母親として、この子を “しつけなければ” というプレッシャーや脅迫観念から、時として直接的で短絡的な言葉を使ってしまう。子どもをきちんと育てたい、能力を伸ばしてあげたいという目標設定は正しいのに、言葉がけという手段を誤っている」パターンが多いといいます。それは子どもの自己肯定感を低下させることにもつながります。たとえば、お子さんがマンガばかり読んでいることを心配して、「マンガなんかよりも歴史の本を読みなさい!」と命令していませんか?これはNGです。天野さんはこの声かけに対して、「子どもに本を読む楽しさ、本で知識を得られることの喜びを知ってほしいはずなのに、子どもの読書欲を邪魔している」と指摘します。ここで大事なのは、『本来の目的』を明確にすることです。「その本いいね。おもしろそう」などと、子どもの読書欲を削がない言葉をかけてあげましょう。そのうえで、どうしても子どもに読んでほしい本があるなら、「自分が読むこと!」と天野さんは提案しています。親が興味を持って読んでいるものは子どもの心を惹きつけるので、まずは親がお手本を見せてあげるといいでしょう。親が「子どものために」といくら環境づくりに励んでも、子どもにとっては「何でも勝手に決められてしまう」としか映りません。前出の筑波大学附属小学校の田中先生は、「難しい本に焦って出会わせなくても、考える子に育つ環境づくりはもっと身近なところにある」といいます。まずは、日々のお手伝いやお出かけの準備といった小さなことなどから、子どもたちに「選ばせて」「決めさせる」ように心がけましょう。たとえばお出かけのとき、子どもの靴まですべてそろえていませんか?たまにはいじわるして、とってもいい天気なのに長靴を置いてみたりする。我が子がどのように動くか少し離れて観察してみると面白い。もしも、何も疑わず長靴をはいて天気のいい日にでかけていったとしたら、少し我が子への接し方を見つめ直した方がいいかもしれない。(引用元:現代ビジネス|わが子の「考える力」を奪う親たち、その意外過ぎる共通点)反対に、長靴を見た子どもが「どうして長靴なの?」と言ったり、外を見て「雨は降っていないよ」と言ったりするようなら、自分の頭で物事を考えているということ。このように、日常の中の小さな出来事をきっかけにして、「自分で考える力」を身につけることは可能です。その延長として、親の意見や価値観をそのまま鵜呑みにしない強い心が養われていくでしょう。***子どもが「親の言うことは絶対!」と信じ込むのはよくありません。自信を奪い、自立への妨げになってしまいます。わが子を心配するあまり、すぐに正解を出してしまったり、自分の思い通りになるように誘導したりすると、いずれ子ども自身が「選べない」「決められない」人間になってしまうかも。ここは一歩引いて、お子さんを信じて見守ってあげませんか?(参考)DIAMOND ONLINE|子どもの価値観を決めるのは「○○価値」である現代ビジネス|わが子の「考える力」を奪う親たち、その意外過ぎる共通点東洋経済ONLINE|子どもを追いつめる、親たちの「願望と正論」「押し付け」を変えるための「6つの提案」プレジデントムック(2017),『プレジデントFamily 小学生からの知育大百科 2018完全保存版』, プレジデント社.LEE,2017年12月号,pp.202-205.
2019年08月31日親であれば、まずは子どもが健康であることを願うものです。全身運動である水泳は、それこそ体全体をバランス良く鍛えてくれるものですから、子どもをスイミングスクールに通わせている人も多いでしょう。せっかく通わせるのなら、体を鍛えるだけではなく、「もしものとき」に溺れないようにしっかり泳げるようになってほしいものです。でも、なかには子どもがなかなか上達しないことを不安に思っている人もいるかもしれません。そこで、アドバイスをお願いしたのは、運動が苦手な子どもを対象にした体育指導のプロフェッショナルである西薗一也さん。西薗さんは「スイミングスクールの指導には問題点もある」と語りますが……。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)スイミングスクールの規定が子どもの邪魔をしている?いま、スイミングは習い事のなかでいちばんの人気を誇ります。全身運動ということや、学校の体育の授業での狙いのように「もしものときに溺れないために」と親が考えていることもありますが、水のなかでフワフワと浮かぶことが脳の発達を促すといわれていることも大きく起因しているように思います。じつは、東大生が小学生のときにしていた習い事のナンバーワンがスイミングだというデータもあるのです。そういう背景もあって、いまはどこのスイミングスクールもキッズクラスは満員という状態です。ただ……すべてのスイミングスクールを非難するわけではありませんが、その指導には首を傾げるような部分も。なかなか上達しないという子どもの場合、1年経っても2年経っても25メートルを泳げないというケースも珍しくないからです。これには、スイミングスクールのシステムが大きくかかわっています。ひとつはインストラクターと子どもたちの人数の問題です。20人のクラスで60分のレッスンを受けるとしたら、ひとりの子どもがインストラクターから直接指導を受けられるのは単純計算でわずか3分です。それでは一人ひとりにいき届いた指導ができるはずもありません。ほかには、たとえば「バタ足のテストに合格しないと次の級に進めない」といったことも問題点として挙げられます。もしかしたら、その子どもは手で水をかくことはすごく得意かもしれません。でも、バタ足のテストで引っかかってしまうがために先に進めないということがあるのです。将来的にスイマーを目指すというならともかく、「25メートルを泳ぐ」ということが目標なら、どんなかたちであれプールの底に足をつかずに25メートルを泳ぎ切ることができればいいわけです。しかも、その目標をより早く達成できれば、それだけ子どもの自信にもなる。むしろ、スイミングスクールのシステム、規定が子どもたちの成長の邪魔をしているように感じることも多いのです。酸素を浪費させる「バタ足信仰」とNGの声かけ泳ぐ距離にもよりますが、きちんと息継ぎさえできれば水泳というものはそれほど苦しいものではありません。でも、たとえ息継ぎができる子どもでも、スイミングスクールでは多くの子どもたちが苦しんでいます。なぜかというと、先にも少し触れたバタ足に対するこだわりが強過ぎるからです。激しくバタ足をすれば、どんどん酸素を消費することになります。しかも、まだ体の使い方がうまくない子どもたちがバタ足をすると、どうしても膝が曲がり過ぎてしまう。すると、脚が沈んで頭が上がり、どんどん体が立ってきて前に進めなくなるのです。また、息継ぎと同時に膝が曲がってしまうので、体が一気に沈んでしまいます。加えて「もっと頑張れ!」というような声をかけて指導をしていたら、それも問題といえます。子どもたちは素直で必死ですから、「頑張れ!」といわれると「頑張らなきゃ!」と思う。つまり、その声かけが緊張を生むわけです。緊張すると、今度は脳でも酸素をどんどん消費することになる。バタ足でも脳でも酸素を浪費して、本来の能力でいえばもっと泳げるはずの子どもでも、その距離に達する前にギブアップしてしまうということになるのです。プールがない自宅でもできる水泳の練習法これらのことを踏まえると、まずは「バタ足信仰」ともいえる考え方を捨てる、それから子どもに「緊張させない」ことが大切になります。そもそも、クロールの推進力でいえば、手で水をかくことが7、バタ足が3くらいの割合です。つまり、推進力の弱いバタ足をがむしゃらに練習させるより、手による推進力をもっと増すために「上半身をできる限り伸ばす」練習をさせてあげるべきなのです。まずは、しっかり体を伸ばせば水の抵抗が減るということを感じさせてほしい。僕の場合、プールの壁から少し距離を置いたところに立ち、僕の胸に指先を突き刺すようなイメージで子どもに蹴伸びをさせます。その際、「槍のように」「ロケットのように」と子どもたちがイメージしやすい言葉をかけてあげれば、そのイメージに自分を重ねてしっかり体を伸ばすことができるようになります。最初からクロールをさせると「かく」イメージが強すぎて肘が曲がってしまいますので、まずは「指先を奥に伸ばそう」という意識が必要。そのために、槍やロケットをイメージして全身を伸ばそうという意識を持たせるのです。これに近い練習は家庭でもできます。むしろ、プールがないという環境を生かしましょう。うつ伏せで寝た状態でまっすぐに手と脚を伸ばし、蹴伸び姿勢をつくらせてみてください。そして、本人に客観視させるために、スマホやカメラで撮影して見せてあげるのです。水のなかではないからこそ撮影するのも簡単です。本人はしっかり体を伸ばしているつもりでも、そうできていないことが視覚的にわかれば、修正することができます。また、子どもに「緊張させない」ということでいえば、その逆に「安心させる」ことが大切。そのためには、子どもが少しでも頑張れたら褒めることを心がけましょう。ありがたいことに、水泳には距離というわかりやすい指標があります。泳げる距離が1メートルでも伸びれば「すごいじゃん!」と褒めることができるわけです。もちろん、細かいテクニックについてはここでは伝えきれませんが、もっとも重要となるのは、この「褒める」こと。先に触れたように、「もっと頑張れ!」「あとちょっとだよ!」といった言葉かけでは、子どもはプレッシャーを感じて緊張するだけです。そうではなく、いまできたことを「すごいぞ!」と褒めてあげてください。そうすれば、子どもは「これでいいんだ!」「自分はできる!」と安心して成長をしていくでしょう。『『うんどうの絵本 全4巻セット(ボールなげ・かけっこ・すいえい・なわとび)』』西薗一也 著/あかね書房(2015)■スポーツひろば代表・西薗一也さん インタビュー一覧第1回:運動神経は成功体験で伸びる!運動が「得意な子」と「苦手な子」の違い第2回:どんな運動も“細かく分解”できる。子どもの運動能力を高めるために親ができること第3回:「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法第4回:子どもが泳げるようになる魔法の言葉。酸素を浪費する「バタ足信仰」は捨てるべし【プロフィール】西薗一也(にしぞの・かずや)東京都出身。株式会社ボディアシスト取締役。スポーツひろば代表。一般社団法人子ども運動指導技能協会理事。日本体育大学卒業後、一般企業を経て家庭教師型体育指導のスポーツひろばを設立。運動が苦手な子どもを対象にした体育の家庭教師の事業をはじめとして、子ども専用の運動教室の開設や発達障害児向けの運動プログラムの開発など、新たな体育指導法の普及に幅広く取り組む。著書に『発達障害の子どものための体育の苦手を解決する本』(草思社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年08月29日子どもが生まれると、保育園に始まり、学校や習い事など、数々の局面で親としての選択を迫られることがありますよね。そんなときに、「子どもの生き方」について思いを寄せることもあるかもしれません。子どもたちが歩む人生にはさまざまな選択肢が待ち受けていますが、そんなときに親としてはどのように関わればいいのでしょうか。子どもの生き方についてのアンケートをもとに、考えてみたいと思います。■「自分のような生き方をしてほしい」親はたった3割!?アンケートでは、子どもに自分のような生き方をしてもらいたいか聞きました。その結果、「すごくそう思う」、「そう思う」、「少しそう思う」と答えた人があわせて32.3%となり、その度合いに大小はあるものの「子どもに自分のような生き方をしてほしい」と思っている親は約3割にとどまることがわかりました。一方で、「思わない」という回答は65.5%となり、6割以上の親たちが「自分のような生き方をしてほしくない」とは考えているようです。Q.子どもには自分のような生き方をしてほしい?すごくそう思う 8.3%そう思う 6.1%少しそう思う 17.9%思わない 65.5%その他 2.2%■親の思い1、「諦めた夢、子どもにはかなえさせたい」それでは、まずは「自分のような生き方はしてほしくない」と考えている親たちの思いについて、掘り下げていきたいと思います。「私は学生時代、友だちとは自由に遊べない、夢を持つこと、何かをやり遂げることができない家庭環境だったので、娘には自分をしっかり持って生きていってほしいです」(鳥取県 40代女性)「幼少期に否定されて育ったため、かなりマイナス思考な自分のようにはなってほしくないです。わが子には『いーじゃん! やってみよー!』と言うように心掛けております」(愛知県 40代男性)「バブルに踊らされ、人生しくじりどん底見ているので、子どもたちには後悔しない人生を歩んでほしい」(三重県 50代女性)「私は、経済的に夢を諦めたので子どもたちには、自分の夢をかなえてほしいです。夢をかなえてあげられるように、自分もがんばろうと思います」(静岡県 40代女性)どのコメントからも、自らのつらい経験を思い返して、子どもにはできれば同じ思いはさせたくないと考える親の気持ちが伝わってきます。ほかにも、「自分のようにモラハラな男性とは結婚しないで」とか、「生活のためにいやいやしている仕事なので、子どもにはそんな仕事はさせたくない」などという切実な声も届いていました。家庭環境や経済状況、また結婚や仕事など、人生のさまざまな局面で、親自身も苦労してきた場合、どうしても子どもには同じつらさを経験させたくないと思ってしまいますよね。大事な存在だからこそ、守ってあげたいという親の思いが伝わってきます。■親の思い2、「子どもは自分のコピーじゃない!」また、子どもと親は別の人間だから同じ人生は歩めないという意見も多く寄せられていました。「子どもには自分とは違う可能性があるので、その可能性を少しでもサポートしていけたらと思う」(愛媛県 40代男性)「子どもは自分のコピーではない。性格や特性が違うから、自分に合った生き方をしてほしい」(千葉県 50代女性)「小3の長女に対して、義母も夫も『将来は○○になるのが一番!』など勝手に将来を決めてうるさく言うけど、娘の将来は娘のもの。親なんて二の次で良いと思う」(茨城県 30代女性)筆者は男子2人の母なのですが、長男は自分と性格がまったく違うため、何をするときも少し離れたところから応援してきました。しかし、次男とは性格がとても似ていて、失敗の予測がつきやすく、つい口出しをしてしまうことが多くなってしまいがちです。子どもが歩む人生を見据えつつ、どの程度のサポートをしてあげればいいのか、悩みは深まるばかりです。■親の思い3、「私以上の幸せに」なかには「自分よりもいい人生を送ってほしい」という願いを抱く親たちもいるようです。「生き方とか人生観とか難しい話はともかく、子どもには自分以上に幸せになってほしいと思うのが親心」(千葉県 40代女性)「『何となく』、その言葉がぴったりの私の人生でした。先を深く考えず決める事ばかりで、後悔しまくりです。同じ人生を歩んでほしくないので、いろんな知識や常識を子どもには教えています」(神奈川県 30代女性)「自分の今までを全部否定する訳ではありませんが、私の様にはなってほしくない。嫌なことも良いこともいろいろな経験をして、後悔のないような生き方をしてほしいと思います」(岩手県 40代女性)そのほかにも「しっかり勉強して、知識、社会性、専門性を身に付けて親を越えて行ってほしい」という声もありました。たしかに、親としては子どもにはいい人生を送ってほしいと思うものですよね。そして比較できるものではありませんが、自分が歩んだものよりもいい人生を送ってほしいと考えてしまうのは、あたり前なのかもしれません。■親の思い4、「自分を見て同じ道を歩いて」一方、「自分のような生き方をしてもらいたい」と考えている人たちは、どのような考えを持っているのでしょうか。「『後悔のないように前進あるのみ!』というのが私のポリシー。そんな姿を見て、同じ道を歩いてくれている娘です」(宮崎県 40代女性)「信頼できる最愛のパートナーと結ばれ、かわいい子宝に恵まれてほしい。温かい家庭と信頼関係、そこだけは、自分と同じような生き方になってほしいな」(宮城県 30代女性)「子どもの頃からなりたかった職業につき、やりがいをもって仕事ができていて、嫁ぎ先でたくさんの良い友人ができて毎日楽しく過ごせている。娘にも息子にも自分がやりたいことを見つけ、楽しく充実した生活を送ってほしいなと思います」(神奈川県 40代女性)そのほかには、「学校を出て、普通に就職して家庭をもった。子どもにも同じような人生を送ってほしい」、「子どもには自分と同じように早く結婚して出産してもらいたい」などという、それぞれの人生を経た経験から来るアドバイスが寄せられていました。100%同じ人生を送ることはできなくても、自分が人生で「よかった」と思えたことは、子どもにもできれば同じように経験させてあげたいと思う人も多いでしょう。人生の先輩だからこその親の助言ができるポイントにもなりそうですね。■子どもに身につけてほしい力とは子どもに「親と同じような生き方」または「まったく異なる生き方」を望むとしても、親はどのような力を子どもに身につけてほしいと願っているのでしょうか?「自分の思うように生きてほしい。自分の選んだ道なら、失敗も受け入れざるを得ないし、その失敗の痛みと、はい上がる力、成功の快感を感じながら、なりたい自分になってほしい」(神奈川県 40代女性)「今は、私の時代とは全く違います。どんなに生きづらい世の中でも、強く楽しくまっすぐに歩んでいってほしいと願っています」(茨城県 40代女性)「元気で人の気持ちがわかる人間になってほしい。うそ付かずに、真っすぐな人間になってほしいです」(埼玉県 40代女性)「『あなたに会えてほんとうによかった』、そう言われる生き方をしてほしい。ただそれだけです」(東京都 40代女性)「人の迷惑にならない、犯罪を犯さない、できれば社会の役に立つ人間になってほしいです」(東京都 40代女性)「とにかく、事故や病気で親より早く逝く事がないように、大人になってほしいです」(埼玉県 40代女性)「一人一人、顔や性格が、違うように、生き方も違うと、思います。誰かのまねではなく、自分の人生を思い切り生きてほしい。願うなら、人に囲まれ、笑顔の多い人生を」(愛媛県 40代女性)■子どもの人生に親はどうかかわるべき?それでは親としては、子どもの生き方にどのように関わっていけばいいのでしょうか。いくつか、コメントからヒントが見つけられそうです。「子どもは親と同じような生き方をしなくてもいい。自分のありようを考えながら、つまずきながらでも。つまずいた時は、立ち止まってまた歩けばいいのです。歩き出すサポートはいくらでもします」(山梨県 50代女性)「子の可能性や将来の選択肢の幅を広げる手伝いまでが親の仕事」(宮崎県 40代女性)「子どもの人生は親が決めるものでもないし、親が決めていいものでもない。しかし、親を見てその後をついていきたいと思われるように、自分を磨いていきたい」(茨城県 30代男性)「適当に生きてきた事を後悔してるので子どもには私の失敗談をたくさん話して反面教師にしてほしい。適当に過ごすのではなく、自分できちんと考えて進んでいってほしい」(奈良県 30代女性)ここまで、子どもの生き方について、親の人生との関わりも含めて考えてきました。さまざまな理由から、子どもに親のような生き方をしてもらいたい人としてもらいたくない人がいること、その背景には親自身が生きてきた人生が大きく関わっていることが理解できます。寄せられたコメントのなかでもっとも多く出てきた言葉は、「子どもの人生は子どもの人生」というもの。子どもを心配する気持ちから、つい口出ししてしまったり、先回りして失敗を遠ざけたりしてしまう親のふるまいは、時に重要な役割を果たすこともあります。ただ、その度合いによっては、子どもの道を邪魔してしまいかねない場合もあるかもしれません。親と子の人生は別物だということを、強く認識しておく必要があるのだと痛感させられます。子どもの人生を考えるとき、忘れがちとなってしまう「自分の人生」。親と子の人生が同一のものではないということは、親の人生も親だけのものでもあります。もちろん親としてふるまわなければいけない側面もあるでしょうし、子育て中に我慢しなければいけないこともあるでしょう。でもパパママである前に、一人の人間として「したいことをする」「夢を持ってみる」「毎日を楽しく過ごしてみる」ことも、とっても大事なことだと思います。子どもの人生を応援しつつも、自分の人生を楽しむ親の姿は、子どもにも希望と勇気を与えられそうな気がします。Q.子どもには自分のような生き方をしてほしい?アンケート回答数:4974件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年08月25日授業中、積極的に手を挙げて発言する子どもがいる一方で、やる気がないのか、それとも恥ずかしがっているだけなのか、ほとんど手を挙げない子どももいます。自分の子どもが後者の場合、「どうして手を挙げないのだろうか……」と心配になってしまう親御さんも多いのではないでしょうか。今回は、子どもが授業で手を挙げない理由や、改善策についてご紹介しましょう。子どもが「手を挙げない」ことに悩む親は多い「授業参観に行ったら、子どもがまったく手を挙げない」「家では解けていた問題が出されたのに、手を挙げない」「担任の先生に『授業ではほとんど手を挙げないんです』と言われてしまった」など、子どもが手を挙げないことについて悩む親は多いものです。答えがわからないから手を挙げないのならまだしも、答えがわかっているはずなのに手を挙げないとなると、つい「どうして手を挙げないの!」「もっと積極的に授業に参加しないとダメでしょ!」と頭ごなしに怒ってしまうこともあるかもしれません。しかし、まずは、なぜ子どもが手を挙げないのか考えてみてはいかがでしょう。なぜ手を挙げないの?子どもが手を挙げない理由には、以下のケースが考えられます。●恥ずかしがり屋である手を挙げて指名され、自分の考えや答えを発表することを「恥ずかしい」と思っているケースです。教育評論家の親野智可等氏は、こうした恥ずかしがり屋でおとなしい、引っ込み思案な性格の子どもは、ひとつのクラスに何割か必ずいると言います。親野氏いわく、そのような性格の子どもにとって、授業中に手を挙げて発表するというのは、大人が思っている以上に大変なことなのだそう。それを親や先生に強制されたとしたら、子どもにとってかなりの苦痛になってしまいます。●内弁慶な性格である「家ではうるさいくらいにしゃべっているのに、授業や集団活動になると借りてきた猫のようにおとなしくなる」といった内弁慶な性格であることから、手を挙げることができないケースです。白梅学園大学子ども学部や鎌倉女子大学児童学部等で非常勤講師を勤め、発達心理学・保育学が専門の塚崎京子氏によると、内弁慶な子どもは、自分が人前に立ったときに相手がどう思うかを非常に気にする傾向があるため、手を挙げることを避けてしまうのだそう。●周囲との関係に不安がある友だちや家族とケンカしてしまった、うまくいっていないなど、周囲との人間関係に不安を抱えていることから、手を挙げることができなくなっているケースです。公益財団法人・愛知県教育振興会によると、子どもは自分が周囲の人々に「受け入れられている」と感じたとき、心を開いて自分を外へ出すことができるそうです。授業中、クラスメートの前で「手を挙げる」という活動も、その表れであるとのこと。そのため、何らかの事情によって「自分は受け入れられていない」と感じている子どもは、積極的に手を挙げることができない場合もあるのです。手を挙げられるようになるためのポイント子どもが手を挙げられるようになるため、親は以下のポイントを意識してみましょう。●子どもが得意なことを褒めて伸ばすスポーツや歌、お絵かきなど何でもいいので、子どもが好きなこと・得意なことを伸ばしてあげましょう。保育士として15年以上保育業務に関わっている市川由美子氏によると、好きなことに没頭して親に「よくできたね!」などと褒められた子どもは、好きなことをきっかけに行動範囲を広げられるようになり、恥ずかしがらずに堂々と振る舞うことができるようになるそう。そこから、自信を持っておしゃべりができるようになり、手を挙げるなどの能動的な行動にも抵抗がなくなっていくのです。また、恥ずかしがり屋の子どもは、大勢の前で緊張してしまう傾向にあるため、はじめは少人数のグループで得意なことをして遊ぶ経験を積み、自分らしさを発揮できる場所を作ることで、自信が持てるようになるそうです。●「手を挙げたくない」という気持ちを受け止める子どもがなぜ手を挙げたくないのかという理由を聞き、その気持ちを受け止めることも大切です。例えば、子どもが「答えはわかっていたけど、手を挙げるのが恥ずかしかったんだよ」と言ったら、「そうだったんだね。みんなのお母さんやお父さんも来ていたし、緊張しちゃうよね」と共感しつつ受け止めてあげましょう。私立小・中学校に23年間勤務後、作家・教育評論家として活動している中井俊已氏によると、そうして子どもの気持ちを受け止めたうえで「ノートにはきちんと答えが書けていたね」「正しい姿勢で授業が聞けていたね」などと、違う視点から子どもを褒めると、子どもは自信がつき「もっと頑張って授業を受けよう」と思えるそう。自信がつくことで、やがて手を挙げて発言できるようにもなっていきます。●失敗や間違いを責めない前出の中井氏は、学校の授業について次のように述べています。教員は、授業中、みんなで協力し合い、よいところを伸ばし合う雰囲気をつくろうと努力しています。誰かが間違ったことは、クラス内で共有して、みんなで理解できればよいのです。(引用元:ベネッセ教育情報サイト|学校と子どものことがよくわかる!授業参観のチェックポイント【後編】)授業では、みんなで協力して正解までたどりつくことが大切であり、発言が正解である必要はありません。失敗や不正解を恐れると、子どもはますます発言できなくなってしまいます。子どもが何か失敗したり、間違ったりしたときは、責めることなく「自分の考えを言えてえらかったね」「正解に辿り着くためにはどうすればいいと思う?」などと、ポジティブな言葉をかけることを心がけましょう。また、「○○ちゃんは何度も手を挙げていたのに、どうして手を挙げなかったの?」などと、人と比較することもNGだと中井氏は言います。人と比較する言葉をかけていると、子どもは順位ばかりを気にするようになったり、1番以外はダメだという思考になったりしてしまうのだそう。「去年よりもノートのとり方がわかりやすいね」「教室内の掲示物、すごく上手に作れていたね」のように、誰かと比べることなく、子ども自身の成長を見つけて褒めてあげましょう。***積極的に手を挙げるのは良いことですが、だからといって「手を挙げない=出来が悪い、やる気がない」というわけではありません。手を挙げるように強いるのではなく、それ以外の子どもの長所に目を向け、伸ばしてあげることも大切なのです。文/田口 るい(参考)ベネッセ教育情報サイト|恥ずかしがりやで授業中に手をあげるなど積極性がありません[教えて!親野先生]ベネッセ教育情報サイト|恥ずかしがり屋の子どもへのNG対処法とOK対処法ベネッセ教育情報サイト|学校と子どものことがよくわかる!授業参観のチェックポイント【前編】ベネッセ教育情報サイト|学校と子どものことがよくわかる!授業参観のチェックポイント【後編】東洋経済オンライン|4月授業参観に「行くだけの親」が見落とす本質公益財団法人 愛知県教育振興会|授業中、挙手をしないZ会さぽナビ|子どものココロジー 引っ込み思案な子
2019年08月23日関西人主婦で二児の母のモチコです。子どもには聞かれたくない単語ってありますよね……。我が家はその単語を親同士の会話で使うとき、子どもにはわからないよう隠語を使っています。 アルファベットどころかひらがなすらまだ全く読めないイチコ……。なのに「NATTO=納豆」とバレてしまいました!おそらく普通に「納豆」と言って大丈夫な場面で間違えて「NATTO」と言ったからかと。しまった……! そしてこの後は、ご飯を食べたのにまた納豆を食べさせるか、我慢させて泣かせるかという選択を親が迫られます。まあ納豆くらい多少食べ過ぎてもいいか。(適当)このように、子どもに聞かれるとその後大変な展開が予想される言葉は、親同士でしかわからない隠語で喋っています。その方法をお伝えします。目次 0.1 ⑴アルファベット化する!0.2 ⑵英語で言う!0.3 ⑶ロゴやキャラクターなどをイメージで伝える!1 モチコさんのその他の記事はこちら●⑴アルファベット化する!「納豆=NATTO」のように、アルファベットで言っています。単語をそのまま伝えるので、夫婦間で誤解なく単語を認識できます。 ……が、アルファベット化も、アルファベットをひらがな化するのも、多少手間取ります。「えっと……O、Y、A、T、Uどこにしまった? 」「O? Y? え? なんて ?」みたいな。慣れるまでまどろっこしい会話になります。●⑵英語で言う!これもよくやります。例えば、名前を聞くだけで息子が食べたがってしょうがない「いちご」は「strawberry」みたいな。このとき、発音は照れずに本場っぽく英語の発音にするのがコツ。うっかり日本語の発音で「ストロベリー」と言うと、娘が「ストロベリー?いちご?」と言うので、結局息子の耳に「いちご」という単語が入ってしまう……!(ちなみに娘はアイスやチョコでストロベリーはいちごということに気付いたようです。)同様にカタカナと英語の発音が近いもの(ムービーとmovieなど)は使えませんのでご注意を!●⑶ロゴやキャラクターなどをイメージで伝える!ものすごく有名なロゴやキャラクター、キャッチコピーなどがあるものは、それを利用して伝えます。「mのマークのファストフード」とか「ねずみの国」みたいな。ちょっとクイズっぽくなるのも楽しいです。ただ子どもに気づかれてしまう隠語になることもあるので、口に出す前に難易度を考えなければなりません。(「I’m lovin it」と言ったら一瞬でバレました。みんな大好きマクドナルド。CMに出てくるフレーズは基本使えません。)以上、我が家の隠語のパターンでした。4コマでも描きましたが、うっかり同じものばかり使うと子どもにバレてしまうので、手を替え品を替えいろんなパターンで乗り切るのがオススメです!うまいこと親にしかわからない隠語を駆使して、ワガママやイヤイヤの火種を撒かないよう気をつけていきましょう……! 隠語使わずとも平和に過ごせる日が待ち遠しいです。●ライター/モチコ
2019年08月19日「これからの時代を生き抜くための力を育てるには、『失敗』が不可欠なんです」と言うのは、花まるグループ「西郡学習道場」代表の西郡文啓(にしごおり ふみひろ)さん。そう言われても、そもそも論として、「失敗が怖い」筆者は、わが子に失敗をさせてあげる胆力(心の余裕)がありません。どうしたら良いのでしょうか? 「Vol.1 “良い大学”では生き抜けない時代。子育ての新しい道筋は?」 の続きです。「いまの学校教育が育てているのは、“受験に合格する力”です」と語る「花まる学習会」グループの西郡さん。AIが進化して答えのない時代に、いま、子どもに、本当に必要な力を、どう育てていけば良いのでしょうか?■“成長”の前には、必ず失敗や困難がある「みなさんも、自分の人生を振り返ってみれば、『自分が成長したな』『壁を乗り越えたな』と感じたときには、その前に必ず失敗があったのではないでしょうか?」と西郡さんは言います。たとえば、部活動で試合に負けて、その悔しさをバネに練習をがんばったとき、大人になってからは、お客様に叱られる、大きなミスをする。そうしたことを乗り越えて、何かを成し遂げたとき。「そんなとき、自分の成長を感じた方も多いのではないでしょうか?」(西郡さん) 成長は、失敗や困難の先にある。失敗ではなく、その先にある成長の方に意識を向けられるようになってくると、いま、目の前にある「失敗」は、成長のためのジャンプ台に見えてくるのかもしれませんね。…と、そんなことを書いてみてはいる筆者ですが、じつは最近、仕事で大失敗をして、ただいま激しく落ち込んでいます。そんななか、「失敗は、ジャンプ台」なんていう気分には、じつは、まったくなれません(涙)。■「失敗」を避ける日本の教育失敗恐怖症ともいえる筆者。「なぜ、自分はこれほどまでに失敗が怖いのか?」ということを理論的に知ることも、失敗恐怖症を和らげるのに役立つかもしれません。従来の日本の教育では、なるべく「失敗」を避けて効率的に生きることが良しとされています。良い大学に入れるように、テストで良い点を取るための勉強をする。「成功の方法は教えてもらえますが、失敗したあとの方法は教えてもらえないのです」(西郡さん)そこには、「失敗」をして遠回りする時間の余裕がないという、致し方ない側面もあります。試験で点数を取るためには、知識を効率よく詰め込む必要があります。「そのため、自分のやり方ではなく、『正しいとされている』やり方を教えられるのが日本の教育なのです」(西郡さん)現在の教育のあり方そのものが、「失敗」を排除する方向にいきがちである。そういった認識を持っておくことが、子どもの失敗を許容できる母への第一歩なのかもしれませんね。■なぜ、うちの子は「失敗」を嫌がるのか?しかし、西郡さんは「『失敗』を奪っているのは教育現場だけではありません。親も、知らず知らずのうちに、子どもを失敗から遠ざけようとしています」とも、言います「親の接し方で、子どもは違ってきます。たとえば、子どもに対して『これはこうでしょ!』と上から目線で伝えるのではなく、『もっとよく見て、これはどうなると思う?』と、示唆的に考えさせるような会話をすることが大切です」(西郡さん)問題を解けなければ、叱る。正解すれば、褒めるという教え方では、子どもはできないことに焦りや不安を感じてしまいます。「失敗をした上での成功体験を持っている子どもは、わからないことそのものを楽しく感じます。その差が、将来の学力の差になるのだと思います。『わからないからおもしろいんだよ』と、繰り返し伝えてあげてください」(西郡さん)。■「できちゃった」が「またやりたい」を生む西郡さんがおっしゃる、「わからないからおもしろいんだよ」と子どもに言える母である、という境地。母であるなら、ぜひとも辿り着いてみたいものです。けれども、現在の筆者は辿り着けていません(涙)。どうしたら良いのでしょうか? 「そもそも、学習とは、ひと言で表せば、『できなかったことをできるようにすること』なんです。『できなかったこと』が、『できちゃった』とき、子どもは大きな快感を味わいます。そして、より勉強をおもしろいと感じるようになり、明日もやりたいという『学習意欲』が生まれます」(西郡さん)やはり、その根底には、『失敗』があります。たとえば、問題が解けなかった。その後、どうすれば解けるようになるか考えて試行錯誤し、最終的に正解を導き出すことで、「やった!」「解けた!」という大きな達成感が生まれるのですから。「その感覚が楽しいから、また勉強をがんばります。そして、もっともっと学びたい、いろいろなことを知りたいという『向上心』が生まれるのです」(西郡さん)■子どもが「明日またがんばろう」と思えるためには「『学習意欲』と『向上心』。この2つを得ることができれば、どんな子も伸びていきます」(西郡さん)。「学習意欲」と「向上心」と書くと難しく感じるかもしれませんが、要するに「明日またやろう」「より良くしよう」という気にさせることだそうです。そのために大切なことは、大人が「できなかったことができるようになっているか」という部分に着目してあげること。「つまり、他人ではなく、以前のその子自身と比べて伸びているかどうかが重要なのです」(西郡さん)昨日の自分にはできなかったことができちゃった。それが楽しいから明日もまたやりたい。「この連鎖が、何よりも子どもを成長させていくのです」(西郡さん)<「失敗する子」の育て方>1)これからの時代を生き抜く子を育てるためには、「失敗」が不可欠2)「できちゃった」が「またやりたい」を生む3)その子自身の成長に注目してあげると、学習意欲と向上心が育つ■花まる学習会/西郡学習道場代表 西郡文啓さんの新著 『ちゃんと失敗する子の育て方』 高濱 正伸、西郡 文啓 (著)/総合法令出版 1,300円(税抜き)●高濱 正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: ●西郡文啓(にしごおり ふみひろ)さん1958年生まれ。熊本大学教育学部卒業。花まるグループ内に「子ども自身が自分の学習に正面から向き合う場」として「西郡学習道場」を設立。現在「官民一体型学校」として指定を受けた小学校「武雄花まる学園」にて、学校の先生とともに、小学校の中で花まるメソッドを浸透させていくことに尽力中。高濱さん曰く、「私が経営者という立場で運営部分に頭を働かせているときも、彼はただただ、子どものことだけを考えてきた人間です。頭のてっぺんから足のつま先まで、根っからの教育者で、どんな子でも一度も見放したことはありません」。
2019年08月19日ウーマンエキサイト読者の皆さま、こんにちは!koyomeです。今回「親になって強くなったこと」を考えてみました。正直、あんまりないんですよね…。(むしろ、娘達を産んで、弱点が増えたような気もしますがその話はまたいずれ。)ただ、ひとつだけ強くなったなぁと思うことがあったので、それを描いてみました。スーパーなどに買い物に行ったときのこと。昔から、忙しそうな店員さんに話しかけるタイミングをうかがうのが苦手というかタイミングがわからないというか…。気にしすぎと言われればそれまでですが、結局は人見知りなんですけどね。とにかく、苦手意識がありました。そして、子どもを連れた今現在はというと…トイレの場所を探す、お迎えの時間が迫っていて急いで買い物を終わらせなきゃ…とギリギリなことが多く、恥ずかしいとか言ってる場合ではなく、必然的に店員さんに話しかけ、時には頼ることも増えました。店員さんのやさしさに触れることも多く、本当にありがたいです。ただし現在、時々1人で買い物に行ったりすると…まだ…こうなることもあります。幼稚園や習い事でも、知らないママさんに話しかけなければいけない場面や、逆に話しかけられる機会も増えました。娘たちのおかげで、行動せざるを得ないことが増えて、人見知りなんていってられない!!…強くなったなぁと思います。
2019年08月19日親に言われたり、されたりして傷ついたエピソードを、20~30代女性の集まるアンアン総研メンバー200人にリサーチしました。親の立場になってみれば、わからなくもないセリフもありますが、多くは「酷い」のひと言につきます。これから親になるみなさん、既に親となっている方も、ぜひとも反面教師にしてくださいね!文・田中亜子【アンアン総研リサーチ】いまも忘れない! 親の非情な言葉「いろいろありましたが、一番呪いになっているのは『こんなに美人な私から(母はかつてモデル)、こんなデブでブスな子どもが生まれるとは思わなかった』です」(30歳・公務員)「兄と弟がいるのですが、お手伝いは私にしか頼まず、私がなんで私にばかり頼むのと聞いたら、『女の子でしょ!』と言われたこと。何かにつけて女の子なんだからと兄弟と扱いが違っていた」(32歳・主婦)「親の立場に立てば理解できる話ですが、中学生の時に将来なりたい夢を話したら『あんたには才能がないからムリだよ。普通の会社に働いて暮らしなさい』みたいに言われたこと。自分にもし子どもができたら、もう少しうまく伝えてあげたいなと思います」(31歳・自営業)「勉強して現役で国立大学に合格することができたのですが、それを親に報告したら『今からでもいいから医学部医学科を受け直さないか?』と言われ、大人になってからも『医者になっていたらよかったのに』と言われます。確かに医者になっていたら給与は格段に上だったんでしょうけど、言われるたびにもやもやします」(32歳・専門職)「『バカばっかり産んで』っと泣きながら自分のお腹を叩く母親。子ども達はすごい学歴でもないので本気の発言だったのだろうが、忘れられない」(34歳・会社員)どれも怒りが湧いてしまうきっかけがあって出た言葉だと仮定して、親もひとりの人間。頭に血がのぼり、理性を失ってしまうこともあるのかも。それでも、子どもの前では、いつも笑顔であり続けたいものです。信じられない! 親の最低な行動「門限を破ってしまい、母親からかかと落としされた」(32歳・会社員)「揉めるとすぐ暴力に結びつける父。でも、初めて私が父を倒してからは、父の暴力はなくなった」(34歳・公務員)「夏休み、友達に会えないように、服を全部捨てられたり、携帯を取り上げられたり、電話線を切られた」(31歳・自由業)「父親と大喧嘩した後日、家の鍵が知らない間に変わってて家に入れなかった」(27歳・会社員)「何かで怒らせたらしく。自分の誕生日会前日の夜に買いに行ったジュースを、帰り道の途中でその場に全部捨てられた。いまだに忘れられません」(30歳・会社員)「子どものころ、肺炎で入院しているとき、お見舞いに来てくれた両親が「車を見てくる」という嘘をついて帰ったこと。話の途中で、そういったので私は病院のベットでずっと待っていた。看護婦さんに帰ったことを知らされて嘘をつかれたことを知った。素直に言えばいいのに、なんで嘘をつくのか疑問で悲しかった」(30歳・自営業)思春期になり、反抗的な態度をとる子どもに、親はつい手を出してしまうかもしれませんが、いかなる理由があっても、暴力はいけません。別の方法を模索して親子関係を少しでも良好に保ちたいですね。最後に、自分の親ではない大人から傷つけられたエピソードもご紹介します。「両親は共働きだったので、私はかぎっ子でした。けっこう頻繁に周りの親たちから、『さみしい思いしてない? かわいそうに』などと言われていて、それが普通と思っていた自分は、その生活を楽しんでいたのですが、あまりにも周りが言うものだから、“私ってさみしい子なの?”“私ってかわいそうなの?”と思うようになりました。例えかわいそうと思っても、それがしあわせな子もいるのだから、周りはとやかく言うことはないと思いました。私は、働く母を尊敬してるし、それが誇り。私が親になって、鍵っ子ちゃんがいても“お母さんかっこいいね!”って言いたいです」(33歳・専門職)これは独身の方や子どものいない人にも刺さるお話ではないでしょうか。何気ない言葉が子どもを傷つけることもあります。言葉の持つ影響力を考え、相手の立場になる想像力を働かせて、軽はずみな言葉かけは慎みたいものですね。©Esther Moreno Martinez / EyeEm/Gettyimages©ljubaphoto/Gettyimages
2019年08月18日先日まで全8話にわたって長女との中学受験実録シリーズをお届けしてきました、もりりんパパです。いつも読んでいただき本当にありがとうございます。今回はその総括的なお話、我が家の経験から見えてきた家庭学習での親のあり方を書くことにしました。が、その前に…。僕は前回の記事にて”特集:私がコミックライターになるまで”に参加させていただいたんですよね。その中で自身の毒親疑惑の部分、そしてそれをブログに助けられたことについて少し触れてみました。で、僕はブログやウーマンエキサイトさんでの連載を嫁さんや子ども・両親・親族等に伝えています。子どもたちの成長状況を記事で伝えることも含めて。そして、前回の話を見た長女から言われたんです。…うん。ですよね(-"-;その辺も含めて今回のお話を書き進めていきたいと思います。少しダークなお話になるかと思いますが、どうかお付き合いください。教育で毒親にならないために…僕が長女の勉強に携わりだしたのは彼女が小学3年生の頃。元々は嫁さんが宿題を見ることが多かったんです。しかし、その年の夏休みに…。ずっと様子を見ていた嫁さんがギブアップしてしまいまして。で、ここでバトンタッチをして僕が長女の勉強を見ることになったんです。勉強を見るにあたってその時点で気をつけたいと思ったこと、それは…・主役(勉強をする)はあくまで長女本人・教える側(僕)は基本静観して必要な時のみ声かけくらいでした。しかし、実際は…実際はこのような感じでした。後に長女に尋ねると、それはもう恐ろしい親だったそうです。自分でも今振り返ると…ありえない親だったかもしれません。せっかく一緒に勉強に取り組んでも思い通りに動かない子ども。時には僕は声を荒げ、物を投げてしまうことも…。それが日々続き、自分の感情がエスカレートしていくのが分かりました。これではいけない、それは分かっている。でも感情が爆発すると止まらない、止められない。勉強はきちんとして欲しい、だけど思い通りにならない。どうすればよいのか、分からない…!!まさに負のスパイラル。その流れを止めてくれたのは…。他でもない、長女からのSOSとそれを重く受け止めた嫁さんの存在でした。もちろん、嫁さんに言われてすぐに全て納得出来たわけではありません。それでも、少しづつ自分の中に落とし込んで気をつけていくようにしました。子どもは子ども、親は親。長女は僕自身ではありません。こうやって文字にしてみると当たり前のことですが、それが自分の感情がコントロール出来なくなると分からなくなり、無理強いをしていたのだと思います。まずは親である僕の…自分の気持ちに余裕を持つこと。それが出来ない時は一旦勉強をやめ、環境を変えて思い切ってリフレッシュすること。長女には長女の考えがありますし、もしかしたらだらけているように見えても実は考えがあるのかもしれません。そう気づいたのは、彼女が6年生の頃。中学受験への取り組みをしていた時でした。気づくのに時間がかかりすぎて、長女を中心に、家族には辛い思いをさせてしまったと思います。今だって、正しいと思い行っている育児や教育が、実は間違っているかもしれませんが…。最初に書いたように、長女の人生は長女が主人公。まだ全てを彼女が決めて生きていけるわけではないので、親として時に注意し、時に一緒に笑いながら今この時をともに生きているのだとは思います。でも、そんな中で親としての僕の感情が爆発してしまった時。それを一方的に攻撃的にぶつけてしまうのは違います。自分はあくまで支える側。自分の役割をきちんと考えておかないと、家庭学習にはとくに様々なリスクが潜むと感じました。親としての自身のコントロール。難しいですが…それを怠るとエスカレートし、止まらなくなっていつしか”毒親”となってしまう。大げさではなく、そう感じるようになりました。そうならないためにも、前回の記事に書いたようにブログを書くことで自分の視点を変えて行ったり。また、主役である子ども自身の心の声に耳を傾けて考えていく。そう考えながら接していくことがより良い関係性を築けるのでは…そう考えながら日々家族みんなで過ごしています。以上、前回の続きのお話でした。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2019年08月14日映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』(9月13日公開)に出演する、千葉雄大の場面写真が10日に公開された。同作は、小説家・太宰治の遺作にして傑作である『人間失格』の誕生秘話を、小栗旬演じる太宰自身と彼を愛した3人の女たち(宮沢りえ・沢尻エリカ・二階堂ふみ)の目線から、事実をもとにしたフィクションとして蜷川実花監督が映画化する。天才作家でありながら、酒と恋に溺れた自堕落な生活を送り、自殺未遂を繰り返した果てに、愛人と川に身を投げるという日本中を騒がせた“文学史上最大のスキャンダル”の真相を描く。千葉が演じるのは、太宰の愛人で弟子でもあり、小説『斜陽』のモデルとされる太田静子(沢尻)の弟、太田薫。太宰の子どもを身ごもった姉・静子に対して、世間体を気にして苦言を呈するも、音信不通となった太宰に本気で怒りをぶつける、姉想いの弟役を強気に演じている。千葉は自身の役どころについて「薫はある意味堅物だと思いますが、常に姉の事を思っている。それを根底に演じました。もっと、この世界観に浸っていたかった」と述べ、姉・静子役の沢尻は薫について「可愛いんだけれど、芯があっていいなぁと思う。そういう人好きです。登場人物の中で唯一ちゃんとしている」と、小栗旬、成田凌、瀬戸康史、高良健吾、藤原竜也といった豪華な男性キャストがひしめく中でべた褒め。姉の為にまっすぐに突き進む千葉の弟っぷりを蜷川監督が捉えた、新たな色気が注目となっている。
2019年08月10日小栗旬主演映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』から、本編映像が追加された「東京スカパラダイスオーケストラ」の主題歌入り予告編が到着。正妻 vs 愛人の修羅場と小説家としての修羅場、W修羅場シーンが収められている。今回到着したのは、本作の主題歌「東京スカパラダイスオーケストラ」の「カナリヤ鳴く空feat.チバユウスケ」が挿入され、楽曲と相まって太宰治と3人の女たちの“スキャンダラスな恋”がさらに加速していく予告編。小説「斜陽」誕生の瞬間が映し出される本映像では、弟子であり愛人の静子(沢尻エリカ)の家で彼女の日記を読んだ太宰が、「これで書ける」と静かに興奮する姿や、もうひとりの愛人・富栄(二階堂ふみ)との密会を、妻・美知子(宮沢りえ)と子どもたちに目撃される衝撃的なシーンが新たに公開。普通なら背筋の凍るような修羅場だが…。さらにそれだけでなく、太宰の“小説家”としての修羅場も。後に日本を代表する作家となる三島由紀夫(高良健吾)だが、無名時代にスター作家の太宰と直接対面し「僕は太宰さんの文学が嫌いです」と真っ向から批判。そして太宰が彼の首を絞めながら、「あんた、俺のことが好きなんだよ」と急接近する、緊張感漂うシーンも収められている。果たして、太宰はこれらの修羅場をどう乗り切るのか。この続きはぜひ劇場で見届けて。『人間失格 太宰治と3人の女たち』は9月13日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:人間失格 太宰治と3人の女たち 2019年9月13日より全国にて公開© 2019「人間失格」製作委員会
2019年08月09日