スキルアップを目指し転職!境界域の息子の育児と両立できると思っていたけれど……私は息子が生まれる前から正社員として働いていました。私は仕事が好きで、プライベートでも仕事のことを考えている傾向があり、今後の人生もずっとそう過ごしていくんだと思っていました。そんな中、息子が年少の終わり頃に「もっと経験を積んで成長したい」という思いが湧き、年中の春、別の会社に正社員として転職しました。年少のときの検査で息子のDQ(発達指数)が80で境界域であることは分かっていたのですが、こども園に楽しく通ってくれていたので、特に不安は感じていませんでした。ですが転職後、すぐに問題が起きたのです。「もうこども園に行きたくない」突然始まった登園渋りUpload By ユーザー体験談息子は、園で仲良しの男の子「Aくん」と2人で遊ぶことが多かったのですが、年中になるとAくんに「ほかのお友達とも遊びたい」という意欲が芽生え始めました。Aくんとの交友関係は広がっていく一方で息子は「Aくんがもう僕と遊んでくれなくなった」「Aくんは僕のこと嫌いなんや」とネガティブモードに……。私も担任の先生も息子に「『僕も仲間に入れて』とお友達に働きかけてみたら、楽しく一緒に遊べるよ」と伝えていたのですが、「どうせ僕は仲間外れだし」と言うばかりで、一人で過ごす時間が増えていたようでした。そして、「もうこども園に行きたくない」と言うことが増えていってしまったのです。脳みそがフル回転!仕事に頭が回らない……。発達に特性がある子どもの育児と仕事の両立はとてもとても大変で……転職直後だった私は、それまでに培ったスキルが思った以上に生きず、周囲からの風当たりも強く、精神的に追い込まれていた時期でした。20代、30代の転職では、苦労しながらも適応できていたので今回も乗り越えられるだろうと思っていたのですが、よく考えたら、20代・30代で転職したときは独身で、プライベートのすべての時間を仕事に全投入していた状態。今とは全く環境が違いました。仕事と育児を両立させようとして強く感じたのは、息子のように特性がある子どもの子育てをしていると、注意しておかなければならないことや、知恵を絞らなければならないことが特に多いということです。例えば、息子と過ごしているといつも先回りしていろいろなことを注意、準備しています。「服や靴が濡れるのが嫌いな割に水たまりに入りたがるので、替えの靴下や着替えを用意しておかなければならない」「急な予定の突然の変更を嫌って大騒ぎするので、外出の際には事前に行き先を決めて伝えておかなければならない」「何かに執着して癇癪を起こしたときは、別の好きなもので気を逸らさなければならない」常に「あれをこうしなきゃ……!」と頭はフル回転です。Upload By ユーザー体験談また、年中になった息子は「○○くんが意地悪する。僕のことが嫌いなんや」「○○ちゃんが僕のことを笑ってくる。僕を馬鹿にしてる」といった被害妄想的な発言が増加。ですが、園の先生に確認したり、お迎えのときの様子を見たりしていると、実際にはそんなことはなく、お友達は息子を手伝おうとしてくれていたり、仲良くしようと冗談を言いながら声をかけてくれていたりしている様子で、息子はそうした子たちの行動を誤解しているようでした。息子がそうした被害妄想を主張してきた際には、まずは息子の話に耳を傾け、なぜそう思うのか、何が嫌だったのかを聞き取って、「お友達は○○くん(息子)を手伝おうとしてくれていたんだよ。○○くん(息子)のことが好きだから、そうしたんだよ」などと修正はしましたが、一回で話が通じることはまずないので、同じことを何度も伝えてみたり、言い回しを変えてみたり、園の先生にも相談したり、試行錯誤しました。これが私の転職の時期と重なったので、本当に大変でした。頭のリソースはほぼ息子への対応に割かれてしまっている状態で、一日が終わる頃にはグッタリ。息子が寝てから持ち帰った仕事をする体力を無理矢理振り絞り出していました。Upload By ユーザー体験談このような生活をしていたら、心身共に病気になってしまう……。40代で子育て中の私にはこのやり方はもう無理だ……と悟りました。私は思い切って転職した会社を入社2ヶ月で辞め、働き方をフリーランスに変えました。ともかく息子と向き合う時間を増やしたら……フリーになってからは、今の息子と向き合うことを第一に考えました。まずは、仕事に割く時間を大幅に減らしました。お迎えの時間も以前より1~2時間早くできたので、その頃を境に、イライラしがちで常に自信なさげでネガティブ発言が多かった息子は穏やかになり、コミュニケーションが取りやすくなりました。また半年ほどたつと、ようやく息子の交友関係も広がってきました。もともと仲の良かった男の子が遊びに誘ってくれるようになったり、別のお友達が声をかけてくれるようになったりし、ほかのお友達と遊べるようになりました。また、ちょうど小学校の進級先を考えないといけない時期だったこともあり、こども園の先生や発達支援センターの専門員さんと相談をしたり、小学校の見学に行って話を聞いたり、私自身も子どもの発達についていろいろな本を読んで勉強したりといったことに時間をかけられました。正社員の肩書きを手放すことになったのは痛手ではありましたし、うまく適応できなかった自分をふがいなくも感じましたが、完全に心身の健康を損なう前に辞められて、ほっとしたというのもあります。「これが今の私なのだ」ということを受け入れて、今の自分に合った働き方を模索しようと思いました。Upload By ユーザー体験談これでよかったんだと納得できた。せっかくの人生、与えられた状況を味わい尽くしたい!正直、会社員時代に貯めた貯金がものすごい勢いで減っているのは不安でしかありませんが、必要な時期に息子にしっかり向き合えたという納得感はあります。この4月から息子は小学生なので、まだ当面は子育てに余力を残しておける働き方を続けたいと思っています。もちろんいろいろな働き方があると思いますが、私の場合はこの転職の失敗で、今の自分には以前と同じやり方がもう通用しないのだと分かったので、会社員時代の貯蓄がなくならないうちに無理のない範囲で一定の金額を投資に回すための勉強をするとか、これまでとは別の視点からいい方法を探していかないととも思っています。そういう意味で、自分のキャリアに関しては「一から出直し」の時期なのかもしれません。20代~40代前半の間、私は仕事が好きで、プライベートでも仕事のことを考えている傾向があって、今後の人生も自分はずっとそうなんだと思っていました。ですが、転職と息子の育児を機に、知力と体力を仕事に全投入するといった自分のこれまでのやり方に限界を感じました。働き方については、まだまだ改善の余地がありそうですが、息子への関わり方に関しては、いろいろな支援とつながれたことで視野が広がったことは大きな経験です。自分のキャリアについても、子育てについても「せっかくの人生、与えられた状況をいかに味わい尽くすか」は一つのテーマのような気がしています。子育てで一番大切なことは親の健康(心身の)ではないかと思うので、まずはそこを守りつつ、息子にとっても自分にとっても良い形をもう少し試行錯誤したいと思います。イラスト/カタバミエピソード参考/苗(監修:藤井先生より)息子さんとの関わりを考える中で、育児と仕事のバランスを整えられた経験のコラムをありがとうございます。子育てとキャリアアップの時期が重なったために、お子さんのために仕事を辞めたほうが良いでしょうか、と外来で質問される方もいらしゃいます。私自身も3人の子どもを育てながら仕事をしておりますので、悩むお気持ちは想像ができます。しかし、バランスの取り方はお子さんの様子、親御さんのいる環境などによってさまざまですので、明確な正解は分かりにくく、迷いながら探っていくしかないかなと思っています。何よりも大切なのは、お子さんと親御さんの関係がこじれないこと、親御さんが心身共に疲弊しないバランスを探ることです。それを軸に、これからも子育てをしていけたら良いですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月26日【著者インタビュー】『子育てママに知ってほしいホンモノの自己肯定感』Five Keys・井上顕滋インタビュー|子どもの未来を左右する「ビリーフ」とは株式会社幻冬舎ゴールドオンライン(本社:東京都渋谷区千駄ケ谷4丁目9番7号、代表取締役:山下征孝)は、同社が運営する「話題の本.com」( にて2024年3月26日(火)、著書『子育てママに知ってほしいホンモノの自己肯定感』を刊行した、Five Keys代表 井上顕滋氏のインタビュー記事を公開しました。著者インタビュー【著者インタビュー】『子育てママに知ってほしいホンモノの自己肯定感』Five Keys・井上顕滋インタビュー|子どもの未来を左右する「ビリーフ」とは2023年、何らかの問題を抱えて学校に行けなくなった子どもが過去最高の人数に達したと報じられました。不登校だけではなく、いじめや引きこもりなど子どもに関する問題は年々深刻になってきています。それらの問題に根底にあるキーワードのひとつが子どもの「自己肯定感」かもしれません。 そこで今回は日本初の非認知能力専門塾「Five Keys」の代表であり、著書『子育てママに知ってほしい ホンモノの自己肯定感』を刊行した井上顕滋氏にインタビュー。ホンモノの自己肯定感を育てるために家庭でできることについて伺いました。インタビュー記事はこちらから : インタビュー記事一部をご紹介叱らない子育てによって生まれた問題――『子育てママに知ってほしいホンモノの自己肯定感』を執筆するに至った思いを教えてください。1980年代の後半頃から子育てのスタンダードが変わり、「叱らない子育て」というものが主流になりました。子ども自身の気持ちや主体性を尊重しましょうという考えそのものは悪いことではありませんが、それが行き過ぎることでワガママと主体性の境界線がなくなってしまったように感じます。それによって社会に適応できない子どもが増加しました。――不登校やいじめなど、子どもに関する社会問題とも関係がありそうですね。子育てで悩んでいるお母さんから、本当にたくさんの相談をいただきます。皆さんしっかり勉強をして、ある意味テキスト通りに育てたという方がほとんどです。でもうまくいかない。それは本当の意味で原因を理解していないからなんです。これは正しく伝える必要があるなと感じました。ーーーーーー以上記事一部抜粋ーーーーーーインタビュー記事全文はこちらから : 『子育てママに知ってほしい ホンモノの自己肯定感』(井上 顕滋 [著]/幻冬舎)子育てに正解はないが間違いはある──。ホンモノの自己肯定感が無限の可能性を引き出す。自己肯定感が子どもの成長を大きく変える。ホンモノの自己肯定感を育むために欠かせない「優しさ」「厳しさ」の2つの愛情近年、「自己肯定感」という言葉が老若男女問わず広く知られるようになりました。自己肯定感とは簡単にいうと「自分らしさを認め、自分を受け入れる感覚」のことです。自己肯定感は子育てにおいても重視されていて、自己肯定感が高い子は何事にも積極的でポジティブにとらえることができ、くじけずに何度でもチャレンジすることができる傾向があるといわれています。また、ありのままの自分を受け入れることができるので幸せを感じやすいとされます。一方で自己肯定感が低い子は新しいことに挑戦するのを怖がったり、何か壁にぶつかったときに、あっさり諦めてしまったりする傾向があるのです。これらは子どもに対する親の関わり方によって大きな違いが出るとされており、子どもへの接し方ひとつで自己肯定感は高くも低くもなっていくのです。著者はこれまで20年以上にわたって数多くの企業の研修に携わり、その研修プログラムの一部として自己肯定感を高める方法を伝えてきました。そして、この手法を子どもにも分かるようなプログラムにつくり直せば、子どもたちのなかに逆境にも立ち向かっていけるホンモノの自己肯定感を育むことができるはずだと考え、「こども成功塾」を設立して、芯が強く目標を達成できる子どもを育てるためのセミナーを保護者向けに実施してきました。著者はその経験を通して、より効果的に子どもの自己肯定感を高める接し方として「母性愛」と「父性愛」という2種類の愛情を注ぐことを重視しています。自己肯定感の土台をつくるのは「生まれてきてくれてありがとう」と子どものありのままを受け入れて愛する母性愛であり、「優しさ」にあたります。それに対し、社会のルールや規範という「厳しさ」のなかで目標を達成する力を育む父性愛も同時に子どもに注ぐ必要があります。もしこの父性愛が欠けてしまえば、自分自身を肯定する気持ちそのものは強くとも、かえってそれが裏目に出て、失敗を恐れ挑戦できなくなってしまったり、困難なことに出合うとあっさり諦めたりしてしまうといった、偏った自己肯定となってしまう恐れがあります。母性愛を注いで自己肯定感の土台をつくり、そのうえで父性愛を注ぐことで、子どもは自分のありのままを認め、かつそれを自信に変えて何事にも立ち向かっていける「ホンモノの自己肯定感」を高めていくことができるのです。本書では、このホンモノの自己肯定感を育むうえで欠かせない母性愛と父性愛とはどのようなものか、どう子どもに注いでいけばよいのかについて解説しています。芯が強く目標を達成できる子どもを育てるための道しるべとなる一冊です。書籍情報はこちら : 著者井上 顕滋1970年生まれ。2004年 Result Design株式会社を設立。最先端の心理学および脳科学を学び、それらを融合させることで人それぞれの持つ能力を最大限に引き出す、独自の能力開発メソッドを確立。3000社以上の企業で経営者・経営幹部への指導や研修を行い、「1年間で離職率8分の1」「2年間で経常利益26.8倍」「営業成約率平均31.9%アツプ」などの実績を持つ。エグゼクティブコーチ、メンタルトレーナーとしてオリンピック出場の日本代表選手や世界一に輝いたプロスポーツ選手のサポートも行っている。自らも経営者として30年以上の部下育成の経験をもつ。2011年に未来の成功者を育てるため、小学生を対象とする日本初の非認知能力専門塾Five Keysを設立。2015年には非営利型一般財団法人日本リーダー育成推進協会 (JLDA)を創設し代表理事に就任。現在は特別顧問。講座などを通じてこれまで指導した小学生の保護者は4万人を超える。インタビュー記事はこちら : お問い合わせ本記事に関する問い合わせはこちら株式会社幻冬舎ゴールドオンライン〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目9番7号TEL:03-5411-6270URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月26日男性が【本命の女性だけにする】繊細な駆け引きって?恋愛において遊び心のある駆け引きは、相手の関心を惹く戦略として知られています。ただし、この手の技は巧みに扱わないと、思わぬ反発を招くことも。今回は、男性が本命の女性にしか見せない繊細な駆け引きを、いくつか紹介しましょう。初対面でのさりげないアプローチ「気になる子がいたら、出会ったばかりの段階でちょっとした好意を示すんです。軽く褒めたり、恋愛対象として意識していることを感じさせたりするだけですけど。それで相手が反応してくれれば、自然とこちらも意識してもらえるだろうし、最初の一歩で友達止まりにならないように心がけています」(30歳男性)会ったばかりの頃から微妙に示される好意に、ドキドキする人もいるかもしれませんね。そうして相手の反応をうかがったり、気が合うかどうか見極めたりする男性もいるようです。LINEでの言葉遣いを合わせる「気に入った子には、LINEを送るときにもよく考えてからします。普段は『すごく』って言葉を使うんですが、彼女が『めっちゃ』とか言うなら、それに合わせてみたり。話が弾むように、文章の長さやスタンプ、絵文字の使い方も相手に合わせてみますよ」(27歳男性)気遣いを感じさせるLINEのやりとりも、男性ならではのアプローチのひとつ。相手の文体や言葉使いを取り入れると、親近感が増すかもしれません。既読を気にする心配り「興味のある子からきたLINEでは、既読にするタイミングも考えます。早すぎると空いている印象を与えかねないし、深く考えたふうに見せたいのもありますね。未読で放っておく方が、相手が気になるかもしれないと考えることもあります」(25歳男性/建設)LINEの既読機能を巧みに使って、メッセージ以上のことを伝えようとする男性もいるようです。駆け引きを通じて感じる思い「これってもしかして…?」と思えたら、恥ずかしがらずに少し盛り上げてみるのが、距離を縮めるコツかもしれませんね。(愛カツ編集部)
2024年03月25日母子共に強迫性障害(強迫症)私は23歳の時、強迫性障害(強迫症)を発症して入院していました。現在23歳の息子も23歳、ASD(自閉スペクトラム症)、知的障害(知的発達症)のほかに強迫性障害(強迫症)があり通院中です。私が実際に行った強迫性障害(強迫症)の治療には、薬物療法だったり、認知行動療法だったり、認知行動療法の中の暴露法だったり、森田療法などがあります。私は患者の会である自助グループに参加しているのですが、良い意味でとても凄く理屈っぽい議論が交わされ、多くの学びを得ています。ます。ただ、知的障害(知的発達症)のある息子には理解しにくい内容なので一緒には連れて行っていません。不安という感情を抱えながらなすべきことをなす私はある自助グループに通うようになり、このようなことを学びました。不安があったとき、みなさんはどのように考えますか?例えば飛び込み台から飛び込まなくてはならない状況の時、A.飛び込むのを止めるB.「怖くない、怖くない」と不安をかき消す言葉をかけながら飛び込むC.「怖い」と思いながらも、行動する。飛び込こんでみる飛び込み台の例は極端ですけれども、A.飛び込むのを止めると、これ以降も飛び込むことができできなくなります。B.怖くないという感情に意識が行きすぎてしまうと、反対に「怖い」という感情が強化されてしまいます。不安をかき消そうと不安にスポットを当てれば当てるほど、不安が増大してしまうからです。C.のように自分の自然の感情に蓋をしないで、その思いを持ちつつもともかく行動してみます。すると飛び込めた事実によって自信がつきます。このことを他のケースに当てはめてみたいと思います。私は著者で講演依頼を受けることもあるのですが、依頼を受けた時、とても苦しく不安な気持ちになります。というのも、緊張しすぎてお腹が痛くなるからです。過敏性腸症候群です(身体的には病気ではないのに、腸がギュルギュルしてしまう)。これを先ほどの例に当てはめると3つの方法があります。人前でスピーチをしなくてはならない時、A.話をすることをやめて、依頼を断るB.「あがってはならない」「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせてスピーチに臨むC.不安、恐怖を抱えながらなすべきスピーチを行う人は自分の感情を自分の気合や努力で何とかできると思ってしまいますが、心臓や胃の動きを自分でコントロールできないように、自然に沸き起こる恐怖を自分の力でなくすことはできません。不安という感情はそのままにして、なすべきこと(飛び込む、スピーチをする)に意識を向け、それを行う。飛び込めた、スピーチできたという体験を通して自信になり、そのことによって不安という感情を抱えながらなすべきことをなせるようになるのです。このように考えながら、強迫性障害(強迫症)とつきあっています。定型発達の子とわが子を比べてしまう“比べる病”もコントロールできない感情。自分を責めてはいけないこの考え方は、発達障害のある子どもの育児でも参考になります。パートナーがいない時結婚式に招かれて、幸せな友人を見て素直に喜んであげられない自分を責める。妊活仲間が妊娠しても、自分の不妊治療がうまくいかないと「おめでとう」と素直に喜べない。これらも自然な感情です。「こんな風に思ってしまう私はなんて器が狭いんだろう。ダメな人間だ」と自分を責めてはならないと思うのです。同様に定型発達の子を見ては比べてしまい、「羨ましい」と思う。これも自然な感情、自分ではコントロールはできません。抑えつけてしまい「他の子をうらやむ自分はなんてダメな母親なんだ」と自分を責めないでほしいと思います。責めれば責めるほど、ますます、自分を追い込んでしまうからです。強迫性障害(強迫症)での体験を通して、自分の心から湧き上がる感情はコントロールできないことを私は学んでます。自分を責めない……まずそこを前提として、発達障害があるわが子と向き合うことが大切だと思っています。執筆/立石美津子(監修:森先生より)「自分の感情を否定しない」ということは大切ですね。人間誰しも、時にネガティブな考えが頭に浮かぶことはあります。そんな時に自分の感情に蓋をしてしまうと、後々になって感情が爆発したり、うつ病や心身症などの問題となってしまうことがあります。また、つらい状況であることが周囲からもわかりにくく、周囲から手を差し伸べることが難しくなってしまいます。不安、恐怖、嫉妬などなど……ネガティブな感情も、自分自身の心を構成する要素のひとつです。立石さんのように、ネガティブな感情も含めて受け入れて、感情とうまく付き合っていく方法を探していけるといいですね。前の記事はこちらUpload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月25日京都の保育園の挑戦ーー『保育園に心理士がやってきた 多職種連携が保育の質をあげる』Upload By 発達ナビBOOKガイド京都市にある認可保育所「みぎわ保育園」は、全国でも珍しい常勤心理士がいる保育園です。本書には、9年前まではごく一般的な保育園だったみぎわ園が、保育園に心理士を導入し、現在の「ユニバーサルデザイン保育」にまでたどり着いた道のりと共に、心理士や保育士など多職種の専門家たちが連携し、保育の質の向上をめざした同園の取り組みが紹介されています。「保育園で常勤の心理士を雇用する」、この理想を実現するにはたくさんの試行錯誤、汗と涙と、そして笑顔がありました。同園が発達支援分野に力をいれるようになった経緯から、保育現場に心理士の存在が受け入れられるまでのストーリー、保育園心理士の基本姿勢と専門性の活かし方や、みぎわ園における保育園心理の具体的な役割などが、数々のエピソードと共に記されています。そして、保育士と心理士だけではなく、保護者も地域の人々も、多くの目と手が関わり、連携することによって、障害があってもなくても、子どもをみんなで受け入れて育てていく社会を実現する。その方法の一つを、この本は提示してくれています。だれでも楽しく取り組めるーー『絵をみてまねっこ!いっしょにできたねおしゃべりカード』Upload By 発達ナビBOOKガイド本書は、言語聴覚士の寺田奈々先生が相談室でおこなっている言葉の練習を、だれでもどこでも取り組めるように考案した言葉の発達支援教材です。「言葉を理解しているけれど、おしゃべりが苦手」「言える音が少ない」「おしゃべりが著しく不明瞭」「断片的・部分的なおしゃべりが多い」「身振りで伝えることが多い」など、このような悩みがあるお子さんに向けてつくられています。企画・監修の寺田奈々先生は、子どものことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・大人の発音矯正を専門とし、総合病院や区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100症例以上のことばの相談・支援に携わっています。臨床のかたわら、「おうち療育」を合言葉にこれまでも数々の教材を発表しています。子どもが絵を見てまねをすることで言葉の発達を促すことを目的とした本書は、言語聴覚士の視点で選んだ言葉の練習に用いりやすいフレーズが書かれた50枚の「おしゃべりカード」、動物のイラストが描かれた5枚の「お口のたいそうふだ」、ガイドブックで構成されています。ガイドブックには、カードの使い方や練習方法だけではなく、発音の仕組みなど言葉の発達に関する基礎知識もやさしく解説されています。かわいいイラストが子どもの興味を引き、おうちで楽しみながら取り組めるように工夫された本書。「いっしょにできたね」と、わが子の成長を感じられるひと時も与えてくれるのではないでしょうか。2つの障害はどう関連するのかーー『知的障害と発達障害の子どもたち』Upload By 発達ナビBOOKガイド令和4年度の文部科学省の調査では、小・中学校の通常学級では特別な配慮が必要だと思われる子どもは8.8%いるという報告がされました。発達障害の特性がある子どもが多く含まれると考えられますが、そのなかには軽度知的障害や境界知能に該当する子どもが見逃されている可能性もあります。さらに、知的障害(知的発達症)のある子どもが在籍している特別支援学級・特別支援学校を合わせると、義務教育期間中の全体の一割以上は特別な配慮が必要な子どもたちなのです。本書では、発達ナビにもご寄稿いただいている精神科医の本田秀夫先生により「知的障害とは何か」「知的障害と発達障害にはどのような関連があるのか」「知的障害がある子をどうやって育てていけばいいのか」が分かりやすく解説されています。さらに、気づかれにくい軽度から境界知能についても言及されています。知的障害がある子どもの支援において大切なことは「早く」と「ゆっくり」であると本書では記されています。「早く」早期発見・早期支援を指しますが、「ゆっくり」も支援において重要なキーワードとのこと。前半では、発達障害と知的障害の基本を、後半では「ゆっくり」の意味の解説と、「ゆっくりな子どもをどう育てていくのか」が丁寧に紹介されています。本田先生の豊富な臨床経験から紹介されたさまざまな事例と、医学的知見に基づいたよりよい接し方を盛り込んだ本書。保護者はもちろん、園や学校の教育現場、支援者や医療関係者など、日々子どもたちと接する方にとって、手元に置いておきたい一冊となるのではないでしょうか。この街で生活していいんだと思えるためにーー『地域で育ち、地域で暮らすを支える発達支援』Upload By 発達ナビBOOKガイド本書は、「障害がある子どもたちが地域で育ち、地域でくらすことを支援するためにどうしたらよいか」ということを、編著者の社会福祉法人青い鳥川崎西部地域療育センターが、これまでの数々の実践とエビデンスに基づく支援の方法をまとめた一冊です。川崎西部地域療育センターの開所は平成22年ですが、運営している法人「青い鳥」は50年以上の歴史があります。法人の設立当時は発達について継続して相談するところもなく、障害がある子どもをどのように育ててよいものなのか保護者たちは途方に暮れた時代でした。そのような中、法人「青い鳥」は、長きにわたり、子ども・家族・地域と向き合い、試行錯誤を重ねてきました。本書の特徴は教科書的な内容ではなく、これまで職員たちが出会ってきた子どもや家族との実践が、その温度感や手ざわり感と共に届けられていること。また、子どもたちのために開発された教材や、支援の具体例などがたくさんの写真や図表を用いて紹介されています。子どもを一人の人間として尊重し、専門職が家族と協力して、地域でその子ならではの生き方を貫くためのヒントがぎっしりと詰まった本書。子どもの支援に関わるすべての人に習得してほしい知識や技術、そして感動までもが満載です。親も子どもも笑顔になれる子育てのヒントーー『育ててわかった 発達障害の子の就学・就労・自立の話』Upload By 発達ナビBOOKガイド本書は発達ナビでライターとしてコラムを執筆中の立石美津子さんが、ASD(自閉スペクトラム症)のある息子さんを出産し共に歩んだ23年間をまとめた一冊です。障害がある子どもを出産し、たくさんの壁を乗り越えてきた立石さんが伝える、親と子どもも笑顔になれる子育てのヒントがまとめられています。発達障害を理解し、親として子どもとの向き合い方を学べる一冊です。障害受容、療育選び、カミングアウト、学校選びなど、子どもの将来を左右する大切な分岐点で、親としてぶつかるさまざまな悩みと解決方法を、立石さんと息子さんのエピソードを交えながら具体的に記されています。第1章ではASD(自閉スペクトラム症)の息子さんの体験から綴られた「発達障害がある子の特徴」について、第2章では障害と向き合う心構えについて、第3章では子育てで気をつけたいことが、自身の体験をベースに記述。さらに第4章では学校選びのポイントや、第5章では大人になってからの向き合い方についてなど、成人した子どもをもつ保護者ならではのエピソードが共有されています。最後の第6章では、保育者や支援者との関わりの中で感じたことなど、発達障害の理解を深めるために保護者として今感じることが書かれています。発達に課題があるお子さんのことで悩んでいる保護者の役に立ちたいという想いを込めて執筆された本書。同じ立場だからこそ伝えることができる子育てのヒントや、発達障害がある子どもを育てる気持ちなど、共感しながら学べる一冊ではないでしょうか。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年03月24日昔から苦労の連続だった義母は、とても大変な思いをして子育てをしたそうです。私が長男を出産してから、義母の子育て経験を聞くことが増えました。それが私を苦しめることになってしまったエピソードをご紹介します。 義母は苦労人複雑な家庭環境で育った義母。両親の離婚や児童養護施設で生活した経験があります。毎日の食事に困るほど貧困だったこともあり、幼いころは本当に苦労の連続だったそうです。大人になっても義母の不運は続き、夫が7歳になるまでシングルマザーとして育てました。 再婚後、やっと穏やかな生活を送れるようになったそうです。壮絶な人生を送っている義母ですが、とても強くてやさしい人。私はそんな義母を尊敬していました。 義母の子育てが壮絶すぎて…しかし、長男を出産してから、義母の様子が変わりました。「私はひとりで子育てしたけど、あなたには家族がいて、お金にも困ってないし、よかったわね」と義母。 「夜泣きがひどくて。誰にも頼れなかったわ。毎晩泣きながら、おんぶしていたの」「粉ミルクなんて高価なもの、私には使えなかった」「保育園に入るまでは、職場に子どもを連れて行ったのよ」。義母は自分がどんな苦労をしてきたか、それに比べて私がいかに恵まれているかを繰り返し話すようになりました。 義母に比べたら、私は恵まれている義母の子育ては、私のものよりはるかに大変だったと思います。それでも私は私なりに子育てに関してつらいことや、心配なことがありました。しかしそれを口にしてはいけないのではないか、私は甘えているだけなのかもしれないと考えるようになってしまったのです。 私は義母に会うことが憂うつになり、義実家から遠ざかるように。すると、「孫に会わせてもらえないのは寂しい」と言われ、さらに私は追い詰められてしまいました。 義母の本当の気持ちある日「子育ては大変でしょう? もっと頼っていいのよ」と義母。私は思い切って「お義母さんに比べたら、私は大変なんて言っちゃいけないと思います」と答えました。 すると「何言っているの! 誰だって大変よ。もしかして、私と比べていたの? だとしたら謝るわ。孫を見ていたらついつい、昔のことを思い出してしまって……。私は苦労したから、あなたにはそんな思いさせたくないという気持ちだったの」と義母。その言葉に私は驚きました。私は義母のことを誤解していたのです。 それからは、自分が大変だと思うことを義母に話せるようになりました。義母の言葉の裏を読んで悩むこともなくなりました。義母に長男を預けて美容室に行くなど、甘えることもできるように。肩の荷が下りたように感じています。自分の弱さを表現して助けを求めることが大切なのだなと思いました。 著者:更田未央子6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。 イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2024年03月24日配信プラットフォームの普及もあって、新作・旧作を問わず、スマホで映画を鑑賞することがごく当たり前の日常となった。それは善し悪しの問題ではなく、もはやスタイルである。それでも「絶対に映画館のスクリーンで観なくてはいけない映画がある――」。映画宣伝プロデューサーの岡村尚人さんは、そう言葉に力を込める。このたび、日本で初となる一挙上映が実現したセルジオ・レオーネ監督×クリント・イーストウッド主演「ドル3部作【4K】」(『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』、『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』)。その企画者であり、宣伝プロデューサーを務める岡村さんのインタビュー【後編】をお届け。36年におよぶ宣伝マンとしての歩みと共に、レオーネの映画をスクリーンで観ることの素晴らしさについて熱く語ってくれた(インタビュー【前編】はこちら)。「今重要なのは、昔の優れた作品を映画館のスクリーンで観ること」――『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』という社会現象にまでなったメガヒット作品の宣伝に携わってきた岡村さん。所属していたメイジャーの宣伝部解散に伴い、映画会社ムービーアイに移籍し、ここでもさまざまな作品の宣伝を担当するが、映画業界をとりまく厳しい現実を目の当たりにすることになる。2005年にムービーアイに入社し、そこでも多くのいい作品に関わらせてもらいましたが、2009年に残念ながら倒産してしまいました。以前『ラストエンペラー』や『アマデウス』といった名作を配給した松竹富士がなくなってしまった時、映画ファンとして「映画会社ってなくなるものなんだ…」と驚き、悲しくなりましたが、それを我が身で痛感したのが2009年でした。会社がなくなって、どうしようかと思っていたら、ちょうど2010年から「午前十時の映画祭」という企画が始まることになって、その事務局を立ち上げようとしていたのが、以前『もののけ姫』の宣伝プロデューサーだった矢部勝さんで、矢部さんから「午前十時の映画祭」の事務局に誘っていただいたんです。いまでこそ昔の映画を映画館で観ることが自然になりましたけど、「午前十時の映画祭」が始まった当時は「え? だってこのラインナップ、全部DVDで見られるじゃん。何で映画館でやるの?」という反応が多かったんです。でも、映画祭の企画プロデューサーで、かつて東宝の宣伝部長もされていた中川敬さんが「今重要なのは、昔の優れた作品を映画館のスクリーンで観ることだ」とおっしゃって、それは本当に素晴らしいことだと思いました。私は「午前十時の映画祭」の10回目まで事務局でお世話になったんですが、それと並行して宣伝プロデューサーとして他の企画にも関わっていました。最初はウィリアム・フリードキン監督の『恐怖の報酬』【オリジナル完全版】の日本初公開です。『恐怖の報酬』が1978年に日本公開された時、「これはすごい映画だ」と思ったんですが、この超大作の上映時間がたった90分なのはどう考えてもおかしいと感じていたんです。その後、フリードキンがインタビューで「本当は2時間あったけど、北米以外では90分に切られた」と話しているのを読んで、以来ずっとこの作品のことが頭の隅にありました。『恐怖の報酬』【オリジナル完全版】(C) MCMLXXVII by FILM PROPERTIES INTERNATIONAL N.V. All rights reserved.業界で働き始めてからもずっと気になっていて、2009年に知り合ったキングレコードの長谷川英行さんとも「『恐怖の報酬』の完全版、何とかできないか?」と話をしていたんです。そして遂に2013年にヴェネツィア国際映画祭で4Kリマスター版が上映されて、その後も長谷川さんにずっと動きを追ってもらっていたんですが、キングの国際部の方がスペインのシッチェス映画祭に行った時、そこで知り合いと話しをしていて、個人的にフリードキンを紹介してもらえることになったんです。確かそんな流れでした。ウィリアム・フリードキンPhoto by Stephane Cardinale - Corbis/Corbis via Getty Imagesそうしたら、フリードキンからメールが来て「この作品はすごく大事なので、よほどのことがないと権利は出さない」と言ってきたそうなんですが、長谷川さんが腹を決めて「我々は本気だ。ちゃんと劇場公開するし、パッケージも出す」と伝えたら、フリードキンは「わかった。それなら出そう」と納得してくれたそうです。この作品をなんとかしたい、と言い出したのは私でしたが、長谷川さんとキングレコードの皆さん、そして配給のコピアポア・フィルムのおかげでオリジナル版を初公開することができ、興行的にもヒット、作品の名誉回復に繋がったことが何よりうれしかったですね。TVやスマホではなく、スクリーンで観るべき作品――続いて、岡村さんが手がけたのが、セルジオ・レオーネ監督作で、原案にはダリオ・アルジェント、ベルナルド・ベルトルッチが名を連ねる西部劇『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』の完全版の上映だった。『恐怖の報酬』の成功で調子に乗りました(笑)。この作品も日本で最初に公開された1969年当時は『ウエスタン』というタイトルで短縮版での上映だったんです。2時間45分の完全版をどうにかしてやりたいと思って、あちこちに声をかけて実現することができました。初日の丸の内ピカデリーはかなりの盛況で、上映後に拍手が起こりました。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』(C) 1968 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.――岡村さん自身、その機会に同作のリマスター版をスクリーンで観たが、劇場のスクリーンで観るからこそのさまざまな発見があったという。家のテレビやスマホで見ても面白い映画はたくさんあります。例えば『ローマの休日』は名作ですし、もちろん映画館で観るのが一番だと思いますけど、じゃあTVのサイズで見たらその魅力が大きく損なわれるかというと、実はそうでもないと思います。なぜならあの映画の魅力の中心はオードリーとグレゴリー・ペックで、撮影ではないから。でもレオーネの映画はスクリーンで見ないとダメなんです。なぜかというと、画面のレイアウトがスコープサイズ仕様になっているから。レオーネの映画ほど考え抜かれた構図やフレーミングの映画って滅多にないんですよ。60年代だと市川崑監督の『雪之丞変化』のスコープ撮影も素晴らしかったですけどね。ベルトルッチの『ラストエンペラー』もそうですけど、“空間”をカッコよく表現する映画監督っているんですよ。レオーネはその筆頭だと思います。『夕陽のガンマン』(C) 1965 P.E.A. Films, Inc. All Rights Reserved――その後、コロナ禍が世界を覆い、さらには円安も相まって海外作品の買い付け自体が非常に難しい状況になる。そんな中、岡村さんはレオーネ監督×イーストウッド主演の『夕陽のガンマン』を何とかできないかと考えていたが…。『夕陽のガンマン』は「午前十時の映画祭」でもやっていなかったので、権利だけでも押さえておけないかと考えました。ところが円安がさらに進んで「これはもう高くてちょっと手が出せないな」と思っていたんです。そうしたら、ムービーアイの元同僚で『ワンス~イン・ザ・ウェスト』も配給してくれたアーク・フィルムズの上野廣幸さんが、「どうせなら『夕陽のガンマン』だけでなく、3部作全部やろう」と言ってくれたんです。資金調達には上野さんのお知り合いの方々が協力してくれて、今回非常に感謝しています。ただ『荒野の用心棒』に関しては、日本での上映権を有しているのが「黒澤プロダクション」なので、私たちの企画意図をご説明し、上映権をお借りすることが出来ました。他の2作品に関しては、旧作上映の窓口になっているイギリスの代理店を通じて権利元MGMと交渉し、日本での上映権を取得。今回、日本で初めて“ドル三部作”の一挙上映を行なうことになったわけです。「ポスターとチラシと予告篇は本気で作れ」本気の宣伝は人の心を打つ――岡村さんにとっては、映画の世界への引き込まれるきっかけとなった作品であり、宣伝にかける思いも並々ならぬものがある。今回のチラシやポスターの文言は、全て自分で考えました。チラシに「面白くてカッコいい映画の原点にして頂点、それが《ドル3部作》だ」と書きましたけど、この言葉が全てですね。売り文句、宣伝文句というよりも、私の本心です。世の中には面白い映画、立派な映画、すごい映画はたくさんありますけど、「面白くてカッコいい」映画、しかも3部作全てが面白くてカッコいい映画があるかと言ったら、実はこの“ドル3部作”以外に思い付かないんですよ。いいやそうじゃない、という人がいても構わないんですが、自分にはやはりこの3本しかないんです。今回の宣伝は、いま見て「カッコいい」と思ってもらえなきゃダメだという意識でやっています。ポスターの写真やロゴも、往年のマカロニ・ウエスタンのファンが「懐かしい」と思うようなものじゃなく、今の若い人たちにも響くようなデザインにしたつもりです。その一方でチラシの宣伝のコピーに関してはいつ観ても傑作 『荒野の用心棒』誰が観ても傑作 『夕陽のガンマン』どこから観ても傑作『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』バカみたいでしょ(笑)。宣伝としては禁じ手です。その映画が傑作かどうかを決めるのはお客さんですから。それでも言い切ったのは、自分自身が本当にそう思っているからです。こいつバカかと笑われても、今回はいいやと思いました。自分に嘘はついていません。いま、若い宣伝プロデューサーにアドバイスするとしたら、「ポスターとチラシと予告篇は本気で作れ」ということですね。私自身、考え方がヌルい時もあったから分かるんですけど、本気で考え抜いて作ったビジュアルやキャッチは、やはり人の心を打つんですよ。必ずお客さんに伝わると思います。――最後に、これから映画業界を志す人たちに向けて、岡村さんはこんなメッセージを残してくれました。自分の経験を振り返ると、仕事って人と人とのつながりの中から生まれてくるんです。それはどの業界でも同じだと思います。相性の悪い人もいれば、相性ピッタリの人もいるけれど、まずは人間関係を大切にしてほしいですね。そして出会った人たちの中から、仲のいい友人や同僚、尊敬できる先輩を見つけてほしいと思います。年下の人でも面白い考え方を持つ人はたくさんいます。いろんな人から学び、吸収することを、仕事をする喜びにしたいですね。岡村尚人 氏人とのつながりを大切にしていれば、何かあった時に「あぁ、あいつがいたよ」という感じで思い出されて仕事が回ってきますよ。自分もずっとそうやって周りの人たちに助けられてやってきました。世の中、本当に想像もつかないことが起こりますからね(笑)。『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』は3月22日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(photo / text:Naoki Kurozu)
2024年03月22日何ともカッコいい若き日のクリント・イーストウッドのポスターの前で、36年におよぶ映画宣伝マンとしての歩みを語ってくれたのは、岡村尚人さん。このたび、日本で初めて一挙上映されるセルジオ・レオーネ監督×イーストウッドの「ドル3部作【4K】」(『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』、『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』)の宣伝プロデューサーであり、企画者である。中学時代にTVで視たイーストウッドのマカロニ・ウエスタンで洋画に目覚め、大学卒業後に映画業界に足を踏み入れ、スタジオジブリの『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』をはじめとする数々の話題作の宣伝に関わり、昭和、平成、令和の映画業界を歩み続けてきた岡村さん。今回の“ドル3部作”の一挙上映実現に至るまでの道のりを貴重なエピソードを交えながら、たっぷりと語ってくれた。映画業界での仕事の始まり、宮崎駿監督作品の宣伝への参加――話題のドラマ「不適切にもほどがある!」で、主人公は1986年(昭和61年)からタイムスリップしてくるが、岡村さんがこの業界で仕事を始めたのは、ちょうど同じ年のこと。学生時代は映画研究部にいて、映画ばかり観ていました。で、卒業する段になって「就職どうしようか」と思い、映画会社の新卒採用に応募したんですが、まるで引っかからず。そんな時、洋画配給のヘラルド(※当時は日本ヘラルド映画株式会社)に電話したらバイトなら募集しているというんです。ちょうど『サンタクロース』(1985年)という洋画の大作があって、幼稚園に行って前売券を売ってくるという仕事でした。それでもいいと思ってヘラルドに入れてもらい、都内各地の幼稚園を廻っては、先生や園児たちの前でサンタクロースの格好をして宣伝をし、券を売りました。その時へラルドで、映画の前売券を扱うメイジャーという会社の人たちと知り合いました。いま、代表取締役をしている西牧(昭)さんと佐川(慎二)さんです。1986年の年始まで3か月ほどヘラルドにいた後、西牧さんから「そんなに映画好きならうちに来る?」と声をかけてもらいました。当時のメイジャーの営業部は、プレイガイドや大学生協などに映画の前売券を卸す仕事です。何でもいいから映画に関わりたいという気持ちだったので、すぐに「やります」と応え、入れてもらいました。それから2年間、営業部でアルバイトとして働いていたんですけど、当時メイジャーには宣伝部もあって、そこのボスが徳山(雅也)さんという『宇宙戦艦ヤマト』劇場版の宣伝プロデューサーだった人でした。他にも東映のアニメーションの仕事を次々と受けていて、宮崎駿(※崎=たつさき)監督の『風の谷のナウシカ』も担当していたんです。TVシリーズの「未来少年コナン」や『ルパン三世 カリオストロの城』で、私は宮崎作品の大ファンだったんですが、「アニメージュ」で連載していた「風の谷のナウシカ」を映画化したのが1984年で、大学4年生でしたが、初日に朝一で観に行きました。メイジャー宣伝部は『風の谷のナウシカ』の後、1986年には次の『天空の城ラピュタ』の宣伝に取り掛かっていて、「この宣伝部すごいな。自分も宮崎アニメの宣伝やりたいなあ」と思い、営業で2年働いた後、メイジャーの社長と徳山さんに直訴して宣伝部に入れてもらいました。それが1988年ですね。当時の宣伝部ではアニメ作品だけでなく、官能映画もたくさんやりましたよ。『エマニエル6 カリブの熱い夜』(※『エマニエル夫人』シリーズ6作目)とか『CODE90 愛欲指令』、『欲望という名の女』とか、そんなのもう誰も覚えていませんね。で、スポーツ紙や週刊誌の編集部に足を運んで「官能大作の資料持ってきました。ぜひ載っけてください」とお願いするんです。あの頃はまだ「トゥナイト」や「11PM」といった深夜番組でもそんな官能映画を紹介してくれていました。ドラマ「不適切にもほどがある!」でも、「11PM」の話が出てきましたけど、まさに当時、私は「トゥナイト」や「11PM」に「この映画を取り上げてください」とお願いに回っていたんです。それから念願かなって、宮崎アニメの宣伝にも参加させてもらいました。私が関わったのは1989年の『魔女の宅急便』からです。その前の『となりのトトロ』が「キネマ旬報」の日本映画第1位に選ばれて、宮崎作品に対する世間や評論家の受け止め方も大きく変わっていたこともあって、『魔女の宅急便』は大ヒットしました。それ以降『おもひでぽろぽろ』、『紅の豚』と続き、2006年の『ゲド戦記』まで、ジブリ作品には一宣伝担当者として関わらせてもらいました。他にもディズニー・アニメの『アラジン』や『ノートルダムの鐘』、あと洋画実写の宣伝もやりました。特に思い出深いのは『セブン』ですね。『羊たちの沈黙』以降、当時サイコ・スリラーがブームで、主演のブラッド・ピットはまだ「スクリーン」や「ロードショー」といった映画雑誌の若い読者しか知らない存在でした。暗くて恐ろしい作品でしたが、強烈なインパクトがあって、『セブン』は日本でも大ヒットしました。それが1995~96年ですね。『セブン』(C) APOLLOそれから1997年の忘れられない大ヒットがジブリの『もののけ姫』ですね。東宝の宣伝プロデューサーの下で、メイジャーが宣伝を担当しました。ジブリの鈴木敏夫プロデューサー以下、宣伝スタッフ全員で事前に熱海に合宿に行って、そこで鈴木さんから、制作費がいくらかかっているから、興行収入はいくら以上にならないといけないという話をされたんですけど、当時の日本映画の歴代1位が『南極物語』で配給収入59億円(※当時は配給収入で計算/興行収入で110億円)で、それを超えないといけないと言われました。宮崎監督のひとつ前の『紅の豚』が当時の日本のアニメーション映画の配収記録を更新したんですけど、それでも28億円(※興行収入で54億円)でしたからね。『もののけ姫』(C) 1997 Studio Ghibli・NDしかもその年の夏はライバルが強力で、スピルバーグの『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』が『もののけ姫』と同じ7月12日の公開でした。宣伝チームは、この夏は「恐竜vsもののけ」ですよ!と媒体を煽っていきました。いまでも忘れられないのが、初日の7月12日の朝8時ごろかな、立ち合いで日劇プラザのある有楽町マリオンに行ったら、ビルの周りにグルっと長蛇の列ができていたんです。そんなことは初めてで「ヤバい。これは大変なことになっている」と思いました。その頃は予約販売なんてないですから、午前中の段階でその日は「札止め」になりました。今日はもうチケットを売らないということです。『もののけ姫』を観に来たのにチケットを買えなかった人たちが、同じマリオンの丸の内ピカデリーに流れて、同じ初日の『乱気流/タービュランス』を観たよ、なんて話もありましたね(笑)。「想像を超えることが起こりうる」2回の経験――『もののけ姫』は社会現象と化し、最終的に興行収入は201.8億円にまで達した。『もののけ姫』(C) 1997 Studio Ghibli・NDちょっと遡って『もののけ姫』の完成は6月の終わりごろだったかな。宣伝スタッフ一同、初号試写を見せてもらいました。自分は「凄いものを観た」と興奮しましたが、宣伝する立場としては「この凄さをどう伝えればいいんだろう。子どもたちに理解できるのかな?」という不安もありました。ただ、特報の映像で腕が切れる描写を見せたり、ジブリの鈴木さんも意識的に「これまでのジブリ作品とは違うぞ」というのを世の中に示したかったんだと思うし、そういう覚悟がポスターや宣伝コピーを通じて伝わっていったと思います。その結果、空前の大ヒット・スタートになりました。宣伝部としては、メディアに対して配収(当時は興収ではなく配収)がどれくらい行きそうか、というリリースを打たなきゃならないんですが、東宝の興行の偉い方に数字(予想配収)を訊くと、「まったく想像つかない」というんですよ。いまでは前日に予約状況を把握できて、細かい予想もできるけど、まったく前例ない状況だったんです。「間違いなく『紅の豚』は超えるが、それ以上のことはわからない」というのがその時の興行の方の言葉でした。世の中、想像できないことが起こるんだ、ということを身をもって知った最初の経験でしたね。――ところが、そんな想像を超えた大ヒットをさらに超える特大ヒット作品が4年後に再びジブリから放たれる。それが『千と千尋の神隠し』である。興行収入316.8億円を記録し、2020年に「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」に抜かれるまで日本の歴代興行収入1位の座を守り続けた。『もののけ姫』が歴代興行収入の新記録を打ち立てたのが1997年ですが、半年後の同じ97年の年末に『タイタニック』が公開されて、配給収入160億円(興行収入277.7億円※リバイバル上映を含む)を記録して、あっという間に『もののけ姫』を抜いてしまうんです。その記録をさらに塗り替えたのが4年後の『千と千尋の神隠し』でした。『千と千尋の神隠し』(C) 2001 Studio Ghibli・NDDTM2001年7月の公開でしたが、その時もスピルバーグの『A.I.』に『パール・ハーバー』、『劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇』、『猿の惑星』リメイク版、と話題作がひしめき合っていて、「こんな強力なライバルたちと戦って、しかも『タイタニック』を超えなきゃいけないの?そりゃ無理でしょ」という感じでした。しかし、結果的には2回目の「世の中、想像を超えることが起こりうる」経験になりました。その後、『ハウルの動く城』にも関わりましたが、通常であれば、映画が出来上がると我々が取材日をブッキングして、宮崎監督や鈴木さんにインタビューに出てきてもらうんですけど、『ハウル』では、宮崎監督も鈴木さんもあえて「表に出ないという形でやりたい」ということで、ほとんど取材もありませんでした。その手法をさらに徹底して突き詰めたのが、最新作の『君たちはどう生きるか』でしたね。『君たちはどう生きるか』(C) 2023 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli余談になりますが、メイジャー宣伝部で私と一緒に働いていた後輩女性が二人いるんですが、一人は今やジブリの広報部長、もう一人は東宝宣伝部で『君たちはどう生きるか』の宣伝プロデューサーを務めたんです。メイジャーのDNAが、そんなふうに受け継がれたことがとてもうれしく、感慨深いですね。洋画ファンになったきっかけ、クリント・イーストウッドとの出会い――岡村さんも、メイジャー宣伝部の解散を受けて、別の配給会社に移ることになった。2004年にメイジャーの宣伝部が解散した頃、私は一時、体調を崩していたんですが、その後、『セブン』の時知り合った宣伝プロデューサーに声をかけてもらい、ムービーアイという会社で働くことになりました。2005年の春に働き始めたんですが、入社して3日後に『ミリオンダラー・ベイビー』でクリント・イーストウッドが来日したんです。『ミリオンダラー・ベイビー』はその春のアカデミー賞(作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞)も獲っていたんですが、イーストウッドは次回作の『硫黄島からの手紙』のロケの許可を取るために石原慎太郎都知事(当時)に挨拶に来ていて、ちょうど『ミリオンダラー・ベイビー』が公開するということで、プロモーションの時間を取ってもらったんです。ここで、今回の「ドル3部作」の話も関わってくるんですが、私自身、洋画ファンになったきっかけがイーストウッドなんです。なので、入社してすぐにイーストウッドが来日すると聞いて「これはたいへんなことになった」と(笑)。プロモーション稼働の時間は3時間くらいだったんですが、終わって関係者みんなでイーストウッドと写真を撮ることになって「ここで頼まないと一生後悔する」と思い、持参した『続・夕陽のガンマン』のLPにサインをお願いしました。入社してまだ3日なのに図々しいヤツですよね(笑)。1975年に買ったLPで、イーストウッドには「キミは物持ちがいいな」と言われました。『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(C) 1966 P.E.A. Films, Inc. All Rights Reserved.1975年当時は、中学生でしたが、それ以前は東宝の怪獣映画が好きだったんです。ただ、あの頃は中学生になると、みんな親から「いつまで怪獣見てるんだ」って言われて卒業していくものだったんですよ。それがいまでは『ゴジラ』がアカデミー賞を獲る時代ですからね。親の圧力に屈せずに特撮と怪獣を愛し続けたのが、庵野秀明監督であり、山崎貴監督だったんでしょう。親の圧力に屈した私は怪獣映画を卒業し、じゃあ、これから何を見たらいいんだ…? と思っていたら、そこで出会ったのが、イーストウッドのマカロニ・ウエスタンだったんです。イーストウッド再び映画宣伝マンとして始動した岡村さんは、その後、「午前十時の映画祭」に関わり、さらに宣伝プロデューサーとして、数々の名画のリバイバル上映を実現させていくことになる。〈後編〉へ続く『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』は3月22日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(photo / text:Naoki Kurozu)
2024年03月22日・すべてが伝わってくる…。お疲れさまです。・最高。躍動感がすごくて笑った!・めっちゃ分かる。我が家も同じ。X(Twitter)に投稿された、『子育ての日常』を写した1枚に、そんな声が寄せられています。写真を撮影したのは、4歳と1歳の兄妹を育てる、母親のarisa(@ariSababyboy)さん。子育ての大変さと楽しさが伝わる、日常のひとコマがこちらです…!『しっちゃかめっちゃか』という言葉がピッタリな光景…!梱包紙が散乱した廊下で、届け物のダンボールをかぶって走り回る息子さん。その横で、娘さんは転んでしまったのか、床に倒れ込んでいます!ちなみに、arisaさんいわく「お分かりでしょうけど、兄は全裸です」とのこと。ひと目見ただけで、子育て中のカオスな状況が伝わってきますね…。好奇心とパワーにあふれる子供たちがいたら、部屋をきれいに保ちたくても、片付けたそばからすぐに散らかってしまうのでしょう。「子供がニコニコ楽しく、笑い声が家に響いていて大変ですけど、めっちゃ育児が楽しくて幸せです」とつづっていた、arisaさん。子供たちが成長した後でこの写真を見返したら、笑ってしまうのと同時に、子育てを頑張っていた日々を思い出して胸がいっぱいになりそうですね![文・構成/grape編集部]
2024年03月21日大人になったときの状態から「逆算」する私は知的障害のあるお子さんの親御さんと話すときに、例えばこんなことをお伝えすることがあります。「お子さんは将来、スーパーマーケットに買い物のリストを持っていって、必要なものを購入してくることは十分にできそうです。ただし、金額の複雑な計算は難しいかもしれません」そして、その見通しから逆算する形で「いま教えたら身につきそうなことを一緒に考えていきましょう。例えば、買い物リストを見ながら必要な商品をカゴに入れることはできそうですから、練習してみましょう」といったことを具体的に提案するわけです。本人が着実に身につけていけることを考える本人が一人で買い物リストをつくることや、必要な金額を計算することは難しいかもしれません。そのようなことを教えても、適切な支援にならない可能性があります。それよりも本人が着実に身につけていけることを考える。そして家族にはサポートの仕方を知ってもらう。そのような形で、支援の枠組みを考えていくのです。家族が買い物のリストと代金を用意する。本人はそれを持って買い物に行く――そのような枠組みで、生活習慣を習得していける場合があります。仕事についても同じようなことが言えます。例えば、職場側にマニュアルを用意してもらえれば、それにそって作業を行うことはできるという人もいます。知的障害の子育てではそのような形で、本人に合った枠組みを整えていくことが大事です。親御さんがお子さんに対して「こういう支援があれば、こういうことができる」という見通しを持てれば、それをほかの人に伝えることができます。家族や園・学校の先生、療育機関の支援者、職場の関係者、ヘルパーさんなど、お子さんに関わる人たちに「こういうところを手伝ってください」と、具体的なお願いができるようになるのです。ピアジェの「認知発達理論」を参考に「逆算」を考えるときに、参考になる理論があります。スイスの心理学者ジャン・ピアジェが提唱した「認知発達理論」です。ピアジェは子どもの認知の発達を、次のように4段階に分けて説明しました。・感覚運動期(0〜2歳頃)赤ちゃんはおもちゃを手でさわったり、口にくわえたりして、ものとして認識します。ピアジェは、乳幼児期の子どもは感覚と運動によってものごとを理解していると考え、この時期を「感覚運動期」としました。・前操作期(2〜7歳頃)幼児期になると子どもは、言葉を使ってものごとを理解するようになります。しかしまだ理解があやふやで、情報をうまく扱うことはできません。ピアジェはこの時期を、ものごとを頭の中で「操作」する前の時期ということで「前操作期」としました。・具体的操作期(7〜11歳頃)小学校に入るくらいの年代になると、子どもはものごとを具体的に理解できるようになってきます。ピアジェは情報を「操作」すること、つまり論理的に考えることも、少しずつできるようになると考えました。一方で、この時期にはまだ抽象的な思考、例えば仮説を立てることなどは難しいとされています。・形式的操作期(11歳頃〜)ピアジェは11歳頃から認知の発達が次の段階に進むと考えました。この頃から、子どもは抽象的に考えることができるようになっていきます。頭の中で仮説を立てたり、一般論を考えたりするようになります。知識を使って、形式的に考えられるようになる時期ということで、「形式的操作期」とされています。ピアジェの認知発達理論を参照すると、知的機能がどのように発達していくのかがよく分かります。それによって、知的障害のあるお子さんへの支援を検討しやすくなります。大人になって「抽象的な思考が難しい」場合認知の発達には4つの段階があるわけですが、知的障害のあるお子さんの場合、将来的にも具体的操作期の段階にとどまる可能性があります。中等度よりも重い知的障害がある場合には、その可能性が高いでしょう。大人になったときに「抽象的な思考が難しい」状態だと想定される場合もあるわけです。その場合、成人期に「状況に合わせて臨機応変に立ち回る仕事」に就くのは難しいでしょう。各部署の思惑を察して社内調整をするような業務は、おそらくできません。そのような将来像を目標にしてしまうと、幼児期や学齢期に適切な支援ができなくなります。一方で、その子は将来「具体的なものを取り扱う定型的な仕事」であれば、問題なくこなせる可能性があります。そういった見通しから逆算して、今から取り組んでいけることを考えるのが「逆算の支援」です。例えば、まだ学齢期でも「一定の作業を何時から何時まで実行する」「作業が終わったら報告する」といった習慣を身につけることはできるかもしれません。将来像から逆算してそのような取り組みを考えていくと、子どもの成長をサポートできます。認知発達理論は算数・数学にも当てはまる発達の段階によって、学べることは違います。これは学校の勉強にも当てはまる話です。小学校では「算数」を学習します。中学になると「数学」になります。算数では、主に身近なものごとが扱われます。日常生活の中でも使うような、例えば人数や、ものの大きさなどを計算します。算数では、具体的なことを主に学ぶのです。それに対して数学では、抽象的なことも学んでいきます。xやyなどを使って関数の計算をしたり、「n」という記号を自然数とみなしたりします。この違いは、ピアジェの認知発達理論とおおむね一致しています。「数学は難しいが算数は分かる」状態でできる支援11歳ぐらいまでは具体的なものごとを扱い、その後少しずつ、抽象的な思考を広げていく。xやyのような抽象的な概念を扱うためには、一定の理解力が必要になるのです。これまでに何度か述べた「抽象的な思考が難しい」状態というのは、算数と数学の例で言えば、「数学を理解するのは難しいけど、算数は分かる」というようなものです。そのようなイメージを持って、逆算の支援を考えるのもいいかもしれません。大人になったときに「数学レベルの計算はできないけど、算数レベルの計算はできる」と考えると、例えば金銭管理でも、どの程度のことを教えればしっかりと身につくのかが、検討しやすくなるのではないでしょうか。Upload By 本田秀夫(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月21日初めての出産を終えて、不安な毎日の中でママ友は頼りになる存在。しかし、そんなママ友の中で1人だけ、初めての子育てで戸惑う私に不安をあおるようなことばかり言うママ友がいました。そして、そんなママ友の言葉から私を救ってくれたのは、また別のママ友でした。当時のことを振り返って、人へのアドバイスの仕方について勉強になったお話をお伝えします。※コロナ禍前の体験談です 先輩ママからのアドバイスに不安がつのる産後2カ月ごろ、ママ友がお祝いをしてくれるとのことでランチ会をしました。他のママ友含め4人で集まり、とても楽しい時間になるはず……でした。しかし、会話の中で当時5歳の子どもを育てるママ友から、私へのアドバイスとしてさまざまなことを言われました。 「辛い食べ物は母乳が赤くなるから食べたらダメ」「抱き癖がつくからどんなに泣いても抱っこしたらダメ」など、「〇〇はダメ」ということをたくさん言われたのです。冷静に聞くと明らかに医学的根拠のないアドバイスですが、一緒にいた他のママ友が否定することもなかったので、私は先輩ママのアドバイスをそのまま受け取って不安になってしまいました。 ママ友のアドバイスに悩みは深まるばかりきっと今なら不安に思わず、他の誰かに聞いたり、自分で調べたりできると思います。しかし、初めての子育てに戸惑っている中でのアドバイスで、私は不安になりました。それからはカレーやキムチは食べたくても我慢し、寝かしつけで息子が泣いていても、抱っこせずにトントンだけで寝かせようと頑張っていました。 特に息子を抱っこしないようにすることは難しく、できないことに悩む日も。そしてランチ会から1カ月ほど経ったある日、ランチ会に来ていた他のママ友の1人から電話がありました。この電話で、私の悩みは解決の方向へ……。 他のママ友から言われて救われた言葉他愛もない話をしたあと、「この前ママ友が言っていた食べ物や抱っこの話、気にしてる?」と聞かれました。私はランチ会のときに言われたことを守り、辛い食べ物を我慢し、抱っこもなるべくしないようにしていることを伝えると「やっぱり……」と言われました。実はランチ会のとき、私の表情が曇っていたので心配していたとのこと。 電話をくれたママ友は、子育ての「〇〇したらダメ」は人の考え方によるものもあり、あいまいな情報も多いことを教えてくれました。そのような情報を正しいことのように話すママはよくいるので、ランチ会のときは特に否定はしなかったそうです。私はその電話で、すごくホッとしたのを覚えています。 結局、保育園で頑張る息子を家ではたくさん抱っこして育てています。 ママ友も、私のことを思ってアドバイスをしてくれたのであって、悪気がないことはわかります。でも、産後の神経質な状態では聞き流すことが難しい状態でした。 今後私が産後の友人にアドバイスをするときは、あくまで人それぞれの考え方であることを前提に、前向きなアドバイスができるよう心がけようと思っています。 イラストレーター/山口がたこ 著者:海原えめ4歳の男の子を育てるアラフォー母。幼児食インストラクターの資格を保有。育児において食生活を大切にすることを重視している。
2024年03月21日娘が2歳になったころ、娘の育児に悩んでいた私。娘のイヤイヤに困り果てていたのです。そこで市でおこなっている子育て相談センターに行ってみることに。すると保健師さんから予想外の驚きのアドバイスが返って来て――!? 保健師さんからのアドバイス娘の対応に疲弊していた私は、子育て相談センターに行き、保健師さんにイヤイヤ期の対応方法について相談しました。 保健師さんはやさしくてとても聞きじょうず。娘が「抱っこじゃないと嫌だ!」「ママじゃないと嫌だ!」となってしまうことなど、現状をしっかりと聞いてくれる保健師さん。まずはイヤイヤの原因を満たすことが大切とのこと。娘さんが抱っこを希望したら、抱っこの要求を満たしてあげたあとで、「このあとごはんの準備をするからね」と約束してください。はじめは泣きますが、これを繰り返しおこなうことで、次第に理解してくれるようになりますよ。と保健師さんがアドバイスをしてくれました。さらに保健師さんは……。 「お母さんの気持ちのリフレッシュも大切です」とのアドバイスもくれました。「イヤイヤ期の対応方法を聞いたのに、自分のリフレッシュ?!」と、私は疑問が生まれましたが、「自分の気持ちに余裕ができると、子どもに対応するときも余裕が生まれるものですよ」と保健師さん。「日々の生活の中にちょっとしたリフレッシュ方法を取り入れてみては」と言われ、自分なりのリフレッシュ方法は何かを考えました。 アドバイスを実行してみると…私はコーヒーが好きなので、娘と出かけるときに、コンビニに寄ってコーヒーを買うことにしました。これが意外と良く、支援センターまでの運転中にコーヒーを飲んでホッと一息つくことが習慣に。ささいなことですが自分の気持ちに余裕が生まれ、イヤイヤ期のストレスも軽減されました。 保健師さんに話をすることで、自分の気持ちが少し軽くなりました。今回のことから、誰かに相談すると新しい視点で意見をもらえ、それを取り入れると悩みが軽減すると感じました。これからは、自分のことも娘のことも大切に生活していきたいと思います。 イラスト/海乃けだま著者:相原るか監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年03月20日米津玄師の「Lemon」やあいみょんの「マリーゴールド」ほか、名だたるMVを手がけてきた山田智和が、佐藤健を主演に迎えて劇場長編映画デビューを果たした。川村元気の小説「四月になれば彼女は」を映画化した本作は、精神科医の藤代(佐藤健)と失踪した婚約者・弥生(長澤まさみ)、大学時代の恋人・春(森七菜)をめぐる切ないラブストーリー。初対面から4年。脚本会議から参加し、共にクリエイティブを高めあってきた山田監督と佐藤さんの“同世代対談”で、健全な創作環境づくりについて教えていただいた。「その場で生まれた感情や景色を撮りに行く」――劇中、エスカレーターを上ってくる藤代が泣き崩れるシーンが強く印象に残りました。こちらはどのように生み出されたのでしょう。佐藤:演じる際の考え方はいつもと同じです。あのとき自分が一歩踏み出して彼女を呼び止めていたら、もしかしたら未来は違ったかもしれない。でも自分は弱いからそれが出来ず、もう二度と会えない気がする――つまり、別れのつらさと自分のふがいなさ、「なぜできなかったんだ。俺はダメだ」と自分を責めて泣くというシーンでした。――構図的にはシンプルでしたよね。画面/観客に向かって藤代が徐々に近づいてきて、それに伴って感情が増幅していくといいますか。今にも泣きそうな人が接近してきて、決壊してしまう“痛み”のグラデーションを感じました。佐藤:そうした意味では、ドキュメンタリーに近い手法でした。カットを割って光(照明)をセッティングしてそれに合わせて芝居していく形式とは、全く違っていました。山田:実際に人が泣くときは、薄暗いベッドの上などではなく移動時のような街の隙間ではないかと思います。いま(佐藤)健くんが言ってくれたドキュメンタリー性ではないですが、そうした空気感を作りたいと思っていました。佐藤:エスカレーターを上りながら泣く、というのもその日のノリで決まりましたから。もし僕が「階段で座って泣きたい」と言ったらそうなっていたでしょうし、自然現象をそのままとらえるような現場でした。――ドキュメンタリー手法は、どういった経緯で選択されたのでしょう。山田:元々僕がそういった手法でしかやったことがなく、今回は長編初監督だったこともあって自分の得意なものをやらせていただきました。そこに健くんはじめ俳優部の方々が反応してくれた形です。エスカレーターのシーンも最初はもう少し落ちついて座って泣くものを想定していましたが、前後の芝居をやっていくなかで「やっぱりここがいいね」となる健康的な空気が流れていました。想定と違ったとしても、健くんが「やってみる」と言ってくれるのが本当に有り難くて。決めつけすぎずにみんなで正解を探しに行くことができました。その場で生まれた感情や景色を撮りに行く、を初日からやらせていただいた現場でした。――なるほど。例えばロケーションにおいても、ある程度広く空間を押さえておいて「この範囲で好きに遊ぼう」といったような形だったのでしょうか。山田:それに近かったと思います。一瞬しか映っていない点描シーンも現場では長い時間カメラを回していました。藤代と春(森七菜)や藤代と弥生(長澤まさみ)の間に流れる空気感を撮りたくてセリフを撮りたいわけじゃない、といったときに「この道路を歩いて、ここで座って下さい」くらいの大まかなものだけお伝えして、細部は俳優部にお任せしていました。佐藤健、同世代の活躍は「非常に喜ばしいこと」――おふたりの信頼関係がうかがえますが、初対面は本作の顔合わせのタイミングだったのでしょうか。佐藤:イタリアンか何かを一緒に食べたんじゃないかな。まだキャスティングも決まっていない時期でした。山田:かれこれ4年ほど前です。まず健くんに主人公をお願いしました。その食事会で言っていただけたのが「ようやく一緒にやりたい同世代の監督に出会えて、すごく嬉しい」ということ。一発目でそう言ってくださって、僕もとても嬉しかったです。佐藤:僕はそもそも同世代の監督と仕事をしたことがなかったんです。どんどん一線で活躍してほしいと思っていたから、ついにその機会が得られた、という気持ちでした。――長澤まさみさん、撮影の今村圭佑さん、照明の平山達弥さんほか同年代の多いチーム編成になりましたね。山田:自分は年齢こそ近いですが健くんや長澤さんとキャリアが同じとは全く思っていません。僕が乗っからせていただいている気持ちです。ただ、この世代がいま集まって一緒にものづくりを出来ることに意味があるとするならば――東宝恋愛映画を観て育ち、リスペクトのある世代が次にどんな恋愛映画を作るのか、それは本作の裏テーマでした。脚本会議でも健くんたちとずっと話していたことですし、劇中には様々な恋愛の価値観をちりばめています。初恋のようなものもあれば、30代として向き合わないといけない恋愛の形、この先どうなっていくかも含めて必然的にこぼれてきたテーマが染み出ているようには感じます。佐藤:僕個人は年上の監督だからどう、ということもないですし、世代がどうであっても本質的には変わりません。現場に入ったら監督を信じてやっていくだけですから。ただ、いちクリエイターとして自分と同じ世代がどんどん活躍してくれるのは非常に喜ばしいことです。残念ながら、日本の映画業界は20代の監督が活躍しづらい・育ちづらい環境だと思います。どうしてもヒット作を出した実績がある人にオファーしたくなってしまうものですから。ただ、絶対に若くて才能のある人はもっといるはずですし、どんどん日の目を浴びてほしいとはずっと感じていました。そもそも誰しも最初は実績のないところからスタートするわけですから、もっとこういったチャレンジ/チャンスがあってほしいと思います。「普遍的な恋愛」と「現代を映す」作品作り――山田監督がおっしゃった「東宝恋愛映画へのリスペクト」は作品を拝見していても強く感じました。チームにおいて共通項として挙げた作品やイメージ等々、ございますか?山田:まずはやはり「恋愛」でしょうか。いつの時代もみんな恋愛に悩むし、必死に正解を探すもので、共通した変わらない部分は絶対にあるはず。そこを外したくないという想いはこのテーマをやる以上不可欠でした。そのうえで、これまでの恋愛映画は社会を映さなさすぎる問題もあったような気がしています。普遍的な恋愛、そして原作が持つ時代へのまなざしの鋭さが上手く合わさって新しいものになったのではないかと思います。10年前の社会と現在の社会は当然違っていて、恋愛をする人や結婚をする人も少なくなっているかと思います。それは別に悪いことではないし、新しい方向に社会が進むなかで、必然的に描くべきテーマやスポットライトを当てたい人間は連なっていくはず。たまたまコロナを挟みましたが、いまの社会の方がこの映画は説得力を持つような気がします。――普遍性と現代性のハイブリッドですね。改めて、協働の手ごたえを教えて下さい。佐藤:山田監督の話の中で出た「空気を撮りたい」は、僕たち俳優からすると「芝居をちゃんと見てくれる」という安心感でした。その空気感を作るためには、役同士のつながりがあればいい。変に「どう表現しよう」と余計なことを考える必要がなく、ただ芝居に集中できる環境でした。山田:僕は映画というものが初めてで、今回「俳優部ってこんなに真摯に一つの作品に向き合ってくれるんだ」とすごく嬉しかったです。映画というのは共作で、それぞれの部署が一つのイメージを作るものですが、健くんは作品に入る前から本当に高い熱量で関わって下さいました。これを当たり前だと思ってはいけないと重々承知しているのですが――健くんは脚本会議に何回も参加してくれて演じる側の視点で指摘してくれたり、良いアイデアをくれてブラッシュアップしていけたんです。そういった過程を経験できたため全幅の信頼を置いていて、撮影もとにかくスムーズでした。きっと、往々にしてクランクインしてから1週間くらい探る時間があると思うんです。でも今回はそういった「だんだんフィーリングが合ってきたね」ということが全くありませんでした。初日の撮影は藤代と春の大事なシーンで、鮮烈に描かなければならないなか周りのスタッフもびっくりするくらい円滑に進んで、僕自身も楽しい!という想いしかありませんでした。これは決して運や巡り合わせなどではなく、健くんがどこまでも真摯な姿勢で作品に臨んでくれたからこそです。主人公に背中を預けられることで、周りの人たちも話しやすくなるし僕も演出がしやすくなる。その軸があることで「じゃあ主人公にこれくらいぶつけてみよう」というアイデアが監督/共演者からもどんどん出てきますし、その結果が現場で生まれたアドリブだと感じます。健くんの芝居はもちろん素晴らしいですが、そうした向き合い方にものすごく感銘を受けました。そういった意味で、健くんは一番フェアな人だと感じています。媚びを売ったり変に気を遣う必要もなく、芝居や画に対して自分の想いを伝えるだけでいい。本当に健康的な場を作って下さいました。僕がまだ経験が浅く、“言葉”をうまく持っていないなかで抽象的なことを言ったとしても、健くんは「監督が伝えたいのは多分こういうことだと思うから、1回やってみる」と常にオープンでいてくれてとにかく助けられました。僕自身も物事をあまり決めつけたくないという側面があるなかで、一緒に探らせてもらえて楽しかったです。――一例を挙げるなら、どういったアイデアをもたらされたのでしょう。山田:僕がすごいアイデアだなと思ったのは、脚本上では「洗面台の前で、鏡に映った自分と向き合って泣く」という風に書かれていたシーンのことです。撮影現場に入った健くんが「自分よりも、2人の思い出が詰まったものを見る方が心が動く」と伝えてくれました。それが本作全体のキーになったグラスです。こういったことを現場に限らず、脚本会議でも共有してくれました。頭の中では「こうやって動く」と考えていても、実際やってみると「やっぱりこっちがいいね」ということはありますが、本作はかなり大きなシーンでもそれが出来ました。健くんのアイデアには常に助けられていました。――佐藤さんのそうしたアプローチについては、キャリアを重ねていくなかで変遷してきたものでしょうか。『グラスハート』(2025年Netflix配信予定)では共同プロデューサーも務められていますね。佐藤:そうですね。10代のときはそういったものはなく、だんだん増えていきました。ただ、俳優は誰しもやっていることではあります。特に主演ともなれば、台本に書いてあるものをただやっているだけの人はいません。セリフやチーム、作品をより良くしようと動くものですし、僕自身もそうしてきましたが、20代後半くらいからもう少し公式的に「プロデュース」という役割をもらって行動した方が健全と考えるようになりました。俳優の力は、すごくちっぽけだと思います。だからこそ、もう少し早い段階から入っていきたいという想いはどんどん強くなっていきました。ただ、「作品を良くしたい」という本質自体は、これまでと何も変わりません。(text:SYO/photo:You Ishii)■関連作品:四月になれば彼女は 2024年3月22日より全国東宝系にて公開©2024「四月になれば彼女は」製作委員会
2024年03月20日3月21日は「世界ダウン症の日」なぜ3月21日が「世界ダウン症の日」かというと……。それはダウン症という疾患が、「21番目」の染色体が1本多く「3本」あるためだからです。この日は、ダウン症のある人たちがその人らしく、安心して暮らしていけるよう、日本中・世界中で啓発イベントが行われます。日本でも、いろいろなイベントが行われる予定なので、ぜひサイトをチェックして下さいね!参考:世界ダウン症の日特別サイト(公益財団法⼈⽇本ダウン症協会)「ダウン症のある子は天使みたい」説、母の本音さて、きいちゃんを産んでから8年……生まれてから2年は「暗黒期」にどっぷり浸ったものの、それを抜けてからは楽しく育児させてもらっています。きいちゃんを産んだ当初は、「ダウン症のある子は天使みたい」「ダウン症のある子の笑顔は本当に癒される」との人様のお声に対し「けっ!外野は呑気なもんだな!そんなことないわ!大体、子どもは皆天使みたいに可愛いもんでしょ!」と心の中で悪態をついていた私ですが、ほんとーに、ダウン症のある子は天使みたいに可愛くって癒やされるんですよ~(親バカ発動)。Upload By 星きのこしかし、天使なだけじゃない!癇癪持ちでいたずらも大好きしかし、もちろん天使なだけではありません。きいちゃんは特に、「悪魔なんじゃないか!?」と思うことすら多々あります。きいちゃんは生後半年くらいから目が合うとニコッとしてくれて、暗黒期にいた私でさえも「か、可愛い……!!なんて可愛いんだ~~~!!」と思ったものです。それが、こ、こやつ「可愛い」だけではなく、とんでもない性格しとるんじゃないか!?と感じ始めたのはいつからか……。思い出してみると赤ちゃんの頃から、ミルクがうまくのめないと怒る、など怒りっぽかったと思います。そう、きいちゃんはよく癇癪を起すのです。しかもいたずら好きで、わが家の全部屋に油性マジックで書いた消えない「落書き」があります……。そして、あらゆるものをこれまたイタズラでワザと隠すんですよね~~!しかもタチが悪いのは、しかも、本人がその隠した場所を忘れてしまい(下手したら自分が隠したことさえも忘れる……)リモコン、メガネ、ペン、等々……失くしたものは数え切れません。一度、ゴミ箱の中からリモコンを見つけた時はさすがにビックリしました……。Upload By 星きのこ現在小学2年生、さらにパワーアップ!さて、癇癪はめっちゃ起こすし、いたずらも大好きなきいちゃんも現在小学2年生(もうすぐ3年生!)。どうなっているかというと……さらに悪ガキ度パワーアップして、私たち親を振り回しまくりです……!!しかもお喋りできるようになって「ママ嫌い」「ママ、あっち行け」とか平気で言うようになりました……。あの天使なきいちゃんはどこに……(悲)。いちいち何かをやるにも悪ふざけするし、ウケ狙いするし、ジャンプや危なそうな遊びをやりたがるし、「オナラ」や「ウンチ」という言葉も大好きです。そう、立派に「悪ガキな小学生」に成長しているんです。Upload By 星きのこダウン症があってもなくても小学2年生……「小学生の育児」を満喫中!ダウン症があってもなくても小学2年生の子ども。ああ……私はいわゆる「小学生育児」をさせてもらってるんだなあと、感慨深くさえ思う毎日です。あの弱々しかったきいちゃんが、こんなに体力もつき、いたずらする知恵も回って、私に悪態つくようになって。うれしい……うれしいけど憎たらしい……と複雑な気持ちです(笑)。でも皆さん、ご安心ください!ちゃんと優しい面も育ってきていて、スーパーで買い物した荷物を持つのを手伝ってくれたり、エレベーターではきいちゃんが階や開閉のボタンを押して、先に私を行かせてくれたり、とてもジェントルマンなきいちゃんにもなってきてくれています。ママ、感動……!!ある夜、いつものスーパーの帰り、荷物を持ってくれていたきいちゃんが、「あ!」と言って、空を指さしたら、お月さまが浮かんでいました。2人で「綺麗だねー」と行って、歌を歌いながら家路に着く時……私はじんわりと温かな幸せを感じました。こんな日がくるなんて……。Upload By 星きのこひと口に「ダウン症」と言っても発達も性格も定型発達の子と同じようにさまざま。でも、きっとその子なりの良さもどんどん出てきて、「幸せだな、私、この子のママでよかったな」と思う日がいつかきっとくると思います。もし今、暗黒期にいるお母さんがいたら以前の私のように(笑)「けっ! そんな日なんかくるもんか!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、それがくるんです。私も驚いていますが……。いつかその日がくることを楽しみにして頂けたらいいなあと思います。執筆/星きのこ(監修:鈴木先生より)今後もきいちゃんの悪いところはなるべくスルーして、いいところだけを褒めるようにしてあげてください。そうすることでいいところがもっと増えるはずです。なかには外面がいい子もいて、家の中ではやらないのに外出先ではいい子ぶることもあります。そのような場面に出合ったとしても、きちんとやれたら褒めてあげてほしいですね。なぜなら、適切なタイミングで褒めてあげることが大切だと私は思うからです。将来、きいちゃんやダウン症など障害があるお子さんも、仕事ができたり自立ができたり、そういう社会になることを祈念しております。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月19日川場村は、本村の暮らし・子育て・仕事・住まい・公的支援等の移住に関する総合的な情報発信の機能を有した、移住向け情報発信サイトを構築することで、本村へのUIJターンや定住の促進を図り、併せて、村内外に向けてサイトのお披露目とともに、本村の魅力を広報発信し、移住促進のためのイベントを実施します。川場村への移住促進のため、進化する川場村の子育て環境、産業、住環境など村の魅力を体験する移住イベント「カワバフェス‘24春」を3月23日(土)群馬県川場村役場新庁舎『Kawaba BASE』にて開催いたします。川場村独自の住環境の魅力として、子育て・教育環境、就業支援、地元物産の特産品市をメインにアピールし、移住への取り組みの認知を向上させるためのイベントです。当日は川場村内の企業を中心とした合計37の業者が一堂に会するマルシェ&特産品市が開催され、川場の特産品やワークショップなどをお楽しみいただけます。また、就労支援の一環として、川場村の有良企業が集まる求人PR相談会も開催されます。2025年4月開校となる、利根・沼田エリア初の小中一貫義務教育校「川場学園」の学校説明会を開催。川場教育委員会の教育長が学園の構想を説明します。その他、移住相談会や川場村地域おこし協力隊活動報告会、eスポーツ大会や、人気YouTuberによるクラシックコンサートなど、全世代が楽しめるイベントが盛りだくさんとなっています。川場村への移住に関心をお持ちのみなさまのご来場をお待ちしております。カワバフェス’24春 1カワバフェス’24春 2イベント詳細■カワバマルシェ&特産品市ふるさと納税返礼品でも人気の川場村の特産品や、利根沼田を中心とした個性豊かなマルシェが大集合!キッチンカーも多数出店します。・テントブース出店者(順不同、敬称略)Kozumos/akagera craft & 彩-irodori-保健室/polku/株式会社関工務所/Owls golden forest/沼田市福祉作業所/増田鉄工所/tomo tomo/.h/天然地球素材-earth100%-/朧月/だるまだるま/月夜野かすてら屋/chouchou(シュシュ)/かわば森と未来協議会/糸かけアート・キッチンカー出展者(順不同、敬称略)鈴美屋/株式会社ほたかや本舗/Pizza Celeste/bi+/株式会社リッキー/mameshiba/Sucre/なべ家/AIDIA COFFEE/マルトミ商店/kitchen_yummy■求人企業PRコーナー11:00~15:00川場村の優良企業が一堂に!川場村で働きたい人集まれ!ここでしか聞けないリアルな情報。 川場村での「住む」「働く」「暮らす」 を実現してください。・参加企業有限会社かわば/川場村社会福祉協議会/川場リゾート株式会社/株式会社 関工務所/株式会社 世田谷川場ふるさと公社/株式会社 田園プラザ川場/永井酒造株式会社/株式会社ニチネン■川場学園学校説明会10:15~11:00利根沼田エリア初の小中一貫の義務教育学校説明会を行います。「川場学園」が目指す教育理念や、カリキュラムなど、独自の教育方針や「川場学」について、川場村教育委員会宮内教育長がわかりやすく説明します。説明参加者には地場産食材の給食メニュー「よかっぺ汁」の試食を振る舞います。■eスポーツ大会・無料体験会川場村初のeスポーツ大会を行います!こどもも大人も太鼓の達人で腕を競っていただきます!体験会では釣りスピリッツを無料で体験いただけます。■大人気ピアニストYouTuber【なで肩のモD】による音楽コンサート12:45~13:15SNS総フォロワー12万人を超える、ピアニストYouTuber【なで肩のモD】による音楽コンサートを開催します。・世代を超えた名曲メドレー・絶対知っているクラシックメドレー・名曲「ムーンリバー」のアレンジ出演者(敬称略)なで肩のモD■青空ヨガでマインドフルネス11:30~12:30川場村の澄んだ空気と青空の下でヨガをご体験いただきます。参加をご希望の方はヨガマットをご持参ください。講師(敬称略)biyuu代表 越川浩子■田園テラスカフェイチオシの田園風景を、新庁舎2Fの見晴らしの良いテラスで、川場の美味しい水で淹れたコーヒーとご一緒にお楽しみください。・カフェ出店者(敬称略)株式会社ニチネン/VANAGON CAFE■移住相談会11:00~移住に関しての疑問や不安などなんでも相談できるコーナーです。「移住」でどんな可能性が広がるのか?この機会にご相談ください。・補助金や各種制度のご案内・幼児教育施設、学童等など■講演「ぐんま移住の魅力」 群馬県移住担当者13:00~■川場村地域おこし協力隊活動報告会13:15~14:45実際に移住した地域おこし協力隊の先輩たちのリアルな体験談が聞けますので、移住を考えている人にはぴったりな報告会です。■土地・建物なんでも相談会 協力:宅建協会・関工務所11:00~15:00空き家活用?相続って?敷地内で子供世帯の家を建てたい!リフォームして老後も快適に暮らしたい!プロになんでも相談できます!【Webページ】 開催イベント・コーナー・村内企業が多数参加するカワバマルシェ&特産品市/キッチンカー・川場村の優良企業が一堂に会する求人企業PRコーナー。・利根・沼田エリア初の小中一貫の義務教育学校「川場学園」の学校説明会。・大人気ピアニストYouTuber【なで肩のモD】による音楽コンサート・青空ヨガでマインドフルネス・田園テラスカフェ・移住相談会・講演「ぐんま移住の魅力」移住紹介担当者・川場村地域おこし協力隊活動報告会・土地・建物なんでも相談会・絵本読み聞かせコーナーおかえりなさい川場プロジェクト開催日時 : 令和6年(2024年)3月23日(土)10:00~15:00場所 : 川場村役場新庁舎 KawabaBASE群馬県利根郡川場村大字谷地3200番地参加料 : 無料詳細 : 主催 : 川場村役場むらづくり振興課お問合わせ: 川場村役場むらづくり振興課(0278-25-5071) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月19日はじめに「NOGUCHI -酒造りの神様-」より農口さんが杜氏を務める「農口尚彦研究所」は、石川県小松市観音下(かながそ)という小さな里山にあります。米と水だけでつくる日本酒は、水が要。霊峰・白山に降り積もった雪が、長い年月をかけて地層の奥深くに浸透して生まれる清らかな伏流水を見つけた農口さんは、この水を使うためにこの場所を選びました。「NOGUCHI -酒造りの神様-」より“あと何年酒造りができるかわからない”“酒は飲んだらなにも残らない、口笛のように消えてしまう。私は後世になにを遺せるのか”引退と現役復帰を三度繰り返し、”引退を諦めた”91歳。16歳から75年間、その人生のほとんどを日本酒に注いできた農口さん。日本酒に関わる人にとって、彼は永遠の憧れであり伝説であることは言うまでもないですが、常に前を見据えて高みを目指す生き様は、誰が見ても尊敬の念を抱かずにはいられないでしょう。“わしが残していくものは、ここにあった”あらすじ「NOGUCHI -酒造りの神様-」より2020年10月、例年通り農口尚彦さんの酒造りが開始します。蔵入から半年間、蔵人たちは共同生活を送りながら、全ての時間を蔵で共に過ごし、酒造りに没頭します。この年に集まった蔵人は、8名。半数は、酒造りとは全く異なる経歴を持ち、初めて酒蔵に入る方です。農口さんは、一度見どころがないとみなせば二度とその蔵人を呼ぶことはありません。「NOGUCHI -酒造りの神様-」よりそんな中、生産計画の中には「20BY山廃純米大吟醸」の文字。「世界の人たちの価値観が変わるような酒を造りたい」という農口さんの想いからつくられる酒です。山廃純米大吟醸は、大吟醸の淡麗さと、山廃の芳醇さという反対の性質を持つ、難しい酒造りです。さらに通常より仕込みに時間がかかり、蔵人たちにも大きな負担がかかります。蔵入りから3ヶ月目を迎え、いよいよ山廃純米大吟醸の仕込みが開始。果たして、この蔵人たちの手で最高の「山廃純米大吟醸酒」は無事に完成するのでしょうか……?「NOGUCHI -酒造りの神様-」より映像のなかで、農口さんや蔵人たちが日本酒に向き合う姿には目を見張るものがあります。「酒造りは繊細だ」と分かってはいても、実際に時間は秒単位、温度も1度単位で調整をしながら、まとまった睡眠は取らずに「生き物」を扱う、そのまっすぐな姿勢を目の当たりにして、大きく心が動きました。詳しい内容は実際に映画を見ていただきたいのですが、必ず何か得るものがあると思います。「NOGUCHI -酒造りの神様-」より酒造りでは“鬼の農口”さんですが、散歩と銭湯を愛する“好好爺”の日常も写されています「NOGUCHI -酒造りの神様-」より日本酒の知識が全くなくとも、日本酒の造り方や構造、種類についても簡単にまとめられていてとても勉強になります農口さんにインタビュー――今回が初の長編ドキュメンタリー映像とのことですが、実現するまでの経緯や、受けられた理由を教えていただけますか?農口さん:良いお酒を造るために、どれだけ一生懸命に努力しても、皆様に知っていただかなければ意味がないと考えております。以前もいくつかのテレビドキュメンタリーに出たことがありますが、その経験から、お受けすることになりました。今後は、ドキュメンタリーを通じて海外の方にも知っていただけたらと期待しているところです。――実際に映像をご覧になって、いかがでしたか?農口さん:ちょうど酒造り期間中でありましたので、まだ完成品を見ておりません。終わったらゆっくり視聴する予定です。――この映画を通して視聴者に最も伝えたいことは、どのようなことですか?農口さん:一人でも多くの方に、私が人生を捧げた日本酒造りの奥深さや、世界に誇れる日本文化を再認識していただけるきっかけになってくれたらと思っております。――1月の能登半島地震。「農口尚彦研究所」や能登にいらっしゃる農口さんのご家族はご無事だったと伺い、ホッとしました。当時の様子はどのようなものだったのでしょうか。農口さん:地震があった時は、杜氏室で酒造りの経過簿をまとめる事務作業中でした。机の前の窓ガラスが飛んでくるかと思うくらいの揺れでした。頭をよぎったのは家族のこと。幸いにも妻は、元旦を長女、孫と過ごすために、白山市に住む娘の家に出てきていたので、すぐに連絡が取れました。能登に嫁いだ次女とは4日間連絡が取れませんでしたが、避難しており無事でした。走って蔵中を確認しましたが、奇跡的にお酒も割れておりませんし、設備も無事でした。たくさんの方からご心配のご連絡をいただきましたが、酒造りに影響はありませんでした。――能登半島は農口さんのご実家も含め日本有数の酒造りの地で、多くの酒蔵に被害が出ました。現在の想いをお聞かせいただけますか。農口さん:地元能登にあるいくつかの酒蔵は、建物が崩壊し再建も困難な状況と聞きます。また能登外に出ている能登出身の杜氏や蔵人も、正月休みに帰省した能登で被災して酒造りに復帰できない者や、被災を免れても、酒造りが終わった後に帰る家がなくなってしまった者もいると聞いており、心配しております。――「世界の人たちの価値観が変わるような日本酒をつくりたい」という、農口さんの30年来の夢は「20BY山廃純米大吟醸」が叶えていくのだと思います。農口さんの現在の夢を教えてください。農口さん:やはり、世界中のお客様に「美味しい」と言っていただけるお酒を造ることです。原料の酒米は、気候によって状態が毎年変わります。毎年造り始めは初心の気持ちで原料米と向き合います。ですので一生かけても「酒造りはわかった」ということはありません。それがやりがいでもあります。「NOGUCHI -酒造りの神様-」より「NOGUCHI -酒造りの神様-」“酒造りの神様”の異名を持つ、日本で最も有名な日本酒醸造家の1人・農口尚彦。彼がこれまで誰にも見せなかった仕事の神髄と“NOGUCHI”の酒の秘密に迫る。2023年/77分
2024年03月19日今年で4回目となる『TBSドキュメンタリー映画祭』が3月15日(金) に開幕し、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷にて15日(金)・16日(土)・17日(日) に各作品の舞台挨拶が実施された。さまざまな作品の監督や出演者が登壇し、満席が続出した舞台挨拶の一部をレポートとしてお届けする。『私の家族』【登壇者】監督:久保田智子ゲスト:杉山文野(東京レインボープライド代表)2019年に特別養子縁組で新生児を家族に迎えた、元TBSアナウンサー久保田智子監督自身の家族に迫る『私の家族』。久保田監督は、「作り手としては取材対象に近づいて生の映像を撮りたいと思うけれど、一方で自分は取材される側でもあって……。そこには自分を守りたいという気持ちもありました。曝け出して大丈夫なのか?私の家族はどう思うのか?そんな葛藤がありました」と心境を吐露。不安な背中を押してくれたのは「せっかく作品として発表するのならば、社会に影響を与えられる方が良いのではないか?」という夫からの一言だったという。久保田監督は「この作品は家族が賛成してくれたからこそ出来た映画」と家族のサポートに感謝していた。久保田智子監督また久保田監督は、「特別養子縁組を選択する前は、家族とは子供を産んで育てることだと思っていました。それが自分に出来ないと思った時に、急にマイノリティーになる瞬間があると感じました。当たり前が出来ないと知った時に、どう生きたらいいのかわからない葛藤もありました。その意味でも選択肢があることは大切。一般的な当たり前から外れても選択肢さえあれば別の選択をすればいいと前向きに思えるから」と、特別養子縁組を経ての想いを口にしていた。舞台挨拶ゲストとして登場したのは、東京レインボープライドの代表で自身もトランスジェンダーの杉山文野。友人からの精子提供により、パートナーとふたりの子供を育てている杉山氏。本作を観て、「自分には子育ては出来ないと思っていたので、ゼロだと思っていた分、実際に子育てが出来るとそのふり幅分楽しんでいるところがあります。血の繋がりさえ気にしなければ、子育ては出来る」と実感したという。LGBTQ+当事者で実際に子育てをしている人もいるそうだが、「日本では法的なハードルがあり過ぎてその数は限られている。選択肢が増えることによって子育てへの様々な関わり方が生まれたら嬉しい」と時代の変化に期待していた。杉山文野舞台挨拶の最後に久保田監督は、「自分のありのままを受け入れるのは難しかったけれど、ありのままの自分を受け入れて生きるしかないと思うことが出来て、それを発信するところまで来たわけですから、作品が完成して上映に立ち会っていることが感慨深いです」と噛み締めるようにコメントした。『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』【登壇者】監督:津村有紀ゲスト:古川流唯、内海太一、設楽賢、高垣博之、國村諒河、岡大和、小辻庵、関優樹、永遠、加藤青空名古屋を拠点に活動するBOYS AND MENの弟分、カラフルダイヤモンドの奮闘を追った『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』。舞台挨拶には、津村有紀監督とカラフルダイヤモンドのメンバーから古川流唯、内海太一、設楽賢、高垣博之、國村諒河、岡大和、小辻庵、関優樹、永遠、加藤青空が登壇した。カラフルダイヤモンドチケット即完で迎えたこの日の舞台挨拶。古川は「凄く緊張していたけど、皆さんに笑顔で待っていただけて……。そして僕らカラフルダイヤモンドの歴史を見てもらえて嬉しいです!」と喜色満面。設楽も「場内に入った瞬間、皆さんの顔がいっぱいあって良かった。ドキュメンタリーということで堅苦しいイメージもあったかもしれないけれど、皆さんが笑顔で観てくれたのが嬉しいです。この作品を通して僕らの魅力が伝わったら!」と期待を寄せた。高垣は、「感動的なシーンもあったので、皆さんのお顔に涙の跡の線2本があったら嬉しい。ポップコーンを食べながらカラフルダイヤモンドを見ることはレア体験。2回目を見る人は、ポップコーンをマストで作品を見てほしいです!」とお勧め。岡は「上映初日という特別な空間を皆さんと一緒にいられるのが幸せです。ステージに立って良かった、ドキュメンタリー作品になって良かったと思えました!」と感激していた。グループにとって初の密着取材となった本作。これに小辻は「初の密着ということで緊張したけれど、メンバーそれぞれの顔がしっかりと映っていて、しかもメンバーの知らないところも知れたりして嬉しかった」と達成感を覚えたことを明かす。関は「真面目に語っているシーンは正直ド緊張しました。でも監督とどんどん打ち解けて、素の表情になっていきました。インドカレー屋さんのシーンでは、思わず素の姿になっています!」と見どころポイントも挙げていた。永遠は、「映画の経験もドキュメンタリーの撮影も初めてだったのでド緊張。それもあってか僕は素が出る前に撮影が終わりました。……この作品に映っている永遠は、永遠の中の永遠じゃないところが出ています。まさに永遠役の永遠でした」といまだ緊張しきり。加藤も「カメラや照明、そして何人もの大人に囲まれて、そんな中で椅子に座らされて質問されて……。緊張しないわけがない!カメラには映っていないけれど手はブルブルでした。ヤバかったです!」と大いに緊張していたことを明かしていた。劇中には、國村と内海が神妙な面持ちで本音を吐露するシーンも。内海は「お好み焼き屋さんで1時間語る予定が、大いに盛り上がって3時間くらいになった。お店の席に座った時は緊張していたけれど、本音をぶつけ合うことが出来ました」と回想。國村も「毎日会っているのに、最初は元彼に会ったみたいな気まずい雰囲気に(笑)。一緒に暮らしているのに、『最近元気?』とか聞いたりして。でも自分の中で思うところもあったので、今日はその話をするぞと挑んだ。あの瞬間に思いをぶつけることが出来て、本音トークが出来ました」と手応え。内海は「あの本音のぶつけ合いをきっかけに前に進めた気がする」と本作の撮影がグループとしてのターニングポイントだと実感していた。そんなメンバーたちの姿に、津村監督は「彼らはこちらが質問を投げかけなくても色々な話をしてくれて、それが自然とドキュメンタリーになった。グループとしてはもちろんの事、それぞれ個人としても考えが深くて、ご本人たちの哲学も滲み出しています。私は彼らよりも倍以上の年齢だけれど、彼らの考えや悩みが重なるところもあって勉強になりました」と影響を受けていた。津村有紀監督舞台挨拶の後には、カラフルダイヤモンドのメンバーたちが観客を見送る「ハイタッチ会」も実施。映画の感想や応援メッセージを伝えられたメンバーたちは、ますますまぶしい笑顔を見せていた。ハイタッチ会の模様第4回の開催となる今年の『TBSドキュメンタリー映画祭』では、人種や戦争、社会問題など現代を取り巻く重要なテーマに迫る「ソーシャル・セレクション」、家族の形や身体的な障害など多様な生き方や新たな価値観を描く「ライフ・セレクション」、五感を司る表現者たちやテーマを通し新たな感性に出会う「カルチャー・セレクション」と、3つのテーマに沿って選ばれた15作品を上映。そのほかの上映作品は以下の通り。<上映作品>『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』『家さえあれば ~貧困と居住支援~』『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』『リリアンの揺りかご』『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』『映画 情熱大陸 土井善晴』『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承~』『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』『BORDER 戦場記者 × イスラム国』<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭2024』3月15日(金) より東京、大阪、京都、名古屋、福岡、札幌で順次開催『TBSドキュメンタリー映画祭2024』キービジュアル東京:3月15日(金)~28日(木) ヒューマントラストシネマ渋谷大阪:3月22日(金)~4月4日(木) シネ・リーブル梅田愛知:3月22日(金)~4月4日(木) センチュリーシネマ京都:3月22日(金)~4月4日(木) アップリンク京都福岡:3月29日(金)~4月11日(木) キノシネマ天神札幌:3月30日(土)~4月11日(木) シアターキノ公式サイト:
2024年03月18日株式会社シーイーシーは、社会貢献活動の一環として、紙のおもちゃを手軽に印刷できる子育てアプリ『at Claps(アットクラップス)』を2024年3月15日(金)より配信開始します。シーイーシーは、『at Claps』を通じて、社会全体で子育てを支える環境づくりを実現し、子育てに関わるすべての人に、子どもとのふれあいや思い出のきっかけを提供します。約40の企業・団体の協力のもと、“社会全体で子育てを支える”環境づくりを実現■紙のおもちゃを手軽に印刷できる子育てアプリ『at Claps』の開発背景『at Claps』は、2人の子どもをもつ母親である発案者の「自身が忙しくて子どもと遊ぶ時間がなかなか取れない」「子どもの興味関心サイクルの早さに合わせて、おもちゃを用意するのが大変」「外出先で急におもちゃが必要になった」などの子育ての課題や、「一緒に同じものを作るという経験によって絆が深まった」「手先を使うことで子どもの成長を促したい」という体験や想いにシーイーシーの技術力・コンビニ印刷のノウハウが合わさり、生まれました。スマートフォンで、遊びたいぬりえやペーパークラフト、幼児教材を選び、全国のコンビニや自宅のプリンターで手軽に印刷できるようにすることで、子育ての課題を解決し、発案者の想いを形にしています。なお、「子育ての課題を支援したい」というシーイーシーの想いにより、社会貢献活動と位置づけてアプリを無償提供します。<アプリ概要>・アプリ名:at Claps(アットクラップス)・対応端末:Android、iPhone(iOS)・提供価格:0円※アプリケーションやコンテンツは無料ですが、インターネットの通信料や印刷代はお客様負担となります。■『at Claps』の主な特長● 外出先でも気軽に紙遊び!全国約5万店舗のコンビニや自宅のプリンターにてコンテンツを印刷可能シーイーシーがこれまで築いてきたコンビニ印刷のネットワークを活用することで、自宅のプリンターだけではなく、全国約5万店舗のコンビニでの印刷を実現しました。外出時、持って行ったおもちゃに子どもが飽きてしまった時でも、すぐに紙のおもちゃで遊べます。● コンテンツ総計500点超!約40の企業・団体からの提供コンテンツも掲載現在、約40の企業・団体にご賛同いただいており、自社オリジナルのコンテンツも含め、約500点のコンテンツを掲載しています。各社のサイトでダウンロードしていたコンテンツを一括で検索・閲覧できます。また、コンテンツ数は常に増え続けているため、興味関心のサイクルが早いお子さんでも飽きずに毎日新しい紙のおもちゃで遊べます。<提供コンテンツ例>● 保育・教育現場でも活用しやすい!?実践女子大学の学生が考案したコンテンツを掲載!実践女子大学の授業(※1)では、保育や教育に携わる学生と一緒に『at Claps』のコンテンツ制作に取り組みました。学生が教育実習で学んだ内容を踏まえ、教育現場でも活用しやすいアイデアをコンテンツ化し、掲載しています。(※1)2023年12月に実施した、実践女子大学 生活科学部 生活文化学科 幼児保育専攻、井口 眞美准教授の授業。● カテゴリーや難易度でコンテンツを検索、用途に合わせた活用ができる!カテゴリーとジャンルを組み合わせたり、作業の難易度で絞り込んだりすることで、簡単に用途に応じたコンテンツの検索が可能です。<カテゴリー>ぬりえ、リサイクル工作、イベント、ペーパークラフト、幼児教材<ジャンル>乗り物、生き物、食べ物、花・動物、星・星座、宇宙、音楽、生活、建物、スポーツなど(出典元の情報/画像より一部抜粋)(最新情報や詳細は公式サイトをご確認ください)※出典:プレスリリース
2024年03月18日皆さんは、夫の行動に呆れたことはありますか?今回は、子育てにまったく協力しない夫のエピソードを紹介します。イラスト:のりぬこ授かり婚をした夫は…妻を呼びつける夫夫がしれっと一言一緒にいることさえ苦痛に…子育てに対して、夫がここまで非協力的だとショックですよね…。一緒にいることに苦痛を感じる妻に、思わず同情してしまうでしょう。夫婦で協力し合い、大変な子育てを乗り越えていきたいものです。※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。(CoordiSnap編集部)
2024年03月17日「騒がしくてすみません……」謝ってばかりだった私が変わった3回の転機わが家には特別支援学級に通う小学校3年生の息子がいます。診断は重度知的障害(知的発達症)とASD(自閉スペクトラム症)ですが、ADHD(注意欠如多動症)とLD・SLD(限局性学習症)の傾向もあります。息子が2歳頃は、大きい声で迷惑をかけないようにしないと気を張り、「すみません……騒がしくして……」と周りにあやまってばかりでした。そんな中、息子が3歳、4~5歳、6~9歳の頃、育児の転機を経験しました。Upload By ユーザー体験談3歳の頃訪れた転機は「母」3歳の頃、1ヶ月ほど母、息子、私の3人で一緒に暮らしたことがありました。それまでも年に1、2回は帰省していましたが、長期間一緒に暮らすのは産まれてすぐの時以来でした。この頃の息子は、癇癪を起こすとジャンプしたり、壁を叩いて大きな音を出したり、大声を出したり。でも、注意すると逆効果でますます癇癪を起こしてしまうので、「おいで」と膝に座らせてお話をしたり、別の話題で気持ちを切り替えさせたり、物を投げそうな時は「こっちだったらいいよ」とタオルを渡したりしていました。お気に入りのラムネを準備しておいて、おやつ時間にして切り換えタイミングにしたりもしていました。母へは「息子に手がかかって大変だ」という話はよくしていたのですが、実際に目の当たりにしてびっくりしたのでしょう。「本当にこの生活は大変よ。全部一人でやってるんだもん」と分かってくれました。Upload By ユーザー体験談それからは、家族などで外出や外食の話題が出た際に、私が「いやぁ、食べるもの限られてるし、まだオムツだし、温泉一緒に入れないし、バス乗れないし……」などと話していると、母が「ほんとよ!この子連れていくのは大変だと思うわ。一緒に生活してみてよく分かった!」と味方をしてくれるようになりました。自分の口からいくら伝えても理解してもらえないときがあったのですが、第三者である母による、実際に経験したうえでの言葉は伝わりやすかったのだと思います。家族や親戚へ説明するのはなかなかの負担だったのですが、母が担ってくれるようになり、また一緒に面倒を見てくれるたことで、とても救われました。「彼はこのままでいい」という自由を与えてくれた海外生活2回目の転機は、年少の時から2年間海外赴任帯同で息子も連れて行ったことでした。それまで日本で通っていた幼稚園では、椅子に座らず歩きまわる息子をほぼ放置。歯磨きやお弁当箱の片づけについて、教えられた通りにこなす息子に笑顔はありませんでした。そんな環境のあと、海外で入った保育園に驚き!園中の先生が無理なく、しかし教えるべきことはしっかり教えながら息子に寄り添って下さいました。お迎えに行くと、園長先生のオフィスで先生の膝に座って一緒にパソコンでお絵描きしていたり、先生が仕事をする横に座って窓の外を眺めたりしていたこともあり、日本で通っていた幼稚園では考えられない「彼はこのままでいい」という自由を与えてくれました。個を大事にする、みんなと同じでなくてもいい、子どもらしさを大切にしようというおおらかさがあって救われました。Upload By ユーザー体験談この時、私自身が本当の意味で障害受容ができたと思います。周りの人に積極的に息子の障害のことを話して理解を求めたり、それでも息子のこんなところがすごいということを伝えるようになりました。放課後等デイサービスでどんどん成長した息子3回目は日本に帰国したあとに療育手帳を取得し、小学校の特別支援学級と放課後等デイサービスに通えるようになったことです。特に放課後等デイサービスはとても良い施設と出合え、明るい先生たちのご指導で困りごとが改善していき、いろいろなことができるようになりました。とても根気強く、スモールステップで対応してくださったので、息子は毎日学校と放課後等デイサービスを楽しみにし、どんどん成長していきました。スタート当初はおやつも1種類しか食べられなかったので持参していたのですが、好きなおやつの日を挟みながらいろいろな種類に挑戦させてくれ、息子が気に入る新しいおやつ(バウムクーヘン)を見つけてくれました。全員で取り組むダンスに参加したくない場合は、決まった場所に座って見るなどルールを作って許すなど、無理をさせ過ぎず、かといって自由にさせ過ぎない。ちょっと頑張る日もつくるという、ちょうどよいバランスをはかりながら、支援に取り組んでくれています。おかげで、最近ではお友達との交流もできるようになり、施設内や送迎の車内でも、声を掛け合いながら楽しそうに遊んでいる様子も見られるそうです。土曜日にはいろいろな公園や施設に連れて行ってくれるのですが、3年生になったくらいからは、放課後等デイサービスで行って楽しかった場所をママともいきたいと、日曜に私を連れて紹介してくれます。思い出や感情を分かち合いをしたいというところまで成長してくれたんだな~と日々感動しています。Upload By ユーザー体験談私だけで抱え込む必要はないこれらの3つの転機は、自分だけで子育ての悩みを抱え込む必要がないことを実感させてくれました。両手を広げて迎え入れてくれる存在は、息子にとっても、私にとっても、安心して息をつける時間を作ってくれています。息子が周りのたくさんの方に愛情を注いでくださっている分、息子の笑顔も増え、私も救われているということに、この文章を書きながら改めて気づきました。今後は、息子と一緒に新しい地へ旅行をして、一緒に新しい体験をしたいなと思っています。まだ将来のことは正直よく見えないところがありますが、楽しい思い出をたくさん作って、楽しい記憶でいっぱいの人生にしてあげたいです。イラスト/マミヤエピソード参考/おかんレベル9(監修:鈴木先生より)日本と海外では教育の仕方が全然違います。私自身も小学校の3年間は米国の地元の小学校へ通っていました。生活指導は厳しかったですが、宿題はなく、昼はランチボックス持参で外の芝生の上でみんなとランチしていました。帰国すると、毎日宿題があり、昼は給食当番まであり、みんなと同じ給食を黒板に向かって食べるという殺風景なランチになってしまいました。日本にいると普通だと思っていることが、もっと広い目で見たら当たり前ではないかもしれません。これからもどんどん新しい地へ旅をして新しい体験をするべきだと私も思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年03月14日株式会社シーイーシー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:姫野 貴、以下 シーイーシー)は、社会貢献活動の一環として、紙のおもちゃを手軽に印刷できる子育てアプリ『at Claps(アットクラップス)』を2024年3月15日(金)より配信開始します。シーイーシーは、『at Claps』を通じて、社会全体で子育てを支える環境づくりを実現し、子育てに関わるすべての人に、子どもとのふれあいや思い出のきっかけを提供します。・『at Claps』公式サイト: 子育てアプリ『at Claps』■紙のおもちゃを手軽に印刷できる子育てアプリ『at Claps』の開発背景『at Claps』は、2人の子どもをもつ母親である発案者の「自身が忙しくて子どもと遊ぶ時間がなかなか取れない」「子どもの興味関心サイクルの早さに合わせて、おもちゃを用意するのが大変」「外出先で急におもちゃが必要になった」などの子育ての課題や、「一緒に同じものを作るという経験によって絆が深まった」「手先を使うことで子どもの成長を促したい」という体験や想いにシーイーシーの技術力・コンビニ印刷のノウハウが合わさり、生まれました。スマートフォンで、遊びたいぬりえやペーパークラフト、幼児教材を選び、全国のコンビニや自宅のプリンターで手軽に印刷できるようにすることで、子育ての課題を解決し、発案者の想いを形にしています。なお、「子育ての課題を支援したい」というシーイーシーの想いにより、社会貢献活動と位置づけてアプリを無償提供します。<アプリ概要>・アプリ名 :at Claps(アットクラップス)・対応端末 :Android、iPhone(iOS)・提供価格 :0円※アプリケーションやコンテンツは無料ですが、インターネットの通信料や印刷代はお客様負担となります。・ダウンロード:Google Play: App Store: 『at Claps』アプリ■『at Claps』の主な特長● 外出先でも気軽に紙遊び!全国約5万店舗のコンビニや自宅のプリンターにてコンテンツを印刷可能シーイーシーがこれまで築いてきたコンビニ印刷のネットワークを活用することで、自宅のプリンターだけではなく、全国約5万店舗のコンビニでの印刷を実現しました。外出時、持って行ったおもちゃに子どもが飽きてしまった時でも、すぐに紙のおもちゃで遊べます。● コンテンツ総計500点超!約40の企業・団体からの提供コンテンツも掲載現在、約40の企業・団体にご賛同いただいており、自社オリジナルのコンテンツも含め、約500点のコンテンツを掲載しています。各社のサイトでダウンロードしていたコンテンツを一括で検索・閲覧できます。また、コンテンツ数は常に増え続けているため、興味関心のサイクルが早いお子さんでも飽きずに毎日新しい紙のおもちゃで遊べます。<提供コンテンツ例>提供コンテンツ例● 保育・教育現場でも活用しやすい!?実践女子大学の学生が考案したコンテンツを掲載!実践女子大学の授業(※1)では、保育や教育に携わる学生と一緒に『at Claps』のコンテンツ制作に取り組みました。学生が教育実習で学んだ内容を踏まえ、教育現場でも活用しやすいアイデアをコンテンツ化し、掲載しています。(※1)2023年12月に実施した、実践女子大学 生活科学部 生活文化学科 幼児保育専攻、井口 眞美准教授の授業。実践女子大生考案コンテンツ例● カテゴリーや難易度でコンテンツを検索、用途に合わせた活用ができる!カテゴリーとジャンルを組み合わせたり、作業の難易度で絞り込んだりすることで、簡単に用途に応じたコンテンツの検索が可能です。<カテゴリー>ぬりえ、リサイクル工作、イベント、ペーパークラフト、幼児教材<ジャンル>乗り物、生き物、食べ物、花・動物、星・星座、宇宙、音楽、生活、建物、スポーツ など■株式会社シーイーシーについて1968年創業の株式会社シーイーシーは、東証プライム上場の独立系システムインテグレーターです。製造業を中心に、業務の効率化や品質の向上・魅力ある製品づくりを支援する「デジタルインダストリー事業」と、企業・組織の業務改革・改善に必要な、ICTサービスを提供する「サービスインテグレーション事業」の2事業を中心に、全国12拠点でさまざまなお客様をICTで支援しています。・コーポレートサイト: ・公式Facebook : ※記載の会社名・商品名などの固有名詞は各社の商標または登録商標です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月14日3歳の息子さんを育てる、父親の犬犬(@inu_eat_inu)さん。子育てで起きた出来事などを漫画にして、X(Twitter)に投稿しています。父親の歯を見ていった、息子の言葉歯磨きをしていたある日の、犬犬さん親子。きちんと歯を磨けたか、口の中を見せ合っています。父親の歯を見た、息子さんの反応は…。「パパモミセテ」と、犬犬さんの歯を見たがる、息子さん。犬犬さんの歯を見て、息子さんは、こういい放ちました。「コワレテルヨオ」「ハイシャサンイカナキャ」歯に対する表現としては、なかなか使われることのない「壊れている」という描写に、おびえる犬犬さんでした!【ネットの声】・なんて恐ろしい響き。・銀歯でも見えたのかな?・笑った!怖すぎる!息子さんは一体、犬犬さんの歯の何を見て「壊れている」という表現をしたのでしょうか。犬犬さんの立場になって想像すると、息子の独特な言葉選びに笑うのと同時に、「本当に虫歯があるのでは」とゾッとしてしまいそうです。真相は息子さんのみぞ知る…ですね![文・構成/grape編集部]
2024年03月14日フランス人のパートナー、ガイックさんとベベダモくん(フランス語で「愛する赤ちゃん」)とパリで暮らすヒロコさん。子育て観や文化の違い、家族の日常生活を綴ったマンガが大人気! 第24回は、フランス語で子どもを注意するときに使う「Doucement(優しくね)」という言葉について。ガイックさんがべべダモくんに「Doucement」と声かけしてみると、想定外の反応が……。フランス語では子どもや犬を嗜めるときによく「Doucement(優しくね)」と言います。とても柔らかい言い方なのですが、なぜか泣いてしまったべべダモ。私のところに泣きついて来たので、ガイックは「『Doucement』と言ってしまった」と後悔してました。まるでとても厳しい言い方をしたような反省の仕方だったのでちょっとおもしろかったです。たぶんペンを乱暴に扱うのを咎められたのが嫌だったから泣いたのだと思うのですが、「優しくしてね」と言われて泣き出してしまうのはとても繊細で、これもちょっとおもしろかったです。PROFILEヒロコさんフランスから日々の出来事をマンガで発信中。ブログやインスタグラム、Twitterで描いています。書籍『うちのガイックさん』(ブティック社出版)が発売中。BLOGInstagramTwitter
2024年03月14日日本有数のアニメ都市・新潟にて、アジア最大規模の「第2回新潟国際アニメーション映画祭」が3月15日(金)より開幕する。本映画祭の長編コンペティション部門で審査員長を務めるのは、アカデミー賞ノミネートの『ブレンダンとケルズの秘密』(共同監督)や『ブレッドウィナー』、Netflix映画『エルマーのぼうけん』を手掛けた世界的アニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」のノラ・トゥーミー監督だ。昨年3月に初めて開催された新潟国際アニメーション映画祭(NIAFF)は、世界で初の長編アニメーション中心の映画祭として、また多岐にわたるプログラムとアジア最大のアニメーション映画祭として各国で大きな反響を呼んだ。今年はレトロスペクティブ部門にて長編映画全作品ラインアップの高畑勲特集ほか、イベント上映では世界を舞台に活躍する湯浅政明監督の貴重な短編の特集上映、『機動戦士ガンダム』シリーズの富野由悠季監督の来場などを予定。長編コンペティション部門には、『アリスとテレスのまぼろし工場』(監督:岡田麿里)、『クラユカバ』(監督:塚原重義)といった日本作品をはじめ、29の国と地域の49作品から選りすぐった12作品が集結する。ノラ・トゥーミー監督といえば、アイルランド・キルケニーにある「カートゥーン・サルーン」にて初期から受賞歴のある短編映画やコマーシャルの監督を務め、アカデミー賞にノミネートされた『ブレンダンとケルズの秘密』ではトム・ムーア監督と共同監督、同じくアカデミー賞ノミネートの『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』ではストーリーとボイスのディレクターを担当。タリバン政権下のアフガニスタンを舞台にした『ブレッドウィナー』ではアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞にノミネートされたほか、アヌシー国際映画祭で最優秀インディーズ長編映画賞、観客賞、審査員賞など数々の国際賞を受賞。最近では、ルース・スタイルズ・ガネットのベストセラー児童文学にインスパイアされたNetflixオリジナル長編アニメーション『エルマーのぼうけん』を監督した。今回の初来日では、時間が許せば、小泉八雲として知られるアイルランド系ギリシア人のラフカディオ・ハーンの記念館を訪れ「彼の人生や彼の見た日本に思いを馳せてみたい」というトゥーミー監督。自身や「カートゥーン・サルーン」のクリエイティブにおいて大切にしていることや、アニメーションの未来についてたっぷりと語ってくれた。高畑勲監督の『火垂るの墓』は「美しい傑作」ーー「カートゥーン・サルーン」のアニメーションは日本でも大変ファンが多いです。ご自身が作品を作るときに心がけていることは?ノラ・トゥーミー(以下、N・T)「カートゥーン・サルーン」では私たちも常に自問自答しています。何が「カートゥーン・サルーン」作品たらしめているのか? アニメーションにして語るだけの価値があるものとは何か?なぜなら、アニメーションはフィルムとしてつくるのに驚くほど手間がかかるので…手描きの2Dアニメーションは特にそうです。アイディア出しの段階から劇場で上映されるまで5年、10年かけて制作されるものもザラにあります。そのため、本当に語るだけのストーリーである必要があります。私たちは「勇気」を「美しい語り口」で、と自分たちによく言い聞かせています。この2つがとても大切なのです。まずは、私たちが語らなければ、おそらく決して語られることのない物語をやろう。そして、語るにしても私たちだからこその語り口でやっていこう、と。そしてこの「美しい語り口」ですが、決して砂糖をまぶしたような歯が浮く甘いお話、というわけではなく、アニメーションというメディア表現の可能性をさらに広げるようなものを指しています。高畑勲特集『かぐや姫の物語』©2013 畑事務所・Studio Ghibli・NDHDMTKそれも必ずアニメーターの手によるものを見せる。業界でこれまで20年30年と経験を積んだ人たちと一緒にスタジオで働いているのですが、同時に業界入りしたばかりの新しい才能や学生たちとも一緒に仕事をしています。彼らが一丸となって、「最も優れた完璧なもの」を目指すわけですが、そこに人間味のあるというか、人間だからこそのミスや間違い、というのも当然混ざってくるわけです。そこがアニメーションの良さといいますか、どうしてそうなるかというと、アニメーターによるテーマやキャラクターへの思い入れが強いため、なんですね。まさに「カートゥーン・サルーン」が目指しているところはそこにあるのです。ちょっとした間違い、人間であるからこそ起こり得るミス…それこそがメディアの可能性をさらに高めるものなのです。高畑勲監督の傑作『火垂るの墓』は、2人の子どもが過酷な状況を生きのびようとする物語で、とても難しいテーマを扱っています。映画の中では、兄妹の互いの温かい思いやりの心が描写されており、それは決して他の手法では描けない。絶対にあのアニメーション表現でなくてはならなかったのです。高畑勲特集『火垂るの墓』©野坂昭如/新潮社, 1988監督や各アニメーターがキャラクターに心を寄り添わせながら(他人事ではなく自分のことのように愛情を込めて)描いているのがわかります。それがこの作品を唯一無二のものにしています。美しい傑作であり、監督から世界への贈り物だと感じています。人は誰しも困難に直面します。個人的であったり、より大きな国や世界規模ででも。いま、世界中がそのような状況となっていますよね。そんなとき、こうした作品は私たちを助けてくれる。これまでの歴史を振り返り、未来がどうなっていくのかを考えさせてくれると思うのです。「自分たちの声を見つけること」それがスタジオの真髄ーーご自身が作品を作られる場合、マーケットについてはどのように意識されていますか?N・Tマーケットについては必ず意識しています。アニメーションのビジネスマーケットにはサイクルがあって、活発に作品を求めている時期とそうでない時期があります。いまはちょうど活発でない時期。もともとアイルランドは500万人の小さな国なので、自分たちだけで映画をつくることはできません。国内の観客動員数の規模は小さく、上映できる映画の本数も少ないからです。そのため常に国外に目を向けているのですが、そうなると自分たちの声(語り口)を失くしてしまうリスクも生じます。アメリカやよその国でつくられるようなフィルムになってしまう可能性もある。何年もかけて学んだのは、人々が私たち「カートゥーン・サルーン」独自の「声」を求めていること。必ずしも主人公がアイルランド人でなければならない、ということはなく、ときにはアフガニスタン人やアメリカ人の男の子だったりするわけです。スタジオが独特な感性をしっかり持つことの意味を理解するようになりました。長編コンペティション部門『深海からの奇妙な魚』(ブラジル)「カートゥーン・サルーン」がつくった初めての映画『ブレンダンとケルズの秘密』のプロデューサーはフランス人のディディエ・ブリュネール氏だったのですが、彼から教わったことはディズニーや他のスタジオに倣うのではなく、「自分たちの声(語り口)を見つけること」でした。それがスタジオの真髄として、当初からずっと貫いてきたスタンスであり、これからもそれを目指していきます。そういった意味でも、マーケットは意識しており、どういう状況であろうとも、自分たちを失わずに突き進めるように頑張っています。正直、未来を見据えて正しい判断をいつも下すのは難しいです。そこでやはり重要になってくるのが、映画祭などでスタジオが専門知識や経験を持ち寄り人脈をつくることです。そうやってアニメーションビジネスがどんな状況であろうと、力を合わせてしのいでいけるのです。AIがアニメーションに与える影響、そして未来は…?ーー制作を取り巻く環境はご自身が始められた時からどのように変化していると感じていますか?一番変化が大きいと感じた点はどのようなことでしょうか?N・T25年前に「カートゥーン・サルーン」がスタートしたわけですが、それがもう少し前であったら、スタジオ設立にはお金がかかりすぎて無理だったでしょう。アイルランドやヨーロッパではそれまでアニメーションはすべて手描きでしたが、ちょうどその頃、徐々にデジタル処理を制作プロセスに導入しつつあったのです。そのため2Dアニメーションでも、スキャナーで手描きの絵を取り込んでいましたので、とても高価な撮影機材を設置しないですみました。デジタル革命の技術をうまく取り入れながら、私たちにとって一番大切なことにはとことんこだわりました。例えそれが紙の上であってもモニターの上であっても、いままでと変わらずに水彩絵の具などのブラシタッチで絵を描く、ということ。以降、様々な変化がありますが、やはり3Dアニメーションの進歩が大きいでしょう。ですが「カートゥーン・サルーン」としては、あくまで2Dにこだわることにしたのです。手描きが私たちの一番得意としているところですし、古くならないもの、私たちの紡ぐ物語が一番確実に伝わる方法だ、と信じているので。本当に多くの変化が起きました。仕事があったり、なかったり…そういった中、なんとかやりくりしてきて。長編コンペティション部門『クラユカバ』(日本)©塚原重義/クラガリ映畫協會将来的には様々な問題が起こりそうですよね。AI、機械学習などがそうです。頻繁に議論されてはいますが、それがどういった影響を業界に及ぼすのか、まだ誰にもわかりません。昨年末にはアメリカの脚本家と俳優が自分たちの知的財産の権利を守ろうとストライキを起こしましたが、様々な問題がある中、私自身もこの先どうなるのか、まったく読めません。それでもアニメーションにおいては、人間によるストーリーテリングが求められる、と信じています。「私はつらいこんな経験をしたが、あなたにも共感してもらえるだろうか?」と実際にあった経験を他者に語りかける。そして「この共有した経験を活かしながら、未来に向かって一緒に歩んでいけるだろうか? あなたはいつも心にとどめておいてくれるだろうか?」と問いかける。これが実体験に基づくのではなく、以前あったストーリーを断片的によせ集めるだけのAIができるとは思えません。実際にAIが経験したり、本当の喜びや苦しみを味わったりしたわけではないですから。そういったものに耳を傾ける人は世の中にいるのでしょうか?私はいないと思います。長編コンペティション部門『アリスとテレスのまぼろし工場』(日本)©新見伏製鐵保存会結局、人々が物語を欲するのは、単なる娯楽(エンターテインメント)だけでなく、そこから何かを学ぶためで、そこが私たちを人間たらしめている部分です。私個人はそのように考えていますが、この先どうなるかはわかりません。それでも私はこれからも人々の「勇気」ある「本当の声」に耳を傾けていきます。1人の観客としても。人類をそれくらいには信頼しています。ーーこれから5年後、10年後、20年後、アニメーションはどのように変化していくとお考えでしょうか?N・Tいまの時代、半年の間でも大きな変化はありえます。将来アニメーション業界に大きな影響を与えると思えるのは、やはりAI。AI技術が業界全体に与える影響が気になります。ただ、AIの専門家で今後の可能性について知っていようと、従来の手法で紙と鉛筆で仕事をするアニメーターであろうと、誰一人として未来がどうなるかは予測できないのではないでしょうか。AIが私たちの活動にどんな影響を与えるのか?これはアニメーション業界だけにとどまりません、創作活動を行う業界すべてに同じことが言えます。本当に目を見張るような状況が続いていて「もうすぐこんなことができるようになる!」といった将来性についてもよく耳にします。アニメーションスタジオを運営する事業主として、また監督としては、これからも人間の手によって生み出されるものへの尽力は惜しまないつもりです。決して量産されたものではなく、人間の体験を下地にした唯一無二の「声」の持つ力、それが人々が欲するものだと信じています。長編コンペティション部門『マントラ・ウォーリアー ~8つの月の伝説~』(タイ)一方で、ポジティブに作用するテクノロジーを見極めていって、自分たちも納得のいく方法で使っていくべきだとも思います。アーティストやストーリーテラーの生み出すものの価値を下げるのではなく、映画のストーリーテリングが伝わり、受け入れてもらえるような形で導入するのです。繰り返しますが、アニメーション業界には昔からよい時期もあればよくない時期もあります。どんな経済状態に晒されても、アニメーションスタジオは歯を食いしばって状況を乗り越えなければなりません。今後もかつてなかった問題に直面するでしょう。これから10年後、業界がどうなっているかは本当に予想がつかない。それでも人間とは太古の昔から常に表現したがっている生き物です。すべてのストーリーテラーが持つ「物語を語りたい」という欲求、それは未来永劫変わることはないと思います。長編コンペティション部門『アザー・シェイプ』(コロンビア)「第2回新潟国際アニメーション映画祭」は3月15日(金)~3月20日(水・祝)、新潟市民プラザ、新潟日報メディアシップ(日報ホール)、だいしほくえつホール、シネ・ウインドなどにて開催。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アリスとテレスのまぼろし工場 2023年9月15日より全国にて公開(c)新見伏製鐵保存会クラユカバ 2024年4月12日より全国にて公開©塚原重義/クラガリ映畫協會
2024年03月14日絵本の中にある電車を見つけた男の子がとった、まさかの行動……!絵本とおもちゃに"乗車"しちゃったーーー!!!(笑)。なんて豊かな想像力……♡@yoo_s2.7♬ オリジナル楽曲 - そちゃです。 - よるくま。※動画が再生できない場合はこちらのページでごらんください。メルヘンな世界観にほっこり♡絵本やおもちゃの乗り物を見て「乗ってみよう」って、ふつうは思いつかないですよね(笑)。ピュアな男の子の頭の中をのぞいてみたいです♡コメント欄には、「乗れた!立ち去った後笑った(笑)可愛いですね♡」「乗り心地はどうでしたか♡」「やられた……かわいすぎます(泣)」といった声が寄せられています。かわいらしい男の子の気になる普段の様子について、お母さんにお話を伺ってみました。──お子さんのご年齢、性格や普段の様子について教えてください。お母さん2歳4ヶ月、乗り物とお散歩とお歌が大好きです。人見知りをせず、散歩中は見知らぬ人にもよく挨拶をしています!最近はおままごとにもハマっていて、ママがキッチンに立つと「僕もやっていーいー?」と聞いてきます。元気一杯ではありますが、少し甘えん坊な気もします♡──お手伝いもしてくれるんですね♡新幹線などの乗り物好きなエピソードが他にもあれば教えてください。お母さん車好きな従兄弟のお兄ちゃんと遊んでから車と出会い、そこから乗り物好きが開花しました♡動画と同じくいろんな車や新幹線のおもちゃ、絵本に「乗ってみる!」と言って疑似体験をしています。「ママも乗っていいよ~」と言われることも(笑)。電車の中では、電車や乗り物の歌をなかなか大きめな声で歌い出すので、ちょっとドキドキです(笑)。──ママも誘われるんですね!そんなやり取りを想像しただけで口元がゆるんでしまいます(笑)。すてきなお話をお聞かせくださり、ありがとうございました。「よるくま。」さんのTikTokでは、男の子のかわいらしい日常が投稿されています。ぜひ他の動画ものぞいてみてくださいね!======================投稿主「よるくま。」さんTikTokyoo_s2.7(取材・文=齋藤 優子)✅おしゃべり上手なのに“あえて”○○だけ言わない男の子「笑いを分かってる!」✅「急げ急げ、逃げろーーッッ!」何この動き、かわいすぎる……♡ 掃除機の音が鳴ると必ず走り出す赤ちゃん!?✅「歯磨き」を巡るバトルが勃発!絶賛イヤイヤ期中の女の子と、終始ニコニコのワンちゃんの対比が面白すぎる♡
2024年03月14日35歳で出産してからの子育て期間中、私は自分のためにはお金や時間を一切使わず、子どものためだけに費やしてきました。そして私が50歳のときに子どもの義務教育が終わり、今までの押し殺していた欲求を取り戻すかのように、自分のために少しずつお金と時間を使い始めました。遺族年金の支給がなく、生活費を稼ぐ日々子どもが産まれて3年後、夫が病死をしました。そのとき、私は38歳。予想外にも、私は自分ひとりで子どもを育てなければならなくなったのです。夫が亡くなった場合、残された妻や子どもには遺族年金が支払われるのが一般的だと思いますが、わが家の場合、亡くなるまでのしばらくの期間、闘病していた夫を妻である自分の社会保険の被扶養者としていました。 そのため、夫の扶養を受けていたわけではないということで、夫が亡くなっても遺族年金が支給されないという事態となりました。それからというもの、私は生活費を稼ぐために必死で働き、乳飲み子を抱えながら夜中まで残業もこなし、時間的にも体力的にも非常にきつい思いをしながら、必死で子どもを育ててきました。どんなにきつくても、私が倒れてしまったら他に子どもの親はいない。絶対に自分が倒れるわけにはいかないので、体調を崩しても早めに薬を飲んだり病気休暇を取ったりしながら、なんとかやり過ごしてきたのです。そんなわけで、この15年間、自分自身に対してはまったくといっていいほどお金も時間もかける余裕がなく、貴重な時間とお金はすべて子どものために費やしてきました。子どもを立派に育てることに専念した15年私は、夫が亡くなる時点で決心をしました。「父親がいないからあんなふうになったと子どもが後ろ指をさされることのないように育てよう、むしろ、父親がいなくてもあんなに立派に育っていると言われるように、責任を持って育てよう」と。子どもが少なくともひとりで安心して行動できるようになるまでは、せめて義務教育が終わるまでの15年間は……と思って、自分が費やせるだけの時間とお金をすべて子どものために使いました。自分のことは一切後回し。自分の物は必要最低限だけあれば良い。それでも金銭的に厳しいときには、夫から買ってもらったブランド物のバッグや貴金属を泣く泣く売って、子どもの習い事や塾代に充てました。金銭的余裕もなければ時間的な余裕もありませんでした。平日はフルタイム勤務にワンオペでの育児と家事に追われ、休日は平日にやり切れなかった家事をこなしつつ、子どもの習い事の付き添いや大会の準備など、どこの家庭でもおこなっていることかもしれませんが、シングルマザーの私の場合、すべてひとりでおこなうので自分の時間なんてまったくありませんでした。子どもが手を離れて自分の時間を取り戻す子どもの義務教育も終わり高校生になると、子どもの交友関係も行動範囲も広がって、親との関わりよりも友人との関わりを重視するようになってきました。そこで、それなら私も自分のために時間を使おうという気持ちが芽生えてきました。しかし、あまりにも自分で自分のために時間を使うということを長い期間おこなってこなかったので、何をして良いかすぐには思い浮かびませんでした。試行錯誤した挙句、昔していたことを1つずつ思い浮かべて、できそうなものから試してみることにしました。そして、健康作りとして体を動かせるようなものということでランニングを、芸術系のものを1つということでピアノを、海外旅行で楽しめるようにということで英会話を始めました。昔少しかじっていたものばかりですので取っ掛かりやすく、なんでもハマリやすい私は一気にそれらにかける時間が増え、もはや家事や子ども関係のことにかける時間が足りなくなってしまいました。これまでとは一変して、自分の趣味の合間、もしくは睡眠時間を減らして家事や子ども関係の用事をするようになってしまったのです。でも、もう手を広げてしまった以上、止められない状態になっています。まとめ子どもが生まれてから義務教育が終わるまで、子どものためにお金も時間も費やしてきたおかげで、子どもはひとり親でもしっかりと育てくれました。あとは子どもの自主性を育てるためにも、今までとは違って少し遠くから見守ろうと思っています。一方、あまりにも長い間、自分を後回しにして生きてきたので、自分自身の人生としては空白の15年間になっていました。今、スポンジが水を吸収するかのように、自分の時間を取り戻そうとしています。子どもが成人するまでは引き続き子どもにも時間とお金をかけつつも、これからは、自分のためにも時間とお金をうまく使っていけるよう、試行錯誤をしています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/山口がたこ著者/輝歩 (51歳)勤続約30年となる会社員を務める傍ら、ファイナンシャルプランナーとストレッチインストラクターの副業をこなすシングルマザー。
2024年03月14日藤井道人監督のNetflix映画『パレード』より、主題歌を担当した野田洋次郎(RADWIMPS)の特別インタビュー映像が公開された。日本における週間映画TOP10で2週連続1位を獲得、Netflix週間グローバルTOP10(非英語映画)で10位となり、多くの感動の声が寄せられている本作。そんな本作をよりエモーショナルに彩るのが、野田洋次郎(RADWIMPS)が書き下ろした劇伴音楽、そして主題歌の「なみしぐさ」である。SNS上では「エンドロールと共に流れる野田洋次郎の『なみしぐさ』が良すぎてボロボロに号泣。この映画を観たら、あの人も見守ってくれてるかなって思えて優しい気持ちになれる」、「映画における音楽の大切さを痛感した。エンドロールで『なみしぐさ』が流れ始めた途端、ぶわっと感情が押し寄せてきて、自分事となって涙が自然と流れた」、「何度観ても余韻が残るし音楽が好きすぎる」など様々な絶賛の声が寄せられている。この度到着したのは、そんな楽曲を手掛けた野田さんの、本作への並々ならぬ想い、そして長きにわたる貴重な制作秘話を語る、特別インタビュー映像。野田さんと本作でメガホンをとる藤井監督は『余命10年』(22年)からの盟友でもあり、この再タッグは本作の企画段階から藤井監督のラブコールによって成立したという。野田さんは脚本を大絶賛した上で「監督に対する信頼と愛がないと劇伴は出来ない。監督をどれだけ喜ばせられるかな?感動させられるかな?という事を第一に考えているので、そう思える人とじゃないと出来ないからこそ、藤井君はそういう人」と、自身が映画音楽を手掛ける上で大切にしているポリシー、そして監督との相思相愛な関係性を明かした。また自身において初めての“配信作品”の音楽制作において「Netflixで流れる作品なので求められることがいくつかあると思った。家の色々な環境で、もしかしたらスマホで視聴されるとなると、ものすごい音響で流れる訳ではないからこそ、今までの劇伴とは違う作り方をした」と、彼ならではのものづくりへの徹底されたこだわりが垣間見えるエピソードも興味深い。そんな長きに渡る制作過程をふり返り、悔しさを滲ませながらもやりきったと話す野田さんは「凄くかけがえのない作品に出会えた。その一部になれた事が誇らしかった」ともふり返り、「これは誰にも任せたくなかったと思ったし、俺以外の誰がこの音楽作るんだよって出来上がった時に思ったし、これは一生自分にとっての誇りになる作品」と、作品への熱い想いを滲ませた。また、年齢を重ね焦燥感を感じていると話す野田さんは「あとどれだけ(音楽)を作れるんだろうか」と、音楽に対し貪欲でどこまでもひたむきな姿勢も覗かせた。「10代の頃から死を引き合いに出して、“生”を歌ってきた」と話す野田さん。そんな彼だからこそ生み出せる、唯一無二の楽曲たちが惜しげもなく散りばめられた本作とあわせて、注目してほしいインタビュー映像となっている。Netflix映画『パレード』はNetflixにて独占配信中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2024年03月13日妊娠後期のあるあるエピソード……!妊娠後期に入るとお腹の赤ちゃんの動きがダイナミックになってきますよね! 大きく波を打つようなお腹の動きに驚くことも。距離感がわからなくなり、家族みんなでバインッバインッ(笑)とっても共感です!コメントでは、「私も今8ヶ月で、謎の胎動に『大丈夫か?』と不安です笑」「内側から蹴られ、皮膚越しに足の裏が見えた事あります」などのママたちの声が。わさびさんは、「胎動が激しすぎて痛い」とコメントしていました。わさびさんの漫画はInstagramとブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪(文:マイナビ子育て編集部)おすすめ子育て漫画、まだまだあります!✅【漫画】保育園の連絡帳に爆笑!! 保育士さんたち実はめっちゃ面白いな……?✅【漫画】寝るときの子どもメチャ尊すぎるな…! 可愛さ爆発で泣きそうになるマンガ✅【漫画】それマジでフラグだから!! ちょっとヤメてほしい同僚の一言「お熱出なくてよかったですね!」すると……「保育園からお電話です」インスタグラマーわさび名古屋市在住のイラストレーター。2017年生まれの娘と2019年生まれの息子との、慌ただしくも愛おしい日々を漫画にしてInstagramやブログに描いています。2024年3月に第3子出産予定。著書に大人向け絵本「きのうのあなたと手をつなぐ」がある。ブログ:いとちゃんとうりくん→記事一覧へ
2024年03月13日4人に1人が引越しや転勤に伴う保活を経験メインビジュアル株式会社コドモン(本社:東京都港区、代表取締役:小池義則)は、1月下旬に引越しや転勤に伴う保活を経験されたメディア記者の方とコドモンメンバーをお呼びして、「引越しや転勤に伴う保活の課題」をテーマとした対談インタビューを行い、2月には保活に関して保護者向け調査を実施しましたので公開いたします。待機児童数が落ち着いても、保活の負担軽減になるのか令和5年4月における保育園での待機児童は2,680人と5年連続での最少という結果でした(※1)。この背景には、共働き世帯の増加による保育園の受け皿拡大だけでなく就学前人口が減少していることが考えられます。しかし、一部の地域では申し込みが集中するなど保育需要に偏りがみられ、政府は令和3年度からスタートした「新子育て安心プラン」に基づいて引き続き待機児童解消のための取り組みを進めていくとのことです(※2)。2024年2月にはこども家庭庁より、保育所への入所申請が2026年度からオンラインでできるようになることを目指して全国の自治体で申し込み内容を統一し、スマートフォンなどがあればウェブ上で手続きを完結できる仕組みをつくることが発表されました。一方で、待機児童の解消は重要ではあるものの、それだけでは保活自体の負担が軽減されたとは言い切れないでしょう。保活を始める子育て世帯は、入所申込が開始する前から自治体とのやり取りや園との調整のために膨大な時間と労力が必要となります。入所申込のDX化も未だ道半ばです。それに加えて、引越しや転勤の必要性があった場合、引越し先での保育園を探すためにイレギュラーな対応が求められます。2024年2月に実施した保護者175名を対象にしたアンケートでは、25.1%が「引越しや転勤に伴う保活を経験したことがある」と回答。そのうち86.4%は「とても大変だった」もしくは「少し大変だった」と回答しています(※3)。苦労した点として以下が挙げられています。・子育てしながらの引越し作業(86.4%)・各自治体への電話・訪問でのやり取り(68.2%)・保育園への問い合わせ作業(59.1%)・希望の保育園に入れなかった(43.2%)また上記のアンケートでは15.9%が「自分が退職する必要があった」と回答しています。共働き家庭が7割を超えた今、ライフスタイルの異なる時代背景をベースに成立していた企業の転勤制度も再考が必要と思われます。企業が社員に転勤の辞令をだすと、想像以上に社員とその家族に負荷がかかっている可能性が高いです。多様な働き方が推奨される時代において、企業は社員自身だけでなく、その社員のパートナーのキャリアや子どもにも大きな影響があることを理解する必要があると考えられます。引越しや転勤に伴う保活を経験されたことがありますか?引越しや転勤に伴う保活は大変でしたか?※1 こども家庭庁 「令和5年4月の待機児童数調査のポイント」 ※2 こども家庭庁 「新子育て安心プラン」 令和2年12月21日公表 ※3 2024年2月株式会社コドモン実施調査「引越しや転勤に伴う保活の課題」について経験者座談会*メディア関係者 A様*ハフポスト日本版ニュースエディター 相本 啓太様*株式会社コドモン コーポレート統括部 ゼネラルマネージャー 北原 恭子*株式会社コドモン プロダクト開発部 リプレイスグループ モバイルリプレイスチーム 重田 桂誓*聞き手コドモン広報■誰にでも起こりえる保活の負担-今回は「引越しや転勤に伴う保活の課題」について経験者のみなさまのお話をおうかがいします。「待機児童問題も落ち着いたし保活しやすくなっただろう」というところで思考停止することなく、誰の身にも起こりうる転勤や引越しにおける保活・育児では、今でも保護者や子どもの負担になっていること、そして子育てを取り巻く環境や制度の課題について考えていきたいと思います。社内でも「保活があるため引越しを断念した」というメンバーもおり、転勤や引越しによる保活は非常に課題だと感じています。それではまず、自己紹介をお願いします。メディア関係者A(以下、A):現在テレビ局で記者をしていて、東京に引っ越してきて6年目になります。大体弊社は地方局で下積みをして、その後東京に転勤というのがスタンダードなキャリアなんですが、私は地方局にいるときに子どもを授かりまして、そのとき夫が東京に単身赴任だったので3人の子どもを地方でワンオペで育てていました。そこからやっと自分のキャリアが実ってきて、「さあ東京に異動するぞ」と、子どもを連れて転勤となったときに保活の壁にぶち当たりました。壁というのは、行政の制度の壁と、企業も含めた社会全体の壁と2つあります。特に企業においては、家計の主たる男性が働いていて、そこに女性がキャリアを合わせて引っ越すというのを前提とした制度になっていると思ったんです。一方で、保育園は男女ともに働いて子どもを家庭で養育できないことを想定に制度を作っているので、転勤制度とのミスマッチが生じているんですよね。女性も男性と同様にキャリアを積んで転勤が生じる可能性があるということを想定したものになっていないので、道なき道を切り開いていかないと、自分が働く環境も子どもを育てる環境も整えられない社会になってるんだという壁にぶち当たったという経験があります。こういった問題意識から5年くらい前に転勤に伴う保活の壁をテーマに記事を書いたんですが、当時は同じような状況の方はあまりいなかったけど、だんだん増えてくる中で、別に女性に限らず男女の働き方の課題に変わってきていると感じています。後ほど詳しくお話しできたらと思います。よろしくお願いします。相本(以下、相):ハフポストの相本と申します。保活の話の前に、私は育児をするために新聞社を辞めて、今ネットメディアにいる経緯がありまして、そのことについてお話しさせてください(※)。2013年に新聞社に入社して記者を続けてきて、子どもが生まれたのが2021年の4月でした。当時は社会部に所属し、警視庁捜査1課担当というハードな仕事をしていたのですが、子どもが生まれる2ヶ月前にリーダー役を務めることになりました。そこで、今となってはとても反省してるんですけども、パートナーに1年間育休を取ってもらったという経験があります。その後、子育てと仕事の両立のために育休を取ろうとしましたが、リーダー役を途中で放棄することはあり得ないという風潮がありましたし、代わりの記者はおらず、仕事が属人化していたので、結果的にパートナーのキャリアを終わらせる一歩寸前までいってしまいました。そして、夫婦で話し合い、子育てはずっと続くという観点と、2人がキャリアも子育ても妥協せずに生活するために、まずは私が思い切って環境を変えようと、退職したという経緯になります。辞めた後、パートナーが育休明けに北海道に転勤することになり、そこで1回目の保活が始まりました。さらにその半年後に、パートナーの転職をきっかけに北海道から東京に戻ることにしました。そこで2回目の保活を経験しました。詳しくは後ほどお話させていただきます。よろしくお願いします。※ 相本記者の実体験を執筆した記事「妻の育休期間が終わればどうすれば……」私が新聞記者を辞めた理由は「子育て」だった(2022年10月17日)「妻の育休期間が終わればどうすれば……」私が新聞記者を辞めた理由は「子育て」だった : 北原(以下、北):コドモンでコーポレート統括部のゼネラルマネージャーをしております、 北原です。私は子どもが2人いまして、 前職に勤めていた2021年の2月にパートナーの会社の都合で名古屋への転勤の辞令が出まして、2021年4月名古屋に転勤して今も名古屋に住んでいます。転勤の辞令が出たときには長男が2歳になる少し前で、土地勘のない名古屋で住居探しと保活を同時にやらなきゃいけない状況になりました。家が決まらないと保育園の申し込みもできないので保育園を探しながら家もどこに住むかというのも同時にやっていてかなり苦労しました。リモートワークが可能な会社だったので、仕事をしながら名古屋と東京を5回くらいは往復したと思います。2回目の保活とはいえ、往復しながらの保活はなかなか大変でした。さらに東京と名古屋を往復している間に2人目の妊娠が発覚しまして、体調が悪いのは忙しいせいだと思ってたんですけど実は妊娠していたということがわかり、つわりと戦いながらの保活はもう本当に記憶がないぐらい大変でした。詳しくまた今日お話しできたらと思ってます。よろしくお願いします。重田(以下、重):コドモンでエンジニアをしている重田と申します。いま4歳と2歳の2人の子どもがいます。以前の職場に勤めていたときの話になりますが、2021年の4月に第2子が生まれたことをきっかけに保活と引越しを考え始めました。当時、1人目は保育園に入れてなかったんですけど、第2子が生まれるとなると当然パートナーは出産のため入院することになります。そのとき初めていわゆる「ワンオペ育児」を経験しました。1人で1日中子どものことを見るのは初めてで、すごく大変だと実感して、これは保育園に頼らないとやっていけないなと思いました。同時に、当時マンションの3階に住んでたんですけど、エレベーターがなかったんですね。子どもが2人いるなかで階段を上り下りするのは無理だというのがあって、引っ越しせざるを得ない状況になりました。なので、いい物件を探すと同時に、保育園に入りやすいエリアってどこなんだろうというのを調べていました。当時パートナーは働いていなかったんですが、仕事をしてない状況でも2人子どもがいて大変だったら保育園って申し込めるんだろうなって思ってたんです。だけど実は、共働きじゃないと入れないとそこで初めて知って。ただパートナーも働き始めたいっていう気持ちはあったので、初めは契約社員だったり短めの時間でも働きやすいところにって思ったんですけど、そうすると入所の点数が全然足りなくて、、それで焦って、こういうときどうやって保育園探したらいんだろうって、全然わかんなくて色々苦労したという経験があります。具体的には後ほど詳しくお話させていただきます。今日はよろしくお願いします。座談会の様子■地方と東京勤務、計3回の保活を経験-ありがとうございます。転勤や引越しの経緯もそれぞれだと思いますが、具体的に大変だったことをおうかがいできますでしょうか。またそういった大変なことや課題っていうのを解決するためには、今の社会には何が必要なのか、というところも一緒におうかがいできたらと思います。A:私は子どもが3人おりまして、それぞれのタイミングでそれぞれの保活がありました。1人目の子どもが生まれたとき地方支局に所属していて、同じ会社のパートナーは別の地域で働いていたんですね。これはうちの会社の課題だと思うんですが、夫婦を同じ勤務地にさせないという暗黙のルールがあったんです。なので必然的にワンオペになるんですが、1人目のときは育休中だけ夫の赴任地にいて、仕事に復帰するときに地方に戻るため遠隔で保育園を探さなければいけないという苦労がありました。2人目のときも同じように育休中にパートナーの赴任地に行きました。そしたら今度は、引っ越すのであれば保育園を一回退所するように言われたので、1人目が保育園を辞めて、私の仕事は地方に籍を置いたままパートナーの赴任地に行き一緒に暮らしました。一度保育園を辞めてしまったので、地方に戻るにあたってもう一度保活をすることになったんです。だけど、このまま転勤によって人生設計が立たない生活から脱したいと、当時大学院に進学して資格を取ろうと思って受験して、育休中に合格したんですけど、今度はそうすると学生の身分で東京で入れる保育園がなくて。共働き前提なので学生は点数が低く、仕方なしに、大学院は断念して復職することにして福岡で保活し、なんとか保育園に入れました。保活があったために大学院を諦めキャリアチェンジに失敗したというのが、2人目の保活でした。3人目の保活のときは、3人の子どもを連れて地方から東京に転勤することに。当時の東京は待機児童激戦区でした。住民サービスである保育園は当然住んでいる自治体の住民が優先で入れるので、遠隔で挑戦しなければいけないという苦労が生じて、保育園が見つからないと住む場所は決められないけど、住む場所がないと保育園は見つけられないという、 みんなが経験するジレンマに陥いりました。3人の保活を経験して、体力的に大変だったと感じるのは、3人目の東京に転勤するときだったんですけど、心理的に辛かったのはやっぱり2人目のときで。キャリアチェンジに失敗して、大学院に行きそびれたっていうのは、今もちょっと心のどこかに引っかかっていて、もう少し子育てが落ち着いたら再チャレンジしたいなとは思ってます。じゃあ社会をどうしたらいいのかなっていうのは、やっぱり大前提として男女ともにそれぞれ夫婦が対等にキャリアを築かなきゃいけないという想定に社会がなっていかなきゃいけないと思います。女性が働くっていうのがイレギュラーだった時代に、 家で見るべき子どもを見れないから、保育園がその地域で自治体サービスの福祉として代わりに子どもをみるという想定を今でも引きずってるから、だから、自治体間連携ができてないし、女性のほうがパートナーのキャリアに合わせて動いたら今度は仕事を持ってない無職に陥るから保育園に入れないし、キャリアも築けないしって、あらゆる弊害が生じるということを感じました。最近ではこども誰でも通園制度の導入が検討され、働いていても働いていなくても保育園に入れますっていう制度に転換しようとしてるので、それはどんどん進めていただきたいと思います。もう1つは、もう保育制度だけいじってもしょうがなくて、会社が転勤を命じたら実はその相手のパートナーの人生を犠牲にしてたり、もしくはそのパートナーの会社側の福利厚生に実はただ乗りして見えないところでフリーライドしてる人がいるんだぞっていうのをみんなが認識すべきと考えています。■妊娠中に名古屋と東京を往復しての保活北:今のお話、本当に共感しました。私も保活は全部大変でしたけど、特に住むとこが決まらないと保育園が決められないっていうところが1番苦労したところで。パートナーの会社では共働きの子育て世帯が帯同して転勤するという事例がなかったみたいでして。制度も特段整っていなかったので、名古屋と東京を往復するところの費用補助については2回までだったところ5回往復して半分以上は自己負担でした。あと、結局保育園自体が多く、空きがあり入りやすい名古屋の中心の地域に住むしかないので、住宅補助制度の条件と全然金額がマッチしなくて住宅補助制度を受けられず、全額自己負担になってます。あとは、私がリモートワークだったので、働きながらなんとか保育園を探したりとかもできたんですけれども、 フルリモートワークだとそもそもの点数が低いんですよ。在宅勤務なら家で子どもみれるでしょうっていう扱いをされてしまうんですね。なので、応募したところで入れるかわかりませんよ、認可外も探してくださいねと自治体から言われてしまいました。さらに自治体は認可外の情報は持ってないので自分で調べるしかなく、認可外の保育園にも見学に行く必要がありました。入れなかったらもうしょうがない、仕事を辞めるしかないという覚悟でした。転勤する人のパートナーに対しての制度が整ってないところは行政も企業も課題としてあると思います。最終的に仕事を辞める選択をしなくて済んだのは幸いだったんですけれども、結構周りの方の話を聞いてると、退職されている方が多かったりするんです。結局どちらかが犠牲になり仕事を辞めなければいけなくなることを、行政も企業も理解して変わっていく必要があると思います。■保育園が決まらないと引っ越せない、引っ越さないと保育園が決まらない重:私も同じく、保育園探しと引越し先探しを並行してやるときに、どうしたらいいか分からずすごい苦労しました。子育てを快適にするために引越したいのに、引越した先で保育園に入れなかったら本末転倒ですよね。なので、どうしても保育園に入りやすい引越し先を探したいっていうのがあって、どう探したらいいかなっていうのを考えました。最初は自治体ごとの待機児童の数が参考になると思ったんですけど、自治体ごとに数字が出ていても結局市とか区でまとめられてると実態が見えなくて。結局地図を見て、通えそうな保育園を一つひとつ入りやすいのかどうか見ていくしかないなっていうのが大変でした。色々試行錯誤して役所に電話したり、直接話を聞いたり、最終的には、昨年度の入所倍率や入所者の最低指数っていうものがデータとしてあるので、そういうところを参考にすれば、おおよそ入れそうかどうか当たりがつけられるなっていうのにたどり着きました。ただ、すべての人がそこまでたどり着けるとは限らないので、もっと分かりやすく情報として出てるといいなと思います。入所者最低指数に関しては、自治体によってはウェブサイトでデータを公開してるんですけども、 役所まで行かないと教えてくれないところもあったので、まずそういうデータをちゃんと公開するところから始めて、それを分かりやすい形に加工して表示するところまでやってくれたら嬉しいなって思います。あと最初に話したのですが、僕は恥ずかしながら2人目の子どもが生まれるまで1人で子どもの面倒を見るってのはすごい大変だって実感できてなかったんですね。そのときに初めて危機感を持って保育園探さなきゃっていうのに気づきました。妊娠とか、出産、産後のことについては、比較的行政からプッシュ型の支援があるのに対して保育園に関する情報って全然プッシュ型ではこなくて、自分で取りに行かないといけないっていう感覚があります。例えば双子が生まれるとか、子どもが2人目、3目とか、そういった大変になるような状況がわかってるんだったら、プッシュ型で教えてほしかったなっていうのを思いました。引越し準備中とか一時保育が使えたらいいなとも思いましたが、色々調べて電話したり、預けるための準備もいるなと思うと、忙しいなかで自分から情報を取りにいくのは限界があると思いました。なので、プッシュ型の情報配信がもっと増えてほしいです。■保活は「地取り取材」相:みなさんにもう網羅的におっしゃっていただいて、本当にその通りだととても共感します。色々課題がありますが、前提として転勤そのものがもうすべての元凶だと感じたのと、保活は完全に「取材」でした。しかも、取材の中でも「地取り取材」で、足を使って電話かけまくってという取材と一緒だなと思いました。順番に説明すると、北海道での保活はパートナーの転勤が始まりで、私たち夫婦はなるべく転勤はしたくないと思っていたのですが、行かざるを得ない状況になりました。ただパートナーの両親も働いてますし、結果的にワンオペになってしまうんじゃないかと思ってたんですが妻の両親も最大限のサポートをしてくれ、私が転職で今の会社に入って北海道からリモート勤務も可能ということだったので、私が2週間北海道に滞在して、その後東京に戻って2週間生活して、また北海道に行ってという感じで過ごしていました。保活自体も妻の両親の協力もあって保育園に入りやすい地区で住居を探してなんとか無事に保育園に入ることができました。その後、パートナーが興味があった分野に転職も決まって、勤務地が東京だったので東京に戻ることになりました。そのとき、パートナーと子どもは北海道にいたので、私が東京で保活をするという状況になったんですけど、ここからが本当に「取材」でした。主にパートナーが東京都内の23区、その他の市町村にも網羅的にまず電話をかけていきました。元々東京で馴染みがあって住んでたところは、保育園には入れないっていうのがわかっていたので、ちょっと都心からは離れてるけどその地域が保育園に入りやすいということで住むと決めました。あとはみなさん言ってましたが、保活と不動産を同時並行してやりながら、ここだったら保育園に入れそうだという地域を選んで不動産を契約しました。そこから保育園見学で、私が東京にいるので3~4箇所回ったんですけども、1日に3つ4つの保育園を見学できるようにはもちろんならなくて、数日に分けて行きました。なので不動産と保育園の見学で、計10日以上は午後休を取ったり昼休みちょっとだけ抜けますとか言ったりしてなんとかやっていました。これは、転職したからこそ私がそうやって動けたっていうのは大きかったです。難しかったという点で言えば、やっぱり「保活は取材だった」という点で、ガンガン電話かけてその地区に行って、見学して、役所も訪れてっていう、これはやっぱり時間がかかるわけですね。何日間かやっぱり必要になるし、共働きで働きながら転勤もありながら、これができる人っていうのは非常に限られているのかなって思います。じゃあこれどうしたらいいのかなって考えたんですけど、これが現実的かどうかちょっとエンジニアじゃないからわからないんですけども、何十回と電話して入れそうなところを選別していくんじゃなくて、プラットフォームみたいに画面で一覧で空きが何個あるかとか見れるようなものができたらいいなと思います。大体ここに住めば保育園入れるんじゃないかなっていうのがわかるようになればかなり負担も減ると思ったんです。A:相本さんのお話、ものすごく共感しました。もう保活は完全に取材ですね。地取り取材。1回目で出てきた窓口の人が担当じゃなくて答えられなかったら課長を出してくださいとお願いするみたいなのって、もう本当に取材スキルで、これをすべての人がやるのはやっぱりおかしいと思いました。本当におっしゃるように、プラットフォーム化してほしいなっていうのは私もすごく思ったんです。あとは重田さんがおっしゃってたみたいに行政からプッシュ型で情報が出てこないっていうのもすごく共感しました。自分から情報取りに行かないと出てこないのなんでだろうって考えたんですけど、政府はすべての人に対してサービスをしていきますが、保活は共働き想定で全体の中の一部の人たちだっていう認識だから全員に対してアプローチする感じで情報を出してこないんじゃないのかなってすごく 思いました。なので情報も標準化しないで、自治体ごとにバラバラで、それもやっぱり保育制度が各自治体の責任で保育園の入所マッチングをする実施主体が自治体になってるせいだと思うんですよね。実施主体が違うにせよ情報を標準化してほしいと思うんですけど、じゃあなんでそれを標準化しないのかなって考えると、おそらく自治体がそれぞれ入所マッチングで忙しすぎて情報を出すところまで手が回ってないとかもあるのではと思って、お互い手を結ぶところまでいけてないのかなと思ってます。でも、せめて入所マッチングのところを自動化して各自治体の裁量ではなく楽なマッチングで負担を減らして、その分空いた余力でちゃんと情報を出すみたいなところをやってほしいって思います。■経験をもとに作成した「入りやすい保育園マップ」-ありがとうございます。入りやすい保育園を可視化するプラットフォームのお話がありましたが、まさに重田さんの作った「入りやすい保育園マップ」がそれにあたると思いました。ぜひ重田さんご説明いただけますでしょうか。入りやすい保育園マップ入りやすい保育園マップ : 重:プラットフォームがほしいというのはまさにその通りだなと思って、僕自身も保活の大変な経験から入りやすいところを探しやすくしたくて、友人と2人で「入りやすい保育園マップ」を作りました。こちらデータは現在古い状態になってるのですが、地図に保育園の位置がわかるようにマーカーが表示されています。マーカーの色が鮮やかな濃い青からだんだん薄くなる3段階あるんですけど、これで入りやすさを表現してます。濃い青が入りやすくて、薄くなるにつれて入りにくいことを示してます。これはどうやって表示してるかというと、保育園の前年度の申し込みした人の入所者最低指数、つまり入れた人がどれくらい低い点数でも入れたかっていうのを参考に入りやすさを色分けして表示してます。なのでこれを見るとパッと色で自分の引っ越し先とか住んでる場所の近くに入りやすい保育園があるのかわかるようになっています。オープンデータといって、各自治体が公開してるデータがあって、たまたま港区だけ入所者最低指数を公開していたのでなんとか作れたんです。最初は港区だけが公開してくれてる状態だったんですけど、後に台東区の方ともちょっとやり取りさせていただいて、情報を出してくださったりとか、中央区の方で個人でデータを集めてエクセルで見れるような形にしてくださってる方がいらっしゃって、そういった方からの情報提供を受けて、中央区にも対応したりして、広がっていきました。だけどやっぱり、自治体のデータが必ずしも毎年新しいものに更新されるわけじゃなかったり、データの形式がバラバラで対応が大変だったりするので、現時点では少し古めのデータが表示されてる状態になってしまっています。本当はこういったものが全自治体に広がって、入りやすさが分かるだけじゃなくて入所の申し込みとかまでできるといいなとは思ってるんですけど、まだまだそこまでのサービスは世の中になくて。やっぱり自治体側の持ってる基幹システムのデータとどう連携するかとか、自治体ごとに入所者の選考の仕組みがバラバラだったりとかするので、そこを統一したプラットフォームを作るというのは長期的には絶対やった方がいいと思うんですけどまだまだ難しいところとかがあってすぐにはできないんだろうなと思います。入りやすい保育園マップA:中学受験だと各学校が出願者数と募集人数を公表してるわけですよね。それを民間の塾が取りまとめてたりしてますが、保育園の場合は各園ごとじゃなくて自治体が材料を握ってるから取りまとめとかできないのかもしれないですけど、自治体もデータ持ってるはずなので入所マッチングのためのデータ開示とかできないのですかね。ちょっと厳しいですかね...自動でデータが出力されて公開されるみたいなシステムにできないのかなと。重:おっしゃる通りで、こういったことは技術的には全然できることだなと思います。ただネックになるのは、予算とか誰がリーダーシップ取るのかみたいなとこだと思うんですよ。ちゃんと全体の枠組みを設計して推進すれば、実現できると思うので本当にもったいないなって思います。相:重田さんに共有していただいたマップ、当時私たち夫婦が保活をしていたときに、パートナーがGoogleのマイマップを作ってどこの保育園が入りやすいっていうのをピン止めしてたんですね。私がそれをみて足で稼ぐためにそのピン周辺を歩いて、不動産屋探して、家を見つけて、保育園に行って、さらにその保育園で本当に0歳児クラス入れますかねみたいなことを園長先生とかに聞いて、多分うちは大丈夫ですよっていう情報をまた集積してくみたいなのを繰り返していました。だからやっぱり見える化っていうのは非常にやりやすかったなっていうのと、逆に言えば夫婦で共働きで子育てしながらここまでやらなければならないというのが、やっぱり非常によくないと思ってて。だからこの重田さんが作られたマップ、今一目で見て、うわ、すごいなと思いました。例えば自分が昨日まで思い描いてたのが、先ほど言ったようなプラットフォームがあり、「夫婦共働き」「何歳児クラス入園希望」といった情報をタブでクリックしていけば、大体どこの保育園が入園できそうというのがわかるような技術があればいいなと思ってて。今重田さんも可能だっておっしゃってたんで、実現していけばいいなって思ったし、今までの話を聞いて、やっぱり1番思うのは私とかAさんとか、我々は記者という職業で人に会いに行って話を聞くとか、電話をするとかっていうことに慣れてはいるけど、全員がそういう職業ではないですよね。だから情報を取りに行くっていう姿勢を多くの人にさせてるっていうのが本当によくないことだって今日改めて思いました。■ジェンダー、多様性、働き方、すべて子育てに関わるーこういった保活の課題の中で、子どもがいる女性が男性同様に働いてキャリアを築くことの難しさや男性も女性同様に育児に関わることが難しいなどのジェンダー不平等を感じた経験があれば教えていただきたいです。またそれらを解決していくために今の社会には何が必要でしょうか。北:そうですね、転勤とかに関わらず、私はリモートワークができたことで転勤に伴って仕事を辞めなくて済んだなと思っているので、働き方の柔軟性が整っていくといいなって思います。そうすることで保育園のお迎えや子どもの用事で仕事を中抜けするなどが制度的にも社会的にもしやすくなるといいなと思います。男性も女性も、子どものお迎えなどにあわせて帰宅できるようにすると育児の負担が偏ることもないのかなと。今私は名古屋に住みつつ月1回ぐらいは東京のオフィスに出社してて、2泊とかの出張でも子どもをパートナーに預けることができています。これはパートナーの会社が比較的働き方が柔軟という点があるので、お迎えに行く時間に帰宅できたり、週1日はリモートワークできたりするので、お互いバランスよく働けてると思います。私が泊まりで出張しているという話をすると、周りからは「そんなことうちではなかなかできない」ということを言われることも多くて。子どもがいても働きやすい環境があることに今は感謝してますし、社会全体でそういう会社が増えていくといいなと思います。A:私も冒頭に言ったように、男性が主体で働いてその妻である女性の方はキャリアを男性に合わせていくっていうのが想定されてる会社、まだまだあると思います。でも、今私が勤めている会社なんかはボトムアップですごく変わってきていて、相本さんのように子育てのために転職をしたとか、重田さんのように今までは家探し・保育園探しって女性の方が担うことが多かったけど、男性の方が主に担当しているとか、弊社でもどんどんそういうふうになってきています。上は変わらないけど、下からボトムアップしていく必要があるのかなと思ってます。今まで妊娠とか出産とかがすごく私的なことだから、個人の責任でやれっていうことに社会がなっていたと思います。自己責任にせず、会社も社会も個人の努力にフリーライドするのではなく、子どもを生むことや子育ては社会全体で向き合うべきことで結果的にこの社会を保つために絶対に必要なことなんだっていう認識をもっと持っていただきたいです。この認識を持つことで、さっきも話したような本当はやればできるはずの情報のアウトプットをするみたいなところをもっとやる気になっていただけるんじゃないかと思いました。重:みなさんと被る部分もあると思うんですが、やっぱり働き方の部分が重要になってくると思います。僕自身はIT系の業界で特にウェブサービスとかスマホアプリとか作ってるような業界にいるので、リモートワークもできるし転勤もなかったり、育休も取りやすい状況があったり、恵まれている環境ではあるなと思いました。こういった働き方の柔軟性っていうのがすべての人たちに広がっていくようになるといいなって思います。もう1つは、僕自身、2人目の子どもが生まれたときに、上の子を1人で育児をしてようやく子育ての大変さを実感して「これをパートナーに任せているだけではまずい」っていうのに気づいたっていうのがあります。なので、朝から晩まで1人で育児をしたことない男性がいたら、その大変さを1回経験してみることで課題の強さ、みんなの困り具合がしっかりわかって、解決していこうって思えるのではないかと思います。現状、政治の場や企業でルール策定に関わっている方は男性が多いので、そういった方たちが、子育ての大変さを実感することが大事かなと思います。相:自分は前職を辞めたきっかけが子育てでしたが、当時はやはり周囲の男性の同僚で育休を取ったりしてる人はほとんどいなかったです。子育てや家事は基本的には、主婦とかパートタイムの妻が担ってるっていう状況の人が多かったです。それぞれの家族の形がありますからそれが悪いというわけでは全くなくて、いまは共働きの家庭も増えている中で、家族のあり方が「女性が家庭で男性が外で仕事」という1つの形だけではないというのを、企業も分からないといけないし、 ジェンダーとか多様性とか働き方とか子育てって、なんか全てが全部絡み合ってると思うんですね。じゃあどうしたらいいんだろうって思ったときに、Aさんも言ってたようにやっぱりボトムアップというのが非常に重要だと思ってます。国というより、もう経済界が動いていかないといけない。さらにその中でも、ボトムアップ。社員たちがどんどん声を上げていかないといけないと思ってて。私は今、働き方の取材も子育ての取材も結構してるんですけど、その中で在庫分析クラウドを提供する「フルカイテン」のCEO・瀬川直寛さんが言ってた言葉ですが、20代で24時間働ける男性しか活躍できない会社、そしてそのような人しか評価しない会社、つまり画一的な働き方と画一的な評価しかできない会社っていうのはどんどんなくなっていくだろうし、これから子育てだけじゃなくて介護もあるわけですよね。子育てと介護とを両立する社員っていうのが確実に増えてくるので、20代で24時間働けますよという人だけじゃない。子どもがいたり介護していたり、どんなライフステージにあっても全員が働ける環境というのが多様性の実現であり、働き方改革だと思ってます。なので、そのような会社がどんどん生き残っていけば、社会全体も変わってくるんじゃないでしょうか。逆にそうじゃない会社は危機感を持って、自分たちが変わらないと、優秀な人材もこないんだということにもっと気づくべきだと思います。A:お話しをうかがっていて思ったのですが、今まで働いていて子育てしている女性って企業の中でマイノリティだと思ってきたんですけど、 そうじゃなくて、子育てという人生における大事な局面において働き方とか調整しようとしてる男性って、もっとさらに大変な立場にいると思うんですよね。女性が女性のキャリアだって言っちゃうんだけれども、そうじゃなくて、子育てしている男性が企業の中でマイノリティで、まだまだ育休とりたいとか、お迎えで早く帰りたいとか、そういったことを言いづらい立場にいるっていうところも、目を向けていかないといけないなと思いました。相:「共働き子育て世帯」に特化した転職サービス「withwork」を運営する上原達也代表に取材させていただいて記事にしましたが(※)、共働き世代を対象にした転職サイトに、半年間で男性の登録者数が5倍に増えたというデータがあるんですね(当時)。これ結構ニュースだなと思って書いたんですが、これが何を指してるかというと、やはり男性でも子育てのために転職をする、 自分のキャリアを変えていくっていう選択肢を取る方がどんどん増えてきてるという話なんですね。もちろんキャリアを諦めるんじゃなくて、キャリアアップもしつつ、子育てもやりたいという男性が多いみたいで、それが5倍増という登録者数に表れているのかなと。こうやってどんどん社会も変わってきているということを、メディアの記者である我々が発信して情報を積み重ねていくことも社会が変わっていくきっかけになるのかなと思います。※ハフポスト 相本記者執筆「育児で転職する男性は『あなただけではない』。ワーキングペアレンツ特化のコンサルタントが見た『時代の変化』とは【続報】」育児で転職する男性は「あなただけではない」。ワーキングペアレンツ特化のコンサルタントが見た「時代の変化」とは : ーみなさま、ありがとうございました。弊社も、子育てしやすい会社でキャリアアップしたいということで転職してくる方が男女関係なくすごく多くて、実際に子育てしながら働きやすい環境があるのは確かなので、そういう企業だからこそ、我々が発信していかなきゃいけない部分とか、声を上げてかなきゃいけない部分があるなっていうのは今日も強く思いました。今後も子育てしやすい社会になっていくように我々ができることをしっかり考えていきたいと思います。【株式会社コドモン会社概要】◆所在地:東京都港区三田3丁目13−16 三田43MTビル 3F◆資本金:68,250,000円◆代表者:代表取締役 小池義則◆WEB: ◆事業内容:子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。◎こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育・教育施設向けICTサービス「コドモン」の開発・提供。2022年度のサービス継続率は99.7%。2024年3月時点で、全国約18,000施設、職員約36万人が利用。全国約510の自治体で導入および実証実験の導入が決定。導入施設数・自治体導入施設数・契約自治体数でシェア1位※(2023年1月株式会社東京商工リサーチ調べ)。<<お問い合わせ・ご質問等>>株式会社コドモン広報 press@codmon.co.jp 080-7303-6026/080-4466-6738TEL: 03-6459-4318FAX: 050-3737-7471 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年03月13日今回は、人気のマンガをクイズ形式で紹介します!マンガのストーリーがどんな結末になるか考えてみてくださいね。イラスト:筝湖みう子どもが泣きやまないこの日は子どもの機嫌が悪く、何をしても泣きやみません。ぐったりした主人公は夫に助けを求めますが…。出典:愛カツ子育てに非協力的な夫出典:愛カツここでクイズその後、主人公はどうなったのでしょうか?ヒント!主人公は「肉体的にも精神的にもきつい」と感じました。友人に相談出典:愛カツ正解は…正解は「ワンオペに限界を感じた」でした。夫が子育てに協力してくれず、ワンオペに限界を感じていた主人公。そこで「肉体的にも精神的にもきつい」と友人に相談しました。すると友人は「じゃあ子育てのきっかけをあげるのはどう?」と一言。主人公が出かけている間だけ、夫に子育てを任せるというもの。考えもつかなかった作戦に「なるほどね」と目からウロコな主人公なのでした。※こちらは実際に募集したエピソードをもとに記事化しています。(愛カツ編集部)
2024年03月13日