こんにちは! 助産師のREIKOです。昨年12月29日、「厚生労働省が『母乳バンク』を全国的に整備する方針を固めた」という報道がありました。そこで今回は、母乳バンクについてお話ししたいと思います。 母乳バンクとは?「母乳バンク」とは、母乳がたくさん出るママが寄付した母乳(ドナーミルク)を、適切に検査、保管・管理をおこない、母乳を必要としている他の赤ちゃんに提供する仕組みのことを言います。ドナーミルクを提供されるのは、早産などで生まれた極低出生体重児(出まれたときの体重が1,500g未満の赤ちゃん)です。 現在、世界の50カ国以上で600を超える母乳バンクがありますが、日本の母乳バンクは昭和大学江東豊洲病院内の1箇所のみとなっています。その後、2017年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され,2018 年以降、ドナーミルクを利用するNICUは増加しているそうです。 母乳栄養のメリットは早産で生まれた赤ちゃんにも早産で生まれた赤ちゃんは体のさまざまな機能が未発達なため、呼吸器や消化器に合併症を生じる恐れがあります。なかでも新生児壊死性腸炎は、極低出生体重児や超低出生体重児(生まれたときの体重が1,000g未満の赤ちゃん)の約3〜7%に発症し、進行すると赤ちゃんの命に関わる恐れのある疾患の1つです。 母乳(特に初乳)には免疫物質が多く含まれるため、育児用ミルクより新生児壊死性腸炎を起こしにくいと言われています。また、新生児壊死性腸炎だけでなく、慢性肺疾患や後天性敗血症に対する予防効果,将来的な神経発達予後の改善など、早産で生まれた赤ちゃんにとってもさまざまな利点があるということが明らかになってきています。 早く赤ちゃんに母乳を与えたい! でも…。そのため、早い時期から赤ちゃんに母乳を与えたいところですが、赤ちゃんを産んですぐにたくさんの母乳が出るというママはあまりいません。そのため、低出生体重児用のミルクか他のママの母乳(もらい乳)を使用するという方法が取られます。 しかし、低出生体重児用とはいえ、やはり消化機能が未発達な赤ちゃんにとって人工乳は負担になってしまいます。また、もらい乳の場合は、他のママから提供された冷凍母乳を解凍後、加温して使用します。そのため、感染症のリスクが否定できないという問題もあり、もらい乳を実施していない施設も多々あります。 私が働いていたNICUでは、もらい乳が必要だと判断された場合、母乳を提供してくださるママの感染症の有無を確認し、母乳を必要としている赤ちゃんのママ、双方に個別で説明をおこない、同意書をとったうえでもらい乳をしていましたよ。 母乳バンクでの徹底管理母乳バンクで取り扱われる母乳はドナーからの提供によるものですが、ドナー登録にはいくつかの条件があり、指定された施設での検診が必要になります。母乳を提供する際にも家族を含めたその時点での健康状態の確認がおこなわれます。 そして、提供された母乳は殺菌処理の前に細菌検査をおこない、母乳に病原菌が含まれていないことを確認します。そして、62.5℃、30分の低温殺菌処理をおこない、その後、あらためて細菌検査で細菌がまったく検出されないことを確認し、冷凍保存されます。 このように徹底管理された母乳バンクのドナーミルクは、一般的に安全であると受け止められています。ですので、日本小児科学会でも早産・極低出生体重児の経腸栄養に関して、「自母乳が不足する場合や得られない場合,次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」と提言しています。 ドナーになりたいママはたくさんいるけれど…日本母乳バンク協会では、ドナー登録、ドナーミルクの殺菌処理、ドナーミルクの他施設への無償提供、地域の母乳バンク設立への働きかけ、研究などさまざまな活動がおこなわれています。このような活動に賛同するママたちも増え、ドナー登録をする方も200人を超えたとのこと。しかし、現行の母乳バンクではキャパシティの問題もあり、ドナー登録を制限しているそうです。 こうした状況の中、育児用品を取り扱うピジョン株式会社が、日本母乳バンク協会への経済的支援に手を挙げ、2020年春から会社の一部スペースを「東日本橋 母乳バンク」として使用することになりました。現在の母乳バンクが年間80人の赤ちゃんにしか対応できていないのに対し、新しい母乳バンクは年間200人に応えていく予定だそうです。 母乳バンクが全国に整備されるのはいつ?極低出生体重児を産んで、母乳を与えたいのに母乳が出ない(与えられない)ママにとって、母乳バンクの整備は朗報だと言えます。ですが、今すぐ実現する……というわけではないようです。 厚生労働省によると、まずは2020年度から3年程度、調査研究をおこない早ければ2023年度からの事業開始を目指すとのことです。調査研究の内容は、現行の母乳バンクにおけるドナーミルクの提供を受けた児の予後の追跡調査、諸外国での母乳バンクの運用と法的規制等の実態調査と整理、医療機関関係者・NICU児の親・一般の妊産婦に対する母乳バンクに対する意識調査などがあがっています。 過去には不衛生な状態の母乳をインターネット上で販売していたとして、厚生労働省や消費者庁から注意喚起がなされたこともあります。より安全な方法で安心してドナーミルクを活用できるようなシステムが全国にでき、1人でも多くの小さな命が助かるといいなと思います。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年01月15日出産後、夫との考え方にすれ違いが多くなったような気がする、夫の発言に幼稚さを感じイライラしてしまう、こういった状況は多くのご家庭で見られます。 出産したことによって自分でも気付かないうちにママ自身の考え方に変化が出てきていたり、ホルモンバランスの変調で心身に疲れが溜まっていたりするため、ちょっとしたことでイライラしやすくなっていることがひとつの原因です。さらには、出産時に変化の多いママと異なり、パパは通常の生活の延長であるため、なかなかママの状況を理解しにくい状態にあります。 結果と結論を大事にしがちな男性あくまでも一般論となりますが、女性のほうが男性より共感する力が強いといわれています。女性の友だちに話すと、自分のつらい状況をわかってくれるような気がするのはそのためでもあります。一方、男性は、共感するよりも、結果・結論を重視しがちです。たとえば、子どもがミルクを飲んでくれないということでママが悩んでいる場合、ママはいかに赤ちゃんがすすんでミルクを飲んでくれるかという過程や赤ちゃんへの共感を大切にしますが、男性の場合、おなかがすくまで放っておけばそのうち飲むだろう、というように飲めばOKと考えがちです。 ママとしては、それは雑なやり方のように思えて、イライラの原因のひとつとなることが多いでしょう。 目指していることは同じはず赤ちゃんが生まれる前は、なんとなく同じ育児方針かなと思っていた家庭でも、いざ赤ちゃんが生まれるとお互いの考え方ややり方に違いが見えてくるようになります。 想定と異なるということは育児以外でもよくあることです。現在は、ミルクのあげ方だったり、抱っこする時間だったりが問題になっていることが多いかもしれません。けれど、子どもの成長につれて、テレビやYoutubeを見る時間はどれくらいにするのか、お受験をするかしないかなど、その時々にどうすれば子どものために良いかを考えなければならなくなります。その都度、パパと同意見のこともあれば、わかりあえないことも多々あるでしょう。でも、異なる意見の場合、やり方が異なるだけではないでしょうか。子どもの幸せが目的であるのは一緒のはず。子どもの幸せを考えるからこそ、意見を出し合っているのだと思います。 そのときをやり過ごすことも悪ではない育児に正解はありません。ママにはパパのやり方が雑に思えても、もしかしたらパパのやり方が結果的には正しかったということもあり得ます。また、ママがイライラしているほうが赤ちゃんに悪影響の場合もあります。毎回、自分の思ったとおりにパパがやってくれないことに神経を尖らせてイライラしてしまうのではなく、今日はパパのやり方でやってみよう、とおおらかに接してみる日をつくってみてはいかがでしょうか。 大切な我が子。なんでも丁寧にやってあげなければ! とママは一生懸命です。でも、育児のやり方は何通りもあります。子どもの生命力を信じることも時には大切です。ひとつのやり方や考え方にこだわらず、パパの意見も取り入れていろいろと試してみてはいかがでしょうか。パパのやり方を真っ向から否定するより受け入れたほうが、パパもママの考え方を受け入れてくれる可能性が高くなるはずです。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2019年09月28日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「骨太の方針」です。掲げられた案件はスピーディに実行されます。「骨太の方針」とは、政府が毎年発表している「経済財政運営と改革の基本方針」の通称です。これが始まったのは2001年、小泉政権のときです。当時、官僚たちに利権が集中し、汚職などが問題になっていました。また、官僚主導の仕組みでは、思い切った政策をとろうとしても時間がかかり、抜本的な改革が実現しづらかったのです。そこで、政治家主導の流れを作っていこうと、骨太の方針を掲げました。当時はバブルが崩壊し、長引く平成不況のど真ん中。社会保障や税制の一体改革を柱とし、スピーディに大胆に実行していく新しい仕組みづくりをしようとしました。総理を議長とし、各大臣、学者や民間企業のトップ、有識者などから構成された経済財政諮問会議で検討された、国の税財政や経済政策の基本方針がまとめられます。小泉政権下では、郵政民営化や、不良債権をなくし、地方分権をどう進めていくかなどが話し合われました。安倍政権になってからは、法人税率の引き下げ、働き方改革、外国人の労働者の受け入れ拡大、プライマリーバランス(国の基礎的財政収支)の黒字化などが進められました。6月に決定した最新の「骨太方針2019」は内閣府のホームページに公開されています。「第4次産業革命による高度な経済、便利で豊かな生活が送れる社会の実現」「人生100年時代の到来を見据え、誰もがいくつになっても活躍できる社会の構築」と、最低賃金の引き上げ、男性の育休取得、ロストジェネレーションや65歳以上の雇用など、多岐にわたる案件が掲げられています。骨太の方針に盛り込まれたことは、次の国会の大きな焦点になり、そこで決定されれば、着実に法制度化され、国の構造が変わっていきます。スピード感を持って進められるのは良いことですが、官邸にそこまでハンドルを任せて大丈夫なのだろうか?という意識も大事です。また、今年のような選挙イヤーでは、政治家は目先の成果を求められ、骨太の方針に盛り込んでいいはずの難しい問題は先送りにされる節もあります。年金問題や雇用の問題など、もっと切り込んでほしいところなのですが、悩ましいですね。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年8月28日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年08月23日4歳と0歳のぷにぷに兄弟を育児中のゆきです!夫婦のおもちゃに対する考え方の違い我が家のパパは兄弟が多く小さい頃欲しいおもちゃを買ってもらえない家庭だったそうです。そのためか、長男が赤ちゃんの頃から…などと言っていました。ママである私は誕生日やクリスマスなど特別な時には好きなおもちゃを買ってもらっていました。しかし3人兄弟の真ん中ということもあり、お下がりですましたりや姉のほしい物を優先するなど、ときには自分の理想と違うおもちゃになることもありました。20年以上たった今でもそのことを忘れられずにいるので…パパの考えには同意できずにいました。しかし…長男が4歳になった今…あんなにおもちゃに反対していた夫は自分のお小遣いでせっせとおもちゃを買ってあげるようになりました。今は長男の誕生日プレゼントや時々パパのお小遣いで少しずつ買いそろえた電車や戦隊もののおもちゃを親子で楽しんでいます!パパが変わった理由を考えてみたパパは自身が幼少期に我慢をしていた分、子どもにおもちゃを買うのは甘やかしだと感じていたのだと思います。自身の幼少期と同じようにおもちゃを我慢させるという考え方もありだと思いますがパパはおもちゃを買うことで、「息子を通し自身の小さい頃欲しかったおもちゃやゲームを大人になった今でも楽しむことができ、更に息子の楽しそうな姿を見ることができる」ということに気が付き考え方を変えたのではないかと思います。そのように楽しんだ記憶はパパにとっても息子にとっても将来とてもいい思い出になると思います!おもちゃを買い与える、買い与えない…家庭の考え方の違いがあると思いますが、我が家はこれからも程度に親子で楽しむためのおもちゃを買っていきたいです。●ライター/ゆき
2019年02月27日世界最大級のマッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」は、2019年1月24日(木)に『2019年 Tinder日本市場におけるブランド方針発表』を実施。発表会には、本国CEOであるElie Seidman(エリー セイドマン)および日本におけるTinderマーケティング担当の久次米裕子が登壇し、「Tinder」のグローバルにおける成功の理由や2019年度の日本市場における展開について発表した。ソーシャルマッチングアプリの先駆者「Tinder」「Tinder」は、新しい出会いを提供するソーシャルマッチングアプリの先駆者であり、世界で最も人気のあるアプリのうちのひとつだ。マッチングアプリの機能として国内外で定着している“右スワイプ”という機能を独自に開発したのも「Tinder」。2012年のリリース以来、190か国以上の人々が“右スワイプ”で繋がっており、生み出した出会いの数は300億件以上。世界中で社会現象と言えるほどのムーブメントを起こしている。いまや人々の生活の一部となった「Tinder」は現在ゲームを除く全世界のすべてのアプリの中で2番目に多くの収益を上げているほか、ライフスタイルというカテゴリーの中では109か国で売上1位を誇るアプリとなっている。日本のミレニアル層と「Tinder」ブランドの親和性Seidman氏は、日本市場の特徴と重要性について言及。「日本はビジネス成長のため、非常に重要な位置づけ」と語った。中でも、日本の「ミレニアル世代」との親和性に触れ、今回の来日もターゲットのライフスタイルの視察を目的としている旨を述べた。久次米氏によると、日本市場においてはユーザーの8割がミレニアル世代だという。また、日本のユーザーは他国とは異なる特徴を持っており、例えばプロフィールの表記においても、アメリカなど他国では「おもしろい」「スマート」など自分をポジティブに見せる言葉がよく使われるが、日本では「シャイ」「オタク」などの言葉が多く用いられる。日本のミレニアル層は「Tinder」で出会った相手に対して限りなく「等身大の自分」を見せようとするなど、コミュニケーションに対してリアリティを求める傾向があると分析した。日本での今後の展開としては、さらなるユーザーエクスペリエンスを提供すべく、ターゲットの意見により耳を傾けていく姿勢であることを説明。特に、女性に優しいコミュニティの形成を達成することを目指し、セキュリティ強化に向けたアプリのアップデートをおこなっていくという。「Tinder」のさらなる進化に注目したい。【参考】※Tinder公式サイト
2019年02月01日こんにちは、2~11歳の3男1女のママをしています、スガカズと申します!突然ですが……子育てする中で、旦那さんと自分の価値観の違いで悲しい思いをしたことはありますか?価値感の違いは、話し合いで歩みよることができる場合と、できない場合があります。お互いの価値観を尊重したいけど、これは許しがたい! と、言い合いになる原因はだいたい同じ。今回はそんな夫婦の子育ての価値観についてお話します!夫婦で異なるADHDの息子たちの育児方針わが家の長男(11)と次男(8)は、ADHD(注意欠陥多動性障害)。発達障がいの子どもは、得意なことと苦手なことの差がはっきりしていることが多いです。そんな2人に旦那は結構手きびしく叱ることも……。旦那が叱る役。叱られた子どもたちをなだめるたり説明するのが私の役 です。子どもの気持ちにできる限り寄り添いつつ、行動を促すようにしています。そのためには、その子の特性に合った関わり方や声かけが必要です。夫婦ゲンカは突然に!原因は……●子どもを叱るのは逆効果なのに……2学期始まってすぐの話です。この日次男は、夏休みの影響で気持ちの切り替えに時間がかかり、学校に行くのを嫌がっていました。遅刻ぎりぎりになり、旦那は次男をきつめに叱りました。私は以前から「嫌な気持ちのままで登校すると学校生活に支障が出る。だから、絶対に朝は叱らないで!」と口酸っぱく言っていたのですが…。案の定、叱られた次男は拗ねてしまい、すっかり行く気をなくしました。見かねた私。子どもの前で夫婦喧嘩をしないように心がけていましたが、自ら戦いを挑んでしまいました。言いたいことを言って少しすっきり!……のあとに、激しく後悔しました;子どもの前で旦那の発言を否定するのは、「旦那の立場を悪くする行動」だし、「子どもの判断を迷わせる」ことにもつながります。ああどうしよう、みんな嫌な気持ちのままだ……!●子どもが予想外の行動に……次男は、私が怒った後に、すぐ冷静になって学校へ向かいました。心配していたのですが、放課後学校の先生からは「今日はいつにも増して頑張っていました」と予想外の言葉。パパと次男の関係も今まで通りでした。次男をよく知っている友達に、この日のことを話したところ。。「次男は、自分の気持ちに寄り添ってもらえて嬉しかったのかも ね!」との意見に、お互い賛同しました。行きたくない“そぶり”を見せるのは、行かないといけないのはわかっているけど、ただ「しんどい気持ちに共感してほしい」という気持ちの表れ。あの日、子どもの前でケンカしたことを後悔していましたが、「学校に行きたがらない」原因がわかり、問題解決へのきっかけになったのです。旦那と私は、次の日に仲直りをしました。夫婦関係も、元通りです。子どもの前でケンカをしてしまったことで分かったこと●1.ケンカは、夫婦の信頼関係の上で成り立つお互いが配慮することを意識しているからこそ、大きなケンカをした後、元の夫婦に戻れるのだと思います。もちろん謝ることも大事ですね。●2.極力子どもの前ではケンカするべきではない今回の結果は、まさに「怪我の功名」です。このように、避けられない場合は怒っている理由を明確にした方がよいですね。●3.子どもが親を困らせるのは、必ず原因があるADHDの子のみならず、子どもとはそういうものだと思います。「こっち見て!」「ほっといて!」「やりたくない!」「やりたい!(欲しい)」親の対処は改めて重要だと気づかされました。夫婦の価値観が違って当たり前最初に話したように、価値感の違いは、話し合いで歩みよることができる場合と、できない場合があります。私はと言うと、旦那に対して「子どもたちにもうちょっと上手な言い方があるのにな。いつも言ってるのにな……」と、よくヤキモキします。でもそれって、お互いに子どもの事を考えているから からこそ。そうだとしたら、実は旦那は子どもにやさしいのかも。と思えてくるのでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。●ライター/スガカズ
2018年10月17日子育てをしていると、大きな不安や悩みに押しつぶされそうになります。子の幸せを思うが故に教育方法に迷ったり、夫と教育方針で言い争ったり。ここではパピマミ編集部が、夫婦でうまく子育てができるコツを紹介しましょう。まずは子育ての大切さを共有する夫は、子育ての大切さを知っていますか?小さい子どもは、たくさんのことを学び、生きるために大切なことを吸収します。ですから、子育ての大切さを知っておくことは、何よりも大切だと言えるでしょう。特別な道具を使ったり、どこかへ連れていったり固執する必要はありません。大切なのはスキンシップ です。子どもの肌は大人よりも敏感で、親のぬくもりを想像以上に感じています。この事実を夫婦間で共有しておきましょう。負担を平等にするために子育ては大切だ、と認識していても、育児をサボりたくなるのも人間の性でしょう。サボりたくなったら、夫の協力を得ましょう。家族問題の主な原因は、ライフスタイルの変化 にあると考えられます。子育てを妻に押し付ける夫は減っていますが、母親にしかできないこともあるわけです。そのため、どうしても妻に制限が多くなります。お互いのズレは確認しておきましょう。一方が必ず請け負わなければいけない理由を明確にしておき、その点を差し引いて負担を平等にする計画を立てておくこと 。熱心な夫が全て正しいわけではない子育てに熱心な夫でもその優しさが逆効果になり、妻を疲れさせてしまうパターンもあります。子どもと親の血はつながっていますが、夫婦は他人 です。考え方や意見の食い違いは当然ありますよね。女性は自分の身を危険にさらしてまで、命がけで子供を産みます。出産の痛みとつらさを知っている分、抱く愛情が夫よりも大きくなることがあるのです。そうした中で積極的すぎる夫の子供への干渉というのは、見ていて気持ちの良いものではなくなることがあります。このような場合は、夫にやってもらうべきことを子供にあまり関係のない家事などの方で優先させてください。それが本当に助かるのだと主張することで、理解ある夫であればうまく関係性を築くこと ができるでしょう。頑張りすぎないことが子供にとっても良いただでさえ大変な育児であるにもかかわらず、常に良い母親であろうと頑張りすぎてしまうのも、疲れたと感じてしまう原因になります。この世に完璧な人間がいないように、親になっても当然欠点はあるわけです。子育てに課す義務を厳しいものに設定しすぎると、限定された価値観の中で夫との衝突が激しくなる可能性があります。子育てにおいて夫婦が守るべきことと、許容範囲を設けること 、そして裁量のある中での教育に責任を押し付けないことなどを決めておきしょう。子が育って社会に出たら、家族以外のいろいろなタイプの人間と接していかなければなりません。夫婦で教育方針が若干違うというのも、子供の将来を長い目でみたときには、決して悪いことではないのです。まとめ子育てという言葉には親から子という一方的なイメージが強くあります。しかし、その考えは決して正しいとは言えず、あからさまな上から目線の教育は子供の自立心を奪ってしまいかねません。子育ては、同時に親を育てるものでもあるのです。そのことを認識しておけば、子供が原因で夫婦仲が悪くなるのは親の成長が足りないということだと気づけるでしょう。
2018年10月06日「自分が理想とする子育てと、夫が思う子育ては、ちょっと違うなぁ…」と感じることはありませんか? 「言っていることが夫婦それぞれに違ってしまうと、子どもが混乱してしまいそう…」、そう考えるお母さんも少なくないようです。今回は、夫と妻で子どもの接し方が異なる場合について考えていきましょう。■子どもへの接し方「夫婦で違うと子どもはどう感じる?」子どもへの接し方が違うとは具体的にどういうことなのでしょうか。例えば、夫は「わが子が行きたい学校ならどこでも良い」と教育に寛容。でも妻は、「あの学校が良さそう」と私立をすすめる。あるいは「何かしらスポーツをさせたい」と考えている夫に対し、ケガを負うのが心配で気乗りしない妻などがあげられるでしょう。生活面での違いもあります。夫は部屋が散らかっていても全然平気。だから子どもが散らかしてもまったく注意しないけれど、妻は子どもに「整理整頓!」「いつでも片づいた状態に!」と細かく注意…。こんなふうに接し方にかたよりがあると、子どもは「お母さんがいるときだけ片付けよう」「お父さんとお母さんとで態度を変えてもいいかな」など、相手や状況に応じた言動、ふるまいをしてしまうことがあるかもしれません。■子どもへの接し方「違うことによるメリット・デメリット」実は、夫婦で子どもへの接し方が異なることは、必ずしも悪いことばかりではありません。違う場合のメリットとして「子どもを追いつめずにすむ」というのがあげられるでしょう。夫婦2人で「○○しなさい」と同じことを子どもに言った場合、それに応えられなかったとき、子どもには逃げ場がありませんよね。ボケとツッコミではないけれど、片方が厳しくしたら、もう片方がやさしく子どもに接するというのはバランスが良いんですね。一方、デメリットとしては、前述したように子どもが混乱することです。例えば、父親は「大人の言うことは必ず正しいわけじゃない。大事なのは自分の考えに従うことだ」と言う。でも母親は「先生から話を聞かないって注意されているんでしょう? 先生の言うことはちゃんと従いなさい」と言ったとしましょう。この場合、子どもはどうしたら良いのでしょうか。どちらかを受け入れれば、どちらかを拒否してしまうことになり、混乱してしまいますよね。■子どもへの接し方「ゴールはどこ?」夫婦ですりあわせを夫婦で子どもへの接し方が違う場合、子どもが混乱しないために「言っていることは違っても、その先の着地点が同じであること」をお互いに確認することが大切です。例えば、前述の例で言うと、父親は「自発的に動ける人になってほしい」という思いがありますよね。一方、母親の言葉からは「先生や友だちなど周囲の人の話に耳を傾け、受け入れる人になってほしい」という思いが感じられますね。一見、まったく違う接し方、教育方針のようにも感じますが、どちらも「わが子が幸せに生きていけるように」という思い、目指すべきゴールは同じ。父親と母親の間で接し方が違っても、「子どものために」という目指すゴールが同じであれば、子育てにおいて問題ではありません。「周囲の人々の話を聞きながら、自分で判断し行動できる子どもになってほしい」という思いが子どもに伝わっていればいいのです。しかし、接し方の違いが子どもに混乱を引き起こしているようなら、どちらかのアプローチがうまく機能していないということ。あらためて夫婦で話し合い、どんな子どもに育ってほしいのかのゴールを再設定する必要があるでしょう。決して「パパ(ママ)はあんな風に言っているけどそれじゃダメなんだ」などと、子どもの前で相手の言うことを否定しないこと。「それは○○という意味で言ってるんだよ」というように、相手の主張も認めたうえで子どもに話しましょう。そのためにも、どんな接し方が好ましいのかを夫婦ですりあわせることが大事です。夫婦それぞれの子育て。行動や接し方は違っても「わが子のために大切にしたいこと」が同じであれば問題ありません。子育てはゴールの確認とすりあわせが大切なのだと思います。
2018年08月21日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です皆さんは、夫婦で教育方針について話すことはありますか?2017年9月12日〜13日の間、パピマミ読者の皆さんに『夫婦で教育方針の「違い」を感じますか?』というアンケートを行いました!86名の方々にご協力いただきましたので、その結果をランキング形式で発表したいと思います。●夫婦で教育方針の「違い」を感じますか?・1位:どちらかといえば「違い」を感じる……45%(39人)・2位:非常に「違い」を感じる……27%(23人)・3位:どちらかといえば「違い」を感じない……24%(21人)・4位:まったく「違い」を感じない……3%(3人)※有効回答者数:86人/集計期間:2017年9月12日〜2017年9月13日(パピマミ調べ)このアンケート結果からわかることは、教育方針に違いを感じない夫婦などほとんどいない ということです。実は、教育相談の場面でも「教育方針の違いから夫婦喧嘩になってしまった……」といったご相談が頻繁にあります。お話をうかがっていくと、パパもママもお子さんを思うがゆえに、「こうしてあげたい」「ああしてあげたい」と感じていることが伝わってきます。そのため、お子さんへの“愛”が、結果的に夫婦間の溝になっていることが残念でなりません。もし、教育方針の違いによって夫婦間に大きな溝を感じているようなら、一度冷静に夫婦の子育てを振り返ってみませんか?●教育方針に違いがあっても、強力なタッグを組んで子育てをしている夫婦の特徴教育方針の違いが少なかったり、違いがあったりしてもうまく“統合”しているご夫婦にはある共通した特徴があります。それは、“お子さんの現状を正確に理解している”ことです。つまり、お子さんの性格や成長、発達などについて、これまで一緒に見続けながら理解しているご夫婦は、教育方針を地道に作りあげている ように感じます。よくみられるのは、習い事に対する考え方の違いを発端に夫婦喧嘩が始まるというものです。たとえば、小学校に入学する前から、「他の子もやっているから」という理由だけで多くの習い事をしているお子さんがいます。「少しでも才能を伸ばしてあげたい!」という親の期待や思いがあるのもわかります。ただ、もしそれらの習い事をお子さんがイヤイヤやっているとしたら……、才能を伸ばすどころか挫折経験につながるリスクの方が高いのではないでしょうか。あくまで、子どもの体力や性格、動機づけなどを夫婦で理解しながら、どのタイミングで何を習得させるかということこそが“教育方針”です。親の過度な期待を押しつけることが“方針”ではなく、お子さんのタイミングをみながら成長や発達を促す計画が必要になります。これは極論になるかもしれませんが、一流大学に入学すれば幸せになれるという考えがもし根底にあるのだとしたら、それは捨てた方がいい と思います。これまで多くの“優秀”と呼ばれる学生をみてきましたが、苦労して一流大学に入学したからといって必ずしも幸せになれるわけではないからです。つまり、大学入学後に生き生きと活動できる子もいれば、何をしたらいいかわからなくなってしまう子もいます。前者の大学生は“幸せを感じ取る能力”が高く、自分でどんどん挑戦していきますが、後者の大学生は“適切な自尊心”が低い傾向にあります。たとえば、与えられた課題などはこなせるのですが、誰かと比較したり競ったりしていて、いつも自分の能力の高低を気にしています。誰かと比較することでしか自分の幸せを感じられないようにも映ります。また、就職活動の時期から“自分”について悩み始め、傷ついた状態で卒業することも珍しくありません。前者の学生たちに共通していると感じるのは、子どものときの習い事に親がしっかりと“関与”している ということです。ここでいう“関与”とは、単純に習い事ばかりをさせるのではなく、子どものことをよく理解して、家でも一緒に親が練習したり、話をしたりする活動を積極的に行なっているということです。多くのことを学ばせるのであれば、パパとママも多くのことに関与する覚悟が必要だと思います。また繰り返しになりますが、親がお子さんの性格や成長、発達などについて、正確に理解しながら関わることが何よりも大切です。子どもにはそれぞれの個性があり、成長のスピードも同じではありません。他の子を基準に考えるよりも、世界に1人だけのお子さんの成長に目を向けていきませんか。もちろんお子さんが楽しく学んだ結果として、学習環境が整っている一流大学に入学することは理想的ではあります。ただ、一流大学への入学だけを前提に教育方針を立ててしまうと、お子さんは大学卒業後にツラい思いをするかもしれません。----------いかがでしたか?今回は、夫婦間の教育方針の違いについて考えてみました。綺麗ごとのように聞こえてしまうかもしれませんが、教育方針の違いで喧嘩しそうなときには、パパとママは“敵”ではなく、“最強の味方”だということを思い出してください。共通して思う気持ちはお子さんの“幸せ”です!●ライター/今井千鶴子●モデル/藤沢リキヤ、福永桃子
2017年09月26日ママ友づきあいは難しく、気疲れしてしまうもの。その大きな理由のひとつに、お互いの価値感や教育方針の違いがあるのではないでしょうか。子育てにおいて大事にしているポイントは人それぞれ。少しの違いならいいけれど、あまりにも自分とズレていると、接していて苛立ちが募ってきてしまいます。今回は子育て中のママたちに、そんなイライラ体験を聞いてみました。どんな相手に対し、どのような感情を持ってしまうのでしょうか。さっそく見ていきましょう!●(1)叱らない子育てママVS叱りすぎママ“ママ友界の水と油”ともいえるほど、絶対に相容れることのないふたつ。それが、“叱らない子育てママ”と“叱りすぎママ”です。今回もたくさんのイライラ体験談が寄せられました。『友だちのオモチャを横取りしてようが、滑り台を逆走してようが、ブランコに割り込みしようが、絶対に子どもを叱らないママがいます。遠くから「あらあら、ダメよ〜。うふふ」なんて延々やってるだけ。極めつけはその子が、うちの子を突き飛ばして泣かせたときです。「お友だちを突き飛ばしたくなっちゃうくらいイヤなことがあったんだね。辛かったよね。何があったか、ママにお話してごらん?」だって。叱らない上に、泣いてるうちの子への謝罪は全くなし 。イラつきすぎて気が狂うかと思った』(30代女性/3歳男の子のママ)『お子さんのやることなすこと全てに口出しをして、ガミガミ叱ってばかりのママさんがいるんですよね。一緒にランチでも行こうものなら大変です。こぼすな、ちゃんと食べろ、前を向け、クチャクチャするな、残すな、騒ぐな、席を立つな……ずーっと叱りっぱなし。大きな声で怒鳴りつけるから、うちの子まで萎縮しちゃってかわいそうになります』(40代女性/5歳女の子のママ)●(2)ナチュラリストママVSジャンク大好きママ出産を契機に、ナチュラル志向に転向するママも少なくありません。ある程度なら理解できますが、行き過ぎると厳しいものがあります。『学生時代からの親友。同じ時期に妊娠、出産してお互い喜んでいたんですけど……彼女、子どもを産んだとたん超ナチュラリストになっちゃったんです。うちの子の服をかいで「合成洗剤使ってるなんてありえない!洗濯は石けんでしないとダメだよ」と言ったり、「予防注射は受けるな」っていう長文LINEを送りつけてきたり、わが家の哺乳びんセットを見て「親なら、完全母乳で育てるべき 」って熱弁したり。ランチに誘っても「その店の食べ物って安全なの?」とかいい出して店が決まりません。ほんとにイライラします』(20代女性/1歳男の子のママ)いっぽうで、あまりにも大らかすぎるママ友にイラつく人もいるようです。『子だくさんの肝っ玉系ママがいるんですけど、一番下の子の子育てが雑すぎて見ていられません。まだ1歳なのに、上の子と一緒にファストフード店のポテトを食べさせてる。グズりそうになったらすぐお菓子かスマホ。一緒にいるうちの子もマネしたがるから、ほんとにやめてほしいです』(30代女性/1歳男の子のママ)●(3)泥んこ放置ママVSガリ勉教育ママ『「子どもは遊ぶのが本分!」と豪語するママ友。たしかにそうだけど、ちょっと度を越している。もう高学年なのに習い事の一つもさせず、学校が終わったあとはひたすら近所で遊ばせてるんです。その子は土日でも構わず「遊ぼう」ってわが家に来ます。突然来られても困るし、うちの子は毎週末塾のテストがあるから無理だよと断ったら、「あそこの家は教育ママ。子どもがかわいそうだよね」ってヒソヒソされた』(30代女性/小学生男の子のママ)『産院でできたママ友。和やかな方だったし、波長もあって仲良くしていたんです。でも、お子さんが小学校受験をすることになり、人格が変わってしまいました。まだ5歳の子に1日50枚以上の学習プリントをさせる 。夕食後、真っ暗な中で縄跳びの特訓をさせる。毎日塾に行き、寝かすのは夜遅く。勉強の邪魔になるといって、下の子は認可外保育園に朝9時から夜8時まで預けっぱなし。お昼ごはんも夜ごはんも保育園で済まさせてます。公立小学校に行くわが家のことを見下すような発言もあって、マウンティングされてるのかなあと思います』(30代女性/5歳女の子のママ)----------いかがでしたか?子育てをしていれば、価値感が違うママ友とは必ず遭遇します。そんなとき不必要にイラつかないためには、物理的な距離を取ることが一番の解決策です。基本的には、なるべく会わないように手をつくしましょう。子どもが寂しがると思うかもしれませんが、不安定でイライラしているママの姿を見せるほうが悪影響です。同時に、心理的な距離もとっておきたいですね。SNSを退会する、メールアドレスを削除する、趣味や仕事に没頭するなど、さまざまな方法があるはずです。いずれにしても、ママ友と深く関わるのは人生においてほんの短い期間だけ。無用に翻弄され疲れ果て、家族に辛くあたるのは賢いママとはいえません。ときには潔く切り捨て、自分にとって本当に大事なものを守っていくほうがずっと賢明ではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/坂井由有紀(央将くん)、貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年03月28日子どものしつけや教育方針、習いごとに至るまで、夫婦間で意見が食いちがうことは多々あるはず。本当はケンカなんてしたくないのに、子どものことになるとついついヒートアップ、なんてことも。そこで今回は、エキサイトお悩み相談室の 宇野夏騎(うのなつき)先生 に「夫婦間における子どものしつけや教育方針のちがい」について聞いてみました。Q:子どもの教育方針、夫と意見が異なった場合にとる最善の方法は?もともと血のつながりのない、一番近い関係として結ばれた二人。生いたちや教育方針のちがう環境で育ったのですから、子どもの教育方針が異なるのも当たり前なのかもしれません。夫婦間での教育方法の差を埋めていくには、日ごろから二人で話しあうことが絶対的に必要です。子どもの将来のことだけを考えて話しあうようにしましょう。ご自分のエゴや相手への不満な点を子どもの教育方針とすることなく、子どもへの夢や適正を見極め、“子どものためを考えた将来に向けての教育方針”を話しあうことをおすすめします。そして、時折子どもにも「パパの行動についてどう思う?」と聞いてみましょう。子どもの視点で夫がどのように見られているのか、把握することも大切な要素です。また、日ごろのできごとや子どもの行動も夫に伝えるようにしましょう。とても大変なことですが、ママという存在は、夫と子どもの両方をコントロールする重要な役割を担っているのです。Q:夫のしつけが『甘い』と感じたときの対処法は?子どもと日常の接点が少ない夫の場合、少ない時間のなかで少しでも関係性を築きたいという想いから“甘えさせる”という行動を起こしがちです。度が過ぎない程度であれば、そのまま黙って観察していていいでしょう。ママの許容範囲を超える“甘やかし”をしている場合は、子どもの目に触れないところで夫にその旨を伝えてください。「あなたの気持ちはわかるけど、子どものために良くないよ」という言葉を添えてあげると、現状を理解してくれるでしょう。Q:逆に、夫のしつけが『キツイ』と感じたときの対処法は?日ごろ子どもたちとの接点が少ない夫は、現在の事実と結果だけで判断してしまう傾向があります。思い通りにならない子どもの行動や学校での成績など、腹立たしく思うこともあるはずです。ママから見て「キツイなぁ」と感じたときは、子どもの前で擁護するのではなく、あとで話をするようにしましょう。ママは代弁者としての立場で「子どもが怖がっているよ。あなたが逆の立場で言われたら嫌でしょう? あなたの気持ちはよくわかるのよ。あの子の良いところをほめながら、悪いところや改善して欲しいところは質問するようにして、自分から気づかせるように話してみて」と、伝えてみましょう。何より大切なことは、夫の気持も理解したうえで、子どもにとって伸びる怒り方をすすめてみることです。Q:子どもが原因の夫婦ゲンカを避けるには? どんな夫婦喧嘩も同じですが、お互いの意見や希望、不平不満を最後まで“聞く=相手の気持ちを受けとめる”という姿勢で臨むことが大切です。横槍や意見、文句をグッと我慢して話を“聞く”という姿勢で臨みながら、お互いの希望や意見をメモすることも効果があると思います。それぞれの意見や希望を書きとめたメモを二人で見直して、同じ意見や希望、子どもの適正や将来について共通点を理解することで、お互いの気持ちを理解するようにしましょう。また、ほかの家の夫の教育方法がどうなのかを知ってもらうために、仲の良いママたちに集まってもらい、夫同士がコミュケーションをとれる会を企画するのも効果的です。ママも“ひとりのすてきな女性”!どんな環境でも、子どもと過ごす時間が一番長いママの立場や役割は大変大きいと思います。子育てに関する細かい話や悩みも、仕事で帰りの遅い夫へは状況報告しかできず、ママが感じるストレスは想像以上に大きいものです。ましてや男女均等雇用法のなか、ママも仕事を抱えながら育児や教育の大半まで考えなければなりません。家族のなかで、じつはママが一番の大黒柱なのかもしれません。少ない時間のなかでも、ママ自身の時間を持つこと、気持ちを共有できる友人や知人に話を聞いてもらうことで「本では学べない子育ての経験ができる」と思います。カルチャースクールに通ったり、自分の時間を有効に使ったりすることで、ママであるとともに、ひとりのすてきな女性として意識して過ごしてみましょう。夫や子どもからも、輝いているすてきなママに見られるはずです。意識すれば、いつまでも魅力的でいられるのは女性の持っている魔法のひとつ。いつまでも家族にとって、大きな役割を持っているすてきなママでいてくださいね。たくさんの役割を持つ「ママ」という存在。子どもと夫の間で大きなストレスを抱えながらも、家族全員の幸せを願い、守る、まさに女神そのものですね。たくさんの顔を持つママだからこそ、小さな悩みもひとりで抱えこまず、まずは相談してみてください。●取材協力:エキサイトお悩み相談室 宇野夏騎(うのなつき)先生
2016年06月02日内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は1月25日、日本のサイバーセキュリティ推進体制の機能強化に関する方針をWebサイトで公開した。NISCは2015年1月にサイバーセキュリティ基本法の全面施行にともない、サイバーセキュリティに関する政策展開や事案対応の司令塔として発足。行政の情報システムに対する不正な活動の監視・監査・原因究明調査などを行うとともに、国内外のサイバーセキュリティに関する情報収集・分析と国際連携、各省庁の人材育成などを行っている。今回の機能強化の方針は、昨年5月に起きた日本年金機構の情報漏えい問題を踏まえ、政府機関のセキュリティ対策強化や新たに取り組むべき施策について、具体的な方向性を定めるものになる。主な取組強化策は以下の6点となる。不正通信の監視対象を拡大サイバーセキュリティに関わる政府人材の強化大規模サイバー攻撃に備えた官民連携体制の構築重要インフラ事業者に関する取り組み支援の強化マイナンバー事業の円滑導入と推進東京オリンピック・パラリンピックへ向けた取組の加速化○不正通信の監視対象を拡大NISCは、行政機関の情報システムのセキュリティ監視を行っているが、監視対象を独立行政法人と指定法人(一部の特殊法人と認可法人)まで拡大する。これは日本年金機構の情報漏えい問題を受けての措置とみられ、NISC監督のもと、情報処理推進機構(IPA)が監視体制を構築する。監視体制の構築とともに、対象となる法人の監査や原因究明調査の範囲拡大を行い、「効率的かつ一体的に整備」するという。具体的には、サイバーセキュリティ基本法の統一基準群を見直す。統一規範や細則となる統一基準、解説としてのガイドラインは、政府機関のみの規定となるが、これらを元に運用指針が決められ、政府機関や独立行政法人などの情報セキュリティ対策の策定、運用方法の規定が行われる。府省庁は統一規範・基準を準拠するものの、独立行政法人の情報セキュリティポリシーはガイドラインなどの統一基準の参照を行うことになる。統一基準群は、行政法人への適用拡大や監査強化のほかに、多層防御やクラウドサービス利用時の対策強化といった民間同様の柔軟なセキュリティ強化対策も盛り込まれるようだ。特にインターネット接続の接続口の集約や、重要情報のネットワーク分離、クラウドサービス利用時やデータベースの構築運用におけるセキュリティ対策、アプリケーション利用時のセキュリティ対策など、具体的な対策例も踏み込んで明記されている。○大規模サイバー攻撃に備えた官民連携体制の構築大規模サイバー攻撃への体制では、人材育成の強化や統一基準群の見直しでリスクの顕在化・縮小化を図るとともに、情報共有と連携を進め、インシデント発生時に迅速な初動態勢を構築する。全府省庁でインシデント発生時に初動対応を行う情報セキュリティ緊急支援チーム(CYMAT)がいるが、独立行政法人なども監視対象となるため、NISCで事務調整体制の整備を行うほか、これらの職員がIPAでCYMATと同様の業務に一定期間従事して実践的な知見を得られるようにし、2017年度上半期をめどに、体制の運用を開始するという。また、官民連携、産官学連携も強化が必要としており、情報通信研究機構(NICT)が提供する実践的な演習・訓練、教育コンテンツを利用できる法整備を進めるという。産官学連携では、すでに「CYDER(CYber Defense Exercise with Recurrence)」と呼ばれる実践的なサイバー防御演習が行われており、3年目を迎える。今年度は約80組織のLAN管理者が演習に参加しており、年金機構を狙った標的型メール攻撃の演習もすでにこなしているという。来年度以降では、独立行政法人や地方公共団体も演習の対象に加え、年間の演習受講者を増大するとしている。なお、民間に向けては、経済産業省がIPAとともにサイバーセキュリティ経営ガイドラインを策定し、昨年12月に公開している。ガイドラインでは、「サイバーセキュリティは経営問題」として捉えるように方向性を示しており、「経営者がリーダーシップをとってセキュリティ投資を行う」「子会社や外部委託先などを含めたセキュリティ対策の推進」「平時からステークホルダーへのセキュリティ対策に関する情報開示を行う」といった指針を出している。技術的な対策例についても、同省Webサイトで公開されている。○重要インフラ事業者に関する取り組み支援の強化深刻化するサイバー攻撃については、政府機関だけでなく、地方自治体や重要インフラ事業者にも影響がおよぶとNISCは指摘しており、これらの組織の「サイバーセキュリティ確保のための自主的かつ積極的な取り組み」の支援を行い、インシデント発生時には、国民生活や経済への影響を最小限にするため、適切な対応を行うとしている。この支援は、個々の事業者の防護への着目ではなく、「重要インフラ分野全体を面的に防護する手法などを検討する必要がある」という記述になっている。13分野の重要インフラ事業者や関連が深い事業者・業種への情報共有の拡大など、今後取り組むべき課題を整理するとして、2016年度末に見直しを想定している「重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第3次行動計画」への検討ロードマップを今年度末を目処に取りまとめる。なお、サイバー攻撃に関する情報共有の枠組みとしては、「サイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)」で26日に、自動車業界SIGが運用開始を発表している。現在、サイバーセキュリティ戦略の策定を受けた「重要インフラ専門調査会」では、「重要インフラ保護の範囲などの不断の見直し」「効果的かつ迅速な情報共有の実現」「分野横断的演習の継続的な改善」を検討しているという。重要インフラ保護の範囲見直しは、情報共有範囲を現状以外にも共有を必要としている事業者がいないか見直しを実施し、業種単位でも共有範囲の拡張の検討を図るという。現在は13分野4286者が共有の対象となっているが、"不断の見直し"としていることから、共有範囲の拡大が図られる可能性は高そうだ。一方で、情報共有の範囲だけでなく、"迅速な"情報共有の実現も図られるという。Web技術を活用した情報受付やホットライン(ダイレクト受付)の設置、JPCERT/CCとの連携強化などが短期的に目指す取り組みとなっている。また、分野横断演習も継続的に行い、改善を図る。演習場所を地方にも拡大・追加するほか、バーチャル演習環境(仮)の構築も目指す。
2016年01月27日●ビル・ゲイツが創業時に考えたこと7月1日付けで日本マイクロソフトの社長に就任した平野拓也氏が、2日、都内で会見を行った。「徹底した変革の推進」を基本方針に掲げるとともに、「革新的で親しみやすく、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供することを目指す」と語る。平野社長はまた、「ビル・ゲイツも、創業時にはこれと同じことを考えていたと思う。だが、スケールが大きくなったことで、壁が作られ、マイクロソフトを守ったり、Windowsワールドを守る形になってきた。しかし昨年、サティア・ナデラにCEOが交代してから、チャレンジャーの立場で、製品やサービスを提供するようになった。前社長の樋口が日本で確立した会社の信頼性や存在感、そして、顔が見えるマイクロソフトという立場をさらに推進し、革新的で新たな日本マイクロソフトを作ることがミッションである」と述べる。マイクロソフトはグローバルの方針として、「地球上のすべての個人と、すべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」ことを目指しており、日本においても、この方針を推進することを示した。平野社長「私は10年前にマイクロソフトへ入社し、4年前に東欧を担当したが、そのときと比べても、IT環境は大きく変わっている。クラウドは4年前にはまだ試行錯誤の状況であり、10年前にはPCが中心に利用されており、スマホもなかった。日本の経済環境は、アベノミクスにより回復の道をたどり、ここにきて生産性というキーワードが重視されるようになってきた。社長就任までの間、多くの顧客、パートナーと話をする機会があったが、日本マイクロソフトに対して、変革への期待と関心をひしひしと感じた。どのように変革をしていくのかがテーマだと感じている。また、これまでの日本マイクロソフトに足りなかったものはなにもないとも感じている。物ごとを正しく行い、正しいものを正しく進めるという、過去のやり方を踏襲する。3月に社長就任の発表をしてから、この4カ月は大変忙しい日々を送った。パートナーや顧客を訪問し、社長の仕事を開始するのに向けた助走をしてきた。安定感を持った形で新たな経営体制へ変更したという点で評価をもらったが、その一方で、社長業の重さを感じた。そして、新たな視点と新たな気づきも持つことができた。インパクトをどこに求めるのかということを明確に考え、それをもとにプロセスにつなげていく。そうしたオペレーションが必要になる。日本が求める品質や安心、安全の実現、日本に最適化したライセンスの仕組みなど、日本にあった形で製品やサービスを、日本に持ってきたい。日本ならではの攻めの領域においても、米Microsoft本社の理解を深めるような努力をしたい」○日本マイクロソフト、2016年度の戦略7月1日からスタートした同社新年度の取り組みとしては、「PCを核とした考え方から、人を核とした考え方へ」、「販売重視から、利用価値重視へ」、「変革を進めるパートナーとの協力関係へ」、「Windowsにとどまらない、新しいエコシステムへ」、「過去にとらわれず、変革と挑戦を進める社内文化へ」の5つを変革のポイントに挙げる。一方、ワークスタイル変革のリーディングカンパニーを目指す「プロダクティビティとビジネスプロセス」、コネクテッドワールドのデファクトプラットフォームを実現する「インテリジェントクラウド」、革新的なパーソナルコンピューティング体験による「Windows 10+デバイス」という3つを重点分野に掲げた。平野社長「利用体験、利用価値、ユーセージをどう満足してもらうかが鍵になる。人は一日に4種類のデバイスを使用するというが、大きな画面から小さな画面までのWindowsデバイス活用のほか、Windowsプラットフォーム以外でも安心して利用してもらえる環境を提供する。(Windowsデバイスの普及については)タブレット需要は一巡したが、タブレットでできるところとできないところを、顧客が理解してきた。そのなかで、2in1デバイスであるSurface Pro 3は、コンシューマ向けでは、Surface Pro 2の25倍の出足、コマーシャル向けでは7倍の出足となり、すでに2500社が導入した。大きなデマンドがあると感じている。また、先ごろ発売したSurface 3は、キャリア連携を行った世界初のLTEモデル。想定を超える初動があった」7月29日から提供を開始するWindows 10についても触れた。平野社長「Windows 10は、製品をローンチするのではなく、継続的にアップデートし、『エクスペリエンス』(体験)を提供するもの。『製品』という言い方はちょっと違って、Windows as a Serviceを実現することになる。ユーザーには、そこから理解をしてもらうことが大切であると考えている。Windows 10が持つ価値をしっかりと訴求したい。革新的なパーソナルコンピューティングをぜひ体験してほしい。Windows 10は7月29日から提供を開始するが、今年の夏から年末にかけて順次、エキサイティングなWindows 10デバイスがOEMベンダーから登場することになる。さらに、ユニバーサルプラットフォームにより、Windowsだけでなく、iOSやAndroidのアプリも活用できるようになる。Windows 10の魅力を伝えられるように、情報提供を積極的に行っていきたい。また、Windows Phoneは、マウスコンピューター様などが国内市場に投入を開始し、これは私の立場としてもうれしいことである。今後の展開も楽しみにしている。ユニバーサルプラットフォームになったことで、これまであまり会話がなかったデバイスメーカーからも問い合わせがある。様々なデバイスにおいても楽しい展開ができる。顧客からの期待も強く感じている。マイクロソフトの製品は、米本社でプログラミングされ、デザインされているが、CortanaやSkypeトランスレーターなどの日本語対応では、密に連携している。できるだけ早い時期に日本に持ってきたいと考えている。マイクロソフトバンドや、ホロレンズも、米本社では発表しているが、これもできるだけ早く日本に持ってきたい」さらに、研究開発部門が入居する調布のオフィスを品川本社に統合することを公表。品川本社内にSurface Hubを25台設置するなど、継続的にオフィス環境の改革にも取り組むほか、「テレワークの実践を通じて、日本のテレワークの推進にも貢献していきたい」という。「8月24日から実施するテレワーク週間には、昨年の10倍規模となる300社の参加を目指したい。すでに200社以上が賛同している。日本において、テレワークをメインストリーム化していきたい。またこれをきっかけに、地方が持つ課題を学んで、地方創生にも取り組みたい」(平野氏)と語った。また、Office 365の販売拡大に加えて、Dynamics CRMの販売強化を進める方針を示す。平野社長「強い競合会社がいる領域だが、Office 365を組み合わせることで、他社にはない有効なソリューションを提供する。BYODが広がるなかで、コンシューマとコマーシャルのデュアルユーセージ・シナリオによって、価値を提案したい。現在、店頭で販売されているPCの92%にOffice Premiumが搭載されている。Windows 10の登場にあわせて、OneDriveやSkypeも普及させたい。Office Premiumのフリーミアムモデルにより、Windowsプラットフォーム以外にも、Officeを利用できる環境が整っている。この分野でもOfficeによって実現する生産性の高さを訴求していく」クラウドビジネスにおいては、次のようなビジョンを語った。平野社長「インテリジェントクラウドの実現に向けた取り組みを強化。マイクロソフトのデータセンターに対するサイバー攻撃は、ペンタゴン(米国防総省)に次ぐ多さとなっているが、これまでに事故を起こしていない。このノウハウを生かす。マイクロソフト サイバークライムセンター日本サテライトを核にして、価値を提案していく。Azureの技術を活用して、モバイル管理、ビッグデータ分析、マシンラーニングといったソリューションを提供。10以上の業種別シナリオを用意して具体的な提案をしていきたい。さらに、クラウドパートナー戦略にも力を注ぎ、2014年度には1500社であったクラウドパートナーを、2015年度には2500社に拡大。これを2016年度には、さらに3500社にまで拡大する。同時に、クラウドソリューションパートナーを対象にクラウドビジネスを活性化したいと考えており、パートナー各社が持つサービスやアプリケーションと、日本マイクロソフトのクラウドを組み合わせて提供するといった、新たなビジネスモデルを導入する。これにより、クラウドの導入余地が大きい中小企業での導入が促進されることになると期待している。ISVとの連携も強化する。ISVビジネス推進本部を20人体制で新設。クラウド対応パートナーのリクルートや共同マーケティング活動も行い、クラウド対応アプリを拡充する取り組みも加速する。ここでは、Office 365 APIの活用も加速することになる」Xboxに関しては、「日本において、Xboxの撤退はない。しっかりと進めていく。Windows 10によって、これまでとは違うシナリオが出てくることになり、ゲーマーも新たな体験ができるようになる。ワクワク感をどう提供できるのかが大切であり、これまで以上に、ゲームタイトルのラインアップを出す予定がある。ぜひ楽しんでもらいたい」(平野氏)と述べる。同社では、ゲームタイトルを充実させ、Xbox史上最高のラインアップをそろえることを明らかにしており、「マイクロソフトのゲーム事業はゲームコンソールだけでなく、Windows全体に拡大させる戦略をとっている。ゲーマーのための機能を、Windows 10に盛り込んでおり、OneMicrosoftで取り組む」(平野氏)とした。●Microsoft創業40周年、日本法人設立30周年の節目に○Microsoft創業40周年、日本法人設立30周年の節目に平野社長は、2015年6月末に終了した同社2015年度の取り組みにも言及。平野社長「一昨年は、Windows XPのサポート終了や消費増税前の駆け込み需要があった。だが、昨年は際立ったものがない中で力強い進展があったのは、クラウドビジネスの加速や、ワークスタイル変革、サイバーセキュリティ対策など。クラウドビジネスは、3倍近い売り上げを達成し、期初目標も達成した。Office 365などのクラウドプロダクトが浸透し、日本へのデータセンターの設置とともに、ここからOffice 365、Azure、Dynamicsという3つのクラウドサービスを提供した。ワークスタイルの変革においては、品川本社にはこれまでに60万人が来場し、オフィスそのものや、我々がテレワークを実践している様子を見ていただいた。さらに、マイクロソフト サイバークライムセンター日本サテライトを開設し、ここにも100社の企業、団体にきていただいた。脅威に対する情報提供や対策などに関して、30社以上から引き合いがきている」平野社長「インパクトをベースにして、どんなアウトプットを提供できるか。また、喜んでもらえるか、変革を感じてもらえるか、ということに力を注ぎたい。ビル・ゲイツがMicrosoftを創業してから40周年。そして、日本法人設立から30周年、日本マイクロソフトに社名変更して5周年という節目に当たる。変革を通じて、日本のお客様、社会に貢献したい」○代表執行役会長に就任した前社長の樋口氏は……一方、代表執行役会長に就任した前社長の樋口泰行氏は、会長の役割と重点活動分野として、「お客様との会社対会社の関係強化」、「新たな戦略的パートナーシップの構築」、「ナショナルアジェンダへの貢献」、「人材育成の強化」を挙げるとともに、「平野新社長による経営・事業展開を全面サポート」を掲げた。樋口会長は、「外資系の日本法人には会長職はあまりない。また、会長の役割について述べるという例はあまりない」と語りながら(報道陣から笑いが)、「透明性を高めるという点と、平野としっかりと連携するという点を説明したい」と切り出した。樋口会長「日本は、リレーションシップが大切な国である。お互いのWin-Winを考えないと一流の会社とはいえない。マイクロソフトの製品を使っていない会社はほとんどない。多くの会社とのリレーションシップが大切である。社長時代に内部の仕事とともに、外部とのリレーションを行うのが大変であった。会社と会社の関係を構築する役割を果たし、平野を補完したい。また、戦略的に重要なパートナーシップの構築、推進を担当したい。これまで手薄だった国が推進する優先順位が高い項目についても、関係する政府や中央官庁、自治体、業界団体と連携し、そうした場に顔を出すことが重要だと考えている。ナショナルアジェンダと結びついた形での取り組みが必要である。テレワーク、地方創生、そして2020年の取り組みもある。国が優先している取り組みに対して、貢献できる会社になっていく。人材育成においては、これまで私が3つの会社で務めてきた社長としての知見を伝授したい、さらに、ダイバーシティも強力に推進したい。いま、5人の女性役員がおり、全体の25%を占める。役員だけでなく、従業員レベルでもこの比率を高めたい。一方で、新社長の1年目はなかなか人事まで手を出せないが、それを防ぐために、3月からの4カ月間をかけて、平野に移行した。今回の人事は、平野が推進した人事である」○平野拓也氏プロフィール1970年北海道出身。95年に米ブリガムヤング大卒後、同年にKanematsu USAに入社。98年にArbor Softwareに入社。2001年には、ハイペリオンの社長に就任。2005年8月にマイクロソフト(現日本マイクロソフト)に入社し、ビジネス&マーケティング部門シニアディレクターに就任。2006年2月には、執行役エンタープライズサービス担当、2007年7月に執行役常務エンタープライズサービス担当、2007年10月に執行役常務エンタープライズビジネス担当兼エンタープライズサービス担当、2008年3月に執行役常務エンタープライズビジネス担当を経て、2011年7月には、Microsoft Central and Eastern Europe(CEE)のMulti-Countryのゼネラルマネージャーに就任した。このとき、東欧の新興国25カ国を統括。2014年7月、日本マイクロソフトに復帰。執行役専務マーケティング&オペレーションズ担当に就任。2015年3月2日付けで代表執行役副社長に就任、7月1日付けで代表執行役社長に就任した。
2015年07月02日理化学研究所は5月22日、今後の経営方針として「科学力展開プラン」を発表した。理研は同プランを「世界最高水準の成果を生み出すための経営方針」と位置づけており、日本の科学技術戦略の担い手となるべく、「大学と一体となって我が国の科学力の充実を図り、研究機関や産業界との科学技術ハブ機能の形成することで、世界最高水準の成果を生み出す」としている。同プランを構成する5つの柱は以下の通り。1. 研究開発成果を最大化する研究運営システムを開拓・モデル化する理研全体の最適化に向けて本部機能を強化。また、定年制と任期制の研究人事制度を一本化し、新たなテニュア制度を構築する等、研究開発成果最大化のための研究運営システムを開拓し、国立研究開発法人のモデルに。2. 至高の科学力で世界に先んじて新たな研究開発成果を創出する社会ニーズに対応し、社会を牽引する研究開発を実施。そのため、基礎研究を深化させ、分野を越えた取組みを強力に推進。最先端で魅力ある研究グループ、大型研究基盤施設等を核として世界の優秀な研究者を糾合。これらによる至高の科学力で研究成果を創出。3. イノベーションを生み出す「科学技術ハブ」機能を形成する全国の大学と一体となって科学力の充実を図り、これを、国内外の研究機関や大学・産業界と形成する「科学技術ハブ」機能を通して展開し、イノベーションを生み出す。4. 国際頭脳循環の一極を担うグローバル化された国際標準の研究環境を構築し、優秀な外国人研究者にとって魅力ある研究所とし、我が国を世界的な頭脳循環の一極にしていく。5. 世界的研究リーダーを育成する短期的成果主義から脱却を目指し、優秀な若手研究者を長期的・安定的に雇用するシステム、キャリアパスを構築。国際的人事交流により、世界的研究リーダーを育成。理研は同日、松本紘新理事長が会見を開いて同プランについて説明しており、そこで語られた内容については後ほど別の記事でお伝えする。
2015年05月22日ソフトバンクが11日に開催した2015年3月期決算説明会で、記者団から寄せられたSIMロック解除の方針、直近の純増数、電力事業への参入、などについての質問に孫正義代表が回答した。○SIMロック解除による急変はないと予測総務省の指導のもと、5月から開始されたスマートフォンおよび携帯電話のSIMロック解除の義務化。NTTドコモとKDDIでは対応を発表済みだが、ソフトバンクではどのように対応していく予定なのだろうか。そうした質問に対して、孫氏は「2社とも、総務省の方針通りに行うと発表している。我々も、ガイドラインに従う予定でいる」と回答した。詳細については明らかにされていない。直近の契約者の純増数、SIMロック解除による影響などについて聞かれると「日本の国内市場は、ほとんどゼロサムゲーム。今後しばらくの間、急激な変動がやってくることはないと考えている」と回答した。国内における携帯電話の契約者数は、飽和状態に近付いている。このため、今後しばらくの間は”何か”をきっかけに契約者数が急変することはない、との見方だ。その上で、孫氏は「現在は、いまあるものをしっかりと、効率的にマネージメントする時期。ぴかぴかに磨いていくことが、いまやるべきことだと考えている。(3社が均衡している状況なので)一瞬たりとも、手を抜くわけにはいかない」と付け加えた。○電力事業はチャンスこのほか、電力事業への参入について聞かれると「世の中が平穏無事なときは、革新のチャンスはない。でも世の中の前提が大きく切り替わるときには、新しい切り口からビジネスチャンスが生まれる。これまで地域ごとに独占されていた電力供給が60数年ぶりに自由化され、競争状況に入る。これは決定的なパラダイムシフト。そこにソフトバンクのチャンスがある」(同氏)と回答。そして「一般家庭では、通信費と電気代を毎月支払っている。これは生活に欠かせない、2大インフラの固定費用。ソフトバンクでは、現在、4,000万人の利用者から通信費をいただいている。これを電気代とセットにすれば、ひとつの窓口で支払いが済むようになる」と説明。支払いのパッケージ化が、利用者の利便性向上につながると解説した。加えて、電力事業の将来性について「電気の分野では今後20~40年の間に、スマートグリッド、再生可能エネルギーなどの技術革新が生まれる可能性がある」と言及。「これらもソフトバンクにとってビジネスチャンスになり得る。したがって、電気事業への参入はとても挑戦し甲斐がある」と結論付けた。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年05月12日プロントコーポレーションはこのほど、2014年度の活動実績と2015年度の基本方針について記者発表会を開催した。2014年度のプロントチェーンにおける実績は222億円(前年比109%)、総店舗数は277店舗と過去最高を記録。また、30店舗の新規出店を行った(「プロント/イルバール」19店、「エプロント」3店、「ディプント」3店、「エスプレッサメンテ イリー」2店、「カフェソラーレ」1店、「ブリオッシュドーレ」1店、「ハマトリーチェ」1店)。2015年度は、既存店の売上目標を前年比101%、既存店の来客数目標を前年比103%とし、新規出店数としては35店舗を目標に掲げるという。プロントコーポレーション代表取締役社長の竹村典彦氏は、2015年の干支である「未(ひつじ)」という漢字には「枝葉が茂り暗く曇っている木の様子」を示すという解釈もあることから、「風通しが良く輪郭のはっきりした木になるためには、枝葉を剪定(せんてい)する必要がある」と述べた。そして、「2015年度はもう一度原点に戻り、商品やオペレーションなど中身を磨きなおして、外食事業の面白さを打ち出していきたい」と語った。また2015年度は、新業態「エプロント」「ディプント」「ブリオッシュドーレ」の出店にも引き続き力を入れていく方針だ。「エプロント」は、イタリア語で「ごはんができたよ」を意味し、首都圏外展開型のカフェを中心とした新業態となる。「誰もが気に入るニュートラルな空間」をテーマに、さまざまな人々の要望に対応できる店舗を目指しているとのこと。2015年度は、女性や若年層、1人飲みなどのユーザーに合わせて、メニュー展開を深化させていく。また、フードコートや競技場などの未開拓立地へも出店を広げていく予定だという。「ディプント」は、ワインとそれに合った食事を気軽にたのしめる空間を提供するワインバル業態。「日常線上の句読点(PUNTO)」であり、小さくかわいらしい"ダイニングポイント(Di PUNTO)"という思いが込められているという。2015年度は店舗数を29店舗に増やし、2018年度に50店舗への到達を目指すとのこと。また2015年度は、真空調理技術によるメニューを開発するとともに、ワインメニューとして同ブランドオリジナルの「ランブルスコ」を導入予定。「ブリオッシュドーレ」は2014年4月、フランスのベーカリーカフェ(同名)の日本1号店として神奈川県・ルミネ横浜にオープン。1番人気の「クロワッサン トマト&モッザレラ」(税込480円)をはじめ、"フランスらしい"デニッシュやデザートなどを取りそろえる。2015年度は、シーズンメニューを定期的に導入し、ショーケースを見ているだけでたのしめるような商品を提供していくという。なお3月3日には、2号店が東京都・大手町にオープンする。
2015年02月04日EMCジャパンは1月29日、昨年12月に同社の代表取締役社長に就任した大塚俊彦氏が、2015年の方針説明を行った。大塚氏は、2015年も「第3のプラットフォーム」を推進するという、同社の従来の方針を継承して説明したほか、「プラットフォーム 2.5」という新基軸を打ち出し、「第3のプラットフォーム」に必要とされる技術を活用・移植して、現行のITプラットフォームの進化にフォーカスしていくことを表明した。この新基軸は、従来のプラットフォームからクラウド、ビッグデータ、モバイル、ソーシャルという4つの軸からなる「第3のプラットフォーム」に移行していく上での引継役を果たすのだという。これは、日本のだけでなく、グローバルで推進していくもの。大塚氏は、「第3のプラットフォームのキーワードは俊敏性だ」述べ、引継役となる「プラットフォーム 2.5」においては、ストレージの強化、コンバージドインフラの強化に加えて、ITの変革を支援する包括的なソリューションを提供していくという。本業のストレージ強化では、オールフラッシュのストレージ アレイである「XtremIO」、重複排除を備えたバックアップ、アーカイブ、災害復旧対策製品であるData Domain、SDS(Software-Defined Storage)の3つにフォーカスする。大塚氏は「XtremIO」について、「フラッシュは大変な勢いで成長しており、XtremIOはこれまでの最速で500ミリオンドルに達成した製品だ。 国内での外付け型オールフラッシュの市場は、2013年の35億円から2017年には140億円市場になると予測されているので、より一層注力していきたい」と述べた。コンバージドインフラについて同氏は、「国内でも4年で4倍以上に成長し、大きく市場になる。部品別に組み合わせていくこともあるが、コンバージドインフラを用途別に強化していくというお客様も増えている」と、今後の市場拡大に期待を寄せた。ソリューションについては、ストレージベンダーから、ITソリューションベンダーに転換を図っていく姿勢を示し、「ストレージ主導から、アプリ、システム全体についてお客様と会話して、ビジネス領域を強化してく」(大塚氏)と述べた。前述の施策に対応するための社内体制の強化では、「成長領域を明確にして変革を推進し、それに向けた体制を強化していく」(大塚氏)とし、ソリューション主導営業の強化、製品特化セールスの強化(Isilon、RSA、DPS、コンバージドインフラCI、VCE)、サービスプロバイダ向け事業強化、包括的なITソリューション提供に向けて人財育成を行っていくとした。同氏によれば、社内体制の強化においては、共通のゴールを設定することがもっとも重要だという。また、パートナー連携も強化し、ソリューション連携、営業連携をしながら、国内のプレゼンスを高めていくという。特にクラウドサービスプロバイダ向けに新たなプログロラムを立ち上げ、強化していくという。そのほか、VMware、Pivotalのグループ企業との連携を一層強化していくという。
2015年01月29日トム・クルーズとの離婚の示談が成立したばかりのケイティ・ホームズが、離婚申請をする前にこっそり引っ越したニューヨークの新居で、娘のスリちゃんとふたり、人生の再スタートを切った。ホームズはスリちゃんの単独親権を要求したため、クルーズとの離婚条件の成立が長引き、醜い闘いになるかと思われたが、2週間もしないうちにスピード解決。詳細は極秘にされているものの、ホームズがスリちゃんを育てる主導権をにぎったのは明らかだ。これまでスリちゃんはクルーズの意向でサイエントロジーの教義にもとづく育児を受けてきたが、ホームズはさっそく一般的な育て方に切り替えたようだ。サイエントロジーでは、子供をしつけることは一切しないという方針で、スリちゃんはこれまで欲しい物はなんでも買ってもらい、何時に寝なさいとも言われず、なにもかも思いのままになっていたが、ホームズは常識にもとづいて、娘をしっかりとしつけるつもりのよう。カトリックの教えを受けて育ったホームズは、スリちゃんをニューヨークにある名門カトリックスクールに入れようと考えているらしい。またホームズは女優業への復帰も着々と進めており、劇作家テレサ・レベックが書いた新作コメディ『The Dead Accounts』に出演が決定。トニー賞に三度輝くジャック・オブライエンが演出する本作は、5人の主要キャラクターが登場するコメディで、ホームズ以外のキャストはまだ決まっていない。ホームズは2008年にアーサー・ミラーの『みんな我が子』でブロードウェイデビューを果たしており、ブロードウェイ出演は今回が二度目となる。文:猿渡由紀
2012年07月24日