3月14日より開幕する、5人のプロ将棋棋士とコンピュータ将棋ソフトによる団体戦「将棋電王戦FINAL」にデンソーが協賛し、新たに開発したロボットアーム「電王手さん」を提供することが明らかになった。デンソーは、昨年行われた「第3回将棋電王戦」にも協賛し、デンソーの子会社であるデンソーウェーブが、コンピュータ将棋の指し手を盤上に再現するロボットアーム「電王手くん」を提供したことで大きな話題となった。今回は、その「電王手くん」に代わり、新たに開発したロボットアーム「電王手さん」が提供される。「電王手さん」は、2014年度のグッドデザイン大賞を受賞した医薬・医療用ロボット「VS-050S2」をベースに、さらなる高性能と機能美を追求し、将棋対局専用に設計、開発されたロボットアーム。最大の特長は、見た目もさることながら、世界初の技術となる成駒(駒を裏返すこと)の動作を実現したグリッパー(指の役割)部分にあるという。前回の駒の着手は、コンプレッサーによる吸着式であり、いったん駒を吸い上げて成駒専用の台に移動させ、反対面から吸着し直してから盤上に置き戻すという イレギュラーな対応が必要とされていた。しかし今回は、新たに開発したアーム先端のグリッパーで駒をつかみ、隣の駒に触れることなく、駒の移動や裏側に回転させた成駒が可能に。公式棋戦と同じように将棋盤の駒を使用することができる。また、斜めになった駒やずれて置かれた駒も、アーム先端に装着したカメラが多方向から画像認識し、1ミリの誤差もない着手を実現。プロ棋士とロボットアームの間に目に見えない安全柵(エリアセンサー)を設置するほか、長時間の連続稼働が可能で、終日行われる対局にも対応。外観は、医療現場などの滅菌環境で使用される磨き抜かれた、シルバーの表面処理が施されている。現在、動画サービス「ニコニコ動画」では、この「電王手さん」の動画も公開中。「将棋電王戦FINAL」は、5人のプロ将棋棋士とコンピュータ将棋ソフトによる団体戦。団体戦。3月14日~4月11日の毎週土曜日に全5局を行い、結果3勝した方が勝者となる。第1局(3月14日京都・二条城)は斎藤慎太郎五段 vs Apery、第2局(3月21日高知・高知城)は永瀬拓矢六段 vs Selene、第3局(3月28日北海道・五稜郭)は稲葉陽七段 vs やねうら王、第4局(4月4日奈良・薬師寺)は村山慈明七段 vs ponanza、第5局(4月11日東京・将棋会館)は阿久津主税八段 vs AWAKE が対決する。
2015年03月05日3月14日より開幕する、5人のプロ将棋棋士がコンピュータ将棋ソフトと団体戦で戦う「将棋電王戦FINAL」全5局の対局会場が発表された。第2回、第3回と同様に5対5の団体戦方式での対局は今回が最後となる「将棋電王戦 FINAL」。団体戦の最後を飾る舞台は、世界遺産2カ所を含む全国5つの名所に決定し、第1局の二条城(京都府)を皮切りに、第2局・高知城(高知県)、第3局・五稜郭(北海道)、第4局・薬師寺(奈良県)、そして第5局・東京将棋会館となる。第1局:3月14日/二条城(京都府) 斎藤慎太郎五段 vs Apery(開発者:平岡拓也氏)第2局:3月21日/高知城(高知県) 永瀬拓矢六段 vs Selene(開発者:西海枝昌彦氏)第3局:3月28日/五稜郭(北海道) 稲葉陽七段 vs やねうら王(開発者:磯崎元洋氏、岩本慎氏)第4局:4月4日/薬師寺(奈良県) 村山慈明七段 vs ponanza(開発者:山本一成氏、下山晃氏)第5局:4月11日/将棋会館(東京都) 阿久津主税八段 vs AWAKE(開発者:巨瀬亮一氏)大盤解説会は、全局を通じて東京・六本木のニコファーレで実施するほか、第1局~第4局は各対局会場近くの現地でも同時開催。いずれも一般観覧が可能で、現地大盤解説会は来場先着順、ニコファーレは特設サイトからの事前応募が必要となる(入場無料)。各対局はいずれも朝10:00より開始。詳細は「将棋電王戦FINAL」公式サイトまで。なお、昨年の「第3回将棋電王戦」では、デンソーの子会社であるデンソーウェーブがコンピュータ将棋の指し手を盤上に再現するロボットアーム「電王手くん」を提供したことでも大きな話題となったが、今回同社は「電王手くん」に代わり、新たに開発したロボットアーム「電王手さん」を提供している。
2015年03月05日デンソーは3月5日、ドワンゴと日本将棋連盟が3月14日から4月11日にかけて開催する「将棋電王戦FINAL」に協賛し、昨年の「第3回将棋電王戦」に引き続きロボットアーム「電王手さん」を提供すると発表した。今回の「電王手さん」は2014年度のグッドデザイン大賞を受賞した医薬・医療用ロボット「VS-050S2」をベースに、将棋対局専用に設計・開発された。その最大の特長は"成り駒"動作を実現したグリッパー(指の役割)部分にある。前回まではコンプレッサーで駒を吸着していたため、いったん駒を吸い上げて成駒専用の台に移動させ、反対面から吸着し直してから盤上に置く必要があった。しかし、新開発のグリッパーで駒を掴み、裏側に回転させること可能となったため、前述のようなイレギュラーな動作が必要なくなり、より通常に近い将棋対局を再現できる。「将棋電王戦」は現役プロ棋士5名がトーメントを勝ち抜いた5つのコンピューター将棋ソフトと団体戦で対決するイベント。2011年から開催されており、対戦成績ではコンピューター側が勝ち越している。
2015年03月05日2015年2月8日に埼玉県・西武ドームで開催され、50万人以上の視聴者数を記録した地上最大の対局「電王戦×TOYOTA『リアル車将棋』」の模様が、30分の特別編集番組となって3月21日21:00より動画サービス「ニコニコ生放送」で放送されることが决定した。ドワンゴとトヨタ自動車が主催した「電王戦×TOYOTA『リアル車将棋』」は、球場に巨大な将棋盤を再現し、トヨタの新旧名車40台を駆使して羽生善治名人と豊島将之七段が熱戦を繰り広げた前代未聞のイベント。同番組の生中継番組は、これまで50万人以上の視聴者数を記録し(将棋関連の生放送において過去最大級、2月17日時点)、番組へのコメントはもちろん、SNSなどでも大きな話題を集めた。同イベントの好評を受け、ドワンゴとトヨタマーケティングジャパンは特別編集した30分番組を制作し、今回「リアル車将棋 特別編」 として放送する。特別編では、10時間以上にわたり放送された映像の中から名場面をピックアップ。さらに、未公開シーンや特別インタビューなどを盛り込んで放送されるという。番組名:「リアル車将棋 特別編」放送日:2015年3月1日(日)放送時間:21:00~21:30番組ページはこちら告知動画はこちら
2015年02月23日スカパー!と囲碁・将棋チャンネルは3月1日、東京・千駄ヶ谷の東京将棋会館で行われる第73期・A級順位戦最終局の模様を完全生中継する。順位戦の中でも名人への挑戦権や降格がかかり、これまでにも長く熱い接戦が繰り広げられてきたことから「将棋界の一番長い日」と呼ばれるA級戦の最終局。森内俊之九段vs行方尚史八段、渡辺明二冠vs久保利明九段、佐藤康光九段vs深浦康市九段、三浦弘行九段vs広瀬章人八段、郷田真隆九段vs阿久津主税八段の全5局を対局開始から終局まで完全生中継で放送する。ゲストは羽生善治名人。『将棋界の一番長い日 完全生中継~第73期・A級順位戦最終局』は囲碁・将棋チャンネル、スカチャン1~4、スカパー!プロモで3月1日(日曜 9:30~)放送。
2015年02月09日ドワンゴおよび日本将棋連盟は、2015年春に開催する「将棋電王戦FINAL」の開催日程と対戦カードを発表した。「将棋電王戦FINAL」は、これまでに開催された第2回・第3回と同様、5名のプロ棋士と5つのコンピュータ将棋ソフトによる全5局の団体戦。前回の第3回では、プロ棋士が1勝4敗で大敗するという結果に終わっており、プロ棋士の逆襲となるか注目が集まっている。対局は2015年3月14日から4月11日までの毎週土曜日に開催され、第1局(3月14日)は「斎藤慎太郎五段 vs Apery」、第2局(3月21日)は「永瀬拓矢六段 vs Selene」、第3局(3月28日)は「稲葉陽七段 vs やねうら王」、第4局(4月4日)は「村山慈明七段 vs ponanza」第5局(4月11日)は「阿久津主税八段 vs AWAKE」。また、26日に開催された発表イベントにて、元チェス世界王者のガルリ・カスパロフ氏が振り駒を行った結果、第1局の先手番は棋士側に決定した(棋士は第1・3・5局で先手番▲、第2・4局で後手番△)。さらに、本対局を記念したイベントとして、伝説の元チェス世界王者のガルリ・カスパロフ氏と現在チェス日本ランキング1位の羽生善治氏の初となる特別対局が行われるほか、前回、将棋ソフト・ツツカナに敗れた森下九段が、継ぎ盤を使用してツツカナに挑む雪辱戦「電王戦リベンジマッチ」、自動車を将棋の駒に見立てて戦う地上最大の対局「電王戦×TOYOTA リアル車将棋」が順次開催されることも発表されている。イベント名:「ガルリ・カスパロフvs羽生善治 チェス対局」開催日時:2014年11月28日(金)10:00~13:00番組ページはこちらイベント名:「電王戦リベンジマッチ 森下卓九段 vs ツツカナ」開催日時:2014年12月31日(水)10:00~番組ページはこちらイベント名:「電王戦×TOYOTA リアル車将棋」羽生善治名人 vs 豊島将之七段開催日時:2015年2月8日(日)10:00~番組ページはこちら
2014年11月27日ドワンゴおよび日本将棋連盟は、11月1日から3日までの3日間、最強のコンピュータ将棋ソフトを決める「第2回将棋電王トーナメント」をTOIRO(埼玉県さいたま市)を開催し、2015年春開催の「将棋電王戦FINAL」へ進む5つのコンピュータ将棋ソフトが决定した。「将棋電王トーナメント」は、統一したハードウェアを用いて将棋ソフトの強さを競う大会で、今回は全25ソフトが参加。持ち時間は、予選リーグが15分・秒読み10秒、決勝トーナメントは2時間切れ負け(チェスクロック方式)というルールで行い、その結果、巨瀬亮一氏の開発した「AWAKE(アウェイク)」が優勝。「電王」の称号と賞金250万円を獲得した。以降の結果は、第2位が「ponanza/ポナンザ」(開発者:山本一成氏/下山晃氏)、第3位が「やねうら王」(磯崎元洋氏/岩本慎氏)、第4位が「Selene/セレネ」(西海枝昌彦氏)、第5位が「Apery/エイプリー」(平岡拓也氏/杉田歩氏/山本修平氏)。これら上位5つのソフトは、2015年春に開催される「将棋電王戦FINAL」に進み、阿久津主税八段、村山慈明七段、稲葉陽七段、永瀬拓矢六段、斎藤慎太郎五段ら5人のプロ棋士と対戦することになる。なお、本トーナメントの模様は「ニコニコ生放送」にて生中継されており、各番組ページよりタイムシフト視聴が可能。詳細は公式サイトまで。イベント名:「将棋電王戦FINAL」開催時期:2015年春(日時および会場は後日発表)対戦形式:5人の現役プロ棋士 対 5つのコンピュータ将棋ソフトの団体戦出場棋士:阿久津主税八段、村山慈明七段、稲葉陽七段、永瀬拓矢六段、斎藤慎太郎五段出場規程:出場棋士は、主催者側が用意した本番と同じソフトおよびハードで練習対局を行う持ち時間:各5時間・秒読み1分、休憩2回(昼休憩1時間、夕食休憩30分)公式サイトはこちら
2014年11月05日コンピュータの頭脳は人間に勝てるのか。「記憶と脳科学」のテーマで今回紹介するのは、コンピュータ将棋だ。2013年に行われた第2回 電王戦でコンピュータは3勝1敗1分けで初めて現役プロに勝利した。将棋は盤面も広く、持ち駒を再利用するなど複雑なゲームだ。長らく人間に匹敵するような知識をコンピュータに持たせることは難しかったという。それなのになぜ、プロ棋士に勝つほど強くなったのか。佐藤佳州さん(パナソニック研究員)が第17回自然科学研究機構シンポジウム「記憶の脳科学~私たちはどのようにして覚え忘れていくのか」(9月23日開催)で行った講演では、コンピュータ将棋の歴史から、どのようにコンピュータ将棋が強くなったか、その理由や未来について、非常に興味深いお話しがあった。○2000年代中盤から急速に発達した理由コンピュータ将棋の歴史は1970年代に遡る。急速に発達したのは2000年代中頃からだ。理由は「現在のプログラムの強さを支える重要な技術が、急速に発達したから」と佐藤さんは説明する。具体的には評価関数の機械学習や全幅探索などがそれに当たる(図参照)。これらの技術を駆使し、コンピュータ将棋はアマチュアレベルから一気にプロレベルに達する強さに到達したという。コンピュータの計算性能が向上したから人間に勝てるようになった、と思うかもしれないが、それだけではない。1997年にコンピュータがチェスの人間のチャンピオンを上回ったが、チェスの複雑さが10の120乗であるのに対して将棋は10の220乗とかなり複雑。コンピュータの速度向上だけで人間に勝つことは無理であり、「ソフト面の進歩が非常に大きい」と佐藤さんは強調する。○読みと大局観に相当するのが「探索」と「評価関数」ではコンピュータは具体的にどのように将棋の指し手を決めているのだろうか。通常、人間が将棋をする場合、「読み」と「大局観(形勢判断)」で指し手を決めていく。コンピュータの場合、「読み」にあたるのが「探索」、「大局観」にあたるのが「評価関数」だ。コンピュータ将棋では、基本的に人間が考えないような手も含めてすべての手を探索する。一段ずつ探索を深めていくが、時間制限もあり終局までは探索できないので一定の深さで探索を打ち切る。打ち切ったときの局面の優劣を、評価関数で点数化する。評価関数とは、局面の優劣をコンピュータが判断できるよう数値化するための関数であり、コンピュータはもっとも評価の高い(つまり数値の高い)手順を選択して指す、という仕組みになっている。コンピュータ将棋の特徴であり問題点は、すべての手を探索するため「読み抜けが少ない反面、無駄が多い点」だという。「そのため1秒間に数百万局面も読むにもかかわらず、人間に読み負けることがある」(佐藤さん)。また、評価関数ではすべての局面を数値化するが、その数値化の作成は人間が行っていた。人間は通常、局面を点数化して考えたりしないのに関わらず、正確な評価関数を作るのは非常に困難だったという。○プロ棋士を破る原動力となった「機械学習」強いコンピュータ将棋を作る上での課題は、「無駄な手は探索せず、よさそうな手を深く探索すること」、また「局面の優劣を正確に数値化する評価関数を作ること」の2つに集約される。後者について、評価関数の数値化作業に大きく貢献したのが、2006年に登場した「BONANZA(ボナンザ)」というプログラムだ。従来人間が行っていた数値化作業を、「機械学習」によって自動的にパラメーターを調整させることに成功したのだ。この成功が将棋プログラムの飛躍的な性能向上につながったという。そして近年では、プロの棋譜を利用した機械学習が大きな成功をおさめている。といっても、棋譜をそのまま覚えるわけではない。単に記憶しただけでは、完全に一致する局面でしかその知識を活用できない。目指すのは「指し手の意味を獲得する」ことだ。具体的にはプロの指し手からどのような局面が良い局面であり、どのような指し手を深く探索するべきなのかという、知識を学習する。たとえば現在行われているのは、指し手の比較による学習だ。ある局面でプロが選択した指し手(正解手)と指さなかった手(不正解手)がある。正解手のほうが不正解手より点数が高くなるように評価関数を調整する。さらに、プロが指し手を選択する場合は、数手先まで「読み」が入っているのに対し、コンピュータは一手先までしか見えていない。この課題に対応するため学習課程に探索(読み)を導入し、数手先まで進めてから正解手と比較する。このようにして、プロが実際に思考した評価とコンピュータが実際に思考した評価を対応づけていく。○未来 - コンピュータから将棋を教わる?佐藤さんによると、「コンピュータ将棋が近いうちに人間のトッププレイヤーに勝つのはほぼ確実」。ただ、人間に勝つこと=人間の思考を上回る知識を獲得しているわけではないそうだ。現在のコンピュータ将棋はミスの少なさ、読みの深さで人間を上回るが「そもそも現在の機械学習は人間の差し手の真似であり、人間の大局観に達しているとは言い難い。さらなる改良の余地が大きい」という。改良点は色々あるが、たとえばどのような棋譜を学習すれば強いプログラムができるか、さらにどういった戦術を重視して学習すれば強いプログラムができるかという点がある。戦術については穴熊、銀冠、矢倉などしっかりとした囲いを作る戦術が上位にあがっているそうだ。実際に重要度を使って学習させたプログラムと、使わずに単純に学習したプログラムで対局を行い戦術の違いを比較すると、重要度を使って学習した方が、コンピュータにとって勝ちやすい戦術を選択し、結果的にかなり強いことがわかった。このように、コンピュータ将棋が人間に勝利するという目標が達成されようとしている今、コンピュータ将棋は大きな変換点を迎えているそうだ。佐藤さんは「さらに強さを追い求める方向性と、人間との関わりを重視する方向性」という2つの方向性があると説明する。強さを求める方向性では、人間の棋譜によらず強いプログラムを学習できないか。そして人間との関わりを求める方向性では、人間に将棋を教えたり、詰め将棋などの問題を作ったりすることも考えられるという。コンピュータ将棋は人間の真似をして強くなってきたというが、コンピュータに将棋を教えてもらって強くなるという時代がすぐそこまで来ているようだ。なお、第17回自然科学研究機構シンポジウム「記憶の脳科学~私たちはどのようにして覚え忘れていくのか」に参加した高校生記者によるシンポジウム取材記事が掲載されている。そちらもぜひご覧いただきたい。
2014年10月15日ドワンゴと日本将棋連盟は12日、2015年春に開催される「将棋電王戦 FINAL」に出場する5人のプロ棋士を発表した。2015年3月~4月に開催される「将棋電王戦 FINAL」は、第2回、第3回と同様にプロ棋士とコンピュータ将棋ソフトによる団体戦。5対5の団体戦方式での対局は、今回が最後となる。出場する5人のプロ棋士は、10月12日の「電王戦タッグマッチ2014」FINAL Round直後に開催された「将棋電王戦FINAL出場棋士発表会」にて発表され、斎藤慎太郎五段、永瀬拓矢六段、稲葉陽七段、村山慈明七段、阿久津主税八段と、いずれもコンピュータ将棋へ適応するための若さ、勝率という数字に現れる棋士としての強さを兼ね備えた精鋭が出揃った。人選は、渡辺明二冠や森内俊之竜王ほか多数の棋士の意見を取り入れつつ、慎重に進められたという。なお、この5人のプロ棋士と対戦するコンピュータ将棋ソフトは、11月1日より開催される「第2回 将棋電王トーナメント」によって決定。エントリーしている将棋ソフトの数は26で、上位5つのコンピュータ将棋ソフトが「将棋電王戦 FINAL」に出場する。なお、現在ニコニコ動画では、5人のプロ棋士を紹介する「『将棋電王戦FINAL』出場棋士発表PV」も公開中。
2014年10月13日将棋のプロ棋士がコンピュータ将棋ソフトとタッグを組んでトーナメントで対局する「将棋電王戦タッグマッチ2014」のFINAL Roundが12日、東京・六本木のニコファーレにて行われ、西尾明六段・ponanza組が優勝した。ファイナルラウンドで決勝に勝ち進んだのは、1stラウンドAブロックで優勝した森下卓九段・ツツカナ組とBブロックで優勝した西尾明六段・ponanza組。矢倉の古風な定跡形に進み、後手の西尾明六段・ponanza組が大胆な反撃に出ながら局面の均衡を保った。後手は守りを安定させて攻める展開に持ち込んでリードを奪い、112手で制してタッグマッチ優勝を決めた。消費時間は▲森下1時間、△西尾54分。優勝した西尾明六段・ponanza組には、日本将棋連盟理事の片上大輔六段から優勝トロフィーが授与された。表彰式で西尾明六段は「今回は実験だと思って指していた。突き詰めると将棋は難しいゲームということがわかった」、森下卓九段は「決勝はうまく指されて完敗だった。普段は逆転負けが多いタイプなのでツツカナが心強く、やや甘えすぎたところがあった」とそれぞれ今日の対局を振り返った。「将棋電王戦タッグマッチ2014」は、プロ棋士がコンピュータ将棋ソフトを操作し、ソフトの推奨手を参考にしながら対局するトーナメント戦。9月20日の1st Round Aブロック、23日の1st Round Bブロックを経て、10月12日のFINAL Roundの3日間にわたって開催。1st Round Aブロックと1st Round Bブロックの勝者がFINAL Roundへ進み、シード組の佐藤慎一四段・ponanza 2013年ver.、久保利明九段・習甦とトーナメント形式で行われた。また、プロ棋士には、メガネ型のウェアラブルデバイスが装着され、この端末を通じて将棋ソフトの推奨手の情報を得ることができる。なお、5対5の団体戦としては最後となる2015年春開催の「将棋電王戦 FINAL」に出場するプロ棋士5名も発表され、斎藤慎太郎五段、永瀬拓矢六段、稲葉陽七段、村山慈明七段、阿久津主税八段が名を連ねている。
2014年10月12日●縁台将棋を楽しんでいる大人ではまず勝てないレベル8月23日、東京の将棋会館で「第3回 J:COM杯 3月のライオン 子ども将棋大会」の全国大会が行われた。大会は7月20日に行われた仙台大会を皮切りに、全国7都市で地区大会が開催され、成績優秀者16人が将棋会館に集結し将棋の腕を競う。この大会は、その名のとおり羽海野チカ氏の描いた大ヒット将棋漫画『3月のライオン』(白泉社=大会協力)とコラボレーションした大会で、主催はケーブルテレビ局のジュピターテレコムと、番組制作会社の囲碁・将棋チャンネル。大会の模様は10月4日20:00~21:38まで囲碁・将棋チャンネルで放送。また、J:COMテレビでも10月13日17:00~18:45に放送される。共催は日本将棋連盟で、全国大会および各地区大会には審判長や指導者として多数のプロ棋士が参加。子供たちへの指導対局などを行い、将棋の普及に努めている。○プロを目指す子どもたちの熱い戦い出場者は全国の小・中学生たちだ。だが、子供だからといって、なめてはいけない。全国大会の上位者ともなると、段位で言えば四段、五段クラス。これは縁台将棋を楽しんでいる大人ではまず勝てないレベルで、大人向けの大会に出ても、ときに県の代表になるほどの実力を持っている。また、大会の成績上位者の中には、プロ棋士の養成機関である「奨励会」を受験する者もいる。合格すれば、小・中学生のうちからプロになるための道を歩み始めることになり、実際、現在プロの第一線で活躍している棋士には、こうした子供大会で活躍した人が多い。まさに、将来の夢を懸けた戦いなのである。それでは、大会の模様を準決勝から振り返ってみよう。○準決勝は大阪地区代表と仙台地区代表の勝負準決勝の組み合わせは以下の通り。田淵光祐くん(大阪大会代表)-伊東恒紀くん(仙台大会代表)上野裕寿くん(大阪大会代表)-堀川将生くん(仙台大会代表)ご覧のとおり、関西対東北という構図だ。どちらの地区も将棋熱が高いことで有名で、まさに地区の威信をかけた勝負となった。対局場は将棋界の総本山でもある将棋会館の特別対局室で行われた。この対局室は、プロ棋士でも特に段位の高い一流棋士たちが使用する部屋で、公式棋戦の決勝やタイトル戦なども行われる、まさに"特別"な部屋。(囲碁・将棋チャンネルのサイトにも特別対局室にまつわるエピソードが掲載されており、見ていただければいかに"特別"なのかわかるだろう)。対局室では多くの父兄や関係者が見守り、テレビカメラも入るという大人でも緊張するような状況で行われたが、選手たちは臆することなく、堂々と戦っているように見えた。結果は、仙台地区代表のふたりが決勝に勝ち進んでいる。関西と東北の勝負は、今回は東北に軍配が上がった格好だ。○全国大会の高いレベルに挑んだ選手たち決勝戦の前に、当日出場した他の選手たちの声を紹介する。高田明浩くん(千葉大会代表):1回戦で負けてしまったので、ちょっと悔しいです。内容は、序盤から相手にうまく指されて不利になったので、家に帰って研究したいと思います。武沢涼介くん(札幌大会代表)::がんばって指したんですけど、なかなかうまくいきませんでした。もうちょっと自分の力を出せる形に持っていきたかったんですけど……、やっぱり全国は大変だと思いました。これからも奨励会を目指してがんばって行きたいと思います。伊藤広郎くん(東京大会代表):全国大会は初めて出場しました。強いとは分かっていたんですが、予想以上のレベルでした。将棋は自分なりにがんばって指せたのですが、相手の攻めが強くてかないませんでした。これからもずっと将棋を続けて行きたいと思います。永井大くん(東京大会代表):今日は1回勝って、自分らしい将棋が指せたので良かったです。他の選手はみんな強かったです。これからも詰め将棋や実戦などで勉強していきたいです。優勝を夢見て東京に集結し、そして夢破れた選手たち。だが、みんな前向きで夢のあることを語っている。彼らの夏が充実したものであったことがうかがえる。●勝って奢らず、敗れてなおうつむかず○いよいよ決勝戦決勝に勝ち進んだのは、堀川将生くん(仙台地区代表)と伊東恒紀くん(仙台地区代表)。仙台大会を勝ち上がった、東北の代表選手同士の対決だ。まずは、決勝に臨むふたりの談話を紹介する。互いに他の大会で対戦した経験もあるふたりは、「以前に対戦したときは内容的に押され気味でしたので、今日は決勝戦で勝てるようにがんばりたいです」(堀川くん)、「(堀川くんは)正統派の将棋だと思います」(伊東くん)とそれぞれに相手の印象を語っている。子供大会の全国クラスともなると、各地のいろいろな大会で顔を合わせていることが多い。ふたりは同じ東北地区でもあるため、これまでにも対戦したことがあるという。現在プロの将棋界のトップに君臨する羽生善治名人と森内俊之竜王も、子供時代からのライバルであったことが知られている。堀川くんと伊東くんも、互いを好敵手と認めるライバル関係になっていくことだろう。決勝戦は将棋会館の地下にある、囲碁・将棋チャンネルのテレビスタジオで番組収録しながらの対局となった。盤側には公式な記録係と読み上げも付き、別室では審判長の佐藤康光九段が解説も行う。プロの対局とまったく同じ環境である。さすがに両選手とも緊張の色は隠せず、駒を並べる手つきが少しぎこちない。だが、このような経験が彼らの将来の糧となっていくはず。○堀川くんが鮮やかに寄せ切って優勝決勝の戦いは、画面下の堀川くんが中飛車と呼ばれるプロの戦いでも頻繁に登場する戦型を採用。相手の伊東くんは、居飛車と呼ばれる作戦から、銀を中央に繰り出す積極的な構想を見せてくれた。これは、解説の佐藤康光九段が以前プロの公式戦で採用した形だと言う。これには佐藤九段も驚くとともに、うれしそうに解説していた。ただ、積極的な作戦にはリスクがともなう。堀川くんが終始冷静に指し回したことも功を奏して、形勢は次第に堀川くんに傾いていく。しかし、伊東くんも最後まで粘り強く指し続け、一歩間違えれば逆転してもおかしくない熱戦が続く。最後は自玉が安全なことを読み切った堀川くんが、鮮やかに相手玉を討ち取って優勝を決めた。テレビスタジオという慣れぬ舞台で、両者ともに堅くなっていたところはもちろんあっただろう。しかし、対局が始まり勝負どころを迎える頃には、ふたりともに盤上没我で、カメラのことなど忘れて存分に実力発揮して好勝負を見せてくれた。ふたりは対局後に以下のように振り返っている。堀川くん:今まで優勝することはできなかったので、とてもうれしいです。悔いのない将棋を指そうと思っていましたが、うまく指すことができました。次は高校の大会になりますが、高校でも全国大会で優勝を目指してがんばりたいと思います。伊東くん:序盤で読み負けしてしまった感じで悔しいです。来年は優勝できるようにがんばります。これまでは実戦が中心でしたが、棋譜並べを増やして勉強したいです。また、伊東くん(準優勝)のお父さんは「準決勝までは良く戦えていたと思います。決勝はちょっと力が出せなかった感じでしたが、昨年は3位でしたから、それよりひとつ上回ったので、最後は残念でしたけど褒めてあげたいと思います」と、堀川くん(優勝)のお母さんは「中学生で最後の大会でしたから、悔いの残らないように戦って欲しいと思っていましたが、ここまで勝ってくれるとは思わなかったので感無量です。これからはいったん受験勉強に専念してもらって(笑)。高校に入ったら、また思う存分将棋の勉強をしてもらいたいです」とそれぞれに我が子の健闘を称えている。決勝前の両家の様子も見ていたが、どちらの両親も和やかな雰囲気で、子供に対して過度のプレッシャーをかけている様子はまったくなかった。勝っても負けても精一杯戦うことが大事という温かい目線で、静かに子どもを見守っている感じだ。こうした親の心がけが、子供の才能を伸ばすことになるだろう。堀川くんが優勝者として話を始めたとき、伊東くんは最初うつむいていた。しかし、近くにいたお父さんがそっとうながすと、顔をあげて堀川くんの言葉をしっかりと受け止めていた。そして堀川くんもまた、謙虚な姿勢でインタビューに応じていた。勝って奢らず、敗れてなおうつむかず。今大会に出場した若き選手たちの前には長く険しい人生が待っているが、この姿勢を忘れぬ限り、彼らの夢はきっとかなうことだろう。■J:COM杯 ~3月のライオン 子ども将棋大会~放送概要解説:佐藤康光九段/聞き手:鈴木環奈女流二段(初)10月4日 (土)午後8:00~9:36(再)10月6日 (月)午後2:00~3:36(再)10月12日(日)午後10:00~11:36※J:COMテレビでは10月13日17:00~18:45に放送
2014年10月04日2011年版の「レジャー白書」によれば、国内の将棋人口は約1,200万人。近年では特に子どもの競技人口が増え、大会の参加人数も増加傾向にあるという。そんな今、注目が集まっているのが将棋マンガの名作の数々である。『このマンガがすごい!』2008年版オトコ編1位を獲得した『ハチワンダイバー』、第4回マンガ大賞2011や第35回講談社漫画賞を受賞した『3月のライオン』をはじめ、エキサイティングで感動的な数々の将棋マンガが誕生している。そこで今回は、女性280名に「好きな将棋マンガ」を聞いてみた。>>男性編も見るQ.好きな将棋マンガは?(複数回答)1位『3月のライオン』 31.4%2位『月下の棋士』 15.4%3位『ハチワンダイバー』14.3%4位『聖―天才・羽生が恐れた男』10.0%5位『ひらけ駒!』 5.0%6位『しおんの王』4.3%7位『まんが 羽生善治物語』3.2%7位『JOKER』3.2%9位『若き王将』2.9%10位 『ザンガード』2.8%1位は『ハチミツとクローバー』の作者・羽海野チカが初めて男性誌で連載することなった『3月のライオン』。もともと女性マンガ誌で活躍していただけあり、当然「作者のファンだから」(29歳/金融・証券/専門職)という意見が非常に多い。そのほか「将棋だけでなく、人物の心理描写も豊かに表現されているので読み応えがある」(27歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)のように、『ハチクロ』での繊細な心理描写は羽海野チカの真骨頂。憎悪や嫉妬心、寂しさなど心の闇を抱えつつ、結局は人を愛してやまない不器用な登場人物に魅了される作品である。2位は男性編と同じく『月下の棋士』。将棋マンガとして知名度が高いことに加え、「絵がきれいだから」(37歳/その他/その他)と、マンガ家というよりも絵師と呼びたいほどその高い画力を称賛する声が多く、女性にとっては読みやすさに繋がっているようだ。「ドラマが面白かったし、配役もよかった」(39歳/生保・損保/秘書・アシスタント職)という意見にもあるように、V6の森田剛が出演したドラマを見ていた人も少なくない。男性編1位だった『ハチワンダイバー』は3位で「はちゃめちゃぶりが面白い」(24歳/農林・水産/販売職・サービス系)などの声があり、続く4位の『聖―天才・羽生が恐れた男』には「ハラハラしながら読んだ」(29歳/通信/事務系専門職)、5位の『ひらけ駒!』には「軽い感じがいい」(31歳/金融・証券/事務系職)などの意見が寄せられている。■総評『ハチクロ』ファンの圧倒的な支持も得て、『3月のライオン』が女性編の1位に。女性マンガ誌から男性マンガ誌へ舞台を移しても、羽海野チカの名台詞や風景に溶け込んでいくような繊細な心理描写は健在だ。4位の『聖―天才・羽生が恐れた男』は、個人的に「泣けるマンガ ベスト10」に入れたいほどの名作。若くして亡くなった天才棋士・村山聖の生涯を、感情豊かな人間ドラマを描くことで定評のある山本おさむがマンガ化した。女性にはややとっつきにくい絵柄かもしれないが、感動大作としてぜひおすすめしたい。「男の勝負」や「命懸け」というヘビーなテーマが苦手な人には5位の「ひらけ駒!」がイチオシ。小学生棋士の宝くんとママのほのぼの生活を、「ポスト岡崎京子」との呼び声が高い南Q太が描いている。将棋のルールを知らなくても楽しく読める作品ばかりなので、未読の方はぜひ読んでみてほしい。(文・塩澤真樹/C-side)調査時期:2012年9月20日~9月28日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:女性280名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【女性編】25周年記念ッ!!『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズランキング【女性編】『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の使ってみたい技ベスト5【女性編】女性とは知らなかったマンガ家ランキング完全版(画像などあり)を見る
2012年10月18日2011年版の「レジャー白書」によれば、国内の将棋人口は約1,200万人。近年では特に子どもの競技人口が増え、大会の参加人数も増加傾向にあるという。そんな今、注目が集まっているのが将棋マンガの名作の数々である。「このマンガがすごい! 2008年版オトコ編」1位を獲得した『ハチワンダイバー』、「第4回マンガ大賞2011」や「第35回講談社漫画賞」を受賞した『3月のライオン』をはじめ、エキサイティングで感動的な数々の将棋マンガが誕生している。そこで今回は、男性290名に「好きな将棋マンガ」を聞いてみた。>>女性編も見るQ.好きな将棋マンガは?(複数回答)1位『ハチワンダイバー』 28.3%2位『月下の棋士』 23.8%3位『3月のライオン』 12.4%4位『聖―天才・羽生が恐れた男』 8.3%5位『ひらけ駒!』 5.9%6位『しおんの王』 5.2%7位『まんが 羽生善治物語』4.8%8位『燃えろ!一歩』3.5%9位『王狩』2.8%10位 『5五の龍』2.1%1位は2008年にドラマ化された『ハチワンダイバー』。「今までの将棋マンガと全く趣が異なるが、将棋の面白さをきちんと伝えていると思う」(45歳/アパレル・繊維/事務系専門職)という意見があった通り、迫力ある大ゴマ使いや緻密な心理描写によって「将棋アクション」という新たなジャンルを生み出したマンガである。「コミカルとシリアスの二段構え」(23歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)といった声もあり、大げさなリアクションやあふれ出す感情にユーモアを感じるとともに、菅田健太郎の将棋への愛と一途さに心を揺さぶられる場面も多々ある。2位は、こちらもドラマ化された『月下の棋士』。「現実の将棋の世界ではありえないストーリーがいい」(43歳/電機/事務系専門職)という意見があったように、登場人物のキャラが個性的というレベルを超えた異色さがある。「棋士には月下の光がよく似合う」といった数々の名言も生まれ、文字通り命懸けの勝負が描かれていることから「一手一手の重みが伝わってくるような描き方が好きだった」(33歳/運輸・倉庫/その他)という声も。そして羽海野チカが現在『ヤングアニマル』で連載中、将棋監修は棋士の先崎学八段が務めている『3月のライオン』は3位で「将棋を通してさまざまな問題を表現している」(34歳/建設・土木/技術職)、続く4位の『聖―天才・羽生が恐れた男』には「実在の天才の威力!」(28歳/情報・IT/技術職)、5位の『ひらけ駒!』には「ママがかわいい」(46歳/生保・損保/営業職)などの意見が寄せられている。■総評『週刊ヤングジャンプ』で連載中の『ハチワンダイバー』は、かつてプロを目指していたこともある柴田ヨクサルによる本格派の将棋マンガ。スーパーハイテンションな表現方法でコミカルさを感じさせつつも、作者の棋力の高さによってコアな将棋ファンにも認められている。2位の『月下の棋士』もプロの棋譜をもとに構成されており、将棋マンガの代表作のひとつに挙げられる作品だ。4位の『聖―天才・羽生が恐れた男』は、29歳の若さで亡くなった実在の棋士・村山聖を主人公に、彼の生涯を描かいた作品。将棋にすべてを懸ける壮絶な生き様は涙なくしては読めないだろう。3位の『3月のライオン』に登場する二階堂晴信も同じく村山聖がモデルになっているが、特にこれら2作は将棋にまったく興味がない人でも人間ドラマとして楽しめるだろう。将棋マンガの表現方法や世界観は千差万別。どの主人公、どんな勝負が好みか、ランキング作品を読み比べてはいかがだろうか。(文・塩澤真樹/C-side)調査時期:2012年9月20日~9月28日調査対象:マイナビ ニュース会員調査数:男性290名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】25周年記念ッ!!『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズランキング【男性編】『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の使ってみたい技ベスト5【男性編】女性とは知らなかったマンガ家ランキング完全版(画像などあり)を見る
2012年10月18日