角田光代のベストセラー小説を映画化した『八日目の蝉』の完成披露試写会が4月18日(月)、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われ、歌手の中島美嘉が主題歌「Dear」を熱唱した。耳管開放症を患い、昨年10月から活動休止に入った中島さんが、公の場で歌声を披露するのは今回が初めてとなる。中島さんは昨年10月下旬、6作目のアルバム「STAR」のリリース間近に耳管開放症の症状悪化に伴い、制作、プロモーションを含めて全てのアーティスト活動を休止。デビュー10周年を記念して、自身初となる日本武道館、そして大阪城ホールで行われる予定だったライヴも中止が発表された。その後、治療に専念した中島さんは、順調に快方に向かい、新曲「Dear」で活動を再開することに。“これぞ中島美嘉”といえる仕上がりのバラードで、中島さんの復活を鮮明に印象付けている。そんな中島さんが昨年10月に行ったという番組収録以来、約半年ぶりに歌声を披露。復帰を待ち焦がれていたファンから「おめでとう」の声も聞こえる中、中島さんはステージ上で素足になって準備万端。そして休養前と変わらぬ圧倒的な歌声で、会場を温かく包み込んでいった。これには舞台挨拶に登壇した主演の井上真央も「いろんな感情を思い出してしまって…」と感激の涙。その後は言葉にならなかったのか、多くは語らずに感動に浸っていた。中島さんは「映画を観てから作った楽曲なので、映画と一緒に楽しんでもらうのが一番合うはず。恋人や家族愛も含めた、大きな愛を歌っている」と楽曲への思いを明かした。『八日目の蝉』は不実な男とその妻の子供を誘拐した女・希和子、その誘拐犯に愛情いっぱいに4年間育てられた娘・恵理菜(井上さん)の数奇な運命を通して、女として生まれたことの痛ましいまでの悲しみ、そして生き抜く強さを描く。「撮影中は『こんなに壁にぶつかるなんて』と思うほど、悩みに悩んだ役柄で、思い入れも強い」と井上さん。「観終わった後に、一筋の光や希望、生命力を感じてほしい」とアピールしていた。舞台挨拶には井上さんをはじめ、永作博美、森口瑤子、そして成島出監督も出席した。『八日目の蝉』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:三池崇史監督、永作博美の授乳シーンに思わず興奮!?「オレが演出したかった」井上真央×永作博美 実力派女優が共演『八日目の蟬』試写会に25組50名様ご招待難題や事情を抱えた世の女性たちへ『八日目の蝉』成島出監督が花束のエール!井上真央が新境地に挑む『八日目の蟬』完成披露試写会に10組20名様ご招待永作博美『八日目の蟬』で自ら髪を切る!「サッパリして良かった」とあっけらかん
2011年04月18日角田光代のベストセラー小説を映画化した『八日目の蝉』に出演する永作博美が4月7日(木)、東京・港区の東京ミッドタウン内にある「ビルボードライブ東京」で行われた「三池崇史監督 presents 大人だけの空間」にゲストとして出席した。三池監督が主催する同イベントは、今回が3回目の開催。毎回、豪華ゲストを招き、三池監督が“暴走トーク”を繰り広げるが、今回も永作さんを相手にトークは思わぬ方向に…!?不実な男とその妻の子供を誘拐した女・希和子(永作さん)、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた娘・恵理菜(井上真央)の数奇な運命を通して、女として生まれたことの痛ましいまでの悲しみ、そして生き抜く強さを描く。誘拐という大罪を犯してまで、“母”になろうとした希和子を演じた永作さんは、本作が出産後初めての映画出演。劇中では自ら髪の毛をばっさり切るシーンもあり、まさに体当たりの熱演を披露する。三池監督は「見終わった後に、希望が見える作品。感情移入とは違う凄みを感じたし、魂が震えた。来年、各賞を騒がせるでしょうね。確実に行くでしょう」と、早速『八日目の蝉』を大絶賛。さらに「こういう手触りの作品が、いまの日本映画界で作られるのは、成島(出)監督の力でもあるはずだし、僕自身ホッとする。こんな大変な時期ですが、僕も新作に向けて、淡々、粛々と頑張っていきたい」と決意表明した。話題が劇中の各シーンに及ぶと、三池監督は「永作さんが誘拐した赤ちゃんを静かにさせようと、出るわけもない母乳をあげようとするシーンがあるでしょ?あの現場にいたかったなぁ。オレが演出したかった」とこの日、最高の(!?)熱弁。これには永作さんも言葉に詰まって苦笑しきり。「あぁ、ありがとうございます…」とテレながら、返事するのがやっとだった。その永作さんは「力強い作品に仕上がったと思う」と手応え十分。「成島監督も『希望につながる映画にしたい』とずっと言っていて、それを断固貫いた。自分が求めるものに達するまで、何度もテイクを重ねていたし、長回しにもこだわっていた。欲張り屋さんですね」と撮影現場をふり返った。「観ていただければ、また頑張ろうと思ってもらえるはず」と永作さん。三池監督も「こんなときだからこそ、自分自身の立っている場所や向かうべき方向を見つめることからしか、何も始められない。この映画もそういう映画だと思う」と本作を応援していた。『八日目の蝉』は4月29日(金)より全国にて公開。■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:井上真央×永作博美 実力派女優が共演『八日目の蟬』試写会に25組50名様ご招待難題や事情を抱えた世の女性たちへ『八日目の蝉』成島出監督が花束のエール!井上真央が新境地に挑む『八日目の蟬』完成披露試写会に10組20名様ご招待永作博美『八日目の蟬』で自ら髪を切る!「サッパリして良かった」とあっけらかん中島美嘉が『八日目の蝉』主題歌で復活!待望の新曲リリース決定
2011年04月07日本日3月8日(火)は、女性の政治的自由と平等のために戦う記念日として「国際女性デー」と制定されている。この日、イタリアでは日頃の感謝の意を込めて男性から女性に花を贈る習慣があることから、『八日目の蟬』の成島出監督がインタビュー取材に訪れた女性記者や女性スタッフ全員に向けて、花をプレゼントした。『八日目の蟬』は、第2回中央公論文芸賞を受賞した女流作家・角田光代の同名小説の映画化。不倫相手の赤ん坊を誘拐した希和子(永作博美)と、希和子に育てられ、皮肉にも希和子と同様に不倫相手の子供を身籠ってしまう恵理菜(井上真央)の2人の女性の物語を軸に、女として生まれたことの痛ましいまでの哀しみと、それを乗り越え生き抜く強さを描いている。今回の企画は、様々な難題や事情を抱えた世の女性に観てもらいたい、という成島監督の思いから実現。思いがけないプレゼントに、花を受け取った女性たちもニッコリ。終始、和やかなムードでインタビューが繰り広げられた。成島監督も「お花を女性に贈ることは普段はめったにしませんが、女性に対して私は日頃から尊敬の念を抱いているので、こういった機会にお花を贈るのも、なかなかいいものだと思います」と、少し照れながらも笑顔で女性への感謝の気持ちを口にした。『八日目の蟬』は4月29日(金)より全国にて公開。■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:井上真央が新境地に挑む『八日目の蟬』完成披露試写会に10組20名様ご招待永作博美『八日目の蟬』で自ら髪を切る!「サッパリして良かった」とあっけらかん中島美嘉が『八日目の蝉』主題歌で復活!待望の新曲リリース決定井上真央の切ない笑顔に引き込まれる!『八日目の蟬』特報が解禁井上真央が不倫相手の子を身籠る妊婦役で新境地!共演に永作博美
2011年03月08日不倫相手の赤ん坊を誘拐した女。赤ん坊は葛藤を抱えながら、大人へと成長し、自ら不倫相手の子どもを身ごもった。数奇な人生を歩む2人の女性がたどり着く衝撃の結末とは…?直木賞作家・角田光代のベストセラー小説を映画化した『八日目の蟬』の完成報告会見が2月28日(月)、東京・恵比寿のウェスティンホテルで行われ、主演の井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子ら実力派女優が勢ぞろいした。井上さんは幼いころに誘拐され、元の家族に戻った後も自分の居場所が見つけられない主人公・恵理菜役を熱演。葛藤を抱きながら、不倫相手の子どもを身ごもるという難役で、これまでの快活なイメージとは異なる表情を見せる。「作品を愛している方も多くいらっしゃるし、日々責任を感じながら演じていました。私自身も壁にぶつかり苦戦する日々だった」とふり返る井上さん。撮影中は精神的に内側へと自分を追い込む一方、「恵理菜の生命力が見たい」という成島出監督からの指示にうまくバランスが取れなかったこともあったのだとか。それでも「ちょうど私自身、何か挑戦したい時期だったし、この作品には運命のようなものを感じていたので、裸でぶつかっていきたいと心に決めていた」。井上さんが自ら難役と向き合い、女優としての新たな一歩を刻んだ作品。それが『八日目の蟬』だという。一方、恵理菜を誘拐し、逮捕されるまでの4年間“母”になろうとした希和子を演じる永作さんは、本作が出産後初めての映画出演。当初は産休を取る予定だったが、やはり『八日目の蟬』に“運命”を感じたそうで「避けては通れない役だと思った。多少でも子どもの扱い方を知った上で撮影に臨むことができて良かった。そうでなければ、まったく違う希和子像になったはず」と母親の素顔を垣間見せた。成島監督も「実際、母親になった永作さんの化学反応が見たかった」とキャスティングの狙いを説明。劇中では自ら髪の毛をばっさり切るシーンもあり、「私は切るしかなかったんで(笑)。サッパリして良かった」とあっけらかん。井上さん同様、永作さんにとっても、本作が女優としての新境地となったことは間違いない。小池さんは、恵理菜に近づくルポライター役で「監督の要求も高くて、難しい役だった。『八日目の蟬』というタイトルの意味を説明する大事なセリフもあったので、とても緊張しましたね」。恵理菜の実の母親を演じる森口さんは、原作の大ファンといい「出演オファーをいただいたときは『うそでしょー』って。それだけに私にできるか心配もあった。常に嫉妬や憎悪を抱えている役柄。感情を爆発させるシーンは、単にヒステリックにならないよう意識した」とどちらも難役に向き合い、女優魂をぶつけた様子だ。会見には原作者の角田さんも出席し、「先日完成したばかりの映画を拝見し、もう泣いて泣いて…。魂の開放を描いた作品になったと思います。いまはここにいるみなさんに、ありがとうございましたと言いたいですね」と感無量の様子で、キャスト陣と成島監督に頭を下げていた。『八日目の蟬』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:中島美嘉が『八日目の蝉』主題歌で復活!待望の新曲リリース決定井上真央の切ない笑顔に引き込まれる!『八日目の蟬』特報が解禁井上真央が不倫相手の子を身籠る妊婦役で新境地!共演に永作博美
2011年02月28日作家・角田光代の小説「八日目の蟬」(中央公論新社刊)が映画化され、井上真央が不倫相手の子供を身籠る主人公を演じることが発表され、永作博美が共演することも明らかになった。小泉今日子主演で映画化された「空中庭園」(文春文庫刊)や芥川賞を受賞した「対岸の彼女」(文春文庫刊)をはじめ、人間の内面を繊細に描写し、高い支持を集める角田さん。本作の原作小説は角田さんにとって初めての新聞連載小説であり、2007年に単行本化され、第2回中央公論文芸賞を受賞した。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、逮捕されるまで4年間、赤ん坊と共に逃げ続けた希和子と、その誘拐犯に育てられ、家庭に戻されたのちも自分の居場所を見つけられないまま成長し、やがて不倫相手の子供を身籠る恵理菜。この2人の女性の生き方を通して命や愛、そして母性とは何かを問いかけ大きな反響を呼び、19万部を売り上げるヒット作となった。今回の映画では、恵理菜の物語に主軸が置かれ、数奇な運命を背負った主人公が、かつて自分を誘拐した女との思い出の地を巡る旅を通して自身の人生を肯定し、成長していく姿が描き出される。この恵理菜を演じるのが井上さん。『花より男子』シリーズをはじめ、悩みつつも元気いっぱいの役どころを演じることが多かった彼女だが、今回の複雑な内面と過去を抱え、おまけに不倫相手の子供をお腹に宿した妊婦という難しい役どころで新境地を開く!井上さんは「育児放棄や虐待など、いたたまれないニュースが増えている中、悲しくも深い、親子の愛情を描いたこの作品に参加できることになり、とても深い意義を感じています。これまでに演じたことのない役柄は新たな挑戦なので、役と真摯に向き合い、いい作品が作れるよう頑張ってまいります」と意気込みを語る。そして自分の子供を持てなかったという鬱屈した思いから不倫相手の赤ん坊を奪い、その思いを反映させるかのように赤ん坊に愛情を注ぐ希和子を演じるのは永作さん。「どうしたらこの役になれるのか、まだ分かりません。いまはただ、なすがまま、役に翻弄されたいと思います。とても難しい内容ですが、だからこそ自分がどう変化するのか楽しみでもあります」とのコメントを寄せてくれた。監督を務めるのは、『ラブファイト』、『孤高のメス』の成島出。「初めて原作を読んだ時、心が震えたのを昨日のことのように覚えています。愛人の赤ん坊を誘拐し、逃亡した女。その女を母と慕い、4歳まで育ってしまった少女が21歳になって感じるこの世界は、安直なハッピーエンドではない美しい光に満ちていました。彼女たちと一緒に逃避行をし、旅に出よう。本を閉じた瞬間に私は、映画化権を出版社に問い合わせていました。この秋、その願いが最高のキャストと共に叶うことになりました。すばらしい女優陣の新たな宝物を、スクリーンでお見せできると信じています」と作品にかける熱意、意気込みを語ってくれた。ちなみに本作は今年の春、NHKで連続ドラマとして映画より一足先に映像化されているが、このTVドラマ版では希和子の逃亡劇を主軸に描かれており、希和子を檀れいが、恵理菜を北乃きいが演じた。映画版には井上さんと永作さんのほかに、小池栄子、森口瑤子、劇団ひとり、田中哲司、風吹ジュンらが出演する。果たしてどのような世界が描かれるのか?すでに9月23日(木)より撮影は開始されており、都内および小豆島での撮影を経て10月末にクランクアップの予定。蟬は通常、地上に出て7日間しか生きられないと言われるが、8日目を迎えた蟬が見る世界とは――?『八日目の蟬』は2011年公開予定。■関連作品:八日目の蟬 2011年、公開
2010年10月01日堤真一が4月26日(月)、東京・千代田区のよみうりホールで行われた、主演映画『孤高のメス』(成島出監督)の完成披露会見に、共演の夏川結衣らと出席した。現役医師の大鐘稔彦氏の同名小説を原作に、1989年当時、日本の法律で認められていなかった禁断のオペ、脳死肝移植に挑んだ天才外科医・当麻の姿を描く医療ドラマ。オペシーンに関わるキャスト陣は撮影前、役作りのため生体肝移植、肝臓がんの摘出などの手術を見学。孤高の天才外科医と似ている部分を聞かれ、堤さんは「全く見当たりません。僕がやっていいのか?と思った」と取材陣を笑わせつつ、「主治医の先生は孤独を感じられながらも、現場に行くとチームワークで手術をする。その点は俳優に似ている」と職業柄には共鳴した様子。劇中のオペシーンでは「アンコ椿は恋の花」など演歌歌手、都はるみの楽曲が流れる。堤さんは「(当麻の)モデルの先生が、(オペ中に)石川さゆりさんを聴いていらっしゃるのですが、そのままだとパクリになるので、都はるみさんになった」と説明し「家で、糸結びなど練習するときもはるみさんの歌を聴きながらやりました。こぶしがパワフルで力をもらった」とこだわりの“特訓”法を告白。看護師役の夏川さんから「石川さゆりさんがいいって言っていたじゃないですか?」と突っ込まれて、「言ってた」と苦笑いだった。夏川さんは「手術を見学させてもらったときに、先生たちが聴きながら鼻歌まじりになさっているのを見てビックリしました。でもリラックスしてやることが手術にいいのだそうです」と話した。ほかに吉沢悠、中越典子、平田満らが出席した。『孤高のメス』は6月5日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:孤高のメス 2010年6月5日より全国にて公開© 2010「孤高のメス」製作委員会■関連記事:目の前の命を救うため、禁断のオペに挑む『孤高のメス』試写会に15組30名様をご招待小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目来年の東映は『ゼブラーマン2』セクシー衣裳から『桜田門外ノ変』まで注目作ズラリ!堤真一、大組織の悪しき体制と闘う熱血医師に「ヒーローではない、医師を演じたい」
2010年04月26日シリーズ90万部の売上げを誇る大ベストセラー小説「孤高のメス」。現役医師・大鐘稔彦が自らの実体験を基に、1989年当時タブーとされていた臓器移植を題材にして、医療現場で巻き起こる人間ドラマを描いた本作が同名映画化され、来夏に公開される。7月29日(水)、本作の撮影が行われる東映撮影所にて報告会見が行われ、成島出監督に主演の堤真一、夏川結衣、吉沢悠、中越典子、平田満、生瀬勝久が出席した。大組織の悪しき体制に立ち向かう医師・当麻に扮する堤さんは、「優れたスタッフ、キャストと充実した日々を送っています」と挨拶。「最初は当麻という医者を“ヒーロー”として意識していたが、作中で触れ合う親子や人の想いなどを受けて、ヒーローとしてではない、相手の話をじっくり聞く医者を演じていこうと思ってます」と決意を語った。看護師・浪子役の夏川さんは、「監督や共演者の方々からの指示に、喜びと緊張を持って毎日臨んでいます。今回、物語が浪子の日記のように展開していくので、ナレーションが多いのが特徴です。浪子の目線、母親の目線など様々な表現の中で、監督からの指導に安堵しています」と充実した様子を見せた。中越さんが演じるのは、肝硬変になった父親にドナーとして自ら名乗りをあげる女性、翔子。「両親から命を授かった娘として、父を命懸けで助けたいと思う気持ちを頑張って演じたいと思います」と意気込みを見せた。医者役はこれが初めてという吉沢さんは、「現場ではとても緊張していますが、自分と向き合って演じることで、日常の中で『これでいいのか』と思い悩んでいる人たちに、(吉沢さん扮する)青木という役を見てもらい、勇気づけられたらと思っています」と元気よくアピール。一方、島田役の平田さんは「私の役は内科医なので、外科医としての手術シーンがなくてホッとしています(笑)」と語り、現場を和ませた。「私は“悪役”を演じております!」と勢いよく宣言したのは、傲慢な外科医・野本に扮する生瀬さん。「ただ、何が“悪”で何が“善”なのでしょうか?私の役は、責任を回避しているだけで、違法ではない。そういう点を考えてもらいたい。また、この作品の台詞が戯曲のように美しく、素敵です。そこにも注目してください」と作品をアピールした。本作は、地域医療や脳死、生体肝移植の問題を通して、現代の医療体制に警鐘を鳴らす。最後に、成島監督より「現代医療においても答えの出ないことだが、それが逆に面白いと思う。この作品は脳死を肯定するわけでも否定するわけでもない。物語の中で描かれる『本当の医療』を見てほしいと思います」と力強いメッセージが贈られた。『孤高のメス』は2010年初夏、全国にて公開。■関連作品:孤高のメス 2010年初夏、全国にて公開
2009年07月31日