貯蓄0円から私立を目指すための3ステップ では、教育費づくりの大きな流れを把握した。では、その基礎となる「教育費の額」の計算はどうするの? これについては、シミュレーションシートを作成するのが一番だ。少し細かい作業になるが、ここが「教育費の肝」。がんばってクリアしよう! ■志望校の学費を調べて入力するまずは、以下のシートを見て欲しい。「教育費のシミュレーションをする」イコール「このシートを完成させる」ことである。最初に子供の年齢を書きこむ。子どもの年齢は年度表記で書き込む。たとえば2009年11月生まれの子も2010年2月生まれの子も、2014年度であれば5歳と書く。次に検索エンジンで「第一志望校の名前+学費」を打ち込むと、その学校の学費が紹介されているサイトに辿りつく。ここで必要なのは、ザックリとした数字。実際に受験する学校が確定したら、学校説明会などに足を運び、正確な学費を把握しよう。学費とは別枠で、塾・習い事・部活にかかる費用を織り込んでおく。とりわけ私立小学校・私立中学校を受験する場合は、塾の費用負担も高いので、しっかり調べておこう。■各学年で過不足を計算し、累計額をチェックする学費・習い事、塾の費用(A)を入力したら、次は「年収の15%」(B)をいれ、教育費の合計との差額を計算する(C)。教育資金としてすでに用意している預貯金等があれば、最初の年にそれを加算する。学資保険に関しては、給付金・満期保険金が支払われるタイミングで給付額を加算する(D)。年収については、本来であれば昇給率を加味するのだが、今のご時世、昇給率ゼロもしくは、厳しめに見積もった額をインプットしておく方が賢明かもしれない。■各年の過不足の累計額を算出する現在から、1年後、2年後…それぞれの都市の過不足の累計額を計算する。ここが常にプラスであれば、資金計画としては合格! どこかでマイナスになるタイミングがあった場合は、どうやってそれをカバーするかを考える。 累計額がマイナスをカバーする着眼点1)受験タイミングを遅らせる(小学校受験→中学受験 あるいは 中学受験→高校受験)2)受験校を変更する。(学費を無理なく払える学校を見つける)3)既存の習い事をやめる(受講回数・時間を減らす)4)家計の見直しをし、貯蓄を増やして赤字補てんをする5)妻が働くことで世帯の年収を上げる6)資産運用や副業などで収入を増やす7)(子どもにとっての)祖父母から教育資金贈与を受ける(「“私立”を目指す家庭の教育資金の育てかた」より抜粋)教育資金づくりというと、眉間にしわを寄せてコツコツ積み立てるイメージかもしれない。「でも、このシミュレーションシートを作り、将来の出費を早い段階で把握することで、キャリアプランの修整や貯まる仕組みづくりを取り入れて乗り越えられるケースも多いということを覚えておいて下さい」と、竹下さん。「でも、やっぱり大変…。我が家は無理かも」と思った人も大丈夫! 次回は「教育資金づくりが楽しくなる“仕掛け”を作る!」です。
2014年10月03日日本の教育機関でも、盛んにタブレットが導入されるようになった。テクノロジーを活用した教育は必須だが、これまでのように特別な教室でのみ利用していたパソコンではなく、教室の設備を変えずに生徒に1人1台端末を利用してもらえるようになるタブレットには期待が高まっている。そこで、今回、オーストラリア西部の都市ロッキンガム市にある生徒数1,100人の中学・高校一貫校、Kolbe Catholic College(以下、コルベ)を訪問し、同校のiPadがある教育について取材を行った。コルベで教育のイノベーションを統括する日本人の教師、萩原伸郎氏が出迎えてくれた。萩原氏に、コルベでのiPadやテクノロジー活用とその考え方について、実際の授業を見学しながら説明してもらったが、驚きの連続であった。前後半に分けて、コルベについて、紹介していきたい。○コルベとロッキンガム市まず、取材したコルベと、同校があるロッキンガム市について触れておく。ロッキンガム市は、西オーストラリアの中心都市であるパースから車で南へ1時間ほどのところに位置する。ゴルフ場などにはカンガルーが生息し、またインド洋に面した海岸からすぐのところにある島々にはペリカンやペンギンといった動物が生息している自然にあふれた場所だ。また日本へも多く輸出されている小麦の積み出し港があったり、周辺にはワイナリーがあるなど、産業も成長しているが、非常にゆったりとした雰囲気は、休暇先としても非常に有望と言える。ロッキンガム市は毎年5%程度の人口増加があり、テクノロジーを生かした新規事業などの誘致に積極的だ。また、通常オーストラリアでは州政府が教育行政に取り組むことが一般的だが、ロッキンガム市は市として教育に取り組んでおり、市内の文教地区には大学や中・高などの学校が集められ、特色ある教育を行っている。コルベは、そんな学校の1つとして、緑の美しい広々としたキャンパスを構えている。教育に力を入れることで、その地域の特色を高めて行く市の戦略の中で、テクノロジーを活用して組み立てられるコルベの先進的な教育には、熱い視線が集まっているのだ。●Apple製品を1人1台ずつ持たせた「テクノロジーが前提の教育」○テクノロジーを教育に取り入れ、目指す姿とは?コルベは、iPad以前から、MacBook、MacBook AirなどのApple製品を1人1台ずつ持たせて、授業や課外活動全般、そして家庭での学習に利用するカリキュラムを組んできた。しかしテクノロジー教育に力を入れることが目的ではなく、「テクノロジーが前提の教育」というスタンダードの元で教育が組み立てられている。コルベで校長を務めるRobyn Miller氏は、テクノロジーがある教育について、次のように話す。「テクノロジーは、21世紀の学び方、すなわち『Connected』を内包する教育を作り出す。生徒にとって親しみがあるデバイスを選び、在学中・そして大学へいったりする際に、生徒たちがアドバンテージを手にするよう、デバイスを選んだ結果だった。教育の形をよりフレキシブルにし、コラボレーションを促進させ、また生徒が学校に学びに行きたいと思う場所になった」(Miller氏)フレキシブルとは、教師も生徒も、既存の学校での授業のスタイルにとらわれずに学習が進められるようにすること。そしてコラボレーションは議論を促進させ、一方通行の授業ではない場を作り出すことだ。また、生徒ひとり一人が学びへのエンゲージメントを高め、積極的に自分の学びを「獲りに行く」姿勢を持つことを目指しているのだ。○iPadを選ぶ理由Connectedの学びの環境は、教師や生徒がインターネットや、お互い同士がつながり続けているだけでなく、生徒が学びに常につながり続け、止まることがない事を意味する。では、なぜiPadだったのか。萩原氏は次のような点を挙げた。「デバイスとソフトウエアを1社が提供している点。これにより、習得やサポートといった、テクノロジーを使えるようにするまでの時間やコストが一気に下がっている。またアプリの充実ももちろんだが、なにより、教師が自分でコンテンツを作り、生徒に簡単に配信するための仕組みとして、iTunes UやiBooks Authorといった環境やツールが揃っている点も、活用が進むほど重要となった」(萩原氏)教育の世界でのキーワードとして、「反転授業」(ビデオ等で予習を行い、授業中に課題などに取り組む方式)があるが、萩原氏は反転授業のようなカリキュラムになった教科はそれを目指したのではなく、結果的にそうなった、と指摘する。つまり、iPadによって、教師がそれぞれ独自の教え方や資料を作り、これを生徒に簡単に配信しながらすすめられる「教え方の自由度」が高まった。同時に、教師たちの負担を減らすことも、非常に大きなテーマだったという。コルベでは、教室全体ではなく、生徒ひとりひとりへのきめ細かな教育を実現することを目指している。簡単に言えば、できる生徒をより伸ばし、できない生徒をできるようにする、という指導を同じ教室の中で行おうというアイディアだ。負担を減らしながら個別主義で指導を行うためにも、テクノロジーの助けは不可欠だ。そのため、生徒個人のデータを管理するクラウド環境を用意し、教師が手元のiPadで生徒の出欠や、他の教科を含む提出物、評価などをすぐに閲覧しながら、その生徒の特性について深く知ることができるようになっていた。この情報は保護者や生徒自身もいつでもアクセスしてみることができるようになっており、家庭でも年に数回の通知表でのフィードバックよりも、現在の状況を細かく知って、家庭での教育に役立てる事ができるようになっていた。●目の前にいる生徒たちにフィットする授業を行うことを考えた結果○教科書と教室から、授業を解放する萩原氏の教師としてのキャリアは、日本の小学校で始まった。現在のコルベへ移ってもなお続けている授業の方法として、既存の教科書を使わない、というものがある。市販の教材では、目の前にいる生徒たちに完全にフィットする授業を行うことは難しい、と考えているからだ。その考え方と、コルベでのテクノロジーを活用した教育は非常に相性が良かった。前述の通り、生徒に対する学びの自由度やコラボレーション促進といった効果、教師の負担軽減と生徒を個別に指導できる環境作りは大きいが、更に象徴的だったのは、教科書と教室から授業を解放する、というコンセプトだった。教科書は、その教科での習得を目指す事柄を学ぶための書籍だ。そして教科書に付随するワークシートやテストも利用可能な教材だ。また、クラス全体で同じ事柄を学ぼうとすると、教壇に教師が立ち、生徒が同じ方向を向いて授業を聞くスタイルが最も効率が良い。しかしこうした中でテクノロジーを導入したり、Connectedのコンセプトの学びへ変えていくことは非常に困難であることは、日本の様々な事例を見ても理解できる。萩原氏は、こうした教室の中の風景を一変させる事に成功している。独自の教材をiPadでいつでも学べる環境を作り、教室内では議論や成果物の製作などが行われていた。教室は図書館のオープンスペースや、グループごとにテーブルに分かれて座れるスタイルなど、全員が同じ方向を向いて学習する風景をほとんど見かけなかったほどだ。教師はiPadを片手に教室内のグループを周りながら、独自の教材を表示させたり、生徒ひとりひとりの情報にアクセスしたり、その振る舞いもiPadを前提としたものに変わっていた。コルベでのiPadを活用した学校の姿。既存の黒板やノートといったツールのリプレイスの範囲を超え、学び方、教え方にまでその変化がもたらされている様子は非常に印象的だった。次回、もう少しiPadが導入された際の教師側、生徒側の経緯について、詳しく紹介していきたい。松村太郎(まつむらたろう)ジャーナリスト・著者。米国カリフォルニア州バークレー在住。インターネット、雑誌等でモバイルを中心に、テクノロジーとワーク・ライフスタイルの関係性を追求している。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、ビジネス・ブレークスルー大学講師、コードアカデミー高等学校スーパーバイザー・副校長。ウェブサイトはこちら / Twitter @taromatsumura
2014年05月20日教育現場の情報化は急速に進んでおり、なかでも象徴的な試みとしてよく話題となるのが学校でのタブレット端末の活用だ。教育におけるICT活用に関する先進的な実践事例や、企業による情報関連機器などを広く紹介する場となる、「教育の情報化」推進フォーラム(主催:コンピュータ教育推進センター)が2014年2月28日と3月1日の両日にわたって都内で開催された。フォーラムでは、各種講演やパネルディスカッション、分科会などが実施されるとともに、出展企業のアバー・インフォメーションが新製品を披露していた。○教育現場のニーズを生かしたICT製品が展示アバー・インフォメーションは、1990年に創業した台湾に本社を置く企業で、書画カメラ(実物投影機)で世界一位のシェアを誇っている。2000年に日本市場参入以降は教育機関を中心に国内でもシェアを急拡大しており、フレキシブルアームの採用、Wi-Fiモデルの開発など、現場での使い勝手に配慮した製品設計と幅広いラインナップが全国の学校教職員からも高く評価されている。会場にも同社製の書画カメラの主要モデルが展示され、自然で鮮明な画質や高倍率のズーム機能などが注目を集めていた。また、すべての製品がテキスト読み取り音読機能(OCR、TTS)を標準装備しており、教科書や英字新聞・雑誌などを自動的にネイティブスピーカーの発音で読み上げることが可能なため、ヒアリング練習などに活用することができる。アバー・インフォメーションの専務取締役 陳烱修氏は、同社製品の強みについて、「当社のすべての書画カメラ製品は、自社技術、自社製造、安心品質の3点にこだわることで、高いパフォーマンスと低コストを両立させています。また、使い勝手の面でも、例えば学校の先生には女性が多いことから、安定性を重視しつつ、できる限り軽くするなど、長年の教育機関への製品提供で培ったノウハウを踏まえた工夫を凝らしています」と説明する。○タブレットを簡単、安全、素早く、同期+充電+保管そんな同社が豊富なノウハウを生かした新製品となるのが、2014年4月にリリース予定のタブレットPCの同期、充電、保管ができるカートとテレビ会議システムだ。タブレットの同期と充電、保管を同時に行うことができるカート「TabSync(タブシンク)」はUSBケーブルが事前に配線されているので、追加費用や手間なしですぐに、32台までのiPadとAndroidタブレット、USB給電に対応したWindowsタブレットを組み合わせて充電することが可能となっている。また、同期機能を使用することで接続された全てのiPadに一括で素早くアプリケーションやファイル、ユーザープロファイルの追加・削除・修正を行うことができる。筐体は、堅牢なスチール製の二重扉と3点ロックメカニズムを備え、端末を安全に保管できるようになっている。さらに、使いやすい収納棚や人間工学に基づいたハンドル、滑り止め付きの作業台、3つの予備電源コンセントなどを装備する。「TabSync」の天面には、ステータスパネルのカラーLEDランプが配置されており、扉を開けることなく個々のタブレットの充電状況や同期状況を即座に確認することが可能だ。スムーズな可動式ロックが付いた回転式キャスターと壁面取付け用フックにより、これまで課題とされていたカートの移動と保管が容易となっている。加えて、天面の前後サイドは鋭角をつくらず丸みを帯びたつくりであるため、ソフトタッチなインテリアデザインとしてだけでなく、生徒や使用者の接触・衝突によるケガを防止できるよう配慮がなされている。「教育現場で使用するものなので、何よりも安全性を第一に心がけて開発しています。タブレットの活用はこれから日本の教育現場やビジネスの現場で一気に進むことでしょう。「TabSync」は、タブレットを使用する教室やオフィスで必要不可欠なアイテムだと自負しております。「TabSync」の有効性を実感してもらうため、今後モニターの募集も行っていく予定です」と陳氏は語る。○教育の新しいかたちを拓くHD テレビ会議システムテレビ会議システムの新製品となるのが、「AVer EVC100」と「AVer EVC125P」である。いずれも管理サーバーを必要としない専用機端末となっている。HD720p/30fpsカメラ画像とコンテンツ共有画像に加えて、洗練されたマイクアレーと音声処理、コンパクトで軽量なデザイン、簡単な操作、先進のネットワーク技術とリモートマネジメントを実現している。マイクは4個まで拡張が可能。「AVer EVC100P」は200万画像・広角水平76.7°のPTデジタルズームカメラ、「Aver EVC125P」は200万画素・光学16倍ズームPTZカメラ、USBメモリースティック録画機能を備える。また大きな特徴の1つとして、書画カメラとの連携機能が挙げられる。これにより、授業や会議などで遠隔地から話者が紙の教材に書き込みながら説明したり、立体的な教材を使用した遠隔授業や工場から基板など“物”を撮影しながら問題のある部分について報告したりという使い方が実現できるのである。「実際のスペック以上に高品質な映像のやり取りができるよう、当社独自の画像処理技術などを反映しています」と陳氏は強調する。また今後同社は10拠点接続機能を装備した新製品のリリースを予定している。アバー・インフォメーションでは、今後さらに教育・ビジネスのICT活用に貢献していく構えだ。「教育市場はこれから大きく変わっていくことでしょう。しかし我々の使命は教育現場を支援していくという点で変わることはありません。これからも一層、日本社会に貢献していけるよう、お客さまのニーズに応える製品の提供に努めていきます」と、フォーラム会場で陳氏は力強く語った。
2014年04月09日今年、祖父母から孫へ教育資金をあげる際の税金上の特典ができ、それを利用するための金融商品が、大ヒット中。でも教育資金に詳しいファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは、「新制度利用ができたからといって、すぐさま飛びつくのは得策ではないのでは?」というスタンス。 その理由の一つ目は、もともと教育費の援助に贈与税はかかるからないから 。では、2点目の理由は?■高校時代までは教育費は家計内でやりくりを! 二つ目の理由は、「その家にとって、分不相応な教育費が突然入ってきて大丈夫なのか?」という点。「私がずっと言い続けているのは、高校時代までの教育費は、通常の家計の範囲内に収まるようにしましょうということです。ちなみに大学時代は家計の範囲内では収まりきらないので、子供が小さい頃からの積立を提唱しています」と畠中さんは言う。そんな中、突然、大金が入ってきたら? 「最後まで祖父母が学費や習い事のお金を負担してくれるのであれば、さほど問題はありません。ただ、前記事の通り、途中で祖父母の家計の事情が変わることもありえます。そうなった時が問題です。」■新制度を使う場合のポイント2点畠中さんが指摘してくれた問題点について検討した上で、それでも新制度を使いたい場合は、ポイントは下記の2点となる。■1,500万円非課税の内容を正確に把握しようまず、ポイントの一つ目。一言に「教育資金」といっても、今回の制度で「教育資金」とされているものには2種類の枠がある。一つ目は「学校等に直接支払われるもの」、もうひとつは「学校意外の教育サービスに支払われるもの」。前者の枠が1,500万円、後者の枠が500万円で両方合計して1,500万円が非課税の対象となる。大切なのは「教育資金」の定義を、自分なりの解釈で決めてしまわないこと。この制度を使うためには、制度で決められている「教育資金」の内容をきちんと把握しておく必要がある。教育資金の枠一覧表■1年で110万円までは、非課税ふたつ目のポイントは、この制度でもらったお金の「使い勝手」だ。非課税の特典を使いたければ、「教育資金」の細かい規定を守った上、30歳までに使い切らなければならない。畠中さん曰く「ある程度の貯金をお持ちの高齢者が、それを子どもや孫にあげるのは、今までだってどの家でも普通にやってきたこと。ちなみに年間110万円までだったら、“あげたお金”に対しては税金はかかりません。」■小出しに、ちょくちょくが失敗は少ない「“貯蓄が満期になったら、孫5人にわける”“今、たまたま余裕があるから、そのお金を孫5人にわけておく”…。そんな感じで小出しに、ちょくちょくとあげていった方が、実はいろんな意味で失敗は少ないと思いますよ」と畠中さん。新制度ができたからといって、すぐさま飛びつくのは得策ではない。内容を理解し、「我が家にとっての本当に使い勝手のいい制度なのか?」をきちんと検討した上で、利用したいものだ。取材/楢戸ひかる
2013年12月20日福岡銀行は12日、「教育贈与専用預金」を29日より取扱うことにしたと発表した。同商品は、2013年度税制改正によって創設された「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」に対応する預金商品。福岡銀行では、今後も顧客の多様なニーズに応えることができるよう、商品・サービスの充実に取り組んでいくとしている。預入目的非課税措置の対象となる教育資金の管理を目的とした預金預金種類普通預金(別途、教育資金管理特約を締結)。なお、総合口座普通預金は利用できない利用できる人預入日前2か月以内に、直系尊属(祖父母など)と書面で贈与契約を締結した30歳未満の人が対象。この非課税措置は、1個人(受贈者)につき1金融機関かつ1営業所でのみ利用できる。すでに他の金融機関や同行他支店で「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」の適用を受けるための口座を持っている場合などは申込み出来ない預入金額、預入単位100万円以上1500万円以内、1円単位手数料無料口座開設・預入の受付期間7月29日から2015年12月30日まで【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年07月16日日本という豊かな国に暮らしていると、教育を受けられるということを特別なものとして考える機会はあまりなかったかもしれません。けれども、世界には教育を受ける権利を求めて、命の危険におびやかされている少女もいます。そんな少女たちの声に耳を傾けてみませんか。Photo provided by 10x10 Educate Girls, Change the World, © 2011世界の最新ニュースと情報をお届けしているCNNが、少女の権利向上を目指した2つの特別編成を6月から開始します。まず、6月22日(土)22~24時に、世界で高い評価を受けているドキュメンタリー映画『Girl Rising-少女たちの挑戦-』が、日本初放送されます。映画『Girl Rising-少女たちの挑戦-』は、厳しい生活環境の中、夢を失わず、教育を求めて立ち上がる、ハイチ、アフガニスタン、エチオピア、ペルー、エジプト、シエラレオネ、ネパールの7ヶ国7人の少女たちを追った作品です。監督は、ドキュメンタリー作品でアカデミー賞ノミネート歴のあるリチャード・E・ロビンス、そして少女たちのナレーションは、アカデミー賞受賞のケイト・ブランシェット(ハイチの少女)、アン・ハサウェイ(アフガニスタンの少女)、メリル・ストリ―プ(エチオピアの少女)といった豪華俳優陣が担当しました。メリル・ストリープは、「この映画は私たちがよく知っていることを描いています。つまり、女性や少女に教育の機会を与えることは、家族、社会、そして世界の経済に、前向きで良い影響を与える、ということです。この映画を見て、知ってください。この映画は希望を届けます。世界がより良い明日に向かうための、あたり前で、大切で、明確な希望です」とコメントしています。また、6月24日からは、CNNの特別シリーズ『A Girl’s World (少女の世界)』を放送していきます。このシリーズでは、アルゼンチン、ドイツ、香港、パキスタン、南アフリカ、トルコ、米国の7ヶ国7人、16歳の少女たちの目から見える、新鮮で、どこか身近な日常を、教育、習慣、環境、社会、信念、家族などの切り口で紹介していきます。Photo provided by 10x10 Educate Girls, Change the World, © 2011ハンドカメラを手に、原動力、悩み、夢など彼女たちの見る日常を、自身の言葉で語っていきます。このシリーズは、10月11日国際ガールズ・デーの週に、ウィークリー・スペシャルを放送して締めくくられます。 CNNインターナショナル編成担当上級副社長マイク・マッカーシーは、「『Girl Rising-少女たちの挑戦-』は、少女の権利向上のためにとても大切な、教育の重要性を教えてくれる物語です。また、『A Girl’s World』は、現世代の少女たちが、日々どのようなことに直面し、考えているのかを追ったシリーズです。これら少女たちの物語は、現実を映し出し、驚きに溢れ、世界中でシェアするべきものです」と話しています。日本ではなかなか想像すらできない、世界中の少女たちの現実を、これらの映像を通して知ることができれば、自分自身の現在の生活を見直すきっかけにもなるのではないでしょうか。・CNNj ウェブサイト 公式サイト 【「Girl Rising-少女たちの挑戦-」放送時間 】CNNj:6月22日(土) 22~24時、23日(日) 10~12時ほか CNN/US:6月17日(月) 10~12時 (予定) ※プレミアムチャンネルです。 番組の詳しい情報は、 Girl Rising日本語情報サイト まで
2013年06月06日横浜銀行は15日、「教育資金贈与信託」の取り扱いを開始した。「教育資金贈与信託」は、2013年度税制改正によって創設された制度に基づくもので、祖父母などが孫などへ教育資金を一括贈与した場合に、贈与税が非課税となる信託商品。同行は朝日信託の信託契約代理店として、顧客と朝日信託の信託契約を媒介する。あわせて同行は、2013年度税制改正によって創設された制度に基づく、教育資金贈与のための預金サービスの準備も進めているという。今後も魅力あふれる金融機関の実現をめざし、顧客にとって価値の高い金融サービスの提供に取り組んでいくとしている。委託者教育資金を贈与する個人の顧客で、孫などの直系尊属(曾祖父母・祖父母・父母など)にあたる人受益者教育資金の贈与を受ける個人の顧客で30歳未満の人(未成年者の場合、親権者などの代理が必要)信託期間孫などの30歳の誕生日の前日までの期間信託金額10万円以上1500万円以下(孫など一人あたり)非課税となる上限金額受益者一人につき1500万円まで(うち塾などの学校等以外への支払いは500万円までが対象)期間2013年4月15日(月)~2015年12月31日(木)までの間に信託されたものに限る教育資金の交付方法受益者の支払いの請求をもとに、あらかじめ指定された預金口座に振り込む信託報酬・費用等設定時報酬:5万2500円(税込み)管理報酬:教育資金の支払い1回につき1050円(税込み)教育資金贈与信託の申し込みに合わせて、またはすでに遺言信託・遺産整理業務・その他個人信託のいずれかを契約している顧客は設定時報酬、管理報酬が無料。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年04月16日つくば市のライフスタイルの情報発信を目的として発足した「子どもが育つ街研究会」は10月、つくば市が2012年4月より公立小中学校の一貫教育を開始したことから、「子どもの学び・教育および環境」に焦点をあてた調査を実施した。調査対象は、公立の小中学校に通う子どもを持つ保護者500人(茨城県・つくば市、埼玉県・川口市、千葉県・船橋市、東京都・品川区、神奈川県・横浜市、各エリア100人)。まず、「中一ギャップ(小学校から中学校に進学したときに、学習内容や生活リズムの変化になじむことができず、目標を失ったり不登校になったりいじめが増加したりする現象)について、不安に感じる/感じた点はどのようなことですか?」と尋ねたところ、多くの保護者が、「同級生・先輩との関係、いじめ問題などに代表される人間関係」と回答。反対に”安心できる要素”に関して問う質問には「小学校で仲の良い友達が同じ中学に進学すること」が全体の40%以上を占めるなど、人間関係が「中一ギャップ」問題の核となっていることが読み解けた。小中一貫校に通わせて良かった点としては、「小学生と中学生が日常的に交流する機会があること(年の離れた人と交流する機会があること)(32.1%)」、「小学生のうちに、中学校生活の体験機会(体験授業など)があること(27.2%)」、「小中の9年間を一貫した教育方針で子どもが学べること(23.3%)」などが保護者からあげられている。「公立小学校・中学校に在籍している子どもの学校での教育として、あなたが伸ばしてほしいと期待している内容はどんなものですか?」という質問では、1位が「コミュニケーション力」、2位が「知力」で、いずれも7割をこえる結果が出た。このことから、これからの学校教育に求められる要素としては、従来の学力一辺倒というより、個人の「人間力(次世代で活躍するスキル)」などを習得させることだと推測できる。また、小中一貫校の保護者に、「子どもが受けている教育について、総合的に満足していますか、また、未就学児の保護者に薦めたいと思いますか?」と質問したところ、「満足している」、「薦めたい」ともにほぼ7割をこしており、高い評価が確認できた。なお、子どもに受けさせたい教育については、「今までにない、新しい体験や学びができる教育(55.6%)」をあげる保護者が大多数。一方で、「実際に子どもが受けている教育とは?」の質問に対しては、「日本中の多くの子が現在受けている教育(60.4%)」と答える保護者が6割を超えるなど、理想と現実に開きがあることが分かった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月15日就職・進学情報を手掛ける「ディスコ」は25日、「高等学校におけるキャリア教育の実態」についての調査結果を発表した。この調査は、全国の高等学校5,126校を対象に、7月23日より8月31日まで、郵送によるアンケート質問方式で実施。1,049校から回答を得た。まず、文部科学省が推進する、キャリア教育の「新学習指導要領」への対応を聞いたところ、「対応できている」「どちらかというと対応できている」は54%だった。続いて、「キャリア教育専門部署を設置しているか」との問いに「設置している」と答えた高校は10.9%にとどまった。65.6%の高校は「進路指導部署が兼務」と答えた。キャリア教育の「今年度の具体的な実施内容」については、「大学による出前授業」が66.7%で最多回答。次いで「OB・OGの講演」(64.3%)、「企業で働く人の講演」(61.3%)となった。「キャリア教育の実施効果」については、95.2%の高校が「とても役に立っている」「ある程度役に立っている」と答えた。その他の調査結果、地域別の対応状況分析など詳細情報は「こちら」で閲覧できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月28日静岡銀行は、同行の教育ローン「しずぎん教育ローン」がお得になる「金利割引券」を12月21日まで配布している。教育ローンを申し込むときに「金利割引券」を提示すると、12月21日までの契約分(仮申し込みは除く)は、金利年2.70%(基準金利年3.70%・変動金利型から年1.0%割引)で借りることができる。12月25日以降2013年4月30日までの契約分(仮申し込みは除く)は、金利年2.50%(基準金利年3.70%・変動金利型から年1.2%割引)で借りることができる。「しずぎんjoyca」を持っている人、または同時に申し込んだ人は、さらに年0.1%割引される。「しずぎんjoyca」一般カードは、年会費1312円(初年度無料・消費税込)。無担保で最大500万円まで借り入れ大学・短大・専門学校・高校の入学金や学費はもちろん、入学後の家賃や通学費(交通費)などに幅広く対応便利な「カードタイプ」なら専用カードで、ATMで繰り返し何度でも借り入れ・返済が可能郵送・FAX・インターネットで簡単に仮審査申込みができ、事前にいくら借り入れできるかがわかる(仮審査の結果は1年間有効)便利なカードタイプATMで500万円まで、借入返済自由自在(しずぎんATMはもちろん、全国のセブン銀行ATMで利用可能)在学中は利息だけ、卒業してからラクラク返済【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月25日日本公文教育研究会は、0歳~2歳の乳幼児と母親向けの新しい教育サービス「Baby Kumon(ベビークモン)」を、この6月より全国約8,000の公文式教室で開始する。日本公文教育研究会が大学教授等と共同して行った研究によると、0歳児~2歳児を中心とした乳幼児期に母親が行う「歌いかけ」「読み聞かせ」が、母子関係の構築と子どもの発達に寄与することが確認された。「歌いかけ」は母親と子どもとの交流に特に強く結びついて、主に「親子のきずな」を継続して発展させる役割を持ち、「読み聞かせ」は親子の情緒的な交流から、やがて物事を知る手段になるという。この研究は各種のシンポジウムや日本子育て学会、日本発達心理学会等でも発表されている。Baby Kumonは「親子のきずなをはぐくみ、まなびの土台をつくる」をコンセプトに、歌と読み聞かせを中心とした親子のやりとりを家庭で楽しむための新教育サービス。絵本や歌本、CDなど各種教材を使い、子どもの発達に合わせた親子のコミュニケーションを行える。さらに、公文式教室でくもんの先生のサポートを毎月1回受ける「Baby Kumonタイム」も設定される。受講料は月額2,100円(税込み)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月15日