7月18日(土)から東京スカイツリータウンで開催される「大昆虫展」。開幕を翌日に控えた17日、同展の応援大使に就任した哀川翔、赤江珠緒が会見に登場した。大のカブトムシ好きで知られ、体長88ミリというギネス級のカブトムシを育てて話題にもなった哀川。「大人になってカブトムシを飼い始めて14年、めでたくギネス級の記録を出すことができた。でも、記録は狙うものじゃない。大事なのは愛情を持って育てることだと実感した」と喜びを口したが、「えさやりだけで2時間ぐらいかかる。部屋にこもっていると、怪しまれて見に来られるのが困る」と苦笑い。そんな哀川に「時間の流れ方が違うんですよね」とうなずく赤江。彼女も大の虫好きなのだという。「軒下にダンゴムシを集めて、ひっくりかえしては、どれが一番最初に起き上がるかで遊んでいる子供でした。おもちゃとは違う動きが面白くて」と楽しげに話していた。当日は“世界最大のチケット”も披露。現在認定されている、カナダで作られた世界最大サイズのチケットを上回る、縦140.8×横59.2センチの巨大チケットの登場に、哀川もびっくり。「最高ですね。オレ、1枚買います」とノリノリだった。「大昆虫展」では世界のクワガタや世界文化遺産に登録された富士山の絶滅危惧昆虫など15,000点を超える標本を展示。見どころは子どもたちに大人気の「ふれあいジャングル」。大人も入ることができる大型虫かご(3.78m×14.4m)の中に昆虫が住む森を再現。生きたカブトムシ約200匹が放たれ、子どもたちは自由に触って観察することができる。「国際土壌年2015記念『大昆虫展』in 東京スカイツリータウン」は7月18日(土)から8月25日(火)まで。なお、同展と書店の連動キャンペーン「書店でシールを集めて『大昆虫展』に行こう!」が現在実施中。ぴあと出版取次大手のトーハンとで企画したもので、首都圏にあるキャンペーン参加の約100書店で児童書を購入された方に「大昆虫展」入場割引券付きの「虫捕りシール台紙」を配布。台紙にシールを集めて「大昆虫展」の会場に持参すると、先着1000名様にプレゼントを進呈。■書店でシールを集めて『大昆虫展』に行こう!期間:2015年7月10日(金)~8月25日(火)※但し、各店舗で台紙・シールがなくなり次第終了内容:1.児童書を購入されたお客様に割引券付きシール台紙を配布2.以降、本企画参加書店への来店ごとにシールを配布3.シール3枚を台紙に貼って「大昆虫展」会場に持参するとプレゼントを進呈(先着1,000名様)*詳細、参加書店のリストはオフィシャルサイト()を参照
2015年07月17日多摩動物公園は6月30日まで、同園「昆虫園」にて、「昆虫園に行こう!」と題しさまざまなイベントを開催している。○6月はチョウを観察しよう!同施設は室内のため、雨を気にせず傘をささないで観察ができる。主な企画は、以下の通り。6月30日までは、本館にて写真展「水の中のいきものたち」を、6月11日から23日までは、昆虫生態園出口付近にてホタル展「ホタルの光」を開催する。6月20日の11時から12時に行われる「かんさつデー」では、昆虫生態園にて、動物解説員と一緒に"かんさつシート"を利用してじっくり「チョウ」を観察する。同日14時からは、同園大温室内入口付近にて、「チョウはともだち」と題し、チョウの成長について担当者が解説する。6月27日の14時から14時30分まで、昆虫園本館2階昆虫ホールにて、「チョウのはねを観察しよう!」を開催。鱗粉を顕微鏡で観察する。小学生以上が対象で、先着5組20名まで参加できる。また、昆虫生態園出口付近にて、数を減らしている身近な生き物のひとつ「ヤマアカガエル」を展示。昆虫園本館では、幼虫が洞窟の中で光をはなつ、オーストラリアなどに生息する「ヒカリキノコバエ」を見ることができる。
2015年06月08日「大昆虫展」が7月18日(土)から東京スカイツリータウンで開催される。今年で3回目を迎える夏休みの定番イベント。今年は「昆虫から人間は何を学ぶか」をテーマに、昆虫の能力の素晴らしさや共生の必要性を展示を通して伝える。大昆虫展 in 東京スカイツリータウン チケット情報見どころは子どもたちに大人気の「ふれあいジャングル」。大人も入ることができる大型虫かご(3.78m×14.4m)の中に昆虫が住む森を再現。生きたカブトムシ約200匹が放たれ、子どもたちは自由に触って観察することができる。また、標本展示コーナーでは世界のクワガタや世界文化遺産に登録された富士山の絶滅危惧昆虫など15,000点を超える標本がズラリ。珍しいものでは、漫画家の手塚治虫が中学時代に描いた昆虫画(コピー)の展示も。さらに会期中の毎週土曜と日曜には「昆虫教室」を開催。動物博士吉村卓三による「昆虫おもしろばなし」など、名講師による昆虫トークを聞くことができる。「国際土壌年2015記念『大昆虫展』in 東京スカイツリータウン」は7月18日(土)から8月25日(火)まで。前売チケット発売中。
2015年05月29日7月11日(土)より全国にて公開となる、撮影期間430日を要した驚異と神秘の3D昆虫ドキュメンタリー映画『アリのままでいたい』の主題歌に、福山雅治の「蜜柑色の夏休み 2015」が決定した。私たちの最も身近にいながら、未だに多くの謎に包まれている昆虫。世界唯一の特殊カメラ“アリの目カメラ”を使用し、従来の技術では不可能であった昆虫たちの超クローズアップ映像の撮影を世界で初めて実現させ、まるで昆虫になったかのようなその未知なる世界を撮影した。今回、本作の主題歌として決定した福山雅治の楽曲は、もともと2001年に発売されたアルバム「f」に収録されている「蜜柑色の夏休み」を、福山が本映画のために改めてスタジオに入り、「蜜柑色の夏休み 2015」として完成させたもの。“カブトムシ”や“クワガタ”などが歌詞に登場し、福山自身が故郷・長崎で過ごした子供の頃の夏休みの思い出が綴られた、ファンの間で根強い人気がある楽曲だ。本作の監督である世界的昆虫写真家・栗林慧が、昆虫や動物のみならず自然に造詣が深い福山さんと同郷であり、「蜜柑色の夏休み」の楽曲の世界観が本映画にぴったりだということから、ぜひ主題歌に使用したいとの熱いオファーを送り、福山さんが快諾。今回の主題歌決定が実現した。福山さんからは、「歌の舞台は、僕が小学生だった頃の長崎。ある夏休みの1日、電車に乗って祖母の家に遊びにいく風景を歌った楽曲で、まさに『夏休みの日記』といった感じです。15年近く前の楽曲でもあったので、今回歌は新たにレコーディングしました。楽器もダビングして、MIXも新たに行いました。基本のアレンジは変えていないので、建築で言えば“リノベーション”という感じでしょうか」「この映画は、僕自身も子供の頃、地元長崎で蝉やクワガタやカブトムシなどをつかまえて遊んでいたことを思い出します。自然の厳しさと美しさを、この映画で感じていただけたら」とのコメントが届いている。『アリのままでいたい』は、7月11日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月12日●昆虫サイボーグ 佐藤裕崇博士をご存知だろうか以前に取り上げた"昆虫サイボーグ"の第一人者、佐藤裕崇 博士の研究が第2フェーズに入っている。前回のレポート時点ですでに、電気信号による飛行の開始・停止・左右の旋回について実現していたが、現在は、「飛行ルートの自動制御」や「肢(あし)の制御」「昆虫体液を利用した発電システムの開発」に取り組んでいる。「私が研究者のうちにすべて達成して実用に至るのは難しいかもしれないが…」と謙遜する佐藤氏だが、基礎研究に専念していた段階から、実用に向けた周辺技術の研究へと早くも対象範囲を広げている状況だ。彼は、自身の描く、災害現場で活躍する昆虫サイボーグ、レスキュー支援ツールとしての昆虫サイボーグ、に向けて急速に歩を進めている。では、佐藤氏は具体的にどういった研究に取り組んでいるのか、本稿では氏の話を元に簡単にご紹介する。○わずか9ヶ月で昆虫制御に成功まずは、佐藤氏のこれまでの研究についておさらいしておこう。佐藤氏が、"昆虫サイボーグ"の研究を開始したのは2007年1月のこと。それまで早稲田大学 理工学部で応用化学を専攻していた彼だが、DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency : 米国防高等研究計画局)の「HI MEMS (Hybrid Insect Micro Electro Mechanical Systems)」プロジェクトに参加したミシガン大学電子工学科(当時 / 2008年よりカリフォルニア大学バークレー校電子工学科に移動) Michel M. Maharbiz教授の研究室に移籍。昆虫を活用したMAV(Micro Air Vehicle)の開発に取り組むことになった。生物学の経験が一切ない佐藤氏だったが、昆虫飼育を趣味とする風習のない米国人に比べると昆虫の扱いに長けており、加入当初から研究をリードする立場に。昆虫の習性や体の仕組みを勉強しつつ、対象の昆虫の種や電極の埋め込み箇所などについて検討しながらノウハウを積み重ね、研究開始からわずか9カ月後の2007年10月には以下の動画のように昆虫を制御できるようになった。左右の旋回は翅の筋肉を刺激して実現している。また、昆虫が明るいものに向かって飛んでいくという習性に着目し、眼の神経を刺激して飛行開始・停止を可能とした。なお、佐藤氏は、カリフォルニア大学バークレー校から、2011年にシンガポールのNanyang Technological Universityの機械航空工学科に移籍。Assistant Professorという立場で、博士6人、修士1人、学部生9人を抱える独立した研究室を運営している。○3Dモーションキャプチャを活用して信号強度を自動調整本稿の冒頭でも紹介したとおり、現在、佐藤氏が特に力を入れて取り組んでいる研究は大きく分けて、「飛行ルートの自動制御」「肢の制御」「昆虫体液を利用した発電システムの開発」の3つである。これらのうち飛行ルートの自動制御とは、飛行ルートからのずれをセンサーが検知し、電気刺激となる入力信号を変化させて、ずれを自動で修正するというもの。これまでは、昆虫の位置を目視で確認しながら人間の感覚で入力信号を調整するという方法で電気刺激の効果をテストしていたが、これを飛行位置の変化量を測定しながら自動でコントロールするイメージである。専門用語で言うと、「オープンループコントロールからフィードバックコントロールに移行し、飛行の精度を向上させる」(佐藤)という内容だ。「MAVは重量が小さいので、外部から受ける影響がとても大きいです。我々には心地よいそよ風でも、MAVにとっては大嵐で、大きく航路がずれることはもちろん、程度によっては姿勢が安定せずに墜落してしまいます。昆虫を使えば、昆虫自身が持つ制御機能により安定した姿勢で飛行を行うことができます。けれども、航路のずれは生じるため、ずれを検知して適切に昆虫を刺激してずれを補正する必要があります。レスキュー支援において、使用者がサイボーグ昆虫の行方をずっと見守るわけには行きません。自動でずれを補正して安定した航路を取り目的地に到着させる、そのための制御システムとしてフィードバックコントロールは不可欠です」(佐藤氏)フィードバックコントロールには、ハリウッド映画などで使われる3Dモーションキャプチャシステム(俳優の動きを記録するシステム)を活用している。この計測システムで飛行位置をリアルタイムで記録し、航路のずれと入力信号の値を比較しながら、信号強度を調整して、安定した航路を取る検討をしているという。「フィードバックコントロールはロボット工学では珍しくない技術ですが、通常のロボットに比べてサイボーグ昆虫では、昆虫自身が発する動きがエラーに加味されることが興味深い点です。また、信号が弱いと筋肉は全く反応しませんが、かと言って極端に強い信号を与えれば筋肉を傷めてしまいます。通常のロボットに比べて信号強度の適用範囲が狭く、ちょうど良い塩梅の信号をみつける必要がありますね」(佐藤氏)MAVとしては、1年前にハーバード大学が指に乗るくらい小さな飛行ロボットを開発し、ホバリングに成功しているが、とても非力で小さな電池さえも搭載できない。そのため、信号入力のためのケーブルが必要で、無線飛行は実現していない。また横風などの外乱の影響が大きく、実用化には先が長そうである。「電池を載せても横風を受けても安定して飛行できる昆虫の能力と我々の無線システム、これらにフィードバックコントロールを加えて、長時間、長距離に渡って安定して制御可能な飛行体を実現します」と佐藤氏は語る。●飛行と歩行の制御が実用化の鍵○ワイヤー72本を減らす工夫を模索肢の制御に関しては、「飛行に次いで大事な研究」と佐藤氏は強調する。「サイボーグ昆虫の目的はレスキュー支援です。例えば災害地、瓦礫の下の捜索において、人間や救助犬では入り込めない狭い場所でも、体の小さい昆虫なら内部に入り込み、瓦礫の奥の様子を探ることができます。生存者は周囲とくらべて温度が高いので、昆虫に赤外線センサーを搭載すれば、生存者の場所や人数に関する情報を得て、無線で外の捜索部隊に届けることができます。また、昆虫にマイクを搭載すれば、生存者と捜索部隊の無線通信も可能となります。この目的を考えれば、移動手段として飛行だけでなく歩行が有力です。捜索地付近までは飛行で移動して、極端に狭い場所の内部へは歩行で侵入する、この二つの制御が可能になれば、レスキュー支援ツールとしての実用化に近づけます。ちなみに、カブトムシを使っている理由もここにあります。蛾やバッタ、ハエ、他の昆虫では翅は常に剥き出しですが、カブトムシは翅を折り畳み硬い皮膚の下に収納します。歩行での捜索中に翅を傷つける心配がありません」(佐藤氏)一昨年から今年にかけては、肢の制御に多くの時間を割いている。その結果、肢の開け/閉じのみならず、肢を伸ばす角度まで制御できるようになっている。しかし、現在の実験はまだ肢一本に留まっており、歩行が可能になるまでにはまだまだ課題が多いという。「1カ所の筋肉を動かすのにプラス(作用極)/マイナス(対極)1対の電極が必要で、1つの肢の制御には6つの筋肉を刺激する必要があり、計6対つまり12本の金属の細線を1つの肢に埋め込みます。昆虫が持つ6つの肢をすべて制御する場合、合計72本の金属細線を埋め込むことになりますね。研究室での実験だけを考えれば、72本というのは非現実的な数ではなく、できないことではありません。けれども災害地などでの実地利用では、細線が障害物に絡まることを避けるために細線を昆虫の体内や体の表面に収納する工夫が必要で、72本の細線をすべて収納することは難しそうです。また、マイコンの出力端子の数が限られていますし、歩行のためのプログラムを組む上で、出力の数が多いことは厄介です。歩行を実現するには、電極の数を減らすことが求められます」(佐藤氏)解決策として、例えば、マイナスの電極を共通に1本化することが考えられる。その場合共通となる1本の電極をどこに埋め込むかを適切に選ぶ必要がある。また、6本全ての肢を制御せず、4本あるいは2本の制御で歩行することは可能かどうか、といった案が検討されているという。「過酷な自然環境で暮らしていれば肢を失うことはありますが、昆虫はとてもタフな歩行機構を持っており、数本の肢を失っても歩くことができます。1本の肢の制御を可能にした現在では、次の段階として、2本肢での歩行制御を試みています」(佐藤氏)実は佐藤氏、次の動画のようにすでに2本肢の同時制御をテストしており、歩行の実演まではあと一歩のところまで来ている。●そして、バイオ燃料電池の開発へ○無線通信の電力確保に向け、バイオ燃料電池の開発へ3つ目の体液を利用したバイオ燃料電池の開発は、長時間の制御を実現するうえで不可欠な研究である。「昆虫の制御は、電極となる金属の細線、マイコンそしてPCが必要です。まず昆虫の筋肉に金属細線の末端を埋め込みます。もう片側の末端をマイコンの出力端子へ接続し、マイコンを昆虫に背負わせます。使用者はPCからマイコンに無線でコマンド送り金属細線を通じて筋肉へ電気信号を送ります。ただ、携帯電話を思い浮かべればわかるとおり、無線通信には大きな電力が必要です。昆虫に大きな電池を背負わすことはできませんし、どんな大きさの電池を使うにしても電力量に限りがあります。研究室なら使用者が電池を充電すればいいですが、災害地の屋外利用で同じことを行うことはできません。何かしらの発電機能をサイボーグ昆虫に付加して、電池を充電するシステムが必要です」(佐藤氏)現在の実験では、連続してコマンドを行える通信モード(携帯電話の通話状態に相当)で約30分、スリープモード(携帯電話の待機・無通話状態に相当)にした場合でも1晩程度で電池を使い果たしてしまう。実験を効率的に行うため、佐藤氏の研究室では、任天堂Wiiのリモコンをサイボーグ昆虫の制御に用いることにした。Wiiのリモコンには持ち手の動作を検知するセンサーが備わっており、これをうまく利用している。飛行実験中は実験者がリモコンを手にしており、この状態をWiiリモコンが検知して自動的に通信モードが起動する。一方で、実験者が飛行実験を中断してリモコンを置くと、その状態が検知され、自動的にマイコンがスリープモードに切り替わるというものだ。このように電力量を節約して効率的に実験が行える工夫をしているが、災害地での捜索活動などを考えると、連続して利用できる時間を延ばさなければならない。「理想は、現在実験に"協力"してもらっている昆虫ウガンデンシスの寿命と同じ3ヶ月程度まで電力を維持できること」(佐藤氏)と言い、そのために昆虫の生体反応を利用した発電機構を検討している。「昆虫の体液を利用したバイオ燃料電池に関しては、いくつかの大学で研究が進んでいます。一般に、燃料電池には二つの電極が必要で、バイオ燃料電池では、一つの電極には酵素を固定し、昆虫の体内にある糖分のトレハロースやグルコースを酵素の力で分解して電子を得ます。その電子がもう片側の電極で酸素を還元します。酵素の固定や活性を維持するための工夫や、酸素還元用のナノ粒子触媒の開発が必要です。化学を専攻していた学生当時の知識や経験が活きています」(佐藤氏)燃料電池用の触媒開発の研究に取り掛かった佐藤氏は、自身の所属学科が現在は機械航空工学科であることから、化学を専攻していない学生でも簡単にナノ粒子の合成を行える方法を考えていた。そして着想したのが、電極を水溶液に漬かすだけ、という非常にシンプルな方法であった。「白金や他の金属の合金をベースにしたナノ粒子が日々開発されており、組成や構造を変化させた多種多様な触媒が提案されています。とても高い活性の触媒が開発されていますが、合成に当たって、高温・高真空が必要であったり、合成のステップが多く複雑、もしくは合成に時間がかるなどの問題があり、多くは実用化が難しいです。私の研究室でもナノ粒子触媒を手掛けたい。けれども、大学院生ならともなく、機械航空工学科の大学生が複雑な化学合成を扱うのはハードルが高い。何かシンプルに合成する方法を見つけて、化学初心者でも楽しめる実験にしようと考えていました。方法がシンプルであれば工業的に実用化し易いですしね。考えの末に着想したのが『Stepwise Electroless Deposition』です。大層なものに聞こえますが、何のことはない、電極を10秒程度、二つの溶液(還元剤・金属イオン)に交互に浸けるという作業を数回繰り返すだけ。高温も真空も必要ありません。5分~10分で終ります。合成法は至極シンプルですが、溶液の種類や濃度を変えるだけで劇的にナノ粒子の形や触媒活性が変わるのでとても面白いです。あまりにシンプルな方法なので、合成用の簡単なロボットも作ってみました。機械専攻の学生なら比較的簡単に設計して製作できるだろうということでやってみました。このロボットのおかげで人為的エラーの少ない実験ができます」(佐藤氏)このように佐藤氏は、化学実験を行うに当たってデメリットであった機械学科の所属という状況を悲観せず、そのことを動機として、工業的な実用化にも通じるシンプルな合成法を着想するなど、ポジティブな思考の持ち主といえる。一方で、機械学科であるメリットを巧みに利用して、合成ロボットを手掛け、化学実験の効率化と高精度化を図っており、その発想力と行動力は目を見張るばかりである。合成したナノ粒子触媒は燃料電池として優れた性能を示している。実際に昆虫で試すのはこれからの段階だが、触媒活性の値を見る限り、十分に期待できる結果だという。以上、簡単ではあるが、佐藤氏の現在の研究内容を紹介した。当初は夢物語かSFに聞こえた昆虫の制御を、かなりのスピードで進めている。実用化を進めるうえでは、深い洞察に加えて、多くのジャンルをまたがった広い知識が必要になるが、化学の分野で研究を重ねた後に生物学、電子工学、機械工学へと進んだ佐藤氏はこうした条件を満たした人物と言えるだろう。クリアしなければならない障害がまだまだあるが、今後が楽しみな研究である。
2015年03月09日宮下企画の運営する「米とサーカス」(東京都・高田馬場)では2月8日~14日、来店した先着35名に特製の「昆虫チョコ」をプレゼント配布する。栄養価の面から未来食として注目されている「昆虫食」を気軽に体験してもらう狙い。メニューとして人気の高いイナゴの佃煮を使用し、野菜など3種の味のかわいらしいスイーツに仕上げている。同店では、イナゴ・蜂の子などの昆虫ほか、鹿・熊・猪など人や農作物に危害を加えるとされる「害獣」を食材として取り扱っている。飽食の時代とされる現代で、自然と共存できる食文化をより気軽に、多くの人に届けることをテーマとしているという。今回のプレゼントも、「あまり親しみがなく無駄にされてきた食材も、工夫次第でこんなにおいしく・楽しく食べられる!」という提案として実施される。昆虫チョコの黄色は、かぼちゃチョコ×フリーズドライいちご×イナゴの佃煮、紫は紫芋×フリーズドライマンゴー×イナゴの佃煮、緑は抹茶×フリーズドライいちご×イナゴの佃煮という組み合わせとなっている。
2015年02月05日4人組ロックバンド、昆虫キッズが12月17日(水)にミニアルバム『TOPIA』をリリース。同作について、Vo/Gの高橋翔に話を聞いた。来年1月7日(水)に東京・CLUB QUATTROで行われるワンマン公演をもって、バンド活動の終了を発表している昆虫キッズ。同作を発売するきっかけについて「実は最後のライブの日にフルアルバムを出して終わりたかった。そんなバンドはあまりいないから(笑)。ただ作っていく過程で、時間の制約とかもあって形になってまとまりが良いのがこの4曲だったって感じ」と明かす。そもそも、活動を終了するバンドが新作を出すということのどこにモチベーションがあるのか、という事については「よく聞かれるんだけど、活動を辞めるって発表して、それからやるライブがいわゆる代表曲の羅列になるのが嫌だったってだけ。終わりは決まってるんだけど、5月に発売したアルバムから、バンドを次のモードに向かわせるのに挑戦したかった」と話した。収録されている4曲の歌詞については「書くときは無意識だけど、でも終わるって事が反映されているかなって思う。もちろんメロディがあって、そこに当てはまる言葉を探すっていうパズルみたいな作業はこの4曲でもそうなんだけど。でも今回は過去の自分だったら陳腐に感じて没にしてた言葉でも、曲にハマっていたら使おうって思ったのが大きい」と振り返る。また、曲については「2曲目の『象の街』は、前にライブでやった時、イントロが暗すぎて客席から笑いが起こって(笑)、それは凄くカタルシスを感じた。でも今回の4曲はサウンドの作り方も曲の世界観もそれぞれ違う表現ができて、しかも全てのバランスが良いって感じてる。作る前は、前のアルバムと地続きになるかなって予測してたんだけど、それよりもこれまでの昆虫キッズの曲が全て反映された作品になったなって。それが良いのか悪いのか分からないけど」と語った。クレヨンで書かれた男女が印象的なジャケットは「1stと2ndでもジャケットで男女が描かれているんだけど、そのストーリーに戻そうかと思って」と明かした。最後に「今回ツアーで色々な土地に行って、各地にコアからライトまでファンの人や、応援してくれたCDショップの人がいるって事を改めて実感できたのは良かった。最後のツアーだけど自分もお客さんも感傷的な雰囲気は全然無くて、むしろもう少しなってほしいって思ってるぐらい(笑)。バンドは最後まで更新して行きたいから、それを見に1月のライブはぜひ来てほしい思ってますね」と結んだ。■昆虫キッズ ミニアルバム 『TOPIA』12月17日(水)発売料金:1,000円+税■昆虫キッズ「BLUE GHOST TOUR FINAL -元気にさようなら-」日時:2015年1月7日(水) 開場19:00 / 開演20:00会場:CLUB QUATTRO(東京都)料金:前売 2,800円 (ドリンク別途必要)
2014年12月16日京都大学は11月18日、昆虫が有性生殖から単為生殖に繁殖様式を切り替える仕組みを発見したと発表した。同成果は同大学農学研究科の松浦健二教授と同 矢代敏久 特定研究員によるもので、米国科学誌「Proceeding of the National Academy of Sciences USA (PNAS)」のオンライン速報版に掲載される予定。多くの動物は卵と精子を授精させて次世代を作り出す有性生殖によって繁殖している。しかし、有性生殖はオスを作らなければならないため、メスだけで繁殖する単為生殖より効率が悪い。自分の遺伝子を残すという観点からも、オスの遺伝子を必要としない分、単為生殖のほうが有効といえる。今回の研究では、女王が有性生殖と単為生殖の両方を使い分けているヤマトシロアリに注目した。昆虫の卵の表面には、卵門と呼ばれる精子を通すための孔が開いていおり、ヤマトシロアリの卵には平均9個の卵門があるとされる。ところが、松浦教授ら計6000個の卵を調べたところ、卵門の数にばらつきがあり、一部の卵には卵門が全くないことが判明。卵の中で発育中の胚を解析した結果、卵門の無い卵は単為生殖、卵門がある卵は有性生殖で発生していることがわかった。さらに、女王が若いうちは卵門の多い卵を産み、老化と共に卵門の無い卵を産むようになることがわかったという。つまり、シロアリの女王は、通常は有性生殖によって働きアリや羽アリを生産しているが、老化して死ぬ前に卵門の無い卵を生むようになり、自分の後継女王を単為生殖で生産していることが判明した。今後、卵門の開閉というメスの形質に着目した研究がさまざまな種で行われることにより、昆虫における性の異議と単為生殖の進化の理解が深まることが期待される。
2014年11月19日4人組ロックバンド、昆虫キッズのミニアルバム『TOPIA』が12月17日(水)に発売されることが決定した。2015年1月7日(水)に東京・CLUB QUATTROで行われるワンマン公演をもって、バンド活動の終了を発表している昆虫キッズ。バンドにとって最後の作品となる同作には全4曲の収録が予定されている。また、1月7日(水)に行なわれるラストライブのチケットをプレイガイドで購入した人への特典として、彼らが5月にリリースしたアルバムのアウトテイク音源が当日会場で配布される事が決定。気になる方はご確認を。チケットは発売中。■昆虫キッズ ミニアルバム 『TOPIA』2014年12月17日(水)発売料金:1,000円+税全4曲収録予定■昆虫キッズ「BLUE GHOST TOUR FINAL -元気にさようなら-」日時:2015年1月7日(水) 開場19:00 / 開演20:00会場:CLUB QUATTRO(東京都)料金:前売 2,800円 (ドリンク別途必要)
2014年10月23日パストディオが運営する東京都・錦糸町の「カフェ&バー リストランテ アブセント」は27日、昆虫系パスタの第2弾「サソリのスコーピオンソース」を販売する。同店の昆虫系パスタ第1弾「イナゴのペペロンチーノ」は、国連が世界の食糧危機政策として昆虫食が重要だと発表したことにより、国内、海外から注目を集めたという。同店によると昆虫は、優れた栄養食品でもあり、ほかの食材に引けを取らない量のタンパク質、繊維質、良質の脂肪、必須ミネラルを含むという。第2弾となる同商品は、第1弾の好評を受け、同店店長の慶長氏が、サソリに刺された自らの経験から開発に至ったとのこと。サソリは、生で輸入され、腸を処理し、低温で30分フライし、その後1日寝かせて、仕上げに高温でフライをすることで丸ごと食べられるように調理する。また、サソリのエキスをトマトソースに入れ込んだスコーピオンソースも味わえる。なお、サソリは毒性のない食用サソリを使用する。価格は1,980円で、限定1日10食。また、同じくサソリを使用した「スコーピオン・ウォッカ」も同日発売となる。ショット1,000円。同店の所在地は、東京都墨田区江東橋3-5-7 ソシアルビル1F。営業時間は、11時30分~翌5時(日・祝のみ21時まで)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年06月21日昆虫を食べたことありますか?昆虫料理研究家の内山昭一氏が行ったアンケートによると、意外にも昆虫食経験者が半数を超えたそうです(『昆虫食入門』より)。そもそも昆虫は日本の食文化に根付いていて、イナゴやハチの子はいまでも盛んに食べられています。かつてはもっと多くの昆虫が食卓に上っていたそうです。食の多様性を広めたいという思いから、内山氏は定期的に昆虫食の会を開いています。実際に参加してお話をうかがいました。■捕って楽しい、食べておいしい――どうして昆虫食を始めようと思われたのでしょうか?きっかけを教えてください。「東京で食用昆虫展が開かれたときに、たまたま聞いた講演で、世界中で昆虫が食べられていることを知りました。驚くと同時に、子どものころに食べていたのを思い出して、自分でもやってみようと。友人たちと河原で集まって、トノサマバッタを捕って食べたのがきっかけです。捕ること自体の楽しさと充実感があり、その場で揚げて食べたのが予想よりもはるかにおいしかったんです」(内山氏)――トノサマバッタはそんなにおいしいんですか!「イナゴなどはつくだ煮で食べ慣れていると思いますが、それに比べるとトノサマバッタは大きくて肉の部分がけっこうあります。捕った直後に素揚げしたので新鮮でうま味があり、なかなかのものです。それをブログに載せたところ、自分もやってみたいという人が出てきて、5人が10人になり、口コミで広がっていきました」――自然発生的に広がったということは、おいしい・楽しいということをみんなが共有できたということなのですね「そうですね、楽しさを共有できたからだと思います。毎年やっているセミ会は、リピーターや遠方から参加する人もいる、人気のイベントになりました」■人気イベント「セミ会」に潜入!――セミ会のシーズンはいつごろですか?「7月末から8月の半ば、お盆前くらいまでです。それ以降は東京や関東のあたりでは、幼虫が出なくなってしまいます。幼虫は中身も充実していておいしいので、セミ会の場合は幼虫がメインになりますね」――幼虫はどのような味がするのでしょうか?「ナッツですね。素揚げして食べるとナッツ系の味がします」セミはナッツの味がするなんて!これは実食しなくてはなりません。実際に参加してみました。この日のメニューは、充実のコース料理。セミ以外にも、さまざまな昆虫をいただきました。・ミックス虫ピザ・タイワンツチイナゴとコガネムシのから揚げ・サクサン(蛾)のサナギのにんにく炒め・セミの幼虫とバッタをチョココーティングして、トッピングしたアイス(カイコの卵かけ)これらの料理は、参加者が自分たちで調理します。セミの幼虫は香ばしくておいしかったです。2回もおかわりしちゃいました。■調理のプロセス込みで味わう「食育」の大切さ――昆虫食の会には、いつも調理する過程が入っているのですか?「この会場(阿佐ヶ谷よるのひるね)でやる場合は、一貫してやってもらっています。生きているものを食べ物にするというプロセスを体験してもらうのが、食育という面でも非常に大切だと思っているからです」たしかに自分の手で調理するうちに、純粋に食材に見えてくるというのは参加者に共通する感想でした。■食事を楽しく変化に富んだものにしたい内山氏はさらに、昆虫食は人口増加に伴う食糧危機への有効な対策になるはずと語ってくれました。「昆虫だけに限らず、地方ならではの珍しい食材とか、安定供給が難しい、従来の流通に乗りにくかった食べ物に、今また注目が集まっています。昆虫もその流れと同じだと思います。季節によって出てくるもの、きのこや山菜みたいな感じで、食卓に彩りを与える一品になればと思っています」それは遠くない未来に実現するのではないでしょうか。なぜなら、昆虫食をする層が確実に広がっているからです。実際に私もその一人。10月にあるというバッタ会に参加する気満々です。11月には、内山氏も参加する虫食いフェスティバルが開催されます。研究発表あり、トークライブあり、虫にまつわる映画紹介ありと、盛りだくさんのイベントです。まずは気軽にのぞいてみてください。きっとおもしろいし、おいしいですよ。内山昭一氏著書:『昆虫食入門』(平凡社新書)、『楽しい昆虫料理』(ビジネス社)昆虫食彩館(昆虫料理研究会ホームページ) 服田恵美子)
2012年10月06日西海国立公園 九十九島動植物園(長崎県佐世保市船越町2172番地)では8月19日、園内で見られる身近な昆虫の採集や観察を行なう「森きらら昆虫マスター」を開催する。「森きらら昆虫マスター」は、8月19日の13:15~14:15に園内にて開催。採集した昆虫や標本を用いて、それぞれの特徴や上手な捕まえ方・触り方などについて解説する。定員は20名で、参加料は無料。年齢・性別の制限はなく、定員になり次第受付終了。ただし定員に満たない場合は、当日参加も可能となる。申し込みは、8月18日まで電話にて。なお、虫カゴ、捕虫網は同園で貸出し、個人での持ち込みは不可となっている。同園では、「夏休みの思い出に、自由研究のヒントに、ぜひ参加してみませんか?」と呼びかけている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月16日2011年7月23日(土)から「りんくうプレジャータウンSEACLE(シークル)」では、カブトムシに触れるお楽しみ広場「カブトムシハンティング広場」が登場する。『巨大虫かご』と題したふれあいスペースの中で動き回るカブトムシを観察し、直接触れることができる夏休み限定イベントだ。また2011年7月23日(土)~7月31日(日)のイベント期間中の土日には、夏休みスペシャルイベントとして『カブトムシ抽選会』を開催!こちらの抽選会イベントは、当日の買い物2,000円(税込・合算可)毎に1回抽選に参加でき、1等にはコーカサスオオカブト(ペア)、2等はアトラスオオカブト(ペア)などが当たる。◆カブトムシハンティング広場【開催日】:2011年7月23日(土)~7月31日(日) 【時間】:各日11:00~17:00【開催場所】:「りんくうプレジャータウンSEACLE」1階クルクル広場前【入場料】:(入場のみ)お一人様300円(約15分間程度)(国産カブトムシペア持ち帰り)お一人様800円◆夏休みスペシャルイベント 『カブトムシ抽選会』【開催日】:2011年7月23日(土)、24日(日)、30日(土)、31日(日)【時間】:各日11:00~17:00【開催場所】:「りんくうプレジャータウンSEACLE」1階クルクル広場前【参加条件】:抽選会開催日当日のお買上レシート2,000円毎(税込・合算可)でカブトムシ抽選会に1回ご参加いただけます。※お一人様最大3回まで抽選可能。※但し、各日800名様に達し次第終了となります。▼▽りんくうシークル イベント情報はこちら▽▼URL: プレスリリース提供元: PR TIMES
2011年07月23日「モーニング」(講談社刊)に5年にわたり掲載されている人気ギャグ漫画「昆虫探偵・ヨシダヨシミ」が、このたび芸能界屈指の虫好きと自他共に認める、哀川翔を主演に迎えて映画化されることが決定した。今回、哀川さんが演じるのは、どんな生き物とでもコミュニケーションをとることができる特殊能力の持ち主、探偵のヨシダヨシミ。虫と会話をし、虫の依頼を受け、報酬として「オオクワガタ」を受け取るという、昆虫専門の探偵だ。原作コミックの編集担当が、昆虫、特にカブトムシマニアで知られる哀川さんに同誌を送ったところ、本人から「おもしろいコミックがあるから映画化しよう!」と話を持ちかけ、本格的に企画が始動したとのこと。原作を読んだときの印象を「『あっ!これオレできる』、読み進んでだんだんオレに見えてきた。『ヨシダヨシミはオレしかいない』と思ったね」と自信満々の哀川さん。初めての“虫”との共演については、「大変だったよね。“虫待ち”とかあったからね」と楽しそうに語る。自宅ではなんと50匹以上の成虫とそれ以上の幼虫を飼育しているというが、「オレは、いかに長生きさせてやれるかをテーマに虫と付き合ってる」と言い切るほど。さらに主題歌と劇中歌も哀川さんが歌うというほどの熱の入れようだ。来年は『ゼブラーマン2ゼブラシティの逆襲』の公開も控える哀川さん。本作はそれに続くハマリ役になるか?『昆虫探偵ヨシダヨシミ』は2010年春、全国にて公開。■関連作品:昆虫探偵ヨシダヨシミ 2010年春、全国にて公開© 青空大地(講談社刊「モーニングKC」)/昆虫探偵製作委員会
2009年11月30日