毎月の生理、負担を軽減したい…そう思っている人は少なくないはず。実はいま、かゆみもかぶれもナシ!の「月経カップ」なるアイテムが登場しているんです。最近よく耳にする、“月経カップ”。膣内に入れて経血を受けるカップで、欧米では20年以上前から使われているのだとか。米国の「スクーンカップ」の輸入代理店、スクーンジャパンの広報・浅井さとこさん曰く、「もれる心配もかゆみもなく快適で、日本でも1~2年前から利用者が増えています。不快なにおいもなく、夏も爽快ですよ」。使い方のコツなどを、Q&Aで教えてもらった。Q.痛くない?A.つけていることを忘れるほど、違和感がありません。スクーンカップは素材もソフトで、挿入時や取り出す時も、痛くないのが特徴です。Q.もれないの?A.正しく装着すればもれることはまずありません。が、慣れないうちは薄手のナプキンの併用をおすすめします。Q.1回の装着でどれくらいの時間もつ?A.最大で8時間から12時間、連続して使えます。多い日は3~4時間で中身を捨てることをおすすめしています。Q.中身を捨てたあとはどうするの?A.流水で洗うか、トイレの個室に洗面台がない場合は赤ちゃん用のお尻拭きなどできれいに拭いて、再び挿入して使います。トイレに流せるお尻拭きならゴミも出ません。以下では具体的な使い方をご紹介。1.きれいな手でスクーンカップを持ち、カップの側面を軽く潰す。2.そこから、上から見た時にUの字になるように折り曲げる。3.トイレに座った姿勢で、折り曲げたスクーンカップを挿入する。◇ソフトで使いやすい、医療用シリコン100%の月経カップ。カラーバリエーションも豊富で、選ぶのが楽しい!コットンのポーチ付き。スクーンカップ バランス¥5,173(スクーンジャパン)※『anan』2016年4月13日号より。イラスト・伊藤ハムスター取材、文・新田草子
2016年04月12日●欧米女性が愛用、生理用ナプキンにはないメリット女性の皆さん、生理用品はナプキン派ですか? それともタンポン派ですか? 実は最近、ナプキンともタンポンとも違う「月経カップ」という生理用品が話題になっているのをご存じでしょうか。今回は、月経カップとはどんなもので、生理用品の選択肢としてアリなのかどうか、知っておきたい注意点とあわせてご紹介します。○膣内で経血を"ためる"新しい生理用品月経カップとは、シリコンなどでつくられた、小さなカップ型の生理用品。膣内に入れて、経血をカップ内にためて使用します。経血量にもよりますが、1日に2回程度は取り出して、たまった血を捨てて洗浄する必要があります。新しいタイプの生理用品と言っても、欧米では何十年も前から多くの女性に愛用されてきたそう。ただ日本では認可されていないため、使いたい場合は、海外製のものをインターネットなどで購入することになります。価格はメーカーにより異なりますが、大体4,000円前後です。○メリットは「漏れない」「エコで経済的」まず大きなメリットは、自分に合うものをうまく装着できれば、ナプキンのように漏れる心配が少なく、快適に過ごせる点。体内に異物を入れている違和感もあまりないという声が多いようです。さらに、頻繁に取り替えが必要なナプキンと比べると、長時間装着したままにできるのも魅力です。膣内に入れて使うという点ではタンポンと同じですが、月経カップは洗って繰り返し使えるので、ゴミが出ず、エコで経済的。また、取り出したときに経血量が目で見えるので、自分の体の変化を把握しやすいという面もあるかもしれません。●痛みが心配、装着難度は「タンポン以上」ってホント?○デメリットは「装着難度」「衛生面」一方、デメリットもいくつかあります。第一に、膣内に入れて使うものなので、慣れないと出し入れが難しく痛みを伴うこともある点です。タンポンには通常、アプリケーターやヒモがついているため、基本的には手を膣内に入れる必要がありません。しかし月経カップは、手を使って出し入れしなければいけません。手が汚れますし、装着の難度はタンポン以上と考えていいでしょう。そのほかに、衛生面も気になります。素材はシリコンなので、正しく使えば雑菌が繁殖する可能性は少ないのですが、取り出した後にちゃんと洗わなかったり、不潔な手で出し入れを行ったりすれば、膣内に炎症などが起こる可能性も。さらに、取り出すのを忘れて入れっぱなしにしたり、出すときに爪で傷をつけてしまったりといったトラブルもありえます。まれではありますが、膣や子宮膣部(子宮の出口部分)にカップが触れることで、「迷走神経反射」といって、雑菌の繁殖などから急に血圧が下がり、気を失ってしまうようなショック状態を起こす可能性があります。膣の中に装着するものは、医療器具として扱わなければならないため、注意が必要です。○ほかの生理用品を知っていますか?もちろん、ナプキンやタンポンなどで特に不便を感じていない人は今の方法を続けて大丈夫です。一方で、生理を快適に過ごすためのグッズは増えつつあります。例えば、ナプキンかぶれが気になる人の間で「布ナプキン」の使用が注目されていますね。また、経血量が多くて漏れてしまうのが心配な人には、ナプキンと二重で使用する日本製の生理用品もあります。まず会陰(えいん: 膣口から肛門までの間の部分)に経血をためるものを貼り、その上からナプキンを重ねて使います。従来の生理用品に不満がある人は、いろいろと試してみてもいいのではないでしょうか。なお月経カップは、国内での認可がないのでインターネットなどで購入することになります。個人の責任のもと十分注意して使うようにしてください。また、痛みやトラブルがあったら、すぐに婦人科を受診しましょう。また、月経カップに関しては、医師によっても意見が違うので、信頼できるかかりつけの婦人科がある人は、一度相談してみてもいいかもしれませんね。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2016年02月29日アラフォー世代の美と健康にとって、最重要項目といえるのが “セルフケア” 力です。とはいえ、何から手をつけるのが確実でベストといえるのでしょうか? そこで、すべての現代女性に向けて「一生モノのセルフケア力を身につける」をテーマに、雑誌はじめ多数のメディアで『ムーンヨガ』を提唱してきた、セルフケアコーディネーターの石田ミユキさんにお話を伺いました。石田ミユキさん PROFILEタイ流セルフケアサロンOM NAMO(オナモ)代表。シューフィッターとして足元からの健康を学んだ後、タイへ渡りタイマッサージとルーシーダットンを修得、インド中央政府認定ヨーガ療法士の資格も持つ。現在はセルフケアに関わる分野で活動、ITM渋谷ヌアライフスクールも主宰し人材育成も行っている。どんなセルフケア法でも、すべての土台は「呼吸」血液やリンパの巡りを良くするタイマッサージや、タイ式ヨガと呼ばれるルーシーダットンを実践するうちに、ひどい月経不順や重い月経痛から解放されていったという石田さん。その経験に加え、ヒマラヤまで赴きヨーガ療法を修めるなど、心身に関わるいくつもの学びが積み上がって考案されたのが、呼吸からはじまる女性のためのセルフケアメソッド『ムーンヨガ』です。「セルフケアに取り組まれるきっかけは、みなさんさまざまだと思うのですが、どの健康法においても大前提といえるのが“呼吸”。呼吸をきちんと使いきることが、体(エネルギー代謝)にとっても、メンタル(自律神経のバランス)にとってもスイッチであり、要です。」「緊張した体」や「呼吸不足」では、運動しても逆効果「呼吸には大きく分けて、胸式呼吸と腹式呼吸、2つの方法があります。王道のヨーガは男性が得意とする腹式呼吸が基本ですが、女性の体はもともと胸式呼吸のほうが得意な構造になっています。まずは胸式で、息を吸いきる、そして吐ききることが出来ているか確認した上で、腹式呼吸に取り組みましょう」たくさんの女性の体に触れてきた石田さんによると、デスクワークや立ち仕事など、体を緊張させて働いている女性は、胸式呼吸すらまともに出来なくなっていることが多いのだそう。そのような状態でエクササイズなどに励むと、かえって体をしんどい状態に追い込んでしまうことに…。 「心」と「体」を調えるための “こきゅトレ”を!そこで今すぐ実践できるセルフケアの第一歩が、著書『月経周期を味方につけて毎日を快適に過ごす ムーンヨガ』で提唱されている“こきゅトレ”。ノド、肩、胸、背中、お腹、お尻、骨盤底筋群、横隔膜、呼吸に関わる主な筋肉の動きの確認とトレーニングができます。■こきゅトレ の方法呼吸を調えて、お腹からあばら骨、首、肩、背中へ…と手を移動させていきます。それぞれの部位を意識して、ゆっくりと呼吸をするトレーニングです。(1)呼吸を意識あぐらになり骨盤を立てて座る。手を太ももの上に置いて目を閉じ、呼吸に意識を向ける。★骨盤の立て方:お尻の下に両手を入れて上半身を前後にゆっくり揺らし、坐骨がグサリと手指に垂直にのる感覚があったら骨盤が立った状態なので、そこで両手を引き抜く。(2)お腹呼吸が落ち着いたら、両手をお腹に当て、数回の呼吸に合わせて両手でお腹の動きを感じる。(3)あばら骨両手を左右のあばら骨のところに当て、数回の呼吸に合わせて両手であばら骨の開閉を感じる。(4)首と肩の付け根両手をクロス、首と肩の付け根にそろえた指を置き、数回の呼吸に合わせて肩の上下動を感じる。(5)胸と背中片手を胸の真ん中、もう一方の手は甲を背中に当て、数回の呼吸に合わせて胸と背中の斜めの動きを感じる。(6)お尻、恥骨、膣、肛門付近最後は(1)と同じ体勢に戻り、数回の呼吸に合わせてお尻まわりの筋肉の動き、慣れてきたら膀胱のある恥骨のあたり、膣、肛門付近の動きまで観察してみる。 呼吸で、「未来の心と体の快適さ」も手に入れて神経をコントロールできない自律神経も、呼吸を使えば意図的に調えることが可能となり、さらには自律神経と同じ間脳の視床下部でコントロールされている女性ホルモンの調整にも繋がります。「また、呼吸と連動して膣の動きが出てくることにより、骨盤の内部を温める機能もアップ。冷えにくくなり、月経痛や腰痛が楽になる人は多いです」ノド、肩、胸、背中、お腹、お尻まで動かしての呼吸は、腸や骨盤底部、膣、恥骨、肛門まわりなどの動きとも連動しています。年齢を経ていくにあたり心配な頑固な便秘や尿もれといった症状と無縁でいるためにも、毎日の“こきゅトレ”を習慣にしたいですね。ムーンヨガをはじめてみたい方、興味のある方は是非、書籍でも詳細をチェックしてみてください。参考書籍:『月経周期を味方につけて毎日を快適に過ごす ムーンヨガ』(BAB出版)
2015年08月19日エキゾチックな芳香をもち、料理を鮮やかな黄金色に染めるサフラン。世界で最も高価なスパイスとして知られ、パエリアやブイヤベースといった各国料理にも欠かせません。世界で最も高価なスパイス、サフランサフランはアヤメ科の多年草で、秋に薄紫の花を咲かせます。スパイスとして利用するのは、花の真ん中にある雌しべの部分。これを手で摘み取って干して使います。1つの花に雌しべはわずか3本しかなく、1gのサフランをとるのに約160個もの花が必要です。それほど貴重なことや作業の手間を考えれば、高価なのも納得ですね。サフランは紀元前からヨーロッパでは香料や染料として利用され、古代ギリシャでは王族のみが使用できる「ロイヤルカラー」として珍重されたこともあるとか。日本へは江戸時代に薬として伝わり、明治以降になって国内栽培も始まりました。現在、世界のサフランの9割以上はイラン産です。血行不良、冷え性、更年期障害、月経不順の緩和にもサフランにはさまざまな薬効があり、医薬品としてもよく使われています。今年4月、イラン・イスラム共和国大使館にて千葉大学名誉教授の池上文雄先生がサフランにまつわる講演をおこない、その薬効についても教えてくれました。池上先生によれば、サフランは鎮静や鎮痙、また婦人用薬として冷え症や血行不良の緩和のために利用されているとのこと(※ただし、通経作用があるので妊婦の服用は禁忌)。また、女性の更年期障害や月経不順からくるイライラや頭痛といった症状の緩和にも利用されているそうです。さらにサフランの色素成分であるクロシンは抗酸化作用が強く、安全性が高いため、アルツハイマー症やパーキンソン症などにも応用でき、脳梗塞予防効果も期待できるといいます。このほかクロシンには、記憶学習障害の改善作用、大腸がん予防などに効果があるという報告もあるそうです。スーパーなどのスパイス棚に売られているサフランは食品なので上記のような効果効能は謳えませんが、こうした働きを期待することはできるでしょう。美味しく手軽に! サフランの使い方サフランは独特の芳香があり、わずかな苦味と香ばしい風味が持ち味。サフランを使った料理といえば、リゾットやパエリア、ブイヤベースなどが代表的です。サフランは香りが強く、少量でも鮮やかな色に染まるので、使う量は控えめでOK。リゾットやパエリアのような米料理なら色付けがメイン、ブイヤベースなどでは魚の臭みを消す効果もあります。油に溶けず、水に溶ける性質があるので、使うときはしばらく水かお湯に浸し、その着色液を料理に使います。空気に触れ、湿気を含むと、香りが減ります。また光も苦手なので、密閉容器に入れ、冷暗所で保管しましょう。サフランを使ったおすすめレシピサフランならではの美しい色をつけた料理は見た目にも食欲を誘います。日常的に使うなら、お湯を注いでサフランティーにしたり、スープやドレッシングの色付けに使ってもいいですね。サフランライスを炊いて、カレーに添えてもおいしいです。ひとひねりあるレシピなら「パスタでパエリア」もおすすめ。お米の代わりにパスタを使ったレシピは、通常のパエリアより短時間で作れるのもメリットです。▼「パスタでパエリア」「パスタでパエリア」のレシピはこちら→ また、サフランを使った料理の代表格、「ブイヤベース」も、ぜひトライしたいメニュー。魚介の旨味たっぷりの贅沢な味わいがたまりません。▼「ブイヤベース」「ブイヤベース」のレシピはこちら→ 古くからその薬効が伝えられてきたサフラン。ぜひ気軽に食卓に取り入れてみては。
2015年06月12日MDパートナーズはこのほど、PMS・月経前症候群に悩む女性のための情報交換サイト「PMSマニア」をリリースした。PMS(月経前症候群)は、月経2週間前から心や体に起こるさまざまなトラブルのことで、女性ホルモンのバランスが崩れることが原因と言われている。強いイライラ、心が沈むといった精神面の変化のほか、頭痛・倦怠(けんたい)感といった身体的な変化など個人差があり、10代~40代の女性を中心に悩む人が増えている。PMSは、海外では治療法も確立されておりセルフケアを行う女性が多いが、日本ではPMSという言葉の認知率も低く、対策が行き届いていない。生理痛とは異なる期間に起きる悩みであるため、家族や友人・職場の人にも理解されにくく、一人で苦しむ女性も多いという。同サイトは、PMSに苦しむ女性をサポートするためにオープンした。「PMSを知る」「PMSを語る」という2つの大きなコンセプトに基づき作られており、PMSに関する情報の入手および交換ができる。専門家監修によるPMSチェックシートも用意。PMSに関する最新研究やニュースも公開している。また、自身のPMS体験やPMSを改善する方法を、掲示板に自由にトピック形式で書き込むこともできる。運営事務局が定期的にコンテンツパトロールを行っているため、安心してコンテンツを利用できるとのこと。会員登録をすれば、ユーザー同士で悩みを相談しあえるコンテンツ「お悩み相談室」も利用できる。そのほか、自分のリズムを把握できるためのカレンダー「月経リズム」も提供している。
2015年06月01日生理前になると体調が悪くなったり、気分が落ち込んだりしてしまう「月経前症候群(PMS)」。生理前になるとイライラして何も手につかない、という状況では、仕事や日常生活にも影響してしまいます。本人にもどうしようもないつらい症状、少しでもやわらげたいですよね。■月経前症候群はなぜ起こる!?月経前症候群(PMS)とは、生理が始まる2週間から数日前に起こる、心身の不快な症状のこと。女性の実に8割程度が経験しているといわれ、その症状は、下腹痛、腰痛、胸が張る、めまい、といった身体的なものから、イライラ、無気力、攻撃的になる、気分が沈む、などの精神的なものまでさまざまです。生理前のゆううつな症状は、女性ならほとんどの人が経験したことがあるかもしれませんが、もし、これらの症状が生理のたびにあらわれるようなら、それはPMSであるといえます。PMSの原因はまだはっきりとは分かっていませんが、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンがかかわっているのではないかといわれています。また、栄養の偏った不規則な食生活の人、低体温気味で代謝の悪い人は、PMSの症状が重くなりやすい傾向にあるようです。■毎日の食事で症状改善へPMSを軽減するには、バランスのとれた食事がとても大切です。中でも、ビタミンB6(いわし、さばなど)、マグネシウム(アーモンド、納豆、海藻類など)、カルシウム(チーズ、小魚、小松菜など)は、PMSの症状に効果的とされています。逆に避けた方がよいのは、塩分、油分、アルコールなど。生理前になると、無性に甘いものやジャンクフードが食べたくなる、という人もいるかもしれませんが、そこはグッと我慢。PMS改善だけでなく、美容のためにも、栄養バランスの良い食生活を心がけましょう。■症状をやわらげるための日常生活での注意点とはPMS改善のためには、軽い運動やエクササイズが効果的だといわれています。とくに、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動がおすすめ。テレビを見ながらの体操や、通勤中に一駅分歩いてみる、など、手軽にできる方法で体を動かしてみましょう。適度な運動は、心身のリラックスとともに、代謝や血流をよくしてPMSの症状をやわらげる効果が期待できます。また、PMSを悪化させる最大の要因はストレス。自分のストレスの原因を把握して、日頃からストレスをためこまないよう、上手な発散を心がけましょう。
2013年05月24日