映画『神様のカルテ』の完成披露試写会が7月25日(月)、夕方の記者会見の続いて都内劇場で開催され、主演の櫻井翔に宮崎あおい、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、岡田義徳、加賀まりこ、柄本明、深川栄洋監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。大歓声に迎えられた櫻井さんは「撮影中が28歳で、公開時が29歳ということで、20代最後に素敵な映画に参加できて嬉しいです。監督をはじめ、みなさんのお力を借りて、ゴールを迎えることができました」と感慨深げ。櫻井さん演じる医師の一止(いちと)の妻を演じた宮崎さん。彼女が演じたハルは劇中、一止に寄り添い支え続けるが、宮崎さんは「誰かに必要としてもらえるってすごいパワーになるんです。必要とされることで、ハルは頑張れて『ここにいてもいいんだ』と思える。素敵な夫婦だと思いました」と櫻井さんと共に築き上げた夫婦の絆を改めて笑顔で述懐した。加賀さんは櫻井さんの演技について、こんなエピソードを披露。「最近、『徹子の部屋』に出演したんですが、廊下で黒柳さんに会ったときに『あの青年医師を演じてるの、嵐の櫻井くんだって?』と言われたんです。“嵐の櫻井翔”を消して、一止さんになりきっているということで、これ以上ない黒柳さんからの褒め言葉だと思います」と明かした。映画にちなんで、自分の役柄のカルテを記入するなら、どんな言葉を書き込むか?という問いに櫻井さんは「『悩んで悩んで、悩み抜け』と。その先に出した答えなら後悔することも少ないだろうし、納得がいくと思います」と語った。一方、宮崎さんは「ハルさんは本当によくできた方なので…言うことないです。そのままでいってほしい」と語り、櫻井さんも「あれ以上はないですね」とうなづいていた。メガホンを握った深川監督は、映画の完成した数か月後に発生した東日本大震災に触れ「いろんな悲しいことが起きましたが、この映画を観て少しでも悲しみを忘れたり、大切なことを忘れないようにする、そんなきっかけになればと思います」と思いを込めた。『神様のカルテ』は8月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:櫻井翔、劇中ではボサボサ頭も「今日はキメてきました!」リムジンで会見に登場新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月25日映画『神様のカルテ』の完成披露会見が7月25日(月)、東京・六本木ヒルズ内アリーナで、観客を招待して開催され、主演の櫻井翔をはじめ、宮崎あおい、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、岡田義徳、原田泰造、加賀まりこ、柄本明、深川栄洋監督が出席した。2010年の本屋大賞で第2位にランクインした夏川草介のベストセラーを原作に、長野県で日々、患者に向き合う医師が、同僚や患者、そして愛する妻との触れ合いを通じて自らの進むべき道を切り拓いていくさまを描く。この日、キャスト陣と監督はリムジンで会場に到着。櫻井さんらが姿を現すと、アリーナを埋め尽くした観客からは割れんばかりの歓声がわき起こった。医師役初挑戦となった櫻井さんは「たくさんの挑戦の詰まった(撮影の)1か月半でした。悩みに悩みましたが、いま、ふり返って自分の財産になっていると思います」と晴れ晴れした表情。劇中では、決してクールなタイプではない不器用な役柄で、髪形もダサいボサボサの頭となっており「その反動で、今日はキメてきました!」と言うと、会場からは拍手と歓声が。「幸せで穏やかな日々を過ごすことができました」と撮影を述懐するのは、櫻井さん演じる一止(いちと)の妻・ハルを演じた宮崎さん。映画が伝えるメッセージについて「この映画に出てくるのは、世の中をうまく渡っていけない不器用な人たちです。でも不器用であることは悪いことじゃない、人一倍深く考えて行動に移しているんだと思います。不器用を個性として大事にして欲しい」と言葉に力を込めた。要さんは、一止と正反対の考えの先輩医師を演じた。「30歳になって初めての映画がこの映画で幸せです。一止にとっては“敵”のような役柄ですが、櫻井くんに挑むような気持ちで演じました」と役に込めた思いを語った。吉瀬さんは看護師役だが、白衣姿がたいそう似合っていたそうで、スタッフの間でも評判だったとか。「堂々としすぎていて、監督からは『姿勢が良すぎる』と指摘されました(笑)」と明かした。同じく看護師役で一止と同期の東西を演じた池脇さんは「とにかく、一止がぶつかって、前に進んでいく姿がまぶしかったです。私も含めて周囲の人間のバックボーンは描かれていないんですが、みんなもいろんなことを乗り越えてきたんだと感じさせる作品になっています」とアピール。新人看護師の水無役の朝倉さんは、名だたる大先輩たちと共演、現場の様子について「最初は緊張していましたが、みなさんが作り出す空気感に影響されて、雰囲気によって研ぎ澄まされていくような感じでした」と語る。一止とハルが住むアパート“御嶽荘”の住人のひとり、“学士”役の岡田さんは、池脇さんと同様に「一止の葛藤する姿が素敵です。自分と葛藤して答えを出していくことが必要だと教えてくれる作品」と映画の発するメッセージに強い共感を示す。同じく住人の“男爵”を演じた原田さんは自らの役について「これが良い役なんですよ!」と語り、自身の演技についても「映画を観て自分で『こんなことができるんだ?』と思いました」と自賛。演技を引き出してくれた監督への感謝を口にした。一止の病院の末期の患者で、一止に重大な示唆をもたらす安曇を演じた加賀さんは着物で登場。「撮影中は櫻井さんばかりを見つめていて幸せな時間でした」と笑顔を見せた。柄本さんは、一止の上司を演じたが、若き深川監督の手腕を絶賛!「監督の作品を観て、撮影所で長く助監督をやっている方かと思って会ったらこんな若いお兄ちゃんでした。監督はひと言で言って変態です!」と柄本流の称賛を送った。その深川監督は、一堂に会したキャスト陣を眺めて「こんなすごい人たちとやっていたのかと今日、改めて感じました」。最後に櫻井さんは「人間はひとりで生きていかなくてもいい。寄り添って生きていけばいいと教えてくれる映画」と作品をアピールし、大声援に包まれての会見は幕を閉じた。『神様のカルテ』は8月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:宮崎あおい、櫻井翔と築いた夫婦関係に「素敵な夫婦だと思います」と笑顔!新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月25日松本人志監督第3作『さや侍』の完成披露試写会が6月6日(月)、都内で開催され、上映前に松本監督と主演の野見隆明、熊田聖亜、板尾創路、柄本時生、りょう、ROLLY、腹筋善之介、國村隼が出席しての会見が行われた。この日の朝、松本監督のデビュー作『大日本人』のハリウッドリメイクが発表されたばかりとあって、松本監督の生のコメントを聞こうと多くの報道陣が詰めかけた。松本監督はこの日の発表や『さや侍』のロカルノ映画祭上映といった海外での評価に触れ「僕が面白いと思うことが、“世界”を絡めてやれる状況が整ってきたようで嬉しい」と満足そう。「日本(国内で)の評価がまだ低いかな…」と苦笑しつつ「“笑い”を届け続けるしかないかなと思う」と決意を語った。さらに「スポーツ紙の“松っちゃん監督”というのはもう勘弁してほしい」と“お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志”という枠の中での国内の評価にやんわりと不満を示し「映画を壊してやろうというところから始まって、海外では割とすんなりと受け入れられたと思う。(国内の)知ってる人には“ヘタウマ”が通じずに“ヘタヘタ”と思われてるのかな。今回の作品で見方を変えてもらえると思います」と自信も。『大日本人』のハリウッドリメイクに関しては「普通は向こうに丸投げとなるけど、今回は何らかの形で参加する」と明かし、希望のキャストを問われると『大日本人』ではなく「『さや侍』をジョニー・デップでやりたい」とハリウッドNo.1の人気スターを指名した。今回の『さや侍』で松本監督からオファーを受けたキャスト陣は、ROLLYさん、國村さんはじめみな「(話を聞いて)小躍りしました」と喜びを語る。舞台俳優として活躍してきた腹筋さんは、監督が自分のことを知ってたことに感激していたが、松本監督は「腹筋くんはDVDを12秒くらい見ただけ」と肩透かしを食らわせ、これには共演陣からも笑いがわき起こった。また、柄本さんは板尾さんから「お父さん(=柄本明)は何か言ってた?」とふられ「オヤジは松本さんを見たくて、衣裳合わせの日に(用事を作って)のぞきに来たんですよ。でも見れなかったそうでヘコんでました」と明かし、これには何も知らずにいた松本監督も「マジで?」と驚愕していた。聖亜ちゃんは「すごく素敵な役で、幸せ者だと思いました」と喜びを語るが、撮影が始まってからも映画の撮影、しかも主演と知らされていなかった野見さんは「何も分からないまま、一生懸命やるしかなかった…」と心の内を明かした。そんな野見さんについて監督は「最初に『人に追われているように走って』と指示したら『助けてくれー!殺さないでくれー』って叫んでカット。最初は大変でした。でも時折、ヘタな役者じゃ太刀打ちできない顔を見せるようになった」とその成長を称えた。共演陣も印象的なシーンとして口々に野見さんのシーンを挙げ、初の演技挑戦とは思えない姿に称賛を送っていた。『さや侍』は6月11日(土)より全国にて公開。■関連作品:さや侍 2011年6月11日より全国にて公開© 2011「さや侍」製作委員会■関連記事:松本人志デビュー作『大日本人』ハリウッドリメイク決定!“切腹を申し付ける!”『さや侍』音声ストラップを5名様プレゼント松本人志、『さや侍』で「理想の娘」を描くも子役からは主演男優に鋭いダメ出しが…待望の松本人志監督第3弾!!『さや侍』試写会に10組20名様ご招待松本人志監督『さや侍』予告編が到着!りょうや板尾創路らの姿も
2011年06月07日映画『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』の完成披露試写会が5月3日(火・祝)都内で開催され、竹野内豊に、水川あさみ、山里亮太(南海キャンディーズ)、柄本明、本田隆一監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。劇作家、小説家として活躍する前田司郎の小説を映画化した本作。新婚でありながらも倦怠期を迎えたカップルが、ひょんなことから新婚旅行として“地獄ツアー”に出発し、思わぬ珍道中を経験することになる。コメディ初挑戦となった夫・信義(=ノブ)役の竹野内さんは「素の僕が(信義に)似ていると水川さんにはよく言われましたが、全然、そんなことありません!僕の方がもっとかっこよくてしっかりしています」と前もって宣言した……が、水川さんはそんな言葉を気にすることなく「ノブによく似た竹野内さんと夫婦で旅行ができて楽しい経験になりました」とニンマリ。水川さんは先日、俳優の小出恵介との熱愛が報じられたが、本作では熱愛どころか新婚、しかも倦怠期の夫婦を演じることに…。劇中の信義と咲の夫婦について「理想的な夫婦。倦怠期から始まるけど、互いの良いところも悪いところも知っている。視点や目線を変えることで相手の良いところが見えてくるんですね。恋の始まりとは違った、安定した楽しさがある」と意味深(?)に羨望の気持ちを語った。山里さんは舞台挨拶中、再三にわたって「役者として来ています!」と“俳優”山里亮太を強調するも、なぜか客席からは失笑が。挙句に隣の水川さんから「今日、ここに来なくてもいいんじゃないかと…」、「何でいるんだろうと思った」などと言われるなど散々の舞台挨拶となった。『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』は5月14日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:大木家のたのしい旅行新婚地獄篇 2011年5月14日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 映画「大木家のたのしい旅行新婚地獄篇」製作委員会■関連記事:竹野内豊、水川あさみ登壇『大木家のたのしい旅行』完成披露試写会に15組30名様ご招待シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第13回)逆境に強そうな戦う俳優は?竹野内豊、初コメディで“新妻”水川あさみと地獄旅行へ出発!?
2011年05月03日人気俳優の竹野内豊が、来年5月に公開される主演映画『大木家のたのしい旅行新婚地獄篇』でコメディに初挑戦することが分かった。本作は、野間文芸新人賞、三島由紀夫賞、ギャラクシー賞に、演劇界の芥川賞とも言われる岸田國士戯曲賞など文学および演劇界で次々栄誉を獲得し、三谷幸喜や宮藤官九郎に続く新しい才能との呼び声が高い人気劇作家・前田司郎の同名小説が原作。いま、映像化を熱望する声が最も多い、前田作品初の映画化となる。“新婚なのに倦怠期”の大木夫妻がひょんなことから1泊2日の“地獄旅行”に出かけることに…。旅先で出会う奇妙な人々や、2人の間に起こる不可思議な出来事を通じ、2人が“愛”と“情熱”を取り戻していくというストーリー。現在放送中の“月9”枠のドラマ「流れ星」(フジテレビ)に主演し、映画『太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男−』が来年2月に公開を控えるなど、多忙を極める竹野内さんだが、本作では、これまで演じてきた役柄とは全くタイプの異なる、夫の大木信義を演じる。そして、新妻・咲役を演じるのは、コミカルからクールまで、幅広いジャンルをこなす女優、水川あさみ。2人の脇を固めるのは、樹木希林に片桐はいり、荒川良々、そして柄本明といった豪華な面々。樹木さんの見せるお芝居に「芝居と言えどついつい本気で笑ってしまった」という竹野内さん。大木夫妻の地獄旅行がいかに楽しいかがうかがえる!?硬派な役柄を演じることが多かった竹野内さんだが撮影をふり返り「樹木希林さんや柄本明さん、荒川良々さんなど、個性が強めな方とご一緒だったので、自分自身も楽しんで演じることができた」とコメント。また「色々な表現方法を学ばせていただいた」とコメディ初挑戦となった本作で俳優人生の新たな境地を開いたようだ。水川さんは、竹野内さんとの共演について、「いままでの竹野内さんの“クールでかっこいい”というイメージとは真逆の、“ノブ”という役をどう演じるのかなと、とても楽しみでした。どちらかというと、普段の竹野内さんは、実は“ノブ”に近いんじゃないでしょうか(笑)。どんな風に打っても予想外に楽しく打ち返してくれました」と語っており、撮影を楽しんだ様子。果たしてどんな旅が2人を待ち構えているのか?『大木家のたのしい旅行新婚地獄篇』は2011年5月、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:大木家のたのしい旅行新婚地獄篇 2011年5月、新宿バルト9ほか全国にて公開© 映画「大木家のたのしい旅行新婚地獄篇」製作委員会
2010年12月14日12月12日(日)、東京・神田の専修大学にて映画『学校をつくろう』の完成披露試写会が行われ、舞台挨拶に三浦貴大、柄本時生、橋本一郎、池上リョヲマ、近衛はなら主要キャストのほか、原作者の志茂田景樹、神山征二郎監督が勢揃いし、本作への熱い思いを語った。志茂田景樹の小説「蒼翼の獅子たち」(河出書房新書刊)を映画化した本作。明治維新の動乱期を舞台に、“武力”ではなく“学問”の力で、国を変えようと奮闘し、やがて、法律と経済という当時最先端の学問を日本語で教える、日本初となる学校(※現在の専修大学)を作った、相馬永胤、田尻稲次郎、賀田種太郎、駒井重格という4人の男たちの情熱と青春を描いている。この日、集まった主要キャストのうち、三浦さん、柄本さん、橋本さん、近衛さんの4人には“ある共通点”があることが判明!その共通点は「大物俳優(有名人)を親に持つ“二世俳優”」であるということ。三浦友和と山口百恵の次男で、本作が初主演となる三浦さんを筆頭に、柄本さんは俳優・柄本明の次男、橋本さんは役所広司の長男、そして目黒祐樹と江夏夕子の長女である近衛さんと錚々たる顔ぶれが揃っているのだ。三浦さん、柄本さん、橋本さんの3人はこの共通点に対し、「お互い他人とは思えなかった」と答え、最初から特別な“絆”を感じられたことを明かした。そんな“二世軍団”を傍から見ていた池上さんも「待ち時間の他愛のない会話から、急に三浦くんと橋本くんが掛け合いを始めて、さすが“サラブレット”だな、と思った」と特別な“何か”を感じた様子。一方、メガホンを取った神山監督は「親が一流なだけに、演技が下手だったらいじめようかと思ったけど(笑)、そんな必要はなかった。将来が楽しみです」と、キャスト陣の演技を絶賛。三浦さんは最後に、本作について「いまの若い人たちに観てほしい映画。この作品からパワーをもらって帰ってもらえると嬉しい」と力強く呼びかけ、舞台挨拶を締め括った。『学校をつくろう』は2011年2月19日(土)より有楽町スバル座ほか全国にて順次公開。■関連作品:学校をつくろう 2011年2月19日より有楽町スバル座ほか全国にて順次公開
2010年12月13日第34回モントリオール世界映画祭で深津絵里が最優秀女優賞を受賞した映画『悪人』の初日舞台挨拶が9月11日(土)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。深津さんがトロフィーを手に凱旋の挨拶。主演の妻夫木聡は感激の涙をこぼした。同作は、北九州の地方都市を舞台に、携帯電話の出会い系サイトで知り合った女性を殺してしまった孤独な若者(妻夫木さん)が、その後に同じサイトで知り合った女性(深津さん)と愛し合い、罪の意識に苛まれながら逃避行する姿を描く物語。原作は同作は芥川賞作家、吉田修一の同名小説。同映画祭に参加していた深津さん、妻夫木さん、李相日監督は、8日(水)の帰国後、ファンの前に初登場。先にマイクを持った妻夫木さんは「ハァーッ」と5、6回大きなため息をついてから、「この日のために全てを捧げてきた。自分にとって転機になった作品。いろんなことに新しく挑戦し、ありのままの自分でやった」と話し、途中、何度も涙を拭った。トロフィーを握りしめつつ深津さんは「みんなで戦った証で、思いがけないご褒美をいただいたような感じです。出来過ぎたすごい初日で、これ以上何かあったらバチが当たっちゃうんじゃないかと思います」とはにかみ、「妻夫木さんと2人でひとつになり、深く繋がっていた。妻夫木さんが見せる芝居が私に伝わっていたので、妻夫木さんの賞でもあります」と強調。妻夫木さんの涙には「同じ気持ちでしたが、年上なのでグッとこらえないと、と思って我慢しました」と温かい笑顔を向けた。一方、演出について李監督は、「ただひとつ、生身であるということでした。演技のひとつ先、役になってしまっているところまで行ってもらった。役者さんひとりひとりが役を演じるというより、人間としてそこにいるように」と言い、「それが海外の人の胸を突き刺した結果が賞につながった」としみじみ語っていた。挨拶には、ほかに満島ひかり、柄本明、樹木希林ら出席した。『悪人』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:深津絵里、モントリオール映画祭で最優秀女優賞!「全てのスタッフにいただいた賞」『悪人』にモントリオール喝采!妻夫木聡&深津絵里も現地の反応に感激『悪人』の李相日監督がハンディカムCMを演出!真夏の大騎馬戦を珠玉のドラマに妻夫木聡は自称“仕事人”「仕事ください」妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年09月11日映画『悪人』のジャパン・プレミアが8月2日(月)、東京国際フォーラムで行われ、主演の妻夫木聡、共演の深津絵里、李相日監督らが出席した。芥川賞作家・吉田修一の同名ベストセラー小説を原作に、殺人を犯した土木作業員の男・祐一(妻夫木さん)と、何も知らずに祐一と知り合い、愛し合ってしまった光代(深津さん)の、刹那的な愛と逃避行を通じ、真の悪人とは何者かを問題提起する物語。吉田さんが李監督と共同脚本を務めた。数日前に、8月26日(木)から9月6日(月)までカナダで開催される第34回モントリオール世界映画祭のワールドコンペティション部門への出品決定が発表されたばかりで、妻夫木さんは「結果がどうであれ、世界の人に観てもらえることが単純に嬉しい」。深津さんも「一人でも多くの人に観てもらいたい作品だと思っていたので、海外の人に観ていただける機会をいただけて、おっきな喜びを感じます」と改めてコメント。映画『フラガール』が第79回アカデミー賞外国語映画賞の日本作品代表に選出された経験のある李監督は「賞はみずもの。欲張るとよくないと『フラガール』のときに思った」とシニカルな調子で話した。一方で、タイトルにちなみ、それぞれが自身を「○人」と評するお題が出され、妻夫木さんは「仕事人」と書いたボードを掲げ、「本当は(主演した大河ドラマ)『天地人』と書きたかったんですが、李監督にブッ飛ばされそうなので」とトボケつつ「仕事人だと思っているので、仕事ください。結構、休みが多いんです」と無邪気に“就活”。深津さんは「凡人」と書いて「演じてなければ凡人、役に満たされているようなもの。趣味のないつまらない人間なんです」と照れ笑い。祐一の祖母役の樹木希林は「生辛人(いきづらいひと)」と読み上げ、「見たままです」と自嘲気味。李監督は「極悪人」と書きこみ「この作品でいろんな人にいろんな辛い思いをさせたので」と苦笑いだった。ほかに、祐一に殺されるOL・佳乃役の満島ひかり、佳乃の父親役の柄本明が出席した。『悪人』は9月11日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:妻夫木聡らが日本代表に声援!…も、樹木希林は「サッカーは頭の細胞に悪そう!」
2010年08月02日名作アニメの生誕40周年記念映画『昆虫物語みつばちハッチ〜勇気のメロディ〜』の主な声優陣が5月9日(日)、配給元の松竹より発表された。既に発表されていた主人公の少女・アミィを演じるアヤカ・ウィルソンのほか、ハッチの母でミツバチの女王を安田成美、昆虫仲間のカマキリを中村獅童、フンコロガシを小森純が演じる。前日に都内のスタジオで行われたアフレコ収録にアヤカさん、小森さん、コガネムシ役の板東英二が参加。小森さんは今回が声優初挑戦で、「マジ手汗が出た。こんなに緊張するとは思わなかった。でも言われた通り、やることはやったので80点」とユルめの自己採点。「役が男の子(オス)なんですよ。この声質だからしょうがないですけど。今後、声優の仕事は声質的に来ないと思います」と低めのハスキーボイスで自嘲的な笑い。声優の仕事は3度目のアヤカさんは「虫の世界は初めてだったのでワクワク感を楽しめました」と笑顔を見せ「ハチには怖いイメージがあったけど、今回の台本を読んで、すごい役割を負っていて地球にとって大切な存在なんだと分かりました。でもいま、数が減ってきているということなので、増やせていけたらと思います」と超優等生発言で小森さん、板東さんもビックリ。一方、小森さんは4月25日放送のTBS系情報番組「サンデージャポン」で、「彼氏ができました!」とハチミツのように(?)甘くとろけるような笑顔で発表し、「でもいま、音信不通なんです」と衝撃発言。その苦い告白について聞かれると「超ハッピーですよ。音信不通ですけど。電話すると直留守」と再び謎の告白。「友達で長く付き合っていて、完全な彼氏彼女の関係になったのは最近です」と馴れ初めをざっくり説明した。ちなみに、同じ25日付けの自身のブログで「彼氏が1,000円かけてとってくれました」と綴り、その“プレゼント”のぬいぐるみを写真で紹介している。ほかの声優陣は、ハッチを声優の齋藤彩夏、イモムシを田中直樹(ココリコ)、テントウムシを臼田あさ美、おばさんクモを柄本明。『昆虫物語みつばちハッチ〜勇気のメロディ〜』は、母を捜すハッチと、虫と話ができる不思議な少女アミィ(アヤカ)の旅を描く物語。7月31日より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:昆虫物語みつばちハッチ〜勇気のメロディ〜 2010年7月31日より全国にて公開© 2010 タツノコプロ/映画「みつばちハッチ」製作委員会■関連記事:『みつばちハッチ』主題歌に新垣結衣初のアニメ主題歌に挑戦!美少女女優アヤカ・ウィルソン「ハチミツ大好き!」『みつばちハッチ』新キャラ抜擢『みつばちハッチ』ポスター解禁!鍵を握る人間の少女のビジュアルも明らかに『おくりびと』脚本家が、あの名作「みなしごハッチ」を再映画化!
2010年05月09日藤沢周平の時代小説を映画化した『花のあと』の完成報告会見が8日(木)に開かれ、主演の北川景子に甲本雅裕、宮尾俊太郎、市川亀治郎、國村隼、柄本明に中西健二監督が出席した。美しい着物姿の北川さんを始め一同、和の装いで登場!時代劇初挑戦で藤沢作品に主演となった北川さんは「元々、藤沢先生の作品は大好きでした。ファンの多い作品であり『自分でいいのか?』という思いもありました。藤沢作品への出演は全ての俳優にとって憧れですし、しかも今回は女性が主人公ということで、自身と誇りを持って演じました」と堂々のコメント。撮影前から6か月にわたって所作の先生について学び、茶道や華、そして剣術シーンのために殺陣の練習も積んだというが「所作の先生が厳しい方で『同じことを何度言わせるの?』と怒られ泣いてしまったこともありました。殺陣の練習は楽しかったです」とふり返った。甲本さんは、北川さん演じる以登を優しく見守る許婚の才助を演じた。以登は才助という婚約者がいながら、一度剣を合わせただけの孫四郎(宮尾さん)に心惹かれ、孫四郎の死後、その謎についての調査を何と、才助に頼む。これについて甲本さんは「普通、別の男について調べてくれってありえないですよね。『ウソー?』って感じです(笑)。僕だったら(別の男のところに)行かせないですけど…」と複雑な心境を吐露。本作で悪役に挑戦した勘解由(かげゆ)役の亀次郎さんは「(同じ藤沢作品が原作の)『武士の一分』の(坂東)三津五郎兄さんの演技をお手本にしました。悪役は大抵、いい人がやるとうまくいくと言いますが、まあまあいい仕上がりになっていたので『いい人でよかったなあ』と思ってます(笑)」とユーモラスに自身の演技について語った。先日、宮尾さんと北川さんの関係が一部マスコミで報じられたこともあり、その言動に注目が集まったが、2人は何ら気にすることなく隣同士で腰掛けていた。北川さんは普段はバレエの世界で活躍する宮尾さんについて「生の舞台で一発にかける集中力、エンターテイナーとしての才能を目の当たりにして勉強になりました。とても尊敬しています」と笑顔でコメント。宮尾さんは「慣れない現場で、気軽に話しかけていただきました。実際の殺陣では、2回も面をとられてしまいました」と“完敗”を明かした。この日、最も会場を沸かせたのは、柄本さん&國村さんのベテランコンビ。父親役を演じた國村さんが北川さんについて「以登の持つ、凛としていて、かつ内から匂い立つような女性らしさ、色気を備えている。撮影の後はすごくさばさばしていて『誰?』と思うようなときもあった」と明かすと北川さんは「内緒にしてたのに…」と苦笑い。一方で柄本さんは「実は今日、(北川さんに) 初めて会ったので…」と正直に明かし、撮影についても「よく覚えてないです。というか僕は國村さんと囲碁を打ってただけで、何でこの場にいるのか分からない」、「囲碁のこともよく知らないんですよ」とあけすけに語り会場を笑いに包んだ。『花のあと』は2010年春、全国にて公開。■関連作品:花のあと 2010年春、全国にて公開■関連記事:北川景子主演の時代劇の主題歌に一青窈が決定!藤沢周平作品は3度目北川景子が藤沢周平原作『花のあと』で時代劇初挑戦!女剣士役で殺陣も自らこなす
2009年10月10日いま最も勢いに乗る、若手注目俳優、松田翔太と高良健吾が、血よりも濃い絆で繋がった“兄弟”役で競演!初監督作品『ゲルマニウムの夜』(’05)が第59回ロカルノ国際映画祭のコンペ部門に出品され、鮮烈なデビューを飾った大森立嗣の最新作『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』が2010年に公開される。現代日本社会を生きる等身大の若者役に挑戦するふたりのタッグに注目が集まる。松田さんが演じるのは、孤児院で育ち解体現場で働きながらも、安い賃金や過酷な労働に行き場のない苛立ちを抱えている青年、ケンタ。また、ケンタと兄弟のように育ったジュンを、『蛇にピアス』や『南極料理人』、『ソラニン』など出演作が相次ぐ注目俳優の高良さんが熱演。好転の兆しの見えない生活に耐えかねたケンタとジュンはある日、一つの決断をするに至る。かすかな希望を携えて、ふたりの旅が始まる――。松田さんは、「自分を意識せずに作品の中に生きられたことをスタッフに感謝してます。俳優になる前からずっと、このスタッフと仕事がしたかったので、夢が叶って嬉しいです。有言実行のスタッフだったので、僕も勝負が必要でした」とコメント。ほかにも、カヨちゃん役に、奥田瑛二の次女で資生堂「TSUBAKI」のCM出演や『愛のむきだし』など多くの個性的な作品に出演して注目を集める新人・安藤サクラが演じるほか、柄本明、小林薫などベテラン俳優陣が脇を固める。本作は、大森監督のオリジナル脚本によって誕生した、本格派青春映画。11月21日(土)より開催される第10回東京フィルメックスにて特別招待作品で上映されたのち、2010年初夏、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開される。■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年初春、新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会
2009年09月14日