舞台『迷子の時間-語る室2020-』公開ゲネプロ&取材会が6日に東京・PARCO劇場で行われ、亀梨和也、貫地谷しほり、浅利陽介、松岡広大、古屋隆太、生越千晴、忍成修吾、前川知大(演出)が登場した。同作は、作・演出家の前川知大が、2015年に自身が主宰する劇団イキウメで上演した『語る室』をベースに新たに紡いだ2020年版となっている。ある田舎町に起こった事件と、事件をめぐる7人の物語となる。亀梨は「こういった状況の中でステージに立たせていただくことを感謝しつつ、着てくださる方達にもいい時間を過ごしていただけるように尽くしたいなと思っています」と意気込む。警官の姿について「靴下の中にズボンを入れるスタイルは初めて」と足を見せつつ、「これちょっと裏話なので、あんまり写さないでください!」と苦笑していた。建て替えも行われた同劇場について、浅利は「見ての通り、間口が広くなりました」と関係者のように紹介し、亀梨から「パルコさん!? パルコさんですか!? 回し者みたいな」とつっこまれる。"帰るところのできない未来人"役の松岡は「前川さんとは絶対にごしっしょしたかった演出家さんなのですごくうれしいですし何よりこの先輩方に囲まれて芝居ができるのが最上の喜びだと思っています」「演劇ってやっぱり楽しいな、日常には必要不可欠だなと感じたので、皆様の生活圏に演劇が入っていけばと思った作品でもあります」と語った。5年ぶりの舞台に、亀梨が「前川さんとご一緒させていただく中で、日々苦労というより、本当に挑戦であり、発見であり、気づきを本当にたくさん与えてくださって。本番は明日からですけど、おうちに帰ってから『大丈夫かなあ』とか『あそこ、こうした方がいいかなあ』とか……」と心境を表すと、浅利が「やめてよ、明日睡眠不足で来るの!」とツッコミ。貫地谷が「明日から本番じゃないですか。1週間前からドキドキしてるんですよ」と暴露し、亀梨は「家で気持ちを落ち着かせる作業を。お風呂にゆっくり入ったり、新喜劇さんの映像を見たり……でもすぐ戻っちゃうんですけど」と明かした。稽古は毎回1時間程度のゲームから始まり、コミュニケーションをとっていたようで、シアターゲーム、椅子取りゲーム、ジェスチャーゲーム、ワードウルフなど日によって変えていたという。亀梨は「ワードウルフとか、けっこう先陣を切っていくんですけど、ガンと食い込まれるとキュウン! って子犬感が出てくる。ワンワンワンワンワン! って行くのに、キュウン! って。自分の新たな発見でした」と振り返った。また、バーベキューのシーンが出てくるため、稽古とパンフレット撮影を兼ねて出演者で実際にも行ったという。貫地谷は「前日にみんなどの具材を持ってくるのか話したら、お肉がなかったんです。そしたら、次の日(亀梨が)朝から行ってきましたと言って、肉を大量に買って持ってきてくれました」とエピソードを披露。浅利が「はまぐりも最高だった! 木の箱に入ってるんですよ、はまぐりが!」と明かし、亀梨は「まあ座長としてね、皆さんによろしくお願いしますという気持ちも込めて、いい時間になってくれたらいいなと思って」と照れた様子だった。ゲームのために各人のあだ名も独自に決めていたそうで「どうも、カズです」と自己紹介した亀梨。「あちゃりん(浅利)、ルッチ(古屋)、マッコ(松岡)、かんじー(貫地谷)、おうち、時にふぁごち(生越)、おしゅさま(忍成)。ゲームの時は、前川さんは"作・演出"のさくと」と次々に紹介する。亀梨が「もうそれが定着してるから、他の現場でお会いした人がいたらどうしようかと」と言うと、忍成は「おれは変な目で見られる」と心配し、亀梨も「おしゅさま~! って」と笑顔を見せていた。
2020年11月07日亀梨和也が11月6日(金)、東京・渋谷のPARCO劇場で行われた主演舞台『迷子の時間 -語る室2020-』の取材会およびゲネプロに出席。2015年の音楽劇『靑い種子は太陽のなかにある』(蜷川幸雄演出)以来、5年ぶりの舞台出演となる亀梨は主演を務め、初のストレートプレイで失踪した子供の叔父で、奇妙な幻覚に悩む警察官を演じる。「PARCO劇場さんも初めてですし、本当に初めてのことだらけ。こういった状況でステージに立たせていただくことに感謝しつつ、来てくださる皆さんに、いい時間を過ごしていただければ」と意気込みを語る亀梨は、「苦労というよりも、自分にとっては挑戦であり、発見や気づきをたくさん与えていただいた」と強い手応え。それでも、初日を前に緊張は隠せない様子で「家に帰ると、『大丈夫かなあ』ってもう1度台本を見てみたり」と苦笑する場面も。「お風呂に入ったり、芸人さんの映像を見たりしています」とリラックス法も明かしていた。作・演出家の前川知大が、2015年に自身が主宰する劇団イキウメで上演された「語る室」をベースに、『抜け穴の会議室』以来10年ぶりにPARCO劇場に登場する。5年前に起こったひとりの園児と幼稚園送迎バスの運転手の失踪事件。手がかりがないまま、時間だけが流れたある日、消えた子供の母、その弟で最初に現場に駆けつけた警察官、消えたバス運転手の兄が出会ったとき、奇妙な事件の全貌が見え始める。取材会およびゲネプロには亀梨と演出の前川、共演する貫地谷しほり、浅利陽介、松岡広大、古屋隆太、生越千晴、忍成修吾が出席。見どころを聞かれた前川は「説明するのは、とても難しい」としながらも、「ここにいる登場人物たちが、絡み合いそうで、絡み合わなそうで、実は深いところで絡み合っている。ややこしい話ではあるんですけど、難しく考えてもらうよりも、感覚で楽しんでもらえれば」とアピールした。貫地谷は亀梨演じる警察官の姉で、失踪した息子の母親役を務め「楽しい稽古場で、ここにいる人たちのことを毎日好きになります。(今後)嫌いになるかもしれないですけど(笑)、今はとっても大好きです」。PARCO劇場は何度も足を運んだ思い入れの強い会場だといい、「こうして初めて(PARCO劇場の)ステージに立つことができ、憧れだった前川さんのお芝居に参加できる。とてもうれしかったです」とダブルの喜びに声を弾ませた。稽古期間中には、パンフレット撮影も兼ねて出演陣一同がバーベキューに出かけたそうで、「亀梨さんがたくさんのお肉と、はまぐりを差し入れしてくださった」(貫地谷)、「座長としてね、皆さんによろしくお願いしますの気持ちをこめて」(亀梨)と和気あいあいの舞台裏も明かされた。取材・文・写真=内田 涼『迷子の時間』 -『語る室』2020-【東京公演】公演期間 :2020年 11月7日(土)~2020年 11月29日(日)会 場 : PARCO 劇場入場料金 : 12,000 円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可チケットぴあ: (P コード:502-971)※プレイガイドでのチケット取扱いは Web のみとなります。お問い合わせ : パルコステージ 03-3477-5858【大阪公演】公演期間 :2020年 12月8日(火)~2020年 12月13日(日)会 場 : サンケイホールブリーゼ入場料金 : 12,000 円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可チケットぴあ: (P コード:503-099)※プレイガイドでのチケット取扱いは Web のみとなります。お問い合わせ : キョードーインフォメーション 0570-200-888 (11:00~16:00 ※日・祝を除く)
2020年11月07日東京芸術劇場 シアターウエストで約1か月間にわたり上演される向井理主演の舞台『星回帰線』が10月1日に開幕した。舞台『星回帰線』チケット情報200席という小空間で、舞台上はまるで漆黒の宇宙のよう。床面は高低差のある歪な5角形の回廊で囲まれており、回廊は椅子や道、壁あるいは窓などに見立てられる。ピアノが彩る会話劇を通して、人間対人間の複雑な感情、ひと筋縄では捉えられない心根が露わになってゆく。イケメンで産婦人科医の三島雄一(向井理)は、小学校時代の恩師・藤原(平田満)と久しぶりに再会し、藤原が苫小牧で営む「白樺ハウス」に滞在する。ここで暮らすのは、藤原と妻・久子(奥貫薫)、元漁師で暴力事件を起こしたことのある木田(高橋努)、かつて引きこもりで何事にも不器用な奥井(岩瀬亮)、訳あり妊婦の灯子(生越千晴)。彼らは美しい自然に囲まれた地で、星を観察しながら地ビールを作っていた。地元住まいでハウスに出入りする紗江(野波麻帆)を含めた人々に歓迎され、三島は豊かなスローライフに心を躍らせるが…。さりげない日常会話の中に違和感が地雷のように埋められ、あちこちで爆発するのにゾッとする。外から見れば美しい世界も、内情を知るにつれ表情を変える。2か月後には、三島というイケメン異分子が加わったことで、ハウスの人間関係は崩壊寸前。三島は女には友情以上の好意を抱かれ、男には嫉妬される。中でも父親代わりのような存在で尊敬していた藤原が、トゲを出し放題なのには苦笑するしかない。久子に優しくしただけのつもりが愛情と勘違いされ、三島は紗江との関係を打ち明けて誤解を解こうとするが、紗江に突っぱねられてより孤立を深めてゆく。ハウスの人々はこの共同体に依存するしか生きる道がない。それは果たして選択なのか、諦めなのか。三島は唯一、俯瞰の目の持ち主だが、彼自身も患者に訴えられて、実社会から逃れてきた身。三島が心中、父親に語りかける本音に、彼の変化が見てとれる。嘘、見栄、保身、自分勝手、劣等感などなど、普段は覆い隠しているダークでぐちゃぐちゃな感情のオンパレードに、観る者も自分のブラックボックスを開ける羽目に。同時に、爽快感が残るのが面白いところ。向井は終始出ずっぱりで、繊細かつダイナミックな感情の流れを、説得力たっぷりに演じ切る。「劇中で僕が傷つくように、観る人に傷ついてほしい」という彼の会見の言葉通り、心に刺さる120分だ。東京公演は10月30日(日)まで。その後、11月2日(水)・3日(木・祝)愛知、11月5日(土)から7日(月)まで北海道、11月11日(金)・12日(土)新潟、11月17日(木)から20日(日)まで京都、11月22日(火)・23日(水・祝)広島、11月25日(金)から27日(日)まで福岡、11月30日(水)・12月1日(日)鹿児島にて上演。取材・文:三浦真紀
2016年10月05日「何年も前から蓬莱(竜太)さんに“一緒にやりましょうよ”と言い続けて、今回ようやく実現したんです」そう向井理さんが話すのは、4作目の主演舞台『星回帰線』のこと。向井さんが出演した’08年の映画『ガチ☆ボーイ』の原作が、蓬莱さんが脚本・演出を手がける劇団の舞台だったことから、「共演者に誘われて観に行くように」なり、かれこれ7~8年。「劇団公演の打ち上げに参加して、少しずつ蓬莱さんとの距離を縮めていった」とか。スマートな物腰からクールな印象を受けるけれど、じつは熱い人なのかも!?「自分と同じ方向を向いてくれそうな方…それが監督やスタッフさんでも、そういう人と出会うとうれしくなっちゃうんですよね。それで“こういうことやりたいですよね”って話したり。結局その人と仕事をするのが好きってことなんですけれど」蓬莱作品に惹かれる理由は、「わかりやすくないところ」だとか。「日常の延長線上にある物語なのに、誰も気づかないうちにちょっとずつ、でも確実に物事が掛け違っていって、気づいたら後戻りできないところにきている。その日常が破綻していく様が会話劇で繰り広げられるんですけれど、丁寧に描かれていて見事なんですよ。ただ、演者としてはセリフを着実に積み上げていかなきゃいけないし、観る側としても一瞬たりとも目が離せないだけに覚悟がいる。そういうヒリヒリした時間が味わえるのも好きなんですよね」そんな向井さんにあてて蓬莱さんが書いたのは、真っすぐな心を持った青年。しかし、彼のその正直さが、周りの人々の悪感情を引き出し、人間関係が崩壊していく。「物語は普通じゃない方向へと展開していくんですが、そこに描かれているのは、人間であれば誰しもが身に覚えのある、普通のエゴを持っている人たちなんです。この物語が、どうなるか、いまから楽しみです。ただ期待値が高いぶん、プレッシャーもあるんですよね。あんなにやりたいって言ってたくせになんだよ、って言われないかって(笑)」舞台出演は、なんと3年ぶり。「本当は1年に1回くらいはやりたいんですけどね。というか、やらなければいけない気がするんです。僕のようなタイプの俳優は、自分で自分に負荷をかけないとダメなんだろうな、と。毎回、幕が開くたびに、もう二度とやらないって思うくらい怖い。なのに、千秋楽が終わると達成感を覚えて、またやりたくなるんです。まあ、なんだかんだ言いながらも、結局好きなんでしょうね」◇むかい・おさむ俳優。1982年生まれ、神奈川県出身。'06年にデビュー。近作にドラマ『神の舌を持つ男』(TBS系)、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)。バンドカラーシャツ¥22,000Tシャツ¥11,000(共にFACTOTUM/ファクトタム アパルトメントTEL:03・5459・9779)◇家業を継ぐことに悩んだ三島(向井理)は、かつての恩人・藤原(平田満)に誘われ、北海道の工房を訪ねる。理想的なスローライフに思えた生活は、次第に崩れはじめ…。10月1日(土)~30日(日)作・演出/蓬莱竜太出演/向井理、奥貫薫、野波麻帆、高橋努、岩瀬亮、生越千晴、平田満池袋・東京芸術劇場 シアターウエスト全席指定7500円U-25チケット4000円(25歳以下対象、要証明書)パルコTEL:03・3477・5858愛知、札幌、新潟、京都、広島、北九州、鹿児島公演あり。※『anan』2016年9月28日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・イトウケンタヘア&メイク・外丸 愛(SOF)インタビュー、文・望月リサ
2016年09月22日パルコ・プロデュース公演『悼む人』からは4年ぶり、向井理が蓬莱竜太作・演出『星回帰線』に出演することが決まった。劇団『モダンスイマーズ』を率いて、外部にも次々と話題作を生み出している蓬莱。向井は以前から蓬莱作品の大ファンだそうで、今回は念願かなってのプロジェクトだ。舞台『星回帰線』チケット情報モダンスイマーズの作品は、ほぼ観ていると言う向井。少人数で描く濃密な世界観に惹かれるのだとか。「日常を描く話が好きなんですが、蓬莱さんの作品は日常から生まれるちょっとしたズレから、思わぬことが暴かれていく。伏線の張り方やその回収の仕方も絶妙です。笑いもあって、エンタテインメントとしてのバランスもおもしろい」。ふとした会話から人間関係にひそむ愛憎を浮かび上がらせる蓬莱、その作風はスリリングで骨太だが、人を愛おしく見つめる情感にあふれている。そして今回はとある地方都市、様々な問題を抱える人々の共同生活が描かれる。スローな暮らしぶりは一見、楽園のように見えるのだが…。「特殊な設定だけど、描かれるのは日常。舞台という非日常空間で日常を覗き見しているような感じです。派手なアクションなどないなか、言葉と体を武器に人間性や関係性を変化させていく…。どうなることか、緊張感があります」。舞台が好きで、自身でもよく観に行く。観客の集中力や想像力を刺激するような作品が好きな演劇ファンだ。「観客のリアクションがダイレクトに伝わるライブ感に惹かれます。それと舞台は、稽古を通して100回、200回と膨大な数のセリフを言う。セリフを大事にしている気持ちになるのも魅力かな」。しかし、その緊張感はやはり「怖いもの」だとか。「初日の幕があくとき、毎回、やらなきゃよかったって思います。でも、千秋楽が終わるとまたやりたくなる。それが舞台の魔力です。中毒性ありますね、パンチドランカーみたい(笑)」。しかも、今回は熱望していた蓬莱作品、共演も濃密な劇世界にふさわしいツワモノが揃った。やるからには、「観客の心に爪痕を残すような作品にしたい」と、静かな闘志を見せてくれた。共演は、奥貫薫、野波麻帆、高橋努、岩瀬亮、生越千晴、平田満。公演は10月1日(土)プレビュー公演、2日(日)から30(日)まで東京芸術劇場 シアターウエストにて上演。その後、豊橋、北海道、京都を含む全国7か所を巡演する。チケットは8月21日(日)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは、8月4日(木)午前11時まで有料会員向けインターネット抽選先行「いち早プレリザーブ」を受付中、8月3日(水)午前11時より無料会員向けインターネット抽選先行「プレリザーブ」受付予定。取材・文/大西美貴
2016年08月01日『BECK』『パラダイス・キス』『信長協奏曲』や「S -最後の警官-」 に出演し、先日スタートしたドラマ「神の舌を持つ男」では主演を務めるなど、映画にドラマと引っ張りだこの俳優・向井理。この度、向井さんがかねてより熱望していた劇作家・蓬莱竜太との初タッグが実現した舞台「星回帰線」の上演が決定した。かつての恩人に呼ばれ、地方にある恩人の家を訪ねる三島(向井理)。そこには天体を観測しながら、自給自足の生活を営む生活があった。美しい自然の中、社会生活に疲れた人達との共同生活。三島はそこが楽園に思えた。その中に溶け込み受け入れられる三島。しかし、そのことで施設の代表である恩人からの嫉妬を受けることになる。次第にそのひずみは顕著となり、施設に集まるそれぞれの人間関係を複雑にしていく。いつの間にか、かつての恩人と対立することになる三島。何故こうなったのか。何故そうなるのか。留まることも、去ることも許されず、「人間」に巻かれていく…。本作は、劇作家・蓬莱さんが、自ら率いる「モダンスイマーズ」の最新作「嗚呼いま、だから愛。」、休館前の現パルコ劇場では最後の新作舞台となるパルコ・プロデュース公演「母と惑星について、および自転する女たちの記録」に続いて贈る、期待の書き下ろし最新作。三島の成長記であり、人間たちの繋がりを描く物語だ。出演者には、向井さんをはじめ、今期ドラマ「ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子」や連続テレビ小説「とと姉ちゃん」に出演中の奥貫薫、先日放送スタートした「時をかける少女」に出演する野波麻帆、「S -最後の警官-」では向井さんと共演も果たした高橋努。そのほか、岩瀬亮、生越千晴 、平田満と、ドラマや映画だけでなく演劇界でも活躍する実力派俳優が結集している。かねてより蓬莱竜太作・演出の舞台への出演を熱望していたという向井さんは、今回の決定に「年に1本は舞台をやりたいと思いながら、気がつけば前回から3年が経っていました。3年ぶりの舞台が、何年も前からずっと一緒にお仕事をしたいと話していた蓬莱さんの作・演出で叶うということで、自分にとっては本当に念願の舞台です」と喜ぶ。また、「蓬莱さんの作られる、日常の延長の中の会話で世界が動いていくのにどこか違和感があって、いつの間にか日常がゆるやかに破壊されて、また再生されていくような独特の世界観が面白くて、出来上がった作品からは、役者と演出家がしっかり組んで稽古を積み上げたことが伝わってくる土臭さというか…いつかこの世界の中に入ってみたいと思っていました」と蓬莱作品を熱く語った。対する蓬莱さんは「キャスト陣は信頼出来る人しかいないので、とても楽しみです。東京では小劇場で演じてみたいという向井くんのチャレンジグな姿勢に僕も乗りました」と語り、本舞台については「内容としては、なんでこんなとこに来てしまったんだろうと、人間関係でどんどん大変なことになっていく“巻き込まれ型向井くん”をお届けしたいと思っています。滑稽だけど胸がヒリヒリするような舞台にします」とコメントを寄せた。パルコ・プロデュース公演「星回帰線」は10月1日(土)~30日(日)、東京芸術劇場 シアターウエストにて上演。※地方公演:豊橋、札幌、新潟、京都、広島、北九州、鹿児島にて公演あり。(cinemacafe.net)
2016年07月13日