1月28日、迷惑系YouTuberの煉獄コロアキ(41)こと杉田一明氏が、電撃ネットワークの南部虎弾さん(享年72)の通夜で田代まさし(67)に対して執拗に絡む様子をXで公開した。昨年11月、10代の女性に対して、公演チケットの不正転売に関与したと決めつけた動画をYouTubeに投稿し、名誉毀損の疑いで逮捕された杉田氏。同年12月には50代男性を不法に拘束したとして再逮捕されたが、その後、釈放されたことをXで報告していた。そんな杉田氏だが、まだまだ迷惑行為をやめないようだ。1月28日、杉田氏は《田代まさしを私人逮捕しようと思って話したら暴行された ふざけんじゃねぇよ こいつ反省してない》とXに綴り、南部さんの通夜で田代に執拗に絡もうとする自身の動画をアップした。その動画では、文脈は不明だが「やってねえって言ってんだろ」などという田代に対し「私人逮捕してんだよ」などと杉田氏は発言。イラついてみせた田代が胸ぐらを掴むと「触ってんじゃねえよ。暴行罪だぞ」と杉田氏は述べた。その後、田代は動画を撮り続ける杉田氏の取り巻きに対して「やめろよ」と注意していた。田代は南部さんの通夜に、簡単な言葉では言い表せないほど複雑な思いを抱えて参列していたはずだ。違法薬物を所持していたなどの理由で何度も逮捕されてきた田代。いっぽう南部さんは、そんな田代の芸能界復帰を支えてきたのだ。例えば’10年9月に田代が麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕された直後、南部さんは翌年1月に自身のブログで田代から年賀状が届いたと報告。その際、南部さんは《遠くで、見守るのが一番いいと思ってる》と綴っていた。また’15年に電撃ネットワークが結成25周年記念の祝賀会を開いた際に、田代をゲスト出演させ、南部さんは「裏切られた気持ち」と言いつつ、「でも、これからマーシーがどうやって生きていくんだと、今のままだと、逃げたままで生きていかなきゃいけない」と厳しくも優しい言葉をかけていた。さらに’19年11月に田代が覚醒剤所持と使用および大麻所持事件で再び逮捕された後、’22年2月に南部さんは自身のYouTubeチャンネルで田代が出所すると報告。「もう田代さんに期待なんか何もしてない」と言いつつ、「『また何かやりましょう』って言ったら、本人が『やりたい』って言ったら何かやりましょうよ」「田代ちゃん待ってるよ」と呼びかけていた。そうして見守ってくれていた南部さんの訃報に際し、田代は今月21日、Xでこう追悼していた。《かねてから大変お世話になっていた電撃ネットワークの南部虎太さんがお亡くなりになりました。僕が何回つまづいても、南部さんは彼の主催のクレイジーナイトというイベントに毎回僕を呼んでくれました》(原文ママ)《そのご恩も果たせないまま亡くなられた事はとても残念です。南部さんと中村ゆうじさんと三人でラジオをしたり、CDを出した事を昨日の事のように覚えています。南部さん天国で安らかに…》田代にとって南部さんは強く思い入れのある存在だ。その思いを微塵も理解していないかのように、南部さんの通夜で田代を“私人逮捕”しようとした杉田氏に対し、Xでは怒りの声が続々と上がっている。《マーシーがどんな想いで、南部氏の通夜に参列したか考えようね》《マーシーかわいそうだし、南部さんのお通夜なのに何してるの?失礼すぎる》《お通夜の会場で迷惑かけるのは南部さんのご家族と会場を貸してる方双方に迷惑かかってるのマジでわかって欲しい》《通夜でこれはないわ》
2024年01月29日2024年1月21日に逝去が報じられた、お笑いタレントである南部虎弾(なんぶ・とらた)さん。お笑いトリオ『ダチョウ倶楽部』の初代リーダーとして活躍するほか、お笑いグループ『電撃ネットワーク』の身体を張った過激な芸風は、海外からも注目を集めていました。南部さんのあまりにも急な旅立ちに、多くの同業者やファンから偲ぶ声が上がっています。田代まさし、亡くなった南部虎弾さんにコメントバンド『ラッツ&スター』のメンバーであり、元タレントの田代まさしさんも、南部さんとゆかりのある1人。田代さんは、これまで薬物依存症で複数回逮捕されており、長い間、依存症の回復に向けたリハビリテーションに励んでいます。2010年に田代さんが再逮捕された際、南部さんは自身のブログで「田代まさしはこれで最後です!」と怒りのコメント。また、「本当にバカだなあ!みんなで立ち直らせようとしていたのに」と悔しい思いをあらわにしていました。しかし南部さんは、その後も田代さんを見捨てることなくサポート。主催のイベントにも、何度も田代さんを呼んでいました。依存症と闘ってきたつらい過去と、南部さんとの思い出を振り返り、田代さんはこのようにコメントしています。訃報…かねてから大変お世話になっていた電撃ネットワークの南部虎弾さんがお亡くなりになりました。僕が何回つまづいても、南部さんは彼の主催のクレイジーナイトというイベントに毎回僕を呼んでくれました。そのご恩も果たせないまま亡くなられた事はとても残念です。南部さん天国で安らかに… pic.twitter.com/yiVVTSmcHm — 田代まさし (@MarcyTashiro) January 22, 2024 何度人生でつまずいても、見捨てることなく、優しく背中を押してくれた南部さん。田代さんが大切な人だからこそ、時には厳しい言葉をかけ、かばい、再出発を応援していたに違いありません。その存在は、田代さんにとって大きかったはず。恩を返せなかったことを悔やみ、「天国で安らかに」と南部さんを偲びました。南部さんの情に厚い人柄が分かる、田代さんとのエピソード。多くの人が田代さんのコメントに共感の声を寄せています。・南部さん、本当に優しい方だったんだなあ。涙が出た。・きっと、南部さんは今後も、雲の上から田代さんを応援していると思いますよ。・田代さんが再逮捕された時、すごく悲しんでいたのを覚えている。田代さん、負けないでくださいね。南部さんの想いは、田代さんにもしっかりと届いています。今後、田代さんが立ち直ることが、南部さんにとって最大の恩返しになることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2024年01月22日株式会社田代陶器店は磁器・陶器3万点を取り揃えた食器販売店「TOKITOIRO」を、福岡市中央区浄水通にオープンいたしました。「TOKITOIRO」Instagram: TOKITOIRO外観TOKITOIRO内観001■「TOKITOIRO」とはTOKITOIROロゴTOKITOIRO(トキトイロ)は、磁器や陶器をはじめ、国内の作家の器を中心にしながらも、オリジナルプロダクト、カトラリーや食器、ガラス食器など、暮らしを彩り、暮らしを豊かにしていくものだけを販売しています。私たちの店の名前「TOKITOIRO」は、2つの思いから生まれました。十人いればその個性も十色あるように、器も同じです。実用的でありながら、美しさにこだわって厳選している作品ばかりですが、その魅力もさまざま。「十器十色」の器たちをどうぞ、お楽しみください。もう一つには、「時」と「彩(いろ)」という意味があります。みなさまの暮らしの中でどんどん時間を重ねるごとに愛着が湧くものでありたいという思いと、暮らしの中でアクセントを添える存在になれたらという思いを込めました。TOKITOIRO内観002TOKITOIRO内観003TOKITOIRO内観004TOKITOIRO内観005飲食店様や業者様など、業務用途でご利用いただく食器のご用命にもしっかりとご相談対応できるよう、専用の打合せスペースをご用意しております。■出店の背景コロナ禍を経たライフスタイルの変化コロナウイルス感染症拡大期において自宅で過ごす時間が増加したことをうけ、自宅での食事機会が増加し、食卓を彩る“器”に関心を持ってくださる方が多くなっています。こうした需要の高まりに対して、当社の豊富な品揃えと実用性・ブランド性を兼ね備えた食器の提供を通じて応えていきたいと考えての新規出店となっています。インバウンドの復調陶磁器に対する海外からの需要が急激に高まっており、2018年以降、陶磁器の輸出額の推移は急激に拡大しています。2021年の取引額は前年2020年の倍程度となる、91億円まで増加しています。日本国内で製造される陶磁器の品質は非常に高く、外国人から高い支持を得ており、インバウンド旅行者からのお土産購入需要にも期待しています。(参考「財務省貿易統計(財務省)」 )TOKITOIRO内観006■商品紹介【田代陶器店オリジナルプロダクト】Kidate世界初。足からカップまで一体成型の「日本酒専用グラス」田代陶器店オリジナルプロダクト「KIDATE」【「きだて」の「き」は器】―料理やお酒の美味しさを「器が際立てる」ように―日本酒を、より美味しく飲む為に作られた日本酒専用グラスです。お米をイメージしたフォルムは日本酒の香が引き立つように設計をおこなった、当社オリジナルプロダクトです。世界が認めた日本酒を美味しく味わうために生まれた贅沢極まりない酒器シリーズをここにお届けします。(受賞歴)長崎デザインアワード2018 銀賞受賞■店舗概要TOKITOIRO外観002店舗名 : TOKITOIRO所在地 : 〒810-0028 福岡県福岡市中央区浄水通3-37Instagram : 営業時間 : 11時00分~18時00分定休日 : 日曜日オープン日: 2023年10月23日■運営会社紹介田代陶器店は、100を超える日本各地の窯元から、数々の「名品」を取り揃え、様々なシーンにあわせた“器”を飲食店様にご提案してまいりました。セミオーダー・フルオーダーにもお応えでき、器の形・絵付けなどを細かくご相談しながら、お店に最適なオリジナルの“器”で、お客様に対する印象的なおもてなしをサポートしております。福岡の有名飲食店をはじめ数多くのクライアントから信頼を得る“器のプロデューサー”として豊富な経験と客観的な視点を活かし、お店全体からメニュー考案やオペレーションなど、トータルでサポートを行っております。■会社概要【運営会社概要】社名 : 株式会社田代陶器店本社所在地: 佐賀県西松浦郡有田町丸尾丙2498-22設立 : 2018年9月代表者 : 代表取締役 田代 憲督URL : 事業内容 : 陶磁器販売田代陶器店ロゴ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月24日1990年ショパン国際コンクールに歴代日本人として最年少で入賞。以来、クラシック界のトップアーティストとして常に注目を浴び続けるピアニスト・横山幸雄。彼が「自分にとってショパンと並ぶ、演奏活動の柱の一つ」と語るのがベートーヴェンだ。5月21日(日)、福岡シンフォニーホールで行なわれる「ベートーヴェン 5大ピアノ・ソナタ」は、2017年に同ホールで行なわれ大絶賛された公演の再演。今回は、スペシャルゲストにヴァイオリニストの千住真理子を迎え、 夢の共演による『クロイツェル』が実現する。「ベートーヴェンは子どもの頃から好きでした。彼が作品番号を付けて発表した全楽曲を約10か月にわたるシリーズで演奏した20代後半が、演奏家として彼の作品に集中的に取り組んだ最初。以降、2020年の生誕250年に向け、2013年から年1回のベートーヴェン・シリーズを始め、通常のリサイタルでも度々演奏してきました。コロナ禍と重なった2020年の年末にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を2日間にわたり連続演奏した事で、より深く凝縮してベートーヴェンと向かい合うことができたように感じます。彼は耳が聞こえなくなった音楽家として超人的なエピソードも多い人物。20代の頃は同じ人間とは思えない存在でしたが、公演の準備期間約3カ月を経て、『ベートーヴェンもやはり人間。彼がもつあらゆる人間的な側面が、様々な楽曲の端々に全て現れている』と捉えられるようになったのは大きかったです。今は、ベートーヴェンの人生と彼が創った芸術作品を、いかに磨いて、伝えていけるかを考えながら演奏しています」。千住と共演する『クロイツェル』の披露も今回のコンサートの見どころだ。「ピアノとヴァイオリンが対等に対峙するこの楽曲は、彼の金字塔のひとつ。その後“ヴァイオリン・ソナタ”と呼ばれる形式を確立した歴史的な曲でもあります。今回のプログラムは3部構成で、第1部最初の『悲愴』から第3部最後の『熱情』まで全て、28歳から34・5歳までの約7年間に書かれたもの。聴力を失いながら作曲家として生きる決意をし、私たちもよく知る名曲を次々と生み出していった時期で、『クロイツェル』は作曲順でもちょうど真ん中にあたるため、千住さんに登場頂く第2部で演奏するにもぴったりだと考えました」。プログラムには、耳の病を乗り越えていったベートーヴェンと、コロナ禍を乗り越えていかなければならない私たちという現代のテーマも重ね合わせたという。「演奏会にもようやく心置きなく足を運べるようになり始めたこの時期に、人間が持っている潜在的な能力やエネルギーをひしひしと感じさせてくれるベートーヴェンの作品群から何かを感じ取って頂き、明日への活力につなげていただけたら」と力強く締めくくった。公演は5月21日(日)福岡シンフォニーホール(アクロス福岡)にて。チケットは発売中。
2023年04月26日ピアニスト横山幸雄が2013年にスタートした「ベートーヴェン・プラス」のシリーズ8回目[9月18日(日)東京オペラシティコンサートホール]。ベートーヴェンを軸に、他の作曲家とのさまざまな接点を探る旅だ。午前中から夕方まで続くボリュームたっぷりのコンサート。今回は「変奏曲」をテーマに弾く。「ベートーヴェンのソナタをおおむね時系列に並べて弾いてきました。前回で全32曲を弾き終えて、でもまだ《ディアベリ変奏曲》が残っている。それで今回は変奏曲がテーマというわけです」《ディアベリ変奏曲》とJ.S.バッハの《ゴルトベルク変奏曲》を軸に、ベートーヴェンからは《エロイカ変奏曲》や、ソナタの中に変奏の楽章を持つ第23番《熱情》と第32番、さらにハイドンとモーツァルトの変奏曲を一挙に弾く。「《ディアベリ》と《ゴルトベルク》を組み合わせるのは、プログラムとしてはとてもきれいなのですが、とてつもなく大変で、発表するのをためらったぐらいです」《ディアベリ》と《ゴルトベルク》は変奏曲の歴史の金字塔。そこに《エロイカ変奏曲》も加えて変遷を語る。「《ゴルトベルク》は、バロックの時代にバッハが一人でやり遂げてしまった、芸術的な変奏曲の完成品なんですね。彼の前後にそういう作品はなく、ハイドンやモーツァルトの時代には、即興演奏の一つとして変奏が存在していた。若い頃のベートーヴェンもそういう変奏曲をたくさん作っていますが、ソナタのような真剣勝負の芸術作品としては捉えていなかった。それが《エロイカ変奏曲》で芸術作品としての変奏曲の可能性を切り開いたんです。ベートーヴェンのエネルギーが変奏曲の世界を大きく広げた。そしてあまりにも巨大な《ディアベリ》に到達する。そんな歴史がわかる、非常に良いプログラムだとは思うのですが、弾くのがめちゃくちゃ大変(笑)。これまでのシリーズの中で、間違いなく最も過酷なプログラムです」当初は作曲家生誕250年の2020年で完結予定だったシリーズ。ソナタもディアベリも弾き終え、もしかしてこれで終了?「そういうつもりではないです。終わりにしなくちゃいけない理由もない。ベートーヴェンと何かを関係づける形を見いだしながら、しばらく続けていきたいと思っています」となればゴールは没後200年の2027年か。ともあれ、横山幸雄とともに辿る「ベートーヴェン+音楽史」の旅はまだまだ続く。ご安心を。(宮本明)
2022年08月24日株式会社田代陶器店(本社:佐賀県有田町、代表取締役:田代 憲督)と村上玄輝陶房が2021年からスタートさせたコラボ企画『村上玄輝陶房×田代陶器店』の2022年の作品公開を「荒波の時代の中、信念を抱き上へ昇る。」という思いを込め、2022年10月吉日に予定しております。麒麟■次の世代の絵付師昭和の時代、有田焼を第一線でリードした絵付師の次の世代のお話です。彼の名は村上 玄輝(故人)。細かい筆遣い、多彩な色の組み合わせで人々を魅了させ、昭和のセレブ達の御用達となっていました。そんな華々しい活躍の中、彼は誰一人として赤の他人を弟子に迎え入れず、唯一、息子の俊彦(長男)と邦彦(次男)に彼のアイデンティティと、絵付け技術の全てを降り注ぎ、次の世代へバトンを渡しこの世を去りました。父の思いを受け継ぎ、二人はその後、数々の展覧会や個展に出店。2人は父が残したレガシーに更に磨きをかけ、細かく繊細かつ大胆で躍動感のある作品を次々に生み出しました。その絵付けに誰もが吸い込まれる、日本の職人の美。人の手で作り上げられたまさに宝石。父のアイデンティティを誇りに二人は絵付けの頂点へと日々挑戦し続けています。■株式会社田代陶器店 代表 田代の想い田代陶器店の代表、田代は幼い頃から玄輝さんの作品に触れその素晴らしさをいつか世界に届けたい、そして“有田焼の大航海時代を作る”この想いからブランド計画を進めています。今の有田焼に必要な物、それは手間を省く事や大量生産ではありません。先人が残してくれた技術を令和の時代に磨きをかける事、それが100年先の有田焼を作る事だと信じています。鳳凰七宝鶴■コラボ企画について2021年からスタートしたコラボ企画、村上玄輝陶房×田代陶器店昨年は、コロナ禍の中、厄払いの意味を込めて“麒麟”を描いて頂きました。2022年は荒波の時代の中、信念を抱き上へ昇る。という思いを込めた作品を発表します。公開は公式SNSより、2022年10月吉日の公開予定となっております。WEB SITE : Facebook : Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月18日1999年に野田秀樹が蜷川幸雄に書き下ろし2つの劇場で同時上演された戯曲『パンドラの鐘』が、WOWOWで放送されることが決定した。野田秀樹が演出を手がけたNODA・MAP版では、天海祐希がヒメ女役、堤真一がミズヲ役を演じ、東京・世田谷パブリックシアターで上演された。また東京・Bunkamuraシアターコクーンで上演された蜷川幸雄演出版は、大竹しのぶがヒメ女役、勝村政信がミズヲ役を務めた。放送は今秋を予定しており、詳細は後日アナウンスされる。<作品情報>NODA・MAP『パンドラの鐘』(1999年)1999年世田谷パブリックシアター収録作・演出:野田秀樹出演:堤真一 / 天海祐希 / 富田靖子 / 古田新太 / 松尾スズキ / 銀粉蝶 / 入江雅人 / 八嶋智人 / 明楽哲典 / 春海四方 / 戸谷昌弘 / 野田秀樹 / 張春祥 / 堀朋恵 / 豊川栄順 / 音室亜册弓蜷川幸雄演出『パンドラの鐘』(1999年)1999年Bunkamuraシアターコクーン収録作:野田秀樹演出:蜷川幸雄出演:大竹しのぶ / 勝村政信 / 生瀬勝久 / 松重豊 / 壌晴彦 / 宮本裕子 / 高橋洋 / 井手らっきょ / 大富士 / 大石継太 / 森村泰昌 / 沢竜二 ほか番組公式サイト:
2022年06月23日2006年、彩の国さいたま芸術劇場芸術監督に就任した蜷川幸雄が立ち上げた高齢者演劇集団「さいたまゴールド・シアター」。日本を代表する演出家が、55才から80才までのメンバーによる劇団を立ち上げたニュースは当時、大きな話題に。あれから15年が経ち、66.7才だった団員の平均年齢は81才となり、団員数も発足時の48名から33名に減少。そして2020年コロナ禍に突入したことで、惜しまれながらも今年解散が決定。その最終公演が12月19日(日)より彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて開幕する。最後の作品となるのは、太田省吾の代表作『水の駅』だ。太田が生み出した“沈黙劇”の1作として知られる同作は、これまで国内外で高い評価を得て上演が重ねられている。その内容は、中国で生まれた太田が幼少期に迎えた敗戦と引き揚げの体験、その時目にした大きな荷物を担いで延々と歩いていく人々の姿が根源になったという。舞台上には、取っ手の壊れた水道から水が細く流れ続けている。静寂の中、蛇口から滴り落ちる水の音だけが聞こえる。ここを通り過ぎて行った無数の人々が捨てていった投棄物が山をなしている。荷物を抱えたさまざまな人が、この水場を訪れる。人目もはばからず水を奪い合う人々、水をじっと見つめる人、身体を洗い流す人。近寄り、水に触れ、やがて水飲み場を後にしてそれぞれの場所に向かっていく……。杉原邦生撮影:細野晋司一切のセリフを排し、完全な沈黙のまま極端にゆっくりとしたテンポで進む劇の世界。今回は、2019年に自身のカンパニーKUNIOでも同作を上演した杉原邦生の構成・演出・美術で上演される。杉原は「蜷川さんや太田さんのレガシーを未来へ繋いでいくことも含め、さまざまな演劇史上の意義と真摯に向かい合い、意味ある作品にしたい」とコメント。プロの俳優とは異なる生活者としての存在感を武器に、人生のリアルを背負って舞台に立ち続けてきた面々が挑む最後の舞台をぜひ。なお、さいたまゴールド・シアターのメンバー以外に、KUNIOでの公演で少女役を演じた井上向日葵、小田豊も出演する。文:伊藤由紀子さいたまゴールド・シアター最終公演 『水の駅』2021年12月19日(日)~2021年12月26日(日)会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
2021年12月15日ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』の公開ゲネプロが12日に東京・よみうり大手町ホールにて行われ、田代万里生、平方元基が登場した。同作は音楽・作詞:ニール・バートラム、脚本:ブライアン・ヒルによって、2009年にブロードウェイで初演され、ドラマ・デスク・アワードにノミネートされた(ミュージカル作品賞、作曲賞、作詞賞、脚本賞)ミュージカル。故郷を同じくする2人の男、トーマス(平方元基/牧島輝)とアルヴィン(田代万里生/太田基裕)の友情の物語を描く。人気短編小説家のトーマスは幼なじみのアルヴィンの突然の死に際し、弔辞を読むために故郷へ帰ってくる。しかし言葉が思い浮かばないトーマスの前に死んだはずのアルヴィンが現れ、トーマスの心の奥深くにあるたくさんの物語を紐解くうちに、2人の間に存在したはずの数々の結びつきが明らかになっていく。2019年に迎えた日本初演では、田代と平方が2役を交互に演じる相互上演が話題に。今回の公演では、亡くなった幼馴染アルヴィンを田代万里生が、小説家トーマスを平方元基が固定で演じる。公演は東京・よみうり大手町ホールにて12月13日〜25日。○田代万里生 コメントいよいよ開幕です! クリスマス大定番映画であり、アメリカでは毎年この時期にTV放映もされるという『素晴らしき哉、人生!』(1946年)に出てくる、命を絶とうとする主人公ジョージ・ベイリーと翼のない見習い天使のクラレンスの2人両方をモチーフとしたアルヴィン。時と共に役が染み渡りさらにパワーアップした今回の稽古場では、元基からはスーパーアルヴィン! と呼ばれています。全ての幕が閉じた時、あなたの心には温かなクリスマスプレゼントが…劇場で最高のクリスマスを共に過ごしましょう!○平方元基 コメント初演に続き再演出来ることを大変嬉しく思っています。今回は12月25日のクリスマス当日に千穐楽を迎えられるとのことで喜びも大きいです。「これがプレゼントだよ!」といった大きなプレゼントではないかもしれませんが、皆さまにちっちゃなちっちゃなプレゼントをひとつずつ丁寧にお届けし、自分なりの、自分だけの『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』をお観せしたいと思っています。自分だけの感想を持って頂ける、自分だけの色んな思い出が蘇るような、そんな作品に仕上がっているので、是非そこを楽しんで頂きたいです。僕たちからのささやかなプレゼントだと思って受け取っていただけるように本番公演つとめてまいりますので、最後までどうぞよろしくお願いします。○演出:高橋正徳(文学座) コメント両チーム共に稽古場で積み重ねてきたものが、劇場という空間で花開くのを感じました。田代さん、平方さんチームは再演にあたり解釈を掘り下げ、役を研ぎ澄ましていく事で、この作品により深みを与えてくれました。太田さん、牧島さんチームはこの作品に新たな光を当て、稽古場までとは違ったトーマスとアルヴィンの関係を発見することが出来ました。同曲でありがなら、それぞれのチームの色彩がはっきりとしたものになったと思います。ミュージカル『ストーリ・オブ・マイ・ライフ』が演出の手を離れ、お客様の元に届き、また成長していくのか、楽しみです。
2021年12月12日ピューリッツァー賞戯曲部門を受賞したデヴィッド・リンゼイ=アベアーによる『ラビット・ホール』を、小山ゆうなが演出。夫婦役として初共演を果たす小島聖と田代万里生に話を訊いた。小島と田代が演じるベッカとハウイーの夫婦は、4歳のひとり息子を交通事故で亡くしたばかり。悲しみは同じながら、夫婦には微妙なズレがあるようで、「目指すところは一緒なんですけどね。捉え方の違いによって摩擦が起きている状態。でもそういうことって決して遠い話ではないですし、恥ずかしいけれど自分の日常を思い出したりしながら、ベッカという役になっていけたらと思います」と小島。田代も「お互い逃げているわけでもないし、ハウイーはハウイーなりに、ふたりの明日をどう紡いでいったらいいか一生懸命考えていると思うんです。でもあのズレ方っていうのは男と女だからなのか…。永遠のテーマですね」と苦笑いを浮かべる。さらにはベッカの妹で妊娠中のイジーや、姉妹の母のナットらが登場。家族だからこその強い想いと、それゆえの綻びが、丁寧な会話の積み重ねから描かれていく。「これを観て自分に照らし合わせない人はいないと思うんです。迷いながら生きている人たちが、答えが見つからなくても、その中で進んでいる今が間違っているわけではないんだと。ちょっと背中を押せるような作品になればいいなと思います」と田代。小島も「この作品は押しつけがましくないのがいいなと思っていて。『こっちが正解!』となると疲れますが、そういった無理矢理なところがない。そこが救いだと私は思います」と続ける。KAAT神奈川芸術劇場の今シーズンのテーマは“冒(ぼう)”。そこで本作におけるふたりの冒険を聞くと、「劇中で歌わないストレートプレイへの出演や、演出家の小山さんも共演者も劇場も僕にとっては初めて尽くし。知らない国にやって来た、“ラビット・ホール”に迷い込んだ気持ちもありますが(笑)、とても素敵な作品に出会えて僕は本当に運がいいなと思います」と田代。「あまり子どもがいる役をやったことがなかったので…」と語る小島は、ベッカと同じく子どもを持つ母親でもある。それだけになかなか重い役どころではあるのだが…。「最初に戯曲を読んだ時、なんとも言えない気持ちになったのが正直なところです。でも私があまりガーンとしていても、何も伝わらないですから。そこを落とし込んだ上で、舞台上では軽やかに放出出来たらと思います」と微笑んだ。取材・文:野上瑠美子
2021年11月15日日本を代表するピアニスト横山幸雄が、デビュー30周年を迎えたオンライン記者会見を開催した。横山幸雄といえば、今年の秋に開催が予定される世界最難関のコンクール「ショパン国際ピアノコンクール」に歴代の日本人として最年少での入賞(1位なしの3位)を誇る名手だ。1990年の同コンクール入賞を期にデビューを果たした逸材は、今やクラシック界のトップアーティスト。その活動が常に注目を浴びる存在だ。コンクール入賞後に消えてゆく音楽家も多い中、期待通りの活躍を展開する横山幸雄に拍手喝采だ。コロナ禍で迎える30周年においても、旺盛な活動ぶりにはいささかの揺るぎも感じられない。9月に開催される「横山幸雄〈デビュー30周年〉ピアノ・リサイタル ベートーヴェン・プラスVol.7」などを軸に、圧倒的なピアニズムが体験できるに違いない。会見では「ピアニストとしてキャリアの折り返し地点にも達していない」と語るだけに、今後のさらなる“太く長い”活躍に期待したい。健康維持の秘訣は「美味しいワインを飲むこと」というのも“ワイン通”として有名な横山幸雄ならでは。そういえば、横山がショパン国際ピアノコンクール入賞を果たした1990年は、ワインの世界に於いても偉大なヴィンテージイヤーとして記憶される年だ。ワイン同様、30年の歳月を経ていよいよ熟成の時を迎えつつある横山幸雄の芳醇な演奏を味わう喜びに乾杯!●横山幸雄のコンサート情報: 横山幸雄(ピアニスト)1990年ショパン国際ピアノコンクールにおいて歴代の日本人として最年少入賞を果たし、文化庁芸術選奨文部大臣新人賞など数多の賞を受賞。 ポーランド政府より「ショパン・パスポート」を授与。自ら企画する「入魂のショパン」はギネス世界記録に認定され、2019年には3日間でショパンの全作品を演奏しその記録をDVDとしてリリース。継続的に開催される意欲的な企画は常に高く評価される。パリにてラヴェルの全ピアノ独奏曲演奏会、ポーランドリサイタルツアーなど海外にも活躍の場を広げる。これまでリリースされたCDは、文化庁芸術祭レコード部門優秀賞、国際F.リスト賞レコードグランプリ最優秀賞等栄えある賞を受賞。コロナ禍にいち早く取り入れたインターネットライヴ配信「横山幸雄マイハートピアノライヴ」を現在、月に1~2回のペースで開催している。エリザベト音楽大学客員教授、名古屋芸術大学特別客員教授、日本パデレフスキ協会会長。2021年はデビュー30周年の節目を迎える。
2021年04月28日4月1日(木)に東京芸術劇場シアターウエストで開幕し、5月2日(日)まで予定されていた東京公演形17公演が中止となったミュージカル「スリル・ミー」。この度、田代万里生、新納慎也、成河、福士誠治、松岡広大、山崎大輝ら全出演者が登場する特別トークショーの開催が急遽決定した。5月1日(土)12:00より行われる特別トークショーでは、演劇ライターの上野紀子が聞き手となり、出演者がミュージカルに関するトークを展開。稽古場でも一堂に会すことはなかったという6人が集まるこのイベントで何が起こるのか。すでに「スリル・ミー」を観劇した方、中止に伴い公演を観ることができなくなった方、これから群馬、愛知、大阪での公演に参加予定の方も、ぜひキャストたちのミュージカルにかける思いに耳を傾けてほしい。■主催社よりコメント東京都に発出された緊急事態宣言に伴い、悔しくも4月24日がミュージカル『スリル・ミー』の東京公演千穐楽となりました。当初予定していた5月2日までの17公演が中止となったことから、「劇場でお会いする機会を失ってしまったお客様のために何かできないか」と出演者からも提案をうけ、急遽この企画を決定いたしました。作品をご覧いただけなくなってしまった方や、群馬、愛知、大阪での観劇を予定している方、既に東京公演をご観劇頂いた方、皆様により公演を楽しんで頂けるように、作品への思いなどをお伝えできればと考えております。稽古場でもキャスト6人が一堂に会すことはありませんでしたので、何が飛び出すか予測不能な“スペシャルトーク“をこの機会にぜひお楽しみください。【トークショー ライブ配信詳細】出演:田代万里生、新納慎也、成河、福士誠治、松岡広大、山崎大輝 / 聞き手:上野紀子(演劇ライター)日程:5月1日(土)12:00~12:45アーカイブ視聴期間:〜5月2日(日) 12:00視聴券価格:1,800円(税込)※視聴券をご購入頂いた方はどなたでもご視聴頂けます。視聴券発売日:4月29日(木・祝) 10:00〜視聴券発売URL: ※ご利用には「e+(イープラス)」への会員登録が必要となります(入会金・年会費は必要ありません)配信メディア:イープラス「Streaming+」※利用方法・推奨環境・動作チェック視聴券に関する問い合わせ先:Streaming+視聴者ご利用ガイド※ホリプロステージでのご回答はできかねます。ご了承下さい。【ツアー公演】●群馬公演期間:2021年5月4日(火)・5日(水)ー5月4日(火)16:30(田代×新納)ー5月5日(水)12:30(成河×福士)/ 16:30(松岡×山崎)会場:高崎芸術劇場 スタジオシアター主催:高崎芸術劇場お問い合わせ:高崎芸術劇場チケットセンターTEL:027-321-3900(10:00~18:00【年中無休】)●愛知公演期間:2021年5月15日(土)・16日(日)ー5月15日(土)15:00(成河×福士)/ 18:30(成河×福士)ー5月16日(日)12:30(松岡×山崎)/ 16:30(田代×新納)会場:ウインクあいち大ホール主催:メ~テレ/ メ~テレ事業お問い合せ:メ~テレ事業TEL:052-331-9966(祝日を除く月〜金 10:00~18:00)●大阪公演期間:2021年5月19日(水)~23日(日)ー5月19日(水)13:30(松岡×山崎)/ 18:30(成河×福士)ー5月20日(木)13:30(成河×福士)/ 18:30(松岡×山崎)ー5月21日(金)18:30(田代×新納)ー5月22日(土)13:30(成河×福士)/ 18:30(田代×新納)ー5月23日(日)13:30(田代×新納)会場:サンケイホールブリーゼ主催:サンケイホールブリーゼお問い合わせ:ブリーゼチケットセンターTEL:06-6341-8888(11:00~15:00)公式HP:
2021年04月27日ショパン・コンクール入賞から30年のピアニスト横山幸雄。ショパンの全曲演奏でギネス記録(24時間でもっとも多い曲数を演奏したアーティスト)を持つ彼が、またも驚きの企画を発表した。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を、2日間で一気に弾き切るという連続演奏会を敢行する[12月5日(土)、6日(日)・東京文化会館大ホール]。【チケット情報はこちら】「僕自身、ベートーヴェン全曲を1日や2日で弾くなんて、絶対やるものじゃない!と言ってきたんです。ショパンは文学でいえば詩のような感じですが、ベートーヴェンは非常にメッセージ性が強くて、いわば演説。それを一日中弾くなんて、普段だったらありえない」それが一転。一大決心に至ったのは、音楽界の現状への憂慮からだった。ベートーヴェン生誕250年の今年、予定されていた関連コンサートが次々に延期・中止。横山自身、7年かけて進めてきた「ベートーヴェン・プラス」の最終回を来年以降に延期した。「このままいくと、本来なら《第九》一色になるはずの12月もどうなるか。ベートーヴェンは12月生まれなので、本当の生誕250年は12月なんですね。このまま2020年を終わらせてしまっては、あまりにもベートーヴェンに失礼じゃないか。海外アーティストの入国規制でホールに空きも出て、やるべき企画さえあれば今からでもできる。そう考えていたら、この演奏会が誕生してしまいました(笑)」全32曲を番号順(作曲順)に弾く。2日間という短時間で向き合うことで、ベートーヴェンの人生と作風の変遷を、より凝縮して俯瞰できるはずだという。「そもそもソナタ第1番は、作品2として、26歳の年に出版されました。モーツァルトだったらすでに相当の数の曲を書いていた年齢です。フランス革命後の混沌とした時代。作曲家デビューしたくてもできなかったという事情もあったのではないでしょうか。音楽家がなかなか音楽をできない現在の状況に、どこか似ている。その後も、ようやくデビューして順風満帆かと思ったら、今度耳が聞こえなくなったりと、いろんな苦難に立ち向かい、それを全部克服していった。やっぱり、いまの状況とすごく重なる部分があるような気がするんです」それを聞くと、ベートーヴェンを象徴する「苦悩を突き抜けて歓喜へ」というモットーが思い浮かぶ。「その性格は、作品のなかにも、そしてベートーヴェン自身のキャラクターや人生にもあると思います。でも聴き手がそこから何をどう受け取るかは、まったく自由です。誰もやったことがない企画だと思いますので、それを聴いたことがある人もいない(笑)。どんな感じで聴くことになるのかを体験するのも面白いと思いますよ」全2日間11部構成・14時間半(休憩含む)というマラソン・コンサート。聴くほうも万全の体調で出かけないと。残念ながら直接足を運べないという方には、オンライン配信(有料)も検討中との事。取材・文宮本明
2020年09月14日多数の舞台やミュージカルで活躍する石川禅、柿澤勇人、田代万里生、平方元基によるコンサート『THE MUSICAL BOX~Welcome to my home~』が8月29日(土)、30日(日)に日生劇場で開催される。【チケット情報はこちら】新型コロナウイルス感染拡大防止のため公演中止・休館が続いていた日生劇場は、このコンサートで数ヶ月ぶりに客席に観客を迎えることとなる。コンサートは感染症予防対策のために客席数を通常の50%以下に抑え、観客には検温と消毒の協力やマスクの着用を求め、会話を回避するよう呼びかけるなど、感染防止策を徹底した上で開催される。コンサートのプログラムはA~Fの6種類が組まれており、「MY HOME」をコンセプトとした石川、柿澤、田代、平方のソロ・コンサートに加え、4人が一堂に会するコンサートが二日間に渡り催される。生バンドによる迫力ある演奏と共に60分間ノンストップで歌唱される楽曲は『アリス・イン・ワンダーランド』 『生きる』 『エリザベート』 『ジーザス・クライスト・スーパースター』 『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』 『ラ・カージュ・オ・フォール』などのミュージカル作品から、彼らのこれまでの出演作にとどまらず、事前にリクエストを募った「観客が聞いてみたかった名曲の数々」が採り上げられる。また、ソロ・コンサートには別の出演者の一人が「リモートナビゲーター」として登場。出演者とナビゲーターの組み合わせごとに、個性あふれる会話が飛び出すコンサートとなることが期待される。提供:ホリプロ
2020年08月21日CS放送局「衛星劇場」にて5月17日(日)に故・蜷川幸雄が手掛けた彩の国シェイクスピア・シリーズ第24弾「アントニーとクレオパトラ」をテレビ初放送することが分かった。2011年10月に上演された本作は、カリスマ的なローマの武将アントニーが、巨大な権力と地位を犠牲にしてまでエジプトの女王クレオパトラに愛をささげる物語。多くの海外公演を手掛けてきた蜷川さんが、初の韓国公演に挑んだ本作。アントニー役には、彩の国シェイクスピア・シリーズ2代目芸術監督の吉田鋼太郎。クレオパトラ役には、元宝塚歌劇団トップスターの安蘭けいが抜擢され、初めての蜷川作品、そして初めてのシェイクスピアに挑戦。ほかにも、池内博之、橋本じゅん、中川安奈、熊谷真実らが出演している。さらに、吉田さん、松坂桃李らが出演、蜷川さん演出による2013年の彩の国シェイクスピア・シリーズ第27弾「ヘンリー四世」も放送される。「アントニーとクレオパトラ」は5月17日(日)17時15分~CS衛星劇場にて放送。「ヘンリー四世」は5月23日(土)23時~CS衛星劇場にて放送。(cinemacafe.net)
2020年04月21日元タレントの田代まさし容疑者(63)が11月6日、覚せい剤取締法違反の疑いなどで現行犯逮捕された。すると同日、NHK公式サイトで公開されていた番組「バリバラ」で田代容疑者が出演していた企画「教えて★マーシー先生」(NHK Eテレ)の動画が非公開に。動画で田代容疑者は薬物依存の苦しみを切実に語っていたため、「今こそ公開するべきでは」といった声が上がっている。今回で5回目の逮捕となる田代容疑者。7月に放送された「教えて★マーシー先生」では薬物依存の実態について明かし、こうも語っていた。「捕まる度にファンをがっかりさせた、家族に心配をかけた、もう二度とやってはいけないって強い意志を持つんだよ。それでもね、目の前に(クスリを)出されたり辛いことが起きると、大切なものよりも魔力が勝っちゃうんだ」BuzzFeedによるとNHK大阪広報局の広報担当者は動画を非公開にしたについて「事実」と認めたものの、経緯や理由については「確認中です」と述べたという。16年12月に出演した「Session-22」(TBSラジオ)で田代容疑者は、薬物から離れられなかった大きな原因として社会と自身に植えつけられた薬物依存症者への偏見だったと明かしていた。さらに「やめるのは簡単なんですけど、やめ続けるのが難しいんですよ」「まず正直になることから始めないと回復はないですよ。だって、やめられないって言える社会じゃないじゃないですか?」と話し、薬物に手を出すことについて「2度とないですよって前は嘘ついてたけど、ちょっと自信ないかもしれないって言えるようになった」と語っていた。当事者だからこそのメッセージを発信していた田代容疑者。その動画が“非公開”となったことに、こんな声が上がっている。《NHKよ、このバリバラのアーカイブはずっと公開を続けるべき、というかこの動画こそ薬物依存の怖さ(本人がやめたいと思っても、やめなくてはいけないとわかっていてもやめられない、それこそが依存症の本質)を伝える教材として活用するべきだ》《バリバラのサイトから、田代まさしの部分が削除された。私は反対する。それは番組の姿勢に反するものだ。局は、内容を見て判断していない。今こそ番組が何を伝えていたか、戻って考えるべき》《バリバラ。薬物に限らず、様々な物での依存だったり犯罪犯した人の更生を妨げるテレビの報道に警鐘鳴らしていたのにね/肝心のNHK自身がその姿勢ならますますテレビ自体が信頼無くす》また田代容疑者はメディアや講演会を通じて薬物依存について語ってきたため、今回の逮捕についてこんな声も上がっている。《あれだけ危険性を語っていた人も再び手を出してしまうリスクがあるという、まさに薬物依存は終わらない戦いなのだということを知って欲しいのです》《「やっぱり薬物はやめられない」ではなく、だからこそ「大変な回復努力をしてやめ続けている回復者に光があたる社会へ」と変わって欲しい》
2019年11月07日俳優の高知東生が6日、ツイッターを通じ、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された元タレント・田代まさし容疑者についてコメントした。高知は、2016年9月に覚醒剤取締法違反罪で懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けた。現在は薬物依存に関する講演活動などを行い、今年9月には依存症予防教育アドバイザーの資格を取得し、「自分の経験を恥と思わず…寧ろ価値だと思い…共に苦しみ、悩み続けてる仲間たちの為にも…生き苦しさを…生きやすい理解ある社会になってもらうためにも」「今自分に出来ることを精一杯楽しんで頑張ります」とツイートしていた。田代容疑者の逮捕を受け、「マーシーさん…9月に自助グループのコンベンションで会ったのに…逮捕に驚いている」と吐露。「仲間に正直になれなかったのか…プログラムから離れていたのか…」とつづり、「分からないけども、自分は自分のプログラムに真摯に向き合っていこうと思う。マーシーさんがどうあれ、自分は自分。今日1日やれる事をやっていく…」と自らに言い聞かせた。「そして再発した仲間の回復を祈りたい…」と願う高知。今年9月7日には、宇都宮で自助グループのコンベンションに参加したことをツイッターで報告し、「マーシーさんにやっと会えた」と肩を組む写真を載せていた。
2019年11月06日蜷川幸雄がこの世を去って早3年。2016年には、マームとジプシーの藤田貴大が蜷川の半生を描いた戯曲を、蜷川、藤田両者が演出する公演『蜷の綿 -Nina’s Cotton-』が予定されていた。蜷川の体調不良によって延期されたこの作品が、本日10月13日より彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにてリーディングという形で披露される。その舞台に立つのは、さいたまゴールドシアターとさいたまネクストシアターの面々。主宰の蜷川と共に長い年月を過ごしてきたふたつの団体から総勢44人が彼の半生を紡ぐ。演出は、こちらも長く蜷川の片腕として演出助手を務めてきた井上尊晶が担当する。蜷川はその最晩年、50歳年下の藤田に新作戯曲を依頼した。藤田はその要請を受け、蜷川自身を描くことに決めた。彼の少年時代から俳優をやっていた頃、アングラ時代、そして誰もが認める日本トップの演出家として活躍する姿……。彼の死によって一度は途切れたそのバトンを受け取り、蜷川に対する並々ならぬ思いをもったメンバーが、彼のベースであった彩の国さいたま芸術劇場で上演をする。ここはかつて、蜷川のライフワークとも言えるシェイクスピアシリーズをはじめとして、彼の演出作が数え切れないほど生まれた場所だ。わずか3日間の公演だが、改めて蜷川幸雄という演出家の遺したもの、失った存在の大きさに気づく作品になることだろう。同時期にこの公演の関連企画として、藤田自らが演出を手がける『まなざし』も上演される。こちらは蜷川が演出家として見つめ続けてきたもの、その「まなざし」を藤田が探る作品となりそうだ。出演者にはマームとジプシーの俳優である成田亜佑美、吉田聡子のふたりがクレジットされている。その名もNINAGAWA STUDIOと名付けられた大稽古場で上演されるこの作品で、藤田から見た演出家・蜷川の姿が垣間見えるだろう。文:釣木文恵
2019年10月13日10月4日、大阪・新歌舞伎座で日本初演のミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』が幕を開けた。田代万里生と平方元基によるふたりだけのミュージカルで、人気短編小説家のトーマスと幼なじみで書店員のアルヴィンとの友情を描いた物語だ。本公演は、それぞれ役を入れ替えて上演する。初日は田代トーマスと平方アルヴィンで始まった。幼なじみアルヴィンの突然の死に際し、弔辞を読むために故郷に帰ってきたトーマス。しかし葬儀が始まるというのに手向けの言葉が全く思い浮かばない。「僕は彼の何を知っていたんだろう…」。トーマスの心にぽっかりと空いた穴に光がさすように、たくさんの本に囲まれた空間とともにアルヴィンが現れる。たくさんの本棚から思い出を取り出し、互いに読み上げる。心、家、街と、少しずつ焦点を変え、内と外を往来しながら彼らの分岐点へと近づいていく。冒頭、冷たい印象のあった大人のトーマス。だがどうだろう、アルヴィンと一緒にいる少年時代の彼はとても柔らかで、純真だ。アルヴィンは無邪気そのもの。風にも雪にも翼にもなれる衣裳も印象的だった。太陽と月のような関係性が、大人になるにつれ変わっていくふたり。田代と平方、それぞれが役を入れ替えた時、この太陽と月という印象すら変わるだろう。それを思うと、ふたりミュージカルというシンプルな構成ながら底知れぬ奥深さも感じられた。透明感のある田代と深みのある平方、双方の歌声も物語とリンクしていた。ふたりでひとつ、その印象はトーマスとアルヴィンそのものだ。情感豊かなソロはもちろん、デュエットでは磁石のようにぴったり重なり合ったかと思えば、ふたりとは思えないほど幾重にも層を描き、うっとりするほど美しいハーモニーを聴かせてくれた。音楽も照明も実にきれいで、特に小雪が舞う場面は、冬の匂いと寒さも感じられるほどだった。スペシャルカーテンコールでは「役を相互に演じるなんて僕たちも信じられませんが、これからたくさんのお客様がパワーを与えてくれると思います」と田代。平方も「毎日、稽古してきて、今日、やっと舞台からお客様の気を感じられてうれしかった」と笑顔を見せた。そして『雪の中の天使』をデュエット、本編とは異なるリラックスした表情で歌っていたのも印象的だった。上演中は出ずっぱり。語り、対話、歌唱と休む間もない。にもかかわらず、初日しかも日本初演の作品とは思えないほどの完成度で魅せた田代と平方。大阪公演を終えて、東京、水戸、名古屋をめぐる。回を重ねるごとにますます完成されていくことを思うと、大千穐楽にはどうなっているのか末恐ろしくもあった。完売していた東京公演も、一部追加席をチケットぴあにて発売中。取材・文:岩本和子撮影:西木義和
2019年10月04日田代万里生と平方元基が出演するふたりミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』が10月4日(金)の大阪・新歌舞伎座からスタート。その通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】本作は、作詞・作曲をニール・バートラム、脚本をブライアン・ヒルが手掛け、2006年の初演以降、世界各地で上演されているミュージカル。日本では初上演となり、演出を高橋正徳(文学座)が手掛ける。また、田代と平方が公演によって役を入れ替える2バージョンでの上演となる。この物語は、ベストセラー作家のトーマス・ウィーヴァーが、幼馴染のアルヴィン・ケルビーの弔辞を書くシーンから始まる。その弔辞を書くために、二人の思い出を振り返る“温かな感動もの”をイメージして稽古場に訪れたが、実際はそのイメージとも違う展開が待っていた。最初にトーマスが歌う楽曲では「何を見落としているんだ?」「いつ壊れてしまった?」「俺のせい?」「どうしろと?」と自らに問う。幼馴染の死というショッキングな出来事を前に、緊張感のある始まりだ。この日、田代が演じたトーマスは「書くにはプロセスが大事なんだ」と言うような、どちらかというと常識的なイメージの人。平方が演じたアルヴィンは「君の頭の中には何千という物語があるはずだよ」と言うような、ユニークで自由だけど繊細な人。それぞれの役柄も、田代・平方二人の役者も魅力的だからこそ、両バージョンを観たくなる。劇中では、ふたりの数十年のうちのいくつかの場面が、断片的に描かれていく。ひとつひとつは取りとめもない思い出に見えるが、それを並べていくと、少しずつ見えてくるものがあった。田代と平方は、役のうえで幼少期から成人期までを演じる。年齢だけでなく、その時どきのふたりの関係性もふまえながら、丁寧に演じていく。また、ふたりの関係性の変化は音楽にも表れていた。そうやって辿った記憶から浮かび上がるものはなんなのか。ふたりミュージカルならではの熱演に、最後は思わず胸を押さえてしまう本作は、10月4日(金)から5日(土)まで大阪・新歌舞伎座、10月9日(水)から16日(水)まで東京・よみうり大手町ホールにて上演。その後、水戸、名古屋でも上演する。事前に映画『素晴らしき哉、人生!(It’s a Wonderful Life)』(1946)を観ておくとより楽しめる作品だということもお伝えしたい。チケットはぴあにて一般発売中。取材・文: 中川實穂
2019年09月17日村上春樹の長編小説が原作の脚本を蜷川幸雄が演出するという、世界が認める日本の才能の“コラボレーション”によって2012年に初演され、以来世界各地で上演が重ねられてきた『海辺のカフカ』。今年2月のパリ公演も好評のうちに幕を閉じた作品の、およそ5年ぶりとなる東京公演が明日5月21日(火)、TBS赤坂ACTシアターにて開幕する。「世界で最もタフな15歳になる」と心に誓って東京の家を飛び出し、分身ともいえるカラス(柿澤勇人)に導かれて旅を始めた「僕」。田村カフカ(古畑新之)と名乗ることにした「僕」は、四国・高松の甲村記念図書館で、司書を務める大島(岡本健一)と管理をしている佐伯(寺島しのぶ)と巡り合う。一方、猫と会話ができる不思議な老人ナカタさん(木場勝己)もまた、何かに導かれるように東京から四国へ。カフカが長距離バスの中で出会う美容師さくら(木南晴夏)、ナカタさんと道中をともにするトラック運転手の星野(高橋努)、星野と高松で出会うポン引きのカーネル・サンダーズ(鳥山昌克)。重なるはずのない時間、出合うはずのない人々は、いつしかひとつの点を結びつつあった――。独特の春樹ワールドを、度肝を抜く視覚的な仕掛けと繊細な演技で描き出す舞台は、今回が“ラストステージ”とのこと。心して目に焼き付けたい。文:町田麻子
2019年05月20日世界的なピアニスト・横山幸雄とデザイナー・コシノヒロコの「平成」から「令和」をまたぐ、歴史的なコラボレーションがスタートした。アマゾンファッションウィーク東京(AFWT)の公式スケジュールとして3月22日に行われたヒロココシノの2019-20年秋冬コレクションは、会場となった恵比寿ガーデンホールの中央にスタインウェイのピアノ1台が置かれ、横山幸雄のソロピアノの生演奏でショーが進行。ランウェイはフロアへのプロジェクションマッピングとシンクロして、演奏する横山を中心にモデルがウォーキング。フィナーレにはコシノと横山が大きな拍手に包まれた。「時代が変わろうとするなかでの新しい挑戦。ショーを見るのと同じ次元で音を聴く。その場で得た即興的インスピレーションによる生演奏」とコシノヒロコは説明しており、最近のモードのトレンド“アートとのコラボレーション”をリアルな形で演出した。これは今シーズンのコンセプト「3D→2D→3D」とリンクしており、今回のコレクションの制作工程が演出にもディレクションされたもの。リブ、プリーツ、ダーツ、シャーリングなど最先端の技術で立体感を描きつつ、デザインはミニマム。ドット、アートプリント、タペストリーなどモチーフを2Dと3Dにシンクロさせ、クチュールテクニックをスニーカーで軽やかに表現した。ピアノの生音とラバーソールの静寂のなか、デジタルカメラの無遠慮な連続シャッター音が“時代が変わろうとする”ショーを感じさせた。世界的なシャパニストとして知られる横山幸雄と普段からプライベートでも交流する縁で実現した今回のコラボは、元号が新しくなるゴールデンウィークに第2章が用意されている。5月3、4、5日に東京オペラシティで行われるショパン全作品を演奏する「横山幸雄 “入魂のショパン”」で、横山が着るすべての衣装を、コシノヒロコが新たにデザインすることが発表された。同公演のために約20体のデザインが用意される予定だ。2010年にショパンの166曲を演奏し、同公演はギネス世界記録が認定された同氏は、第10回目となる今回の記念公演はピアノソロだけではなく、オーケストラを含め室内楽、歌曲、ピアノデュオなどショパンが39年に書き残した全240曲を一気に演奏。世界でも初めてといわれる企画に本人も、「僕にとっても初めての企画で、おそらくもう二度とやることはないのではと思う」とコメントしている。コシノヒロコの創作活動はこれにとどまらない。4月末に自身も演奏する歌舞伎座で開催される長唄杵勝会全国大会「抄曲集」に使用される舞台背景画を担当。4月2日より銀座のKHギャラリーでは、その原画となる墨絵の展覧会「コシノヒロコ展 伝統芸能の新たなる創造」がスタートした。同展では自身が直筆で絵付けした着物、漆器なども出展されている。「デザイナー、アーティストとしてわたしはずっと文化の底上げに貢献したいという強い願いと情熱をエンジンに走り続けてきた」というコシノ自身の言葉通り、今年82歳を迎えたそのエネルギーは昭和から平成を超えて、令和の時代を迎えるにあたって勢いを増している。Text by Tatsuya Noda【イベント情報】全240曲・3日間にわたるショパンの全作品演奏会~10周年記念特別公演「ショパン全作品演奏会」3日連続公演横山幸雄“入魂のショパン”会期:8月9日~9月1日会場:東京オペラシティ コンサートホール住所:東京都新宿区西新宿3-20-2時間:5月3日 14:305月4日 13:00、15:30、18:005月5日 9:00、13:00、18:00料金:3日間通し券2万4,000円(5月3日はS席)5月3日S席:1万円 / A席:7,500円 / B席:4,000円5月4、5日の1日通し券1万円、各部券4,000円【展覧会情報】コシノヒロコ展 伝統芸能の新たなる創造~長唄杵勝会第十二回全国大会歌舞伎座公演「抄曲集」舞台背景画制作記念会期:4月2日~6月8日会場:KHギャラリー銀座住所:東京都中央区銀座4-3-13 和光並木通ビルB1F時間:10:30~19:00(4月27日は13:00~)休廊日:日曜日、5月1日料金:無料
2019年04月05日ピアニストの横山幸雄が、3月12日(火)東京・サントリーホールで「東芝グランドコンサート2019」に出演。ファビオ・ルイージ指揮デンマーク国立交響楽団との初共演で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》を弾く。【チケット情報はこちら】ピアノ協奏曲第5番はナポレオンがウィーンを占領した1809年に完成、1811年にドレスデンで初演された、ベートーヴェンの最後のピアノ協奏曲。「ベートーヴェンのピアノ協奏曲といえば《皇帝》でしょ?というぐらいの代表作。若い頃から書き始めて、ついにここに到達したと言える作品だと思います。ベートーヴェンが自分でこれを最後にしようと思っていたかどうかはわからないですけれども、ひとつの到達点として意識して書いたのではないかという感覚は、僕の中にはあります」私たちの持つ「ピアノ協奏曲」のイメージを決定づけたのがこの作品だという。「バロックの時代に、チェンバロとアンサンブルというところから始まって、ベートーヴェンの時代にピアノが飛躍的に発達したことで、ピアノという楽器がソロ楽器として前面に出てくるようになった。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中でも、特にこの第5番で、楽器としてのピアノの扱いがかなりスケールアップしています。この曲によって、ピアノ協奏曲のあり方、スタイルが確立したと言えるのです」ソナタ全曲演奏や、ピアノ協奏曲全5曲の一挙上演など、ベートーヴェンへのリスペクトをエネルギッシュに解放する横山が、ベートーヴェンと最初に出会ったのは、まだ物心がついたばかりの子供時代だったという。「家にレコードがあって、よく聴いていたのがベートーヴェンでした。だから僕の、音楽との最初の意識的な出会いというのはベートーヴェンが非常に大きかったんですよ。ピアノ協奏曲はブレンデル。ソナタはバックハウス、ときどきリヒテルという感じで。朝起きて、寝る前に、食事のとき……。1日に何度も聴いていました」。まさに「三つ子の魂百まで」!趣味の域を超えたワイン通としても知られる横山。《皇帝》をワインにたとえると?「それは変なことは言えませんね(笑)。どんな演奏かによっても違ってくるかもしれませんし。でもお遊びとしてオーバーラップさせるならば、輝かしさと力強さがあって、わかりやすい。だからといって飽きることもない。でも第2楽章の天国的な美しさがあるので、単純に“力強い”“わかりやすい”だけでもない。いろんな素晴らしさを持ち合わせているということで……。うーん。やっぱり非の打ちどころがない、ロマネ・コンティでしょうか。でも、《皇帝》は演奏される機会も多いから、その意味では、なかなか口にできる機会がないロマネ・コンティとは違うかもしれませんけれども(笑)」軽く100万円を超える最高峰ワインにはなかなか縁がない私たちも、横山幸雄の《皇帝》は聴きに行ける。力強く、高貴なベートーヴェンの最高峰を味わいに出かけよう。取材・文:宮本明
2019年02月18日元タレントの田代まさし氏(62)が10月29日深夜に放送されるAbemaTVのトークバラエティー番組「スピードワゴンの月曜The NIGHT」へ出演する。各スポーツ紙によると、約10年ぶりのトーク番組出演。世間を騒がせた事件の真相や薬物の怖さ、過去の年収や現在の月収から気になる今後の展望について告白。小道具を使った小ネタや、バラエティ番組で活躍していた当時のギャグを披露するという。「テレビ番組のMCなどをつとめ人気だった00年、駅ホームでの盗撮が発覚。書類送検されて転落人生の始まりでした。一度はテレビ復帰を果たしたものの、01年から10年までに覚せい剤で4回逮捕されて2回服役。妻とは離婚し、都内の豪邸も手放すことになりました」(ベテラン芸能記者)14年に仮釈放され、現在は薬物をやめたい人のサポートとケアを行う民間リハビリ施設「ダルク」でスタッフとして活動。講演会なども行っているが、今後の民放復帰はかなり厳しそうだ。「薬物事犯で複数回逮捕された場合、民放キー局ではクレームを恐れて基本的に使わないことになっています。その点で田代さんの出演はアウト。また度重なる逮捕で、師匠格でもある志村けんさんを激怒させてしまっています。つまり、“救いの手”を差し伸べてくれる人がいないのです」(民放キー局のバラエティ班スタッフ)そんな現状を今回の番組で打破できるのか。田代氏の発言に注目が集まっている。
2018年10月28日田代珈琲のコーヒースタンド「TASHIRO COFFEE ROASTERS」が、2018年6月1日(金)、阪神梅田本店1階サウステラスにオープンする。田代珈琲は、創業85周年を迎える大阪のコーヒーショップ。コーヒーを飲む人がコーヒーの風味に"美味しい"と感動し、また次もコーヒーが飲みたくなるような「スペシャルティコーヒー」の提供にこだわっており、コーヒーの種子からカップに至るまで、一貫した体制・工程で徹底した品質管理を行っている。阪神梅田本店1階サウステラスにオープンするコーヒースタンド「TASHIRO COFFEE ROASTERS」では、"香りの体験"をコンセプトに、香りと鮮度にこだわったハンドドリップの本格的なコーヒーや、大阪初登場となるソフトクリーム「エスプレッソソフト・マデューロ・ブーケ」などのスイーツを販売する。また、国際品評会で優勝した「ペルーラ・フロール農園」や、阪神梅田本店オリジナルブレンドコーヒー「Early Bird」のコーヒー豆も販売。コーヒーの専門知識を持ったバリスタとの会話と共に、"香りの体験"を楽しむことができる。【詳細】田代珈琲「TASHIRO COFFEE ROASTERS」オープン日:2018年6月1日(金)住所:大阪市北区梅田1-13-13阪神梅田本店1階サウステラス時間:10:00~20:00ただし地下1階から3階は(金)・(土)21:00までTEL:06-6345-1096メニュー例:エスプレッソ350円、ラテ500円、アメリカーノ350円、ハンドドリップ500円、エスプレッソソフト・マデューロ・ブーケ500円 ※価格は全て税込。
2018年06月01日「蜷川(幸雄)さんには容赦ない厳しさの中にも人の温かさがありました。蜷川さんが呼吸器をつけてまで車いすで稽古場に来てくださるありがたみも胸に迫りましたし。『ムサシ』の初日閉幕後、『溝端で正解だったな』という言葉のうれしかったこと!あの経験は宝物です」 こう語るのは、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞したのをきっかけに、デビューして12年目の俳優・溝端淳平(28)。現在は、故・井上ひさし原作、’16年に亡くなった蜷川幸雄演出の舞台『ムサシ』(2月11~25日/Bunkamuraシアターコクーン、3月3~11日/彩の国さいたま芸術劇場大ホール、3月16~21日/梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、3月29~4月1日/上海文化広場)の稽古に余念がない。 本作は宮本武蔵(藤原竜也)と佐々木小次郎(溝端)の「巌流島の対決」の後日談。生き延びた小次郎が武蔵に果たし状を突き付け、再対決に挑む姿を描く。溝端は本作に’13年の再々演時から参加し、今回は2度目の出演。最初にオファーが来た5年前を思い返す。 「初の侍役でしたし、厳しいと聞いていた蜷川さんの演出だけに、不安でした。武蔵役の藤原竜也さんをはじめ、達者な先輩たちの中に飛び込むんですから。でも、プレッシャーに潰されず、集中あるのみでした」(溝端・以下同) とはいえ、先の見えない長いトンネルから抜け出せない時期もあったようだ。その後の蜷川シェイクスピアでは……。 「蜷川さんに『ヘタクソ、おまえなんかやめちまえ』とボロカスに言われ、自信をなくしました。俺、何やってるんだろ、と落ち込んで。千本ノックで鍛えられながら心が折れそうに。でも、いつも諸先輩の支えで乗り越えてきました。吉田鋼太郎さんは、ご自宅で稽古をつけてくださって」 加減や限界を知らずに懸命に声を張り上げ、喉にポリープを作り病院に通いながらも、がむしゃらに立ち向かった溝端。味わった挫折感は確実に武器になっている。 「板の上では先輩も後輩もない。今回も竜也くんを本気でぶっ倒す気で挑みます(笑)」
2018年01月22日昨年逝去した蜷川幸雄さんが率いていた高齢者劇団、さいたまゴールド・シアター。巨星を失った劇団の新たなスタートとなる次回作さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』は、過去に2作の戯曲を書き下ろした岩松了さんが作・演出を手がける。「台詞をスラスラ言うのだけが演劇の面白さじゃないと思う」「蜷川さんという人は、演劇のなかで、人がどの立場に立っているかという“場”を重視していた方だと思います。僕はこれまで家庭の中のいびつな世界を描いてきましたが、蜷川さんに託す戯曲に関しては、あえて社会的な問題を意識して書いてきました。そこでなら、お互いが繋がれるような気がしていたんです」その蜷川さんと話していた次回作のモチーフが福島だったという。「いま避難指示解除地域では、家の中にイノシシが入り込んでいるっていう状況があるんですよね。福島が抱える一番の問題は放射能だと思うのですが、放射能を直接的に描くのではなく、イノシシの問題に置き換えて物語にできたらと思ってます」福島を舞台に、住民と、東京から恋人を捜しに来た女、事故を起こした会社側の人間…さまざまな立場から震災後の様子が描かれていく。「今回は、被害者を中心とした話ではありません。被害者側から書けば、どうしたって善悪の話になりますが、それは演劇の役目じゃない。あくまで演劇として、被害者、加害者双方を等価に書くことで、渦中で軋轢を感じている人たちの間に起きているドラマを表したいんです」取材前、稽古を見学させてもらった。言葉の一文字一文字に含まれた微妙なニュアンスが対話に緊張感をもたらしていく岩松戯曲は、台詞を覚えるのもままならないゴールドのメンバーにとってかなり手ごわい。それでも何度も根気強く丁寧に演出をつける姿が強く印象に残った。「確かに台詞を覚え切れないことにジレンマは感じますが、スラスラ言えれば面白いかといったら、そうじゃないですよね。いろんな要素が絡み合って、ある空気が醸し出される。それが演劇だと思っています」いわまつ・りょう劇作家、演出家、俳優。今年5月に上演した舞台『少女ミウ』でも福島をモチーフに。「ひとつの世界をふたつに分けて書いたつもりです」’06年創設時の平均年齢は66.7歳。フランス、香港でも公演し、高い注目を集めた。現在平均年齢78.0歳。『船上のピクニック』(’07年)、『ルート99』(’11年)。共に岩松さんの脚本。さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』9月21日(木)~10月1日(日)与野本町・彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター(大ホール内)作・演出/岩松了全席自由4000円(税込み)SAFチケットセンターTEL:0570・064・939※『anan』2017年9月27日号より。写真・土佐麻理子(岩松さん)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年09月26日東京・品川の「原美術館」では、5月10日(水)~5月19日(金)まで、蜷川実花の個展「蜷川実花 うつくしい日々」を開催する。本展は、蜷川実花が、父・幸雄の死に向き合う日々を撮影した写真約60点で構成されている。「うつくしい日々」が撮影されたのは昨年の春。本展は同じ季節に開催される10日間という絶好のタイミングでの展示となる。原美術館では、2015年に蜷川実花の個展「Self-image」展を開催した。あれから1年の間に写された蜷川幸雄と蜷川実花の“うつくしい日々”は、作家本人が「どうしてこんな写真が撮れたのかわからない」また「逝く人の目で撮った写真」と表現するように、彼女のこれまでの作品とは一線を画すものとなった。人の生死、喜びと悲しみが共存する個人宅であった原美術館が、作品世界とリンクし、その公開に相応しいという思いから、スケジュール上、たった10日間の展示となるが、開催することが急きょ決定された。ぜひこの機会をお見逃しなく。開館時間は、11時~17時。水曜は20時まで。入館は閉館時刻の30分前まで。関連イベントとして、5月14日(日)11時半~13時に「対談 蜷川実花×飯沢耕太郎」を開催。会期中無休。(text:cinemacafe.net)
2017年05月08日小栗旬や藤原竜也をはじめ、現在第一線で活躍する俳優・女優たちを厳しくも愛を持って育ててきた故・蜷川幸雄。多種多様なキャスティングと独創的で強烈な演出で“世界のニナガワ”としてその名を轟かせた蜷川さんの傑作舞台「彩の国シェイクスピア」シリーズ全22作品が、映像配信サービス「dTV」にて独占配信中だ。去る5月12日、惜しまれつつも80歳でこの世を去った世界的な演出家、蜷川さん。“演劇界の革命児”とも呼ばれ、国際的にも高く評価された舞台演出家として文化勲章も受賞するなど、数々の功績を残してきた。現在、dTVの「シアターチャンネル」では、そんな巨匠による傑作舞台「ロミオとジュリエット」をはじめとした名作を配信中。さらに、映像配信サービスでは初めてとなる「彩の国シェイクスピア」シリーズ全22作品を独占配信がスタートしている。現在は夫婦となった市村正親と篠原涼子が初共演した名作悲劇「ハムレット」をはじめ、小栗さんが主演を演じ、男性俳優のみが集結した“オールメール・シリーズ”の名作「お気に召すまま」や「間違いの喜劇」、阿部寛、藤原さんらが出演し、シェイクスピア作品の中でも特に人気が高いローマ悲劇「ジュリアス・シーザー」、唐沢寿明、田中裕子、長谷川博己などによる「冬物語」など、数々の名作を名優たちの演技と共にもう一度楽しむことができる。<配信タイトル>(全22作品)「十二夜」「リチャード三世」「ハムレット」「ペリクリーズ」「タイタス・アンドロニカス」「間違いの喜劇」「マクベス」「お気に召すまま」「コリオレイナス」「恋の骨折り損」「オセロー」「リア王」「から騒ぎ」「冬物語」「ヘンリー六世」「じゃじゃ馬馴らし」「アントニーとクレオパトラ」「シンベリン」「トロイラスとクレシダ」「ヘンリー四世」「ヴェニスの商人」「ジュリアス・シーザー」蜷川幸雄「彩の国シェイクスピア」シリーズはdTVにて配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年06月16日元AKB48で女優の前田敦子(24)が16日、自身のツイッターを更新し、12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さんへの思いをつづった。2014年に蜷川さん演出の舞台『太陽2068』で舞台に初挑戦した前田は、「2年前に私を新しい世界に優しく手招きして導いてくださった蜷川さんには、一言で言えないくらい本当に感謝しています」と追悼。そして、「教えて頂いた言葉がずっと巡っています。文章には書き表せられない心のなかにだけ止めて置きたい感情も沢山あります」とつづり、「教えて頂いた全てをずっと大切にしていきます」と誓った。
2016年05月17日