くらし情報『蜷川幸雄さんのゴールド・シアターが再始動 次回は「福島」がモチーフ』

2017年9月26日 11:00

蜷川幸雄さんのゴールド・シアターが再始動 次回は「福島」がモチーフ

昨年逝去した蜷川幸雄さんが率いていた高齢者劇団、さいたまゴールド・シアター。巨星を失った劇団の新たなスタートとなる次回作さいたまゴールド・シアター第7回公演『薄い桃色のかたまり』は、過去に2作の戯曲を書き下ろした岩松了さんが作・演出を手がける。

「台詞をスラスラ言うのだけが演劇の面白さじゃないと思う」
蜷川幸雄さんのゴールド・シアターが再始動 次回は「福島」がモチーフ


「蜷川さんという人は、演劇のなかで、人がどの立場に立っているかという“場”を重視していた方だと思います。僕はこれまで家庭の中のいびつな世界を描いてきましたが、蜷川さんに託す戯曲に関しては、あえて社会的な問題を意識して書いてきました。そこでなら、お互いが繋がれるような気がしていたんです」

その蜷川さんと話していた次回作のモチーフが福島だったという。

「いま避難指示解除地域では、家の中にイノシシが入り込んでいるっていう状況があるんですよね。福島が抱える一番の問題は放射能だと思うのですが、放射能を直接的に描くのではなく、イノシシの問題に置き換えて物語にできたらと思ってます」

福島を舞台に、住民と、東京から恋人を捜しに来た女、事故を起こした会社側の人間…さまざまな立場から震災後の様子が描かれていく。

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