モデルの黒田知永子が17日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】黒田知永子、母の日に届いた愛情の花束。35年分のありがとうと、娘との絶妙な距離感に笑いがこぼれる「仮面夫婦のお出かけ」と綴り、親交のある岩下尚史氏との相撲観戦の様子を公開した。審判の親方のすぐ後ろという特等席で観戦した黒田は、「大きな親方の背中に隠れ観戦」とユーモアたっぷりに当日の様子を振り返った。さらに、テレビ中継に映り込んだ自身の表情について「なんでこのタイミング?」と苦笑交じりに語る場面も。その後はアスターで大好物の牛肉とセロリの焼きそばを堪能し、「目配り気配り欲張りなのよ〜」という友人の言葉に笑いながら、充実の一日を締めくくった。 この投稿をInstagramで見る 黒田知永子 【公式】(@kuroda_chieko)がシェアした投稿 ファンからは「麺は揚げ? 焼き? どちらがお好きですかぁ~」「一番目立つ席でしたね」といった声が寄せられている。
2025年05月16日モデルの黒田知永子が4日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】黒田知永子、パレスホテルの苺パフェにうっとり。芸術的な盛り付けと説明にニヤニヤが止まらない「仮面夫婦のおでかけ」と綴り、友人と共にアマン東京でアフタヌーンティーを楽しむ様子を公開。投稿では「人生の終わりまで幾ら掛かるかをChatGPTに聞いたら、あまり贅沢をし過ぎてはいけませんって言われた」とユニークなエピソードも披露。ChatGPTは正直だと笑いつつ、「まだ私達は働くのです」と前向きなコメントで締めくくっている。落ち着いた雰囲気の中で優雅に過ごす二人の姿が印象的な投稿だ。 この投稿をInstagramで見る 黒田知永子 【公式】(@kuroda_chieko)がシェアした投稿 この投稿には「素敵なお二人」「お二人のヌン活も楽しそう」「私の憧れカップル」などの声が寄せられている。
2025年05月04日モデルの黒田知永子が19日、自身のインスタグラムを更新した。「【画像】黒をこんなに上品に…!」黒田知永子、春の陽射しに映えるオフショットが話題「なかなか予定の合わない皆さまですが…久しぶりに魔女会全員集合♀️」とのコメントとともに投稿されたのは、長年の親交を持つメンバーとの集合ショット。今回の会場は本格的なインド料理店で、美味しい食事と笑いに包まれた和やかなひとときが垣間見える。「私は珍しくパーカー着てる笑」と自身のカジュアルな装いにも触れ、親しみやすい雰囲気を添えていた。#魔女会 のハッシュタグには、渡辺いく子、徳田郁子、佐々木貞江、福沢京子といった名だたるメンバーの名前も並び、ファンにとっては貴重な再会報告となった。 この投稿をInstagramで見る 黒田知永子 【公式】(@kuroda_chieko)がシェアした投稿 コメント欄には「♀️❤️❤️❤️」など、再集合を喜ぶ声が寄せられている。
2025年04月19日モデルの黒田知永子が26日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】黒田知永子さんの愛犬、病院は歩かない主義!?カメラ目線が可愛すぎる投稿されたのは、nuit noire(ニュイノワール)の黒のボウタイブラウスを纏った春のオフショット。長め丈のブラウスはチュニック風にも楽しめ、裾をインでもアウトでも着こなせる万能デザイン。爽やかな朝の光に包まれた黒田は、「今日も気持ちのいい1日になりそう」と綴り、ナチュラルで洗練されたスタイルを披露した。また、自身がパーソナリティを務めるstand.fmのラジオ更新についてもお知らせし、ファンに“聴くおしゃれ”も提案している。 この投稿をInstagramで見る 黒田知永子 【公式】(@kuroda_chieko)がシェアした投稿 コメント欄には「黒をさりげなく着こなすチコさん、最高」「黒のボウタイブラウスいいですね。ブレスレットはエルメスかな?」といった声が寄せられている。
2025年03月26日モデルの黒田知永子が14日、自身のインスタグラムを更新。【画像】「私が中学生の頃ですよね〜」美魔女モデル・黒田知永子、生誕50周年の"サンリオ超人気キャラ"との2Sが話題!「八嶋さん出演の舞台を観にいつでも舞台の上の方々のパワーには圧倒されます終わった後に、まずは!ってハグ笑八嶋さんの表情…いつも変わらず私を持ち上げる天才」と綴り、数枚の写真をアップした。俳優の八嶋智人との、超仲良しなハグショットにファンの注目が集まっている。 この投稿をInstagramで見る 黒田知永子 【公式】(@kuroda_chieko)がシェアした投稿 この投稿には多くのいいねが寄せられている。
2024年12月14日いくつになっても変わらない特別な関係、“母と娘”。そのカタチは人それぞれで、なかにはその絆を断つという選択をしたことで、新しい自分に出会えたという人も。そんな「きれいごとでは終わらない母娘の関係」について、実母との確執を描いた漫画『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)の著者・田房永子さん(40)が、こんな提言を――。■“母から自立したとき”に、自分の人生が始まりますあなたが今、母親との関係でどうしようもなく苦しんでいるなら、まずは親と離れること。家を出る、連絡を取らない、同居ならなるべく話さないなど、物理的、心理的に1人になることが大事です。私自身、母と離れて「恨み切る」作業に8年近くかかりました。その間は、あえて恨むことを前提にした生活を心がけ、自分の気持ちを折にふれて自由に吐き出しました。実は最後には恨むことに飽きたほど。それをしないで、「親を恨むなんて、私はそんな汚ない気持ちを持つ人間じゃない」と感情を抑えていると、今度は夫やパートナー、子どもなど周囲の人に(母親の代わりに)ぶつけてしまいがちです。相手が毒母であれ、恨むという作業は苦しいと思います。そんなとき、同じ境遇の仲間との出会いが、大きな支えとなります。自分と同じ段階の人とならば、「飽きたよね」とうなずき合えますし、まさに苦しんでいる最中でも、苦しみから脱している段階の人に会うことで、「いつまで苦しめばいいんだ」という悩みが和らいだりすることもあります。私の場合は、『母がしんどい』を発表したことで、自然に反響というかたちで多くの出会いを持てましたが、「毒母」「毒親」をテーマにしたセミナーやイベントに参加すれば、仲間は必ずいます。私もいまだにセミナーなどにも参加しますし、子育ての中で自分が過剰になりかけていると思ったときはセラピーも受けます。漫画にも登場する’12年春の長女“Nちゃん”に続いて、昨春に息子“Yくん”を産みました。実は母を恨み切ったと思えた時期が、その長男の出産と重なるんです。長女を産んだときには、「私もお母さんのようになるのでは」との強い恐怖がありました。しかし今、頼りになる夫と共に、実家とは違う構成の家庭を築いて、自分は自分と思えた。同時にふだんから、母親として「ふんばり力」をつける生活も心がけています。親と距離を置くことに、抵抗や不安を持つのは当たり前です。しかし、大切なのは、距離を置くことで、その間に自分自身の傷を癒して心身を回復させること。だから、強くなる必要もない。毒母からの自立というと、前向きで闘う印象を抱くかもしれませんが、むしろ「避難」や「リハビリ」をイメージすると楽かも。私も、そうして乗り越えました。
2018年11月19日――『アル中ワンダーランド』(扶桑社)、『ハルモヤさん』(新潮社)で、人気ブロガーから一躍大ヒット漫画家になったまんしゅうきつこさんと、『男しか行けない場所に女が行ってみました』(イースト・プレス)、『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)などで女性をめぐる社会のありようを鋭く見つめる田房永子さん。雑誌の対談で初めて会って以来、プライベートでも仲の良い2人が、去る7月31日にトークイベント「きつこと永子の2人会~旦那と宇宙とダウジング~」を青山ブックセンターで開催しました。パワーストーン、チャクラ、UFOなど、なにやらあやしい精神世界のトピックが次々と飛び出した前回ですが、「作家が書けなくなったら、半分は精霊のせいらしい」という田房さんのお話からは、“自分の外にある大きな力の存在”を仮想することで、不安や悩みからうまく心のバランスを取ろうとしているようにも見えました。後編となる今回は、2人が催眠療法によって見た前世の話で盛り上がります!孤独な足軽に、身売りされた女郎……前世からの使命で生きている2人!?(左)まんしゅうきつこ(右)田房永子まんしゅうきつこ(以下、まんしゅう):他にわたしと田房さんの共通点といえば、自分の前世を見たことがあるってことじゃないですか?田房永子(以下、田房):わたしがヒプノセラピー(催眠療法)で見た前世は、大阪城の足軽だったんですよ。一人でいるのが大好きで、友達や他の足軽ともつるまずに独身のまま死んでいったみたい。でも、死ぬ前に「奥さんがいる人生もよかったかな」と思って、来世では自分のような孤独な男を癒す女性として生まれ変わるぞ、と決めたらしいんです。まんしゅう:そんな決意を……。田房:でね、よくよく考えたら、わたしの祖父、父親、友人、歴代彼氏、夫、本当にみんな一人が大好きで、つるまない男性ばかりなんですよ。わたし、今は女性の人権的な視点から怒りのコラムを書いたりしてますけど、使命は男性を癒すことだったの!?と思ったら、冗談じゃないんだけど……って複雑な気持ちになりましたね(笑)。でも、人間の使命なんてそんなもんかもしれないし。まんしゅう:わたしは、取材ではじめに催眠術スクールに行ったんですけど、実はそのときはまったくかからなかったんです。“カタレプシーの誘発”といって、催眠術にかかるには、相手のことを信頼する段階を踏まなきゃいけないらしいんですけど、わたしはその催眠術師をはなから「うさんくせえなあ」って思っちゃってたんですよね(笑)。そしたら案の定、「あなたの手はガチガチに固まります」とか言われてるのに全然ならなくて。最後のほう、催眠術師がキレちゃったんですよ。「あのねえ、かかったフリをするのも大事だから」って(笑)。田房:えーやだ!「セックスのときは気持ちいいフリをして男性を盛り上げろ」って言う人みたい(笑)。まんしゅう:本人がノリノリになって「わたし今、催眠術にかかってる!」っていう状態を作るのが大切らしいんですよ。田房:それを作るのが催眠術師の仕事じゃないんですか?(c)まんしゅうきつこ/『アル中ワンダーランド』(扶桑社)まんしゅう:まあでも実際、猜疑心が強かったり疑り深い人って本当にかからないんですって。だからそこはあきらめて、次に治療行為として前世療法を取り入れているメンタルクリニックに行って、退行催眠を受けたんですね。そしたら今度はかかったんですよ!最初に黄色い鼻緒が見えて、だんだん走って逃げる自分が見えてきて。どうやらわたしは、江戸時代のすごい貧しい農村の娘で、家族を食わせるために遊郭に売られた女郎だったらしいんですよ。で、その仕事に疲れ果てて、最終的に自殺しちゃってるんですよね。だから「今回の人生では、長生きすることがあなたの人生の課題ですよ」と言われて。田房:思い残した前世の子のためにも、天寿をまっとうしなきゃいけないんだ。まんしゅう:しかも、この話には続きがあって、そのあと占いも受けに行って、そこでも前世を見てもらったんですよ。タロットを5枚選んでって言われて、念を込めて開いたら、占い師さんがうわっと悲鳴を上げて「女郎だ」って言ったの(笑)。しかも、「若くして死んでる」って。編集さんと顔を見合わせてびっくりしちゃって。田房:そうなると信じないわけにはいかないですよね……。スピリチュアルも心理療法も自分の心を整理する意味では同じ!(c)田房永子/『男しか行けない場所に女が行ってみました』(イースト・プレス)田房:わたしは2年くらい前に、こういった心理療法を片っ端から受けてみようと思ったんですよ。専門家の人はハシゴしないほうがいいって言うんだけど。精神科のクリニックって、たまに「職場の先輩OLか!」みたいな医者がいるんですよ。こっちはめちゃくちゃ悩んできてるのに、「え~、それさあ、旦那さんに相談すればよくな~い?」「悩むことないと思うけどなあ~」みたいな(笑)。まんしゅう:本当にそんなトーンなんですか?(笑)田房:そう!だからいろいろ受けてみないと自分に合った方法もわからないなと思って。詳しくは『呪詛抜きダイエット』(大和書房)という本に描いたんですが、ハシゴした中でゲシュタルトセラピーというセラピーに出会えて、いまも夢中です。もちろん、きちんと学問として科学的な根拠のあるセラピーなんだけど、自分の心を整理するという意味で、わたしにとっては宇宙と交信したりUFOを呼んだりするのと同じことをしてるんじゃないか?って思うときがあります。――さらにイベントでは、客席からの質問に答える一幕も。「スピリチュアル的なものにハマるようになったきっかけはなんですか?」という質問では、2人のスピリチュアル遍歴の意外なルーツが明かされました。まんしゅう:わたしは、もともと祖母が迷信やおまじないをすごく信じる人だったんですよ。風邪を引くと、ビニール袋にコホンコホンと咳を入れて、小銭と一緒に結んで道に放り投げておくんです。そうすると、小銭を拾った人に風邪がうつるって言って(笑)。田房:うつさないとダメなんだ(笑)。まんしゅう:うちの母親も、父親と結婚するときに「鬼門からくる嫁はだめだ」って祖母に言われて。結婚前に1年間別の場所に住まされて、「鬼門除け」をしてから結婚したっていうくらい徹底してましたね。田房:生粋だ!まんしゅう:そういう家系なので、わたしも方位とか日にちをすごく気にするようになりました。田房:わたしは、付き合っている人に自分の銀行の口座をオンラインで管理されていたことがあって。別れて4年後くらいに、ひょっとしてまだわたしの口座の収支を見ているんじゃないかと思うできごとがあったんですよ。全身から血の気が引いてパニックになってしまいました。mixiのパスワードも同じだったので、4年間mixiの恥ずかしい日記の下書きとかを読まれていたかもしれないって思ったら、死にたくないですか!?たぶんおそらく絶対見られてた、という確信はあるんだけど、証拠がないから訴えることもできないし、訴えたところで法的には別に被害はないわけじゃないですか。どうやって心を収めればいいのかわからなくて、猛烈にテンパってしまったんです。まんしゅう:それはイヤですね……。田房:本当に慌てふためいて、でもその気持ちをどこにもぶつけようがない。そのとき、“ナザール・ボンジュウ”っていう災いをはねのける、目玉の形をしたトルコのお守りがあることを知って、藁をもすがる思いで買ってきて。それを握ると、本当に災いが窓の外へ飛んでいってる気がして、不思議とラクになれたんです。むしろ、それでしか精神を安定させられなかったとも言えるけど、心の乱れやざわめきをナザール・ボンジュウにいったん預けることができた。それまでは、スピリチュアルとかハア?って感じだったんですけど、それからはパワーストーンとか“自分の外にあるもの”に不安を預けることを覚えましたね。――精神世界に惹きつけられ、確実に影響を受けながらも、決して我を忘れるほど盲信したり、他人に押しつけたりはしないまんしゅうさんと田房さん。スピリチュアルの非科学的なトンデモぶりをどこか笑い飛ばしながらも、心の拠り所としてうまく付き合っているように見えます。抱えきれない恐れや不安を、パワーストーンやお守りに託したり、向き合いたくない感情や境遇の原因を、前世や精霊に求めたり。わたしたちは、一人では受けとめられない内面のもやもやを、いったん自分ではコントロールできない“外部の存在”や“大きな力”のせいにしてみることで、かえって状況を客観的に整理し、心の安寧をはかることができるのかもしれません。みなさんも、お2人のように自分を安心させるためのツールとして、適度に自覚的にスピリチュアルを取り入れてみてはいかがでしょうか?Text/福田フクスケ(プロフィール)まんしゅうきつこ埼玉県生まれ。2012年に開設したブログ「オリモノわんだーらんど」で注目を集め、現在は漫画家・イラストレーターとして活躍。『アル中ワンダーランド』(扶桑社)、『ハルモヤさん』(新潮社)が好評発売中。WEBマガジン『ドアラジオ』に『まんしゅうきつこのリフォームワンダーランド』を連載中。田房永子東京都生まれ。2012年に刊行された『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)が大きな話題となり、『ママだって、人間』(河出書房新社)、『男しか行けない場所に女が行ってきました』(イースト・プレス)など注目作を次々刊行。『本当にあった愉快な話』(竹書房)に『キレる私をやめたい』を連載中
2015年09月16日(左)田房永子(右)まんしゅうきつこ――『アル中ワンダーランド』(扶桑社)、『ハルモヤさん』(新潮社)で、人気ブロガーから一躍大ヒット漫画家になったまんしゅうきつこさんと、『男しか行けない場所に女が行ってみました』(イースト・プレス)、『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)などで女性をめぐる社会のありようを鋭く見つめる田房永子さん。一見、ジャンルも作風もまったく違う2人ですが、雑誌の対談で会って以来、意気投合し、今ではプライベートでも親交を深める仲だとか。そんな2人が、去る7月31日にトークイベント「きつこと永子の2人会~旦那と宇宙とダウジング~」を青山ブックセンターで開催しました。会場では、「苦手意識や嫌悪感のある人もいるから……」と、これまで人前やメディア取材では避けてきたというスピリチュアルの話を初披露。いかがわしい、うさんくさいと思われがちな精神世界と、適切な距離を保ちながらうまく付き合う2人の興味深いやりとりの一部を、前後編の2回にわたってお届けします。まんしゅうさんと会ったら田房さんのチャクラが開いた!?田房永子(以下、田房):まんしゅうさんとは、初めて会ったときから、“ずっと前から友達だった”みたいな感じがしたんですよね。まんしゅうきつこ(以下、まんしゅう):わたし、秋元さんっていう友達がいるんですけど、彼女と初めて会ったときも、あまりに話が合いすぎて5時間くらいずーっとしゃべってたんです。田房さんには、そのときと同じような感覚を感じました。田房:秋元さんって、あのまんしゅうさんのブログに出てくる「早くホヤを食いてえ~」の人ですよね。光栄です!まんしゅう:しゃべり方とか性格とか、ちょっと近いかも。(c)アル中ワンダーランドまんしゅうきつこ (著)田房:わたしは、まだまんしゅうさんと面識がないときに『アル中ワンダーランド』を読んで、宇宙人とかクリスタルチューナーの話が出てきたので、「あれ?そっち側の人なんだ!」と思ってうれしくなりました。ちょうど薔薇の季節で、周りの家の奥さんたちが庭先で花の手入れをしていたんですが、まんしゅうさんも庭いじりが趣味だと書いてあったから「近所に住んでたら楽しいだろうなあ」ってなんとなく思ったんです。そしたら、まさにその日の夜に「まんしゅうさんと対談しませんか」という打診のメールがきたから、びっくりしましたよ。まんしゅう:田房さんとは、そういうシンクロみたいな偶然がめちゃくちゃ起こるんですよね。田房さんがうちに遊びにきたとき、「わたし実は、モルダバイトって石を買おうかと思ってて」と話したら、「え、わたし今日、買おうかどうしようか迷って、ネットでずっと調べてたところ」って言われて。田房:モルダバイトっていうのは、知らない人はまったく知らなくていい石なんですが……。まんしゅう:あらゆるパワーストーンの中で、一番クセが強いと言われている石なんですよ。瞑想するときに、これを眉間にセロテープで貼っておくと、チャクラが開きやすくなるっていうのを聞いて、ずっと買おうと思ってたんです(笑)。田房:パワーストーン好きな人たちは、「石酔いする」とかよく言いますよね。石を「この子」って呼んだりもするんですけど、そういう人たちにとって、モルダバイトは「この子は手強い」っていう石みたいです。まんしゅう:わたしもずっとそう聞いていたので迷ってたんですけど、田房さんが「これは買えっていうメッセージかもしれないね」と言うので、その日の夜に買いました。田房:そんな話ばっかりしていたら、わたし、帰り道でチャクラが開くというか、頭頂部っていうか前頭葉のあたりがパッカパッカに開いてる感じがして、スースーする感覚になっちゃったんですよ。宇宙のことに詳しい人と話してると、たまにそうなることがあって。まんしゅう:帰ったあとに、田房さんからすごい長文のメールがきたんです。「たぶん私、少しチャクラが開いたかもしれない」って。その感覚を説明した絵が添付されてきて(笑)。田房:自分なんてチャクラが開くような人間じゃないって思ってたから、これまで何度かそういう状態になっても放置していたんですけど。あまりにバカバカ開いてるのでネットで調べてみたら、やっぱりチャクラが開いた人は、みんな「バカバカ」とか「スースー」とか、わたしの感じ方と同じ擬音で表現していて。仕方ないから、これはもうチャクラが開いたんだと認めることにしました。こんなこと、普段誰にも言わないんですけど(笑)。まんしゅう:わたしの周りの人も、こういう話が大嫌いなので普段は全然しません。ダメな人は本当にダメで、受け付けないので。とくに弟は、わたしがそういう話をすると「目を覚ませ!」ってビンタしてくるんですよ(笑)。「俺は一切信じないからな」って。田房:うちも、旦那がまったくそういうのに興味ないから、言うのは恥ずかしいですね。でも、そういう不思議なことって、普通に起こるんですよね。わたしは出産した後、人影みたいなのがめちゃくちゃ見える時期があって、視界を変えると必ず出てくるんです。そういうのに詳しい友人に聞いたら、それは霊だけど気にする必要はないって。人影が見える時期は、街を歩いていてもなぜかすごく人に絡まれるんですよ。おばあさんに「邪魔よ!」って怒鳴られたり。まんしゅう:妊婦のときは?田房:妊娠中は逆になかったんですけどね。そういう時期がこれまでに3回くらいあって、わたしの中でそれは“アセンション(次元上昇)”的な、自分の中の転換期なんだと思うようにしました。変なことがあっても、「ああ、今はその時期ね」みたいな。じゃないと怖いから(笑)。精霊のせいだと思ったら描けない悩みがなくなった(左)まんしゅうきつこ(右)田房永子まんしゅう:『アル中ワンダーランド』にも描いた通り、わたしはアルコール依存症がひどかった時期だけ、UFOが見えてました。当時は、お酒が足りなくなると夜中に自転車で買いに行ってたんですが、夜空に赤とか黄色の光がずっと後を付けてくるんです。「あ、見守ってくれてるな」と思って(笑)。田房:それは絶対UFOですよ。まんしゅう:田房さんはやさしいですね(笑)。でも、アル中の禁断症状とは言ってますけど、わたしも本当は、あの時期に見えていたUFOはすべて本物だったと思ってるんです。田房:完全にそうだと思いますよ。芸術家の中には、無意識に宇宙と交信したりチャネリング的なことができる人が多いって言いますよね。そうじゃなかったら、地球上にこんなにたくさんすごい作品ってできてないと思う。まんしゅう:わたしもその時期はチャネリングにハマっていました。天の声が聞こえてきて、自分はシリウス星人だって教えてもらったんです。(笑)。田房:すごい!でも、現実の世界だと、そういう人たちには何かしらの病名が付けられちゃうんですよね。日常生活には支障があるし、健康にも害があるから治療しなきゃいけない。だけどそれって「宇宙にアクセスできるような状態になった」って言い換えることもできる気がします。まんしゅう:一説によると、宇宙にアクセスして受け取った内容を、文章や絵画、歌に残すとすごくヒットすると言われているんですよね。谷村新司さんは、プレアデス星人たちが故郷の星を追われたという話をチャネリングで受信して、それを歌にしたのが『昴』らしいですよ(笑)。田房:楽しいからその説信じます!多かれ少なかれクリエイターの人は、そういう何か大きな力に引っ張られて創作している感覚があると思うんです。2年前くらいに、NHKの『スーパープレゼンテーション』という番組で、『食べて祈って恋をして』の原作者のエリザベス・ギルバートが、「作家がアイディアが出なくて苦しむことは無意味だ」みたいなこと言ってたんですよ。物を書くという行為は、精霊によって書かされているだけだから、書けなくても自分を責める必要はないって。「書けないときは、壁を叩いて『おい精霊、いいかげんにしろよ!お前がサボるから仕事が進まないだろ!』と怒ってみてください」とか全世界の作家に向かってアドバイスしていて、「超ヤバいなこの人!でもその通りだ!」と思ったんです(笑)。まんしゅう:なるほど~!田房:「自分は才能ないからやめよう」と思って、あきらめようとしても、どうしてもやってしまうことがあるときは、精霊がついてるんだと思う。プロじゃないのに絵を描いてしまう、とかもそうだし、突然描けなくなるとかも、精霊でしか説明がつかないっていうか。まんしゅう:ほんとですか?実はわたし、『アル中ワンダーランド』がそれなりに重版かかって安心しちゃった部分があって、今まったくなんにも描けない状態になっちゃったんですよ……。仕事はたくさんいただくんですけど、そういうのわたし断れなくて、ぜんぶ引き受けてたらいっぱいいっぱいになっちゃって。田房:本つくるのって全力疾走って感じですもんね。わたしにとって精霊は、“自分を責めないようにするための分身”って感じなんです。私も描きたくて描いてるんだけど、もう半分は誰かがわたしに描かせているっていう感じ。そう思ってたほうが、もし描くことがなくなったときにも気がラクかなと思ってます。まんしゅう:いいですね、わたしもそういう心の拠り所を作ろうと思います!――“自分を責めないようにする”ためのツールとして精霊の存在を信じているという田房さん。アル中時代には、まんしゅうさんも天の声から「あのラフはよくないから書き直せ」と仕事のアドバイスをもらったと言います。自分以外の目に見えない存在が、ストレスやプレッシャーを肩代わりしてくれる。人がスピリチュアルを必要とする理由のヒントが、ここにあるのかもしれません。【後編に続きます。お楽しみに!】Text/福田フクスケ(プロフィール)まんしゅうきつこ埼玉県生まれ。2012年に開設したブログ「オリモノわんだーらんど」で注目を集め、現在は漫画家・イラストレーターとして活躍。『アル中ワンダーランド』(扶桑社)、『ハルモヤさん』(新潮社)が好評発売中。WEBマガジン『ドアラジオ』に『まんしゅうきつこのリフォームワンダーランド』を連載中。田房永子東京都生まれ。2012年に刊行された『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)が大きな話題となり、『ママだって、人間』(河出書房新社)、『男しか行けない場所に女が行ってきました』(イースト・プレス)など注目作を次々刊行。『本当にあった愉快な話』(竹書房)に『キレる私をやめたい』を連載中。
2015年09月11日●語られはじめた、男の生きづらさこれまで、女性の生きづらさについては、数々の本や言説によって取り上げられ、その啓蒙や救済が語られてきた。一方、男の生き方となると、「もっとビジネスで成功するには」「より女性からモテるには」といったハウツーやノウハウばかりで、その"苦しさの正体"にはほとんど触れられてこなかったように思う。いや、"苦しい"と感じること自体を許さないような空気すら、そこにはあった。しかし、「俺だってつらいんだよ!」と男性がようやく言えるようになったのか、はたまた「"女の呪い"を解くには、表裏一体で存在する"男の呪い"をセットで解決しないと、どうにもならねえ」ということに女性が気付いたのか、最近にわかに"男のしんどさ問題"がクローズアップされはじめている。○"男らしさの呪い"がようやく語られはじめたたとえば、モテを男性の自意識の問題として捉え直した『すべてはモテるためである』(二村ヒトシ・著、文庫ぎんが堂)や、男性の性欲を社会構造の視点から説いた『男子の貞操――僕らの性は、僕らが語る』(坂爪真吾・著、ちくま新書)はその代表例。プライドの高さとコミュニケーション不全が"弱者男性"を生んでいる現状を描いた『ルポ中年童貞』(中村淳彦・著、幻冬舎新書)、ミドルクライシスに陥った男性を長期取材した『男性漂流 男たちは何におびえているか』(奥田祥子・著、講談社+α新書)、男性の性欲が過剰に肯定・保証されている社会の空気をあぶり出した『男しか行けない場所に女が行ってきました』(田房永子・著、イースト・プレス)なども、注目すべき本だ。他にも、武蔵大学で男性学を研究する田中俊之氏、ネットコラムで男性心理の問題点を丹念に因数分解する「桃山商事」など、同様の動きは同時多発的に発生している。そして、これらの問題をほぼダイジェストで解説した、入門編とも決定版ともいえる本がついに登場した。それが、『男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋』(湯山玲子・著、角川書店)だ。著者の湯山氏は、これまで『四十路越え!』(角川文庫)や『快楽上等! 3.11以降を生きる』(上野千鶴子との共著、幻冬舎)などで、従来の"女らしさ"から脱却した新しい女性の欲望のあり方について、繰り返し語ってきた論客である。そんな彼女が、分析の矛先を初めて"男の問題"に向けたのが本書だが、その舌鋒の鋭さはこれまで以上だ。男性の欲望が、結局は競争・プライド・モテの3つにしかないことを見抜いた彼女は、その3つが生きていく土台になってしまっているために、そこから抜け出そうとすると男性はアイデンティティが崩壊し、生きていけなくなってしまうことを喝破している。その上で、それが問題だと感じたことも考えたこともない男性に向けて、あえて寝た子を起こすような耳の痛い指摘を、ずばずばと展開していくのだ。●男にかけられてきた呪いとは○感情を殺し、組織に依存し、競争がやめられないたとえば、<わかっちゃいるけど止められない、「競争」>の章では、すべてを勝ち負けでしか捉えられない男性の行動原理を分析。"敗者になる"ことの恐怖から競争を抜け出せず、勝つことよりも、失敗を恐れて保身することが男性社会の目的となっていると言い放つ。女性の社会進出が阻まれてきたのは、敗者男性を敗者と感じさせないように、「それでも女よりは上」と思わせておく必要があったという背景にも斬り込んでいる。また、<歌舞伎と忠義から学ぶこと>では、歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』『東海道四谷怪談』に描かれる"忠義"の精神を例にとり、男性が生きるために必要な個人の判断や選択を、所属する組織や周囲の空気にゆだねてしまう"組織依存"の性質を指摘。自由意志や自己責任を放棄してしまったほうが、ラクだしおトクである、という日本人の本音に踏み込んだ。さらに、<「モテ」は思想である>では、男性にとって恋愛やモテの動力源が、「ヤッた女の数、または質を競う」という競争原理にあり、セックスの動機が女性への征服欲にあるという問題を取り上げている。<男における感情問題>では、自分の感情に蓋をして"ないもの"としてきたために、感情への対処の仕方がわからず、突然キレるようになった暴走老人の例を紹介。プライドや恐怖が先行して、自分の感情をブロックしてしまう男性の脆弱性に目が向けられている。このように、最近になって問題化してきた"男にかけられた呪い"が、湯山氏の手でほとんど網羅されているのがすごい。彼女が周囲にヒアリングした実例や、文化的な背景にも豊富に言及されており、一種のカルチャー論としての強度も持ち合わせている。●自由に性を乗りこなす"心の両性具有者"であれ○マザコン社会が男性を"子ども化"させる本書では、最近の新しい男性の潮流として、マッチョな競争原理に依存せず、自分らしさや気分のよさを優先させて、無理をしない自然体の男性が増えている例も紹介している。一見、とても望ましいことのように思えるが、湯山氏はこれを手放しで賞賛しない。万能感を持ったまま自分の欲望を制御せず、ラクでおトクな道ばかりを選ぶ"子ども化"が進行しているのではないかと彼らを危惧している。その背景として重要なのが、"男性のマザコン化"だ。戦後の家父長制が母と子を家庭に押し込めた結果、日本男性は、性の目覚めをきっかけに母親から自立する機会を奪われてしまった。自分に全力の愛情を注いでくれる一番の理解者である母親と、自分の性欲をその通り満たしてくれるAVさえあれば、他者の女性と関わる必要がなくなり、そのことが男性の"子ども化"に拍車をかけているのではないかと、氏は推察するのだ。昨今、家庭も大切にして、育児にもきちんと参加する男性は理想的に語られるが、湯山氏には彼らの姿が、妻の言いつけに従順なだけの"聞き分けのいいお兄ちゃん"に見えるという。つまり、"母の息子"から、"妻の息子"に変わっただけだというのだ。この指摘には、男性の新たな生存戦略を見透かされたようで、正直、身震いがした。だからこそ、大人の男性としての性愛のコードや振る舞いを身に着けるべきだと、湯山氏は主張する。"男らしさ""女らしさ"に囚われる必要はないが、男女の性を"ないこと"にしてしまうのは"子ども化"であり、それもまた不自然な抑圧を生むというのが氏の考えだ。○自分の中に女性性を育てよう本書の中で、私がもっとも感銘を受けた場所がある。"女言葉"には、相手を威嚇する攻撃的なボキャブラリーがないため、女性は「やべえ」「うるせえ」「ふざけんな」といった"男言葉"を使うことで、初めてそういう気持ちを表現できるようになった、と解説する章だ。湯山氏はそこで、逆に男性も女言葉を使うことで、自分の中の女性性(優しさ、愛嬌、コケットリーなど)が表現でき、感情や意見を伝えやすくなるのではないか、と提案している。つまり、男女の性をどちらも"ないこと"にして押さえ込むのではなく、男の中にも女性性を、女の中にも男性性を、両方そなえることで性を超越しようと、本書は述べているのである。男性優位、女性蔑視の差別構造を糾弾しようとするあまり、性差そのものを過剰に否定するよりも、自由に性を乗りこなす"心の両性具有者"であれ。私は本書から、そんなメッセージを読み取った。ともあれ、当たり前だと思っている無意識の行動原理が、自分の首を絞めあげ、他者を踏みつけていることを確認するためにも、「別に俺は悩んでない」という男性ほど、本書は必読であろう。<著者プロフィール<福田フクスケ編集者・フリーライター。『GetNavi』(学研)でテレビ評論の連載を持つかたわら、『週刊SPA!』(扶桑社)の記事ライター、松尾スズキ著『現代、野蛮人入門』(角川SSC新書)の編集など、地に足の着かない活動をあたふたと展開。福田フクスケのnoteにて、ドラマレビューや、恋愛・ジェンダーについてのコラムを更新中です。
2015年03月03日