素敵なお姉さまにあれこれ伺う「乙女談義」。山本陽子さんの4回目は、素敵な友人関係のお話と、意外な趣味&大好きな食べ物についてです。長い人生、一番の財産は、素敵な友人を持てたこと。私にとって、芸能人である自分は虚像。役は引きずらないし、仕事以外の時間は、本当にごくごく普通の人です。一般的なサラリーマンの家に生まれ、家族仲が良く、私が女優という仕事をしているからといって、一度も特別扱いされたことはありません。例えば舞台中、みんな「まあ、行けたら行く」くらいな感じ(笑)。だからこそ私も、この歳までずっと自然体でいられたのでしょう。学生時代、会社員時代の友達とは、今もずっと仲良し。大昔にドラマでご一緒したチームとは、42年間ずっと新年会をやっています。自分の人生を振り返ると、いろんな仕事をしてきたことも喜びですが、いいお友達がたくさんできたことが、一番の財産だと思っています。長く付き合えるいい友達を持つためには、まずは自分が心を開く。裏表を持たず、一人の人間として接することが大事。そうすればおのずと相手も心を開いてくれ、いい友人関係が構築できる。みなさんもぜひ実践を!韓流ドラマを見ながら食べる“アレ”が大好きです。コロナ禍で、趣味のゴルフも会食もせず、仕事以外のときはほとんど自宅にいます。基本的には一人。「一人は寂しいでしょ?」とみなさんおっしゃいますが、私は昔から考える前にやることを見つけて動いてしまうので、寂しさを感じる暇もありません(笑)。そんな私が今一番ハマっているのは韓流ドラマの一気見。韓流ドラマの激しさ、ドロドロさは本当に楽しい!私も昔、お昼に放送されていたドロドロの恋愛ドラマ、通称〈昼メロ〉に出演していましたけれど、比べものにならないくらいエネルギッシュ。なにかあると登場人物がすぐ叫ぶので、「今度はどこで叫ぶのかしら?」とワクワクしながら見ています。食事もドラマを見ながらになるわけで、そんなときに最適なのは「ペヤング ソースやきそば」!品数が多いとドラマに集中できないし、ラーメンだとスープをこぼす心配があるので、焼きそばが一番(笑)。実は大盛りも食べきるほど、大好きなんです。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月28日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀ちほ(by anan編集部)
2022年09月25日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。9月のお客様は、年齢を重ねてなお魅力的な、女優の山本陽子さん。第3回目は、歳を取ることに対しての思いに加え、海苔のCMに出演することになったきっかけのお話です。歳を取るということは、視界の霧が晴れること。今80代。長く歳を重ねてきましたが、振り返ると若いときからずっと、歳を取ることに対しては常にポジティブ。不安や恐怖はまったくありませんでした。例えば20代は、“野となれ山となれ”的な気持ちで、とにかく一生懸命いろんなものと戦う時期。30代になると、1つ登るべき山が見えてきて、それを越えると2つ目、3つ目がどんな山なのかも気になってくる。実際私も30代になり、やりたい役を少しずついただけるようになって、やっと女優という仕事が楽しくなった気がします。そして40代になると、行動範囲や視野が広がり、違う景色が目に入るようになる。歳を取るって、“目の前の霧が晴れる”みたいなことと近い気がします。人は誰でも歳を取るし、同じではいられない。だからこそ時の流れの中で、自分が見たいものを、しっかり探し、そして見出していくのが楽しいんです。それこそが、“生きる”ということであり、人生のおもしろさだと思います。ドラマでの姿が、意外な仕事を招き寄せ…。長い女優人生、いろんな役をやらせていただきました。どの役も思い出深く、それぞれやりがいがありましたね。悪女の役は、目線で空気を変えるような芝居ができる喜びがある一方、主婦の役ではそういったテクニックを使わず、“普通”を演じなければいけない難しさがある。役柄ごとにいろんな演技に挑戦できるのが、とても楽しかったです。’65年に放送されたホームドラマ『七人の孫』(続)で、私は着物姿の楚々とした女性を演じました。当時私は女優としての自信が持てず、葛藤していた時期でしたが、私を見た「山本海苔店」の社長さんが、「同じ名字なのでCMに出ませんか?」と声をかけてくださった。私からすると、「女優の仕事って、こんなことが起こるのか!」と驚愕。一生懸命やっていれば、どこかできっと誰かが見ていてくれる。それが実感でき、本当に嬉しかったです。これはどの仕事も一緒。みなさんのことも、どこかで誰かが見ていますよ。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月21日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀ちほ(by anan編集部)
2022年09月17日素敵な先輩女性に4週にわたりお話を聞く「乙女談義」。9月のゲストは、女優の山本陽子さん。第2回目は、女優になったきっかけと、駆け出し時代のターニングポイントについて伺います。芸能界入りのきっかけは、まさかの“知人が応募”。高校卒業後は野村證券に入り営業部で働いていました。おせっかい気質のせいか頼まれてもいない仕事まであれこれやってしまうので、職場の仲間からは「山本さんはがめついから、“がめ子”!」なんて呼ばれて(笑)。でも3年目に、“私は証券会社の営業ではなく秘書として働きたい!”と目標ができ、転職しようと思ったんです。ところがある日突然会社に、〈日活ニューフェイス、一次審査合格〉という通知が!どうやら職場の知人が映画会社のオーディションに勝手に応募したらしく(笑)。とりあえず試験を受けに行ったら、トントン拍子に進み、なんと合格…。それで、芸能界に入ることになりました。いきなりの知らない世界、不安はなかったか?正直私は職場の引き継ぎが大変で、そんな場合じゃなかった(笑)。でも同僚たちの協力のおかげで、無事に1か月で引き継ぎが完了。あのとき良くしてくださった方々とは、約60年経った今までずっと仲良しです。先を思い不安になるのは無駄。まず動きましょう。実は私が合格したオーディションは、14~19歳が対象だったんですが、なぜか21歳の私が合格。でも映画業界に入ると、私より若い女優さんたちが活躍されていて、結局私に来るのは通行人や喫茶店のお客さんみたいな役ばかり。1年後、やっと名前のある役をいただけるようになりましたが、主演はなかなかもらえない。正直、芸能界は向かないわって思い始めていたんです。そんな頃、映画会社に「テレビ部」が誕生し、「テレビに出ないか」とのお声がけが。他のみなさんは出たくないっておっしゃったらしいんですが、私は「やります!」と即答。今思うと、自分はスクリーンには向いていないけれど、テレビの小さなブラウン管の中ならもしかしたら…という気持ちがあったのかも。そこが私のターニングポイントでした。何かを選択するときは、悩むより先に動く。あれこれ心配するより、とりあえず進んで、失敗したらそこで考えればいい。それが私のモットーです。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月14日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀 ちほ(by anan編集部)
2022年09月11日年上のお姉さまをお迎えし、お話を伺う「乙女談義」。9月は、女優の山本陽子さんのご登場です。まずは高校生時代の驚きの恋愛エピソードをお届け!おとなしかった私が、好きな男の子の家を直撃!!私は中学生くらいまで、ほとんどしゃべらず自己主張をしない、それはそれはおとなしい子どもでした。でも高校に入ったら男子が多かったせいか心がざわめきまして(笑)、入学早々、隣のクラスに気になる男の子ができちゃったんです。ちなみに当時の学校は厳しくて、男女交際はもちろん並んで歩くのも禁止。登下校は先生が見張ってるんです、違反してないか。でも私はその男の子を朝、駅でさりげなく待ち伏せをし、2mくらい後ろをついて学校に行ってたの。ずっと溜め込んでいた積極性が少しずつ外に出るようになったのか、そのあたりからどんどん積極的になっちゃって。なんと私、好きな男の子の家を探して、直撃しちゃったんですよ!!いま冷静に考えるとちょっと怖いですよね、でもまあ若さゆえということで(苦笑)。彼は不在だったんですが、お母様がおうちに上げてくれ、なぜかラーメンを作ってくださって。それから私、ラーメンが大好きになりました(笑)。大人になり、その彼と対面を果たすことに!?前述のように、当時は高校生同士で交際なんてありえない世の中でしたので、その彼とは特になにがあったわけでもなく、卒業し、私は就職を経て芸能界へ。その後、20代後半くらいでテレビの“ご対面番組”に出演した際、その彼に会いたい、とお願いをしたんです。彼は、校則が厳しい中、学生帽をちょっと斜めにかぶり、ぶら下げて持つのがルールだった学生カバンを抱えて持つような、不良っぽい男の子。でも字が綺麗で勉強ができて、そのギャップが素敵でした。みんなの憧れの存在だったんです。そして番組が始まり、カーテンが開いたらそこに彼が…!!当時の面影がある出で立ちを前に、私、感動してボロボロ泣いちゃったんです(笑)。高校時代のその気持ちは、恋とも言えないものだったかもしれませんが、でも誰かを好きになると、人はウキウキしたり前向きになったりしますよね。そういう気持ちって、いくつになっても大事だと思いますよ。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月7日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀 ちほ(by anan編集部)
2022年09月03日女優の島田陽子さんが、がんのため都内の病院で亡くなった(享年69)。彼女と長年親交があったという友人Aさんが悔やむ。「がんの告知は、遺作となってしまった映画『エヴァーガーデン』の撮影中のことでした。本人も悩んでいましたが、髪が抜けたら女優業に差し支えると、治療に踏み切れなかったんです。医師から手術するよう勧められていましたが、人工肛門になることもあってか拒否していました」突然の訃報に、映画プロデューサーも肩を落とした。「4月に一緒に福島へ行き“復興の映画を作りましょう”と話していたばかりでした……」8歳のときに熊本から上京し、中学1年生で「劇団若草」に入団した島田さん。’70年にドラマデビューすると、翌’71年放送のドラマ『続・氷点』(TBS系)で注目され、人気女優へと駆け上がっていく。’80年にはアメリカのテレビドラマ『将軍 SHOGUN』(米NBC)でヒロインを演じ、国際女優と呼ばれるなど幅広い活躍を見せた。その一方で、数々のスキャンダルを巻き起こした“恋多き女”でもあった。当時を知る芸能記者が振り返る。「’88年に故・内田裕也さんとの不倫が発覚。内田さんは妻・樹木希林さんとの離婚届を’81年に役所に提出していましたが、希林さんが離婚無効の訴訟を起こして勝訴。島田さんは内田さんと結婚できなかったと言われています」’96年に照明ディレクターだった夫と結婚するも’19年に離婚。また、仕事が激減し2億5千万円で購入した豪邸のローンを払えなくなったり、ヘアヌード写真集を出版するなど、常に話題を振りまいた女優であった。そんな彼女の訃報は、やはり“想定内”では済まなかった。報道後に突然、所属事務所からマスコミ各社に異例の内容のFAXが送られてきたのだ。《実のところ弊社は知人の報道の方からご一報戴き、亡くなられた事実を知ることとなりました》《闘病期間や入院の時期、大腸癌の発症時期など親族や近しい友人、葬儀におけるスケジュールなどに関する情報は皆無の状況にあります》では、島田さんの弔いはどのように行われたのだろう。前出の友人Aさんからも、決して安らかとは言えない状況が伝えられた。「島田さんは両親が亡くなっており、家族は妹2人だけなのですが、その彼女たちが遺体の引き取りを拒否したと聞き、驚きました。そのため遺体は区役所が管理していて、会えないとも……」親しい友人たちも弔うことのできない混乱の中、なんとか葬儀は行われたという。遺族が姿を見せない中で、その中心となったのは、島田さんが設立した映画製作会社のスタッフだった。窓口となった男性が葬儀の様子をこう話す。「密葬は私も含めて十数人で行いました。病院の方にも女優さんだからと配慮してもらって、ドレスを持ってきてご遺体に着させたんです。ただ、妹さんお2人とは連絡が取れず、葬儀に出席もされていないのは事実です。身元引受人は、生前の島田さんが一筆書いてお願いしていた方となりました。長年、彼女の面倒を見ていた方です。遺骨はいま、島田さんの自宅に祭壇を設けて安置してあります」芸能界で華々しく活躍しながら、その葬儀には家族の姿さえもなかった島田さん。なぜこのような孤独な最期となってしまったのか。前出とは別の、彼女と近しい友人Bさんが、真相を明かしてくれた。「陽子さんは3姉妹の長女。お父さんが亡くなった後は、自分が一家の大黒柱として家族を養うという気持ちが強かったそうです。デビュー以来ずっと順風満帆だった陽子さんですが、うまくいかなくなったのは内田裕也さんとの交際がきっかけで借金を背負うようになってから。そこから自転車操業になって、妹さんたちに無心することもあったそうです」金銭がもとで亀裂が生じていた姉妹関係が破綻したのは、母の病いがきっかけだという。「お母様は脳梗塞になり、車いす生活を余儀なくされていました。3姉妹持ち回りで世話をしようという約束でしたが、陽子さんは芸能活動もあるため、主に費用の面でバックアップするという話になっていました。しかし、借金の返済に追われ、ままならなくなってしまったそうなんです」それでも、2年ほど前に亡くなる最期まで母親の介護をしていたのは、島田さんだった。前出の友人Aさんは後悔まじりに話す。「この数年間はとても苦しかったと思います。妹と疎遠になり母を失い、『これで本当にひとりきりになってしまった』としみじみ言っていたことを思い出します。実は彼女には、ニューヨークのブロードウエーで『将軍 SHOGUN』に主演したリチャード・チェンバレンと二人芝居をするという企画もあったんです。さぞ無念だったでしょう」近年も女優として並々ならぬ意欲を見せていた島田陽子さん。天国でもやり残した夢を追い続けているに違いない。
2022年08月02日7月25日、女優の島田陽子さんが大腸がんによる多臓器不全のため、都内の病院で亡くなった。69歳だった。「サンスポ」によると、島田さんは亡くなる直前に主演映画『Evergarden(エヴァーガーデン)』の撮影を終えていたという。本作は島田さん自ら企画、プロデュースも手がけた作品だが、惜しくも遺作となった。撮影した横山浩之監督(61)は、年内公開の意向を示しているという。’71年にドラマ『続・氷点』のヒロイン役で注目を集め、映画『砂の器』(’74年)『犬神家の一族』(’76)などに出演し人気を博した島田さん。’80年にはアメリカの連続テレビドラマ『将軍 SHOGUN』に出演。主人公と恋に落ちるヒロインを演じ、その演技力が評価されゴールデン・グローブ賞テレビドラマ部門の最優秀女優賞を受賞。これを機に、“国際女優”として脚光を浴びた。輝かしい女優人生を歩むいっぽう、島田さんのプライベートは波乱万丈だった。NHK大河ドラマの急きょ降板騒動や金銭トラブルも何度か報じられている。’80年代には樹木希林さん(享年75)の夫でロック歌手の内田裕也さん(享年79)との不倫が発覚。これによって、内田さんと希林さんは離婚騒動にまで発展し、世間を騒がせることに。その後、内田さんと島田さんは関係に終止符を打っていた。そんな経緯はあったものの、島田さんの内田さんへの敬愛の念はなくなっていなかったようだ。内田さんが亡くなって約9カ月経った’19年12月、島田さんは本誌に登場し在りし日の思い出を語ってくれた。■「私が尊敬していたのはあの人の才能です」2人の出会いは、’88年公開の島田さん主演映画『花園の迷宮』での共演だった。本作にはオールヌードシーンがあり、島田さんは監督との話し合いを続けながらも葛藤していたという。そのような時、宿泊先のホテルのドアに内田さんからのメモが挟んであったといい、励ましの言葉がこう綴られていたという。《今、大変悩んでいらっしゃると思います。自分の意見をひと言言わせてください。裸になることで、あなたの品位は1ミリたりとも傷つきません》内田さんの優しさに背中を押された島田さんは、こう振り返っていた。「世間の内田さんのイメージとは真逆な、繊細で思いやりにあふれた文章でした。ようやく心を決め、私がスタジオに向かうと、雨の中、内田さんは傘もささずに私が来るのをじっと待っていてくれました」世間的にはロックンローラーとして型破りなイメージがあった内田さん。しかし、島田さんが知っている内田さんの性格は、正反対だったという。「内田さんは他人の目があるとロックンローラーを演じてしまいます。人からどう思われているか常に評価を気にして、日常を忘れにハワイに行っても、毎日、日本の新聞と週刊誌を買い込んでチェックしているような人でした」そんなギャップのある内田さんについて、島田さんはこう語った。「私が尊敬していたのはあの人の才能です」島田さんが内田さんと最後に再会したのは、’17年8月。都内のホテルのカフェで偶然会ったといい、その日の夜遅くに内田さんから電話がかかってきたという。「私といた8年間が内田さんが輝いていた人生のピークだったようで、『あの時代が懐かしい』と。『そうね、楽しかったわね』と私が言うと、『あの時期は自分は幸せでした』と。それが最後の言葉になりました」若かりし頃に内田さんと過ごした時間は、島田さんにとってかけがえのない思い出だった――。
2022年07月27日2021年8月に急逝した作家・魚住陽子が綴る、静謐でありながら、自らの感情に向き合う強さを感じさせる珠玉の短編集。魚住陽子を知っていますか?1951年に埼玉で生まれた魚住陽子さんは書店や出版社に勤務するかたわら同人誌に詩を発表、カルチャースクールで小説を学び、35歳の時に作家デビュー。「水の出会う場所」「菜飯屋春秋」など、その独自の世界観は多くの読者を魅了し、根強い人気を獲得します。1989年には「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞を受賞し、その他芥川賞をはじめとする文学賞へも幾度となくノミネートされました。しかし腎臓の病を患い、残念ながら2021年8月、69歳でその生涯の幕を閉じました。短編集『夢の家』本作は彼女が遺した作品から、6編を収録した短編集です。画家の女性と彼女がかつて共に暮らした男性との愛憎を互いの心情描写で綴る表題作「夢の家」、家族を喪った一人暮らしの中年女性と彼女が関わる整体院を中心に、彼女を取り巻く人間模様を描く「シェード」、往復書簡というかたちでの師弟ふたりのやりとりによってそれぞれの感情や生活の変化を描く「郭公の家」、そして、作者の母校の創立記念の冊子に収録されていた、女子高生たちの日常のやりとりをいきいきと描いた「物置に蝶が来ている」、その他2編を加えた全6編を収録。静謐でありながら、その奥に潜む生々しい感情(後悔、諦め、憎しみ、愛、失望、希望など)をしっかりと見つめ、自らに向き合う強さを感じる作品群は、作者独自の世界観にあふれています。また、病を抱えながら暮らし、創作を続けてきた作者ならではの死と生についての鋭敏な感覚も、そこここに散見され、はっとさせられるものがあります。作者が晩年取り組んでいた俳句のエッセンスやどの作品にも登場するたくさんの草花、そして何気ない生活風景の描写にも魚住ワールドともいうべき美意識が感じられる短編集。ファンの方はもちろん、足を踏み入れたことのない方にもぜひこの世界観に触れていただきたい一冊です。推薦のコメント遠ざかってゆく者と残される者。魚住文学はその間に横たわる暗がりへと読者を誘い込む。他のどこにもない小説が、そこに映し出されている。ーー小川洋子 (帯コメントより)<目次>-----------------------------・物置に蝶が来ている・萌木色のノート・夢の家・シェード・郭公の家・旅装・あとがき(加藤閑)夢の家 | 魚住 陽子 |本 | 通販 | Amazon : 【著者紹介】魚住 陽子(うおずみ・ようこ)1951年、埼玉県生まれ。埼玉県立小川高校札業後、書店や出版社勤務を経て作家に。1989年「静かな家」で第101回芥川賞候補。1990年「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞受賞。1991年「別々の皿」で第105回芥川賞候補など。2000年頃から俳句を作り、『俳壇』などに作品を発表。2004年、腎臓移植後、2006年に個人誌『花眼』を発行。著書に『奇術師の家』(朝日新聞社)、『雪の絵』、『公園』、『動く箱』(新潮社)、『水の出会う場所』『菜飯屋春秋』(ともに小社)がある。2021年8月に腎不全のため死去。書誌情報『夢の家』魚住 陽子著2022年6月29日 発売A5変形判/並製272頁ISBN:978-4-909646-55-2定価:1,980円(税込)発行元:駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月28日ギャル漫才の解禁から短くなった、荒川さんのスカート。しかし、脚とお尻には自信がないと語るエルフのお二人。目指すは、ヘルシーなバランシングスタイル!理想はサイバージャパンのぎゅわーんと高いお尻。――“ギャル”と“ハンサム”のコンビという、対照的なお二人ですが、最初からそうでしたか?はる:NSC(吉本総合芸能学院)の同期として出会った時から、荒川は金髪でギャル。私もこのままのスタイルでした。荒川:ただ、素の私はギャルなのに、漫才する時は、可愛くしたいけどあかん、ギャルを出したらあかんと思っていて。はる:最初は漫才師っぽい、蝶ネクタイで出てた時期もあったね。荒川:全然ウケなくて、スベりすぎて10kg痩せました(笑)。ある時、“素を隠しているのって不自然ちゃう?”と、思い切ってギャルを出してみたら、ウケるようになったんです。そこからはめっちゃ気が楽になったし、スカートがどんどん短くなっていって。――やっぱりギャルにとって、脚出しはマストですか?荒川:ギャルは脚出してなんぼ。でもこの前、専門家に診てもらったら、私の脚はめっちゃむくんでるんやって。歩く老廃物(笑)。はる:めちゃくちゃイヤや!荒川:お尻もめっちゃ下がってるから、スキニーも入らんし…。はる:私は中学時代にバレーボールをやっていたからか、めっちゃ太ももが太い!しかも筋肉がなくなった今は、ぷよぷよのただの太い脚。お尻は横にデカいし…私もスキニーから逃げてるわ。そもそも、脚とかお尻をピンポイントで鍛えたことなんてないし、現実から逃げまくってきましたから。荒川:私もや~!(泣)はる:前に、吉本の劇場で寝てたら、先輩芸人から「はるちゃん、ケツでかめやな」って言われたことがあって、気になって写真を撮ってもらったんです。そうしたら、ドーンとしたケツで、衝撃的で。自分で引いてまうっていう。荒川:ロケでよく、一緒に行ったタレントさんとかと着替えたりすることあるけど、私、絶対に裸で後ろ向けない。でもちょっと前までは、お尻になんて注目してなかったし、胸がきれいなほうがいいやん、って思ってたけど、グラビアで活躍する方とか、まわりの人たちから「女性はお尻もやで」って聞くようになって。だから、お尻を鍛えるって大事なんや、って思い始めたところです。――理想の脚やお尻は?はる:やっぱり、横に張ったデカ尻が気になるから、キュッと引き締まった小尻に憧れますね。荒川:よくSNSで見ているのはニッキー・ミナージュやけど、さすがにすごすぎる。理想は、サイバージャパン(ダンサーズ)の方々の、ぎゅわーんと上がったお尻と、スラッと伸びた長い脚かな。はる:お尻の位置高めの方々。荒川:めっちゃ高いで、すごいで。あとは、にこるん(藤田ニコル)さんとか、みちょぱ(池田美優)さんの、健康的なお尻や脚も好き。どっちかというとセクシーよりも、ヘルシーな見た目が好きなのかな。はる:夏は、スキニーをはけるように、お尻と脚をどうにかしたい。荒川:私も。水着も着たいし~!はる:ギャルやな(笑)。Elf大阪NSC38期生のお笑いコンビ。左・荒川1996年8月30日生まれ、大阪府出身。右・はる1996年6月16日生まれ、大阪府出身。今年、活動拠点を大阪から東京に移し、バラエティ番組を中心に活動中。※『anan』2022年6月29日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・野口由佳(ROI)取材、文・若山あや(by anan編集部)
2022年06月26日日本を代表するチェリスト長谷川陽子が、デビュー35年を迎えた記念演奏会を開催する(5月19日:東京文化会館小ホール)。この記念すべきコンサートのプログラムに選ばれたのは、ベートーヴェンの「チェロ・ソナタ」(全曲)だ。数あるチェロの名曲の中からこの作品を選んだ理由についての長谷川陽子の言葉がとても素敵だ。「今年は、私にとってデビュー35周年の年となる。この節目にベートーヴェンのソナタ全曲に臨みたいと考えた。ベートーヴェンの音楽の本質とは何だろう。コロナ禍のこの数年、ベートーヴェンが残した作品に触れながら考えを巡らせるのは、幸せな時間だ。この問いの答えはまだ出ていない。けれど、今現在の私が考えるベートーヴェンの本質は潔さ、迷いのない力強さ、誠実さ…この3つの要素を強く感じる。ふと思う。人間として、音楽家として、そのように生きてゆきたい。チェロ・ソナタ全曲に取り組むことでベートーヴェンへの憧れを、みなさまと共有したい。応援して下さるお客様と、支えてくれた周りの人たちへの感謝の気持ちとともに」共演者に、名手松本和将(ピアノ)を迎えたこの公演は、音楽家として1つの節目を迎えた長谷川陽子の決意の表れのようにも感じられる。新たな未来に向けた希望の調べに耳を傾けたい。●公演概要5月19日(木)東京文化会館小ホール「長谷川陽子 チェロ・リサイタル」 ●長谷川陽子Yoko Hasegawa (チェロ, Cello)色彩豊かな音色と音楽性を持ち合わせた、日本を代表するチェロ奏者の一人。2022 年デビュー35周年を迎える。1987年音楽之友社主催「フレッシュ・アーティスト・シリーズ」にてリサイタル・デビュー。1988 年小林研一郎指揮、日本フィ ルとの共演で協奏曲デビューした。その後、フィンランドのシベリウス・アカデミーに留学し、1992年首席で卒業後帰国。これまで、国内外の主要オーケストラとの共演、全国各地でのリサイタル、室内楽、朗読との共演などその活動は多岐に わたる。霧島国際音楽祭賞、ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクール特別賞、新日鉄フレッシュ・アーティスト賞、第9 回齋藤秀雄メモリアル基金賞等、受賞多数。後進の指導にもあたり、現在、桐朋学園大学音楽学部准教授を務めている。オフィシャルホームページ
2022年04月20日今年デビュー35周年を迎えたチェロ奏者・長谷川陽子。記念公演でベートーヴェンのチェロ・ソナタ全5曲を弾く[5月19日(木)東京文化会館 小ホール]。これまでどちらかというと避けてきたというベートーヴェン。「楽譜のあちこちに、暗号のように、いわば〝ベートーヴェン・コード〟が埋め込まれているのですけど、それを読み解く面白さがようやくわかってきました。それを理解したうえで弾くと、やはり作品がものすごく生き生きしてくるんです。いろんな経験を積み重ねて、やっとベートーヴェンを弾く入り口にたどり着いたように感じています」2020年。ベートーヴェンの生誕250周年はコロナ禍と重なり、音楽家は人々の前で演奏する機会さえ奪われた。「チェロ・ケースを開くことさえない時間が続いたのはショックでした。そんな中で、やっぱり自分には音楽しかないのだと再確認させてくれたのがベートーヴェン。彼の意思の強さ、メッセージの深さ、そして人類愛。知識や情報としては知っていたことを、その作品から自発的に感じることができたのです。あの時期、たぶん自分の力だけでは這い上がることができなかった。ベートーヴェンが引っ張り上げてくれました」共演のピアノは松本和将(かずまさ)。新しい扉を開けてくれる、と信頼を寄せる。「音があたたかくてどこにも力が入っていない。飄々としていて、でもどんな球を投げてもうまくキャッチしてくれる。それがすごく魅力的です。音楽性は私と正反対かもしれないのですが、それがかえって互いの長所を引き立てあうのだなあと実感しています」高校1年生で日本音楽コンクール第2位入賞。2年後の1987年にデビュー・リサイタルを開いた。「ずっと手ほどきを受けた井上頼豊先生は、音楽をゼロから作る力を身につけなさいと、レコードで聴くような有名曲はあまり弾かせませんでした。真似をしてしまわないように。ところがデビューしてお仕事で弾かせていただくのは有名な曲ばかり。刺激的でした。憧れだった曲を次々に弾けて、とにかく楽しかったという記憶しかありません」弾くのが楽しい。彼女はそのピュアな感覚をずっと変わらず持ち続けている人だと思う。ナチュラルな音楽家だ。ベートーヴェンはリサイタルに合わせてCDもリリース。充実した録音ができたと手応えを語る。経験を重ねて初めて正面から向き合ったベートーヴェン。ライヴもCDも、名演奏・名盤の予感が漂う。(取材・文:宮本明)
2022年03月02日上白石萌歌が主人公を吹き替える映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』。この度、新たに日本語吹き替え版声優として、高山みなみ、朴ロ美、木内秀信、日笠陽子の参加が明らかになった。4名の豪華声優陣が演じるのは、主人公フィービーを取り巻くキャラクターたち。江戸川コナン、鬼太郎、ムーミントロールなどの声でお馴染みの高山さんが、フィービーの唯一の友達となり、共にゴーストたちに立ち向かう仲間ポッドキャスト。舞台「千と千尋の神隠し」の上演を控える朴さんが、フィービーと兄トレヴァーの母親であり、初代ゴーストバスターズの一員イゴン・スペングラー博士の娘・キャリー。フィービーが通う学校の教師グルーバーソンは、『アントマン』や『思いやりのススメ』など数々の作品でポール・ラッドの声を担当してきた木内さん。フィービーとトレヴァー、ポッドキャストと共に<新生ゴーストバスターズ>の一員となるラッキーを、「けいおん!」「はたらく細胞BLACK」の日笠さんが務める。科学オタクのフィービーと意気投合する重要なキャラクターを演じた高山さんは「『彼が出て来ると、ちょっと和む…』音響監督と相談しながら、ポッドキャストくんの雰囲気を作りました。不可思議なことが大好きで好奇心旺盛。背伸びしつつも、フィービーちゃんの良い相棒なのだと思います」とポッドキャストの魅力を語り、『ゴーストバスターズ』2016年版のホルツマン役でも声優を務めた朴さんは「観終わったあと、とても洗われた気持ちになり、気がつくと温かな涙が頬をつたっていました。初代ゴーストバスターズ監督の息子ジェイソン・ライトマンが今回監督したこともあるのか、まさに『家族の物語』だと思いました」と作品の感想を語る。フィービーとポッドキャストに初代ゴーストバスターズの存在を教える物語のキーマンを演じた木内さんは「演出も時代の変化も感じつつ懐かしい部分もあり思わずニヤけてしまいます。もちろん前作品を知らなくてもお楽しみいただける作品になっています」とメッセージ。シリーズファンだったという日笠さんも「まさか自分が子供の頃見ていたゴーストバスターズの世界に関われる日がくるとは思っていなかったので非常に嬉しいです。当時見ていた方は思わずホロッと涙してしまう胸が熱くなるような展開ですし、親から子へ、子からまた子へ...、今に繋がっていて、さらにきっとこれからも繋がっていくのだと思わせてくれる希望の物語です」とコメントしている。『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は2月4日(金)より全国にて公開。※朴ロ美の「ロ」は、正しくは「王偏に路」(cinemacafe.net)■関連作品:ゴーストバスターズ/アフターライフ 2022年2月4日より全国にて公開
2022年01月18日南野陽子が、16年ぶりの新曲「空を見上げて」「大切な人」を含むベストアルバム『Four Seasons NANNO Selection』を本日12月8日にリリースした。1980年代にアイドルとして活動し、現在は女優としてドラマや舞台で活躍している南野。今作は四季をテーマに本人が選曲した、季節感に溢れた南野の新たな魅力を引き出した作品で、ジャケットや歌詞ブックレットにも南野のビジュアルが満載となっている。また待望の新曲「空を見上げて」「大切な人」は、南野との信頼関係も強い日本歌謡界の巨匠・萩田光雄がサウンドプロデュースを手がけている。また『Four Seasons NANNO Selection』発売にあたり、南野本人からのコメントが届いている。■南野陽子 コメント詞や音から季節や物語を感じていただけるように、色彩感豊かにお気に入り曲を36曲、集めてみました。当時の私の楽曲を知らなくても楽しんでいただける内容だと思います。皆さまに青春時代のその頃、その刻を懐かしんでいただきたいです。そして、南野陽子ワールドには欠かせない萩田光雄さんに、久々の新曲2曲をプロデュースして頂きました!こちらもぜひ聴いて下さい。<リリース情報>南野陽子 ベストアルバム『Four Seasons NANNO Selection』2021年12月8日(水) リリース価格:3,600円(税込)南野陽子『Four Seasons NANNO Selection』初回仕様(三方背スリーブケース)南野陽子『Four Seasons NANNO Selection』ジャケット※CD2枚組 / 34曲収録 / 高品質Blu-spec CD2規格※初回仕様は、CDケース本体のジャケット写真とは違うビジュアルの三方背スリーブケースに収納※南野陽子セルフライナー付『Four Seasons NANNO Selection』特設サイト:
2021年12月08日8月19日、新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなった千葉真一さん(享年82)。本誌に見せていた野際陽子さん(享年81)との日々を本誌秘蔵写真で振り返るーー。60年を超える芸能キャリアでも、常にマスコミをにぎわせてきた千葉さん。その中でも本誌の取材がとりわけ多かったのは、野際さんとの夫婦生活だった。東映アクションドラマ『キイハンター』での共演がきっかけで、’73年に結婚した2人。日の出とともにエーゲ海の船のうえであげたという結婚式の思い出とともに、1カ月余りの旅行から帰国すると、「指輪とヒゲがお土産なのよ!」と報告してくれた。その後、のちに女優となる真瀬樹里(46)が生まれ、おしどり夫婦として知られたが、SONNY CHIBAとしてハリウッドでの活動を本格化したい千葉の思いによって離婚。2人そろって記者会見を行った。野際さんは’17年に死去。千葉と同じく、晩年まで精力的に活動していた。天国で再会し、残した家族や俳優仲間たちをいつまでも見守ってくれるだろう。
2021年08月27日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。社会を見つめるヒントをたくさんくれた、田嶋陽子さんの登場も、今回がラスト。第4回は、これからの未来の日本について、語ります。男も女も、互いにラクになれる方法を見つけよう。高度経済成長期、日本経済は右肩上がりでしたが、それは家庭に専業主婦という“無料で家事をしてくれる人”を抱え込むことで、男性が長時間働けた結果のこと。その一面、男は過剰な残業に苦しみ、女は家事を押し付けられて自活できなかった。現在、日本の経済は残念ながら下降線をたどっており、男だけが働き、男だけがトップにいるという既存の社会構造は、限界が来ています。確かに、出産は女にしかできないことだけれど、あとは男女ではなく人間としての個性の問題。お互いに参画し、お互いの重なり合わない部分を補え合えば、世界は1+1=2ではなく、何層倍も豊かになるはず。女性もフルタイムで働けば、男性の負担も減る。みんなで5時に仕事を切り上げ、家族で食事を作って一緒に食べられる。子育て支援事業を充実させれば、経済も回り、子供を産みたい人が増える。それが本当の意味での豊かな社会だと思います。イヤになっても、投げ出さず向き合うことが大事。イギリスに留学していたとき、毎朝ホストファミリー親子が政治の話をしていたの。当時のサッチャー首相に対して「こんなことをしていた」とか「あれは良くない」とか、意見を交わす。イギリス人にとって、政治はごく身近なものなんです。一方、日本では政治が“自分とは関係ない人がやるもの”になっている。でもコロナ禍でわかったでしょ?政治は自分の命に直結しているものなんです。良い社会にするために若い女性がまず何をするべきか?大事なのは、みんなが自分の責任で、自分の人生をしっかり生きることです。そうしたら、何が自分の邪魔をしているのか、何を変えるとラクになれるか、どんな国になったら生きやすいのか、少しずつわかってくるのでは?古い制度や法律が自分たちの足を引っ張っていたら、異議を唱えて変えていく努力をする。ちゃんと自分と社会と国と向き合って、生きていく。その気持ちがあるだけで、世界は確実に変わります。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。‘90 年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年7月7日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年07月03日人生の先輩的女性をお招きし、お話を聞く「乙女談義」。今月のゲストは、英文学・女性学研究者の田嶋陽子さんです。第2回の今日は、ご自身が最初に“理不尽さ”を感じた経験と、そこから得た教訓を伺います。“世の中は理不尽”、初めてそう思ったのは…。私が生まれた年の12月に太平洋戦争が始まりました。その後私は新潟の母の実家に疎開。当時は人がいっぱい死んであちこちでお葬式があったから、ある日私は従姉妹と“お葬式ごっこ”をして遊んでいたわけ。祖母の腰巻き…って、当時の女の人にとっての下着をお坊さんの袈裟に見立てて肩から斜めに掛けて、お茶碗をチンチン叩きながら村中を練り歩いた。そうしたら祖母にものすごく怒られて!で、文字通り、手にお灸を据えられたの。私は、悪い子として怒られたんだから…と熱くても我慢していたんだけど、なんと従姉妹はモグサを払いのけて逃げたの。びっくり!でも祖母は「(従姉妹は)すばしっこくていい子」と褒め、「それに比べて陽子はのろま」と…。なぜ素直に叱られた私ではなく、それを拒否し、逃げた従姉妹が褒められるのか。それが、私が人生で“理不尽”を感じた一番最初の記憶。それを長年考え咀嚼した結果、一つの結論にたどり着きました。その、幼い頃の経験をしゃぶり尽くした結果出てきた結論、それは、抑圧関係からは逃げていい、ということ。逃げるって、卑怯?それは互いの力関係が同じなら、逃げるのは卑怯かもしれない。でも例えば最初から格差があったり、こちらがきちんと扱われていない、そういった“対等ではない相手”からは、弱い立場の者は逃げていいんです。それは全然悪いことではない。私自身も、小さい頃はそういった理不尽から逃げられなかったけれど、大人になって職を得て、自分の人生を作れるようになり、やっと逃げられた。でも、女の人は逃げないですよね。というか逃げられないんです。それはなぜかというと、逃げた先で生きる術を持っていないから。自活ができなければ、結局は痛めつけられるまま、家庭や職場にいるしかない。だからこそ、自分の食い扶持を自分で稼ぐくらいの力を、女の人も持ってほしいと私は思います。いつでも逃げられるよう、力をつけましょう。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月23日号より。写真・小川朋央イラスト・菜々子(by anan編集部)
2021年06月19日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、ジェンダー問題が課題である今の日本で、再び注目が集まっている、田嶋陽子先生。第1回はフェミニズムについてお聞きしました。“女”から解き放たれたら、人生はもっと広がる。大化の改新以降、女性の社会的地位は下がり続け、女の人は、“一人前の人間”として扱われたことはほぼありませんでした。江戸時代までは、極端な言い方ですが、“子産みの道具”。明治になると“良妻賢母”であれと言われたものの、それも妻や母という“役割”であって、“私という人間”の存在が認められたわけではなかった。ずっと役割の中だけで生きさせられてきた女の人たちが、人間として生きる権利を取り戻そうとする動き、それがフェミニズム。女も、男と同じ人間である。たったそれだけ、簡単なことなんです。女だからこうしろ、女だからそんなことするな。私が若かった頃に比べたら、女らしさの呪縛はかなり減りましたが、まだ今の日本の女性も、それを押し付けられている。でもその決めつけから解き放たれ、“人として”物事を考え、決められるような世の中になったら、人生はものすごく広がる。それを若い皆さんに知ってもらいたい。働き稼ぎ、家を持つ。それの何が悪い!(笑)私が通った女子大は、仕事を持ち自己実現をし、人や社会に尽くすことを教えてくれた学校。でも’60年代初頭、私と一緒に卒業した人たちは、ほとんどが就職することなく、あるいは短期間だけ働きお嫁に行きました。ただ、今の女性たちは、学校を出たら働いて、稼いで、そのお金で生きている。私からすると、それだけでも大きな変化。お金を稼ぐことは、おのれの足で立つこと。つまり、自由に好きに、自分の人生を生きる力なんですよ。お給料をもらってまず私は家の頭金を貯め始め、35歳で家を買ったの。誰にもとがめられず、自分らしくいられる場所があるっていい。しかも追い出される心配ないから、恋愛がイヤになったり、結婚に行き詰まったら躊躇なくやめられる(笑)。えっ?!今でも独身女性が家を買うことにウダウダ言う人がいるの?信じられない!カタツムリだって家を持ってるでしょ?働いてるなら、家買っちゃいなさい。あとがラクよ、おすすめ。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月16日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年06月13日広瀬すず、櫻井翔、江口洋介らが出演する現在放送中のドラマ「ネメシス」に南野陽子の出演が決定した。本作は、広瀬さん演じる天才助手・美神アンナと、櫻井さん演じるポンコツ探偵・風真尚希の凸凹バディが、探偵事務所ネメシスに舞い込む難事件を次々と解決していくミステリードラマ。第5話まで放送された本作。アンナの父・美神始(仲村トオル)失踪の謎、20年前の事件の真相に近づいていくネメシスだが、黒幕まであと一歩と迫る中、大きな問題が立ち塞がる。そこで、風真のかつての師匠である怪しげなマジシャンの力を借りることになるのだが、そんな元凄腕詐欺師にして現在はマジシャンという異色な経歴を持つ美しきコンフィデンスマン・緋邑晶を南野さんが演じる。中華街を根城とする緋邑は、人を欺くのはお手のもの。風真をポンコツ扱い、アンナをお嬢とあしらう緋邑がチームネメシスを救う…?南野さんは「マジックを実際にするシーンもあり、カードや角砂糖、花札を使ったものが出てくるんですけど、私はあまり器用な方ではないので、おうちでとりあえず100回は練習しようと気合いを入れましたね」と語り、「7話から見始めてもまだまだ間に合うので『ネメシス』をたくさんの方に楽しんでもらえたら嬉しいです。これからの展開を見逃さないでください!」とメッセージを寄せている。また、緋邑が登場する7話以降には、彼女だけではなくスピード狂の医者・上原黄以子(大島優子)のドライビングテクニックや、道具屋・星(上田竜也)の秘密道具、天才的頭脳を持つアンナの親友・四葉朋美(橋本環奈)のひらめき、AI開発者の姫川烝位(奥平大兼)の捜査力に、アクロバティックな料理人・リュウ楊一(加藤諒)のアクションも大活躍。さらに、7話のラストで驚愕の真実が。これまでの物語の全てが伏線になっており、探偵事務所ネメシスが追う事件の真相が明かされていく。「ネメシス」は毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送中。(cinemacafe.net)
2021年05月10日フィギュアスケートの2006年トリノ五輪金メダリスト・荒川静香が、29日から配信開始するauスマートパスプレミアムオリジナル映像コンテンツ「au5G × Figure Skating」に出演する。「au5G × Figure Skating」は、荒川によるフィギュアスケートのパフォーマンス動画コンテンツ。視聴者は、4画面の複数アングルで同時に視聴可能な「マルチアングル動画プレイヤー」を使い、自由にアングルを変えながら観賞することができる。収録現場には、リンクを囲むように設置された固定カメラに加え、クレーンやドローンのほか、最新の撮影機材を用いてあらゆる角度から演技を撮影。フィギュアスケートの新たな映像体験を提供する。以下、荒川のコメント。──今回の撮影を終えた感想をお聞かせください。見る方がマルチアングルで楽しんでいただける映像ですので、フィギュアスケートの魅力を存分に伝えられるように滑りました。人前で滑るのは久しぶりでしたが、新しい試みでもあるので、とてもうれしかったです。──収録された演技プログラムのこだわりや注目ポイントを教えてください。今回は、切なさやスケートの儚い部分を表現してお見せしたいという気持ちがありました。その中で、倉木麻衣さんの「さくら さくら…」という曲がイメージとマッチすると思いましたので選ばせていただきました。ピンクを基調とした衣装も、今の季節に合わせながら、儚さを表現するポイントになっているかと思います。見どころについては、私が得意とするイナバウアー、スパイラルを中心とした構成になりますが、途中で音楽の情景がパッと変わるところがあり、その瞬間に止まって目線をあわせるなど、演技に緩急もつけています。さまざまな部分で見どころはあると思いますので、一つに絞らず、いろんな視点で見ていただければうれしいです。──以前に比べれば、フィギュアスケート中継もかなり進化しています。今後視聴者によりわかりやすく見てもらうためには、どのようなことを期待されますか?フィギュアスケートの見どころのひとつであるスピード感は、少し引いた画角がすごくわかりやすい。一方で、寄りの画角で選手の表情をじっくり見たいという方も多いと思います。見る人によって注目するポイントも違ってきますので、今回撮影したマルチアングルのように、視聴者に寄り添った映像を届けることが、今後のフィギュアスケート中継には必要なのではないでしょうか。──現在はプロフィギュアスケーターとしても活躍されていますが、競技者時代から変わった点はありますか?自分を主体に頑張って演技を見せるのが競技者だと思います。しかしプロとしてアイスショーで滑らせていただくようになった今は、見てくださる方に楽しんでいただけるスケートをすごく心がけています。そういう点において、自分自身のスケートスタイルも変わった部分もありますし、まだまだ上手くなりたいという気持ちは常に持っています。そう考えると、自分のスケートに満足したり納得したりする部分が大きかったら、すでにスケートは辞めていたのかなとも思います。でもなかなか満足させてくれない難しさがあるのがフィギュアスケートなんです。そこが魅力でもあります。ですから今は、納得のいくスケートとどう向き合っていくかということを感じながら滑っています。──まだプロスケーターとしても成長過程にあると思いますが、将来的に指導者をやってみたいという気持ちはありますか?指導者にはすごく興味はありますし、自分が培ってきた技術を次の世代に伝えたいとは思っています。しかし、指導者なるというのは、スケートリンクに所属をして、一人の選手の人生を抱えるということになります。そういう点からみても、コーチとしてリンクに立つというときには、相当な覚悟が必要だと思います。私の現状を考えると、子育てもあり、プロとしての活動もありと、定住して教えられる環境にはありませんので、もう少し先のことになるかと思います。──最後に、今後の日本フィギュアスケート界発展のために、どのような役割を担いたいと考えていますでしょうか。スケート連盟の副会長という立場でもありますので、選手が世界で活動しやすい環境をサポートすることが一番だと思います。そのためにも、選手とのコミュニケーションをとって進めていくことを大切にしていきたいです。また、スケートの普及活動にも、力を入れていきたいと思います。たくさんの世代の人に幅広くスケートを楽しめるような環境を整えられればということは常に考えていきたいです。
2021年03月29日「呪怨」シリーズ最新作でシリーズ初のドラマ化となるNetflixオリジナルシリーズ「呪怨:呪いの家」から、主演・荒川良々が“呪いの家”に足を踏み入れる本編映像が初公開。場面写真も到着した。1988年、心霊研究家の小田島はオカルト番組で共演した新人タレント、はるかが経験した怪現象に興味を引かれる。同じ頃、あるトラブルによって転校を余儀なくされた女子高生の聖美は級友たちに誘われ、“猫屋敷”と呼ばれる空き家を肝試し気分で訪れることに。6年後、ソーシャルワーカーの有安は虐待されている子どもを救おうと、必死の行動を起こす。全く接点のなかった彼らは一軒の家を中心に引き寄せられていく――。到着した映像では、次々と連鎖していく不穏な事件の数々が、とある一軒の家に端を発していることを突き止めた心霊研究家・小田島(荒川さん)が、恐怖の元凶ともいえるある家に足を踏み入れるシーンが映し出される。静かに見て回る小田島と共に、ギシギシと鳴る床、忌まわしい染みのついた階段、生々しい血の跡…と不気味な家の様子が伺える。さらに、この家で起きた凄惨な事件の捜査を進める刑事から「部下たちに、この家が夢にでてくるってやつがいるんですよ」と語りかけられ、次の瞬間、何かが割れる音がして映像は終了してしまう。さらに場面写真では、“呪いの家”の内部が写し出され、薄暗く忌まわしい雰囲気が漂っていることが分かる。また、小田島が何かを見て凍り付くシーンも切り取られている。Netflixオリジナルシリーズ「呪怨:呪いの家」は7月3日(金)より全世界配信予定(全6話)。(cinemacafe.net)
2020年06月23日2020年夏からNetflixで配信されるオリジナルシリーズ『呪怨:呪いの家』に、荒川良々と黒島結菜が出演することが決定した。2000年にビデオ版が発売されてから、20年もの間続いてきた大人気ホラーシリーズ『呪怨』。近年では、海外でもハリウッドリメイク版『THE JUON/呪怨』や『呪怨 パンデミック』が公開され、全米興行収入1位を獲得。2015年には、『呪怨 ーザ・ファイナルー』で最終章を迎え、話題となった。そんな中、昨年初のドラマ化が発表され、Netflixで配信されることが決定。主演キャストが注目されていた。荒川良々が演じるのは、心霊研究家の主人公・小田島泰男。黒島結菜演じる新人タレントの本庄はるかに相談を受け、夜中に聞こえる足音について調査する。そこから恐怖の物語が始まる。柄本時生や井之脇海、倉科カナなど、豪華な俳優陣たちも出演し、呪いの連鎖に巻き込まれていく。なお、監督は2018年の映画『きみの鳥はうたえる』で数々の映画賞を受賞した三宅唱が務める。また、荒川、黒島、三宅監督、一瀬隆重プロデューサー、坂本和隆エグゼクティブ・プロデューサーより、下記のコメントが寄せられている。●荒川良々実は中学1年の時にコックリさんが流行っててその時にシャープペンシルの中にコックリさんに入ってもらい中間テストを解いてもらおうと企んでた矢先に隣りのクラスの女子数人がコックリさんに取り憑かれるという事件が起き、シャープペンシルのキャップを速攻で外し「ごめんなさい!ごめんなさい!お帰り下さい!」と教室の窓を開けコックリさんを放ちました。今思えばこの体験がこの呪怨という作品に出演するキッカケに繋がったと勝手に思ってます。現場では、本読みリハーサルの時に三宅監督から細かく演出していただきました。いつも自分が出演している映像作品とは違い笑いの要素が1つもありません!そうです!ホラーです!呪怨です!果たしてどんな作品になってるのか自分自身が楽しみでなりません。ホラー作品ですから部屋を薄暗くして独りで観てもらい、一緒に呪怨の世界観を体感してもらいたいですね。●黒島結菜『呪怨 -終わりの始まり-』は、私が初めて役名をいただいた大事な作品だったので、また呪怨シリーズに参加できることはとても嬉しかったです。今回は人や時間が複雑に絡み合っていて、これは丁寧にやらなければいけないなという緊張も感じましたが、私の演じるはるかがすごく自分好みの子だったので、早く現場に入りたいという気持ちが強かったです。現場ではお芝居のリアルさはもちろん、ひとつのカットでも様々なパターンを撮影し、色々な気持ちと向き合うことが多くあって、面白かったです。特に三宅監督と「歩きながらのお芝居って良いよね」という話をしたことが印象に残ってます。ホラー作品は呼吸や目線で表現できることが多くあるので、細かいところのお芝居は気をつけました。現場ではOKでも編集で気付くところもあるので、アフレコの作業もとても大切だと感じました。また撮影中に、日本語だとこのセリフで意味は伝わるけど、翻訳されるとニュアンスが変わって本来の意味が伝わらなくなるから、しっかり伝わるセリフに変えよう。といったことがあり、この作品は世界にも向けられて作られているんだと実感しました。日本のホラーが好きな方はもちろん、初めてでも楽しめる作品になっていると思います。●三宅唱監督最初にシナリオを読んでいた最中の「怖いのに、手が勝手にページをめくっちゃう」現象が忘れられません。またそれ以上に、読み終えた瞬間の「あ、これは自分も呪われてしまったな」という感覚が忘れられません。もうとりかえしがつかない……。となれば、前のめりでやるしかありません。また、Jホラーを牽引してきた方たちと一緒に仕事ができるチャンスが訪れたことは大きな喜びであり、身が引き締まりました。初めてのホラー作品ですが例えて言うならば、凶悪な事件報道に携わることになったプロのリポーターのように、私情抜きで、冷静かつ正確に「現場の生々しさ」をお届けしようと努めました。また、荒川良々さん演じる主人公も、ホラーというエンターテイメント作品に携わる上でのモデルになりました。荒川さんがどこか一点をじっとみつめはじめる……ただそれだけで部屋の空気がじわじわと変化します。次の瞬間なにが起きてもおかしくない。一瞬たりとも彼の一挙手一投足から目を離さないでください。荒川さんが世界中で人気者になることを予感しています。そして黒島さんの凛とした芯の強さ、芯のしなやかさがこの作品に確かなリアリティーをもたらせてくれました。この作品世界の最深部へと足を進めるにあたって、僕だけでなく多くの人にとって、最後の最後まで彼女の存在が大きな支えになると思います。毎朝撮影に向かう際、地球上のいろんな街のありとあらゆるタイプの人が恐れ慄く姿を想像していました。ある朝は地球の裏側の暇を持て余したカップル、ある朝はアジアの働き詰めの会社員、どこかの映画好き、どこかの不良、などなど。ある日、アリアナ・グランデが友人と『呪怨』シリーズのどれかを観て大騒ぎしたという類のニュースを読みました。ぜひ、アリアナさんはじめ世界中の多くの方に最後まで楽しんでサバイブしてほしいと思います。●一瀬隆重(共同脚本、プロデューサー)呪いの家が長い時間の中でいろんな恐怖を産み出し拡散させていくという、一本の映画では描けない物語をドラマシリーズで描きたいという思いは以前からありました。ただ、日本のテレビでは規制が多すぎてできなかったんですね。過去にテレビでホラーを作ったときも、やっていくうちに「あんまり怖くしないでくださいね」とか言われたりして。だから、Netflixから『呪怨』のドラマシリーズをやりませんか?と声をかけていただいたとき「ぜひやりたい!」と即答したんです。今回は実話感を大切にしたかったので、人間ドラマの演出に優れた監督を起用しようと考えました。『きみの鳥はうたえる』が近年の日本映画の中でずば抜けて素晴らしかったので打診してもらったところ、挑戦したいと言ってもらえました。作品を観てもらえばわかりますが、完璧なチョイスだったと思います。主人公の小田島は、すごく難しい役です。誰が演じればリアリティを損なわず、しかも主役というスター性を出せるのか。ポンッと頭に浮かんだのが、荒川さんでした。黒島さんは『呪怨 -終わりの始まり-』に出てもらったんですが、演技がナチュラルだったし、凜としたところがとても良かったんです。その後、たくさんの映画やドラマで活躍されてますが、『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(NHK)の彼女の演技が素晴らしかったので、はるか役は黒島さんしかいない!と確信しました。これまでの『呪怨』との共通点は、呪いが一軒の家に端を発していること、そして、半端なく怖いところでしょう。細かい共通点は全編に散りばめていますが、それは作品を観て見つけてください。新しい点は、『呪怨』のベースになった実際にあった出来事を描いていること。これって、言わば日本の恐怖の歴史なんです。そして、実際にあったことだからこそ、マジで怖いんです。呪いの家は世界中のどこにでも、目立たずひっそりとあります。あなたの街にもあるかもしれない。隣の家がそうかもしれない。いや、あなたの家がそうなのかも。そんなことを楽しんでもらえればと思います。ホラーを作るときに大切にしていることは「恐怖がどれだけ持続するか」です。作品を観た後、シャワーを浴びているときやベッドに入ったときに恐怖が蘇ってくる。そんな恐怖を存分に楽しんでもらえるシリーズなので、今まで日本のホラーが公開されたことのなかったエリアの人にも楽しんでもらえたらとってもハッピーです。●坂本和隆(エグゼクティブ・プロデューサー/Netflix コンテンツ・アクイジション部門 ディレクター)ジャパニーズホラーの代名詞とも言える『呪怨』は、世界においても沢山のファンがいる知名度の高いホラー作品のひとつです。今回は『呪怨』の原点に立ち返ったことで、一本の映画では語りきることのできない恐怖の歴史を、『呪怨』初となるドラマシリーズとして、世界の方に楽しんで頂きたいです。Netflixオリジナルシリーズ『呪怨:呪いの家』(全6話)2020年夏、Netflixにて全世界配信予定
2020年04月13日日本を代表するチェリスト・長谷川陽子が2020年、精力的に新たな試みにチャレンジする。2月21日(金)に東京オペラシティコンサートホールにて、バンドネオン奏者の三浦一馬、ギタリストの大萩康司とのトリオによる「情熱と哀愁のリベルタンゴ」を開催。それに先立つ1月10日(金)には、同会場のホワイエにて0歳児を育児中の保護者を対象にしたコンサート「0歳児とおでかけ応援プロジェクト」を実施する。【チケット情報はこちら】「情熱と哀愁のリベルタンゴ」は、ピアソラの「リベルタンゴ」、ハチャトゥリアンの「剣の舞」をはじめ「踊りや歌に関する曲を選んだ」と“情熱”を前面に出した曲目になっており「私自身の気質としてもラテンの血わき肉おどるようなノリがあるので(笑)、熱いコンサートになります!」と力強く語る長谷川。三浦、大萩それぞれとの共演経験はあるが、3人が揃うのは初めて。「バンドネオンの特徴は、情感に訴える哀愁を帯びた音色。タンゴのイメージが強いけど、実はオルガンの要素が強いんです。この分厚く奥行きのある音に対し、チェロがどう舞い踊れるのか? 非常にスリリングです」と三浦のバンドネオンとの共演への期待を膨らませる。一方、ギターについては「数年前に福田進一さんとデュオCDを作って以来、ギターに魅了されました。ギターは弓で弾くチェロと違って、弾いた瞬間から音が消えていく儚さと美しさがある」とその魅力を熱く語り「それぞれの楽器によって私もチェロの弾き方、音の立ち上がりを変えていきます。信頼する2人との共演ですが、私にとっても挑戦になると思います!」と未知なるチャレンジへの意気込みを口にする。「0歳児と――」は、授乳やオムツ交換、ベビーカーでの移動などの苦労を懸念し、外出を躊躇してしまいがちな育児中の保護者に本格クラシックを楽しんでもらえるよう、2000円のチケット1枚で“0歳児”と保護者の大人2名が入場できる。託児室に預けるのではなく赤ちゃんと同じ空間でコンサートを楽しめる企画だ。自身も子育て経験があり「子どもが0歳の時はテーブルにマットを敷いて寝かせて練習していた」という長谷川。家族や周囲のサポートを受けながら演奏会も行なっていたと明かし、恩返しの思いも込めて参加を快諾したという。曲目はバッハの無伴奏チェロ組曲、武満徹の「翼」などで、あくまでも大人向けのクラシック演奏会となっており「赤ちゃんを育てていても、時に自分の時間を楽しんでいいし、明日への糧になれば。子育てを“希望”にしたい」と意気込みを口にした。チケットは両公演とも発売中。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年12月06日話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今週は、自然あふれる埼玉・秩父の荒川渓谷に今年初お目見えした施設がスリル満点と聞いて、友人と行ってきました。■「秩父ジオグラビティパーク」埼玉県秩父市荒川贄川730-4荒川に架かる長さ約100メートル、幅65センチのつり橋を、行きは歩いて渡り、帰りはワイヤにつり下がって急スピードで戻ってくるという重力系アクティビティです。15歳以上、身長140センチ以上の健康な人であることが条件で、書類にサインし、ハーネス(命綱)を装着。施設内に入るときは、特殊な安全カラビナで常にワイヤとつながっているので安心ですが、橋の板と板の幅が思いのほか広くて、下が丸見え!友人は余裕でスタスタ歩きますが、記者は足が震えて、一歩一歩へっぴり腰で進みます。後続の人が来ると橋が揺れるので、かなり怖い……。途中、わざと割れた板もあってドキドキ。でも橋の真ん中からの眺めは最高で、天空を歩いている気分に。15分かかってなんとか渡り切りました。帰りは、『キャニオンフライ』という名のジップラインで人間ロープウエーになって時速30キロの速さで、1人で滑走します。こちらは怖くてもたった20秒ほどで到着。挑戦をやり切った自分を褒めてあげたい気分になりました。「ゆくゆくはキャニオンバンジーなどもオープンします」と、サイトマネージャーの小井土悠さん。恐怖倍増のキャニオンスイング(渓谷特大ブランコ)にも挑戦してみたいと感じた記者でした。
2019年08月18日「南野さんがついに離婚します。周囲にも、その意思を漏らしているそうです」(知人)3月3日、8回目の結婚記念日を迎えた南野陽子(51)。その直前、2月28日発売の『週刊文春』で夫・A氏(47)の金銭トラブルが報じられた。記事によるとA氏が事務長を務める東京・銀座のクリニックで、1億8千万円の使途不明金が発覚。お金の管理はA氏が任されていたが、開業から3カ月で支払い督促の通知が次々と届くように。クリニック側はA氏を業務上横領で刑事告訴し、民事でも損害賠償請求を起こす予定だという。さらに衝撃は、これだけではなかった。A氏の荷物から、南野の実父に宛てた金融会社からの督促状や医療費の支払い督促状などが見つかったというのだ。「南野さんのお父さんは、箱根の有料老人ホームに入所しています。毎月の費用はお父さんの専用口座から引落とされるようになっていて、彼女は入金のため十分なお金も用意していました。しかし口座はカラで、元となるお金も消えていたのです。口座や入金の管理していたのは、夫であるAさん。支払い督促状が来ていることを今回の件で初めて知った南野さんは、施設に問い合わせました。すると実際に半年分も支払いが滞っていたとわかったそうです。彼女はあわてて100万円以上を振り込んだと聞きました」(前出・知人)11年3月3日にA氏と結婚した南野。しかし直後から金銭トラブルの噂が絶えなかった。にもかかわらず夫婦関係を続けてきた南野。理由は、実父(82)との関係があったからだ。「南野さんが仕事で遠くに行かなければならないとき、A氏がお父さんを献身的にサポートしてくれていたそうです。老人ホームに2人でお見舞いに行ったことも、一度や二度ではありません。A氏は、彼女の前ではいつも“よき夫”であり続けたのです」(前出・知人)もともと普通のサラリーマンだった南野の父は、派手なことを嫌う人だった。そのため85年に芸能界デビューした当初は、猛反対。89年に南野の個人事務所社長に就任したが、衝突も多かったという。しかしある出来事をきっかけに、2人の関係に変化が見え始めた。「兵庫県に住む南野さんのお母さんが、11年11月に脳出血と心内膜炎のため急逝したのです。死に目に会うことができなかった彼女はずっと『もっと親孝行していればよかった』と悔やんでいました。以降、お父さんの存在は彼女にとって何よりも大切なものに。『せめてお父さんだけでも幸せにしてあげたい!』と考えるようになったのです」(前出・知人)母の死後、南野は父を兵庫から箱根の老人ホームへと呼び寄せたという。13年には自宅をバリアフリー仕様に改装し、父との同居を決意したと報じられた。しかし予想以上に仕事が忙しくなったため、2年前から再び父を老人ホームへと移すことになった。「南野さんにとっては苦渋の決断でした。だからこそ『せめてホームでの生活はきちんとしてあげたい』と十分なお金を用意していたのです。そんななか、A氏は父の世話や管理を申し出たといいます。南野さんは『彼は病院経営にかかわっているので、安心して任せられる。プロにお願いしたほうが父にとってもいいはず』と言っていました」(前出・知人)だが皮肉にも、そうした“信頼”が事態の発覚を遅らせることとなってしまった。「これまでも周囲は『別れたほうがいい』と説得してきました。しかし南野さんは離れませんでした。すべては『あんなに父のサポートをしてくれる夫が、悪い人のはずがない』と考えがあったからでしょう。しかし、今度は違います。その大切な実父の介護費用が消えていたのですから。彼女のショックは、どれほどのものだったでしょうか」(前出・知人)本誌はA氏の携帯番号やメールに連絡を取ったが、返答はなし。A氏が持っていたという名刺の連絡先にもコンタクトを取ったが、担当者は「うちは関係ありません」と答えた。「南野さんはドラマ撮影のため京都にいましたが、夫と話し合いをするため東京に戻ってきました。すぐにでも離婚についての話し合いを進めるつもりのようです」(前出・知人)
2019年03月05日伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」を、山田孝之や佐藤健ら出演で映画化した『ハード・コア』。この度、ハロウィンにちなんだ荒川良々のシュールな場面写真と映像が公開された。連続テレビ小説「あまちゃん」、「重版出来!」「先に生まれただけの僕」、現在は「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」に出演中の個性派俳優の荒川さん。原作コミックは、「生きていく上でのバイブル」と語るほど大ファンだそうで、今回演じた主人公の権藤右近(山田さん)の友人・牛山役については、10年ほど前から「牛山役をやるとしたら自分しかない」と話しており、今回の出演に関して「まさか実現するとは思っていなかった」と語っていた。そんな荒川さん演じる牛山は、まるで原作からそのまま出てきたかのような、再現度の高いビジュアル、そして原作同様に台詞がほとんどないという難役を見事演じきった。そして今回、ハロウィン仮装のお手本になる(?)牛山のランジェリー姿を捉えた場面写真が到着!右近の家に忍び込み、右近が出来心で買ったというランジェリーをつける…という場面だ。また併せて解禁された映像では、ランジェリーを身につける牛山を見つける右近の姿が映り、“ハッピーハロウィン”という文字が出るシュールなシーンになっている。ハロウィンで盛り上がるこのシーズンにぴったりでクスッと笑える特別映像をお見逃しなく。『ハード・コア』は11月23日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ハード・コア 2018年11月23日より全国にて公開©2018「ハード・コア」製作委員会
2018年10月29日これまで数々の話題作を生み出してきた山田孝之と山下敦弘監督の盟友コンビが、キャストに佐藤健と荒川良々を加え、伝説的コミックを映画化した『ハード・コア』。この度、どこかおかしくて切ない予告編が公開となった。■ロボットが空を飛ぶ? 待望の本予告が到着この度解禁された予告映像では、山田さん演じる、世間に馴染めず純粋すぎる男・右近と、荒川さん演じる右近の唯一の友人・牛山のうだつの上がらない生活が映し出され、そこに佐藤さん演じる、右近の弟・左近が現れる。しかし偶然見つけた謎のロボットとの出会いによって、右近と牛山の生活は一変。左近が不審そうに見つめるロボットに「ロボオ」と名付けた右近は、ロボオと共に生活すると、左近もロボオの隠れた機能に気づくかのような描写も見て取れる。ロボオとの間に芽生えた友情をユーモアも交えながら描くと同時に、左近に殴りかかる右近の姿や、爆弾を持って「もう、後戻りできないところまで来てるんだよ」という意味深な台詞、そして警察に囲まれる右近、牛山。そんな2人をロボオが抱えて空へと飛び立つ姿など、物語の結末が全く読めない内容となっている。■ゴッチことアジカン後藤が主題歌を歌いあげる!さらに予告内では、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のボーカル、ギター、Gotchこと後藤正文が、トラックメーカーやプロデューサーとしても活動するベーシスト、Shingo Suzukiによるバンドプロジェクト「Ovall」の楽曲に参加した「なだらかな夜」を聴くことができる。この曲はコラボレーションと同時に、本作のための描きおろしとなっており、山下敦弘監督と山田孝之が作り出す世界観を、切なくも優しく彩ってくれる。平成の末期に満を持して公開となる、男たちの人生活劇をぜひスクリーンで確かめてみて。『ハード・コア』は11月23日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハード・コア 2018年11月23日より全国にて公開©2018「ハード・コア」製作委員会
2018年09月20日演歌歌手の山内惠介と女優の南野陽子が、2日に東京・明治座で行われた『山内惠介 東京・明治座初座長公演』公開舞台稽古に出席し、絶妙なコンビネーションを見せた。同公演は5日から15日まで、明治座で行われる。山内は63年にタイムスリップし、母親(南野)と結婚する前の父親と体が入れ替わってしまう役を演じる。作中には2人が抱き合うラブシーンもあるといい、南野は「お母さんの、子どもを抱くような感じ」と明かす。しかし山内が「抱き慣れてらっしゃるのかな」と感想を漏らすと、南野は山内の頭を軽く叩き、ツッコミを入れていた。また、南野が「まだ出会って数日ですが、10何年前から仲良しなくらい距離が近い。(山内の)良いところです。私は逆のタイプで"ツンケン"が得意」と明かすと、山内は「ツンデレですもんね。何かあったら(『スケバン刑事』のように)ヨーヨーを投げられるんじゃないかヒヤヒヤしてます」と話すなど、息の合った掛け合いを見せていた。
2018年08月03日2年前に上演され、大好評だったあの舞台が帰ってきた!皆川猿時さんと荒川良々さんという芸達者2人組が、次々とあぶない目に遭う、くだらなくもおもしろいこの舞台「さらば!あぶない刑事にヨロシク」。二人があぶない目に多々遭うので、それをゲラゲラ笑ってください。演出を手がける細川徹さんは、題材は本当にバカバカしいが、この二人との仕事は戦いに等しいと語ります。「二人は本当に芝居が上手い。例えば“あぶない”と一口に言っても、“ドーベルマンが迫ってくるあぶない”と、“銃口を向けられるそれ”は、異なる“あぶない”ですよね。そのニュアンスの違いを、コントにせずに、セリフの中にこまやかな感情を落として、芝居として出せるんですよ。そんな実力派の二人だからこそ僕も緊張感がありまして。稽古初日に台本を全部書き上げて持っていったんですが、演じてもらったら役者のおもしろさに負けてまして…。すぐに全部書き直しました(笑)」前回と比べ、あぶなさはより一層強くなっているそう。「この二人って、すごく強い人に見えるじゃないですか。肉体的に強そうだから、少々のあぶない目に遭ってもかわいそうに見えないんですよね。舞台上では、ひどい目に遭えば遭うほどおもしろくなる。だから『あぶない刑事にヨロシク』の世界観は、この二人じゃないと成立しないんです。本家の舘ひろしさんと柴田恭兵さんがスズメバチに2回も刺されたら、かわいそうじゃないですか……って、いや、意外とイケますね、カッコよくあぶない目に遭ってくれる気がしてきた(笑)。でもたぶん、村杉蝉之介さんは刺されたら死ぬと思うし、池津祥子さんは、刺されないように立ち回るタイプだと思います。皆川さんと荒川くんが、あぶない目に遭っても大丈夫に見えるのは、スターだからだってことにしておきましょう(笑)」今回も、前回好評だった、観客全員がクラッカーを鳴らして皆川さんを殺す、というような、観客参加型のタイミングも何回かあるそう。どんな“あぶない”が出てくるのか、お楽しみに~!3月16日(金)~4月1日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、早出明弘、本田ひでゆき(本田兄妹)、河原雅彦全席指定5800円(税込み)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)ほそかわ・とおる脚本家、演出家、映画監督。1971年生まれ、東京都出身。‘16年には映画『オケ老人!』を監督。映画、アニメ、ドラマ、ラジオなど、幅広く活躍中。※『anan』2018年3月21日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2018年03月14日山田涼介主演で世界中を魅了する荒川弘のコミックを実写映画化した『鋼の錬金術師』。この度、本作の第1弾入場者特典として、原作者・荒川氏が完成した映画に触発されて描き上げたという、実写版に続く7年ぶりの新作エピソード「鋼の錬金術師0(ゼロ)」が配布されることが分かった。荒川氏が描いたのは、主人公エドが国家錬金術師になった直後のストーリー。荒川氏は、「エドが国家錬金術師の資格を取ってすぐの話で、ここから映画に続く、って感じで描いてみました」とカバーコメントに寄せており、最年少で国家錬金術師となったエドが、身体を取り戻す旅に出る前の前日譚や、あのキャラクターの衝撃の姿も描かれるという。また、この兄弟の旅立ちの物語を含む特別コミックの内容は、本日発売の月刊「少年ガンガン」内でもさらに詳細な情報が明らかになっている。10月に行われた本作の完成報告会見で荒川氏は、「観た瞬間、『エドがいる!』って驚いて、冒頭からアクション全開で一気に世界観に引き込まれました。この物語を1本の映画にまとめるために大変苦労をされたと思いますが、原作への寄り添い方とずらし方が絶妙で原作ファンの皆さんにも『こう来たか!こう来たか!』って、全編飽きることなく、楽しんで頂けると思います」と絶賛のコメントを寄せていた。そんな荒川氏が映画に触発され描かれたアナザーストーリーを劇場でチェックしてみて。なお、今回の第1弾入場者特典は、公開日の12月1日(金)より配布スタート(※なくなり次第終了)。23日(土・祝)からは第2弾入場者特典として、この描き下ろしの表紙ビジュアルを使用した2018年ポスターカレンダーが配布される。『鋼の錬金術師』は12月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年11月10日今年6月13日に肺腺がんのためこの世を去った野際陽子さん(享年81)。彼女をしのぶ会が9月29日、都内の中華料理店でひっそりと行われていた。 「会は、人気昼ドラシリーズ『花嫁のれん』(フジテレビ系)で共演した羽田美智子さん(49)、山本圭さん(77)、吉田羊さん、矢田亜希子さん(38)が発起人となって開かれました。当日はドラマスタッフを中心に、70人ほどが参加していました」(テレビ局関係者) 開始時刻の18時を前に、羽田や山本、吉田、矢田らが続々と店内へ入っていく。輪のなかには、野際さんの長女・真瀬樹里(42)の姿もあった。 「『花嫁のれん』は10年11月にスタートし、11年、14年、15年と続きました。野際さんのがんが最初に発覚したのは14年。手術をしましたが、翌15年4月に再発しています。それでも最後まで休むことなく仕事を続けてきた彼女に、みんな感銘を受けていました。出演者やスタッフの絆は固く、真瀬さんも感動していました」(ドラマ関係者) 最初に山本が「またふっと戻ってくるんじゃないかと思う」と語ると、矢田も「途中から『花嫁のれん』のキャストとして加わったのに、優しく抱きしめて迎えてくれました。私の永遠の憧れの女優です」と挨拶。吉田は「初めてお会いしたとき、『吉田羊って変わった名前ね』と話しかけてくれました。ヒール役で悩んでいたときにアドバイスをくれて……」と語り、声を詰まらせる場面も。羽田は「野際さんがレディー・ガガの真似した写真を送ってきてくれた」と、ユーモアを大切にしていたという故人の意外な素顔も明かした。 その後も共演者や関係者の挨拶が続くなか、真瀬は次第に感極まっていたという。そして最後に、彼女はこんな言葉を語っていた。 「真瀬さんは『こんなにたくさんの人に愛されていたんだと実感しました。病気のことを内緒にしていたのは正しい判断だったのか、いまだにわかりません』と吐露。それでも『羽田さんはいっしょに闘病しているみたいに支えてくださって、母だけでなく私自身も励まされました』と感謝していました。そして『これからも母のことを思い出して話してください。皆様の心の中に母は生き続けます。私も生涯かけて母のような人間に近づけるように頑張ります』と締めると、会場から拍手が起きていました」(前出・ドラマ関係者) 会は20時に終了予定だったが、お開きになったのは1時間近く後だった。 「最後には、会場にいる全員で『良き思い出は心の宝』と野際さんの台詞を唱和。そして『野際さん、ありがとう』と言って締めくくりました。出演者の方々は名残り惜しそうに店を後にしていましたが、その後も羽田と真瀬は残って思い出話に花を咲かせていました」(前出・テレビ局関係者) みんなの思いは、きっと天国の野際さんにも届いたことだろう。
2017年09月30日女優で歌手・久我陽子(43)が、シンガー・ソングライターの山崎まさよし(45)書き下ろしによる新曲「月になる」で、約2年ぶりに音楽活動を再開する。10月11日発売のニューシングルには同曲のほか、久我が作詞に加わった「手をつなごう」も収録される。「闘りゃんせ」「春よ来い」「ひとり上手」に次ぐシングル。「月になる」は、10月スタートの真矢ミキ主演ドラマ『さくらの親子丼』(東海テレビ制作・フジテレビ系)の応援ソング、TBS系情報番組『ひるおび』の主題歌として10月から採用されることが決まっている。「山崎まさよしさんの持つ歌の世界観が好きで以前よりファンでした」という久我。「いつか山崎さんの曲を歌ってみたいとお願いしてみたところ、今回、書き下ろしの素敵な曲を提供いただくことが出来ました。実際にお会いし、じっくり私の想いなども伝えさせて頂き、山崎さんから頂いたのが『月になる』でした」と楽曲誕生の経緯を明かし、「切なく儚い…この曲の旋律に強く惹かれ、心を揺さぶられました。曲の持つ世界観を伝えることが出来たらと思いながら、心を込めてレコーディングに挑みました。表現者として、この曲の切なく儚い想いやこの詩の情景を、聴いて下さる皆様に思い描いて頂けるよう、歌い上げました」と同曲に込めた思いを語る。一方の、「手をつなごう」については、「この曲では、今回作詞にも挑戦しました。『月になる』とはまた違った曲調に仕上がっています。素直になれない気持ちは誰にでもあると思いますが、そんな気持ちから一歩前に進む心情を表現しました。20歳の頃に一度作詞にも挑戦させて頂いたのですが、そこから時間が経った40代の今、久しぶりに作詞にも挑戦したことで、歌への思い入れにも変化が生まれた気がしています。わがままな女心を貴方に理解して欲しい…『手をつなごう』はそんな曲です」とこれまでの歩みを振り返りながら作詞のテーマに触れる。「女優として、また歌手として、今はこれと決めつけずに広く興味を持って、作品ひとつひとつと向き合っていきたいと思っています。40代の女性として、また女優・歌手という表現者として、自分のやれることを、自然な流れの中でやっていけるよう、自分を磨いていきたいと思っています」と意欲を見せる久我。栗田秀一プロデューサーは、「山崎さんは、成就しない夢の儚さを、女優・久我陽子に投影した。久我陽子はプリミティブな歌唱の中に想いを重ね、僅か数テイクで録音し、まさに二人のコラボ作品ができた。今回制作に当たり、ウタの力と、曲の力を掛け合わせられた事は大きな達成感です」と語る。
2017年09月22日