別れたほうが幸せになれる……分かっているけれど、そんな苦しい恋愛を繰り返してしまう。恋愛依存に陥っていると、正しい判断ができないようになってしまいます。でも、それだけではありません。気づかないうちに、自分でダメ男を作り出し、自分自身がその辛い恋の状態へ導いていることもあるのです。一体どういうことなのでしょうか。今回は、繰り返してしまう辛い恋について解説していきましょう。重い女になってしまう・・・それが恋愛依存彼という存在に強い執着をもつ恋愛依存。時には周囲に噓をついたり、友達との縁を切ってまで彼との関係を続けていきたいとすがったりしてしまう。そういう女性は、いつもいつも同じように苦しい恋をしてしまう傾向があります。「今度こそ」と選んだ優しそうな男性も、気づけば悪い男に大変身!なんてこともあるんです。例えば、とても優しくて自分のことを思ってくれる……そう思ってつきあいはじめたのに、気づけばメールの回数が少なくなり、なんだか避けられてしまう……というように、彼女がいるのに合コンに出席したり、友達との遊びを優先してデートの予定をドタキャンしたりしはじめるのは、ひとつのサイン。「この子は何やっても俺についてくる」と甘え心が芽生えている状況です。男性は本能的に追いかけたい生き物。そのため、「何をしてもこの子は離れない」という安心感をもつと同時に、他の女性や興味に目が向いてしまい、大切にしなくなってしまいます。つまり、恋愛依存に陥っている女性は、「浮気する相手が悪い」「いつも私に借りてばかりでお金にだらしない人ね」と、今の辛い状況を相手のせいにして、悪く思いがちなのですが、その人自身がつくりあげていることもあるんですね。また、恋愛依存の女性は「私だったらこの人を変えられる」と、まるでお母さんのように振る舞うこともあります。けれども、その行動からして、相手を変えることはできません。相手を変えるのだったら自分を変えるのが先決というのが心理学の定説なのですが、「私は正しい。相手が悪い」と思い込んでいる状況では、自分を変えるつもりはないということ。正論で相手を追いつめれば追いつめるほど、男性は逃げたり、態度を悪化させたりしてしまいます。だから、最初は「いい人!」と思っていても、いつしか悪い人に変化して、彼女の束縛から逃げようとしていく。結果、彼女は余計にその恋にしがみつく。というところまできてしまうと、すでに負のループに足を踏み入れている状態です。「最初はいい人だったのに、つきあってみたら暴力を振るう男性だった」なんてこともあります。実はコレ、もしかしたら、最初からいい人じゃなかった可能性もあります。恋愛依存の女性は、コンプレックスが強く、自信がない人が多いため、残念ながらあまりモテません。自信がないから自分から積極的に動くこともしません。つまり、自分を相手にしてくれた数少ない人から選ばざるを得ないということになります。他の女性たちが「この人はちょっとやめておこう」と思う男性であっても、「せっかく私を選んでくれたのだから」と飛びついてしまうのです。よく「残り物には福がある」といいいますが、恋愛シーンにおいては、「押し付けられた残り物には福はない」と思ったほうがよいでしょう。恋の駆け引きはほどほどに・・・誰でも、メールの頻度や返事が返ってくるまでの時間で愛情をはかることはあるでしょう。でもこのとき、あまり相手を試しすぎるのはNG。「浮気しているんじゃないか」「他の女の子と飲んでいるんじゃないか」というネガティブな妄想に取り憑かれての駆け引きはいい結果を生みません。誰にでも、仕事が忙しかったり、体調が悪くてメールするのがしんどかったり様々な状況があります。そこに思いを寄せないで、すべて悪い方向へ妄想してしまうのは、単なる自分勝手な行動ともいえますよね。さて、この「相手を試す行動」。一体なぜしてしまうのでしょう。それは、相手が「本当に私のことを好きなのか」を確かめたいから。恋愛依存に陥る女性は自信がない人が圧倒的に多く、自分への愛を補おうと恋愛に走ります。つまり、愛情の飢えが根っこにあるというわけです。多くのケースが、幼少期の愛情不足によって起こっています。多いのが次の2つ。1. 幼い頃に両親が非常に不仲で、子どもを顧みる余裕がなかったなどの大きなトラブルが家庭にあった2. 親の愛(束縛や干渉)が強すぎて、常にいい子ちゃんの仮面を被り、親の顔をうかがって生活していたこういう風に育っても、もちろんすべてが恋愛依存になるわけではありません。逆に、過去の愛情面で問題がなくても、現在の状況によって恋愛依存に陥ることもあります。現代にとても多いのが、集中できることや打ち込めるものがない人。つまり無趣味で、生活が仕事と恋愛で成り立っているような人です。仕事のストレスもすべて恋愛で解消しているため、彼との関係を失うのが怖くなってしまうのです。人は、不満と不安があると、不満があってもガマンしてしまう生き物。一人になる不安のほうが大きいから、彼氏の浮気やDVなどの不満や不快があっても耐えてしまうのです。多忙な現代女子は、毎日仕事をこなすだけで精一杯という人も多いでしょう。そういう意味では予備軍はすごく多いと思います。恋愛依存、どんな人がなりやすい?さて、恋愛依存になる女性には一定の共通項があります。1. 幼少期の愛情がたりない自信のなさを生み出し、ありのままの自分を認めることができません。2. 趣味がない仕事以外に熱中できるものがないと、どうしても恋愛至上主義になりがちです。3. 一人の時間を楽しめない自分とじっくり向き合えないため、本心を無視してしまいがちです。4. コミュ障気味コミュニケーション上手な恋愛体質と逆で、コミュニケーションが得意ではない人が多い傾向があります。「彼氏だけいればいい」という心理状態になりがちです。5. 過去に恋愛でトラウマがある相手からひどいことをされ、信じられなくなってしまい束縛してしまうなど、過去のトラウマから恋愛依存になることもあります。ただし、過去にひどいことをされたのは相手が悪いと思い込んでいるケースも少なくありません。どんなに相手が悪いことをしたとしても、「もしかしたら自分にその状況を作り出してしまった原因はないだろうか?」とじっくり振り返ってみましょう。過去の自分と向き合うことをせずに、次の恋愛に走ってしまうと、再び同じことを繰り返してしまう可能性があります。いかがでしょうか?自分に当てはまる!と思った方は、ぜひ次回の心理判断で、恋愛依存に陥っていないかチェックしてみてください。【山名裕子】メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
2016年12月16日~人間力をつける・・・感情のコントロールと笑顔〜人間力を備える方法のひとつに、いつも微笑んでいて笑顔を保つことがあります。世界中の人間は誰でも日常生活では、多くの問題や悩みを抱えて生きています。しかし、自分の感情をしっかりコントロールして仕事場など公の場では暗い深刻な顔はせず、いつも微笑んでいる洗練された技術が人間力です。自分一人でいる時は、暗い顔をしたり悩みや問題を解決するために見苦しい・怖い顔にもなるでしょう。しかし、他人にその顔を見せれば、相手に不愉快な嫌な思いをさせマイナスオーラで包んでしまう、すると他人は離れて行き、嫌がられ、商売も仕事場もプライベートの交際も何もかも巧く行かなくなり孤独地獄に陥り、全て絶望的人生になってしまうのです。しかし、どんなに辛く苦しくとも、無理に努力して常に明るく、微笑むよう心掛ければ、やがて陽の気が湧くようになり自然と物事が好転してくるのです。それこそが人間力です。
2016年12月07日その場で反応できない「感情の後出し」、その辛さは後から罪悪感に出典 : アスペルガー症候群とADD(注意欠陥)を持つ私には、物心付いたときから困っていることがいくつかあります。そのひとつが「感情の後出し」。例えば、何か失礼な冗談を言われたとき、その場ではもやもやするだけで(ともすれば、もやもやすることも無いまま)気付かず、しばらく経ってから「あのとき私は悲しかったんだ!腹が立っていたんだ!」と後から思い出したように感情が湧き上がってくるのです。嬉しい場合も同様で、特にプレゼントをもらうなどのサプライズに対しては、喜びを上手く表現できず、お礼を言うべき場面で失礼な言葉を返してしまうこともあります。周りの人たちにしてみたら、前者のケースは「後になって蒸し返すなんてしつこい」、後者のケースですと、その場で相手の気分を害してしまう上、後日自分が罪悪感に苛まれます。いずれにしても、トラブルの原因になることがしばしばでした。困って調べてみると、「アレキシサイミア」という言葉を発見。出典 : 発達障害の診断を受ける何年も前、この「感情の後出し」について、知人に相談してみたことがあります。すると、「それ、ストレスが原因の心身症らしいよ。いわゆる真面目な『いい子ちゃん』や八方美人がなりやすいんだって」と指摘されました。後になって調べてみると、それは「アレキシサイミア(失感情症)」と呼ばれるもので、知人が言っていた通りの心身症で、アダルトチルドレンとの関係性も示唆されていました。とはいえ、今ひとつピンと来ません。なぜならこれは、私にとって幼いころからの困りごとであり、人との関わりでも、八方美人というよりは、何につけても一方的です。また、育った家庭環境も機能不全ではないので、要因としては考えにくかったのです。その後、発達障害の診断を受け、改めてアレキシサイミアについて、調べてみる機会がありました。わかったことは、アレキシサイミアは発達障害の人にはよくあることで、特にアスペルガー症候群とは関係が深い、という文章をいくつか見つけることができました。自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)自分の気持ちを認識しにくいどうにかしてこのストレスを回避したい!医師が教えてくれたこと出典 : 原因がわかったところで、次に知りたいのは対策です。私の場合は、ストレスが原因で、アレキシサイミアになったわけではなく、アレキシサイミアがストレスの原因になっています。人とのトラブルを回避できても、心因性による体調不良はなくなりません。どうにかして、感情をその場で素早く認識できるようになりたい!と願っていた私は、どのような工夫が有効であるか、普段からお世話になっている、クリニックの先生に相談してみました。すると、「その場で認識できなくても、大丈夫じゃないですか?」と先生は、にっこり回答してくれました。私は「このままずっと、辛い気分を味わい続けなくてはならないのか」と早合点しかけたところ、先生はこう続けました。「こればっかりはどうしようもないんです。だから、できないことはできないと受け入れ、その後のケアをした方がいいと思いますよ」ストレスのあまり、大事なことを見逃していた出典 : 先生からの具体的なアドバイスは、下記のような内容でした。●まず、その場で感情表現をしようと、焦らないこと→そうすることで、不適切な反応を回避できる●「自分は感情が、後出しになることがある」ということを、あらかじめ伝えておく→誤解が生じた際に、説明がしやすくなる「アレキシサイミアそのものが悪、ではないんです。それとどう付き合っていくか?が課題じゃないですか?」先生の言葉に、私はハッとしました。自分の特性を無視したやり方は、自分を否定することになる。出典 : 私はこれまで、自分の特性で困ったときには、自分で考えたり調べたり、あるいは周りからの助言で知った工夫を取り入れ、辛さを緩和させてきました。発達障害の特性に由来する生活上の困難は、工夫次第でカバーできるものがいろいろあります。例えば、短期記憶力が弱い場合はメモを習慣付ける、急な予定変更が苦手な場合は、「急な予定変更があるかもしれない」ということも予定に入れておく等です。実際、そうすることで、自分が発達障害と共に生きることを受け入れてきたつもりでいたのです。ところが、今回のケースはどうでしょう。「感情をその場で理解できないことがある」という、自分の特性そのものを否定し、「どうにかして、感情をその場で認識できるようになりたい!」と、矯正しようとしているではありませんか!今まで上手くいっていただけに、どこかで「工夫さえすれば、どうにかなるものだ」というおごりが、私の中にあったのでしょう。それは自分を否定することと変わらないというのに…。そのままでいいこともある、上手く付き合えばいい出典 : 「発達障害だから、定型発達の人たちと同じことをするなんて無理!」と、何もかも投げ出す必要はないと、私は思っています。とはいえ、特性そのものはどうにもなりません。今回は、そこを見誤ってしまったことで、いらぬ悩みを抱えてしまったようです。「特性も含めて自分なんだな」と認めて受け入れ、工夫またはケアをすることが、自分にとって得策なのだな、と感じた次第です。
2016年09月11日子供おばさんは、自分の感情をコントロールできません。だから、生理前や低気圧による体の不調、さらに不愉快な思いをしたときは、誰が見ても分かるくらいにイライラしています。時には人に八つ当たりもします。ハッキリ言ってしまえば、迷惑な人です!大人女子にだって、イライラすることはあります。でも、それらは自分で解消します。周りの人に気を遣わせてしまうのは、「大人としてカッコ悪い」と思うからです。勤務時間中だったら、10分ほど外の空気を吸いに行って気分転換をしたり、ランチは自分が好きなものを食べたり、いつもよりも奮発して、コーヒーショップでスペシャルな飲み物をテイクアウトしたりします。そうすることで、自分で自分の機嫌をとるのです。仕事では、単に感情だけで行動をするのではなく、理性を持って対応することが求められます。感情のコントロールは、訓練をすれば、それなりにはできるようになります。だから、「感情を抑えられない」といっているうちは、まだ甘えています。できないではなく、できなくてはいけないのです。それが、「大人になる」ってことなんですよね。あまのじゃくは、感情のコントロールができないだけ子供おばさんの中には、「自分はあまのじゃくだから!」といって、許されようとする人もいます。いやいや、「あまのじゃくは魅力」だと通用するのは、20代までです。30歳を過ぎても、気分屋で周りの人を振り回す人は、単に感情のコントロールができない未熟な人です。そういう人は、自分の心と向き合っていないから、自分の心の変化にも気付かず、感情にばかり振り回されてしまっています。さらに、「周りの人を振り回しても構わない」と思っているから、そんな自分勝手な行動ができるのです。正直言うと、いい大人になってもあまのじゃくなのは、面倒な人です。人を振り回して、自分の魅力を試すような残念な人は、むしろ、見る目のある人には認めてもらえないことに気付いた方がいいでしょう。感情に振り回されない大人に!感情は厄介なものです。自分では冷静でいたくても、内側から自然と湧き出てしまうものだから、時に思うような行動ができなくなることもあります。だからこそ、多くの人が失敗をします。これを書いている、私自身も失敗した経験はたくさんあります。ただ、勘違いをしてはいけないのは、感情をコントロールするというのは、感情を押し殺すこととは違います。きちんと自分でその感情を受け止め、その上で解消してあげることが大事なのです。イライラしたときは、誰も見ていないところで叫んだっていい。“恨み帳”を書いてスッキリしてもいい(苦笑)。自分がどうすれば、感情を解放することができるのか、自分なりの方法を見つけましょう。ビジネスにおいては、人前で感情的になるのは、ある意味、負けです。逆を言えば、どんな状況でも、冷静になって建設的な方向に持っていける人こそ、人から尊敬され、慕われるものなんですよね。感情をコントロールできる人は、「自分の感情と上手に付き合っていける人」だとも言えます。常に自分と向き合いながら、感情に振り回されない大人の女性になりましょうね。・子供おばさん……嫌なことがあると感情的になり、周りに迷惑をかける。・大人女子……嫌なことがあっても、感情を上手にコントロールすることができる。
2016年06月14日こんにちは、ママカウンセラーの赤井理香です。今回は、精神科医の和田秀樹さんの著書から、感情的になりやすい人の特徴と感情的な人への接し方についてお伝えします。●感情的になる人は自分の思い込みにこだわる人本書の中で、感情的になりやすい人は、ものごとをまともに受け止める傾向があると伝えています。感情的になる人の特徴として、以下のように述べています。**********よく言えば真面目なのですが、悪く言えば「硬い」とか「融通が利かない」 ところがあります。だから相手のことばや態度に悪意を感じると、それをまともに受け止めて「なんだ、こいつは!」とか「わたしがなにをしたっていうの!」と腹を立てます。ちょっとした皮肉や嫌味でも、受け流すことができなくてカチンと来ます。相手の挑発に乗りやすいのです。**********なぜ、相手の嫌な態度をまともに受け止めてしまうのかという理由について、「こうなるはずだ」という思い込みが強すぎるのが原因と述べています。「わたしの考えに賛成してくれるはずだ」「わたしは間違っていない」「ここはこうするしかない」という思い込みが強いほど、予想と違うことを言われたときに、自分への悪意として受け止めてしまいがちだそうです。では、そんな思い込みが強くて感情的になりやすい人には、どう接すればよいのでしょうか?次に、感情的になりやすい人への接し方についてお伝えします。●感情的になる人の言葉を“あっさり受け入れる”本書の中で、理屈が正しくてもいい結果にはならないと伝えています。「自分の方が正しい」「相手は自分を下に見ている」といった、白黒にこだわる思考や、どちらが上か優位性に対するこだわりが、感情的な相手との関係を悪化させます。**********つまり、感情というのは押されれば押し返そうとします。相手が強く出てくれば、こちらも負けまいと強く出てしまいます。**********強く押すと押し返されるのが“感情”なので、押し返そうとせずに“あっさり受け入れる” ことで、相手は拍子抜けし、感情を悪化させないで済むのですね。●「それもそうだね」と一呼吸おく本書の中で、本心を伝えながらも、相手とリラックスした関係を築くのに有効な受け止め方を紹介しています。**********「それもそうだね」とか、「なるほどなあ」「そういう考え方もあるね」といった柔らかい受け止め方をします。こういう態度はものすごく大切なことです。自分の意見はあくまで1つの見方。他人の意見もまた1つの見方。その場で決着をつける必要はありません。**********自分の感情と違ったとしても、相手の感情も「それもそうだね」と、受け入れることで、敵味方、正しい正しくないと言った、二元論の考え方にとらわれることなく、リラックスした関係につながる のですね。筆者も、感情の渦に巻き込まれそうになったときには、「そうだね」と、一呼吸おくことを心がけようと思います。----------感情的な人の特徴と接し方を知って、自分が“感情的”にならず、“穏やか”でいられるようにしたいですね。【参考文献】・『感情的にならない本』和田秀樹・著●ライター/赤井理香(働くママ応援家)
2016年03月20日「津山30人殺し」の犯人が陥った“負のサイクル”(c)天人唐草山岸凉子スペシャルセレクション5先日、号泣会見で話題となった野々村元議員の裁判が行われ、これまた話題になりました。「お待ちください」「覚えていません」を繰り返し、ワイドショーを喜ばせていましたね。ああだこうだと取りざたされていますが、これ、ひと言で言えば「自分への甘さ」で済む話だと思います。カラ出張を膨大な回数繰り返したのも、「バレたときにどうなるか」が想像できなかったからでしょう。また、これまでの人生、なにか自分に不都合なことが起きたとき、「知らない」「わからない」と逃げることでなんとかなってきてしまったのだろうと想像します。人は大人になる過程で、自分の甘さから逃げてはいけないことを学ばなければなりません。その機会は誰にでも、何度も与えられるはずです。『負の暗示』は、『八つ墓村』のモチーフにもなった事件「津山30人殺し」を描いた作品です。主人公の睦雄がどのようにして、一晩で30人もの村人を殺すに至ったかを検証していきます。祖母に甘やかされて育ったものの、家が貧しく進学できなかったこと。結核を患い、徴兵免除になったこと。それ故、関係を持った女たちからの、手のひらを返したような冷遇。人生が上手く行かないことに、どんどんと彼の不満は募っていきます。確かに、身体が弱かったこと、家が貧しかったことなど、恵まれた環境ではなかったのかもしれません。けれど、だからといって人を殺していい理由にはならないはずです。先送りした逃避は倍になって戻ってくる(c)by Stephen Brace人間誰でも、自分には甘いものです。自分のした行動には、いくらでも言い訳ができます。だからこそ「自分が未熟であること」を認めることが、大人になる最初の儀式です。自分を客観視するのは辛い作業です。でも、それを乗り越えないことには、人生をよりよく切り開いていくことはできないのです。そして、他人を蔑むことや恨むことは、尊重するよりも簡単です。私たちはいつでも、何度でも、自分の行動を客観視し、自ら戒めていく必要があるのです。その辛い作業から目を背けているうちに、どんどんと大きな問題になっていきます。そうして逃げられないところまで追い詰められてしまう人を見る度に、この作品のことばを思い出します。「先送りした逃避はいづれ目の前に戻ってくるさらに倍になって」「そのまま解決せずまた先送りするとさらにさらに倍になって戻ってくる」「そのひとつひとつが小さな逃避であろうとも負は大きな口を開けていつでも我々を待っている」号泣会見の前に、裁判になる前に、解決できるチャンスはたくさんあったのではないかと想像します。小さな逃避の繰り返しが、とうとう逃げられないところまで野々村元議員を追い込んでしまったのではないでしょうか。『負の暗示』は、私が今までに読んだ少女マンガの中で、もっとも恐ろしく、そしてことあるごとに戒めとして思い出される作品です。※『負の暗示』は、『天人唐草山岸凉子スペシャルセレクション5』に収録Text/和久井香菜子
2016年02月24日「津山30人殺し」の犯人が陥った“負のサイクル”『天人唐草山岸凉子スペシャルセレクション5』(山岸凉子/潮出版社)先日、号泣会見で話題となった野々村元議員の裁判が行われ、これまた話題になりました。「お待ちください」「覚えていません」を繰り返し、ワイドショーを喜ばせていましたね。ああだこうだと取りざたされていますが、これ、ひと言で言えば「自分への甘さ」で済む話だと思います。カラ出張を膨大な回数繰り返したのも、「バレたときにどうなるか」が想像できなかったからでしょう。また、これまでの人生、なにか自分に不都合なことが起きたとき、「知らない」「わからない」と逃げることでなんとかなってきてしまったのだろうと想像します。人は大人になる過程で、自分の甘さから逃げてはいけないことを学ばなければなりません。その機会は誰にでも、何度も与えられるはずです。『負の暗示』は、『八つ墓村』のモチーフにもなった事件「津山30人殺し」を描いた作品です。主人公の睦雄がどのようにして、一晩で30人もの村人を殺すに至ったかを検証していきます。祖母に甘やかされて育ったものの、家が貧しく進学できなかったこと。結核を患い、徴兵免除になったこと。それ故、関係を持った女たちからの、手のひらを返したような冷遇。人生が上手く行かないことに、どんどんと彼の不満は募っていきます。確かに、身体が弱かったこと、家が貧しかったことなど、恵まれた環境ではなかったのかもしれません。けれど、だからといって人を殺していい理由にはならないはずです。先送りした逃避は倍になって戻ってくる人間誰でも、自分には甘いものです。自分のした行動には、いくらでも言い訳ができます。だからこそ「自分が未熟であること」を認めることが、大人になる最初の儀式です。自分を客観視するのは辛い作業です。でも、それを乗り越えないことには、人生をよりよく切り開いていくことはできないのです。そして、他人を蔑むことや恨むことは、尊重するよりも簡単です。私たちはいつでも、何度でも、自分の行動を客観視し、自ら戒めていく必要があるのです。その辛い作業から目を背けているうちに、どんどんと大きな問題になっていきます。そうして逃げられないところまで追い詰められてしまう人を見る度に、この作品のことばを思い出します。「先送りした逃避はいづれ目の前に戻ってくるさらに倍になって」「そのまま解決せずまた先送りするとさらにさらに倍になって戻ってくる」「そのひとつひとつが小さな逃避であろうとも負は大きな口を開けていつでも我々を待っている」号泣会見の前に、裁判になる前に、解決できるチャンスはたくさんあったのではないかと想像します。小さな逃避の繰り返しが、とうとう逃げられないところまで野々村元議員を追い込んでしまったのではないでしょうか。『負の暗示』は、私が今までに読んだ少女マンガの中で、もっとも恐ろしく、そしてことあるごとに戒めとして思い出される作品です。※『負の暗示』は、『天人唐草山岸凉子スペシャルセレクション5』に収録Text/和久井香菜子
2016年02月22日『負の感情を捨てる方法 「最悪」は0.1秒で最高に変わる』(中島輝著、朝日新聞出版)の著者の半生は、なかなかに強烈です。5歳で里親の夜逃げを体験し、小学4年から分裂症、躁鬱症、パニック障害、統合失調症、強迫性障害、不安神経症などに悩まされることに。さらに25 歳から実家に引きこもるも、家業が約20億円の借金を抱えたため自殺未遂を繰り返したというのです。そして困難な精神状態のなか、独学で心理学やセラピーを学んで実践し、克服したのが35 歳のとき。その結果、目の前の世界が「最悪」から「最高」に180度変わったといいます。つまり本書では、そんな壮絶な体験を経た結果として身につけた、「生き方」のコツを明かしているわけです。キーポイントは、「とらわれ」からの離脱。■人は「とらわれ」から離脱することが大切!たとえどんなに成功を収めた人であっても、人は生きている限り、自分にないものを求め、それにとらわれてしまうもの。しかしその一方で負の感情を捨て、「とらわれ」からさよならすることも可能。感情には「快」と「不快」しかないので、「とらわれ」を排除して「快」の感情を積極的に受け入れられれば、見える世界も変わってくるという考え方です。だとすれば、まず「とらわれ」について知っておくことが重要であるはず。そこで、CHAPTER2で紹介されている、「『とらわれ』7つのパターン」を確認してみましょう。■負の感情を生む「とらわれ」7つのパターン「とらわれ」の原因は、周囲の環境に対する感情の作用ともいえるそうです。不快な状況、嫌なタイプの他人など、マイナスの状況や人と自分が対峙したとき、それに執着することで自分が「とらわれ」の状況に陥ってしまうということ。そんなとき、頭のなかでは、自分を取り巻く状況を認知(思考、イメージ)し、分析しているはず。この認知が焦りや不安などの感情を呼び出し、からだをすくませて行動しにくくしてしまうこともあるというのです。問題は、マイナスの思考やイメージという認知が、マイナスの感情を増幅させていくこと。一度そこに執着すると、次のような思考パターンにとらわれてしまいがちだといいます。(1)「0か100か」思考完璧主義の人に多いのが、白黒や良し悪しなど、ものごとを0か100かの両極端でとらえる思考。少しのミスも許せないので、自分が完全な状態でないと常に不満を抱くことになってしまうわけです。(2)超極端思考ものごとをネガティブに考えてしまいがちな人に多いのがこれ。ひとつの失敗や問題が起きると、すべて同じように失敗や問題が起きると考えてしまう。悪いことは拡大解釈するのに、よいことは過小評価するという思考だといいます。自分はなにをやっても同じだという考え方に傾き、チャレンジができない状態に。自ら不幸を底上げし、幸福を遠ざけていくわけです。(3)絶対◯◯すべき思考根拠や理由がないのに、「~すべきだ」「~しなければならない」という考えにとらわれる思考。さらに悪いことだけが目に入るような色眼鏡を通し、世のなかを見てしまう。一度考えたことはなにがなんでもやりとおさなければいけないと考えるので、できなかった自分に罪悪感を持ち、自分を次第に追い込んでいくことに。(4)感情的決めつけ思考自分の気持ちや感情によって、状況や周囲の人間を判断すること。特に不安や焦りなど、マイナスの感情の焦点を当てて、その後の行動を決めることに。感情に頼ってしまうため客観的な判断ができず、短絡的に決めつけるわけです。(5)マイナス化思考すべてのことを否定的に解釈する思考。この思考にとらわれていると、日常生活のすべてがマイナスに思えてくるとか。仕事にも前向きに打ち込めず、「自分はどうせなにをやってもダメなんだ」と、新しいことにチャレンジできなくなってしまうそうです。(6)結論思い込み思考いくつかのネガティブな出来事から、悲観的な結論を導き出すような思考。「きっと~に違いない」「また~だ」が口癖で、悲観的な結論どおりに自分を追い込んでしまうといいます。(7)悲劇の主人公思考マイナスな出来事を、なんでも自分の責任にしてしまう思考。周囲で起こったこともすべて自分のせいにしてしまうので、なにもやる気が起きなくなるというわけです。*毎日生活していると、いろいろなことがあるもの。そんななかでもし、もやもやした気持ちになったら、このような感情パターンのどれかに当てはまらないか考えて、見るといいそうです。どのパターンにあてはまるのかを客観的に把握するだけでも、相応の効果があるとか。そのうえで、自分の周囲の環境への意識を変え、感情に惑わされないようにすることが大切だというわけです。(文/書評家・印南敦史)【参考】※中島輝(2015)『負の感情を捨てる方法 「最悪」は0.1秒で最高に変わる』朝日新聞出版
2015年11月26日東洋医学では、感情と五臓の働きにはとても深い関係があるとされています。心と体は繋がっているのです。《7つの感情》怒・喜・憂・思・悲・恐・驚いらいらなどの怒りやストレスは、肝臓を痛めます。目の疲れや充血、シミ、貧血、歯ぎしり、頭痛、爪がもろくなる、足がつるなどの症状が出ます。また、お腹に脂肪を溜めてしまう傾向も。リラックスをして夜12時までに就寝し、よく眠りましょう。キウイ、グレープフルーツ、パイナップル、梅、酢などの酸味のあるものを摂りましょう。迷いや心配、くよくよ思い悩むと消化器系を痛めます。口内炎、ニキビ、胃もたれ、腹痛などの症状が出ます。胃は感情面の影響を受ける臓器です。悩みがあるときは食欲がなくなったり、興奮しているときは消化不良を起こします。考え事をしながらの食事や早食い、大食いは肌荒れの原因です。ゆっくり噛んで食べましょう。カボチャ、タマネギ、ジャガイモ、米、豆類などの甘味のあるものを摂りましょう。憂いや悲しみは肺を痛めます。鼻水、のどの痛み、花粉症、便秘、疲れやすい、乾燥肌、ため息などの症状が出ます。風邪を引きやすくなるので、手首、足首、首を温め、ぐるぐる回したりマッサージをしてあげましょう。また、我慢せず泣きたいときは、泣きましょう。溜めこまず、吐き出すことが大切です。吐くことを意識して深呼吸をしましょう。唐辛子、胡椒、からし、シナモン、セロリ、ダイコン、ネギなどの辛味のあるものを摂りましょう。喜びすぎは心臓を痛めます。不眠、動悸、夢をたくさん見る、集中力低下などの症状が出ます。肩まわりが緊張してかたくなっていませんか?リラックスできる大切な人達と笑顔で過ごしましょう。普段から少しずつ、たくさんの喜びを見つける習慣を持ちましょう。オクラ、ホウレン草、春菊、アスパアラガスなどの苦味のあるものを摂りましょう。恐れや驚きは腎臓を痛めます。抜け毛、白髪、足のむくみ、耳鳴り、足腰の痛み、物忘れなどの症状が出ます。頑張りすぎていませんか?必要のないものは手放す習慣をつけましょう。おしりをキュッと締めて背筋を伸ばして歩きましょう。海老、鮭、いわし、あさり、しじみ、のり、昆布などの鹹味(塩辛い)のあるものを摂りましょう。いかがでしたか?心の状態が体にもとても大きな影響を与えます。今何を感じていますか?どのような症状が出ていますか?自分の心と体の声を聞いてあげましょう。
2015年07月07日一般的に、女性は男性に比べて感情的だといわれます。普通に話していると思ったら、突然に怒りだしたり、泣きだしたり。場合によっては、ビジネスの場でも感情的になる女性もちらほら……。なぜ男性に比べると、女性は感情の起伏が激しいのでしょうか。○社会の中でストレスの多い女性たち男性だから感情的にならないかといえば、そんなことはないですよね。ちょっとしたことで「キレる」というのも、感情的になっている証拠です。キレることを感情的だとするならば、それはなにかしら自分の思い通りになっていないから、キレるわけです。つまり、女性が男性よりも感情的だとするならば、それだけ日々の生活の中で思い通りにならないことが多いからではないでしょうか。「そんなの、誰だって一緒でしょ」と思うかもしれません。ですが、やはり世の中は、まだまだ男性社会です。女性たちががんばって仕事をしても、認めてもらえないこともあるでしょう。同じように仕事をしていても、男性にひけをとることもあるでしょう。そういったストレスが、女性を男性以上に感情的にさせているのだと考えることができるのです。もちろん、他にも理由は考えられます。セロトニンの影響です。セロトニンとは、カラダのさまざまなリズムを整える役目を果たすホルモンです。感情の調整など、精神を安定させる役割も担っています。このセロトニンが不足すると、感情の調整が難しくなり、ストレスを特に感じるようになり、感情的にさせてしまうこともあるのです。そんなセロトニンは、一般的に男性と比べて女性のほうが50%以上も生産する能力が低いといわれています。そういった意味では、女性は男性に比べて慢性的にセロトニンの量が少ないため、女性はストレスに対する耐性が強くなく、感情的になりがちともいえるわけです。また、女性の中には生理に連動して感情的になるという人がいます。実はこれも、生理にともなってセロトニンの量が変化することの影響といいます。ちなみに、女性は男性に比べて冷え性や便秘で悩んでいる人が多いですよね。これも、セロトニンの不足が原因だといわれています。では、どうすれば女性でも感情的にならなくてすむのでしょう。セロトニンに注目するならば、それをつくるための栄養、つまり食事に気をつけることが大切です。セロトニンには、必須アミノ酸が不可欠。肉、魚、ナッツ、豆乳、乳製品などを積極的にとるようにしましょう。そして何より、ストレスをためない生活を心がけましょう。今回のテーマですが、女性だから感情的になりやすいと一言で片付けるのではなく、その背景には男女の生理的な違い、また現代社会で女性たちが感じているストレスという問題についても、多くの人たちに理解をして欲しいと思います。* * * * *○著者プロフィール平松隆円化粧心理学者 / 大学教員1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は「化粧にみる日本文化」「黒髪と美女の日本史」(共に水曜社)など。
2015年06月19日恋愛を上手に進めていくために、欠かせない感情があるのはご存知ですか。この感情を大切に出来るかどうかで、二人の未来がポジティブになるかネガティブになるかが決まるのです。あなたは恋愛でどんな感情を大切にしていますか?今回はそんな恋愛における大切な感情について書いてみたいと思います。■1.わくわく感が恋愛の深さと長さを決める恋が始まって、一番大切な感情、それは「わくわく感」です。これからどんなことをしよう、そして、どんなところへ行こう。わくわく感は、恋愛におけるガソリンのようなもので、未来をポジティブな方向へ導いてくれるのです。お互いが同じわくわく感を持てたときに、恋愛が上手く進みはじめます。そして、そのわくわく感が、恋愛の深さと長さを決めているのです。あなたは、いまの恋愛にわくわく感を持っているでしょうか。持っている人は、その感情をぜひ大切にしてみてください。■2.毎日わくわくしている人はわずか数%しかし、私たちは慣れる生き物。毎日わくわくしている人は、人口のわずか5%だとも言われています。最初は彼にわくわくしていたのに、最近全然そう思わなくなってしまった。そう感じている人もいるかもしれません。その感情が互いにずれてしまったり、お互いになくなってしまったりすると、恋愛は長続きしません。だからこそ、好きな人といる時間は、あえてわくわく感や幸せな感情に注目して、敏感に感じとるようにしてみましょう。■3.わくわく感を保つ秘訣はわくわく感や幸せな感情に注目した方が良いとはわかっているものの、現実ではなかなか難しいことかもしれません。不満や不安ばかりに目がいってしまう女性も少なくないはずです。しかし、わくわく感がポジティブな未来を作り、あなたと彼の関係を良くしてくれるのです。その感情を日々感じやすいように練習してみましょう。ポイントは、彼とのわくわくした未来を想像することです。彼と将来やりたいことや成し遂げたいこと、行きたい場所やあげたいものを日々考えるようにするとよいかもしれません。そしてそれを共有し、二人でわくわく感を保っていきましょう。■4.相手の感情を客観的にみる練習をするしかし、自分だけわくわくしていても、恋愛は上手くいきません。お互いが、同じくらいのわくわく感を持っているのが理想です。感情の差が大きく開いて、関係が壊れてしまう前に、こまめに感情の確認をし合い、ポジティブな未来を共有しましょう。ときには、相手が悲しんでいたり、怒っていたりすることがあっても、それに動じずに、相手がどんな感情なのか客観的に捉えて、相手の感情に寄り添うようにしてみてください。■おわりにいかがでしたか?私たちは大人になるほど、忙しさに流されて「わくわく感」を見失いがちです。しかし、恋愛において、仕事においても言えるかもしれませんが、上手くいている人はわくわくしているものなのです。だからこそ、あえて、この感情を大切にしてみましょう!(いい女bot/ハウコレ)(ヴィエンナ/モデル)(柳内 良仁/カメラマン)
2015年05月10日Q先生、負の感情に巻き込まれないようにするには、どうすればいいでしょうか。私の職場では、負の感情を惜しげなく周りに見せる同僚が数人います。たとえば、仕事が嫌になったら「辞めたい」とみんなに聞こえるように言ったり、個人や会社の悪口を平気で言います。また、感情的に人を負かさないと気が済まないのか、わざと気分が落ちるようなことをタイミングを見計らってマイナスの意見を言ってくることもあります。私はその度に、「今日も仕事をがんばろう!」と張り切っていても意気消沈させられます。意気消沈するのは自分の問題ですし、相手のせいにするのも悪いので、負の感情に巻き込まれないブレない心の作り方を教えてほしいです。必ず嫌な思いをして引きずってしまうので、その人のことが嫌いになりそうです。よろしくお願いします。(女性・20代前半)A会社は仕事をする場所ですから、そういう環境の中に身を置いている、あなたの心境をお察しします。あなたの会社の同僚の方の中には、「自由な発言」を間違えている人がいるのですね。でも、そのような人に遭遇する場面は、現実的にどこにでも存在することかもしれません。会社の環境とは、与えられる環境と、人が作る環境との両方があります。会社も家も、いい環境は自分で作るのです。仲良く仕事をするには、相手に合わせるばかりでなく、自分なりの思考を持ち、上手に立ち回れるような力量も必要です。仕事中にその人たちが耐えられないような発言をしている時は、あなたが席を離れたり、同調せず話しかけられても無視をすることも必要だと感じます。この対応に年齢は関係ありませんから、先輩に対して失礼では?などと心配しなくても大丈夫です。社会的知性の問題です。年上の人でも先輩であっても、同じ意識で話が出来ない人は世の中には存在するのです。自分の感情に任せて、そのまま言葉を発することは子供と同じ行為です。そういう感情コントロールが出来ない人たちは、どこかで大人になりきれていないのかもしれませんね。医学的にも言われていますが、マイナスの言葉を使うと、脳は主語を理解出来ないそうですから、結局、相手ではなく言った本人が傷つくのです。ですから攻撃してるつもりでも、本当は「かわいそうな人」なのですよ。また、人の悪口や批判力が強い人は、自分の運気を下げるとも言われていますね。だいたい他人のことはよく見ているのに、自分のことを客観視出来る人は少ないようです。そして、いつも言葉は耳で聞いていますが、嫌な言葉は耳で聞いても右から左へと流して、自分の内面に入れないようにしてみましょう。日光東照宮にある三猿の教え『見ざる、聞かざる、言わざる』に学びましょう。難しいかもしれませんが、マイナスな言葉に惑わされず、向かわない気持ちでいられるように、もっと強くなってください。しかし、大切な言葉は『心で聴くこと』です。あなたの周りには、黙っていても、きっと同じ気持ちで働いている社員の方もいるはずです。そういう賢い人になってくださいね。あなたのように、真摯に仕事に向かう人は、会社にとって有難い存在です。松下幸之助氏の言葉にも「人は若い時の心がけによって、人生にずいぶんと差が出てくるものだ」とありますよ。負の感情に巻きこまれないようにするには、相手には応えず、頭で早くプラス思考にスイッチを切り替えし、自分に自信を持ち仕事に向かってください。どういう状況であろうと、周囲はどうあれ受け止めるのは自分の心です。その人次第ということ。意識して努めれば、これからますます素敵な人になりますよ!今は与えられた仕事に集中して、自分で自分の心を強く育てながら、楽しい毎日を過ごしてくださいね。※ 写真の花は、ラナンキュラス。花言葉は、「美しい人格、あなたは魅力的、名誉、名声」。【お悩み相談は以下で受け付けています】読者のみなさまからの人生相談は以下のメールアドレスでお受けしております。ほとんどマスコミに登場しない瞳子先生にご質問したいかたは「橘瞳子先生Q&A係」と明記のうえ、お気軽にお送りくださいね。受付メールアドレスqa-tohko@estyle-inc.jp※FAXは03-6447-4105で受け付けております。※橘瞳子先生の本格的なカウンセリングなどを受けたいかたはこちらからお申し込みいただけます(有料)。橘瞳子(たちばなとうこ)先生プロフィール美創家(美容家/カウンセラー)27歳で美創家として独立。大手化粧品メーカーのビューティーアナリストとして、日本全国でサロンを展開。社員教育やブランド育成に関わる。美容と人生相談を融合させた「人をより良く導く美容法とカウンセリング」を確立し、男女ともに人気を博す。企業のブランド育成や、社員教育、個人カウンセリングともに、必ず良い結果が出ると、業界内外から高く評価されており、面談希望者が後を絶たない。著名人からOL、サラリーマン、おばあちゃんまで、これまでにカウンセリングを行った人は20万人以上にのぼる。カウンセリングなどの申し込みはANGIE編集部気付。
2015年03月15日ディズニー/ピクサーの待望の最新作『インサイド・ヘッド』に登場する人間の頭の中で暮す5つの“感情”の日本名が決定した。本作の感情のキャラクター名は公開国でそれぞれに異なり、日本を含めて42言語の名前が誕生したという。『インサイド・ヘッド』その他の画像本作の舞台は11歳の少女ライリーの頭の中で、そこではヨロコビ(JOY)、カナシミ(SADNESS)、イカリ(ANGER)、ムカムカ(DISGUST)、ビビリ(FEAR)が暮していて、彼女の感情を決めている。ところが、ライリーが父の仕事の都合で田舎町から都会のサンフランシスコに引っ越した際に、彼女の頭の中の“感情”たちがライリーの幸せを守ろうとぶつかりあってしまい、大事件が発生する。決定した日本名についてディズニーの作品担当は「各国それぞれの “感情そのもの”を表す言葉でこの主人公=感情たちに名前をつけて欲しい、というピート・ドクター監督の想いから、“感情”を表す日本ならではの言葉を名前にしました。ぜひ色々な“感情”に親しみをもってもらえたら嬉しいです」とコメント。日本名になったことで、頭の中で奔走する“感情たち”に今まで以上に親近感をおぼえることになりそうだ。ちなみに、誰かに親近感をおぼえて幸福な気分になったときは……“ヨロコビ”が頭の中で活躍している。『インサイド・ヘッド』7月18日(土) 全国ロードショー
2015年02月28日ヤフーは12日、ソーシャルメディア上の投稿を検索できる検索サービス「リアルタイム検索」で提供してきた「つぶやき感情分析」の正式版を公開した。スマートフォンで同機能は、iOS向けに「リアルタイム検索」アプリとして、Android向けに「Yahoo!リアルタイム検索」アプリとして提供されている。「つぶやき感情分析」はTwitter上の投稿を分析し、検索キーワードに抱く感情をポジティブ・ネガティブで判定して結果を表示する機能。ベータ版として、2013年9月に公開されたが、本日正式版が公開された。正式版では、分析可能な言葉、分析対象となる投稿の範囲を拡大。ベータ版では、分析対象用語が11,000語、分析対象となる投稿は新着のものに限定されていたが、正式版では過去30日間の全ての投稿を対象に、あらゆる言葉で分析可能となった。期間の絞り込みにも対応し、最長30日から最短15分まで任意の期間を指定した分析も行える。正式版ではさらに、ベータ版で提供してきたポジティブ・ネガティブの割合を示す円グラフのほか、ポジティブ・ネガティブの推移を時系列で表示するグラフを追加した。これにより、特定の事象に対して、時系列的な感情の変化を把握することができる。また、正式版では、学習を重ねることで分析精度を高められるという。(記事提供: AndroWire編集部)
2014年11月12日夏は旅行に行ったり、実家に戻ったりと、お子さんと過ごす時間も増える季節。夏休み中、普段は見られない子どもの様子や成長を感じて、嬉しくなることもあるでしょう。とはいえ、もしかしたらいつもより長い時間一緒にいる分、怒る回数も増えてしまう…ということがあるかもしれません。子ども相手に本気で怒鳴り散らしたり、叱り飛ばしたりしてしまい、自己嫌悪に陥ってしまったという経験をお持ちの人は、決して少なくないと思います。私自身も怒りっぽく、そんな自分を時々とても嫌に感じています。そもそも、人はなぜ「怒り」という感情を悪いもの、嫌なものと思ってしまうのでしょうか。怒りとは、感じてはいけない、あってはいけない感情なのでしょうか。■「感情の断捨離」で、怒りっぽい自分から抜け出そうなぜ私たちが「怒り」という感情によい印象を持っていないかというと、それは人が「これはよくない」「嫌だ」と感じる負の感情のほとんどの原因となっているのが、「怒り」だからです。人は怒っていると、誰かに意地悪を言いたくなったり、物に当たりたくなったり、何かと攻撃的になりがちです。しかし、攻撃的になっても、よいことはほとんどありません。残念な結果になることを知っているため、怒るのはよくないことだ、この感情をなんとか抑えなければ、と感じるのです。中には怒りによる感情の高ぶりを抑えるために、その場から離れてみる、ゆっくりと数を数えてみる、「大丈夫」など自分なりのおまじないを唱えてみるといった方法で気持ちを落ち着けている人もいるでしょう。こうした方法ももちろん有効ですが、今回はオーガナイズ(お片付け)の考えを軸とした、感情のお片付けをする方法について紹介します。私たちが持っているたくさんの感情の中から、本当に必要な物、大事な物だけを厳選する、まさに「感情の断捨離」ともいえる方法です。この方法は、大きく3つのステップで構成されています。では、ひとつずつ解説していきましょう。■感情の断捨離をするための3ステップSTEP(1):感情を「書き出す」まずは、自分の感情を全部書き出してみましょう。今回は「怒り」の感情を整理するための断捨離なので、「何に対して」「どのくらい」「なぜ」怒っているのか、怒りの原因となる事柄について、大きなことからささいなことまで書いていきます。この作業だけでも随分すっきりするはずです。STEP(2):もっとも伝えたいことを「選ぶ」次のステップは「選ぶ」です。たくさん書き出した中で、あなたがもっとも伝えたい! と思う事柄を選んでください。たとえば、「子どもが急に走り出した」ことに怒りを感じていた場合、いろいろ書き出してみると、怒ることでもっとも伝えたかったのは「急に走ると事故にあう可能性があるので危険だ」ということだったかもしれません。このように、「怒り」を通じて伝えたかった「自分の本当の想い」を選び出してみましょう。STEP(3):言い換え方を考える本当に伝えたいのは「怒り」ではなかったということがわかったら、最後に、その想いをどんな風に伝えたら、理解してもらえそうか、考えてみてください。子どもや相手にとってわかりやすい言葉や伝え方を考え、その通りに実行してみましょう。その結果、もしも相手に通じなかったとしても、そこで「何でわからないのよ!」と怒らないように。「あぁ、この言い方はわからないんだな、ほかにどう言えばいいかな」と再考してみましょう。それができたら完璧です。「怒らないように」と、ただ感情を抑えるだけでは、自分の中に怒りがくすぶってしまい、根本的な解決にはなりません。しっかりと整理することが大切なのです。なお、こうした感情の断捨離は、怒って頭の中でいろいろな感情や考えが渦巻いている時には取り組めないこともあります。気持ちが落ち着いている時に行ってください。できれば30分くらいかけてじっくり行うのがお勧めですが、難しければ5分でも10分でも構いません。まずは一度、落ち着いて感情を断捨離してみましょう。
2014年08月25日