アン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)の2018年春夏メンズコレクションが、2017年6月23日(金)にフランス・パリで発表された。儚く切ない。それでいて、軽やかで華やか。今シーズンはブランドらしいそんな空気感をスリットやレイヤーで感じさせる。ジャケットやガウンは、後ろが羽のように背中心で分断されている。幾らかに別れたリネンやシルクの繊細な素材を風にのせ、伸びやかなシルエットと、布の重なりを表現する。シアーな素材のレイヤードは肌と楽しむ。それによってセンシュアルな雰囲気がそこはかとなく流れてくる。一方で、個性の強いファブリックは、春夏らしさを強調している。極細の糸で編まれたニット、ピンク色のアイレットレース、編み上げたチェーン、タイダイ染めのような模様、なめらかな薄手のナッパレザーなど、ある時は力強さを求め、またある時はフェミニンを求める。中性的な装いは、意外にもたくさんの表情をもつ。今季のスタイリングは、ラフ、ルーズといった言葉が似合うだろう。緩いワイドパンツは前明き部分がアシンメトリーで、さらにボタンは止めていない。ガウンやシャツは肩を落として気だるく、しかしながら気品を残して着こなしている。
2017年06月26日クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)の2018年春夏コレクションが2017年6月23日(金)にフランス・パリで発表された。今回のクリスチャン ダダは、ものが朽ちるということをデザインに転換している。デニムの裾は切りっぱなしだし、ニットはツギハギや糸のほつれが見られる。レザーはさながらビンテージ。そして、パッチワーク状のテキスタイルは、立体感があるとともに、同じ柄でも一枚一枚表情が違う。時を重ねればもっと、その違いが感じられそうだ。激しい装飾は、そういった奥ゆかしいデザインよりわかりやすく目立った。ビーズをぎっしり配したパンツは歩くたびにシャラシャラと音がなるほど立体的になっている。そして、クリスチャン ダダらしい刺繍のモチーフには、和の歴史を取り入れた。骸骨の絵が印象的な、歌川国芳の 「相馬の古内裏」は「クリスチャン ダダ」の名前をプラスして採用。また、「OIRAN」は、艶やかに、かつ少しコミカライズされガウンにのせられた。小物類で加えたウエストへのアクセントは、ルーズな着こなしの中で重要な役割を担っている。ウエストに置いた小さなウエストポーチは、オーバーサイズのジャケットをグッと絞めるため。あるいはリングベルトは長く垂らして使用された。そのなかでも一番面白かったのは、クロコダイルの革を、ぐるりをコルセットのように巻いたスタイルだ。Tシャツだろうがジャケットだろうが気にせずウエストを覆っている。
2017年06月26日ファセッタズム(FACETASM)の2018年春夏コレクションが、パリファッションウィークの初日2017年6月21日(水)にフランス・パリで発表された。今回のショーの“はじまりのご挨拶”は、ファセッタズムらしい正装で挑んだ。オーバーサイズの燕尾服に、デニムのオーバーオール。スーパーワイドのストレートは肥大化した正装に新たな威厳をもたらす。女性は、まるで中世ヨーロッパの女性像をも彷彿とさせるボリュームのあるブラウス。目いっぱいのフリルとハートで飾った、アバンギャルドなフェミニンテイストだ。ベーシックな洋服もクラシカルな洋服も、デザイナー落合宏理のメスが入ると新たなデザインの発見へとつながる。ランウェイで絶えず登場したデニムジャケットはデフォルメされているだけでなく、解体され、ジッパーで再構築されている。シャツはたっぷりの分量でラッフル仕様に、メンズではバックスタイルにマントにして古典的な装飾を再解釈する。ラグジュアリーなベルベットはコーデュロイのようになっていて、ワイドなトラックパンツとしてカジュアルダウン。さらに、トラッドなタータンチェックのスカート、クラシカルなポルカドットは、ストリートムードへと導かれている。突拍子もない装飾は、今季のファセッタズムに必要不可欠であった。折り重なるフリル、ヘムに沿う丸いメタル、そして意味深な安全ピン。足元のドレスシューズは穴飾りが前面に施されているだけでなく、上からエラスティックバンドをしめている。こうして抜かりなく、見慣れた正装を型破りなデザインで、世界共通の“カッコイイ”に仕上げていく。だからこそ、今回起用したモデルは老若男女問わず、さらに国境も問わない世界各国の人。服というコミュニケーションは、あらゆる境界線を越えるということを、ファセッタズムはこのショーを通して感じさせてくれた。
2017年06月24日バレンシアガ(BALENCIAGA)の2018年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。週末に若い父親が子供たちと公園にやってくる――。普遍的な現代のリアリティに目を向けた今回は、2017-18年秋冬シーズンの際にスポットを当てた働く男性たちの休日を描いている。オフィスから離れた彼らは、とても幸せそうだ。父の着る服を、しかも長年着古したお気に入りの1着を表現するため、あらゆる手法を駆使している。ジャケットのくたっとした風合いは、裾やライニングに重石を入れることで実現。洗いをかけてシワの入ったのトレンチコートも、色を落として変色させたポロシャツも、故意的な加工で自然におこるリアルな日常を再現している。この着古した様子を見る限り、きっとお気に入りを何回も着てしまう父親なのだろう。でも、仕事の日はやっぱりきちんとスーツを着ているし、休日にはクリーニングに行って、仕事に備えている。バレンシアガの創造による父親は、家ではリラックスしきっているけど、外ではしっかり決める人。だからこそドライクリーニングにはよく向かうらしい。それを想起させたのは、ナイロン真空パックのようなデニムジャケットやシャツで、きちんとクリーニングタグまで用意している。こうした日常を切り取った洋服は、父親らしく威厳あるビックサイズに仕立てた。そんな中にも、メゾンのクチュールテクニックは変わらず潜んでいて、360度どの角度から見ても洋服が立体的であることが分かる。例えばパーカーは後ろに穴が開いていて、そこから穴を出すと前後アシンメトリーのシルエットに変わる仕組み。また、シャツ、ダウン、スポーツブルゾンは、パターンの調整によって首元に微量のドレープが感じられる。着古したときにおこる生地の弛みをクチュールテクニックで実現させた。ゆったりした休日もいいが、アクティブな休日もいい。子供たちと一緒にアウトドアに出かけられるように、ボトムスには、3段階に切り離しが出来るモジュラー式のアウトドアトラウザーを選んだ。これがあれば海でも山でも、子供の行きたいところに出かけられる。父親の洋服だけでなく、今季は初めて子供服も打ち出した。“パパとおそろい”を楽しめる小さなバレンシアガには、パーカーやTシャツ、そして2017年春夏コレクションにデビューした人気の「スピード トレーナー(SPEED TRAINER)」までもが登場している。
2017年06月24日パーム・エンジェルス(Palm Angels)の2018年春夏コレクションが、ミラノファッションウィーク最終日の2017年6月19日(月)に発表された。ブランドのインスピレーション源は、ロサンゼルスのヴェニスビーチやマンハッタンビーチの独特な雰囲気とそこに住む人々の習慣。今シーズンは思い切りそのテーマを活かしたモチーフがあしらわれている。ヤシの木を羅列させたテキスタイルはその筆頭で、パーカーからトラックスーツまでに採用された。アイテム自体は両極端のシルエットで、タイトなスイムスーツやリブニットがあれば、ワイドすぎるカーゴパンツに、これまたワイドすぎるベルスリーブのトップスも提案されている。これらアイテムの中で、共通していたのは何かを“防衛”するということ。消防士をイメージしたようなスタイリングが終始一貫されている。中にはTシャツに「FIRE」とあしらって、ワイドパンツをギラギラの防火布で仕上げているものだってある。一方でオレンジのカラーはレスキュー隊のイメージからだろう。ライフセーバーがに欠かせない、救命胴衣みたいなボリュームいっぱいのダウン、スイムスーツも登場している。スタイリングでいえば、フードはかぶった後にギュッとコードを絞ったかたちで、タートルネックは顔をすべて覆ってしまう。それから、サングラスやケープ付きキャップは彼らには必需品だ。ジャケットであろうとTシャツであろうとお構いなしに、命綱のようなベルトを体に巡らせているのも興味深い演出だった。
2017年06月23日マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン(MARCELO BURLON COUNTY OF MILAN)が、2018年春夏コレクションを、イタリア・ミラノで2017年6月17日に発表した。今シーズンは、マルセロ・ブロン カウンティ・オブ・ミラン流、独特のビーチスタイルの提案だ。カラーパレットに採用したのはサンセットの空。ブランドのアイコンカラーである赤から始まり、グラデーションとなって、オレンジ、黄色、そして黒へ移り変わる。そのグラデーションと共に表現されたのは、グラフィカルなプリントの数々。ヤシの木はいつも見慣れた陽気さとは異なり、モードな雰囲気を煽る。あるいは、幾何学的に羅列されたブランドマークやピクセル化されたカモフラージュ柄などが、プリントだけでなくジャカードとして立体的にも表現された。そんな中、突如として現れたミッキーマウスは、蛇が渦巻くパンチの効いたプリントからできたものだ。このような色柄の力強さとは対照的に、ナイロン、キャンバス、ギャバジン、洗いをかけたコットンなど夏という季節に適した素材を配置し、決して重くならないように軽やかさを見出した。デニムのイージーパンツや、テクニカル素材のセットアップなど、素材とフォルムの緩急のさじ加減が秀逸で、いずれにおいてもリラクシングなアイテムへと昇華している。スタイリングは、パーカーやボックスシャツ、ジャケット、トラックパンツといったオーソドックスなサーフスタイルの構図。ハワイアンシャツにハーフパンツといったサーファーさながらのルックも登場している。しかしながら、足元は常にスニーカー。分かりやすくもいつも通り、ストリートの基盤を守り続けている。
2017年06月21日モスキーノ(MOSCHINO)2018年春夏メンズコレクションとともに発表された、2018年リゾートコレクション。テーマは「アメリカーナ(Americana)」。コレクション会場となったロサンゼルスから、ネオンの街・ラスベガスまで旅するように、アメリカ文化とそれぞれの地域の特色をミックスして、ポップなモスキーノワールドを完成させる。手掛けるのは、”モスキーノフリーク”たちを虜にするクリエイティブ・ディレクターのジェレミー・スコットだ。ショーの始まりは、永遠の憧れアメリカンミューズの登場から。多くの男性のハートに火をつけてきた、マリリン・モンロー、ベティーズ・グレイブルといったピンナップガールたちがアップリケとなり、シフォンドレスやスリップドレスの上に現れる。時が経つにつれ、注目の的はレディたちからキャラクターへと変化。アメリカン・コミック『ポパイ』のオリーブやベティ・ブープが、バニーガールやカウガール風にコスプレして、カラフルパンツやオフショルダートップスに登場する。人気キャラクター「スポンジ・ボブ」は、燃える炎の中から現れ、ファンキーな表情に。ショーも終盤に差しかかると、モスキーノワールドもさらに加速。目的地・ラスベガスのムードを投影し、ポップカラーのテンガロンハットとスイムウェアを合わせた”イケイケギャル”や、鮮やかファーで飾ったショーガールなどがランウェイの主役になる。カジュアルなデニムはスパンコール装飾で、クラシックなスーツは炎の模様をあしらって、通常よりぐんとパンチの効いたパーティーピースへと昇華している。
2017年06月16日グッチ(GUCCI)の2018年リゾートコレクションが発表された。ショーの舞台となったのは、イタリア・フィレンツェ市内のピッティ宮殿内にあるパラティーナ美術館。ルネサンスを代表する芸術作品の数々を収蔵する場所で有名であるが、本コレクションにも、イタリア・ルネサンスのように官能的で緻密な表現や、古代ギリシャ・ローマを彷彿とさせるようなディテールが散りばめられた。アレッサンドロ・ミケーレの創る世界は、より様々な要素をミックスする方向へと向かっているように思われる。ゴールドのスパンコールを敷き詰めたポンチョ風のアウターのルックと、古代ローマを彷彿とさせるドレープが美しいピンクドレスのルックの間に、色の落ちたブルージーンズにブルゾンを合わせたカジュアルなメンズのルックを挟み込む。極めてゴージャスなピースも、そのままストリートに登場しそうなラフなスタイルも、それらの間には境界などないらしい。しかし、いくらカジュアルなアイテムであってもラグジュアリーな味付けを忘れないのがグッチ流。前述のブルゾンにはベルベットのライン装飾を施し、中に合わせたメッシュのTシャツには“GUCCI”のロゴを目立つようにプリントしている。ミックススタイルは、ウェアとアクセサリーを混同してしまう、プレイフルなコーディネートにも表れた。タペストリーのようなプリントのジャケットのウエストの位置に、グリーンのベルトバッグをベルトのようにきつく締め付けたり、ショルダーバッグの紐を短くしてペンダントのように首から下げたり、モデルの頭を飾る古代ギリシャやローマ風の冠アクセサリーを、まるでバッグかスマートフォンのように手に持って歩いたり…。また、これまで通り、リボンのモチーフや、プリーツやフリルがあるように見せかけるトロンプルイユ風の柄、大きなアイウェア、ピンク×オレンジ×緑といったプレイフルなカラーリングなど、ミケーレのグッチを代表するような要素が引き続き登場してランウェイをにぎわせた。もはやこれらのモチーフがアイコン化していることは間違いないだろう。そして今回も、新たなステイトメントアイテムが登場したようだ。それは、“guccification”、“guccify yourself”と書かれたTシャツだ。もちろん造語だが、“グッチらしくなろう”、“グッチ化すること”という意味に訳すことができる。グッチが誘う、過剰でラグジュアリーな世界に魅了されたら、いっそのこと、この強烈なファッションに染まり切ってしまうのもいいかもしれない。
2017年06月13日ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)の2018年春夏コレクションが発表された。ヴィヴィアンは今季もファッションを通して私たちに深刻なメッセージを投げかけた。まず、コレクションの主役とも言えそうな“柄”に注目してみよう。ファーストルックは、動物の斑点のように見える手描きの柄で覆われているが、この柄は、×10を繰り返して果てしなく増えていくお金のゼロを意味しているという。ヴィヴィアンはこのデザインを通して、少しのゼロで守れる熱帯雨林の存在と、そうはされずに消えていく何十億ものお金のことを伝えている。さて、これらの印象的なプリントで覆われた序盤のルックは、柔らかで身体に沿うニット素材がメインのようだ。ニットの柔らかな性質を生かして、ネックをドレープさせたトップスや、シンプルなシルエットのカットソー、袖を独特なカッティングでデザインしたワンピースなどのアイテムとなって登場した。中盤以降は、アヴァンギャルドな雰囲気はそのままに、ジャケットを用いたよりボリュームのあるコーディネートが提案された。ダブルブレストのジャケットは、非常に大きなラペルとショートの丈感によって型にはまらないスーツスタイルとなり、チュールのボリュームスカートを合わせた黒のジャケットは、大きな襟と、前開きが斜めにずれたデザインによって、唯一無二のスタイルを生み出している。前衛的な柄とカッティングでデザインされた衣服に、伝統的なイギリスのタータンチェックを挟み込む手法も印象的だった。非常に短いメンズのパンツとなったり、メタリックゴールドのオールインワンに合わせたリュックに配されたりすることで、ブランドのアイデンティティとも言える柄と、型破りなデザインとの融合を垣間見ることができた。
2017年06月12日ヴァレンティノ(VALENTINO)の2018年リゾートコレクションが5月24日、ニューヨークで発表された。コレクションのエレメンツは、シャツ、ドレス、プリーツスカート、トラックジャケット、トレンチコートなど。それぞれのベーシックなシルエットは保ちつつ、ボリュームを足したり、新しいカットで表情を一変させて、洗練さを際立たせている。カラーパレットは、クリエイティブディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリ(Pierpaolo Piccioli)がこだわりを持って表現する、さまざまなトーンのピンク、レッドやバーガンディー、モスグリーン、スカイブルーなど、ビビッドなカラーを効果的に使った躍動感のある色彩が心地よい。70年代のトラックスーツをモダンにチューニングしたアイテムは、大胆なシアーカットやドローストリングがアクセントとなり、動くたびに揺れるステッチのラインでさらに表情豊かに。トップスにはボリューミーなファーコートやボタニカル柄のジャケット、なめらかなフーディーシャツがスタイリングされ、フェミニンなムードも薫り立つ。ツタンカーメンを思わせる古代のシンボルや野獣、鳥、蝶など、いくつものユニークなモチーフがスパンコール刺繍やステッチで彩られ、時空を旅するかのようにボーダレスな世界へと誘う。そして、イギリス出身のデザイナー、ザンドラ・ローズ(Zandra Rhodes)のイラストを起用したドレス。今シーズンは、彼女が1970年代に発表した“口紅と唇”のモチーフを採用。先シーズンの「ラブブレード」が新ラインとして人気を博しただけに、今回のコラボレーションも大いに注目を集めた。さらに、ソックスとスニーカーが一体化したようなストライプファーのシューズや、アイコニックな角鋲をあしらったカラフルなキルティングバッグ、エスニック調のジュエリーなども、ピッチョーリの洒脱なアイデアとアヴァンギャルドな精神を強く印象付ける要素となっていた。
2017年05月30日ヴァレンティノ(VALENTINO)2018年リゾートコレクションが、アメリカ・ニューヨークで日本時間の2017年5月24日(水)0:00より発表される。ショーの模様はファッションプレスでも生中継。先シーズンは、80年代にムーブメントを起こしたデザイナー集団・メンフィスからインスパイアされた、色鮮やかなロングドレスやコートが提案された。フリルや刺繍といったフェミニンな装飾に加え、幾何学的なパッチワークをデザインに取り入れた。【詳細】ヴァレンティノ 2018年リゾートコレクション開催日時:2017年5月24日(水)0:00 ※日本時間現地時間:2017年5月24日(火)11:00
2017年05月22日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)が、日本で初めてのショーを開催。滋賀県のミホ・ミュージアム(MIHO MUSEUM)で、2018年リゾートコレクションが発表された。これまでパームスプリングスの砂漠、リオデジャネイロの海と、場所や環境を変え、コレクション発表の旅を続けてきたルイ・ヴィトン。今回は、パリの「グラン・ルーブル」や「ガラスのピラミッド」を手がけた建築家・I.M.ペイによる、”地上の楽園”ミホ・ミュージアム(MIHO MUSEUM)が旅の目的地となった。ショーの蓋を開けると、タイトスカート、パンツスーツ、スリムなパンツなど、アーバンを意識したニコラ・ジェスキエールらしい要素が溢れていた。しかし、舞台は日本。一見シティライクな現代スタイルにも、和のエッセンスが落としこまれ、新しいジャポニズムの誕生を予期させる。インスピレーションとなったのは、侍、武道の稽古着、式服、葛飾北斎など。世界で活躍する北野武、日本の名監督・黒澤明といった映画人たちの名もあった。ジャカードのドレスやジャケットには、松のような絵柄が描かれ、スタッズ付きのレザートップスは鎧のように設計され、和の心を彩る。特徴的なのは、帯のようなウエストマーク。また、レースなどで仕立てたイブニングドレスは黄金色を交えて、能舞台を想起させる輝きを持たせた。2018年リゾートコレクションのビジュアルは、デザイナー山本寛斎が手掛けた。デヴィッド・ボウイの衣装をデザインしていた、山本への敬意を称し、彼が手掛けたアイコン、キャラクターたちをルイ・ヴィトンのバッグ、アクセサリーに登場させた。モデルたちの顔には、歌舞伎役者を想起させる独特なメイクを。和顔へチェンジしたモデルたちの中には、2017-18年秋冬ウィメンズコレクションにてランウェイデビューした、日本人モデル江原美希の姿もあった。様々な場面で、我々日本人を喜ばせる演出がたくさん用意され、温かみのあるショーの完成に繋がっている。
2017年05月20日ディオール(Dior)の2018年リゾートコレクションが、アメリカ・ロサンゼルスで発表された。東京・銀座での2017年春夏オートクチュールショーが記憶に新しい、マリア・グラツィア・キウリ率いる新生ディオール。日本で桜の季節を終える頃には、ファッション界にはリゾートコレクションのシーズンが訪れる。マリアにとって初のリゾートコレクションは、アメリカ・ロサンゼルスが舞台。荒野に大きな気球を飛ばし、自身の初挑戦を祝福。乾いた草木が広がるブラウンカラーの大地は、マリアの新しい一歩をどう受け止めたのか。インスピレーションとなったのは、1951年クリスチャン・ディオールによって生み出された”オーバルライン”にプリント柄のスタイルだ。一大ムーブメントとなったアイコンシルエットのルーツを辿るところからのスタートとなる。ムッシュがヒントを求めたのは、”オーバルライン”の誕生から10年余り前に発見された、ラスコーの洞窟だった。ジョルジュ・バタイユが「人類の夜明け」と称したその洞窟からは、力強く描かれた鹿、馬、牛などの動物たちが見つかり、人間と自然の関係性、芸術への探求心をくすぐった。ムッシュはこれを受け、先史時代の小像・ヴィレンドルフのヴィーナスのように柔らかい、女性の身体の形を捉えた”オーバルライン”を世に送り出す。こうした観点は、マリアの手に渡り現代的なラインとして蘇る。メゾンの軌跡から学んだ、膨らみや丸み、Aラインスカートを重ねたボリューム感など、オリジナル要素はそのままに。オリジナリティを加えたのは、スポーツのエッセンスとポエティカルなモチーフの描き方だ。狼や先史時代の動物たちは、黒と黄金のようなオークルではっきりと映し出した。デビューから一貫して創り出しているシースルーのドレスには、動植物を褪せた色で描き少し野性的に切り取る。アースカラーのスパンコールを寄せ集め、美しい刺繍にして女性の手形の形に。プロポーションや長さには手を加え、クロスボディバッグやスニーカーブーツの登場が、モダンなアレンジを視覚的に伝達する。総数84体にも及ぶルックを通して、マリアが再びヘリテージの奇跡を現代へと呼び戻している。
2017年05月12日オスカー女優アリシア・ヴィキャンデル主演で新たに人気ゲームシリーズを映画化する『トゥームレイダー』(原題)が、2018年に日本公開されることがこのほど、明らかになった。また、アリシア演じる主人公ララ・クロフトのビジュアルも公開された。2001年、2003年には、アンジェリーナ・ジョリーが強く美しい主人公ララ・クロフトを演じ、日本を含め世界的大ヒットを記録した『トゥームレイダー』。新たに、『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたアリシアを主演に映画化される。監督は、『THE WAVE/ザ・ウェイブ』のローアル・ユートハウグ。現在、南アフリカとイギリスで撮影を行っている。本作は、まだ人生の目的も夢中になれるものも見つからず、バイク便のライダーとして働きながらギリギリの生活を送っている21歳の大学生のララ・クロフトが、10代になるかならないかで失踪してしまった冒険家の父親の死の真相を解明しようとする物語。父親の最後の目的地、それは日本の沖のどこかにあるらしい神話上の島の伝説の墓だった。公開されたビジュアルでは、トレードマークのタンクトップに身を包み、泥だらけで荒野にたたずむララ・クロフトの姿が見られる。
2017年04月12日『アバター』の続編が再び公開延期になり、2018年に公開されないことがわかった。ジェームズ・キャメロン監督がメガホンを取った2009年公開の大ヒット作の続編は、以前も公開の延期が発表され2018年12月21日に公開予定となっていたが、再び公開日が変更になった。キャメロン監督はザ・トロント・スター紙のインタビューの中で「2018年には何も起きないよ」とコメントしたものの「僕たちは全力で制作を行っているところさ」とも話している。そんなキャメロン監督は以前、新作『アバター』4作品を同時に制作していく予定だと語っていた。「一つ一つの作品がバラバラではなくて、一つの大きな作品なんだよ。一つのミニシリーズを撮影するようなそんな感じかな。だから僕たちはすべての作品を同時に撮影していくつもりなんだ。例えば月曜日には第4弾のあるシーンを撮影して、火曜日にはほかのものから別のシーンを撮影するみたいな感じさ」「8時間にわたるストーリーを制作しているわけだよ。頭の中で正確に今どのストーリーの部分に取り掛かっているのか整理しながら進めていくのはとても大きな挑戦になるだろうね。僕が経験した中でも一番難しい挑戦かもしれないね」さらに監督は、「出演陣にとっても挑戦であることは間違いないだろうね。『違う、違う。この登場人物はまだ死んでないよ。君はまだ人生のこの段階にいるんだよ』みたいな感じだよ」とキャストにとっても大変なことだと言い、「これは一つの大きな物語なんだ。なんだか『ゴッドファーザー』の3作品を同時に作っているような気分だよ」と話していた。(C)BANG Media International
2017年03月14日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)2018年クルーズコレクションのショーが、2017年5月14日(日)に日本で開催されることが発表された。これまでルイ・ヴィトンは、モナコ、カリフォルニアのパームスプリングス、リオデジャネイロでクルーズコレクションを発表してきた。今回、日本を舞台に選んだのは、ルイ・ヴィトンと日本が育んできた長い歴史によるもの。ブランドのアイコンであるモノグラム・キャンバスは、日本の「紋」から想を得たと言われ、近年では、村上隆や草間彌生、川久保玲、藤原ヒロシといった日本の現代アーティストたちともコラボレーションを行っている。【詳細】ルイ・ヴィトン 2018年クルーズコレクション開催日:2017年5月14日(日)開催地:日本
2017年01月14日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)は5月14日、2018年クルーズコレクションを日本で発表する。現時点で会場は未定。モナコ、パームスプリングス、リオデジャネイロを旅したルイ・ヴィトンが今回新たに選んだ地は“日出ずる国”日本。モノグラム・キャンバスのインスピレーション源とも言われる紋、政治家や歌舞伎役者といった日本の名立たる顧客、1978年には日本初の店舗を東京へオープンし、村上隆や草間彌生、コム デ ギャルソンの川久保玲、藤原ヒロシといった日本人アーティストとの協業を行うなど、19世紀より現代まで相互認識を見出してきた。
2017年01月13日ハン・ソロ主役の『スター・ウォーズ』スピンオフ映画の公開が、2018年12月13日に延期となるようだ。ファンサイトのメイキング・スター・ウォーズが報じている。また、今回の公開日変更は2015年公開『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、2016年公開『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』がどちらも12月の公開で大成功を収めたことが理由だとスクリーン・ラントは伝えている。これまで「スター・ウォーズ」シリーズの4作品の中でハリソン・フォードが演じてきたハン・ソロ。ハンの若き頃を描く本作では、『ヘイル、シーザー!』『ブルージャスミン』に出演していたアルデン・エーレンライクが演じる。当初は2018年5月25日公開予定で、今年2月にも撮影がスタートすると言われていた。『LEGO ムービー』で知られるフィル・ロードとクリス・ミラーのコンビがメガホンを取るこのディズニー作品の出演陣には、チャイルディッシュ・ガンビーノという名でラッパーとしても活躍するドナルド・グローバーがランド・カルリシアン役、『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラークが現在役どころはわかっていないものの出演することが決定している。先月より公開がスタートした『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は公開初週、世界で2億9,050万ドル(約342億円)を記録し、12月に公開になった映画作品の中で『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の3億9,500万ドル(約464億円)に次ぐ、歴代2位の作品となっている。(C)BANG Media International
2017年01月05日2018年秋、埼玉県飯能市の宮沢湖を中心とした広大なエリアに、ムーミンの世界と北欧のライフスタイルを体験できる複合施設「メッツァ」がオープンします!この記事では、2016年12月6日(火)におこなわれた記者発表会で明らかになった、施設の概要をご紹介します。北欧時間を体験できる「メッツァ」ってどんな施設?メッツァの施設内は、大きく2つのエリアに別れています。さっそくチェックしていきましょう。●メッツァビレッジ2018年秋開業予定の「メッツァビレッジ」では自然の中でのアクティビティや工芸品にふれることで北欧のライフスタイルを体験できます。メッツァビレッジは入場無料で、公園のようにいつでも気軽に立ち寄って自然を身近に感じられます。ファミリーやカップル、仕事をがんばるビジネスパーソンなど、さまざまな人が集まる場になりそうです。敷地内では、地元・飯能の新鮮な野菜の販売や、工芸品などを購入できるマーケットも開かれます。また、フィンランド発祥とされるサウナが各部屋に備わった宿泊施設や、いま話題のグランピング施設の建設も計画されています。いそがしい日常をはなれ、ゆっくりとした時間を過ごせそうですね。●ムーミンバレーパーク2019年春グランドオープン予定の「ムーミンバレーパーク」では、自然を感じられる広大な敷地内に、アトラクションや大型ギフトショップが開設され、ムーミンの世界観を体験できます。物語に登場する灯台や、水浴び小屋、ムーミン屋敷などが丁寧につくられ、ムーミンファンにはたまらない世界が広がります。ついつい誰かにシェアしたくなるような、素敵な空間になりそうです。2つの施設はいずれも、森や湖といった自然のなかでの体験を通して、本質的なこころの豊かさを発見できるよう導く施設です。森のなかを歩きながら小鳥のさえずりを聞いたり、アクティビティで思いっきりからだを動かしたり…そうした体験によって何を感じるかは人それぞれ。決まりきった答えを出さない「フィンランド式」の体験を通して、自分の心がなにを感じるか、どんなことに感動するのか、しずかに見つめ直すきっかけなりそう。キッズやムーミンファンはもちろん、日々忙しく生きる大人たちにとっても、心安らげる場所となりそうですね!公式サイトではサポーターを募集!本日オープンした公式サイトでは、施設の詳細が順次紹介される予定です。施設のイメージ動画も公開されていますよ。また公式サイトでは従業員の採用情報を公開したり、メッツァの開発チームと共に施設内アクティビティの企画をしたり、メッツァの魅力を発信したりするサポーターの募集も始まります。プログラム概要の発表と募集開始は2017年1月からなので、気になる方はぜひチェックしてくださいね!■施設詳細名称:メッツァ「メッツァビレッジ」「ムーミンバレーパーク」オープン時期:2018年秋〜所在地:埼玉県飯能市 宮沢湖周辺エリア公式HP:www.metsa.co.jp©Moomin CharactersTM
2016年12月06日CLAMPによる大人気作品「カードキャプターさくら」。この度、その新章である「クリアカード編」が2018年1月より放送されることが決定した。1990年代後半から2000年代前半にかけて一大ムーブメントを巻き起こした「カードキャプターさくら」。本作は、封印が解かれるとこの世に災いをもたらすという“クロウカード”の起こす事件を解決しながら、ケルベロス(ケロちゃん)や親友の大道寺知世らとカード集めに奮闘する少女・木之本桜の物語。今年2016年は原作連載開始20周年記念として、様々なプロジェクトが始動。「なかよし」(講談社)での新章「クリアカード編」の連載開始や、全国7都市での『劇場版カードキャプターさくら』のリバイバル上映決定など賑わいをみせている。中でも、発表されるや否や話題を呼んでいたのが、この新アニメプロジェクトだ。今回放送が決定したTVアニメは、今年6月より「なかよし」(講談社)にて連載中の新章「カードキャプターさくら クリアカード編」。監督には浅香守生、アニメーション制作にマッドハウスと「カードキャプターさくら」を知り尽くしたスタッフ陣が再び腕をふるう。キャストには主人公・木之本桜役の丹下桜を始め、“ケロちゃん”ことケルベロス役の久川綾、桜の親友大道寺知世役の岩男潤子、桜の兄・木之本桃矢役の関智一、李小狼役のくまいもとこ、月城雪兎の緒方恵美ら前シリーズを盛り上げた声優陣が再集結する。「カードキャプターさくら クリアカード編」は2018年1月よりNHKにて放送予定。(cinemacafe.net)
2016年12月01日東京ディズニーランドのアトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」が、2018 年春に大幅にリニューアル!ディズニー映画に登場するキャラクター約 40 体や、ディズニー映画の音楽が新たに追加され、ますます注目のアトラクションになりそうです。みんな大好き!「イッツ・ア・スモールワールド」「イッツ・ア・スモールワールド」は、東京ディズニーランドオープン当初からある人気のアトラクションです。ゲストはボートに乗り、世界各国の子どもたちや動物たちに迎えられながら、“世界で一番幸せな船旅”に出発。旅はヨーロッパからスタートし、アジア、アフリカ、中南米、南太平洋の島々などをめぐります。フィナーレでは、世界中の子どもたちがテーマ曲である「小さな世界」を仲良く合唱する、小さな子どもから大人まで多くのゲストに愛されているアトラクションです。オープン以来初めてのリニューアル!ディズニー映画の仲間に会えるイッツ・ア・スモールワールドの大幅リニューアルは、オープン以来初めて。ディズニー映画に登場する様々なキャラクターが加わるほか、映画の名シーンを彷彿させる音楽が「小さな世界」の曲に織り込まれます。旅の始まり、ヨーロッパのスカンジナビアには、映画『アナと雪の女王』のエルサ、アナ、オラフが登場。このほか、ヨーロッパでは、『ふしぎの国のアリス』や『シンデレラ』、『ピーター・パン』、『塔の上のラプンツェル』など、アジアは『ムーラン』や『アラジン』、そしてアフリカでは『ライオンキング』などといった、ディズニー映画で愛される様々なキャラクターが約40 体加わえいます。それぞれのシーンがより華やかに彩られ、さらに幸せな船旅が楽しめます。新しく登場する「イッツ・ア・スモールワールド」が、いまから待ち遠しいですね。【オープン情報】イッツ・ア・スモールワールドがリニューアル開催場所:東京ディズニーランドオープン時期:2018 年春お問い合わせ先:東京ディズニーリゾート®・インフォメーションセンター0570-00-8632(9:00~19:00)©Disney
2016年11月30日俳優のトム・クルーズが主演を務める『ミッション・インポッシブル』シリーズの第6弾が、2018年7月27日に全米公開されることがこのほど、明らかになった。パラマウント・ピクチャーズが発表した。これまで発表されてきた『ミッション・インポッシブル』シリーズは全て異なった監督がメガホンを取ってきたものの、第6弾は前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』の監督を務めたクリストファー・マッカリーが再び帰ってくる。トムがIMFエージェントのイーサン・ハントを続投することはもちろん、ウィリアム・ブラント役のジェレミー・レナー、ベンジー・ダン役のサイモン・ペッグ、イルサ・ファウスト役のレベッカ・ファーガソン、ルーサー・スティッケル役のヴィング・レイムスらも再出演が見込まれている。同人気シリーズはこれまでに世界興行収入28億ドル(約2,893億円)を挙げてきたドル箱シリーズとなっている。(C)BANG Media International
2016年11月10日俳優・鈴木亮平が、2018年放送のNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」にて、主人公・西郷隆盛を演じることが発表された。西郷隆盛(小吉、吉之助)は、薩摩の貧しい下級武士の家に育った。両親を早くに亡くし、家計を補うため役人の補佐として働くが、困った人を見ると放っておけず、自分の給金も弁当も全部与えてしまう始末。西郷家はますます貧乏になり、家族は呆れかえるが、西郷は空腹を笑い飛ばす。そんな愚直な西郷に、カリスマ薩摩藩主・島津斉彬が目を留めた。「民の幸せこそが国を富ませ強くする」と強く主張する斉彬に、西郷も心酔。西郷は、斉彬の密命を担い江戸へ京へと奔走。薩摩のキーパーソンとなっていく。生涯の師・斉彬との出会いと別れ。篤姫との淡い恋。仲間との友情と反目。多感な青年期を経て、3度の結婚、2度の島流し…。極貧の下級武士に過ぎなかった素朴な男は、南国奄美で愛に目覚め、勝海舟、坂本龍馬ら盟友と出会い、揺るぎなき「革命家」へと覚醒し、やがて明治維新を成し遂げていく――。原作は、「不機嫌な果実」「anego」など様々な著書が映像化される林真理子の「西郷どん!」。そして、脚本は「ハケンの品格」や「花子とアン」など数々の話題作を手掛ける中園ミホが担当する。今回主演を務めるのは、これまで執事、巨漢高校生、王様、うさぎの着ぐるみを着た死神、変態仮面など様々な役どころを演じ分けてきた鈴木さん。どんな役にも対応し、役柄に応じて肉体改造も行ってきた鈴木さんだが、大河ドラマに出演するのは今回が初めて。本作では男にも女にも“日本史上最もモテた男”西郷隆盛を演じる。林氏は「以前、最後の将軍徳川慶喜とその妻美賀子を書いたときに、幕末の複雑さにつくづく苦労しました。しかしそれゆえに歴史の主役たちにすっかり魅了されてしまったのです。その中でも一番難解で面白いのが、西郷さんです。彼をめぐる女性たち、流された島々を深く描くことによって、いままで誰も書かなかった西郷どんを作り上げているという自負があります」と本作を書いた経緯を明かす。また中園さんは「セゴドンという男の魅力に、女の視点で切り込みます。林真理子さんの原作『西郷どん!』は愛にあふれています。命がけで彼を愛した男たち、女たちの視線をまじえ、テレビの前の皆様にも一年間どっぷりセゴドンに惚れていただきたいと思っています」とコメントした。知ってるつもりの「西郷隆盛」像をぶち壊し、誰も描かなかった愛すべき“人間西郷”を描きいていく本作。クランクインは来年夏を予定しており、全く新しい”西郷どん”を鈴木さんが一体どう演じていくのか。そしてどんな共演者が集結するのか。続報が楽しみだ。「西郷どん」は2018年1月よりNHKにて放送予定(全50回)。(cinemacafe.net)
2016年11月02日ディズニーは、実写版『ムーラン』が2018年に公開されることを発表した。ヒロインのファ・ムーランをミン・ナが、赤竜のムーシューをエディ・マーフィがそれぞれ担当した1998年作が、より特別な意味合いを持った精巧なストーリーで生まれ変わるようだ。2018年11月2日の公開を視野に急ピッチで製作が進められており、ディズニーはムーランを演じる中国人女優を探しているところだという。『ムーラン』は、年老いた父親の代わりに少年の格好をして軍隊に入り、友達で守り神でもある竜のムーシューと共に戦争に参加する姿が描かれた作品。ディズニーは同作の版権を昨年に獲得しており、リック・ジャッファとアマンダ・シルヴァーのコンビが脚本を執筆する予定になっている。ディズニーはつい先日、1994年作『ライオン・キング』をジョンファヴロー監督のもとで実写化することを発表していたばかり。今年公開された『ジャングル・ブック』のメガホンを取ったファヴローは、その名作の実写化を楽しみにしていると発表していた。(C)BANG Media International
2016年10月06日先日、15年続いた連載の終了が発表された人気コミック「BLEACH」が、2018年に実写映画化されることが決定。 主演には福士蒼汰、監督には『GANTZ』シリーズの佐藤信介の最強タッグで贈ることも分かった。2001年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載を開始するやいなや、瞬く間に国民的人気コミックへと上り詰め、既刊73巻で累計発行部数8,700万部というメガヒットを記録。日本だけでなく海外のファンも多数持つ久保帯人の代表作「BLEACH」が、満を持してついに今回実写映画化となった。本作は、霊が見えること以外は普通の高校生・黒崎一護が、ある日突然現れた死神・朽木ルキアから死神の力を与えられ、家族や仲間たちのために虚<ホロウ>と呼ばれる悪霊たちと戦う物語。ただのバトルアクションにとどまらず、ルキアとの友情、勝てるはずのない相手に挑むひとりの男としての成長、かつ高校生らしい仲間たちや家族との明るい笑いに満ちたストーリーテリングも絶妙に織り交ぜられ、ならではのテンポ感が人気の秘訣となっている。また、今回の映画では、シリーズの中でもファンに根強い人気を誇る“死神代行編”の物語を中心に描くようだ。このほど、主人公・黒崎一護を演じることが決定したのは、『好きっていいなよ。』『ストロボ・エッジ』や来年公開予定の『曇天に笑う』などコミック原作の映画に続出する福士さん。今回の実写化に驚いたと話す福士さんは、「自分が一護となり死神の代行として、責任を持って演じたいと思います」と意気込み、「15年連載が続いた大人気作品が終わりを迎えたことも感慨深いです。読者としては一護や死神たちの雄姿をまだ見ていたい気もしますが、実写でもその雄姿を感じていただければと思います」とメッセージを寄せた。また、メガホンを取るのは『GANTZ』『アイアムアヒーロー』や最新作『デスノートLight up the NEW world』の佐藤監督。福士さんとは『図書館戦争』シリーズ以来のタッグとなった。佐藤監督は、本作について「想像力の限りが尽くされたこの世界を、映像の力の限りを尽くして描きます。尸魂界<ソウルソサエティ>、虚<ホロウ>、 斬魄刀、そして福士蒼汰が一護として暴れまくる姿、お楽しみに」とコメントした。さらに原作者の久保氏は「幸運にも連載完結のタイミングと重なったので、原作者としてできる限り協力して、BLEACHを知らない人にも楽しんで貰え、BLEACHの読者にも満足して貰えるものに近づける一助になればと思っています」と映画化について語り、「唯一心配なのは一護の髪の色かなー! あの色実写だとヘンだけどどうすんだろなー!」と福士さん演じる黒崎のビジュアルに期待を寄せた。『BLEACH』は2018年全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年08月19日ディズニーが贈る『メリー・ポピンズ・リターンズ』の公開日が、2018年12月25日に決定した。パメラ・L・トラバーズ著作の児童小説『メアリー・ポピンズ』シリーズを原作とする1964年作ミュージカル映画『メリー・ポピンズ』では、世代を超えて愛されている主人公メリー役をジュリー・アンドリュースが演じていたが、ロブ・マーシャル監督がメガホンを取る続編ではエミリー・ブラントが演じる。主演女優賞を含む5つのアカデミー賞を獲得した前作でのメリーの役どころは、銀行員の家庭の子供たちジェーンとマイケル・バンクスの世話をするためにロンドンにやってきた魔法を使える家庭教師であった。原作『メアリー・ポピンズ』は8冊から構成されており、1964年作の映画は1冊目の本を元に制作されていた。今回の新作は残り7冊部分にフォーカスを当てていくことになるようで、公式サイトが発表している同作品のあらすじには、「大恐慌時代のロンドン。大人になったジェーンとマイケル・バンクス、そしてマイケルの3人の子供たちが苦境に立たされているところに再びメリー・ポピンズが訪れる。メリーは友人ジャックの力を借りて、魔法で家族たちに生きる楽しみを見つけ、見失った人生を取り戻す手助けをする」と記されている。監督を務めるマーシャルは以前、同作品の制作チームに参加できることについて「ディズニーがパメラ・L・トラバーズのさらなる冒険を映画作品にしたいと言ってきてくれたことをととても誇りに思うし、うれしいよ」「アイコニック的な存在の前作は僕にとって、とても特別なものなんだ。だから、子供のときに感じたような驚きは最も苦しい時にさえ見つけることができる、というメリー・ポピンズのメッセージを新たな世代に伝えられるミュージカル映画を作るのが楽しみだよ」と語っていた。街灯をともす仕事をしているメアリーの友人ジャック役は、リン=マニュエル・ミランダが演じる。(C)BANG Media International
2016年06月02日三越日本橋本店の2020年を最終年度とする再開発(リモデル)計画の概要が発表された。2017年より順次リモデルを進め、2018年春に第1期グランドオープンを予定しており、環境デザインは建築家の隈研吾が担当する。同店は2014年3月に「カルチャーリゾート百貨店宣言」を行い、あたらしい形の百貨店への具現化を宣言。本館7階にカフェを軸とした体験型複合ショップ「Hajimarino Cafe(はじまりのカフェ)」をオープンするなど新しい試みを各売り場で提案してきたが、リモデル全体の具体的な内容に関して発表されたのは今回が初めて。第1期の投資額は約120億円。2020年春までに200億円規模を見込んでおり、2020年度に2016年度との売り上げ比10%増を目指す。因みに同店の店頭売上高(1~12月)は2012年101.8%、2013年103.8%、2014年101.9%、2015年100.5%と堅調に推移している。同店は1904年に呉服店の越後屋から三越百貨店へと“デパートメント宣言”を実施。「当時における流通業の大冒険を行った先人の勇気に習って、我々も変革を目指す」と中陽次・三越伊勢丹執行役員三越日本橋本店長。同店は2004年に新館をオープンし、2006年に本館地階と1階の耐震改修工事を実施したが、全館リモデルを行うのは数十年ぶりのこととなる。今回のリモデルでは顧客のグループ化を従来の年齢、性別などの「属」から、趣味、価値観で考察する「族」への考え方にシフトすることで40歳代の客層増を狙う。具体的なMD構成として従来のプレステージゾーンの上位にアート&オーダーを置き、衣(+飾)食住遊のカテゴリー構成比として「あそび(遊)」(美術・呉服・学び・スポーツなど)の展開面積を増やし、接客も同店のDNAでもある呉服の”座売り型“に見直しを図り、品揃えも広さより深さを追求していく方針。「従来のファッションの金太郎飴状態の百貨店業態から、文化軸の百貨店を目指すには日本橋三越は最適な店舗。歴史的に好立地であったが交通網などの変化によって立地環境が変化し、高齢化などによる同様の悩みを持つ百貨店は全国に80%以上あると想定される。あたらしい百貨店の歩むべき道のひとつの指針となるべきリモデルを目指す」と中店長は話す。第1期再開発計画では本館1~3階、新館1~2階を対象範囲に、本館上層階と新館を中心に「あそび文化」を展開。リモデルの象徴となるフロアとして新館1、2階に複数のコンテンポラリーアートのギャラリーを新設し、現在本館6階の美術にある5つのギャラリーが本館新館含め10箇所に増える。「単にインテリアデザインだけではなく、環境を含めたリモデルという人選から、適任ということで依頼した」(中店長)という隈研吾のデザインは、カルチャーリゾートというテーマから、開放感と、聞く接客を実践できることを環境コンセプトに、人が集まる“樹”と人が流れる“道”を中心に構成。それぞれのフロアは森をテーマにデザインされる。Text:野田達哉
2016年05月23日大ヒット映画『アナと雪の女王』のミュージカルがブロードウェイで上演されることになった。ディズニーは2013年の大ヒット作の舞台版を2018年春から上演すると発表しており、2017年夏には関連イベントが予定されているという。今回のニュースの発表にあたり新たに開設されたツイッターアカウント「@FrozenBroadway」には「『アナと雪の女王』が2017年夏のブロードウェイ上演前イベントを経て、2018年からブロードウェイで公演予定」と投稿されている。ゴールデン・グローブ賞やトニー賞にもノミネート経験があるアレックス・ティンバースが舞台監督を務める予定になっており、トニー賞受賞歴のあるピーター・ダーリングが振り付けを担当。脚本家のジェニファー・リーや作曲家のクリステン・アンダーソン・ロペスとロバート・ロペスをはじめ、映画版からも数多くのスタッフが舞台制作に携わることになるようだ。キャストはまだ発表されていないものの、アニメ版でエルサの声を務めたブロードウェイ女優のイディナ・メンゼルは以前、同作が舞台化されることがあればぜひ出演していたいとの意向を表していた。舞台化作品への出演の可能性を尋ねられた際、イディナは「もちろんよ!」「ディズニー作品に関わってアニメの女王になれたことは私にとって夢のようなことだったわ」と答えている。映画版『アナと雪の女王』は世界で13億ドル(約1500億円)の興行成績を上げるアニメ史上最高のヒット作となっており、アカデミー賞では長編アニメ映画賞と主題歌『レット・イット・ゴー』で歌曲賞を受賞している。(C)BANG Media International
2016年02月11日コミコンが、2018年まで現状どおりサンディエゴで開催されることに決まった。その他の情報コミコンが始まったのは、1970年。当初のビジター数は13万人程度だったが、年々ふくれあがり、会場が手狭になっていた。サンディエゴ・コンベンション・センターとの契約が来年で切れることもあり、コミコンの主催者は、サンディエゴより大きいロサンゼルスかアナハイムのコンベンション・センターに会場を移すことを検討していたが、サンディエゴ市長をはじめ、サンディエゴの関係者は、とどまってもらうよう、熱心に説得を続けていた。近辺のホテルも、値段をつり上げないことで合意しているという。今年のコミコンは、9日から12日まで開催される。文:猿渡由紀
2015年07月03日米食品医薬品局(FDA)は現地時間6月16日、マーガリンなどに含まれており、心臓病などとの関連が指摘されている「トランス脂肪酸」を、2018年6月までに食品添加物から全廃する方針を決めたと同局のホームページにて明らかにした。日本の厚生労働省に相当するFDAは、2013年にトランス脂肪酸の廃止方針を示し、その科学的妥当性を検討してきた。そしてこのほど、食品に使用するにあたり、「一般的に安全とは認められない」と結論付けた。食品メーカーはトランス脂肪酸を製造物から除去するにあたり3年の期限が設けられており、それまでに代わりの添加物を使うなどの対応が求められることになる見通し。FDAのStephen Ostroff長官代理は、「このアクションによって、冠状動脈性心臓病が減ることおよび、毎年数千件の命に関わる心臓発作の予防につながることが期待できます」と話している。トランス脂肪酸は、植物油を加工して作るマーガリンや、お菓子、揚げ物用の油として使われるショートニングなどに含まれている。米国では加工食品への含有量の表示が義務づけられており、使用を規制する自治体もあった。一方で、日本では摂取量の少なさにおける健康へ影響をおよぼす可能性の低さなどを理由に、表示の義務化がされていない。今回のFDAの決定を受けて、Twitter上では「気になりつつも、毎朝摂取しちゃってるなぁ。マーガリン」「トランス脂肪酸排除も真似て広まればいいのに」「とうとうトランス脂肪酸廃止の方向か。日本はどうするんだろ」など、日本での動向を気にする意見があがっている(コメントは原文)。
2015年06月17日