夜行列車といえば、眠っている間に移動でき、時間を有効に使える便利な列車だ。しかし、新幹線の整備や低料金のビジネスホテル、夜行バスの普及により、JRの夜行列車は減っていく一方だ。そんなご時世の中、夜行列車を走らせる私鉄がある。その夜行列車は「尾瀬夜行23:55(ニイサンゴーゴー)」「スノーパル23:55(ニイサンゴーゴー)」だ。運行会社は東武鉄道で、どちらも東武浅草駅を23:55に出発する。この出発時刻が列車名の由来になっている。「尾瀬夜行23:55」は、尾瀬散策の観光客向けの列車だ。運行期間は6月から10月までの金曜日で、土曜日に走る日もある。浅草駅を23時55分に出発した後、北千住駅、新越谷駅、春日部駅に停車し、東武日光線・鬼怒川線で新藤原駅へ。ここから野岩鉄道に乗り入れて、翌日早朝の3時18分に会津高原尾瀬口駅に着く。ここから列車利用者専用のバスに乗り継ぎ、6時10分に尾瀬国立公園の沼山峠に着く。「スノーパル23:55」は会津高原に向かうスキーヤー向けの列車だ。運行期間はおもに12月から3月までの週末である。浅草駅を23時55分に出発した後、新藤原駅までは「尾瀬夜行23:55」とほぼ同じ。ただし、「スノーパル23:55」は新藤原駅でしばらく停車して仮眠時間を設けた後、5時33分に会津高原尾瀬口駅に着く。ここからスキー場への専用バスに乗り換える。使用車両は東武鉄道の300系電車だ。かつて急行「りょうもう」で使われていた1800系を改造した車両で、リクライニング機能はないけれど乗り心地はまずまず。なお、「尾瀬夜行23:55」「スノーパル23:55」ともに下りのみ設定されており、上り列車はない。これらの東武鉄道の夜行列車に乗るには、東武鉄道と東武トラベルが募集するツアーに参加する必要がある。つまり、現地のバスやスキー場などのクーポン券をセットで購入する必要があり、列車のきっぷだけを購入することはできない。乗車時間が短いため、目的地までぐっすり眠って……、とはいかないかもしれない。しかし、「到着地で1日をフルに使える」という夜行列車のメリットが生かされている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月15日新幹線や高速道路などの整備によって、惜しまれながらも廃止になった列車がある。寝台列車や夜行列車など様々あると思うが、復活して欲しい名列車といったら何が思い浮かぶだろうか。マイナビニュース会員の男女1,000名に聞いてみた。Q.復活してほしい名列車を教えてください(複数回答)1位 はやぶさ(東京 - 西鹿児島: 寝台特急) 16.6%2位 銀河(東京 - 大阪: 寝台急行) 7.3%3位 ムーンライト九州(新大阪 - 博多: 臨時夜行) 6.8%4位 さくら(東京 - 長崎・佐世保: 寝台特急) 6.7%5位 雷鳥(大阪 - 金沢・富山: 特急) 4.7%■はやぶさ・「寝台特急で旅行とかしたいですね」(29歳男性/情報・IT/技術職)・「小学生の頃乗った思い出が忘れられない」(43歳男性/電機/事務系専門職)・「受験で初めての上京の時、乗ってきた列車だから」(61歳男性/商社・卸/事務系専門職)■銀河・「のんびり行くのもいいかと思う」(50歳男性/電機/事務系専門職)・「東京から乗って、起きたら大阪についているのってすばらしいと思うから」(31歳男性/機械・精密機器/技術職)・「話にしか聞いたことがないけど、何度も聞いた名前だから」(26歳女性/金融・証券/事務系専門職)■ムーンライト九州・「夜行列車で九州旅行なんておしゃれなので」(28歳女性/医療・福祉/専門職)・「夜に博多から大阪にいけると便利だから」(25歳女性/小売店/販売職・サービス系)・「青春18きっぷで乗れると聞いたことがあるので」(23歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)■さくら・「ネーミングが日本らしくて素敵」(32歳女性/小売店/事務系専門職)・「長崎に行く時に乗ってみたいと思っていたから」(25歳女性/商社・卸/事務系専門職)・「昔、ブルートレインといったら『さくら』が憧れだったから」(37歳男性/ソフトウェア/技術職)■雷鳥・「幼いころ乗ってわくわくした思い出があるから」(22歳男性/学生/その他)・「名前にも愛着があるから」(29歳男性/食品・飲料/営業職)・「昔から特急といったら雷鳥で、あまりほかの電車がないので」(26歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)■番外編: まだある!復活して欲しい名列車・「利尻(札幌-稚内: 夜行特急): 夜行列車が好きで、特に北海道って繁華街以外は真っ暗だし、幻想的! 」(24歳女性/金融・証券/営業職)・「北陸(上野-金沢: 寝台特急): 個室があるしフリー切符で安く乗れるので重宝していた」(32歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)・「日本海(大阪-青森: 寝台特急): レトロな雰囲気が魅力でした」(34歳女性/電機/技術職)■総評1位に選ばれたのは「はやぶさ」だった。「九州の果てまで寝台で行ってみたい! ロマンがある」など、寝台列車を利用したことのない人からの回答が目立った。2位は「銀河」。こちらは寝ている間に東京と大阪を行き来できることを評価する意見が多かった。3位は「ムーンライト九州」で、青春18きっぷで利用して格安で乗車できたことを支持する回答が多かった。また「寝台の上下でいろいろな会話ができた」など、懐かしい思い出のエピソードもいくつか寄せられた。続いて4位は「さくら」。こちらは寝台列車に乗ってみたいという意見が多かったが、名前がかわいいからといった声も目立った。そして5位は「雷鳥」。こちらもさくらと同様に「ネーミングが渋い」など、名前を評価する回答が多かった。東京から西鹿児島を結んでいた寝台特急「はやぶさ」が1位に選ばれた今回のアンケート。寝台列車を利用したことがないが、1度は乗ってみたいと考えている人が非常に多かった。列車の中に宿泊して、遠くまで旅をする。これほどの旅情を味わえるのは、確かに寝台列車ならではなのかもしれない。(文・アリウープ 高橋賢司)調査時期: 2012年8月21日~2012年8月27日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性444名 女性556名合計1,000名調査方法: インターネットログイン式アンケート【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月05日行先不明の列車がホームに滑り込む。薄汚れた茶色の電車に、乗客の姿はゼロ。数分後、ひっそりとどこかへ走り去っていく。まるで「幽霊列車」のように……。72系が次々と引退した1978~1980年にかけて、首都圏の主要駅で目撃された光景です。この「幽霊列車」の名は「廃車回送」。終着駅は大船工場(当時)。到着後は工場内での解体が待っていました。そう、「幽霊列車」の行先は「墓場」だったのです。今回は、鶴見線から72系が引退してから約8カ月後に運転された「廃車回送」の様子を紹介します。1980(昭和55)年1月20日、首都圏最後の72系が鶴見線から引退しました(当連載第42回「首都圏最後の”73形”が走った鶴見線」参照)。101系に置き換えられた72系は次々と廃車・解体となりましたが、一部の車両は大船工場での解体スケジュールの影響もあり、解体されるまでの間、横浜線橋本駅電留線に留置されていました。ピーク時には3連が4本、計12両が”解体待ち”をしていました。それから約8カ月後の1980年9月、橋本駅の電留線から72系最後の廃車回送が行われました。この廃車回送は、橋本駅から横浜線経由で東神奈川駅へ、そして京浜東北線経由で大船駅から大船工場へ、というルートで運転されました。途中、時間調整のため、主要駅で数分の停車があり、なにも知らない一般の利用者がこれに遭遇してびっくりしていました。この日のことはあまりはっきりと覚えていないのですが、どうやら東神奈川駅で撮影を打ち切ったようです。別の日に撮影した写真で、鶴見線72系の廃車回送が大船駅に到着するシーンをとらえたものがありましたので、そちらもご覧ください。鶴見線72系の廃車回送ルートは複雑で、弁天橋電車区を出発後、浜川崎・新鶴見を経て品鶴線や山手貨物線を走行し、新宿駅や品川駅で折り返しました。103系全盛の山手線主要駅に突然現れた茶色の旧型国電に、その場に居合わせた人たちはさぞ驚いたことでしょう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月03日叡山電鉄、京福電気鉄道、近畿日本ツーリストの3社はこのほど、貸切列車を利用した婚活列車イベント「京都鉄コン!」を共同企画し、その概要を発表した。秋の京都を巡りながら新たな出会いを求める企画で、京都を走る電車では初めての「鉄コン」イベントとなる。同イベントの開催日は9月23・29日。23日は「京都鉄コン! エイデンでええねん!」と称し、叡山電車に乗って出町柳駅を出発。八瀬比叡山口駅で下車して昼食にイタリアンを楽しみながら交流を深め、昼食後にはしばし散策。八瀬比叡山口駅から再び叡山電車に乗車し、停車中の車内でカップリングを行ってから出町柳駅に戻る。29日は「京都鉄コン! らんでんはラブでん!」として嵐電(京福電気鉄道)を利用。四条大宮駅を出発して嵐山駅で下車し、嵐山で散策と湯豆腐の昼食を楽しむ。昼食会場では恋愛成就・縁結びで有名な鈴虫寺住職の法話を聞き、合コンを実施。現地にて解散となる。いずれも参加料は男性7,500円、女性6,500円(昼食代、往復列車料金、イベント参加費などを含む)。参加資格があるのは20~40歳代の独身男女(1名より参加可)。募集人員は各回80名。婚活イベント紹介サイト「コン祭」から申し込む。締め切りは9月23日開催の回が9月14日17時、9月29日開催の回が9月21日17時。いずれも定員になり次第締切となる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月31日肥薩おれんじ鉄道はこのほど、同社保有車両を改造し運行する観光列車の愛称を「おれんじ食堂 九州西海岸食楽列車」(以下「おれんじ食堂」)とし、2013年3月より運行開始することを発表した。列車のデザインは九州新幹線などを手がけた水戸岡鋭治氏が担当した。肥薩おれんじ鉄道は旧鹿児島本線の八代~川内間(営業キロ116.9km)を運営する第3セクター鉄道会社で、新潟トランシス製のディーゼル車両19両(一般車両17両、イベント兼用型車両2両)を保有する。新たに登場する観光列車「おれんじ食堂」は2両編成で、紺色をメインとした車体にロゴマークを各所に配した外観、木目調のインテリアなど、水戸岡氏が手がけた車両ならではの特徴も随所に見られる。同社の路線には、不知火海や東シナ海といった海外線のそばを走る風光明媚な区間も。「おれんじ食堂」では、「九州西海岸を眺めながら、ゆったり、のんびり、スローライフな旅」を提案しており、車内にはブッフェ(キッチン)が設置され、地産地消の料理や飲みものなどを提供する。九州西海岸沿線の旬の食材を用い、さまざまな提携先とアイデア・コラボした「逸品メニュー」も提供予定とのこと。その他にも、ダイニングテーブルやドリンクカウンター、セパレートタイプの個室などを設置。パーサーとアテンダントが乗務し、利用者の旅の思い出をサポートする。車内ではカントリーミュージックなど心地良い音楽も流れるという。「おれんじ食堂」については、来年3月のデビュー以降、年間200~230日程度、1日あたり3便運行し、料金や運行ダイヤは10月頃をめどに公表する予定と報じられている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月30日叡山(えいざん)電鉄(叡電)、京福電気鉄道(嵐電)、近畿日本ツーリスト(KNT)は、貸切列車を利用した婚活列車イベント「京都鉄コン!」 を共同企画。京都を走る電車として初の鉄コンイベントとなる。「エイデンでええねん!」は叡電×KNTコラボ企画で、9月23日に開催。叡電車出町柳(でまちやなぎ)駅を出発し、車内で会話を楽しみながら八瀬比叡山口へ。イタリアンの昼食を楽しみながら合コンをし、その後散策。再び八瀬比叡山口から乗車し、停車中の車内でカップリング。出町柳駅に戻るというスケジュールとなる。参加代金は男性7,500円、女性6,500円。「イタリアンセミビュッフェ」のランチ付き。募集人員は80名。参加資格は20歳~40歳代の独身男女。1名より参加が可能で、申込締め切り日は9月14日の17時まで。ただし、定員になり次第締め切りとなる。「ランデンはラブでん!は嵐電×KNTコラボ企画で、9月29日に開催する。スケジュールは、嵐電四条大宮駅を出発し、車内で会話を楽しみながら嵐山駅へ。嵐山を散策した後は、湯どうふの昼食と合コン。昼食会場にて、恋愛成就・縁結びで有名な鈴虫寺住職からの話も聞くという。その後は解散。嵐山~四条大宮のチケットを渡すため、各自自由に行動できる。参加代金は男性7,500円、女性6,500円。「湯どうふ」の昼食付。募集人員は80名。参加資格は20歳~40歳代の独身男女。1名より参加ができ、申し込み締め切りは9月21日17時まで。ただし、定員になり次第締め切りとなる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月30日樽見鉄道の「枡酒列車」が9月21日(金)に運行される。12:38に本巣駅を出発し、樽見駅到着は13:12。トイレ休憩を挟んで13:28に樽見駅発、13:59本巣駅到着というスケジュールだ。料金は乗車賃込で一人5,000円。「枡酒列車」で出されるお酒は大垣市の武内酒造、三輪酒造、渡辺酒造から各々2種類、合計6種類。料理は「四季料亭助六」から、秋の食材を使用した日本酒に合うものが出される。日本酒が注がれる枡は檜材で作られている。檜は耐湿性、耐水性に優れており、表面をうまく仕上げると檜特有の光沢が得られる木材だ。また、香りが良いことでも知られ、古来より風呂や家具、寺社建築に利用されてきた。ちなみに、世界最古の木造建築物である法隆寺も檜でできている。檜の香りは、日本酒の味わいをより深いものにする。岐阜県大垣市の枡の出荷量は年間およそ200万個で、全国8割のシェアを誇る。「枡酒列車」に枡を提供する有限会社大橋量器では、通常の枡に加え、枡組みの技術や檜の特性を生かしたさまざまな商品を製作している。そのうち、檜枡を使ったランプシェードや五角形、八角形の枡、世界最小1ccの枡でできたストラップが大垣ブランド製品として認定されている。樽見鉄道は大垣駅から樽見駅を結ぶ鉄道で、大垣市への重要なアクセスであるとともに、山間部を走る景色の良いローカル線としても知られる。「枡酒列車」が走る本巣駅から樽見駅の間は特に風情があると言われている区間。山あいを縫うように走り、車内から「根尾谷渓谷」の美しい清流を眺めることもできる。申込方法 (有)大橋量器まで e-Mailinfo@masukoubou.jp メールのタイトルを「枡酒列車参加希望」とし、代表者様氏名・連絡先電話番号・参加人数を記入、9月7日までに送信 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月22日樽見鉄道の「枡酒列車」が9月21日(金)に運行される。12:38に本巣駅を出発し、樽見駅到着は13:12。トイレ休憩を挟んで13:28に樽見駅発、13:59本巣駅到着というスケジュールだ。料金は乗車賃込で一人5,000円。「枡酒列車」で出されるお酒は大垣市の武内酒造、三輪酒造、渡辺酒造から各々2種類、合計6種類。料理は「四季料亭助六」から、秋の食材を使用した日本酒に合うものが出される。日本酒が注がれる枡は檜材で作られている。檜は耐湿性、耐水性に優れており、表面をうまく仕上げると檜特有の光沢が得られる木材だ。また、香りが良いことでも知られ、古来より風呂や家具、寺社建築に利用されてきた。ちなみに、世界最古の木造建築物である法隆寺も檜でできている。檜の香りは、日本酒の味わいをより深いものにする。岐阜県大垣市の枡の出荷量は年間およそ200万個で、全国8割のシェアを誇る。「枡酒列車」に枡を提供する有限会社大橋量器では、通常の枡に加え、枡組みの技術や檜の特性を生かしたさまざまな商品を製作している。そのうち、檜枡を使ったランプシェードや五角形、八角形の枡、世界最小1ccの枡でできたストラップが大垣ブランド製品として認定されている。樽見鉄道は大垣駅から樽見駅を結ぶ鉄道で、大垣市への重要なアクセスであるとともに、山間部を走る景色の良いローカル線としても知られる。「枡酒列車」が走る本巣駅から樽見駅の間は特に風情があると言われている区間。山あいを縫うように走り、車内から「根尾谷渓谷」の美しい清流を眺めることもできる。申込方法 (有)大橋量器まで e-Mailinfo@masukoubou.jp メールのタイトルを「枡酒列車参加希望」とし、代表者様氏名・連絡先電話番号・参加人数を記入、9月7日までに送信 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月20日天竜浜名湖鉄道では9月1日、2日の2日間、開業25周年を記念し、ご当地ハイボール「三ヶ日みかんハイボール」を味わうことができる「三ヶ日みかんハイボール列車」を運行する。同社は、全国有数のみかんの産地である浜松市を走るローカル線「天竜浜名湖線」を運行している。このほど企画された「三ヶ日みかんハイボール列車」は、専用列車で天竜二俣駅を出発し、三ヶ日駅までの約1時間の道中、三ヶ日みかんハイボールを飲みながら、車窓からの浜名湖の眺めを楽しむことができるという。列車の中で提供される三ヶ日みかんハイボールは、三ヶ日みかんのジュースやシロップ、ウイスキーをソーダ水で割った「ご当地ハイボール」。香りも色も良いため、あまりウイスキーを飲まないような人や、普段カクテルを飲む女性にも飲みやすい味となっている。ハイボールは飲み放題。1人一皿おつまみ付。また、三ヶ日駅近くに設置された特設会場では、ジャズバンド演奏や景品付ゲーム大会も開催。さらに地元の三ヶ日牛を使ったコロッケなどのオードブルを味わうことができる。同イベントは両日の16時~18時30分に開催。各日とも定員44名の完全予約制となっている(9月1日は残席わずか)。参加費は1人5,000円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月13日JR四国はこのほど、予讃線で運行しているアンパンマン列車のデザインを一新し、10月にリニューアルデビューさせると発表した。予讃線アンパンマン列車は「ばいきんまん号」「ドキンちゃん号」など、登場キャラクターを描いた車両が11両あり、編成を変えながら1日あたり上下あわせて17本を運転している。3回目のリニューアルとなる今回は、各車両のキャラクターのイメージカラーをベースに、クリーム色で「ANPANMAN」の文字を描いたデザインから、白色をベースに各車両のキャラクターのイメージカラーで「ANPANMAN」の文字を描いたデザインに変更する。キャラクターをイメージした各車両ごとのデザインや記念撮影用のエンブレムは踏襲する。同社では、「ベースを白色にしたことで、予讃線を走るアンパンマン列車がこれまで以上に瀬戸内海の青い海や山々の豊かな緑に映えるデザインになる」としている。リニューアルは8月下旬から10月下旬にかけて1両ずつ順次行われる。10月のリニューアルデビューに際しては出発式が行われる予定(詳細未定)とのことだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月09日IGRいわて銀河鉄道は10日、「ぎんが食堂 スイーツ列車」モニターツアーを実施する。同ツアーは今年4~6月に開催された「ぎんが食堂 各駅定食弁当」に続く”ぎんが食堂シリーズ”第2弾としての開催となる。同ツアーは料理研究家の千葉星子さんをコーディネーターに迎えて行われ、当日は盛岡駅よりIGRいわて銀河鉄道の貸切車両に乗車。盛岡駅、巣子駅、いわて沼宮内駅、奥中山高原駅、二戸駅にて、電車型の小箱に詰められたスイーツが積み込まれるという。その後、金田一温泉駅から貸切バスに乗り換え、一戸町の小鳥谷にてさくらんぼ狩りを実施。行きは電車内でスイーツを、帰りはさくらんぼ狩りで旬の味覚を堪能できるツアーとなる。なお、ツアー参加者へのアンケートも行われるとのこと。同ツアーの募集人員は40名(最少催行人員20名)。旅行代金は3,900円(大人・小人同額)で、銀河鉄道観光にて申込みを受け付ける。ツアー申込締切日は7月5日となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月02日映画『苦役列車』の完成報告会見が14日、都内で開催され、主演の森山未來をはじめ、高良健吾、前田敦子(AKB48)、山下敦弘監督が出席した。その他の写真作家・西村賢太の芥川賞を受賞した同名私小説を映画化した本作。三畳一間に住み、日雇い仕事で生計を立てる19歳・北町貫多のひねくれた青春を描き出す。森山は本作を「花粉症対策映画」と表現。「土に触らず、滅菌・抗菌のものにしか触らず、本当に汚いものに触れないでいる人が多いけれど、菌に触れることで免疫ができる。この映画は人間の免疫を高めるのでぜひ触れてほしい」と力説した。高良は、高校2年生の時に山下監督の短編映画『その男狂棒に突き』を観て以来のファンだったそう。「高3で初めて監督の(作品の)オーディションを受けたときは落ちたけど(笑)、今回、参加できて幸せでした。現場に行く前は緊張して、病気なんじゃないかってくらい汗が出ました」と、念願かなって山下作品へ参加できた喜びを語った。同じく前田も山下監督の大ファンだったとあって「幸せ」を連発。「よく口癖で『あぁ、幸せ』って言うんですが、撮影の6日間は毎日ずっと幸せでした」と満面の笑み。完成した映画についても「自分が出ているとか関係なく、久しぶりに『映画観てるな』という感じでうれしい感情に浸りました。“山下ワールド”ってこれだって言う感じ。スパイスがたくさん入ってます!」と熱弁をふるった。森山は役の貫多になりきるために新宿にある三畳・共同シャワーのアパートを借り、そこで生活しながら現場に通ったという。「役にかこつけて毎日ゴールデン街に行けました。毎朝、顔を(むくみで)パンパンにして現場に向かいました」と明かした。そんな森山を高良は絶賛。「3つしか違わないのに、そういう役者との出会いは初めてでした。森山さんが顔をパンパンにして遅刻してくると、みんなが『すごいぞ!』ってホメて、むくみが取れないうちに『早く撮ろう!』となるいい現場でした(笑)」と一体感のある現場をふり返った。前田は森山が表現した貫多を「映画を観るにつれ、かわいくてしょうがなくなる!」と語り、山下監督もそんな森山の役へのなりきりぶりを「撮影が終わるころには“ミニ西村賢太”になってた」と称賛をおくった。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー取材・文・写真:黒豆直樹
2012年06月14日相模鉄道は7月14日、特別列車「相鉄JAZZトレイン2012」を運行する。二俣川駅を出発し、普段は旅客列車が走らない厚木線を経由し、再び二俣川駅に戻る約1時間30分の旅となる。3年目を迎える今年、初めて午前・午後の2部制とし、ペア160組320名を無料招待する。「相鉄JAZZトレイン」は、車内でジャズの生演奏が楽しめる特別列車。今年の出演バンドは計4組で、うち2組を観覧できる(応募の際に選択可能)。今回は日本を代表するキーボード奏者であり、熱狂的な鉄道ファンとしても活躍する向谷実氏も出演。イベント当日、向谷氏らは二俣川駅コンコースでのジャズライブでも演奏を披露する。これに関連し、7月上旬から向谷氏の制作したジャズ曲が相鉄線二俣川駅の列車接近メロディに採用され、8月中旬まで上下線ホームで流れる予定だ。「相鉄JAZZトレイン2012」は午前の便が9:30~12:30、午後の便は14:30~17:30の予定。無料招待への応募ははがきにて行う。代表者および同伴者の氏名・年齢・性別・郵便番号・住所・電話番号・観覧希望グループ(「A」向谷実とメロディーズ / スカラベ、「B」Higu”P”トリオ / 小川聡一郎カルテットのいずれかを選択)・希望時間(午前または午後)を記入し、応募する。締切りは6月21日(当日消印有効)。応募多数の場合は抽選となる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月05日自身の壮絶な過去を綴り、第144回芥川賞を受賞した西村賢太氏の私小説を、『マイ・バック・ページ』の山下敦弘監督が映画化した『苦役列車』から、森山未來と前田敦子の共演シーン画像が初公開された。その他の写真本作は、日雇い労働にすがる19歳の主人公・北町貫多役に森山を迎え、貫多の職場の新入りで専門学校生の日下部正二役を高良健吾、映画オリジナルのヒロイン・桜井康子役を前田が演じる。今回公開された画像は、古本屋で店番をする康子に一目惚れした貫多が、日下部の協力を得て読書好きを理由に彼女と友達になり、家を訪れた場面。中学卒業後、他人を避け、ひとりぼっちで過ごしてきた貫多だけに、公開された画像からも、康子とどう接したら良いのか戸惑う貫多の不器用さが伝わってくる。6月2日(土)より特典付き劇場前売鑑賞券が全国の劇場で発売。前売特典は、貫多が日雇い労働でもらう給料袋をイメージした“貫多の給料袋”。中には、貫多と日下部、康子の写真が入ったデザインのお札メモが入っている。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー
2012年05月25日JR旅客6社は18日、今夏(7~9月)の臨時列車について発表した。各社とも新幹線や在来線特急を中心に、夏休みのレジャーやお盆の帰省に便利な列車を増発。「日本海」「きたぐに」「ムーンライトながら」「ムーンライトえちご」などの臨時夜行列車も引き続き運転される。新幹線・在来線を合わせた夏の臨時列車の本数は、JR東日本が対前年比102%の4,007本、JR北海道1,767本(昨年1,655本)、JR西日本1,469本など。JR東海では、新幹線の列車本数が前年比101%(お盆期間中は102%)となり、震災の影響があった昨年と比べ、わずかながら増加に転じている。各社とも新幹線や在来線特急を増発するほか、世界遺産の平泉、熊野古道といった観光地への列車や、青森の「ねぶた祭り」、徳島の「阿波おどり」などのイベントに向けた列車も運転。JR北海道では、「北海道デスティネーションキャンペーン」開催に合わせた列車も登場する。今春より臨時列車での運転となった寝台特急「日本海」と急行「きたぐに」は、ともにこの夏も運転されることに。「日本海」は24系客車6両編成(2段B寝台車)を使用し、運転日は大阪発が8月10~12日と8月16~20日、青森発が8月9~11日と8月15~19日。「きたぐに」は583系7両編成(3段B寝台車6両とグリーン車1両、自由席なし)で、運転日は大阪発が8月9~19日、新潟発が8月10~20日。京都~敦賀間は湖西線経由となる。快速「ムーンライトながら」も引き続き運転され、下り列車(東京発)の運転日は7月27日~9月1日、上り列車(大垣発)は7月28日~9月2日。183系または189系10両編成(全車指定席)を使用する。なお、8月12~15日に大垣駅を出発する上り列車に関しては、東京駅到着が6時43分(従来は5時5分)となる。新宿~新潟間の快速「ムーンライトえちご」は485系6両編成、新宿発白馬行の快速「ムーンライト信州81号」は189系6両編成(ともに全車指定席)で運転される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月19日列車の暴走を扱うアクション映画は、『新幹線大爆破』や『大陸横断超特急』のようにいくつもあるし、映画のひとつの場面として暴走列車を登場させることもある。しかし、『アンストッパブル』のリアリティは他の追随を許さない。なにしろ本作品は実話を元にしており、油断すればいまでも起こりうる状況を描いているからだ。給料の安い新人を雇い、ベテランは解雇。鉄道会社に合理化の嵐が吹き荒れる。現場に不協和音が響く中、機関車1206号にベテラン機関士と新人車掌が乗り込んだ。勤続28年の機関士フランク・バーンズ(デンゼル・ワシントン)と、雇われて4カ月の新米車掌ウィル・コルソン(クリス・パイン)だ。妻と死別し、娘にも冷たくあしらわれたフランクは、いまどきの若者らしく携帯電話に夢中で仕事をおろそかにするウィルにいら立つ。仕事のミスを責め立てるフランク。しかし、ウィルも離婚の危機であった。そんな中、乗務員に無人列車が暴走したとの知らせが入る。暴走は惰性ではなく、フルスロットルでばく進中だ。緊急ブレーキは効かず、ヘリコプターで元海兵隊員の機関士を乗せるなどの緊急手段は相次いで失敗した。このままでは10万人の都市に突っ込む。積み荷は接着剤原料の溶融フェノール。揮発性の猛毒だ。街に突入すれば大惨事になってしまう。自らの衝突の危機を信号場で回避したフランクは、通り過ぎた暴走列車を見て連結が可能と判断した。上層部は途中の市街地郊外で脱線器具を使うという。「重量のある機関車にそんなもの効くわけがない」。フランクは新米相棒のウィルと組み、おんぼろ機関車で暴走列車を追いかける。この映画のモデルになった事故は2001年5月15日に起きた。オハイオ州トレドにあるCSXトランスポーテーション鉄道の貨物操車場で、入換え操作中のディーゼル機関車8888号が無人のまま暴走し、約100kmも走り続けた。映画ではさすがに同じ場所ではなく、同じ鉄道会社の協力も得にくかったようで、ペンシルバニア州のフラー操車場からバージニア州スタントンまでの路線が舞台となっている。鉄道会社名は「Allegheny & West Virginia Railroad(AWVR)」で、もちろん架空の会社。実際に事故を起こした機関車は8888号で、映画では777号(トリプルセブン)となっている。事件の原因は事実と映画でほぼ同じ。入れ替え中の機関士が前方のポイントが間違っていると気づき、超低速走行にしたまま機関車を降り、ポイントを切り替えて戻ろうとしたところ、機関車が加速して乗り込めなかった。積み荷も溶融フェノールだったようだ。ラストで機関車を止める方法も事実と映画は同じ。なお、実際の事故のニュース映像がYouTubeにアップロードされている。映画と同じ緊迫感が伝わってくる。脚色としては、途中で試みられる作戦の数々だ。暴走車の前方に機関車を待機させるというアイデアは、映画も実際の事故でも考案された。映画では失敗。実際の事故では、準備されたものの使わずに済んだ。方策を試す順序が異なっていて、映画では主人公ふたりの作戦が「最後の手段」という演出になっている。子供たちが乗った列車との衝突回避、主人公ふたりの列車との衝突回避シーンも演出されたものらしい。このあたりは『新幹線大爆破』にも同様の場面がある。また、フランク・バーンズが貨車を渡り歩くシーンなども実際にはなかったはず。映画でこの場面はデンゼル・ワシントンがスタントなしで演じており、全体的にCGを使わず実物で撮っているため迫力がある。CGシーンと判明している場面はスタントンの大カーブ。ここはもともと分岐点で、映像では分岐された線路を消し、空き地に石油タンクを追加している。鉄道ファンとしての見どころは盛りだくさんだ。9割のシーンが貨物列車、操車場、運転台展望などで埋め尽くされている。777は39両の貨車を牽引し、列車の長さは800m。その全編成を収めた俯瞰の映像が米国貨物鉄道の力強さを感じさせる。もっとも、アメリカ大陸では全長1kmを超える貨物列車も多いそうだ。ところで、鉄道の安全技術に詳しいなら、いったいどうしてこんな事故が起こってしまったかと不思議に思う。機関車が無人で走行しても、日本ではデッドマン装置といって、制御機器が操作されない状態だと自動的にブレーキがかかる。また、日本の列車は編成全体に空気制御ブレーキの管が接続されており、未接続だったり切れたりすると自動的にブレーキがかかる。しかし実際にアメリカでは事故が起きているわけで、デッドマン装置のしくみも違うし、空気ブレーキはあっても自動的な緊急ブレーキはかからないのだろう。さらにいうと、日本では列車がすれ違う場所には脱線ポイントがある。安全のためにわざと列車を脱線させる仕組みだ。アメリカにも脱線ポイントが装備されていたら、8888号も777も、加速が最大になる前に脱線で止められたはず。ただし、映画では損害を考えて、「脱線させるな」という重役決定が出されるなど、伏線はしっかり張ってある。実際におきた事故にもとづく映画と言われると、映画のような事故が起きるのではないかと心配するかもしれないけれど、日本ではシステム的に起こりにくいから安心していい。もっとも、どんなに安全なシステムも、誰かが気を抜けば崩れてしまうともいえる。また、「テレビ局の撮影用ヘリコプターの音が鉄道員の無線のやりとりを難しくする」という場面がある。これは御巣鷹山の日航機墜落事故で、「ヘリコプターの音が、助けられたはずの生存者の声をかき消したのではないか」という指摘に通じる。本作品はずば抜けておもしろいアクション映画であると同時に、安全啓発映画ともいえそうだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月30日ジョルダンは携帯電話とスマートフォン向けの経路検索情報サービス「乗換案内NEXT」にて、行楽シーズンに合わせた特集ページ「初夏を感じる列車旅特集」「GW話題のスポット特集」を公開した。「初夏を感じる列車旅特集」では、ゴールデンウィークの行楽におすすめの観光列車を取り上げ、その魅力や連休中の運転日を案内。特集ページから乗換案内の検索もできる(乗換案内NEXTへの会員登録が必要)。「GW話題のスポット特集」では、話題の新名所のアクセス情報や見所を掲載。各スポットへの行き方案内の検索もできる。なお、乗換案内NEXTはサービス提供から9周年を迎えることにちなみ、9種類の賞品が抽選で当たるキャンペーンも実施中。フリースタイルAQUOS(20インチ)やニンテンドー3DS、テーマパークのチケットなど豪華賞品が用意されており、乗換案内NEXTおよび「乗換案内」の9周年キャンペーンページより誰でも応募できる。応募締切りは5月7日。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月27日前回はヨーロッパ国際特急、その前はアメリカの大陸横断列車が登場する映画を紹介した。そこで今回は日本の豪華列車「カシオペア」が登場する作品を紹介する。といっても映画ではない。刑事ドラマの人気シリーズ『相棒』から、2008年に放映された正月スペシャルだ。密室で起きた殺人事件に、あの杉下右京と亀山薫のコンビが挑む。『相棒』といえば、もはや「国民的ドラマ」ともいえるシリーズ。亀山薫(寺脇康文)はすでに卒業し、後任の神戸尊(及川光博)も、先頃最終回を迎えた『相棒 season 10』で卒業。次回作の新”相棒”には成宮寛貴が決まったばかりだ。同作品は2007年10月~2008年3月に放送された『相棒 season 6』の第10回。年始特番として2008年1月1日に放送された。正式なサブタイトルは、『開局50周年記念元日スペシャル「寝台特急カシオペア殺人事件! 上野~札幌1200kmを走る豪華密室! 犯人はこの中にいる!!」』という長さ。もっとも、ファンサイトなどでは『寝台特急カシオペア殺人事件!』と省略されるようだ。警視庁特命係の杉下右京警部(水谷豊)と、その唯一の部下・亀山薫刑事(寺脇康文)は、上司から北海道の裁判の証人を護送せよと命じられる。特命係といっても、実態は使い走りのような存在なのだ。しかし、今回はふたりともすこしうれしそう。その理由は護送手段が寝台特急「カシオペア」だったから。ところが、その車内で殺人事件が発生する。死亡推定時刻は盛岡駅を発車した後。列車は函館駅まで停まらない。つまり、犯人はまだ列車内にいる。杉下たちは函館駅停車までの4時間で事件解決を試みる。まるで『オリエント急行殺人事件』をオマージュしたような、上質な密室ミステリー作品である。さらに日本の鉄道ミステリーで用いられる運転停車トリックもある。殺人事件が解決へ向かう中、護送する証人が関わる事件がふたつ同時進行していく。ひとつは東京で起きた爆弾事件。もうひとつは証人が目撃した暴力団による拳銃密売事件。「カシオペア」が札幌に到着した後、事件の焦点は2つ目、3つ目の事件に移る。しかし、1つ目の殺人事件の関係者も関わってきて……。シリーズ物のドラマ、しかも途中回となると、初めて観る人にとってはとっつきにくいかもしれない。しかし同作品は正月特番の意味もあるのか、序盤の数分で捜査一係と特命課、鑑識課との微妙な関係が一気に説明される。鉄道ファンで、まだ『相棒』を観ていない人にはぴったりの作品といえそうだ。『相棒』シリーズは劇場版が3つ制作されているけれど、スペシャルである同作品も伏線の回収が巧みで、機知に富み、感動的なラストが待っている。劇場用にリメイクしてほしいくらいだ。同作品はJR東日本とJR北海道の協力もあった様子。上野駅・青森駅・函館駅構内の場面は本物で、機関車交換もばっちり登場する。走行中の外観も、実際の列車を起用している。客車の場面では、スタジオセットと実物を巧みに組み合わせているようだ。「カシオペア」に使われるE26系客車は、検査のため10月下旬~12月上旬に運休となる。これは正月特番ドラマのスケジュールと合いやすい。静止した客車で撮影しつつ、窓から客室を覗くような場面や、客室内の窓はスモークを流し、カメラの揺れとともに走行する雰囲気を演出している。すべて本物の客車を使っているように見えるけれど、食堂車はスタジオセット。実際の食堂車は曲面ガラスだが、この場面に出てくる食堂車は平面ガラス。窓上の照明も違う。でも、この違い以外は非常に良くできている。テーブルの上の照明は本物を借りたか、同じ製品を調達したと思われる。食堂車の食事も懐石御膳を再現。スタッフの考証とこだわりはすごい。ちなみに、亀山が妻と携帯電話で話す場面は本物の食堂車。前述の窓の違いでわかる。本物は壁に運行経路図がないよな……と思ったら、謎解きの場面で杉下が使った。なるほど。食堂車は物語上で何度も登場するため、セットを作る必要があったのだろう。ところで、客室が本物かセットかは筆者にはわからなかった。筆者が実際に乗車したとき、利用したのはツインだけど、同作品の画面に登場する客室はグレードの高い展望室、スイート、デラックス。乗車経験のある方はぜひ見比べてみよう。筆者はこの作品が好きで、本放送、再放送、そしてレンタルDVDでも観た。この3回目で、「カシオペア」がストーリー上のキーワードとして効いていると気づいた。「カシオペア」という列車名にふさわしい伏線も仕掛けられていた。乗客のひとり、翻訳家の堂上公江(長山藍子)と杉下右京との会話で、「言葉が過ぎた女王様は出てこない」と出てくる。この「女王様」はギリシャ神話のカッシオペイアを指す。また、カシオペアが出てこないギリシャ神話として、「シシュポスの岩ですね」という発言も。日本では賽の河原に例えられる「終わりなき苦労」を指し、事件の背景を暗示しているようだ。また、ラストシーンで杉下右京が犯人に渡すあるものに、星座のカシオペアが関わっている。それに続く杉下の言葉、その奥の深さを知れば、さらに感動が深まるだろう。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月10日十和田観光電鉄は鉄道営業最終日の31日、十和田市~三沢間で特別ダイヤによる運行を実施し、三沢駅21時0分発の鉄道営業最終列車を運転する。最終列車への乗車に必要な「乗車整理券」の配布はすでに終了している。同社は今月14日、国土交通大臣宛に鉄道事業廃止繰上届出書を提出しており、十和田市~三沢間(14.7km)の廃止予定日が2013年1月31日から2012年4月1日に変更されている。電車の最終運行日となる3月31日は、多くの利用者が見込まれることから特別ダイヤでの運転に。十和田市駅を6時5分に発車する電車を皮切りに、十和田市~三沢間で16往復を運転。日中はほぼ1時間に1本の電車が走る。鉄道営業最終列車は三沢駅を21時0分に発車し、十和田市駅まで直行(途中駅での乗降はなし)。十和田市駅には21時31分到着予定で、これをもって十鉄電車の鉄道営業は終了となる。なお、営業最終日の列車運行に関して、「当日は大変な混雑が予想されます。電車の運行時間が大幅に遅延する場合がございますので、お時間に余裕をもってご乗車ください。混雑のためご乗車できない場合もございますので、あらかじめご了承ください」(十和田観光電鉄)と呼びかけている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月31日長野電鉄屋代線(屋代~須坂間)は31日、運行最終日を迎える。松代~須坂間の急行など臨時列車が設定されるほか、最終列車では記念乗車証も配布。同日で引退する2000系D編成による貸切臨時列車も運転する。屋代~須坂間は1922(大正11)年の開業以来、90年にわたって運行されてきたが、31日をもって運行を終了し、廃止されることに。これにともない、松代駅と綿内駅、屋代駅では「ありがとう・さようなら屋代線」記念企画が実施され、各種記念乗車券や鉄道グッズなどを販売。この日は臨時列車も運転され、屋代~須坂間の普通列車3往復のほかに、松代~須坂間で急行列車(途中駅はすべて通過)も1往復運転。急行は須坂駅を朝8時50分に、松代駅を16時11分に発車する。須坂駅21時46分発の松代行、屋代駅21時26分発の須坂行、松代駅22時19分発の須坂行の列車では、記念乗車証の配布も行われる。ただし、各列車とも相当な混雑が予想されることから、係員の案内に従って順番に整列しての乗車となり、列車が満員になった場合、危険回避のために乗車できない場合もあるとのこと。なお、この日は「ありがとう・さようなら屋代線ファイナルツアー」も企画されており、3月31日で引退する2000系D編成が、定期最終列車の運転を終えた屋代線を走行。須坂駅と屋代駅の間を往復し、須坂駅には23時頃に到着する予定だ。同ツアーは好評につき完売となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月31日JR四国はこのほど、高松駅の愛称を「さぬきうどん駅」とすることを発表した。29日よりこの愛称が設定され、同日から快速「マリンライナー」のラッピング列車も運転を開始する。同社と香川県は、「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクトと「瀬戸内国際芸術祭2013」を通じ、相互に連携・協力する観光パートナーシップ協定を締結した。協定期間は今月29日より2014年3月31日まで。この期間、高松駅に「さぬきうどん駅」の愛称が導入され、駅名標にも愛称を掲出。記念撮影用の看板やスタンプも設置されるほか、男性の駅接客社員は「うどんネクタイ」を着用し、「うどん県バッジ」も用意される。また、快速「マリンライナー」のグリーン車・指定席車両1両に、「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクトの「アート編」ポスターをモチーフとしたラッピングを施し、約1年間運転する予定。同列車の運転初日となる今月29日には、高松駅で「さぬきうどん駅」披露およびラッピング列車出発式が行われるとのことだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月27日『僕達急行A 列車で行こう』が3月24 日(土)に公開初日を迎え、渋谷TOEI①にキャストが登壇し、舞台挨拶を行った。●電車に乗って旅してみたいところはありますか?村川:伊豆急行が大好きなので、この季節はオーシャンビューを見に行きたいです。貫地谷:私はロマンスカーに乗って箱根に行きたいです。松山:ぼくはいま旅行している場合じゃないので、二人の話を聞いて想像しただけで十分です。(笑)●劇中で「少し好き」という表現がありますが、「少し好き」なものは何かありますか?貫地谷:花粉の時期なので保湿ティッシュですかね?(笑)使いたくないし、憎い存在ではあるのですが、ないと困ります。松山:僕はギャンブルです。少し好き、これ以上好きでもダメですし。でもこういう風に言うってことは、大好きなのでしょうね、結局(笑)。●森田監督からの直筆の「ありがとう」というテロップが流れましたが、森田監督へどんなありがとうがありますか?村川:こちらが「ありがとう」と言うのもおこがましいくらいたくさんのものをもらいました。今日で(監督の作品が)みなさんのもとへ旅立っていくかと思うと(プロモーションに携われなってしまうので)心底寂しい気持ちでいっぱいです。貫地谷:普段物事をじっくり考えないので、ダメ出しをしてもらって、何がダメか自問自答しながらやっていて、そういう環境に居られたことがすごく幸せでした。松山:監督の演出についていくのが精一杯で、追いつけなったことが申し訳ないと思っています。まさかこんなに早く亡くなられるとは思っていなかったですから。「まだある」と思いながらやっていたので残念ですが、演出の考え方をアドバイスしてくれてありがたいと思っています。ほかにも監督はどの現場でも楽しんでいて、人とのコミュニケーションも楽しんでいました。人と出会うことが多い仕事で、毎回色んな人に出会うし、毎日が刺激的で、そういうことからヒントを得てまた違う作品で表現されていたりしました。そういうポジティブなものを教えていただいたことに一番お礼を言いたいです。趣味で人とつながることによってより豊かになる、とのメッセ―ジが込められた『僕達急行A列車で行こう』は、松山さん、貫地谷さん、村川さん、そして会場の観客からの監督への「ありがとう」という思いを乗せて、本日より無事、運行を開始した。作品情報『僕達急行A 列車で行こう』監督:森田芳光出演:松山ケンイチ、瑛太貫地谷しほり、ピエール瀧、村川絵梨、伊東ゆかり、伊武雅刀、星野知子、笹野高史、西岡徳馬、松坂慶子配給:東映大ヒット公開中!
2012年03月26日映画『僕達急行 A列車で行こう』(森田芳光監督)が、24日から公開されている。鉄道好きの青年ふたりが意気投合し、恋に仕事に大活躍(!?)するストーリー。ありとあらゆるシーンに電車や鉄道模型が登場したり、登場人物の名前も列車名が由来だったり、セリフの隅々にまで鉄道用語が飛び出したり……。鉄道ファンを歓喜させてくれる作品だ。映画のタイトルにある「A列車で行こう」は、デューク・エリントン楽団によるジャズの名曲『A列車で行こう』を連想させる。1941年に発表され、耳にすれば誰もがわかる名曲だ。映画では主人公のひとり小町圭(松山ケンイチ)と、相馬あずさ(貫地谷しほり)がデートするバーでこの曲がかかる。名曲『A列車で行こう(Take The ”A” Train)』は、曲の雰囲気から、「アメリカ大陸を横断する長距離列車」を思い浮かべる人も多いようだ。しかしこの「A列車」は、ニューヨークに実在する地下鉄路線「8番街急行(A系統)」を指す。この曲はもともと歌詞が付いていた。作詞・作曲はデューク・エリントン楽団に所属していたビリー・ストレイホーンだ。その中で「ハーレムのシュガーヒル行」が登場する。ハーレムはニューヨークのマンハッタンにある街。シュガーヒルはハーレムの西にある高級住宅地である。その近く、ハーレム街125番地にアポロ・シアターがある。黒人ミュージシャンの聖地として知られ、多くの観光客が訪れる。ここを通る列車がニューヨーク地下鉄の8番街急行で、案内記号はA系統、つまり「”A” Train」だ。名曲『A列車で行こう』の内容は「ハーレムに行くなら『A』って書いてある列車に乗ろうぜ。早く着くぜ」の繰り返し。その真意は「ナイスな音楽を聞くならアポロシアターへ急げ」である。ニューヨーク地下鉄の8番街急行(A系統)は、ブロードウェイのインウッド(207丁目)から125丁目を経由してマンハッタン方面へ向かう。途中でいくつかの支線が分岐しており、ほとんどがJFK空港付近へと向かう。A系統が通過する駅は「8番街ローカル」のC系統またはE系統が停車する。ところで、日本には他にも「A列車」がある。ゲーム、鉄道車両、列車名など。このうち、最も歴史の長い「A列車」は、アートディンクが1985年に発売したゲーム『A列車で行こう』だ。富士通の8ビットコンピュータ「FM-7」用に作られ、その後はNECのPC8801シリーズなど他機種で展開。現在の最新作はWindows用の『A列車で行こう9』である。『A列車で行こう』シリーズは、鉄道会社を経営して都市を発展させるゲームだ。しかし初代「A列車で行こう」は、工事列車「A列車」を操作し、「アメリカ大陸に線路を敷き、大統領列車をゴール地点に導く」というパズル風のゲームだった。ここでの「A列車」の由来は、ジャズも意識しているようだが、「A」はアートディンクの「A」でもあり、ゲームで工事列車を示す記号でもあった。列車名の「A列車で行こう」は、JR九州が三角線で運行する観光特急列車だ。2011年10月から運行を開始した。鉄道車両分野で活躍するデザイナーの水戸岡鋭治氏が、「16世紀大航海時代のヨーロッパ文化」をテーマにキハ185系をリフォームした。木材をあしらった落ち着いたインテリアで、カウンターバーやソファーなどが設けられている。運行中のBGMは作曲家の向谷実氏が手がけており、ジャズの「A列車で行こう」のアレンジバージョンもある。列車名の「A列車」は、天草(Amakusa)へ行く列車として、大人(Adult)の雰囲気をイメージしたという。映画『僕達急行 A列車で行こう』のロケ地は九州で、JR九州も撮影に協力しているけれど、スクリーンに特急「A列車で行こう」は登場しない。残念ながら時期が合わなかったようだ。「A-Train」にすると、日立製作所が製造する鉄道車両技術「A-Train」もある。アルミ押出製法で車両の基本構造をつくる方式で、JR九州の815系で初めて採用され、つくばエクスプレスの車両や東武鉄道の50000系なども、「A-Train」方式でつくられた。「A」はアルミのほか、先進(Advance)、快適(Amenity)、性能(Ability)をイメージしているという。ちなみに、映画『僕達急行 A列車で行こう』というタイトルの理由については明らかになっていない。本作は昨年12月に急逝した森田芳光監督の遺作となってしまい、いまとなっては確かめる術もない。ただ、本作品を観ながら、「アクティブ(Active)に生きよう」というメッセージかもしれないな……、と感じた。あなたもぜひ映画館で、「A列車」の意味を探してみてはいかがだろうか。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月24日森田芳光監督が、十数年前から温め続けていたオリジナル企画がついに実現!仕事も考え方も違う好対照なふたりが大好きな鉄道を通して友情をはぐくみ、恋に仕事に悪戦苦闘する姿を、のびやかなユーモアときらきらするような空気感で綴った、ハートフル・コメディ『僕達急行 A列車で行こう』。本作で主演を務める松山ケンイチと瑛太のインタビューが、なんと新幹線の中で行われた(!)。プレミア試写後の移動時間を使った本独占インタビュー、「僕達急行」らしい臨場感あふれるトークをお届けする。●バディムービーとしてお芝居がやりやすいこと、やりづらいことなどありましたか?松山ケンイチ:特にやりづらいなというところはなかったです。割と少なかった気がします、ふたりだけのシーン。だからひとつひとつ大事にしたいなと思ってやっていました。楽しかったですね。お互いやんわりとした空気感でトゲトゲしくないし、カリカリもしてないし、ふたりとも地に足が着いているところがあるので。僕自身はすごく楽しめましたね。瑛太:やりづらいということはもちろんないです。お互いがお互いの役に向かっているというのがありますし、そこで現場に行ったらどういう風に生まれるのかなというのがすごく楽しみだったし。ふたりで絡むときには、僕が完璧ではなかったかもしれないけど小町と小玉という関係性でその色をちゃんとお互い出せたつもりだったので。すごく楽しかったです。●恋よりも、趣味と友情、男同士の関係というか、男同士の友情をも超えた何かが小町と小玉にはあったような気がしたのですが…松山ケンイチ:僕自身も交通博物館で小玉と小町みたいなふたりを見かけたことがあって、ずっとこの電車がどうのこうのと話しているんですけど、やたら距離近いんですね、ふたりの(笑)。恋人同士でもないし全く意識してないですけど、そういう距離感みたいなものが出来上がってくるんでしょうね。そういう趣味を通しての距離感というのはすごく特殊のような気がするし、恋とは全然違いますけどね。そのくらいの距離感になるとほかのことでもいろいろ話しができる関係になると思うし、小玉と小町も最初、わたらせ渓谷鐵道で出会ってからお互いの恋の話まで突っ込めるようになっていますから。趣味というのはそこまで人を近づけるものなんだとちょっと考えさせられました。瑛太:小玉がふられて落ち込んでしまって小町に会いに行ったときに、何となくいちごミルクって頼んだら本当にいちごミルクを出してくれて、そこで痛手を癒される。そういったところも小町と小玉だからできるお互いへの思いやりで、それはある見方で見たらちょっと気持ち悪いと思われるくらいのことなのかもしれないけれど、作品の中ではさわやかにできている。僕が観ても全然気持ち悪くないし、そういうふたりなんだなと自分自身が演じていてもすごく気持ち良かったです。●おふたりは、久しぶりに会ってお互いいかがですか?松山ケンイチ:やはり柔らかい印象は全然変わらないですけれど、もう1年半くらい経っていますからね。アッという間でしたね。全く印象変わらず、あのとき話していたことをまた話していた距離感でまた話せて楽しいですけれど。その1年半の間に森田監督が亡くなったじゃないですか。時間経つのが早いなと思ったし、いろいろ思い出すと森田監督には、「社長シリーズ」を参考にしてくれと言われていて、観ていたんです。が、撮影中に小林圭樹さんが亡くなって、ついにこれで「社長シリーズ」の名優さんが全員いなくなったなあって森田監督と話していたんですけれど、いつも間にか森田監督もいなくなって…。だから人と人とのつながりっていうのはそういうところでも大事にしなきゃいけないなと。借りたものは返すとか、返したくても返せなくなったらどうしようもないですから。そういうことはすごく考えましたね。瑛太さんとは小玉と小町でもう1回とか2回とかやってみたいなと思っていたんですが、たぶんできなくなると思うんですね。だから違う作品で瑛太さんからやってもらった空気感を瑛太さんに返すことができたらなあと思いますね。●瑛太さん、松山さんと久しぶりにお会いになっていかがですか?瑛太:背伸びしなくてもいいし自然な自分で今、置かれている状況だと思います、お互いに。次に会った時にもっと、いっぱい絡みもほしいなと思うし、また、いい作品を生めたら、ふたりで。同じ映画作りをできたらなとうれしいことだと思います。●プレミア試写後、品川から博多までの初めての新幹線での取材、まさに僕達急行のようでしたが、いかがでしたか?松山ケンイチ:新しい経験ができたのですごくうれしかったですね。本当にたくさんの人にみていただきたいので宣伝、これからも頑張らないとなと思います。瑛太:すごくいい企画ではあったし、電車に乗って取材をするというのは面白いなと思うんですが、やはり時速100キロ以上で取材を受けるというのはちょっと人間としては酷なのかなという気がします(笑)。作品情報『僕達急行 A列車で行こう』配給:東映3月24日(土)、全国ロードショー!(C)2012『僕達急行』製作委員会
2012年03月12日京王電鉄は11日、大地震を想定した全列車の一斉停止訓練を実施する。対象路線は京王線・井の頭線全線で、同日の午後2時46分から約30秒間、全列車が停止する。今回の訓練は、昨年3月11日の東日本大震災の経験を踏まえて実施されるもの。この日、京王線でダイヤ改正が行われたが、地震発生により、深夜まで運転見合わせが続くことに。その後も減便を余儀なくされ、計画停電により完全運休する区間も出るなど、大きな影響を受けた。現在、京王では沿線11カ所に地震計を設置し、気象庁の「緊急地震速報」を活用した早期地震警報システムも導入。高架橋柱やトンネルなどの耐震性を向上させるための工事も進められている。また、防災訓練だけでなく、今年2月には東京都や新宿区と協力し、新宿駅で帰宅困難者対策訓練も実施。大規模災害時の初動対応への意識向上に努めている。震災から1年を経て行われる今回の訓練に、「地震災害の風化を防止するとともに、地震発生時の被害を最小限にとどめるため実施します」と同社。地震発生時刻の午後2時46分、全列車が停止することに、「ご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします」としている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年03月07日日本旅行は22日より、「ありがとう113系阪和色」ツアー専用貸切列車乗車プランの販売を開始する。4つのプランが設定されており、ツアー専用貸切列車は3月31日と4月1日に運転される。113系阪和色車両は1972年に運転開始。グレー地にライトブルーの帯が特徴で、同様の塗装は一時期、東海道・山陽本線の153系新快速にも採用されていた。阪和色車両は約40年にわたり阪和線や紀勢本線で活躍してきたが、昨年12月10日をもって定期運用から離脱した。今回のツアーは3月31日と4月1日に実施され、113系阪和色車両による貸切列車「ありがとう113系号」が天王寺~周参見間を運転。4つの設定プランのほか、オプションも設定している。ツアー参加者にはオリジナルの記念乗車証と記念グッズ、記念弁当が付くとのこと。「ありがとう113系阪和色」ツアー専用貸切列車乗車プランは2月22日15時発売。日本旅行大阪予約センターや日本旅行グループ全国各支店で販売される。各設定プランと価格は別表参照。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月20日3月17日のJRダイヤ改正で2本の夜行列車が消える。大阪と青森を結ぶ寝台特急「日本海」と、大阪と新潟を結ぶ急行「きたぐに」だ。寂しいなと思ったのも束の間、すぐに春の臨時列車として運行すると発表された。ほっとしたけれど、じつは定期列車の「日本海」「きたぐに」にあって、それぞれの臨時列車からは消える車両がある。日本の鉄道史から姿を消すことになるかもしれない。臨時列車化で消える車両とは、開放型A寝台車だ。寝台特急「日本海」には10号車に、急行「きたぐに」では7号車に連結されたが、春季に臨時列車として運転される「日本海」は開放型2段式B寝台車のみ、「きたぐに」は3段式B寝台車とグリーン車(座席)のみとなる。定期列車の「きたぐに」は普通車自由席も連結されており、低価格な料金で好評だったが、臨時列車では自由席もなくなる。「日本海」の場合、A寝台もB寝台も2段式。その違いはベッドの幅だ。B寝台はレールに対して直交する向きになり、ベッドの幅は70cm。A寝台は通路を挟んでレールの向きに並び、ベッドの幅は下段が93cm、上段が88cmと広くなっている。料金はB寝台の6,300円に対して、A寝台上段は9,540円。A寝台下段は1万500円となっている。A寝台は広いとはいえ、B寝台との差は18~23cm程度。料金の差は3,240円~4,200円だ。ちょっと割高な気がしないでもない。しかしこの割高感は、現在のように全区間を寝台で利用するからだと思われる。昔は寝台を使わない時間帯には座席に変換した。このとき、B寝台は下段のベッドを2人で使うことになり、A寝台はひとりずつ専用の座席となる。カップルでA寝台の上下段を利用した場合、向かい合わせの座席をひとつずつ使えたから、相席の気まずさもない。また、ひとつの寝台を「大人1名、こども1名」あるいは「こども2名」でも利用できる規則になっている。B寝台の幅70cmではきついけれど、A寝台の幅なら楽に利用できる。B寝台をふたつ使うより料金も安くなるから、開放型A寝台は親子連れにはぴったりな空間だといえる。さらに、座席から寝台に変換すると、下段ベッドの下にたくさんの荷物を置けたので、ベッドを広々と使えた。現在はベッドに荷物を持ち込むことになるから、実質的に広く使えない。開放型A寝台は、ひとり旅で使うと割高感があり荷物置き場に困るけれど、2人連れや親子連れで上下段を使えばなかなか便利だった。「日本海」「きたぐに」の臨時列車化で、日本から開放型A寝台はなくなってしまう可能性があり、本当に寂しい限りである。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月18日JR西日本は3月16日に運転される山陽新幹線100系・300系最終列車と、「日本海」「きたぐに」最終列車の発売状況について発表した。いずれも発売後すぐに完売となっている。寝台特急「日本海」(大阪~青森間)と急行「きたぐに」(大阪~新潟間)は、ダイヤ改正前日の3月16日に運転される列車をもって定期運転を終了。その後は臨時列車として運転される。最終列車のきっぷは2月16日10時に発売された。「日本海」(A寝台28席、B寝台282席)は青森発の列車が発売後10秒で、大阪発の列車が発売後15秒で完売。「きたぐに」の最終列車は、通常10両のところを2両増結し、12両編成(A寝台28席、B寝台240席、グリーン車48席、普通車自由席216席)で運転されるが、こちらも新潟発が発売後1分で、大阪発が発売後1分10秒で完売となった。山陽新幹線から引退する100系と300系に関しては、3月16日に最終列車として、新大阪~博多間で300系16両編成による「のぞみ609号」を、岡山~博多間で100系6両編成による「ひかり445号」を運転。新大阪駅、岡山駅、広島駅、徳山駅、新山口駅、博多駅で引退セレモニーも行われる。「ひかり445号」(普通車指定席394席)のきっぷは、2月16日10時の発売後、50秒で即完売。「のぞみ609号」(グリーン車指定席200席、普通車指定席1,123席)も発売後3分15秒で完売となった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年02月16日現在イギリスに滞在中のブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが、ロンドンからブラッドの最新作撮影地のグラスゴーまで移動のために列車をまるごとチャーターした。6人の子供たちとロンドンで過ごしていたブラッドとアンジーは16日、ヴァージン・グループの鉄道会社ヴァージン・トレインズの列車をチャーターし、ブラッドの最新作『World War Z』(原題)のロケ地であるスコットランドのグラスゴーまで5時間の列車の旅を楽しんだ。最近、アンジーに連れられて『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を観て以来、すっかり列車の旅に魅せられていた子供たちは大喜びだったという。ヴァージン・トレインズのスポークスウーマンは「Mail Online」の取材にブランジェリーナの列車チャーターの事実を認め、「費用は個々によって異なります。停車駅やケータリングなど、みなさんそれぞれリクエストが異なりますから」と答えているが、「Mirror」紙電子版によれば、推定4万ポンド(約500万円)だという。うわさを聞きつけた大勢のファンがグラスゴー・セントラル駅で列車の到着を待ちわびていたが、列車から降りたブラッドそっくりの男性に気を取られているうちに一家は列車の反対側から降車し、プラットホーム脇に停車していたシルバーの車で駅を後にした。(text:Yuki Tominaga)© Reuters/AFLO■関連作品:In the Land of Blood and Honey (原題)マネーボール (原題) 2011年11月11日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:アンジェリーナ・ジョリー、ボスニアの映画祭で表彰され、温かい拍手に感激の涙マット・デイモン、ブラピ&アンジーは「囚人のような生活を強いられている」ブラッド・ピット、アメリカにおける同性婚支持を改めて表明ブランジェリーナ、6人の子供たちのナニーを年俸9万ポンドで募集中アンジェリーナ・ジョリーの腕に新たなタトゥ、また養子を迎える予定?
2011年08月18日