2017年9月26日 10:00
「甘いものは別腹」は本当? 嘘?? - 理由と併せて医師に聞いてみた
ちなみに腸液にも各種の消化酵素が含まれていて、食べ物の最終的な消化が可能になってもいます。
消化吸収がほぼ終わった食べ物の残骸は大腸に入り、腸内細菌による発酵と、小腸で吸収しきれなかった水分の吸収が行われます。そして大便となって、肛門から排泄されていくのです。
――ありがとうございます。それでは実際のところ、本当に満腹状態でも甘いものなら食べられるのでしょうか。
食べたいという欲求、すなわち食欲の中枢は、脳の中の「大脳辺縁系」と呼ばれる基本的な生命活動を司る機能の中枢の一部に存在します。そして食欲中枢には、食事を欲する「摂食中枢」と「もう食べ物はいらない」と指令する「満腹中枢」の2つがあります。
この両者の働きを簡単に言うと、血中の糖分が低下する(低血糖になる)と摂食中枢が刺激されて空腹を感じ、反対に血糖値が上がると満腹中枢が刺激されて食欲が抑えられます。
より細かく言えば、これらの中枢は血糖値の増減以外にも、摂食亢進系ホルモンや摂食抑制系ホルモンなどによる刺激も受けます。
――咀嚼することは満腹中枢を刺激するため、少量の食事でも満腹感を得られやすいとよく聞きますね。逆に早食いはその刺激が少ないため、過剰なカロリー摂取につながりかねないですよね。