人に好かれ、自分のことも大好きになれる香り「CHANCE Eeau tendre」
かわいくなるだけじゃなくて「いい匂いを自分から発したい」と思うように。しばらくは制汗剤が私のお守りとなった。自分の香りにコンプレックスを持つようになってからは「素敵な香りを身にまといたいもんだね」とふわっと考えるようにもなった。
そんなとき、ひとりの女の子と出会う。
学校の成績がとても悪くなり両親が悲しんでしたので、私は少し都会の大きな塾に通うことになった。
入塾初日、授業開始からだいぶ遅れて彼女が悪びれることなく教室に入ってきた。長くて茶色い髪の毛に首には5連のネックレス、破けまくったデニムにセクシーなタンクトップ。同じ年なのに大人びて、美しすぎてクラスの中で異様に浮いている彼女を見て「なんかすごい光の玉!?」という印象を持ったことを覚えている。
何より、彼女が横を通ったあとフワッと華やかないい香りがした。
最初の会話も「いい匂いですね」という不審な話しかけ方をしてしまった。
「これ?いいよね!ジバンシィの香水!」
彼女の気さくな一言で一気に彼女のことが大好きになったのと同時に「この子と同じ香りをまといたい」と思った。すぐに汽車に乗って大きな町のドラッグストアに向かう。ジバンシィの香水はガラスのケースの中に飾られていた。