ビューティ情報『ガリガリ体型になって愛されたかった。』

ガリガリ体型になって愛されたかった。

Sサイズなんてブカブカで着れやしない。腕や脚を出す服を着ても、以前みたいにからかわれることなんてなければ、「ガリガリじゃん、大丈夫?」と誰かに会うたびにお世辞抜きの本気で心配された。実際に背骨と肋骨も、くっきりと浮き出るほどだった。人生でそんな経験と状態は一度もなかったし、何よりも私が望んでいたことでもあったのだ。

14歳当時。確か身長は150cmで体重は45kgや46kg。ガリガリに痩せてはいないが、特別太っているわけでもなく、至って健康そのもの。そんな状態なのにも関わらず、幼き私もまた体重計に乗るたびに大きな溜息をついた。
当時の私は恋をしていて、その相手は痩せ型……いや、ガリガリ体型がタイプだと言う。そして、私にわざとらしくこうも言った。「もうちょっとくらい痩せなよ」。

頭が悪くはなく、BMIについても知っていた私は「この人は何を言っているのだろうか」という疑問を抱きつつも、好きな人に見合う人になりたいという思いも同時に抱き、14歳ながら軽度の食事制限を行うこともあった。カロリーだけに着目し、夕飯はキットカットを数個食べるだけで済ませていた記憶もある。そのときからだ。健康のための体重管理と好きな男性が求める体重や体型の板挟みになったのは。

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