話を戻そう。減量企画開始当初から今も付き合っているパートナーがいるが、奇しくも彼もまた14歳の頃に好きだった人と同じく、ガリガリ体型がタイプときたものだ。減量企画の最中、「元カノは桐谷美玲と同じ身長体重だった」と悪気なしに言われたときは殺してやろうかと思ったくらい怒りに満ち溢れた。
「今のままでも可愛いと言ってくれて、愛してくれる人はいるのだろうけど、私が好きになる人は今のままじゃ愛してくれない、愛し続けてくれないかもしれない」
もう、これは呪いだ。
企画を終えた後も食事内容に気をつけてはいたが、季節が春から秋、秋から冬へと移り変わるにつれ、お腹を触ると皮から薄い脂肪が摘めるようになり、摘める程度だった脂肪が掴めるようになり、2018年12月時点で体重は47kg台まで戻ってしまった。体重が増えていくたびにセックスに誘われる頻度が減った感覚があった。行為に及んだとしても、身体に纏わりつく脂肪が気になる。そして、とうとう彼が言うのだ。
「太ったよね」。言うなれば、死刑宣告。
そして、年が変わり、2019年。47kg台に乗ったと同時に死刑台にも乗った気分から逃れられず、一刻も早くその台から降りたかった。