【医師取材】”脳の疲労”を取る睡眠のコツと「いびき」の改善
いびきや睡眠時無呼吸に有効性が証明されているCPAPとは?
いびきや睡眠時無呼吸の治療にはCPAP(持続的自動気道陽圧ユニット)という医療機器を使います。CPAPはきちんと装着すれば100%有効であることが証明されています。睡眠効率や中途覚醒など、睡眠の質を評価するパラメーターでみると100%の方に効果が出ていますし、疲労に関しても、疲れがとれた・軽くなったと感じている方が85%となっています。
ただし、CPAPを装着すると圧迫感や違和感があるため、使うのをやめてしまう方も3〜4割おられます。そのため、私のクリニックではまずは1週間使っていただき、使用感に問題がないときに継続使用を勧めています。
CPAPの保険適用基準は見直すべき
CPAPを保険診療で使っていただくためには、PSG(睡眠ポリソムノグラフィー)という検査の結果が一定の条件を満たしている必要があります。現在の基準では1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数を示すAHI(Apnea Hypopnea Index)が簡易型PSG検査で40以上、終夜ポリソムノグラフィー検査で20以上となっています。
しかし、実際にはAHIが5〜20の方であっても昼間の眠気による事故が通常より多いということはデータ上でも明らかであり、軽度だからといって治療をせずに放っておいてもよいということにはなりません。