【医師解説】うつ病と不眠症の原因・対策・改善 <日本睡眠学会認定医 佐藤幹先生>
つまり、不眠があってもうつ病になるし、うつ病があっても不眠になりやすいということです。
ビジネスマンの不眠には職場のサポートが大切
ビジネスマンの方も含め、不眠で悩んでいる方にとっては、周囲からのサポートがとても重要です。会社から仕事を休んでもいいと言ってもらえたり、医療機関から診断書を出してもらえたりすると、患者さんはそれだけで楽になります。
当院では、患者さんは会社のほうから病院に行って来てくださいといわれることも多く、ご本人がひとりで悩んで診断書をもらいに来るというようなケースはむしろ少ないです。最近では、職場のメンタルヘルスチェックをきっかけに受診をすすめられることもあるようで、紹介状にもメンタルヘルスチェックの結果について触れられていることがあります。
単なる不眠ではなく、自分で何かおかしいと気づくきっかけには次のようなものが挙げられます。
- 仕事上のミスが増えている
- 遅刻が増えてきた
- 仕事中に寝てしまう
- ぼんやりしている
しかし、自分で異変に気付かないうちに、症状が悪化していく方も少なくありません。若い方の場合は自分から不調を訴えて来ることが比較的多いのですが、年齢的に上の世代になるとなかなか自分からは言い出せず、むしろ周りから言われて病院に来ることが多くなります。