30年後には“おいしいコーヒー”が飲めなくなる…!? コーヒー「2050年問題」を解説します
コーヒーの未来を揺るがす「2050年問題」とは
多くの人に親しまれ、将来的にも需要の増加が見込まれている一方、“コーヒー2050年問題”によって人々の未来からコーヒーが奪われてしまうという予想も出てきています。
コーヒーは主にアラビカ種とロブスタ種といった2つの品種から作られているのですが、コーヒー2050年問題によって2050年までにアラビカ種のコーヒーを栽培するのに適した土地が50%減少してしまうのではないかと言われています。
では、なぜ土地の減少が懸念されているのでしょうか?
それは、地球上の気候変動によって4つのリスクが高まる恐れがあるからなのです。
リスク1寒暖差の減少
1つ目のリスクは、寒暖差が減ってしまうことです。
そもそもコーヒーに必要だとされている環境要素は、標高・寒暖差・微気候(※4)の3つです。アラビカ種を育てる標高900mから1,800mの土地では、微気候と寒暖差が保たれているため生産に好条件なのです。
特に寒暖差があることによってコーヒーの実がゆっくりと成熟するため、よりおいしいコーヒーを作るために寒暖差は重要だとされています。
しかし、最近では地球温暖化が進んでいて、寒暖差が減少すればコーヒーの実の品質が落ちてしまう危険性があるのです。