健康診断って本当に必要なの?【女医が解説】「かかりつけ医には聞けないコト」Q&A
ピロリ菌感染の歴がなく、粘膜の状態も良好で、胃カメラで異常なしの胃であれば、必ずしも毎年チェックしなくても良いかもしれません。一方で、例えば慢性胃炎や萎縮性胃炎などピロリ菌によるダメージが蓄積している方であったり、胃潰瘍や逆流性食道炎などのトラブルを起こしたことがある方などは定期的にチェックしたほうがよいでしょう。
また、ピロリ菌を除菌した方は胃がん発症のリスクは下がるものの、ピロリ菌によるダメージはある程度残ってしまう場合があります。除菌後でも、それまでに蓄積したダメージの状態によっては胃がんが発生する恐れも。主治医と相談して、必要に応じて定期的なチェックを続けるのが望ましいですね。
Q.「バリウムを飲んでも胃がんなどの異常はわからない」と聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?
バリウムを飲むことによる、胃がんのX線検査のことですね。バリウムによる造影法(胃の中の様子を写真に写す方法)は、凹みがあってバリウムが溜まったり、あるいは凸があってバリウムの流れがそこを避ける様子などから、胃がんなどの異常を判定していきます。つまり、ある程度進行して凸凹をつくった胃がんはこの検診で見つけることができます。