もっと早くに気づけていたら現在中学3年生の息子は、自閉スペクトラム症と強度行動障害があります。診断を受けたのは中学1年生の時でしたが、初めて児童精神科を受診してから診断を受けるまで3年近くかかりました。私が息子に発達障害があることを疑いだしたのは、小学3年生で行き渋りを始めた頃からでした。初めての育児で私の知識が乏しかったこともあるかもしれませんが、息子が突然学校に行けなくなるまで、「発達の特性があるかもしれない」と考えたこともありませんでした。息子は1歳半健診で言葉の遅さを指摘されたくらいで、そのあとの健診も幼稚園でも就学時健診でも、何ひとつ問題はありませんでした。小学校1〜3年生頃の家庭訪問や懇談では、担任の先生に相談することがなさすぎて5分もかからず終了。テストの点数もよく勉強もよくできてクラスの人気者。今では考えられないですが、それが学校に行けなくなる前までの息子の姿でした。Upload By 花森はなもしかして?と児童精神科を受診学校に行けなくなった = 児童精神科を受診しよう!とすぐに決断できたのは、私自身に精神科への受診経験があったからです。今は児童精神科を受診しようとすると私が住んでいる地域では半年は待たなくてはいけませんが、当時は1ヶ月程度で受診できました。初めての児童精神科で診察が始まりました。息子は、教室にいるのがとてもしんどいこと、担任の先生が強く叱るところを見るのがつらいことなどを話してくれました。話をしていくうちに、次第に息子の真の姿が見えてくるようでした。いつも私が見ている「優等生」の姿は、すごく無理をして彼自身が懸命につくり上げていたもので、もうその無理ができなくなってしまったのではないかと思いました。そのことも含めて病院の先生にお伝えしましたが、発達検査などには至らず、不安を和らげる薬の処方を提案されました。Upload By 花森はな転院をすすめられ……児童精神科に通い始めて3ヶ月、薬を飲み続けても気持ちが安定しないので、病院の先生から大きな病院への転院をすすめられました。そして、「この病院ではこれ以上のことはできないので、もっと詳しく知りたいなら転院しましょう」と言われました。その際に「発達障害ではありませんか?」とお聞きすると、「いろいろお子さんを診てきましたが、息子くんの場合は違うと思います」と言ってくださいました。ホッとする反面、私の中で「それでも、もしかして……」という気持ちがくすぶり始めたのがこの頃です。Upload By 花森はな小学4年生で大きな病院Aに転院し、通院し始めた頃に最初に出た診断は「幼児返り」。そして、その次に出たのは「解離性障害」でした。新しい診断が出るたびに「発達障害の可能性はありませんか?」とお聞きしましたが否定され、発達検査を希望しましたが「必要ありません」とのことでした。今思えば、まだかろうじて元気が残っていたこの時期に検査ができていたらよかったと思います。本人が元気じゃないと検査自体が受けられないですし、通院もできませんので……。その後、こちらのA病院の治療方針とも合わず、もっと大きなB病院でセカンドオピニオンを受けることになりました。息子は、実はずっと困っていたのかもしれない病院は「違う」という診断を出してくれているのに、「発達障害ではないか?」と疑問を持ち続けた私に対して、ほかの家族の目はとても冷ややかでした。「通院よりももっと子どものことを考えて」「息子を病気にしたいのか」とまで言われましたが、そこで折れてしまっては、息子の学校の困りごとも生きづらさも何も解消しないと私は思いました。学校に行きづらくなってくると、息子はこれまでは口にしなかった教室の雑音がつらい、何もしないで「待つ」という時間が怖い、ノートの字が荒れてきたり書けなくなる、突然癇癪を起こすなど、さまざまな問題が一気に出てきました。学校が合わないこと、教室をイヤだなぁと思ってしまうのは、そういった特性上の理由が隠れているのかもしれません。息子の話は、これまでもずっと聞いてきたつもりです。それでも足りなかったし、学校に行けなくなる前にもうちょっとできることがあったのではないかなぁと、何年も経った今も後悔の念が消えないです。たぶん、この先もずっと消えることはないだろうと思います。Upload By 花森はな執筆/花森はな(監修:室伏先生より)息子さんの診断が分かるまでの経緯について、共有くださりありがとうございました。はなさんも息子さんも不安や葛藤を抱えながら、いくつもの医療機関で受診を重ねられ、本当に大変な日々でしたね。他のご家族さんからの理解を得るのが難しい状況でも、「そこで折れてしまっては、息子の学校の困りごとも生きづらさも何も解消しない」と考えて行動され続けたはなさんを尊敬いたします。幼児期のお子さんとは違って、学童期以降のお子さんでは、ご本人と信頼関係を構築するのに時間がかかってしまったり、ご本人の頑張りや取り繕いなどにより特性が分かりにくかったりして、診断に時間がかかってしまうこともあります。発達障害は生来お持ちの特性によるものなのですが、息子さんのように、それまではご本人の努力で、適応して生活されてきていたけれど、学童期になって人間関係が複雑化したり、思春期になって身体も心も不安定になったりして、困りごとが表面化する、ということもあります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。前の記事はこちら
2024年04月11日不登校になったASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)の小2息子Upload By ユーザー体験談Upload By ユーザー体験談8歳の息子は3歳でASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)と診断を受けています。小学校2年生の春から登校渋りが始まり、だんだん登校できる日が減って3学期にはほぼ不登校状態になりました。ごくまれに頑張って登校をしてみても、すぐに具合が悪くなり、保健室で寝ている息子をお迎えに来るようにという要請の電話が学校からかかってきます。DCD(発達性協調運動症)の書籍を読み「僕も体育の時間は地獄なんだ」と話し、学校でお腹が痛くなったことがトラウマになり「また同じことがおきたらどうしよう」と布団からでてこなくなることもありました。母子登校や特別支援学級への転籍を勧めても「母子登校は恥ずかしい」「今のクラス(通常学級)のままがいい」と断固拒否……。息子は感覚過敏などは大きいと思いますが自閉傾向は比較的少なく、知的障害(知的発達症)ではないので、福祉にもつながりにくく、将来は自分で稼いで生きていかねばならないと思っています。無理に登校させることは避けさせたほうが良いと書籍やテレビ、発達ナビのコラムでも読んで頭では理解はしています。でも本当にそれが息子のためになっているのか確信がもてません。甘やかしているのではと、不安になります……。行き渋り、不登校の不安に専門家が回答!Q:つらい気持ちは分かるから無理はさせたくない、でも平日の昼間から自宅でしょんぼり過ごしている息子を見ると不安に……親にできることはある?A:行き渋りや不登校というのは、お子さんと学校との関係性の中で生じているとも言えます。なので、家庭でだけ何かしたところでお子さんにとって、学校という環境はつらいままです。家庭でできること、学校に関して働きかけができることをそれぞれやっていく必要があります。まずは担任の先生と面談できるとよいでしょう。学校でのお子さんの様子をうかがいましょう。家でお子さんが語ること、家での様子を保護者から学校に伝え、両方の話をすりあわせながら、どのように学校で過ごしたらつらくなさそうかについてさまざまな案を持てると良いと思います。そのうえでお子さんと話をしましょう。例えば、お子さんが登校したいという気持ちがある場合、基本的には、できるところから、つらくない程度から参加できそうなものに参加することを目標とし、1つずつ「できたね、つらくなかったね」を積み上げていくような関わりになります。このお子さんの場合、学校でのさまざまな苦戦があり、身体症状が出たり、(お母さんが一緒がいい、でも実際には恥ずかしいから一緒じゃなくていいなど)心細くなったりしています。学校での苦戦に関して、担任の先生らと相談しながら環境調整や合理的配慮ができるとよいでしょう。お子さんが学校は(現時点で)しばらく行かなくていい、もう行きたくないという場合には、学校との関わり方(担任の先生とどのくらいの頻度で保護者もしくは本人が会うか、お便りや配布物などの扱いをどうするかなど)を改めて担任の先生などと検討します。また、日中の過ごせる場所として地域の教育支援センターやフリースクールなどを検討するのもよいでしょう。そうはいっても、実際に家でしょんぼりしているお子さんにずっと対応していると保護者の方の気持ちも落ちてくるものですし、担任の先生らと話し合うにしても多少は緊張され疲れる面もあるでしょう。そういう保護者の不安、負担感といったところを例えばスクールカウンセラーや地域の教育相談室などで相談すると、両者の架け橋になってくださったり、保護者の気持ちの整理を手伝ってくださったりすると思います。Upload By ユーザー体験談Q:負荷をかけすぎて発達障害の二次障害などが起きてしまったらと思うと受容と甘やかしのさじ加減がつかめない。将来は自立してほしいと思っているけれど……。A:まずはお子さんの声を中心に支援を組み立てましょう。保護者や学校が良かれと思ってあれやこれやと作戦を練って対応すると、ときどきお子さん本人の意志や意向が置いてけぼりになることがあります。これまで学校生活の中でたくさん苦戦してきたがゆえに、行き渋りや不登校を呈しているという状態なのであれば、もしかしたらまずは休養を取るところから始まることもあります。「先生にもお願いして環境を調整したから、さあ学校に行きなさい!」とすぐに切り替わるものでもないのです。これまでのつらさを癒す時間も必要かもしれないと理解しつつ、しかし、一方で、失敗したり大きく傷ついたりすることなく頑張れそうな手頃な選択肢(例えば好きな授業にだけ出る、数時間だけ授業に出るなど)も用意しておき、本人の気が向いたらチャレンジできるようにしておくなど、動き出せそうなときには動き出せる道があり、休むときには休む道がある、そんな状況を作れると良いでしょう。大事なことは、「できた」「大丈夫だった」の積み重ねでしか成長はしないということです。成長は負荷をかければするというものではありません。できそうな何かがあって、取り組んでみて、実際できるから成長するのです。負荷をかけるかどうかというのは大人が考えることではなく、うまくいっていることが続いて、本人が「もっとやってみたい」と思ってはじめて、少し負荷をかけてみようかという話になります。お子さんが行き渋りや不登校の場合、将来に関しての漠然とした不安についてを相談場面などで保護者の方はよく語られます。このあたりはお子さんとの間で解消しようとしないことがまず大事です。保護者が感じる将来の不安(「このままじゃ将来生きていけないよ」など)をくれぐれもお子さんには話さないでください。自分の将来がどうなるかなんて子どもには分かりませんし、そうした言葉のインパクトは強く、まるで呪いのようにお子さんに伝わることもあります。お子さんには自分の未来は明るいと感じていて欲しいところです。だからこそ、そうした将来への不安等の話は大人の間で扱ってほしいと思います。担任の先生はお子さんの今の生活を支えてくださるパートナーですが、もう少し長期的な視点で相談ができそうな相手としてスクールカウンセラーや地域の教育相談、教育支援センター、また不登校のお子さんの親の会などでそのあたりを話題にするとよいでしょう。進路についての情報を正しく知るだけで、この先どうなっても大丈夫だなと感じることができることもあります。お一人で情報収集していると、ネット上の情報が玉石混交なため不安も増大するかもしれません。ぜひ相談機関を活用していただければと思います。Upload By ユーザー体験談(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月27日不登校児童生徒対応のマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』を運営するCKCネットワーク株式会社(代表取締役:山崎 朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、『年度替わりの今だからこそ 不登校は誰にでもある 不登校の不安解消の一手は家庭学習から ~家庭学習の取り組み方 オンライン説明会~』を2024年2月24日(土)に開催することになりましたので、お知らせいたします。説明会タイトルロゴ【イベント概要】◆名称: 年度替わりの今だからこそ 不登校は誰にでもある不登校の不安解消の一手は家庭学習から~家庭学習の取り組み方 オンライン説明会~◆会場: オンライン(Zoom)他の参加者に顔や名前を出さずに参加できます◆日時: 2024年2月24日(土)11:00~12:00◆内容: 不登校児童生徒の勉強への気持ち 家庭学習への取り組み方◆詳細: ●開催に至った社会的背景と現状「増加する不登校児童生徒と不登校時の心配。不登校の原因」文部科学省の調査によると、小・中学校の不登校児童生徒の数は2022年度に過去最多の299,048人を記録しており、2013年度以降、不登校児童生徒は年々増加しています。(別紙参考資料(1))「令和2年度不登校児童生徒実体調査」では、不登校となった中学生のうち約74%が勉強の遅れに対する不安を、約69%は進路・進学に関する不安を抱えています。(別紙参考資料(2))「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」では、不登校児童生徒が不登校の主な要因として51.6%が「無気力・不安」をあげています。また、未来地図( )の調査によると、「不登校の要因」について、37.5%の保護者が「子ども自身も、学校へ行けない理由がわからない」と回答しています。参考資料(1) 不登校児童生徒数参考資料(2) 不登校生徒が不登校時に不安だったこと●開催への想い「8年間の不登校児童生徒へのサポートから得た経験」不登校生は年々増加していますが、不登校になる理由の半分以上が明確な理由ではなく、ぼんやりとした理由です。勉強が理由で不登校になる生徒は少ないのですが、不登校になった後に勉強や進路について不安を覚える方が多くいらっしゃいます。日常から家庭学習の取り組み方に目を向け、学習習慣の定着、学習の積み重ねをしておくことで、不登校になった際に、少しでも勉強や進路の不安解消につながるのではないかと思います。当社には8年の「不登校児童生徒へのオンライン授業・面談実績」があり、現在も多くのお子さま・保護者の方々への不登校支援のサポートを行っています。当社に問い合わせされる不登校児童生徒をお持ちの保護者の方は、様々な悩みをもって相談に来られます。受講していただいた生徒の保護者からは「このサポートをしていなかったら高校進学も考えられなかった。まさかうちの子が高校に行けるとは思ってもいなかったので希望をもらった。」という声をいただきました。今回の説明会をお子さまの家庭学習の環境、学習習慣などについて考えていただくきっかけにしていただきたいと考えています。【『Preステップオンライン』とは】不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』の3つの特徴をご紹介します。■マンツーマン授業:1回40分小学3年生~中学3年生の内容で必要なところから学べる無学年方式で、学習以外の話もしながら楽しく基礎を積み重ねます。■個別面談:月1回15分学習状況、頑張り度をデータ化して毎月報告。学習だけでなく生活の不安や悩みの相談にも対応します。■スタディサプリを中心とした学習管理システム小学生・中学生の国語・算数・理科・社会・数学・英語の映像授業が1万本以上見放題です。授業で学習した内容をテストで確認することができ、“できた!わかった!”を定着することができます。【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績33年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL: PreステップオンラインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月06日小中5年間不登校だった娘わが家の娘、いっちゃん(ASD(自閉スペクトラム症)・現在16歳)は、小学校5年生から中学時代まで不登校でした。発達障害と睡眠障害(非24時間睡眠覚醒症候群)があり、朝決まった時間に登校することが難しかったのです。全く行かないというわけではなく、午前中に目を覚ましたときは登校します。とはいえ、泊まりの学校行事には不参加でしたし、年間の出席日数でいえば、欠席していた日のほうがはるかに多かったと思います。欠席した日の勉強はどうしていたかというと……学校には月に7日程度は行っているわけなので、登校した際に、休んでいた間の授業プリントや小テストなどをもらってきて(大体教室の机の中に入ってる)、自宅で教科書を見ながら授業プリントで自習するということはやっていました。Upload By 寺島ヒロ小テストは、親か6歳年上のお兄ちゃんが付き添って、そのプリント自習の後にやらせていました。そのテストの正答率は8割ほどでしたが、担任の先生によると、ほかの児童生徒さんともさほど差はないということだったので、そのまま提出していました。ちなみに、定期テストの結果は真ん中くらい。都市や国の名前や、技術や家庭科のテストで「けがき線」や「まつり縫い」のような用語を問われると正答率が悪いという特徴は見えてきていました。親目線では「あんまり勉強してないな……」という思いはありつつ、しかし、家では絵を描いたり音楽をつくったりとほかの興味のあることで忙しくしていたので、本人も家族も「特別遅れてないならまあいいか」という感じでした。高校は通信制の学校に進学しました。通信制の高校に進学して通信制の高校に進学すると、当然ですが出席日数などは問われません。もともと自習が苦にならないタイプの娘、繰り返して見ることのできるビデオ授業がメインになったのは大変ありがたかったようです。担当の先生のテレビ通話でのフォローアップも受け、着々と単位を取得することができました。【いっちゃんが通信の高校に進学した顛末はこちら】↓しかし、希望の大学を目指そうとすると少々、いえかなり厳しい状態です。小中学校を通して学校の制度や教育システムがどうにも理解できなかったいっちゃんでしたが、高校でキャリアガイダンスや進学指導を受け……発達的にも良いタイミングだったのでしょう、やっと理解し「わたしは大学に行きたい!」と言いだしました。思いも新たに、しかし高校1年生の終わりに受けた初めての模試の結果は撃沈! それでもあきらめるにはまだ早いですし、受験がなくても勉強はしておくに越したことはありません。「数Bが全然分からん!」「忘れていることが多すぎるみたい」という娘にも、はっきりとした課題感が生まれてきたよう。今が学び直しのチャンスかも!?というわけで、娘と話し合って、高校2年生の夏休みは小学校4年生の内容から勉強のやり直しをすることに決めました。紙の本のドリルで学び直し!やり直しの方法は、市販のドリルを本屋で買って、一緒にやることにしました。Webには、高校が用意してくれたものも含めて、インターネットでできる便利な問題集などもありますが、紙の本のほうが親がついて見てやりやすいですし、手で紙に文字を書き入れる「面倒くささ」も、娘には良い経験になるだろうと思いました。さあ、これで夏休みの間にみっちりやるぞ!と思った矢先……なんと、わが家にコロナが襲来。ばたばたと家族が倒れる事態になってしまいました。危うし、学び直し!しかし、「決めたことはやる!」ASDのこだわりか、家族の中でいち早く復活した娘、家族が寝ている中、一人もくもくとドリルを進め、夏休みの終了日までに、ついに中学3年生までの分を終わらせてしまいました!Upload By 寺島ヒロただ「勉強しなきゃ」「いい点とらなきゃ」と思うだけでは難しいけど、4年生の分のドリルを終わらせる、その次は5年生の分のドリルを終わらせる……みたいに具体的にクリアする目標が見えていたので、手が付けやすかったのかもしれません。大学受験にはまだまだ遠いけど……今(高校2年生の冬)も、高校1年生の分のドリルで復習しながら、学校の勉強を進めています。「ドリルまた買ってきて」とか「英検の参考書が欲しい」と言ってくるようになり、小中の頃に比べると、はっきりと自主的に学んでいる感じがしています。執筆/寺島ヒロ(監修:新美先生より)不登校中と通信制高校進学後の学習について、詳しく聞かせていただきありがとうございます。学校にあまり通えていなくて睡眠障害で生活リズムが不安定だった時でさえも、学校のプリントを自習で着々とやりこなし、テストで正答率8割、真ん中ぐらいの成績をとれていたということは、いっちゃんは自習学習に向いている、学習が基本的に苦じゃないタイプの方なのでしょう。思春期の不登校期間に、コツコツ学習をこなしている人は多くない印象なので、とてもすごいです。そして通信制高校の学習スタイルは、そんないっちゃんにはとても合っていたのでしょう。さらに、高校でのキャリアガイダンスや進路指導がヒットして、明確な目標ができてしまえば、強いですね。苦手なところもしっかり分からないところまで戻って学び直しをして、分かる、できるようになる手ごたえをつかめてきたのでしょう。こうなってくると、学習が楽しくなってきて、目標までまっしぐらですね。楽しみです。正直、ここまでコツコツ自主的に学習できるお子さんばかりではありません。これはお子さんのタイプにもよるので、どんなに周りが仕向けようとしても動かないこともあるでしょう。学習に限らなくても、明確な目標やモチベーションがあって、本人のやり方にフィットすると、見違えるように何かに打ち込めることもありますが、その出合いがいつ来るのかは誰にも分からず、気長に見守るしかないこともありますね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年01月30日友人とのトラブルなどがきっかけで現在不登校。家では癇癪。相談場所は?Q:発達障害のある小3の子どもがいます。友人とのトラブルなどがきっかけで現在不登校になっています。学校にどのような対応をお願いしたらいいのかも分からず、家にいても癇癪がひどくどうしたらいいのか悩んでいます。どのような場所に相談をしたらよいのでしょうか。A:きっかけとなった友人とのトラブルについて、学校の先生と一緒に解決方法を探っていきましょう。場合によっては保健室や相談室登校などの可能性も探っていくことが考えられます。自宅以外の居場所なども探してみましょう。Upload By 発達障害のキホンまず友達とのトラブルの原因を考えてみます。担任の先生に相談しながら、双方が納得するような指導や環境をつくっていくことが考えられます。また、友達とのトラブルも含めて、不登校の要因はほかにも複数考えられる場合があります。再登校に関しては学校との連携に基づいて、登校しやすい環境条件を整えることから始めていきましょう。登校が困難な場合は、自宅以外の居場所として放課後等デイサービス(※)などの利用も考えられます。放課後等デイサービスの利用に関しては、お子さんの状態に合わせてクールダウンのスペースの確保や、感覚過敏性に対する配慮などの環境調整や、個別の課題やスケジュールの提供などの配慮が得られることが望ましいと思います。地域の相談支援専門員などと相談しながら進めていけるとよいでしょう。学校と福祉機関の情報共有や連携も必要だと思います。(※)放課後等デイサービスの利用には「通所受給者証」(受給者証)が必要となります。取得の条件や手続き方法は自治体により異なります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月23日コロナ禍での休校がきっかけで見通し不安、昼夜逆転、家庭内暴力が始まった息子小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた息子は、小学校までは通常学級に所属していました。小学5年生の年度末にコロナ禍のため休校になったことをきっかけに、「いつから学校に行けるの?」と先の見通しが立たずパニックとなり、昼夜逆転生活がスタート。そして同時に他害が始まりました。できる限りのサポートをと向き合いましたが、暴力を抑えられず家族だけでは対応が難しい状況となり、きょうだいへの影響も大きかったことから、6年生になってすぐ半年ほど小児精神科への入院も経験しました。9月から小学校に復帰したのですが、マスク生活など今までの生活様式が一変してしまい、パニック症状が悪化しました。小学6年生の2学期に、小学校の先生、進学予定の中学校の先生と私たち保護者とで話し合う機会を持ちました。中学校の通常学級では教科ごとに先生が変わるので、息子へ細かなフォローアップができる特別支援学級が良いのではという意見がでました。息子に相談したところ、息子自身も特別支援学級がいいとなり、中学入学と同時に、特別支援学級(情緒学級)に転籍しました。これで息子も落ち着いた学校生活を送れるかと思ったのですが、環境の変化に弱いため特別支援学級の環境に馴染めず、孤独を感じたようです。授業内容もすでに習ったものであったそうで、勉強好きだった息子は学習意欲が低下。そして再び不登校となってしまいました。中学で再び不登校に。一日中ゲーム、子ども部屋はゴミ部屋に……。不登校後は昼夜逆転に戻り、一日中ゲームで遊んでいたり、近所のスーパーで買い物したものを食べたりしていたようです。片づけができないので、部屋はゴミ部屋状態でした。Upload By ユーザー体験談家庭内暴力もひどくなりました。夫はテレワーク中で、息子の暴力行為を目の当たりにしたためメンタルの調子を崩し、息子へ向き合うことができなくなりました。私一人で息子と話し合い、児童相談所との相談もしました。児童相談所より「自宅での療育が困難」と判断された息子。一時的に児童養護施設でお世話になることになったのですが、そこでも暴れてしまい受け入れ先がなくなってしまいました。そのため、以前から契約していたショートステイ施設でロングステイさせてもらい、しばらくは、そこから中学校へ週2、3日、半日登校するという生活になりました。そこで生活リズムを作ってもらえればと思ったのですが、ここでも昼夜逆転を直すことは難しく、相変わらず荒れた生活を送っているようだった息子。どうすればいいのか……私は悩みに悩みました。「息子の生活リズムが整えられるような施設はないでしょうか」児童相談所へ何度も相談し、全力で息子に合う施設はないか探しました。ですが、暴力行為のある息子は、県内の施設全てで受け入れを拒否され、行き場がありませんでした。しかし、ようやく県外の医療併設型児童養護施設が一枠あいていることが分かりました。ここへ入所することになると、施設内の学校へ通うことになります。息子のこれからの人生を考え、義務教育期間中に生活改善をしておきたいと思っていた私は、藁にも縋る思いで、施設入所への準備を始めました。「目標を立てて一緒に頑張ろう」最初息子は施設への入所を嫌がりました。ですが、日にちをかけて話し合い、「今のままでは、地元の中学に通い続けることが難しいよ。生活習慣を整えて中学3年生の4月からこちらに戻れるよう、目標を立てて一緒に頑張ろう」と、息子と一緒に目標を立てました。そして、息子とともに施設を見学し、本人も生活の乱れを自覚していて、なんとか立て直したいと思っていることから施設入所を承諾。中学1年生の1月から入所し、施設に併設されている中学へ通うようになりました。私は祈るような気持ちで見送りました。ここからが息子の踏ん張りどころなのです。Upload By ユーザー体験談一方、通っていた中学校の先生には都度報告、相談をしていたのですが、この施設入所については、先生方からはなかなか理解してもらえませんでした。「週に数日でも中学校に通えているのに、施設にいれるのですか?」「家庭で子どもの療育はできないのですか」「お子さんは見捨てられたと思わないでしょうか……」でも、どうすればいいのでしょうか。今のままでは息子の生活を立て直すことが難しいのです。私は先生に一生懸命説明しました。息子が納得したうえで入所することを。Upload By ユーザー体験談夫のメンタルが弱っている中、私自身の精神状態もかなり危うい状態でしたが、義務教育期間中に息子の生活リズムを整えなければ、彼は大人になってもずっとひきこもる可能性もあるかもしれない……。できるだけ早期に、息子の生活や精神面を整え、将来自立できるようにサポートしたい、それがかなう環境を息子に用意してやりたいという思いでいっぱいでした。その思いが、なんとか私を支えていたと思います。努力した息子は、生活習慣を整え目標通り退所。地元の中学へ入所中、息子は長期休暇などを利用して定期的に試験外泊し、寝る時間など自宅でのルールを取り決め実施しました。また、試験外泊の際は、地元の中学の先生と面談、また先生も息子の施設や施設内学校の訪問もしてくださり、施設と学校同士で情報共有してくださり、本当に感謝しています。そして息子は、目標通り中学2年生の終業式後に退所し自宅に戻ってきました。そして、中学3年生の4月から、地元の中学へ転入、特別支援学級へ再び通い始めました。先生方は、息子が戻ってくるまでに2年かけて、特別支援学級での指導の仕方について中学校と教育委員会と話し合い、改革をしてくださっていました。特別支援学級の生徒は30名程度いたのですが、息子は通常学級と同じ内容の授業を受けることができるクラスになりました。そのため、勉強好きな息子は不登校にはならず、通い続けることができ、なんと中学3年は皆勤賞。定期テストも通常学級と同じテストを受け、学外で行っている受験対策用の模試や9月以降は実力テストのみ交流学級で受験するようになりました。これは、息子の受験対策として、大勢の生徒に囲まれて試験をうけられるよう学校側が計画してくださいました。Upload By ユーザー体験談志望校受験に向けて頑張っている息子を支えていきたい家に戻ってきてからの息子は前向きで、障害受容もしっかりとできており、先日精神障害者福祉手帳3級を取得しました。息子は幼少期からの夢「設計士、建築士」への道を希望しています。学習能力は高いのですが、情緒が安定しないため公立高校への進学は断念し、丁寧に対応してくれる私立の専修学校・建築科を単願志望しています。一時期、家庭崩壊の一歩手前だったわが家ですが、息子は今、将来の夢に向けて前向きに勉強に取り組んでいます。悩んでいた数年前が嘘のように、落ち着いた生活を送れています。夫のメンタルも回復し、私自身の精神状態も成長した息子の姿が心の支えとなり回復してきました。息子はこれからどんどん成長していくと思います。自分のやりたいことに向かって、これからも頑張る息子を、私は支え続けたいと思います。イラスト/海乃けだま※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:鈴木先生より)自閉スペクトラム症のあるお子さんの対応には、ペアトレの基本である「傾聴と承認」が重要です。息子さんはまだ中学生なので児童相談所ではなく本来ならば小児科の神経外来を受診して相談すべきでしたが、該当するような小児科が近所にはなかったものと推測します。児童相談所は医療ではないので診断はできません。基本的にはかかりつけ医に相談して専門医へ紹介してもらうのが筋でしょう。中学校の先生がおっしゃるように、週に数日でも中学へ通えているならば一般的には施設に入れる必要はないと思われます。児童精神科医と小児神経科医との考えには多少ずれがありますが、医療へつなげることも忘れてはいけないことだと思います。そこには必ず答えがあるはずです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年01月19日前回、「『心を強くする経験』は、これからの子育てを考える時、一番のキーワードになります」と、花まる学習会の高濱正伸さんに教えていただきました。そのためには、「『そういうこともある!』と、『事件にしない』という形で、親が子どもに状況を提示してあげる必要があります」とも。では、最近増えている不登校は、どのように考えればいいですか? 引き続きお話しを伺いました。■不登校と言っても実態はさまざまある――最近、不登校が増えていることについては、どうお考えですか?「不登校」と一言で言っても、その実態はさまざまです。じつは、「学校が『つまらない場所』だから行きたくない」という子も一定数います。そういった子は、大人になって自立さえできれば、不登校でも問題はないと思います。――「不登校だからダメ」と一概には言えない?もちろんです。ただ、長期の引きこもりの人たちの履歴を見ると、不登校からスタートしている場合も多いので、「入口の対応」という意味では「不登校であるという状態」をどう扱うかは大切です。長期化すると、「外に出るのが怖い」とか「朝晩逆転」といったことに繋がることもありますから。――不登校については、何から考え始めたらいいのでしょうか。一言で言えば、愛です。ラポールです。【ラポール】ラポールとは、フランス語で「橋を架ける」という意味。心が通い合い、互いに信頼し合い、相手を受け入れている状態のこと。今の学校の先生の中には、子どもとの信頼関係が築けていない人もいます。そんな先生のことを、子どもはどう見ているのか?「この人は、授業をやらないとお給料がもらえない人。この人が困るから、黙って授業を聞くしかない」といった目で見ている可能性もあります。先生に悪気がないのはわかります。でも、「そこに、【ラポール】~子どもとの信頼関係~があるのか?」という話です。■今の学校は古い⁉――先生と信頼関係が築けないお子さんにはどんな特徴がありますか?知能が高かったり、才能がある子ほど、ラポールに敏感です。今、そういった子たちが、学校の中に居場所を見つけられないという現実があります。――学校に居場所がない子どもはどうすればいいんでしょうか?私は、この現実を受けて、花まるエレメンタリースクールというフリースクールをつくりました。昨年が一年目で、今は二年目なんですが、手ごたえを感じています。――フリースクルーでの手ごたえとは?昨年からいる(1年目からいる)24人が、先輩面するんです。「俺も暴れていたから、わかるよ」みたいなことを言う(笑)。大人に言われるより、「自分もそうだった」という先輩(そう言っても子どもですが…)の言葉を届けることができることが大きいんです。そういった仕組みを作ることが大事だったんです。「現状の学校に収まりきらないタイプの不登校」に対しては、花まるエレメンタリースクールの教育実践を通して、ひとつの答えが出ました。――どんな答えですか?子どもが心から安心できる居場所を作ればいいのです。要は、「仕組み」の問題なんです。この話も何度もしていますが、今の学校がもう古いんです。先生一人一人には、絶対に悪い人はいないんです。■日本の教育は、何が問題か?高濱先生は、いまの日本の教育の問題点として、「粒のそろった兵隊を作る教育」なところと挙げています。そして高濱さんは、「上の言うことを忠実に聞く兵隊を作るのではなく、これからの教育では『自走する人間』を育てていく必要があるんです」と、言います。■居場所を見つけられない子どもに届く言葉とは――居場所に辿り着けてないご家庭は、どうしたらいいでしょうか?「子どもを癒やすのは何か?」という話です。それは、「大丈夫。あなたは、私の子どもなんだから、絶対に大丈夫」という親の言葉です。この言葉が、効きます。私は本当に、たくさんのいろいろなタイプの親子を見てきました。だからこそ、言えるのです。「あなたは、大丈夫。母さんの子どもだから、大丈夫」という言葉が、もっとも子どもの心に響くのです。子どもは親から「大丈夫!」と言われたいし、その言葉を信じたいのです。毎日、家庭でしっかりと愛情を与えていれば、少々、外でつらいこと、嫌なことがあっても耐えることができます。前話の話にも通じますが、多少の試練は、心の免疫をつけるために必要です。親元にいる時に、心の免疫をつけてあげる、と考えてみてはどうでしょうか?■子どもが不登校になったとき母親がしてはいけないこと――お母さん自身が、子どもに対して「あなたは、大丈夫」と言い切れるエネルギーがない場合もあると思うのです。その時は、どうすれば良いですか?そんな時は、お母さんが孤立しているのです。「孤立した母」というのは、現代の社会が抱える問題です。この問題の解決策として言えることは、「繋がりを持ちましょう」ということです。子育てとまったく関係のない、趣味のサークルに入るのでもいいし、パートに出るのでもいいし、大学時代の友達に会うのでもいい…。繋がりをいくつか作ったなかで、誰か一人でいいから、心を開いて話ができる人、居場所を、お母さん自身が確保するのがもっとも大事です。お母さん自身も、正解が欲しいわけではないでしょう? 「うん、うん、そうだよね」と話を聞いてもらって、安心したいのです。――お母さん自身の居場所を、まずは確保するのですねそうです。昔は、隣近所にそういう人がいたかもしれません。けれども、今は「自分で意識して、居場所を確保しないとならない時代なんだ」と、お母さんがしっかりと踏まえておくことが大切です。子どもが不登校の時、「私がちゃんとしなければ!」と、一人で抱え込んでしまう人がいます。大切なのは、一人で頑張ることではありません。人と繋がり、自分自身の居場所をまずは見つけて欲しいです。――キーワードは「繋がり」ですねはい。居場所は、専門的な相談場所でもいいし、気のおけない友だちとカフェで喋るといった時間(心の置き場)でもいいのです。とにかく、誰かと繋がって、孤立をしないようにする。子どもは、そんな母を見て、安心するのです。「お母さん、楽しそう!」と思うと、子どもも、なんとかなりそうな気がしてくるものですよ。――子どもが、「なんとかなりそうな気がしてくる」って大事ですね私の経験から言わせてもらえば、14歳までに自己肯定感に穴ぼこができなければ、大体のことは大丈夫です。14歳は、昔の元服です。人が育つ本質は、そう変わらないのです。不登校で多少、勉強が遅れていたとしても、自己肯定感さえあって、「やっぱり俺、ちゃんとやるわ!」と本人が言い出せば、大丈夫です。――高濱先生に「大丈夫」と言っていただけると、何だか安心します。「あの問題児が!?」と、いい意味で裏切られる子とたくさん出会ってきました。別人になりますからね(笑)。嘆き悩んでいたお母さん方が、「本当に『大丈夫』でした」とおっしゃる例も、たくさん見てきました。大学に入るのが1~2年遅れたとしても、そんなのたいした話ではありません。■高濱先生は三浪四留!?高濱先生は、東京大学に入るまでに三浪していて、大学に入ってからは四回留年しています。二浪した人からは、「自分が、『人生、回り道した』などと言っていて、お恥ずかしい限りです。すいませんでした」と、謝られるとか…。高濱先生のお話を聞いていると、自分の悩みが小さく感じられます……。次回は、編集部に寄せられたお悩み、「わが子が他の子をいじめていた。その時、母親がすべきことは?」について、高濱先生にお話しして頂きます。■今回お話を伺った高濱 正伸先生の著書 『どんな時代でも幸せをつかめる大人にする つぶさない子育て』 高濱 正伸 (著)/ PHP研究所(1,540円(税込))子どもの人生の選択肢を増やしてあげたい。あの時、子どもに「あれをやらせておけばよかった」と後悔したくない。そんな深い親の愛が時に暴走してしまうことがある…。「どうしてできない!?」と子どもを責めたり、「そんな点数じゃ、○○中学なんて入れないぞ!」と脅してしまったり…。それで、子どもがつぶれては本末転倒です。そんなお母さん、お父さんたちに意識して欲しいのが「伸ばすよりも、つぶさない子育て」。子どもとの適切な距離感がわかり、子育て不安が軽くなる1冊です。高濱 正伸(たかはま まさのぶ)先生1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。武蔵野美術大学客員教授。環太平洋大学(IPU)特任教授。
2024年01月16日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが1/27(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム登校渋りが続いている、いつも休み明けに学校に行きたくないと言う……そのようなお子さまもいらっしゃるのではないでしょうか。不登校のお子さまの心の状態から、家庭でどう向き合ったらいいのか?今後どうしたらいいのか?専門家などから詳しい情報を得られ、さらにその場で質問もできるオンラインセミナーを開催します。・日時:2024年1月27日(土)9:30~14:10(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、すべてのお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございますオンラインセミナーの内容をご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム勉強したら?とは言わないほうがいい?学校に行きたいのに行けない、どうしてこうなっちゃったんだろう……と自分を責めてしまう……。不登校や登校渋りのあるお子さんと過ごす中で、声かけや接し方、将来を見据えた対応など、さまざまな不安や悩みが浮かんでくるかもしれません。必要なサポートはお子さんによって異なり、状態に合わせて考えていく必要があります。今回は、児童精神科医を務める三木先生にご登壇いただき、これまで多く寄せられてきた不登校に関するお悩みにお答えしていきます。セミナー当日も、視聴者の皆さまからリアルタイムで質問やお悩みを受け付けますので、ぜひご参加ください。講師:三木崇弘先生社会医療法人恵風会 高岡病院 児童精神科医兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了(医学博士)。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程修了(経営管理学修士)。愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。愛媛時代は母親との座談会や研修会などを行う。東京に転勤後は学校教員向けの研修などを通じて教育現場を覗く。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。2019年4月よりフリーランスとしてクリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所などでの現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動を行う。2022年7月より地元にUターンし、社会医療法人恵風会 高岡病院で児童精神科医として勤務。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム文部科学省が定めている「出席扱い制度」をご存じですか?自宅学習の努力を認めることで、いつかまた学校に行きたいと思ったときのために、学習の遅れを最小限にしておけるようつくられた制度です。この制度を活用すれば、不登校で学校を休んでいても、家庭学習を出席扱いにして、その先の進路などの選択肢を広げていける可能性があります。制度を利用するには、いくつかの条件を満たした上で、在籍する学校と交渉・連携していくことが重要です。本セミナーでは、のべ1,200名以上が出席扱いになった実績のある、無学年式オンライン学習教材「すらら」の担当者が、本制度利用の具体的なルールや、すららを使って出席扱いとなった事例、最新情報などをご説明します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム子どもが「学校に行きたくない」と言うとき、どう関わったらいいのか・この先どうなっていくのか、不安な気持ちでいる保護者の方もいらっしゃると思います。前向きになってくれるサインを見逃さず、お子さまの自己肯定感を育みながら接していくことが大切です。不登校のお子さまが安心できる居場所を見つけて、楽しく過ごす事例も交えながら、お子さまとの関わり方について解説します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム「学校の仕組みが合わない」「冬休み明けで行き渋りになっている」そんなお子さまに向けたセミナーです。子ども一人ひとりのありのままを受け入れ、自信を育み、社会で活きる力を共に学んでいくオンラインフリースクール「SOZOWスクール小中等部」。500名以上の小中学生が在籍するスクールながら、学校が合わないと感じている子どもの個性に寄り添うスタッフが揃っており、地上波のテレビ番組で紹介されるなど、注目されています。4月には高等部も開校し、進路にも安心を持てる居場所です。当日は、学校に行きづらいお子さまの実際にあった事例も含めてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達が気になるお子さまの子育てをオンラインサポートする「発達ナビPLUS」。本セミナーでは、発達ナビPLUSの監修者でもある公認心理師・菅佐原洋先生が、不登校や行き渋りによって学習に遅れが生じたとき、保護者として何ができるか解説いただきます。・不登校で授業を受けておらず、勉強もできていない・将来も見据え少しはしてくれると親として安心だけど……・今の状況で勉強は何をどこまで頑張ればよいのかなどお子さまの勉強に関するお困りごとへの手立てについてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校やひきこもりがちなお子さまがいるご家庭向けの勉強会です。・不登校支援の選択肢フリースクールや訪問教室など、不登校のお子さまへの支援の選択肢や選ぶ際のポイント・中学以降の進路の選択肢義務教育以降の高校進学の選択肢として、通信制・サポート校や高等専修学校、チャレンジスクールなど、不登校に理解のある進路・教育にまつわる準備教育資金やお子さまの自立後に必要になってくる費用など、現実的な準備など、復学や居場所など、学校に行かない選択をした子へのサポートや、中学以降の進路の選択肢について解説します。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2024年01月15日不登校児童生徒対応のマンツーマンオンライン塾『Preステップオンライン』を運営するCKCネットワーク株式会社(代表取締役:山崎朋宏、本社:愛知県名古屋市)は、『不登校の子どもってどんな気持ち? どう接したらいいの? ~子どもとの接し方説明会~』を1月27日(土)オンラインで開催することになりましたので、お知らせいたします。説明会タイトルロゴ●開催に至った社会的背景と現状「長期休暇明けに増加する不登校児童生徒と原因」文部科学省の調査によると、小・中学校の不登校児童生徒の数は2013年度以降年々増加し、2022年度に過去最多の299,048人を記録しました。(別紙参考資料(1))さらに、高知市教育研究所の資料からは、不登校の小学生は、2学期が始まるタイミングの9月・10月、学年が終わる2月、3月に増加する傾向が見られます。これらは長期休暇明けにそのまま欠席が続いてしまい不登校となってしまう子どもが多いことを示しています。(別紙参考資料(2))また、未来地図( )の調査によると、「不登校の要因」について、37.5%の保護者が「子ども自身も、学校へ行けない理由がわからない」と回答しています。さらに、「子どもの不登校により、保護者の方が困っていること」について、約50%が「相談先が見つけにくい」ことをあげています。不登校児童生徒は年々増加する一方ですが、“その原因がわからないのでどう対応したらいいのかわからない”“どこに相談したらいいのかもわからない”、そのような悩みを持つ保護者の方が長期休暇明けに増加することが予想されます。●開催への想い「8年間の不登校児童生徒へのサポートから得た経験」当社には8年の「不登校児童生徒へのオンライン授業・面談実績」があり、現在も多くの生徒・保護者の方々への不登校支援のサポートをしています。その中で、当社は不登校の子どもへの接し方に正解はないと考えています。それは子ども一人一人が違う個性や環境・事情を持っているからです。当社にご相談に来られた方にも、“初めての経験でどうしたらいいのかわからない”“どのように子どもに接したらいいのかわからない”“子どもがどんな気持ちなのかわからない”など子どもが不登校になったことへの不安や、行き渋り・五月雨登校など不登校になる前兆現象の心配であったり、様々な悩みを持ってこられる方は多くいらっしゃいます。当社のこの経験から得た不登校への接し方の一つの考え方をお伝えすることで、不登校に関する悩みをお持ちの保護者の方がこれから子どもにどのように向き合うかを考えていただくきっかけにしていただくこと、一人で悩まずに悩みを相談できる場所が見つかるきっかけになればと考えています。【イベント概要】◆名称: 不登校の子どもってどんな気持ち? どう接したらいいの?~子どもとの接し方説明会~◆会場: オンライン(Zoom)他の参加者に顔や名前を知られずに参加できます◆日時: 2024年1月27日(土)11:00~12:00◆内容: 行き渋り・登校拒否・不登校なり始めの子どもへの接し方 サポートの仕方◆詳細: 【CKCネットワーク株式会社について】『家族に自慢できるサービスを、世の中に提供する。』を理念として1990年に愛知県で創業しました。通信指導実績33年、累計指導会員数50万人以上を誇る総合教育企業です。オンライン個別指導塾「Fit NET STUDY」や、不登校、軽度発達障害、グレーゾーンの方向けのマンツーマンオンライン塾「Preステップオンライン」など、幅広い事業を運営しています。CKCネットワーク株式会社URL: PreステップオンラインURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月09日【発達障害×子育てアンケート】不登校・行き渋りになったことがある?発達障害のあるお子さんの保護者の皆さんから「長い休み明けや日曜日の夜が近づくと体調が悪くなる」「子どもが朝なかなか起きられない」、というお困りの声をいただくことがあります。進学などで環境が変わったり、学校の行事があったりすると、そのような傾向が強くでてしまうお子さんもいるのではないでしょうか?そこで、LITALICO発達ナビではお子さんの不登校や行き渋りについて公式LINEでアンケートを実施。アンケートでは「お子さんに不登校・行き渋りはあるか?」「どんなときにあったのか?」や、お子さんが不登校や行き渋りのとき、学校の対応でうれしかった・助かったことについて伺いました。※「LINE」はLINE株式会社の商標または登録商標です。※アンケートはLITALICOの公式LINEにて!『お友だち登録』お待ちしています!Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部不登校・行き渋りのとき、学校の対応でうれしかった・助かったことの回答「 登校渋りのはっきりした理由は分かりません。ただ、すぐ学校に相談したところ、無理に登校させなくても良いことや、子どものペースに合わせて行きましょうと言ってくださったのがありがたかったです。今も午後登校や保健室登校が多いですが、臨機応変に対応してくれます。欠席連絡もアプリ対応となったので親のストレス軽減になっています」「授業をオンライン配信してくれて、出席扱いにしてくれました。オンラインを通じてクラスの様子がわかり、登校につながりました」「発達グレーの息子が、夏休み明けから一歩も家から出られなくなりました。先生方は、まず子どもの様子を気にかけてくれたことはもちろん、分団登校から個別登校にしてくれたり、こちらのスタンスを理解して対応してくださいました。スクールカウンセリングでは、不登校の経験に対し『頑張ったんですね』と労いの言葉までくださいました」「不登校が始まった小学校ではあまり適切な対応をしていただけなかったが、中学校では特別支援学級の担任が毎週訪問して本人が興味を持ちそうなことを一緒にやってくださったり、3年時の担任は通信制高校受験のサポートを親身になってしてくださいました」「学校からは休むことに対してサボるという判断をされ、理解してもらえませんでした。しかしその事について相談したフリースクールの先生は、サボっていると言われたことに対し自己批判をする娘に『自分を守るために行かなくていい。行かない選択をしたことは勇気がいっただろうし、その判断は間違っていない』と娘を認めてくれて親子で救われました」「本人が先生やカウンセラーの先生に相談をしたので話を聞いてくれました。そして、それを親に連絡して教えてくれました。中学生にもなるとなかなか本人は親に直接話すことはなく、信頼できる先生に話すことの方が多くなるようです」LITALICO公式LINEアカウントお友達へのアンケート結果より回答期間:2023年9月3日~9月6日回答人数:2,255名※一部抜粋まとめ今回のアンケートでは、お子さんに不登校・行き渋りはあるかを聞いたところ、81%の回答者が「不登校・行き渋りがある」と回答。不登校や行き渋りがあったときで最も多かったのが「嫌なことがあったとき」、次いで多かったのが「夏休みなど長期休み明け」という回答でした。夏休みが明けて一ヶ月ほど経過した今、不登校で悩んでいる保護者の皆さんやお子さんが増えている時期かもしれません。その中でも、学校の対応でうれしかった・助かったことでは760を超えるコメントを寄せていただきました。「欠席に理解を示してくれた」「登校できた時は褒めてくれた」「オンラインで授業を配信してくれた」など、学校現場でも不登校に対する理解が深まっていることも分かりました。加えて「スクールカウンセラーの先生が対応してくれた」「フリースクールの先生が寄り添ってくれた」といった担任や学校の先生以外の大人との関わりについての回答も目立ちました。不登校の小中学生は年々増加傾向にあり、2023年は過去最多になりました。特に、発達障害のあるお子さんの場合、「学校」という枠組みや「標準」とよばれるようなものにフィットしづらい傾向があり、困りごとを抱えている中で不登校につながることがあるのかもしれません。お子さんの不登校に直面された保護者の方の多くは「子どもの将来が心配」というお気持ちなのではないでしょうか。LITALICOでは、発達ナビの記事や情報、またオンラインでの勉強会の開催など、さまざまな方法で不登校や行き渋りがあるお子さんと保護者の方をサポートしています。発達障害があるお子さんの一人ひとりの個性や特性に合わせた環境の整え方や、進路の選択肢について一緒に考える「勉強会」「個別相談」を行うLITALICOライフでは、【不登校の支援と将来の準備】に関する勉強会を開催しています。フリースクールや訪問教室など不登校のお子さんへの支援や、義務教育以降の高校進学について通信制高校など不登校に理解のある進路情報など、幅広く知ることができます。また、教育にまつわる資金など、現実的な準備についても学べる勉強会です。Upload By 発達ナビ編集部※アンケートはLITALICOの公式LINEにて!『お友だち登録』お待ちしています!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年09月21日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さんやご家族へ届けたい、オンラインセミナーが9/23(土)に開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラム学校へ行きたがらない。ずっと家にこもっている。勉強はしないまま……。そんなお子さんが今どういう心の状態なのか、どう声をかけたらいいのか、ずっとこのままなのだろうか。ご不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。発達ナビでは不登校のお子さまとそのご家族に、ご自宅で情報を得られる機会をお届けするために「不登校サポートセミナー」を開催します。・日時:2023年9月23日(土)9:30~13:35(予定)・参加費:無料・形式:Zoomウェビナー配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください・内容:専門家講演、発達が気になるお子さまや不登校のお子さまを応援する企業によるセミナー※企画調整中のため、今後変更となる場合もございますオンラインセミナーの内容をご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム夏休みも終わり2学期が始まりましたが、「学校に行きたくない」と言うお子さんへ、どう関わったらいいのか・この先どうなっていくのか、不安な気持ちでいる方もいらっしゃると思います。まずはお子さまの心の状態を理解し、前向きになってくれるサインを見逃さず接していくことが大切です。今回は、自身も40歳を目前にADHDの診断を受けた不登校新聞代表が、当事者目線で、また不登校や特性のある当事者、親、識者など400人以上に取材してきた経験も踏まえてお話しいただきます。当日は視聴者のみなさまからの質疑応答タイムもご用意しています。ぜひご参加ください!講師:石井志昂 氏不登校新聞の代表。『不登校新聞』とは「当事者の声に寄り添う」をモットーに、日本で唯一の不登校に関する新聞として、98 年に創刊。 以来1000 名を超える不登校・ひきこもり当事者経験者の声を掲載。2022年からは不登校の親専用コミュニティ「親コミュ」を設立。自身も中学生で不登校を経験しており、不登校新聞にかかわり続けている。近著に「フリースクールを考えたら最初に読む本」(2022年/主婦の友社)Upload By 発達ナビアライアンス プログラム悩みの深いご家庭と向き合う無学年式オンライン教材「すらら」。2022年は不登校や発達の気になる生徒2,700名(すらら利用者全体の約6割※)が家庭学習で利用。そして、家庭学習を見守る保護者の関わり方を学ぶほめビリティ講座は、今年リニューアルし約150名の方が受講されています。※株式会社すららネット調べ本講演では、繊細で不安が強く、無気力になってしまうお子さま、挑戦したい気持ちはあっても、不安になる気持ちとうまく向き合えないお子さまなどを持つ保護者さまへ、心理療法の「認知行動療法」も取り入れた関わり方や事例をお伝えしていきます。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達が気になるお子さまの子育てをオンラインサポートする「発達ナビPLUS」。発達ナビPLUSの監修者でもある公認心理師・緒方広海先生に、思春期の二次障害への「特徴」とその「相談の目安」について解説いただきます。・そもそも二次障害って?・不登校や引きこもりは二次障害なの?・二次障害への対応はどうすれば?など、特性があるお子さまの二次障害に関する疑問やお困りごとへの手立てについてお話しします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達に特性がある子の「好き」をのばし、力に変えることのできる習い事や保護者さまの関わりについて解説する、保護者向け勉強会です。ゲームや動画が大好きなお子さまが、実際に好きなことを力に変えた成長事例などを交えて、保護者さまの関わり方のポイントや習い事の選び方、将来への活かし方についてご紹介します。・子どもの「好き」を力にする親の関わり方や習い事って?・事例で分かる!「好き」を伸ばした子のストーリー・将来に活きる力に変えるために今からできることは?Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校や引きこもりがちなお子さまがいるご家庭向けの勉強会です。復学や居場所など、学校に行かない選択をした子へのサポートや、中学以降の進路の選択肢について解説します。1.不登校支援の選択肢フリースクールや訪問教室など、不登校のお子さまへの支援の選択肢や選ぶ際のポイントを解説します。2.中学以降の進路の選択肢義務教育以降の高校進学の選択肢として、通信制・サポート校や高等専修学校、チャレンジスクールなど、不登校に理解のある進路を幅広く知ることができます。3.教育にまつわる準備教育資金やお子さまの自立後に必要になってくる費用など、現実的な準備についても解説します。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2023年09月20日株式会社C.Dreams(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:河内 有華)が運営する子供の教育メディア「ちいく村」は、夏休み明け2学期の登校渋りについて2023年8月に調査した結果を公開いたします。夏休み明けの2学期の登校は、楽しみにしている子と、不安な子に分かれます。中には登校渋りをしてしまう子もいるので、その実状を小学生の親御様を対象に調査しました。その結果、36%の小学生が登校渋りをしていることがわかりました。本調査では、2学期の登校渋り対策についても報告いたします。夏休み明けの2学期 効果があった登校渋り対策■調査概要調査対象:小学生のお子様を持つ親御様調査日 :2023年8月調査方法:インターネットによる任意回答調査人数:100人調査主体:自社調査※本アンケート結果を引用する場合は「ちいく村」のURL( )を使用してください。■調査結果●登校渋りをしていますか?夏休み明けの2学期の登校について調査しました。2学期が始まり、登校渋りをしていますか?と調査したところ、36%が登校渋りをしているという結果が得られました。夏休み明け 登校渋りの割合64%の子供はいつも通り登校しているようですが、3~4人に1人の割合で登校渋りをしているようです。●登校渋りをしやすい学年は?登校渋りをしている割合を各学年で算出したところ、小1~小4で多い傾向があり、5年生、6年生では少し割合が下がる傾向がみられました。学年別 登校渋りをしている割合2年生では少なくなりましたが、昨年の調査(学年別 夏休み明けに苦労したことは? 下図参照)でも低学年の方が登校渋りは多い傾向であったため、登校渋りは小学校低学年の子ほど注意が必要なことがわかります。昨年の調査(学年別 夏休み明けに苦労したことは?)●夏休み明けの子供の雰囲気は?夏休み明け登校渋りしていない子も楽しく学校に行っているのでしょうか?学校へ行く子供の雰囲気を親御様に聞いたところ、75%は普段と変わらず、楽しみにしているとの回答でしたが、25%の子供は不安や緊張が見られるようでした。夏休み明けの子供の雰囲気を調査した結果夏休み明けに学校に行くのは、子供によっては緊張したり、不安になったりすることもあるかもしれません。子供の様子をよく観察し、違和感がある場合は対策を考えてあげましょう。●夏休み明けの登校渋り対策小学生の親御様を対象に、うまくいった夏休み明けの登校渋り対策を調査しました。意見が多かった対策、大事な対策をまとめていきます。(1)子供の話をしっかり聞く1番大事なのは子供の話をきちんと聞くことです。アンケートでも最も多い対策でした。登校渋りをしている子の話を聞くポイントは次の通りです。・不安そうに聞くと伝わるので、不安そうに聞かない・理由が言えそうなら理由を聞くアンケートの結果では「人間関係や体調が原因であればお休みさせる」という方が多かったです。一方で、だるい、行きたくないといった様子なら「しんどくなったらいつでも帰っておいで」と添えて、とりあえず登校させる、という方が多かったです。いったん登校さえすればお友達と楽しく学校に行けた、という子も多いようなので、お話を聞いていけそうなら登校させてみるのも解消法になるようです。(2)いっしょに登校してあげる低学年の子の登校渋りでは、登校自体が不安な子も多いです。そのような場合は「一緒に登校してあげる」という対策が効果的です。いざ登校さえすれば、学校に慣れて登校渋りも解消した、という方は少なくありませんでした。(3)先生に相談する子供が登校渋りをしたら話を聞いて、先生に相談する、という方も多かったです。先生に相談することで、原因や対策をいっしょに考えてくれるメリットもあります。また、登校渋りを相談していれば、お勉強の遅れた分も登校した際や宿題などでフォローしてもらえる場合もあります。(4)仲の良い友達と一緒に登校する仲の良い友達に協力してもらうのも選択肢の1つです。家が近所ならいっしょに登校できるよう掛け合ってみましょう。友達に迎えに来てもらったら難なく登校できた、という方も少なくありません。(5)頑張るラインを決めて登校する行きたくない子供に強制させるのはよくないので、子供と話しあい「頑張るライン」を決めて登校させる、という意見もありました。頑張るラインとは、例えば「今日は3時間目までは頑張ろう」と決めて、それ以降しんどくなったら帰ってきていいよ、という目標のようなものです。「子供に無理しなくてもいい」という気持ちを与えてあげることで、登校渋りを解消させる効果があります。(6)安心させるものを持たせる1年生や2年生のような低学年の子は、不安ゆえに登校渋りをしている子も多いです。そんな子にはママのハンカチなど、子供が安心できるようなものを持たせてあげるのも手です。不安に種類は子供によって異なりますが、不安を少しでも軽減できるものがあるなら、身につけさせてあげることで、登校渋りを軽減することができます。(7)習い事を休ませる夏休み明けに学校や習い事を一気に開始させると子供がしんどくなってしまう場合があります。2学期になって最初は登校していたのに、急に登校渋りをしてしまった時によくある理由です。そのような場合は習い事をいったん休ませ、学校に無理なく行けるように子供のペースを調整してあげるのも登校渋りの対策になります。(8)楽しい思い出や学校の話をする1学期に楽しかった思い出や友達の話をしてポジティブな気持ちにしてあげるのも登校渋りの対策になります。この方法はすぐにできるので、実践している人が多かったです。給食や遠足、仲良しの友達と遊べる話などをしてあげることで、学校へ行くことが楽しみになる気持ちにさせてあげましょう。(9)帰ってきたら○○しようねと声掛けする学校から帰ってきたら大好きなお菓子をいっしょに食べようね、のように学校の後に楽しいことがあると想像させてあげるのも登校渋りの対策になります。学校終わったら○○君と遊ぼうね、など子供が楽しみになる声かけをしてあげると、行くことへの不安が解消されやすいです。(10)お休みさせる登校渋りしているならいったん休ませる、という方も少なくありませんでした。いったん休ませて、学校の話をしたり、行きたくない理由をじっくり聞いてみたり、子供に時間を与えてあげるという対策です。子供も話を聞いてもらえれば安心感が生まれるので、1日休むことで解消したという方も多かったです。■調査結果総評本調査では、夏休み明けの登校渋りについてアンケートを取り、登校渋りの現状や具体的にうまくいった登校渋り対策についてまとめました。調査結果でもあったように、夏休み明けの学校が不安という子供は少なくありません。親がすぐにできる対策を調査したので、お子様の様子にあわせて本調査結果を参考に登校渋りの対策をしてみてはいかがでしょうか。株式会社C.Dreamsは運営するメディア「ちいく村」を通じて、多くの子育て世代がより良い家庭学習を進めていけるよう社会に貢献してまいります。今回は夏休みの自由研究に関する調査を発表しましたが、当社が運営しているサイトでは他にもいろいろな記事も公開しています。【会社概要】株式会社C.Dreams代表者 : 代表取締役 河内 有華資本金 : 100万円事業内容 : WEBメディア運営・WEBライティング事業URL : 問い合わせ先: ■子供向け家庭学習教材に関する記事●スマイルゼミ : ●スマイルゼミ : ●ポピー : ●こどもちゃれんじ : ●こどもちゃれんじベビー: ●すらら : ●東進オンライン学校 : ●幼児向け通信教育教材 : ●小学生向け通信教育教材: ●中学生向け通信教育教材: ●高校生向け通信教育教材: ●タブレット学習 : ●トド英語 : ●トドさんすう : ■幼児ママ向けコンテンツ●幼児プリント教材 : ●プレママプレゼント : ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: ●ディズニー英語システム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月31日ウーマンエキサイト編集部のライターが今回、独自目線の感想とあらすじを交えてご紹介するコミックは「4人の子育て! 愉快なじゃがころ一家」。作者・じゃがいもころりんさん(以下:じゃがころさん)の長女が小6から不登校に。「たいした理由がないのに不登校って…甘えでしょう?学校行って勉強するより、好きなことだけして遊んでいたいだけ?」「そんなんじゃ…社会にでれなくなる!」と、思っていたじゃがころさん。友達付き合いができる子だし、勉強嫌いでも理解はできているのだからそのうち楽しくなるだろう、慣れるだろう、なんて気楽に考えていた、じゃがころさんですが…。娘の悩みはいっこうに解決されません…。■学校に行きたくない! 理由を聞いてみると…作者・じゃがころさんの長女は、元々ひょうきんな子で、慕ってくれる友だちもいました。そんな長女が集団を楽しめず、学校に「行きたくない」と言うようになります。理由は「意地悪するクラスメイトがいる、先生の怒鳴り声が嫌、給食を残してはいけない」など。クラスメイトの意地悪や、先生が怒るなどは、自分に対してではなくても気になっていたようです。■とうとう、小6から不登校に6年生の時、朝登校時になると腹痛や頭痛などの体調不良を訴えるようになります。このままでは良くないと思い、じゃがころさんは、あちこちに出向き解決の糸口を探しますが、どれもしっくりきません。そんなある日、娘が「ママ、私消えてなくなりたい」と言い出して…。じゃがころさんは「娘の苦しみは思ってる以上に深いこと。誰もが認めるような理由が見えなくても甘えなんかではないこと。そして休んだからと言って気持ちは全然休めていない」ということに気が付くのですが…。こちらは、作家・じゃがいもころりんさんの体験を元に、ウーマンエキサイトで公開された漫画です。ここからは、ネタバレになるかも!? ライターが印象的だったシーンを紹介します!■不登校による生活の乱れ ゲーム漬けは理由があった!?不登校になると昼夜逆転し、生活の乱れが気になります。ゲーム漬けになる娘に、じゃがころさんは「ゲームばかりしないで!」と言います。不登校に限らず、子どもに良く言う声掛けかもしれませんね。話を聞くと、理由があるようで…。「昼夜逆転してしまったのには、夜寝付けないという理由以外に学校が終わる時間以降に起きるほうが気持ちが楽だということ」と、じゃがころさんの気づきがあった場面です。娘さんが「学校」を気にするあまりの考えですよね。親が思っている以上に学校に囚われているということに気づかされました。ただゲームをしたいだけではなく、「学校のことを忘れたい」という意識からのものとは…!純粋にゲームが好きな子もいるかもしれませんが、現実逃避をするための手段にしている子もいるかもしれませんね。■型にはめたくなるけど 花に見る十人十色コンクリートを突き破って咲く花もあれば、手間暇かけて咲く花もある。十人十色といいますが、育てる人の都合で世話をしてもキレイに咲くとは限らないものです。じゃがころさんは「不登校の原因が発達の個性とは関係がない場合もあると思いますが、不登校になったということはその時点でもう疲れて自信を無くしている子が多いです。」と言います。今回の漫画を読みながら、「向き合う」ことが容易ではないということに改めて気が付きました。親も一人の人間。みんなと同じでないと不安になったり、自分の予定を優先できずにイライラすることもありますよね。いじめなど、ハッキリとした理由が見つけられないことに焦ることも、当たり前の感情ですよね。■「学校に行かなくて良いよ」ライター自身が経験私自身が中学1年の終わりから、中学3年の1学期頃まで不登校だったのを思い出しました。休んでは登校しての繰り返しで、休む時期が長くなっていきました。「早くに母を亡くした悲しみが、一気にきたのかな?」「思春期もあったのかな…?」と、大人になった今では思いますが、当時はとても悩んだものです。現実逃避で本ばかり読んでいました。その時父が「学校に行かなくてもいいよ」と言ってくれたので救われたものです。さて、じゃがころさんの長女は?! 結果としては、高校から社会復帰し現在大好きな絵を描く仕事に就いているのですが。どう気持ちを切り替えられたのか?じゃがころさんと長女さんの体験が、不登校で悩んでいる方の気づきにつながるかもしれません…!▼漫画「娘の不登校体験記」
2023年08月30日登校拒否でパニック、通常学級から特別支援学級への転籍、フリースクールに転校も…不登校体験談をご紹介!総務省の調査によると、小中学生で不登校の子どもの数は9年連続で増加し、令和3年度には過去最多の約24.5万人と報告されています。総務省不登校・ひきこもりのこども支援に関する政策評価 <評価結果に基づく意見の通知>教室の音やにおいなどがつらい、集団授業についていけない、お友達とのトラブル……発達障害のあるお子さんが学校で遭遇するつらい場面や困りごとは多岐にわたります。今は学校に通っているけれど、ある日突然、子どもに「学校に行きたくない」と打ち明けられたら……と考えたことのある方も多いのではないでしょうか?このコラムでは、実際にわが子の不登校を経験した発達ナビの連載ライターによるコラムや、読者の皆さんの体験談をご紹介します。ADHDと自閉スペクトラム症のあるむっくん。特別支援学級に通っていましたが、小学校1年生の秋、あることをきっかけに、頻繁に癇癪を起こすようになりました。やがて、むっくんのストレスは限界に……。「子どもが学校へ行かないことを認める」、保護者にとっては勇気がいる決断だと思います。むっくんの母であるウチノコさんが、不安や葛藤を抱えながらも親子で不登校を選ぶまでのお話です。ASD傾向のある小学5年生の女の子のお母さんから寄せられたエピソードです。娘さんは私立小学校に入学したものの、小学2年生から行き渋りが始まり、保健室登校をするようになりました。やがて、小学4年生から完全に不登校に……。私立から公立小学校の特別支援学級への転校も経験した娘さんの現在の居場所は……?発達障害グレーゾーンの息子さんお二人を育てているお母さんの体験談です。現在中学1年生の息子さん(長男)は、幼稚園の頃から「ちょっとほかの子どもと違う?」と感じるところがありつつも通常学級に入学しました。しかし、小さなトラブルが積み重なり、自信を失ってしまったのか、小学2年生から不登校になりました。その後、4学年下の弟さんも不登校となったことがきっかけで発達検査を受け、きょうだい共にASDの傾向があることが分かり……。わが子に合った環境の選ぶ大切さについて、深く考えさせられるエピソードです。【不登校の疑問Q&A】スクールカウンセラー・臨床心理士の初川先生のアドバイス2023年1月、発達ナビで開催した「発達障害のある子の不登校サポートセミナー」。スクールカウンセラーで臨床心理士の初川久美子先生による特別講演には、多くの反響が寄せられました。講演の内容の一部と合わせて、子どもが不登校になったときの対応や、学校との連携のヒント、発達障害のある子どもの特性をふまえた自宅での過ごし方や学習のすすめ方など、気になるギモンへの初川先生のアドバイスを、ギュッとまとめてお届けします!まとめ「わが子には、できれば楽しく学校に通ってもらいたい……」と思ってしまうのは、自然な親心。しかし、お子さんが不登校になったとき、早く解決しようと原因を探したり、焦って解決策を求めるのは、かえって逆効果になってしまうことも。過度に慌てず、お子さんの特性、環境、こころの状態などを見ながら、学校の先生やカウンセラーの先生たちとも連携して対応しましょう。ときには、放課後等デイサービスやフリースクール、習い事など、学校以外の居場所や、そこで関わってくれる人たちが支えになることもあります。親も子も頑張りすぎて疲れ切ってしまわないように、力を抜いてほっと息をつく時間も大切にしながら、長い目で見守っていくことが大切です。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年08月24日幼稚園からあった登園渋りが、小学校になりよりひどくなって…現在10歳の息子は、4歳で自閉スペクトラム症(ASD)、ADHDの診断を受けています。息子は感覚鈍麻があり刺激が欲しくて多動になるタイプです。小学校入学後に服薬を開始したため衝動や多動はだいぶ落ち着いていますが、基本的に落ち着きがなく、一度にたくさん指示があると処理しきれずに「もういい!」とキレることが多々あります。幼稚園でも入園直後から登園渋りはあったのですが、年中から療育に行くようになると息子にあった声掛け、対応ができるようになったこともあり、少しずつ成長することができました。進学にあたっては就学相談を行い、学校とも相談をしたのですが、入学予定の学校に情緒級がなかったこと、通級指導教室は別の学校へ移動して受けるということを息子が「疲れるから嫌だ」と拒否するのが予想できたので避け、結果通常学級となりました。そして、入学後間もなく、登校渋りが始まってしまいました。登校渋りの原因1:ゲーム依存ゲーム時間、寝る時間を守ってくれず…息子の登校渋りの原因は大きく分けると2つあると思います。1つ目はゲーム依存でした。幼稚園の頃、友達の家で見たオンラインゲームを「やりたい!」とずっと言っていた息子。ゲーム依存の危険性も理解していたのですが、時間を守ることを覚えたり、友達と約束をして楽しくプレイするのは成長になるかと思い、あるシューティングゲームを1年生のゴールデンウィーク前に解禁しました。ですが、これが間違いでした。それまで慣れない小学校への登校で疲れていた反動もあってか、ゴールデンウィークに過度にゲームにのめりこんでしまった息子。寝るように言っても寝てくれず、生活リズムは大きく崩れました。学校に行くようになったら朝起きてくれるだろうと思っていたのですが、ゴールデンウィークが終わり登校する日の朝、「嫌!行かない!」とベッドで癇癪を起こしたのです。Upload By ユーザー体験談「どうして?」と聞いても、本人はうまく気持ちを言語化できないのもあり、「全部が嫌になったんだ!」と声を上げるばかり。1日休ませてみたところ、翌朝も同じように癇癪を起こしたので、遅刻して登校させてみたりと、なんとか意地でも学校に行かせるという状態になってしまいました。寝る時間を約束しても、ゲーム時間を制限しても、時間がくると駄々をこねまくり、毎回こちらが疲れてしまいました。ここで私が面倒になって、長時間ゲームをやらせていました。でも、ボイスチャットで友達とギャグを言い合いながらプレイする姿が本当に楽しそうで……。そんなに楽しいなら……と思ってしまう面もあったのは否めません。登校渋りについてはスクールカウンセラーさんに相談していたのですが、6月、ゲームのシステムがアップデートをし、本人が目指していたステージのクリアが課金をしないと難しくなりました。さんざん課金をお願いされたのですが、私も夫もそこは許可しなかったところ、「飽きたらから辞めた」とあっさりそのゲームからは引退。その後は別のゲームを始めたのですが、前のようにはまることもなく、時間もそこそこコントロールできるようになりました。ただ、学校で嫌なことがあるとゲームに依存しがちになってしまうので、そこは前のように依存しないように注意して見ています。登校渋りの原因2:友達トラブル運動会で「また、分からなくなっちゃったの~?」と揶揄される息子2つ目は友達とのトラブルで、これが最大の原因であり今も頭を悩ませているものです。切り替えの苦手さや不注意の特性からの失敗をクラスメイトによく注意され、それが嫌だと言っている息子。1年生の運動会での玉入れ競技のとき、その場面を実際に見る機会がありました。玉入れが終わり数を数える場面で、息子は玉を持たなくていいのに手に玉を持ってしまいました。すると、それに対してクラスメイトの男の子が「また、分からなくなっちゃったの~?」と揶揄していたのです。先生から言われていたことを忘れてしまっていたこと、また、やることの切り替えがスムーズにできなかったことが原因の失敗だと思います。「今は玉は持たなくていいんだよ」という声掛けなら問題ないのですが、男の子の言い方からはバカにされたようなニュアンスを感じた私は、(今までもよく友達に注意されると言っていたけれど、こういう言い方だといじめに発展しかねない……)と不安に感じました。そして即、教頭先生や教育支援センターに相談し、なるべくクラスの様子を見に行ってもらえるようお願いしました。Upload By ユーザー体験談「こんな特性持って生まれてきたくなんてなかった」「俺のことなんだからほっとけよ!」と叫ぶ息子このようなトラブルがありましたが、1、2年の時は先生の対応も手厚く、だいたいは登校できていたと思います。ですが3年生になると「学校なんて行かない!」と本格的に不登校になってしまいました。本人が落ちついているときに改めて「学校に行きたくない理由は?」と聞いてみたところ、「クラスメイトに注意されるのが嫌なのが1番の理由。それがなければ学校は案外楽しいので行けるよ。勉強嫌いだけど。好きな教科もあるし」と言う息子。でもその後興奮して、「俺はもう一万回はクラスの子から『遅い!』とか『早くしろ』とか、『どうしようもないな!』って言われてきた!もう生きるのが嫌だし、こんな特性持って生まれてきたくなんてなかった!俺のことなんだからほっとけよ!」と爆発していました。Upload By ユーザー体験談さらに、「お母さんやお父さんだって、特性がなければもっと俺のことを自慢できたし、俺だって、特性がなければ●●君みたいなしっかりした子みたいにやれたし。お母さんもそんな子どもが欲しかったでしょう?」とも……。息子には少しでも生きやすい方法を身につけてほしい……、親ができることは何でもしたい……そんな思いの中、私は再度学校に相談をすることにしました。中学まで引き継げる支援を。息子を支えるチーム体制ができ、母の負担が減りました私は担任の先生に面談をお願いし、「通常学級が合ってないのかもしれません」と伝えました。すると先生は「注意されることが苦痛であるならば、環境調整で原因を取り除くことによって改善できるはずです。授業そのものは本人にも楽しんでいる様子がありますし、発言も見られます。もっと頑張れる子だと思います」と言われました。そして先生方は以下の対応をしてくれることになりました。・なるべく叱らない・おおげさなくらいに応援して、課題ができたらほめる・不注意があったら先回りして配慮をしておくUpload By ユーザー体験談また、教育支援センターに相談したところ、巡回相談をしてくれることになりました。そして、心理士さん、言語聴覚士さん、作業療法士さんの中で1名(日によってどなたがが参加されます)、学校に配属されている発達障害のある子どもと保護者をつなぐベテランコーディネーターの方、担任の先生と私の4人で、どうして息子が学校に行けないのか、行けるようになるためにどのような支援が必要かを話す場が設けられました。「学校でできる工夫」「家でできる工夫」「それをもとに変わってきたこと」小さな目標をたて、それができているか確認、見直しをしています。息子の行動の説明やアドバイスをまとめた資料をくれることもあります。感覚鈍麻がある息子は、高いところからジャンプすることで、自分の体の感覚をつかむ訓練になるのでそういった遊びをするといい、などです。一緒に考えていただけるようになって私の負担が少し減りました。小学生のうちに息子の困りごとを減らすとともに、中学校生活での必要な支援をまとめておくことで、息子の助けになればと思っています。特性を抱えて生きるつらさを感じている息子に寄り添っていきたい息子は明るく根は素直で、悪いことをしたら謝れる子どもです。ユーモアもあるので、最初の友達作りに問題はありません。ただ、頑固さや切り替えの悪さなどから、その後の継続した関係が難しいようでなかなか仲の良いクラスメイトができません。息子が特性を抱えて生きるつらさを感じている現在、息子の気持ちに寄り添うことが私のつとめだと思っています。ですので、不登校を許容したい気持ちもあるのですが、それよりも今は周りの助けを借りて本人の困りごとを取り除き、環境調整をしていくことが最優先です。100人いれば子育ても100通りですよね。他の子どもと比べてしまったり、今も何かあるたびに落ち込んだり、疲れてしまうこともありますが、「息子には息子にあった子育てをしよう!」と思っています。イラスト/吉田いらこエピソード参考/翠ママ(監修:藤井先生より)100人いれば子育ても100通り、息子さんには息子さんにあった子育てを、との言葉に強く共感いたしました。この言葉の意味を頭では分かっていても、どうしても実行できないことが親子だからこそあると思います。見守る、寄り添う、その子のペースを大切に、と言われてもできません、と話される親御さんは多くいます。私自身も子育て中なので、そのお気持ちはよくわかります。それでも、100人いれば100通りの子育てというのはとても大切だと思います。そこにたどり着くまでに時間はかかるかもしれませんが、一人で子育てを抱え込まず、いろいろな人に相談することで、視野が広がり、お子さんのペースを大切にする視点に立つことができるようになります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年08月24日睡眠障害はちょっと頑張れば治る?わが家の娘いっちゃん(ASD・現在16歳)が、いよいよ小学校に行かなくなってきた5年生の頃のエピソードです。いっちゃんが小学生だった当時は、学校の先生たちも十分に発達障害について理解しているとは言い難く、睡眠の問題もあまり知られていなかったようでした。もちろん「睡眠障害があるんです」という話はしていましたが、「まあ、ちょっと指導すれば治るんじゃないか」って、思われていたのかなという感じでした。正直、私たち親にも「ほんの少し頑張ればなんとか……」みたいな気持ちはありました。しかし、詳細な睡眠日記をつけ、毎日の多くの時間を過ごすなかで、娘が自分のペースで生活するほうが体調面では明らかに良いと感じていたので、「治そう」という考えには温度差がありました。いっちゃんの体内時計は25時間Upload By 寺島ヒロ熱心な先生が娘の担任に担任の先生は大変生活指導に熱心な方で、学校のある日の朝に娘を迎えに行くと電話をくれることもありました。ですが、そういうとき、私は娘がまだ寝ている場合には即行で断っていました。娘の眠りを確保するため当然のことだと思っていましたが、この態度が次第に担任の先生に不信感を抱かせることになったようです。夏休みなら学校も楽しい!夏休みになり、宿題の進みが気になる子どもたちのために小学校で5日間の夏休み講習が開かれることになりました。この時はちょうど昼間起きている睡眠リズムの日であったため、いっちゃんは5日間とも参加できました。「学校に来ている人も5~6人だから、静かですっごく良い!図書室も誰もいないし、話しかけられるんじゃないかと心配しなくていいからゆっくり本が読める。ずっとこうならいいのに!」と、いっちゃん。聴覚に過敏があり、さらにやっていることを中断されることが苦手な娘には、夏休み中のガランとした学校が心地良かったようです。先生、それはNGワードです……!夏休み講習を皆勤したことで、先生も「いける!」と思ったのでしょう。「夏休み明けは不登校を解消できるチャンスなんです!」と言い、再登校のハードルを下げるため一緒に登校しようと家に迎えに来てくれました。しかし、新学期には睡眠リズムが昼にずれ込んでしまっていたいっちゃん。一旦は起きて準備したものの、出かける頃には不機嫌になってしまいました。玄関から出ようとしないいっちゃんに、先生は「みんな待ってるよ!」と声をかけます。しかしそれはNGワードだったんです……!!学校にたくさん子どもがいるということを思い出してしまったいっちゃん、「学校には行かないです!」と、先生を追い返してしまいました……。学校で面談をすることに……その後、いっちゃんと私と担任の先生との面談が行われました。担任の先生は「夏休みの間は通えたじゃないですか、何があったんですか!?」「どうして生活リズムを直そうとしないんですか!」と何度も言われましたが、いっちゃんはどうしても無理としか言いようがありませんでした。結局、私も娘も先生も困ったまま、その場は時間切れとなり……。1週間後、改めて担任の先生から電話があり、今後の対応を話し合うことになりました。担任の先生は「スクールカウンセラーの先生を呼びますよ?良いですね!?」と、かなり高圧的な感じでした。それで、「娘は寝ている時間だから」と、私1人で話し合いに行くことにしました。スクールカウンセラーさん登場!Upload By 寺島ヒロ胃が痛くなりながら参加した話し合いでしたが、スクールカウンセラーの先生は、完全に娘の言い分を理解してくれました。「発達障害のお子さんの場合、睡眠に問題があるというケースは珍しくありません。特に概日リズム睡眠障害は原因もはっきりしないし、生活習慣や育て方のせいとも言えません。育ち盛りですし、たっぷり睡眠をとるほうを優先しても良いのでは?」「聴覚過敏があるお子さんの場合、夏休み中と新学期の今では同じ学校と思えないぐらいうるさいと感じるのは当然かも」との、スクールカウンセラーさんの言葉で、担任の先生も考えを変えてくれました。担任「発達障害の子にそんな問題があるなんて...」担任の先生は「睡眠障害や聴覚障害なんて私が読んだ本には載ってなかった……」と、ショックを受けた様子でしたが、いっちゃんについては「今後は登校できるときだけ通う、昼からでもOK。変則的な時間に登校すると道中が心配なので親がつき添って登校させる」ことで、最後は和やかに合意が形成されました。良かった……正直、本当に助かりました……!「発達障害の特徴」と本に書かれていなくても発達障害と睡眠障害の関連については、まだ医学的にははっきりとした相関関係は分かってないようです。しかし、それは「関係ない」ってことではないですし、「朝起きられない」という悩みが嘘ということでもありません。障害なのか、躾が悪いのか、そんな二者択一ではないということを、スクールカウンセラーさんの態度から学びました。そして、一人ひとりの子どもの個性に寄り添って、そのときどきの状況に合わせてサポートしていくことが大切なんだなと、改めて思ったのでした。執筆/寺島ヒロ(監修:新美先生より)発達障害のある方に、睡眠の問題を合併することは非常に多いことが知られています。寺島さんのお子さんのように、体内時計のリズムを、地球の自転周期の24時間に同期させることが難しく、入眠時刻が遅くなっていくのは、「概日リズム睡眠障害」と呼ばれるものの一つのタイプで、自閉スペクトラム症のお子さんにも起きることがあります。この場合は、本人や周囲の努力で、寝ようと思ってもどうしても眠れなくて苦労しており、今回聞かせていただいたエピソードの先生のように「規則正しい生活リズムで治す」といった程度で改善されるような簡単なものではありません。発達障害に関するさまざまな生理的な困りごとは、人によってまちまちなので、先生方の経験や知識にたまたまなかったからといって理解してもらえないととても悲しいですね。親から話して分かってもらえないとき、寺島さんのエピソードにあるように、スクールカウンセラーや、担当医など、別の専門家から直接説明してもらうのも一つのやり方ですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年08月17日障害あるお子さんとその家族を閉園後の動物園へご招待ーー「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」9月2日(土)野毛山動物園にて開催Upload By 発達ナビニュース2023年9月2日(土)、横浜市の野毛山動物にて閉園後の時間に「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」が開催されます。「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」とは、障害のあるお子さまとそのご家族を閉園後の動物園に招待し、楽しいひとときを過ごしてもらう趣旨で開催されている国際的な取り組みです。1996年にオランダのロッテルダム動物園から始まり、現在では世界各国約300の動物園・水族館で実施されています。野毛山動物園は、みなとみらい21地区を眼下に見下ろす高台にある、野毛山公園の中にあり、横浜の中心に位置する“身近な動物園”として開園から70年以上、人々に親しまれています。 専用の駐車場はありませんが、電車やバスの公共交通機関からのアクセスもよく、野毛山公園周辺エリアを散歩しながら歩く楽しさも。まだまだ暑さが残る9月。暑い昼間を避け、気温が下がった夕暮れの動物園で、夜の動物たちを観察してはいかがでしょうか。家族の思い出となる特別なひとときを楽しんでください。日時:2023年9月2日(土)時間:17時00分~19時00分(※最終入園18時)料金:無料場所:野毛山動物園(横浜市西区老松町63-10)申込:不要定員:なしアクセス:JR/地下鉄「桜木町」駅下車徒歩15分または、市営バス「野毛山動物園前」下車すぐ対象:身体障害者手帳・療育手帳(愛の手帳)・精神障害者保健福祉手帳をお持ちのお子さまとそのご家族、または、特別支援学級へ通学されているお子さまとそのご家族※不明点は野毛山動物園へお問合せください問合せ:野毛山動物園電話 045-231-1307※クリックすると、発達ナビのサイトから「ドリームナイト・アット・ザ・ズー」のページに遷移します。子どもの頭を衝撃と火の粉から守る!コンパクトな「防災ヘッドガード」キャップ型防災頭巾7月12日(水)先行販売開始!Upload By 発達ナビニュース福祉用具の企画・販売を行うキヨタ株式会社は、頭部への衝撃を緩和する障害者(児)用頭部保護帽の企画販売に携わってきた知見を活かし、衝撃緩和と防炎機能を兼ね備えた折りたためる防災用キャップ「防災ヘッドガード」を開発しました。一般販売に先駆けて、応援購入サイト「Makuake」にて7月12日(水)から先行販売を開始しています。「防災ヘッドガード」は、園児がよくかぶる日よけのフラップつき帽子のデザインを採用。防災頭巾はその形状に馴染みがないため取り扱いに戸惑う子どもも多いとか。保育園や幼稚園で慣れ親しんでいるキャップ型デザインであればとっさのときに戸惑うことなく装着でき、さらに長時間の着用にも耐えることができます。また、日よけフラップはポケットにもなっており、軍手などの収納も可能です。子どもの頭を衝撃から守る『衝撃緩和』と火の粉から守る『防炎』2つの機能を合わせ持つ同商品。内蔵されている低反発エラストマー樹脂により防災頭巾の約4倍の衝撃緩和性能を実現し、帽子本体には公益財団法人日本防炎協会認定済み防炎生地を使用しています。さらに、コンパクトに折りたためるため保管に場所をとらず、非常持出袋やデスクに収納可能です。軽量コンパクトで子どもが慣れ親しんでいるキャップ型デザインは平時でも気軽に使用できます。いざというときに備えて、ご家庭で避難訓練を実施するなど、防災レベルの向上を図ってみてはいかがでしょうか。<製品概要>商品名:KM-1000X防災ヘッドガード種類:2色・2サイズ内容:応援購入サイト「Makuake」にて先行販売※~2023年8月16日 18:00(水)サイズ:こども用(52~54cm)・大人用(58~60cm)カラー:ブルー・ピンク素材:帽体/ポリエステル100%(防炎加工)衝撃吸収材/スチレン系エラストマー■先行販売プロジェクト名:お子様の“もしも”に備える防災ヘッドガード期間:2023年7月12日(水)10:00~8月16日(水)18:00URL: ■商品詳細防炎ヘッドガード①子ども用(52~54cm)、2色展開【ブルー、ピンク】一般販売予定価格\4,620/税込②大人用(58~60cm)、2色展開【ブルー、ピンク】一般販売予定価格\4,950/税込「Makuake」先行販売価格※~2023年8月16日(水) 18:00①子ども用(52~54cm)、2色展開【ブルー、ピンク】一般販売予定価格より最大20%オフ②大人用(58~60cm)、2色展開【ブルー、ピンク】一般販売予定価格より最大20%オフ販売場所:キヨタオンラインショップ ※~2023年8月下旬より販売開始予定※クリックすると、発達ナビのサイトから「キャップ型防災頭巾」のページに遷移します。不登校に対する偏見、社会イメージを変えたいーー「#不登校は不幸じゃない」8月20日(日)全国各地・オンラインにて一斉開催Upload By 発達ナビニュース実業家の小幡和輝さんが発起人となり、2018年より不登校のイメージを変えたいと、全国47都道府県すべてでイベントを開催しムーブメントを起こしてきた「#不登校は不幸じゃない」。2020年からはオンラインのみでの開催でしたが、今年度より全国開催を3年ぶりに再開。全国各地のおよそ100会場とオンラインにて、2023年8月20日(日)に一斉にイベントが開催されます。「不登校で苦しむ子どもたちを救いたい」という趣旨のもと、毎年夏休み終了前のこの時期に開催される本イベントは、過去の累計参加者は5,000人を超え、子どもたちに多様な生き方を伝える機会をつくってきました。また、SNSにおける「#不登校は不幸じゃない」の関連投稿はのべ5万件を超えています。「不登校は不幸じゃない」をコンセプトに全国各地の主催者がそれぞれ思いを持って場づくりをし、会場ごとにさまざまなイベントを企画。過去には、座談会や講演会、ゲーム大会、スライムづくりや料理教室などまで、バラエティ豊かなイベントが実施されています。お住まいの地域の会場ではどのようなイベントが行われるか、確認してみてはいかがでしょうか。オンラインでは小幡さんが各業界からゲストを招き、対談を配信。ゲストは不登校エッセー漫画で注目されている作家の今じんこさん、脳科学者の茂木健一郎さん、実業家の吉藤オリィさんが登壇します。本イベントはYouTubeでオンライン配信され、どなたでも参加可能です。<詳細>日時:2023年8月20日(日) 13:30~17:00会場:オンラインおよび、全国のサテライト会場参加費:無料※クリックすると発達ナビのサイトから小幡和輝さんのオフィシャルページに遷移します。の申し込みページはこちらからご確認ください持続可能な社会づくりを目指すーーバーチャルミュージアムで「パラアート」ギャラリーを展開し新たな就労促進へUpload By 発達ナビニュースバーチャルミュージアムとは、「誰もが、いつでも、どこからでも」展示を鑑賞できるWebコンテンツです。パソコンやスマートフォン、タブレットを通して、展示室を巡ることができます。このバーチャルミュージアムに、パラアート作品の展示を行うことで障害者の新たな就労促進へとつなげる活動がスタートしました。この取り組みは、バーチャルミュージアムという利便性の高い場所にパラアート作品を展示することで「アートを通して人や社会とつながりたい」と願う障害がある人と、作品を求める企業や個人との架け橋となり、新たな就労促進につなげることを目的としています。そして、誰もが自分の力で生きることができる持続可能な社会を応援します。今回の第1弾では、パラアート作品を自由に見るところまでのしくみを実現。これをきっかけに、今後は作品を形で利用したい企業や団体向けにビジネスとしても展開していく予定です。固定概念に縛られることなく、自由で純粋な発想が表現されているパラアート作品の数々。バーチャルミュージアムという現代の世界に流通させることで、新たな就労支援が実現されようとしています。この取り組みを担うのは、バーチャルミュージアムCGを使い展示会などを開催できる空間を貸し出す事業を行うMP-Strategy合同会社と、発達障害がある人たちに「伝わる喜び」「分かり合えるうれしさ」「つながり合って生きる幸せ」を感じてほしいという理念のもと、放課後等デイサービスや就労継続支援B型やショートステイなどを行う施設を運営するピュア。両社は、パラアートの活動を通して人々に勇気や希望を与える作品づくりを目指しています。※クリックすると発達ナビのサイトから「バーチャルミュージアム」のページに遷移します。バーチャルミュージアム「パラアート」展示はこちらLITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年08月13日中学校の勉強が苦手、不安が大きい…自閉スペクトラム症のある中学生発達障害の専門家が出会った発達が気になる子どもたちや、その保護者の抱えていたリアルな「困った!」をもとに、対応策などをドキュメントタッチで解説します。今回は、自閉スペクトラム症がある中学生のエピソードです。勉強の遅れや友達付き合いの苦手さがあり、だんだんと不登校に。英会話の個別レッスンだけは楽しそうに通っていて…。Upload By 専門家体験談Upload By 専門家体験談Upload By 専門家体験談解説:不登校のお子さんの見守り方ーー臨床心理士今回は、自閉スペクトラム症のある中学2年生のエピソードをもとにお届けしました。お子さんの不登校が続いている場合、保護者の方は学力の低下や受験の見通しが立たないことから、大きな不安を感じることと思います。お子さんへの関わりや周りとの連携のポイントは下記のとおりです。1.勉強以外の部分で価値を見出してあげる勉強が苦手・学校に行けないというのがセットになり、自己肯定感が下がってしまうことが多くあります。「きょうだいに優しく接している」「年下の子どもやお年寄りと関わることができる」「アクセサリーづくりが上手」「お菓子づくりがうまい」など、勉強以外で子どもが興味を持ったり取り組めそうなところに価値を見出してあげるのも大切です。自己肯定感が上がり、対人関係に自信が持てたり、家庭科やボランティアといった活動への参加につながるなど積極性が高まりやすくなります。そして結果的に学習にも取り組みやすくなるでしょう。2.相談をすることで支援体制をつくるカウンセリングルームで専門家には相談できるけれど、学校や習い事の先生には「ちゃんと説明できるだろうか」「分かってくれるだろうか」「何を言われるだろうか」…と相談を躊躇してしまうことがあるかもしれません。保護者の方が相談できないと、お子さんも相談できないことが考えられます。障害についてどこまで伝えるのか、困っているシーンをどのように説明するのか、どのような合理的配慮を求めるのかなど、事前にかかりつけの医師や専門家と話し合うことで、安心して相談することができます。3.家庭、学校以外の第3の居場所を見つける今回のお子さんのように、家庭や学校以外の居場所を見つけることは、人間関係を育むきっかけになったり、新しい一歩を踏み出せたりすることにつながります。また、好きなことに取り組むことで、学習や進路への興味が芽生えることもあるでしょう。「習い事に行けるなら、学校に行けるのでは」という思いが過ることもあるかもしれませんが、まずはお子さんの興味関心から広げていくことを大切にしてみてください。4.あくまでも決めるのはお子さんにする選択肢を提示することは大切ですが、最後はお子さんに決めさせるようにしましょう。また、保護者の方はそのあとに起こるかもしれないさまざまな可能性を想定し、選択肢を用意しておくことが大切になります。もしも、お子さんが選択してうまくいかなかった場合、「だから言ったでしょう」といった指摘を控えて、受容し、次につなげていきましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年08月12日いじめ・ハラスメント報告、相談ツール「マモレポ」の提供、教育コンテンツの開発を手がける株式会社マモル(本社:東京都新宿区、代表取締役:隈 有子、 )は不登校の保護者同士が気軽に相談しあえるイベントを夏休み期間中の2023年8月23日(水)・24日(木)にオンラインにて無料で開催いたします。子どもの不登校について考える保護者向け夏休み座談会案内2022年度の不登校の小中学生は24万人を越え、9年連続増加しています。不登校は子どもと共に保護者の不安もとても大きいものです。「不登校」に、いつ、だれがなってもおかしくない時代に、不登校について見識を深めるべく、株式会社マモルは、保護者を対象にした不登校特別講座を開催。現在不登校に悩む保護者だけでなく、「もしかして不登校になるかも」と気になっている保護者、不登校について見識を深めたい保護者同士が、専門家や過去に不登校を経験した保護者を交えながら、不登校について学び、相談しあえるオンラインイベントです。親として初めての経験であることも多いため、気軽に相談ができ不安を少しでも解消することができる機会です。【イベント概要】●日時2023年8月23日(水) 18時30分~20時30分 途中参加退出自由 小学生保護者向け2023年8月24日(木) 18時30分~20時30分 途中参加退出自由 中学生保護者向け●場所オンライン●参加費用無料●当日の内容PART1. 現状の悩みや不安 お子様の状況PART2. 不登校の原因とその克服実体験PART3. 役に立つサービス 情報交換●申し込み方法参加は、小中学生の保護者のみ対象となります。先着順、事前申し込み制。人数が超えた場合は、締め切ることもあります。上記日程が難しい方も、次回開催がありますのでご希望のご連絡をいただければ次回開催にご案内します。※下記からお申し込みください。お申し込みされた方へ当日のオンライン会議室のURLをお知らせいたします。 *過去の座談会は2022年4月1日放送 フジテレビノンストップでも放送されました。今回はクローズドで行い放送はされません。【会社概要】会社名 : 株式会社マモル/Mamoru, Inc.所在地 : 東京都新宿区西新宿3-2-9代表者 : 隈 有子(くま ゆうこ)事業内容: 1. マモレポ事業2. 教育コンテンツ開発3. デジタルトランスフォーメーション開発4. メディア事業URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月14日不登校新聞×TikTokで「不登校生 動画選手権」開催へ一審査委員長として中川翔子さんも参加Upload By 発達ナビニュース1998年に不登校に関する新聞として創刊し、不登校に関わる問題や子どもの権利、また、親子が安心し未来に希望を持てるような情報を発信する『不登校新聞』と、若年層を含む幅広い世代に利用者がひろがり、世界中の動画を無料で楽しめるアプリ『TikTok』が連携し、「不登校生 動画選手権」を2023年7月1日(土)~7月31日(月)まで開催中です。「不登校生 動画選手権」は、不登校当事者のための全国大会です。参加資格は20歳未満で不登校を1日でも経験した個人またはグループ。本大会の運営が定義する不登校は「学校がつらい、行きたくないと思って学校を1度でも休んだ経験」です。動画のテーマは「学校へ行きたくない私から学校に行きたくない君へ」です。思いを述べる、絵を描く、風景を撮るなど表現方法はさまざま。応募は「#不登校生動画選手権」をつけて、TikTokに動画(1分以内)を投稿する方法を採用。その背景には、「この大会を通して、当事者同士で夏休み明けの不安な時期にエールを贈りあってもらいたい」という狙いがあるのだとか。表彰式は、2023年8月18日(金)に東京都現代美術館にて開催。最優秀賞、優秀賞などの賞状授与、受賞者へのインタビューを行う予定です。大会審査委員には、中川翔子さん、内田也哉子さんらが名を連ねています。ぜひこの機会に、動画を通じてご自身の思いや創造性をぶつけてみてはいかがでしょうか。応募について参加資格:20歳未満で不登校(※)を1日でも経験した個人、またはグループ※不登校の定義は「学校がつらい、行きたくないと思って学校を1度でも休んだ経験」(大会用定義)応募方法:「#不登校生動画選手権」をつけて、TikTokに動画(1分以内)を投稿※13歳未満の方は保護者が撮影し、保護者のアカウントにて投稿ください応募期間:2023年7月1日(土)~2023年7月31日(月)表彰式日時:2023年8月18日(金)14:00開始(開場13:30)会場:東京都現代美術館内容:最優秀賞、優秀賞などの賞状授与、受賞者へのインタビュー※クリックすると、発達ナビのサイトから「不登校生 動画選手権」のページに遷移します。一般公開WEBイベント「発達障害の”障害”は、社会のどこにあるのか?」2023年7月23日(日)開催ーーオールマイノリティ・プロジェクト共催の注目イベントUpload By 発達ナビニュース一般公開WEBイベント「発達障害の”障害”は、社会のどこにあるのか?」が、筑波大学ダボットプロジェクトとオールマイノリティ・プロジェクトの共催により2023年7月23日(日)に開催されます。このイベントでは、SDGsの理念である「誰一人取り残さない」社会に向けて、本当の意味での「障害の社会モデル」に立ち返り話し合いが行われます。発達障害の”障害”を、社会構造上生じる社会的障壁ととらえると、その障壁は社会のどこにあるのでしょうか。今回のイベントでは、とくに青年期・成人期にフォーカスし、発達障害と社会的障害の壁について、ディスカッションが行われます。また、マイノリティである発達障害のある人の社会的孤立・孤独を防ぐために、私たちが取り組めることについても考えていきます。当日は、オールマイノリティ・プロジェクト代表で千葉大学子どものこころの発達教育研究センターの大島郁葉教授による基調講演「発達障害のある人の社会的孤立・孤独とマイクロアグレッション」に続き、「ここがヘンだよ、大学や社会」として、大学をテーマに発達障害のある当事者と支援者の模擬対話セッションを行います。その模擬対話セッションや事前アンケート、参加者からの当日のチャットなどを踏まえた上で、4名のパネリストによるディスカッションを進めていきます。当事者やご家族はもちろん、青年期・成人期の発達障害者支援に関心のある皆さんにおすすめのイベントです。開催日時:<リアルタイム:当日参加>2023年7月23日(日)13:00~16:30※12:50開場予定。前後することがあります<見逃し配信>2023年7月23日以降設定完了次第~2023年8月23日(水)23:55開催方法:ウェビナー形式(Web会議システムZoom)参加費:無料対象者:青年期・成人期の発達障害者支援に関心のある方ならどなたでもアクセシビリティ対応:情報保障などのアクセシビリティ対応が必要な参加者の方は、2023年7月9日(日)までにお申し込みください共催:筑波大学ダボットプロジェクトオールマイノリティ・プロジェクト協力:筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局京都大学高等教育アクセシビリティプラットフォーム※クリックすると、発達ナビのサイトからpeatixの「発達障害の”障害”は、社会のどこにあるのか?」チケット申し込みページに遷移します。多様な人が使いやすいノート作りのノウハウに教員のアイデアを詰め込んで――帝塚山小学校オリジナルノートを共同開発Upload By 発達ナビニュース昭和5年創業、年間2千万冊以上のノートを製造する大栗紙工株式会社は、奈良県にある帝塚山小学校と共同で、自学自習用の「帝塚山ノート」を開発しました。同校では、子どもの学力向上のためには自ら興味関心を持って取り組むことが大切という思いから、進んで書きたくなる自学自習用のノートを作ることを起案。そんな折、大栗紙工株式会社の「mahora(まほら)ノート」を新聞紙面で知ったことが共同開発のきっかけでした。まほらノートは、発達障害当事者およそ100名の声を集めて開発された同社のオリジナルブランドです。「光の反射を抑えた中紙」「識別しやすい罫線」「シンプルなデザイン」が特徴です。白いノートが当たり前だと思われがちですが、「白色の紙がまぶしい」「罫線がわかりにくい」などが原因で書くことが苦手な人がいます。まほらノート開発には、少数派であってもそれぞれに抱える困りごとを解消したいという想いが込められています。まほらノートのノウハウを生かしつつ、同校教員のアイデアを詰め込んで、約1年間試行錯誤して完成したのが帝塚山小学校オリジナルの「帝塚山ノート」です。年齢に合わせて考えた自由につづりやすい罫線や、目にやさしい紙の色などに工夫が加えられており、自ら調べて発表する探求学習に意欲的に取り組む児童が増加傾向にあるそうです。まほらノートはオンラインストアで全国より購入可能です。発達障害がある子どもも含めて、誰にとっても使いやすいノートとなっています。夏休みの絵日記や日々の学習に、目に優しいノートを取り入れてみてはいかがでしょうか。帝塚山小学校の取り組みはこちら※クリックすると、発達ナビのサイトから「大栗紙工株式会社 まほらノート」の公式サイトに遷移します。限られた色の世界に広がる、限りのない表現――「モノクローム描くこと」東京都渋谷公園通りギャラリーにて2023年7月22日(土)~9月24日(日)まで開催Upload By 発達ナビニュースアートを通して、一人ひとりの多様な創造性や新たな価値観に人々が触れる機会を創出する東京都渋谷公園通りギャラリーでは、2023年7月22日(土)~9月24日(日)の期間にて「モノクローム描くこと」展が開催されます。「モノクローム描くこと」展では、モノクロームの限られた色の中で描かれる独自の世界観に注目し、描くことの本質を探ることをテーマに、7名の作家による絵画や立体など67点の作品が紹介されています。本展の見どころは、白黒のモノクロームが描き出す豊かな創造の世界です。国内外で多くの発表歴をもつ作家から、独自に創作を続けてきた近年の作家まで、7名の作り手によるモノクロームの独創的な表現による多数の作品を鑑賞できます。作品の色を白黒のモノクロームに限ることで、作家一人ひとりが描き出す独自の世界観がより際立って見えてくるのではないでしょうか。また、オーソドックスな描画材である木炭、ペン、墨汁のほか、紙の版で刷られる版画や針金の立体など、さまざまな画材や素材を用いて表現された作品の数々も見どころです。モノクロームという条件を絞ることで強いコントラストをもって見えてくる作品の新たな魅力、そして、「限られた色の世界に広がる、限りのない表現の世界」を、展覧会に足を運びご自身で体感してみてはいかがでしょうか。<詳細>会期:2023年7月22日(土)~9月24日(日)会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室 1、2開館時間:11:00~19:00休館日:月曜日(9月18日を除く)、9月19日(火)入場料:無料出展作家:岡元俊雄、高橋和彦、たぬきだ shin、西岡弘治、平瀬敏裕、堀口好輝、吉川敏明※クリックすると、発達ナビのサイトから「モノクローム描くこと」展の公式サイトに遷移します。日本No.1の子ども動画クリエイターを決めるコンテスト「全国小中学生動画コンテスト FULMA Creator Awards 2023」作品募集中!Upload By 発達ナビニュース子ども向け動画制作スクールを運営するFULMA株式会社では、次世代を担う小学生・中学生から才能溢れるクリエイターを発掘、育成し、子どもと社会をつなぐ、小中学生向け動画制作コンテスト「FULMA Creator Awards(フルマクリエイターアワード)」を開催。2023年6月1日(木)~9月2日(土)まで動画作品を募集しています。参加資格は、応募者または応募チームメンバー全員が、小学生または中学生であること。対象は3分以内の動画作品で、作品はアニメ・イラスト、ゲーム実況、コメディ寸劇、CG、商品紹介、ショートフィルムやミュージックビデオなど、ジャンルを問わず自由な発想で制作可能です。審査は「考える力」「伝える力」「つくる力」の3つの項目からなり、特に優秀な10作品は11月11日(土)に日本科学未来館(東京都江東区)で開催される最終審査会にて表彰されます。今回で第2回目となる同コンテスト。2023年のキャッチコピーは「ここは、君のための舞台だ」です。このキャッチコピーには「今の君だからこそ、心から感じる『思い』や『好き』、『やりたい!』といった感情を動画で表現してほしい」という想いが込められているそうです。今年の夏休みは、小中学生の今だからこそ表現できる動画制作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。参加資格:応募者または応募チームメンバー全員が、小学生または中学生であること※ただし動画出演者はこの限りではありません。募集作品:企画・撮影・編集等、小中学生で制作した動画作品(3分以内)審査手順:1.中間審査(9月中)※非公開2.最終審査会11月11日(土)※一般観覧可能、オンライン配信予定募集期間:2023年6月1日(木)~2023年9月2日(土)表彰式日時:2023年11月11日(土)14:00~17:30 (予定)会場:日本科学未来館7階未来館ホール(住所:東京都江東区青海2-3-6)※クリックすると、発達ナビのサイトから「全国小中学生動画コンテスト FULMA Creator Awards 2023」の公式サイトに遷移します。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2023年07月08日家庭教師業のオリジナル・エデュケーション(神奈川県横浜市、代表:牧 静)は、長年母子の関わり合いを見てきた経験と専門的に習得したコーチング技術によって、子供の不登校に悩む母親を対象としたコーチングサービス「母親向け不登校受験30分間無料相談」を2023年7月10日に提供開始いたします。不登校をマイナスに考えない、子供の個性や将来を見すえた前向きになれる指導が好評です。オリジナル・エデュケーション代表 牧 静【不登校をきっかけに、子供より深刻なのは親のメンタル】文部科学省「2021年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」では全国小中学校の不登校の子供の数が24万人を超え、過去最高の増加率を示しました。それを受けたNPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワークの緊急アンケートでは、不登校の子供のうち7割が「不登校になって心が安定した」と答えています。一方、不登校の子供を抱える親のうち65%が「自分を責めた」54%が「自信が無くなった」と答えています。不登校により精神的に深刻なのは、実は子供より親のほうだったという結果となりました。※文部科学省「2021年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査 ※NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク緊急アンケート 【子供の不登校に悩む母親を支える活動が活発化】このことから現在、不登校に悩む親を支える活動が全国的に活発化しています。3年間満席状態という「行列のできる家庭教師」牧 静(まき しず)のもとにも、近年不登校の子供の母親から相談が目立つようになってきました。「自分の育て方が間違っていたのではないか?」「子供の将来が不安で眠れない」「母親が家にいなくてはならなくなり生活に支障が出てきた」「どうしても自分を責めて、もっと頑張らなきゃって考えてしまう」など。講師歴15年これまでのべ3,000人以上の小中学生を指導しており、多数の母子関係を見てきた牧は、母親の不安感が子供に連鎖することが不登校の原因の一つであると結論。学習指導だけでは問題解決につながらないと、自らコーチングを専門的に学びました。その技術を使い母親コーチングを行ったところ、子供の偏差値が急にあがり始めました。これは母親の自信や自己肯定感が高まることで親子関係が改善し、子供の学習効果が飛躍的にアップした結果となります。このことからオリジナル・エデュケーションでは、不登校の子供をかかえるお母さんを対象とした「母親向け不登校受験コーチング」を本格的に提供開始しました。提供開始からわずか3カ月で、体験版動画へのお申込みが60件。マンツーマンコーチングは20万円という高額にもかかわらず、10件のご成約がありました。【不登校はデメリットではない!母親向け不登校受験コーチング】牧の母親コーチングは、通常1回60分を6回行います。そのなかで不登校の子供を学校に行かせることを問題解決とするのではなく、母親の自己肯定感を取り戻すことを優先します。これを受けた母親とその子供は、不登校を続けながら自宅学習だけで難関私立中学に見事合格。その後、自分で志望した学校ということもあり、徐々に登校できるようになっています。不登校のまま難関中学受験を合格した子供のお母さんの声「不登校は私たちにとってマイナスのイメージしかなく、どうしたらよいか悩んでいたのですが、不登校を進路の大きな方向転換だと教えていただき、希望が見えました」「子供の成長は長いスパンで見てよいのだと教わりました」オリジナル・エデュケーションでは、2023年7月10日から「母親向け不登校受験30分間無料相談」の提供を開始します。代表の声「不登校はデメリットではありません」「お母さんの価値観と子供の価値観の中に勉強の重要性がしっかり落とし込めれば、子供は自然に勉強するようになります」【新サービス「母親向け不登校受験30分無料相談」】お子様が不登校でお悩みのお母さんを対象に「行列のできる家庭教師」牧 静がオンラインで30分無料相談を承ります。オリジナル・エデュケーションのホームページもしくはお電話にてお申込みください。《無料相談窓口》オリジナル・エデュケーション= または 090-3531-6458【会社概要】会社名 : オリジナル・エデュケーション代表 : 牧 静事業内容: 家庭教師および母親向け不登校受験コーチングURL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月05日不登校の子どものサポートを行う株式会社スダチ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:小川 涼太郎、以下:スダチ)は、完全オンラインの支援で子どもたちの再登校を促す「不登校支援サポート スダチ」を展開しています。2023年6月、サービス開始からおよそ3年で、累計再登校人数が500人を突破しました。<不登校支援サポート スダチ>完全オンラインで3週間で不登校を解決するサービスになります。 完全オンライン支援で500人が再登校■サービス概要と実績スダチのサービスは、完全オンライン対応です。オンライン面談とメールで、各家庭に再登校*を後押しする親子の関わり方を提案します。支援はすべて親御さんとの対話を通して行われるため、支援者が子どもに接触することはありません。それぞれの家庭、子どもと向き合える支援の形であることから、不登校の原因の如何に関わらず、支援を行っています。*スダチでは「朝から放課後まで元のクラスに登校した日が二日続くこと」を再登校と定義しています。五月雨登校、保健室登校、午後からの登校は再登校に含めていません。サービス開始から2年11ヶ月となる2023年6月に、累計再登校人数は500人を突破しました。これまでに支援を受けた子どもの90.7%が再登校を達成し、支援開始から再登校までの平均日数は16.7日になりました。【過去の実績:過去期間ごとの再登校人数と再登校までの平均日数】2020年7月~12月再登校人数 :11人再登校までの平均日数:22.8日2021年1月~12月再登校人数 :109人再登校までの平均日数:19.4日2022年1月~3月再登校人数 :33人再登校までの平均日数:16.1日2022年4月~3月再登校人数 :279人再登校までの平均日数:16.7日2023年4月~6月29日再登校人数 :75人再登校までの平均日数:12.3日これまでの再登校事例や各事例の詳細、支援を受けられた親御さんのアンケートはこちらのサービスページ( )からご覧ください。また、取材可能なご家庭のご案内も可能です。■企業理念と今後の展望スダチは「誰もが巣立ちゆける世界を」をミッションに掲げ、教育を通して“巣から飛び立つ鳥のように、誰もが社会という大空へ羽ばたけるように”という想いを胸に事業を行っています。小中学生の不登校児童生徒数は年々増加を続け、2021年度には24万人(文部科学省調査より)を超えて過去最多となりました。不登校支援分野において、見守り・傾聴型の支援が主流である現在の日本では、不登校から再登校を目指す選択肢がほとんどないのが現状です。“学校に行きたい”と願う子ども達、親御さんの悩みに応えるため、スダチは「不登校は解決できる」という考えを世に広め、不登校で悩む人を1人でもなくすことを目標に、今後も事業を拡大していきます。■創業者 小川 涼太郎 プロフィール創業者 小川 涼太郎1994年生まれ(現29歳)、徳島県出身。2016年4月 新卒でアビームコンサルティングへ入社。日常の業務の中から『教育が変われば人も変わり社会も変わる』ことに気づき、『教育へ人生を捧げたい』と強く思い、2019年5月退職し、株式会社スダチを設立。不登校の子供達に向けたボランティア活動を通して、多くの不登校の子供達と関わる中で、「本当は学校に行きたいけど行けない、自分でも行けない理由が分からない」という“目的意識がない不登校”で悩んでいる子ども達や親御さんが多くいることを知り、その現状に危機感を感じて、「不登校で悩んでいる人たちを1人でも多く救いたい」との想いから、2020年4月不登校支援事業を開始。■会社概要会社名 : 株式会社スダチ代表者 : 代表取締役 小川 涼太郎所在地 : 東京都渋谷区神宮前6-28-9設立 : 2019年5月7日事業内容: 不登校支援事業(不登校を3週間で解決するサポート)URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月04日■前回のあらすじ入学して日が経つにつれて保護者の登校付き添いが少なくなるが、長女ゆいは「慣れるまで時間がかかる子なんだ」と自分を言い聞かせ付き添いを続けていた。しかし1学期の終わり、とうとう我慢の限界が来て…。■イライラしてついに…■長女の気持ちは…?「私はバカだ…」。私は自分のことばかりで、ゆいの気持ちを考えてあげられてませんでした。次回に続く「療育手帳を取得した話」(全38話)は12時更新!
2023年06月08日■前回のあらすじ先生の提案を受けて、思い切り長女ゆいを甘やかしてみると、やがて、ゆいはミニ図鑑セットを持たずに保育園に行けるように。そんなゆいの行動を見て、赤ちゃん返りだったのだと思うのだが…。■小学校に入学!■登校に付き添って…ゆいは小学校に入学。登下校は個人で行う学校であったことから、「ひとりで行くの怖いからついて来て」と頼まれ、付き添うことに。しかし入学から1ヶ月後、数十人いた付き添いは数人だけになっていて…。次回に続く「療育手帳を取得した話」(全38話)は12時更新!
2023年06月06日「ちょっとほかの子どもたちと違う?」幼稚園で感じた息子への違和感。でも園からの指摘はなし現在中1の長男は、幼稚園のころから「ちょっとほかの子どもたちと違う?」と思うことが多々ありました。例えば…・まわりの子どもが集団で闘いごっこをしているときに、一人か少人数で砂遊びや木登りをしている。・朝の会の時間に教室に入らず、ホールで遊んでいる。・園庭や公園で遊んでいるとき、ほかの子どもは「帰るよ。来ないと置いて行くよ」と言われると「置いてかないで」と慌ててお母さんのところに行くのに、息子は私の姿が見えなくなっても余裕で遊び続けている。・遠足など、本人も楽しんでいた行事が終わるとき、「全然楽しくなかった!初めからきたくなかった!」と言うことがある(最近本人に聞いたら、名残惜しい気持ちをこのように表現していたと教えてもらいました)。などです。こうした違和感は積み重なっていましたが、幼稚園の先生から何も言われませんでしたし、当時の私はこの違和感をしっかり言語化できる状態ではありませんでした。また、うちの学区の小学校には特別支援学級がなかったため、小学校は通常学級に入学することになったのです。自信喪失がきっかけ?小2の冬から不登校、そして通級へしかし長男は、小2の冬から不登校になりました。これといったきっかけは分からないのですが、強いて言えば、秋に教室で吐いてしまったこと、プリント系の習い事をしていたのですが問題が難しく解けなくなってしまい退塾したこと、また当時スイミングを始めたのですが、まわりの子どもたちのように泳げずやめてしまったことなどが続き、自信をなくしてしまっていたのかもしれません。そして不登校が続き進級した小3の始業式、長男は私と一緒なら登校することができました。その次の日は激しく抵抗しましたが、そのとき、外まで迎えに出てくれた先生に、「今日は帰っていい。その代わり明日は絶対おいで」と言われ、次の日は登校することができました。それから1年間、毎日、私は長男と一緒に学校へ行きました。Upload By ユーザー体験談長男は抵抗しても教室に入れば楽しそうに過ごしていたので、やがて学校での待機が必要なくなりました。帰りも一人で帰れるようになり、長男が教室に入ったら私はパートの仕事に行くようになりました。おそらく、小3になってクラス替えがあったのと、担任の先生が男の先生になったことで気分が変わったのかな、と思っています。とはいえ毎日送るのは大変で、4歳差の次男も一緒になって「保育園行きたくない」というので、仕事に遅刻することもたびたびありました。それでも、「幼稚園に入ってすぐに弟が産まれて甘えられなくなったから、今一緒に通うことで甘えたい気持ちを満たしているのかな」と思ってつき合いました。そして、登校ができるようになったタイミングで、長男は教育センターで知能検査を受けました。ほかの数値に比べて処理速度指標(PSI)が低い傾向にあるので、もしかしたら視覚情報の認識、記憶などが苦手だったり集中力がすぐに切れてしまうことが多く、勉強などに苦手意識を強く感じているのかもしれないと説明されました。診断はおりませんでしたが通級指導教室を勧められ、通っている学校には通級指導教室がなかったため、小3の2学期から他校の通級指導教室を週1回利用するようになりました。通級指導教室は「息抜きになればいいな」と思っていた程度でしたが、ここでは苦手な漢字を個別で指導してもらったり、得意なプログラミングをやらせてくれました。SST(ソーシャルスキルトレーニング)もできたらと思いましたが、ほかのお子さんたちと一緒に取り組む課題を出しても、協力してやることはできなかったと通級指導教室の先生から聞き、本人も前向きに取り組める個別指導中心でみてもらったほうがいいかなと私も考えるようになりました。コロナ休校明けに再び不登校、起立性調節障害との診断、そして学校に特別支援学級ができた登校が習慣づいたころ、新型コロナウイルス感染症による休校があり、その休校明け、小4になった長男は再び不登校になってしまいました。Upload By ユーザー体験談休校中の長男は、出された課題はそれなりにやっていました。それなのに、休校が明けたらその範囲をまた授業でやっていたようで、「家でやったことは意味がなかった」と感じてしまったようです。また、分散登校が終わったら密な状況になり、「三密を避ける」が徹底されていないこと、マスクをしっかりつけていないクラスメートがいることにも納得がいかなかったのだと思います。また、友人と遊ぶ約束をしても行ってみると誰もいなかったことが2回続いたり、下校中に転んだと膝を深く擦りむいて帰ってきたことがありました。本人は何も言いませんが、おそらく、友人関係で何かトラブルがあったのかもしれないと思っています。夏休み明けは朝起きられない日が出てきて、近所の小児科に行ったら「起立性調節障害でしょう」と言われました。行ったり休んだりを繰り返すうちに、私も夫も欠席の連絡をするのが苦痛になり、「無理に行かせなくていいんじゃないか」と思うようになり、行きたくない気持ちを受け入れる選択をしました。その後小5になったとき、次男が小学校に入学しました。そしてこのとき学校に特別支援学級ができたのです。次男も気になるところがあり、就学前に知能検査を受けていました。診断はおりなかったので通常学級に進んだのですが、週末の宿題に苦手意識のある作文が出されるようになり、この宿題を渡される金曜日ごとに休むようになってしまいました。そしてそのうち金曜日以外も行きたがらなくなりました。長男を追うように不登校になった次男…。私は二人をつれて、メンタルクリニックを受診しました。すると先生に、「二人とも診断をつけるなら自閉スペクトラム症(ASD)」と言われたのです。長男については「やっぱり」、次男については「ADHDかと思ってたけれど、自閉スペクトラム症なんだ」と思いました。ともあれ、診断がついて安心しました。これで支援が受けやすくなると思ったからです。その後、次男を特別支援学級に転籍させました。長男は特別支援学級に抵抗があると口にしていたのでそのまま通常学級に在籍しました。Upload By ユーザー体験談次男は特別支援学級に移ってからも気の向いたときや、参加したい行事のときだけ登校しています。初めは私が教室の中につき添っていましたが、次第に次男の席の横、教室の隅、教室の外と、つき添う場所をはなしていきました。今でも行く前は「面倒臭いなあ」と言われたりしますが、教室に着くと楽しそうにしています。長男は、自校に通わなくなっても通級指導教室だけは通い続けました。小6の後半、パソコンの授業なら参加するというので、自校の担任の先生がパソコンを使う時間を設定してくださり、その時間だけ参加しました。長男はパソコンが得意なので、ほかの子どもが息子の周りに集まり、その時間は長男も楽しそうでした。このときばかりは、「こんな風に学校を楽しんでもらいたい」と思う光景を見ることができましたが、授業が終わるやいなや、息子は給食も食べずにさっさと帰ってしまいました。「おれも初めからこのクラスがよかった」という発言に通常学級を選んだことを後悔…そして月日は流れ、長男が卒業間際のときのことです。私は、長男から忘れられない言葉を聞くことになりました。次男の過ごす特別支援学級を見て「おれも初めからこのクラスがよかった」と、ふと言ったのです。やっぱりこっちの方が合っているよね、初めに気がつかなくてごめんね、ずっと苦しかったね…。越境してでも、特別支援学級に入れればよかったかな、そんな思いが私の中に渦巻きました。違和感を無視しないで特別支援学級を選んでいたら、長男は不登校にならず、学校を楽しいと思えたかもしれない…今となっては正解は分かりませんが、とても考えさせられた出来事でした。Upload By ユーザー体験談現在の長男は、学区の中学校には行きたくないということで、私立の不登校特例校に籍を置き、主にオンラインで授業に参加しています。週1回は登校するようにと私や夫から言っており、今のところそれは守ってくれていますが、本人いわく「できれば週1回すら行きたくない」とのことです。私立中学在籍だと市の制度の通級指導教室は使えないそうで、今は通っていません。今後、できれば学校で楽しく過ごせるようになってほしい、学校が無理なら放課後等デイサービスや、オンライン上でもいいので仲間をつくって、人と関わることへの抵抗感が減るといいな、と親としては思っています。自分に自信を持って、得意を伸ばせたら、幸せな人生を送れそうな気がします。子どもたちには、幸せな人生を送ってほしいと心から願っています。イラスト/カタバミエピソード参考/ちゃいぬ(監修:新美先生より)少し後悔したエピソードをあえてお話しくださってありがとうございました。大人数の児童が一つの教室の中で全員ほぼ同じことをやるのが当たり前という現在の公教育の枠組みでは、さまざまな理由でその場所で学習したり生活することが苦しくなる、学校に合わないお子さんが一定数いるのはもはや当然のことだと思います。長男さんの7年余りの学校とのおつき合いの歴史をお伺いして、その都度一生懸命頑張っていた長男さんとそれに寄り添ってご苦労されたお母さまの様子が伝わり、涙しました。本当にお疲れ様です。通常学級の流れには何となく違和感を感じたり、ひそかにストレスをためてしまうお子さんが、心身疲弊して学校に行けなくなったり、それでもちょっとよくなるとまた頑張って登校して、再びストレスをためて疲弊してという繰り返しの日々を送るのは本当に苦しいです。そんな中で、自分らしさにフィットする通級指導教室の先生と出会えたのは長男さんにとって良かったですね。長男さんが、小学校卒業式間際に「おれも初めからこのクラスならよかった」とおっしゃられたとのこと。これはお母さまとしては後悔してしまう言葉だったかもしれません。この時期の長男さんの本音からの言葉だったとは思います。もっとスムーズに、本人のペースで過ごせる場につながっていたらというのは振り返れば思うことでしょう。そうはいっても、環境としてはベストじゃなかったとしても、長男さんとお母さまが、試行錯誤しながら過ごした6年間のなかで、長男さんご自身がさまざまに実感して、自身の糧として得られたものがたくさんあるのではないでしょうか。その経過があって自己理解が深まっているからこその「おれも初めからこのクラスならよかった」という言葉が長男さんから出てきたのかもしれません。支援者の側としては、今回のエピソードからも、本人に適した環境を早めにきちっと情報提供してつなげていかないといけないということについて、身を引き締めることは必要です。現在の長男さんが、不登校特例校でオンラインで授業を受けたり、週1回登校したりとマイペースに学校と付き合えているとうかがえてほっとしています。自分に合った環境を選んで、自分らしい生活をしていくなかで、信頼できる人間関係を増やしていけることを願っています。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月28日不登校の歩き方は一人ひとりにある。1万人の当事者、親たちの言葉と語りーー『不登校の歩き方』少子化が進むなかでも不登校の小中学生は毎年増え続け、文部科学省によると2022年には全国で24万人、コロナ禍の自主休校など潜在的な不登校をあわせると30万人になると言われています。本書は、1万人を超える、不登校を経験した子どもたちや保護者の語りの記録から生まれ、不登校の悩みと質問に加え専門家のアドバイスがこの一冊に詰まっています。本書では、不登校に対する基本的な考え方や関わり方、子どもをより深く理解するためのヒント、昼夜逆転やネット・ゲーム依存への対応、きょうだいへの配慮、学校とのつきあい方、発達障害と不登校、進路問題など、多岐にわたる内容が取り上げられています。不登校は子どもからのSOSかもしれません。親は「不登校になってしまった」という言い方をする場面もありますが、これを「不登校になることができる」と考えてみると、子どもの見方も少し変わってくることも。親にとって不登校は困ったことかもしれませんが、子どもにとってはプラスの面もあると本書では書かれています。本書は、不登校で傷ついた子どもたち、そして、わが子と共に傷つき、悩み苦しみ疲れはてた親にとって「あわてない、せかさない、くらべない」ための処方箋のような一冊になるのではないでしょうか。子どもの心に寄り添う、ゆかいでホッとするお話ーー『がっこうのてんこちゃんはじめてばかりでどうしよう!の巻』この春、新1年生として小学校に通い始めている子どもたちもたくさんいることでしょう。授業や給食、クラスメイトなど、初めてのことだらけの学校生活。楽しい気持ちと同じくらい、不安やドキドキを毎日感じているのではないでしょうか。本書は『ツレがうつになりまして』の著者、漫画家・イラストレーターのほそかわてんてんさんが、そんな子どもたちに寄り添うお話をユーモラスな絵と文で綴った一冊です。本の主人公「てんこちゃん」は、初めてのことがとっても苦手。学校が始まり、クラス全員の前で自己紹介をすることになりましたが、緊張して何も言えなくなってしまうエピソードのほか、お弁当や遠足のお話などが全部で5話入っています。初めての学校で、誰もが経験する不安を「てんこちゃん」が少しずつ乗り越えていく姿を描いた本書は子どもたちの心に寄り添い、安心感を与えてくれることでしょう。絵と文が一体化しているので読みやすく、親子での読み聞かせはもちろん、子どもが自分で読むファーストブックにもおすすめです。日常生活、職場での困りごとに対する対処法が盛りだくさんーー『女性の発達障害 困りごとにどう向き合うか』発達障害は、男性よりも女性の方が症状が目立ちにくいことから、診断が遅れたり、診断されないまま成人してしまう人も多いと言われています。特に女性は、家事や育児など、家庭内での役割を任されることがまだまだ多い社会であり、その中で特有の負担、生きづらさを感じることも少なくないと考えられています。本書では、そんな発達障害がある女性たちが抱える悩みや生きづらさについて、具体的なアドバイスが提供されています。特に、「女性なのに」という視線、社会で求められる女性像とのギャップが、発達障害がある女性たちを苦しめることもあります。本書では、発達障害の基礎知識から始まり、家事、買い物、恋愛、人間関係など、日常生活、職場での困りごとや発生しやすいトラブルに対する具体的な対処法が紹介されています。この本の最終章では、自分をいたわり、自己肯定感を高める方法についても言及されています。あらゆる状況に対する具体的な対処法を知っていても、日常的に自分を責めてしまう癖があったり、リフレッシュ方法を知らなかったりすると、根本的な生きづらさは解消されないままになってしまうかもしれません。自分自身の心身の状況に向き合い受け入れることが、生きづらさをやわらげるための第一歩になるのではないでしょうか。本書は、当事者だけでなく、その家族、支援者などにもおすすめの一冊です。具体的な改善策をーー『マンガでわかる!「わたし、発達障害かも?」生きるのがラクになる「話し方」あります』本書は、発達障害と診断を受けた人やグレーゾーンの人、「自分は発達障害かもしれない」と思っている人が困りがちなコミュニケーションにおける問題について、具体的により現実的に改善していく方法として、精神科医ゆうきゆう先生の「心理メソッド」を漫画家jamさんのマンガで描いた作品です。「伝えることは1つ」に絞る、雑談や会話を途切れさせない「質問」のコツ、話す割合は「相手7:自分3」がちょうどいいなど、人間関係を円滑にする「コミュニケーションスキル」について解説されています。また、仕事がスムーズになる「報・連・相」の基本や、職場で使える「話す力」や「分かりやすい指示をもらうための工夫」、疲れやすい方に向けた「休憩の取り方のコツ」などのアドバイスも書かれています。本書の大半はマンガで構成され、困りごとやスキルなど項目ごとに描かれているので、自分が読みたいページから気軽に読むことができます。困りごとや苦手なことの改善策を一つひとつ具体的に知ることで、日々の生きづらさや不安が軽減されるヒントとなるのではないでしょうか。『発達障害のペアレント・トレーニング簡易版: プログラムの進め方と運営のコツ』「ペアレント・トレーニング」とは、保護者の方々が子どもとのより良いかかわり方を学びながら、日常の子育ての困りごとを解消し、子どもの発達促進や行動改善を目的とした保護者向けのプログラムです。もともと、知的障害や発達障害のあるお子さまを持つご家庭向けにアメリカで1960年台に開発されましたが、現在は幅広い目的や方法で展開され、多くの種類があります。本書は、ペアレント・トレーニングを効率的かつ効果的に行うための支援者のための実施マニュアルです。日本で広く普及している種類の1つ「精研式ペアレント・トレーニング」の従来10回程度のプログラムを、本書では全6回に凝縮。少ない回数で効率的に開催できるように工夫されています。第1章ではペアレント・トレーニングの基本を、第2章では全6回の実施の流れを「ねらい」「教示例」「ポイント」に分けて詳細に解説。また、ファシリテーターから参加者へ向けた効果的な言葉かけや、よく出る質問とその対応などもリアルに描かれ、実施のイメージがつかみやすい内容となっています。さらに、当日に提示するスライド資料の例も豊富に紹介され、巻末には「ワークシートとホームワーク」やパンフレットなど運営に役立つ資料も収載されています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月14日発達障害のある子どもの不登校。特性のふまえ方は?不登校の小中学生は年々増加傾向にあります。発達障害のある子どもの場合、「学校」という枠組みや「標準」とよばれるようなものにフィットしづらい傾向があり、困りごとを抱えている中で不登校につながることがあります。そこでLITALICO発達ナビでは2023年1月に「発達障害のある子の不登校サポートセミナー」を開催し、臨床心理士・公認心理師であり、東京都内でスクールカウンセラーも務めていらっしゃる初川久美子先生に、不登校サポートに関してお話いただきました。このコラムでは不登校生セミナーでの講演から一部を紹介し、さらにあらたな質問と回答を加え「発達障害のある子どもの特性のふまえ方、自宅での過ごし方、学習のすすめ方」を中心にご紹介します。子どもが「学校に行きたくない」と言い出したときは、子ども自身がさんざん悩みに悩んだ結果のうえで、それでもどうにもならなかったから出している「SOS」であり、問題を解決するよりも先に、まず休養をとることが最優先と考えましょう。保護者の方自身も悩み、サポートしていくうちに疲れてしまうという声も多く耳にします。大人自身が不安な気持ちを信頼できる人に話したり、今や将来への情報を集めてみる(想像より選択肢は多く不安が少し解消されるかもしれません)、そして保護者が自分自身を休める時間をつくることが大切です。発達障害のある子どもの場合、「学校」という枠組みや「標準」とよばれるようなものにフィットしづらい傾向があります。能力として「できる/できない」以前に、学校生活を送るだけで消耗しやすい状態になりやすく、自分自身のコンディションによって思うような行動ができずに困りごとを抱えてしまうことも多く、不登校や行き渋りにつながることがあります。では、発達障害のある子どもの特性のふまえ方はどう考えたらよいのでしょうか。発達障害には主に3つのグループがあります。Upload By 発達障害のキホンしかし、「自閉スペクトラム症のある子どもの不登校には○○をしたら正解」「ADHDのある子どもの不登校は、このようにサポートしたらうまくいく」「学習障害のある子どもの不登校の対応はこれ」などといった、型の決まった解決方法というものは、残念ながら存在しません。発達障害は、その子の一部分でしかないため、お子さんの状態は「特性によるもの、性格によるもの、環境によるもの」などさまざまです。そのため特性にだけ焦点をあてて対応するのではなく、特性による対応は「大まかな方針」として考えるとよいと思います。では、以下でそれぞれの特性のふまえ方の例をご紹介します。例1、ルーティンがあるほうがよいかルーティンを取り入れられるのであれば、家での過ごし方の”大まかなスケジュール”をお子さんとの話し合いで決めてもよいと思います。例えば「午前中は本を読んで、ゲームは午後からにしよう」「1日1ページは漢字ドリルをやろう」など。また、何をしていいかわからないと困ってしまい「ルーティンがあったほうが過ごしやすい」というお子さんもいるので、その場合は何かルーティンがあることで、「今日も一日中何もしなかった」「つまらなかった」などとなることを防ぐことができるかもしれません。例2、学校を休むことに罪悪感が強い場合学校に行くのはつらいけれど、休むことへの罪悪感が強いお子さんもいます。その場合は、学校との関わり方を模索するとよいでしょう。詳しくはこちらのコラムをご覧ください。例3、どこでどう過ごすか「家で静かに過ごすだけなのは苦痛」というお子さんもいらっしゃると思います。例えば「放課後の校庭開放に行ってみよう」「放課後は友達と遊ぼう」「朝など、保護者と一緒にジョギングしよう」など、少し広い場所などで活動する時間をつくるとよい場合があります。自治体の適応指導教室の利用を考えてもいいかもしれません。例4、最低限、守ることを決めたほうがよい場合自分がやりたいことに対して制御できないというお子さんもいると思います。保護者の方もこのままではルールがなし崩しになってしまって危険と感じるようなとき、最低限のルールを決めることは必要だと思います。例えば「ゲームを始めると歯止めが利かず、いつまでもやり続けてしまう」などの場合は「ゲームの終わりの時間を決める」「夜はゲームをしない」「寝る時間を決める」「夕食は家族と一緒に食べる」など、(すべてを制限するのではなく)ルールを厳選して持つことが必要かもしれません。ここからは、子どもが不登校になったとき保護者はどうしたらよいのか、学校との連携についてなど寄せられた質問に初川先生に具体例を交えてご回答いただきます。Q.不登校になり家でゲームをずっとやっている息子。依存症にならないか心配【質問】不登校の小4の息子(自閉スペクトラム症/ADHD)がいます。ゲームが大好きで延々やっていても楽しそうです。無制限で徹夜でやりたがります。それでも許可してよいのでしょうか。依存にならないか心配です【回答】許可しない方がいいと思います。息子さんの特性的な面を考えると、ゲームのような楽しいものから離れづらい(自らおしまいにすることが苦手な)面があるのではと感じます。子どもは、好きなものには飛びつきやすく、生活リズムや体調管理、そして家族との生活(一人で生きているわけではない)を考慮して自らの行動をコントロールすることについては、まだまだ未熟、未発達な面があります。そういった意味で、家庭としてルールは設定してあげたほうがよい場合があります。息子さんの場合はそうだと思います。その設定の仕方はお子さんの特性や状態と家庭の考え方によるとは思います。終わりの時間を定めるだけにするか、始まりの時間も定めるか(不登校のお子さんのご家庭でよくあるのは「ゲームは午後から」や「ゲームは学校が終わった時間から」ですね)、食事は家族と一緒に取ることも追加するか、そのあたりはお子さんとも話し合ってご家庭の方針でと思います。不登校なり始めの際に、「学校に行っていないのだから、ゲームは禁止」とされるご家庭があると思います。また、「学校を休んでいるなら、寝ているか勉強しているか、あるいはお手伝いするかのどれかじゃないとだめ」と考える保護者の方もいらっしゃるように感じます。学校に行けないことの罰として、お子さんの好きなものを取り上げてしまうような対応をすると、お子さんは学校に行けないのもよくないと分かっているのに、さらに家でも苦しい状況に陥ってしまいます。また、休みはじめは疲れ切っていたり、好きなことすらやる気が湧かないような状態のこともあります。そういう場合は、お子さんの好きな活動や遊びをする時間をうまく取り入れていくことはとても意味のある大事なことになります。子どもは遊びから元気をもらう場合が多くあります。ただ、だからといって、際限なくさせるというのはまた違う話です。結果としてお子さんが一時的に昼夜逆転になることは多くのケースでありますが、昼夜逆転を引き起こすような設定をする(際限なく動画やゲームを許可する)のはちょっと違うと感じます。お子さんが落ち着いて話せそうなときに、生活のルールについて話し合うことは大切です。ただ、それがあまりにも細かすぎるとそこにもお子さんが疲弊してしまうので、ざっくりとしたルール(消灯時間やゲーム・動画の終わり時間を定めるなど)でよいように感じます。Upload By 発達障害のキホンQ.ルーティンがあるほうが安心して過ごせるようだが、時間の感覚が苦手な場合、どうしたらいい?【質問】子どもは「ルーティン」は好きなのですが、 時間感覚に少し苦手があるのか、 時間で決めるとうまくいかない場合が多く、親子共に困ることがあります。 時間感覚に少し苦手な場合のルーティンづくりのコツがありましたら教えていただけると幸いです【回答】ここはぜひご本人とも話し合っていただきたいのですが、時間管理を細かく決めすぎるとせっかくの過ごしやすいはずのルーティンがそうではなくなってしまいます。まずは親子で工夫を考えていただければと思います。私は基本的には時間は決めすぎない方がよいと思っていて、日によって多少ずれるのは自然なことだと思います(コンディションがいいからたくさん何かをやる日もあれば、やる気がどうにも出なくて少しゆるく過ごしたくなる日もあるのは自然です)。そういう意味で、帳尻を合わせるところをむしろ考えたらよいのではと思います。夕食は何時から(多少幅を持たせておいた方が苦しくはならないと思います)、寝る時間は何時といったざっくりさ。あるいは、午前中の間にこれとこれをする、くらいのざっくりさ。本人とどこで帳尻を合わせるか、つまり、優先順位の高い時間のルールはどこかを定めるという話し合いをぜひしていただければと思います。保護者が声をかけるのはその決めたところだけでいいのか、そのほかもリマインダーとして声をかけてほしいのか、そのあたりも相談できるといいと思います。ルーティンによって安心がもらえるタイプの方は、ぜひルーティンによって心穏やかに過ごせることを受け取ってほしいと思うので、だからこそルーティンに振り回されないことが大事になります。また、大人になってゆくことを考えると、ルーティンと自分自身のコンディションとを考慮できるようになっていくことも大事なことにはなります。例えば今日は疲れているから今日はこれはやらない、という多少の臨機応変さです。今そこまでできずとも、ゆくゆくそうした臨機応変を入れても大丈夫なだけの余白は残しておきたいという意味で、ゆるめのルーティンを一緒に検討しておくという準備が今からできるのではと思います。Upload By 発達障害のキホンQ.発達障害があり、服薬をしている娘が最近になりこだわりも増え毎日学校に遅刻。薬の増量をお願いしたほうがいい?思春期特有のパワー不足?【質問】自閉スペクトラム症(ASD)とADHDがあり、服薬をしている小学6年生の娘がいます。最近、こだわりも増え、学校に行きたくないと言い出し、理由は自分でも分からないと言いますが、毎日遅刻して登校しています。薬の増量をお願いするのか、思春期でよく起こるパワー不足による不登校が起きているのか、どうやって判断をしたらいいでしょうか?【回答】まずは、遅刻してでも毎日通っているのは娘さんはとても頑張っているのだと感じます。娘さんに限らず、学校に行きたくないと感じる子どもは、その理由をしっかりと語れることはあまり多くありません。学校あるいはそのほかの場面で、何らか苦戦している・つらいことがあると理解しておきましょう。自閉スペクトラム症とADHDがあるとのことですが、その場合、学校生活や集団生活ではさまざまに困難があることが考えられます。予期せぬ展開に戸惑ったり、注意集中が困難で頑張ろうとしているのに気がそれてしまったり。クラスの仲間との関係も気になるところです。そして小6だと授業がとても難しく、進みも速いかもしれません。遅刻によって参加できない授業があると、飛び飛びに受講することとなり、都度戸惑っている可能性もあります。授業はまだ参加さえしていれば過ごしやすいと感じるものの、休み時間をどう過ごしたらいいか分からない、誰かと一緒にいたいのにひとりぼっちになる。こうしたことが学校のつらさの要因になっているお子さんもいます。このように、さまざまな可能性が考えられます。まずは、担任の先生に、娘さんが学校で過ごしているときの様子(授業場面、生活場面、人間関係についてなど)を聞いてみるのがよいのではないでしょうか。また、娘さんにも学校で楽しい時間や授業があるか、困っていることはないかなど聞いてみるといいと思います。思春期になると、学習がどんどん難しくなり、ある程度の意欲がないとつらくなりやすいです。自分のことも多少客観視できるようになる中で、学校という環境(学習、友達、先生などさまざまありますが)にしっくりくるかどうかというところに自覚的になってくる面があります(これは成長の一つとも考えられます)。「思春期でよく起こるパワー不足による不登校」が何を指すのか私には分かりませんが、ともあれ、型にはめすぎることなく、お子さん本人がどう困っているのか、意欲などのコンディションはどうかなどを多角的に見ていただければと思います。親が学校に行ってほしい思いが強く、それが子どもにも伝わっている場合だと、子どもが学校の何がどうつらいのかをより一層言いづらくなることもあります。言ったところで反論されることが目に見えると言わないでおく子どももいます。思春期だとそうした面が強く出ることもあるので、そういう場合は親子で話し合うというよりも、担任の先生やスクールカウンセラー、養護の先生など、お子さん本人が話しやすい相手と話をするセッティングを取ることも工夫として考えられます。そして、もう一つ考えておきたいのは、本人がうまく言葉で説明できずとも、何となく学校が嫌だと感じている場合に、そこに無理に行かせることがよいことかということです。(本人にとっては)耐え難い環境に身を置いてどんないいことがあるのだろうか…と考えてしまいます。もちろんそれがゼロ(全く登校しない)か100(朝から最後までずっと登校している)かという話ではないので、無理なく、学習やさまざまな活動にそれなりに参加できる登校スタイルはどんなものかを考えてみるのは一つ大事なことかもしれません。場合によっては、登校することと併せて、自治体の適応指導教室や教育相談室、あるいはフリースクールの併用なども検討してもいいでしょう。学校のことに限らず、本人にとって意欲的に取り組めること、好きなこと、楽しめることなども同じように一度振り返っておくとよいでしょう。意欲を削がれる局面が多すぎると、好きなことすら楽しめなくなり、いよいよ調子が悪くなってしまうこともあります。薬については、主治医の先生にご相談をと思います。いかなる薬も、薬で得られることは限定的です。よく言われるのは、イイコになる薬や学校に行けるようになる薬はないということです。ご自身のコントロールの範疇を超えてイライラが止まらない、集中が難しい…そうした場合に服薬の検討が入るのだと理解しています。娘さんにとって学校がどんな場所か、どんなふうだったらもっといやすい場所になるか。学習に取り組みやすいか。そうした本人の心と、それを取り巻く外枠との調整をまずご検討いただければと思います。Upload By 発達障害のキホンQ.不登校の息子は自分の気持ちを表現するのが苦手、思春期で接し方も難しい。関わり方のコツは?【質問】中学1年生の息子は、二学期から不登校です。自分の訴えが中々うまく表現できません。また、思春期、反抗期ということもあり、関わりが難しいです。約束事も少なく厳選していますが、守るのが難しいです。関わり方にコツがあれば教えてください。【回答】話すのが得意な子どももいれば苦手な子どももいます。自分の思いがなかなかうまく伝えられないのは本人にとってもつらかろうと思います。伝えたいこと、分かってほしいことはあっても、うまくそこがうまく表現できないと苛立ち、あきらめなどの気持ちがわいてきてしまうかもしれません。そんな中で、不登校があり、家の中でも守るべき約束事があり…保護者の方へ反抗が向くのは自然な流れのようにも感じます。そういう意味では、無理に語らせるというよりも、まずは他愛もない話がお互い窮屈でなくできる関係でいることが大事かなと思います。昔からよく言われることではありますが、話をするときは同じ方向を向いている方が話しやすいです。面と向かって座ると実は話しにくいのです。散歩をしながら、一緒に料理をしながら。そのほか、何もしない時間を一緒に味わうこともとても良きことなので、おすすめは釣りです。ともあれ、同じ方向を見て、話しても話さなくてもいい時間で、その中で散歩なら目についたものを話す、料理だったら一緒に作業をする。釣りなら釣り糸を眺める。大人は、状況を前に進めるために話をして聞き出したり説得したりしたくなってしまいますが、そうではない時間を大切にしていく。親と話すのは、学校どうするの?勉強どうするの?だけになってしまうと、ますます話さなくなるだろうことは想像できると思うのですが、だからこそ、逆説的にただ一緒に過ごす。そんな時間を大切にしていくことが大事なのではと感じます。Upload By 発達障害のキホンQ.きょうだいそろって不登校。対応の注意点やアドバイスは?【質問】中学2年生の娘と、小学4年生の息子が不登校です。姉弟そろって不登校の場合の注意点やアドバイスなどもあればお聞きしたいです。【回答】きょうだい揃って不登校だと保護者の方のご心配や焦りはいかほどかと思います。きょうだいで徒党を組んで保護者の決めたルールを壊しにかかったり、どちらかが何かに意欲的に取り組もうとするともう一人の方が足を引っ張ろうとしたり、そうした難しさがあるのではと想像します。家の生活上のルールに関しては、2人からとやかく言われたとしても、守るべき線がある場合はどうにか守っていただきたいと思います。一度緩めてしまうとそこを立て直すのはなかなか難しいだろうと感じます。また、娘さんと息子さんの不登校の理由や学校の状況はそれぞれ違うはずです。おそらく、学習に関しての得意不得意や同世代の人間関係の築き方も違う。好きなものや楽しめることも(同じものもあるかもしれませんが)違うことがあるはずです。2人は不登校という広い括りでは似ていますが、違う状況にあると思います。2人がそれぞれ自分の人生を歩めるように、それぞれと話す時間を設けたり、「あなたのいいところはこういうところだね」「こういうことをしているときのあなたはとてもいい表情をしているよ」とそれぞれに伝えていったり。そうして、それぞれが自分のことを自分のこととして考えられるように支えることができたらよさそうだと感じます。きょうだいでお互いがお互いに重ねて理解したり、片方がこうだから自分も…と考えてしまったり、2人の中でそうしたときもあるにしても、そうでない時間や場面を大切にしていただけたらと思います。Upload By 発達障害のキホンQ.小5息子の休んだ分の勉強のフォローはどうしたらいい?無理にやらせないほうがいい?【質問】小学5年生の息子(自閉スペクトラム症)が11月から行き渋りが始まり、午前中の途中から登校しています。勉強が分からない、授業がつまらないと言うので、休んだ分家で勉強のフォローをしようと思うのですが、あまりやりたがりません。今は無理に勉強させないほうがよいのでしょうか?【回答】午前中の途中から登校しているとのこと、本人にとって良きペースであれば何よりです。小学5年生の勉強は難しいですね。授業を毎回出ていても難しいと感じるお子さんが増え始めるのが小学4年生の後半以降だなと感じるので、小学5年生はなおのこと難しいと思います。授業が飛び飛びになると、より一層難しく感じられる(抜けた分を想像しながら聞かないといけない)のはありそうですね。ただ、その前からもしかしたらつまずきがあり、1日6時間分の授業を受けることがつらいから朝から学校行く元気が湧かない…というお子さんもいるようにも感じます。「勉強が分からないなら、その分を家でフォローしたらいいのでは」とおっしゃるのは、ごもっともだと思います。分からない授業を聞くのは「つまらない」ので授業が分かるようにしよう。ただ、それがうまくいくのは、そこにコミットして解決してまで学校の授業に参加したいという強い気持ちがある場合だけだろうなと感じます。また、家で保護者と学習をする際には、保護者が一生懸命になるあまり、子どもと喧嘩になることが多いように感じます。小学校高学年以降の親子での学習は、保護者が熱くなりすぎないよう注意も必要です。「無理に勉強させて」いいことはあまりありません。「勉強したくなったら一緒にやるよ、分からないところは教えるよ」くらいのスタンスでいいように思います。ここから先はお子さんの学習意欲にもよりますが、親子で喧嘩しながら勉強したいとは思わないけれど、少しは取り組んでみたいと思うなら、通信教材の活用や、今は動画で単元ごとに配信されているものもあります。そういうものを使って取り組んでみる。分からないところは保護者やあるいは担任の先生に聞くということができるといいでしょう。今まさに授業でやっている内容につまずきがある場合に、その前の内容からつまずいていたらそちらの復習が先になるでしょう。小数のかけ算でつまずいているなら、まず簡単なかけ算からやって、「そうだった」「できるできる」を取り戻しながら取り組めるといいでしょう。昔のドリルや問題集をやってみたり、ネットで無料の問題もシェアされています。学校から配布されているタブレットにもタブレットで回答できるドリルが入っている場合もあります。本人に合っていて、やってみたいと思うものをやってみてもいいかもしれません。あまり多くはないですが、勉強は保護者や学校の先生ではない、勉強を教えてくれる専門の人に教わりたいと思うお子さんもいます。塾や家庭教師の先生とだとできる場合もあるので、そうしたことも検討してみてもいいかもしれません。さまざま書いてきましたが、大事なのは本人がどうしたいかです。こうしたいという気持ちがあれば、それに合わせてさまざま提案することはできると思います。ただ、何もしたくないというときはそれを尊重するのも1つです。午前中の途中から登校することの、本人にとっての良さはなんでしょうか。誰かと会える、給食が食べられる、休み時間遊べる、勉強ができる、放課後に遊ぶ約束ができる、家でゲームができる。いろいろあると思いますが、それと登校スタイルと、そして学習と。負荷がかかりすぎず、それなりにどれも得られるバランスを探っていただければと思います。そしてそのバランスはときどき変わってくると思います。一度決めたやり方にとらわれすぎず、本人の気持ちとコンディションに合わせて、適宜変更を加えながら進めていただければと思います。Upload By 発達障害のキホンQ.長期化した不登校。親はどこまで関わっていいもの?【質問】不登校が長期になってきた場合の家での過ごし方(中学生)どこまで親が関わればいいのか知りたいです【回答】中学生で、しかも長期にわたると生活リズムを一定に保つことも難しいことが多くなります。多くの子どもたちが学校で過ごす時間帯、明るい時間帯にたとえ家であっても心穏やかに過ごすことが(自覚の有無は人それぞれですが)つらく感じられたり、家族が寝静まった夜中だと過ごしやすい気がしたり。日中動かないがゆえに自然と眠くなることも少なく、寝ようと思ってもあまりすぐに寝つけなくなっていたり。ネット上などに友達がいる場合は、そうした仲間たちがネットに集まるのが夜間であることも多く、生活時間帯が後ろ倒しになりやすいです。ネットやスマホは○時までとルールを定めたり、あるいは家庭全体夜間はWi-fiを切ったりなどさまざま工夫される保護者の方もいらっしゃいます。そうしたルールや枠組みでうまくいく場合はそれでいいと思いますが、そこで喧嘩したり、ぎすぎすしたりといったこともよくある話ではあります。どこで折り合いをつけるかはケースバイケースだと感じます(単にそうしたものを取り上げるだけだと、お子さんにとって心のよりどころも失うことになる可能性もあるので、ゼロか100かというよりも、折り合いのつけ方なのだと感じます)。ただ、家族として同じ家で生活をしているので、お子さんの過ごし方が目に余ると保護者としてイライラしてくるのも自然なことだと思います。そういう意味でも、お子さんと家での過ごし方や学習の仕方、あるいは家庭以外での過ごし方(学校に部分登校できるか、適応指導教室やフリースクールに通えるか、相談機関に通えるか)を話し合い、大方の過ごし方について決めて、そこが維持されていればそれ以上は口は出さないという線を決めたいところです。実際のところでいえば、「高校に(は)行きたい」と考えているお子さんが多く、中学3年生の春夏ごろから高校の見学や説明会に出向くなど動き始めるお子さんは結構います。逆に言うと、そこまでは動きが見られない場合も多いです。動き出す時期のために、進路情報を保護者が集めておく(集めた情報を本人に知らせるかどうかは慎重にと思います。機が熟すのを待つほうがいい気がします)ことなどをしておきましょう。中学3年の秋以降は志望校に合わせた準備に取り組むこともよく見られます。どのような高校の種類があり、お子さんにはどんな学校が合っていそうかということは、担任の先生や進路の先生、地域のそうした情報に詳しい適応指導教室や教育支援センター、教育相談室などで聞いてみるのもいいと思います。情報は集めつつも、あくまでも本人が通いたいという意志を見せた学校に進学すること、そのために何校か見学すること。保護者はその手伝いをするということ。それを本人にも折々に伝えていただければと思います。Upload By 発達障害のキホン発達障害のある子どもの不登校。特性はおおまかな指針であり、大切なのは子どもの状態に合わせた対応発達障害がある子どもが不登校になったとき、その子どもの特性に焦点をあてて解決の糸口を探ることは多くあると思います。しかし、発達障害はその子どもの一部にしかすぎず、特性だけに焦点をあてても状況がよくならないことも多くあります。特性のふまえ方を大まかな指針として、それぞれのお子さんの特性、性格、環境、こころの状態などを見ながら対応しましょう。そして何より、子どもも保護者も学校の先生も途中で疲れ切ってしまわないように持続可能なペースでサポートしていくことが大切です。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年03月26日不登校は子どものSOS。子どもの「こころ」の状態は?家で過ごす子どもへの対応、学校との連携はどうすればいい?2021年度の文部科学省の調査で、不登校の小中学生は約24.5万人いることが分かりました。不登校の児童生徒数は年々増加傾向にあり、ここ数年はコロナ禍などによる生活環境の変化なども背景と考えられています。令和3年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について |文部科学省LITALICO発達ナビでは2023年1月に「発達障害のある子の不登校サポートセミナー」を開催しました。臨床心理士・公認心理師の初川久美子先生の特別講演では、子どもが不登校になったときの保護者の対応や、学校との連携の考え方についてお話いただきました。このコラムでは、講演から一部を抜粋して紹介します。また、当日答えきれなかった質問についてもご回答いただきました。子どもは学校が行った方がいい場所だと分かっていることがほとんどです。それでも子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、それは子どもからの「SOS」であると思ってください。子どもが不登校になったとき、周りの大人はその「きっかけ」や「原因」は何だろうと探ろうとすると思います。しかし、きっかけは思い当たることがある場合もありますが、不登校の原因は、子ども自身も「うまく言葉にできない」「実は1つではない」ということがとても多くあります。子どもたちは、学校でのさまざまな「楽しいこと」「嫌なこと・つらいこと」を持ち合わせています。「学校に行きたくない」と言い出すときは「楽しいこと」と「嫌なこと・つらいこと」を天秤にかけたときに、「嫌なこと・つらいこと」の方に大きく傾いてしまっている状態と考えると分かりやすいかもしれません。そして、その「嫌なこと・つらいこと」は1つとは限らず、「嫌なこと・つらいこと」を取り除いていくことだけでは解決しない状態なのです。Upload By 発達障害のキホンその中でも発達障害のある子どもの場合、「学校」という枠組みや「標準」とよばれるようなものにフィットしづらい傾向があります。能力として「できる/できない」以前に、学校生活を送るだけで消耗しやすい状態になりやすく、自分自身のコンディションによって思うような行動ができずに困りごとを抱えてしまうことも多いと考えられます。参考:『学校の中の発達障害「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち』SBクリエイティブ/本田秀夫(著)子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、それは子ども自身これまで我慢したり、解決しようとしたり、さんざん悩みに悩んだ結果のうえで、それでもどうにもならなかったから出している「SOS」です。あらゆるエネルギーを使い果たしているような状態ですので「学校に行きたくない」と休みはじめたとき、まずは「休養」が大切になります。具体的には、家でのんびり過ごす、好きなことができるならやる、などしながら休養できるとよいでしょう。この時点では、学校に行くことや勉強のことを考える段階ではなく、まずは回復するために休むことが必要です。休養しているうちに「ひま」「つまんない」などの言葉が出てくるようになれば、回復してきた1つのサインと考えるとよいでしょう。その際に大切にしたいのは「子どものエネルギーチャージの方法」です。大人にとっての休養というのは「ベッドで寝ている」などを想像するかもしれません。たしかに身体を休めるためには大切ですが、心が疲れ切ってしまっている子どもの休養のためには「遊ぶ」ということが必要になることもあります。「休んでいるのに家でゲームばかりしている」「動画ばかり観ている」「1日中ブロックで遊んでいる」…など学校に行かずに家で遊んでいるだけのように見えるお子さんの様子を不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、休養のためにそれは必要なことかもしれません。そこで注意したいのが「楽しそうにやっているか」ということ。「休養」の段階で楽しくやれているならいいと思います。しかし、ゲームや動画視聴をしているのは、学校を休んでいることの罪悪感を覚えないようにするため、余計なことを考えないようにするために漫然とやっているような状態の場合ではないか、少し気にしてみておくとよいでしょう。そして、もう1つ大切なのは「家の居心地を悪くしない」ということです。お子さんが少し元気になってきたように見えると「学校は行かないの?」「勉強はどうするの?」など保護者の方は心配になるかもしれません。しかし、お子さんは「SOS」を出さなければいられなかったほどつらい状態です。家の中では安心して過ごせるように、小言は控え、まずは心の休養を優先しましょう。学校とは、まずは保護者が情報共有をできるとよいでしょう。学校はお子さんのことを心配し、良かれと思って学校へ誘ってくれたり、さまざま手立てを提案したりしてくださると思います。ただ、それをそのままお子さん本人に伝えると場合によっては負担に感じる場合もあります。そこで、連携を取る際に共有しておきたいことは子どもの状態です。保護者の目から見て、お子さんがどんな状況・様子なのかを学校と折々に共有できるといいでしょう。例えば、心の休養ができて「ちょっと学校行ってみようかな」と思い始めている、「休むと罪悪感」があると思っている、などであれば学校と本人とがつながることを先生と一緒に模索することを検討してみるとよいと思います。その段階でまず大人が知っておきたいのは学校とのつながりは「教室に行くこと」だけではないということです。例えば、配布物、学習プリントなどをポストに入れておいてもらうなど、実際に会わなくてもそれは学校とのつながりの1つと考えましょう。また放課後に先生に会う、タブレットを使って授業に参加する、家庭で行った学習を担任などにみてもらったり質問したりする、行事や社会科見学などに合わせて参加するなど、学校とのつながりは1つではなく、グラデーションがあるのです。ただ、先生方もお忙しいので何をどこまでできるかはぜひご相談していただければと思います。■学校との関わりで大切にしたいこと授業には参加できないけれど、先生には放課後会ってみる、配布物だけもらいに行ける。そうしたことをやってみたときに大切にしたいのは、毎回「ハッピーエンドで終わる」ことです。子どもが疲れ切ってもう行きたくないと思うような状態にならないように、十分に余力を残してつながるということが重要です。「もうちょっとできるな」と本人が思うようなところで終える。それがポイントです。また、「先生にちょっと会いに行こう」と約束していたのに、調子がよさそうだからと予定外に授業に出席させたりすると、子どもからすると「無理やり授業に出席させられた」と感じてしまうかもしれません。結果としてであっても、子どもに嘘をついたり、騙すようなことになると子どもを傷つけてしまうため、絶対にしてはいけません。また、担任と子どもが話す場合は、(初期の段階では特に)話題については担任と保護者で事前によく話し合っておきましょう。特に「学習」についての話をするかどうかは、子どもにとってプレッシャーになる可能性もあるため、担任と保護者の間で子どもの心の状態について認識を共有連携することは大切です。ハッピーエンドで終わるために、「メンタルが消耗しない」関わりをすることが大切です。それはお子さん本人だけのことではありません。関わる保護者や先生が無理をしないことが大事です。関わりは一過性のものではなく、細々とでも長く続く方法を検討したいところ。子ども、保護者、先生のみんなが無理をしないやり方で持続可能な関わり方を模索していきましょう。ここからは、子どもが不登校になったとき保護者はどうしたらよいのか、学校との連携についてなど寄せられた質問に初川先生に具体例を交えてご回答いただきます。Q.子どもが不登校になった場合、学校とはどのように連携したらいい?■学校との面談で当座の方針を確認まずは、担任の先生と、お子さんの状態について面談などを設定してもらってお話できるといいですね。学校の先生は良かれと思って授業や行事に誘ってくださったり、頻繁にお電話くださったりすることもあります。お子さんの状態によっては、そうした働きかけが負担に感じてしまうような段階もあります。また、保護者の方の事情や心持ちによっても、学校との程よい距離感は変わってきます(お仕事されていると対応できる時間が限られたり、あるいは、保護者の方がお子さんの状況をどう考えているか・どうなってほしいかによっても学校との話の方向は変わるかもしれません)。お子さんが直接学校に出向く、担任の先生と話すかどうかはさておき、お子さんの状態やお子さんの今の思いと保護者としての思いなどを学校に伝え、今後どのようにお子さんの不登校という状態に学校・家庭が対応するか、そのためにどのように連絡を取り合うかといった当座の方針を検討できるとよいと思います。お子さんの状態や思いは時間の経過によって変化しますし、保護者の方の気持ちも変化していくものです。永続的な方針というよりも、まずどのようにしてみるかの当座の方針を確認できるとよいでしょう。■第三者からの提案をもらう担任の先生もお忙しいですし、保護者の方も時間的にも気持ち的にも落ち着いて話しづらい面もあるかもしれません。そうした場合は、例えばスクールカウンセラーや自治体の教育支援センターなどの教育相談室で心理などの専門家に相談してみるのもよいでしょう。保護者の方ご自身の気持ちや、お子さんの気持ちをどう受け止めるかといったことを整理して聞いてもらい、学校とのよい連絡・協働のあり方について提案がもらえるのではと思います。Upload 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発達障害のキホンQ.不登校の子どもが毎日ダラダラしているように見える。規則正しい生活を求めてはいけないの?学校へ行けないなら、みんなと同じように、学校へ行く時間に起きて、時間割にそってお勉強、お給食の時間にお昼…の様な生活を送ってほしいのですが、これを望んではいけないんでしょうか?遅くまで携帯をいじり、遅く起きて、お菓子を食べて、一日中ダラダラして過ごす子どもをみているとイライラしてしまいます■日中活動することが苦しい場合もあるお気持ちお察しします。だらだらして、遊んでいるだけのように見え、たださぼるために休んでいるのではないか。学校を休むのは百歩譲って許しても、学習に取り組み、規律ある生活を家で送ってほしい。そう願うのは自然なことだと思います。しかしながら、私が不登校のお子さんたちと話す中で聞くのは次のようなことです。何も予定がないのに朝起きるのはつらい。明るい中で何かちゃんとしたことに取り組めればいいけれどその意欲がわかない。みんなが学校で勉強したり友達と遊んだりしているのは分かる、でもなぜか自分にはそうしたことがつらい。勉強を一人でやろうとしてもなかなか集中できないし、教科書を読んでも全然分からない。スマホやネット、ゲームがそばにあれば手を伸ばしたくなる、だって時間があっという間に過ぎるから。夜、みんなが寝静まると心が落ち着く。こんな自分でもいていいんだと思うのは夜だけ。寝る時間が来たからといって寝ようと思っても、昼間活動的なこともしていないし、全然眠くならない。眠くなるのを待って時間をつぶしていたら朝方になってしまった。だから朝は起きづらい…。実際、自分にとって意欲的に取り組める予定があれば朝しっかり起きる子はいます。また、一人で学習をするのはとても難しいことで、あれは学校という装置があってこそ成立している面もあると感じます(今はオンライン教育や通信教育などさまざまな方法で多少一人でも取り組みやすいですが、学校ほどの教科数を一人で毎日こなすのは至難の業だと思います。誰かに教わらずに学習内容を理解することもなかなかの困難です)。■保護者が相談できる場や人を見つけるただ、だからといって、お子さんに対して何も働きかけないのは保護者の方の不安が増すだけでしょうし、不安とイライラを抑えて接するにも限界があり、いずれ爆発してしまうでしょう。そういう意味で、私はまずは保護者の方はそうしたイライラや不安を話す場を確保していただきたいと思います。子どもが思うように動いてくれないイライラ、将来どうなるのかという不安。そうした気持ちを話せる場・人を見つけてほしいのです。もちろんお子さんも一緒に相談機関につながれると何よりですが、お子さんが相談機関に出向くことはなかなかハードルが高いこともあります。そうした場合はまずは保護者の方だけでも相談に行っていただきたいと思います。相談に行き、少し軽やかな気持ちで帰宅できたなら、その変化はきっとお子さんにも伝わります。保護者のイライラが少し落ち着いたら、お子さんも過ごしやすくなるはずで、そうしたことに気づいてきたら、自分も相談に行ってみようかなと思うかもしれません。保護者の方が行ったこともない機関に、行ってみようと言われても乗りづらいお子さんも、「その相談室にはこんな先生たちがいてね」「子どもは話すだけでもいいし、オセロとかやりながら話したりもするらしいよ」「趣味の話にも付き合ってくれるって。あなたの好きなアニメ、知ってる先生っているかな?」など誘い方にバリエーションも出るはずです。保護者の方ご自身をまず支えるためにはどうしたらいいか、それがひいてはお子さんを支えることにつながります。私は保護者の方ご自身を支える方法の1つとして、「相談する」をおすすめします。Upload 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発達障害のキホンQ.不登校が長期間にわたっている。保護者側もサポートに疲弊、このまま学校に行かなくていいのか、ひきこもりになるのではと将来が不安です子どもが不登校になり始めは積極的にサポートしようと頑張っていましたが、疲れてきてしまいました。これから先、どうしていったらいいのか不安でしかたありませんお子さんがのびのびと過ごせるように、あるいは、学習で遅れてしまわないように、よき体験活動ができるように…とさまざまご尽力されてこられたのかなと想像します。すべての働きかけに、お子さんがうまく乗ってくれるとも限らず、家庭だとどうしても枠組みをつくりにくいので行き詰ってしまう、親子関係がぎすぎすしてしまうことはよくあります。不登校という状態はおそらく想像していたよりも長期にわたると感じる方も多くいらっしゃり、そういう意味で頑張りすぎることなく「持続可能性のあること」を細々と続けていくことが案外とても大事なことにはなります。将来のことを考えると不安になられるのは自然なことです。このままずっと家にひきこもってしまったらどうしよう…例えばそんな不安がおありになるかなと思います。そうした不安をお子さんにぶつけてしまっても何もいいことはありません。お子さんも、学校に行ったほうがいいと分かっていることも多く、しかし行けなくて苦しいのかもしれません。そこに、家族が自分のせいで不安でいっぱいになっているというのが重なるとますます苦しくなってしまうこともあります。そういう意味で、私は大人の不安は大人の間で抱えてゆくことが大切だと思います。大人の間で不安を抱えることには、大きく2つの軸があると考えています。■保護者が感じる不安を聞いてくれる人を見つけるお子さんの不登校で不安になるのは自然なことで、その不安について、まず聞いてくれる人を探す。パートナー(配偶者など)でも、昔からの親友でも、基本的にはどなたでもいいと思います。話しやすくて、よく聞いてくれる人。スクールカウンセラーや自治体の心理などの専門家ももちろんおすすめです。不安を聞いてもらうだけでも、その不安が完全にはなくならずとも、心の空き容量が少し増えることがあります。心の空き容量が増えると、また新たな気持ちでお子さんに向き合えるかもしれません。場合によっては、その聞いてくださった方が保護者の方の対応やお子さんの過ごし方について助言を下さることもあると思います。それが保護者の方やお子さんにとって無理なくやれそうなら、あるいは、助言自体が「しっくりくる」なら試してみてもいいかもしれません。私が上で書いた「持続可能性のあること」について、何らかヒントを下さることもあると思います。そうして「誰かと」不安を抱えるという軸が1つあります。■将来についての情報を集めるもう1つの不安を抱える軸は、「今や将来についての情報を集める」というものです。家にいるだけで精一杯のお子さんもいますが、もう少し元気があると、家にいながらにして誰かとつながりたい(オンラインなど)、あるいは、興味関心のあるイベントなどへ行ってみたいという気持ちが湧く場合もあります。また、同世代の友達がほしいと思うお子さんもいます。同じ「不登校」仲間がいると心強いと感じるお子さんもいます。そうした単発・継続のイベントや公的・民間の居場所についての情報を集めておく。将来的な面でいうと、義務教育を終えた後どうするかというのが1つ大きなターニングポイントにはなります。今の高校にはさまざまなタイプの学校があり、不登校の生徒を積極的に受け入れる高校もあります。入試も学科試験を課す学校から作文・面接などで入れる学校などさまざまです。そうした情報をまず集めておく。そうすると、思っていたよりも選択肢も可能性もたくさんあることにまず気づかれるのではと思います。ただ、お子さんにその情報をいつ知らせるかは慎重にと思います。機が熟すまで知らせない方がよいことが多いです。どれだけ素敵な情報でも、お子さん自身の心がいっぱいいっぱいのときや、全く興味のないときに聞くと、負担やプレッシャーにしかなりません。まずは、保護者の方ご自身の不安の対処として情報収集をしてみてください。■保護者自身が自分をケアする時間を持つ最後に、お子さんの不登校に懸命に向き合ってこられたからこそ、疲れてしまいますし、そうして疲れてくると不安も増してくると思います。人は、何であれ何かに一生懸命になると視野が狭くなってしまいます(心理的視野狭窄と言います)。視野が広がれば大らかに捉えられたり、柔軟な対応が可能になったりすることも、視野が狭くなってしまったがゆえにそうしたことには目が向かず、ネガティブなことばかり目についてしまうことがあります。上記2つの軸を走らせると共におすすめしたいのは、保護者の方がご自身のための時間を取ることです。セルフケアの時間。日々お忙しいことと思いますので、長く取る・頻回に取ることは実際には難しいかもしれません。しかし、買い物帰りにちょっと遠回りして帰ってみよう、30分だけカフェでコーヒー飲んでみよう、夜、好きな映画を見てから寝てみよう、こっそり高いチョコレートを食べちゃおう。ちょっとしたことでいいので、ご自身のための時間を取ってみてください。保護者の方が元気だと家庭の雰囲気も明るくなります。そのために…というと打算的な感じがしてあまり好きではありませんが、しかし事実として“保護者の方が元気だと~”はあるとは思います。ご自身のための時間を取る。「不登校の子の親」という役割や鎧をいったん脇に置いて、ふっと力を抜く。もしかしたら頭の中ではお子さんのことが離れないかもしれませんが、それでも今は自分のための時間と思ってみる。ぜひやってみていただければと思います。Upload By 発達障害のキホン不登校サポートで大切にしたい「子どものこころを知ること」「保護者も頑張りすぎないこと」子どもが不登校になったとき、周りの大人はなんとかして問題を解決したいと思うかもしれません。しかし子どもが「行きたくない」と言い出したときは、子ども自身がさんざん悩みに悩んだ結果のうえで、それでもどうにもならなかったから出している「SOS」であり、問題を解決するよりも先に、まず休養をとることが最優先と考えましょう。そのうえで、お子さんが安心して過ごせるように、学習で遅れてしまわないように、よき体験活動ができるように、あるいは学校との連携などさまざまなサポートをしているうちに保護者の方が疲れてきてしまうということも多く耳にします。不登校サポートで大切なことは「保護者も頑張りすぎないこと」です。大人自身が不安な気持ちを信頼できる人に話したり、今や将来への情報を集めてみる(想像より選択肢は多く、不安が少し解消されるかもしれません)、そして保護者が自分自身を休める時間をつくってみてください。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年03月19日娘の不登校を相談すると夫はわが家の長女は小学5年生です。小4のときに受けた知能検査でASDの可能性があると言われ、現在は不登校を選んでいます。ほかに、1年生で場面緘黙(選択性緘黙)がある次女と、登園渋りのある年中の長男、わたしと夫の5人家族です。夫はいつもは優しくて真面目な性格ですが、ときどき高圧的なことがありました。仕事であまり家にいないので娘と過ごす時間が少なく、さらに娘と遊ぶのが苦手でいつも距離のある接し方をしていました。それでも夫にとっては「かわいい娘」だったと思いますが、その愛情は娘にはまったく伝わっていなかったようです。小4の6月、娘が教室へ登校できなくなったとき。夫は「母親が甘すぎるから行かないのではないか?何とかして学校へ行かせるように」と言いました。私は「学校へ行かないならゲーム・スマホ禁止」と伝えて何とか行かせようとしましたが、どんどん娘は表情がなくなり、「自分の対応が間違っているのでは?」と感じるようになりました。スクールカウンセラーの先生に相談して7月から保健室登校を開始しましたが、夫はまだ、私の対応が甘いせいで不登校になっていると考えていたと思います。Upload By ユーザー体験談夏休みに帰省し家族に相談すると夏休みに入り気分転換をしてゆっくり過ごそうと、車で4時間ほどのところにある私の実家へ子どもたちと私だけで帰省をしました。振り返れば、私が付き添わなければ登園できない場面緘黙(選択性緘黙)のある次女の対応で精一杯の3年間でした。それに加えて、長男も不登園になり始め、長女も不登校に…。コロナ禍で実家を頼ることができず、肉体的にも精神的にも、私一人ではどうしようもない状況に追い詰められていることを両親や妹に相談しました。話を聞いた家族全員、実家に帰ってくることをすすめてくれました。私も、実家で両親の助けを借りないとどうしようもない状況だと思いました。「別居を考えている」と夫に告げて実家から夫に連絡し「子どものことを考えると実家へ帰りたい。別居を考えている」とだけ伝えました。ただ、子どもたちに転校・転園について話をしたわけでもなく、夏休み明けには自宅へ戻りました。Upload By ユーザー体験談そして夏休み明け、長女は保健室登校もできなくなりました。ちょうどこのころ、ママ友から「同学年に親が無理をして登校させている家庭があるけれど、子どもも精神的に無理をしている様子がこちらにも分かり、見ていてつらい」という話を聞きました。夏休み中、不登校について私も勉強し、不登校の子どもは自己肯定感が低くなってしまうことが多く、それにより学校へ行けなくなり、学校へ行けない自分をダメだと思ってしまう場合がある、ということを学びました。そして何よりも本人が一番苦しんでいるということを、ママ友の話を聞いて私は本当に理解したのだと思います。私はたまらず夫に聞いた話を伝えると、「そこまでつらいなら、登校しなくてもいい」と、ようやく言ってくれました。その後しばらくして、「まだ別居を考えているか」と夫に聞かれました。「正直、私一人の手には負えないから実家へ帰ったほうが楽だと思う」と答えると、「家族一緒に暮らしたいから、申し訳ないけど別居はしたくない。私も悪かった。協力できることはするから、何とかこちらで暮らしてほしい」と言ってくれました。Upload By ユーザー体験談夫の変化とその後夫はそれまで、子どもを褒めることはほとんどありませんでした。できて当たり前、できなかったら「何でできないの?」と責めることが多かったと思います。私も夫よりは褒めていましたが、周りの子どもと同じようにできないことを叱ってしまいがちだったと思います。でも、発達障害や不登校の子どもの子育てを学ぶうちに、これではまったくダメだと分かったのです。子どもたちを褒めることを心がけるようになった私を見て、夫も同じように変わってくれました。長女との関係はそれほど変化はありませんが、それまで4年間、まったく会話のなかった長男(ASD傾向があり、夫の話しかけはずっと無視でした)と会話できるようになりました。私も夫が高圧的な態度のころは別居しか考えられませんでしたが、その後は長女をフリースクールへ通わせたり、近くの小学校へ転校させたりして、別居せずに家族で過ごす方法を考えられるようになりました。また夫と言い争いをすることがなくなり、気持ちも軽くなりました。まだ娘の不登校は続いてますが「生きている価値がない」と感じることはなくなったようです。ようやく家が安心して過ごせる場所になったのかなと思います。再び登校することだけが目標ではありません。本人のやりたいことが見つかり、それが実現できるように見守り、サポートしていきたいと思います。最終的には自分に自信を持って働いてほしいですが、同学年の子どもと同じタイミングである必要はないと思っています。これからも焦らず見守っていきたいです。Upload By ユーザー体験談イラスト/keikoエピソード参考/かい(監修:初川先生より)お子さんが登園・登校渋りになると、お子さんにとって園や学校という場がどんな場であるか、また、家庭の中でお子さんがのびやかに過ごせているかということについて、振り返ってみるきっかけとして作用しますね。お子さんにとって、園や学校で苦しいのはどんなことか、そうしたことに先生方の対応や配慮は得られそうか。そして、今回のエピソードだと、家庭内の不和やすでにある難しさをどうしていくかということを考えていくことになります。今回は、ご実家の応援もあって、特に筆者の方にとって安心して過ごせるご実家に夏休みだけ帰られたこと。よかったですね。どのような環境、お父さん(夫)との距離がどのような形だとのびやかに過ごせるかの実験ができました。「別居したい」という申し出はお父さん(夫)にとってはきっと思いもよらない話だったのでしょう。しかしそのきっかけでご自身の対応や任せてばかりの子育てを反省的に振り返られ、新たなパートナーシップへと改変しようとされたのですね。家族のパワーバランスは、「現状」のまま維持されやすく、そこを変化させるにはなかなかの工夫とエネルギーが必要なことが多いです。対話によってそうした面がうまく調整されることが理想ではありますが、今回は「別居」というインパクトある話によって調整が進んだということなのでしょう。
2022年12月22日■前回のあらすじ人間関係に苦戦していたワル美がかけていた「モモちゃんだけ友達保険」。学校までの20分間、無言でワル美と一緒に通っていたモモは、ワル美との関係をあらためて見つめ直します。■朝から重くて苦しい空気■私は別に大丈夫…って!結局、今までずっと上下関係のある友達付き合いしかしていないワル美は「友達」というものの本来の居心地の良さを知らないのでしょう。だから、こんな状態でもしがみつく。なんでこっちにも気持ちがあるって知らんのでしょうか…。次回に続く「伝説のいじめっ子が泣いて謝った話」(全34話)は17時更新!
2022年12月18日ぽこちゃんです&どんちゃんです
子育てはフリースタイル
両手に男児