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生まれ順で何が見える?親子でもっとハッピーになる!生まれ順別子育て法

あんふぁん
子どもの性格は生まれ順だけで決まるものではありません。
ただ「お兄ちゃんの気持ちが分かりにくい」「妹の方がちょっとズルい性格に思える」などのお悩みを解決するヒントのひとつが、生まれ順の違いにあるかもしれません。
わが子に当てはまるかどうか、楽しむ気持ちで気軽に読んでくださいね。

まじめな慎重派「長子」


■特徴
まじめな頑張り屋さん。ずるいことや卑怯なことが思い浮かばない、真っすぐな性格。常に下の子に追われている意識があるため、慎重派で失敗を怖がる。プライドがあるのでいばりんぼうに見えることも。

「すごいね」ではなく「楽しいね」「うれしいね」を大切に
「弟や妹よりもえらくなきゃ」「すごい自分でいなきゃ」というプレッシャーを常に抱えている長子。
「◯◯すべき」を優先して行動するので、大人になってから「◯◯したい」が分からない人もいるようです。「◯◯してうれしいね」と声をかけ、自分の気持ちを大事にしようというメッセージを伝えてください。

生まれ順で何が見える?親子でもっとハッピーになる!生まれ順別子育て法

平等の国に住む合理主義者「中間子」


■特徴
幼いころから手際が良く、手がかからない。自分が損をしてでも平等を重んじる。上の子や下の子に対して常に「ずるい」という思いがあるため、皮肉屋な一面も。

すねてしまったときは子どもの意見をとことん聞いて
長子や末っ子に比べて、目をかけてもらうことが少ないと感じている中間子。いつもは我慢していますが、限界に達するとすねてしまったり、聞き分けがなくなることも。まずはママと二人きりの時間をつくり、「どうしたの?」「◯◯が嫌だったのかな」と、話をとことん聞きましょう。
ママに受け入れてもらえることが分かれば、次第に落ち着いてくるはずです。

サバイバル精神溢れる戦略家「二人きょうだいの下の子」


■特徴
アイデアマン。人付き合いがうまく、目上の人にかわいがられる。真っすぐな性格の長子と競い合う中で、自然と戦略的になるので、ずるく見えがち。

上の子と比べずその子の個性を認めて褒めて
「上の子と比較されている」という意識を持っており、特に同性のきょうだいの場合はその傾向が強くなります。褒めるときも叱るときも、上のきょうだいを引き合いに出さないように。子どもの方から「お姉ちゃんと私、どっちが好き?」と聞いてきたら、「お姉ちゃんは優しくて好き。あなたはかわいくて好き」と個性を褒めましょう。

争い事を嫌い平和を愛す「末っ子」


■特徴
争い事や、怒っている人を見るのが苦手で、家族の平和を守ろうとする。甘え上手なタイプと、負けず嫌いなタイプに分かれるが、どちらもいつの間にか人にやってもらっている状況になりがち。

「きっとできるよ!」でノリの良さを引き出して
ここぞというところには強いこだわりを見せる一方、日常のどうでもいいことは人に頼る末っ子。ただ、心配性の長子や一人っ子と違い、ノリが良いという長所もあります。「自分でやりなさい!」ではなく、「やってごらん、きっとできるよ!」と後押しを。また、できないことを先回りするのではなく、「ママと一緒にやってみようか?」と声を掛けることも大切です。

生まれ順で何が見える?親子でもっとハッピーになる!生まれ順別子育て法

心優しいマイペース「一人っ子」


■特徴
自分の世界を持っていて、発想もユニーク。一方、マイペースの度が過ぎて要領が悪い面も。
特に幼いうちは、周りに対して気が回らなく見える。

「おかげで助かったよ」で気配りの大切さを実感させて
自分がどんなことをすると相手が助かるのかを伝えましょう。お手伝いの後には必ず、「おかげで助かったよ」の一言を。また、親の生まれ順の影響を一番強く受けるのが一人っ子の特徴。ママが長子だと末っ子らしい性格に、ママが末っ子だと長子らしい性格になるので、それぞれのタイプのアドバイスも参考に。

ママの生まれ順×子どもの生まれ順・個性によって相手の見え方はどう変わる?


「相性が良くないといけない」のではなく、個性の違いを知ることが、お互いハッピーに過ごせる第一歩。「子ども」の欄を自分の両親や、パパに置き換えても使えますよ。

ママに関心を持ってもらうための戦略が個性として現れます
生まれ順によって個性が出るのは、ママに関心を持ってもらうための作戦が変わるから。
同じ生まれ順でも、きょうだいの性別や年齢差によって微妙な違いが出るのはそのためです。成長と共に、友達の中での立ち位置などもその子の性格に影響していきますが、ママが世界そのものである幼児期は、生まれ順による違いが最も強く現れる時期なのです。

どの子も自分の色を持ち鮮やかに生きています
例えばあなたが赤のサングラスを掛けていたら、緑色はくすんで見えるでしょう。緑のサングラスを掛けていればその逆で、赤い色がくすんで見えます。
下の表で紹介している「相手の見え方」とは、この例えのようなもの。人は自分と似た戦略を持って生きる相手のことは安心して見ていられますが、自分と違う生き方をする相手は欠点が目立ち、心配になります。でも、子どもたちはそれぞれに鮮やかな色を持って生きているのです。だから、ママと違う生き方をする子どものことを心配する必要はありません。
ましてや自分の望む通りの生き方に合わせるのは論外です。
「この子の考えを理解できない」というときは、その子と同じ生まれ順の家族や友人に相談してみてください。「きっとこう思っているんだよ」と、その子を理解するヒントがもらえるはずですよ。

子どもが「長子」


● ママが「長子」
互いに主張が強いため、ママが「教えてあげよう」という姿勢だとぶつかり合うことも多い。しかし根本的なところでは分かり合える
● ママが「中間子」
「年齢によって差をつけてもらえるのが当然」と感じる長子にとっては、常に「同じ」を重んじる中間子ママに違和感を持っているかも
● ママが「二人きょうだいの下の子」
ママからすると、慎重派なあまり、要領が悪く見える。生きづらそうだと感じ、何かとわが子のことを心配しがち
● ママが「末っ子」
しっかり者のわが子を頼もしく思う反面、長子が下の子にきつく接したときは、「いばりんぼうで優しくない子だ」と思うことも
● ママが「一人っ子」
上の子っぽい性格のママにとっては、ぶつかり合うことも。下の子っぽい性格のママにとっては、子どもが頼れる存在に

子どもが「中間子」


● ママが「長子」
何事も真っすぐな長子ママにとっては、物事を斜めから見る中間子の考えが分かりにくいが、しっかり者なので心配しなくて大丈夫
● ママが「中間子」
何かと意見が合い、しっくりくる。年齢によって差をつけたりせず、文字通り平等に接するママのやり方に、子どもも納得がいく
● ママが「二人きょうだいの下の子」
何でも自分でやってしまう中間子に対し、さみしいと感じる面もあるが、たいていは頼もしい存在だと思える
● ママが「末っ子」
特に思春期は、わが子の考えが分かりにくいと感じる面も。
家族やママ友など、周りの中間子に相談してみて
● ママが「一人っ子」
中間子は小さいころから自立心が強く、手際が良く、手がかからないので「この子は大丈夫」と安心できる

子どもが「二人きょうだいの下の子」


● ママが「長子」
わが子に「うまくしてやられた」と思うことが多い。長子と比べると戦略家でずるく見えるが、子どものアイデアを面白がろう
● ママが「中間子」
子どもが「中間子」と「末っ子」の間くらいの相性。しっくりくる面もあればずるく思える面もあるが、大目に見られる
● ママが「二人きょうだいの下の子」
長子に対してとは真逆に、幼いうちから「この子は、将来も上手に世の中を渡っていける」と安心できる
● ママが「末っ子」
もともと人に頼りがちな末っ子ママから見ると、自信があり、わが道を突き進んで行く子どもは頼もしく思える
● ママが「一人っ子」
上の子っぽいママは「長子ママと二人きょうだいの下の子」を、下の子っぽいママは「末っ子ママと二人きょうだいの下の子」を参考に

子どもが「末っ子」


● ママが「長子」
ママが子どもに使われがち。何かやってほしそうなときは、先回りして手を出すのではなく「お口でお願いして」と声掛けを
● ママが「中間子」
中間子ママにとって、一番ずるく思えるのが末っ子。「自分でやりなさい!」と叱るのではなく、「ママと一緒にやろうよ」と誘って
● ママが「二人きょうだいの下の子」
突っ込みグセがあるのが、二人きょうだいの下で育ったママ。特に末っ子はかわいい反面、からかいたくなるので、やり過ぎに注意
● ママが「末っ子」
家族の平和を守ろうとする末っ子同士。どちらも争い事や怒りの感情を嫌うので相性は良いが、相手の戦略が見えてしまう一面も
● ママが「一人っ子」
一人っ子ママも、自ら争いの火種はまかないので、争い事や怒りの感情を嫌う末っ子の気持ちがよく分かる

子どもが「一人っ子」


● ママが「長子」
よく気がつく長子ママから見ると、まるで気が利かなく思える。お手伝いなどを通じて、「今の行動が助かったよ」と伝えて
● ママが「中間子」
ママの影響を受け、一人っ子であっても中間子らしい性格になるため、お互いにしっくりくる相性となる
● ママが「二人きょうだいの下の子」
サバイバル精神溢れるママからすると、マイペースな一人っ子は頼りなく、また怖がりに思いがちだが、子どものペースを信頼して
● ママが「末っ子」
上のきょうだいに気を使いながら生きてきた末っ子ママにとって、一人っ子の言動は率直過ぎて思いやりが足りないと感じることも
● ママが「一人っ子」
「一人っ子はわがまま」など、よくないイメージを聞かされて育ったママは、自分と似ないか心配しがち。一人っ子の良い面を見つめて

生まれ順で何が見える?親子でもっとハッピーになる!生まれ順別子育て法

お話を聞いたのは:中垣俊子さん
なかがき・としこ/認定心理士。女性のためのカウンセラー「コルネット」主催。民間学童保育「アドラーこども学校」校長。著書に、生まれ順別の言葉掛けを紹介した「子どもとの信頼関係をきずく言葉かけトレーニング」(学事出版)、「子どもが伸びるいいわがまま心を荒らすわるいわがまま」(PHP研究所)など。

illustrationSHIBATA Keiko

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