子育て情報『全般性不安障害とは?不安が制御できない症状と年齢ごとの特徴、本人・周囲の対処法は?』

2017年5月29日 12:00

全般性不安障害とは?不安が制御できない症状と年齢ごとの特徴、本人・周囲の対処法は?

性格からくる要因として、我慢強い性格、ネガティヴ思考、リスクをとらない性格などが挙げられます。

我慢強い性格が全般性不安障害の原因になってしまうのは、我慢という行動は、他人に嫌われるのが怖いなどといった不安や心配する感情が伴っているからです。また、ネガティヴ思考が原因になってしまうのは、常にネガティヴな気持ちに伴って不安や心配の感情がおこっている場合が多いからです。そして、リスクを取らない性格が原因になってしまうのは、常にリスクに伴う不安や心配が念頭にあり、行動することによって危険にあう可能性をネガティヴに捉えてしまう傾向があるからです。

環境的要因として、子どもの頃の逆境や親の過保護を受けた経験が当てはまります。しかし、これらは完全に証明されたわけではなく、必ずしも十分な要因ではありません。

生物学的要因として、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが関与している場合があるという説があります。セロトニンの分泌量を調節するセロトニントランスポーター(日本では不安遺伝子と呼ばれている)が作用し、これらは遺伝性が認められています。


そのため全般性不安障害は遺伝的要因により発症する場合もあると考えられているのです。

しかし、全般性不安障害の原因のすべてについては、まだはっきりとはわかっていない部分も多いため、更なる研究が必要な段階です。http://ci.nii.ac.jp/els/contents110006977951.pdf?id=ART0008887351
参考:非定型 抗精神病薬の効果と脳内レセプター遺伝子に関する神経薬理学的研究


全般性不安障害と併存しやすい症状

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10120000506

全般性不安障害と併存しやすい症状として、不安分離障害、広場恐怖症、パニック障害などの他の不安症や、単極性抑うつ障害(うつ病)が挙げられます。

これらが併存症と診断されていない場合であっても、過去~現在にかけて、診断基準を満たしている場合が多く見られます。

また、感じている不安や心配を打ち消すためにアルコールを継続して摂取し、アルコール依存症になってしまうケースも多いと言われています。



全般性不安障害の診断基準

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11021003115

2014年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版)

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