子育て情報『回避性パーソナリティ障害とは?「傷つかないよう避けてしまう」症状や治療法、克服するための方法を解説』

2016年9月5日 11:00

回避性パーソナリティ障害とは?「傷つかないよう避けてしまう」症状や治療法、克服するための方法を解説

自分は社会的に不適格だなどの劣等感
(3)対人場面で批判・拒否されることの不安
(4)好かれている相手でないとかかわれないこと
(5)安全を追求するためライフスタイルが制限されていることや批判や拒否を恐れるため対人的接触を回避すること

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参考書籍:『ICD-10精神科診断ガイドブック』中山書店/刊

DSM-5による診断基準では、以下から4項目以上が認められれば回避性パーソナリティ障害が診断されます。

(1)批判、非難、または拒絶に対する恐怖のために、重要な対人接触のある職業的活動を避ける
(2)好かれていると確信できなければ、人と関係を持ちたがらない
(3)恥をかかされる、または嘲笑されることを恐れるために、親密な関係の中でも遠慮を示す
(4)社会的な状況では、批判される、または拒絶されることに心がとらわれている
(5)不全感のために、新しい対人関係状況で抑制が起こる
(6)自分は社会的に不適切である、人間として長所がない、または他の人より劣っていると思っている
(7)恥ずかしいことになるかもしれないという理由で、個人的な危険をおかすこと、または何か新しい活動にとりかかることに、異常なほど引っ込み思案である

http://www.amazon.co.jp/dp/4260019074
参考書籍:日本精神神経学会/監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』医学書院/刊

たいていの人は、多かれ少なかれこのような回避的なパーソナリティを持ってはいます。しかし、回避性パーソナリティ障害であるといえるのは、これらの傾向に柔軟性がなく、持続的で、社会生活が困難になるほどの苦痛を引き起こしている場合のみです。

特にこれらのパーソナリティの傾向は、日本特有の奥ゆかしさや恥の文化と重なります。他人の評価や反応を必要以上に気にして人前にあまり出たくないというパーソナリティを持つ日本人は多く、これらの基準に当てはまるからといって必ずしも「障害」とはいえないこともあります。

例えば、DSM-5はアメリカの基準であるため、日本の社会の仕組みや文化的背景を考慮しないと必ずしも治療を必要としない人まで「障害」になってしまうこともあるのです。

しかしこれは裏を返せば、日本では回避性パーソナリティ障害の人は理解されやすく、受け入れられやすい土壌があるということも意味しています。

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