認知行動療法(CBT)は心の病気に効果的? メカニズムや形式、体験談まとめ
次のような疾患が代表的なものとして挙げられます。うつ病、不安障害(パニック障害・社交不安障害・心的外傷後ストレス障害強迫性障害など)、不眠症、摂食障害、統合失調症などです。
さらに、認知行動療法が有効な精神疾患の人には、次の5つの特徴が見られやすいと言われています。
・私はだめな人間だと考えるような、自分にたいして悲観的な人
・周囲の人間との関係がうまくいっていないと感じるような、周囲にたいして悲観的な人
・将来に対して希望を見いだせず、将来にたいして悲観的な人
・マイナス思考が強く、薬物療法のみでは効果が見られない人
・薬の副作用が強く、薬の量を調整できない人、薬を飲みたくない人
こうしたネガティブな考え方や心の状況により、思考のゆがみが生じやすくなります。認知行動療法は、こうした思考の歪みに対してアプローチする治療法です。
人間はどのようにして物事をとらえているのか?
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10230001034
認知行動療法の仕組みを理解するには、人間がどのように物事や状況をとらえるのかを知ることが近道となります。果たして人間は、どのようにして物事をとらえているのでしょうか。まず物事の捉え方のメカニズムを知る上で重要な、"認知"と"自動思考"という2つの言葉についてご説明します。
認知とは、物事の受け取り方や考え方のことをいいます。認知行動療法はこの認知に働き掛け、心のストレスを軽くします。
認知の中には、自動思考というものがあります。自動思考とは、色々な状況で瞬間的に沸き起こる思考や考えのことをいいます。
日ごろ行動するときにはあまり意識していませんが、私たちが何気なく考えることには独特なくせがあります。例えば"友人に挨拶したのに挨拶を返されなかった"とすると、"何か悪いことをしたかもしれない"、"嫌われたかもしれない"とふっと頭に思いつくのが自動思考です。
認知には、何かの出来事があった時に瞬間的にうかぶ考えやイメージがあり「自動思考」と呼ばれています。「自動思考」が生まれるとそれによって、いろいろ気持ちが動き行動することになります。
ストレスに対して強い心を育てるためには「自動思考」に気付いて、それに働きかける事が役立ちます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/04.pdf
認知行動療法では、認知(自動思考)