認知行動療法(CBT)は心の病気に効果的? メカニズムや形式、体験談まとめ
や行動、体調、感情が密接に関係していると考えられています。
私たちは様々な状況や出来事が生じるとき、それぞれに対して無意識に認知をし、うまくストレスと付き合うことで対応しています。その際、環境と私たち自身は相互に関係しています。
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私たちは日頃、さまざまなストレスに囲まれて生活しています。一般的にストレスは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態をいいます。
ストレスの要因としては身体的なもの、精神的なもの、社会的なものの3種類が挙げられます。
外部からの刺激には、天候や騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなど心理的な要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。つまり、日常の中で起こる様々な変化=刺激が、ストレスの原因になるのです。
進学や就職、結婚、出産といった喜ばしい出来事も変化=刺激ですから、実はストレスの原因になります。
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/first/first02_1.html
私たちは通常、ストレスが生じた場合でも的確な認知や行動をすることで、それを乗り越えていくための思考を働かせることができてます。そのため、自分自身の体調や感情に大きな悪影響を生じさせることなく、周囲に良い循環が生まれるよう立ち振る舞うことができます。この思考は日常無意識にしている表層的なことであり、上述の通り心理学的用語で自動思考と呼んでいます。
しかし、認知の表層である自動思考に歪みが生じる場合があります。その場合、ストレスを克服する一連の循環がうまく働かないため、不適応を起こしてしまうことがあります。自動思考とは、普段無意識的に行っているものなので、そこに歪みが生じるということに気づくことは少なく、結果としてストレスが重くのしかかり、うつ病やパニック障害といった精神疾患を発症する場合があります。
これらの精神疾患の治療法にも使われている「認知行動療法」では、こうした自動思考に問題が生じ、ストレスがうまく受け流せない状態を、出来事を受け止めたときの認知に歪みが生じている、もしくは偏りが生じていると捉えます。
そして気分や行動に悪影響をもたらし、自分では気づかないうちに負のスパイラルに陥ってしまいます。
この認知のゆがみを修正し、考え方の幅を広げ、より柔軟に対処することができるようになることを目的として認知行動療法を行います。