子育て情報『情緒障害とは?症状・原因・支援方法や、教育・福祉・医療における情緒障害の定義の違いを解説します』

2016年10月24日 18:00

情緒障害とは?症状・原因・支援方法や、教育・福祉・医療における情緒障害の定義の違いを解説します

国立特別支援教育総合研究所によると、医学的な用語としての「情緒障害」は次のようにまとめられます。

1)厳密で普遍性のある定義はない。
2)病名ではなく症状もしくは状態像を指して用いられることが一般的。
3)現在では、心理的要因が原因と想定されるものに主に用いられるが、例外もある。

世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)においては、「情緒の障害」と表記されているものが、医学的な用語としての情緒障害とほぼ同義とされ、病名に相当する診断カテゴリーとされています。

http://www.nise.go.jp/cms/resources/content/7056/seika13.pdf
参考:発達障害と情緒障害の関連と教育的支援に関する研究

・医学的見地における情緒障害と発達障害の関係
基本的に、医学的には情緒障害と発達障害は別の区分とされています。


就学相談などで使われる「情緒障害」のさす意味とは?

情緒障害とは?症状・原因・支援方法や、教育・福祉・医療における情緒障害の定義の違いを解説しますの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038018544

教育の場で「情緒障害」とされる状態は、具体的には2種類の問題行動があります。一つは、周囲から介入しない限り周囲に迷惑や支障を生じない、内向性の問題行動、もう一つは、周囲からの介入がなければその行動自体が周囲の人に迷惑や支障を生じる外向性の問題行動です。


専門用語で「内向性行動問題」と呼ばれるもので、周囲が介入しない限り迷惑や支障を生じないものをさします。具体的な例として、

・選択性緘黙(かんもく)
・不登校、集団行動・社会的行動をしない
・ひきこもり、指しゃぶりや爪かみなどの癖
・身体を前後に揺らし続けるなどの同じパターンの行動を反復すること(常同行動)
・自分の髪の毛を抜くこと

などです。一般的にはただの「癖」と考えられているものでも、この行動が長期間頻繁に続き、学校での学習や集団行動に支障をきたすほどの場合には情緒障害としてとらえられます。

専門用語で「外向性行動問題」と呼ばれるもので、周囲からの介入がなければその行動自体が周囲の人に迷惑や支障を生じる場合をさします。具体的な例は、

・離席、教室からの抜け出し
・集団逸脱行動
・犯行、暴言、暴力、反社会的行動
・非行、性的逸脱行動

などです。

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