2016年11月7日 18:25
子どもの指差しは言葉の発達と関わりがあるの?指さしをしないときの原因や引き出す工夫、相談先まとめ
しかし、子どもの中に「相手に何かを伝えたい」「相手と何かを共有したい」という気持ちが弱いと指差しが出ないことがあります。
言葉の意味の理解が弱い場合には、「りんごはどっち?」など相手からの呼びかけに対して応じる指差しが出ないことがあります。
子どもが、身の回りの言葉をどれくらい理解できているかどうか、生活の中で注意してみてください。例えば、子どもの興味関心のあるおもちゃや絵本、食べ物などを「持ってきて」などと簡単な指示をして、子どもの反応を見てみるとよいでしょう。そのときに、実際に何かを持ってきたり、探す素振りをする場合には言葉の意味は理解できていると考えられます。
指差しが出ないことと、発達障害の関連はあるの?
子どもの指差しが出ないことで、発達障害ではないかと心配されることもあるかもしれませんが、指差しをしないからといって必ずしも発達障害であるわけではありません。
発達障害の一つである自閉症スペクトラム障害の子どもの中には、周囲にあまり興味を持たない傾向があり、指差しがなかなか出ないという子どももいます。
しかし、実際に発達障害があると診断されるかどうかは、他者とのコミュニケーションがとりにくい、人と気持ちを交わすことが難しい、活動の対象や興味の幅が限られるなどといった、複数の診断項目にどの程度該当するかによって決まるため、指差しの有無だけで直ちに発達障害と診断されるわけではありません。
子どもの指差しがなかなか出ない場合でも、発達障害だとすぐに自己判断するのではなく、前述の4つのポイントを意識して子どもの発達状態を探り、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら子どもとの関わり方を工夫してみましょう。
指差しを引き出すための工夫
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10367006786
ここでは、子どもの指差しを引き出すための工夫についてお伝えします。周囲の環境を整える方法と、お子さんへの関わり方を工夫する方法の、大きく2つがあります。
◇テレビの長時間視聴は避け、子どもが他人と関わる時間を増やす
テレビをつけていると子どもが集中して静かになるので、子育て中の親にとってテレビは便利な道具でもあります。しかし、だからといって、テレビをあまりに長時間見せていると、子どもの発達が妨げられるおそれもあると言われています。