2017年5月15日 15:33
【専門家が徹底解説】発達障害児向けの民間支援施設の選び方は?見学前に親が意識したいことを聞きました
まだ、子どもの中に誤った習慣や学習が定着しきっていないからだと思います。
例えば、紙があったらぐちゃぐちゃにすることを一度学んでしまうと、紙があるのを見ればなんでもぐちゃぐちゃにしてしまうようになります。しかし、最初から紙をぐちゃぐちゃにしないように教えたり、ぐちゃぐちゃにしていい紙はこれですと教えたりすれば、幼児はよけいな学習をしなくてすみます。
ー年齢を重ねたあとに療育をする場合は、どうすればよいですか。
人はいくつになっても成長するので、いつから療育を始めても手遅れということはないです。ご家族も本人も大変にはなりますが、どこの時点からでも、人は成長できます。
でも、年齢があがればあがるほど、間違った学習が増えてしまいます。そうなると、間違った学習を訂正していくことが、大変になってきます。
ですから、子どもの発達障害がわかった時点から、やれることはやっておくことを強くおすすめします。
担任、民間サービス、親の3者の連携が、子の発達を促進する
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272003254
ー民間サービスを利用する際に、小学校の担任の先生と共有する必要はありますか。
支援サービスを利用していることを、学校に言いたくないという親もいらっしゃると思います。でも、先程もうしあげたように、支援サービスにどのような位置づけで通わせるのかが大事になってきます。
学校で精力を使い果たして疲れ切っていて、支援サービス先で集中できないケースや、学校と支援サービスで内容が重複して飽きてしまっているケースもあります。子どもの抱えている困りごとの解決が、学校と支援先と連携しないとわからないこともあります。
親と担任の先生、支援サービスの支援者の3者の連携が、子どもの成長によい影響を及ぼすのだと思います。
ー小学校の先生方は、民間サービスの利用に理解があるのでしょうか。
子どもの困り事を協力して解決していきたいと、関心をもっている教師はたくさんいます。だから、教師の意欲を見極めた上で、相談していけるとよりよい環境になるでしょう。学校でも取り入れてくれるケースもあります。
学校は教科書を消化しないといけないという逃げ口上がありますが、工夫をしようと思えばできることはいっぱいあるのではないでしょうか。