リタリン(メチルフェニデート塩酸塩)とは?コンサータとの違いは?ナルコレプシーへの薬リタリンまとめ
リタリンとは
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「リタリン」は、メチルフェニデート塩酸塩という成分の入った薬の商品名です。メチルフェニデート塩酸塩は、ADHDの症状に適応が認められているコンサータの成分と同じです。しかし、現在リタリンは睡眠障害のひとつナルコレプシーのみに適応が認められており、リタリン流通管理委員会に登録されているリタリン登録医の診断のもとで処方される薬です。
リタリンは脳の中枢神経刺激薬のひとつで、脳の神経伝達物質「ドーパミン」の働きを活性化させる作用をもっています。ドーパミンは脳内の報酬系と呼ばれる領域に大きくかかわっていて、幸せを感じたり、追い求めたりすることに作用しています。報酬や罰に対する行動の動機づけのほかにも、作業記憶などの認知機能をつかさどる役割を担っているとも考えられています。
しかし、ドーパミンに作用する薬を誤って使用すると、効果だけでなく悪影響もうまれてしまうことがあります。もっと幸せな気持ちになりたいと不必要に薬を飲み続けて、薬への習慣性をもつようになったり、薬なしではいられなくなる薬物依存に陥る可能性もあるのです。
残念ながら、リタリンも乱用や不正使用が大きな社会問題となりました。詳細については後の章でご紹介します。
http://www.tmig.or.jp/J_TMIG/kouenkai/koza/67koza_2.html
参考:脳内物質ドーパミンのはたらき|地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所
https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/Press130809dopa.pdf
参考:認知機能と動機付け機能を支える2つのドーパミン神経システムを解明|筑波大学
http://amzn.asia/aios3CM
参考書籍:Gesina L. Longenecker/著、Nelson W. Hee/イラスト、吉本寛司/監修・訳 『薬物乱用と人の体―イラストで見るドラッグの害』(アーニ出版、1999)、56-63ページ
リタリンはナルコレプシーのみに適応が認められています
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リタリンは現在、睡眠障害のひとつナルコレプシーのみに適応が認められています。