2017年3月14日 11:00
「ママ、靴下脱いでいい?」何でも許可を求める娘。理由は5年前の出来事に…
と叱ったのです。
あの時の叱責が娘を傷つけたのでしょう。娘は「靴下を脱ぐ」という行動を起こそうとするたびに辛い感情が胸をよぎり、「もう二度とあんな思いをしたくない」という強い思いから、私の許可を求めるようになったのです。
同様のことがいろんな場面であったのだと思います。
セロテープを床に貼りまくって叱られたこと、自分でお茶を飲もうとしてこぼしてしまったこと、好きなおもちゃを出して遊んでいたらお出かけ前だったので「ダメでしょ」と注意されたこと…。
それに加えてアスペルガーの娘は、つらい記憶をいつまでも忘れられないという特性を持っています。
他の子どもだったら遠い記憶として消えていくはずの数々の出来事が、娘の中では消化されずに燻り続けます。その結果、「また叱られるかもしれない」という恐怖心と人知れず戦っていたのです。
自分のことは、自分で決められるようになってほしい。我が家で採用したのは…
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11038021715
娘と話し合っているうちに、「もう許可は取らなくていいんだよ」と諭すだけでは不十分だと気付きました。娘の「また怒られるかもしれない」という不安を取り除かなければ意味がありません。
そこで、「許可を取る」という行動を別の行動に置き換えてみることにしました。
私「今度からママは、『〇〇してもいい?』って聞かれたら、『ダメ』って言うことにするね」
娘「えっ!?どうして?」
私「許可を取るっていうことは、相手に自分の行動を委ねるっていうことでしょ?それは『ダメ』でも受け入れますっていうことじゃないかな?」
娘「確かにそうだけど…。じゃあお茶を飲みたいときや靴下を脱ぎたいとき、どうしたらいいの?」
私「そうねぇ。これからは、許可を取るんじゃなくて『提案と確認』にしてみたらどうかな?」
娘「提案と確認?」
私「そう!例えば『今から〇〇で遊ぼうと思うんだけど、お出かけの予定はなかったかな?』とか、自分が不安だと思っていることをママに確認してみるの。
それだと、ママはあなたが何に不安を感じているかが分かるし、あなたは自分の行動を自分で決めることができるようになると思うの。」
娘「自分で決めるの?」
私「そりゃそうだよ!自分の時間は自分のもの。