子育て情報『「恋愛ってなに?」大人のASD・宇樹の紆余曲折な恋愛遍歴から――安定した親密な関係を築くために必要なこと』

2020年7月29日 07:00

「恋愛ってなに?」大人のASD・宇樹の紆余曲折な恋愛遍歴から――安定した親密な関係を築くために必要なこと

の分野にも抱えているように思います。

私の場合、「疲れたから休みたい」「ここは騒がしいから静かなところに行きたい」といった発言が、「ホテルに行こう」という誘い文句の婉曲表現だととられる場合があることを、20代半ばぐらいまで知りませんでした。私はなんの意図もなく、純粋に言葉どおりの意味で、男性の前でこのような発言をしていました…… 特性上、お茶したり食事したりしているとすぐに疲れてしまうんですよね。特に騒がしい場所にいると疲れてしまう。

恋愛とか性的関係の分野にこうした暗黙の了解があることを知ったときには非常に驚きました。同時に、自分がそれまでに自分の発言をきっかけに性的被害に遭うようなことがなかったのは単に運が良かっただけだろう、とも思い、ショックを受けました。

※上記のような発言をきっかけに性的被害を受けた人がいたとしても、発言した人のせいではありません。悪いのは絶対に、加害する側です。
自衛のひとつの方法は後半で書きます。ともかく私は、世の中はうっかりしていると性的被害に遭ったりするところなのだと、けっこうなショックを受けたのでした。

今となっては私は、夫との関係性に悩んだとき、その悩みが互いの関係性や自分の中のどの要素からくるのかが理解できます。それに、さまざまな支援者や支援機関、支援ツールともつながりがあります。このため、パートナー関係の悩みについて孤立無援の泥沼に陥ることはありません。

しかし、以前はこうはいきませんでした。20代半ばには抑うつ状態で精神科に通院するようになっていましたが、当時の私は自分の発達障害にも気づいていなかったのです。自分の心身の不調が二次障害(複雑性PTSD)によるものだとも気づいていなかったので、自分の不調がどこからくるもので、どんな助けを必要としているかも知りませんでした。
自分を助けてくれる支援者や支援機関があるということなど思いもしない。

結果、共依存のような状態になって、デートDVを受けたり、ストーキングのようなことをしたりされたりといったこともありました。


発達障害の女の子が安定した親密な関係性を築くために

私は今となっては夫と安定した関係を築いていますが、5年以上の間、ずいぶんと紆余曲折を経験しましたし、30歳を過ぎて幸運にも彼と出会うまでには、人生上のさまざまな困難に囲まれてそうとうに思いつめていました。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.