2021年4月29日 12:00
【専門家に聞く】進路選択や相続、発達障害のある子と家族のこれから。「人生が変わる」人生設計と実現方法
それらを言葉にして整理していくだけでも、「実はこれが向いているかも」「一度挑戦してもいいかも」と見えてくることがよくあります。
髙橋:保護者さま自身のことであれば、例えば「どうやったらうちの子は大学に行けますか」という質問もよく受けます。
加藤:受けますね。
髙橋:その場合、「なぜ大学に行って欲しいのか」「保護者さまにとって大学とは何か」と会話していくと、中には「やっぱり価値のあるものだから行って欲しい」という方もいれば、「よく考えたら行かなくてもいい」という方もいます。
ーー会話していくなかで、考えが変わることがあるんですね!
加藤:変わることもありますし、自分でも気づいていなかった価値観が見つかることがありますよ。
髙橋:「わたし、こんなこと思っていたんですね」って言われますよね。
加藤:「普通にしなきゃ」「他の人と同じにしなきゃ」と感じることがあると思いますが、世の中変化しています。
例えば、コロナによってオンラインの活用など、学びのかたちも変わってきていますよね。
最終的には自分たちの「こうしたい」という気持ちが大切だと思います。
進路選択や相続。一般的に「良い」と言われていることも、詳しく知ると…?
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髙橋:「情報を正しく知る」のは重要ですよね。
加藤:重要ですね。例えば「通信制高校が良いらしい」という情報があったとして…
髙橋:卒業率や大学進学率、実際のカリキュラムなどを見てみると、相性の良い子と悪い子がいます。
ーー通信制高校は今、注目されていますよね。子どもによって相性があるのでしょうか?
加藤:はい。
授業の受け方や、同世代とのコミュニケーションは独特な部分があります。「良い」と言われていても、合うかどうかはお子さま次第です。
髙橋:面談で、人生にまつわる先の話をしていくと、相続の話にもよくなりますよね。ーー相続というと、親なきあとのお金のことでしょうか。お金持ちのご家庭が気にされそうですね。
髙橋:お金のあるなしは、あまり関係ないかもしれません。人の別れは、避けては通れないものですから。
加藤:保護者の方は「今」がとても忙しいので、考える機会がない方が多いと思います。
面談では、将来や、保護者の方の家族の話になることもあります。すると「意外に時間がない」「突然のことで困る事態は避けたい」